JP6626517B2 - 暗視野および位相コントラストctのための堅牢な再構成 - Google Patents

暗視野および位相コントラストctのための堅牢な再構成 Download PDF

Info

Publication number
JP6626517B2
JP6626517B2 JP2017566404A JP2017566404A JP6626517B2 JP 6626517 B2 JP6626517 B2 JP 6626517B2 JP 2017566404 A JP2017566404 A JP 2017566404A JP 2017566404 A JP2017566404 A JP 2017566404A JP 6626517 B2 JP6626517 B2 JP 6626517B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
interferometer
phase
signal processing
detector
variables
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017566404A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018524077A (ja
Inventor
ケーラー,トーマス
ヨーハネス ブレンデル,ベルンハルト
ヨーハネス ブレンデル,ベルンハルト
ノエル,ピーター
プファイファー,フランツ
トゥーフェンバッハ,マキシミリアン フォン
トゥーフェンバッハ,マキシミリアン フォン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koninklijke Philips NV
Original Assignee
Koninklijke Philips NV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koninklijke Philips NV filed Critical Koninklijke Philips NV
Publication of JP2018524077A publication Critical patent/JP2018524077A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6626517B2 publication Critical patent/JP6626517B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T11/002D [Two Dimensional] image generation
    • G06T11/003Reconstruction from projections, e.g. tomography
    • G06T11/006Inverse problem, transformation from projection-space into object-space, e.g. transform methods, back-projection, algebraic methods
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/42Arrangements for detecting radiation specially adapted for radiation diagnosis
    • A61B6/4208Arrangements for detecting radiation specially adapted for radiation diagnosis characterised by using a particular type of detector
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/52Devices using data or image processing specially adapted for radiation diagnosis
    • A61B6/5205Devices using data or image processing specially adapted for radiation diagnosis involving processing of raw data to produce diagnostic data
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2211/00Image generation
    • G06T2211/40Computed tomography
    • G06T2211/424Iterative
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2211/00Image generation
    • G06T2211/40Computed tomography
    • G06T2211/461Phase contrast imaging or dark field imaging

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Algebra (AREA)
  • Mathematical Analysis (AREA)
  • Mathematical Optimization (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Pure & Applied Mathematics (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)
  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)

Description

本発明は信号処理システム、信号処理方法、撮像装置、コンピュータ・プログラム・プロダクトおよびコンピュータ可読媒体に関する。
格子ベースの微分位相コントラスト撮像はX線コンピュータ断層撮影を改善する台頭しつつある有望なアプローチである。線形減衰係数の空間分布に加えて、この方法はオブジェクトの(屈折を介した)電子密度の、また小角度散乱能の空間分布へのアクセスを提供する。データ収集のための一つの基本的な要請は、格子の種々の相対位置でのデータが収集される必要があるというものである。これは伝統的には、いわゆる「位相ステップ進行(phase stepping)」または「干渉縞走査(fringe scanning)」手順によって達成される。その場合、検出器の読みと読みの間に一方の格子が横方向にシフトされる。たとえば非特許文献1参照。
格子ステップ進行のような格子の動きを避けるためにさまざまな代替的な手法が提案されている。一つの代替は、たとえば非特許文献2に記載されるフーリエ変換法(Fourier-transform method)である。この手法では、格子は意図的に脱調整され、検出器ピクセル数個分の周期をもつ干渉縞パターンが達成される。干渉縞パターンの位相は近隣の検出器ピクセルの解析によって決定される。もう一つの手法は焦点スポット掃引(focal spot sweeping)である。フーリエ変換法と同様に、十分な周波数の干渉縞パターンが検出器上に生成されるが、位相は焦点スポット偏向によって得られる。たとえば非特許文献3参照。
B.Brendelらによる論文"Intensity-Based Iterative Reconstruction for Differential Phase-Contrast Imaging with Reconstruction Parameter Estimation"、13TH INTERNATIONAL MEETING ON FULLY THREE-DIMENSIONAL IMAGE RECONSTRUCTION IN RADIOLOGY AND NUCLEAR MEDICINE、pp.713-716、XP055234160、米国ロードアイランド州ニューポート、2015年5月31日、では、リング・アーチファクトを補償するために、画像再構成パラメータ推定に加えて強度補正因子が推定される方法が提案されている。
しかしながら、出願人によって、これらおよび他の方法はたとえば環境変化に対してあまり堅牢ではないことが観察された。
したがって、当技術分野において代替的な画像処理方法または関係するシステムに対する必要性があることがありうる。
本発明の目的は、独立請求項の主題によって解決される。さらなる実施形態は従属請求項に組み込まれている。
本発明の以下に記載される諸側面は画像処理方法、撮像装置、コンピュータ・プログラム・プロダクトおよびコンピュータ可読媒体に等しく当てはまることを注意しておくべきである。
本発明の第一の側面によれば、信号処理システムであって:
・X線検出器によって収集された信号から導出された干渉計投影データを受領するための入力ポートであって、前記信号は、X線放射によって、該X線放射の、干渉計および撮像されるべきオブジェクトとの相互作用後に引き起こされたものであり、前記干渉計は参照位相をもつ、入力ポートと;
・前記オブジェクトの一つまたは複数の物理的属性の空間分布の一つまたは複数の画像を再構成するよう構成された再構成器であって、前記再構成器は、複数の当てはめ変数を適応させることによって前記干渉計投影データを信号モデルに当てはめする〔フィッティングする〕よう構成されており、前記当てはめ変数はi)前記一つまたは複数の画像のための一つまたは複数の撮像変数およびii)前記一つまたは複数の撮像変数に加えて、前記参照位相のゆらぎのための専用の位相変数を含む、再構成器と;
・前記一つまたは複数の画像を出力するための出力ポートとを有する、
システムが提供される。
ここで主に関心がある物理的属性は、減衰、屈折および小角度散乱である。この最後のものは撮像されるオブジェクトにおける微小構造に関係することがわかっている。
ある実施形態によれば、投影データは、CTまたは断層合成におけるように、種々の投影方向から収集されたものである。
参照位相のゆらぎまたは「オフセット」は空間的および/または時間的にモデル化されることができる。
特に、ある実施形態によれば、参照位相ゆらぎは、前記位相変数によって、前記種々の投影方向とは独立な一定のオフセットとして、モデル化される。
ある実施形態によれば、参照位相ゆらぎは、前記位相変数によって、前記種々の投影方向に依存する一定でないオフセットとしてモデル化される。
ある実施形態によれば、参照位相ゆらぎは、前記位相変数によって、前記X線検出器の検出器要素の位置に依存するようモデル化される。前記異なる仕方で、参照位相ゆらぎは、前記位相変数によって、前記検出器の諸検出器要素を横断して変化するようモデル化される。
ある実施形態によれば、前記検出器要素は単一の検出器ピクセルまたは検出器モジュールのようなピクセルの群である。換言すれば、ゆらぎは、ピクセル位置に依存し、よって検出器を横断してピクセルからピクセルへと(だが必ずしもすべてのピクセルにわたってではない)変化できるようモデル化される。あるいはまた、ピクセル群依存性のみがある。換言すれば、位相変数は、個々のピクセル位置ではなくピクセル群位置に依存する。一つのピクセル群はたとえば、検出器モジュールの一つであってもよい。ある実施形態では、それぞれのまたはいくつかのまたはすべての検出器モジュール内でのオフセットは一定であるが、検出器群から検出器群へと異なっていてもよい。
ある実施形態によれば、前記位相変数は、空間依存性の代わりにまたは空間依存性に加えて、前記ゆらぎの時間を追った変化をモデル化するために時間依存性を含む。
まとめると、本稿で提案されるのは、干渉計(たとえば格子)ベースの(微分)位相コントラスト撮像および/または干渉計(たとえば格子)ベースの暗視野撮像におけるデータ収集および画像再構成のための堅牢な概念である。堅牢性は、収集の間の干渉縞のドリフトを数学的にモデル化することおよび撮像変数と同時並行して再構成の間にモデル・パラメータを当てはめすることによって達成される。堅牢性の改善は画像アーチファクトを低減する助けになる。
特に、提案される方法により堅牢性が増すことが出願人によって観察された。特に、提案される方法は、参照位相の変化を引き起こす、干渉縞位相のドリフトもしくは振動に誘起された変動に対して、それほど敏感ではない。提案されるシステムが考慮に入れるのは、機械的(さらには熱的)影響によって引き起こされるまさにこれらのゆらぎなのである。空気スキャン(較正測定)とオブジェクト・スキャンの間での干渉縞パターンの高い再現性の要求を下げることができる。提案されるシステムは、間違ったまたは不正確な較正データを(逐次反復式再構成の間に)考慮に入れるまたさらには補正することが観察されたので、提案される方法の結果として、必要な空気スキャンの回数が少なくなることがある。
本発明は、(微分)位相コントラスト撮像および暗視野撮像における有用な応用を許容する。より具体的には、本発明は、病院のような臨床環境において有用な応用を許容する。すなわち、本発明は、患者の医学的検査のためのコンピュータ断層撮影(CT)のような撮像モダリティーにおける応用に非常に好適である。加えて、本発明は、産業環境において有用な応用を許容する。より具体的には、本発明は非破壊試験(たとえば生体およびまたは非生体試料の組成、構造および/または品質についての分析)やセキュリティー・スキャン(たとえば空港での荷物のスキャン)における応用に非常に好適である。
本発明の個別的な諸側面についてこれから付属の図面との関連で以下に記載される例を参照しつつ説明する。図面において同一の部分は同じ仕方で示されている。
撮像装置のブロック図である。 信号処理方法のフローチャートである。 提案される方法によって得られる例示的な像を通常の撮像との比較で示す図である。
図1を参照するに、撮像構成100の概略的なブロック図が示されている。おおまかには、撮像構成は、干渉計構成IFを含むX線撮像装置(「イメージャ」)IXを含む。
干渉計構成IFは、X線源XRと検出器Dの間に配置された一つまたは複数の格子を含む。X線源と検出器の間および前記格子の少なくとも二つの間に検査領域がある。
撮像領域または検査領域は、撮像されるべきオブジェクトOBを受け入れるのに好適である。オブジェクトは生きていても、生命がなくてもよい。生きているオブジェクトはたとえば動物または人間の患者または撮像されるべきその少なくとも一部(関心領域)を含む。
X線源XRの焦点スポットから放出されるX線放射は干渉計IFの格子およびオブジェクトと相互作用し、次いで複数の検出器ピクセルによって形成される検出器Dの放射感応表面に入射する。入射した放射は電気信号を引き起こし、それがデータ収集ユニットDASによって拾われ、デジタル投影データに変換される。干渉計IFとの相互作用(のちにさらに述べる)のため、この投影データは本稿では干渉計投影データと称される。
干渉計投影データは次いで、のちにより詳細に述べる仕方で信号処理(サブ)システムSPSによって処理されて、出力画像を生成する。この出力画像はその後、データベースに記憶されることができ、および/またはモニタMT上で閲覧のためにレンダリングされることができ、あるいは他の仕方で画像処理されることができる。
信号処理サブシステムSPSはソフトウェア・ルーチンとしてワークステーションWS上で実行されてもよい。信号処理サブシステムSPSがインストールされているワークステーションWSは、無線または有線ネットワークにおいて投影データをイメージャIXから受信するよう構成されていてもよい。投影データは、イメージャによって供給されるにつれて受領されてもよく、あるいはのちにデータベースのメモリから受領されてもよい。ワークステーションは必ずしもイメージャIXに関連付けられていなくてもよい。提案される信号処理サブシステムSPSは本質的にいかなる汎用コンピューティング装置で実行されてもよく、投影データは、たとえばメモリ・ドングルによってUSB(ユニバーサルシリアルバス)を介してまたは他の任意の好適なインターフェースによって、信号処理サブシステムSPSに供給されることができる。
好ましくは、イメージャIXは、断層撮像装置として構成される。その光軸は、X線源の焦点から検出器へと走る水平配置で示されている。この軸は、オブジェクトのまわりの複数の投影方向(かならずしも完全回転ではない。180°回転が、あるいは断層合成などではより小さな回転が十分であることがある)から投影データを収集するよう、変更されることができる。少なくともX線源(いくつかの実施形態では検出器も一緒に)および干渉計の一部または全部が投影データ収集動作においてオブジェクトのまわりで回転する間、オブジェクトOBは検査領域内のアイソセンターにあると考えられる。信号処理サブシステムSPSによって投影データは処理され、より特定的には再構成され、オブジェクトOBの内部を曝露する断面画像にされることができる。検査領域を通じてオブジェクトを進めることによって、複数の断面画像を得ることができ、それらは一緒に組み合わされてオブジェクトの3D画像体積を形成することができる。
イメージャIXは位相コントラストおよび/または暗視野(断面)画像を生成することができる。必ずしもすべての実施形態ではないがいくつかの実施形態では、通常の減衰(断面)画像のための第三の画像チャネルもある。減衰画像は、それぞれの断面におけるオブジェクトを横断した減衰係数の空間分布を表わす。一方、位相コントラストおよび暗視野画像はそれぞれ、オブジェクトの屈折活性および(オブジェクト内の微小構造によって引き起こされる)小角度散乱の空間分布を表わす。これらの画像のそれぞれは、目下の所与の診断タスクのための診断上の価値があることがある。
位相コントラストおよび/または暗視野信号のための撮像機能は干渉計IFの動作によってもたらされる。干渉計IFはある実施形態では、互いに特定の距離で配置された二つの格子G1(時に位相格子と称される)およびG2(時に分析格子と称される)を有する。好ましくはG2は吸収格子であり、G1は位相または吸収格子である。ある実施形態では、これら二つの格子は、光軸に沿って見て、検査領域(特にオブジェクトOB)の下流に配置され、それにより撮像の間、これら二つの格子はオブジェクトと検出器の間に位置される。すると、この構成における検査領域はX線源と、二つの格子G1およびG2によって形成される格子パックとの間である。もう一つの実施形態では、二つの格子は、光軸に沿って見て、検査領域(特にオブジェクトOB)の互いに反対側に位置される。
X線放射が非コヒーレントである場合には、放出された放射のコヒーレンスを増すために、X線源XRの焦点スポットとオブジェクトとの間に配置された源格子G0がある。記載される干渉計セットアップは、トールボット構造を許容するものである。G0とG1の間およびG1とG2の間の距離は、他所で記述されたトールボット・ロー・セットアップに従って特に調整された。G0とG1の間およびG1とG2の間の距離は、トールボット距離の要求に適合するよう微調整される必要があり、そのトールボット距離はそれぞれの格子の「ピッチ」(すなわち格子の線条の空間周期)の関数である。上記の干渉計に対する代替として、二つの干渉計格子の一方(G1)が源格子G0と検査領域の間に位置され、他方(G2)は検査領域と検出器の間にある逆格子幾何も本願において構想される。換言すれば、検査領域が干渉計IFの間にはさまれる。
どの格子幾何が使われても、当面検査領域にはオブジェクトOBが存在しないとすると、コヒーレントな放射がG0の遠い側に現われ、干渉計G1、G2と相互作用し、干渉パターンfp、特にモワレ・パターンの干渉縞を生成し、それが検出器Dにおいて検出されることができる。このパターンを達成するために、干渉計の二つの格子は(たとえば二つの格子G1、G2を互いに対してわずかに傾けることによって)わずかに脱調整〔脱チューニング〕される。本稿で「参照干渉パターン」fpと称するこのモワレ・パターンfpは、ある固定した参照位相、参照可視性および強度をもち、これらが全部、参照干渉パターンfpによってエンコードされている。参照パターンは単に(所与の放射密度についての)干渉計の存在の結果である。その意味で、これらの量、特に参照位相は、干渉計自身の属性であると言うことができ、よって、干渉計が前記参照位相、前記参照強度および前記参照可視性を「もつ」と言うことは言葉の濫用ではない。
さて、撮像されるべきオブジェクトが検査領域に導入されると、このオブジェクトは、該オブジェクトが今やさらされる前記コヒーレントな放射と相互作用する。換言すれば、コヒーレントな放射は部分的に吸収、屈折および散乱される。このオブジェクト相互作用の結果は、前記参照パターンとは異なる、さらにもう一つの干渉パターンであり、これが検出器Dにおいて観察される。オブジェクトOBの存在によって誘起される干渉パターンは、検査領域にオブジェクトが存在しなかった時の参照パターンの摂動を受けたバージョンと理解されることができる。参照干渉パターンfpの参照データは通例、「空気スキャン」とも称される較正測定において取得される。実際のオブジェクト測定は次いで、撮像されるべきオブジェクトが検査領域に存在するときに第二のスキャンにおいて取得される。参照パターンをサンプルする一つの方法は、X線露光の間に、スキャナIXの光軸の任意の所与の位置について、干渉計およびオブジェクトおよび/またはX線放射の間のサンプル動きを誘起することによる。このようにして、干渉計投影データが取得され、その後、求められている減衰、位相コントラストおよび/または暗視野の画像を抽出するために、のちにより詳細に説明されるように処理されることができる。より具体的には、この相対的なサンプル動きはたとえば、焦点スポット掃引または格子G1もしくはG2もしくはG0の一つが互いに対して動かされる「位相ステップ進行」技法によって導入されることができる。代替的な実施形態では、干渉パターンは、近隣の諸ピクセルを横断してサンプリングすることによってサンプリングされることができ、よって、これらの実施形態ではサンプル動きは必要とされない。つまるところ、これらのサンプリングまたは干渉パターン・データ収集の任意のものにより、各投影方向iについて、検出器ピクセルj毎に一連の測定値が取得される。以前のアプローチでは、この干渉計データは、三つのチャネル(位相コントラスト、減衰および暗視野撮像)のそれぞれについて投影データを計算的に抽出するために、一般に「位相回復(phase retrieval)アルゴリズム」として知られるものにおいて別個に処理される必要があり、その後、そのようにして抽出されたデータは通例の仕方で(フィルタ補正逆投影のような)好適な再構成アルゴリズムによって、または逐次反復式再構成によって再構成されて各チャネルについての断面画像を得ていた。
これとは根本的に離れて、本願では、代わりに、明示的な位相回復段階をなくし、直接、検出器において測定される強度値のみに作用し、さらに参照位相のゆらぎをモデル化することを含む逐次反復式の再構成アルゴリズムを使うことが提案される。これは、出願人が、特にコンピュータ断層撮影のコンテキストでは、位相コントラストおよび暗視野撮像は参照干渉パターンの、ドリフトとしても知られるそのようなゆらぎまたは変化によって引き起こされる深刻なアーチファクトを受けることがあることを観察したからである。これは、そうしたゆらぎを誘起する座屈および他の機械的変化が回転中に起こるCTにおいて特にいえる。熱膨張または収縮もこれらのゆらぎを引き起こすことが確認されている。よって、本願では、前記三つの画像チャネルについての当てはめ変数を共通の再構成問題に含めるだけではなく、加えて、上述したアーチファクトを低減するために参照位相のゆらぎに対応する専用の当てはめ変数をも含めることが提案される。実際、再構成された像におけるこれらのアーチファクトは、参照位相ゆらぎによって引き起こされる効果が誤って三つのチャネルのための他の三つの当てはめ変数に帰される場合に生じると考えられることができる。本願で提案されるような採用は、参照位相のゆらぎのためのこの専用の変数の巧妙な配置(これについては後述)がこの効果を誤って他の変数(吸収、屈折または小角度散乱)に帰することを防ぐので、アーチファクトを是正するまたは少なくとも軽減する。別の言い方をすれば、出願人は、特にアーチファクトが軽減された位相コントラストおよび/または暗視野断面画像に到達するために直接再構成アルゴリズムにおいて前記ゆらぎ変数を導入することによって当てはめ変数の「プール」を増すことを提案する。
おおまかには、提案される信号処理コンポーネントSPSによって実装される再構成方式のためには、たとえば非特許文献4によって記述される再構成技法が使用できる。しかしながら、当業者は、非特許文献4は単に、その中で提案されるシステムおよび方法が実施できる、可能な再構成セッティングについての例を与えているのであって、本願では他のセッティングは除外されることが理解されるであろう。
非特許文献4および同様の逐次反復式の再構成手法では、構築問題は、コストまたは目的関数に関する最適化問題として定式化される。コストおよび目的関数は、実際に測定された干渉計投影データを記録するデータ項からなり、これが前方信号モデルと比較される。さらに、いくつかの実施形態では、ペナルティー付与項または正則化項が、時間または空間においてある種のなめらかさ属性を強制するために、または再構成すべき未知数についての他の先験的情報を組み込むために使用される。
まとめると、本願で提案される信号処理システムは、検出器Dにおいて検出された信号から変換された干渉計投影データを受領するための入力ポートINを含む。このデータは次いで、再構成器RECONに入力され、該再構成器は上記で概説した目的関数に基づいて逐次反復式再構成方式を実行して、一回または複数回の反復工程において、求められる画像を生成する。これは、これらの画像についての当てはめ変数を信号モデルに当てはめすることによる。これらの当てはめ変数は、簡単に上述したように、前記三つのチャネルについての画像当てはめ変数に加えて、参照位相ゆらぎについての専用の当てはめ変数を含む。その後、再構成された像は出力ポートOUTにおいて出力され、次いで必要に応じて記憶または閲覧または他の仕方で処理されることができる。
提案される再構成器RECONの動作についてここで図2のフローチャートを参照して、より詳細に説明する。
段階S210では、各投影方向についての干渉計投影データが受領される。
段階S220では、次いで、再構成アルゴリズムがコスト関数の最適化に基づいて実行される。より具体的には、再構成は、測定された強度に直接基づく最小化問題として定式化される。より特定的には、線形減衰係数μ(減衰画像)、電子密度δ画像(これは比例定数を別として、位相コントラスト画像に対応する)および散乱係数ε(暗視野画像)の再構成が、コスト関数Δ2を最小化することによって得られる:
Figure 0006626517
ここで、iはすべての投影角をインデックス付けし(あるいはより一般には、iは読み出しインデックスである)、jは検出器のすべてのピクセルをインデックス付けする。Jは統計的分散σをもつ測定された強度を表わし、Iは測定された密度について次の前方信号モデルに基づく前方計算された強度を表わす:
Figure 0006626517
ここで、Iij (0)、Vij (0)およびφij (0)は「ブランク」または空気スキャンにおいて、読み出しiにおいてピクセルjについてそれぞれ強度、ブランク可視性および参照位相(すなわち、モワレ参照干渉縞パターンの位相)として得られた参照データを表わす。Lijは投影角/読み出しiにおける源と読み出しiにおける検出器ピクセルjをつなぐ直線を表わし、μ、δ、εは測定された干渉計強度投影データJに当てはめされるべき撮像変数を表わす。本稿で使われるところの用語「読み出しi」は、種々の投影角で収集された測定値を示すが、同じ投影方向について異なる時刻に収集された測定値をも示す。
本方法はさらに、干渉計IFの参照位相変動についての、あるいは別の言い方をすれば、X線ビームにおいてオブジェクトOBがないときに干渉計によって引き起こされる参照干渉パターンについて、追加的な当てはめ変数ψを含む。偏微分∂xは格子配向に垂直な、すなわち格子面の法線に垂直な方向に取られる。(1a)および(2)における上記の式のすべての数学的等価物も本願で構想されている。正則化項またはペナルティー付与項による(1a)の拡張も本願で構想されている。
(1a)によるコスト関数の定式化は最小二乗問題の構造をもつことをさらに注意しておく。これは、測定についての根底にあるガウシアン密度を想定することの結果である。しかしながら、これは必ずしもそうではなくてもよく、
Figure 0006626517
の形の(1a)に対する他の、より一般的な構造も本願で構想されている。ここで、Λは、測定過程を支配すると考えられる統計的な前提を表わす関数である。特に、ガウシアン以外の統計的モデル、たとえばポワソンも本願で構想されている。
出願人は、上記の最小化問題に基づく再構成は、たとえばスライディング窓技法における専用位相回復ベースの再構成によって生成される角度ぼけを回避または軽減する助けとなることを観察した。また、出願人は、ブランク・スキャン干渉計位相(干渉縞パターンの位相)φij (0)が取得中にドリフトするまたはゆらぐのみならず、この位相参照のゆらぎがアーチファクト表現の点での決定的な(最も決定的とは言わないまでも)パラメータであることを発見した。干渉計IFの参照位相ゆらぎは本稿では、ドリフトに起因するブランク・スキャン位相のゆらぎの可能な諸モードについての専用の当てはめ変数ψを含む(2)のような経験的な前方モデルを確立することによって対処される。
ある実施形態では、すべての検出器ピクセルおよび読み出しjについての一定の位相オフセットψが(2)によって想定される。すなわち、すべてのピクセルおよびすべての読み出しjについて同じ値が使われる。しかしながら、空間的または時間的なモデル化洗練も本願で構想されている。
たとえば、オフセット・モデル化は、いくつかの実施形態では、相変わらずすべての検出器ピクセルについて同じオフセットを想定するが、今や読み出しiには依存するようにすることによって洗練されてもよい。記法上、これは(2)においてψの代わりにψiを使うことによって示すことができる。特に、この依存性は、投影角によるオフセットの変化をモデル化することを許容する。これはさらに、読み出しiの両方の次元にわたる、すなわち投影方向および収集が行なわれる時刻にわたるゆらぎをモデル化することによって拡張できる。
むろん、これは計算コストを代償とする。今や当てはめされるべき変数の数が、一定オフセットの場合に比べて増したからである。
l個の未知のゆらぎオフセットがコスト関数に変数として組み込まれる。より具体的には、上記の(2)で見て取れるように、前方信号モデルの構成は、減衰を考慮に入れる第一の指数関数因子を含む。括弧内の式(1+……)は、可視性の変化を考慮に入れる項を含む。さらに、屈折からの寄与を考慮に入れるさらなる正弦波項因子がある。参照位相ゆらぎは該正弦波項の引数における加算項ψとしてモデル化される。前記一つまたは複数の位相ゆらぎ変数ψは、ブランク・スキャンの加法的な摂動としての位相変化ψij (0)をモデル化するために実験的なブランク・スキャン参照位相ψij (0)に加えられる。該加算項は、CTスキャン中の干渉計の回転の間の熱変化に応答するまたは単に重力からの効果による機械的変形によって引き起こされる、干渉計の不完全性によって引き起こされる変化をモデル化することを許容する。これらの機械的効果は、二つの格子の相互配向を変える可能性が高く、よって(十分な長さをもつ)好適なモワレ・パターンを確立するために先述した「脱調整」を摂動させるであろう。
上記の式(2)の、特に数値的な近似も含めていかなる数学的等価物も本願で構想されていることは理解されるであろう。たとえば、正弦波表現は好適な多項式表現(テイラー級数展開)などによる近似で置き換えられてもよいことは当業者によって理解されるであろう。
一定の位相オフセットまたは上記で論じたように読み出しiとともに変わる位相オフセットはいくつかのセットアップにおけるドリフトを考慮に入れるために十分に正確なモデルと思われるが、高rpmでガントリーが回転する、より大きなシステムのためには単純すぎることがありうる。よって、さらなる空間的モデル化洗練として、代替的な実施形態においては、jへの依存性をもつ参照位相オフセットをモデル化することがここで提案される。すなわち、今やピクセル位置にまたがる依存性があるのである。記法上、このモデル化手法は、(2)においてψの代わりにψjを使うことによって示される。このゆらぎモデル化は、検出器ピクセルjにわたる(次数n≧1の)多項式において実装されることができる。多項式以外のモデルも可能である。
検出器が異なる複数のモジュールから構築される場合、オフセット・モデル化についてのピクセルからピクセルへの変動をやや粗くすることは、オフセットを単に検出器モジュール位置の関数として変えることである。検出器モジュールへのオフセット依存性は、諸検出器モジュールを横断しての多項式変動を選ぶことによって実装されてもよい。ここでもまた、多項式以外のモデルも可能である。
下記では、上記の前方モデル実施形態のさらなる変形が記述される。上記の空間および/または時間的依存性の組み合わせとして、(2)の下記の洗練も構想される。これは今や、各ピクセルjおよび各読み出しiについて自由なドリフト・パラメータを許容する。
Figure 0006626517
しかしながら、(3)によるこれら多くの自由度は何らかの形の正則化を求めることがありうる。したがって、ある実施形態では、空間的ななめらかさを強制するために、コスト関数に次の正則化項を加えることが構想される。
Figure 0006626517
ここで、psはゆらぎパラメータψの間の差に作用するポテンシャル関数である。ここで、Njはインデックスjをもつピクセルの空間的近傍内の諸ピクセルに関係したインデックスの集合を表わす。ある例示的実施形態では、psは引数の二乗または絶対値である。近傍Njは、検出器表面を異なる複数の検出器モジュールにタイル化したものを表わしていてもよい。また、psはそれ自身が近傍Njとともに変化してもよい。
(4)によるオフセットの空間依存性を正則化することの代わりにまたはそれに加えて、時間的な位相ドリフトを考慮に入れるために時間的正則化が本願ではいくつかの実施形態において構想される。位相ドリフト・モデル化のなめらかさを強制するためである。時間的変動はたとえば、時間に対する位相ドリフトの明示的な、たとえば多項式のモデルを適用することによって達成されることができ、あるいは再構成された位相ドリフトに対してなめらかさ制約条件を加えることが望まれてもよい。たとえば、ある実施形態では、構造
Figure 0006626517
をもつ時間的正則化項が導入される。ここでもまた、ptはポテンシャル関数であり、ここでは、読み出しインデックスi毎の時間的に隣接する位相ドリフトの間の差がペナルティーを与えられる。
空間的なめらかさに戻ると、ドリフトに起因する位相の空間的変動についてのパラメトリック・モデルが確立される場合にも、これが達成されることができる。たとえば、ドリフトに起因する位相シフトは、未知係数をもつ多項式によって、各投影iについてモデル化されうる。この場合、位相ψijは各読み出しiについての当てはめ係数ai0、ai1、ai2、……によって「間接的に」当てはめされる。ここでもまた、時間的なめらかさ制約条件は、次の形の、係数に対するペナルティーを加えることによって課すことができる。
Figure 0006626517
ここで、インデックスcはすべての係数にわたって走る。
段階S230では、再構成された画像μ、δ、εのうちの単一のもの、選択された二つまたは全部が出力される。出力は、逐次反復中に何らかの段階でまたは各段階において、あるいは逐次反復の終結時に行なわれることができいる。出力することは、ある実施形態では、位相コントラスト画像を電子密度画像に、あるいはその逆に変換することを含んでいてもよい。
本稿に記載される処理概念のさらなる利点は、本方法は干渉縞パターンの歪みを簡単に扱うことができるということであり、位相ステップ進行における不正確さ(たとえばステップ増分における不正確さ)に自動的に対処するということである。上記の最適化問題(1)は、最尤法、共役勾配法、ニュートン・ラフソン法などといったいかなる好適な数値的技法によって解くこともできる。
本稿で使われるところの「最適化」は必ずしも最適化の結果がグローバルな最適になることを意味するのではなくてもよく、代わりにローカルな最適を返してもよい。また、CPU時間および他の事情に依存して、たとえば相続く反復工程結果の間の差が所与の中止閾値を下回る場合、ローカルまたはグローバルな最適に達する前に逐次反復を中止するのが好都合であることがある。
上記の実施形態では、専用の第二の格子(G2)が分析格子として干渉計をなすために使われたが、これは必ずしもすべての実施形態においてそうでなくてもよい。たとえば(分析)格子G2機能は検出器D自身に組み込まれることもできる。さらに、ピクセル幾何の巧妙な配置によって、特にピクセル間のしかるべき間隔開けによって、格子機能は完全に、検出器自身が引き継ぐことができる。
ここで図3が参照される。図3では、提案される再構成方式の有効性を示す実験像が掲載されている。
図3のペインAは、位相ドリフト当てはめのない再構成を示している。右側のペインBは、本願で提案されるような位相ドリフト当てはめを含む再構成を示している。見て取れるように、ペインBによるファントムの再構成のほうがなめらかであり、より少ないアーチファクトを示している。
図3のペインCは、投影から投影へと1ピクセルだけシフトされる各投影内の高周波数干渉縞パターン(水平方向)を表わしているサイノグラム・データを示している。
ペインDは、位相コントラストまたは電子密度画像δ(位相コントラスト画像)の提案される方法に基づく再構成を示している。ペインEでは、再構成された減衰画像μが示されている。
この像は、いかなる格子動きもなしに取得のための干渉縞位相のドリフトを緩和するための提案される方法の有効性を実証している。上記のペインC〜Eのようなイメージャについては、二つの相続く投影の間でオブジェクトがピクセル・サイズだけ並進させられるいわゆるタイプライター手法によって、焦点スポット掃引が模倣された。
上記のように、提案される信号処理システムは、ワークステーション上でのソフトウェア・ルーチンとして走ってもよい。他の実施形態では、提案されるSPSシステムは、たとえば好適にFPGAとしてプログラムすることにより、専用のチップにおいてハードウェアとして実装されてもよい。固定結線チップ実装も構想される。チップはワークステーションのビデオまたはグラフィック・ハードウェアに統合されてもよく、あるいはDASなどにおける処理段として統合されてもよい。
本発明のもう一つの例示的実施形態では、適切なシステム上で上記の実施形態の一つに基づく方法の方法段階を実行するよう適応されていることを特徴とするコンピュータ・プログラムまたはコンピュータ・プログラム要素が提供される。
したがって、コンピュータ・プログラム要素はコンピュータ・ユニット上に記憶されてもよく、該コンピュータ・ユニットも本発明の実施形態の一部であってもよい。このコンピューティング・ユニットは、上記の方法の段階を実行するまたは該実行を誘起するよう適応されてもよい。さらに、上記の装置のコンポーネントを動作させるよう適応されてもよい。コンピューティング・ユニットは、自動的に動作するおよび/またはユーザーの命令を実行するよう適応されることができる。コンピュータ・プログラムは、データ・プロセッサの作業メモリにロードされてもよい。このようにデータ・プロセッサは、本発明の方法を実行するために備えがされてもよい。
本発明のこの例示的実施形態は、最初から本発明を使うコンピュータ・プログラムおよび更新により既存のプログラムを本発明を使うプログラムに変えるコンピュータ・プログラムの両方をカバーする。
さらに、コンピュータ・プログラム要素は、上記の方法の例示的実施形態の手順を充足するために必要な段階すべてを提供することができてもよい。
本発明のさらなる例示的実施形態によれば、上記のようなコンピュータ・プログラム要素が記憶されているコンピュータ可読媒体、特に非一時的な記憶媒体、たとえばCD-ROMが提示される。
コンピュータ・プログラムは、他のハードウェアと一緒にまたは他のハードウェアの一部として供給される光記憶媒体または半導体媒体のような好適な媒体上で記憶および/または頒布されてもよいが、インターネットまたは他の有線もしくは無線の遠隔通信システムを介してなど、他の形で頒布されてもよい。
しかしながら、コンピュータ・プログラムはワールド・ワイド・ウェブのようなネットワーク上で呈示されてもよく、そのようなネットワークからデータ・プロセッサの作業メモリにダウンロードされることができる。本発明のさらなる例示的実施形態によれば、本発明の先述した実施形態の一つに基づく方法を実行するよう構成されているコンピュータ・プログラム要素をダウンロードのために利用可能にするための媒体が提供される。
本発明の実施形態は種々の主題を参照して記述されていることを注意しておくべきである。特に、いくつかの実施形態は方法型の請求項を参照して記述され、他の実施形態は装置型の請求項を参照して記述される。しかしながら、当業者は、上記および下記の記述から、特に断わりのない限り、ある型の主題に属する特徴の任意の組み合わせに加えて、異なる主題に関する特徴の間の他の任意の組み合わせも本願で開示されていると考えられることを理解するであろう。しかしながら、特徴の単なる寄せ集め以上の相乗効果を提供するすべての特徴が組み合わされることができる。
本発明は図面および以上の記述において詳細に図示され、記述されているが、そのような図示および記述は制約ではなく例解または例示するものと考えられるべきである。本発明は開示されている実施形態に限定されるものではない。開示されている実施形態に対する他の変形が、図面、本開示および付属の請求項の吟味から、特許請求される発明を実施する際に当業者によって理解され、実施されることができる。
請求項において、「有する/含む」の語は他の要素やステップを排除するものではない。単数表現は複数を排除するものではない。単一のプロセッサまたは他のユニットが請求項において記述されているいくつかの項目の機能を充足してもよい。ある種の施策が互いに異なる従属請求項において記載されているというだけの事実が、これらの施策の組み合わせが有利に使用できないことを示すものではない。請求項に参照符号があったとしても、範囲を限定するものと解釈するべきではない。

Claims (13)

  1. 信号処理システムであって:
    ・X線検出器によって収集された信号から導出された干渉計投影データを受領するための入力ポートであって、前記信号は、X線放射によって、該X線放射の、干渉計および撮像されるべきオブジェクトとの相互作用後に引き起こされたものであり、前記干渉計は参照位相をもつ、入力ポートと;
    ・前記オブジェクトの一つまたは複数の物理的属性の空間分布の一つまたは複数の画像を再構成するよう構成された再構成器であって、前記再構成器は、複数の当てはめ変数を適応させることによって前記干渉計投影データを信号モデルに当てはめするよう構成されており、前記当てはめ変数はi)前記一つまたは複数の画像のための一つまたは複数の撮像変数およびii)前記一つまたは複数の撮像変数に加えて、前記参照位相のゆらぎのための専用の位相変数を含む、再構成器と;
    ・前記一つまたは複数の画像を出力するための出力ポートとを有する、
    信号処理システム。
  2. 前記投影データは、種々の投影方向から収集されたものである、請求項1記載の信号処理システム。
  3. 前記参照位相ゆらぎは、前記位相変数によって、前記種々の投影方向とは独立な一定のオフセットとして、モデル化される、請求項2記載の信号処理システム。
  4. 前記参照位相ゆらぎは、前記位相変数によって、前記種々の投影方向に依存する一定でないオフセットとしてモデル化される、請求項2記載の信号処理システム。
  5. 前記参照位相ゆらぎは、前記位相変数によって、前記X線検出器の検出器要素の位置に依存するようモデル化される、請求項1ないし4のうちいずれか一項記載の信号処理システム。
  6. 前記検出器要素は単一の検出器ピクセルまたは検出器ピクセルの群である、請求項5記載の信号処理システム。
  7. 前記位相変数は、前記ゆらぎの時間を追った変化をモデル化する時間依存性を含む、請求項1ないし6のうちいずれか一項記載の信号処理システム。
  8. ・請求項1ないし7のうちいずれか一項記載の信号処理システムと;
    ・投影データを提供するための、干渉計およびX線検出器を有するX線イメージャとを有する、
    撮像構成。
  9. 信号処理方法であって:
    ・検出器によって収集された信号から導出された干渉計投影データを受領する段階であって、前記信号は、放射によって、該放射の、干渉計および撮像されるべきオブジェクトとの相互作用後に引き起こされたものであり、前記干渉計は参照位相をもつ、段階と;
    ・前記オブジェクトの一つまたは複数の物理的属性の空間分布の一つまたは複数の画像を再構成する段階であって、前記再構成器は、複数の当てはめ変数を適応させることによって前記干渉計投影データを信号モデルに当てはめするよう構成されており、前記当てはめ変数はi)前記一つまたは複数の画像のための一つまたは複数の撮像変数およびii)前記一つまたは複数の撮像変数に加えて、前記参照位相のゆらぎのための専用の位相変数を含む、段階と;
    ・前記一つまたは複数の画像を出力する段階とを含む、
    方法。
  10. 前記物理的属性は、i)減衰、ii)屈折もしくは電子密度分布またはiii)小角度散乱のうちのいずれか一つまたは複数を含む、請求項1ないし8のうちいずれか一項記載のシステムまたは請求項9記載の方法。
  11. 干渉計をもつX線イメージャと、請求項1ないし7のうちいずれか一項記載のシステムとを含む撮像構成。
  12. 処理ユニットによって実行されたときに請求項9または10記載の方法段階を実行するよう適応されている請求項1ないし7のうちいずれか一項記載のシステムを制御するためのコンピュータ・プログラム要素。
  13. 請求項12のプログラム要素を記憶しているコンピュータ可読媒体。
JP2017566404A 2015-06-26 2016-06-27 暗視野および位相コントラストctのための堅牢な再構成 Active JP6626517B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP15173981 2015-06-26
EP15173981.0 2015-06-26
PCT/EP2016/064799 WO2016207423A1 (en) 2015-06-26 2016-06-27 Robust reconstruction for dark-field and phase contrast ct

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018524077A JP2018524077A (ja) 2018-08-30
JP6626517B2 true JP6626517B2 (ja) 2019-12-25

Family

ID=53502479

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017566404A Active JP6626517B2 (ja) 2015-06-26 2016-06-27 暗視野および位相コントラストctのための堅牢な再構成

Country Status (5)

Country Link
US (1) US10902648B2 (ja)
EP (1) EP3314576B1 (ja)
JP (1) JP6626517B2 (ja)
CN (1) CN107810524B (ja)
WO (1) WO2016207423A1 (ja)

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10973483B2 (en) 2016-09-08 2021-04-13 Koninklijke Philips N.V. Phase-contrast and dark-field CT reconstruction algorithm
CN110913764B (zh) * 2017-10-11 2023-08-04 株式会社岛津制作所 X射线相位差摄影系统以及相位对比度图像修正方法
EP3498171A1 (en) 2017-12-15 2019-06-19 Koninklijke Philips N.V. Single shot x-ray phase-contrast and dark field imaging
CN111566471B (zh) * 2018-01-19 2023-06-16 株式会社岛津制作所 X射线成像装置
US10989822B2 (en) 2018-06-04 2021-04-27 Sigray, Inc. Wavelength dispersive x-ray spectrometer
JP7117452B2 (ja) 2018-07-26 2022-08-12 シグレイ、インコーポレイテッド 高輝度反射型x線源
JP6992902B2 (ja) * 2018-08-24 2022-01-13 株式会社島津製作所 X線位相イメージング装置
DE112019004478T5 (de) 2018-09-07 2021-07-08 Sigray, Inc. System und verfahren zur röntgenanalyse mit wählbarer tiefe
EP3701868A1 (en) * 2019-02-28 2020-09-02 Koninklijke Philips N.V. System, method and computer program for acquiring phase imaging data of an object
WO2021046059A1 (en) 2019-09-03 2021-03-11 Sigray, Inc. System and method for computed laminography x-ray fluorescence imaging
US11175243B1 (en) 2020-02-06 2021-11-16 Sigray, Inc. X-ray dark-field in-line inspection for semiconductor samples
US11215572B2 (en) 2020-05-18 2022-01-04 Sigray, Inc. System and method for x-ray absorption spectroscopy using a crystal analyzer and a plurality of detector elements
EP3940647A1 (en) 2020-07-14 2022-01-19 Koninklijke Philips N.V. Deep learning for sliding window phase retrieval
US11549895B2 (en) 2020-09-17 2023-01-10 Sigray, Inc. System and method using x-rays for depth-resolving metrology and analysis
WO2022126071A1 (en) 2020-12-07 2022-06-16 Sigray, Inc. High throughput 3d x-ray imaging system using a transmission x-ray source
US11992350B2 (en) 2022-03-15 2024-05-28 Sigray, Inc. System and method for compact laminography utilizing microfocus transmission x-ray source and variable magnification x-ray detector
US11885755B2 (en) 2022-05-02 2024-01-30 Sigray, Inc. X-ray sequential array wavelength dispersive spectrometer

Family Cites Families (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4637040A (en) 1983-07-28 1987-01-13 Elscint, Ltd. Plural source computerized tomography device with improved resolution
US7043082B2 (en) * 2000-01-06 2006-05-09 Canon Kabushiki Kaisha Demodulation and phase estimation of two-dimensional patterns
WO2005006962A2 (en) * 2003-07-18 2005-01-27 Nirx Medical Technologies, L.L.C. Image enhancement by spatial linear deconvolution
EP1731099A1 (en) * 2005-06-06 2006-12-13 Paul Scherrer Institut Interferometer for quantitative phase contrast imaging and tomography with an incoherent polychromatic x-ray source
DE102006063048B3 (de) * 2006-02-01 2018-03-29 Siemens Healthcare Gmbh Fokus/Detektor-System einer Röntgenapparatur zur Erzeugung von Phasenkontrastaufnahmen
US7889355B2 (en) * 2007-01-31 2011-02-15 Zygo Corporation Interferometry for lateral metrology
WO2009009081A2 (en) * 2007-07-10 2009-01-15 Massachusetts Institute Of Technology Tomographic phase microscopy
US8218152B1 (en) * 2007-12-04 2012-07-10 The Board Of Trustees Of The University Of Illinois Group refractive index reconstruction with broadband interferometric confocal microscopy
RU2489762C2 (ru) * 2008-02-14 2013-08-10 Конинклейке Филипс Электроникс Н.В. Детектор рентгеновского излучения для формирования фазово-контрастных изображений
WO2009115966A1 (en) * 2008-03-19 2009-09-24 Koninklijke Philips Electronics N.V. Rotational x ray device for phase contrast imaging
AU2010210169B2 (en) * 2009-02-05 2015-04-09 Paul Scherrer Institut Low dose single step grating based X-ray phase contrast imaging
US7949095B2 (en) * 2009-03-02 2011-05-24 University Of Rochester Methods and apparatus for differential phase-contrast fan beam CT, cone-beam CT and hybrid cone-beam CT
RU2562879C2 (ru) * 2009-12-10 2015-09-10 Конинклейке Филипс Электроникс Н.В. Устройство для фазоконтрастного формирования изображений, содержащее перемещаемый элемент детектора рентгеновского излучения, и соответствующий способ
JP5900324B2 (ja) * 2010-03-18 2016-04-06 コニカミノルタ株式会社 X線撮影システム
JP6373005B2 (ja) * 2010-11-11 2018-08-15 ザ トラスティーズ オブ コロンビア ユニバーシティ イン ザ シティ オブ ニューヨーク 動的光トモグラフィーイメージング装置、方法、およびシステム
JP2012143548A (ja) * 2010-12-21 2012-08-02 Fujifilm Corp 放射線画像取得方法および放射線画像撮影装置
WO2012102887A2 (en) * 2011-01-24 2012-08-02 The Board Of Trustees Of The University Of Illinois Computational adaptive optics for interferometric synthetic aperture microscopy and other interferometric imaging
JP2013050441A (ja) * 2011-08-03 2013-03-14 Canon Inc 波面測定装置、波面測定方法、及びプログラム並びにx線撮像装置
BR112014032082A2 (pt) * 2012-06-27 2017-06-27 Koninklijke Philips Nv método para formação de imagem de campo escuro e sistema de formação de imagem
AU2012258412A1 (en) * 2012-11-30 2014-06-19 Canon Kabushiki Kaisha Combining differential images by inverse Riesz transformation
AU2012268876A1 (en) * 2012-12-24 2014-07-10 Canon Kabushiki Kaisha Non-linear solution for 2D phase shifting
US9364191B2 (en) * 2013-02-11 2016-06-14 University Of Rochester Method and apparatus of spectral differential phase-contrast cone-beam CT and hybrid cone-beam CT
US9439613B2 (en) 2013-02-12 2016-09-13 The Johns Hopkins University System and method for phase-contrast X-ray imaging
WO2015038793A1 (en) * 2013-09-12 2015-03-19 The United States Of America, As Represented By The Secretary, Department Of Health & Human Services Demodulation of intensity modulation in x-ray imaging
CN104049474B (zh) * 2014-07-01 2015-12-30 中国科学院光电技术研究所 一种叠栅条纹相位解析的纳米检焦方法
CN107567640B (zh) * 2015-05-07 2022-04-05 皇家飞利浦有限公司 用于扫描暗场和相位对比成像的射束硬化校正

Also Published As

Publication number Publication date
US20180182131A1 (en) 2018-06-28
CN107810524A (zh) 2018-03-16
EP3314576A1 (en) 2018-05-02
US10902648B2 (en) 2021-01-26
CN107810524B (zh) 2022-05-17
EP3314576B1 (en) 2019-11-27
JP2018524077A (ja) 2018-08-30
WO2016207423A1 (en) 2016-12-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6626517B2 (ja) 暗視野および位相コントラストctのための堅牢な再構成
EP2850595B1 (en) Dark field computed tomography imaging
US9613441B2 (en) Joint reconstruction of electron density images
JP6805173B2 (ja) 暗視野・位相コントラストイメージングをスキャンするためのビーム硬化補正
US10973483B2 (en) Phase-contrast and dark-field CT reconstruction algorithm
US10339674B2 (en) Quantitative dark-field imaging in tomography
US10223815B2 (en) Iterative reconstruction method for spectral, phase-contrast imaging
EP3065642A1 (en) Empirical beam hardening correction for differential phase contrast ct
JP2017506925A (ja) 微分位相コントラスト撮像からの位相回復
JP2017209498A (ja) X線コンピュータ断層撮影装置及び医用画像処理装置
US20220146439A1 (en) System for x-ray dark field, phase contrast and attenuation tomosynthesis image acquisition
CN114650774B (zh) 用于处理由暗场和/或相衬x射线成像系统采集的数据的装置
Tao et al. Image Quality Improvement in Sparse-View X-Ray Phase-Contrast Trimodal CBCT With Multifrequency Fringe Modulation and Iterative Methods
Deng et al. A method for material decomposition and quantification with grating based phase CT
Vijayalakshmi et al. Comparison of algebraic reconstruction methods in computed tomography
Han et al. System Calibration for FastSPECT III: An Ultra-High Resolution CCD-Based Pinhole SPECT System
Oh et al. Experimental study on the application of a compressed-sensing (CS) algorithm to dental cone-beam CT (CBCT) for accurate, low-dose image reconstruction
Ko et al. 3D motion artifact compenstation in CT image with depth camera

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171227

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190626

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20190826

TRDD Decision of grant or rejection written
A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20191017

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191105

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191129

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6626517

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250