JP6625601B2 - 組み合わせ材料のための混合及び分配装置 - Google Patents

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Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2014年7月18日に出願された米国特許出願第62/026,131号の優先利益を主張し、当該特許の内容は参照により本明細書に組み込まれる。
(発明の分野)
本発明は、粉末、ゲル、水性材料、及び他の同様の材料などの組み合わせ材料を含む材料を混合するための方法及び装置に関する。該混合装置は分配装置としても機能することができる。
結果として得られる組み合わせ又は混合物を形成するために材料を混合することは既知であり、例えば手混合から電気機械混合まで、様々な技術が挙げられる。ある状況においては、保存安定性の問題から、又は1つ若しくは2つ以上の成分が他のものと又は水分と反応する場合には、特定の材料を予混合することができない。例えば、場合によっては、粉末はゲル又は水性材料と混合されることになり、かつ粉末は分解を防止するために乾燥状態に維持される必要があるので、予混合は望ましくない。別の状況においては、混合物は作製されるが、混合後すぐに又は特定の粘度を得るための静止期間の後に分配されることになる。また更に、滅菌方法が原因で複雑な事態が生じる。例えば、一部のゲルでは、それらが放射線によって容易に分解されることから蒸気滅菌される場合がある一方で、他の材料は、熱又は水分不安定性であることから放射線によって滅菌される。
ゲル及び粉末などの2つの成分を混合するのは、粉と水を混合するのと同様に困難な場合がある。こうした場合、粉末の外層は湿潤し、粉末の内層は乾燥したままとなり、それによって凝集を招き、濃度が一定でない混合物が生じる。更に、混合は方法によって妨害される場合がある。というのは、混合の速度が遅すぎると、混合物がすぐに固まってペーストを形成する可能性があり得るが、混合の速度が速すぎると、水分を押し出す圧力が増加して、固まった粉末が底部に形成されるからである。混合が十分でないと塊が形成され、塊が混合器又はアプリケータ/ディスペンサを詰まらせる。場合によっては、乾燥粉末は水に対して親和性を有する場合があり、ゲル又は他の材料は高濃度の水を含んでいるので、厄介な事態を招く可能性がある。状況によっては、ゲルブロッキングとして知られる現象が、混合物の分配を妨げる可能性がある。
本発明は、改善された混合装置及び混合方法を提供することによって、混合成分に関連する様々な問題の解決を目指す。混合デバイスは分配デバイスを更に包含することができ、それによって混合と分配を1つのデバイスで行うことが可能となる。
本発明は、混合デバイス及び装置、並びに多様な成分の混合を達成するための構成要素に関する。一態様では、多様な成分の混合を達成するための混合装置が存在し、該混合装置は、第1の端部及び第2の端部を有する混合チャンバであって、第1の端部が開いている、混合チャンバと;第1の端部に固定される混合デバイスであって、プランジャ、ロッド、複数の角度付きブレードを有する混合ヘッド、及び混合ヘッドのスピンを制御するためのデバイスを備える、混合デバイスと、を含み、混合ヘッドは混合チャンバ内に少なくとも部分的に挿入され、混合ヘッドのスピンを制御するためのデバイスは、プランジャが第1の軸方向に移動するときに混合ヘッドをスピンさせ、プランジャが第2の軸方向に移動するときに混合ヘッドをスピンさせないようにする。
例えば2つの成分を混合する方法などの混合方法も包含し、該方法は、第1の成分及び第2の成分を、第1の端部及び第2の端部を有する混合チャンバであって、第1の端部が開いている、混合チャンバに入れることと;混合デバイスを第1の端部に固定することであって、該混合デバイスは、プランジャ、ロッド、複数の角度付きブレードを有する混合ヘッド、及び混合ヘッドのスピンを制御するためのデバイスを備え、混合ヘッドが混合チャンバ内に少なくとも部分的に挿入される、ことと;プランジャを第1の軸方向及び第2の軸方向に少なくとも1回ずつ移動させることと;を含み、混合ヘッドのスピンを制御するためのデバイスは、プランジャが第1の軸方向に移動するときに混合ヘッドをスピンさせ、プランジャが第2の軸方向に移動するときに混合ヘッドをスピンさせないようにする。
キットも包含し、該キットは、第1の端部及び第2の端部を有する混合チャンバであって、第1の端部が開いている、混合チャンバと;第1の端部に固定されることができる混合デバイスであって、混合デバイスは、プランジャ、ロッド、複数の角度付きブレードを有する混合ヘッド、及び混合ヘッドのスピンを制御するためのデバイスを備え、混合ヘッドが混合チャンバ内に少なくとも部分的に挿入される、混合デバイスと;混合されるべき第1の材料と、混合されるべき第2の材料と、を含む。
本発明の他の態様では、混合プロセス中に複数の構成要素を共に維持し、かつ様々な寸法のシリンジに適している、シリンジロックシステムが提供される。
混合装置の実施形態を描いている。 混合ヘッドの拡大図である。 混合ヘッドの拡大正面図である。 混合ヘッドの拡大側面図である。 混合ヘッドの拡大正面図である。 混合ヘッドの拡大側面図である。 混合ヘッドの拡大正面図である。 混合ヘッドの拡大側面図である。 混合ヘッドの拡大正面図である。 混合ヘッドの拡大正面図である。 混合ヘッドの拡大斜視図である。 混合ヘッドの拡大斜視図である。 混合ヘッドの拡大斜視図である。 混合ヘッドの拡大側面図である。 混合ヘッドの拡大斜視図である。 混合ヘッドの拡大斜視図である。 混合ヘッドの拡大斜視図である。 混合ヘッドの拡大斜視図である。 混合ヘッドの拡大斜視図である。 安全カバーをその上に有する混合装置の斜視図である。 シリンジに連結されている、組み立てられた混合装置の側面斜視図である。 ねじ山の形状の図である。0.64センチメートル(0.25インチ)ピッチを有するねじ山である。 ねじ山の形状の図である。2.54センチメートル(1.0インチ)ピッチを有するねじ山である。 隆起した突起部を有する様々な混合ヘッドの斜視図である。 隆起した突起部を有する様々な混合ヘッドの斜視図である。 隆起した突起部を有する様々な混合ヘッドの斜視図である。 隆起した突起部を有する様々な混合ヘッドの斜視図である。 隆起した突起部を有する様々な混合ヘッドの斜視図である。 隆起した突起部を有する様々な混合ヘッドの斜視図である。 キットで有用な様々な構成要素の図である。 キットで有用な様々な構成要素の図である。 小型混合装置を示す実施形態である。 送達シリンジに連結された図22の小型混合装置の図である。 互いに連結された混合装置及び送達シリンジの別の図である。 図24の混合装置の横断面図である。 図24の混合装置の側面図である。 混合ヘッドの正面図及び側面図である。 混合ヘッドの正面図及び側面図である。 シリンジロックシステムの様々な図及び描写である。 シリンジロックシステムの様々な図及び描写である。 シリンジロックシステムの様々な図及び描写である。 シリンジロックシステムの様々な図及び描写である。 シリンジロックシステムの様々な図及び描写である。 シリンジロックシステムの様々な図及び描写である。 シリンジロックシステムの様々な図及び描写である。 シリンジロックシステムの様々な図及び描写である。 シリンジロックシステムの様々な図及び描写である。 シリンジロックシステムの様々な図及び描写である。 シリンジロックシステムの様々な図及び描写である。 シリンジロックシステムの様々な図及び描写である。 シリンジロックシステムの様々な図及び描写である。
本発明は、少なくとも2つの成分を混合するための方法及び装置に関する。2つの成分としては、例えば、粉末、ゲル、水性材料、溶媒、及びこれらの組み合わせを挙げることができる。使用する装置は、混合部品、分配部品、様々なシリンジ、及び分配先端部などの様々な構成要素を備えることができる。これら構成要素のそれぞれは、それら自体で、組み合わされて、又はキットの一部として使用されることができる。例えば、分配部品及び混合部品は、それら自体で使用されてもよく、組み合わされて使用されてもよく、又は混合部品はそれ自体で使用されてもよい。
ほとんどの材料は、適切な混合ブレードを選択することによって、本発明によって混合することができ、場合によっては、混合は、粉末の形態の第1の材料とゲルの形態の第2の材料とを含む。例えば、粉末材料としては、粒子又は繊維の形態の酸化再生セルロースを挙げることができ、ゲルとしては、カルボキシメチルセルロースなどのセルロースを挙げることができる。多糖類は第1及び/又は第2の材料として有用であり得る。例えば、溶媒及び/又は液体キャリア(例えば生理食塩水)などの追加成分を組み合わせて混合することができる。本混合器は、乾燥材料(又は水性材料で湿潤させた乾燥材料)と、一般的には容易かつ十分に混合されない、ゲル又はクリームなどの非常に粘稠な材料とを容易に混合するために、最も有用である。粉末を湿潤させるための水性材料の使用は、粉末の塊化を低減するのに役立つので好ましいが、場合によっては(例えば、ゲルがゲル組成物の一部として十分な水性材料を有している場合には)必要ではない。
典型的なルアーロックシリンジによって粉末と粘性ゲルとを一緒に混合する試みは、通常失敗に終わり、極めて面倒であり、又は操作者依存的であり、うまくいった試みでも、10mL以下のような小さなシリンジ容積においてのみであった。「ゲルブロッキング」と呼ばれることのある現象が、単にあるシリンジから他のシリンジに圧出することによってこれら2つの成分を容易かつ十分に混合することを妨げることが見出された。「ゲルブロッキング」がルアーロックコネクタで生じると、材料をあるシリンジから別のシリンジへと移動させる力は人の手の力を上回ってしまい、外すことができなくなり、デバイスが役に立たなくなる。本明細書において用いられるゲルブロッキングという用語は、超吸収性ポリマーの膨潤により、流体が材料の中心部まで通過することが妨害され、それによって吸収能力の低減が生じる現象を指す。本発明によって解決される技術的課題は、大量及び/又は少量の第1の吸収性粉末(ORC粉末など)をゲルタイプの材料(CMCゲル)と、適用時の直前又は適用時に(例えば外科的処置の間に)迅速かつ十分に完結したやり方で混合することである。分配部品としてシリンジを使用する場合には、こうした成分をシリンジ内で直接混合することが有益である。
剪断力は、粉末及びゲルなどの材料を混合するために考慮すべき因子である。典型的には、剪断力は混合プロセスの結果であり、結果として物質の粘度を低下させ、これはずり減粘と呼ばれる場合がある。しかしながら、本発明の混合システムは、ずり減粘が限定的である場合、又はずり減粘のレベルが混合に用いられるブレード構造及びストローク数に依存するいずれの場合にも、混合を達成できることが示された。これにより、非常に高粘度の完全に混合されたORC/CMCゲルを形成することが可能となり、また逆に、同じ混合装置及びORC/CMC混合物で異なるブレード構造を用いると、低粘度のゲルを得ることができる。最終的結果として、開いたディスペンサを用いて高粘度のゲルとして後に分配され得る高粘度の混合物、又はディスペンサの開口部を制限することによる粘性の低いクリーム状ゲルのいずれかが提供される。シリンジとシリンジの混合(syringe to syringe mixing)は、可能であれば、通常は、粘性の低いクリーム状ゲルとして存在する高度に剪断されたゲルを生成するので、このことは興味深く、また新規かつ予想外である。特定のORC/CMC組成物、並びにORC/CMC組成物の製造方法及び使用方法についての詳細は、2014年7月18日出願の米国特許出願第62/026,148号、及び2014年7月18日出願の米国特許出願第62/026,156号に見出すことができ、各特許出願の全内容は参照により本明細書に組み込まれる。
本発明の混合装置及びアセンブリ並びに方法は、あらゆる規模の混合物及び分注シリンジにおいて、様々な混合物濃度を、ユーザーが楽に混合することができる。本発明の混合装置は、大量の粉末(例えば、水性材料で湿潤されていてもよいORC粉末)及びゲル(CMCゲルなど)を、従来の試みよりも容易かつ迅速に混合することができる。混合は、より小さい体積(例えば、5又は10mL)又はより大きな体積(例えば、50mL)で達成され得るが、より大きな寸法にスケールアップすることができる。更に、シリンジとシリンジの混合とは異なり、本発明の混合器では、より小さな体積を混合するよりもより大きな体積を混合する方が容易である。これは、一部には、速い表面速度を有するより大きなブレード直径、及び高い剪断力に起因し得る。過度の剪断力を最小に抑えるために、より開いたブレード構造を使用してもよい。
図1を参照すると、混合部品又は混合デバイスが描かれている。混合デバイスは混合プランジャ1を含み、この混合プランジャ1はハンドル2を備えていてもよい。ハンドル2は、例えば、指穴、把持部、又はユーザーにとって有用な他の人間工学的な特徴、並びに任意の安全性関連の特徴を備えていてもよい。プランジャ1は軸方向(A)に移動することができる。プランジャ1は、プッシュプル式のプランジャであってもよく、又はねじ込み方式若しくは回転方式で移動してもよい。混合デバイスは、取り外し可能又は連結可能なヒンジシステム3を備えていてもよく、このヒンジシステム3については以下でより詳細に説明する。簡潔に言うと、ヒンジシステム3により、混合器は、第1の軸方向に移動するときに混合ヘッドをスピンさせ、しかし反対軸方向に移動するときにスピンさせないようにすることができる。この運動は、スピンダウン/プルアップ混合と呼ばれる。更に、ヒンジハウジング、ヒンジ、及びヒンジピンからなるヒンジシステムの機構であって、そのブレードの開始位置は、ゲルを通る下向きのブレード経路が前回の経路と異なり得るように、無作為化されて提供され得る機構である。これは、ブレードフィンの数が少ない場合、並びにスピンダウン/スピンアップ混合法を用いる場合に、特に有用である。
混合デバイスはねじ山付き混合スクリュー4を備え、このねじ山付き混合スクリュー4は、混合デバイスに沿って軸方向に延在してヒンジシステム3に連結される。ねじ山付き混合スクリュー4は、軸方向に延在する中空円筒体である混合ハウジング5内に収容されることができる。混合プランジャ1が近位方向(9)に軸方向に引き出されると、ねじ山付き混合スクリュー4も近位方向9に引き出されるように、ねじ山付き混合スクリュー4は混合プランジャ1に解除可能に連結されるのが好ましい。混合プランジャ1が遠位方向10に押し込みされると、ねじ山付き混合スクリュー4は遠位方向に回転する。コネクタ11は、混合スクリュー4の近位端に固定可能に取り付けられ、以下で説明するように、ヒンジピン12を受容するための開口部を備えている。
ねじ山付き混合スクリュー4の、プランジャ1とは軸方向反対側の端部を通って位置付けられているのは、剛性の円筒形デバイスである混合ロッド7である。ロッド7は、混合スクリュー7並びに混合本体5を通って軸方向にスライド可能である。ロッド7の端部には混合ヘッド8があり、これについては以下でより詳細に説明する。混合ヘッド8は略円筒形であるが、混合を促進するためにブレードヘッドが混合シリンジ内でスピンすることができ、かつロッド7が回転したときに混合ヘッド8が同時に回転するようにブレードヘッドがロッド7に固定される、任意の断面形状を有することができる。ロッド7を軸方向に移動させると、混合ヘッド8も同時に移動する。プランジャ1、ねじ山付きスクリュー4、混合本体5、及びロッド7は全て、軸線Aに沿って一直線になる。プランジャ1と混合ヘッド8とは軸方向に連結されているが、ヒンジピン12及びロッド7によって互いに回転可能に連結されておらず、ロッド7は、プランジャ1の内部からねじ山付きスクリュー4を通って混合ヘッド8まで延在している。したがって、プランジャ1、ロッド7、及び混合ヘッド8は、軸線Aに沿って近位方向9及び遠位方向10に移動することができる。ねじ山付きスクリュー4は中空(open)中心軸を有し、ロッド7はこの中心軸を通って移動する。
混合本体5の遠位端には係合機構6があり、この係合機構6は螺合であってもよい。いくつかの実施形態では、係合機構6は、雌ねじ付き受容部と嵌合するように設計された雄ねじ型の機構を含んでもよい。他の実施形態では、係合機構6は、対の一方のスナップ嵌めデバイスと嵌合するスナップ嵌め機構を含むことができる。他の好適な係合固定機構を用いてもよい。
好ましい実施形態では、ヒンジシステム3は、ねじ山付き混合スクリュー4がハンドル2とハンドル2内に収容されているヒンジピン12とによって遠位方向10に押し込みされたときに、ねじ山付き混合スクリュー4のコネクタ11内にヒンジピン12を係合するように設定されてもよい。ねじ山付きスクリューは、混合器内に含まれるねじ切りされたナットと嵌合し、続いてそれにより回転を生み出す。図17及び図18から分かるように、回転の量及び速度は、スクリュー4及び嵌合ナットのピッチによって制御される。ねじ山付き混合スクリュー4とヒンジピン12とをコネクタ11の開口部を介して係合させることにより、ハンドル2のヒンジシステム3は、ハンドル2を方向10に押し下げることによって駆動されるヒンジピン12、ヒンジ及びスクリュー4のアセンブリ、並びにブレード8及びシャフト7の動力回転を可能にする。ヒンジピン12はヒンジ/スクリューに取り外し可能に連結され、ブレード/シャフトはヒンジピンに固定されているので、ヒンジピン12及びブレード/シャフトが方向10に移動すると、これらは同時に回転することになる。方向10へのブレードの回転数は、スクリュー4のピッチ及び移動距離と直接関連している。したがって、スクリューのピッチが大きいと、(例えば、方向9又は10への)軸方向のストローク当たりの回転数は減少し、スクリューのピッチが小さいと、(例えば、方向9又は10への)軸方向のストローク当たりの回転数は増加する。
ハンドル2を方向10に押し込んだ後、ハンドル2を反対方向9に引き出すことができる。ハンドル2を方向9に引き出す動作は、ヒンジシステム3がスクリュー/ヒンジを一緒に引っ張り、加えてブレード8及びシャフト7を引き出す動作を停止させるが、ヒンジピン12はコネクタ11の開口部から連結解除されているので、スクリュー4は、方向9に移動する際に自由に回転することができ、その間に混合ヘッド8及びシャフト7は、同様に方向9に移動する際に、回転しない。
ヒンジシステム3を使用することによるスピンダウン及びプルアップの概念は、有意に改善された混合をもたらすことが見出されている。スピンダウン/スピンアップ法を用いて数多くの試験を行った後、混合ヘッド8内のブレードは混合シリンジを通って同じ経路を取り、混合チャンバの底の、粘性ゲルがその上に位置している乾燥成分を混合しないか、又は成分が混合されるまでにかなり多くのストローク(50回超又は10回超など)が必要となることが発見された。課題は、ハンドルの上方移動の間に粉末を適切に分散及び混合して、混合プロセスを加速させることであった。ハンドル1の内部に収容されたヒンジシステム3を作ることによって、スイッチ又はレバーの必要性が排除され、自動的になり、ユーザーから見えなくなる一方、混合物及び粘度にかかわらず、わずか5ストローク、10ストローク、又は20ストローク以内での楽な混合が促進される。
図2、図3A、及び図3Bは、本発明において有用な混合ヘッド8を示す。図から分かるように、この実施形態では、混合ヘッド8はロッド7の遠位端に固定されており、ロッド7は混合本体5内にスライド可能に配置され、かつ本体5の遠位端に係合機構6を有している。「B」で表記されている線は、例えば、ロッド7が遠位に押し込みされて回転が許容され場合に、混合ヘッド8が遠位方向に移動したときの、混合ヘッド8の回転を示している。この実施形態は、デバイスの時計回りの方向の回転を示しているが、所望の場合には、混合ヘッド8は反時計回りの方向に移動してもよい。混合ヘッド8は、間隙20によって離間された複数の混合ブレード15を備えており、これら混合ブレード15は全て、中央開口部16と混合ヘッドシリンダー20との間に周囲方向に配置されている。混合ヘッド8は、その外側表面が混合ヘッドブレードリング25によって画定されている、略円筒形のデバイスである。ロッド7は、混合ヘッドの中央開口部16に固定されている。
図2〜図3に見られる実施形態では、混合ヘッドは、間隙20A、20B、20Cによって分離された3つの混合ブレード15A、15B、15Cを有している。各ブレード15の寸法は、中央開口部16から混合ブレードリング25に向かって拡大する。図3Bから分かるように、混合ブレード15は角度θを有することができ、この角度は中心軸線Aによって形成される線によって規定される。混合ブレード15は、混合を支援するために、ブレードリング25の遠位端からブレードリング25の近位端に向かって角度が付けられていてもよい。角度θは、約45度〜約85度又は約45〜約67度であってよい。角度は、プランジャの形状及び角度と実質的に一致するように形成されてもよい。その角度を一致させることによって、粉末及びゲルなどの材料をプランジャ面からこすり取って、より良好に混合することができる。単なる例として、100mLのシリンジプランジャの角度は約80°であってもよい。
図4A〜図4Bは、本発明で使用可能な代替的な混合ヘッドを示す。この実施形態では、混合ブレード15は3つであり、それぞれが間隙20によって分離されているが、各混合ブレード15の円周方向の寸法は、図2〜図3の実施形態のものよりも大きい。更に、各間隙20の円周方向の寸法は、図2〜図3のものよりも小さい。混合ブレード15の混合縁は、混合を支援するための角度付き領域17を含むことができる。この実施形態では、ブレードリング25内の円周方向の寸法によって測定した場合、各間隙20は混合ブレード15よりも小さい。
図5A〜図5Bは、本明細書において有用な別の混合ヘッド8を示す。この実施形態では、混合ヘッドは、3つの混合ブレード15及び間隙20を有しているが、混合ヘッドの中央領域からブレードリング25まで延在するスポーク30が、各間隙20内に配置されている。スポーク30は扁平であってもよく、若しくは丸みを帯びていてもよく、又は所望の形状に成形されてもよい。
図6は、3つの混合ブレード15と、それらの間の3つの間隙20とを含む、混合ヘッドの別の実施形態を示す。しかしながら、この実施形態では、各混合ブレード15を貫通する複数の穴部3を備えている。少なくとも1つの穴部35が各混合ブレード15内に存在してもよく、穴部35は混合ブレード15を貫通して軸方向A(図1参照)に延在する。
図7A〜図7Bは、それぞれが間隙20によって分離された3つの混合ブレード15を備える、混合ヘッドの更に別の実施形態を示しているが、この実施形態では、各混合ブレードは、ブレードリング25において測定した円周方向寸法βを有している。各ブレード15は、隣接するブレード15とわずかに重なり合うように寸法決めされており、このため、正面から見ると(図7A)、間隙は目立たない。このような各混合ブレード15は、約120度の円周角を有し、各ブレード15は、螺旋ピッチにより隣接するブレードに重なり合う。各混合ブレード15は、ブレードリング25の近位端からブレードリング25の遠位端に向かって角度が付けられており、各ブレード15間にある材料の混合を可能にしている。
複数のブレード15を使用する実施形態では、各ブレードは、約90度、約66度、又は約60度の角度といった、約120度〜約45度の円周角を有することができる。ブレード15の円周角は、隣接するブレード15間の間隙20の円周角に依存し得る。ブレードは、約2.54センチメートル〜約0.25センチメートル、又は約1.8センチメートル〜約0.5センチメートル、又は約1.3センチメートル〜約0.64センチメートル、又は約1.0センチメートル〜約0.76センチメートル(約1.0インチ〜約0.10インチ、又は約0.70インチ〜約0.20インチ、又は約0.52インチ〜約0.25インチ、又は約0.40インチ〜約0.30インチ)の任意の螺旋ピッチを有することができる。ブレード15の螺旋ピッチと、混合ヘッド8内のブレードの角度、ブレードの数、及びブレードの円周被覆率との組み合わせは、これら全てで混合ヘッド8の全開放剪断領域(open shear area)に寄与する。開放剪断領域は、例えば典型的な10mLのシリンジに取り付けることができる混合ヘッドにおいて、0.645cm〜約0.006cmであってもよく、また、約0.5cm、又は約0.42cm、又は約0.3cmであってもよい(0.100インチ〜約0.001インチであってもよく、また、約0.08インチ、又は約0.065インチ、又は約0.05インチであってもよい)。開放剪断領域は、混合ヘッドの直径及び全体寸法がより大きな又はより小さな混合装置(例えばシリンジなど)に適するように変化するにつれて、増減し得ると考えられる。
図8は別の混合ヘッド8を示しており、この混合ヘッド8は、3つの混合ブレード15を備えているだけでなく、隣接する混合ブレード15を連結しかつ各間隙20にかかっている垂直ブレード40も備えている。
図9A〜図9Bは別の混合ヘッド8を示しており、この混合ヘッド8は、軸方向Aに沿って互いにオフセットされた2組の混合ブレード15を備えている。第1の一組の混合ブレード15は遠位に配置され、第2の一組の混合ブレード15は近位にオフセットされている。言うまでもなく、近位ブレード及び遠位ブレードの位置は、互いに整列されていてもよく、又はブレードリング25内で互いにオフセットされていてもよいことが考えられる。各一組の混合ブレード15の間には間隙があるので、材料はその間を流れることができ、材料の混合が可能となる。
図10及び図11は、図8の混合ヘッドと同様の混合ヘッドを示しているが、図10は、各間隙20内にあって、隣接する混合ブレード15を連結する、2つの垂直ブレード40を示している。間隙45は、各垂直ブレード40の間に配置される。図11は、各間隙20内にあって、隣接する混合ブレード15を連結する、3つの垂直ブレード40を示している。図12は図11の混合ヘッドを示しているが、複数の隆起したブレード50を更に備えている。隆起したブレード50は、使用時にシリンジピストンと接触してシリンジピストンの表面から材料を効果的にこすり取るのに有用である。図13及び図14はそれぞれ、隣接する混合ブレード15を連結する2つの垂直ブレード40と、複数のより急激な角度が付けられて隆起したブレード50とを備えた混合ヘッド8を示しており、これら隆起したブレード50は、下方へのストロークの最後に乾燥粉末又は固まった粉末に食い込み、粉末をかき乱して粉末がブレード15を通過してブレード15の上に位置付けられるようにするのに有用である。ブレードの上に位置付けることによって、戻りストロークで粉末を上方に引き上げることができ、それによって完全かつ迅速な混合を支援する。例えば、図19に見られるように隆起したブレード(1つ又は複数)がブレードの上に位置付けられている場合、隆起したブレード(1つ又は複数)は障害物としての役割を果たして、ブレードが戻りストロークで上方に移動するときに、混合されるべき成分(例えば、ゲル及び粉末)をこれら隆起したブレード(1つ又は複数)の周囲に押し通す。このことが、完全で効率的、かつ好適な混合を達成するのに役立つ。図13及び図14から分かるように、突起部50は、横断面の一部又は全体をカバーするようにブレードの直径にわたってずらして配置されている。しかしながら、突起部を互いに整列させることもできる。
図15は、スクリューと係合する可能性からユーザーの手袋又は手を守るように変更された小型で安全なプランジャハンドルを有する、混合装置の代替実施形態を示している。先の開示と同様に、ハンドルはヒンジシステム3を収容することができる。混合ヘッド8、ロッド7、係合機構6、本体5、及びねじ山付き混合スクリュー4などの他の構成部品は、上述した構成を有している。しかしながら、この実施形態では、プランジャ1は細長く、プランジャが遠位方向に押し込みされると本体5の内部に入るように嵌合されている。例えば、指又は親指係合凹部を含む人間工学的持ち手2を使用することができる。
図16は、シリンジに連結されて組み立てられた混合装置を示しており、図中、プランジャは横断面で示され、本体5は透けて見える又は透明なものとして示されている(注:本体5は透明である必要はなく、所望の場合には不透明であってもよい)。図から分かるように、この実施形態では、混合装置の遠位端(係合機構6)がシリンジの分配端(シリンジ係合機構80)に連結されるように、混合装置はシリンジに連結されている。任意の係合機構を使用することができ、例えば、混合装置係合機構6は雌ねじ付き領域であってもよく、シリンジ係合機構80は雌ねじ付き領域であってもよい。例えば、摩擦嵌合又はスナップ嵌めなどを含むその他の連結が有用である。変更された係合機構80を有する任意の標準的なシリンジを使用することができ、シリンジは、円筒形本体60、円筒形本体60内部にぴったりと嵌合するプランジャ隔壁70などの特徴部を備えることができ、プランジャ隔壁70はシリンジプランジャ75に連結される。シリンジ本体60は任意の寸法とすることができ、容量約5mL〜容量約100mLであってもよく、又は10mL、20mL、30mL、40mL、又は50mLであってもよい。
混合ヘッド8の外側ブレードリング25がシリンジ本体60内部で軸方向に移動可能であるように寸法決めされるのが特に望ましく、その場合、混合ヘッド8の直径はシリンジ本体60の内径よりもわずかに小さい。いくつかの実施形態では、混合ヘッドの直径は、シリンジ本体60の内径と等しいか、内径よりも1mm未満小さくてもよく、また、シリンジ本体60の内径と等しいか、内径よりも0.1mm未満小さくてもよい。また、混合ヘッド8が軸方向に移動する際にシリンジの内壁と接触してこれを軽くこする寸法及び形状になっている少なくとも1つの半径方向に延びる可撓性伸張部分(1つ又は複数)を混合ヘッド8が有してもよいことが考えられる。そのような伸張部分は、移動「A」の方向に又は「A」の90度以内で整列させることができる。
混合装置とシリンジとが互いに連結されると、混合ヘッド8はシリンジ本体60内に配置され、混合プランジャ1を押し込む又は引き出すことによって軸方向遠位又は近位に移動可能となる。図16から分かるように、遠位に押し込みされる際に、混合ヘッド8は回転経路Bに沿って回転するが、近位に引かれる際に、混合ヘッド8は回転しない。これは逆であってもよく、その場合混合ヘッド8は、近位に引かれる際に回転するが、遠位に押し込みされる際に回転しない。言うまでもなく、所望の場合には、混合ヘッド8は、近位及び遠位の両方に引かれた際に回転してもよい(「スピンダウン/スピンアップ」回転)。
ねじ付き混合器スクリュー4は、上述したように、混合装置において有用である。スクリュー4は、外側表面に沿って近位端から遠位端まで続く一連のねじ山を有する。図17及び図18は、混合スクリュー4のねじ山の異なる代表的なピッチを示す。スクリュー4に沿ったねじ山の寸法、間隔、及び量が使用中の混合ヘッド8の回転に影響を与えることを理解した上で、スクリュー4のねじ山のピッチを所望の目的に合うように変更することが可能である。例えば、図17に見られるように0.64センチメートル(0.25インチ)のピッチであってもよく、又は、図18に見られるように2.54センチメートル(1.0インチ)のピッチであってもよい(ピッチは、例えば、約0.25〜2.54センチメートル(0.10〜1.0インチ)であり得る)。二重螺旋又は三重螺旋の設計を用いてもよく、こうした設計は、回転速度及び回転数を増加させることができる。本発明では他のピッチが考えられるが、ピッチを小さくすればするほど、ユーザーが軸方向運動を達成することがより困難になることを念頭に置いた上で、ピッチを大きくする並びに小さくすることを考えることができる。加えて、完全混合は通常、早ければ5ストローク、又は10ストロークで達成され得るが、混合器をストロークすることが容易であること、及び混合物が均質であることを知ることによる安心感から、ほとんどの混合は20ストローク以内に達成され得ることが発見された。更に、完全混合を達成するためのブレードの回転数の範囲は、10mLのシリンジ混合器において約50〜約150回転の範囲であるが、典型的には80〜120回転、又は約100回転であることが見出された。混合は、スクリューのピッチによってだけではなく、使用するブレード(1つ又は複数)、並びに混合する材料によっても変化する。また、混合器の容積及びシリンダーの直径が大きくなるにつれて、ブレードリング25におけるブレード回転速度が速くなり、したがって混合能力が増大し、必要に応じてブレードの設計に伴う剪断力が増加するので、混合がより速くより容易になることが見出された。
スクリューのピッチが小さいほど、軸方向のストローク当たりの回転数が増加するので、回転数はスクリューのピッチに大きく左右され得る。ピッチが2.54cm及び1cm(1”及び0.4”)のスクリューでは、経験によると、合計約120回転が、好適で有効な混合組成物を得るのに十分であった。これは、例えば、1cm(0.4”)ピッチのスクリューで約20ストローク及び2.54cm(1”)ピッチのスクリューで約50ストロークとなる。以下の表から分かるように、1cm(0.4”)ピッチのスクリューは、50ストロークの場合に300回回転することができる。いくつかの実施形態では、混合ヘッドを約50〜約300回転、又は約100〜約200回転、又は約120〜約150回転で回転させるようにデバイスを使用して成分を混合しなければならない。ストロークの数は、ピッチ及びデバイスの軸長に依存して異なり得る。例として、長さ約6.1cm(2.4”)の典型的な10mLのシリンジ本体を使用すると、所与の数のストロークに対する混合ヘッドの総自転数(又は回転数)は次のように推定される。
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図19A〜図19Fは隆起した突起部を有する様々な混合ヘッドの斜視図である。図から分かるように、各実施形態において、混合ヘッドは少なくとも1つの間隙20を含み、この間隙20によって、使用中に流体材料が混合ヘッドを通って流れることが可能となる。図19A〜図19Cは混合ヘッドの遠位側を示し、図19D〜図19Fは混合ヘッドの近位面を示す。混合ヘッドは、その表面上(望ましくはその遠位面上)に様々な突起部又は隆起した歯55を備えることができる。様々な形状の隆起した突起部55が表面上に存在してもよい。使用中、混合ヘッドの遠位面はシリンジのプランジャ隔壁70と接触する場合があるので、遠位面上にこうした突起部55を備えることは有益である。突起部55は、使用中にプランジャ隔壁70の表面から材料をこすり取るのに役立ち得る。遠位側又は近位側のいずれかの上の突起部55は、混合チャンバ(例えば、シリンジ本体60)内の流体材料を攪拌するのにも役立ち得、スピンする方向又は非スピンしない方向の間に材料を突起部55の周囲に流す又は塊を破砕することによって、混合を支援することができる。突起部55は必須ではなく、混合ヘッドは突起部55を備えていなくてもよい。上で述べたように、混合ヘッドは、1つ又は2つ以上の外向きに延びる可撓性突起部をリング25の外周の周りに備えていてもよく、この可撓性突起部は、軸方向のストロークの際に混合チャンバ(シリンジなど)の内壁と接触して該内壁を軽くこする。
本発明はキットを更に包含し、このキットは、ユーザーが使用することになる様々な工具及びデバイスを含むことができる。図20は、キットに有用であり得る様々な構成要素の図である。キットは混合及び分配シリンジ100を含んでもよく、混合及び分配シリンジ100は、プランジャ105、プランジャ隔壁110、シリンジ本体115、分配端120、及び任意の使い捨てシールキャップ125を備えている。シールキャップ125は、生理食塩水又はゲル材料などの材料を注入するためのポートを備えていてもよく、かつシールキャップからシリンジ本体115内まで延在する管を備えていてもよい。粘性ゲルを上部から充填する際に起こる可能性がある空気トラッピングを避けるために、材料は底部からシリンジに加えられてもよいことが見出された。更に、混合中にプランジャ105が遠位に移動するのを抑制するための機構をシリンジ100に取り付けてもよい。上で説明したように、シリンジ本体115は略円筒形であってもよい。分配端120は、円筒形本体115の開放端部であることが望ましく、また、ねじ山付き領域又はスナップ嵌め領域若しくは摩擦嵌合領域などの取り付け機構を備えていてもよい。シールキャップ125は、シリンジ100の分配端120に嵌合するサイズ及び形状であってもよい。混合及び分配シリンジ100は、粉末材料又はゲル材料などの前充填された材料を有していてもよい。前充填される材料としては、例えば、ORC粉末を挙げることができる。
キットは、水、生理食塩水、又は他の水性材料などの液体材料で充填されたシリンジのような、前充填された液体シリンジ130を更に含んでもよい。そのシリンジの寸法は混合及び分配シリンジ100より小さくてもよく、また、液体シリンジは、任意の所望量の液体材料を含むことができる。キットは、用いられるゲル又は他の粉末材料などの第2の材料で前充填されている、第2の前充填されたシリンジ135を更に含んでもよい。この第2の材料としては、例えば、カルボキシメチルセルロースなどのセルロースゲルを挙げることができる。液体シリンジ130及び第2の前充填されたシリンジ135からの体積と、シリンジ100内の材料の体積との組み合わせは、シリンジ100が保持できる体積と等しいかそれ以下でなければならない。キットは、上で説明した混合装置140を更に含む。混合ヘッド8は、混合シリンジ100の分配端120を通って嵌入する寸法及び形状である円周を有する。混合装置140は、混合シリンジ100の分配端120と嵌合するように構成された係合機構6を更に備えるべきである。キットは、任意選択的に、係合機構150を備えるディスペンサーチップ145を含んでもよく、この係合機構150は、混合装置140の係合機構6と実質的に同様であり、混合又は分配中の漏れを防止する封止機構を備えていてもよい。ディスペンサーチップ145は、分配端のオリフィス160で終端する内部分配用内腔155を備えていてもよい。使用中、ディスペンサーチップ145は混合シリンジ100の分配端120に固定されて、混合された材料の分配を支援する。ディスペンサーチップ145は、肺又は他の身体領域の内部といった内部部位に送達するための細長い管又はカテーテルを固定するための、標準的なルアーロック取り付け具などの取り付け機構をオリフィス160に備えていてもよい。
図21は、提供され得るキットの図であり、キットは、再利用可能な混合装置140及びディスペンサーチップ145を備えているが、前充填された材料165のパッケージ又はキットがユーザーに提供される。キットは材料のパッケージ165を備えていてもよく、又は3つのパッケージ165、166、167を備えていてもよく、その場合、各パッケージは、例えば、前述の前充填された液体シリンジ130、前充填された混合及び分配シリンジ100、及び前充填された第2の材料を含むシリンジ135などの前充填されたシリンジ一式を包含する。これら3つの材料は個々のキット(例えば、165、166、167)として販売されてもよく、混合装置140及びディスペンサーチップ145は再利用可能であり、又は別個のデバイスとして販売されている。
図22に示すように、混合装置は、シャフト7及びブレード8だけが混合物と接触する既に説明した実施形態とは異なり、駆動スクリューが混合されている材料に入る小型混合装置200であってもよい。図23は、送達シリンジ100に連結された使用中の小型混合装置200を示す。図から分かるように、小型混合装置200は、プランジャ201、人間工学的持ち手202、ヒンジピン212を含むヒンジシステム203、コネクタ211を有するねじ山付きスクリュー204、及び混合本体205など、上述した構成要素と同じものを多く備えている。小型混合装置200は、シリンジ10の分配端に固定するためのロック機構又は取り付け機構を更に備えていてもよい。小型混合装置200はまた、混合ヘッド208内で終端する混合ロッド207を備えており、混合ヘッド208は略円筒形のブレードリング225を有している。しかしながら、小型混合装置200では、ねじ山付きスクリュー204は、概して、本体205の外部でかつ本体205よりも遠位に配置され、ねじ山付きスクリュー204は使用時にシリンジ100の内部本体115内に設置されることができる。小型混合装置200の利点は、上述した従来型の混合装置(例えば、140)と比べてあまり場所をとらず、ユーザーによる操作がより容易であり得ることであり、記載した実施形態はいずれも様々な混合体積とすることができ、混合容積は短くて太い又は長くて細い容器から構成され得る。
図24は、安全ハンドルと送達シリンジとがアセンブリ300として互いに連結されている、小型大容量(例えば、約30〜50mL)混合装置の別の図を示す。シリンジプランジャ305、シリンジピストン310などの一般的な構成要素は同じであり、シリンジプランジャ305がシリンジ本体340から取り外されるのを防止するための任意のシリンジロック315がシリンジに固定されている。シリンジは、前充填された材料320(例えば粉末など)を含んでいてもよく、又は材料320は使用の前に加えられてもよい。アセンブリ300は、混合ロッド330に連結された混合ヘッド325を更に含み、この混合ヘッド325は略円筒形の外側リング335を備えている。シリンジ本体340内の材料の適切かつ完全な混合をもたらすために、円筒形の外側本体335は、直径がシリンジ本体340の内側表面よりもわずかに小さい寸法及び形状になっている。アセンブリは、シリンジ係合機構345及び混合係合機構(図示せず)を含んでおり、これら係合機構は互いに嵌合し、ねじ山、スナップ嵌め機構、摩擦嵌合機構、又は他の取り付け機構を備えていてもよい。アセンブリ300は、混合器本体350、近位コネクタ356を備えた混合器ねじ山付きスクリュー355、及びプランジャ360を更に備え、プランジャハンドル360は、人間工学的な保持機構365を備えていてもよく、加えてヒンジシステム(図示せず)を備えていてもよい。その機構365は、図示の嵌合スクリュー機構を含むが、スナップ式の又は溶接された超音波ポスト(ultrasonic posts)を備えることも可能である。
図24の混合装置の横断面図である図25から分かるように、混合デバイスは、混合本体350内に収容されているナット370、及び混合本体に対するハンドル本体の回転を停止させるために用いられる回転防止用のリブ351を更に備え、スクリュー355はこのナット370を通して設置されている。このデバイスは、混合ヘッド325が一方向だけに(例えば、遠位又は近位に)回転できるようにするための、上述のようなヒンジシステム375を更に備えている。図26は、シリンジ本体に固定されていない、図24の混合装置の側面図である。一連のねじ山を備えた混合器取り付け機構345が見られるが、任意の取り付け機構が考えられる。
図27は混合ヘッド325の正面図及び側面図であり、混合ヘッドは略円錐形状のブレード380(側面から見て)を備え、かつ一連の穴部又は貫通領域をブレードの一部として備えている。任意のブレード数、ブレードの角度、ブレードのピッチ、ブレード被覆率、及び開放剪断領域を有する、並びに突起部を備えた又は突起部を欠いた、前述したどの混合ヘッドもこの実施形態において有用であり得る。例えば、ブレード構造は、それぞれのブレードの角度が約120度、ブレードのピッチが約0.520、ブレードの被覆率が360度、及び開放剪断領域が約0.44cm(0.068インチ)である、3つのブレードを備えていてもよい。別のブレード構造は、それぞれのブレードの角度が約120度、ブレードのピッチが約0.420、ブレードの被覆率が360度、及び開放剪断領域が約0.34cm(0.052インチ)である、3つのブレードを備えていてもよい。別のブレード構造は、それぞれのブレードの角度が約120度、ブレードのピッチが約0.320、ブレードの被覆率が360度、及び開放剪断領域が約0.27cm2(0.042インチ)である、3つのブレードを備えていてもよい。別のブレード構造は、それぞれのブレードの角度が約60度、ブレードのピッチが約0.250、ブレードの被覆率が360度、及び開放剪断領域が約0.14cm2(0.022インチ)である、6つのブレードを備えていてもよい。
よって、上で説明したように及び様々な図から分かるように、混合ヘッドは、任意の数のブレード、様々なブレードの角度、ピッチ、被覆率、及び開放剪断領域を備えることができる。上述した4つのブレード構造は代表的なものであり、具体的な寸法、角度、及び開放剪断領域の変動が生じ得ることが理解される。
更に、上述したあらゆる実施形態に関して、シリンジなどの混合チャンバは任意の寸法を有してもよく、5mLシリンジ、10mLシリンジ、30mLシリンジ、50mLシリンジ、100mLシリンジ、又は任意のその他の所望の大きさであってもよい。混合部品の相対的な大きさは、任意の大きさのデバイス内に嵌合して混合を達成するように変更可能である。
本発明はまた、ゲル、粉末、液体、及びこれらの組み合わせなどの少なくとも2種類の材料を混合する方法に関するが、本発明は、使用の前に前混合された溶液を再混合することを望む場合には、再混合のために用いることもできる。一態様では、ゲルと粉末とを混合する方法がある。任意選択的に、水又は生理食塩水などの液体材料を、ゲル及び/又は粉末と併せて混合してもよい。混合の順序は逆であってもよいが、一実施形態では、粉末を湿潤させて混合を支援するために、水若しくは生理食塩水、又は他の希釈材料が、最初に粉末成分に添加されてもよい。必要に応じて、水若しくは生理食塩水又は他の希釈材料は、任意の他の追加材料に加えられてもよい。
1つの方法では、混合したい材料でシリンジを充填する。シリンジは1種又は2種以上の材料で前充填されてもよく、又は材料は使用の前に充填されてもよい。例えば、シリンジは、セルロースなどのゲル成分、ORCなどの粉末成分で充填されてもよく、また、混合を支援するために生理食塩水又は水などの液体材料を含んでいてもよい。シリンジピストンはシリンジに挿入されてもよく、混合中は係止機構によって定位置に保持されてもよい。
混合装置は、上述したように、ねじ山の嵌合、スナップ嵌め、又は摩擦嵌合などのロック機構によってシリンジの分配端に固定されてもよい。この構成では、混合ヘッドはシリンジの本体内部に配置され、その場合、混合ヘッドの外側表面の直径は、シリンジ本体の内周の直径と同じかわずかに小さい。プランジャを使用して混合ヘッドを軸方向に押し込み及び引き出しし、これにより混合ヘッドが所望の回数だけ遠位方向から近位方向に移動し、また遠位方向に戻るようにする。ヒッチ機構を用いることにより、混合ヘッドは一方向のみ(例えば、遠位方向又は近位方向のいずれか)に回転し、反対方向には回転されないままとなる(スピンダウン/プルアップ)。
混合ヘッドが回転方向に動くと、シリンジ本体内の様々な材料は、混合ヘッド内のブレードの間隙又は穴部を通過することによって回転、攪拌、及び混合される。混合ヘッドが反対方向に動くと、混合ヘッドは回転しないので、様々な材料を真空及び力によって混合ヘッドのブレードの間隙又は穴部を通して引き出す効果を有する。混合ヘッドを十分な回数動かし、この回数は、約5〜約50回連続の押し込みと引き出しであってもよく(その場合、押し込みしてから引キ出すことを1回「連続」として数える)、又は約10〜約20回連続であってもよい。十分な混合を達成して分配又は送達に有用である混合組成物が得られたら、混合ヘッドをその適切な位置(例えば近位位置など)で停止させる。この時点では、組成物は十分に混合されていると考えられるので、混合ヘッドの更なるストロークは必要ない。
十分に混合して十分に混合された組成物が形成された後、混合デバイスをシリンジから取り外ししてもよい。混合材料を大量に使用しない場合には、分配先端部又はキャップをシリンジの分配端に固定してもよい。キャップを固定したら、混合物の入ったシリンジを所望の期間にわたって保存することができ、このとき、シリンジの分配端に分配先端部を固定してもよい。ユーザーは、分配先端部(又は分配先端部に固定された細長い管)と標的部位とを位置合わせし、プランジャを押し圧することによって又はねじ式機構を介して、プランジャをシリンジに押し込む。こうすることで、混合物を、ディスペンサを通して標的部位まで放出させる。例えば、放置後に混合組成物が粘稠になり過ぎた場合には、必要に応じて、混合器をシリンジに再度係合させて更に混合することができる。
上述したデバイス及びアセンブリ並びに混合方法を包含する本発明は、多くの利点を提供する。製造上の利点に加えて、高粘度のゲル又は混合物を細い送達デバイス(腹腔鏡手術中に用いる又は肺などの身体領域に挿入される細い管)を通して圧出する場合に、送達の際に人間工学的混合効果も提供する。本発明は2部品型設計(送達シリンジ及び混合デバイス)を含み、それにより、標準的なシリンジ(例えば、10mLシリンジ)の利用が可能となる。シリンジロックの使用は、混合中にシリンジプランジャが外れるのを防止し、その後、混合で使用したのと同じシリンジ本体を使用して混合組成物を容易に送達するのに有用である。これは、一部の標準的なシリンジは小さなフランジを有しているので、粘性組成物を圧出するのが非常に困難なためである。したがって、たとえシリンジが使用の前に変更されていない標準的なシリンジであったとしても、本明細書に記載されるシリンジロックを標準的なシリンジに適用して、混合及び混合組成物の送達を支援することができる。
所望の場合には、混合の完了後で混合組成物を送達する前又は送達中のいずれかにおいて、シリンジ本体に加圧ガスを導入することができる。混合組成物を加圧することによって、組成物をシリンジから噴霧することが可能となる。この方法では、スプレーノズルが粉末などの未混合成分で詰まらないように、混合物が完全に混合されている場合に有用である。
混合物の含水量は、混合物の好適な濃度及び含水量を考慮に入れて、所望通りに変更することができる。例えば、ゲルの含水量を約2mL減少させることによって(例えば、4.3重量%のCMC対3.5重量%のCMCゲル)、より濃厚で高粘度のCMCゲルを得ることが可能となり得るが、高粘度のCMCゲルは、実際には、乾燥粉末と混合するのがより困難である。しかしながら、その時には混合時に水又は他の流体を乾燥ORC粉末に直接的に再導入することによって、ゲルは、現在はぬれた状態のORC粉末と均質に混合し、その後ゲル集団を再結合させて最終混合ゲル粘度を実現する、可能性が高くなる。低含水量のゲルを使用し、水又は他の液体(生理食塩水など)を導入するこの方法は有用であり得、それを達成する最良の方法は、上述の混合システム及び混合ブレードを使用して適切な剪断力を作り出すことである。
上述のアセンブリで使用することができる本発明の他の要素は、シリンジロック機構である。図28〜図34を参照すると、シリンジロックシステムが記載されている。
(粉末とゲルの混合を用いて)様々な混合法を試みた結果、成功が限定的であったことから、粉末とゲルの混合が達成されるとしたら、混合中にシリンジプランジャを押し込む力の問題に起因して、最大でも5〜10mL又は10〜15mLシリンジに限定されるであろうと考えられた。こうした力の問題に対処するため、新規な2部品型の特注シリンジプランジャロック把持部が提供される。シリンジプランジャロック機構は、混合中に人間工学的持ち手を提供する、並びに混合中にシリンジプランジャをシリンジ本体内に保持するロックとしての機能を果たすといった、多機能を提供する。ロックはまた、ゲルがシリンジ内にある状態でゲルを蒸気滅菌する場合の滅菌プロセスにおいて、シリンジ内部の圧力の増加に起因してシリンジ本体からプランジャが押し出されることによってゲルが排出されるのを防止するのに役立つ。
例示的なシリンジロック機構400は、第1の構成要素410と第2の構成要素420の2つの構成要素を含み、第1の構成要素410及び第2の構成要素420は、シリンジ本体450のシリンジプランジャ430及びフランジ440を取り囲む形状及び寸法であり、これら2つの構成要素(410、420)は互いに固定されている。各構成要素410、420は、シリンジプランジャ430並びにシリンジ本体フランジ440に嵌合する寸法及び形状になっている中央開口部を備えている。
図28A及び図28Bは、第1の構成要素410及び第2の構成要素420が互いに固定されている状態のシリンジロックシステムの斜視図を示す。図28Aは、20mLシリンジ(例えば、大きい寸法のシリンジ)に固定されたロックアセンブリ400を示し、図28Bは、10mLシリンジなどの小さなシリンジに固定されたロックアセンブリ400を示している。図29Aは第1の構成要素410を示す。第1の構成要素410はサイズ設定タブ415を含んでいてもよく、このサイズ設定タブ415は、20mLシリンジなどの大きいシリンジ本体で用いられるときには取り外すことができる。サイズ設定タブ415により、ロックアセンブリ400を様々な寸法のシリンジで使用することが可能となる。図から分かるように、第1の構成要素410にはフランジホルダー460があり、シリンジフランジ440をこの中に挿入して確実にロックすることができる。使用する際、最初に第2の構成要素420がフランジ440の近位側を収容してもよく、次に、第1の構成要素410がホルダー460を用いて第2の構成要素420の上にスライドして、フランジ440の遠位側及び第2の構成要素420の近位頂部の両方を固定することができる。図29Bは、第1の構成要素410と嵌合する寸法及び形状になっている第2の構成要素420を示す。第2の構成要素420はフランジ位置決めタブ425を含み、このフランジ位置決めタブ425は、第1の構成要素410のロック開口部422に挿入されて安定性を提供するように設計されている。
デバイスは、図29Aに示される中央の「V」字形突起部411(「中央V」と呼ぶ)、並びに図29Bに示される3つの中央突起部(全体として414)(「3つの中央突起部」と呼ぶ)を備えている。中央V411突起部及び3つの中央突起部414は互いに対向しており、プランジャが回転しないように保持する。同様に、3つの中央突起部414がプランジャの遠位端に接触すると、3つの中央突起部414は、プランジャがシリンジ内に物理的に配置されるように保つ。シリンジバレルの最遠位端は、この領域の近位のバレルよりも大きな直径を有するので、これにより、プランジャのゴムシールがシリンジバレル内に留まるのが確実となる。図29Bの外縁部の2つの可撓性アーム413A、413Bは、図29Aに示される2つの開口部412A、412Bと係合するロックタブを備えている。可撓性アーム413Aは開口部412Aと係合してこれを適所に保持し、可撓性アーム413Bは開口部412Bと係合してこれを適所に保持する。ロックアーム413A/Bがそれぞれ開口部412A/Bと係合すると、第1の構成要素410及び第2の構成要素420はしっかりと位置決めされて互いにロックされる。
図30A及び図30Bは、それぞれ、図28A及び図28Bのシリンジロックアセンブリ400の反対側の斜視図を示す。図から分かるように、シリンジは、第1の構成要素410及び第2の構成要素420の開口中央領域内に収容される。図31は、第1の構成要素410の開口したロック開口部422にフランジ位置決めタブ425を挿入するなどして第1の構成要素410と第2の構成要素420が互いに固定された状態のアセンブリ400を示す。図28Bの組み立てられたシリンジロックの反対側の側面図である図31から分かるように、サイズ設定タブ415は、シリンジが10mLシリンジであるのでアセンブリに固定されたままとなっているが、より大きい寸法のシリンジを使用する場合には、サイズ設定タブ415は取り外されてもよい。図32A〜図32Bは、シリンジフランジ440上に位置する第2の構成要素420の様々な図を示す。使用する際、フランジ440が第2の構成要素420のフランジホルダーポケットに挿入されるように第2の構成要素420がフランジ440の上に位置付けられ、フランジ位置決めタブ425がシリンジフランジ縁部を固定する。次に、可撓性アーム413A、413Bがそれぞれ開口部412A、412B内に設置されるまで、第1の構成要素410が第2の構成要素420及びフランジ440上を摺動して、フランジ位置決めタブ425がロック開口部422に係合する。これにより第1の構成要素410と第2の構成要素420は十分に係合し、それによってフランジ440が固定される。
図33A及び図33Bは、シリンジロックシステムの頂部からの横断面図を示し、図34A及び図34Bは、シリンジロックシステムの底部からの横断面図を示す。図33A及び図34Aは、より大きな寸法のシリンジ(例えば、20mL)に固定されたシリンジロックシステムであり、図33B及び図34Bは、より小さな寸法のシリンジ(例えば、10mL)に固定されたシリンジロックシステムであり、より大きな寸法のシリンジ及びより小さな寸法のシリンジは異なるフランジ設計を有している。2つの別個のフランジ設計及び2つの別個のシリンジ寸法を用いて、シリンジロックシステムが、様々なフランジ構造を用いて、様々な形状及び寸法のシリンジにおいて使用され得ることを確証する。図から分かるように、フランジ440は、第1の構成要素410及び第2の構成要素420のフランジホルダー460内に収容され、プランジャ430は、アセンブリ400の開口中央領域内に収容される。
ロックアセンブリ400は、プランジャ430がシリンジ本体450から完全に取り外されるのを又はプランジャ430が混合器のブレードによって強制的に回転されるのを防止する。ロックアセンブリ400は、フランジ440への取り付けによりシリンジ本体450に固定される。プランジャ430は、本体450の内部を通って軸方向に移動することができるが、ロックアセンブリ400の阻止板によって本体450から取り外されるのが防止されている。混合中、力及び圧力が本体450内で発生し、ロックアセンブリ400は、プランジャ430がシリンジ本体450から意図せず取り外されるのを防止する。
スピンダウン(遠位)及びプルアップ(近位側)が可能な10mLの混合器を、スピンダウン及びスピンアップが可能な混合器と比較した。それぞれが独自のブレード構造を有する3つの異なる混合ヘッドを試験した。ブレード1は、0.64センチメートル(0.25インチ)ピッチで6つのブレードを有する混合ヘッドを備え、各ブレードは60度であり、ブレード表面上にいくつかの隆起した状突起部を有し、ブレード間の開放剪断領域は約0.14cm(0.022インチ)であった。ブレード2は、3つのブレードを有する混合ヘッドを備え、各ブレードの円周角は120度、螺旋ピッチは約0.32であり、ブレード間の開放剪断領域は約0.27cm(0.042インチ)であった。ブレード3は、3つのブレードを備え、各ブレードの円周角は約97度、ブレード間の開放剪断領域は約0.61cm(0.095インチ)であり、ピッチは約1.8cm(0.72”)であった。更に、各混合ヘッドを試験する際に複数のスクリューのピッチを比較し、ある混合器は1センチメートル(0.4インチ)ピッチのスクリューを有し、ある混合器は2.54センチメートル(1.0インチ)ピッチのスクリューを有した。
各サンプル内で混合される組成物は、4.5% 250kDの中分子量のカルボキシメチルセルロースを約8mL、生理食塩水を約2mL、及び長さと直径のアスペクト比が4:1であるORC粉末を約1グラム含んだ。混合物をブロブ(blob)としてシリンジから圧出し、粘度と関連している圧出する力を試験するInstronを使用して試験を行った。完全混合を特徴付ける方法は、ライトボックスを使用して目視検査で行われ、シリンジ全体にわたる混合の一貫性を確認した。
試験結果を下表に示す。
Figure 0006625601
表から分かるように、ブレード1に関し、1センチメートル(0.4インチ)ピッチの場合には、スピンダウン/スピンアップに比べてスピンダウン/プルアップではストローク数が37%減少し(又は、言い換えると、スピンダウン/プルアップに比べてスピンダウン/スピンアップでは60%増加し)、2.54センチメートル(1.0インチ)ピッチの場合には58%減少した(スピンダウン/スピンアップでは140%増加した)。ブレード2に関し、1センチメートル(0.4インチ)ピッチの場合には、スピンダウン/スピンアップに比べてスピンダウン/プルアップではストローク数が60%減少し(スピンダウン/スピンアップでは150%増加し)、2.54センチメートル(1.0インチ)ピッチの場合には65%減少した(スピンダウン/スピンアップでは175%増加した)。このブレードの種類は、必要なストロークの量が最小であり、更に得られる粘度が最も高いと思われた。最後に、ブレード3に関し、1センチメートル(0.4インチ)ピッチの場合には、スピンダウン/スピンアップに比べてスピンダウン/プルアップではストローク数が70%減少し(スピンダウン/スピンアップでは235%増加し)、2.54センチメートル(1.0インチ)ピッチの場合には57%減少した(スピンダウン/スピンアップでは190%増加した)。
表から分かるように、ブレードの種類にかかわらず、スピンダウン/プルアップ構造の使用は、上下方向両方にスピンする混合器と比べて大幅な利益を提供した。更に、スピンダウン/プルアップ設計では、スピンダウン/スピンアップと比べて、スクリューのピッチにかかわらず増益効果が得られた。上述した詳細な設計及び概念は、あらゆる所望の寸法のシリンジ又はシリンジの寸法範囲に合わせて調整することができ、上で述べたように、異なるブレード構造を用いることが可能である。
スピンダウン/プルアップ設計を用いるデバイスが完全混合を達成するために必要なストロークは、1センチメートル(0.4インチ)ピッチのスクリューを用いた異なるブレード設計及び異なるピッチにわたって、約37〜70%少なくなることが見出された。スピンダウン/プルアップシリンジ設計が完全混合を達成するために必要なストロークは、2.54センチメートル(1.0インチ)ピッチのスクリューを用いた異なるブレード設計及び異なるピッチにわたって、約57%〜65%少なくなることが見出された。スピンダウン/スピンアップ設計は、ブレードの開放剪断領域が増加するにつれて効果が低くなることが分かった。スピンダウン/スピンアップ設計は、ブレードがアップ及びダウンの両方向でゲルを通って同様の経路を取るので、スピンダウン/プルアップ設計よりも効果が低いと考えられる。これに対し、スピンダウン/プルアップ構造は、プルアップ移動において、ゲルを回転していないブレードの剪断領域に通して移動させることによってゲルをかき乱す。
ブレードの直径が大きくなることによって円周速度がより速くなり、よって剪断力が増加し、混合時間が短くなる可能性があるので、同じブレード及びスクリューピッチでは、より大きなシリンジ混合器(50mLのシリンジ混合器など)は、10mLのシリンジ混合器と同じように迅速に又はより迅速に混合すると考えられる。
実施した試験では詰りや停滞の減少が見られ、本発明のシリンジ混合器を操作する力は小さくてよく、その力はシリンジの容積が増加しても大きな力は必要ないことが見出された。更に、粉末及びゲルをシリンジ中で混合するための従来のシリンジは、一般に、より小さくて大きさの揃った粒子を必要とするが、本発明の混合装置は、細かく粉砕された粉末に限定されない粉末及びゲルの混合を可能にし、大きさの揃った粒子を必要とせず、操作者に依存しない。したがって、本発明の混合器によって、必要な力が小さくて済み、かつ操作者がミスするリスクの少ない、より容易でより効果的な混合器が提供される。
〔実施の態様〕
(1) 混合装置であって、
i.第1の端部及び第2の端部を有する混合チャンバであって、前記第1の端部が開放している、混合チャンバと、
ii.前記第1の端部に固定される混合デバイスであって、プランジャ、ロッド、複数の角度付きブレードを有する混合ヘッド、及び前記混合ヘッドのスピンを制御するためのデバイスを備える、混合デバイスと、を備え、前記混合ヘッドが前記混合チャンバ内に少なくとも部分的に挿入され、前記混合ヘッドのスピンを制御するための前記デバイスは、前記プランジャが第1の軸方向に移動するときに前記混合ヘッドをスピンさせ、前記プランジャが第2の軸方向に移動するときに前記混合ヘッドをスピンさせないようにする、混合装置。
(2) 前記混合チャンバが第1のシリンジの本体であり、かつ前記第1のシリンジが第2の端部にプランジャを備えている、実施態様1に記載の装置。
(3) 前記混合チャンバの前記第1の端部に固定されることができる分配先端部を更に含む、実施態様1に記載の装置。
(4) 前記混合ヘッドが、前記混合ヘッドの少なくとも1つの角度付きブレードの少なくとも1つの表面上に、複数の軸方向に延出する突起部を備えている、実施態様1に記載の装置。
(5) 前記混合ヘッドが外壁を有する外側リングを備え、かつ前記外側リングが、前記外側リングの前記外壁から延在する少なくとも1つの半径方向に延出する突起部を備えている、実施態様1に記載の装置。
(6) 2つの成分を混合する方法であって、
i.第1の端部及び第2の端部を有する混合チャンバに、第1の成分及び第2の成分を入れることであって、前記第1の端部が開放している、ことと、
ii.混合デバイスを前記第1の端部に固定することであって、前記混合デバイスは、プランジャ、ロッド、複数の角度付きブレードを有する混合ヘッド、及び前記混合ヘッドのスピンを制御するためのデバイスを備え、前記混合ヘッドが前記混合チャンバ内に少なくとも部分的に挿入されている、ことと、
iii.前記プランジャを第1の軸方向及び第2の軸方向に少なくともそれぞれ1回移動させることであって、前記混合ヘッドのスピンを制御するための前記デバイスは、前記プランジャが第1の軸方向に移動するときに前記混合ヘッドをスピンさせ、前記プランジャが第2の軸方向に移動するときに前記混合ヘッドをスピンさせないようにする、ことと、を含む、2つの成分を混合する方法。
(7) 前記混合チャンバが第1のシリンジの本体であり、かつ前記第1のシリンジが第2の端部にプランジャを備えている、実施態様6に記載の方法。
(8) 前記混合チャンバの前記第1の端部に固定されることができる分配先端部を更に含む、実施態様6に記載の方法。
(9) 前記混合ヘッドが、前記混合ヘッドの少なくとも1つの角度付きブレードの少なくとも1つの表面上に、複数の軸方向に延出する突起部を備えている、実施態様6に記載の方法。
(10) 前記混合ヘッドが外壁を有する外側リングを備え、かつ前記外側リングが、前記外側リングの前記外壁から延在する少なくとも1つの半径方向に延出する突起部を備えている、実施態様6に記載の方法。
(11) キットであって、
i.第1の端部及び第2の端部を有する混合チャンバであって、前記第1の端部が開放している、混合チャンバと、
ii.前記第1の端部に固定されることができる混合デバイスであって、前記混合デバイスは、プランジャ、ロッド、複数の角度付きブレードを有する混合ヘッド、及び前記混合ヘッドのスピンを制御するためのデバイスを備え、前記混合ヘッドが前記混合チャンバ内に少なくとも部分的に挿入されている、混合デバイスと、
iii.混合されるべき第1の材料と、
iv.混合されるべき第2の材料と、を含む、キット。
(12) 前記第1の材料が前記混合チャンバ内に収容されている、実施態様11に記載のキット。
(13) 前記混合されるべき第2の材料が別個の容器中に提供されている、実施態様11に記載のキット。
(14) 混合されるべき第3の材料を更に含む、実施態様11に記載のキット。
(15) 前記混合チャンバが第1のシリンジの本体であり、前記第1のシリンジが第2の端部にプランジャを備えている、実施態様11に記載のキット。
(16) 前記混合チャンバの前記第1の端部に固定されることができる分配先端部を更に含む、実施態様11に記載のキット。
(17) 前記混合ヘッドが、前記混合ヘッドの少なくとも1つの角度付きブレードの少なくとも1つの表面上に、複数の軸方向に延出する突起部を備えている、実施態様11に記載のキット。
(18) 前記混合ヘッドが外壁を有する外側リングを備え、前記外側リングが、前記外側リングの前記外壁から延在する少なくとも1つの半径方向に延出する突起部を備えている、実施態様11に記載のキット。

Claims (15)

  1. 混合装置であって、
    i.第1の端部及び第2の端部を有する混合チャンバであって、前記第1の端部が開放している、混合チャンバと、
    ii.前記第1の端部に固定される混合デバイスであって、プランジャ、ロッド、複数の角度付きブレードを有する混合ヘッド、及び前記混合ヘッドのスピンを制御するためのデバイスを備える、混合デバイスと、を備え、前記混合ヘッドが前記混合チャンバ内に少なくとも部分的に挿入され、前記混合ヘッドのスピンを制御するための前記デバイスは、前記プランジャが第1の軸方向に移動するときに前記混合ヘッドをスピンさせ、前記プランジャが第2の軸方向に移動するときに前記混合ヘッドをスピンさせないようにし、
    前記混合ヘッドは、円筒形デバイスであり、前記複数の角度付きブレードの各々は、前記混合ヘッドの横断面における中央部から周縁部まで延在しており、
    前記混合ヘッドが、前記複数の角度付きブレードの内の少なくとも2つの各々の表面上に、複数の軸方向に延出する突起部を備えており、第1の角度付きブレードの表面上における第1の複数の軸方向に延出する突起部、及び、第2の角度付きブレードの表面上における第2の複数の軸方向に延出する突起部は、前記混合ヘッドの前記横断面における半径方向において互いにずらして配置され、前記混合ヘッドをスピンさせた際に、前記第1の複数の軸方向に延出する突起部および前記第2の複数の軸方向に延出する突起部は、前記混合ヘッドの前記横断面の略全体をカバーすることができるようになっている、混合装置。
  2. 前記混合チャンバが第1のシリンジの本体であり、かつ前記第1のシリンジが第2の端部に第2のプランジャを備えている、請求項1に記載の装置。
  3. 前記混合チャンバの前記第1の端部に固定されることができる分配先端部を更に含む、請求項1に記載の装置。
  4. 前記混合ヘッドが外壁を有する外側リングを備え、かつ前記外側リングが、前記外側リングの前記外壁から延在する少なくとも1つの半径方向に延出する突起部を備えている、請求項1に記載の装置。
  5. 2つの成分を混合する方法であって、
    i.第1の端部及び第2の端部を有する混合チャンバに、第1の成分及び第2の成分を入れることであって、前記第1の端部が開放している、ことと、
    ii.混合デバイスを前記第1の端部に固定することであって、前記混合デバイスは、プランジャ、ロッド、複数の角度付きブレードを有する混合ヘッド、及び前記混合ヘッドのスピンを制御するためのデバイスを備え、前記混合ヘッドが前記混合チャンバ内に少なくとも部分的に挿入されている、ことと、
    iii.前記プランジャを第1の軸方向及び第2の軸方向に少なくともそれぞれ1回移動させることであって、前記混合ヘッドのスピンを制御するための前記デバイスは、前記プランジャが第1の軸方向に移動するときに前記混合ヘッドをスピンさせ、前記プランジャが第2の軸方向に移動するときに前記混合ヘッドをスピンさせないようにする、ことと、を含み、
    前記混合ヘッドは、円筒形デバイスであり、前記複数の角度付きブレードの各々は、前記混合ヘッドの横断面における中央部から周縁部まで延在しており、
    前記混合ヘッドが、前記複数の角度付きブレードの内の少なくとも2つの各々の表面上に、複数の軸方向に延出する突起部を備えており、第1の角度付きブレードの表面上における第1の複数の軸方向に延出する突起部、及び、第2の角度付きブレードの表面上における第2の複数の軸方向に延出する突起部は、前記混合ヘッドの前記横断面における半径方向において互いにずらして配置され、前記混合ヘッドをスピンさせた際に、前記第1の複数の軸方向に延出する突起部および前記第2の複数の軸方向に延出する突起部は、前記混合ヘッドの前記横断面の略全体をカバーすることができるようになっている、2つの成分を混合する方法。
  6. 前記混合チャンバが第1のシリンジの本体であり、かつ前記第1のシリンジが第2の端部に第2のプランジャを備えている、請求項に記載の方法。
  7. 前記混合チャンバの前記第1の端部に固定されることができる分配先端部を更に含む、請求項に記載の方法。
  8. 前記混合ヘッドが外壁を有する外側リングを備え、かつ前記外側リングが、前記外側リングの前記外壁から延在する少なくとも1つの半径方向に延出する突起部を備えている、請求項に記載の方法。
  9. キットであって、
    i.第1の端部及び第2の端部を有する混合チャンバであって、前記第1の端部が開放している、混合チャンバと、
    ii.前記第1の端部に固定されることができる混合デバイスであって、前記混合デバイスは、プランジャ、ロッド、複数の角度付きブレードを有する混合ヘッド、及び前記混合ヘッドのスピンを制御するためのデバイスを備え、前記混合ヘッドが前記混合チャンバ内に少なくとも部分的に挿入されている、混合デバイスと、
    iii.混合されるべき第1の材料と、
    iv.混合されるべき第2の材料と、を含み、
    前記混合ヘッドは、円筒形デバイスであり、前記複数の角度付きブレードの各々は、前記混合ヘッドの横断面における中央部から周縁部まで延在しており、
    前記混合ヘッドが、前記複数の角度付きブレードの内の少なくとも2つの各々の表面上に、複数の軸方向に延出する突起部を備えており、第1の角度付きブレードの表面上における第1の複数の軸方向に延出する突起部、及び、第2の角度付きブレードの表面上における第2の複数の軸方向に延出する突起部は、前記混合ヘッドの前記横断面における半径方向において互いにずらして配置され、前記混合ヘッドをスピンさせた際に、前記第1の複数の軸方向に延出する突起部および前記第2の複数の軸方向に延出する突起部は、前記混合ヘッドの前記横断面の略全体をカバーすることができるようになっている、キット。
  10. 前記第1の材料が前記混合チャンバ内に収容されている、請求項に記載のキット。
  11. 前記混合されるべき第2の材料が別個の容器中に提供されている、請求項に記載のキット。
  12. 混合されるべき第3の材料を更に含む、請求項に記載のキット。
  13. 前記混合チャンバが第1のシリンジの本体であり、前記第1のシリンジが第2の端部に第2のプランジャを備えている、請求項に記載のキット。
  14. 前記混合チャンバの前記第1の端部に固定されることができる分配先端部を更に含む、請求項に記載のキット。
  15. 前記混合ヘッドが外壁を有する外側リングを備え、前記外側リングが、前記外側リングの前記外壁から延在する少なくとも1つの半径方向に延出する突起部を備えている、請求項に記載のキット。
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