JP6620676B2 - Tractor - Google Patents
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Description
本発明は、農用トラクタ等の作業車両に関し、特に油圧装置の油圧回路途中に設けるサクションフィルタの保護構造に関する。 The present invention relates to a work vehicle such as an agricultural tractor, and more particularly to a protection structure for a suction filter provided in the middle of a hydraulic circuit of a hydraulic device.
作業車両の一例としての農業用トラクタには、各種作業機の昇降駆動や旋回操舵等のために油圧装置を設けるが、油圧装置の作動油をミッションケースに充填する構成とし、油圧ポンプの駆動により作動圧油は配管を経由して各種バルブおよびシリンダ機構に送油する構成としている。ところで、この配管途中に設けられるサクションフィルタをミッションケースの側方に前後方向に沿って後輪の内側に配置して設け、その下方をフィルタカバーで覆い、圃場面から飛散してくる泥土や泥水の付着を防止する構成がある(特許文献1)。 An agricultural tractor as an example of a work vehicle is provided with a hydraulic device for driving up and down of various working machines, turning steering, and the like. The working pressure oil is configured to be sent to various valves and a cylinder mechanism via a pipe. By the way, the suction filter provided in the middle of this pipe is arranged on the inside of the rear wheel along the front-rear direction on the side of the mission case, and the lower part is covered with a filter cover, and mud and muddy water splashing from the field scene There exists the structure which prevents adhesion of (patent document 1).
ところが、特許文献1のオイルフィルタは、後輪の車軸を軸支するアクスルケースの前方でミッションケースの側壁にボルトによって取り付けられるフィルタブラケットとフィルタブラケットのネジ部のねじ込まれて横向きに装着される円筒状フィルタ部とからなり、フィルタ部のろ過部材に目詰まりを生じたときは又は交換時期がきた場合にフィルタ部をフィルタブラケットから外し、ろ過部材を交換したのち、再度フィルタブラケットに装着する。また、フィルタカバーは厚肉平板状の後カバーと薄肉平板状の前カバーを装着する構成となっている。
However, the oil filter of
したがって、容量確保のためにサクションフィルタを2個以上併設する構成の場合には、フィルタブラケットの構成が嵩張り、前・後カバーからなるためコストアップを惹起する上、併設2個のサクションフィルタの保護を図るために面積の大きな材料を用いるためコストアップを助長する。 Therefore, in the case of a configuration in which two or more suction filters are provided in order to secure a capacity, the configuration of the filter bracket is bulky, and the front and rear covers are incurred. The use of a material with a large area for protection helps to increase the cost.
この発明は、上記従来の作業車両の課題に鑑み、並列するサクションフィルタ及び保護部材の配置構成を工夫することにより、上記の欠点を解消しようとする。 In view of the problems of the conventional work vehicle, the present invention seeks to eliminate the above-mentioned drawbacks by devising the arrangement configuration of the suction filter and the protective member arranged in parallel.
この発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。 In order to solve the above problems, the present invention has taken the following technical means.
請求項1に記載の発明は、
ミッションケース(12)の側面であって後輪(3)に対向する位置に、前記ミッションケース(12)からの作動油を濾過するサクションフィルタ(71,71)を2個併設し、
前記併設するサクションフィルタ(71,71)それぞれの中央部下方に対応する位置に沿う棒状で、且つ枠状の保護フレーム(80)からなる保護部材を備えることを特徴とするトラクタとする。
請求項2に記載の発明は、
サクションフィルタ(71,71)はミッションケース(12)に対して着脱自在に構成し、
前記サクションフィルタ(71)の先端側周部を覆わない程度に短い外端縁を有する保護部材(79,80)であることを特徴とする請求項1に記載のトラクタとした。
本発明に関連する第1の発明は、ミッションケース(12)の側面であって後輪(3)に対向する位置に、前記ミッションケース(12)からの作動油を濾過するサクションフィルタ(71,71)を2個併設し、
前記サクションフィルタ(71,71)の下面を覆うと共に、その中間部において、前記サクションフィルタ(71,71)の並列配置の間隔部下方部分を矩形状に切除形成し、又は切欠形成する保護プレート(79)からなる保護部材を備えることを特徴とするトラクタなどとする。
The invention described in
Two suction filters (71, 71) for filtering hydraulic oil from the mission case (12) are provided side by side on the side of the mission case (12) and facing the rear wheel (3),
The tractor is characterized by comprising a protective member made of a frame-like protective frame (80) in a bar shape along the position corresponding to the lower part of the center of each of the suction filters (71, 71) provided side by side.
The invention described in
The suction filter (71, 71) is configured to be detachable from the mission case (12).
2. The tractor according to
A first aspect of the present invention is a position opposed to a rear wheel (3) is a side of the transmission case (12), suction filter (71 for filtering hydraulic oil from the transmission case (12) associated with the present invention, 71)
A protective plate that covers the lower surface of the suction filter (71, 71) and cuts or forms a notch in the middle part of the suction filter (71, 71) in the lower side of the interval portion of the parallel arrangement. 79), and the like .
本発明に関連する第2の発明は、
ミッションケース(12)の側面であって後輪(3)に対向する位置に、前記ミッションケース(12)からの作動油を濾過するサクションフィルタ(71,71)を2個併設し、
前記併設するサクションフィルタ(71,71)それぞれの中央部下方に対応する位置に沿う棒状で、且つ枠状の保護フレーム(80)からなる保護部材を備えることを特徴とするトラクタなどとする。
The second invention relating to the present invention,
Two suction filters (71, 71) for filtering hydraulic oil from the mission case (12) are provided side by side on the side of the mission case (12) and facing the rear wheel (3),
A tractor or the like including a protection member made of a frame-like protection frame (80) in a bar shape along a position corresponding to a lower center portion of each of the suction filters (71, 71) provided side by side.
本発明に関連する第3の発明は、
ミッションケース(12)の側面であって後輪(3)に対向する位置に、前記ミッションケース(12)からの作動油を濾過するサクションフィルタ(71,71)を2個併設し、
ミッションケース(12)はフロントミッションケース(12F)と、リヤミッションケース(12R)と、フロントミッションケース(12F)及びリヤミッションケース(12R)の間のスペーサケース(12S)とを備え、
リヤミッションケース(12R)の下面に断面U字型の前側取付プレート(78R)を接合し、スペーサケース(12S)の下面に断面U字型の後側取付プレート(78S)を接合し、
サクションフィルタ(71,71)の下面を覆うと共に、前記前後の取付プレート(78R,78S)を跨ぐ平板状の保護プレート(79)からなる保護部材備えることを特徴とするトラクタなどとする。
The third invention relating to the present invention,
Two suction filters (71, 71) for filtering hydraulic oil from the mission case (12) are provided side by side on the side of the mission case (12) and facing the rear wheel (3),
The mission case (12) includes a front mission case (12F), a rear mission case (12R), and a spacer case (12S) between the front mission case (12F) and the rear mission case (12R).
A U-shaped front mounting plate (78R) is bonded to the lower surface of the rear mission case (12R), and a U-shaped rear mounting plate (78S) is bonded to the lower surface of the spacer case (12S).
A tractor or the like is provided that includes a protective member that covers a lower surface of the suction filter (71, 71) and includes a flat protective plate (79) straddling the front and rear mounting plates (78R, 78S).
本発明に関連する第4の発明は、
サクションフィルタ(71,71)はミッションケース(12)に対して着脱自在に構成し、
前記サクションフィルタ(71)の先端側周部を覆わない程度に短い外端縁を有する保護部材(79,80)であることを特徴とする本発明に関連する第1から第3のいずれかのトラクタなどとした。
A fourth invention related to the present invention,
The suction filter (71, 71) is configured to be detachable from the mission case (12).
Wherein the first relating to the present invention, which is a protective member having a shorter outer edges so as not to cover the front end side peripheral part of the suction filter (71) (79, 80) of the third one of Tractor etc.
請求項1に記載の発明によると、サクションフィルタ71,71は、その横側方は後輪3に保護され、下面は保護部材79,80によって保護され、他物への衝突や飛散物による損傷を未然に防止できる。
本発明に関連する第1から第3の発明によると、サクションフィルタ71,71は、その横側方は後輪3に保護され、下面は保護部材79,80によって保護され、他物への衝突や飛散物による損傷を未然に防止できる。
According to the first aspect of the present invention, the
According the first relating to the present invention to the third invention, the
また、本発明に関連する第1の発明によると、保護プレート79の隣接する中間部において、サクションフィルタ71,71の並列配置の間隔部下方部分を矩形状に切除形成し、又は切欠形成することによる切除部79aや切欠部79bの形成によって泥土の堆積を減少させ得る。
また、本発明に関連する第2の発明によると、比較してコストダウンや軽量化、あるいは加工容易の効果がある。
Furthermore, in the first invention relating to the present invention, in the intermediate portion adjacent the
According to the second invention relating to the present invention, there is cost and weight, or processing ease of effect compared.
本発明に関連する第3の発明によると、保護部材を強固に締結できる。 According to a third invention relating to the present invention, it can be firmly fastened to the protective member.
本発明に関連する第4の発明によると、保護部材の外端縁がサクションフィルタ71の先端側周部を覆わない程度に短く形成されることより、サクションフィルタ71の外端縁が機体側に後退位置すべく形成され、この後退長さbの範囲においてサクションフィルタ71の先端側外周にフィルタレンチのベルト部を巻回し、該ベルトを連携操作する操作レバーが保護プレート79に干渉せずに円弧動作でき、サクションフィルタ71の着脱が容易である。
According to a fourth invention relating to the present invention, from the outer edge of the protective member is formed short so as not to cover the front end side peripheral part of the
以下に、本発明に係る一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。 Hereinafter, an embodiment according to the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
なお、以下の説明では、前後方向とは、トラクタ1の前後方向である。さらに言えば、前後方向とは、このトラクタ1が直進する際の進行方向であり、進行方向前方側を前後方向前側、後方側を前後方向後側という。また、車幅方向とは、当該前後方向に対して水平に直交する方向である。ここでは、前後方向前側を視た状態で右側を車幅方向右側、前後方向前側を視た状態で左側を車幅方向左側という。
In the following description, the front-rear direction is the front-rear direction of the
図1に示す本実施形態の作業車両としてのトラクタ1は、動力源が発生する動力によって、自走しながら圃場等での作業を行う農用トラクタ等の作業車両である。トラクタ1は、前輪2と、後輪3と、動力源としてのエンジン4と、変速装置(トランスミッション)5とを備えている。このうち、前輪2は、主に操舵用の車輪、すなわち、操舵輪として設けられる。後輪3は、主に駆動用の車輪、すなわち、駆動輪として設けられる。後輪3には、機体前部のボンネット6内に搭載されるエンジン4で発生した回転動力を、変速装置(トランスミッション)5で適宜減速して伝達可能になっており、後輪3は、この回転動力によって駆動力を発生する。また、この変速装置5は、エンジン4で発生した回転動力を、必要に応じて前輪2にも伝達可能になっており、この場合は、前輪2と後輪3との四輪が駆動輪となり駆動力を発生する。すなわち、変速装置5は、二輪駆動と四輪駆動との切り替えが可能になっており、エンジン4の回転動力を減速し、減速された回転動力を前輪2、後輪3に伝達可能である。また、トラクタ1は、機体後部に、ロータリ(図示省略)等の作業機を装着可能な連結装置7が配設されている。
A
トラクタ1は、操縦席8前側のダッシュボード10からステアリングハンドル11が立設されると共に、操縦席8の周りにクラッチペダル、ブレーキペダル、アクセルペダル等の各種操作ペダルや前後進レバー、変速レバー等の各種操作レバーが配置されている。
The
図2は、変速装置5のミッションケース12内の伝動機構13を示す線図である。変速装置5は、ミッションケース12(図3,4参照)と、このミッションケース12内に配置されエンジン4から後輪3等へ回転動力を伝達する伝動機構13とを含んで構成される。伝動機構13は、エンジン4からの回転動力を前輪2、後輪3、及び、機体に装着した作業機に伝達し、これらをエンジン4からの回転動力によって駆動するものである。
FIG. 2 is a diagram showing the
具体的には、伝動機構13は、入力軸14、前後進切替機構15、高低変速機構としてのHi−Lo変速機構16、主変速機構17、副変速機構18、2WD/4WD切替機構19、PTO駆動機構20等を含んで構成される。
Specifically, the
入力軸14は、エンジン4の出力軸に結合されており、エンジン4からの回転動力が入力される。
The
前後進切替機構15は、前進側ギヤ段15a、後進側ギヤ段15b、逆転カウンタギヤ15c、油圧多板クラッチ形態の前進油圧多板クラッチC1、後進油圧多板クラッチC2を含んで構成され、前進油圧多板クラッチC1が係合状態、後進油圧多板クラッチC2が解放状態である場合に、入力軸14に伝達された回転動力を、前進側ギヤ段15a、前進油圧多板クラッチC1を介して前進方向回転でカウンタ軸21に伝達する。前進油圧多板クラッチC1が解放状態、後進油圧多板クラッチC2が係合状態である場合に、入力軸14に伝達された回転動力を後進側ギヤ段15b、逆転ギヤ15c、後進油圧多板クラッチC2を介して後進方向回転で、カウンタ軸21に伝達する。
The forward /
また、前後進切替機構15は、メインクラッチとしても機能し、前・後進油圧多板クラッチC1、C2を共に解放状態とすることで、ニュートラル状態となり、前輪2、後輪3側への動力伝達を遮断することができる。作業員によって図外前後進切替レバーが操作されることで油圧制御によって前進、後進、ニュートラルを切り替えることができる。また、クラッチペダルを踏み込み操作することで前・後進油圧多板クラッチC1、C2を共に解放状態にできる。
The forward /
Hi−Lo変速機構16は、Hi(高速)側ギヤ段16a、Lo(低速)側ギヤ段16b、油圧多板クラッチ(Hi(高速)側クラッチ)C3、油圧多板クラッチ(Lo(低速)側クラッチ)C4を含んで構成され、油圧多板クラッチC3が係合状態、油圧多板クラッチC4が解放状態である場合に、カウンタ軸21に伝達された回転動力を、油圧多板クラッチC3、Hi側ギヤ段16aを介して変速して変速軸22に伝達する。油圧多板クラッチC3が解放状態、油圧多板クラッチC4が係合状態である場合に、カウンタ軸21に伝達された回転動力を、油圧多板クラッチC4、Lo側ギヤ段16bを介して変速して変速軸22に伝達する。例えば、作業員によって図外Hi−Lo切替スイッチ(高低変速操作スイッチ)がオン/オフされることで油圧制御によってHi(高速)側、Lo(低速)側を切り替えることができ、高速と低速の2段のうちのいずれかで変速することができる。
The Hi-Lo transmission mechanism 16 includes a Hi (high speed) side gear stage 16a, a Lo (low speed)
主変速機構17は、複数の変速段として第1速ギヤ段17a、第2速ギヤ段17b、第3速ギヤ段17c、第4速ギヤ段17d、第5速ギヤ段17e、第6速ギヤ段17fを含んで構成され、例えば、作業員によって主変速操作レバー(図示せず)が操作されることで複数の変速段のうちの1つを選択し切り替えることができ、第1速ギヤ段17a〜第6速ギヤ段17fの6段のうちのいずれかで変速することができる。
The main
副変速機構18は、第1副変速機24、第2副変速機25等を含んで構成され、変速軸23に伝達された回転動力を、第1副変速機24、第2副変速機25等を介して変速して変速軸26に伝達する。第1副変速機24は、エンジン4から伝達され主変速機構17等で変速された回転動力を高速段又は低速段で変速して駆動輪である後輪3側に伝達可能である。第2副変速機25は、エンジン4から伝達され主変速機構17等で変速された回転動力を第1副変速機24よりもさらに低速の超低速段で変速して駆動輪である後輪3側に伝達可能である。なお、第2副変速機25は仕様の簡素化等が求められる場合には省略す
そして、変速装置5の伝動機構13は、変速軸26に伝達された回転動力を、後輪デフ27、後車軸28、減速用の遊星歯車減速機構29等を介して後輪3に伝達する。この結果、トラクタ1は、後輪3がエンジン4からの回転動力により駆動輪として回転駆動する。
The
2WD/4WD切替機構19は、伝達軸19a、Hi(高速)側ギヤ段19b、Lo(低速)側ギヤ段19c、油圧多板クラッチ(Lo(低速)側クラッチ)C6、油圧多板クラッチ(Hi(高速)側クラッチ)C7、伝達軸19dを含んで構成され、油圧多板クラッチC6、C7の係合/解放状態に応じて、伝達軸19aに伝達された回転動力を、伝達経路を変えて伝達軸19dに伝達する。2WD/4WD切替機構19は、油圧多板クラッチC6が係合状態、油圧多板クラッチC7が解放状態である場合に、伝達軸19aに伝達された回転動力を、Lo側ギヤ段19c、油圧多板クラッチC6を介して変速して伝達軸19dに伝達する。なお、伝達軸19aには、変速軸26からの回転動力が、ギヤ30、ギヤ31、伝達軸32、カップリング33等を介して伝達(入力)される。
The 2WD /
変速装置5の伝動機構13は、伝達軸19dに伝達された回転動力を、前輪デフ34、前車軸35、縦軸36、遊星歯車減速機構37等を介して前輪2に伝達する。
The
PTO駆動機構20は、PTOクラッチ機構38、PTO変速機構39、PTO軸40等を含んで構成され、PTO軸40側への動力の伝達と遮断とを切り替えるものである。PTOクラッチ機構38は、ギヤ38a、油圧多板クラッチC5、伝達軸38bを含んで構成され、油圧多板クラッチC5が係合状態となることでPTO軸40側へ動力を伝達するPTO駆動状態となり、入力軸14からギヤ41を介してギヤ38aに伝達された回転動力を、油圧多板クラッチC5を介して伝達軸38bに伝達する。PTOクラッチ機構38は、油圧多板クラッチC5が解放状態となることでPTO軸40側への動力の伝達が遮断されたPTO非駆動状態(ニュートラル状態)となり、ギヤ38aに伝達された回転動力の伝達軸38b側への伝達が遮断される。
The
なお、このトラクタ1は、後述のように、ギヤ38aと噛み合うギヤ70a、当該ギヤ70aと噛み合うギヤ70b等を介して駆動されるギヤポンプ70が設けられている。
As will be described later, the
PTO変速機構39は、Hi(高速)側ギヤ段39a、Lo(低速)側ギヤ段39b、伝達軸39c、シフタ39dを含んで構成され、シフタ39dの位置に応じて、伝達軸38bに伝達された回転動力を、Hi側ギヤ段39a、あるいは、Lo側ギヤ段39bを介して変速して、伝達軸39cに伝達する。
The
PTO軸40は、自在継ぎ手軸(図示せず)を介して作業機側入力軸(図示せず)に結合され、エンジン4からの回転動力を作業機に伝達するもので、第1ギヤ44、第2ギヤ45等を介して伝動可能に機体左右中心に配置される。
The
なお、本実施形態のミッションケース12は、図5〜図7に示すように、前後方向前側のフロントミッションケース12Fと、前後方向後側のリヤミッションケース12Rとに分かれている。そして、本実施形態のフロントミッションケース12Fは、図6、図7に示すように、前後進切替機構15の油圧多板クラッチC1、C2の制御用のクラッチバルブ55、Hi−Lo変速機構16の油圧多板クラッチC3、C4の制御用のクラッチバルブ56、PTOクラッチ機構38の油圧多板クラッチC5の制御用のクラッチバルブ57、2WD/4WD切替機構19の油圧多板クラッチC6,C7の制御用のクラッチバルブ64、ギヤポンプ70等が左右の面に振り分けて配置されている。ここでは、フロントミッションケース12Fは、図6に示すように、車幅方向右側の面にクラッチバルブ55、クラッチバルブ56、クラッチバルブ64が配置される。一方、フロントミッションケース12Fは、図7に示すように、車幅方向左側の面にクラッチバルブ57、ギヤポンプ70が配置される。この結果、このトラクタ1は、クラッチバルブ55、56、57、64、ギヤポンプ70等をフロントミッションケース12Fの外面に効率的に配置することができる。
As shown in FIGS. 5 to 7, the
次いで前記油圧ポンプとしてのギヤポンプ70およびその周辺構成について説明する。ギヤポンプ70は、その駆動によって、ミッションケース12に収容される作動油を吸い上げて、作業機昇降用油圧回路、操舵制御用油圧回路に分配供給するが、前記のようにミッションケース12(図例ではフロントミッションケース12F)の一側面(図例では左側)に配置される。すなわち、ギヤポンプ70は、前記のようにギヤ38aと噛み合うギヤ70a、当該ギヤ70aと噛み合うギヤ70b等を介して駆動される構成であるが、ギヤ70aとギヤ70bは、フロントミッションケース12F側面に着脱自在のメタル69によって軸支されている。そして、ギヤポンプ70は入力軸部70cをギヤ70bを支持する中空軸70dにセレーション嵌合の状態に貫通し、ギヤポンプのハウジングを上記メタル69に対して着脱自在に構成している。上記メタル69の上面に、ギヤポンプ70駆動用入力ギヤとしてのギヤ70bの回転を検出し得る回転センサ68を設ける。ギヤ70bの回転はエンジン回転の動力を受け、途中変速手段を経由することなく一定のギヤ比の元で回転連動するものであるから、エンジン回転に比例した回転検出を行うことができる。この回転センサ68はミッションケース12の外側に装着するメタル69等の装着部材を利用して取り付けるものであるから、調整や交換等メンテナンスが容易である。
Next, the
リヤミッションケース12Rの一側面で、ギヤポンプ70と左右同一の側面(図例では左側)に、複数(図例では2個)のサクションフィルタ71,71を着脱自在に設ける。サクションフィルタ71,71は円筒状ケーシング内にカートリッジフィルタを内装しており、アダプタ72,72を介してミッションケース12Rの左側面の開口を覆蓋するよう2個並べて装着されている。すなわち、リヤミッションケース12Rのサクションフィルタ71,71の装着開口部73,73には、リヤミッションケース12R内部空間を該開口部73,73に連通する通穴74,74を形成し、リヤミッションケース12R内作動油が開口部73,73に装着されたサクションフィルタ71,71の内部に流入可能に構成している。また、前記アダプタ72,72一端はサクションフィルタ71,71の中心部に螺子止めされる。このアダプタ72,72は中空に形成され、その一端はサクションフィルタ71,71に通じ、他端はリヤミッションケース12Rへの装着とともに、該リヤミッションケース12Rの隅部に形成したサクション油通路75に連通している。
A plurality (two in the example) of suction filters 71 and 71 are detachably provided on one side of the
このサクション油通路75は、鋳造成型によって予め形成された肉厚部に貫通孔75aを形成することによって形成されている。サクション油通路75は前後方向に形成され、前記2個のサクションフィルタ71,71のアダプタ72,72を装着する装着穴75b,75bが形成され、この装着穴75b,75bへのサクションフィルタ71,71装着とともに両アダプタ72,72の各他端はいずれもサクション油通路75に通じる。したがって通穴74,74から流入した作動油は、後述のようにギヤポンプ駆動に伴う吸い込み作用を受けることにより、カートリッジフィルタを通過しアダプタ72,72の中空部を経てサクション油通路75に至る構成である。
The
リヤミッションケース12Rの前記装着穴75b,75bに並列して前記サクション油通路75に通じる流出通路75cを形成している。該流出通路75cは、ホースやパイプ等のサクション配管76を経由して前記ギヤポンプ70に連通している。なお、ギヤポンプ70の上面にサクション配管76の終端部のブロック部77を装着して着脱自在にボルト止めできる構成としている。
An
ギヤポンプ70の駆動によって油吸い込み作用が発生すると、リヤミッションケース12R内の作動油は、通穴74,74から2個のサクションフィルタ71,71に流入し、サクションフィルタ71,71内では、外周側からカートリッジフィルタを経由する間に異物等は濾過されアダプタ72,72の中空部を経てサクション油通路75に至る。さらにこのサクション油通路75の作動油は流出通路75cから流出し、ホースやパイプ等のサクション配管76を経由してギヤポンプ70内に流入できる。
When an oil suction action is generated by driving the
なお、前記サクション油通路75の穿孔加工の始端側開口は前側のミッションケース(図例ではスペーサケース12S)のフランジ部に接合され密封されている。
The opening at the start end of the perforating process of the
次いで、図5及び図10に基づき、サクションフィルタ71,71の保護構成について説明する。リヤミッションケース12Rへ装着された2個並列のサクションフィルタ71,71は、その側方を左後輪3で覆われるよう配置される。また、リヤミッションケース12Rの下面に取付プレート78Rを、スペーサケース12Sの下面に取付プレート78Sを設ける。すなわち断面U状に形成され補強構造とされた取付プレート78R,78Sをミッションケース12の下面に接合して2箇所をボルトによって強固に締結している。そして、これら前後の取付プレート78R,78Sを跨ぐように保護部材としての保護プレート79を装着する。この保護プレート79によって並列するサクションフィルタ71,71の下面を覆う構成である。保護プレート79は平板状を呈するが、後部を屈曲形成して補強を図りながら高さの異なるリヤミッションケース12Rとスペーサケース12Sに適用させている。保護プレート79の板厚は、素材強度にもよるが、瓦礫や小石類の飛散衝突によっても変形しない程度の厚さが好ましい。
Next, the protection configuration of the suction filters 71 and 71 will be described with reference to FIGS. 5 and 10. The two parallel suction filters 71, 71 mounted on the
上記のように構成することによって、サクションフィルタ71,71は、その横側方は左後輪3に保護され、下面は保護プレート79によって保護され、他物への衝突や飛散物による損傷を未然に防止できる。
By constructing as described above, the suction filters 71 and 71 are protected by the left
図12〜図15は保護プレートのような保護部材の変形例を示す。図12に示す構成は、保護プレート79の面積を必要最小限とし、その外端縁において、サクションフィルタ71の外端縁を覆わないよう形成され、サクションフィルタ71の端部外周にフィルタ71着脱時に使用するフィルタレンチ(図示せず)の取り扱いに支障ないよう構成している。すなわち保護プレート79の外端縁がサクションフィルタ71の周部を覆わない程度に短く形成されて、サクションフィルタ71の外端縁が機体側に後退位置すべく形成され、この後退長さbの範囲においてサクションフィルタ71の外周にフィルタレンチのベルト部を巻回し、該ベルトを連携操作する操作レバーが保護プレート79に干渉せずに円弧動作可能に構成している。
12 to 15 show modifications of a protective member such as a protective plate. The configuration shown in FIG. 12 minimizes the area of the
左右に併設するサクションフィルタ71,71を一枚の保護プレート79で覆う構成では、保護プレート79の上部側に泥土の堆積は否めない。そこで、左右並列配置のサクションフィルタ71,71の下面を覆う保護プレート79の左右中間部において、サクションフィルタ71,71の左右並置の間隔部下方部分を矩形に切除形成したり(図13)、切欠形成する(図14)。この切除部79aや切欠部79bの形成によって泥土の堆積を減少させ得る。なお、図15における保護部材は、保護プレート79に代替してサクションフィルタ71,71の中央部下方に対応する棒状の保護フレーム80形態としている。この構成では、多少の泥土の飛散と異物衝突による破損防止の効果を狙うもので、保護プレート79形態に比較してコストダウンや軽量化、あるいは加工容易の効果がある。
In the configuration in which the suction filters 71, 71 provided on the left and right sides are covered with a single
前記サクション配管76の終端部のブロック部77には、油温センサ85を装着している(図11)。詳細に説明すると、ブロック部77にはサクション配管76の終端部を密封状態に挿通する入口通路77aと前記ギヤポンプ70に通じる出口通路77bをほぼ直角状に連通し、この連通箇所に細孔77cを内外貫通状に形成して油温センサ85を挿通保持している。油温センサ85は、先端の細筒状部85a、径大の取付部85b及び電気的接続端子部85c等からなり、細筒状部85aに作動油が接触するとその熱が図外測温エレメントに作用して生じる電気抵抗値を検出することによって作動油の温度を電気的に出力できる構成としている。
An
上記のように、油温センサ85をギヤポンプ70に至るサクション配管76終端部に設けるものであるから、ギヤポンプ70によって吸い上げられ制御バルブを経由してアクチュエータへと案内される所謂制御用作動油として、ギヤポンプ70から吐出される作動油を直接油温検出できる。したがって、作動油タンクとしてのミッションケースを兼用する場合には作動油温度が均一になり難いためミッションケースに油温センサ85を設ける場合は制御用作動油の検出を測定し難いが、上記のように作動油を直接する場合に比較して、サクション配管76に流入する制御用作動油を直接油温検出できるため、油温を適正に検出できる。
As described above, since the
3 後輪
12 ミッションケース
71 サクションフィルタ
79 保護プレート(保護部材)
80 保護フレーム(保護部材)
3
80 Protective frame (protective member)
Claims (2)
前記併設するサクションフィルタ(71,71)それぞれの中央部下方に対応する位置に沿う棒状で、且つ枠状の保護フレーム(80)からなる保護部材を備えることを特徴とするトラクタ。 Two suction filters (71, 71) for filtering hydraulic oil from the mission case (12) are provided side by side on the side of the mission case (12) and facing the rear wheel (3),
A tractor comprising a protection member made of a bar-like protection frame (80) along a position corresponding to the lower part of the center of each of the suction filters (71, 71) provided side by side.
前記サクションフィルタ(71)の先端側周部を覆わない程度に短い外端縁を有する保護部材(80)であることを特徴とする請求項1に記載のトラクタ。The suction filter (71, 71) is configured to be detachable from the mission case (12).
The tractor according to claim 1 , wherein the tractor is a protective member (80) having an outer end edge that is short enough not to cover a front end side peripheral portion of the suction filter (71).
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