JP6623914B2 - 送信システム、送信装置、及び通信システム - Google Patents
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Description
このような無線送信に用いられるΔΣ変調器を備えたシステムでは、2つの入力ポートから信号を入力することができるマルチキャリア型のΔΣ変調器を用いられることがある(例えば、特許文献1参照)。
第2バンドパスフィルタ106は、前記第2送信信号を通過させる通過帯域を有している。よって、第2バンドパスフィルタ106は、前記第2送信信号を通過させつつΔΣ変調器の出力含まれている量子化雑音を除去する。これによって、第2バンドパスフィルタ106は第2送信信号を出力する。
つまり、信号処理装置111と、無線装置112とは、信号伝送路104を介してΔΣ変調器が出力するΔΣ変調信号の送信を行う送信システムを構成している。
つまり、バンドパスフィルタ105、106から出力される送信信号は、送信信号の周波数近傍の帯域における量子化雑音が抑圧されることによって、その信号品質が確保されている。
しかし、ローカル信号の帯域には抑圧された量子化雑音が存在しているため、前記バンドパスフィルタを通過した信号には、ローカル信号と、抑圧された量子化雑音とが含まれている。このため、ローカル信号の信号品質については、抑圧された量子化雑音の存在によって、無線送信用のアナログ信号として必要な信号品質を確保することが困難な場合があった。
最初に実施形態の内容を列記して説明する。
(1)一実施形態である送信システムは、通通信信号に対してΔΣ変調されたΔΣ変調信号の送信を行う送信システムであって、前記ΔΣ変調信号を受信する受信装置と、前記ΔΣ変調信号を、信号伝送路を介して前記受信装置へ送信する送信装置と、を備え、前記送信装置は、前記通信信号にΔΣ変調を行ってΔΣ変調信号を出力するΔΣ変調器を備え、前記ΔΣ変調器は、前記通信信号の周波数を含む第1周波数帯域の量子化雑音を阻止するとともに、前記第1周波数帯域と異なる周波数帯域である第2周波数帯域の量子化雑音を阻止する特性を有し、前記ΔΣ変調器と前記信号伝送路との間に配置され、信号除去帯域が前記第2周波数帯域を含む帯域除去フィルタをさらに備えている。
これにより、信号伝送路に第2周波数帯域のアナログ信号を伝送させれば、前記アナログ信号をΔΣ変調器に入力しΔΣ変調することで得た出力を信号伝送路に与える場合と比較して当該アナログ信号に対する量子化雑音の影響をより効果的に抑制することができる。
この場合、信号伝送路を通じて受信装置に与えられるΔΣ変調信号が伝送される間に減衰したとしても、2値のパルス信号であるΔΣ変調信号を2値化器によって2値化することで、減衰の影響が緩和されたΔΣ変調信号を得ることができる。
以下、好ましい実施形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、以下に記載する各実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
図1は、一実施形態による通信システムの構成を示すブロック図である。
この通信システム1は、無線通信を行うためのシステムであり、信号処理装置2と、無線装置3とを備えている。
信号処理装置2は、送信信号を無線装置3に与える。
無線装置3と、信号処理装置2とは、信号伝送路としての信号ケーブル4によって互いに接続されている。信号処理装置2は、信号ケーブル4を介して、送信信号や、送信信号の周波数変換に用いるローカル信号を無線装置3に与える。
直交変調部10は、デジタルのベースバンド信号(I(In−phase)信号及びQ(Quadrature−phase)信号)に対して、直交変調を行うとともに、中間周波数にアップコンバートする。直交変調部10は、中間周波数の信号であるIF信号(Intermediate Fequency信号)を出力する。この直交変調部10が出力するIF信号は、無線装置3によって無線送信される送信信号である。
直交変調部10が出力するIF信号(送信信号)は、変調装置9に与えられる。
ここで本実施形態におけるΔΣ変調器11は、2つの入力ポートから信号を入力することができるマルチキャリア型のΔΣ変調器によって構成されている。
ΔΣ変調器11は、第1信号U1が入力される第1入力ポート16、第2信号U2が入力される第2入力ポート17、及びΔΣ変調信号を出力する単一の出力ポート18を備えている。ΔΣ変調器11は、複数の入力ポート16,17それぞれに対応する複数のループフィルタ(第1ループフィルタ19、第2ループフィルタ20)と、加算器21と、量子化器22と、を備えている。
複数のループフィルタ19,20は、それぞれ、対応する入力ポート16,17に接続された第1入力部19a,20aと、フィードバック経路23,24を介して量子化器22の出力側に接続された第2入力部19b,20bと、を備えている。
各加算器19g,20gには、第1入力部19a,20aに入力される入力信号U1,U2を加算器19g,20gに入力させるためのフィードフォワード経路19h,20hが接続されている。したがって、各加算器19g,20gは、入力信号U1,U2と、内部フィルタ19f,20fの出力L1(z)(U1(z)−V(z)),L2(z)(U2(z)−V(z))と、を加算する。
図3に示すように、ΔΣ変調器11による出力(ΔΣ変調信号)は、送信信号の周波数f1を中心周波数とする帯域B1、及びローカル信号の周波数f2を中心周波数とする帯域B2において、量子化雑音が抑圧(ノイズシェイピング)されている。帯域B1と、帯域B2とは、互いに異なる周波数帯域とされている。
ΔΣ変調器11は、出力ポート18からΔΣ変調信号を出力する。
ΔΣ変調器11から出力されたΔΣ変調信号は、第1バンドエリミネーションフィルタ12に与えられる。
よって、第1バンドエリミネーションフィルタ12は、ΔΣ変調器11からΔΣ変調信号が与えられると、前記ΔΣ変調信号の内、帯域B2における量子化雑音を除去する。
図4中、破線Hは、ΔΣ変調器11から出力されたΔΣ変調信号における帯域B2の雑音のプロファイルを示している。また、実線Jは、第1バンドエリミネーションフィルタ12を通過した後のΔΣ変調信号における帯域B2の雑音のプロファイルを示している。
このため、ΔΣ変調器11から出力されたΔΣ変調信号は、第1バンドエリミネーションフィルタ12を通過すると、図4に示すように、帯域B2における量子化雑音のレベルが破線Hから実線Jまで低下する。
このように、第1バンドエリミネーションフィルタ12は、ΔΣ変調信号において量子化雑音が抑圧されている帯域B2の量子化雑音のレベルをさらに低下させることができる。
また、加算器13には、ローカル信号発振器30が発振したローカル信号(ローカル発振信号)が与えられる。
ローカル信号発振器30は、無線周波数である周波数f2のローカル信号を発振する。ローカル信号発振器30が発振するローカル信号は、IF信号である送信信号を無線周波数に変換するために用いられる信号である。ローカル信号発振器30は、ローカル信号として無線周波数の正弦波(アナログ信号)を発振する。
よって、第1バンドパスフィルタ31は、ローカル信号発振器30からローカル信号が与えられると、ローカル信号を通過させ、当該ローカル信号を加算器13に与える。
加算器13の出力である、ΔΣ変調信号とローカル信号とを加算した信号は、コネクタ33を通じて信号ケーブル4に与えられる。
なお、信号処理装置2の筐体34は、直交変調部10や、変調装置9、加算器13等を内部に収容している。
このため、加算器13によってΔΣ変調信号に加算されたローカル信号は、ΔΣ変調信号に含まれる量子化雑音と重畳するおそれがある。
さらに、ΔΣ変調器11によって抑圧された帯域B2の量子化雑音を、第1バンドエリミネーションフィルタ12によってそのレベルを低下させ除去することができる(図4参照)。
これにより、周波数f2であるローカル信号を信号ケーブル4に与えれば、例えば、ローカル信号をΔΣ変調器11の第2入力ポート17に与えてΔΣ変調することで得た出力を信号ケーブル4に与える場合と比較して、量子化雑音の影響をより効果的に抑制することができる。
つまり、ΔΣ変調器11による抑圧された量子化雑音の影響を、第1バンドエリミネーションフィルタ12によって抑制することができる。
この結果、信号ケーブル4を通じて得られるローカル信号の信号品質の低下を効果的に抑制できる。
この結果、一の伝送線路である信号ケーブル4を用いて、デジタル信号であるΔΣ変調信号と、アナログ信号であるローカル信号とを多重化して伝送することができる。
これにより、送信信号に対してΔΣ変調を行って得たΔΣ変調信号の送信を行う送信システムを構成している信号処理装置2と、無線装置3との間で、ΔΣ変調信号を伝送しつつアナログ信号であるローカル信号を高い信号品質で適切に伝送することができる。
無線装置3は、第2バンドエリミネーションフィルタ40と、2値化器41と、第2バンドパスフィルタ42と、第3バンドパスフィルタ43とを備えている。
このように、信号ケーブル4は、信号処理装置2と無線装置3とを接続し、加算器13の出力を無線装置3に伝送する。
加算器13の出力は、変調装置9(ΔΣ変調器11)からのΔΣ変調信号と、ローカル信号発振器30からのローカル信号とを加算したものである。よって、第2バンドエリミネーションフィルタ40は、加算器13の出力が与えられると、この出力の内、帯域B2に含まれるローカル信号を除去する。
これにより、第2バンドエリミネーションフィルタ40よりも後段の処理において、ローカル信号に起因する影響が生じるのを防止することができる。
第2バンドエリミネーションフィルタ40が出力するΔΣ変調信号は、2値化器41に与えられる。
2値化器41は、コンパレータ等によって構成されており、信号処理装置2から信号ケーブル4を伝送して与えられるΔΣ変調信号を2値化し、2値化したΔΣ変調信号を出力する。
第2バンドパスフィルタ42は、IF信号である送信信号を通過させる通過帯域を有している。これにより、第2バンドパスフィルタ42は、ΔΣ変調信号における送信信号の帯域外に存在する量子化雑音を除去し、送信信号を通過させることができる。
よって、ΔΣ変調信号が与えられた第2バンドパスフィルタ42は、送信信号を出力する。
よって、出力端子50に信号を計測するための機器を接続し、その出力信号を計測することで、2値化器41が出力するΔΣ変調信号を確認することができる。これにより、信号処理装置2からのΔΣ変調信号が無線装置3に正常に伝送されているか否かを確認することができる。
よって、加算器13の出力が与えられると、第3バンドパスフィルタ43は、ローカル信号を出力する。
第2バンドパスフィルタ42が出力するIF信号である送信信号は、周波数変換器49に与えられることにより、周波数f1+f2の無線周波数の信号(RF信号)に変換される。
周波数変換器49により周波数変換されたRF信号は、第2バンドパスフィルタ42が出力する送信信号は、パワーアンプ46によって増幅され、アンテナ48に与えられる。アンテナ48に与えられた送信信号は、無線信号として空間に放射され送信される。
この変形例は、無線装置3が、第2バンドエリミネーションフィルタ40と、2値化器41とを備えていない点で、上記実施形態と相違している。その他の構成である第2バンドパスフィルタ42、第3バンドパスフィルタ43、周波数変換器49、パワーアンプ46、及びアンテナ48は、上記実施形態と同様である。
これによって、第2バンドパスフィルタ42はIF信号である送信信号を出力し、第3バンドパスフィルタ43は、ローカル信号を出力する。
第2バンドパスフィルタ42が出力する送信信号は、周波数変換器49に与えられることにより、周波数f1+f2の無線周波数の信号(RF信号)に変換される。
上記各実施形態では、信号処理装置2から無線装置3に対してローカル信号を伝送する場合を例示したが、無線装置3から信号処理装置2に対してアナログ信号を伝送するように構成することもできる。
例えば、3入力のΔΣ変調器11を用いれば、ΔΣ変調信号の帯域に量子化雑音が抑制される帯域を3箇所設けることができる。この結果、信号ケーブル4を用いて、ローカル信号以外に、さらに2つの信号を与えることができる。
3 無線装置(受信装置) 4 信号ケーブル 9 変調装置
10 直交変調部 11 ΔΣ変調器
12 第1バンドエリミネーションフィルタ 13 加算器
16 第1入力ポート 17 第2入力ポート 18 出力ポート
19 第1ループフィルタ 19a 第1入力部 19b 第2入力部
19c 差分器 19d 第1経路 19e 第2経路
19f 内部フィルタ 19g 加算器
19h フィードフォワード経路 20 第2ループフィルタ
20a 第1入力部 20b 第2入力部 20c 差分器
20d 第1経路 20e 第2経路 20f 内部フィルタ
20g 加算器 20h フィードフォワード経路
21 加算器 22 量子化器
23,24 フィードバック経路 30 ローカル信号発振器
31 第1バンドパスフィルタ 33 コネクタ
34 筐体 40 第2バンドエリミネーションフィルタ
41 2値化器 42 第2バンドパスフィルタ
43 第3バンドパスフィルタ 44 コネクタ
45 筐体 46 パワーアンプ 48 アンテナ
49 周波数変換器 50 出力端子
Claims (4)
- 通信信号に対してΔΣ変調されたΔΣ変調信号の送信を行う送信システムであって、
前記ΔΣ変調信号を受信する受信装置と、
前記ΔΣ変調信号を、信号伝送路を介して前記受信装置へ送信する送信装置と、を備え、
前記送信装置は、前記通信信号にΔΣ変調を行ってΔΣ変調信号を出力するΔΣ変調器を備え、
前記ΔΣ変調器は、前記通信信号の周波数を含む第1周波数帯域の量子化雑音を阻止するとともに、前記第1周波数帯域と異なる周波数帯域である第2周波数帯域の量子化雑音を阻止する特性を有し、
前記ΔΣ変調器と前記信号伝送路との間に配置され、信号除去帯域が前記第2周波数帯域を含む帯域除去フィルタをさらに備えている
送信システム。 - 前記受信装置は、
前記信号伝送路を通じて与えられる前記ΔΣ変調信号を2値化する2値化器を備えている請求項1に記載の送信システム。 - 通信信号に対してΔΣ変調されたΔΣ変調信号を、当該ΔΣ変調信号を受信する受信装置へ信号伝送路を介して送信する送信装置であって、
前記通信信号にΔΣ変調を行って前記ΔΣ変調信号を出力するΔΣ変調器を備え、
前記ΔΣ変調器は、
前記通信信号の周波数を含む第1周波数帯域の量子化雑音を阻止するとともに、前記第1周波数帯域と異なる周波数帯域である第2周波数帯域の量子化雑音を阻止する特性を有し、
前記ΔΣ変調器と前記信号伝送路との間に配置され、信号除去帯域が前記第2周波数帯域を含む帯域除去フィルタをさらに備えている
送信装置。 - 請求項1に記載の送信システムを備えた、前記通信信号を無線送信する通信システムであって、
前記帯域除去フィルタと前記信号伝送路との間に配置され、前記ΔΣ変調信号と、前記第2周波数帯域に含まれる他の周波数の入力信号とを加算する加算器を備え、
前記受信装置は、
前記通信信号を無線送信する送信部と、
前記通信信号が通過可能な通過帯域を有するとともに前記信号伝送路によって伝送される信号が与えられる第1帯域通過フィルタと、
前記入力信号が通過可能な通過帯域を有するとともに前記信号伝送路によって伝送される信号が与えられる第2帯域通過フィルタと、
前記第1帯域通過フィルタを通過した信号及び前記第2帯域通過フィルタを通過した信号が与えられる周波数混合器と、
前記周波数混合器の出力を無線送信する送信部と、を備え、
前記入力信号は、前記周波数混合器によって前記通信信号を無線周波数に変換するために用いられるローカル信号である
通信システム。
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