(本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機1の構成等)
図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう。)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。これらは、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどであればよい。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を更新表示などにより変動させる(変動可能に表示する)ことである(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。可変表示の最後には、表示結果(可変表示結果)として所定の特別図柄が停止表示(導出表示などともいう)される(後述の他の可変表示についても同じ)。なお、図柄(特に、後述の飾り図柄)の変動として、スクロール表示、変形、拡大/縮小などが行われてもよい。
なお、以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。
画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。一例として、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)が行われる。
画像表示装置5の画面上には、表示エリア5HL、5HR、5HAも配置されている。これら表示エリアには、実行が保留されている、又は、実行中の特図ゲーム(飾り図柄の可変表示)に対応する対応画像が表示される。
表示エリア5HLに表示される対応画像は、実行が保留されている第1特図ゲーム(飾り図柄の可変表示)を示す。当該対応画像は、第1保留表示画像(ここでは、丸の画像)ともいい、右詰めで表示される。
表示エリア5HRに表示される対応画像は、実行が保留されている第2特図ゲーム(飾り図柄の可変表示)を示す。当該対応画像は、第2保留表示画像(ここでは、丸の画像)ともいい、左詰めで表示される。
なお、特図ゲームの保留数は、特図保留記憶数ともいう。特に、第1特図ゲームの保留数を、第1特図保留記憶数という。第2特図ゲームの保留数を、第2特図保留記憶数という。第1保留表示画像の数により、第1特図保留記憶数が示され、第2保留表示画像の数により、第2特図保留記憶数が示される。第1保留表示画像及び第2保留表示画像を総称して、総称して保留表示画像ということがある。
表示エリア5HAに表示される対応画像は、実行中の特図ゲーム(飾り図柄の可変表示でもある。以下同じ。)を示す。当該対応画像は、アクティブ表示画像ともいう。アクティブ表示画像は、保留表示画像を拡大した画像とする場合がある。
保留されている第1特図ゲームが実行(消化)されたときには、表示エリア5HLに表示されている各対応画像(第1保留表示画像)が右にシフトし、最も右の対応画像(消化される第1特図ゲームに対応した画像)は、表示エリア5HAに移動してアクティブ表示画像として表示される。保留されている第2特図ゲームが実行(消化)されたときには、表示エリア5HRに表示されている各対応画像(第2保留表示画像)が左側にシフトし、最も左の対応画像(消化される第2特図ゲームに対応した画像)は、表示エリア5HAに移動してアクティブ表示画像として表示される。アクティブ表示画像は、対応する特図ゲームの実行終了時(可変表示結果の導出表示時)などの適宜のタイミングで消去される。
また、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとはそれぞれ、複数のLEDを含んで構成され、LEDの点灯個数によって、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを表示する。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。
普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、第1始動口スイッチ22A(図2参照)がオンし、これによって、当該遊技球の進入が検出される(このときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。)。
普通可変入賞球装置6Bは、普通電動役物用のソレノイド81(図2参照)によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、例えば、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が普通入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、第2始動口スイッチ22B(図2参照)がオンし、これによって、当該遊技球の進入が検出される(このときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。)。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、大入賞口扉用となるソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(例えば、通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23(図2参照)がオンし、これによって、当該遊技球の進入が検出される。このときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)の可変表示を行う。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)ともいう。
普図ゲームは、遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づいて実行される。遊技球が通過ゲート41を通過したときには、図2のゲートスイッチ21がオンになり、これにより当該遊技球の通過が検出される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2における画像表示装置5の上部の中央には、役物200が設けられる。役物200は、下方向の画像表示装置9の前面側、つまり、遊技者から見て画像表示装置5の画面の手前側に、役物用モータ127(他のアクチュエータであってもよい)によって移動可能に構成される。役物200の待機位置(初期位置)は、図1で示す画像表示装置5の上部の中央である。役物200は、待機位置から、後述の図29(C)で示すように、保留表示画像やアクティブ表示画像を表示する表示エリア5HL,5HR,5HAの前面側に移動可能である。なお、役物200は、LED等の発光装置によって発光可能なように構成されてもよい。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
打球供給皿(上皿)を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン126が設けられている。プッシュボタン126は、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン126の設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン126に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ127(図2参照)が設けられている。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行(特図ゲーム、普図ゲームの実行など)を制御する機能(演出制御基板12に向けて演出制御コマンドを送信する機能を含む。)を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
一例として、CPU103がROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、主基板11の機能(遊技の進行の制御)を実現する。このとき、ROM101が記憶する各種データ(変動パターン、演出制御コマンド、各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号が入力される入力ポートと、各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
CPU103は、I/O105を介して、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号を出力し、これらを制御する。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技媒体が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される演出制御コマンドは、中継基板15によって中継される。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて各種の演出(飾り図柄の可変表示を含む。)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御用CPU120がROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、演出制御基板12の機能(演出の実行)を実現する。このとき、ROM121が記憶する各種データ(演出制御パターンに用いるデータや各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令に基づき、画像表示装置5において表示する演出画像の映像信号を出力し、画像表示装置5に演出画像を表示する。一例として、表示制御部123には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などが搭載されていればよい。
乱数回路124は、演出動作を制御するときに使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
音声制御基板13は、演出制御基板12からの効果音信号に基づき、スピーカ8L、8Rから音声(効果音信号が指定する音声)を出力させる機能を有する。
ランプ制御基板14は、演出制御基板12からの電飾信号に基づき、遊技効果ランプ9の点灯/消灯駆動(電飾信号が示す駆動内容による点灯/消灯)を行う機能を有する。
画像表示装置5は、液晶パネル、ELパネルなどからなる表示パネルと、当該表示パネルを駆動するドライバ回路などを備える。表示制御部123からI/O125を介して画像表示装置5に供給された映像信号は、前記ドライバ回路に入力される。ドライバ回路は、当該映像信号が表す画像を表示パネルに表示させる。これによって、画像表示装置5には、各種の演出画像などが表示されることになる。
演出制御用CPU120は、プッシュボタン126に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す操作検出信号を、プッシュセンサ127からI/O125を介して入力する。また、演出制御用CPU120は、I/O125を介して役物用モータ127に駆動信号を出力することにより、役物200を動作させる。
(遊技の進行や演出の進行など)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドルへの遊技者による回転操作により、遊技媒体(遊技球)が遊技領域に向けて発射される。
遊技領域を流下した遊技球が通過ゲート41を通過したときには、普図ゲーム(普通図柄の可変表示)が開始される。なお、すでに他の普図ゲームが実行されている、下記の開放制御中など、普図ゲームを開始できないとき(開始条件が成立していないとき)には、4つなどを上限として普図ゲームの実行は保留される。保留された普図ゲームは、当該普図ゲームを開始できる開始条件の成立(他の普図ゲームが実行されておらず、開放制御中でもないなど)により実行される。普図保留記憶数が上限値に達しているときに遊技球が通過ゲート41を通過したときには、当該普図保留記憶数は増えないで、当該通過は無効化される。
普図ゲームで停止表示される可変表示結果には、普図当り図柄(例えば、「7」などの普図)と、普図ハズレ図柄(例えば、「−」などの普図)と、がある。普図当り図柄が停止表示(導出)されるときは、可変表示結果が「普図当り」のときである。普図ハズレ図柄が停止表示(導出)されるときは、可変表示結果が「普図ハズレ」のときである。
「普図当り」のときには、普通可変入賞球装置6Bの可動翼片を所定期間傾動位置とする開放制御(第2始動入賞口が開放状態になる。)が行われる。
遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入したときには、第1特図ゲームが開始される。また、遊技球が、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入したときには、第2特図ゲームが開始される。なお、すでに他の特図ゲームが実行されている、後述の大当り遊技状態に制御されているときなど、特図ゲームを開始できないとき(開始条件が成立していないとき)には、それぞれ4つなどを上限として特図ゲームの実行は保留される。保留された特図ゲームは、特図ゲームを開始できる開始条件の成立(他の特図ゲームが実行されておらず、大当り遊技状態中でもないなど)により実行される。第1特図保留記憶数が上限値に達しているときに遊技球が第1始動入賞口を進入したときには、当該第1特図保留記憶数は増えないで、当該進入は無効化される(賞球はあってもよい)。第2特図保留記憶数が上限値に達しているときに遊技球が第2始動入賞口を進入したときには、当該第2特図保留記憶数は増えないで、当該進入は無効化される(賞球はあってもよい)。第1特図保留記憶数を増やす遊技球の第1始動入賞口への進入(入賞)を第1始動入賞ともいう。第2特図保留記憶数を増やす遊技球の第2始動入賞口への進入(入賞)を第2始動入賞ともいう。これら入賞を総称して単に始動入賞ともいう。
特図ゲームで停止表示される可変表示結果には、大当り図柄(例えば、「3」、「7」などの特図)と、ハズレ図柄(例えば、「−」などの特図)と、がある。大当り図柄が停止表示(導出)されるときは、可変表示結果が「大当り」のときである。ハズレ図柄が停止表示(導出)されるときは、可変表示結果が「ハズレ」のときである。
第1特図ゲーム又は第2特図ゲームの可変表示結果が「大当り」(特定表示結果)のときには、遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態に制御される。可変表示結果が「ハズレ」のときには、大当り遊技状態には制御されない。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間)の経過タイミングと、所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。このような開放状態をラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)という。大当り遊技状態では、当該ラウンド遊技が、所定の上限回数(例えば「15回」)に達するまで繰返し実行される(ラウンド遊技以外の期間では、大入賞口が閉鎖する。)。
「大当り」には、「非確変」、「確変」という大当り種別が設定されている。大当り種別が「非確変」のときには、「3」の大当り図柄が停止表示される。大当り種別が「確変」のときには、「7」の大当り図柄が停止表示される。
なお、大当り種別が「確変」のときの「大当り」を「確変大当り」、大当り種別が「非確変」のときの「大当り」を「非確変大当り」ということがある。また、「確変大当り」に基づく大当り遊技状態を「確変大当り遊技状態」ということがある。また、「非確変大当り」に基づく大当り遊技状態を「非確変大当り遊技状態」ということがある。
確変大当り遊技状態が終了した後には、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御される。確変状態は、次回の大当り遊技状態が開始されるまで継続する。確変状態は、遊技者にとって有利な遊技状態である。
確変大当り遊技状態又は非確変大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間(可変表示の期間)が通常状態よりも短くなる時短状態に制御される。時短状態は、所定回数(この実施の形態では、100回)の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の終了条件が先に成立するまで、継続する。時短状態は、遊技者にとって有利な遊技状態である。
なお、時短状態では、通常状態などの時短状態になっていない非時短状態よりも第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを開放状態と閉鎖状態とに変化させる。例えば、普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図の可変表示の期間であり、普図変動時間ともいう。)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御などにより、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で開放状態と閉鎖状態とに変化させればよい。このような制御は、高開放制御(「時短制御」あるいは「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、遊技状態は、通常状態よりも遊技者にとって有利な状態となる。
なお、通常状態とは、大当り遊技状態等の有利状態や、時短状態や、確変状態等の遊技者にとって有利な状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
時短状態は、「高ベース」などともいわれ、時短状態でない遊技状態は、「低ベース」「非時短状態」などともいわれる。確変状態は、「高確」などともいわれ、確変状態でない遊技状態は、「低確」、「非確変」などともいわれる。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示(これも演出の一種である。)が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて可変表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるときには、飾り図柄の可変表示の表示結果(可変表示結果)となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出表示)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示態様などのことである。
また、この実施の形態では、可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。リーチ演出として、演出態様がそれぞれ異なるノーマルリーチ、スーパーリーチA、及び、スーパーリーチBが用意されている。この実施の形態では、大当り期待度は、スーパーリーチB>スーパーリーチA>ノーマルリーチの順で高い。
大当り期待度は、例えば、特図ゲームの可変表示結果が「大当り」となる割合であり、ここでは、飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる割合でもある。
また、この実施の形態では、保留表示画像として表示される対応画像の表示色を変化させる保留変化演出と、アクティブ表示画像として表示される対応画像の表示色を変化させるアクティブ変化演出と、が用意されている(図28〜図31)。保留変化演出やアクティブ変化演出を総称して保留・アクティブ変化演出ということがある。なお、この実施の形態では、保留変化演出やアクティブ変化演出の一態様として、対応画像の表示色を変化させないガセ(失敗)の態様も用意されている。保留・アクティブ変化演出は、1つの対応画像について複数回行われることがある。保留・アクティブ変化演出(表示色の変化)は、先読み判定の判定結果に基づいて実行される先読み予告の一種である。先読み判定は、当該特図ゲームの実行前(ここでは、第1始動入賞の発生時、第2始動入賞の発生時)に行われる判定であり、保留された特図ゲームの可変表示結果(飾り図柄の可変表示の表示結果でもある)が「大当り」となるかなどを判定するものである。保留・アクティブ変化演出により変化した対応画像の表示色は、その対応画像に対応する特図ゲームや飾り図柄の可変表示(ターゲットともいう。)の大当り期待度を報知する。
特図ゲームの可変表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、確変大当りのときに「7」、非確変大当りのときに「6」など)が揃って停止表示される。
可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示されることがある。また、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ組合せ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示されることもある。
(パチンコ遊技機の主要な動作)
以下、パチンコ遊技機1の主要な動作をフローチャートなどを参照して説明するが、各動作(各処理)では下記で説明されない処理などが行われる場合がある。
(主基板11の主要な動作)
主基板11では、CPU103が遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込み処理は、所定期間(例えば2ミリ秒)ごとに供給されるCTC(カウンタ/タイマ回路)からの割込み要求信号によるタイマ割り込みが発生するごと(割込み要求信号の供給間隔である所定時間(2ms)ごと)に実行される。遊技制御用タイマ割込み処理では、CPU103は、スイッチ処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理などを実行し、遊技制御用タイマ割込み処理がタイマ割り込みごとに繰り返し実行されることで、遊技の制御などが実現される。
スイッチ処理では、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから検出信号が入力されたかを判定することによって、各スイッチがオンとなったか否か(つまり、遊技球の進入又は通過があったか否か)をスイッチごとに判定する。この判定の結果は、特別図柄プロセス処理や普通図柄プロセス処理において使用される。
遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
特別図柄プロセス処理は、スイッチ処理での判定結果などに基づいて、特図ゲームの保留や実行、大当り遊技状態などを実現する処理(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、大入賞口扉用のソレノイド82の制御を含む。)である。なお、特別図柄プロセス処理では、遊技の進行に応じて演出制御コマンドの送信設定を行う。
普通図柄プロセス処理は、スイッチ処理での判定結果などに基づいて、普図ゲームの保留や実行、普図当りのときの普通可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)の開放状態などを実現する処理(普通図柄表示器20、普図保留表示器25C、普通電動役物用のソレノイド81の制御を含む。)である。
コマンド制御処理は、特別図柄プロセス処理などで送信設定された演出制御コマンドを、主基板11から演出制御基板12に対して実際に伝送させる処理である。
(特別図柄プロセス処理で送信設定される演出制御コマンド)
次に、特別図柄プロセス処理にて送信設定され、コマンド制御処理にて主基板11から演出制御基板12に送信される演出制御コマンドについて説明する。図3に、主な演出制御コマンドの例を示す。なお、以下の「(H)」は16進数であることを示す。
コマンド81XX(H)は、開始する特図ゲームの種類やその変動パターン(可変表示の実行時間(特図変動時間)や、飾り図柄の可変表示のパターンを指定するもの、図10参照)を指定(通知)する変動パターン指定コマンドである。「XX」(EXTデータ)に、開始する特図ゲームが第1特図ゲームであるか第2特図ゲームであるかと、その変動パターンと、に応じた数値が設定される(例えば、第1特図ゲーム開始で変動パターンがPA1−1なら「00」、第2特図ゲーム開始で変動パターンがPA1−1なら「01」など)。当該コマンドは、特図ゲーム開始時(変動開始時)に送信される。なお、第1特図ゲームの開始や第2特図ゲームの開始を個別に指定する演出制御コマンドを別途用意してもよい。この場合には、第1特図ゲームと第2特図ゲームとで共通の数値が変動パターンに応じて「XX」に設定されてもよい。
コマンド8CXX(H)は、開始する特図ゲームの可変表示結果を指定(通知)する表示結果指定コマンドである。「XX」には、可変表示結果に対応する数値が設定される(例えば、「ハズレ」なら「00」、「非確変大当り」なら「01」、「確変大当り」なら「02」など)。当該コマンドは、特図ゲームの開始時に送信される。
コマンド8F00(H)は、特図ゲームの終了(つまり、可変表示結果を導出表示すること)を指定(通知)する図柄確定指定コマンドである。当該コマンドは、特図ゲームの終了時に送信される。
コマンドA000(H)は、大当り遊技状態の開始(ファンファーレの開始)を指定(通知)する当り開始指定コマンドである。なお、ファンファーレとは、大当り遊技状態の開始時に実行される演出であり、大当り遊技状態になったことを報知する演出などである。当該コマンドは、大当り遊技状態の開始時に送信される。
コマンドA300(H)は、大当り遊技状態の終了(エンディングの開始でもある)を指定(通知)する当り終了指定コマンドである。なお、エンディングとは、大当り遊技状態の終了時に実行される演出であり、大当り遊技状態が終了することを報知する演出などである。当該コマンドは、最後のラウンド遊技の終了時に送信される。
コマンドB100(H)は、第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づく第1始動入賞が発生したことを指定(通知)する第1始動入賞指定コマンドである。コマンドB200(H)は、第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づく第2始動入賞が発生したことを指定(通知)する第2始動入賞指定コマンドである。これらコマンドを始動入賞指定コマンドと総称することがある。当該コマンドは、始動入賞発生時に送信される。
コマンドC000(H)は、第1特図保留記憶数が1つ増加することを指定(通知)する第1特図保留記憶数加算指定コマンドである。C100(H)は、第2特図保留記憶数が1つ増加することを指定(通知)する第2特図保留記憶数加算指定コマンドである。これらコマンドを特図保留記憶数加算指定コマンドと総称することがある。当該コマンドは、始動入賞発生時(保留が増えたとき)に送信される。
コマンドC200(H)は、第1特図保留記憶数が1つ減少することを指定(通知)する第1特図保留記憶数減算指定コマンドである。コマンドC300(H)は、第2特図保留記憶数が1つ減少することを指定(通知)する第2特図保留記憶数減算指定コマンドである。これらコマンドを特図保留記憶数減算指定コマンドと総称することがある。当該コマンドは、特図ゲーム開始時(保留が減ったとき)に送信される。
コマンドC4XX(H)は、第1始動入賞が発生したとき(第1特図ゲームが保留されたとき)に行われる先読み判定の判定結果などを指定(通知)する第1先読み判定結果指定コマンドである。コマンドC5XX(H)は、第2始動入賞が発生したとき(第2特図ゲームが保留されたとき)に行われる先読み判定の判定結果などを指定(通知)する第2先読み判定結果指定コマンドである。各コマンドの「XX」には、先読み判定の判定結果や判定無しに対応する数値が設定される(図7(B)参照。詳しくは後述)。当該コマンドは、先読み判定時に送信される。これら第1先読み判定結果指定コマンド及び第2先読み判定結果指定コマンドを、先読み判定結果指定コマンドと総称することがある。
(特別図柄プロセス処理)
図4は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
図5は、始動入賞判定処理(ステップS101)の一例を示すフローチャートである。
始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(前記のスイッチ処理の判定結果を参照すればよい。以下、各種スイッチのオン判定について同じ。)(ステップS201)。第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;Yes)、第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。CPU103は、例えば、RAM102に設けられた第1保留記憶数カウンタ(第1特図保留記憶数をカウントするカウンタ)の格納値である第1保留記憶数カウント値により、第1特図保留記憶数を特定できればよい(以下、第1特図保留記憶数について同じ。)。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、第1始動入賞の発生として、RAM102に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;Yes)、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;Yes)、第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS205)。CPU103は、例えば、RAM102に設けられた第2保留記憶数カウンタ(第2特図保留記憶数をカウントするカウンタ)の格納値である第2保留記憶数カウント値により、第2特図保留記憶数を特定できればよい(以下、第2特図保留記憶数について同じ。)。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;No)、第2始動入賞の発生として、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS206)。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したとき(第1始動入賞が発生したとき)には第1特図保留記憶数が1増加するように更新され、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したとき(第2始動入賞が発生したとき)には第2特図保留記憶数が1増加するように更新される。このときには、RAM102に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新する(ステップS208)。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、始動入賞の発生時に対応した所定の遊技用乱数を抽出する(ステップS209)。一例として、ステップS209の処理では、乱数回路104やRAM102に設けられたランダムカウンタ(遊技用乱数更新処理で値が更新される。)等によって更新される数値データのうちから、特図表示結果(特図ゲームの可変表示結果)決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データが抽出される。こうして抽出された各乱数値を示す数値データが保留データとして、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部(RAM102に設けられる。)における空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(ステップS210)。
ステップS210の処理では、例えば始動口バッファ値が「1」であるときに、保留データが図6(A)の第1特図保留記憶部にセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときに、保留データが図6(B)の第2特図保留記憶部にセットされる。このようにして、保留された特図ゲームを表す保留データが特図保留記憶部に記憶される。
図6(A)に示すように、第1特図保留記憶部は、例えば、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号「1」〜「4」と関連付けて、乱数値MR1〜MR3の数値データを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、実行が保留されている第1特図ゲームを示す。
図6(B)に示すように、第2特図保留記憶部は、例えば、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号「1」〜「4」と関連付けて、乱数値MR1〜MR3の数値データを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、実行が保留されている第2特図ゲームを示す。
この実施の形態では、このようにして、未だ開始されていない(実行が保留されている)特図ゲーム(特に、特図ゲームに関する情報)が保留記憶として記憶されることになる。
図5に戻り、ステップS210の処理に続いて、先読み判定処理を行う(ステップS211)。先読み判定処理は、先読み判定を行う処理であり、今回特図保留記憶部に格納されたデータ(ここでは、乱数値MR1のデータ)に基づいて行われる。なお、先読み判定に使用されるデータは、今回特図保留記憶部に格納されたデータと同じデータであればよく、RAM102における特図保留記憶部以外の他の領域に保持されて、用いられてもよい。
図7に例示する先読み判定処理では、CPU103は、まず、始動口バッファ値が「1」であれば(第1始動入賞が発生したとき)、第1始動入賞指定コマンドの送信設定を行なってから第1特図保留記憶数加算指定コマンドの送信設定を行い、始動口バッファ値が「2」であれば(第2始動入賞が発生したとき)、第2始動入賞指定コマンドの送信設定を行なってから第2特図保留記憶数加算指定コマンドの送信設定を行う(ステップS401)。
次に、CPU103は、現在が大当り遊技状態であるか否かを判定する(ステップS402)。現在が大当り遊技状態であるか否かは、例えば、特図プロセスフラグの値によって特定できる。ここでは、「4」〜「7」であれば大当り遊技状態中とする。大当り遊技状態中でない場合(ステップS402;No)、現在が時短状態であるか否かを判定する(ステップS403)。現在が時短状態であるか否かは、時短フラグ(RAM102に設けられ、時短状態中にオン状態になるフラグ)の状態によって特定すればよい(以下、同じ)。
現在が時短状態中である場合(ステップS403;Yes)、現在が大当り遊技状態の場合(ステップS402;Yes)、始動口バッファ値が「2」であるかを判定する(ステップS404)。
始動口バッファ値が「2」である場合(ステップS404;Yes)、時短状態中でない場合(ステップS403;No)、CPU103は、今回保留された特図ゲームの表示結果(特別図柄の可変表示結果であり、以下、特図表示結果ともいう。)が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS405、ここでは、当該判定が先読み判定に該当する)。
例えば、今回のステップS209で抽出した乱数値MR1(今回のステップS210で特図保留記憶部に新たに格納された乱数値MR1)に基づいて、後述のステップS239と同様に、第1特図表示結果決定テーブル又は第2特図表示結果決定テーブル(特図ゲームの開始条件の成立時に可変表示結果を決定するときに参照するテーブル。詳細は後述)を参照し、当該乱数値MR1に合致する決定値に割り当てられた決定結果(特図表示結果)が「大当り」であるときに「大当り」であると判定する(大当り判定)。遊技状態が非確変状態のときには、第1特図表示結果決定テーブルが参照され、遊技状態が確変状態のときには、第2特図表示結果決定テーブルが参照される。遊技状態が確変状態であるか否かは、RAM102に設けられ確変状態のときにオン状態となる確変フラグに基づいて特定すればよい(以下、同じ)。後述のように、確変状態のときの方が、大当りと判定される可能性が高い。
大当り判定のときは(ステップS405;Yes)、「大当り判定」を先読み判定結果として指定する先読み判定結果指定コマンドの送信設定を行う(ステップS407)。例えば、「02」をEXTデータとして設定した先読み判定結果指定コマンドの送信設定を行う(図7(B)参照)。
大当り判定でないとき(ハズレ判定のとき)は(ステップS405;No)、「ハズレ判定」を先読み判定結果として指定する先読み判定結果指定コマンドの送信設定を行う(ステップS410)。例えば、「01」をEXTデータとして設定した先読み判定結果指定コマンドの送信設定を行う(図7(B)参照)。
始動口バッファ値が「1」である場合(ステップS404;No)、保留・アクティブ変化演出の実行を制限するため、先読み判定を行わなかった旨の「判定無し」を指定する先読み判定結果指定コマンドの送信設定を行う(ステップS413)。例えば、「00」をEXTデータとして設定した先読み判定結果指定コマンドの送信設定を行う(図7(B)参照)。
なお、ステップS407、S410、S413では、始動口バッファが「1」であれば、第1先読み判定結果指定コマンドが送信設定され、始動口バッファが「2」であれば、第2先読み判定結果指定コマンドが送信設定される。
なお、当該処理にて送信設定された各コマンド(始動入賞指定コマンド、特図保留記憶数加算指定コマンド、先読み判定結果指定コマンド)の1セットは、始動入賞時コマンドとして、このあとのコマンド制御処理にて一括送信される(送信順序は、始動入賞指定コマンド→特図保留記憶数加算指定コマンド→先読み判定結果指定コマンド)。なお、第1始動入賞指定コマンド、第1特図保留記憶数加算指定コマンド、第1先読み判定結果指定コマンドのセットを第1始動入賞時コマンドといい、第2始動入賞指定コマンド、第2特図保留記憶数加算指定コマンド、第2先読み判定結果指定コマンドのセットを第2始動入賞時コマンドという。
図5に戻り、CPU103は、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS214)。このとき、始動口バッファ値が「2」であれば(ステップS214;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値(始動口バッファ値)を「0」に初期化してから(ステップS215)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、始動口バッファ値が「1」であるときには(ステップS214;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS216)、ステップS204の処理に進む。
図4に示すステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が「0」のときに実行される。図8は、特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。
特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、第2特図保留記憶部の先頭領域(保留番号「1」に対応する記憶領域)に記憶されている乱数値MR1〜MR3の数値データを読み出す(ステップS232)。これにより、第2始動入賞の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えばRAM102の変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS233)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS233では、合計保留記憶数を1減算するように更新する。そして、RAM102に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;No)、第1特図保留記憶部の先頭領域(保留番号「1」に対応する記憶領域)に記憶されている乱数値MR1〜MR3の数値データを読み出す(ステップS236)。これにより、第1始動入賞の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えばRAM102の変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS237)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS237の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新する。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
この実施の形態では、上記処理により第2特図ゲームは、第1特図ゲームよりも優先して実行される。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果(特図ゲームの可変表示結果)である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」のいずれかに決定する(ステップS239)。一例として、ステップS239の処理では、予めROM101に用意された第1特図表示結果決定テーブル(確変フラグがオフで非確変状態のときに参照される)又は第2特図表示結果決定テーブル(確変状態のときに参照される)が用いられる。各特図表示結果決定テーブルでは、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファに読み出した特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて、特図表示結果決定テーブルを参照することにより、特図表示結果を決定すればよい。なお、CPU103は、確変状態のときには、確変状態でないときよりも高い決定割合で特図表示結果を「大当り」に決定する。
CPU103は、ステップS239の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS240;Yes)、RAM102に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。
その後、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。一例として、ステップS242の処理では、予めROM101に用意された大当り種別決定テーブルが用いられる。大当り種別決定テーブルでは、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、大当り種別を「確変」、「非確変」のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファに読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別決定テーブルを参照することにより、大当り種別を決定すればよい。
その後、大当り種別を記憶させる。CPU103は、RAM102に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示すデータを格納することにより、大当り種別を記憶させる(ステップS243)。
ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではない場合や(ステップS240;No)、ステップS243の処理を実行した後には、今回実行する特図ゲームの可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄を決定する(ステップS244)。一例として、大当りフラグがオフのときには、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄を確定特別図柄に決定する。一方、大当りフラグがオンのときには、大当り種別バッファに記憶された大当り種別に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定する。
ステップS244の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を「1」に更新してから(ステップS245)、特別図柄通常処理を終了する。
ステップS235にて第1特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS246)、特別図柄通常処理を終了する。所定のデモ表示設定は、演出制御基板12側でデモ表示などを実行させるための設定である。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が「1」のときに実行される。図9は、変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。
図9に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS261;Yes)、大当り時の変動パターンを決定する(ステップS262)。一方、大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;No)、ハズレ時の変動パターンを決定する(ステップS263)。変動パターンは、特図ゲームや飾り図柄の可変表示の実行時間(特図変動時間)や、飾り図柄の可変表示のパターンを指定するものである。
図10は、この実施の形態で使用される変動パターンを示している。この実施の形態では、ハズレ時の変動パターンとして、PA1−1、PA2−1、PA3−2〜PA3−4がある。また、大当り時の変動パターンとして、PB3−2〜PB3−4がある。PA1−1、PA2−1は、非リーチを指定する。PA2−1は、特図変動時間(特図ゲームの実行期間)が通常(PA1−1)よりも短くなっている時短用(短縮有り)のパターンである。PA3−2、PB3−2は、ノーマルリーチの実行を指定し、PA3−3、PB3−3は、スーパーリーチAの実行を指定し、PA3−4、PB3−4は、スーパーリーチBの実行を指定する。
スーパーリーチBの実行を指定する変動パターンPA3−4,PB3−4に基づく変動表示においては、擬似連の変動表示が実行された後に、リーチ状態となり、スーパーリーチBのリーチ演出が実行される。擬似連とは、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものの複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行なわれているように見せる演出表示である擬似連続変動を示す略語であり、1の始動入賞に対して、あたかも複数回の図柄の変動表示(可変表示)が実行されたかのように見せるために、1の始動入賞に対して決定された変動時間内にて、全部の図柄列(左,中,右)について仮停止と、再変動とを所定回数実行する特殊な変動パターン(変動表示パターンともいう)のことを指す。
ステップS262の処理では、例えば、ROM101に用意された大当り用変動パターン決定テーブルを用いて、大当り時の変動パターンが決定される。大当り用変動パターン決定テーブルでは、例えば図10の決定割合を実現するように、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、決定結果としての大当り時の各変動パターン(PB3−2〜PB3−4)に割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファに読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、大当り用変動パターン決定テーブルを参照することにより、大当り時の変動パターン(PB3−2〜PB3−4のいずれか)を決定すればよい。
また、ステップS263の処理では、例えばROM101に用意された第1ハズレ用変動パターン決定テーブル又は第2ハズレ用変動パターン決定テーブルを用いて、ハズレ時の変動パターンが決定される。第1ハズレ用変動パターン決定テーブルは時短状態でないときに用いられ、第2ハズレ用変動パターン決定テーブルは時短状態のときに用いられる。時短状態であるかは、時短フラグにより特定する。第1ハズレ変動パターン決定テーブルでは、図11(A)の決定割合を実現するように、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、決定結果としてのハズレ時の変動パターン(PA1−1、PA3−2〜PA3−4)に割り当てられていればよい。第2ハズレ変動パターン決定テーブルでは、図11(B)の決定割合を実現するように、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、決定結果としてのハズレ時の変動パターン(PA2−1、PA3−2〜PA3−4)に割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファに読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、第1又は第2ハズレ変動パターン決定テーブルを参照することにより、ハズレ時の変動パターン(PA1−1、PA3−2〜PA3−4のいずれか、又は、PA2−1、PA3−2〜PA3−4のいずれか)を決定すればよい。
図11及び図12を参照すると、変動パターンの決定割合は、ハズレ時は、PA1−1又はPA2−1>PA3−2>PA3−3>PA3−4の順で高い。大当り時は、PB3−4>PB3−3>PB3−2の順で高い。このため、スーパーリーチB>スーパーリーチA>ノーマルリーチの順で大当り期待度が高い。また、時短状態のときには、特図変動時間が短いPA2−1が選択されるので、時短状態のときには、平均的な特図変動時間が非時短状態のときよりも短くなる。
ステップS262、S263の処理のいずれかを実行した後には、今回決定した変動パターンに応じた特図変動時間を設定する(ステップS264)。例えば、特図変動時間に応じたタイマ初期値をRAM102の所定のタイマに設定する(これ以降、タイマ値が更新されることで、特図ゲーム実行開始からの経過時間が計測されることになる。)。
ステップS264の処理に続いて、第1特図ゲームと第2特図ゲームとのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させる(ステップS265)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特図ゲームを実行するための駆動信号を第1特別図柄表示装置4Aに送信する。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特図ゲームを実行するための駆動信号を第2特別図柄表示装置4Bに送信する。
ステップS265の処理を実行した後には、特図ゲームの実行開始時のコマンドとして変動開始時コマンド(上記決定結果などを指定する各種コマンド)の送信設定が行われる(ステップS266)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、変動パターン指定コマンド、表示結果指定コマンド、第1特図保留記憶数減算指定コマンドの送信設定を行う。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、変動パターン指定コマンド、表示結果指定コマンド、第2特図保留記憶数減算指定コマンドの送信設定を行う。
ステップS266の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を「2」に更新してから(ステップS267)、変動パターン設定処理を終了する。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が「2」のときに実行される。例えば、CPU103は、特図ゲームが開始してからの経過時間(上記所定のタイマなどによって測定すればよい。)が、上記で設定した特図変動時間に達したか(所定のタイマ値が0になったか)を判定し、達していないときには、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを実行するための駆動信号を第1特別図柄表示装置4A又は第2特別図柄表示装置4Bに供給して特別図柄を変動させる処理を行ってから本処理を終了する。一方、特図変動時間に達したときには、可変表示結果の導出タイミングとなったので、所定の駆動信号を第1特別図柄表示装置4A又は第2特別図柄表示装置4Bに供給し、上記で決定した今回の可変表示結果(大当りフラグや大当り種別バッファに記憶された大当り種別などで特定する。)の図柄(「ハズレ」のときは「−」、「確変大当り」のときは「7」、「非確変大当り」のときは「3」など)を停止表示(導出表示)させ、図柄確定指定コマンドの送信設定を行い、特図プロセスフラグの値を「3」に更新する。タイマ割り込みの発生毎にステップS112が繰り返し実行されることによって、特図ゲームの実行が実現される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が「3」のときに実行される。例えば、CPU103は、今回の可変表示結果が「大当り」のとき(大当りフラグがオンのときなど)は、時短フラグ、確変フラグをオフにリセットなどする。その後、当り開始指定コマンドの送信設定を行い、特図プロセスフラグを「4」に更新して本処理を終了する。「ハズレ」(大当りフラグがオフのときなど)で時短状態のときは、時短状態において実行可能な所定回数の可変表示が実行されたかを判定し(例えば、カウンタなどによってカウントすればよい。)、所定回数の可変表示が実行されている場合には、時短フラグをオフにリセットし、特図プロセスフラグの値を「0」にするなどして本処理を終了する。「ハズレ」で時短状態でない、所定回数の可変表示が未実行の場合にも、特図プロセスフラグの値を「0」にするなどして本処理を終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が「4」のときに実行される。例えば、当り開始指定コマンドの送信設定を行ってからの経過時間(RAM102に設けられたタイマなどによって測定すればよい。他の経過時間についても同じ。)が、予め設定されているファンファーレ待ち時間(大当り遊技状態におけるファンファーレの開始から終了するまでの待ち時間)に達したかを判定し、達していなければ、大当り開放前処理を終了する。ファンファーレ待ち時間に達したときには、ラウンド遊技の開始のため、大入賞口を開放状態とする処理(ソレノイド駆動信号の供給)などを行い、特図プロセスフラグを「5」に更新する。タイマ割り込みの発生毎にステップS114が繰り返し行われることによって、ラウンド遊技の開始タイミングまでの待機(ファンファーレの終了までの待機)及び大入賞口の開放などが実現される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が「5」のときに実行される。例えば、CPU103は、ラウンド遊技を終了するタイミングになったかを判定する。カウントスイッチ23がオンの回数(大入賞口に進入した遊技球の数)が所定値(例えば「9」)になったり(RAM102に設けられたカウンタなどでカウントすればよい。)、ラウンド遊技を開始してから(大入賞口を開放状態としてから)の経過時間がラウンド遊技の上限期間(例えば、29秒)に達したりして、ラウンド遊技を終了するタイミングとなったときには、大入賞口を閉鎖状態に戻してラウンド遊技を終了させる処理(ソレノイド82をオフにする処理)などを行う。このとき、終了したラウンド遊技が、最後のラウンド遊技(例えば、15ラウンド目)であるとき(RAM102に設けられたカウンタなどでカウントすればよい。)、当り終了指定コマンドを送信する設定を行い、特図プロセスフラグの値を「7」に更新し、本処理を終了する。最後のラウンド遊技でないときは、特図プロセスフラグを「6」に更新し、本処理を終了する。現在がラウンド遊技を終了するタイミングでないときは、そのまま本処理を終了する(大入賞口を開放状態に維持する処理などを行ってもよい)。タイマ割り込みの発生毎にステップS115が繰り返し行われることによって、大入賞口を閉鎖状態に戻すタイミングまで大入賞口の開放状態が維持され、最後に大入賞口が閉鎖される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が「6」のときに実行される。例えば、CPU103は、ラウンド遊技が終了してから(大入賞口を閉鎖してから)の経過時間が、所定の閉鎖時間(ラウンド遊技のインターバル期間)に達したかを判定し、達していない場合には、閉鎖状態が維持され、本処理は終了する。所定の閉鎖時間に達したときには、ラウンド遊技の開始のため、大入賞口を開放状態とする処理などを実行し、特図プロセスフラグの値を「5」に更新し、本処理を終了する。
ステップS114で大入賞口が開放されてからタイマ割り込みの発生ごとにS115、S116が繰り返し実行されることによって、各ラウンド遊技が実現される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が「7」のときに実行される。例えば、最後のラウンド遊技を終了してから(大入賞口を閉鎖してから)の経過時間が、予め定められたエンディング待ち時間(大当り遊技状態におけるエンディングの開始から終了するまでの待ち時間)に達したかを判定し、達していないときには、本処理を終了する。エンディング待ち時間に達したときには、エンディングが終了するので、今回の大当り種別(大当り種別バッファに記憶された大当り種別)が「確変」のときに時短フラグ及び確変フラグをオンにし、「非確変」のときに、時短フラグをオンにして、確変フラグをオフのままにする。そして、特図プロセスフラグの値を「0」に更新して本処理を終了する。
(演出制御基板12における主な動作)
演出制御基板12において、演出制御用CPU120は、I/O125の所定の入力ポートから演出制御コマンドを受信したときには、当該演出制御コマンドを受信コマンドとして例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。また、演出制御用CPU120は、コマンド解析処理、演出制御プロセス処理、演出用乱数更新処理などを実行する。なお、これら処理は、CTC(カウンタ/タイマ回路)などによるタイマ割り込みが発生するごと(例えば、10msごと)に実行される。コマンド解析処理、演出制御プロセス処理などがタイマ割り込みごとに実行されることで、演出の実行が実現する。
コマンド解析処理は、例えば演出制御コマンド受信用バッファに格納されている受信コマンドを読み出して解析し、解析結果に対応した設定や制御などを行う処理である。演出制御プロセス処理は、演出制御コマンドに応じて演出を実行する処理である。演出用乱数更新処理は、演出制御に用いる演出用乱数値をソフトウェアにより更新する。
(コマンド解析処理)
コマンド解析処理では、演出制御コマンド受信用バッファに格納されている受信コマンド(演出制御基板12が受信した演出制御コマンド)を解析し(例えば、MODEデータを確認する)、当該受信コマンドがどの演出制御コマンドであるかを特定し、特定した演出制御コマンドに応じた処理を行う。受信コマンドが複数の場合には、それぞれのコマンドについてコマンド解析処理を行う。
図13に、コマンド解析処理による解析によって特定された演出制御コマンドと、その演出制御コマンドに対応してコマンド解析処理にて行われる処理内容と、の関係を示す。なお、図中における各フラグ、各格納領域、第1始動入賞時コマンドバッファ、第2始動入賞時コマンドバッファは、RAM122に設けられる。また、フラグについて「セット」とは、当該フラグをオン状態にすることである。なお、各フラグの状態や各格納領域に格納されたコマンドは、適宜のタイミングでリセットや消去されるようにすればよい。なお、第1始動入賞時コマンドバッファ、第2始動入賞時コマンドバッファを、始動入賞時コマンドバッファと総称することがある。
図14(A)のように、第1始動入賞時コマンドバッファには、バッファ番号となる保留表示番号(第1保留表示番号)に対応して、第1始動入賞指定コマンド、第1特図保留記憶数加算指定コマンド、及び、第1先読み時判定結果指定コマンドからなる1セットのコマンド(第1始動入賞時に主基板11から送信させてくる第1始動入賞時コマンド)を格納する格納領域が設けられている。
図14(B)のように、第2始動入賞時コマンドバッファには、バッファ番号となる保留表示番号(第2保留表示番号)に対応して、第2始動入賞指定コマンド、第2特図保留記憶数加算指定コマンド、及び、第2先読み時判定結果指定コマンドからなる1セットのコマンド(第2始動入賞時に主基板11から送信させてくる第2始動入賞時コマンド)を格納する格納領域が設けられている。
さらに、第1始動入賞時コマンドバッファ、第2始動入賞時コマンドバッファそれぞれには、各保留表示番号に対応して、後述の保留・アクティブ変化パターン(対応画像の表示色の変遷のパターン(保留・アクティブ変化演出の実行の有無なども特定可能となっている))(図17〜図20)を格納する格納領域が設けられている。
なお、図14の始動入賞時コマンドバッファにおいて、「0000(H)」は、コマンドが格納されていないことを示し、保留・アクティブ変化パターンの欄の「−」は、保留・アクティブ変化パターンが格納されていないことを示す。
第1始動入賞時コマンドは、第1特図ゲームの保留の発生に対応して主基板11から送信されるので、当該第1特図ゲームの保留の発生時(第1始動入賞発生時)には、第1始動入賞時コマンドバッファに格納される第1始動入賞時コマンドが1つ増える。また、詳しくは後述するが、第1特図ゲームの実行時には、第1特図保留記憶部の保留データと同様に、第1保留表示番号「2」〜「4」に対応して記憶されている第1始動入賞時コマンド及び保留・アクティブ変化パターンがそれぞれ上位の番号の第1保留表示番号「1」〜「3」にシフトする(後述のステップS322参照)。従って、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号と第1特図保留記憶部の保留番号とは同じ番号同士が対応し、同じ番号に対応して記憶される第1始動入賞時コマンド、保留・アクティブ変化パターン、保留データは、同じ第1特図ゲーム(飾り図柄の可変表示)に関するものとなっている。従って、第1始動入賞時コマンドバッファに格納されている第1始動入賞時コマンドの数は、第1特図保留記憶数に対応することになる。なお、このようなことは、第2特図ゲームについても同様である。
さらに、第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファにおける各保留表示番号は、対応画像(保留表示画像)の各表示位置にも対応する。具体的には、各第1保留表示番号は、表示エリア5HRに設けられている第1保留表示画像の各表示位置に対応する(例えば、第1保留表示番号「1」は表示エリア5HRにおける最も左の表示位置に対応し、第1保留表示番号「4」は表示エリア5HRにおける最も右の表示位置に対応する)。各第2保留表示番号は、表示エリア5HLに設けられている第2保留表示画像の各表示位置に対応する(例えば、第2保留表示番号「1」は表示エリア5HLにおける最も右の表示位置に対応し、第2保留表示番号「4」は表示エリア5HLにおける最も左の表示位置に対応する)。つまり、保留表示画像も、特図ゲームの実行に伴ってシフトする始動入賞時コマンド及び保留・アクティブ変化パターンとともに、特図ゲーム(飾り図柄の可変表示)の実行に伴ってその表示位置がシフトすることになる。
このようなことにより、(1)ある表示位置の第1保留表示画像(対応画像)と、(2)その表示位置に対応する第1保留表示番号に対応して第1始動入賞時コマンドバッファに格納されている第1始動入賞時コマンド及び保留・アクティブ変化パターンと、(3)当該第1保留表示番号と同じ番号の保留番号に対応して第1特図保留記憶部に格納されている保留データと、(4)当該保留データによって実行される第1特図ゲーム(飾り図柄の可変表示でもある)と、のそれぞれは互いに対応関係にあることになる。なお、このようなことは、第2特図ゲームについても同様である。
なお、RAM122には、第1保留表示番号それぞれに対応した各フラグが設けられ、新たに第1始動入賞時コマンドを格納したとき(1セットの3つのコマンドのうち最後に送信されてくる第1先読み判定結果指定コマンドを格納したとき)には、当該第1始動入賞時コマンドを格納した格納領域に対応する第1保留表示番号に対応するフラグをオン状態とする。同様に、RAM122には、第2保留表示番号それぞれに対応した各フラグが設けられ、新たに第2始動入賞時コマンドを格納したとき(1セットの3つのコマンドのうち最後に送信されてくる第2先読み判定結果指定コマンドを格納したとき)には、当該第2始動入賞時コマンドを格納した格納領域に対応する第2保留表示番号に対応するフラグをオン状態とする。このようにすることで、フラグの状態をチェックすることで、新たに受信した始動入賞時コマンドの格納先(保留表示番号など)を確認できる。なお、上記各フラグを、受信確認フラグということがある。
(演出制御プロセス処理)
演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理において、各種演出の実行を開始するための開始設定(演出の開始設定)、開始設定した演出を実行する演出動作制御などを行う。なお、以下で説明する各フラグ、各タイマ、各カウンタなどは、RAM122に設けられる。
演出の開始設定は、例えば、演出を実行するための演出制御パターンをRAM122に使用パターンとしてセットし、かつ、セットした演出制御パターンに応じた初期値をプロセスタイマに設定することを含む。プロセスタイマのタイマ値は、初期値の設定後、タイマ割り込みの発生毎の所定タイミング(演出制御プロセス処理開始時、演出動作制御時など)において減算される(これにより、演出制御パターンで実行される演出の経過時間を特定できる)。演出制御パターンは、各種演出(飾り図柄の可変表示を含む。)を実行するためのデータの集まりであって、プロセスタイマのタイマ値と比較されるプロセスタイマ判定値と、当該判定値に対応付けられた演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、点灯制御データなど)や終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。演出制御パターンを構成するデータは、ROM121に格納されている。
演出動作制御は、演出の開始設定でセットした演出制御パターンに基づいて演出の実行する制御である。例えば、プロセスタイマの現在のタイマ値に合致するプロセスタイマ判定値に対応する演出制御実行データのうちの、表示制御データに従った表示制御指令を表示制御部123に伝送して画像表示装置5に画像を表示させたり、音声制御データに従った効果音信号を音声制御基板13に伝送してスピーカ8L、8Rから音声を出力させたり、点灯制御データに従った電飾信号をランプ制御基板14に伝送して遊技効果ランプ9を点灯/消灯させたりして各種演出を実行する制御を行う。タイマ割り込みの発生毎に演出動作制御が繰り返し行われることで、演出制御パターンで規定された各種の演出の実行が実現される。
図15は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理において、先読み処理(ステップS160)を実行した後、演出プロセスフラグの値に応じてステップS170〜ステップS175のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
図16は、図15のステップS160にて実行される先読み処理(先読み予告としての保留・アクティブ変化演出の実行の有無などを決定する処理)の一例を示すフローチャートである。
演出制御用CPU120は、第1始動入賞時コマンド又は第2始動入賞時コマンドの新たな受信があったかを判定する(ステップS600)。新たな受信があったかは、例えば、上記受信確認フラグ(始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号それぞれに対応したフラグであって、始動入賞時コマンドの受信時にオンになるフラグ)の状態を確認すればよい。なお、当該受信フラグは、先読み処理の終了時など、適宜のタイミングでオフにリセットされればよい。
始動入賞時コマンドの新たな受信がない場合(全ての受信確認フラグがオフのとき)には(ステップS600;No)、先読み処理を終了する。一方、新たな受信がある場合(いずれかの受信確認フラグがオンのとき)は(ステップS600;Yes)、下記のステップS602〜S605の処理を実行する。なお、新たに受信した始動入賞時コマンドが複数ある場合、それぞれの始動入賞時コマンドについて、ステップS602〜S605を受信順にまとめて行うとよい。
以下、ステップS602〜S605の処理の対象となる、新たに受信した始動入賞時コマンド(新たに保留された特図ゲームに対応するコマンド)を処理対象の始動入賞時コマンドなどということがある。また、ここでは、処理対象の始動入賞時コマンドに対応する特図ゲームや飾り図柄の可変表示(新たに保留された特図ゲームや飾り図柄の可変表示)を便宜上ターゲットということがある。なお、特図ゲームや飾り図柄の可変表示を総称して、単に可変表示ということがある。また、ここでは、当該ターゲットに対応する対応画像(後述のステップS605で追加されることになる対応画像)を便宜上ターゲット画像ということがある。なお、ターゲットとは、基本的には、保留変化演出やアクティブ変化演出の対象(先読みの対象)となる可変表示をいい、ターゲット画像とは、基本的には、ターゲットの可変表示に対応する対応画像(保留表示画像やアクティブ表示画像)をいう。
ステップS602では、演出制御用CPU120は、保留・アクティブ変化演出の実行が現在禁止されているかを判定する。例えば、処理対象の始動入賞時コマンド(第1始動入賞時コマンド又は第2始動入賞時コマンド)に含まれる先読み判定結果指定コマンド(第1先読み判定結果指定コマンド又は第2先読み判定結果指定コマンド)が「判定無し」を指定している場合(EXTデータが「00」のとき)には、保留・アクティブ変化演出の実行が現在禁止されていると判定する。また、処理対象の始動入賞時コマンド(今回のターゲット)の保留表示番号以外の保留表示番号に対応して保留変化演出やアクティブ変化演出を実行しないQA0−0(詳しくは後述)以外の保留・アクティブ変化パターンが格納されているなどして、すでに保留・アクティブ変化演出の実行が決定されている場合に、保留・アクティブ変化演出の実行が現在禁止されていると判定してもよい。この場合、1つの対応画像について保留・アクティブ変化演出が実行されるときには、他の対応画像について保留・アクティブ変化演出の実行は禁止される。また、処理対象の始動入賞時コマンドの保留表示番号以外の保留表示番号に対応して格納されている先読み判定結果指定コマンドが「大当り判定」を指定している場合に、保留・アクティブ変化演出の実行が現在禁止されていると判定してもよい。保留・アクティブ変化演出の実行をどのような場合に禁止するかは適宜設定されればよい。
保留・アクティブ変化演出の実行が現在禁止されていない場合(ステップS602;No)、今回のターゲットについての保留・アクティブ変化パターンを決定する(ステップS602)(詳細は後述)。保留・アクティブ変化演出の実行が現在禁止されている場合(ステップS602;Yes)、保留・アクティブ変化パターンをQA0−0に決定する(ステップS604)。ステップS603、S604のあとは、ステップS603、S604で決定した保留・アクティブ変化パターンを、始動入賞時コマンドバッファにおける、処理対象の始動入賞時コマンドの保留表示番号に対応した格納領域に格納するとともに、今回のターゲットに対応する対応画像を保留表示画像として追加表示する処理を行う(ステップS605)。具体的には、演出制御用CPU120は、保留表示画像の追加の指令(処理対象の始動入賞時コマンドの保留表示番号に対応する表示位置に保留表示画像を表示させることを開始する指令)を、表示制御部123(VDPなど)に供給する。表示制御部123は、当該指令に基づいて、新たな保留表示画像(初期の表示色(白色)の対応画像)を追加表示する処理を開始する(以降、対応画像は、表示制御部123により表示制御される。)。
ここで、保留・アクティブ変化パターンを説明する。保留・アクティブ変化パターンは、対応画像の表示色の変遷や保留・アクティブ変化演出の実行の有無などを指定するパターンである。図17〜図20に、保留・アクティブ変化パターンと、各パターンのステップS702での決定割合と、を例示する。
図17〜図20に示す保留・アクティブ変化パターンは、対象の対応画像(ステップS605にて始動入賞時コマンドバッファに保留・アクティブ変化パターンが格納されたときの当該パターンに対応する対応画像)が保留表示画像として保留表示番号「3」、「2」、「1」に対応する表示位置にシフトして表示されているとき(ステップS605で始動入賞時コマンドバッファに格納される保留・アクティブ変化パターンが保留表示番号「3」、「2」、「1」にシフトしたとき)に実行される可変表示(特図ゲームや飾り図柄の可変表示)の実行中や、当該対象の対応画像に対応する可変表示の実行中(当該対象の対応画像がアクティブ表示画像として表示されているとき)における、当該対象の対応画像の色及び色の変化のパターンを示す(保留表示番号「3」、「2」、「1」の欄やアクティブの欄を参照)。なお、当該パターンにおいて、保留変化演出やアクティブ変化演出の実行の有無も特定できる。図中、「→」が含まれる欄は、そのときに実行される可変表示にて、保留変化演出やアクティブ変化演出を実行することを示す(「→」前後で色が異なるときには成功(表示色の変化あり)、同じのときには失敗(ガセ)となる)。「−」(ハイフン)は、ターゲット画像の表示が想定されていないこと、ターゲット画像が白色(初期の色)で表示開始されることなどを示す。保留・アクティブ変化パターンの情報は、例えば、ROM121に用意されている。
ステップS702で決定可能な保留・アクティブ変化パターンは、処理対象の始動入賞時コマンドが今回格納された保留表示番号に応じて異なる。なお、保留・アクティブ変化パターンQA0−0は、全てにおいて決定可能である。
保留・アクティブ変化パターンQA0−0は、対象の対応画像の表示開始から終了までで、保留変化演出やアクティブ変化演出を実行せず、当該対象の対応画像の表示色を変化させないパターンである。
保留表示番号が「1」である場合には、保留・アクティブ変化パターンQA0−0の他、保留・アクティブ変化パターンQA1−1〜QA1−4が決定可能である(図17参照)。QA1−1〜QA1−4は、対象の対応画像がアクティブ表示画像のときの可変表示中においてアクティブ変化演出が実行され得るパターンである。例えば、QA1−1は、ターゲット画像がアクティブ表示画像のとき(ターゲットの可変表示の実行中)に、ターゲット画像の表示色を白色から変化させない失敗(ガセ)のアクティブ変化演出を実行するパターンである。
保留表示番号が「2」である場合には、保留・アクティブ変化パターンQA0−0の他、保留・アクティブ変化パターンQA2−1〜QA2−7が決定可能である(図18参照)。QA2−1〜QA2−7は、対象の対応画像が保留表示番号「1」の表示位置に表示されているときの可変表示中や、対象の対応画像がアクティブ表示画像のときの可変表示中において、保留変化演出やアクティブ変化演出が実行され得るパターンである。例えば、保留・アクティブ変化パターンQA2−7は、ターゲット画像が保留表示番号「1」の表示位置に表示されているときの可変表示の実行中にターゲット画像の表示色を白色から青色に変化させる成功の保留変化演出と、ターゲット画像がアクティブ表示画像のときに、ターゲット画像の表示色を青色から金色に変化させる成功のアクティブ変化演出を実行するパターンである。
保留表示番号が「3」である場合には、保留・アクティブ変化パターンQA0−0の他、保留・アクティブ変化パターンQA3−1〜QA3−13が決定可能である(図19参照)。QA3−1〜QA3−13は、対象の対応画像が保留表示番号「2」、「1」の表示位置に表示されているときの可変表示中や、対象の対応画像がアクティブ表示画像のときの可変表示中において、保留変化演出やアクティブ変化演出が実行され得るパターンである。例えば、保留・アクティブ変化パターンQA3−13は、ターゲット画像が保留表示番号「2」の表示位置に表示されているときの可変表示の実行中にターゲット画像の表示色を白色から緑色に変化させる成功の保留変化演出を実行し、ターゲット画像が保留表示番号「1」の表示位置に表示されているときの可変表示の実行中に保留変化演出を実行せず、ターゲット画像がアクティブ表示画像のときに、ターゲット画像の表示色を緑色から金色に変化させる成功のアクティブ変化演出を実行するパターンである。
保留表示番号が「4」である場合には、保留・アクティブ変化パターンQA0−0の他、保留・アクティブ変化パターンQA4−1〜QA4−13が決定可能である(図20参照)。QA4−1〜QA4−13は、対象の対応画像が保留表示番号「3」、「2」、「1」の表示位置に表示されているときの可変表示中や、対象の対応画像がアクティブ表示画像のときの可変表示中において、保留変化演出やアクティブ変化演出が実行され得るパターンである。例えば、保留・アクティブ変化パターンQA4−10は、ターゲット画像が保留表示番号「3」の表示位置に表示されているときの可変表示中にターゲット画像の表示色を白色から緑色に変化させる成功の保留変化演出を実行し、ターゲット画像が保留表示番号「2」及び「1」の表示位置に表示されているときの可変表示中に保留変化演出を実行せず、ターゲット画像がアクティブ表示画像のときに、ターゲット画像の表示色を緑色から変化させない失敗(ガセ)のアクティブ変化演出を実行するパターンである。
ステップS603では、図17〜図20に示すような決定割合で保留・アクティブ変化パターンをどのパターンにするかを決定する。なお、当該決定割合は、処理対象の始動入賞時コマンドに含まれる先読み判定結果指定コマンドが「大当り判定」を指定している場合(EXTデータが「02」のとき)と、「ハズレ判定」を指定している場合(EXTデータが「01」のとき)とで、異なっている。
例えば、ステップS603では、処理対象の始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「1」のときに、第1−1又は第1−2保留・アクティブ変化パターン決定テーブルが参照され、保留表示番号が「2」のときに、第2−1又は第2−2保留・アクティブ変化パターン決定テーブルが参照され、保留表示番号が「3」のときに、第3−1又は第3−2保留・アクティブ変化パターン決定テーブルが参照され、保留表示番号が「4」のときに、第4−1又は第4−2保留・アクティブ変化パターン決定テーブルが参照される。これら各テーブルは、予めROM121に用意される。なお、処理対象の始動入賞時コマンドに含まれる先読み判定結果指定コマンドが「大当り判定」を指定している場合、第1−1保留・アクティブ変化パターン決定テーブル、第2−1保留・アクティブ変化パターン決定テーブル、第3−1保留・アクティブ変化パターン決定テーブル、第4−1保留・アクティブ変化パターン決定テーブルのいずれかを参照し、「ハズレ判定」を指定している場合、第1−2保留・アクティブ変化パターン決定テーブル、第2−2保留・アクティブ変化パターン決定テーブル、第3−2保留・アクティブ変化パターン決定テーブル、第4−2保留・アクティブ変化パターン決定テーブルのいずれかを参照する。上記各テーブルでは、乱数値と比較される数値(決定値)が各保留・アクティブ変化パターンに割り当てられていればよい(図17〜図20の決定割合を実現するように割り当てられていればよい)。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ(演出用乱数更新処理で値が更新される。)などにより更新される演出実行決定用の乱数値を抽出し、抽出した乱数値に基づいて上記保留・アクティブ変化パターン決定テーブルを参照することにより、保留・アクティブ変化パターンを決定すればよい。
図17〜図20の決定割合に示すように、この実施の形態では、対応画像の最終色(アクティブ表示画像として表示されているときの最後の表示色(アクティブ変化演出が実行されるときには、当該演出による変化後の表示色))が、金色のときが最もターゲットの可変表示の大当り期待度が高く、緑色がその次に高く、青色がその次に高く、白色が最も低い。大当り判定のときの決定割合が、金色>緑色>青色>白色の順で高く、ハズレ判定のときの決定割合は、その逆となっているからである。なお、この決定割合は、同じ最終色について複数のパターンがあるときにはその合計割合である。例えば、図18で大当り判定時の、緑が最終色となる決定割合は、10/100(QA2−5)+10/100(QA2−6)=20/100となる。なお、ガセの保留変化演出やアクティブ変化演出が実行されたときの大当り期待度は、当該ガセの演出が実行されないときと略同じにするとよい。
なお、この実施の形態では、ターゲット画像(追加表示される対応画像)の表示開始時に実行されている可変表示中には、当該ターゲット画像の表示色は変化せず(保留変化演出は実行されず)、次変動から保留変化演出(場合によっては、アクティブ変化演出)が実行される。
上記ステップS604では、保留・アクティブ変化演出を実行しないため、保留・アクティブ変化パターンとして、保留・アクティブ変化演出を実行しないパターンQA0−0を今回のパターンとして決定している。
図15の演出制御プロセス処理におけるステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグが「0」のときに実行される。可変表示開始待ち処理において、演出制御用CPU120は、変動開始時コマンド(変動パターン指定コマンド、表示結果指定コマンド、第1又は第2特図保留記憶数減算指定コマンド)を受信しているかを判定する。変動開始時コマンドの受信がない場合には、デモを実行するための処理などを適宜行い、本処理を終了する。変動開始時コマンドの受信がある場合には、飾り図柄の可変表示を開始するので、演出プロセスフラグを「1」に更新して、可変表示開始待ち処理を終了する。
演出制御プロセス処理におけるステップS171の可変表示開始設定処理は、実行される特図ゲームに同期して実行される飾り図柄の可変表示を開始するための処理であり、演出プロセスフラグが「1」のときに実行される。図21は、ステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、飾り図柄の可変表示結果としての確定飾り図柄となる最終停止図柄などを決定する(ステップS321)。ステップS321の処理として、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された表示結果指定コマンドで示された今回の可変表示結果(表示結果指定コマンド格納領域に格納されている。)に基づいて、最終停止図柄を決定する。最終停止図柄は、表示結果指定コマンドで指定された可変表示結果に応じて予め定められていればよい。なお、確定飾り図柄は、予め定められた確定飾り図柄の候補(可変表示結果に応じた候補)からランダムに決定してもよい。
演出制御用CPU120は、ステップS321のあと、始動入賞時コマンドバッファの記憶内容をシフトさせる(ステップS322)。
具体的には、今回実行される飾り図柄の可変表示が第1特図ゲームであれば(例えば、変動パターン指定コマンド(変動パターン指定コマンド格納領域に格納されている。)の内容から特定できる、また、今回第1特図保留記憶数減算指定コマンドを受信したときに第1特図ゲームと特定できる。)、第1始動入賞時のコマンドバッファに格納されたデータのうち、第1保留表示番号「1」に対応する始動入賞時コマンドと保留・アクティブ変化パターンと、をRAM122の所定領域に格納するとともに、第1保留表示番号「2」〜「4」に対応して格納されている始動入賞時コマンド及び保留・アクティブ変化パターンを、それぞれ、1つ上位の第1保留表示番号「1」〜「3」に対応する格納領域にシフトさせる。
同様に、今回実行される飾り図柄の可変表示が第2特図ゲームであれば(例えば、変動パターン指定コマンド(変動パターン指定コマンド格納領域に格納されている。)の内容から特定できる、また、今回第2特図保留記憶数減算指定コマンドを受信したときに第2特図ゲームと特定できる。)、第2始動入賞時のコマンドバッファに格納されたデータのうち、第2保留表示番号「1」に対応する始動入賞時コマンドと、保留・アクティブ変化パターンと、をRAM122の所定領域に格納するとともに、第2保留表示番号「2」〜「4」に対応して格納されている始動入賞時コマンド及び保留・アクティブ変化パターンを、それぞれ、1つ上位の第2保留表示番号「1」〜「3」に対応する格納領域にシフトさせる。
ステップS322に続いて、演出制御用CPU120は、図22に例示されている保留・アクティブ変化演出決定処理を実行する(ステップS324)。
保留・アクティブ変化演出決定処理では、まず、今回の可変表示にて、成功又は失敗(ガセ)の保留変化演出やアクティブ変化演出を実行するか及び成功の演出を実行する場合の表示色の変化の態様を決定する(ステップS751)。
例えば、演出制御用CPU120は、前記所定領域及び記憶内容をシフトさせた方の始動入賞時コマンドバッファそれぞれの記憶内容をチェックし、保留・アクティブ変化パターンの内容及び格納先をチェックする。そして、例えば、保留・アクティブ変化パターンの格納先(第1又は第2保留表示番号「1」〜「3」、前記所定領域のいずれか)と、保留・アクティブ変化パターンが指定するその格納先での内容(図17〜20における保留表示番号「1」〜「3」、「アクティブ」(格納先が所定領域のとき)の欄参照)と、に基づいて保留変化演出又はアクティブ変化演出を実行するかなどを決定する。なお、保留・アクティブ変化パターンが複数の場合には、それぞれの保留・アクティブ変化パターンについて、処理を行うとよい(異なるターゲット画像について複数の保留・アクティブ変化演出が実行される場合、それぞれの実行タイミングをずらすとよい。)。
例えば、前記の所定領域に格納されている保留・アクティブ変化パターンが、ターゲット画像(そのパターンの対象となる対応画像)がアクティブ表示画像のときの可変表示中(ターゲットの可変表示中)においてアクティブ変化演出を実行するパターン(QA1−1〜QA1−4、QA2−1、QA2−3、QA2−5〜QA2−7など、図17〜図20に示す保留・アクティブ変化パターンのうちの「アクティブ」の欄が「→」を含むパターン)であるときには、アクティブ変化演出を実行すると決定する(上記のようなパターンが所定領域に格納されていない場合には、当該演出を実行しないと決定する)。このとき、当該保留・アクティブ変化パターンの「アクティブ」の欄の内容でのアクティブ変化演出を実行すると決定する。例えば、「アクティブ」の欄の「→」の前後で色が変化していない保留・アクティブ変化パターン(QA1−1など)が所定領域に格納されているときには、失敗(ガセ)のアクティブ変化演出を実行すると決定する。例えば、「アクティブ」の欄の「→」の前後で色が変化している保留・アクティブ変化パターン(QA1−2〜QA1−4など)が所定領域に格納されているときには、その色の変化を行わせる成功のアクティブ変化演出(QA1−4であれば、白色(現在の色)から金色に変化させる成功の演出)を実行すると決定する。
前記の保留表示番号「1」(第1保留表示番号「1」と第2保留表示番号「1」とのうち、上記でチェックした方)に格納されている保留・アクティブ変化パターンが、ターゲット画像(そのパターンの対象となる対応画像)が保留表示番号「1」の表示位置に表示されているとき(当該保留・アクティブ変化パターンが保留表示番号「1」にシフトしているとき)の可変表示中において保留変化演出を実行するパターン(QA2−2、QA2−4、QA2−6、QA2−7など、図17〜図20に示す保留・アクティブ変化パターンのうちの保留表示番号「1」の欄が「→」を含むパターン)であるときには、当該保留表示番号「1」に対応する表示位置に表示された対応画像をターゲット画像とする保留変化演出を実行すると決定する(上記のようなパターンが所定領域に格納されていない場合には、当該演出を実行しないと決定する)。このとき、当該保留・アクティブ変化パターンのうちの保留表示番号「1」の欄の内容での保留変化演出を実行すると決定する。例えば、保留表示番号「1」の欄の「→」の前後で色が変化していない保留・アクティブ変化パターン(QA2−2など)が前記の保留表示番号「1」に対応して格納されているに格納されているときには、失敗(ガセ)の保留変化演出を実行すると決定する。例えば、保留表示番号「1」の欄の「→」の前後で色が変化している保留・アクティブ変化パターン(QA2−6〜QA2−7など)が保留表示番号「1」に対応して格納されているときには、その色の変化を行わせる成功の保留変化演出(QA2−6であれば、白色(現在の色)から青色に変化させる成功の演出)を実行すると決定する。このようなことは、前記の保留表示番号「2」や「3」に対応して格納されている保留・アクティブ変化パターンについても同様であり、上記と同様にして(なお、例えば、保留表示番号「1」の欄は、保留表示番号「2」や「3」の欄に置き換えて考える。)、保留変化演出の実行の有無などを決定する。
ステップS751のあと、ステップS751でアクティブ変化演出を実行すると決定したかを判定し(ステップS752)、実行すると決定した場合には(ステップS752;Yes)、今回の飾り図柄の可変表示の変動パターン(今回受信した変動パターン指定コマンドにより特定できる。)がスーパーリーチの実行を指定する変動パターン(PA3−3〜PA3−4、PB3−3〜PB3−4)であるかを判定する(ステップ754)。
スーパーリーチの実行を指定する変動パターンのときには(ステップS754;Yes)、アクティブ変化演出の実行タイミングを決定する(ステップS755)。例えば、予めROM121に用意された第1又は第2アクティブ変化演出実行タイミング決定テーブルが用いられる。第1アクティブ変化演出実行タイミング決定テーブルは、今回の飾り図柄の可変表示の変動パターンがスーパーリーチAの実行を指定しているときに参照され、第2アクティブ変化演出実行タイミング決定テーブルは、今回の飾り図柄の可変表示の変動パターンがスーパーリーチBの実行を指定しているときに参照される。上記各テーブルでは、乱数値と比較される数値(決定値)が決定結果としての実行タイミング(「スーパーリーチ前」又は「スーパーリーチ中」)に割り当てられていればよい(図23の決定割合を実現するように割り当てられていればよい)。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ(演出用乱数更新処理で値が更新される。)などにより更新されるアクティブ変化演出実行タイミング決定用の乱数値を抽出し、抽出した乱数値に基づいて上記各テーブルのいずれかを参照することにより、アクティブ変化演出の実行タイミングを決定する。なお、この実施の形態では、スーパーリーチ前とスーパーリーチ中とで、アクティブ変化演出の態様が異なり(図30、図31)、スーパーリーチ前に実行されるアクティブ変化演出を第1演出といい、スーパーリーチ中に実行されるアクティブ変化演出を第2演出という。図23に示すように、この実施の形態では、スーパーリーチの種類に応じて、アクティブ変化演出の実行タイミングの決定割合が異なっている(スーパーリーチBの方が、スーパーリーチ中にアクティブ変化演出が実行されやすい)。
アクティブ変化演出を実行しない場合(保留変化演出を実行する場合と実行しない場合を含む)(ステップS752;No)、スーパーリーチの実行を指定する変動パターンでない場合(ステップS754;No)、および、ステップS755の後、演出制御用CPU120は、作用演出の態様を決定し(ステップS756)、役物演出の態様を決定する(ステップS757)。その後、本処理は終了する。
作用演出は、何らかの作用物が保留表示画像またはアクティブ表示画像に作用することで、それらの画像が変化するか否かを示唆する演出であり、たとえば、図28(B)で示すブーメラン5Bによる作用演出や図29で示すキャラクタCHR−Aなどのキャラクタによる作用演出である。役物演出は、役物200などの可動物を動作させる演出であり、たとえば、図29で示すように、役物200が移動する演出である。
図24は、作用演出決定テーブルの一例を示す図である。図24を参照して、この作用演出決定テーブルは、図22のステップS756で作用演出の態様を決定するときに用いられる。
たとえば、演出制御用CPU120は、ステップS751において保留変化演出を実行しないと決定した場合、作用演出の態様として、25/100の割合で不実行、25/100の割合でブーメラン5Bが作用する態様、20/100の割合でキャラクタCHR−Bが保留表示画像の左から作用する態様、15/100の割合でキャラクタCHR−Bが保留表示画像の右から作用する態様、10/100の割合でキャラクタCHR−Aが保留表示画像の左から作用する態様、5/100の割合でキャラクタCHR−Aが保留表示画像の右から作用する態様を決定する。
また、演出制御用CPU120は、ステップS751において保留変化演出を実行すると決定した場合、作用演出の態様として、5/100の割合で不実行、10/100の割合でブーメラン5Bが作用する態様、15/100の割合でキャラクタCHR−Bが保留表示画像の左から作用する態様、20/100の割合でキャラクタCHR−Bが保留表示画像の右から作用する態様、25/100の割合でキャラクタCHR−Aが保留表示画像の左から作用する態様、25/100の割合でキャラクタCHR−Aが保留表示画像の右から作用する態様を決定する。
右から作用する態様では、キャラクタCHR−A,CHR−Bは、後述する図29(B)で示すように、画像表示装置5の右下の方からキャラクタCHR−A,CHR−Bが登場する。左から作用する態様では、キャラクタCHR−A,CHR−Bは、画像表示装置5の左下の方からキャラクタCHR−A,CHR−Bが登場する。
このように、キャラクタCHR−A,CHR−Bによる作用演出の開始位置が複数種類あるが、図24のテーブルを用いて、保留表示画像が変化するか否かに応じて異なる割合で開始位置が決定されるので、保留表示画像が変化するか否かの期待度が、開始位置に応じて異なることとなる。
図25は、役物演出決定テーブルの一例を示す図である。図25を参照して、この役物演出決定テーブルは、図22のステップS757で役物演出の態様を決定するときに用いられる。
たとえば、演出制御用CPU120は、ステップS756においてキャラクタが作用する作用演出を実行しない(たとえば、作用演出を不実行とする、ブーメラン5Bが作用する作用演出を実行する)と決定した場合、役物演出の態様として、50/100の割合で不実行、30/100の割合で、長時間のパターンで1回動作する態様、20/100の割合で、短時間のパターンで、1回、動作する態様を決定する。
また、演出制御用CPU120は、ステップS756においてキャラクタが作用する作用演出を実行する(たとえば、キャラクタCHR−A,CHR−Bが左または右から作用する作用演出を実行する)と決定し、かつ、これから実行する変動表示の変動パターンが擬似連の変動パターンでない場合、役物演出の態様として、50/100の割合で、不実行、50/100の割合で、短時間のパターンで、1回、動作する態様を決定する。
このように、キャラクタが作用する作用演出が実行される場合には、役物演出のパターンとして長時間のパターンは選択されないようにする。これにより、後述する図32のタイミングチャートで示すように、キャラクタが保留表示画像に作用する演出を役物200がキャラクタに被っていない状態で実行することができる。
また、演出制御用CPU120は、ステップS756においてキャラクタが作用する作用演出を実行する(たとえば、キャラクタCHR−A,CHR−Bが左または右から作用する作用演出を実行する)と決定し、かつ、これから実行する変動表示の変動パターンが擬似連の変動パターン(図10で示したスーパーリーチBの変動パターンPA3−4,PB3−4)である場合、役物演出の態様として、50/100の割合で、不実行、50/100の割合で、複数回、動作する態様を決定する。
図21に戻り、ステップS324のあとには、ステップS324の決定結果と、表示結果指定コマンドや変動パターン指定コマンドで指定される変動パターンや可変表示結果などと、を反映した演出(可変表示の飾り図柄、保留変化演出、アクティブ変化演出、リーチ演出などを含む)の開始設定(演出制御パターンのセット、変動パターンが指定する特図変動時間に応じたタイマ初期値のプロセスタイマへのセットなど)を行う(ステップS326)。なお、ここで、最初の演出動作制御も行ってもよい。
その後、保留表示画像やアクティブ表示画像の表示の更新設定を実行する(ステップS328)。具体的には、演出制御用CPU120は、今回実行される特図ゲームが第1特図ゲームのときには、第1保留表示画像として表示されている対応画像のうち、最も右の表示位置の対応画像をアクティブ表示画像として表示させるように移動させるとともに、残りの対応画像の表示位置を右にシフトさせる指令(表示色は維持、以下移動及びシフトについて同じ)を表示制御部123(VDP等)に供給する。演出制御用CPU120は、今回実行される特図ゲームが第2特図ゲームのときには、第1保留表示画像として表示されている対応画像のうち、最も左の表示位置の対応画像をアクティブ表示画像として表示させるように移動させるとともに、残りの対応画像の表示位置を左にシフトさせる指令を表示制御部123(VDP等)に供給する。表示制御部123は、当該指令に基づいて、保留表示画像やアクティブ表示画像の表示を更新させる。
ステップS328のあとは、演出プロセスフラグを「2」に更新して(ステップS329)、本処理を終了する。
図15の演出制御プロセス処理におけるステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグが「2」のときに実行される。図26は、可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。
可変表示中演出処理では、まず、例えばプロセスタイマのタイマ値(ステップS326で設定されたタイマ値)などに基づいて、今回の変動パターンに対応した可変表示時間(特図変動時間)が経過したか否かを判定する(ステップS341)。一例として、ステップS341の処理では、前記プロセスタイマのタイマ値を更新(例えば1減算)し(演出制御プロセス処理の最初で更新されてもよい。)、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS341にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS341;No)、現在がリーチ演出を実行するためのリーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップS342)。リーチ演出期間は、例えばセットされた演出制御パターンにおいて予め定められていればよい(例えば、前記プロセスタイマのタイマ値と演出制御パターンとの比較によって特定すればよい。以下同じ)。ステップS342にてリーチ演出期間であると判定されたときには(ステップS342;Yes)、現在がスーパーリーチの開始タイミングであるか否かを判定する(ステップS343)。当該期間は、例えばセットされた演出制御パターンにおいて予め定められていればよい。
スーパーリーチの開始タイミングの場合(ステップS343;Yes)、スーパーリーチ中、全ての対応画像(つまり、保留表示画像及びアクティブ表示画像)を非表示にする指令を表示制御部123(VDP等)に供給する(ステップS344)。この指令を受けて、表示制御部は、スーパーリーチの期間中は、保留表示画像及びアクティブ表示画像を非表示とする(図31など参照)。なお、非表示の期間に、保留の発生による保留表示画像の追加表示の指令があっても、追加される保留表示画像としての対応画像は見た目上表示されず、例えば、内部の制御上で追加表示された扱いをするとよい(スーパーリーチ終了時には、新たな保留表示画像が追加された状態で各対応画像が再表示される。)。
ステップS344のあと、スーパーリーチの期間でない場合(ステップS343;No)、リーチ演出を実行するための演出動作制御が行われる(ステップS345)。
ステップS345のあと、リーチ演出期間でないとき(ステップS342;No)は、後述の図27で示す保留変化演出処理を実行する(ステップS346)。
図27は、保留変化演出処理の一例を示すフローチャートである。図27を参照して、演出制御用CPU120は、ブーメラン5Bによる作用演出の実行が有るか否かを判断する(ステップS811)。図22のステップS756で作用演出の態様としてブーメラン5Bが作用する態様が決定された場合、作用演出の実行が有ると判断される。
ブーメラン5Bによる作用演出の実行が有る(ステップS811でYES)と判断した場合、演出制御用CPU120は、ブーメラン5Bによる作用演出の開始タイミングであるか否かを判断する(ステップS812)。当該作用演出が開始されるタイミングは、飾り図柄の変動時間に対して予め定められたタイミングである。
作用演出の開始タイミングである(ステップS812でYES)と判断した場合、演出制御用CPU120は、保留表示画像へのブーメラン5Bの作用演出を開始させる(ステップS813)。
演出制御用CPU120は、キャラクタCHR−A,CHR−Bによる作用演出の実行が有るか否かを判断する(ステップS814)。図22のステップS756で作用演出の態様としてキャラクタCHR−A,CHR−Bが作用する態様が決定された場合、作用演出の実行が有ると判断される。
キャラクタCHR−A,CHR−Bによる作用演出の実行が有る(ステップS814でYES)と判断した場合、演出制御用CPU120は、キャラクタCHR−A,CHR−Bによる作用演出の前半の開始タイミングであるか否かを判断する(ステップS815)。当該作用演出の前半が開始されるタイミングは、飾り図柄の変動時間に対して予め定められたタイミングである。
作用演出の前半の開始タイミングである(ステップS815でYES)と判断した場合、演出制御用CPU120は、役物200が移動してきたとしても被らない位置に、図22のステップS756で決定されたキャラクタを表示させる。キャラクタは、作用演出の後半が開始されるまで、役物200が移動してきたとしても被らない位置に表示される。キャラクタは、役物200が被らなければ、多少、動かしてもよいし、位置を多少、移動させてもよい。
作用演出の前半の開始タイミングでない(ステップS815でNO)と判断した場合、演出制御用CPU120は、キャラクタCHR−A,CHR−Bによる作用演出の後半の開始タイミングであるか否かを判断する(ステップS817)。当該作用演出の後半が開始されるタイミングは、飾り図柄の変動時間に対して予め定められたタイミングである。
作用演出の後半の開始タイミングである(ステップS817でYES)と判断した場合、演出制御用CPU120は、役物200が待機位置に戻っているか否かを判断する(ステップS818)。役物200が待機位置である(ステップS818でYES)と判断した場合、演出制御用CPU120は、保留表示画像へのキャラクタCHR−A,CHR−Bの作用を開始させる(ステップS819)。
演出制御用CPU120は、役物演出の実行が有るか否かを判断する(ステップS821)。図22のステップS757で役物演出の実行が決定された場合、役物演出の実行が有ると判断される。
役物演出の実行が有る(ステップS821)と判断した場合、演出制御用CPU120は、役物演出の開始タイミングであるか否かを判断する(ステップS822)。当該役物演出が開始されるタイミングは、飾り図柄の変動時間に対して予め定められたタイミングである。
役物演出の開始タイミングである(ステップS822でYES)と判断した場合、演出制御用CPU120は、図22のステップS757で決定された態様での役物200の動作を開始させる(ステップS823)。
演出制御用CPU120は、保留変化演出の実行が有るか否かを判断する(ステップS824)。図22のステップS751において保留変化演出の実行が決定された場合、保留変化演出の実行が有ると判断される。
保留変化演出の実行が有る(ステップS824)と判断した場合、演出制御用CPU120は、保留変化演出のタイミングであるか否かを判断する(ステップS825)。当該保留変化演出のタイミングは、飾り図柄の変動時間に対して予め定められたタイミングである。
保留変化演出のタイミングである(ステップS825でYES)と判断した場合、演出制御用CPU120は、図22のステップS751において対象(ターゲット)と決定された保留表示画像を、決定された態様に変化させる(ステップS826)。その後、演出制御用CPU120は、実行する処理をこの処理の呼出元に戻す。
図26に戻って、ステップS346の処理を実行した後には、現在がアクティブ変化演出の実行期間であるかを判定する(ステップS348)。当該期間は、例えばセットされた演出制御パターンにおいて予め定められていればよい。実行期間であると判定されたときには(ステップS348;Yes)、今回のアクティブ変化演出が第2演出であるかを判定し(ステップS349)、第2演出である場合には(ステップS349;Yes)、現在がアクティブ変化演出(第2演出)の実行開始タイミングであるかを判定する(ステップS350)。実行されるアクティブ変化演出が第2演出であることやその実行開始タイミングは、例えばセットされた演出制御パターンにおいて予め定められていればよい。
アクティブ変化演出(第2演出)の実行開始タイミングである場合(ステップS350;Yes)、ターゲット画像であるアクティブ表示画像(対応画像)を通常とは異なる位置に表示する指令を表示制御部123(VDP等)に供給する(ステップS351)。この指令を受けて、表示制御部123は、スーパーリーチの期間中は、アクティブ表示画像を表示エリア5HAとは異なる位置(画面左下隅)に再表示する(図31(C)参照)。
ステップS351のあと、アクティブ変化演出(第2演出)の実行開始タイミングでない場合(ステップS350;No)、第2演出としてのアクティブ変化演出を実行するための演出動作制御が行われる(ステップS352)。なお、成功のアクティブ変化演出(第2演出)では、演出終了の際にターゲットの対応画像(アクティブ表示画像)の表示色を変化させる(表示制御部123(VDP等)に対して表示色を変化させる指令を行うなど)。変化後の表示色は、例えば、演出制御パターンで規定されている。
ステップS352のあとは、アクティブ変化演出(第2演出)の実行終了タイミングであるかを判定する(ステップS353)。当該タイミングは、例えばセットされた演出制御パターンにおいて予め定められていればよい。実行終了タイミングのときは(ステップS353;Yes)、今回実行したアクティブ変化演出(第2演出)がガセ(失敗)であるかを判定し(ステップS354)、ガセの場合には(ステップS354;Yes)、ステップS351で再表示開始したターゲット画像であるアクティブ表示画像(対応画像)を再度非表示とする指令を表示制御部123(VDP等)に供給する(ステップS355)。この指令を受けて、表示制御部123は、当該アクティブ表示画像を再度非表示にする(図31(E)〜(F)参照)。ガセでない場合には(ステップS354;No)、ステップS351で再表示開始したターゲット画像であるアクティブ表示画像(対応画像)の表示を継続する指令を表示制御部123(VDP等)に供給する(ステップS356)。この指令を受けて、表示制御部123は、当該アクティブ表示画像をスーパーリーチ終了まで表示継続する(図31(D)など参照)。演出制御用CPU120は、スーパーリーチ終了時(例えば、ステップS345)に、表示継続しているアクティブ表示画像(ターゲット画像)を非表示にする指令を表示制御部123(VDP等)に供給してもよい。
今回のアクティブ変化演出が第1演出である場合には(ステップS349;No)、第1演出としてのアクティブ変化演出を実行するための演出動作制御が行われる(ステップS357)。なお、成功のアクティブ変化演出(第1演出)では、演出終了の際にターゲットの対応画像(アクティブ表示画像)の表示色を変化させる(表示制御部123(VDP等)に対して表示色を変化させる指令を行うなど)。変化後の表示色は、例えば、演出制御パターンで規定されている。
ステップS355〜S357、現在がアクティブ変化演出の実行期間でない場合(ステップS348;No)、第2演出の実行終了タイミングでない場合(ステップS353;No)には、飾り図柄の可変表示などの可変表示中におけるその他の演出を実行するための演出動作制御が行われ(ステップS347)、可変表示中演出処理を終了する。なお、ステップS347では、演出制御用CPU120は、スーパーリーチ終了後の所定タイミングに対応画像(保留表示画像やアクティブ表示画像)の再表示(表示位置は、スーパーリーチ前と一緒)を行う制御(表示制御部123(VDP等)に対して対応画像を再表示させる指令を行うなど)も行う。なお、成功のアクティブ変化演出(第2演出)により、アクティブ表示画像の表示が継続されているときには、演出制御用CPU120は、スーパーリーチ終了時に、当該アクティブ表示画像を一旦非表示とする制御(表示制御部123(VDP等)に対してアクティブ表示画像を非表示とする指令を行うなど)を行い、スーパーリーチ終了後の所定タイミングに、対応画像(保留表示画像やアクティブ表示画像)の再表示(表示位置は、スーパーリーチ前と一緒)を行う制御(表示制御部123(VDP等)に対して対応画像を再表示させる指令を行うなど)も行う。
ステップS341にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS341;Yes)、図柄確定指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS361)。このとき、図柄確定指定コマンドの受信がなければ(ステップS361;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。
ステップS361にて図柄確定指定コマンドの受信があった場合には(ステップS361;Yes)、例えば表示制御部123(VDP等)に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御(表示制御部123(VDP等)に対してアクティブ表示画像を非表示にさせる指令も適宜行うとよい。)を行う(ステップS362)。このときには、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS363)。また、演出プロセスフラグの値を「3」に更新してから(ステップS364)、可変表示中演出処理を終了する。
図15のステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が「3」のときに実行される処理である。演出制御用CPU120は、最終停止図柄を導出表示させてからの現在の経過時間(所定のタイマで計測すればよい)が、予め設定されている当り開始指定コマンド受信待ち時間に達したかを判定し、達していないときに、当り開始指定コマンドの受信があった場合、大当り中演出(大当り遊技状態中に実行されるファンファーレ開始からエンディングの前までの演出)の開始設定(演出制御パターンのセットなど)を行う。その後、演出プロセスフラグの値を「4」に更新し、本処理を終了する。当り開始指定コマンド受信待ち時間に達しておらず、当り開始指定コマンドの受信もない場合は、そのまま本処理を終了する。現在の経過時間が当り開始指定コマンド受信待ち時間に達している場合、特図ゲームの可変表示結果が「ハズレ」と判断して、演出プロセスフラグの値を「0」に更新し、本処理を終了する。
ステップS174の当り中処理は、演出プロセスフラグの値が「4」のときに実行される処理である。例えば、演出制御用CPU120は、大当り中演出を実行する演出動作制御を行う。そして、当り終了指定コマンドを受信している場合には、各ラウンド遊技が全て終了したことになるので、エンディング演出の開始設定(演出制御パターンのセットなど)を行い、演出プロセスフラグの値を「5」に更新して当り中処理を終了する。当り終了指定コマンドを受信していない場合には、各ラウンド遊技が全て終了していないので、そのまま本処理を終了する。
ステップS175のエンディング処理は、演出プロセスフラグの値が「5」のときに実行される処理であり、大当り遊技状態終了時のエンディングを実行するための処理である。演出制御用CPU120は、現在がエンディングの終了タイミングであるかを判定する。終了タイミングは、演出制御パターンにて規定されていればよい。終了タイミングでなければ、エンディングの演出動作制御を行って本処理を終了する。現在が終了タイミングであるときには、演出プロセスフラグの値を「0」に更新し、本処理を終了する。
(演出画面例)
次に、上記一連の処理によって実現する演出画面例を図28〜図31を参照して説明する。なお、図中、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて描かれている下向き矢印は、飾り図柄が変動中であることを示す。
(保留変化演出)
保留変化演出は、全ての飾り図柄の変動中(リーチ前)に実行される(図28参照)。なお、図28では、第1保留表示画像として2つの対応画像H1、H2と、アクティブ表示画像として対応画像Aが表示されている(図28(A)など)。対応画像H1は、保留変化演出の対象、つまり、ターゲットの対応画像(ターゲット画像T)でもある。なお、対応画像Aは、表示エリア5HAに表示されるが、この実施の形態では、当該表示エリア5HAは、背景画像などの他の表示画像の表示領域と区切られた四角の領域等になっている(表示エリア5HAの境界が認識可能となるように、表示エリア5HAは区画されて表示されている)(以下、他の図においても同じ)。
保留変化演出では、ブーメラン5Bが対応画像H1(ターゲット画像T)に向かって移動して接触(作用)する作用演出が実行される(図28(B))。その後、保留変化演出が成功の場合には、当該保留変化演出の演出結果として、対応画像H1(ターゲット画像T)の表示色が変化し(図28(C))、保留変化演出がガセ(失敗)の場合には、当該保留変化演出の演出結果として、対応画像H1(ターゲット画像T)の表示色が変化しない(図28(D))。
(キャラクタによる作用演出後の保留変化演出)
図29は、キャラクタによる作用演出後の保留変化演出の演出画面例である。図28では、キャラクタCHR−A,CHR−Bとは異なるブーメラン5Bが保留表示画像に作用する場合について示した。図29では、図28と異なり、キャラクタCHR−A,CHR−Bが保留表示画像に作用する場合について示す。
図29を参照して、図29(A)は、図28(A)と同様である。図29(B)は、キャラクタによる作用演出の前半の開始タイミングを示す。このように、キャラクタCHR−Aが、役物200が移動してきたとしても被らない位置に表示される。
図29(C)は、役物200による役物演出の実行中を示す。このように、役物200が、ターゲットの保留表示画像が表示されている表示エリア5HLの少なくとも一部に被さる位置に移動させられる。ここでは、役物200は、ターゲットの保留表示画像H2に完全に被さっている。
図29(D)は、キャラクタによる作用演出の後半の実行中を示す。このように、キャラクタCHR−Aが、役物200によって隠されない状態で、保留表示画像H2に作用する。つまり、作用演出が役物200によって隠されていない状態で実行される。
図29(E)は、保留変化演出のタイミングを示す。このように、作用演出の結果、保留表示画像H2の態様(ここでは表示色)が変化する保留変化演出が実行される。
(アクティブ変化演出(第1演出))
第1演出としてのアクティブ変化演出は、スーパーリーチ前の全ての飾り図柄の変動中に実行される(図30)。なお、図30では、第1保留表示画像として2つの対応画像H1、H2と、アクティブ表示画像として対応画像Aが表示されている(図30(A)など)。対応画像Aは、アクティブ変化演出の対象、つまり、ターゲットの対応画像(ターゲット画像T)でもある。
アクティブ変化演出(第1演出)では、表示エリア5HA(四角の領域)にキャラクタ5SAが表示される(対応画像A(ターゲット画像T)は一旦非表示となる。)。その後、アクティブ変化演出(第1演出)が成功の場合には、当該アクティブ変化演出(第1演出)の演出結果として、対応画像A(ターゲット画像T)の表示色が変化し(図30(C))、アクティブ変化演出(第1演出)がガセ(失敗)の場合には、当該アクティブ変化演出(第1演出)の演出結果として、対応画像A(ターゲット画像T)の表示色が変化しない(図30(D))。
(アクティブ変化演出(第2演出))
第2演出としてのアクティブ変化演出は、スーパーリーチの実行中に実行される(図31)。図31(A)は、スーパーリーチ前(全ての飾り図柄の変動中)のときの演出画面である。図31(A)では、第1保留表示画像として2つの対応画像H1、H2と、アクティブ表示画像として対応画像Aが表示されている。対応画像Aは、アクティブ変化演出の対象、つまり、ターゲットの対応画像(ターゲット画像T)でもある。スーパーリーチの実行中は、保留表示画像又はアクティブ表示画像として表示されている各対応画像H1、H2、Aすべて(表示されている対応画像全て)が一旦非表示となる(表示エリア5HAも非表示となる)(図31(B))。なお、非表示となった各対応画像は、スーパーリーチの終了後の所定タイミング(例えば、スーパーリーチ終了時から所定期間(例えば、1秒などの短時間)経過後)から再表示される。また、アクティブ表示画像としての対応画像Aは、可変表示結果導出時に消去される。
アクティブ変化演出(第2演出)では、当該演出の開始時に、ターゲット画像Tである対応画像A(アクティブ表示画像)が再表示される(図31(C))。再表示される位置は、上記表示エリア5HAとは別の画面左下隅(画面の隅など表示エリア5HAよりも視認性が悪い位置であればよい。)となる。また、再表示された対応画像Aは、スーパーリーチ前(通常時)において表示される対応画像Aよりも縮小されて表示される。さらに、アクティブ変化演出(第2演出)では、ブーメラン5Zが再表示されたアクティブ表示画像としての対応画像A(ターゲット画像T)に向かって移動して接触(作用)する作用演出が実行される(図31(C))。その後、アクティブ変化演出(第2演出)が成功の場合には、当該アクティブ変化演出(第2演出)の演出結果として、対応画像A(ターゲット画像T)の表示色が変化し(図31(D))、アクティブ変化演出(第2演出)がガセ(失敗)の場合には、当該アクティブ変化演出(第2演出)の演出結果として、対応画像A(ターゲット画像T)の表示色が変化しない(図28(E))。アクティブ変化演出(第2演出)が成功の場合、表示色が変化した対応画像A(ターゲット画像T)は、スーパーリーチ終了時まで表示が継続される。一方で、アクティブ変化演出(第2演出)がガセの場合、表示色が変化していない対応画像A(ターゲット画像T)は、アクティブ変化演出(第2演出)の終了とともに再度非表示となる。
(キャラクタによる作用演出時の役物演出および保留変化のタイミング)
図32は、キャラクタCHR−A,CHR−Bによる作用演出時の役物演出および保留変化のタイミングの第1の例を示す図である。図32を参照して、キャラクタCHR−A,CHR−Bによる作用演出を実行すると決定された場合、作用演出の前半の開始タイミングになると、作用演出が開始される。
また、役物演出を実行すると決定された場合、キャラクタCHR−A,CHR−Bによる作用演出の実行も決定されているので、役物演出の態様として、短時間のパターンが選択され得る。役物演出の開始タイミングになると、役物演出が開始される。役物演出が実行されているときには、作用演出のキャラクタCHR−A,CHR−Bは、役物200によって隠されない位置に表示されている。
役物200が待機位置に戻され、役物演出が終了すると、キャラクタCHR−A,CHR−Bによる作用演出の後半の開始タイミングとなり、キャラクタCHR−A,CHR−Bによる保留表示画像への作用のための動作が開始される。そして、保留変化タイミングで、キャラクタCHR−A,CHR−Bが保留表示画像に作用する。この作用に応じて、保留変化タイミングで、保留表示画像の態様が変化させられる。
図33は、キャラクタによる作用演出時の役物演出および保留変化のタイミングの第2の例を示す図である。図33を参照して、変動パターンが擬似連の変動パターンであるときに、キャラクタCHR−A,CHR−Bによる作用演出を実行すると決定された場合、作用演出の前半の開始タイミングになると、作用演出が開始される。
また、役物演出を実行すると決定された場合、キャラクタCHR−A,CHR−Bによる作用演出の実行も決定されているとともに、変動表示が擬似連の変動パターンであるので、役物演出の態様として、複数回、動作する態様が選択され得る。複数回の役物演出の開始タイミングになると、それぞれ、役物演出が実行される。ここでは、飾り図柄が仮停止しているときではなく、変動しているときに、役物演出が実行される。役物演出が実行されているときには、作用演出のキャラクタCHR−A,CHR−Bは、役物200によって隠されない位置に表示されている。
役物200が待機位置に戻され、役物演出が終了すると、キャラクタCHR−A,CHR−Bによる作用演出の後半の開始タイミングとなり、キャラクタCHR−A,CHR−Bによる保留表示画像への作用のための動作が開始される。そして、保留変化タイミングで、キャラクタCHR−A,CHR−Bが保留表示画像に作用する。この作用に応じて、保留変化タイミングで、保留表示画像の態様が変化させられる。
(アクティブ表示画像としての対応画像の表示・非表示のタイミング)
図34に示すように、変動開始とともに表示エリア5HA(通常位置)に表示されていたアクティブ表示画像は、スーパーリーチの開始とともに非表示となる(保留表示画像も非表示)。非表示となったアクティブ表示画像は、スーパーリーチの終了後の所定タイミング(例えば、スーパーリーチ終了時から所定期間(例えば、1秒などの短時間)経過後のタイミング)から表示エリア5HAに再表示される(保留表示画像も元の位置で再表示される)。アクティブ変化演出(第2演出)が実行されない場合、アクティブ表示画像はスーパーリーチ中に一度も再表示されない。一方、アクティブ変化演出(第2演出)が実行される場合、非表示となっているアクティブ表示画像は、表示エリア5HA(通常位置)とは異なる画面左下隅に再表示される。実行されたアクティブ変化演出(第2演出)が成功の場合(表示色が変化した場合)、左下隅のアクティブ表示画像は、その位置でスーパーリーチの終了まで表示され、その後、スーパーリーチの終了により非表示となり、スーパーリーチの終了後の前記所定タイミングから表示エリア5HA(通常位置)に再表示される(保留表示画像も元の位置で再表示される)。なお、このような場合、アクティブ表示画像は、短期間非表示となる。一方、実行されたアクティブ変化演出(第2演出)がガセの場合(表示色が変化しない場合)、左下隅のアクティブ表示画像は、アクティブ変化演出(第2演出)の終了とともに非表示となり、その後、スーパーリーチの終了後の前記所定タイミングから表示エリア5HAに再表示される(保留表示画像も元の位置で再表示される)。
(本実施形態の効果など)
以上、本実施の形態によれば、図29(E)で示したように、作用演出が実行される期間に役物演出を実行する場合、少なくとも保留表示画像を変化させるときには保留表示画像に被らないように役物200が動作させられる。
これにより、役物200が表示エリア5HL,5HRの少なくとも一部に被される位置に動作可能な場合であっても、保留表示画像を変化させるときには保留表示画像に被らない位置に役物200が動作させられるので、保留表示画像の変化態様を遊技者にいち早く確認させることができる。その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施の形態によれば、図25で示したように、キャラクタCHR−A,Bによる作用演出が実行されるときは、当該作用演出が実行されないときよりも短い期間の役物演出が実行可能である。
これにより、役物200が保留表示画像に被らない位置に、より早く動作させられるので、保留表示画像の変化態様を遊技者にいち早く確認させることができる。その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施の形態によれば、図29(B)で示したように、動作させられている役物200が被らない位置で、キャラクタCHR−A,CHR−Bによる作用演出が開始される。
これにより、役物200が動作する場合であっても役物200が被らない位置で作用演出が開始されるので、作用演出が開始されることを遊技者にいち早く確認させることができる。その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施の形態によれば、図24で示したように、保留表示画像の表示態様が変化することとなっているか否かで異なる割合で複数種類の作用演出のいずれかが実行可能である。
このような構成によれば、いずれの作用演出が実行されるかに遊技者を注目させることができる。その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施の形態によれば、図24で示したように、複数の開始位置のいずれか(たとえば、画像表示装置5の右下または左下)から作用演出が開始される。
これにより、いずれの開始位置で作用演出が開始されるかに遊技者を注目させることができる。その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施の形態によれば、図33で示したように、複数回の役物演出での役物200の動作に亘って作用演出が実行可能である。
これにより、複数回の役物演出での役物200の動作に亘って作用演出が実行される。その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施の形態によれば、スーパーリーチ中に、保留表示画像やアクティブ表示画像として表示される対応画像を全て非表示とすることで(図31、図34)、遊技者が対応画像に注目してしまうことを防止でき、スーパーリーチの演出効果の低下を軽減できる。また、アクティブ変化演出(第2演出)を実行するときに、ターゲット画像となっているアクティブ表示画像(対応画像)を再表示するので(図31、図34)、アクティブ変化演出(第2演出)が実行されるという好適のタイミングで、当該アクティブ表示画像に遊技者が注目できる。このように、この実施の形態では、対応画像(特に、アクティブ表示画像)を好適に表示できる。なお、この実施の形態では、対応画像を非表示とするスーパーリーチを複数種類用意しているので(スーパーリーチA及びB)(図10参照)、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施の形態では、アクティブ変化演出(第2演出)実行時にアクティブ表示画像(ターゲット画像)を再表示するときに、その表示位置が、通常の位置(スーパーリーチ非実行時であり、表示エリア5HAの位置)とは異なる位置(左下隅)となる(図31、図34)。これにより、アクティブ表示画像を好適に表示できる。特に、この実施の形態では、当該画像を、通常の位置よりも目立たない位置(下部の中央よりも目立たない隅)や態様(縮小した態様)で再表示するので(図31)、アクティブ表示画像によるスーパーリーチの演出効果の低下を軽減でき、アクティブ表示画像を好適に表示できる。
また、本実施の形態では、アクティブ変化演出(第2演出)に作用演出(ブーメラン5Zが、アクティブ表示画像としての対応画像(ターゲット画像)に向かって移動して作用する作用演出)が含まれる(図31)。これによって、アクティブ変化演出(第2演出)の演出効果を高めることができる。また、作用演出として、アクティブ表示画像(ターゲット画像)の表示色を変化させないもの(ガセのアクティブ変化演出における作用演出)と、アクティブ表示画像の表示色を変化させるもの(成功のアクティブ変化演出における作用演出)と、があり(図31)、これによって、遊技者は、作用演出や表示色の変化に注目し、アクティブ変化演出(第2演出)の演出効果を高めることができる。
また、本実施の形態では、アクティブ変化演出(第2演出)が実行されて、アクティブ表示画像(ターゲット画像)の表示色が変化したとき(演出が成功のとき)、変化後のアクティブ表示画像はスーパーリーチ終了時まで継続表示される(図31、図34)。これによって、遊技者が注目するであろう、変化後のアクティブ表示画像(ターゲット画像)を長く表示でき、アクティブ表示画像を好適に表示できる。一方、アクティブ変化演出(第2演出)が実行されて、アクティブ表示画像(ターゲット画像)の表示色が変化しないとき(演出がガセのとき)、当該アクティブ表示画像はすぐに非表示(スーパーリーチ終了前に非表示)となる(図31、図34)。これによって、注目度の低いアクティブ表示画像をすぐに非表示にすることができ、アクティブ表示画像を好適に表示できる。また、本実施形態のように、アクティブ変化演出によりアクティブ表示画像の表示色が変化したときの方が、変化しなかったときよりも長く継続表示されることで、アクティブ表示画像を好適に表示できる(変化しなかったときよりも注目度の高い変化後のアクティブ表示画像を長く表示するため)。なお、本実施形態のように、アクティブ変化演出による変化後の表示色の大当り期待度が、変化前の表示色よりも高くなるときには、当該変化後のアクティブ表示画像を変化無しのときよりも長く表示することで、遊技者に取って好ましいアクティブ表示画像の表示時間を長くすることができ、アクティブ表示画像を好適に表示できる。
また、本実施の形態では、スーパーリーチにより非表示にされた各対応画像(保留表示画像やアクティブ表示画像)の再表示を、スーパーリーチの終了後の所定タイミングから開始する(図34)。仮に、保留表示画像やアクティブ表示画像の再表示を、スーパーリーチ終了直後からとすると、成功のアクティブ変化演出(第2演出)により表示継続されているアクティブ表示画像は、その表示位置がスーパーリーチ終了前後で唐突に変わることになる。この実施の形態では、前記再表示をスーパーリーチの終了後の所定タイミングから開始するので、成功のアクティブ変化演出(第2演出)が実行されてアクティブ表示画像がスーパーリーチ終了まで継続表示されても、当該アクティブ表示画像は一旦非表示となり、前記のような違和感を生じ難くさせることができる(アクティブ表示画像を好適に表示できる)。
また、本実施の形態では、スーパーリーチの種類に応じて、アクティブ変化演出の実行タイミングの決定割合が異なっている(図23)。これによって、スーパーリーチの種類に応じて、アクティブ表示画像(ターゲット画像)の再表示の割合が異なることになるので、アクティブ表示画像の再表示に注目させることができる。特に、スーパーリーチBの方が、スーパーリーチ中にアクティブ変化演出が実行されやすい(アクティブ表示画像(ターゲット画像)が再表示されやすい)ので、期待度の高いスーパーリーチBにおいてアクティブ表示画像の変化にも注目させることができる。また、スーパーリーチB前にアクティブ変化演出の実行がなくても、スーパーリーチ中にアクティブ変化演出の実行を期待できる。
また、本実施の形態では、他の表示領域とは区切られた表示エリア5HAが設定され(図28〜図31)、この表示エリア5HAの内部において、アクティブ表示画像としての対応画像が表示される。更に、表示エリア5HAの内部において実行される演出として、アクティブ変化演出(第1演出)を実行する(図30)。アクティブ表示画像を強調するためには、アクティブ表示画像の表示領域(表示エリア5HA)を拡大することが考えられる。しかし、アクティブ表示画像の表示領域を拡大する場合、他の予告演出における表示の妨げになって遊技興趣の低下を招く可能性がある。これに対して、本実施の形態では、他の表示領域とは区切られた表示エリア5HAが設定され、この表示エリア5HAの内部においてアクティブ変化演出(第1演出)が実行可能である(表示エリア5HA内で演出が完結する)。このため、アクティブ表示画像を強調しつつ、遊技興趣を向上させることができる。
(変形例)
この発明は、上記実施の形態に限定されず、上記実施の形態について様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。以下に変形例を列挙するが、下記の変形例の少なくとも一部の思想同士を互いに組み合わせてもよい。
(1) 前述した実施の形態においては、図29(E)で示したように、保留表示画像への作用演出が実行される期間に役物演出を実行する場合、少なくとも保留表示画像を変化させるときには保留表示画像に被らないように役物200が動作させられるようにした。しかし、これに限定されず、アクティブ表示画像への作用演出が実行される期間に役物演出を実行する場合、少なくともアクティブ表示画像を変化させるときにはアクティブ表示画像に被らないように役物200が動作させられるようにしてもよい。
これにより、役物200が表示エリア5HAの少なくとも一部に被される位置に動作可能な場合であっても、アクティブ表示画像を変化させるときにはアクティブ表示画像に被らない位置に役物200が動作させられるので、アクティブ表示画像の変化態様を遊技者にいち早く確認させることができる。その結果、遊技の興趣を向上させることができる。なお、以下の保留表示画像に関する変形例についても、保留表示画像に替えて、アクティブ表示画像に適用できる。
(2) 前述した実施の形態においては、図27のステップS818,ステップS819で示したように、演出制御用CPU120が、役物200が待機位置に戻ったと判断したときに、保留表示画像へのキャラクタCHR−A,CHR−Bによる作用を開始するようにした。しかし、これに限定されず、ステップS818の処理を実行しないようにしてもよい。
このような場合であっても、役物200が待機位置に戻るタイミングより後に、保留表示画像へのキャラクタCHR−A,CHR−Bによる作用を開始するタイミングとなるように、それぞれのタイミングを予め定めておけば、ステップS818のようなそれぞれのタイミングを調整する処理を実行しない場合であっても、保留表示画像を変化させるときには保留表示画像に被らない位置に役物200が動作させられる。
(3) 前述した実施の形態においては、図32で示したように、キャラクタCHR−A,CHR−Bによる作用演出の開始タイミングは、役物演出の開始タイミングよりも早いタイミングであることとした。しかし、これに限定されず、作用演出が開始されたことを遊技者が認識できるとともに、作用演出の終了後の保留表示画像の態様の変化を遊技者が認識することができるのであれば、作用演出の開始タイミングが役物演出の開始タイミングよりも遅いタイミングであってもよいし、作用演出の開始タイミングが役物演出の開始タイミングと同じタイミングであってもよい。
(4) 前述した実施の形態においては、擬似連の変動パターンは、1種類であることとした。しかし、これに限定されず、擬似連の変動パターンが、擬似連の回数によって複数種類あることとしてもよい。この場合、擬似連の回数が1回,2回,3回と増加するにしたがって、作用演出が終了するタイミングが遅くなるようにしてもよい。具体的には、作用演出の期間が、擬似連の回数に応じて、予め定められた複数の期間から選択されるようにしてもよい。また、擬似連が実行された後にリーチになって大当り遊技状態となる期待度の高いスーパーリーチが実行されているときまで作用演出(作用演出のキャラクタの表示)が継続し続けるように、作用演出が終了するタイミングが遅くなるようにしてもよい。
(5) 操作促進報知(操作促進画像や残存有効期間画像)が役物200で隠蔽されることがあるようにしてもよい。この場合に、操作促進報知が終了するのは、役物200が待機位置に戻った後であることが好ましい。具体的には以下に説明する。
図38は、役物予告演出およびボタン予告演出の具体例を示す説明図である。役物予告演出(役物演出ともいう)は、役物200を一時的に待機位置から演出位置に移動させる制御が行われる演出である。また、ボタン予告演出は、プッシュボタン126の操作を促す操作促進報知を伴い、検出有効期間中にプッシュボタン126の操作が行われたことにもとづいて実行される演出である。ボタン予告演出では、それぞれ対応する検出有効期間が開始されるタイミングになると、画像表示装置5において、プッシュボタン126の操作を促すための操作促進報知が行われる(例えば、プッシュボタン126の外観を模した操作促進画像や、検出有効期間の残存期間を示す残存有効期間画像が表示される。図38(B)〜(E)参照)。そして、検出有効期間中にプッシュボタン126の操作が少なくとも1回検出されたことにもとづいて、ボタン予告演出画像(例えば、キャラクタが所定のセリフを言う画像や、所定のメッセージが示される画像など、大当りとなる可能性を示唆する画像)が表示される。
画像表示装置5において、演出図柄の変動表示が開始された後(図38(A))、役物予告演出およびボタン予告演出が開始されると、役物200が演出位置に移動する制御が開始されるとともに、画像表示装置5の表示画面において、プッシュボタン126の外観を模した操作促進画像201と、残存有効期間画像202とが表示される(図38(B))。そして、役物200は、演出位置に向かって徐々に移動し、残存有効期間画像202は、経過期間に応じて(すなわち検出有効期間の残存期間に応じて)、残存期間を示す指示領域(図38の例では網掛け領域が相当する)がメータ表示領域に占める割合が減少するように更新される(図38(C))。
次いで、役物200は、演出位置に到達すると、所定期間停止する(図38(D))。このときには、ボタン予告演出による操作促進画像201および残存有効期間画像202は、役物200に覆い隠されて視認困難となる。ただし、この実施の形態では、図38(D)に示すように、操作促進画像201および残存有効期間画像202は、役物200よりもサイズが大きくなるように構成されているため、完全に視認できなくなるわけではなく、常に一部は視認可能である。そのため、遊技者が検出有効期間(すなわちボタン予告演出)を見逃してしまうことを防止することができる。
次いで、役物200は、演出位置に所定期間停止した後に、待機位置に移動する(図38(E))。この実施の形態では、ボタン予告演出は、役物予告演出よりも後に終了するように構成されている。すなわち、ボタン予告演出の検出有効期間は、操作促進画像201および残存有効期間画像202が視認困難な状態である期間よりも後に終了するように構成されている。そのため、図38(E)に示すように、操作促進画像201および残存有効期間画像202は、役物200が待機位置に戻った後、すなわち視認困難な状態が解消された後にも、画像表示装置5に表示されている。
ここで、プッシュボタン126の操作が検出されると、「チャンス!」のセリフを言うキャラクタを示すボタン予告演出画像203が表示される(図38(F))。
また、検出有効期間の残存期間に応じて、メータ表示領域内の指示領域の割合が異なる残存有効期間画像を更新して表示することにより、検出有効期間の残存期間を示すように構成されている。すなわち、残存有効期間画像におけるメータ表示領域は全検出有効期間を示し、指示領域は検出有効期間の残存期間を示す。具体的には、検出有効期間が開始されると、指示領域がメータ表示領域の全領域を占める残存有効期間画像(例えば、図38(B)に示す残存有効期間画像202。網掛け領域が指示領域に相当する)が表示され、検出有効期間の残存期間の減少に応じて、指示領域がメータ表示領域に占める割合が減少した残存有効期間画像(例えば、図38(C)に示す残存有効期間画像202)が表示され、検出有効期間が終了するとき(または所定操作が検出されたとき)には、指示領域がメータ表示領域に占める割合が0である残存有効期間画像が表示される。したがって、遊技者は、残存有効期間画像の状態を確認することによって、検出有効期間の残存期間を把握することができる。なお、指示領域がメータ表示領域に占める割合が0である残存有効期間画像を、有効期間終了画像ともいい、有効期間終了画像を表示することにより、検出有効期間が終了したことを報知する検出有効期間終了報知を行う。
このように、遊技者の動作を検出可能な検出手段(本例では、プッシュボタン126やスティックコントローラなど)と、所定の動作を行う可動部材(本例では、役物200)と、検出手段による検出が有効な検出有効期間であることを示す検出有効期間表示(本例では、残存有効期間画像)を表示する検出有効期間表示手段とを備えている。そして、検出有効期間表示は、可動部材が動作することにより少なくとも一部が隠される視認困難状態(例えば、図38(D)に示す残存有効期間画像202が役物200により覆い隠された状態)となる場合があり、検出有効期間は、検出有効期間表示が視認困難状態である期間よりも後に終了する(例えば、役物200が演出位置から待機位置に戻った後、すなわち残存有効期間画像の視認困難状態が解消された後に、検出有効期間は終了する)ように構成されている。そのため、可動部材を動作可能とするとともに、遊技者が検出有効期間であることを見逃してしまうことを防止することができる。
例えば、検出手段による検出が有効な検出有効期間であることを示す検出有効期間表示を表示する構成と、可動部材を動作させる演出を実行する構成とを単純に組み合わせると、可動部材が動作することにより検出有効期間表示が隠されてしまい、遊技者が検出有効期間であることを見逃してしまうおそれがある。そこで、この実施の形態では、検出有効期間表示が可動部材により視認困難状態となる期間よりも後に検出有効期間を終了するように構成することで、可動部材を動作させる演出を実行可能とするとともに、遊技者が検出有効期間であることを見逃してしまうことを防止している。
なお、ここではプッシュボタン126またはスティックコントローラの操作が検出されたか否かにより、遊技者の動作を検出するように構成されているが、これに限らず、プッシュボタン126やスティックコントローラの連打操作や長押し操作等の操作が検出されたか否かや、プッシュボタン126やスティックコントローラ等を用いて所定情報(例えば、特定のコマンド等)を入力する操作が行われたか否かにより、遊技者の動作を検出するようにしてもよい。また、プッシュボタン126やスティックコントローラに代えて、または加えて、遊技者の動作を検出すると、検出信号を入力する赤外線センサや光センサ等の非接触型のセンサを設け、これらのセンサを用いて遊技者の動作を検出するようにしてもよい。
また、ここでは、検出有効期間表示は、視認困難状態である場合にも、少なくとも一部は視認可能である(例えば、図38(D)に示すように、残存有効期間画像202は、役物200により覆い隠された状態であっても、完全に視認できなくなるわけではなく、常に一部は視認可能である)ように構成されている。そのため、可動部材を動作可能とするとともに、遊技者が検出有効期間であることを見逃してしまうことを防止することができる。
なお、ここでは、検出有効期間表示(本例では、残存有効期間画像)は、視認困難状態である場合にも、少なくとも一部は視認可能であるように構成されているが、可動部材(本例では、役物200)が動作することにより完全に隠される視認困難状態となる場合があるように構成してもよい。
また、ここでは、検出有効期間表示が視認困難状態である場合の例として、可動部材が動作する(本例では、役物200が演出位置に移動して所定期間停止する)ことにより、可動部材と重なる部分が視認できず、重なっていない部分のみ視認可能となる状態について説明したが、これに限らず、例えば、可動部材が連続して動作する(具体的には、役物200が画像表示装置5の表示画面前を移動する制御が繰り返し行われる)ことにより、検出有効期間表示が見づらくなる状態(見づらくなるものの役物200と重なっていないタイミングで残存有効期間画像を視認可能)や、半透明の可動部材が検出有効期間表示と重なることにより、検出有効期間表示が見づらくなる状態(見づらくなるものの役物200を透して残存有効期間画像を視認可能)なども、検出有効期間表示が視認困難状態である場合に含まれる。
また、ここでは、可変表示中に演出を実行する演出実行手段を備え、演出実行手段は、検出手段が遊技者の動作を検出したことにもとづいて、検出演出(ここでは、ボタン予告演出)を実行する検出演出実行手段と、可動部材を動作させる可動部材演出(本例では、役物予告演出)を実行する可動部材演出実行手段とを含み、可変表示がリーチ状態となる前の期間において、検出演出と可動部材演出とを同時期に実行可能である(例えば、リーチ状態となる前の期間において、ボタン予告演出と役物予告演出とを同時期に実行可能である)ように構成されている。そのため、重要な演出に注目させることができ、効果的に演出を行うことができる。
(6) 前述した実施の形態においては、図22のステップS756,ステップS757で示したように、作用演出の態様を決定した後に、役物演出の態様を決定するようにした。しかし、これに限定されず、役物演出の態様を決定した後に、作用演出の態様を決定するようにしてもよい。たとえば、役物演出の態様を図25で示した長時間のパターンに決定した場合は、作用演出は不実行にすると決定し、短時間のパターンに決定した場合は、作用演出の態様を図24のテーブルに基づいて決定するようにしてもよい。
(7) また、作用演出の態様と役物演出の態様とを同時に決定するようにしてもよい。具体的には、図39で説明する。図39は、作用演出および役物演出決定テーブルの一例を示す図である。たとえば、演出制御用CPU120は、保留変化演出を実行しないと決定した場合、作用演出の態様および役物演出の態様を、それぞれ、15/100の割合で不実行および不実行、14/100の割合で不実行および実行、13/100の割合でキャラクタCHR−Bが保留表示画像の左から作用する態様および不実行、12/100の割合でキャラクタCHR−Bが保留表示画像の右から作用する態様および不実行、11/100の割合でキャラクタCHR−Aが保留表示画像の左から作用する態様および不実行、9/100の割合でキャラクタCHR−Aが保留表示画像の右から作用する態様および不実行、8/100の割合でキャラクタCHR−Bが保留表示画像の左から作用する態様および実行、7/100の割合でキャラクタCHR−Bが保留表示画像の右から作用する態様および実行、6/100の割合でキャラクタCHR−Aが保留表示画像の左から作用する態様および実行、5/100の割合でキャラクタCHR−Aが保留表示画像の右から作用する態様および実行を決定するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU120は、保留変化演出を実行すると決定した場合、作用演出の態様および役物演出の態様を、それぞれ、5/100の割合で不実行および不実行、6/100の割合で不実行および実行、7/100の割合でキャラクタCHR−Bが保留表示画像の左から作用する態様および不実行、8/100の割合でキャラクタCHR−Bが保留表示画像の右から作用する態様および不実行、9/100の割合でキャラクタCHR−Aが保留表示画像の左から作用する態様および不実行、11/100の割合でキャラクタCHR−Aが保留表示画像の右から作用する態様および不実行、12/100の割合でキャラクタCHR−Bが保留表示画像の左から作用する態様および実行、13/100の割合でキャラクタCHR−Bが保留表示画像の右から作用する態様および実行、14/100の割合でキャラクタCHR−Aが保留表示画像の左から作用する態様および実行、15/100の割合でキャラクタCHR−Aが保留表示画像の右から作用する態様および実行を決定するようにしてもよい。
(8) 前述した実施の形態においては、図27のステップS818,ステップS819で示したように、役物200が待機位置に完全に戻ってから保留表示画像にキャラクタCHR−A,CHR−Bを作用させるようにした。しかし、これに限定されず、役物200が待機位置に戻る前であっても保留表示画像に被っていない状態であれば、保留表示画像にキャラクタCHR−A,CHR−Bを作用させるようにしてもよい。
(9) 前述した実施の形態においては、キャラクタCHR−A,CHR−Bが、直接、保留表示画像に作用するようにした。しかし、これに限定されず、キャラクタから保留表示画像に対して何らかの作用物(たとえば、銃弾や玉)が発射されるように、キャラクタが、間接的に、保留表示画像に作用するようにしてもよい。また、保留表示画像に直接的に作用するキャラクタ自体が、銃弾や玉などの作用物であってもよい。
また、作用するときに作用物を保留表示画像の近傍で減速させるようにしてもよい。このようにすると、遊技者が作用物を目視し易くなるので、効果的に、保留表示画像が変化するか否かに、遊技者を注目させることができる。
また、役物200が保留表示画像に被るタイミングや被る前のタイミングや被った後のタイミングで作用物が発射されるが、役物200が保留表示画像に被っていないとき、または、役物200が保留表示画像に被らない場合よりも、作用物を減速させたり停止させたりすることで、保留表示画像に作用物が作用するタイミングを(たとえば、役物200が保留表示画像に被っていない状態となった後に作用物が保留表示画像に作用するように)調整してもよい。
(10) 前述した実施の形態においては、キャラクタによる作用演出のキャラクタは、キャラクタCHR−A,CHR−Bの2種類であることとした。しかし、これに限定されず、キャラクタが1種類であってもよいし、3種類以上であってもよい。
(11) 前述した実施の形態においては、キャラクタの登場位置は、左下と右下との2箇所であることとした。しかし、これに限定されず、キャラクタの登場位置は1箇所であってもよいし、3箇所以上であってもよい。
(12) 前述した実施の形態においては、キャラクタの登場位置は、役物200が動作した場合であっても、キャラクタに役物が全く被ることのない位置であることとした。しかし、これに限定されず、キャラクタの登場位置は、キャラクタの登場タイミングにおいて役物がキャラクタに被らないのであれば、役物がキャラクタに被り得る位置であってもよい。
(13) 前述した実施の形態においては、所定の動作を行なう可動物が、星形の役物200であることとした。しかし、これに限定されず、可動物が、画像表示装置5の画面を遮蔽するシャッターのようなものであってもよいし、画像表示装置5とは異なる他の表示装置であってもよい。また、所定の動作を行なう可動物の待機位置が、画像表示装置5の上であることとしたが、これに限定されず、画像表示装置5の下や左右など他の位置であってもよい。
(14) 前述した実施の形態においては、図29で示した保留表示画像に被る役物と図38で示した操作促進画像や残存有効期間画像に被る役物とが同じ役物200であることとした。しかし、これに限定されず、両者が異なる役物であることとしてもよい。
(その他の変形例)
(変形例1)
成功のアクティブ変化演出は、現在の表示色を、当該現在の表示色よりも大当り期待度が高い表示色に変化させているが、当該現在の表示色よりも大当り期待度が低い表示色に変化させてもよい(例えば、保留・アクティブ変化パターンにより規定されればよい。)。このことは、保留変化演出についても同様である。また、アクティブ変化演出や保留変化演出は、作用演出やキャラクタSAの表示が無く、保留表示画像やアクティブ表示画像が単に変化するだけの演出であってもよい。アクティブ変化演出(第2演出)により、アクティブ表示画像が再表示されるタイミングは、作用演出開始時(ブーメラン5Zの表示開始時)であっても、作用演出開始前(ブーメラン5Zの表示開始前)であってもよい。なお、作用演出は、上記実施形態のように、スーパーリーチの演出画像に被らない又はスーパーリーチを邪魔しない位置で実行されるとよい。報知する大当り期待度は、最終色であってもよいし、途中の表示色(例えば、変化の過程において最も高い期待度の表示色など)でもよい。
(変形例2)
保留・アクティブ変化パターンの決定は、上記実施の形態に限られない。例えば、最終色を先に決定し(大当り期待度は、金色>緑色>青色>白色とする。)、決定した最終色に合致する保留・アクティブ変化パターンを使用パターンに抽選(テーブルと、乱数値とに基づいて決定すること。以下同じ)などにより決定してもよい。また、ガセのアクティブ変化演出や保留変化演出の実行の有無は、可変表示開始時(ステップS171の実行時)に抽選などにより決定してもよい。保留・アクティブ変化パターンとして、保留表示画像を、最初から青色、緑色、金色で表示するパターンを用意してもよい。保留・アクティブ変化演出の実行の有無を抽選などにより決定し、その後、保留・アクティブ変化パターンを抽選などにより決定してもよい。可変表示毎(ステップS171の実行毎)に、保留変化演出やアクティブ変化演出の実行の有無、表示色の変化の有無、変化後の表示色などを抽選などにより決定してもよい。また、アクティブ変化演出にてターゲット画像の表示色が金色(最も期待度高い表示色など、所定基準よりも高い期待度の表示色)に変化するときの方が、保留変化演出にてターゲット画像の表示色が金色に変化するときよりもターゲットの大当り期待度が高くなるようしてもよいし、その逆でもよい。このようなことによって、遊技の興趣を向上させることができる。
(変形例3)
成功のアクティブ変化演出(第2演出)後のアクティブ表示画像(ターゲット画像)の表示期間(以下、第1表示期間という)と、失敗のアクティブ変化演出(第2演出)後のアクティブ表示画像(ターゲット画像)の表示期間(以下、第2表示期間という)と、を以下のようにしてもよい。例えば、演出制御用CPU120は、タイマで経過時間を計測し、経過時間が前記表示期間の終期に達したら、アクティブ表示画像(ターゲット画像)を非表示とする制御(表示制御部123への指令など)を行う。
(1)上記実施の形態では、第2表示期間は「0秒」として説明されていたが(アクティブ変化演出後、アクティブ表示画像はすぐに非表示となる。)、第2表示期間として多少の期間が設定されてもよい。但し、第1表示期間は、第2表示期間よりも長いとよい。
(2)アクティブ表示画像の変化後の表示色の大当り期待度に応じて、第1表示期間を変えてもよい。例えば、変化後の表示色の大当り期待度が高いほど、第1表示期間を長い期間としてもよい。また、変化後の表示色の大当り期待度が所定基準よりも高い場合(例えば、変化後の表示色が金色の場合)には、前記第1表示期間を第1期間とし、変化後の表示色の大当り期待度が前記所定基準よりも低い場合(例えば、変化後の表示色が金色以外の場合)には、前記第1表示期間を前記第1期間よりも短い第2期間としてもよい。なお、前記第2期間は、上記第2表示期間としてもよい(つまり、変化後の表示色の大当り期待度が前記所定基準よりも低い場合には、ガセのときと同じ期間(「0秒」含む)だけアクティブ表示画像の表示を継続してもよい)。
(3)上記第1表示期間は、スーパーリーチ終了時まででなくてもよい。例えば、スーパーリーチ中にカットインなどによって特別画像(動画など)の再生があるときには、当該特別画像の演出効果を妨げないように、当該再生時にはアクティブ表示画像を非表示としてもよい(図34)。このように、スーパーリーチ終了前の特定タイミングからはアクティブ表示画像を再度非表示としてもよい。
遊技者は、変化後の表示色が大当り期待度の高いものであっても低いものであっても(期待度が、変化前よりも下がった場合を含む。)、変化後の表示色に注目するので、第1表示期間よりも第2表示期間を短くすることで、注目度の高いときのアクティブ表示画像を長く表示でき、アクティブ表示画像を好適に表示できる。また、遊技者にとっては、大当り期待度が高い表示色ほど好ましい。アクティブ表示画像を、変化後の表示色の大当り期待度が高いときの方が大当り期待度が低いとき(ガセを含む)よりも長く継続表示することで、遊技者にとって好ましい表示色のアクティブ表示画像を長く表示できるので、アクティブ表示画像を好適に表示できる。
(変形例4)
成功のアクティブ変化演出(第2演出)により表示継続されているアクティブ表示画像をスーパーリーチ終了前の第1特定タイミングから再度非表示にするとき(上記変形例3の(3)の例など)に、その後の第2特定タイミングから再度アクティブ表示画像(表示色が変化後のターゲット画像)を表示してもよい。例えば、上記特別画像の表示がスーパーリーチの終了タイミングよりも前に終了するときには、非表示とした当該アクティブ表示画像(表示色が変化したターゲット画像)を再度表示してもよい。成功のアクティブ変化演出(第2演出)により表示を継続しているアクティブ表示画像を特定期間(スーパーリーチ終了までの期間であっても、その前までの期間であってもよい。)中に非表示とすることで、アクティブ表示画像を好適に表示できる。
なお、図34のように、前記特定期間(成功のアクティブ変化演出(第2演出)により表示を継続しているアクティブ表示画像再度非表示とする期間)がスーパーリーチ終了時まで継続する場合には、保留表示画像やアクティブ表示画像の再表示を、スーパーリーチ終了直後からとしても、上記のようなアクティブ表示画像の表示位置がスーパーリーチ終了前後で唐突に変わる違和感は生じないので、保留表示画像やアクティブ表示画像の再表示を、スーパーリーチ終了直後からとしてもよい。また、保留表示画像やアクティブ表示画像の再表示を、スーパーリーチ終了直後とし、アクティブ表示画像の表示継続の終期をスーパーリーチ終了前の所定タイミングとしてもよい。以上のようにすることで、アクティブ表示画像を好適に表示できる。
なお、前記特定期間(成功のアクティブ変化演出(第2演出)により表示を継続しているアクティブ表示画像を非表示とする期間)がスーパーリーチ終了時まで継続するときに、スーパーリーチ終了時に当該アクティブ表示画像をスライド移動させて通常の表示位置(表示エリア5HA)に移動させてもよい。これにより、保留表示画像やアクティブ表示画像の再表示を、スーパーリーチ終了直後からとしても上記のような違和感は生じないので、アクティブ表示画像を好適に表示できる。
(変形例5−1)
スーパーリーチ前などの通常のときに表示されるアクティブ表示画像(ターゲット画像)の表示位置である第1表示位置(表示エリア5HAの位置)と、スーパーリーチ中に実行される成功又はガセのアクティブ変化演出(第2演出)により再表示されるアクティブ表示画像(ターゲット画像)の表示位置である第2表示位置と、前記アクティブ変化演出(第2演出)後に表示継続されるアクティブ表示画像の表示位置である第3表示位置とは、同じであってもよい。また、第1表示位置と第2表示位置とは同じで、第3表示位置だけ異なるようにしてもよい。第1表示位置と第3表示位置とは同じで、第2表示位置だけ異なるようにしてもよい(表示色変化後にアクティブ表示画像を第2表示位置から第3表示位置に移動させるなど)。第1表示位置と第2表示位置と第3表示位置とを全て異ならせてもよい(表示色変化後にアクティブ表示画像を第2表示位置から第3表示位置に移動させるなど)。第2表示位置と第3表示位置とが異なる場合には、表示色変化後のアクティブ表示画像を一旦非表示として移動させてもよいし、スライド移動させて表示されてもよい。第2表示位置及び/又は第3表示位置が第1表示位置と同じ場合、表示エリア5HAをともに表示させてもよい。第1表示位置、第2表示位置、第3表示位置に表示されるアクティブ表示画像の表示態様(大きさ、形状)は、同じであってもよいし、異なってもよい。このようなことによっても、アクティブ表示画像を好適に表示できる。なお、スーパーリーチ中の第2表示位置及び/又は第3表示位置は、第1表示位置よりも目立たない(視認し難い)箇所(例えば、第1表示位置よりも画面の四隅に近い位置)とすると、スーパーリーチの演出効果の低下を軽減できる。さらに、スーパーリーチ中の第2表示位置及び/又は第3表示位置で表示されるアクティブ表示画像(ターゲット画像)は、第1表示位置でのアクティブ表示画像よりも目立たない(視認し難い)態様(例えば、スーパーリーチの演出画像が見やすいように第1表示位置のときよりも小さい、透過度が高いなど)で表示されると、スーパーリーチの演出効果の低下を軽減できる。
(変形例5−2)
成功又はガセのアクティブ変化演出(第2演出)により再表示されるアクティブ表示画像(ターゲット画像)の再表示位置は、スーパーリーチの種類に応じて異なるようにしてもよい(例えば、スーパーリーチAであれば左下隅で、スーパーリーチBであれば右下隅)。通常、スーパーリーチにおいて表示される画像(動画など)は、その種類によって異なるものであるので、前記再表示位置は、実行中のスーパーリーチの演出画像の邪魔にならない位置(例えば、演出画像において表示されるキャラクタなどの一部の重要な特定の画像(動いている画像など)に重ならない位置)であるとよい。また、スーパーリーチ中に表示される飾り図柄の可変表示の位置(通常、隅に表示される)がスーパーリーチの種類によって異なる場合には、当該飾り図柄の可変表示に重ならないように、再表示位置を設定してもよい。また、同じスーパーリーチでも、各タイミングによって表示画像が異なることから、成功又はガセのアクティブ変化演出(第2演出)の実行タイミングに応じて、スーパーリーチの演出画像の邪魔にならないように、アクティブ表示画像(ターゲット画像)の再表示位置を設定してもよい。さらに、再表示位置に応じて、成功又はガセのアクティブ変化演出(第2演出)に含まれる作用演出の態様を変えてもよい(スーパーリーチの演出画像を邪魔しないように態様を変える)。
(変形例6)
アクティブ変化演出や保留変化演出は、ターゲット画像の表示態様を変化させるものであればよい。表示色に限らず、例えば、形状、大きさ、動作態様などを変化させるものであればよい。なお、これら演出は、1つのターゲットに対して、1回の可変表示で複数回実行されてもよい。また、アクティブ変化演出(第2演出)で変化した変化後の表示態様には、アクティブ変化演出(第1演出)や保留変化演出で変化した変化後の表示態様とは異なる特別な態様(リーチ成立前にはなり得ない対象など)があってもよい(例えば、ステップS755で、スーパーリーチ中にアクティブ変化演出を実行するときには、変化後の表示態様を特別な態様に差し替えるなど)。これによって、遊技の興趣を向上させることができる。
(変形例7)
アクティブ変化演出に代えて又は加えて保留変化演出をスーパーリーチ中に実行可能としてもよい。この場合には、アクティブ変化演出と同様に、保留変化演出実行時に、スーパーリーチにより非表示としていた保留表示画像(ターゲット画像である対応画像)を再度表示してもよい(図36)。図36に示すように、当該保留変化演出の態様は、アクティブ変化演出と同様であるが(ブーメラン5Zによる作用演出等も同様)、保留表示画像(ターゲット画像)をアクティブ表示画像と同様に通常の位置(スーパーリーチ以外の期間の表示位置)とは異なる位置に表示するときには、当該保留表示画像が保留されている可変表示のうちのどの可変表示に対応するものであるか(当該保留表示画像がどの保留表示画像であるか(通常のときの保留表示画像の表示位置がどの位置であるか)など)を報知する画像5P(「第1特図の保留1だよ!」など)などを当該保留表示画像とともに表示するようにするとよい。これにより、演出を分かり易くすることができる。当該保留変化演出については、上記アクティブ変化演出についての思想(図23のような保留変化演出の実行タイミングの考え方などを含む)を適宜採用できる(アクティブ表示画像を保留表示画像に置き換えて考えればよい)。
なお、アクティブ変化演出と、保留変化演出と、をスーパーリーチ中に実行する場合には、両者の演出の実行期間が重複しないように演出の実行を設定するとよい。また、スーパーリーチ中のアクティブ変化演出で再表示するアクティブ表示画像(ターゲット画像)の表示位置と、スーパーリーチ中の保留変化演出で再表示する保留表示画像(ターゲット画像)の表示位置と、を異ならせてもよい。これによって、再表示される対応画像が、アクティブ表示画像であるか、保留表示画像であるかを分かり易くすることができる(上記と同様に再表示される対応画像がどの対応画像であるか(アクティブ画像であるか保留表示画像であるか、どの保留表示画像であるかなど)を報知する画像を表示してもよい)。スーパーリーチ中のアクティブ変化演出で再表示するアクティブ表示画像(ターゲット画像)の表示位置と、スーパーリーチ中の保留変化演出で再表示する保留表示画像(ターゲット画像)の表示位置と、を同じ位置とし、アクティブ画像であるか保留表示画像であるか、どの保留表示画像であるかなどを報知する画像(再表示される対応画像がどの対応画像であるかを示唆する画像など)を表示してもよい。これによって、演出を分かり易くすることができる。
(変形例8)
演出設定を遊技者が調整できるようにしてもよい。演出設定としては、例えば、演出音の音量、表示画面の輝度などがある。例えば、遊技者の動作を検出する検出部(操作ボタン、赤外線センサ、動作を検知するためのカメラなど)を設け、検出した動作に基づいて演出の設定を調整するようにする。例えば、検出部が検出した動作を示す信号を演出制御基板12に送信し、演出制御基板12は、送信されてきた当該信号により特定される動作に応じて演出設定を変更(調整)する。また、演出制御基板12は、現在の演出設定(変更があったときには、変更後の演出設定)で演出を実行する。
演出制御基板12は、演出設定の変更があったときに、当該変更後の演出設定を画像表示装置5の画面に所定期間表示するようにしてもよい。例えば、可変表示の実行中に演出設定の変更を受け付け可能としてもよく、この場合には、可変表示の実行中に変更後の演出設定に対応した演出設定画像を所定期間表示する。但し、当該所定期間内に可変表示結果が導出表示されたときには、当該演出設定画像を視認不可又は視認困難にする。これによって、可変表示結果の視認性を確保することができる。
具体的には、音量変更(輝度変更でもよい)の操作があったときに、演出制御CPU120は、表示制御部123に所定の指令を与え、画像表示装置5の画面上に変更後の音量に対応した音量画像VL(変更後の音量を示す音量画像VL)を表示し、所定期間経過後に消去する(図37(A)〜(C))。但し、所定期間内に、飾り図柄の可変表示の可変表示結果が導出されたときには、表示している音量画像VLを消去する(図37(D)〜(E))。音量画像VLを半透過表示や縮小表示にして視認困難としてもよい。これによって、可変表示結果の視認性を確保することができる。特に、音量画像VLが可変表示結果に重畳する位置に表示されるとき(図37参照)において音量画像VLを表示したままだと、停止した飾り図柄の上に音量画像VLが位置して、停止した飾り図柄(可変表示結果)の視認性が損なわれる。しかし、音量画像VLを非表示としたり、半透過としたり縮小表示したりすることで、当該視認性を確保できる。
(変形例9)
対応画像(保留表示画像やアクティブ表示画像)は、上記実施の形態の形状に限られない。対応画像は、表示位置によって表示態様(色、形状等)が変化してもよい。
(変形例10)
保留表示画像やアクティブ表示画像の表示制御を演出制御用CPU120で行ってもよい。
(変形例11)
アクティブ変化演出や保留変化演出の演出態様は、適宜の態様であればよい。例えば、保留変化演出として、アクティブ変化演出の態様の演出が実行されてもよいし、アクティブ変化演出として、保留変化演出の態様の演出が実行されてもよい。また、保留変化演出をスーパーリーチの実行中に実行するようにしてもよく(この場合、保留表示画像を消去しないようにするとよい)、この場合には、保留変化演出についても実行タイミングがスーパーリーチの実行中か否かでその態様をどの態様にするかの割合(0%:100%を含む)を異ならせてもよい。
(変形例12)
アクティブ変化演出や保留変化演出は、所定タイミングで保留表示画像やアクティブ表示画像の表示態様を変更するのみの態様(キャラクタC1や隠蔽画像などを表示しない態様)であってもよい。
(変形例13)
上記では、保留変化演出やアクティブ変化演出にて変化する前の対応画像の表示態様を通常態様(白色など)というが、当該通常態様は、保留表示画像の表示開始時に最も表示される割合が高いものなどである。なお、変化後の表示態様は、ターゲットの大当り期待度を予告するものでなくてもよい(先読み判定に基づかず、保留変化演出やアクティブ変化演出が実行されてもよい。)。
(変形例14)
先読み判定は、ターゲットの可変表示が所定態様(大当りの導出、リーチの成立、スーパーリーチを実行するリーチの成立、擬似連の実行、変動時間が所定時間以上の態様など)になるか否かの判定であればよい。例えば、先読み判定において、乱数値MR3に基づいてステップS262又はS263の処理と同様の処理を行ってターゲットの変動パターンを特定することで、前記所定態様になるかの判定を行う。なお、ターゲットの可変表示が所定態様になるか否かの判定に基づいて行われる保留・アクティブ変化演出(特に、変化後の表示態様)は、ターゲットの可変表示が所定態様になる可能性を報知する演出(当該可能性を保留表示画像やアクティブ表示画像の表示態様(最終色など)で報知する演出)となるが、多くの場合、結果的にその演出態様(最終色など変化後の表示態様など)によりターゲットの大当り期待度を予告する演出になっている。先読み判定に用いられる乱数値などの情報をコマンドとして主基板11から演出制御基板12に送信し、演出制御基板12側で先読み判定を行ってもよい。このような場合には、主基板11から演出制御基板12に遊技状態を指定するコマンドを送信するようにするとよい。
(変形例15)
保留変化演出やアクティブ変化演出の実行が決定されたことによるターゲット画像の表示開始から、当該ターゲットの特図ゲームの実行により消去されるまでの期間中は、他の特図ゲームをターゲットとする保留・アクティブ変化演出の実行を禁止してもよいし、禁止しなくてもよい。禁止しない場合には、保留変化演出やアクティブ変化演出が、1回の可変表示において複数回実行されることがあり、この場合には、予め定められた条件に従って各演出の態様を変更したり実行タイミングを調整したりするとよい。
(変形例16)
アクティブ表示画像や保留表示画像の表示色である金色、緑色、青色は、アクティブ表示画像及び保留表示画像の双方で用いることができるが、アクティブ表示画像のみの表示態様(色、文字、キャラクタ等であり、変化後の態様を含む。)があってもよく、保留表示画像のみの表示態様(色、文字、キャラクタ等であり、変化後の態様を含む。)があってもよい。
(変形例17)
保留・アクティブ変化パターンの決定において、例えば、先読み判定結果が大当り判定の場合には、当該始動入賞に対応する一連の保留表示とその後のアクティブ表示の過程において、できるだけ後に保留変化演出又はアクティブ変化演出が実行されるような保留・アクティブ変化パターンを優先的に決定するようにしてもよい。アクティブ変化演出は、ターゲットの可変表示を実行するときに特定される可変表示結果や変動パターンなど(変動時における大当りとするか変動パターンをどうするかなどの決定結果)に基づいて(変動パターン指定コマンドや表示結果指定コマンドの指定内容に基づいて)、抽選などによって実行の有無などを決定してもよい。
(変形例18)
また、上記実施形態では、大当り種別決定用の乱数値MR2の値に基づいて大当りの種類を確定させる態様としているが、大当りの種類を確定させる条件はこれに限定されない。例えば、大入賞口の近傍に、又は、大入賞口の内部に、特定領域を設け、該特定領域に遊技球が進入(通過)することに基づいて、大当りの種別が確定する態様としてもよい。例えば、確変大当りと通常大当りとを設けた場合に、上記特定領域に遊技球が進入することに基づいて確変大当りが確定する態様としてもよい。
(変形例19)
また、上記実施形態では、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおいて大当り図柄が表示されたことに基づいて大当り遊技状態に制御するようにしているが、大当り遊技状態に制御する態様はこれに限定されない。例えば、第2始動入賞口の近傍に、または、第2始動入賞口の内部に、特定領域を設け、該特定領域に遊技球が進入(通過)したことに基づいて大当り遊技状態に制御するようにいてもよい。
(変形例20)
なお、上記実施形態では、0〜9の数字または記号等の複数種類の特別図柄を可変表示させ表示結果を導出表示させる態様を示したが、可変表示は、そのような態様に限定されない。例えば、可変表示させる特別図柄と、可変表示結果として導出表示される特別図柄とが異なっていてもよい。換言すれば、変動する複数種類の特別図柄に含まれない特別図柄が可変表示結果として導出表示されてもよいし、変動する複数種類の特別図柄の中には可変表示結果として特別導出表示されないものが含まれていてもよい。また、必ずしも複数種類の特別図柄を可変表示させる必要はなく、1種類の特別図柄のみを用いて可変表示を実行する態様であってもよい。1種類の特別図柄を用いた可変表示として、例えば、当該1種類の特別図柄を点滅させてもよい(交互に点灯/消灯を繰返してもよい)。即ち、点灯、消灯の繰返しを可変表示としてもよい。そして、この場合であっても、当該1種類の特別図柄が最後に導出表示(点灯)されるものであってもよいし、当該1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。また、他の図柄(例えば、普通図柄、飾り図柄等)の可変表示についても同様である。
(変形例21)
例えば、上記において、「割合」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係にかぎらず、A:B=100%:0%のような関係も含む概念である(即ち、一方が100%、他方が0%となるような割り振りも含む概念である)。また、AはBよりも割合が高いと言うときには、Aが100%であってBが100%未満である場合や、Bが0%であってAが0%よりも大きい場合も含む概念である。
(変形例22)
また、例えば、上記実施形態においては、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御基板12に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御基板12に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、主基板11は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無など、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無など、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御基板12側では2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、主基板11の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御基板12の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
(変形例23)
また、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。例えば、プリペイドカードや会員カード等の遊技用記録媒体の記録情報より特定される大きさの遊技価値である度数を使用して、遊技に使用するための遊技得点を付与するとともに、付与された遊技得点又は遊技による入賞により付与された遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技者が遊技を行う遊技機にも本発明を適用することができる。
(変形例24)
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには発光体ユニットや遊技効果ランプおよび装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更および修正が可能である。
(変形例25)
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、例えばパチンコ遊技機1やスロットマシンといった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(上記実施の形態や変形例などから導き出せる構成)
以下に、この明細書が開示する構成(上記実施の形態や変形例の構成は、適宜、下記の構成に含まれる。)を列挙する。なお、本発明は、以下の記載に限られない。なお、下記で説明する具体的な構成や応用例、変形例などは、上記実施の形態や変形例にも適用できる。
(1−1) 所定の動作を行なう可動物(たとえば、役物200)を有し、遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
可変表示に関する情報に対応して特定表示(たとえば、保留表示画像、アクティブ表示画像)を特定表示領域(たとえば、表示エリア5HL,5HR,5HA)に表示可能な特定表示手段(たとえば、演出制御用CPU120、画像表示装置5)と、
前記可動物を前記特定表示領域の少なくとも一部に被さる位置に動作させる動作演出(たとえば、役物演出)を実行可能な動作演出手段(たとえば、演出制御用CPU120)と、
前記特定表示の表示態様を変化させることで前記有利状態に制御される期待度を示唆する変化演出(たとえば、保留変化、アクティブ変化)を実行可能な変化演出手段(たとえば、演出制御用CPU120、画像表示装置5)と、
前記変化演出の実行前の所定期間に亘って前記特定表示の表示態様が変化するか否かを示唆する示唆演出(たとえば、キャラクタCHR−A,Bによる保留表示画像への作用演出)を実行可能な示唆演出手段(たとえば、演出制御用CPU120、画像表示装置5)とを備え、
前記動作演出手段は、前記所定期間の間に動作演出を実行する場合、少なくとも前記変化演出が実行されるときには前記特定表示に被らないように前記可動物を動作させる(たとえば、図29(E)参照)。
このような構成によれば、可動物が特定表示領域の少なくとも一部に被さる位置に動作可能な場合であっても、変化演出が実行されるときには特定表示に被らない位置に可動物が動作されるので、特定表示の変化態様を遊技者にいち早く確認させることができる。その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
(1−2) 上記(1−1)の遊技機において、
前記動作演出手段は、前記示唆演出手段によって前記示唆演出が実行されるときは前記示唆演出が実行されないときよりも短い期間の前記動作演出を実行可能である(たとえば、図25参照)。
このような構成によれば、可動物が特定表示に被らない位置に、より早く動作させられるので、特定表示の変化態様を遊技者にいち早く確認させることができる。その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
(1−3) 上記(1−1)または(1−2)の遊技機において、
前記示唆演出手段は、前記動作演出手段によって動作されている前記可動物が被らない位置で、前記示唆演出を開始する(たとえば、図29(B)参照)。
このような構成によれば、可動物が動作する場合であっても可動物が被らない位置で示唆演出が開始されるので、示唆演出が開始されることを遊技者にいち早く確認させることができる。その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
(1−4) 上記(1−1)から(1−3)のいずれかの遊技機において、
前記示唆演出手段は、前記特定表示の表示態様が変化することとなっているか否かで異なる割合で複数種類の示唆演出のいずれかを実行可能である(たとえば、図24参照)。
このような構成によれば、いずれの示唆演出が実行されるかに遊技者を注目させることができる。その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
(1−5) 上記(1−1)から(1−4)のいずれかの遊技機において、
前記示唆演出手段は、複数の開始位置のいずれかから前記示唆演出を開始する(たとえば、図24参照)。
このような構成によれば、いずれの開始位置で示唆演出が開始されるかに遊技者を注目させることができる。その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
(1−6) 上記(1−1)から(1−5)のいずれかの遊技機において、
前記示唆演出手段は、複数回の前記動作演出に亘って前記示唆演出を実行可能である(たとえば、図33参照)。
このような構成によれば、複数回の動作演出に亘って示唆演出が実行される。その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
(1−7) 上記(1−1)から(1−6)のいずれかの遊技機において、
特定演出(たとえば、スーパーリーチなど)を実行する特定演出実行手段(たとえば、得出制御用CPU120、図15のステップS172)をさらに備え、
前記特定表示手段は、前記特定演出の実行前に表示していた前記特定表示を前記特定演出の実行中に非表示とすることが可能であり、前記特定演出の実行中に前記変化演出が実行される際に、非表示としていた前記特定表示を再表示可能である(たとえば、図34など参照)。
このような構成によれば、特定表示を好適に表示できる。
(1−8) 上記(1−1)から(1−7)のいずれかの遊技機において、
遊技者の動作を検出可能な検出手段(たとえば、プッシュボタン126やスティックコントローラ122、赤外線センサや光センサなどの非接触型のセンサなど)と、
前記検出手段による検出が有効な検出有効期間であることを示す検出有効期間表示(たとえば、残存有効期間画像(図38(B)に示す残存有効期間画像202)を表示する検出有効期間表示手段(たとえば、演出制御用CPU120)とを備え、
前記検出有効期間表示は、可動物が動作することにより少なくとも一部が隠される視認困難状態(たとえば、図38(D)に示す残存有効期間画像202が役物200により覆い隠された状態)となる場合があり、
前記検出有効期間は、前記検出有効期間表示が視認困難状態である期間よりも後に終了する(たとえば、役物が演出位置から待機位置に戻った後、すなわち残存有効期間画像の視認困難状態が解消された後に、検出有効期間は終了する)。
このような構成によれば、可動物を動作可能とするとともに、遊技者が検出有効期間であることを見逃してしまうことを防止することができる。
(2−1)可変表示(例えば、特図ゲームや飾り図柄の可変表示など)を実行し、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1など)であって、
可変表示に対応する所定表示(例えば、保留表示画像やアクティブ表示画像として表示される対応画像など)を表示する所定表示手段(例えば、対応画像を表示制御する演出制御基板12など)と、
特定演出(例えば、スーパーリーチなど)を実行する特定演出実行手段(例えば、ステップS172でスーパーリーチを実行する演出制御基板12など)と、
前記所定表示の態様を変化させる変化演出(例えば、アクティブ変化演出又は保留変化演出など)を実行する変化演出実行手段(例えば、ステップS172でアクティブ変化演出又は保留変化演出を実行する演出制御基板12など)と、を備え、
前記所定表示手段は、前記特定演出の実行前に表示していた前記所定表示を前記特定演出の実行中に非表示とすることが可能であり、前記特定演出の実行中に前記変化演出が実行される際に、非表示としていた前記所定表示を再表示可能である(例えば、図34など参照)、
ことを特徴とする。
なお、変化演出は、所定表示の態様を変化させることで、(特に変化度の態様により)有利状態に制御される割合(期待度)を報知(示唆ないし予告も含む。)するものであることが望ましい。変化演出は、先読み判定(未だ開始されていない可変表示についての判定であればよい。)や、可変表示実行時に当該可変表示の可変表示結果を特定表示結果とするかの決定結果(表示結果指定コマンドが指定する表示結果など)などに基づいて実行されればよい。
なお、特定演出実行手段は、複数種類の前記特定演出を実行可能である(例えば、スーパーリーチA〜Bなど)、ようにしてもよい。
なお、特定演出は、スーパーリーチに限らず、リーチ演出全般、又は、特定のスーパーリーチのみ(スーパーリーチBのみ)、大当り遊技状態中の演出、特定の予告演出(ステップアップ予告)、特別なプレミア演出などであってもよい。なお、大当り遊技状態中の演出では、例えば、上記変化演出は、始動入賞時コマンドバッファに先読み判定結果指定コマンドが指定する先読み判定結果に基づいて実行され、保留されているターゲットが大当りとなる可能性を予告する(例えば、保留内連荘があることを示唆する)保留変化演出などとなる。上記のように、特定演出の演出効果を妨げないように、特定演出の種類に応じて、再表示する所定表示の表示位置(例えば、特定演出内の特定の表示に重ならない位置など)を異ならせてもよい。また、変化演出を特定演出中の複数タイミングのいずれかで実行可能としてもよく、この場合に、特定演出の演出効果を妨げないように、変化演出の実行タイミングに応じて、再表示する所定表示の表示位置(例えば、特定演出内の特定の表示に重ならない位置など)を異ならせてもよい。
このような構成によれば、所定表示を好適に表示できる。特に、上記で説明したように、非表示としていた所定表示を再表示するときに、前記非表示前の態様(表示位置などを含む)よりも目立たない態様にすることで、所定表示を好適に表示できる。
(2−2)前記所定表示手段は、前記所定表示を再表示するときに、当該所定表示を非表示とする前に表示していた表示位置(例えば、表示エリア5HAなど)とは異なる表示位置(例えば、画面左下隅など)に当該所定表示を再表示する(例えば、図36など参照)、
ことを特徴とする。
このような構成によれば、所定表示を好適に表示できる。特に、上記で説明したように、再表示後の表示位置を非表示前の表示位置よりも目立たない位置(例えば、画面左下隅など)に表示することで、特定演出を妨げることを軽減でき、所定表示を好適に表示できる。
(2−3)前記変化演出は、再表示された前記所定表示に作用可能な作用演出(例えば、図31や図36のようにブーメラン5Zが対応画像に作用(到達してぶつかるなど)する作用演出など)を含む、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、変化演出の演出効果を高めることができる。また、上記実施の形態のように、作用演出を特定演出の邪魔にならない位置で実行することで、特定演出を妨げることを軽減できる。また、所定表示を好適に表示できる。
(2−4)前記作用演出として、第1の作用演出(例えば、対応画像の表示色を変化させる作用演出など)と、第2の作用演出(例えば、対応画像の表示色を変化させない作用演出など)とがある、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、変化演出の演出効果を高めることができる。なお、第2の作用演出は、所定表示に作用しない態様であってもよい(例えば、ブーメラン5Zが対応画像に到達する前に消える演出など)。
(2−5)前記第1の作用演出は、前記所定表示の態様を変化させ、
前記所定表示手段は、前記第1の作用演出が実行されたときは、変化後の前記所定表示の表示を所定期間継続する(例えば、図34や図35のように、スーパーリーチ終了や特別画像表示のタイミングまで対応画像を表示継続するなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、所定表示を好適に表示できる。
(2−6)前記第2の作用演出は、前記所定表示の態様を変化させず、
前記所定表示手段は、前記第2の作用演出が実行されたときは、変化しなかった前記所定表示を前記特定演出の実行中に再度非表示とする(例えば、図34や図35のように、アクティブ変化演出や保留変化演出の終了とともに対応画像を非表示するなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、所定表示を好適に表示できる。特に、変化しなかった所定表示を長く表示すると、遊技者が注目しない表示が継続することになるので、遊技の興趣が低下するが、前記構成により、これを防止でき、所定表示を好適に表示できる。なお、第2の作用演出は、前記所定表示の態様を一旦変化させてから、元に態様に戻すものであってもよい。第2の作用演出は、最終的に(演出の結果として)所定表示の態様を変化させないものであればよい。また、第1の作用演出は、最終的に(演出の結果として)所定表示の態様を変化させるものであればよい。
(2−7)前記特定演出は、複数種類あり(例えば、スーパーリーチA〜Bなど)、
前記所定表示手段は、前記特定演出の種類に応じて異なる割合で、前記所定表示を再表示する(例えば、図23など参照)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、所定表示の再表示に注目させることができる。なお、上記実施の形態では、スーパーリーチの種類に応じてアクティブ変化演出の実行タイミングの決定割合を異ならせることで、前記構成を実現しているが、例えば、スーパーリーチの種類に応じてアクティブ変化演出の実行を中止することで、又は、ターゲットの可変表示の実行時において、アクティブ変化演出の実行の有無、ガセか成功か、変化後の表示色などをスーパーリーチの種類や現在の色に応じて抽選等により決定することで、上記構成を実現してもよい。
(2−8)上記(2−1)〜(2−7)のいずれかの遊技機において、
前記所定表示手段は、前記所定表示として、未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示(例えば、保留表示画像など)と、実行中の可変表示に対応する対応表示(アクティブ表示画像など)と、を表示可能であり、
前記対応表示は、所定領域(例えば、表示エリア5HAなど)内に表示され、
前記対応表示の態様を変化させる第1演出態様と当該態様を変化させない第2演出態様とがある所定演出(例えば、第1演出としてのアクティブ変化演出など)を前記所定領域内において実行する所定演出実行手段(例えば、ステップS172で第1演出としてのアクティブ変化演出を実行する演出制御基板12など)をさらに設けた、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
所定演出は、所定領域内に対応表示とは異なる画像を対応表示の変わり又は加えて表示させてから、対応表示の態様を変化させる又は変化させない演出とすると、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、前記所定領域は、他の表示領域(例えば、画像表示装置5の表示領域における表示エリア5HA以外の表示領域)とは異なる背景表示であるようにしてもよい。このような構成によれば、遊技者が所定領域を認識しやすくなり、遊技興趣が向上する。
なお、前記特定表示は、前記保留表示よりも目立つ態様であるようにしてもよい(例えば、アクティブ表示画像が保留表示画像よりも大きいなど)(図30など)。このような構成によれば、遊技者が特定表示を認識しやすくなり、遊技興趣が向上する。
なお、前記所定領域において前記所定演出の実行中に前記対応表示を消去可能であり、前記所定演出の実行態様に関連して前記対応表示を表示するようにしてもよい(例えば、アクティブ変化演出(第2演出)において、その後にキャラクタSAがアクティブ表示画像の代わりに表示され、その後に、キャラクタSAの代わりにアクティブ表示画像が表示されるなど)(図30など)。このような構成によれば、遊技者が所定演出を認識しやすくなり、遊技興趣が向上する。
前記所定演出の実行態様は複数種類あり(例えば、所定演出の種類を複数用意するなど)、前記所定演出の実行態様に応じて、前記所定演出が第1態様となる割合が異なるようにしてもよい。このような構成によれば、所定演出の態様が多彩になり、遊技興趣が向上する。
前記所定演出として、前記特定表示を変化させるか否かを示唆する第1所定演出(例えば、キャラクタSAの表示など)と、前記第1所定演出とは異なり、前記特定表示を変化させずに可変表示が有利状態となる可能性を示唆する第2所定演出(キャラクタSA以外の他の演出を用意するなど)とを実行可能であるようにしてもよい。このような構成によれば、所定演出の態様が多彩になり、遊技興趣が向上する。
前記特定表示を変化させる第1態様の所定演出として、前記第1所定演出と、前記所定領域の外部から前記特定表示を変化させる第3所定演出(例えば、画像表示装置5の表示領域における表示エリア5HA以外の領域から当該表示エリア5HAに向かって所定の画像を移動する演出を用意するなど)とで、前記特定表示が変化する割合が異なるようにしてもよい。このような構成によれば、何れの演出が実行されるかを遊技者に注目させて、遊技興趣が向上する。
前記所定演出と、前記所定領域の外部における演出(例えば、画像表示装置5の表示領域における表示エリア5HA以外の領域でセリフを表示する演出を用意するなど)とを並列して実行可能であるようにしてもよい。このような構成によれば、演出の態様が多彩になり、遊技興趣が向上する。
前記特定表示の態様に応じて、前記所定演出の実行割合が異なるようにしてもよい(例えば、アクティブ表示画像の表示色に応じてアクティブ変化演出(第2演出)の実行割合を異ならせるなど)。このような構成によれば、所定演出が実行されるかを遊技者に注目させて、遊技興趣が向上する。
(2−9)少なくとも可変表示の実行中に、遊技者による調整動作(例えば、音量調整の操作など)に応じて演出設定(例えば、音量、輝度など)を調整可能な調整手段(例えば、演出制御基板12など)と、
前記調整手段による調整に対応する調整画像(例えば、音量を示す画像VLなど)を所定期間表示する調整画像表示手段(例えば、演出制御基板12など)と、を備え、
前記調整画像表示手段は、前記所定期間のうち、可変表示において可変表示結果が導出表示される期間で前記調整画像を視認不可(例えば、非表示など)又は視認困難(例えば、透過表示など)とする(例えば、図37参照)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、可変表示結果の認識性の低下を低減できる。
前記調整画像の表示領域の少なくとも一部が、可変表示結果の導出表示領域の少なくとも一部と重なる(例えば図37参照)、ようにしてもよい。このような構成によれば、可変表示結果の導出表示領域の少なくとも一部と重なる調整画像結果画像を消去などするため、可変表示結果の視認性の低下を抑えることができる。
可変表示結果の導出表示中もエラー画像は消去しない(エラー(異常)が発生したときに表示されるエラー画像は消去しないなど)、ようにしてもよい。このような構成によれば、エラー画像の視認性を確保することができる。
前記調整画像の表示よりもエラー画像の表示を優先する、ようにしてもよい。このような構成によれば、エラー画像の視認性を確保することができる。
前記調整操作が行われた場合はデモ表示を視認可能に維持するが、メニュー表示操作が行われた場合はデモ表示を消去する、ようにしてもよい。このような構成によれば、好適にデモ表示を行うことができる。
遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御するか否かを決定する決定手段(例えばステップS239の処理を実行するCPU103など)と、前記決定手段の決定結果に応じて、可変表示を行い可変表示結果を導出表示する表示手段(例えば、ステップS172で飾り図柄の可変表示を実行する演出制御用CPU120など)と、可変表示の実行中に特定演出画像を表示可能な特定演出実行手段(例えば演出制御用CPU120で実行するなど)と、を備え、前記特定演出画像は、少なくとも可変表示される識別情報の一部よりも前方側の重複する位置に配置可能であり、前記特定演出実行手段は、可変表示結果が導出される期間において、前記識別情報よりも前方側にて重複する位置では前記特定演出画像の表示態様を静止態様とする(例えば演出制御用CPU120で実行するなど)、ようにしてもよい。このような構成によれば、表示結果の誤認を防止することができる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。