JP6630256B2 - 自律走行装置 - Google Patents
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Description
本発明は、自律走行装置に関し、特に、モータ等を含む駆動部の動作の制御を行う駆動制御部に走行に係る指示を行う基本制御部を有する自律走行装置に関する。
従来から、人や物を運ぶための移動体は様々な種類が流通しており、この中には自律走行型の移動体、つまり自律走行装置も含まれる。自律走行装置の走行経路や走行速度等に係る情報である走行情報は、例えば中央管制する管制センタのサーバ装置により管理されて提供されるようになっている。自律走行装置は、サーバ装置からの走行情報に基づいて走行し、言い換えると、サーバ装置によりリモート制御されている。
リモート制御対象の機器が正常に動作しているか否かの確認のためにリモート制御装置から一定間隔毎にハートビートを制御対象の機器に送信し、リモート制御対象の機器が、ハートビートの受信が途切れた場合に、通信が切断され正常に動作できないものと判断し、当該機器の動作を自動的に停止するような機能安全のための仕組みは、多くのリモート制御機器で実装されている。
なお、特許文献1には、遠隔監視装置と監視対象であるシステム障害通報装置とからなるシステムにおいて、システム障害通報装置自身の電源が投入されると、該システム障害通報装置は、一定間隔でハートビートを送出し、遠隔監視装置は、ハートビートを監視しており、一定時間経過後通知がない場合、監視対象の故障とみなし、警告表示を行うことが開示されている。
自律走行装置では、ハートビートが切断された場合等に危険回避として緊急停止を行うことで装置の衝突を防止しているが、単に安全のために自律走行装置を緊急停止させると、急激な停止により自律走行装置に負荷がかかったり、意図しない急停止が頻繁に発生したりする。
本発明は、上述のような実状に鑑みてなされたものであり、緊急停止による負荷がかかることを抑制すると共に、意図しない急停止の発生を抑制することができる自律走行装置を提供することをその目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の第1の技術手段は、自律走行装置であって、 走行のための駆動部の動作を制御する駆動制御部を有し、該駆動制御部に前記走行に係る指示を行う基本制御部と、該基本制御部に基づく動作の監視を行う監視部と、前記基本制御部及び前記監視部それぞれに所定の信号を出力する信号出力部と、を備え、前記基本制御部及び前記監視部がそれぞれ、前記信号出力部から入力された前記所定の信号に基づき、減速または停止すべきか否かの判定を行い、前記基本制御部が、減速または停止すべきと判定した場合、前記駆動制御部に減速停止処理を指示し、前記監視部が、減速または停止すべきと判定した場合、前記減速停止処理が適切に行われているか否か判定し、適切に行われていないときは、強制的に走行を停止させることを特徴としたものである。
本発明の第2の技術手段は、第1の技術手段において、前記基本制御部と前記監視部とが別々のモジュールで構成されることを特徴としたものである。
本発明の第3の技術手段は、第1または2の技術手段において、前記監視部による減速停止方法が、前記駆動制御部による減速停止方法とは異なることを特徴としたものである。
本発明の第4の技術手段は、第1〜3のいずれか1の技術手段において、前記基本制御部が、前記駆動部を構成する第1の部材の駆動状態に基づき当該自律走行装置の走行速度を決定し、前記監視部が、前記駆動部を構成する第2の部材の駆動状態に基づき前記走行速度を決定することを特徴としたものである。
本発明の第5の技術手段は、第1〜4のいずれか1の技術手段において、前記信号出力部が、一定間隔毎に送信される前記所定の信号を外部機器から受信する無線通信部であり、受信した前記所定の信号を前記基本制御部及び前記監視部に出力することを特徴としたものである。
本発明の第6の技術手段は、第1〜4のいずれか1の技術手段において、前記信号出力部が、当該自律走行装置の監視者からの操作入力を受け付ける操作部であり、前記監視者からの操作入力に基づき前記所定の信号を出力することを特徴としたものである。
本発明の第7の技術手段は、第1〜4のいずれか1の技術手段において、前記信号出力部が、当該自律走行装置の周囲の障害物の有無を検知するセンサであり、前記障害物の有無の情報を前記所定の信号として出力することを特徴としたものである。
本発明の第8の技術手段は、第1〜4のいずれか1の技術手段において、前記信号出力部が、当該自律走行装置が存在する場所の傾斜または当該自律走行装置の走行時の加速度を検出する傾斜/加速度検出部であり、前記傾斜または前記加速度の情報を前記所定の信号として出力することを特徴としたものである。
本発明の第9の技術手段は、第1〜8のいずれか1の技術手段において、前記監視部が前記自律走行装置の走行を強制的に停止させた場合、該監視部は、前記自律走行装置の走行を強制的に停止させたことを前記基本制御部に通知し、該基本制御部は、前記駆動制御部に前記駆動部への制御を中止するように指示することを特徴としたものである。
本発明の第10の技術手段は、第1〜8のいずれか1の技術手段において、前記監視部が前記駆動部の動作モードを自律走行モードとリモコン装置から走行を指示する手動モードとに切り替えるモード切替部を有し、該モード切替部によって前記駆動部の動作モードを切り替えた場合、前記監視部は、前記動作モードを切り替えたことを前記基本制御部に通知し、該基本制御部は、該通知に基づいて、前記駆動制御部に前記走行に係る指示を行うことを特徴としたものである。
本発明の自律走行装置によれば、緊急停止による負荷がかかることを抑制すると共に、意図しない急停止の発生を抑制することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の自律走行装置の好適な実施形態について説明する。なお、以下の発明において、異なる図面においても同じ符号を付した構成は同様のものであるとして、その説明を省略する場合がある。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る自律走行装置を含むシステムの構成例を示す図である。図2は、図1の自律走行装置が受信する情報のデータ構造例を示す図である。
本実施形態のシステムは、図1で例示するように、無線コントローラ1と自律走行装置2とを備え、無線コントローラ1と自律走行装置2とが無線通信可能となっている。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る自律走行装置を含むシステムの構成例を示す図である。図2は、図1の自律走行装置が受信する情報のデータ構造例を示す図である。
本実施形態のシステムは、図1で例示するように、無線コントローラ1と自律走行装置2とを備え、無線コントローラ1と自律走行装置2とが無線通信可能となっている。
無線コントローラ1は、自律走行装置2の走行形態を無線通信によりリモート制御するものであり、該リモート制御のために、走行速度などの走行に係る指示情報である走行情報を自律走行装置2に送信する。また、無線コントローラ1は、自律走行装置2が正常に動作しているかの確認のために該自律走行装置2が用いるハートビートを自律走行装置2に一定間隔毎に送信する。無線コントローラ1は、例えばサーバプログラムを組み込んだコンピュータ(つまりサーバコンピュータ)で構成される。
自律走行装置2は、無線通信部21と、基本機能モジュール22と、モータ23と、ブレーキ24と、エンコーダ25と、機能安全モジュール26と、緊急停止リレー27と、を含む。
基本機能モジュール22及び機能安全モジュール26並びにこれらが有する各部は、不図示の記憶部に記憶されたプログラムをマイコンが実行すること等により構成され、無線通信部21、モータ23、ブレーキ24、エンコーダ25及び緊急停止リレー27は、基本機能モジュール及び機能安全モジュールとは独立したデバイスである。
基本機能モジュール22及び機能安全モジュール26並びにこれらが有する各部は、不図示の記憶部に記憶されたプログラムをマイコンが実行すること等により構成され、無線通信部21、モータ23、ブレーキ24、エンコーダ25及び緊急停止リレー27は、基本機能モジュール及び機能安全モジュールとは独立したデバイスである。
無線通信部21は、無線コントローラ1との間で各種情報を無線通信により送受信するものである。無線通信部21は、走行情報とハートビートを無線コントローラ1から受信し、これらの情報を基本機能モジュール22と機能安全モジュール26との両方に送信する。無線通信部21は本発明の「信号出力部」に該当する。
この無線通信部21における無線通信のネットワークとしては、公衆に開放されているインターネットなどを利用してもよく、或いは、接続できる装置が限定される専用回線の無線ネットワークを利用してもよい。無線通信路での無線伝送方式としては、各種無線LAN(Local Area Network)(WiFi(登録商標)認証の有無は問わない)、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標) LE(Low Energy)などの規格に準じた方式が挙げられ、無線到達距離や伝送帯域などを考慮して使用すればよいが、例えば3G(3rd Generation)回線などの携帯電話網を利用してもよい。
この無線通信部21における無線通信のネットワークとしては、公衆に開放されているインターネットなどを利用してもよく、或いは、接続できる装置が限定される専用回線の無線ネットワークを利用してもよい。無線通信路での無線伝送方式としては、各種無線LAN(Local Area Network)(WiFi(登録商標)認証の有無は問わない)、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標) LE(Low Energy)などの規格に準じた方式が挙げられ、無線到達距離や伝送帯域などを考慮して使用すればよいが、例えば3G(3rd Generation)回線などの携帯電話網を利用してもよい。
無線通信部21から送信する基本機能モジュール等に送信する情報が走行情報(走行コマンド)であれば、図2(A)に参照符号D1で示すように、Tag情報D11とSpeed情報D12とSteering情報D13とを含む。
Tag情報D11は、情報の種類を表すものであり、走行情報であれば0となる。Speed情報D12は走行速度を表す情報であり、−100〜100の値で示される。Steering情報D13は走行時の旋回角度を示す情報であり、−100〜100の値で示される。
Tag情報D11は、情報の種類を表すものであり、走行情報であれば0となる。Speed情報D12は走行速度を表す情報であり、−100〜100の値で示される。Steering情報D13は走行時の旋回角度を示す情報であり、−100〜100の値で示される。
無線通信部21が送信する情報がハートビートであれば、図2(B)に参照符号D2で示すように、Tag情報D21と、Sequential No情報D22と、Time Stamp情報D23と、CheckSum情報D24とを含む。
Tag情報21は、前述のように情報の種類を表すものであり、ハートビートであれば1となる。Sequential No情報D22は、ハートビートの抜けの有無を判別するための情報であり、送信毎に1ずつ加算され、0〜255までの値で示される。Sequential No情報D22は、255の次は0に戻る。Time Stamp情報D23は、ハートビートの送信時の時間を示す情報であり、サーバ内での時間で示される。CheckSum情報D24は、Tag情報D21からTime Stamp情報D23までのデータの整合性の確認のために用いられるものである。
Tag情報21は、前述のように情報の種類を表すものであり、ハートビートであれば1となる。Sequential No情報D22は、ハートビートの抜けの有無を判別するための情報であり、送信毎に1ずつ加算され、0〜255までの値で示される。Sequential No情報D22は、255の次は0に戻る。Time Stamp情報D23は、ハートビートの送信時の時間を示す情報であり、サーバ内での時間で示される。CheckSum情報D24は、Tag情報D21からTime Stamp情報D23までのデータの整合性の確認のために用いられるものである。
基本機能モジュール22は、走行装置としての基本機能のための制御を行うモジュールであって、少なくとも走行に係る制御を行うモジュールである。基本機能モジュール22は、走行に係る制御のために、自律走行装置2の走行速度の情報を取得しており、該走行速度の情報はモータ23の駆動状態すなわち回転速度に基づき決定される。モータ23の回転速度はモータ23に設けられた不図示のエンコーダからの入力に基づき算出できる。
基本機能モジュール22は、本願発明の「基本制御部」に該当し、通信制御部22aと、走行制御部22bとを有する。
基本機能モジュール22は、本願発明の「基本制御部」に該当し、通信制御部22aと、走行制御部22bとを有する。
通信制御部22aは、無線通信部21から受信した走行情報に基づいて、走行制御部22bに対して走行指示の情報を出力する。より具体的には、通信制御部22aは例えば走行情報のSpeed情報D12及びSteering情報D13に基づいて走行指示の情報を出力する。また、通信制御部22aは、一定周期毎に受信するはずのハートビートが受信できない場合は、通信が切断され正常に動作できないものと判断し、走行制御部22bに停止要求を出力する。
走行制御部22bは、通信制御部22aからの走行指示の情報及び停止要求に基づいて、モータ制御信号をモータ23に対して出力すると共に、ブレーキ制御信号をブレーキ24に対して出力する。走行制御部22bは、言い換えると、モータ23やブレーキ24を含む駆動部の動作の制御を行うものであり、本願発明の「駆動制御部」に相当する。なお、上記駆動部には不図示の車輪も含まれる。
モータ23は、上述の車輪を駆動するためのものであり、ブレーキ24は、自律走行装置2を制動するためのものである。
なお、走行のための駆動部は、動力が電気であるモータ23を有するものに限られず、例えば熱エネルギーを利用するエンジンを有するものであってもよい。
なお、走行のための駆動部は、動力が電気であるモータ23を有するものに限られず、例えば熱エネルギーを利用するエンジンを有するものであってもよい。
エンコーダ25は、車輪の回転速度すなわち自律走行装置2の走行速度を検出するためのものであり、車輪の回転軸に取り付けられ、一回転あたり所定のパルス数のパルス信号を出力する。また、エンコーダ25は、車輪の回転速度だけでなく、車輪を駆動するモータのホール素子の回転速度も検出し、双方の値を比較することで、検出精度を高めてもよい。
機能安全モジュール26は、自律走行装置2の動作を監視し、いかなる場合にも安全性を担保するためのモジュールものであり、本願発明の「監視部」に該当する。基本機能モジュール22の制御による基本機能が正常に動作し設計や予期した通りに動作している場合には機能安全モジュール26の機能は通常働かないが、異常動作を検知して危険と判断した場合、機能安全モジュール26は、緊急停止等により危険を回避させる。本例において、機能安全モジュール26はハートビートの受信が継続しているか否かに基づいて異常動作を検知する。また、機能安全モジュール26は、故障検出もしており、エンコーダ25と緊急停止リレー27が正常に動作することは、上述の異常動作検知前に確認している。この機能安全モジュール26は、基本機能モジュール22とは別個に開発され、別々のモジュールで構成されるものであり、例えば基本機能モジュール22とは異なるマイコン(マイクロコンピュータ)及び回路から構成される。このように機能安全モジュール26と基本機能モジュール22とを別々のモジュールで構成することにより、片方のモジュールのみを交換することができる。
機能安全モジュールは、基本機能モジュールに比べて、故障率が低いなど、信頼性の高い部品で構成することで、より安全性を高めることができる。
機能安全モジュールは、基本機能モジュールに比べて、故障率が低いなど、信頼性の高い部品で構成することで、より安全性を高めることができる。
機能安全モジュール26は、通信監視部26aと、減速監視部26bと、速度取得部26cと、緊急停止制御部26dとを有する。
通信監視部26aは、無線通信部21からハートビートを一定間隔毎に受信するかどうか監視し、ハートビートの受信が確認できない場合は、減速監視部26bに監視を要求する。また、通信監視部26aでは、ハートビートだけでなく走行情報も受信はするが、該走行情報を無視する。
減速監視部26bは、通信監視部26aから監視要求が入力されると、速度取得部26cからの速度値の情報に基づいて規定時間以内に減速/停止が行われるか監視する。減速/停止を確認できない場合、減速監視部26bは、緊急停止制御部26dへ緊急停止を要求する。
速度取得部26cは、エンコーダ25から入力されるエンコーダパルスに基づいて自律走行装置2の速度を算出し取得する。
緊急停止制御部26dは、緊急停止リレー27に対しリレー制御信号を出力するものであり、減速監視部26bから緊急停止の要求を受信すると、緊急停止リレー27に対してOFF動作するよう指示するリレー制御信号の出力(リレーオフ出力)を行う。
緊急停止リレー27は、モータ23及びブレーキ24への電源供給のON/OFFを切り替えるためのものであり、緊急停止制御部26dからリレーオフ出力があると、モータ23及びブレーキ24への電源供給を切断する。モータ23及びブレーキ24への電源供給が遮断されると、自律走行装置2は停止するようになっている。
上述のように、自律走行装置2は、モータ及びブレーキの動作の制御を行う走行制御部22bを有し、該走行制御部22bに走行に係る指示を行う基本機能モジュール22と、安全に走行するための機能安全モジュール26と、を備え、さらに、基本機能モジュール22と機能安全モジュール26にハートビートを出力する無線通信部21を備える。そして、自律走行装置2は、基本機能モジュール22と機能安全モジュール26の両方で、ハートビートに基づき、減速または停止すべきか否かの判定を行う。例えば、ハートビートが所定時間観測されない場合、減速または停止すべき、と判定される。基本機能モジュール22は、減速または停止すべきと判定した場合、走行制御部22bに停止要求を出力し通常の減速停止処理を指示する。一方、機能安全モジュール26は、減速または停止すべきと判定した場合、減速停止処理が正しく行われているか否かを減速監視部26bにより判定し、正常に実行されているときは特段処理は行わず、正常に実行されていないときは、リレーオフ出力を行い、自律走行装置2の走行を強制的に停止させることで機能安全を担保する。
このように、自律走行装置2では、減速または停止すべきと判定された場合、原則、基本機能モジュール22の制御により自律走行装置を減速/停止させるが、何らかの原因により基本機能モジュール22の制御により減速/停止できないときがある。そのようなときは、機能安全モジュール26からの制御により自律走行装置2を停止させる。言い換えると、自律走行装置2では、停止は基本機能モジュール22で行い、機能安全の担保は機能安全モジュール26で行っている。これにより、自律走行装置2では、緊急停止による負荷がかかることを抑制すると共に、意図しない急停止の発生を抑制することができる。
自律走行装置2では、基本機能モジュール22に実装されている機能だけで、安全に係る機能も含め基本的な製品仕様を満たすが、安全性を完全に担保しているわけではなく、基本機能モジュール22とは別のモジュールである機能安全モジュール26で担保している。このことにより以下の効果がある。自律走行装置2は生活支援ロボットに含まれ、生活支援ロボットの国際安全規格ISO13482には機能安全について規定されているが、上記規格に係る機能安全のための仕組みとして自律走行装置に実装するには、機能安全開発の開発プロセスも上記規格を満たすものでなければならず、上記規格では機能安全開発プロセスについて綿密に規定されており、機能安全開発には時間がかかる。また、機能安全開発において、ある部分を修正した場合、その修正部分に係る全ての部分にわたって影響がないということを証拠として残さなければならない。そのような理由等から、機能安全開発に係る部分は最小限であることが好ましい。自律走行装置2では、機能安全担保のための機能安全モジュールを基本機能モジュールと別に設け、機能安全開発プロセスを準拠すべきモジュールを機能安全モジュールに限定しているため、機能安全開発が容易である。ISO13482等の自律走行装置の規格に係る機能安全のための仕組みであって機能安全開発が容易である仕組みは従来の自律走行装置には搭載されていない。
上述のように、自律走行装置2では、機能安全モジュール26による強制的な走行停止(緊急停止)の手段は、基本機能モジュール22による減速停止の手段とは異なっている。具体的には、基本機能モジュール22では、モータ及びブレーキの動作を制御することにより減速停止を行うのに対し、機能安全モジュール26では、緊急停止リレー27により緊急停止を行っている。これにより、基本機能モジュール22による減速停止の制御中でも、平行して基本機能モジュール22による緊急停止ができる。
また、自律走行装置2では、上述のように、基本制御モジュール22はモータ23の回転速度に基づき自律走行装置2の走行速度を決定し、機能安全モジュール26は車輪の回転速度に基づき走行速度を決定する。これにより、モータ23のエンコーダからの入力が得られない場合においても、機能安全モジュール26では、車輪のエンコーダからの入力に基づき自律走行装置2の走行速度を把握することができる。ただし、基本制御モジュール22と機能安全モジュール26の双方が、モータ23の回転速度に基づき自律走行装置の決定を行ってもよいし、車輪の回転速度に基づき上記決定を行ってもよい。
なお、モータ23は本発明の「第1の部材」に相当し、車輪は本発明の「第2の部材」に相当する。
なお、モータ23は本発明の「第1の部材」に相当し、車輪は本発明の「第2の部材」に相当する。
図3は、基本機能モジュール22における処理例を説明するフローチャートである。
基本機能モジュール22は、無線通信部21から情報(以下、コマンド)を受信すると(ステップS1)、該コマンドのTag情報に基づき、該コマンドがハートビートであるか否か判定する(ステップS2)。
ハートビートでない場合(NOの場合)すなわち走行情報である場合、基本機能モジュール22はハートビート切れフラグがONになっているか否か判定する(ステップS3)。ハートビート切れフラグは、適切なハートビートの受信が切断されているか否かを決定するためのものである。
ONになっている場合(YESの場合)、ステップS1に処理が戻されるが、一方、ONになっていない場合(NOの場合)、基本機能モジュール22は、走行情報のSpeed情報等を分析し(ステップS4)、走行制御部22bに走行指示の情報を入力し(ステップS5)、ステップS1に処理を戻す。
ONになっている場合(YESの場合)、ステップS1に処理が戻されるが、一方、ONになっていない場合(NOの場合)、基本機能モジュール22は、走行情報のSpeed情報等を分析し(ステップS4)、走行制御部22bに走行指示の情報を入力し(ステップS5)、ステップS1に処理を戻す。
ステップS2において、ハートビートである場合(YESの場合)、基本機能モジュール22は、ハートビートのSequential No情報と、Time Stamp情報と、CheckSum情報とに基づいて、ハートビートをチェックし(ステップS6)、ハートビートが適切であるか否か判定する(ステップS7)。
適切である場合(YESの場合)、基本機能モジュール22は、ハートビート切れフラグをOFFにし(ステップS8)、ハートビートタイマを初期化する(ステップS9)。一方、ステップS7において、ハートビートが適切でないと判定された場合(NOの場合)、基本機能モジュール22は、ハートビート切れフラグやハートビートタイマについて処理を行わずに、処理をステップS1に戻す。
適切である場合(YESの場合)、基本機能モジュール22は、ハートビート切れフラグをOFFにし(ステップS8)、ハートビートタイマを初期化する(ステップS9)。一方、ステップS7において、ハートビートが適切でないと判定された場合(NOの場合)、基本機能モジュール22は、ハートビート切れフラグやハートビートタイマについて処理を行わずに、処理をステップS1に戻す。
図4は、基本機能モジュール22の割込み処理の一例を説明するフローチャートである。
基本機能モジュール22では、ハートビートタイマのタイマ値が満了すると図3の処理を停止し図4の割込み処理を実行する。
割込み処理では、基本機能モジュール22はまずハートビート切れフラグをONにする(ステップS11)。そして、走行制御部22bに停止要求を行う(ステップS12)。この停止要求に対し、走行制御部22bは減速停止するようモータ及び/またはブレーキに制御信号を送信する。
基本機能モジュール22では、ハートビートタイマのタイマ値が満了すると図3の処理を停止し図4の割込み処理を実行する。
割込み処理では、基本機能モジュール22はまずハートビート切れフラグをONにする(ステップS11)。そして、走行制御部22bに停止要求を行う(ステップS12)。この停止要求に対し、走行制御部22bは減速停止するようモータ及び/またはブレーキに制御信号を送信する。
図5は、機能安全モジュール26における処理例を説明するフローチャートである。
機能安全モジュール26は、無線通信部21からコマンドを受信すると(ステップS21)、該コマンドのTag情報に基づき、該コマンドがハートビートであるか否か判定する(ステップS22)。
ハートビートでない場合(NOの場合)すなわち走行情報である場合、ステップS21に処理は戻されるが、一方、ハートビートである場合(YESの場合)、機能安全モジュール26は、ハートビートのSequential No情報と、Time Stamp情報と、CheckSum情報とに基づいて、ハートビートをチェックし(ステップS23)、ハートビートが適切であるか否か判定する(ステップS24)。
適切である場合(YESの場合)、機能安全モジュール26は、ハートビート切れフラグをOFFにし(ステップS25)、ハートビートタイマを初期化する(ステップS26)。一方、ステップS24において、ハートビートが適切でないと判定された場合(NOの場合)、機能安全モジュール26は、ハートビート切れフラグやハートビートタイマについて処理を行わずに、処理をステップS21に戻す。
適切である場合(YESの場合)、機能安全モジュール26は、ハートビート切れフラグをOFFにし(ステップS25)、ハートビートタイマを初期化する(ステップS26)。一方、ステップS24において、ハートビートが適切でないと判定された場合(NOの場合)、機能安全モジュール26は、ハートビート切れフラグやハートビートタイマについて処理を行わずに、処理をステップS21に戻す。
図6は、機能安全モジュール26の図5の処理に対する割込み処理の一例を説明するフローチャートである。
機能安全モジュール26は、ハートビートタイマのタイマ値が満了すると図5の処理を停止し図6の割込み処理を実行する。
割込み処理では、機能安全モジュール26は、ハートビート切れフラグをONにし(ステップS31)、減速監視・緊急停止処理を行う(ステップS32)。
機能安全モジュール26は、ハートビートタイマのタイマ値が満了すると図5の処理を停止し図6の割込み処理を実行する。
割込み処理では、機能安全モジュール26は、ハートビート切れフラグをONにし(ステップS31)、減速監視・緊急停止処理を行う(ステップS32)。
図7は、図6の減速監視・緊急停止処理の一例を説明するフローチャートである。
減速監視・緊急停止処理では、機能安全モジュール26は、まず自律走行装置2の現在の速度値の情報すなわち監視開始時の速度値の情報を速度取得部26cから取得する(ステップS41)。そして、機能安全モジュール26はハートビートタイマとは別のタイマを用いて監視開始から所定時間経過したか否か判定する(ステップS42)
減速監視・緊急停止処理では、機能安全モジュール26は、まず自律走行装置2の現在の速度値の情報すなわち監視開始時の速度値の情報を速度取得部26cから取得する(ステップS41)。そして、機能安全モジュール26はハートビートタイマとは別のタイマを用いて監視開始から所定時間経過したか否か判定する(ステップS42)
所定時間経過していない場合(NOの場合)、ステップS42に処理は戻されるが、所定時間経過していた場合(YESの場合)、機能安全モジュール26はハートビート切れフラグがONのままであるか否か判定する(ステップS43)。
OFFになっていた場合(NOの場合)、処理は終了し、一方、ONのままである場合(YESの場合)、機能安全モジュール26は、現在の速度値すなわち監視開始から所定時間経過後の速度値の情報を取得する(ステップS44)。そして、減速・停止が適切に行われているか否か判定する(ステップS45)。例えば、所定速度以下になっていれば減速・停止が適切に行われているものと判定される。
減速・停止が適切に行われている場合(YESの場合)、処理は終了するが、適切に行われていない場合(NOの場合)、機能安全モジュール26は緊急停止制御部26dに緊急停止要求を行う(ステップS46)。緊急停止制御部26dは緊急停止要求を受け、緊急停止リレー27にリレー制御信号を出力し、モータ及びブレーキへ電源供給を切断することにより自律走行装置2を緊急停止させる。
(第2の実施形態)
図8は、本発明の第2の実施形態に係る自律走行装置を含むシステムの構成例を示す図である。
図1の自律走行装置2では、減速または停止すべきか否かの判定に用いる所定の信号としてハートビートを用い、また、基本機能モジュールと機能安全モジュールとの両方に所定の信号を出力する信号出力部として無線通信部を用いていた。
それに対し、図8の自律走行装置3は、上記信号出力部として、操作部である停止ボタン31を用い、また、上記所定の信号として、自律走行装置3の監視者が停止ボタン31を押下したことを示す押下情報を用いる。
図8は、本発明の第2の実施形態に係る自律走行装置を含むシステムの構成例を示す図である。
図1の自律走行装置2では、減速または停止すべきか否かの判定に用いる所定の信号としてハートビートを用い、また、基本機能モジュールと機能安全モジュールとの両方に所定の信号を出力する信号出力部として無線通信部を用いていた。
それに対し、図8の自律走行装置3は、上記信号出力部として、操作部である停止ボタン31を用い、また、上記所定の信号として、自律走行装置3の監視者が停止ボタン31を押下したことを示す押下情報を用いる。
自律走行装置3は、基本機能モジュール32及び機能安全モジュール33の両方が、押下情報が入力される停止ボタン検知部32c,33aを有する。なお、自律走行装置3は無線通信部21´を有するが、この無線通信部21´では走行情報を無線コントローラ1´から受信するが、ハートビートについては受信しなくてもよい。
基本機能モジュール32では、通常、無線通信部21´を介して受信した走行情報に従って通信制御部32aが走行指示の情報を走行制御部32bに対し出力し、これにより自律走行装置3が走行する。
しかし、押下情報が停止ボタン検知部32cに入力されると、基本機能モジュール32では、減速または停止すべきと判定し、停止要求を走行制御部32bに出力する。走行制御部32bでは、停止要求に従って、モータ23及び/またはブレーキ24に制御信号を出力する。
しかし、押下情報が停止ボタン検知部32cに入力されると、基本機能モジュール32では、減速または停止すべきと判定し、停止要求を走行制御部32bに出力する。走行制御部32bでは、停止要求に従って、モータ23及び/またはブレーキ24に制御信号を出力する。
一方、機能安全モジュール33は、停止ボタン検知部33aに押下情報が入力されると、減速または停止すべきと判定し、減速監視部33bに監視を要求する。減速監視部33bにより減速/停止を確認できない場合、減速監視部33bは緊急停止制御部26dに緊急停止を要求する。
(第3の実施形態)
図9は、本発明の第3の実施形態に係る自律走行装置を含むシステムの構成例を示す図である。
図9の自律走行装置4は、減速または停止すべきか否かの判定に用いる所定の信号として、自律走行装置4の周囲の障害物の有無に係る情報(以下、障害物情報)を用い、また、基本機能モジュール42と機能安全モジュール43との両方に所定の信号を出力する信号出力部として、障害物検知センサ41を用いる。障害物検知センサ41は例えばLIDAR(Laser Imaging Detection and Ranging)により構成される。
図9は、本発明の第3の実施形態に係る自律走行装置を含むシステムの構成例を示す図である。
図9の自律走行装置4は、減速または停止すべきか否かの判定に用いる所定の信号として、自律走行装置4の周囲の障害物の有無に係る情報(以下、障害物情報)を用い、また、基本機能モジュール42と機能安全モジュール43との両方に所定の信号を出力する信号出力部として、障害物検知センサ41を用いる。障害物検知センサ41は例えばLIDAR(Laser Imaging Detection and Ranging)により構成される。
自律走行装置4は、基本機能モジュール42及び機能安全モジュール43の両方が、障害物情報が入力される障害物検知部42b,43aを有する。
基本機能モジュール42では、通常、無線通信部21´を介して受信した走行情報に従って通信制御部32aが走行指示の情報を走行制御部42aに対し出力し、これにより自律走行装置4が走行する。
しかし、障害物情報に基づいて障害物検知部42bが減速または停止すべきと判定した場合は、基本機能モジュール42では停止要求を走行制御部42aに出力する。走行制御部42aでは、停止要求に従って、モータ23及び/またはブレーキ24に制御信号を出力する。
しかし、障害物情報に基づいて障害物検知部42bが減速または停止すべきと判定した場合は、基本機能モジュール42では停止要求を走行制御部42aに出力する。走行制御部42aでは、停止要求に従って、モータ23及び/またはブレーキ24に制御信号を出力する。
一方、機能安全モジュール43は、障害物情報に基づいて障害物検知部43aが減速または停止すべきと判定した場合、減速監視部43bに監視を要求する。減速監視部43bにより減速/停止を確認できない場合、減速監視部43bは緊急停止制御部26dに緊急停止を要求する。
(第4の実施形態)
図10は、本発明の第4の実施形態に係る自律走行装置を含むシステムの構成例を示す図である。
図10の自律走行装置5は、減速または停止すべきか否かの判定に用いる所定の信号として、自律走行装置5が存在する場所の傾斜角度または自律走行装置5の現在の走行における加速度を示す情報(以下、傾斜/加速度情報)を用い、また、基本機能モジュール52と機能安全モジュール53との両方に所定の信号を出力する信号出力部として、傾斜/加速度センサ51を用いる。
図10は、本発明の第4の実施形態に係る自律走行装置を含むシステムの構成例を示す図である。
図10の自律走行装置5は、減速または停止すべきか否かの判定に用いる所定の信号として、自律走行装置5が存在する場所の傾斜角度または自律走行装置5の現在の走行における加速度を示す情報(以下、傾斜/加速度情報)を用い、また、基本機能モジュール52と機能安全モジュール53との両方に所定の信号を出力する信号出力部として、傾斜/加速度センサ51を用いる。
自律走行装置5は、基本機能モジュール52及び機能安全モジュール53の両方が、傾斜/加速度情報が入力される傾斜・加速度検知部52b,53aを有する。
基本機能モジュール52では、通常、無線通信部21´を介して受信した走行情報に従って通信制御部32aが走行指示の情報を走行制御部52aに対し出力し、これにより自律走行装置5が走行する。
しかし、傾斜/加速度情報に基づいて傾斜・加速度検知部52bが減速または停止すべきと判定した場合は、基本機能モジュール52では停止要求を走行制御部52aに出力する。例えば、傾斜/加速度情報が示す傾斜角度または加速度が所定値以上であれば減速または停止すべきと判定される。走行制御部52aでは、停止要求に従って、モータ23及び/またはブレーキ24に制御信号を出力する。
しかし、傾斜/加速度情報に基づいて傾斜・加速度検知部52bが減速または停止すべきと判定した場合は、基本機能モジュール52では停止要求を走行制御部52aに出力する。例えば、傾斜/加速度情報が示す傾斜角度または加速度が所定値以上であれば減速または停止すべきと判定される。走行制御部52aでは、停止要求に従って、モータ23及び/またはブレーキ24に制御信号を出力する。
一方、機能安全モジュール53は、傾斜/加速度情報に基づいて傾斜・加速度検知部53aが減速または停止すべきと判定した場合、減速監視部53bに監視を要求する。減速監視部53bにより減速/停止を確認できない場合、減速監視部53bは緊急停止制御部26dに緊急停止を要求する。
(第5の実施形態)
図11は、本発明の第5の実施形態に係る自律走行装置を含むシステムの構成例を示す図である。
上記のように機能安全モジュールが作動して、緊急停止リレー27がモータ23やブレーキ24への電源供給を切断すると、モータ23やブレーキ24等は動かない。しかし、基本機能モジュールは、この緊急停止リレー27による電源供給の切断を認識していないため、モータ23やブレーキ24に制御信号を出力する。つまり、基本機能モジュールは、電源供給が既に切断されているモータ23やブレーキ24に制御信号を出力するので、モータ23やブレーキ24への制御が繰り返されることになり、基本機能モジュールによる自身の不用な制御が生じる。そこで、機能安全モジュールが、自律走行装置の走行を強制的に停止させたことを基本機能モジュールに通知してもよい。
図11は、本発明の第5の実施形態に係る自律走行装置を含むシステムの構成例を示す図である。
上記のように機能安全モジュールが作動して、緊急停止リレー27がモータ23やブレーキ24への電源供給を切断すると、モータ23やブレーキ24等は動かない。しかし、基本機能モジュールは、この緊急停止リレー27による電源供給の切断を認識していないため、モータ23やブレーキ24に制御信号を出力する。つまり、基本機能モジュールは、電源供給が既に切断されているモータ23やブレーキ24に制御信号を出力するので、モータ23やブレーキ24への制御が繰り返されることになり、基本機能モジュールによる自身の不用な制御が生じる。そこで、機能安全モジュールが、自律走行装置の走行を強制的に停止させたことを基本機能モジュールに通知してもよい。
詳しくは、図11に示す自律走行装置6では、基本機能モジュール62が、さらに送受信部62a、指示制御部62bを有し、機能安全モジュール63は、さらに送受信部63aを有している。
そして、機能安全モジュール63が作動し、緊急停止制御部26dが緊急停止リレー27にリレー制御信号を出力した場合には、緊急停止リレー27に対してOFF動作するよう指示した情報が、緊急停止制御部26dから送受信部63aを経て基本機能モジュール62に通知される。この通知は送受信部62aを経て指示制御部62bに送られ、指示制御部62bは、走行制御部22bにモータ23、ブレーキ24に対する制御を中止させる。
そして、機能安全モジュール63が作動し、緊急停止制御部26dが緊急停止リレー27にリレー制御信号を出力した場合には、緊急停止リレー27に対してOFF動作するよう指示した情報が、緊急停止制御部26dから送受信部63aを経て基本機能モジュール62に通知される。この通知は送受信部62aを経て指示制御部62bに送られ、指示制御部62bは、走行制御部22bにモータ23、ブレーキ24に対する制御を中止させる。
この実施形態によれば、基本機能モジュール62は、機能安全モジュール63から、緊急停止リレー27によるモータ23やブレーキ24への電源供給を切断した旨の通知を受け取るので、モータ23やブレーキ24の電源供給が既に切断されていることを認識できる。よって、基本機能モジュール62による自身の不用な制御を回避することができる。
なお、指示制御部62bでは、緊急停止リレー27がモータ23やブレーキ24への電源供給を切断したことを自律走行装置の周囲に速やかに知らせるために、自律走行装置の表示部(図示省略)に表示するように指示したり、自律走行装置のマーカーライト(図示省略)を点灯させるように指示してもよい。
なお、指示制御部62bでは、緊急停止リレー27がモータ23やブレーキ24への電源供給を切断したことを自律走行装置の周囲に速やかに知らせるために、自律走行装置の表示部(図示省略)に表示するように指示したり、自律走行装置のマーカーライト(図示省略)を点灯させるように指示してもよい。
(第6の実施形態)
図12は、本発明の第6の実施形態に係る自律走行装置を含むシステムの構成例を示す図である。
自律走行装置には、ネットワーク経由でサーバ装置によりリモート制御される自律走行モードの他、リモコン装置によりリモート制御される手動モードで走行する場合がある。各動作モードによって走行の最高速度が異なることがある。切替えスイッチは、各動作モードに切替えることができ、自律走行装置の例えば側面のボックス内に設けられているが、回路としては機能安全モジュールに設けられている。機能安全性モジュールは、上記のように基本機能モジュールよりも信頼性の高い部品で構成されており、切替えスイッチを機能安全性モジュール側に配置することで、その信頼性を高めるためことができる。この場合、機能安全モジュールが、自律走行装置の動作モードを切り替えたことを基本機能モジュールに通知してもよい。
図12は、本発明の第6の実施形態に係る自律走行装置を含むシステムの構成例を示す図である。
自律走行装置には、ネットワーク経由でサーバ装置によりリモート制御される自律走行モードの他、リモコン装置によりリモート制御される手動モードで走行する場合がある。各動作モードによって走行の最高速度が異なることがある。切替えスイッチは、各動作モードに切替えることができ、自律走行装置の例えば側面のボックス内に設けられているが、回路としては機能安全モジュールに設けられている。機能安全性モジュールは、上記のように基本機能モジュールよりも信頼性の高い部品で構成されており、切替えスイッチを機能安全性モジュール側に配置することで、その信頼性を高めるためことができる。この場合、機能安全モジュールが、自律走行装置の動作モードを切り替えたことを基本機能モジュールに通知してもよい。
詳しくは、図12に示す自律走行装置7では、基本機能モジュール72が、さらに送受信部72a、指示制御部72bを有し、機能安全モジュール73は、切替えスイッチ73aに加え、切替え制御部73b、送受信部73cを有している。切替えスイッチが本発明の「モード切替部」に該当する。
そして、切替えスイッチ73aによって自律走行モードあるいは手動モードに切り替えられた場合には、この動作モードに切り替えた情報が、切替え制御部73bから送受信部73cを経て基本機能モジュール62に通知される。この通知は送受信部72aを経て指示制御部72bに送られ、さらに走行制御部22bに送られる。走行制御部22bは、切り替え後の動作モードにしたがって例えば最高速度を変更し、この変更された最高速度に基づいてモータ23やブレーキ24を制御する。
そして、切替えスイッチ73aによって自律走行モードあるいは手動モードに切り替えられた場合には、この動作モードに切り替えた情報が、切替え制御部73bから送受信部73cを経て基本機能モジュール62に通知される。この通知は送受信部72aを経て指示制御部72bに送られ、さらに走行制御部22bに送られる。走行制御部22bは、切り替え後の動作モードにしたがって例えば最高速度を変更し、この変更された最高速度に基づいてモータ23やブレーキ24を制御する。
1…無線コントローラ、2,3,4,5,6,7…自律走行装置、21,21´…無線通信部、22,32,42,52,62,72…基本機能モジュール、22a,32a…通信制御部、22b,32b,42a,52a…走行制御部、23…モータ、24…ブレーキ、25…エンコーダ、26,33,43,53,63,73…機能安全モジュール、26a…通信監視部、26b,33b,43b,53b…減速監視部,26c…速度取得部,26d…緊急停止制御部,27…緊急停止リレー,31…停止ボタン、32c,33a…停止ボタン検知部、41…障害物検知センサ、42b,43a…障害物検知部、51…加速度センサ、52b,53a…加速度検知部、62a,63a,72a,73c…送受信部、62b,72b…指示制御部、73a…切替えスイッチ、73b…切替え制御部。
Claims (10)
- 走行のための駆動部の動作を制御する駆動制御部を有し、該駆動制御部に前記走行に係る指示を行う基本制御部と、
該基本制御部に基づく動作の監視を行う監視部と、
前記基本制御部及び前記監視部それぞれに所定の信号を出力する信号出力部と、を備え、
前記基本制御部及び前記監視部はそれぞれ、前記信号出力部から入力された前記所定の信号に基づき、減速または停止すべきか否かの判定を行い、
前記基本制御部は、減速または停止すべきと判定した場合、前記駆動制御部に減速停止処理を指示し、
前記監視部は、減速または停止すべきと判定した場合、前記減速停止処理が適切に行われているか否か判定し、適切に行われていないときは、強制的に走行を停止させることを特徴とする自律走行装置。 - 前記基本制御部と前記監視部とは別々のモジュールで構成されることを特徴とする請求項1に記載の自律走行装置。
- 前記監視部による強制的な走行停止の手段は、前記駆動制御部による減速停止の手段とは異なることを特徴とする請求項1または2に記載の自律走行装置。
- 前記基本制御部は、前記駆動部を構成する第1の部材の駆動状態に基づき当該自律走行装置の走行速度を決定し、前記監視部は、前記駆動部を構成する第2の部材の駆動状態に基づき前記走行速度を決定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の自律走行装置。
- 前記信号出力部は、一定間隔毎に送信される前記所定の信号を外部機器から受信する無線通信部であり、受信した前記所定の信号を前記基本制御部及び前記監視部に出力することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の自律走行装置。
- 前記信号出力部は、当該自律走行装置の監視者からの操作入力を受け付ける操作部であり、前記監視者からの操作入力に基づき前記所定の信号を出力することを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の自律走行装置。
- 前記信号出力部は、当該自律走行装置の周囲の障害物の有無を検知するセンサであり、前記障害物の有無の情報を前記所定の信号として出力することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の自律走行装置。
- 前記信号出力部は、当該自律走行装置が存在する場所の傾斜または当該自律走行装置の走行時の加速度を検出する傾斜/加速度検出部であり、前記傾斜または前記加速度の情報を前記所定の信号として出力することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の自律走行装置。
- 前記監視部が前記自律走行装置の走行を強制的に停止させた場合、該監視部は、前記自律走行装置の走行を強制的に停止させたことを前記基本制御部に通知し、
該基本制御部は、前記駆動制御部に前記駆動部への制御を中止するように指示することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の自律走行装置。 - 前記監視部が前記駆動部の動作モードを自律走行モードとリモコン装置から走行を指示する手動モードとに切り替えるモード切替部を有し、該モード切替部によって前記駆動部の動作モードを切り替えた場合、前記監視部は、前記動作モードを切り替えたことを前記基本制御部に通知し、
該基本制御部は、該通知に基づいて、前記駆動制御部に前記走行に係る指示を行うことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の自律走行装置。
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