JP6615861B2 - 超音波ブレードオーバーモールド - Google Patents

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Description

様々な外科用器具が、組織を(例えば、組織細胞内のタンパク質を変性させることにより)切断及び/又は封着するために超音波周波で振動するブレード要素を有するエンドエフェクタを含む。これらの器具は、電力を超音波振動に変換する1つ又は2つ以上の圧電素子を含んでおり、これらの振動は音響導波管に沿ってブレード要素に伝達される。切断及び凝固の精度は、オペレータの技術によって、かつ電力レベル、ブレードエッジ角度、組織引張、及びブレード圧力を調節することによって制御され得る。
超音波外科用器具の例としては、HARMONIC ACE(登録商標)Ultrasonic Shears、HARMONIC WAVE(登録商標)Ultrasonic Shears、HARMONIC FOCUS(登録商標)Ultrasonic Shears、及びHARMONIC SYNERGY(登録商標)Ultrasonic Bladesが挙げられ、これらはいずれもEthicon Endo−Surgery,Inc.(Cincinnati,Ohio)製である。かかる装置及び関連する概念の更なる例は、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、1994年6月21日発行の「Clamp Coagulator/Cutting System for Ultrasonic Surgical Instruments」という名称の米国特許第5,322,055号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、1999年2月23日発行の「Ultrasonic Clamp Coagulator Apparatus Having Improved Clamp Mechanism」という名称の米国特許第5,873,873号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、1999年11月9日発行の「Ultrasonic Clamp Coagulator Apparatus Having Improved Clamp Arm Pivot Mount」という名称の米国特許第5,980,510号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2001年9月4日発行の「Method of Balancing Asymmetric Ultrasonic Surgical Blades」という名称の米国特許第6,283,981号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2001年10月30日発行の「Curved Ultrasonic Blade having a Trapezoidal Cross Section」という名称の米国特許第6,309,400号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2001年12月4日発行の「Blades with Functional Balance Asymmetries for use with Ultrasonic Surgical Instruments」という名称の米国特許第6,325,811号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2002年7月23日発行の「Ultrasonic Surgical Blade with Improved Cutting and Coagulation Features」という名称の米国特許第6,423,082号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2004年8月10日発行の「Blades with Functional Balance Asymmetries for Use with Ultrasonic Surgical Instruments」という名称の米国特許第6,773,444号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2004年8月31日発行の「Robotic Surgical Tool with Ultrasound Cauterizing and Cutting Instrument」という名称の米国特許第6,783,524号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2011年11月15日発行の「Ultrasonic Surgical Instrument Blades」という名称の米国特許第8,057,498号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2013年6月11日発行の「Rotating Transducer Mount for Ultrasonic Surgical Instruments」という名称の米国特許第8,461,744号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2013年11月26日発行の「Ultrasonic Surgical Instrument Blades」という名称の米国特許第8,591,536号、及び、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2014年1月7日発行の「Ergonomic Surgical Instruments」という名称の米国特許第8,623,027号、に開示されている。
超音波外科用器具のまた更なる例が、以下の文献に開示されている:その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2006年4月13日公開の、「Tissue Pad for Use with an Ultrasonic Surgical Instrument」という名称の米国公開第2006/0079874号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2007年8月16日公開の、「Ultrasonic Device for Cutting and Coagulating」という名称の米国公開第2007/0191713号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2007年12月6日公開の「Ultrasonic Waveguide and Blade」という名称の米国公開第2007/0282333号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2008年8月21日公開の「Ultrasonic Device for Cutting and Coagulating」という名称の米国公開第2008/0200940号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2008年9月25日公開の「Ultrasonic Surgical Instruments」という名称の米国公開第2008/0234710号、及び、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2010年3月18日公開の「Ultrasonic Device for Fingertip Control」という名称の米国公開第2010/0069940号。
一部の超音波外科用器具は、以下の特許文献に開示されているもののようなコードレストランスデューサを含む場合がある:その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2012年5月10日公開の「Recharge System for Medical Devices」という名称の米国公開第2012/0112687号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2012年5月10日公開の「Surgical Instrument with Charging Devices」という名称の米国公開第2012/0116265号、及び/又は、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2010年11月5日に出願の「Energy−Based Surgical Instruments」という名称の米国特許出願第61/410,603号。
更に、いくつかの超音波外科用器具は、関節運動シャフト部分を含み得る。かかる超音波外科用器具の例が、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2014年1月2日公開の、「Surgical Instruments with Articulating Shafts」という名称の米国公開第2014/0005701号、及びその開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2014年4月24日公開の「Flexible Harmonic Waveguides/Blades for Surgical Instruments」という名称の米国公開第2014/0114334号に開示されている。
音響導波管は、導波管をシース、カバー、又は、他の合せ部品などの外科用器具の他の構成要素から隔離するために、複数のエラストマーアイソレータが装備され得る。かかるアイソレータは、ユーザ快適さ及びグリップを支援するために外科用器具の他の部品への超音波エネルギーの移送を低減して、導波管に接触し得る部品上の磨耗を低減する。更に超音波エネルギーの移送を低減するために、アイソレータは、導波管に沿った音響ノード(node)にて(即ち、導波管を介して伝達された共鳴超音波振動に関連したノードに対応する導波管の長さに沿った位置にて)位置決めされ得る。
外科用器具の本体に導波管を固定するために、ピン又は複数個のピンが、接合構成要素を介して、及び、導波管に挿入され得る。かかるピンは、また、導波管からピンと接触している他の構成要素への超音波エネルギーの移送を低減するために音響ノードにて設置され得る。場合によっては、同じノード位置(nodal position)にてアイソレータ及びピンを設置することが望ましいであろう。かかる設置は好適であり得るが、デザイン及び製造法に関する制限事項により、かかる設置は、ピンの設置と干渉するアイソレータのために困難になり得る。したがって、ピン及びアイソレータが互いと干渉することなく同じノード位置を共用する必要性があり得る。
いくつかの外科用器具及びシステムが作製され利用されてきたが、本発明者らよりも以前に、添付の特許請求の範囲に記載する本発明を作製又は使用したものは存在しないと考えられる。
本明細書は、本技術を具体的に指摘し、かつ明確にその権利を特許請求する、特許請求の範囲によって完結するが、本技術は、以下の特定の実施例の説明を、添付図面と併せ読むことで、より良く理解されるものと考えられ、図面では、同様の参照符号は、同じ要素を特定する。
例示的な超音波外科システムのブロック概略図を示す。 図1の超音波外科システムと共に使用される例示的な外科用器具の斜視図を示す。 図2の外科用器具の部分分解斜視図を示す。 図2の線4−4に沿って切り取った横断面を伴う図2の外科用器具の斜視横断面図を示す。 図1の超音波外科システムと共に使用される例示的な代案外科用器具の斜視図を示す。 図5の外科用器具の部分分解斜視図を示す。 図5の線7−7に沿って切り取った横断面を伴う図5の外科用器具の斜視横断面図を示す。 図1の超音波外科システムと共に使用される別の例示的な外科用器具の斜視図を示す。 図8の外科用器具の斜視分解図を示す。 図2、図5、及び図8の外科用器具の1つ又は2つ以上と共に使用される例示的な導波管の斜視図を示す。 図10の導波管のピン接合部の詳細な斜視図を示す。 ピンを取り外した状態の図11のピン接合部の詳細な平面図を示す。 ピンを取り外した状態の図11のピン接合部の詳細な側面立面図を示す。 アイソレータを取り外した状態の図11のピン接合部の詳細な斜視図を示す。 図2、図5、及び図8の外科用器具の1つ又は2つ以上と共に使用される別の例示的な導波管の斜視図を示す。 図15の導波管のピン接合部の詳細な斜視図を示す。 ピンを取り外した状態の図16のピン接合部の詳細な側面立面図を示す。 ピンを取り外した状態の図16のピン接合部の詳細な平面図を示す。 アイソレータを取り外した状態の図16のピン接合部の詳細な斜視図を示す。 図16の線20−20に沿って切り取った横断面を伴う、図16のピン接合部の正面断面図を示す。
図面は、いかなる様式でも限定することを意図するものではなく、本技術の様々な実施形態は、必ずしも図面に示されないものも含め、様々な他の方法で実施し得ることが企図される。本明細書に組み込まれ、本明細書の一部をなす添付の図面は、本技術のいくつかの態様を示しており、その説明と共に本技術の原理を説明するのに役立つものであるが、本技術は図示される厳密な配置構成に限定されないことは理解される。
本技術の特定の実施例に関する以下の説明は、本技術の範囲を限定するために使用されるべきではない。本技術のその他の実施例、特徴、態様、実施形態、及び利点は、実例として、本技術を実施するために企図される最良の形態の1つである以下の説明から、当業者には明らかとなろう。理解されるように、本明細書で説明される本技術は、全て本技術から逸脱することなく、その他種々の明白な態様が可能である。したがって、図面及び説明を、限定的ではなく、例示的な性質のものとみなすべきである。
本明細書に述べられる教示、表現、実施形態、実施例などの任意の1つ又は2つ以上のものを、本明細書に述べられる他の教示、表現、実施形態、実施例などの任意の1つ又は2つ以上のものと組み合わせることができる点も更に理解されたい。したがって、以下に述べられる教示、表現、実施形態、実施例などは、互いに対して分離して考慮されるべきではない。本明細書の教示に照らして、本明細書の教示を組み合わせることができる様々な適当な方法が、当業者には明らかとなろう。かかる改変例及び変形例は、特許請求の範囲内に含まれるものとする。
本開示の明瞭さのために、「近位」及び「遠位」という用語は、遠位外科用エンドエフェクタを有する外科用器具を握持するオペレータ又は他のオペレータに対して本明細書で定義される。「近位」という用語は、オペレータ又は他のオペレータにより近い要素の位置を指し、「遠位」という用語は、外科用器具の外科用エンドエフェクタにより近く、かつオペレータ又は他のオペレータから更に離れた要素の位置を指す。
I.例示的な超音波外科システムの概説
図1は、例示的な外科システム(10)の構成要素を図形的ブロック形態で示したものである。示されるように、システム(10)は、超音波発生器(12)及び超音波外科用器具(20)を備える。以下でより詳細に記載されるように、器具(20)は、超音波振動エネルギーを使用して、実質的に同時に、組織(例えば、血管など)を切開し、組織を封着又は接合するように動作可能である。発生器(12)及び器具(20)は、ケーブル(14)を介して一緒に連結されている。ケーブル(14)は複数の導線を含んでもよく、発生器(12)から器具(20)への一方向の電気的導通、及び/又は発生器(12)と器具(20)との間の双方向の電気的導通を与えることができる。あくまで一例として、ケーブル(14)は、外科用器具(20)への電力を供給するための「熱」線、アース線、及び外科用器具(20)から超音波発生器(12)に信号を送信するための信号線を備えてもよく、シールドが3本のワイヤを覆っている。いくつかの変形例では、別個の作動電圧に対して別個の「熱」線が使用される(例えば、第1の作動電圧に対して1本の「熱」線が使用され、第2の作動電圧に対して別の「熱」線が使用されるか、又はこれらのワイヤ間で要求される出力に比例した可変電圧が使用される、など)。他の任意の数又は構成のワイヤが使用されてもよいことは言うまでもない。ケーブル(14)が単に省略され得るように、システム(10)のいくつかの変形例が発生器(12)を器具(20)内に組み込むことができることも理解されたい。
あくまで一例として、発生器(12)は、Ethicon Endo−Surgery,Inc.(Cincinnati,Ohio)により販売されているGEN04又はGEN 300を備えてもよい。更に又は代替として、発生器(12)は、2011年4月14日公開の「Surgical Generator for Ultrasonic and Electrosurgical Devices」と題される米国公開第2011/0087212号の教示の少なくともいくつかに従って構築され得、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。あるいは、他の任意の好適な発生器(12)が使用されてもよい。以下でより詳細に記載されるように、発生器(12)は、電力を器具(20)に供給して超音波手術を行うように動作可能である。
器具(20)は、外科手術中にオペレータの片手(又は両手)で握られ、かつ片手(又は両手)で操作されるように構成されたハンドピース(22)を備える。例えば、いくつかの変形例では、ハンドピース(22)は、オペレータによって鉛筆のように握られ得る。他のいくつかの変形例では、ハンドピース(22)は、オペレータによって鉛筆のように握られ得るハサミグリップを含んでもよい。他のいくつかの変形例では、ハンドピース(22)は、オペレータによってピストルのように握られ得るピストルグリップを含んでもよい。ハンドピース(22)が他の任意の好適な握り方で握られるように構成されてもよいことは言うまでもない。更に、器具(20)のいくつかの変形例は、ハンドピース(22)の代わりに器具を(例えば、遠隔制御などを介して)動作させるように構成されたロボット外科システムに連結された本体を使用することができる。本実施例では、ブレード(24)がハンドピース(22)から遠位方向に延びている。ハンドピース(22)は、超音波トランスデューサ(26)及び超音波トランスデューサ(26)をブレード(24)と連結する超音波導波管(28)を含む。超音波トランスデューサ(26)は、ケーブル(14)を介して発生器(12)から電力を受け取る。超音波トランスデューサ(26)は、その圧電特性により、かかる電力を超音波振動エネルギーに変換するように動作可能である。
超音波導波管(28)は可撓性、半可撓性、剛性のものであってもよく、他の任意の好適な性質を有してもよい。上述のように、超音波トランスデューサ(26)は、超音波導波管(28)を介してブレード(24)と一体連結されている。特に、超音波トランスデューサ(26)が超音波周波数で振動するように作動している場合、かかる振動が導波管(28)を介してブレード(24)に伝達されて、ブレード(24)も超音波周波数で振動することになる。ブレード(24)が作動状態である(すなわち、超音波的に振動している)場合、ブレード(24)は、組織を効果的に切断し、組織を封着するように動作可能である。したがって、超音波トランスデューサ(26)、超音波導波管(28)、及びブレード(24)は、発生器(12)によって電力供給される際に外科手術を行うための超音波エネルギーを供給する音響アセンブリを一緒に形成する。ハンドピース(22)は、トランスデューサ(26)、超音波導波管(28)、及びブレード(24)によって形成される音響アセンブリの振動からオペレータを実質的に隔離するように構成されている。
いくつかの変形例では、超音波導波管(28)は、超音波導波管(28)を介してブレード(24)に伝達される機械的振動を増幅してもよい。超音波導波管(28)は、超音波導波管(28)に沿った長手方向振動の利得を制御するための機構部、及び/又は超音波導波管(28)をシステム(10)の共振周波数と同調させるための機構部を更に有してもよい。例えば、超音波導波管(28)は、ほぼ均一な断面などの任意の好適な断面形状/構成を有してもよく、異なる部分で先細になっていてもよく、その全長に沿って先細になっていてもよく、又は他の任意の好適な構成を有してもよい。超音波導波管(28)は、例えば、システムの波長の1/2の整数倍にほぼ等しい長さ(nλ/2)を有してもよい。超音波導波管(28)及びブレード(24)は、チタン合金(すなわち、Ti−6Al−4V)、アルミニウム合金、サファイア、ステンレス鋼、又は他の任意の音響的に適合した材料又は材料の組み合わせなどの超音波エネルギーを効率的に伝搬する材料又は材料の組み合わせから構築されたソリッドコアシャフトから製作されてもよい。
本実施例では、ブレード(24)の遠位端は、組織による負荷が音響アセンブリに加えられていないとき、好ましい共振周波数fに音響アセンブリを同調させるために、導波管(28)を介して伝達される共振超音波振動に関連するアンチノードに対応する位置に(即ち、音響アンチノードに)位置する。トランスデューサ(26)が通電されると、ブレード(24)の遠位端は、例えば、ピーク間で約10〜500ミクロン、場合によっては、例えば、55.5kHzの所定の振動周波数fにて約20〜約200ミクロンの範囲で長手方向に移動するように構成されている。本実施例のトランスデューサ(26)が作動しているとき、これらの機械的な振動は、ブレード(24)に到達するように導波管(28)を介して伝達され、それにより共鳴超音波周波数でブレード(24)の振動をもたらす。このため、ブレード(24)の超音波振動が、組織の切断と隣接した組織細胞内のタンパク質の変性とを同時に行い、それにより比較的少ない熱拡散で凝固効果を提供することができる。いくつかの変形例では、また、組織を焼灼するために電流がブレード(24)を介して提供されてもよい。
あくまで一例として、超音波導波管(28)及びブレード(24)は、Ethicon Endo−Surgery,Inc.(Cincinnati,Ohio)により製品コードHF105及びDH105として販売されている構成要素を含んでもよい。あくまで更なる一例として、超音波導波管(28)及び/又はブレード(24)は、開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、2002年7月23日発行の米国特許第6,423,082号、表題「Ultrasonic Surgical Blade with Improved Cutting and Coagulation Features」の教示に従って構築されてもよく、動作可能であり得る。別のあくまで例示的な例として、超音波導波管(28)及び/又はブレード(24)は、開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、1994年6月28日発行の米国特許第5,324,299号、表題「Ultrasonic Scalpel Blade and Methods of Application」の教示に従って構築されてもよく、動作可能であり得る。超音波導波管(28)及びブレード(24)の他の好適な特性及び形態が、本明細書の教示を考慮することにより当業者に明らかになるであろう。
本実施例のハンドピース(22)はまた、制御セレクタ(30)及び作動スイッチ(32)も含み、これらはそれぞれ回路基板(34)と通信している。あくまで一例として、回路基板(34)は、従来の回路基板、フレックス回路、リジッドフレックス回路を含んでもよく、又は他の任意の好適な形態を有してもよい。制御セレクタ(30)及び作動スイッチ(32)は、1つ又は2つ以上のワイヤ、回路基板又はフレックス回路に形成されたトレース、及び/又は他の任意の好適な形態を介して回路基板(34)と通信することができる。回路基板(34)はケーブル(14)と連結されており、ケーブル(14)は、次いで、発生器(12)内の制御回路(16)と連結されている。作動スイッチ(32)は、超音波トランスデューサ(26)への電源を選択的に作動させるように動作可能である。特に、スイッチ(32)が作動すると、かかる作動によってケーブル(14)を介して超音波トランスデューサ(26)に適当な電力が供給される。あくまで一例として、作動スイッチ(32)は、本明細書で引用される様々な参照文献の教示のうちのいずれかに従って構築されてもよい。作動スイッチ(32)が取り得る他の様々な形態は、本明細書の教示を考慮することにより当業者に明らかになるであろう。
本実施例では、外科システム(10)は、少なくとも2つの異なるレベル又は種類の超音波エネルギー(例えば、異なる周波数及び/又は振幅など)をブレード(24)に供給するように動作可能である。そのために、制御セレクタ(30)は、オペレータが所望のレベル/振幅の超音波エネルギーを選択することができるように動作可能である。あくまで一例として、制御セレクタ(30)は、本明細書で引用される様々な参照文献の教示のうちのいずれかに従って構築されてもよい。制御セレクタ(30)が取り得る他の様々な形態は、本明細書の教示を考慮することにより当業者に明らかになるであろう。いくつかの変形例では、オペレータが制御セレクタ(30)によって選択を行う場合、オペレータの選択はケーブル(14)を介して発生器(12)の制御回路(16)に戻して伝達され、これに従って、次回オペレータが作動スイッチ(32)を作動させるときに、制御回路(16)が発生器(12)から伝達される電力を調節する。
ブレード(24)に供給される超音波エネルギーのレベル/振幅が、発生器(12)からケーブル(14)を介して器具(20)に伝達される電力の特性の関数であり得ることを理解されたい。したがって、発生器(12)の制御回路(16)は、制御セレクタ(30)を通じて選択された超音波エネルギーのレベル/振幅又は種類に関連した特性を有する電力を(ケーブル(14)を介して)供給することができる。したがって、発生器(12)は、制御セレクタ(30)を介してオペレータによって行われる選択に基づいて異なる種類又は大きさの電力を超音波トランスデューサ(26)に伝達するように動作可能であり得る。特に、あくまで一例として、発生器(12)は、印加される信号の電圧及び/又は電流を増大させて、音響アセンブリの長手方向振幅を増大させることができる。あくまで例示的な一例として、発生器(12)は、それぞれ、約50マイクロメートル及び約90マイクロメートルのブレード(24)の振動共振振幅に対応し得る「レベル1」及び「レベル5」の間の選択性を提供することができる。制御回路(16)が構成され得る様々な方法が本明細書の教示を考慮することにより当業者に明らかになるであろう。制御セレクタ(30)及び作動スイッチ(32)の代わりに2つ又は3つ以上の作動スイッチ(32)が使用され得ることも理解されたい。いくつかのかかる変形例では、ある作動スイッチ(32)は、ある電力レベル/種類でブレード(24)を作動させるように動作可能である一方で、別の作動スイッチ(32)は、別の電力レベル/種類などでブレード(24)を作動させるように動作可能である。
いくつかの代替変形例では、制御回路(16)はハンドピース(22)内に位置する。例えば、いくつかのかかる変形例では、発生器(12)は1つのタイプの電力のみ(例えば利用可能な1つの電圧及び/又は電流のみ)をハンドピース(22)に送信し、ハンドピース(22)内の制御回路(16)は、電力が超音波トランスデューサ(26)に到達する前に、制御セレクタ(30)を介してオペレータによって行われる選択に従って電力(例えば、電力の電圧)を修正するように動作可能である。更に、発生器(12)は、外科システム(10)の他の全ての構成要素と共にハンドピース(22)内に組み込まれてもよい。例えば、1つ又は2つ以上の電池(図示せず)又は他の携帯型電源がハンドピース(22)内に設けられてもよい。図1に示される構成要素が再配置されるか、又はさもなければ構成若しくは修正され得る更なる他の好適な方法が、本明細書の教示を考慮することにより当業者に明らかになるであろう。
II.例示的な超音波外科用器具の概要
以下の考察は、器具(20)及びその構成要素の様々な例示的な構成要素及び構成に関するものである。以下に記載される器具(20)の様々な実施例を、上述の外科システム(10)に容易に組み込むことができることを理解されたい。また、上述の器具(20)の様々な構成要素及び動作を以下に記載の器具(20)の例示的な変形例に容易に組み込むことができることも理解されたい。上記及び下記の教示を組み合わせ得る様々な好適な方法が、本明細書の教示を考慮することにより当業者に明らかになるであろう。また、下記の教示が、本明細書で引用される参照文献の教示と容易に組み合わせられることも理解されたい。
図2〜図9は、例示の超音波外科用器具(120、220、320)を示す。各器具(120、220、320)の少なくとも一部は、下記特許の教示の少なくともいくつかに従って構築されてもよく、動作可能である:米国特許第5,322,055号、米国特許第5,873,873号、米国特許第5,980,510号、米国特許第6,325,811号、米国特許第6,773,444号、米国特許第6,783,524号、米国特許第8,461,744号、米国公開第2009/0105750号、米国公開第2006/0079874号、米国公開第2007/0191713号、米国公開第2007/0282333号、米国公開第2008/0200940号、米国公開第2010/0069940号、米国公開第2012/0112687号、米国公開第2012/0116265号、米国公開第2014/0005701号、米国特許公開第2014/0114334号、米国特許出願第14/028,717号、及び/又は、米国特許出願第61/410,603号。前述の特許、公開、及び出願のそれぞれの開示内容は、参照により本明細書に組み込まれる。その中に記載され、以下により詳細に記載されるように、各器具(120、220、320)は、組織の切断、及び組織(例えば、血管など)の封着又は溶接を実質的に同時に行うように動作可能である。また、器具(120、220、320)がHARMONIC ACE(登録商標)Ultrasonic Shears、HARMONIC WAVE(登録商標)Ultrasonic Shears、HARMONIC FOCUS(登録商標)Ultrasonic Shears、及び/又はHARMONIC SYNERGY(登録商標)Ultrasonic Bladesとの様々な構造的及び機能的な類似点を有し得ることもまた理解されたい。更に、器具(120、220、320)は、本明細書で引用され参照されることによって本明細書に組み込まれる他の参照文献のいずれかに教示される装置と、様々な構造的かつ機能的類似点を有することがある。
本明細書に引用される参照の教示と、HARMONIC ACE(登録商標)Ultrasonic Shears、HARMONIC WAVE(登録商標)Ultrasonic Shears、HARMONIC FOCUS(登録商標)Ultrasonic Shears、及び/又はHARMONIC SYNERGY(登録商標)Ultrasonic Bladesの教示と、器具(120、220、320)に関する以下の教示との間に何らかの重複が存在する範囲で、本明細書の説明のいずれかが、先行技術として認められると推定されることは意図されていない。本明細書のいくつかの教示は、事実、本明細書に引用した参照及びHARMONIC ACE(登録商標)Ultrasonic Shears、HARMONIC WAVE(登録商標)Ultrasonic Shears、HARMONIC FOCUS(登録商標)Ultrasonic Shears、及びHARMONIC SYNERGY(登録商標)Ultrasonic Bladesの教示の範囲を超えるであろう。
A.低侵襲的外科処置のための例示的な超音波外科用器具
図2〜図4は、(例えばトロカール又は他の小直径アクセスポートなどを介した)低侵襲的外科処置において使用されるように構成されている、例示的な超音波外科用器具(120)を示す。本実施例の器具(120)は、図1の外科システム(10)に関連して使用され得、外科システム(10)は、ケーブル(14)を介して超音波発生器(12)と結合された超音波トランスデューサ(26)を含む。器具(120)は、ハンドルアセンブリ(130)と、シャフトアセンブリ(140)と、エンドエフェクタ(150)と、を備える。いくつかの変形例では、ハンドルアセンブリ(130)は、超音波トランスデューサ(26)を受容し得、超音波トランスデューサ(26)は、ネジ接続によりシャフトアセンブリ(140)内で導波管(148)に結合され得るが、任意の他の適切な形式のカップリングが使用され得る。図3に示すように、シャフトアセンブリ(140)は、外側シース(142)と、外側シース(142)の内部に配置された内側チューブ(144)と、内側チューブ(144)の内部に配置された導波管(148)と、を備える。以下により詳細に説明するように、外部シース(142)に対する内管(144)の長手方向の並進は、エンドエフェクタ(150)でクランプアーム(154)の作動をもたらす。ハンドルアセンブリ(130)は、ピストルグリップ(134)と、1対のボタン(136)とを含む本体(132)を備える。ハンドルアセンブリ(130)は、ピストルグリップ(134)に向かって、かつ離れて枢軸旋回可能なトリガ(138)もまた備える。しかしながら、はさみグリップ構成などが挙げられるがこれに限定されない種々の他の好適な構成が使用され得ることを理解されたい。本実施例では、弾性部材が、トリガ(138)をピストルグリップ(134)から離れる方向に付勢する。トリガ(138)は、ピストルグリップ(134)に向かって枢軸旋回可能であり、内管(144)を外部シース(142)に対して近位に駆動する。その後、トリガ(138)がピストルグリップ(134)から離れる方向に解放又は駆動されたとき、内管(144)は外部シース(142)に対して遠位に駆動される。あくまで一例として、トリガ(138)は、本明細書で引用する様々な参照文献の教示に従って、内管(144)と連結されてもよい。トリガ(138)が内管(144)と連結され得る他の好適な方式が、本明細書の教示に照らして当業者には明らかとなろう。
シャフトアセンブリ(140)は、外側シース(142)、内管(144)、エンドエフェクタ(150)がシャフトアセンブリ(140)の遠位に配置された導波管(148)を備えると示されている。いくつかの実施例では、シャフトアセンブリ(140)は、シャフトアセンブリ(140)にハンドルアセンブリ(130)に対して回転することを可能にし得る回転部材(160)に装着され得る。特に、回転部材(160)は、シャフトアセンブリ(140)全体を回転させて、それによってハンドルアセンブリ(130)に対してエンドエフェクタ(150)を回転させるように、ユーザによって作動されてもよい。回転可能なシャフトアセンブリ(140)を有する実施例では、導波管(148)は、シャフトアセンブリ(140)が回転しているときでさえ導波管(148)を通電することができるように回転中にトランスデューサ(26)に結合されたままであり得ることを理解されたい。他の実施例では、かかる機能性は省略され得、シャフトアセンブリ(140)の回転は、導波管(148)が通電されるのを防止し得る。それでも、他の実施例では、回転部材(160)は、完全に省略され得、シャフトアセンブリ(140)は、ハンドルアセンブリ(130)に対して固定され得る。
図2及び図3に示すように、エンドエフェクタ(50)は、超音波ブレード(152)と枢動するクランプアーム(154)とを含む。クランプアーム(154)は、超音波ブレード(152)に対向するクランプパッド(156)を含む。クランプアーム(154)は、ピン(143)を介して、超音波ブレード(152)の上方で、シャフトアセンブリ(140)の外部シース(142)の遠位端と枢軸旋回可能に連結されている。内管(152)の遠位端は、別のピン(図示せず)を介して、超音波ブレード(152)の下方で、クランプアーム(154)の近位端と枢軸旋回可能に連結されている。したがって、外部シース(142)に対する内管(144)の長手方向の並進は、クランプアーム(154)が、超音波ブレード(152)に向かって及びそこから離れる方向にピン(143)の周りで枢軸旋回することをもたらし、これにより、クランプパッド(156)と超音波ブレード(152)との間に組織を掴持して、組織を切除及び/又は封着する。特に、外側シース(142)及びハンドルアセンブリ(130)に対する内側チューブ(144)の近位長手方向の並進は、クランプアーム(154)を超音波ブレード(152)に向かって動かし、外部シース(142)及びハンドルアセンブリ(130)に対する内管(144)の遠位長手方向の並進は、クランプアーム(154)が超音波ブレード(152)から離れる方向に枢軸旋回することをもたらす。したがって、ピストルグリップ(134)に向かってトリガ(138)を枢軸旋回させると、クランプアーム(154)が超音波ブレード(152)に向かって枢軸回転し、ピストルグリップ(134)から離れる方向にトリガ(138)を枢軸旋回させると、クランプアーム(154)が超音波ブレード(152)から離れる方向に枢軸回転することを理解されたい。
超音波トランスデューサ(26)は、ハンドルアセンブリ(130)の本体(132)の近位端内に受容され得る。上述したように、トランスデューサ(26)は、ケーブル(14)を介して発生器(12)と結合されている。トランスデューサ(26)は、発生器(12)から電力を受電し、圧電原理によってその電力を超音波振動に変換する。発生器(12)は、電源、及びトランスデューサ(26)による超音波振動の生成に特に適したトランスデューサアセンブリ(12)に電力プロファイルを提供するように構成された制御モジュールを備え得る。トランスデューサ(26)によって生成される超音波振動は、シャフトアセンブリ(140)を通って延在して超音波ブレード(152)に到達する導波管(148)に沿って伝達される。図4で最も良くわかるように、導波管(148)は、導波管(148)及びシャフトアセンブリ(140)の貫通穴(145)を貫通するピン(147)を介してシャフトアセンブリ(140)内に固定されている。ピン(147)は、導波管(148)の長さに沿った、(即ち、音響ノードにて)導波管(148)を通って伝達される共振超音波振動に関連するノードに対応する位置に設置されている。導波管(148)の貫通穴(145)は、導波管(148)の長手方向軸に対して直交して配向され得る。ピン(147)は、外側シース(142)に対して導波管(148)を回動自在に及び長手方向に固定するために、回転部材(160)の内カラー(162)を通って延在する穴(164)内に配置される。上で述べたように、超音波ブレード(152)が作動状態にある(すなわち、超音波により振動している)とき、超音波ブレード(152)は、特にクランプパッド(156)と超音波ブレード(152)との間に組織が掴持されている場合に、組織を効果的に切開して封着するように動作可能である。導波管(148)は、導波管(148)を通って伝達される機械的振動を増幅するように構成することができると理解されたい。更に、導波管(148)は、長手方向の振動の利得を導波管(148)に沿って制御するように動作可能な機構部、及び/又は導波管(148)をシステムの共振周波数に同調させる機構部を備え得る。
本実施例では、外科システム(10)に関して同様に上述したように、組織による負荷が音響アセンブリに加えられていないとき、好ましい共振周波数fに合わせて音響アセンブリを同調させるために、超音波ブレード(152)の遠位端は、導波管(148)を通って伝達される共振超音波振動に関連するアンチノードに対応する位置に配置される。トランスデューサ(26)が通電されると、超音波ブレード(152)の遠位端部は、例えば55.5kHzの規定振動周波数fにおいて、約10〜500マイクロメートルの範囲の最大振幅で、場合によっては約20〜約200マイクロメートルの範囲で、長手方向に移動するように構成されている。本実施例のトランスデューサ(26)が作動すると、これらの機械的振動が導波管を通って超音波ブレード(152)に伝達され、それによって共振超音波周波数の超音波ブレード(152)の振動を提供する。したがって、組織が超音波ブレード(152)とクランプパッド(156)との間に固定されると、超音波ブレード(152)の超音波振動が組織を切断するのと同時に隣接組織細胞内のタンパク質を変性させることによって、比較的少量の熱分散しか伴わない凝固効果を提供し得る。いくつかの変形例では、超音波ブレード(152)及び/又はクランプパッド(156)を通して電流もまた提供して、同様に組織を封着してもよい。
図3及び図4でわかるように、導波管(148)は、導波管(148)の長手方向の長さに沿って位置決めされた複数の音響アイソレータ(149)を有する。アイソレータ(149)は、導波管(148)に構造的支持を、及び/又は、導波管(148)とシャフトアセンブリ(140)の他の部分との間で音響的な隔離を提供し得る。アイソレータ(149)は、円形又は卵子形の横断面を全体的に有し、導波管(148)の直径の周りに円周方向に延在する。いくつかの変形例では、アイソレータ(149)は、従来のOリングを備える。それぞれのアイソレータ(149)の内径は、若干の締り嵌めを作り出すために全体的に導波管(148)の外径よりも若干小さくサイズ設定され、その結果、それぞれのアイソレータ(149)が導波管(148)に固定される。いくつかの実施例では、導波管(148)は、導波管(148)の長手方向の長さに沿ってそれぞれのアイソレータ(149)を固定することを更に支援するためにそれぞれのアイソレータ(149)を受容するように構成されている環状の凹溝を含み得る。本実施例では、それぞれのアイソレータ(149)は、導波管(148)の長手方向の長さに沿って音響ノードにて又は音響ノード近傍に位置決めされる。かかる位置決めは、導波管(148)を介してアイソレータ(149)へ(及び、アイソレータ(149)と接触する他の構成要素へ)伝達される振動を低減し得る。穴(145)は、また、導波管(148)のノード位置にて位置決めされる。このため、最近位アイソレータ(149)は、穴(145)のノード位置の若干遠位に位置決めされる。以下で更に詳細に説明するように、アイソレータ(149)のいくつかの変形例は、穴(145)及びアイソレータ(149)が同じノード位置を占有することができるように構成され得る。
操作者は、ボタン(136)を起動させてトランスデューサ(26)を選択的に起動させ、それによって超音波ブレード(152)を起動させ得る。本実施例では、低電力で超音波ブレード(152)を起動させる1つのボタンと、高電力で超音波ブレード(152)を起動させるもう1つのボタンとの2つのボタン(136)が提供される。しかしながら、任意の他の好適な数のボタン及び/又は別の方法で選択可能な電力レベルが提供されてもよいことを理解されたい。例えば、トランスデューサ(26)を選択的に起動させるために、フットペダルを提供してもよい。本実施例のボタン(136)は、操作者が片手で器具(120)を容易かつ完全に操作できるように配置される。例えば、操作者は、親指をピストルグリップ(134)付近に置き、中指をリングに置き、及び/又は小指をトリガ(138)付近に置き、そして、人差し指を用いてボタン(136)を操作する。言うまでもなく、器具(120)をグリップして操作するためには、任意の他の好適な技術を用いることができ、また、ボタン(136)を任意の他の好適な位置に設置することができる。
器具(120)の前述の構成要素及び動作性はあくまで例示である。器具(120)は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう様々な他の方法で構成することができる。あくまで一例として、器具(120)の少なくとも一部は、その開示内容の全てが参照により本明細書に組み込まれる次の特許文献のいずれかの教示の少なくともいくつかに従って構築されてもよく、及び/又は動作可能であってもよい:米国特許第5,322,055号、米国特許第5,873,873号、米国特許第5,980,510号、米国特許第6,325,811号、米国特許第6,783,524号、米国特許第8,461,744号、米国公開第2006/0079874号、米国公開第2007/0191713号、米国公開第2007/0282333号、米国公開第2008/0200940号、米国公開第2010/0069940号、米国公開第2012/0112687号、米国公開第2012/0116265号、米国公開第2014/0005701号、及び/又は米国公開第2014/0114334号。器具(120)の追加的な単に例示としての変化を以下でより詳細に説明する。以下に説明する変形は、とりわけ、上述した器具(120)及び本明細書に引用した参考文献のいずれかに言及される任意の器具にそのまま適用され得ることを理解されたい。
B.直視下外科処置のための例示的な超音波外科用器具
図5は、直視下外科処置で使用されるように構成されている、例示的な超音波外科用器具(220)を示す。本実施例の器具(220)は、ハンドルアセンブリ(230)と、シャフトアセンブリ(240)と、エンドエフェクタ(250)と、を備える。ハンドルアセンブリ(230)は、指グリップリング(234)と、1対のボタン(236)とを含む本体(232)を備えている。器具(220)は、本体(232)に向かって及びそれから離れる方向に枢軸旋回可能なクランプアームアセンブリ(260)を更に含む。クランプアーム(260)は、親指グリップリング(264)を有するシャンク(262)を含む。親指グリップリング(264)及び指グリップリング(234)は一緒に、はさみグリップ型構造を提供する。しかしながら、ピストルグリップ構造を含むがこれに限定されない様々な他の好適な構造が使用され得ることを理解されたい。
シャフトアセンブリ(240)は、本体(232)から遠位に延在する外部シース(242)を備えている。キャップ(244)が、シース(242)の遠位端に固定されている。図5及び図6で最もよくわかるように、エンドエフェクタ(250)は、超音波ブレード(252)と、クランプアーム(254)と、を備える。超音波ブレード(252)がキャップ(244)から遠位に延在している。クランプアーム(254)は、クランプアームアセンブリ(260)の一体式機構部である。クランプアーム(254)は、超音波ブレード(252)に対向するクランプパッド(256)を含む。クランプアームアセンブリ(260)は、ピン(266)により外部シース(242)と枢軸旋回可能に連結される。クランプアーム(254)は、ピン(266)に遠位に対して位置付けられ、一方で、シャンク(262)及び親指グリップリング(264)は、ピン(266)に対して近位に位置付けられる。したがって、図5でわかるように、親指グリップリング(264)がハンドルアセンブリ(230)の本体(232)に向かって及びそれから離れる方向に枢軸旋回することに基づいて、クランプアーム(254)は、超音波ブレード(252)に向かって及びそれから離れる方向に枢軸旋回可能である。したがって、操作者は、親指グリップリング(264)を本体(232)に向かって握り締め、これにより、クランプパッド(256)と超音波ブレード(252)との間に組織を掴持して、組織を切除及び/又は封着することができることを理解されたい。いくつかの変形例では、1つ又は2つ以上の弾性部材を使用して、クランピングアーム(254)が超音波ブレード(252)から離れる方向に枢動されるようにクランプアーム(254)を開放位置に付勢する。あくまで一例として、そのような弾性部材は、板ばね、ねじりばね、及び/又は任意の他の好適な種類の弾性部材を含み得る。
図5を参照すると、外科システム(10)の超音波トランスデューサ(26)は、ハンドルアセンブリ(230)の本体(232)により受容され得る。同様に上述したように、トランスデューサ(26)は、ケーブル(14)を介して発生器(12)と結合される。トランスデューサ(26)は、発生器(12)から電力を受電し、圧電原理によってその電力を超音波振動に変換する。発生器(12)は、トランスデューサ(26)を介した超音波振動の生成に特に適する屈折力プロファイルをトランスデューサ(26)に供給するように構成されている電源兼制御モジュールを含み得る。発生器(12)は、本明細書の教示に鑑みれば、当業者に明らかになるように、上記の教示又は任意の他の構成の少なくとも一部により作製され得る。また、発生器(12)の機能性の少なくとも一部を、ハンドルアセンブリ(230)に組み入れることができ、ハンドルアセンブリ(230)は、電池又は他の搭載された電源を更に含み得、その結果、ケーブル(14)が省略されることも理解されたい。発生器(12)が取り得るなお他の好適な形態、並びに発生器(12)が提供し得る種々の特徴及び動作性は、本明細書の教示を考慮すれば、当業者には明らかとなるであろう。
トランスデューサ(26)によって生成される超音波振動は、シャフトアセンブリ(240)を通って延在して超音波ブレード(252)に到達する音響導波管(248)に沿って伝達される。図7で最も良くわかるように、導波管(248)は、ピン(247)を介して、シャフトアセンブリ(240)内に固定され、ピン(247)は、導波管(248)の内径部(245)及び外側シース(242)の内径部(243)を貫通する。ピン(247)は、導波管(248)の長さに沿った、導波管(248)を通って伝達される共振超音波振動に関連するノードに対応する位置に設置されている。上で述べたように、超音波ブレード(252)が作動状態にある(すなわち、超音波により振動している)とき、超音波ブレード(252)は、特にクランプパッド(256)と超音波ブレード(252)との間に組織が掴持されている場合に、組織を効果的に切開して封着するように動作可能である。導波管(248)は、導波管(248)を通って伝達される機械的振動を増幅するように構成することができると理解されたい。更に、導波管(248)は、長手方向の振動の利得を導波管(248)に沿って制御するように動作可能な機構部、及び/又は導波管(248)をシステムの共振周波数に同調させる機構部を備え得る。
本実施例では、組織による負荷が音響アセンブリに与えられていないときに好ましい共振周波数foに合わせて音響アセンブリを同調させるために、超音波ブレード(252)の遠位端は、導波管(248)を通じて伝達される共振超音波振動に関連するアンチノードに対応する位置に位置付けられる。トランスデューサ(26)が通電されると、超音波ブレード(252)の遠位端は、例えば、55.5kHzの既定の振動周波数foで、約10〜500マイクロメートルの範囲の最大振幅で、及び場合によっては、約20〜約200マイクロメートルの範囲で、縦に移動するように構成されている。本実施例のトランスデューサ(26)が作動すると、これらの機械的振動が導波管を通って超音波ブレード(252)に伝達され、それによって共振超音波周波数の超音波ブレード(252)の振動を提供する。したがって、組織が超音波ブレード(252)とクランプパッド(256)との間に固定されると、超音波ブレード(252)の超音波振動が組織を切断するのと同時に隣接組織細胞内のタンパク質を変性させることによって、比較的少量の熱分散しか伴わない凝固効果を提供し得る。いくつかの変形例では、超音波ブレード(252)及び/又はクランプパッド(256)を通して電流もまた提供して、同様に組織を封着してもよい。
図6及び図7でわかるように、導波管(248)は、導波管(248)の長手方向の長さに沿って位置決めされた複数の音響アイソレータ(249)を有する。アイソレータ(249)は、導波管(248)に構造的支持を、及び/又は、導波管(248)とシャフトアセンブリ(240)の他の部分との間で音響的な隔離を提供し得る。アイソレータ(249)は、円形又は卵子形の横断面を全体的に有し、導波管(248)の直径の周りに円周方向に延在する。いくつかの変形例では、アイソレータ(249)は、従来のOリングを備える。それぞれのアイソレータ(249)の内径は、若干の締り嵌めを作り出すために全体的に導波管(248)の外径よりも若干小さくサイズ設定され、その結果、それぞれのアイソレータ(249)が導波管(248)に固定される。いくつかの実施例では、導波管(248)は、導波管(248)の長手方向の長さに沿ってそれぞれのアイソレータ(249)を固定することを更に支援するためにそれぞれのアイソレータ(249)を受容するように構成されている環状の凹溝を含み得る。本実施例では、それぞれのアイソレータ(249)は、導波管(248)の長手方向の長さに沿って音響ノードにて又は音響ノード近傍に位置決めされる。かかる位置決めは、導波管(248)を介してアイソレータ(249)へ(及び、アイソレータ(249)と接触する他の構成要素へ)伝達される振動を低減し得る。導波管(248)の穴(245)は、また、導波管(248)のノード位置にて位置決めされる。このため、最近位アイソレータ(249)は、穴(245)のノード位置の若干遠位に位置決めされる。以下で更に詳細に説明するように、アイソレータ(249)のいくつかの変形例は、穴(245)及びアイソレータ(249)が同じノード位置を占有することができるように構成され得る。
操作者は、ボタン(236)を起動させてトランスデューサ(26)を選択的に起動させ、それによって超音波ブレード(252)を起動させ得る。本実施例では、低電力で超音波ブレード(252)を起動させる1つのボタンと、高電力で超音波ブレード(252)を起動させるもう1つのボタンとの2つのボタン(236)が提供される。しかしながら、任意の他の好適な数のボタン及び/又は別の方法で選択可能な電力レベルが提供されてもよいことを理解されたい。例えば、トランスデューサ(26)を選択的に起動させるために、フットペダルを提供してもよい。本実施例のボタン(236)は、操作者が片手で器具(220)を容易かつ完全に操作できるように配置される。例えば、操作者は、親指グリップリング(264)内に親指を位置決めし、指グリップリング(234)内に中指、薬指、及び/又は小指を位置決めして、人指し指、又は、中指を使用してボタン(236)を操作してもよい。言うまでもなく、器具(220)をグリップして操作するためには、任意の他の好適な技術を用いることができ、また、ボタン(236)を任意の他の好適な位置に設置することができる。
器具(220)の前述の構成要素及び動作性はあくまで例示である。器具(220)は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう様々な他の方法で構成することができる。あくまで一例として、器具(220)の少なくとも一部は、その開示内容の全てが参照により本明細書に組み込まれる次の特許文献のいずれかの教示の少なくともいくつかに従って構築されてもよく、及び/又は動作可能であってもよい:米国特許第5,322,055号、米国特許第5,873,873号、米国特許第5,980,510号、米国特許第6,325,811号、米国特許第6,783,524号、米国特許第8,461,744号、米国公開第2006/0079874号、米国公開第2007/0191713号、米国公開第2007/0282333号、米国公開第2008/0200940号、米国公開第2010/0069940号、米国公開第2012/0112687号、米国公開第2012/0116265号、米国公開第2014/0005701号、米国公開第2014/0114334号、及び/又は、米国特許出願第14/031,665号。器具(220)の追加的な単に例示としての変化を以下でより詳細に説明する。以下に説明する変形は、とりわけ、上述した器具(220)及び本明細書に引用した参考文献のいずれかに言及される任意の器具にそのまま適用され得ることを理解されたい。
C.例示的な超音波外科用メス器具
図8は、(例えば、顔面整形手術などにおいて)外科用メスとして使用されるように構成されている例示的な超音波外科用器具(320)を示す。器具(320)は、ケーブル(14)を介して超音波発生器(12)と結合された超音波トランスデューサ(26)を含む超音波外科システム(10)に関連して使用され得る。本実施例の器具(320)は、ハンドルアセンブリ(330)と、シャフトアセンブリ(340)と、エンドエフェクタ(350)と、を備える。いくつかの変形例では、ハンドルアセンブリ(330)は、超音波トランスデューサ(26)を受容し得、超音波トランスデューサ(26)は、ネジ接続によりシャフトアセンブリ(340)内で導波管(348)に結合され得るが、任意の他の適切な形式のカップリングが使用され得る。ハンドルアセンブリ(330)は、グリップ部(334)及び複数のボタン(335、336)を含む管状の長形本体(332)を備える。上述のハンドルアセンブリ(130、230)とは異なり、ハンドルアセンブリ(330)は、エンドエフェクタ(350)のクランプアームを作動させるトリガ又は指グリップを含まない。その代わりに、クランプアームが省略され、器具は、単に、組織を同時にスライス及び焼灼させる超音波外科用メスとして使用される。したがって、ハンドルアセンブリ(330)は、ユーザが様々な位置からハンドルアセンブリ(330)をグリップすることを可能にするように構成されているグリップ部(334)を含む。あくまで一例として、ハンドルアセンブリ(330)は、鉛筆のような配置で握られ、かつ操作されるように成形されてもよい。本実施例のハンドルアセンブリ(330)は、嵌合ハウジング部分(337)及び(338)を備える。複数部品からなるハンドルアセンブリ(330)が例示されているが、ハンドルアセンブリ(330)は、代替として、単一の構成要素又は一体構成要素を備えてもよい。ハンドルアセンブリ(330)は、ポリカーボネート又は液晶ポリマーのような耐久性のあるプラスチックで構築されてもよい。ハンドルアセンブリ(330)は、代替として、他のプラスチック、セラミック、及び/若しくは金属などを含むが、それらに限定されない様々な材料又は材料の組み合わせから製作され得ることも企図される。いくつかの変形例では、器具(320)の近位端は、ハンドルアセンブリ(330)への超音波トランスデューサ(26)の挿入によって超音波トランスデューサ(26)を受容し、嵌合される。器具(220)は、ユニットとして超音波トランスデューサ(26)に着脱することができる。
図9に示すように、シャフトアセンブリ(340)は、外側シース(342)及び外側シース(342)内に配置された導波管(348)を備える。トランスデューサ(26)から超音波ブレード(352)へ超音波エネルギーを伝達するように構成された超音波導波管(348)は、可撓性、半可撓性、又は剛性であってもよい。導波管(348)は、導波管(348)を介してブレード(352)に伝達される機械的振動を増幅するようにも構成されてもよい。導波管(348)は、導波管(348)の長手方向軸に対して実質的に直角な、導波管(348)を通って延在する少なくとも1つの穴(345)を更に含み得る。穴(345)は、導波管(348)に沿って伝達される超音波振動に関連するノードに対応する長手方向位置に配置される。穴(345)は、超音波導波管(348)を外側シース(342)に接続する以下で論じられるコネクタピン(347)を受容するように構成されている。
先述したように、エンドエフェクタ(150、250)とは対照的に、エンドエフェクタ(350)はクランプアームを省略する。その代わりに、エンドエフェクタ(350)は、単に、組織を同時にスライス及び焼灼させることに使用され得る超音波ブレード(352)からなる。ブレード(352)は、超音波導波管(348)と一体化して単一のユニットとして形成されてもよい。いくつかの変形例では、ブレード(352)は、ネジ接続、溶接継ぎ手、及び/又はいくつかの他の連結機構部によって導波管(348)に接続されてもよい。ブレード(352)の遠位端は、組織による負荷が音響アセンブリに加えられていないとき、好ましい共鳴周波数fに音響アセンブリを同調させるために、導波管(348)及びブレード(352)に沿って伝達される超音波振動に関連するアンチノードに対応する長手方向位置に、又はその近くに配置される。ブレードの遠位端(352)は、トランスデューサ(26)への通電時に、例えば55,500Hzの所定の振動周波数fにおいて、ピーク間が例えば約10〜500マイクロメートルの範囲、恐らく約20〜約200マイクロメートルの範囲で実質的に長手方向(x軸に沿って)に移動するように構成されている。ブレード(352)の遠位端はまた、x軸方向の運動の約1〜約10%だけy軸方向にも振動し得る。ブレード(352)の移動が代替として任意の他の特性も有し得ることは言うまでもない。
導波管(348)は外側シース(342)の内部に配置され、ピン(347)によって定位置に固定されている。ピン(347)は、ステンレス鋼若しくはチタンなどの任意の適合性金属、又はポリカーボネート若しくは液晶ポリマーなどの耐久性を有するプラスチックで形成されてもよい。あるいは、任意の他の好適な材料又は材料の組み合わせを使用することもできる。いくつかの変形例では、ピン(347)は、ピン(347)の超音波導波管(348)を通じて延びる部分においてシリコンなどのエラストマー材料で部分的にコーティングされる。エラストマー材料は、穴(345)の全長にわたって振動するブレードから隔離されてもよい。いくつかの状況では、これは、高効率の動作を可能にし得、それにより切断及び凝固等のために、最小の過熱が生成され、最大の超音波出力電力が、ブレード(352)の遠位端において利用可能となる。かかるエラストマー材料が、単に任意追加的であることは言うまでもない。
図9でわかるように、導波管(348)は、導波管(348)の長手方向の長さに沿って位置決めされた複数の音響アイソレータ(349)を有する。アイソレータ(349)は、導波管(348)に構造的支持を、及び/又は、導波管(348)とシャフトアセンブリ(340)の他の部分との間で音響的な隔離を提供し得る。アイソレータ(349)は、円形又は卵子形の横断面を全体的に有し、導波管(348)の直径の周りに円周方向に延在する。それぞれのアイソレータ(349)の内径は、若干の締り嵌めを作り出すために全体的に導波管(348)の外径よりも若干小さくサイズ設定され、その結果、それぞれのアイソレータ(349)が導波管(348)に固定される。いくつかの実施例では、導波管(348)は、導波管(348)の長手方向の長さに沿ってそれぞれのアイソレータ(349)を固定することを更に支援するためにそれぞれのアイソレータ(349)を受容するように構成されている環状の凹溝を含み得る。本実施例では、それぞれのアイソレータ(349)は、導波管(348)の長手方向の長さに沿って音響ノードにて又は音響ノード近傍に位置決めされる。かかる位置決めは、導波管(348)を介してアイソレータ(349)へ(及び、アイソレータ(349)と接触する他の構成要素へ)伝達される振動を低減し得る。導波管(348)の穴(345)は、また、導波管(348)のノード位置にて位置決めされる。このため、最近位アイソレータ(349)は、穴(345)のノード位置の若干遠位に位置決めされる。以下で更に詳細に説明するように、アイソレータ(349)のいくつかの変形例は、穴(345)及びアイソレータ(349)が同じノード位置を占有することができるように構成され得る。
外側シース(342)は、解除ボタン(360)の小孔(362)を通る。バネ(364)は、ボタン(335)の下に位置付けられており、ボタン(335)を上向きに弾性的に付勢する。バネ(364)によって加えられたこの上向きの力により、小孔(362)の外周が外側シース(342)に確実に圧力を作用させることにより、外側シース(342)、超音波導波管(348)、及び超音波ブレード(352)がハンドルアセンブリ(330)内部で回転するか、又はハンドルアセンブリ(330)に対して軸方向に並進することが選択的に防止される。手術者がボタン(335)に下向きの力を加えると、バネ(364)が圧縮され、外側シース(342)に保持力を作用させなくなる。その後、手術者はハンドルアセンブリ(330)に対して軸方向に外側シース(342)、超音波導波管(348)、及びブレード(352)を並進させ、かつ/又はハンドルアセンブリ(330)に対して外側シース(342)、超音波導波管(348)、及びブレード(352)を回転させることができる。したがって、ハンドルアセンブリ(330)に対するブレード(352)の長手方向及び/又は回転方向の位置は、手術者がボタン(335)を押し込みながら選択的に調節することができ、同時にかかる選択された位置でブレード(352)を超音波振動させ、かかる選択された位置でブレード(352)を様々な手術処置に使用することが可能であることを理解されたい。かかるブレード(352)の超音波動作を開始するには、手術者は、フットスイッチ(図示せず)を動作させるか、下記のように1対のボタン(336)を作動させるか、発生器(12)上のボタンを作動させるか、又はシステム(10)の他の構成要素に他の何らかの行為を行うことができる。
本実施例では、ハンドルアセンブリ(330)の本体(332)は、近位端、遠位端、及び内部に長手方向に延びる空洞(338)を含む。空洞(338)は、スイッチアセンブリ(370)及び超音波トランスデューサアセンブリ(26)の少なくとも一部分を受容するように構成されている。ある一変形例では、トランスデューサ(26)の遠位端は、超音波導波管(348)の近位端にネジ接続によって取り付けられているが、任意の他の好適な種類の連結を使用することもできる。トランスデューサ(26)の電気接点はまた、スイッチアセンブリ(370)とインターフェースして、手術者に外科用器具(320)上の指作動式制御を提供する。本実施例のトランスデューサ(26)は、トランスデューサ(26)の本体内にしっかりと配置される2つの導電リング(図示せず)を含む。かかる導電リングを有する単に例示的なトランスデューサが、また、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2012年4月10日発行の「Medical Ultrasound System and Handpiece and Methods for Making and Tuning」という名称の米国公開第8,152,825号で説明されている。本実施例のスイッチアセンブリ(370)は、押しボタンアセンブリ(372)、回路アセンブリ(380)、スイッチハウジング(382)、第1のピン導電体(384)、及び第2のピン導電体(図示せず)を備える。スイッチハウジング(382)は環状の形状であり、スイッチハウジング(382)及び本体(332)上の対応する支持マウントによってハンドルアセンブリ(330)内部で支持される。
本実施例の押しボタンアセンブリ(372)は、1対のボタン(336)を備える。回路アセンブリ(380)は、トランスデューサ(26)を介した1対のボタン(336)と発生器(12)との間の電気機械的インターフェースを提供する。回路アセンブリ(380)は、1対のボタン(336)のそれぞれのボタンをそれぞれ押し込むことによって作動される2個のドームスイッチ(394、396)を備える。ドームスイッチ(394、396)は、押し込まれる際に発生器(12)に電気信号を提供する電気接点スイッチである。特に、回路アセンブリ(380)の様々な構成要素は、トランスデューサ(26)のリング導体を介してトランスデューサ(26)に接続され、トランスデューサ(26)は、発生器(12)に接続するケーブル(14)内の導体に接続される。例示的な動作では、手術者が1対のボタン(336)の1つのボタンを押し込むと、発生器(12)は、最大(「max」)出力設定など、ある特定のエネルギーレベルで応答することができる。手術者が1対のボタン(336)の別のボタンを押し込むと、発生器(12)は、最小(「min」)出力設定など、押しボタンの位置及び対応する出力設定について許容される業界慣行に準拠するある特定のエネルギーレベルで応答することができる。あるいは、器具(320)は、更にその開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2008年8月21日公開の米国公開第2008/0200940号、発明の名称「Ultrasonic Energy Device for Cutting and Coagulating」の教示に従って、構成されてもよく、かつ動作可能であってもよい。あるいは、器具(120)は本明細書の教示に鑑みれば当業者に明らかになるように、様々な他の構成要素、構成及び/又は運転操作性の形式が設けられ得る。
上記の教示に従って作製されることに加えて又はその代わりに、器具(320)の少なくとも一部分を、参考文献の教示の少なくとも一部分に従って構築されてもよく、かつ動作可能であってもよい。その参考文献とは、米国特許第5,322,055号、米国特許第5,873,873号、米国特許第5,980,510号、米国特許第6,283,981号、米国特許第6,309,400号、米国特許第6,325,811号、米国特許第6,423,082号、米国特許第6,783,524号、米国特許第8,057,498号、米国特許第8,461,744号、米国公開第2006/0079874号、米国公開第2007/0191713号、米国公開第2007/0282333号、米国公開第2008/0200940号、米国公開第2008/0234710号、米国公開第2010/0069940号、米国公開第2012/0112687号、米国公開第2012/0116265号、米国公開第2014/0005701号、米国公開第2014/0114334号、及び/又は、米国特許出願第61/410,603号。前述の特許、公開、及び出願のそれぞれの開示内容は、参照により本明細書に組み込まれる。器具(320)の追加の単なる例示的変更例は、本明細書の教示を考慮して当業者には明らかとなるであろう。以下に説明する変形は、とりわけ、上述した器具(320)及び本明細書に引用した参考文献のいずれかに言及される任意の器具にそのまま適用され得ることを理解されたい。
III.例示的な導波管変形例
上述したように、外科用器具(120、220、320)は、少なくとも導波管(148、248、348)及び外側シース(142、242、342)を有するシャフトアセンブリ(140、240、340)を含むことができる。いくつかの状況では、導波管(148、248、348)と外側シース(142、242、342)との間の振動の伝達を防止するために導波管(148、248、348)と外側シース(142、242、342)との間に複数の音響アイソレータを組み込むことが望ましいであろう。アイソレータは、導波管(148、248、348)を介して伝達される共鳴超音波振動に関連したノード位置にて又は該ノード位置近傍で設置され得る。導波管(148、248、348)の長さに沿ったかかる位置にてアイソレータを位置決めすると、音響振動が比較的ない位置が得られる。しかしながら、いくつかの状況では、所与のノード位置にてアイソレータの他に他の構成要素を設置することが望ましいであろう。したがって、単一のノード位置にてアイソレータ及び他の構成要素の取付を可能にする様々な代案導波管が企図されている。
図10は、外科用器具(120、220、320)と共に使用される例示的な代替音響導波管(448)を示す。導波管(148、248、348)に関して上述したように、導波管(448)は、可撓性、半可撓性、剛性であるか、又は、任意の他の適切な特性を有し得る。同様に、超音波トランスデューサ(26)は、トランスデューサ(26)が起動されたときにブレード(452)が超音波周波数にて振動することができるように、導波管(448)を介してブレード(452)と一体式に結合され得る。いくつかの変形例では、導波管(448)は、ブレード(452)に導波管(448)を介して伝達された機械的振動を増幅し得る。導波管(448)は、導波管(448)に沿った縦振動のゲインを制御するための機構部、及び/又は、システム(10)の共振周波数に導波管(448)を同調するための機構部を更に有してもよい。例えば、超音波導波管(448)は、ほぼ均一な断面などの任意の好適な断面形状/構成を有してもよく、異なる部分で先細になっていてもよく、その全長に沿って先細になっていてもよく、又は他の任意の好適な構成を有してもよい。導波管(448)及びブレード(452)は、チタン合金(すなわち、Ti−6Al−4V)、アルミニウム合金、サファイア結晶、ステンレス鋼、又は他の任意の音響的に適合した材料又は材料の組み合わせなどの超音波エネルギーを効率的に伝搬する材料又は材料の組み合わせから構築されたソリッドコアシャフトから製作されてもよい。
本実施例では、導波管(448)は、導波管(448)の長手方向の長さに沿ってノードにて位置決めされた複数のアイソレータ(470、472)が装備されると示されている。先述したように、ノード位置にてアイソレータ(470、472)を位置決めすると、位置決めされるそれぞれのアイソレータ(470、472)について相対的に振動のない表面が得られる。したがって、アイソレータ(470、472)を介した導波管(448)から外科用器具(120、220、320)の他の構成要素への振動伝達は、最小限に抑えられることになる。アイソレータ(470、472)は、概してゴム、シリコーン、又は、その他などの比較的軟質のエラストマー材料で構成されている。かかる材料は、(470、472)アイソレータが接触する外科用器具(120、220、320)の他の構成要素から導波管(448)を音響的に隔離するように働き得る。
導波管(448)上に遠位に位置決めされたアイソレータ(470)は、形状がOリングと同様に、概ね丸いと示されている。したがって、アイソレータ(470)は、導波管(448)から外方に延在して、導波管(448)の周辺部の周りの防振をもたらす。アイソレータ(470)は、任意の適切な手段により導波管(448)に固定され得る。例えば、いくつかの実施例では、導波管(448)は、アイソレータ(470)のために環状の凹溝を含み得る。かかる実施例では、アイソレータ(470)の内径は、アイソレータ(470)が対応する環状の溝に嵌入するように弾性付勢されるように導波管(448)の外径よりも若干小さくサイズ設定され得る。他の実施例では、アイソレータ(470)は、接着結合により導波管(448)に固定され得るか、又は、導波管(448)に単にオーバーモールド成形され得る。言うまでもなく、導波管(448)にアイソレータ(470)を固定する任意の他の適切な手段が、本明細書の教示に鑑みれば当業者に明らかになるように使用され得る。
図11〜図14で最も良くわかるように、導波管(448)は、近位ピン接合部(480)を含む。ピン接合部は、ピン(447)、穴(482)、及び、アイソレータ(472)を備える。導波管(148、248、348)に関して同様に先述したように、ピン(447)は、外科用器具(120、220、320)に長手方向に導波管(448)を固定する手段をもたらすために穴(482)を介して導波管(448)に挿入可能である。本実施例では、ピン(447)は、導波管(448)の長手方向軸に対して直交して導波管(448)に挿入可能であるが、かかる配向は、導波管(448)の長手方向軸に対して任意の適切な角度であり得る。ピン(447)は導波管(448)及び外科用器具(120、220、320)の他の部分の両方に接触するので、ピン(447)は、導波管(448)から外科用器具(120、220、320)への振動の伝達を防止するか又は最小限に抑えるためにノード位置にて設置され得ることを理解されたい。
アイソレータ(472)は、導波管(448)から外科用器具(120、220、320)への振動の伝達を同様に低減又は排除するためにピン(447)と同じノード位置にて位置決めされる。特に、アイソレータ(472)は、アイソレータ(472)が、外科用器具(120、220、320)の接合構成要素に均一に接触することができるように一貫した外径にて導波管(448)を取り囲むように成形される。尚も、上述のアイソレータ(470)とは異なり、アイソレータ(472)は、アイソレータ(472)の中心を通るピン(447)を収容し、一方、それでも、導波管(448)の周辺部のまわりで防振性を維持するように成形される。特に、アイソレータ(472)は、側方に延在する部分(474)及び丸み部分(476)を備える。側方に延在する部分(474)は、側方に延在する部分(474)がOリングと同様に形状が丸形状という点において、先に論じたアイソレータ(470)と形状が類似のものである。更に、側方に延在する部分(474)は、導波管(448)の長手方向軸に対して直角である平面に沿って延在する。側方に延在する部分(474)は、導波管(448)の長手方向軸の周りに同軸に位置決めされる。ピン(447)は、側方に延在する部分(474)に対して概ね平行に配向され、側方に延在する部分(474)と同一平面に沿って延在する。したがって、ピン(447)の長手方向軸は、導波管(448)の長手方向軸に対して直角である。
丸み部分(476)は、導波管(448)の長手方向軸に対して概ね平行であり、ピン(447)の長手方向軸に対して概ね直角である平面に沿って延在する。更に、丸み部分(476)は、ピン(447)の長手方向軸を中心として、円周方向にかつ同軸に延在する。丸み部分(476)は、側方に延在する部分(474)の場合と同じ距離にて導波管(448)から外方に延在する。したがって、アイソレータ(472)は、導波管(448)の周縁部の周りに一貫した外径をもたらす。しかしながら、丸み部分は、穴(482)の直径以上の直径を有するアイソレータ(472)の開口部(478)を画定するために穴(482)に沿ってカーブする。
いくつかの実施例では、アイソレータ(472)は、導波管(448)に直にアイソレータ(472)をオーバーモールド成形することにより導波管(448)に固定され得る。かかる実施例については、穴(482)は、(オーバーモールド成形時の)フラッシング材が穴(482)に入ったり、又は、ピン(447)と干渉したりするのを防止するために封止され得る。そうでない場合、穴(482)内のフラッシュ材の存在は、過剰な熱の蓄積を引き起こし得る。更に、穴(482)は、(例えば、穴(482)のそれぞれの端部にて)面取り縁を含むことができ、面取り縁は、フラッシュの浸透を回避するために穴(482)を封止するプロセスにおいて使用され得る。例えば、いくつかの実施例では、オーバーモールド工程は、オーバーモールド工程中に穴(482)を封止及び/又は遮断するように構成されたオーバーモールド成形工具を含み得る。かかる工具が使用される場合、穴(482)の面取り縁は、オーバーモールド成形工具が結合する接触面をもたらし得、その結果、隙間のないシールが、オーバーモールド成形部工具と導波管(448)との間に得られる。面取り部は、また、開口部(478)へのピン(447)の挿通を容易にし得る。他の実施例では、アイソレータ(472)は別途に生成され、かつ、接着結合により導波管(448)に固定され得る。勿論、アイソレータ(472)を作製し、及び/又はアイソレータ(472)を導波管(448)に固定する任意の他の適切な手段が、本明細書の教示に鑑みれば当業者に明らかになるように使用され得る。
図15は、外科用器具(120、220、320)と共に使用される別の例示的な代替音響導波管(548)を示すが、導波管(548)は、外科用器具(320)に特に適し得る。本実施例の導波管(548)は、連続負荷サイクルにて動作して、それでも国際電気標準会議(IEC)熱規格を満たすように構成されているが、発明者らは、導波管(548)のいくつかの変形例はかかる規格を必ずしも満たすことができるというわけではないと考えている。導波管(148、248、348、448)に関して上述したように、導波管(548)は、可撓性、半可撓性、剛性であるか、又は、任意の他の適切な特性を有し得る。同様に、超音波トランスデューサ(26)は、トランスデューサ(26)が起動されたときにブレード(552)が超音波周波数にて振動することができるように、導波管(548)を介してブレード(552)と一体式に結合され得る。本実施例内のブレード(552)は、組織をスライス及び/又は切断することに加えて骨から組織を削り取るように成形される。いくつかの変形例では、導波管(548)は、ブレード(552)に導波管(548)を介して伝達された機械的振動を増幅し得る。導波管(548)は、導波管(548)に沿った縦振動のゲインを制御するための機構部、及び/又は、システム(10)の共振周波数に導波管(548)を同調するための機構部を更に有してもよい。例えば、超音波導波管(548)は、ほぼ均一な断面などの任意の好適な断面形状/構成を有してもよく、異なる部分で先細になっていてもよく、その全長に沿って先細になっていてもよく、又は他の任意の好適な構成を有してもよい。導波管(548)及びブレード(552)は、チタン合金(すなわち、Ti−6Al−4V)、アルミニウム合金、サファイア結晶、ステンレス鋼、又は他の任意の音響的に適合した材料又は材料の組み合わせなどの超音波エネルギーを効率的に伝搬する材料又は材料の組み合わせから構築されたソリッドコアシャフトから製作されてもよい。
本実施例では、導波管(548)は、導波管(548)の長手方向の長さに沿ってノードにて位置決めされた2つのアイソレータ(570、572)が装備されると示されている。先述したように、ノード位置にてアイソレータ(570、572)を位置決めすると、位置決めされるそれぞれのアイソレータ(570、572)について相対的に振動のない表面が得られる。したがって、アイソレータ(570、572)を介した導波管(548)から外科用器具(120、220、320)の他の構成要素への振動伝達は、最小限に抑えられることになる。アイソレータ(520、572)は、概してゴム、シリコーン、又は、その他などの比較的軟質のエラストマー材料で構成されている。かかる材料は、(570、572)アイソレータが接触する外科用器具(120、220、320)の他の構成要素から導波管(548)を音響的に隔離するように働き得る。
導波管(548)上に遠位に位置決めされたアイソレータ(570)は、形状がOリングと同様に、概ね丸いと示されている。したがって、アイソレータ(570)は、導波管(548)から外方に延在して、導波管(548)の周辺部の周りの防振をもたらす。アイソレータ(570)は、任意の適切な手段により導波管(548)に固定され得る。例えば、いくつかの実施例では、導波管(548)は、アイソレータ(570)のために環状の凹溝を含み得る。かかる実施例では、アイソレータ(570)の内径は、アイソレータ(570)が対応する環状の溝に嵌入するように弾性付勢されるように導波管(548)の外径よりも若干小さくサイズ設定され得る。他の実施例では、アイソレータ(570)は、接着結合により導波管(548)に固定され得るか、又は、導波管(548)に単にオーバーモールド成形され得る。勿論、導波管(548)にアイソレータ(570)を固定する任意の他の適切な手段が、本明細書の教示に鑑みれば当業者に明らかになるように使用され得る。
図16〜図20で最も良くわかるように、導波管(548)は、近位ピン接合部(580)を含む。ピン接合部は、ピン(547)、穴(582)、及び、アイソレータ(572)を備える。導波管(148、248、348)に関して同様に先述したように、ピン(547)は、外科用器具(120、220、320)に長手方向に導波管(548)を固定する手段をもたらすために穴(582)を介して導波管(548)に挿入可能である。本実施例では、ピン(547)は、導波管(548)の長手方向軸に対して直交して導波管(548)に挿入可能であるが、かかる配向は、導波管(548)の長手方向軸に対して任意の適切な角度であり得る。ピン(547)は導波管(548)及び外科用器具(120、220、320)の他の部分の両方に接触するので、ピン(547)は、導波管(548)から外科用器具(120、220、320)への振動の伝達を防止するか又は最小限に抑えるためにノード位置にて設置され得ることを理解されたい。いくつかの実施例では、ピン(547)の少なくとも一部分は、振動伝達を更に低減するためにシリコーン(599)(図20)及び/又は何らかの他の材料の層でコーティングされ得るが、かかるコーティングは、まったく任意選択的である。あくまで一例として、及び、図20に示すように、いくつかの変形例は、穴(582)内にあるピン(547)の一部分のみに沿ったシリコーン(599)の層を含み得る。いくつかの他の変形例は、ピン(547)の全長に沿ったシリコーン(599)の層を含み得る。更に、いくつかの変形例は、ピン(547)のそれぞれの端部全体にわたるシリコーン(599)を更に含み得る。ピン(547)がシリコーン(599)の完全な又は部分的なコーティングを含み得る様々な適切方法が、本明細書の教示に鑑みれば当業者に明らかになろう。また、穴(582)は、振動伝達を更に低減するためのシリコーン(599)及び/又は何らかの他の材料のコーティングを含め、ピン(547)に加えて、又は、ピン(547)に代わるものとして、振動伝達を更に低減するためのシリコーン(599)及び/又は何らかの他の材料の完全な又は部分的なコーティングを含み得ることを理解されたい。
アイソレータ(572)は、導波管(548)から外科用器具(120、220、320)への振動の伝達を同様に低減又は排除するためにピン(547)と同じノード位置にて位置決めされる。特に、アイソレータ(572)は、アイソレータ(572)が、外科用器具(120、220、320)の接合構成要素に均一に接触することができるように一貫した外径にて導波管(548)を取り囲むように成形される。尚も、上述のアイソレータ(570)とは異なり、アイソレータ(572)は、アイソレータ(572)の中心を通るピン(547)を収容し、一方、それでも、導波管(548)の周辺部のまわりで防振性を維持するように成形される。特に、アイソレータ(572)は、側方に延在する部分(574)及び丸形状の部分(576)を備える。側方に延在する部分(574)は、側方に延在する部分(574)がOリングと同様に形状が丸形状という点において、先に論じたアイソレータ(570)と形状が類似のものである。更に、側方に延在する部分(574)は、導波管(548)の長手方向軸に対して直角である平面に沿って延在する。側方に延在する部分(574)は、導波管(548)の長手方向軸の周りに同軸に位置決めされる。ピン(547)は、側方に延在する部分(574)に対して概ね平行に配向され、側方に延在する部分(574)と同一平面に沿って延在する。したがって、ピン(547)の長手方向軸は、導波管(548)の長手方向軸に対して直角である。
丸み部分(576)は、導波管(548)の長手方向軸に対して概ね平行であり、ピン(547)の長手方向軸に対して概ね直角である平面に沿って延在する。更に、丸み部分(576)は、ピン(547)の長手方向軸の周りに円周方向に延在する。丸み部分(576)は、側方に延在する部分(574)の場合と同じ距離にて導波管(548)から外方に延在する。したがって、アイソレータ(572)は、導波管(548)の周縁部の周りに一貫した外径をもたらす。しかしながら、丸み部分は、穴(582)の直径以上の直径を有するアイソレータ(572)の開口部(578)を画定するために穴(582)に沿ってカーブする。
いくつかの実施例では、アイソレータ(572)は、導波管(548)に直にアイソレータ(572)をオーバーモールド成形することにより導波管(548)に固定され得る。かかる実施例については、穴(582)は、(オーバーモールド成形時の)フラッシング材が穴(582)に入ったり、又は、ピン(547)と干渉したりするのを防止するために封止され得る。図19でわかるように、穴(582)は、穴(584)を封止するのに使用され得る面取り縁(584)を含む。穴(582)のそれぞれの端部がそれぞれの面取り縁(584)を含み得ることを理解されたい。いくつかの実施例では、オーバーモールド工程は、オーバーモールド工程中に穴(582)を封止及び/又は遮断するように構成されたオーバーモールド成形工具を含み得る。かかる工具が使用される場合、面取り縁(584)は、オーバーモールド成形工具が結合する接触面をもたらし得、その結果、隙間のないシールが、オーバーモールド成形部工具と導波管(548)との間に得られる。面取り縁(584)は、また、導波管(548)のアイソレータ(572)及び穴(582)の開口部(578)を通るピン(547)の挿入を容易にし得る。面取り縁(584)はまったく任意選択的であり、他の実施例から省略され得ることを理解されたい。他の実施例では、アイソレータ(572)は別途に生成され、かつ、接着結合により導波管(548)に固定され得る。勿論、アイソレータ(572)を作製し、及び/又はアイソレータ(572)を導波管(548)に固定する任意の他の適切な手段が、本明細書の教示に鑑みれば当業者に明らかになるように使用され得る。
IV.その他
明細書に記載される器具のいずれの変形形態も、本明細書で上述されるものに加えて、又はそれらの代わりに、種々の他の特徴を含んでもよいことを理解されたい。あくまで一例として、本明細書で説明する器具のどれもが、本明細書において、参照することにより組み込まれる種々の参考文献のいずれかで開示される種々の特徴の1つ以上を含むこともできる。本明細書の教示は、本明細書の引用文献のいずれかの教示と多数の方法で容易に組み合わせ得るため、本明細書の教示は、本明細書の他の引用文献のいずれかに記載される器具のいずれにも容易に適用され得ることが理解されよう。本明細書の教示が組み込まれ得る他の種類の器具が、当業者には明らかとなろう。
また、本明細書で言及する値の一切の範囲はかかる範囲の上下限を含むと読み取るべきであることを理解されたい。例えば、「ほぼ2.5cm〜ほぼ3.8cm(ほぼ1.0インチ〜ほぼ1.5インチ)」の範囲であると表される範囲は、上下限間の値を含むことに加えて、ほぼ2.5cm及びほぼ3.8cm(ほぼ1.0インチ及びほぼ1.5インチ)を含むと読み取るべきである。
本明細書に参照により組み込まれると言及されたいかなる特許、刊行物、又は他の開示内容は、全体的に又は部分的に、組み込まれた内容が現行の定義、見解、又は本開示に記載された他の開示内容とあくまで矛盾しない範囲でのみ本明細書に組み込まれることを認識されたい。それ自体、また必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載される開示内容は、参照により本明細書に組み込まれるあらゆる矛盾する記載に優先するものとする。参照により本明細書に組み込まれるものとするが、既存の定義、記載、又は本明細書に記載される他の開示文献と矛盾する任意の文献、又はそれらの部分は、援用文献と既存の開示内容との間に矛盾が生じない範囲においてのみ組み込まれるものとする。
上述の装置の変形例は、医療専門家によって行われる従来の治療及び処置での用途だけでなく、ロボット支援された治療及び処置での用途も有することができる。あくまでも一例として、本明細書の様々な教示は、ロボット外科システム、例えばIntuitive Surgical,Inc.(Sunnyvale,California)によるDAVINCI(商標)システムに容易に組み込まれ得る。同様に、当業者には明らかとなることであるが、本明細書の種々の教示は、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる2004年8月31日公開の米国特許第6,783,524号、名称「Robotic Surgical Tool with Ultrasound Cauterizing and Cutting Instrument」の種々の教示と容易に組み合わされ得る。
上述の変形例は、1回の使用後に廃棄されるように設計されてもよく、あるいは、それらは、複数回使用されるように設計されることもできる。いずれか又は両方の場合において、変形は、少なくとも1回の使用後に再利用のために再調整され得る。再調整は、装置の分解工程、それに続く特定の部品の洗浄又は交換工程、及びその後の再組立て工程の任意の組み合わせを含み得る。特に、装置のいくつかの形態は分解することができ、また、装置の任意の数の特定の部材又は部品を、任意の組み合わせで選択的に交換するか取り外してもよい。特定の部品の洗浄及び/又は交換の際、装置のいくつかの変形例は、再調整用の施設で、又は手術の直前にオペレータによって、その後の使用のために再組み立てされてもよい。当業者であれば、装置の再調整において、分解、洗浄/交換、及び再組み立てのための様々な技術を使用できる点は認識するであろう。かかる技術、及び結果として得られる再調整された装置の使用は、全て本発明の範囲内にある。
あくまで一例として、本明細書に記載される各形態は、手術の前及び/又は後で滅菌されてもよい。1つの滅菌法では、装置をプラスチック製又はTYVEK製のバックなどの閉鎖かつ密封された容器に入れる。次いで、容器及び装置を、γ線、X線、又は高エネルギー電子線などの、容器を透過する放射線場に置くことができる。放射線は、装置の表面及び容器内の細菌を死滅させることができる。この後、滅菌された装置を、後の使用のために、滅菌容器中で保管することができる。装置は、また、β線若しくはγ線、エチレンオキシド、又は水蒸気が挙げられるが、これらに限定されない、当該技術分野で既知の任意の別の技術を用いて滅菌され得る。
以上、本発明の様々な実施形態を図示及び説明したが、本発明の範囲から逸脱することなく、当業者による適切な改変により、本明細書に記載される方法及びシステムの更なる適合化を実現することができる。そのような可能な改変のうちのいくつかについて述べたが、別の改変も当業者には明らかになるであろう。例えば、上記で論じた実施例、実施形態、形状、材料、寸法、比率、工程などは例示的なものであって必須のものではない。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲の観点から考慮されるべきものであり、本明細書及び図面において図示、説明された構造及び動作の細部に限定されないものとして理解されたい。
〔実施の態様〕
(1) 超音波器具であって、
(a)超音波トランスデューサと、
(b)前記超音波トランスデューサと音響通信する音響導波管であって、前記音響導波管は、長手方向軸を画定し、前記音響導波管は、
(i)前記導波管を通って横方向に延在する穴と、
(ii)アンカーピンであって、前記アンカーピンは、前記穴に挿通可能であり、前記超音波器具に対して前記音響導波管を固定するように動作可能である、アンカーピンと、
(iii)音響アイソレータであって、前記音響アイソレータは、前記音響導波管の周りに角度配置されており、前記音響導波管を音響的に隔離するように動作可能であり、前記音響アイソレータは、前記アイソレータを通って延在する第1の開口部を備え、前記開口部は、前記アンカーピンを受容するように構成されている、音響アイソレータと、
を備える、音響導波管と、
(c)前記音響導波管と音響通信する超音波ブレードであって、前記超音波トランスデューサが、前記音響導波管を介して前記超音波ブレードを駆動して超音波的に振動させるように動作可能である、超音波ブレードと、
を備える、超音波器具。
(2) 前記音響アイソレータは、エラストマー材料を含む、実施態様1に記載の超音波器具。
(3) 前記音響アイソレータは、シリコーンを含む、実施態様1に記載の超音波器具。
(4) 前記音響アイソレータは、前記音響導波管の前記長手方向の長さに沿って音響ノードにて位置決めされている、実施態様1に記載の超音波器具。
(5) 前記音響アイソレータ、前記穴、及び、前記ピンは、全て、前記音響導波管の前記長手方向軸に沿って同じノードに配置されている、実施態様4に記載の超音波器具。
(6) 前記導波管は、前記音響導波管の前記長手方向軸に沿ってノード位置にて位置決めされたOリングを更に含み、前記Oリングは、前記音響アイソレータの遠位に位置決めされている、実施態様1に記載の超音波器具。
(7) 前記Oリングは、前記音響導波管を音響的に隔離するように構成されている、実施態様6に記載の超音波器具。
(8) 前記音響導波管の前記アンカーピンは、前記音響導波管の前記長手方向軸に対して直交して配向されている、実施態様1に記載の超音波器具。
(9) 前記音響導波管の前記穴は、面取りされている、実施態様1に記載の超音波器具。
(10) 前記音響アイソレータの前記第1の開口部は、前記音響導波管の前記穴よりも大きい、実施態様1に記載の超音波器具。
(11) 前記音響アイソレータの前記第1の開口部は、前記音響導波管の前記穴の上に位置合わせされている、実施態様10に記載の超音波器具。
(12) 前記アイソレータは、第2の開口部を更に備える、実施態様1に記載の超音波器具。
(13) 前記アンカーピンは、前記音響アイソレータの前記第1の開口部に挿入可能であり、前記音響導波管は、前記音響アイソレータの前記第2の開口部を通って延在する、実施態様12に記載の超音波器具。
(14) 前記第2の開口部は、前記第1の開口部に対して直角である、実施態様12に記載の超音波器具。
(15) 前記音響アイソレータは、前記音響アイソレータが実質的に均一の厚さを有するように前記導波管から外方に延在する、実施態様1に記載の超音波器具。
(16) 超音波器具であって、
(a)超音波トランスデューサであって、電力を超音波振動に変換するように動作可能である、超音波トランスデューサと、
(b)前記超音波トランスデューサと音響通信する音響導波管であって、前記音響導波管は、第1の長手方向軸を画定し、前記音響導波管は、
(i)前記音響導波管を通って延在する穴であって、前記穴は、第2の長手方向軸を画定する、穴と、
(ii)前記穴内に受容されるように構成されたアンカーピンと、
(iii)音響アイソレータであって、前記音響アイソレータは、前記音響導波管の一部分を取り囲み、前記音響アイソレータは、前記音響導波管の前記第1の長手方向軸の周りに配向された単一の開口部と、前記穴の前記第2の長手方向軸の周りに配向された1対の開口部と、を含む、音響アイソレータと、
を備える、音響導波管と、
(c)前記音響導波管と音響通信する超音波ブレードであって、前記超音波トランスデューサが、前記音響導波管を介して前記超音波ブレードを駆動して超音波的に振動させるように動作可能である、超音波ブレードと、
を備える、超音波器具。
(17) 前記音響アイソレータは、エラストマー材料で形成されている、実施態様16に記載の超音波器具。
(18) 前記音響アイソレータの前記1対の開口部は、前記アンカーピンが前記音響アイソレータの前記1対の開口部に挿通可能であり、前記音響導波管の前記穴に挿入可能であるように、前記音響導波管の前記穴と位置合わせされている、実施態様16に記載の超音波器具。
(19) 前記穴、前記アンカーピン、及び前記音響アイソレータは、前記音響導波管の前記長手方向軸に対してノード位置にて位置決めされている、実施態様16に記載の超音波器具。
(20) 超音波トランスデューサと、穴を含む音響導波管であって、前記穴は前記音響導波管を通って延在する、音響導波管と、アンカーピンと、音響アイソレータと、を備える超音波器具を組み立てる方法であって、
(a)前記音響導波管の穴を遮断するステップであって、前記穴は、前記音響導波管の長手方向軸に対してノード位置に位置する、ステップと、
(b)前記音響導波管の前記穴にて前記音響導波管の周りにエラストマー材料をオーバーモールド成形し、それによって、前記音響アイソレータが前記穴の両側に孔を含むように前記音響アイソレータを形成するステップと、
(c)前記超音波器具の機構部を通って前記アンカーピンを挿入するステップと、
(d)前記音響導波管が前記超音波器具に対して長手方向に固定されるように前記音響アイソレータ及び前記穴を通って前記アンカーピンを更に挿入するステップと、
を含む、方法。

Claims (18)

  1. 超音波器具であって、
    (a)超音波トランスデューサと、
    (b)前記超音波トランスデューサと音響通信する音響導波管であって、前記音響導波管は、長手方向軸を画定し、前記音響導波管は、
    (i)前記音響導波管を通って横方向に延在する穴と、
    (ii)アンカーピンであって、前記アンカーピンは、前記穴に挿通可能であり、前記超音波器具に対して前記音響導波管を固定するように動作可能である、アンカーピンと、
    (iii)前記穴を有する前記音響導波管の周りにオーバーモールド成形されている音響アイソレータであって、前記音響アイソレータは、前記音響導波管の周りに配置されており、前記音響導波管を音響的に隔離するように動作可能であり、前記音響アイソレータは、前記音響アイソレータを通って延在する第1の開口部を備え、前記第1の開口部は、前記アンカーピンを受容するように構成されている、音響アイソレータと、
    を備える、音響導波管と、
    (c)前記音響導波管と音響通信する超音波ブレードであって、前記超音波トランスデューサが、前記音響導波管を介して前記超音波ブレードを駆動して超音波的に振動させるように動作可能である、超音波ブレードと、
    を備え
    前記音響導波管の前記穴は、面取り縁を含み、
    前記音響アイソレータの前記第1の開口部は、前記音響導波管の前記穴よりも大きい、超音波器具。
  2. 前記音響アイソレータは、エラストマー材料を含む、請求項1に記載の超音波器具。
  3. 前記音響アイソレータは、シリコーンを含む、請求項1に記載の超音波器具。
  4. 前記音響アイソレータは、前記音響導波管の前記長手方向の長さに沿って音響ノードにて位置決めされている、請求項1に記載の超音波器具。
  5. 前記音響アイソレータ、前記穴、及び、前記アンカーピンは、全て、前記音響導波管の前記長手方向軸に沿って同じノードに配置されている、請求項4に記載の超音波器具。
  6. 前記音響導波管は、前記音響導波管の前記長手方向軸に沿ってノード位置にて位置決めされたOリングを更に含み、前記Oリングは、前記音響アイソレータの遠位に位置決めされている、請求項1に記載の超音波器具。
  7. 前記Oリングは、前記音響導波管を音響的に隔離するように構成されている、請求項6に記載の超音波器具。
  8. 前記音響導波管の前記アンカーピンは、前記音響導波管の前記長手方向軸に対して直交して配向されている、請求項1に記載の超音波器具。
  9. 前記音響アイソレータの前記第1の開口部は、前記音響導波管の前記穴の上に位置合わせされている、請求項に記載の超音波器具。
  10. 前記音響アイソレータは、第2の開口部を更に備える、請求項1に記載の超音波器具。
  11. 前記アンカーピンは、前記音響アイソレータの前記第1の開口部に挿入可能であり、前記音響導波管は、前記音響アイソレータの前記第2の開口部を通って延在する、請求項10に記載の超音波器具。
  12. 前記第2の開口部は、前記第1の開口部に対して直角である、請求項10に記載の超音波器具。
  13. 前記音響アイソレータは、前記音響アイソレータが実質的に均一の厚さを有するように前記音響導波管から外方に延在する、請求項1に記載の超音波器具。
  14. 超音波器具であって、
    (a)超音波トランスデューサであって、電力を超音波振動に変換するように動作可能である、超音波トランスデューサと、
    (b)前記超音波トランスデューサと音響通信する音響導波管であって、前記音響導波管は、第1の長手方向軸を画定し、前記音響導波管は、
    (i)前記音響導波管を通って延在する穴であって、前記穴は、第2の長手方向軸を画定する、穴と、
    (ii)前記穴内に受容されるように構成されたアンカーピンと、
    (iii)前記穴を有する前記音響導波管の周りにオーバーモールド成形されている音響アイソレータであって、前記音響アイソレータは、前記音響導波管の一部分を取り囲み、前記音響アイソレータは、前記音響導波管の前記第1の長手方向軸の周りに配向された単一の開口部と、前記穴の前記第2の長手方向軸の周りに配向された1対の開口部と、を含む、音響アイソレータと、
    を備える、音響導波管と、
    (c)前記音響導波管と音響通信する超音波ブレードであって、前記超音波トランスデューサが、前記音響導波管を介して前記超音波ブレードを駆動して超音波的に振動させるように動作可能である、超音波ブレードと、
    を備え
    前記音響導波管の前記穴は、面取り縁を含み、
    前記音響アイソレータの前記1対の開口部は、前記音響導波管の前記穴よりも大きい、超音波器具。
  15. 前記音響アイソレータは、エラストマー材料で形成されている、請求項14に記載の超音波器具。
  16. 前記音響アイソレータの前記1対の開口部は、前記アンカーピンが前記音響アイソレータの前記1対の開口部に挿通可能であり、前記音響導波管の前記穴に挿入可能であるように、前記音響導波管の前記穴と位置合わせされている、請求項14に記載の超音波器具。
  17. 前記穴、前記アンカーピン、及び前記音響アイソレータは、前記音響導波管の前記第1の長手方向軸に対してノード位置にて位置決めされている、請求項14に記載の超音波器具。
  18. 超音波トランスデューサと、穴を含む音響導波管であって、前記穴は前記音響導波管を通って延在する、音響導波管と、アンカーピンと、音響アイソレータと、を備える超音波器具を組み立てる方法であって、
    (a)前記音響導波管の前記穴を遮断するステップであって、前記穴は、面取り縁を含み、前記音響導波管の長手方向軸に対してノード位置に位置する、ステップと、
    (b)オーバーモールド成形工具を前記面取り縁上に置き、前記穴を前記オーバーモールド成形工具で塞ぎ、前記音響導波管の周りにエラストマー材料をオーバーモールド成形し、それによって、前記音響アイソレータが前記穴の両側に、前記穴よりも大きい孔を含むように前記音響アイソレータを形成するステップと、
    (c)前記超音波器具の機構部を通って前記アンカーピンを挿入するステップと、
    (d)前記音響導波管が前記超音波器具に対して長手方向に固定されるように前記音響アイソレータ及び前記穴を通って前記アンカーピンを更に挿入するステップと、
    を含む、方法。
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