以下、本発明の一実施形態に係る遊技機としてパチスロを例に挙げ、図面を参照しながら、その構成及び動作について説明する。なお、本実施形態では、ボーナス作動機能及びART機能を備えたパチスロについて説明する。
<機能フロー>
まず、図1を参照して、パチスロの機能フローについて説明する。本実施形態のパチスロでは、遊技を行うための遊技媒体としてメダルを用いる。なお、遊技媒体としては、メダル以外にも、例えば、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークン等を適用することもできる。
遊技者によりパチスロにメダルが投入され、スタートレバーが操作されると、予め定められた数値範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値という)が抽出される。
内部抽籤手段は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。この内部抽籤手段は、後述の主制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の一つである。内部当籤役の決定により、後述の有効ライン(入賞判定ライン)に沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技(リプレイ)の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「はずれ」に係るものとが設けられる。なお、以下では、メダルの払い出しに係る役を「小役」と称し、再遊技(リプレイ)の作動に係る役を「リプレイ役」と称する。また、ボーナスの作動(ボーナスゲーム)に係る役を「ボーナス役」ともいう。
また、スタートレバーが操作されると、複数のリールの回転が行われる。その後、遊技者により所定のリールに対応するストップボタンが押されると、リール停止制御手段は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。このリール停止制御手段は、後述の主制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の一つである。
パチスロでは、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施形態では、この規定時間内にリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」という。そして、本実施形態では、規定期間が190msecである場合には、滑り駒数の最大数(最大滑り駒数)を図柄4個分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せ表示を許可する内部当籤役が決定されているときは、通常、190msec(図柄4駒分)の規定時間内に、その図柄の組合せが有効ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。また、リール停止制御手段は、規定時間を利用して、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せが有効ラインに沿って表示されないようにリールの回転を停止させる。
このようにして、複数のリールの回転がすべて停止されると、入賞判定手段は、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。この入賞判定手段もまた、後述の主制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の一つである。そして、表示された図柄の組合せが、入賞判定手段により入賞に係るものであると判定されると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。パチスロでは、以上のような一連の流れが1回の遊技(単位遊技)として行われる。
また、パチスロでは、前述した一連の遊技動作の流れの中で、表示装置などによる映像の表示、各種ランプによる光の出力、スピーカによる音の出力、或いは、これらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
具体的には、スタートレバーが操作されると、上述した内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値が抽出される。演出用の乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行する演出を抽籤により決定する。この演出内容決定手段は、後述の副制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の一つである。
次いで、演出内容決定手段により演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転開始時、各リールの回転停止時、入賞の有無の判定時等の各契機に連動させて対応する演出を実行する。このように、パチスロでは、例えば、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る機会又は予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上を図ることができる。
<パチスロの構造>
次に、図2〜図4を参照して、本発明の一実施形態に係るパチスロの構造について説明する。
[外観構造]
図2は、パチスロ1の外部構造を示す斜視図である。
パチスロ1は、図2に示すように、外装体(遊技機本体)2を備える。外装体2は、リールや回路基板等を収容するキャビネット2aと、キャビネット2aの開口を開閉可能に取り付けられるフロントドア2bとを有する。
キャビネット2aの内部には、3つのリール3L,3C,3R(変動表示手段、表示列)が横一列に並べて設けられている。以下、各リール3L,3C,3R(メインリール)を、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rともいう。各リール3L,3C,3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有する。そして、シート材の表面には、複数(例えば20個)の図柄が周方向(リールの回転方向)に沿って所定の間隔をあけて描かれている。
フロントドア2bは、ドア本体9と、フロントパネル10と、腰部パネル12と、台座部13とを備える。ドア本体9は、ヒンジ(不図示)を用いてキャビネット2aに開閉可能に取り付けられる。ヒンジは、パチスロ1の前方側(遊技者側)から見て、ドア本体9の左側の側端部に設けられる。
フロントパネル10は、ドア本体9の上部に設けられている。このフロントパネル10は、開口10aを有する枠状部材で構成される。フロントパネル10の開口10aは、表示装置カバー30によって塞がれ、表示装置カバー30は、キャビネット2aの内部に配置された後述の表示装置11と対向して配置される。
表示装置カバー30は、黒色の半透明な合成樹脂により形成される。それゆえ、遊技者は、後述の表示装置11により表示された映像(画像)を、表示装置カバー30を介して視認することができる。 また、本実施形態では、表示装置カバー30を黒色の半透明な合成樹脂で形成することにより、キャビネット2a内への外光の入り込みを抑制して、表示装置11により表示された映像(画像)を鮮明に視認できるようにしている。
フロントパネル10には、ランプ群21が設けられている。ランプ群21は、例えば、遊技者側から見て、フロントパネル10の上部に設けられたランプ21a、21bを含む。ランプ群21を構成する各ランプは、LED(Light Emitting Diode)等で構成され(後述の図7中のLED群85参照)、演出内容に対応するパターンで、光を点灯及び消灯する。
腰部パネル12は、ドア本体9の略中央部に設けられる。腰部パネル12は、任意の画像が描かれた装飾パネルと、この装飾パネルを背面側から照明するための光を出射する光源(後述のLED群85に含まれるLED)とを有する。
台座部13は、フロントパネル10と腰部パネル12との間に設けられる。台座部13には、図柄表示領域4と、遊技者による操作の対象となる各種装置(メダル投入口14、MAXベットボタン15a、1ベットボタン15b、スタートレバー16、3つのストップボタン17L,17C,17R、精算ボタン(不図示)等)とが設けられる。
図柄表示領域4は、正面から見て、3つのリール3L,3C,3Rに重畳する領域で、かつ、3つのリール3L,3C,3Rより遊技者側の位置に配置されており、3つのリール3L,3C,3Rを視認可能にするサイズを有する。この図柄表示領域4は、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後に設けられた各リール3L,3C,3Rを視認することが可能な構成になっている。以下、図柄表示領域4を、リール表示窓4という。
リール表示窓4は、その背後に設けられた3つのリール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、各リールの周面に設けられた複数の図柄のうち、連続して配置された3つの図柄がその枠内に表示されるように構成されている。すなわち、3つのリール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、リール表示窓4の枠内には、リール毎に上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)が表示される(リール表示窓4の枠内には、3行×3列の態様で図柄が表示される)。そして、本実施形態では、リール表示窓4の枠内において、左リール3Lの中段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの中段領域を結ぶ擬似的なライン(センターライン)を、入賞か否かの判定を行う有効ラインとして定義する。
リール表示窓4は、台座部13に設けられた枠部材31の開口により形成される。また、リール表示窓4を画成する枠部材31の下方には、略水平面の台座領域が設けられる。そして、遊技者側から見て、台座領域の右側にはメダル投入口14が設けられ、左側にはMAXベットボタン15a及び1ベットボタン15bが設けられる。
メダル投入口14は、遊技者によって外部からパチスロ1に投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口14から受け入れられたメダルは、予め設定された所定枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に使用され、所定枚数を超えたメダルの枚数分は、パチスロ1の内部に預けることができる(いわゆるクレジット機能(遊技媒体貯留手段))。
MAXベットボタン15a及び1ベットボタン15bは、キャビネット2aの内部に預けられているメダルから1回の遊技に使用する枚数を決定するために設けられる。なお、MAXベットボタン15aの内部には、メダル投入が可能な時に点灯するベットボタンLED(不図示)が設けられている。また、精算ボタンは、パチスロ1の内部に預けられているメダルを外部に引き出す(排出する)ために設けられる。
なお、遊技者がMAXベットボタン15aを押下操作すると、単位遊技のベット枚数(3枚)のメダルが投入され、有効ラインが有効化される。一方、1ベットボタン15bが1回、押下操作される度に1枚のメダルが投入される。1ベットボタン15bが3回操作されると、単位遊技のベット枚数(3枚)のメダルが投入され、有効ラインが有効化される。
なお、以下では、MAXベットボタン15aの操作、1ベットボタン15bの操作及びメダル投入口14にメダルを投入する操作(遊技を行うためにメダルを投入する操作)をいずれも「投入操作」という。
スタートレバー16は、全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始するために設けられる。ストップボタン17L,17C,17Rは、それぞれ、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応づけて設けられ、各ストップボタンは対応するリールの回転を停止するために設けられる。以下、ストップボタン17L,17C,17Rを、それぞれ左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rともいう。
また、リール表示窓4の下方の略水平面の台座領域の略中央には、情報表示器6が設けられる。なお、情報表示器6は、透明の窓カバー(不図示)によって覆われている。
情報表示器6には、特典として遊技者に対して払い出されるメダルの枚数(以下、「払出枚数」という)の情報を遊技者に対してデジタル表示(報知)するための2桁の7セグメントLED(以下、「7セグLED」という)や、パチスロ1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、「クレジット枚数」という)などの情報を遊技者に対してデジタル表示(報知)するための2桁の7セグLEDが設けられる。なお、本実施形態では、メダルの払出枚数表示用の2桁の7セグLEDは、エラー発生及びエラー種別の情報を遊技者に対してデジタル表示(報知)するための2桁の7セグLEDとしても用いられる。それゆえ、エラー発生時には、メダルの払出枚数表示用の2桁の7セグLEDの表示態様は、払出枚数の表示態様からエラー種別の情報の表示態様に切り替わる。
さらに、情報表示器6には、内部当籤役として決定された役に応じた図柄組合せを有効ラインに沿って表示するために必要な停止操作の情報を報知する指示モニタ(不図示)が設けられている。指示モニタ(指示表示器)は、例えば、2桁の7セグメントLEDにより構成される。そして、指示モニタでは、報知する停止操作の情報と一義的に対応する態様で、2桁の7セグLEDが点灯、点滅又は消灯することにより、遊技者に対して必要な停止操作の情報を報知する。
なお、ここでいう、報知する停止操作の情報と一義的に対応する態様とは、例えば、押し順「1st(第1停止操作を左リール3Lに対して行うこと)」を報知する場合には指示モニタに数値「1」を表示し、押し順「2nd(第1停止操作を中リール3Cに対して行うこと)」を報知する場合には指示モニタに数値「2」を表示し、押し順「3rd(第1停止操作を右リール3Rに対して行うこと)」を報知する場合には指示モニタに数値「3」を表示するなどの態様のことである。なお、指示モニタにおける停止操作の情報の報知態様(後述のメイン側で決定されるナビデータ)については、後述の図63を参照しながら後で詳述する。
情報表示器6は、後述の図7に示すように、ドア中継基板68及び遊技作動表示基板81を介して主制御基板71に電気的に接続され、情報表示器6の表示動作は、主制御基板71内の後述の主制御回路90により制御される。また、上述した各種7セグLEDの制御方式は、ダイナミック点灯制御である。
なお、本実施形態のパチスロ1では、主制御基板71により制御される指示モニタに加えて、副制御基板72により制御される他の手段を用いて停止操作の情報を報知する構成を設ける。具体的には、後述のプロジェクタ機構211及び表示ユニット212(図3及び後述の図7参照)により構成される後述の表示装置11により停止操作の情報を報知する。
このような構成を適用した場合、指示モニタにおける報知の態様と、副制御基板72により制御されるその他の手段における報知の態様とは、互いに異なる態様であってもよい。すなわち、指示モニタでは、報知する停止操作の情報と一義的に対応する態様で報知すればよく、必ずしも、停止操作の情報を直接的に報知する必要はない(例えば、指示モニタにおいて数値「1」が表示されたとしても、遊技者によっては報知内容を特定できない可能性もあり、直接的な報知とは言えない)。一方、後述の表示装置11等のその他の手段によるサブ側(副制御基板側)での報知では、停止操作の情報を直接的に報知してもよい。例えば、押し順「1st」を報知する場合、指示モニタでは報知する押し順と一義的に対応する数値「1」を表示するが、その他の手段(例えば、表示装置11等)では、左リール3Lに対して第1停止操作を行わせるための指示情報を直接的に報知してもよい。
このような構成のパチスロ1では、副制御基板72の制御だけでなく、主制御基板71の制御によっても、内部当籤役に応じた必要な停止操作の情報を報知することができる。また、このような停止操作の情報の報知の有無は、遊技状態に応じて制御されるようにしてもよい。例えば、後述の一般遊技状態(非ART遊技状態)では停止操作の情報を報知せずに、後述のART遊技状態(後述の図14参照)において停止操作の情報を報知するようにしてもよい。
また、遊技者側から見て、リール表示窓4の左方には、サブ表示装置18が設けられる。サブ表示装置18は、図2に示すように、ドア本体9の前面部のうち、台座部13の略水平面の台座領域から略垂直に立設するように設けられる。サブ表示装置18は、液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイで構成され、各種情報を表示する。
また、サブ表示装置18の表示面上には、タッチセンサ19が設けられている(後述の図7参照)。タッチセンサ19は、静電容量方式などの所定の動作原理に従い動作し、遊技者の操作を受け付けると、タッチ入力情報として当該操作に応じた信号を出力する。そして、本実施形態のパチスロ1は、タッチセンサ19を介して受け付けた遊技者の操作(タッチセンサ19から出力されるタッチ入力情報)に応じて、サブ表示装置18の表示を切り替え可能にする機能を有する。なお、サブ表示装置18は、タッチセンサ19から出力されるタッチ入力情報に基づいて後述の副制御基板72(後述の図7参照)により制御される。
ドア本体9の下部には、メダル払出口24、メダル受皿25、2つのスピーカ用孔20L,20R等が設けられる。メダル払出口24は、後述のメダル払出装置51の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル受皿25は、メダル払出口24から排出されたメダルを貯める。また、2つのスピーカ用孔20L,20Rからは、演出内容に対応する効果音や楽曲等の音声が出力される。
[内部構造]
次に、パチスロ1の内部構造を、図3及び図4を参照しながら説明する。図3は、キャビネット2aの内部構造を示す図であり、図4は、フロントドア2bの裏面側の内部構造を示す図である。
キャビネット2aは、図3に示すように、上面板27aと、底面板27bと、左右の側面板27c,27dと、背面板27eとを有する。そして、キャビネット2a内の上部には、表示装置11が配設される。
表示装置11は、プロジェクタ機構211と、プロジェクタ機構211から投射された映像光が投影される箱状の被投影部材212aとを有し、プロジェクションマッピングによる映像表示を行う。具体的には、表示装置11では、立体物となる被投影部材212aの位置(投影距離や角度など)や形状に基づいて映像光を生成し、その映像光が、プロジェクタ機構211により被投影部材212aの表面に投影される。このような演出機能を設けることにより、高度で且つ迫力のある演出を行うことができる。また、図3には示さないが、箱状の被投影部材212aの裏側には、表示面が湾曲した別の被投影部材が設けられ、遊技状態に応じて、どちらか一方の被投影部材が、映像光が投影されるスクリーンとして使用される。それゆえ、キャビネット2a内は、遊技状態に応じて、被投影部材を切り換える機能(不図示)も設けられる。
キャビネット2a内の下部には、メダル払出装置(以下、ホッパー装置という)51と、メダル補助収納庫52と、電源装置53とが配設される。
ホッパー装置51は、キャビネット2aにおける底面板27bの中央部に取り付けられる。このホッパー装置51は、多量のメダルを収容可能で、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有する。ホッパー装置51は、貯留されたメダルが例えば50枚を超えたとき、又は、精算ボタンが押下されてメダルの精算が実行されるときに、メダルを払い出す。そして、ホッパー装置51によって払い出されたメダルは、メダル払出口24(図2参照)から排出される。
メダル補助収納庫52は、ホッパー装置51から溢れ出たメダルを収納する。このメダル補助収納庫52は、キャビネット2a内部を正面から見て、ホッパー装置51の右側に配置される。また、メダル補助収納庫52は、キャビネット2aの底面板27bに対して着脱可能に取り付けられている。
電源装置53は、電源スイッチ53aと、電源基板53b(電源供給手段)とを有している(後述の図7参照)。この電源装置53は、キャビネット2a内部を正面から見て、ホッパー装置51の左側に配置されており、左側面板27cに取り付けられている。電源装置53は、サブ電源装置(不図示)から供給された交流電圧100Vの電力を各部で必要な直流電圧の電力に変換して、変換した電力を各部へ供給する。
また、キャビネット2a内の電源装置53の上方には、副制御基板72(後述の図7参照)を収容する副制御基板ケース57が配設される。副制御基板ケース57に収納された副制御基板72には、後述の副制御回路200(後述の図10参照)が搭載されている。この副制御回路200は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。副制御回路200の具体的な構成については後述する。
キャビネット2a内の副制御基板ケース57の上方には、副中継基板61が配設される。この副中継基板61は、副制御基板72と後述の主制御基板71とを接続する配線が実装された中継基板である。また、副中継基板61は、副制御基板72と副制御基板72の周辺に配設された基板や各種装置部(ユニット)などとを接続する配線が実装された中継基板である。
また、図3には示さないが、キャビネット2a内には、キャビネット側中継基板44(後述の図7参照)が配設される。このキャビネット側中継基板44は、主制御基板71(後述の図7参照)と、ホッパー装置51、遊技メダル補助収納庫スイッチ77(後述の図7参照)及びメダル払出カウントスイッチ(不図示)のそれぞれとを接続する配線が実装された中継基板である。
フロントドア2bの裏面側の中央部には、図4に示すように、ミドルドア41が、配設され、リール表示窓4(図2参照)を裏側から開閉可能に取り付けられている。また、図4には示さないが、ミドルドア41のリール表示窓4側には、3つのリール3L,3C,3Rが取り付けられ、ミドルドア41のリール表示窓4側とは反対側には、主制御基板71(後述の図7参照)が収納された主制御基板ケース55が取り付けられている。なお、3つのリール3L,3C,3Rには、所定の減速比をもったギアを介してステッピングモータ(不図示)が接続されている。
主制御基板ケース55に収納された主制御基板71は、後述する主制御回路90(後述の図9参照)を有する。主制御回路90(主制御手段)は、内部当籤役の決定、各リール3L,3C,3Rの回転及び停止、入賞の有無の判定といった、パチスロ1における遊技の主な流れを制御する回路である。また、本実施形態では、例えば、ARTの決定の有無の抽籤処理、ナビ情報の指示モニタへの表示処理、各種試験信号の送信処理などの制御も主制御回路90により行われる。なお、主制御回路90の具体的な構成は後述する。
フロントドア2bの裏面側において、ミドルドア41の下方には、スピーカ65L,65Rが配設される。スピーカ65L,65Rは、それぞれスピーカ用孔20L,20R(図2参照)と対向する位置に配置されている。
また、スピーカ65Lの上方には、セレクタ66と、ドア開閉監視スイッチ67とが配設される。セレクタ66は、メダルの材質や形状等が適正であるか否かを選別する装置であり、メダル投入口14に投入された適正なメダルをホッパー装置51へ案内する。セレクタ66内においてメダルが通過する経路上には、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサ(遊技媒体検出手段:不図示)が設けられている。
ドア開閉監視スイッチ67は、フロントドア2bを裏面側から見て、セレクタ66の左斜め下に配置される。このドア開閉監視スイッチ67は、フロントドア2bの開閉を報知するためのセキュリティ信号をパチスロ1の外部に出力する。
また、図4には示さないが、フロントドア2bを裏面において、ミドルドア41により開閉された領域であり且つリール表示窓4の下方には、ドア中継端子板68が配設される(後述の図7参照)。このドア中継端子板68は、主制御基板ケース55内の主制御基板71と、各種のボタンやスイッチ、副中継基板61、セレクタ66、遊技動作表示基板81、試験機用第1インターフェースボード301及び試験機用第2インターフェースボード302のそれぞれとを接続する配線が実装された中継基板である。なお、各種のボタン及びスイッチとしては、例えば、MAXベットボタン15a、1ベットボタン15b、ドア開閉監視スイッチ67、後述のBETスイッチ77、スタートスイッチ79等が挙げられる。
<サブ表示装置の表示例>
ここで、図5A〜図5Eを参照して、サブ表示装置18に表示される各種表示画面について説明する。なお、図5Aは、サブ表示装置18に表示されるトップ画面221を示す図であり、図5Bは、サブ表示装置18に表示されるメニュー画面222を示す図である。また、図5C〜図5Eは、サブ表示装置18に表示される遊技情報画面223,224,225を示す図である。
サブ表示装置18には、遊技者のタッチ操作により様々な表示画面が表示され、図5A〜図5Eに示すように、トップ画面221、メニュー画面222及び遊技情報画面223,224,225を含む各種表示画面が表示される。これらの表示画面は、タッチセンサ19を介して受け付けた遊技者の操作信号に基づいて切り替えられる。
トップ画面221は、サブ表示装置18に表示される表示画面のうちの初期画面であり、トップ画面221では、「MENU」ボタン221aと、概要遊技履歴221bとが表示される。「MENU」ボタン221aは、図5Bに示すメニュー画面222を呼び出すための操作ボタンであり、「MENU」ボタン221aに対して遊技者による所定操作(例えばタップ)が行われると、メニュー画面222が呼び出される。また、トップ画面221では、概要遊技履歴221bとして、パチスロ1の一部の遊技履歴(概要遊技履歴)を表示する。本実施形態では、概要遊技履歴221bとして、例えば、ボーナス回数、ART回数及びゲーム数(遊技回数)が表示される。
メニュー画面222は、サブ表示装置18で表示可能なメニューを表示する画面であり、メニュー画面222では、「戻る」ボタン222a、「登録」ボタン222b、「説明」ボタン222c、「配列配当」ボタン222d、「リーチ目」ボタン222e、「WEBサイト」ボタン222f及び「音量」ボタン222gが表示される。「戻る」ボタン222aは、トップ画面221を呼び出すための操作ボタンであり、「戻る」ボタン222aに対して遊技者による操作が行われると、トップ画面221が呼び出される。また、「登録」ボタン222b〜「音量」ボタン222gは、対応するメニュー内容の表示画面を呼び出すための操作ボタンであり、各ボタンに対して遊技者による操作が行われると、対応するメニュー内容の表示画面が呼び出される。
例えば、メニュー画面222において「登録」ボタン222bが遊技者により操作された場合、遊技中の遊技者を登録するための登録画面(不図示)がサブ表示装置18の表示画面に呼び出される。近年のパチスロでは、機種ごとに遊技者を登録しておき、当該遊技者のこれまでの遊技履歴から、定められたミッションの達成状況などの様々な情報を管理するサービスが広く行われている。「登録」ボタン222bにより呼び出される登録画面は、このサービスの提供を受ける際に遊技者を登録するための表示画面である。
また、例えば、メニュー画面222において「説明」ボタン222cが遊技者により操作された場合、パチスロ1の説明画面(不図示)がサブ表示装置18の表示画面に呼び出される。説明画面で表示される情報には、例えば、設定値ごとのボーナス当籤確率やART当籤確率などのパチスロ1の仕様に関する説明や、パチスロ1の演出に登場するキャラクタの紹介説明などが含まれる。
また、例えば、メニュー画面222において「配列配当」ボタン222dが遊技者により操作された場合、パチスロ1の配列配当画面(不図示)がサブ表示装置18の表示画面に呼び出される。配列配当画面には、例えば、パチスロ1において入賞と判定される図柄の組合せと、入賞と判定された際の特典との対応関係(配当表)や、各リール3L,3C,3Rに描かれた図柄列(リール配列)などが表示される。
また、例えば、メニュー画面222において「リーチ目」ボタン222eが遊技者により操作された場合、パチスロ1のリーチ目画面(不図示)がサブ表示装置18の表示画面に呼び出される。リーチ目画面には、パチスロ1で設定されている「リーチ目」と称される図柄組合せがの情報が表示される。なお、「リーチ目」と称する図柄組合せは、該図柄組合せが有効ラインに沿って表示されることにより、特別な特典が付与される図柄組合せであり、本実施形態のパチスロ1では、後述の図28〜図30の入賞作動フラグ格納領域の内容欄に示す略称「リーチ目リプ」に対応する図柄組合せが該当する。そして、本実施形態では、「リーチ目リプ」に係る図柄組合せが有効ラインに沿って表示された場合、その後、遊技者にとって有利な状態(例えば、ボーナス状態、通常ART又はCT(後述の図14参照))に移行することが確定する。
また、例えば、メニュー画面222において「WEBサイト」ボタン222fが遊技者により操作された場合、パチスロ1のWEB紹介画面(不図示)がサブ表示装置18の表示画面に呼び出される。WEB紹介画面には、例えば、パチスロ1の機種ごとに設けられた特設WEBサイトやパチスロ1のメーカーのWEBサイトなど任意のWEBサイトのURLを示す二次元コード(例えば、QRコード(登録商標))が表示される。遊技者は、携帯電話などでWEB紹介画面に表示される二次元コードを読み込むことにより、対応するWEBサイトにアクセスすることができる。
また、例えば、メニュー画面222において「音量」ボタン222gが遊技者により操作された場合、スピーカ65L,65Rから出力する音の音量を調整することが可能な音量調整画面(不図示)がサブ表示装置18の表示画面に呼び出される。遊技者は、音量調整画面を介してパチスロ1の演出音の音量を調整することができる。
なお、サブ表示装置18は、上述した表示装置11(プロジェクタ機構211及び表示ユニット212)とは別体に設けられるため、表示装置11とは別個に制御することができる。それゆえ、本実施形態のパチスロ1では、遊技中(表示装置11による演出の実行中)であっても、サブ表示装置18の表示画面を遊技者の操作により切り替えることができる。その結果、例えば、遊技者が、表示装置11の演出において登場するキャラクタのことを知りたいと思った場合、遊技者は、「説明」ボタン222cを操作して説明画面を呼び出すことにより、キャラクタ間の関係性などの情報を遊技中に把握することができる。また、例えば、遊技者が、遊技中に、いわゆる「レア役」が当籤した場合のリール回転中にレア役を入賞させるために目安とすべき図柄を把握したいと思った場合、遊技者は、「配列配当」ボタン222dを操作して配列配当画面を呼び出すことにより、リール配列を把握することができる。
遊技情報画面223,224,225は、パチスロ1の遊技履歴のうちのトップ画面221に表示する概要遊技履歴を含む詳細遊技履歴情報を表示する表示画面である。
遊技情報画面223には、「戻る」ボタン223aと、「MENU」ボタン223bと、「前へ」ボタン223cと、「次へ」ボタン223dと、遊技履歴223eとが表示される。「戻る」ボタン223a及び「MENU」ボタン223bは、それぞれトップ画面221及びメニュー画面222をサブ表示装置18の表示画面に呼び出すための操作ボタンであり、各ボタンを遊技者が操作することにより、対応する表示画面が呼び出される。また、「前へ」ボタン223c及び「次へ」ボタン223dは、遊技情報画面を所定の順序で切り替えるための操作ボタンであり、「前へ」ボタン223cが遊技者により操作されると、表示画面が遊技情報画面223から遊技情報画面225に切り替わり、「次へ」ボタン223dが遊技者により操作されると、表示画面が遊技情報画面223から遊技情報画面224に切り替わる。また、遊技履歴223eとしては、図5Cに示すように、ゲーム数(遊技回数)、ボーナス回数、ART回数及びCZ(チャンスゾーン)回数が表示される。
遊技情報画面224には、「戻る」ボタン224aと、「MENU」ボタン224bと、「前へ」ボタン224cと、「次へ」ボタン224dと、遊技履歴214eとが表示される。「戻る」ボタン224a及び「MENU」ボタン224bは、それぞれトップ画面221及びメニュー画面222をサブ表示装置18の表示画面に呼び出すための操作ボタンであり、各ボタンを遊技者が操作することにより、対応する表示画面が呼び出される。また、「前へ」ボタン224c及び「次へ」ボタン224dは、遊技情報画面を所定の順序で切り替える操作ボタンであり、「前へ」ボタン224cが遊技者に操作されると、表示画面が遊技情報画面224から遊技情報画面223に切り替わり、「次へ」ボタン224dが遊技者により操作されると、表示画面が遊技情報画面224から遊技情報画面225に切り替わる。また、遊技履歴224eとしては、後述のCZ(チャンスゾーン)の突入回数及び成功回数が表示される。なお、後述するように、本実施形態では、CZとして、CZ1,CZ2,CZ3の3種類のCZが設けられる。それゆえ、遊技履歴224eとしては、図5Dに示すように、CZ1〜CZ3のそれぞれの突入回数及び成功回数が表示される。
遊技情報画面225には、「戻る」ボタン225aと、「MENU」ボタン225bと、「前へ」ボタン225cと、「次へ」ボタン225dと、遊技履歴225eとが表示される。「戻る」ボタン225a及び「MENU」ボタン225bは、それぞれトップ画面221及びメニュー画面222をサブ表示装置18の表示画面に呼び出すための操作ボタンであり、各ボタンを遊技者が操作することにより、対応する表示画面が呼び出される。また、「前へ」ボタン225c及び「次へ」ボタン225dは、所定の順序で遊技情報画面を切り替えるための操作ボタンであり、「前へ」ボタン225cが遊技者に操作されると、表示画面が遊技情報画面225から遊技情報画面224に切り替わり、「次へ」ボタン225dが遊技者により操作されると、表示画面が遊技情報画面225から遊技情報画面223に切り替わる。また、遊技履歴225eとしては、図5Eに示すように、小役の当籤回数及び当籤確率(分子が1の分数)が表示される。
なお、サブ表示装置18に表示される表示画面の切り替え手法としては、例えば、それぞれの表示画面に表示される操作ボタンに対するタップ操作に基づいて切り替える手法を採用してもよいし、また、例えば、表示画面に対するスワイプ操作に基づいて切り替える手法を採用してもよい。
<サブ表示装置の表示画面の各種切り替え機能>
次に、本実施形態のパチスロ1におけるサブ表示装置18の表示画面の各種切り替え機能について説明する。
[サブ表示装置の表示画面の遷移例]
まず、図6A及び6Bを参照して、本実施形態のパチスロ1におけるサブ表示装置18の表示画面の遷移例(切り替え態様)について説明する。なお、図6Aは、遊技者登録状態がセットされていない状況におけるサブ表示装置18の表示画面の遷移例を示す図であり、図6Bは、遊技者登録状態がセットされている状況におけるサブ表示装置18の表示画面の遷移例を示す図である。
遊技者登録状態がセットされていない状況では、図6Aに示すように、サブ表示装置18の表示画面は、トップ画面221とメニュー画面222との間、並びに、メニュー画面222とメニュー画面222から遷移可能な各種表示画面との間でのみ遷移可能であり、これらの表示画面間の遷移は副制御基板72(後述のサブCPU201)により制御される。例えば、副制御基板72は、タッチセンサ19を介して取得したタッチ操作(例えば、所定のボタンに対するタップ操作や、表示画面上におけるスワイプ操作)に基づいて、トップ画面221及びメニュー画面222間で、表示画面を切り替える。しかしながら、遊技者登録状態がセットされていない状況では、副制御基板72は、遊技情報画面223,224,225の表示が不可能となるように制御する。すなわち、遊技者登録状態がセットされていない状況では、遊技者は、サブ表示装置18に遊技情報画面223,224,225を表示することができない。
一方、遊技者登録状態がセットされている状況では、図6Bに示すように、サブ表示装置18の表示画面は、トップ画面221とメニュー画面222との間、並びに、メニュー画面222とメニュー画面222から遷移可能な各種表示画面との間に加え、メニュー画面222と遊技情報画面223,224,225との間においても遷移可能となり、これらの表示画面間の遷移は副制御基板72(後述のサブCPU201)により制御される。すなわち、副制御基板72は、タッチセンサ19を介して取得したタッチ操作に基づいて、トップ画面221とメニュー画面222との間だけでなく、トップ画面221及びメニュー画面222のそれぞれと、遊技情報画面223,224,225との間においても表示画面を切り替えることができる。それゆえ、本実施形態において、遊技者登録状態がセットされている場合、遊技者は、サブ表示装置18に遊技情報画面223,224,225を表示することができる。
なお、図6Bに示すように、トップ画面221、メニュー画面222及び遊技情報画面223,224,225間における表示画面の遷移順序は任意である。それゆえ、例えば、トップ画面221から遊技情報画面223,224,225に直接遷移可能となる構成にしてもよいし、トップ画面221からメニュー画面222を介してのみ遊技情報画面223,224,225に遷移可能となる構成にしてもよい。
本実施形態のパチスロ1では、トップ画面221からメニュー画面222を介してのみ遊技情報画面223,224,225に遷移可能な構成(トップ画面221から遊技情報画面223,224,225に直接遷移できない構成)を採用している。なお、本実施形態のパチスロ1では、メニュー画面222において、遊技者が表示画面に対してスワイプ操作(メニュー選択操作ではない)を行うことにとにより、表示画面をメニュー画面222から遊技情報画面223,224,225に遷移させることができる。
なお、本実施形態では、遊技情報画面223,224,225は、メニュー画面222とは完全に独立して設けられた表示画面である。すなわち、本実施形態のパチスロ1では、遊技履歴という、遊技者が遊技中に強い関心を抱く遊技の結果を示す情報を、配当配列や音量調節などの遊技の結果とは関係のない情報として独立して表示する。そして、本実施形態では、遊技者登録状態がセットされている状況において、メニュー画面222に対して遊技者がメニュー選択操作を行うことなく、遊技情報画面223,224,225を表示可能にしている。それゆえ、本実施形態では、遊技者登録状態がセットされている場合、遊技者が所望する情遊技履歴情報へのアクセスを容易に行うことができる。
また、本実施形態では、メニュー画面222に対するメニュー選択操作では、表示画面を遊技情報画面223,224,225に遷移させることができず、メニュー画面222に対してスワイプ操作(メニュー表示では指定されていない操作)を行わなければ、表示画面を遊技情報画面223,224,225に遷移させることができない。それゆえ、本実施形態のパチスロ1では、表示画面を遊技情報画面223,224,225に遷移させるためのスワイプ操作を、遊技者登録状態がセットされている状況における隠しコマンドとして扱うことができる。この場合、遊技者にとってみれば、パチスロ1に対する自身の知識により、知識の少ない他の遊技者では見ることのできない、より詳細な遊技履歴情報を見ることができるため、当該他の遊技者よりも有利に遊技を行うことができ、結果、遊技者が積極的に遊技を行うことを期待することができる。
[遊技情報画面からトップ画面への表示切り替え機能]
本実施形態のパチスロ1は、サブ表示装置18の表示画面を、遊技情報画面223,224,225から、遊技者の手動により、又は、自動的に、トップ画面221に遷移させる機能を有する。具体的には、本実施形態では、遊技情報画面223,224,225において「戻る」ボタンが操作されると、表示画面が遊技情報画面223,224,225からトップ画面221に遷移する(手動遷移機能)。また、本実施形態では、遊技情報画面223,224,225が表示されている状態において所定の条件を満たした場合には、遊技者の操作とは関係なく自動的に表示画面がトップ画面221に遷移する(自動遷移機能)。
より具体的には、パチスロ1では、遊技情報画面223,224,225が表示されている状態において、投入操作(MAXベットボタン15aへの操作、1ベットボタン15bへの操作及びメダル投入口14にメダルを投入する操作)が行われると、サブ表示装置18の表示画面が自動的にトップ画面221に遷移する。なお、ART遊技状態のように、リプレイ役が内部当籤役として決定される確率が高い遊技状態(高リプ状態)では、リプレイ役入賞に伴う再遊技の作動によりメダルが自動的に投入されてしまう結果、高リプ状態では、遊技情報画面223,224,225を表示する機会が制限されてしまう可能性がある。そこで、本実施形態のパチスロ1では、再遊技の作動によりメダルが自動的に投入された場合には、メダルの投入操作ではなく、開始操作を契機として、自動的に表示画面が遊技情報画面223,224,225からトップ画面221に遷移する。
すなわち、本実施形態では、再遊技が作動し、かつ、遊技情報画面223,224,225が表示されている場合には、開始操作を契機として、自動的に表示画面が遊技情報画面223,224,225からトップ画面221に遷移する。一方、再遊技の作動が行われていない場合には、投入操作を契機として、自動的に表示画面が遊技情報画面223,224,225からトップ画面221に遷移する。
[メニュー内容表示画面からトップ画面(又はメニュー画面)への表示切り替え機能] 本実施形態のパチスロ1は、サブ表示装置18の表示画面を、メニュー画面222に対するメニュー選択操作により遷移可能な各種メニュー内容表示画面(登録画面、説明画面、配列配当画面、リーチ目画面、WEB紹介画面及び音量調整画面)から、遊技者の手動により、又は、自動的に、トップ画面221(又はメニュー画面222)に遷移させる機能を有する。具体的には、本実施形態では、メニュー内容表示画面において所定のボタン(例えば、「TOPへ戻る」ボタン)が操作されると、表示画面が当該メニュー内容表示画面からトップ画面221に遷移する(手動遷移機能)。また、本実施形態では、メニュー内容表示画面において特定のボタン(例えば、「戻る」ボタン)が操作されると、表示画面が当該メニュー内容表示画面からメニュー画面222に表示画面を遷移する(手動遷移機能)。
さらに、本実施形態では、メニュー内容表示画面が表示されている状態において所定の時間が経過すると、遊技者の操作とは関係なく、自動的に表示画面がトップ画面221(又はメニュー画面222)に遷移する(自動遷移機能)。なお、この際、トップ画面221(又はメニュー画面222)に自動遷移する契機となる所定の時間は、現在表示しているメニュー内容表示画面の種類に応じて異なる。例えば、パチスロ1から出力する音量の調整を行う音量調整画面を長時間表示していると、音量が誤操作により意図しない音量に調整されてしまうおそれがあるだけでなく、誤操作により他の遊技者を不快にしてしまうおそれもある。それゆえ、音量調整画面では、他のメニュー内容表示画面よりも短い時間で、自動的にトップ画面221(又はメニュー画面222)に遷移するように設定されている。一方、登録画面は、遊技者の登録を行い易くするために、他のメニュー内容表示画面よりも長い時間で、自動的にトップ画面221(又はメニュー画面222)に遷移するように設定されている。
すなわち、各メニュー内容表示画面には、トップ画面221(又はメニュー画面222)に自動遷移する契機となる経過時間(自動遷移時間)が、当該メニュー内容表示画面の種別に応じて適宜設定されており、音量調整画面には、他のメニュー内容表示画面よりも短い自動遷移時間が設定され、登録画面には、他のメニュー内容表示画面よりも長い自動遷移時間が設定されている。
[メニューの操作可否の選択機能]
本実施形態のパチスロ1では、サブ表示装置18の表示画面を、メニュー画面222から、登録画面、説明画面、配列配当画面、リーチ目画面、WEB紹介画面及び音量調整画面に遷移させることにより、遊技者が、これらのメニュー内容表示画面に応じた各種操作を行うことができ、また、各種情報を確認することができる。なお、このような遊技者がメニュー選択できる機能を遊技店側の設定に応じて制限できるような機能(メニューの操作可否の選択機能)を設けてもよい。
例えば、遊技店側の設定により、表示画面をメニュー画面222から音量調節画面に遷移不可能にする(例えば、メニュー画面222に「音量」ボタン222gを表示しない)ようにしてもよい。この場合、遊技者による音量調節を不可能にすることができる。
<パチスロが備える制御系>
次に、パチスロ1が備える制御系について、図7を参照して説明する。図7は、パチスロ1の制御系の構成を示す回路ブロック図である。
パチスロ1は、ミドルドア41に設けられた主制御基板71と、フロントドア2bに設けられた副制御基板72とを有する。また、パチスロ1は、主制御基板71に接続された、リール中継端子板74、設定用鍵型スイッチ54(設定スイッチ)及びキャビネット側中継基板44を有する。さらに、パチスロ1は、キャビネット側中継基板44を介して主制御基板71に接続された外部集中端子板47、ホッパー装置51、メダル補助収納庫スイッチ75、リセットスイッチ76及び電源装置53を有する。なお、ホッパー装置51の構成については上述したので、ここでは、その説明を省略する。
リール中継端子板74は、各リール3L,3C,3Rのリール本体の内側に配設されている。リール中継端子板74は、各リール3L,3C,3Rのステッピングモータ(不図示)に電気的に接続されており、主制御基板71からステッピングモータに出力される信号を中継する。
設定用鍵型スイッチ54は、主制御基板ケース55に設けられる。設定用鍵型スイッチ54は、パチスロ1の設定(設定1〜設定6)を変更するとき、もしくは、パチスロ1の設定を確認するときに使用される。
キャビネット側中継基板44は、主制御基板71と、外部集中端子板47、ホッパー装置51、メダル補助収納庫スイッチ75、リセットスイッチ76及び電源装置53のそれぞれとを接続する配線が実装された中継基板である。外部集中端子板47は、メダル投入信号、メダル払出信号及びセキュリティ信号などの信号をパチスロ1の外部へ出力するために設けられる。メダル補助収納庫スイッチ75は、メダル補助収納庫52に設けられ、メダル補助収納庫52がメダルで満杯になっているか否かを検出する。リセットスイッチ76は、例えば、パチスロ1の設定を変更する際に用いられる。
電源装置53は、電源基板53bと、電源基板53bに接続された電源スイッチ53aとを有する。電源スイッチ53aは、パチスロ1に必要な電源を供給するときに押下される。電源基板53bは、キャビネット側中継基板44を介して主制御基板71に接続されるとともに、副中継基板61を介して副制御基板72にも接続される。
また、パチスロ1は、ドア中継端子板68、並びに、該ドア中継端子板68を介して、主制御基板71に接続された、セレクタ66、ドア開閉監視スイッチ67、BETスイッチ77、精算スイッチ78、スタートスイッチ79、ストップスイッチ基板80、遊技動作表示基板81、副中継基板61、試験機用第1インターフェースボード301及び試験機用第2インターフェースボード302を有する。なお、セレクタ66、ドア開閉監視スイッチ67及び副中継基板61については、上述したので、ここでは、それらの説明を省略する。
BETスイッチ77(投入操作検出手段)は、MAXベットボタン15a又は1ベットボタン15bが遊技者により押下されたことを検出する。精算スイッチ78は、精算ボタン(不図示)が遊技者により押下されたことを検出する。スタートスイッチ79(開始操作検出手段)は、スタートレバー16が遊技者により・BR> 作されたこと(開始操作)を検出する。
ストップスイッチ基板80(停止操作検出手段)は、回転しているメインリールを停止させるための回路と、停止可能なメインリールをLEDなどにより表示するための回路とを備える。また、ストップスイッチ基板80には、ストップスイッチ(不図示)が設けられる。ストップスイッチは、各ストップボタン17L,17C,17Rが遊技者により押下されたこと(停止操作)を検出する。
遊技動作表示基板81は、情報表示器(7セグ表示器)6及びLED82に接続される。LED82には、例えば、今回の遊技に投入されたメダルの枚数(以下、「投入枚数」という)に対応して点灯する、メダル投入枚数表示用の3つのLED(以下、「第1LED」〜「第3LED」という)や、遊技動作表示基板81から入力される信号に基づいて、メダル投入が可能であることを表示するマーク、遊技開始を表示するマーク、再遊技を行うマークなどを点灯させるLEDなどが含まれる。第1LED〜第3LED(表示手段)では、メダルが1枚投入されると、第1LEDが点灯し、メダルが2枚投入されると、第1及び第2LEDが点灯し、メダルが3枚(遊技開始可能枚数)投入されると、第1LED〜第3LEDが点灯する。なお、情報表示器6については、上述したので、ここでは、それらの説明を省略する。
試験機用第1インターフェースボード301及び試験機用第2インターフェースボード302はともに、パチスロ1の検定試験(試射試験)において、遊技に関する各種信号を試験機に出力する際に用いられる中継基板である(なお、販売用のリリース製品としてのパチスロ1にはこれらの中継基板は搭載されていないので、販売用の主制御基板71の主制御回路90には、試験機用第1インターフェースボード301及び試験機用第2インターフェースボード302に接続するために必要な各種電子部品もまた実装されていない)。例えば、遊技に係る主要な動作(例えば、内部抽籤、リール停止制御等)を制御するための試験信号は、試験機用第1インターフェースボード301を介して出力され、例えば、主制御基板71で決定された押し順ナビに係る試験信号などは、試験機用第2インターフェースボード302を介して出力される。
副制御基板72は、ドア中継端子板68及び副中継基板61を介して主制御基板71に接続される。また、パチスロ1は、副中継基板61を介して副制御基板72に接続された、スピーカ群84、LED群85、24hドア開閉監視ユニット63、タッチセンサ19及び表示ユニット212を有する。なお、タッチセンサ19については、上述したので、ここでは、その説明を省略する。
スピーカ群84は、スピーカ65L,65Rや図示しない各種スピーカを含んで構成される。LED群85は、フロントパネル10に設けられたランプ群21や、腰部パネル12の装飾パネルを背面側から照明するための光を出射する光源などを含んで構成される。24hドア開閉監視ユニット63は、ミドルドア41の開閉の履歴情報を保存する。また、24hドア開閉監視ユニット63は、ミドルドア41が開放されたときに、表示装置11によりエラー表示を行うための信号を副制御基板72(副制御回路200)に出力する。表示ユニット212は、例えば、表示装置11を構成する被投影部材212a、及び、被投影部材212aの裏側に設けられた表示面が湾曲した別の被投影部材を含んで構成される。
また、パチスロ1は、副制御基板72に接続された、ロムカートリッジ基板86及び液晶中継基板87を有する。なお、ロムカートリッジ基板86及び液晶中継基板87は、副制御基板72とともに副制御基板ケース57に収納されている。
ロムカートリッジ基板86は、サブCPU102により実行される各種制御プログラムと、演出用の画像(映像)、音声(スピーカ群84)、光(LED群85)及び通信のデータを管理するための基板である。液晶中継基板87は、副制御基板72と、表示装置11を構成するプロジェクタ機構211、及び、サブ表示装置18との間の接続配線を中継する基板である。なお、プロジェクタ機構211及びサブ表示装置18については、上述したので、ここでは、それらの説明を省略する。
<主制御回路>
次に、図8を参照して、主制御基板71に実装される主制御回路90の構成について説明する。図8は、パチスロ1の主制御回路90の構成例を示すブロック図である。
主制御回路90は、マイクロプロセッサ91と、クロックパルス発生回路92と、電源管理回路93と、スイッチングレギュレータ94(電源供給手段)とを備える。
マイクロプロセッサ91は、遊技機用のセキュリティ機能付きマイクロプロセッサである。なお、本実施形態のマイクロプロセッサ91では、後述するように、ソースプログラム上で規定可能な該マイクロプロセッサ91に特有の様々な命令コード(例えば、後述の「LDQ」命令等:以下、「メインCPU101専用命令コード」という)が設けられている。本実施形態では、このメインCPU101専用命令コードを用いることにより、処理の効率化やプログラム容量の削減などを実現している。マイクロプロセッサ91の内部構成については、後述の図9を参照して詳述し、マイクロプロセッサ91に設けられているメインCPU101専用命令コードについては、後述の主制御回路が実行する各種処理において詳述する。
クロックパルス発生回路92は、メインCPU作動用のクロックパルス信号を生成し、該生成したクロックパルス信号をマイクロプロセッサ91に出力する。マイクロプロセッサ91は、入力されたクロックパルス信号に基づいて、制御プログラムを実行する。
電源管理回路93は、電源基板53b(図7参照)から供給される直流12Vの電源電圧の変動を管理する。そして、電源管理回路93は、例えば、電源が投入された際(電源電圧が0Vから起動電圧値(10V)を上回った際)には、リセット信号をマイクロプロセッサ91の「XSRST」端子に出力し、電断が発生した際(電源電圧が12Vから停電電圧値(10.5V)を下回った際)には、電断検知信号をマイクロプロセッサ91の「XINT」端子に出力する。すなわち、電源管理回路93は、電源投入時に、マイクロプロセッサ91にリセット信号(起動信号)を出力する手段(起動手段)、及び、電断発生時に、マイクロプロセッサ91に電断検知信号(停電信号)を出力する手段(停電手段)も兼ねる。
スイッチングレギュレータ94は、DC/DC変換回路であり、マイクロプロセッサ91の直流駆動電圧(直流5Vの電源電圧)を生成し、該生成した直流駆動電圧をマイクロプロセッサ91の「VCC」端子に出力する。
<マイクロプロセッサ>
次に、図9を参照して、マイクロプロセッサ91の内部構成について説明する。図9は、マイクロプロセッサ91の内部構成を示すブロック図である。
マイクロプロセッサ91は、メインCPU101と、メインROM102(第1記憶手段)と、メインRAM103(第2記憶手段)と、外部バスインターフェース104と、クロック回路105と、リセットコントローラ105と、演算回路107と、乱数回路110と、パラレルポート111と、割込みコントローラ112と、タイマー回路113と、第1シリアル通信回路114と、第2シリアル通信回路115と、を有する。そして、マイクロプロセッサ91を構成するこれらの各部は信号バス116を介して互いに接続されている。
メインCPU101は、クロック回路105で生成されたクロックパルスに基づいて、各種制御プログラムを実行して、遊技動作全般に係る制御を行う。ここで、メインCPU101の制御動作の一例としてリール停止制御について説明する。
メインCPU101は、リールインデックスを検出してから各リール3L,3C,3L(メインリール)のステッピングモータに対してパルスを出力した回数をカウントする。これにより、メインCPU101は、各リールの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。なお、リールインデックスとは、リールが一回転したことを示す情報である。このリールインデックスは、例えば、発光部及び受光部を有する光センサと、各リールの所定の位置に設けられ、各メインリールの回転により発光部と受光部との間に介在される検知片とを備えたリール位置検出部(不図示)により検出される。
ここで、各リール3L,3C,3L(メインリール)の回転角度の管理について、具体的に説明する。ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM103に設けられたパルスカウンタによって計数される。そして、図柄1つ分の回転に必要な所定回数のパルスの出力がパルスカウンタで計数される毎に、メインRAM103に設けられた図柄カウンタが1ずつ加算される。図柄カウンタは、各リールに応じて設けられている。図柄カウンタの値は、リール位置検出部(不図示)によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
すなわち、本実施形態では、図柄カウンタを管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたのかを管理する。したがって、各リールの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
メインROM102には、メインCPU101により実行される各種制御プログラム、各種データテーブル、副制御回路200に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶される。メインRAM103には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。なお、メインROM102及びメインRAM103の内部構成(メモリーマップ)については、後述の図12を参照して詳述する。
外部バスインターフェース104は、マイクロプロセッサ91の外部に設けられた各種構成部(例えば、各リール等)が接続された外部信号バス(不図示)と、マイクロプロセッサ104とを電気的に接続するためのインターフェース回路である。クロック回路105は、例えば分周器(不図示)等を含んで構成され、クロックパルス発生回路92から入力されたCPU作動用のクロックパルス信号を、その他の構成部(例えば、タイマー回路113)で使用される周波数のクロックパルス信号に変換する。なお、クロック回路105で生成されたクロックパルス信号は、リセットコントローラ106にも出力される。
リセットコントローラ106は、電源管理回路93から入力されたリセット信号に基づいて、IAT(Illegal Address Trap)やWDT(watchdog timer)のリセットを行う。演算回路107は、乗算回路及び除算回路を含んで構成される。例えば、ソースプログラム上において、後述する「MUL(乗算)」命令(後述の図93B参照)を実行するときには、演算回路107がこの「MUL」命令に基づく乗算処理を実行する。
乱数回路110は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535又は0〜255)を発生させる。また、図示しないが、乱数回路110は、2バイトのハードラッチ乱数を得るための乱数レジスタ0と、2バイトのソフトラッチ乱数を得るための乱数レジスタ1〜3と、1バイトのソフトラッチ乱数を得るための乱数レジスタ4〜7とで構成されている。なお、メインCPU101は、乱数回路110で発生させた所定範囲の乱数の中から1つの値を、例えば内部抽籤用の乱数値として抽出する。パラレルポート111は、マイクロプロセッサ91と、マイクロプロセッサ91の外部に設けられた各種回路(例えば、電源管理回路93等)との間で入出力される信号のポート(メモリーマップI/O)である。また、パラレルポート111は、乱数回路110及び割込みコントローラ112にも接続される。スタートスイッチ79はパラレルポート111のPI0〜PI4のいずれかの入力ポートに接続され、スタートスイッチ79がオン状態になったタイミング(オンエッジ)で、パラレルポート111から乱数回路110の乱数レジスタ0へラッチ信号が出力される。そして、乱数回路110では、ラッチ信号が入力されることにより乱数レジスタ0がラッチされ、2バイトのハードラッチ乱数が取得される。
割込みコントローラ112は、パラレルポート111を介して電源管理回路93から入力される電断検知信号、又は、タイマー回路113から1.1172ms周期で入力されるタイムアウト信号に基づいて、メインCPU101による割込処理の実行タイミングを制御する。電源管理回路93から電断検知信号が入力された場合、又は、タイマー回路113からタイムアウト信号が入力された場合には、割込みコントローラ112は、割込処理開始指令を示す割込要求信号をメインCPU101に出力する。メインCPU101は、タイマー回路103からのタイムアウト信号に応じて割込みコントローラ112から入力される割込要求信号に基づいて、入力ポートチェック処理、リール制御処理、通信データ送信処理、7セグLED駆動処理、タイマー更新処理等の各種割込処理(後述の図158参照)を行う。
タイマー回路113(PTC)は、クロック回路105で生成されたクロックパルス信号(メインCPU作動用のクロックパルス信号を分周器(不図示)で分周された周波数のクロックパルス信号)で動作する(経過時間をカウントする)。そして、タイマー回路113は、1.1172msecの周期で割込みコントローラ112にタイムアウト信号(トリガー信号)を出力する。
第1シリアル通信回路114は、主制御基板71から副制御基板72にデータ(各種制御指令(コマンド))を送信する際のシリアル送信動作を制御する回路である。第2シリアル通信回路115は、主制御基板71から試験機用第2インターフェースボード302にデータを送信する際のシリアル送信動作を制御する回路である。
<副制御回路>
次に、図10を参照して、副制御基板72に実装される副制御回路200(副制御手段)の構成について説明する。図10は、パチスロ1の副制御回路200の構成例を示すブロック図である。
副制御回路200は、主制御回路90と電気的に接続されており、主制御回路90から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路200は、基本的に、サブCPU201、サブRAM202、レンダリングプロセッサ203、描画用RAM204、ドライバ205を含んで構成される。
なお、サブCPU201は、ロムカートリッジ基板86に接続される。ドライバ205は、液晶中継基板87に接続される。すなわち、ドライバ205は、液晶中継基板87を介してプロジェクタ機構211及びサブ表示装置18に接続される。
サブCPU201は、主制御回路90から送信されたコマンドに応じて、ロムカートリッジ基板86に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力の制御を行う。ロムカートリッジ基板86は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域とによって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU201が実行する制御プログラムが記憶される。例えば、制御プログラムには、主制御回路90との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用の乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスクを実行するための各種プログラムが含まれる。また、制御プログラムには、決定した演出内容に基づいて表示装置11による映像の表示を制御する描画制御タスク、LED群85等の光源による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ群84による音の出力を制御する音声制御タスク等を実行するための各種プログラムも含まれる。
データ記憶領域には、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域が含まれる。また、データ記憶領域には、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等も含まれる。
サブRAM202には、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路90から送信されるサブフラグ(内部当籤役)等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
サブCPU201、レンダリングプロセッサ203、描画用RAM(フレームバッファを含む)204及びドライバ205は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を表示装置11(プロジェクタ機構211)及び/又はサブ表示装置18に表示させる。なお、表示装置11(プロジェクタ機構211)及びサブ表示装置18は、副制御基板72により、それぞれ個別に制御される。
また、サブCPU201は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGMなどの音をスピーカ群84により出力させる。また、サブCPU201は、演出内容により指定されたランプデータに従ってLED群85の点灯及び消灯を制御する。
<メインCPUが有する各種レジスタ>
次に、図11を参照しながら、メインCPU101が有する各種レジスタについて説明する。なお、図11は、メインCPU101に含まれる各種レジスタの概略構成図である。
メインCPU101は、メイン・レジスタとして、アキュームレータA(以下、「Aレジスタ」という)、フラグ・レジスタF(フラグレジスタ)、汎用レジスタB(以下、「Bレジスタ」という)、汎用レジスタC(以下、「Cレジスタ」という)、汎用レジスタD(以下、「Dレジスタ」という)、汎用レジスタE(以下、「Eレジスタ」という)、汎用レジスタH(以下、「Hレジスタ」という)及び汎用レジスタL(以下、「Lレジスタ」という)を有する。また、メインCPU101は、サブ・レジスタとして、アキュームレータA′、フラグ・レジスタF′、汎用レジスタB′、汎用レジスタC′、汎用レジスタD′、汎用レジスタE′、汎用レジスタH′及び汎用レジスタL′を汎用レジスタとして有する。なお、各レジスタは、1バイトのレジスタで構成される。
また、本実施形態では、BレジスタとCレジスタとをペアレジスタ(以下、「BCレジスタ」という)として用い、DレジスタとEレジスタとをペアレジスタ(以下、「DEレジスタ」という)として用いる。さらに、本実施形態では、HレジスタとLレジスタとをペアレジスタ(以下、「HLレジスタ」という)として用いる。
フラグ・レジスタF,F′の各ビットには、図11に示すように、演算処理の結果等を示す所定のフラグ情報がセットされる。例えばビット6(D6)には、演算結果の判定処理において演算結果が「0」であるか否かを示すデータ(ゼロフラグ)がセットされる。具体的には、演算結果が「0」である場合、ビット6にデータ「1」がセットされ、演算結果が「0」でない場合には、ビット6にデータ「0」がセットされる。そして、演算結果の判定処理では、メインCPU101は、ビット6のデータ「0」/「1」を参照して判定(YES/NO)を行う。
また、メインCPU101は、拡張レジスタQ(以下、「Qレジスタ」という)を有する。Qレジスタは、1バイトのレジスタで構成される。なお、本実施形態では、後述の各種処理フローの中で説明するように、ソースプログラム上において、このQレジスタを用いてアドレス指定を行う各種メインCPU101専用命令コードが設けられており、この命令コードの使用により、処理の効率化やメインROM102の容量削減などを実現している。なお、Qレジスタを用いてアドレス指定を行う各種メインCPU101専用命令コードでは、Qレジスタには、アドレスの上位側のアドレスデータ(アドレス値)が格納される。なお、Qレジスタには、メインCPU101のリセット直後に、初期値として「F0H」がセットされる。また、Qレジスタを用いた「LD Q,n(8ビットデータ)」命令において、「n」に任意の1バイトのデータをセットして該命令を実行することにより、Qレジスタの値を変更することができる。
さらに、メインCPU101は、1バイトのレジスタで構成された、インタラプト・ページアドレス・レジスタI及びメモリ・リフレッシュ・レジスタR、並びに、2バイトのレジスタで構成された、インデックス・レジスタIX、インデックス・レジスタIY、スタックポインタSP及びプログラムカウンタPCを専用レジスタとして有する。
<メインROM及びメインRAMの内部構成(メモリマップ)>
次に、図12A〜図12Cを参照しながら、主制御回路90(マイクロプロセッサ91)に含まれるメインROM102及びメインRAM103の内部構成(以下「メモリマップ」という)について説明する。なお、図12Aは、メモリ全体のメモリマップを示す図であり、図12Bは、メインROM102のメモリマップを示す図であり、図12Cは、メインRAM103のメモリマップを示す図である。
主制御回路90(マイクロプロセッサ91)が備えるメモリ全体のメモリマップでは、図12Aに示すように、アドレスの先頭(0000H)側から、メインROM102のメモリ領域、メインRAM103のメモリ領域、内蔵レジスタエリア及びXCSデコードエリアが、不使用領域を間に挟んでこの順で、それぞれ所定のアドレスに配置される。
メインROM102のメモリマップでは、図12Bに示すように、メインROM102のアドレスの先頭(0000H)側から、プログラムエリア、データエリア、規定外エリア、商標記録エリア、プログラム管理エリア及びセキュリティ設定エリアが、この順で、それぞれ所定のアドレスに配置される。
なお、プログラムエリアには、遊技者により実施される遊技の遊技性に関連する各種制御処理において、メインCPU101により実行される各種処理の制御プログラムが記憶される。データエリアには、遊技者により実施される遊技の遊技性に関連する各種制御処理において、メインCPU101により使用される各種データ(例えば、内部抽籤テーブル等のデータテーブル、副制御回路42に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等)が記憶される。すなわち、プログラムエリアとデータエリアとからなる遊技用ROM領域(遊技用記憶領域)には、遊技店で遊技者が実際に行う遊技の遊技性に関連する制御処理(遊技性に関する処理)に必要な各種プログラム及び各種データが格納される。
また、規定外エリアには、遊技者により実施される遊技の遊技性に直接関与しない各種処理(遊技性に影響を与えない処理)の制御プログラム及びデータが記憶される。例えば、パチスロ1の検定試験(試射試験)で使用されるプログラム及びデータ、電断時のチェックサム生成処理や電源復帰時のサムチェック処理などで使用される制御プログラム及びデータ、並びに、不正対策プログラム及びそれに必要なデータ等が、規定外エリアに格納される。
メインRAM103のメモリマップでは、図12Cに示すように、メインRAM103のアドレスの先頭(F000H)側から、遊技用RAM領域(所定格納領域、遊技用一時記憶領域)及び規定外RAM領域(規定外一時記憶領域)が、この順で、それぞれ所定のアドレスに配置される。
遊技用RAM領域には、遊技者により実施される遊技の遊技性に関連する制御プログラムの実行により決定された例えば内部当籤役等の各種データを一時的に格納する作業領域及びスタックエリアが設けられる。そして、各種データのそれぞれは、遊技用RAM領域内の所定アドレスの作業領域に格納される。
また、規定外RAM領域には、遊技者により実施される遊技の遊技性に直接関与しない各種処理の作業領域となる規定外作業領域と、規定外スタックとが設けられる。本実施形態では、この規定外RAM領域を使用して、例えばサムチェック処理等の遊技者により実施される遊技の遊技性に直接関与しない各種処理が実行される。
上述のように、本実施形態のパチスロ1では、メインROM102内において、遊技者により実施される遊技の遊技性に直接関与しない各種処理に使用される各種プログラム及び各種データ(テーブル)を、遊技用ROM領域とは異なるアドレスに配置された規定外ROM領域(規定外記憶領域)に格納する。また、そのような遊技者により実施される遊技の遊技性に直接関与しない各種処理は、メインRAM103内において、遊技用RAM領域とは異なるアドレスに配置された規定外RAM領域を使用して行われる。
このようなメインROM102の構成では、従来の規則上においてプログラム等の配置不可とされていたROM領域(規定外ROM領域)に、遊技者が実際に行う遊技そのものには不要なプログラム及びデータを配置することができる。それゆえ、本実施形態では、遊技用ROM領域の容量の圧迫を回避することができる。
<遊技状態の遷移フロー>
次に、図13及び図14を参照しながら、本実施形態のパチスロ1の主制御回路90(メインCPU101)により管理される各種遊技状態及びその遷移フローについて説明する。なお、図13Aは、パチスロ1の基本的な遊技状態の遷移フロー図であり、図13Bは、その遊技状態の移行条件をまとめた表である。また、図14Aは、報知(ART)機能の作動の有無を考慮した遊技状態の遷移フロー図であり、図14Bは、その遊技状態の移行条件をまとめた表である。
[基本的な遊技状態の遷移フロー]
本実施形態のパチスロ1では、ボーナスゲームの種類として、ビッグボーナス(以下、「BB」と記す)が設けられる。BBは、第1種特別役物と呼ばれるレギュラーボーナス(以下、「RB」と記す)に係る役物連続作動装置であり、RBを連続して作動させる。
それゆえ、本実施形態では、主制御回路90は、ボーナス役の当籤/作動(入賞)の有無に基づいて遊技状態を管理する。具体的には、図13Aに示すように、主制御回路90は、ボーナス役(後述の名称「F_BB1」,「F_BB2」の内部当籤役)の当籤/作動(入賞)の有無に基づいて、「ボーナス非当籤状態」、「フラグ間状態」及び「ボーナス状態」と称する3種類の遊技状態を管理する。
なお、ボーナス非当籤状態は、ボーナスに非当籤であり、かつ、ボーナスが作動(入賞)していない状態であり、ボーナス状態は、ボーナスが作動している状態である。また、本実施形態では、ボーナス役が内部当籤役として決定されると、ボーナスが入賞するまで複数回の遊技に渡りボーナス役が内部当籤役として持ち越された状態が発生する。フラグ間状態は、ボーナス役が内部当籤役として持ち越されている状態、すなわち、ボーナス役が当籤し、かつ、ボーナスが作動していない状態である。
なお、ボーナス役の当籤の有無は、メインRAM103に設けられる後述の当り要求フラグ格納領域(後述の図28〜図30参照)及び持越役格納領域(後述の図31参照)に格納されるデータに基づいて管理される。また、ボーナスの作動(入賞)の有無は、メインRAM103に設けられる後述の遊技状態フラグ格納領域(後述の図32参照)に格納されるデータに基づいて管理される。
また、本実施形態では、図13Aに示すように、ボーナスが作動していない遊技状態(ボーナス非当籤状態及びフラグ間状態)において、リプレイに係る内部当籤役の種別及びその当籤確率が互いに異なる、RT0遊技状態〜RT5遊技状態の6種類の状態(以下、それぞれ「RT0状態」〜「RT5状態」という)が設けられる。なお、RT0状態、RT2状態及びRT5状態は、リプレイ役が内部当籤役として決定される確率が低確率となる遊技状態であり、RT1状態はリプレイ役が内部当籤役として決定される確率が中程度の中確率となる遊技状態である。また、RT3状態及びRT4状態は、リプレイ役が内部当籤役として決定される確率が高確率となる遊技状態である。なお、本実施形態では、ボーナス非当籤状態のRT状態は、RT0状態〜RT4状態のいずれかとなり、フラグ間状態のRT状態はRT5状態となる。
それゆえ、本実施形態では、主制御回路90は、ボーナスが作動していない遊技状態(ボーナス非当籤状態及びフラグ間状態)において、さらに、リプレイに係る内部当籤役の種別及びその当籤確率に基づいて、RT1状態〜RT5状態の6種類の状態も管理する。
なお、RT0状態〜RT5状態は、メインRAM103に設けられる後述の遊技状態フラグ格納領域(後述の図32参照)に格納されるデータに基づいて管理される。具体的には、本実施形態のパチスロ1では、RT1状態フラグ〜RT5状態フラグの5つのRT状態を示すフラグが設けられ、これらのフラグのオン/オフ状態をメインRAM103により管理することによりRT状態が管理される。そして、主制御回路90は、オン状態であるRT状態フラグに対応するRT状態を現在のRT状態として特定する。なお、全てのRT状態フラグがオフ状態である場合には、主制御回路90は、現在のRT状態がRT0状態であると特定する。
図13A及び13Bに示すように、ボーナス非当籤状態においてボーナス役(後述の名称「F_BB1」,「F_BB2」の内部当籤役)が内部当籤役として決定されると(移行条件(1)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態をボーナス非当籤状態からフラグ間状態に移行させる。また、フラグ間状態においてボーナス役が入賞すると(移行条件(2)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態をフラグ間状態からボーナス状態に移行させる。
また、ボーナス状態において規定枚数(216枚)を超えるメダルが払い出され、ボーナス状態が終了すると(移行条件(3)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態をボーナス状態からRT1状態(ボーナス非当籤状態)に移行させる。
RT1状態において、20ゲームが経過すると(移行条件(4)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態をRT1状態からRT0状態に移行させる。また、RT1状態において、20ゲームが経過する前に、略称「ベルこぼし目」に係る図柄組合せ(後述の図28参照)が有効ライン上に表示されると(移行条件(5)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態をRT1状態からRT2状態に移行させる。
RT0状態において、略称「ベルこぼし目」に係る図柄組合せが有効ライン上に表示されると(移行条件(5)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態をRT0状態からRT2状態に移行させる。RT2状態において、略称「RT3移行リプ」に係る図柄組合せ(後述の図28参照)が有効ライン上に表示されると(移行条件(6)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態をRT2状態からRT3状態に移行させる。
RT3状態において、略称「RT4移行リプ」に係る図柄組合せ(後述の図28参照)が有効ライン上に表示されると(移行条件(7)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態をRT3状態からRT4状態に移行させる。また、RT3状態において、略称「ベルこぼし目」又は「RT2移行リプ」に係る図柄組合せ(後述の図28参照)が有効ライン上に表示されると(移行条件(8)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態をRT3状態からRT2状態に遊技状態を移行させる。さらに、RT4状態において、略称「ベルこぼし目」又は「RT2移行リプ」に係る図柄組合せが有効ライン上に表示されると(移行条件(8)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態をRT4状態からRT2状態に遊技状態を移行させる。
なお、略称「ベルこぼし目」に係る図柄組合せは、後述の名称「F_3択ベル_1st」、「F_3択ベル_2nd」又は「F_3択ベル_3rd」に係る内部当籤役(小役)が決定され、かつ、停止操作の順序が該小役の種別ごとに定められた押し順に対して不正解であるときに表示される図柄の組合せである(後述の図24参照)。略称「RT2移行リプ」に係る図柄組合せは、後述の名称「F_維持リプ_1st」、「F_維持リプ_2nd」又は「F_維持リプ_3rd」に係る内部当籤役(リプレイ役)が決定され、かつ、停止操作の順序が該リプレイ役の種別ごとに定められた押し順に対して不正解であるときに表示される図柄の組合せである。
略称「RT3移行リプ」に係る図柄組合せは、後述の名称「F_RT3リプ_1st」、「F_RT3リプ_213」、「F_RT3リプ_231」又は「F_RT3リプ_3rd」に係る内部当籤役(リプレイ役)が決定され、かつ、停止操作の順序が該リプレイ役の種別ごとに定められた押し順に対して正解であるときに表示される図柄の組合せである。また、略称「RT4移行リプ」に係る図柄組合せは、後述の名称「F_RT4リプ_123」、「F_RT4リプ_132」、「F_RT4リプ_2nd」又は「F_RT4リプ_3rd」に係る内部当籤役(リプレイ役)が決定され、かつ、停止操作の順序が該リプレイ役の種別ごとに定められた押し順に対して正解であるときに表示される図柄の組合せである。
[報知(ART)機能の作動の有無を考慮した遊技状態の遷移フロー]
本実施形態では、主制御回路90(メインCPU101)により、遊技者にとって有利な停止操作を報知する機能(ART機能)の作動の有無が決定される。それゆえ、本実施形態では、ボーナス非作動状態においてART機能の作動/非作動状態も遊技状態として管理する。
本実施形態のパチスロ1では、図14Aに示すように、主制御回路90は、非ボーナス作動状態において、報知(ART)の有無に基づいて「一般遊技状態」と「ART遊技状態」とを別個の遊技状態として管理する。すなわち、報知(ART)の有無を考慮した遊技状態の管理では、図14Aに示すように、主制御回路90は、大きな分類として、「ボーナス状態」、「一般遊技状態」及び「ART遊技状態」の3種類の遊技状態を管理する。
なお、一般遊技状態は、基本的には、遊技者にとって有利な停止操作の情報を報知しない遊技状態(非ART)であり、遊技者にとって不利な遊技状態である。また、一般遊技状態は、RT0〜RT4状態のいずれかの状態であり、かつ、ART非当籤の遊技状態である。
一方、ART遊技状態は、遊技者にとって有利な停止操作の情報を報知する遊技状態であり、遊技者にとって有利な遊技状態である。また、ART遊技状態は、基本的には、RT4状態であり、かつ、ART当籤中の遊技状態である。なお、本実施形態では、ART当籤後、RT状態がRT4状態まで移行すると、ART遊技が開始される。
また、本実施形態では、図14Aに示すように、一般遊技状態として、「通常遊技状態」及び「CZ(チャンスゾーン)」と称する2種類の状態が設けられる。
通常遊技状態は、遊技者にとって最も不利な遊技状態であるが、通常遊技状態の遊技ではCZへの移行抽籤を行っている。そして、図14A及び14Bに示すように、通常遊技状態の遊技において、CZへの移行抽籤に当籤すると(移行条件(A)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態を、通常遊技状態からCZに移行させる。
CZは、ART遊技状態への移行に対する期待度が高い遊技状態(チャンスゾーン)であり、CZ中の遊技ではARTへの移行抽籤が行われている。そして、図14A及び14Bに示すように、CZ中の遊技において、ARTへの移行抽籤に非当籤である場合には(移行条件(B)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態を、CZから通常遊技状態に移行させる。一方、CZ中の遊技において、ARTへの移行抽籤に当籤すると(移行条件(C)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態を、CZからART遊技状態に移行させる。この際、図14Aには示さないが、主制御回路90は、遊技状態を、CZから後述のART準備状態を経由してART遊技状態(後述の通常ART又はCT)に移行させる。
ART遊技状態は、上述のように、ART当籤後
にRT状態がRT4状態まで移行すると開始される。なお、図13Aで示したように、RT4状態は、RT0〜RT2状態からRT3状態を経由して移行するので、ART当籤後であってもすぐにART遊技状態が開始されない。そこで、本実施形態のパチスロ1では、ART当籤後からRT状態がRT4状態に移行するまでの期間の遊技状態をART準備状態とする。そして、このART準備状態の遊技では、RT状態をRT4状態に移行させるために必要な停止操作の情報が報知される。
また、本実施形態では、図14Aに示すように、ART遊技状態として、遊技性が互いに異なる、「通常ART」及び「CT(上乗せチャンス)」と称する2種類の状態が設けられる。
通常ARTは、所定ゲーム数の期間、遊技者にとって有利な停止操作(例えば、払い出されるメダルの枚数が多い図柄組合せを表示させるための停止操作や、RT4状態を維持するために必要な停止操作)が報知される遊技状態である。また、通常ART中の遊技では、CTへの移行抽籤が行われる。
CTは、遊技者にとって有利な停止操作が報知されるとともに、特定期間(1セット8ゲームの期間)、通常ARTの継続期間を上乗せすることが可能となる遊技状態であり、上乗せチャンスゾーンとして機能する遊技状態である。また、CT中では、通常ARTの継続期間を消化せずに遊技が行われる。なお、CT中の遊技性については、後述の図52A〜52Cを参照して後で詳述する。
図14A及び14Bに示すように、通常ART中の遊技において、CTへの移行抽籤に当籤すると(移行条件(D)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態を、通常ARTからCTに遊技状態を移行させる。また、通常ARTにおいて、当該通常ARTの継続期間が終了すると(移行条件(E)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態を、通常ARTから一般遊技状態(通常遊技状態又はCZ)に移行させる。なお、本実施形態では、ゲーム数により通常ARTの継続期間を管理するが、本発明はこれに限定されず、通常ARTの継続期間の管理方法は任意である。例えば、通常ARTの継続期間を、通常ART中に払い出されるメダルの枚数や差枚数により管理してもよいし、通常ART中にメダルの払い出しに影響を与える報知を行った回数(ナビ回数)により管理してもよい。
図14A及び14Bに示すように、CT中の遊技において、CTの継続期間(1セット8ゲーム)が終了すると(移行条件(F)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態を、CTから通常ARTに移行させる。
また、図14Aに示すように、一般遊技状態(通常遊技状態又はCZ)又はART遊技状態(通常ART又はCT)において、ボーナス役が入賞すると(図13A及び13B中で説明した移行条件(2)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態を、一般遊技状態又はART遊技状態からボーナス状態に移行させる。
ボーナス状態の遊技では、上述のように、ARTへの移行抽籤を行っており、ボーナス状態の遊技において、ARTへの移行抽籤が非当籤である場合には(移行条件(G)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態を、ボーナス状態から一般遊技状態(通常遊技状態又はCZ)に移行させる。ただし、ART遊技状態(通常ART又はCT)からボーナス状態に移行していた場合には、ボーナス状態の遊技においてARTの移行抽籤に非当籤であっても、主制御回路90は、遊技状態を、ボーナス状態からART遊技状態(通常ART又はCT)に移行させる。一方、ボーナス状態の遊技において、ARTへの移行抽籤に当籤すると(移行条件(H)が成立すると)、主制御回路90は、遊技状態を、ボーナス状態からART遊技状態(通常ART又はCT)に移行させる。なお、上述のように、ボーナス状態の終了時には、RT状態がRT1状態に移行するので、ボーナス状態からART遊技状態に遊技状態を移行する場合には、主制御回路90は、遊技状態を、ART準備状態を経由してART遊技状態に移行させる。
<メインROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、図15〜図27を参照して、メインROM102に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。なお、一般遊技状態中及びART遊技状態中の遊技性(CZ、通常ART,CTの遊技性)に係る各種抽籤で用いられる各種データテーブルについては、別途、各遊技性の説明と一緒に後述する。
[図柄配置テーブル]
まず、図15を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rのそれぞれの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配置された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コード(図15中の図柄コード表を参照)という)との対応関係を規定する。
図柄配置テーブルでは、リールインデックスが検出されたときに、リール表示窓4の枠内における各リールの中段領域に位置する図柄の位置を「0」と規定する。そして、各リールにおいて、図柄位置「0」を基準としてリールの回転方向(図15中の図柄位置「19」から図柄位置「0」に向かう方向)に進む順に、図柄カウンタの値に対応する「0」〜「19」が、図柄位置として、各図柄に割り当てられる。
すなわち、図柄カウンタの値(「0」〜「19」)と、図柄配置テーブルとを参照することにより、リール表示窓4の枠内における各リールの上段領域、中段領域及び下段領域に表示されている図柄の種類を特定することができる。なお、本実施形態では、図柄として、「白7」、「青7」、「チリ上1」、「チリ上2」、「チリ下」、「リプレイ」、「帽子」、「サボテン1」、「サボテン2」及び「サボテン3」の10種類の図柄を用いる。
また、本実施形態では、図柄コード表に示すように、図柄「白7」(図柄コード1)には、データとして「00000001」が割り当てられ、図柄「青7」(図柄コード2)には、データとして「00000010」が割り当てられている。図柄「チリ上1」(図柄コード3)には、データとして「00000011」が割り当てられ、図柄「チリ上2」(図柄コード4)には、データとして「00000100」が割り当てられている。
図柄「チリ下」(図柄コード5)には、データとして「00000101」が割り当てられ、図柄「リプレイ」(図柄コード6)には、データとして「00000110」が割り当てられている。図柄「帽子」(図柄コード7)には、データとして「00000111」が割り当てられ、図柄「サボテン1」(図柄コード8)には、データとして「00001000」が割り当てられている。また、図柄「サボテン2」(図柄コード9)には、データとして「00001001」が割り当てられ、図柄「サボテン3」(図柄コード10)には、データとして「00001010」が割り当てられている。
[内部抽籤テーブル]
次に、図16及び図17を参照して、内部当籤役を決定する際に参照される内部抽籤テーブルについて説明する。なお、図16は、RT0状態〜RT4状態のそれぞれにおいて参照される内部抽籤テーブルである。また、図17Aは、RT5状態において参照される内部抽籤テーブルであり、図17Bは、ボーナス状態において参照される内部抽籤テーブルである。
内部抽籤テーブルは、遊技状態毎に設けられ、各種内部当籤役と、各内部当籤役が決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。なお、抽籤値は、予め設定されたボーナス役や小役等の内部当籤の期待値を調整するための設定(設定1〜6)毎に規定される。この設定は、例えば、リセットスイッチ76及び設定用鍵型スイッチ54(図7参照)を用いて変更される。
本実施形態の内部抽籤処理では、まず、乱数回路110の乱数レジスタ0により、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)から抽出される乱数値を、各内部当籤役に対応して規定された抽籤値で順次加算する。次いで、抽籤結果(抽籤値+乱数値)が65535を超えたか否か(抽籤結果がオーバーフローしたか否か)の判定を行う。そして、所定の内部当籤役において、抽籤結果が65535を超えた場合、該内部当籤役が当籤したと判定される。なお、本実施形態の内部抽籤処理では、抽出した乱数値に抽籤値を加算して抽籤を行う例を説明したが、本発明はこれに限定されず、乱数値から抽籤値を減算して、減算結果(抽籤結果)が「0」を下回ったか否か(抽籤結果がアンダーフローしたか否か)を判定して、内部抽籤の当籤/非当籤を決定してもよい。
それゆえ、本実施形態の内部抽籤処理では、抽籤値として規定されている数値が大きい内部当籤役ほど、決定される確率が高い。なお、各内部当籤役の当籤確率は、「各当籤番号に規定された抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(乱数分母:65536)」によって表すことができる。
RT0状態〜RT4状態のそれぞれにおいて参照される内部抽籤テーブルでは、図16に示すように、基本的には、RT状態の種別に応じて、内部当籤役として決定されるリプレイ役の種別及び当籤確率が変化する。例えば、名称「F_チリリプ(No.25)」〜「F_リーチ目リプD(No.31)」に係るリプレイ役は、RT0状態〜RT3状態では内部当籤役として決定されることなく、RT4状態でのみ内部当籤役として決定される。なお、本実施形態のパチスロ1では、RT4状態中に、名称「F_チリリプ(No.25)」〜「F_リーチ目リプD(No.31)」に係るリプレイ役が内部当籤役として決定された場合、特有の制御(後述のフラグ変換)を行う。このフラグ変換については、後で詳述する。
また、図16に示すように、RT0状態〜RT3状態では、名称「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のそれぞれの内部当籤役は、名称「F_BB1」又は「F_BB2」に係るボーナス役と重複して決定されることはあるが(No.3〜6、15〜18参照)、名称「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のそれぞれの内部当籤役(リプレイ役)が単独で内部当籤役として決定されることはない。それゆえ、本実施形態において、RT0状態〜RT3状態中に名称「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」に係るリプレイ役が内部当籤役として決定された場合(遊技者からすると名称「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」に係るリプレイ役に応じた図柄組合せが表示された場合)、ボーナス役(名称「F_BB1」又は「F_BB2」)が同時に内部当籤役として決定されていることになる。
また、フラグ間状態であるRT5状態は、上述のようにボーナス役を内部当籤役として持ち越す遊技状態である。それゆえ、図17Aに示すように、RT5状態において参照される内部抽籤テーブルでは、持ち越しているボーナス役が必ず内部当籤役として決定されるようになっている。また、図17Bに示すように、ボーナス状態において参照される内部抽籤テーブルでは、名称「F_RB役1」〜「F_RB役4」のいずれかに係る内部当籤役が必ず当籤する構成になっている(「はずれ」が当籤することはない)。
[内部当籤役と図柄組合せ(入賞役)との対応表(図柄組合せ決定テーブル)]
次に、図18〜図23を参照して、内部当籤役と図柄組合せとの対応表(図柄組合せ決定テーブル)について説明する。図柄組合せ決定テーブルは、各種内部当籤役と、各内部当籤役に対応付けられた、有効ライン(センターライン)上に表示可能な図柄組合せ(コンビネーション)との対応関係を規定する。すなわち、内部当籤役が決定されると、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの種別(入賞可能な表示役の種別)が一義的に決定される。
各図柄組合せ決定テーブル中の図柄組合せ欄に記載の各種データは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rに渡って設定された有効ラインに沿って表示を許可する図柄組合せを識別するためのデータである。なお、図柄組合せ(表示役)欄に記載の各名称と、具体的な図柄組合せとの関係は、後述の図28〜図30の入賞作動フラグ格納領域に示す。
また、図柄組合せ決定テーブル中に記載の「○」印は、決定された内部当籤役において、有効ライン上に表示可能な図柄組合せ(コンビネーション)、すなわち、入賞可能となる表示役を示す。例えば、内部当籤役「F_チリリプ」が決定された場合、図18及び図19に示すように、コンビネーション名称「C_維持リプA_01」〜「C_維持リプG_01」、「C_チリリプA_01」〜「C_チリリプD_01」に係る図柄組合せが停止表示可能となる。なお、図柄組合せ決定テーブルには、「内部当籤役」が「はずれ」となる場合が規定されていないが、これは、図18〜図23に示した図柄組合せテーブルにより規定されている全ての図柄組合せの表示が許可されないことを示す。
本実施形態のパチスロ1では、主制御回路90(メインCPU101)は、内部当籤役及び遊技状態に応じて停止制御を異ならせ、所定の役が内部当籤役として決定された場合に、図18〜図23に示す対応関係の図柄組合せ(コンビネーション)を表示可能とするように左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転停止制御を行う。なお、図18〜図23に示す対応表では、決定された内部当籤役に対して表示可能な全ての図柄組合せを「○」印で列挙しているが、「○」印が付された図柄組合せであっても、表示されないことがある。
本実施形態では、停止表示可能な図柄組合せや現在の遊技状態に応じて停止制御(例えば、優先して引き込む図柄)を異ならせる機能を有し、優先して引き込む図柄の関係上、「○」印が付された図柄組合せであっても表示されないことがある。内部当籤役の種別と実際に表示される図柄組合せとの対応関係については、後述の図24及び図25を参照して説明する。
[非フラグ間状態中の当籤役と停止表示される図柄組合せとの対応関係]
ここで、図24を参照して、フラグ間状態を除く遊技状態(非フラグ間状態)における内部当籤役と停止表示される図柄組合せとの対応関係について説明する。なお、図24は、非フラグ間状態において決定され得る各種内部当籤役と、各内部当籤役決定時に停止表示される図柄組合せ(略称)との対応関係(一部の役については省略)を示す図である。なお、図24中に記載の図柄組合せの名称は、後述の図28〜図30の入賞作動フラグ格納領域に示す内容欄に記載の「略称」である。
本実施形態のパチスロ1では、遊技者の停止操作の順序(押し順)に応じて表示される図柄組合せが異なる役、いわゆる「押し順役」を設ける。なお、図24に記載の「押し順正解」に対応付けられた図柄組合せは、押し順に応じて表示される図柄組合せのうち、遊技者にとって有利な図柄組合せであり、「押し順不正解」に対応付けられた図柄組合せは、押し順に応じて表示される図柄組合せのうち、遊技者にとって不利な図柄組合せである。遊技者にとって有利な停止操作を報知する場合、正解となる押し順が報知され、その報知に従って停止操作が行われれば、「押し順正解」に対応付けられた図柄組合せが表示される。また、ART遊技状態であっても、不正解となる押し順が報知されることもあるが、その内容については、後で詳述する。
なお、本実施形態では、押し順役の一部に対しては、その名称の末尾に、正解となる押し順を示す。具体的には、内部当籤役の名称の末尾「1st」は、正解となる押し順が、第1停止操作(1番目に行われる停止操作)が左リール3Lに対するものであることを意味し、内部当籤役の名称の末尾「2nd」は、正解となる押し順が、第1停止操作が中リール3Cに対するものであることを意味し、内部当籤役の名称の末尾「3rd」は、正解となる押し順が、第1停止操作が右リール3Rに対するものであることを意味する。また、内部当籤役の名称の末尾「123」は、正解となる押し順が「左、中、右」の順であることを意味し、内部当籤役の名称の末尾「132」は、正解となる押し順が「左、右、中」の順であることを意味し、内部当籤役の名称の末尾「213」は、正解となる押し順が「中、左、右」の順であることを意味し、内部当籤役の名称の末尾「231」は、正解となる押し順が「左、右、中」の順であることを意味する。
また、以下では、第1停止操作が左リール3Lに対して行われた場合の停止操作順序、具体的には、「左、中、右」及び「左、右、中」の押し順を「順押し」ともいう。さらに、以下では、第1停止操作が中リール3C又は右リール3Rに対して行われた場合の停止操作順序、具体的には、「中、左、右」、「中、右、左」、「右、中、左」、及び、「右、左、中」の押し順を、「変則押し」ともいう。
本実施形態では、図24に示すように、内部当籤役「F_チリリプ」は、押し順に応じて表示される図柄組合せが異なる押し順役であり、押し順が正解である場合には、略称「チリリプ」に係る図柄組合せ(後述の図28参照)のうちの図18〜図23に示した表示可能な図柄組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示される。一方、押し順が正解でない場合には、略称「リプレイ」に係る図柄組合せ(後述の図28参照)のうちの図18〜図23に示した表示可能な図柄組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示される。なお、内部当籤役「F_チリリプ」が決定された場合、図18〜図23に示すように、コンビネーション名称「C_チリリプA_01」、「C_チリリプB_01」又は「C_チリリプC_01」(略称「単チリリプ」又は「2連チリリプ」:後述の図28中の略称「チリリプ(否3連)」に対応)に係る図柄組合せは表示できるが、コンビネーション名称「C_チリリプD_01」〜「C_1確チリリプD_01」(略称「3連チリリプ」:後述の図28中の略称「チリリプ(3連)」に対応)に係る図柄組合せを表示できない。すなわち、内部当籤役「F_チリリプ」は、略称「3連チリリプ」に係る図柄組合せを表示できない役である。
また、内部当籤役「F_確チリリプ」及び「F_1確チリリプ」はともに、押し順に応じて表示される図柄組合せが異なる押し順役であり、押し順が正解である場合には、略称「チリリプ」に係る図柄組合せ(後述の図28参照)のうちの図18〜図23に示した表示可能な図柄組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示される。一方、押し順が正解でない場合には、略称「リプレイ」に係る図柄組合せ(後述の図28参照)のうちの図18〜図23に示した表示可能な図柄組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示される。なお、内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」が決定された場合、図18〜図23に示すように、略称「3連チリリプ」に係る図柄組合せを表示できる。すなわち、内部当籤役「F_確チリリプ」及び「F_1確チリリプ」は、略称「3連チリリプ」に係る図柄組合せを表示できる役である。
また、内部当籤役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」は、押し順に応じて表示される図柄組合せが異なる押し順役であり、押し順が正解である場合には、略称「リーチ目リプ」に係る図柄組合せ(後述の図28及び図29参照)のうちの図18〜図23に示した表示可能な図柄組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示される。一方、押し順が正解でない場合には、略称「リプレイ」に係る図柄組合せ(後述の図28参照)のうちの図18〜図23に示した表示可能な図柄組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示される。
なお、本実施形態では、内部当籤役「F_チリリプ」、「F_確チリリプ」、「F_1確チリリプ」及び「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」の当籤時における正解の押し順は、左リール3Lに対して第1停止操作を行うものである。それゆえ、例えば、内部当籤役「F_リーチ目リプA」が決定されている遊技において、遊技者が左リール3Lに対して第1停止操作を行った場合には、略称「リーチ目リプ」に係る図柄組合せが停止表示される。なお、本発明はこれに限定されず、内部当籤役「F_チリリプ」、「F_確チリリプ」、「F_1確チリリプ」及び「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」の当籤時における正解の押し順は、任意に設定することができる。
また、内部当籤役「F_維持リプA」及び「F_維持リプB」はともに、押し順役ではなく、押し順に関わらず略称「リプレイ」に係る図柄組合せ(後述の図28参照)のうちの図18〜図23に示した表示可能な図柄組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示される。
また、内部当籤役「F_維持リプ_1st」〜「F_維持リプ_3rd」はいずれも、押し順に応じて表示される図柄組合せが異なる押し順役であり、押し順が正解である場合には、略称「リプレイ」に係る図柄組合せ(後述の図28参照)のうちの図18〜図23に示した表示可能な図柄組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示される。一方、押し順が正解でない場合には、略称「RT2移行リプ」に係る図柄組合せ(後述の図28参照)のうちの図18〜図23に示した表示可能な図柄組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示される。
また、内部当籤役「F_RT3リプ_1st」〜「F_RT3リプ_3rd」はいずれも、押し順に応じて表示される図柄組合せが異なる押し順役であり、押し順が正解である場合には、略称「RT3移行リプ」に係る図柄組合せ(後述の図28参照)が有効ラインに沿って表示される。一方、押し順が正解でない場合には、略称「リプレイ」に係る図柄組合せ(後述の図28参照)のうちの図18〜図23に示した表示可能な図柄組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示される。
また、内部当籤役「F_RT4リプ_123」〜「F_RT4リプ_3rd」はいずれも、押し順に応じて表示される図柄組合せが異なる押し順役であり、押し順が正解である場合には、略称「RT4移行リプ」に係る図柄組合せ(後述の図28参照)が有効ラインに沿って表示される。一方、押し順が正解でない場合には、略称「リプレイ」に係る図柄組合せ(後述の図28参照)のうちの図18〜図23に示した表示可能な図柄組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示される。
また、内部当籤役「F_3択ベル_1st」〜「F_3択ベル_3rd」はいずれも、押し順に応じて表示される図柄組合せが異なる押し順役であり、押し順が正解である場合には、略称「ベル」に係る図柄組合せ(後述の図19参照)が有効ラインに沿って表示される。一方、押し順が正解でない場合には、略称「ベルこぼし目」に係る図柄組合せ(後述の図28参照)、又は、略称「1枚出目」に係る図柄組合せ(後述の図30参照)が表示される。
また、内部当籤役「F_共通ベル」は、押し順役ではなく、押し順に関わらず略称「ベル」に係る図柄組合せ(後述の図29参照)のうちの図18〜図23に示した表示可能な図柄組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示される。また、内部当籤役「F_サボ1」及び「F_サボ2」はいずれも、押し順役ではなく、押し順に関わらず略称「サボテン」に係る図柄組合せ(後述の図30参照)のうちの図18〜図23に示した表示可能な図柄組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示される。
また、内部当籤役「弱チェリー」は、押し順役ではなく、押し順に関わらず略称「弱チェリー」に係る図柄組合せ(後述の図30参照)のうちの図18〜図23に示した表示可能な図柄組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示される。また、内部当籤役「F_強チリ1」及び「F_強チリ2」はいずれも、押し順役ではなく、押し順に関わらず略称「強チェリー」に係る図柄組合せ(後述の図30参照)のうちの図18〜図23に示した表示可能な図柄組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示される。
[フラグ間状態中の当籤役と停止表示される図柄組合せとの対応関係]
次に、図25を参照して、フラグ間状態における、内部当籤役と停止表示される図柄組合せとの対応関係について説明する。なお、図25は、フラグ間状態における、内部当籤役と停止表示される図柄組合せとの対応関係(一部の役については省略)を示す図であり、特に、フラグ間状態中にボーナス役(BB役)に係る図柄組合せ(コンビネーション名称「C_BB1」又は「C_BB2」)を表示可能であるか否を示す図である。
図25の対応表中の「BBの成立可否」欄に記載の「○」印は、BB役に係る図柄組み合わせが表示可能であることを示し、「×」印は、BB役に係る図柄組合せが表示不可能であることを示す。なお、BB役に係る図柄組合せが表示不可能である場合には、内部当籤役としてボーナス役と重複して決定されている役に係る図柄組合せが表示される。例えば、内部当籤役「F_BB1+F_チリリプ」が当籤した場合(内部当籤役「F_BB1」と、内部当籤役「F_チリリプ」とが重複当籤した場合)、図25に示すように、内部当籤役「F_BB1」に係る図柄組合せを停止表示することはできす、内部当籤役「F_チリリプ」に係る図柄組合せが停止表示される。
また、フラグ間状態中において、BB役に係る図柄組合せが表示不可能であり、かつ、ボーナス役と重複して決定されている役に係る図柄組合せが表示される場合、図24で説明した押し順正解時の図柄組合せのみを表示可能にしてもよいし、押し順不正解時の図柄組合せのみを表示可能にしてもよい。
例えば、内部当籤役「F_BB1+F_3択ベル_1st」が当籤した場合、図25に示すように、内部当籤役「F_BB1」に係る図柄組合せを停止表示することはできないので、内部当籤役「F_3択ベル_1st」に係る図柄組合せが停止表示されるが、この際、押し順正解時に表示される略称「ベル」に係る図柄組合せのみを表示可能にし、押し順不正解時に表示される略称「ベルこぼし目」又は「1枚出目」に係る図柄組合せを表示不可能にしてもよい(図24参照)。また、例えば、内部当籤役「F_BB1+F_RT3リプ_1st」が当籤した場合に、押し順不正解時に表示される略称「リプレイ」に係る図柄組合せのみを表示可能にし、押し順正解時に表示される略称「RT3移行リプ」に係る図柄組合せを表示不可能にしてもよい(図24参照)。
なお、フラグ間状態では、図25に示すように、ボーナス役(BB役)と、内部当籤役「はずれ」、「F_特殊1」、「F_特殊2」及び「F_特殊3」のいずれかとが重複して決定された場合、BB役に係る図柄組合せを停止表示することができる。
[リール停止初期設定テーブル]
次に、図26を参照して、リール停止初期設定テーブルについて説明する。リール停止初期設定テーブルは、内部当籤役と、後述のリール停止制御処理で用いられる各種データとの対応関係を規定する。
図26に示すリール停止初期設定テーブルは、内部当籤役(小役当籤番号)と、引込優先順位テーブル選択テーブル番号、引込優先順位テーブル番号及び停止テーブル番号との対応関係を規定する。なお、図26には、参照される遊技状態、及び、内部当籤役の名称も併せて記載する。
引込優先順位テーブル選択テーブル番号、及び、引込優先順位テーブル番号は、引込優先順位テーブルの選択処理で用いられるデータである。例えば、リール停止初期設定テーブルにおいて、停止テーブル番号に対応する引込優先順位テーブル番号が規定されていれば、引込優先順位テーブル(後述の図27参照)に規定された引込優先順位テーブル番号に対応する表示役の優先順位に関するデータを取得することができる。一方、リール停止初期設定テーブルにおいて、停止テーブル番号に対応する引込優先順位テーブル番号が規定されていなければ、引込優先順位テーブル選択テーブル(不図示)を参照して、引込優先順位テーブル選択テーブル番号に対応する引込優先順位テーブル番号が決定される。
ここで、本実施形態のパチスロ1におけるリールの停止制御(停止図柄位置の決定手法)について簡単に説明する。本実施形態では、ストップスイッチにより停止操作が検出された後、該当するリールの回転が190msec以内に停止するようにリールの停止制御が行われる。具体的には、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に、滑り駒数「0」〜「4」のうちの何れかを加算し、得られた値に対応する図柄位置を、リールの回転が停止する図柄位置(以下、「停止予定位置」という)として決定する。なお、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に対応する図柄位置は、リールの回転の停止が開始される図柄位置(以下、「停止開始位置」という)である。
すなわち、滑り駒数は、ストップスイッチにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでのリールの回転量である。言い換えれば、ストップスイッチにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでの期間において、リール表示窓4の該当するリールの中段領域を通過する図柄の数である。これは、ストップスイッチにより停止操作が検出されてから更新された図柄カウンタの値により把握される。
図示しない停止テーブルを参照すると、各リールの停止開始位置に応じて滑り駒数が取得される。なお、本実施形態では、停止テーブルに基づいて滑り駒数が取得されるが、これは仮のものであり、取得した滑り駒数が直ちにリールの停止予定位置が決定されるものではない。本実施形態では、停止テーブルに基づいて取得された滑り駒数(以下、「滑り駒数決定データ」という)より適切な滑り駒数が存在する場合には、後述する引込優先順位テーブル(後述の図27参照)を参照して滑り駒数を変更する。そして、滑り駒数決定データは、停止開始位置から最大滑り駒数である4個先の図柄位置までの各図柄について、優先順位の比較を行う際の検索順序を決定するために参照される。
[引込優先順位テーブル]
次に、図27を参照して、引込優先順位テーブルについて説明する。引込優先順位テーブルは、引込優先順位テーブル番号「00」〜「05」のそれぞれにおける、後述の入賞作動フラグ格納領域(後述の図28〜図30参照)の種別毎の引込データ(入賞作動フラグデータ)と、予め定められたその優先順位との対応関係を規定する。
引込優先順位テーブルは、停止テーブル(不図示)に基づいて得られた滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索するために使用される。優先順位は、入賞に係る図柄組合せ(入賞作動フラグ)の種別間で優先的に停止表示される(引き込まれる)順位を規定するデータである。また、図27では、説明の便宜上、引込データ(入賞作動フラグデータ)の欄には、入賞作動フラグのコンビネーション名称を記載するが、実際の引込優先順位テーブルでは、各引込データは、後述の入賞作動フラグ格納領域(後述の図28〜図30参照)に示すように、1バイトのデータで表され、該1バイトデータ中の各ビットに対して固有の図柄組合せ(入賞作動フラグ)が割り当てられる。
本実施形態のリール停止制御では、まず、停止テーブル(不図示)に基づいて滑り駒数が取得される。しかしながら、優先順位に基づいて、この滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在する場合には、その適切な滑り駒数に変更する。すなわち、本実施形態では、停止テーブルにより取得された滑り駒数に関係なく、内部当籤役によって停止表示を許可する図柄組合せの優先順位に基づいて、より適切な滑り駒数を決定する。
本実施形態では、優先順位が上位である図柄組合せの停止表示(引き込み)が、優先順位が下位である図柄組合せの停止表示よりも優先的に行われる。
また、本実施形態では、図27に示すように、引込優先順位テーブル番号に応じて図柄組合せ(入賞作動フラグ)の優先順位が異なるだけでなく、優先順位の区分数も異なる。具体的には、引込優先順位テーブル番号が「00」である場合には、優先順位の区分数を5とし、引込優先順位テーブル番号が「01」又は「04」である場合には、優先順位の区分数を4とする。また、引込優先順位テーブル番号が「02」又は「03」である場合には、優先順位の区分数を2とし、引込優先順位テーブル番号が「05」である場合には、優先順位の区分数を3とする。
ここでは、引込優先順位テーブル番号が「00」である場合の優先順位について説明し、それ以外の引込優先順位テーブル番号における優先順位の説明は省略する。引込優先順位テーブル番号が「00」である場合の優先順位「1」(最上位の優先順位)には、コンビネーション名称「C_9枚A_01」、「C_1確チリリプC_01」、「C_1確チリリプD_01」及び「C_RT3リプ_01」に対応する引込データが規定される。
引込優先順位テーブル番号が「00」である場合の優先順位「2」には、コンビネーション名称「C_強2枚C_01」〜「C_強2枚C_09」、「C_弱2枚B_01」〜「C_弱2枚B_03」、「C_3枚E_01」、「C_3枚E_02」、「C_9枚F_01」〜「C_9枚F_03」、「C_1確チリリプB_01」、「C_チリリプD_01」及び「C_チリリプC_01」に対応する引込データが規定される。
引込優先順位テーブル番号が「00」である場合の優先順位「3」には、コンビネーション名称「C_1確チリリプA_01」、「C_チリリプA_01」、「C_チリリプB_01」及び「C_維持リプE_01」〜「C_維持リプE_04」に対応する引込データが規定される。
引込優先順位テーブル番号が「00」である場合の優先順位「4」には、コンビネーション名称「C_SP1_01」、「C_SP2_01」、「C_リーチ目リプP_01」、「C_リーチ目リプP_02」、「C_リーチ目リプO_01」、「C_リーチ目リプO_02」、「C_リーチ目リプN_01」、「C_リーチ目リプN_02」、「C_リーチ目リプM_01」、「C_リーチ目リプM_02」、「C_リーチ目リプL_01」〜「C_リーチ目リプL_03」、「C_リーチ目リプK_01」〜「C_リーチ目リプK_03」、「C_リーチ目リプJ_01」、「C_リーチ目リプI_01」〜「C_リーチ目リプI_09」、「C_リーチ目リプH_01」〜「C_リーチ目リプH_03」、「C_リーチ目リプG_01」、「C_リーチ目リプF_01」、「C_リーチ目リプF_02」、「C_リーチ目リプE_01」、「C_リーチ目リプD_01」、「C_リーチ目リプD_02」、「C_リーチ目リプC_01」〜「C_リーチ目リプC_03」、「C_リーチ目リプB_01」、「C_リーチ目リプB_02」、「C_リーチ目リプA_01」、「C_維持リプF_01」、「C_維持リプF_02」、「C_維持リプD_01」〜「C_維持リプD_04」、「C_維持リプC_01」〜「C_維持リプC_03」、「C_維持リプB_01」、「C_維持リプB_02」及び「C_維持リプA_01」に対応する引込データが規定される。
また、引込優先順位テーブル番号が「00」である場合の優先順位「5」(最下位の優先順位)には、コンビネーション名称「C_BB1」及び「C_BB2」に対応する引込データが規定される。
<メインRAMに設けられている格納領域の構成>
次に、図28〜図35を参照して、メインRAM103に設けられる各種格納領域の構成について説明する。
[当り要求フラグ格納領域及び入賞作動フラグ格納領域]
まず、図28〜図30を参照して、当り要求フラグ格納領域(内部当籤役格納領域)及び入賞作動フラグ格納領域(表示役格納領域)の構成について説明する。なお、本実施形態では、当り要求フラグ格納領域(フラグデータ格納領域、当籤フラグデータ格納領域)と、入賞作動フラグ格納領域(入賞フラグデータ格納領域)とは、互いに同じ構成を有する。
本実施形態では、当り要求フラグ格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される当り要求格納領域0〜11で構成され、入賞作動フラグ格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される入賞作動格納領域0〜11で構成される。なお、当り要求フラグ格納領域及び入賞作動フラグ格納領域の各格納領域に格納されるデータは、図28〜図30中の「データ」欄の1バイトデータのみであるが、図28〜図30では、説明の便宜上、各格納領域のビットに対応付けられた、各リールの図柄組合せ(図中では、左リール3Lの図柄、中リール3Cの図柄及び右リール3Rの図柄の順で記載)、そ・BR>フ名称(コンビネーション名称)及び略称、並びに、メダルの払出枚数も併せて記載する。
当り要求フラグ格納領域0〜11のそれぞれにおいて、所定のビットに「1」が格納されているとき、その所定のビットに対応する内部当籤役が内部当籤したことを示す。また、入賞作動格納領域0〜11のそれぞれにおいて、所定のビットに「1」が格納されているとき、その所定のビットに対応する表示役(入賞作動フラグ)が入賞したことを示す。すなわち、所定のビットに「1」が格納されているとき、その所定のビットに対応する内部当籤役の各種図柄組合せが有効ライン上に表示されたことを示す。
また、当り要求フラグ格納領域及び入賞作動フラグ格納領域では、図28〜図30に示すように、各格納領域内の一つのビット(フラグ)に対して、複数の図柄組合せ(コンビネーション)が割り当てられているものもある。すなわち、そのようなフラグに対しては、停止表示可能な図柄組合せ(入賞可能なコンビネーション)が複数存在することを意味する。
例えば、当り要求格納領域5及び入賞作動格納領域5のビット5には、図柄組合せ「サボテン2」−「白7」−「帽子」(コンビネーション名称「C_維持リプC_01」)、図柄組合せ「サボテン2」−「チリ上1」−「帽子」(コンビネーション名称「C_維持リプC_02」)、及び、図柄組合せ「サボテン2」−「サボテン2」−「帽子」(コンビネーション名称「C_維持リプC_03」)の3つの図柄組合せが割り当てられている。それゆえ、当り要求格納領域5のビット5に「1」が格納されている場合には、この3つの図柄組合せが有効ライン上に停止表示可能であることを示す。また、入賞作動格納領域5のビット5に「1」が格納されている場合には、この3つの図柄組合せのいずれかが有効ライン上に表示されたことを示す。
[持越役格納領域]
次に、図31を参照して、持越役格納領域の構成について説明する。本実施形態では、持越役格納領域は、1バイトのデータ格納領域で構成される。
内部抽籤の結果、内部当籤役「F_BB1」又は「F_BB2」が決定されたときには、その内部当籤役(BB役)は、持越役として持越役格納領域に格納される。持越役格納領域に格納された持越役は、対応する図柄組合せが有効ライン上に表示されるまでクリアされずに保持される。また、持越役格納領域に持越役が格納されている間、内部抽籤によって決定された内部当籤役に加えて、持越役が当り要求格納領域に格納される。
[遊技状態フラグ格納領域]
次に、図32を参照して、遊技状態フラグ格納領域の構成について説明する。遊技状態フラグ格納領域は、1バイトのデータ格納領域で構成される。本実施形態では、図32に示すように、遊技状態フラグ格納領域の各ビットに対して固有のボーナスの種別又はRTの種別が割り当てられる。
遊技状態フラグ格納領域において、所定のビットに「1」が格納されているとき、その所定のビットに該当するボーナスゲーム又はRTの作動が行われていることを示す。例えば、遊技状態フラグ格納領域のビット0に「1」が格納されているときには、ビッグボーナス「BB」の作動が行われており、遊技状態がBB遊技状態であることを示す。また、例えば、遊技状態フラグ格納領域のビット3に「1」が格納されているときは、遊技状態がRT3状態であることを示す。
[作動ストップボタン格納領域]
次に、図33を参照して、作動ストップボタン格納領域の構成について説明する。作動ストップボタン格納領域は、1バイトのデータ格納領域で構成され、1バイトからなる作動ストップボタンフラグを格納する。作動ストップボタンフラグにおいて、各ビットには、ストップボタンの操作状態が割り当てられる。
例えば、左ストップボタン17Lが今回押されたストップボタン、つまり、作動ストップボタンである場合には、作動ストップボタン格納領域のビット0に「1」が格納される。また、例えば、左ストップボタン17Lが未だに押されていないストップボタン、つまり、有効ストップボタンである場合には、ビット4に「1」が格納される。メインCPU101は、作動ストップボタン格納領域に格納されているデータに基づいて、今回押されたストップボタンと未だに押されていないストップボタンとを識別する。
[押下順序格納領域]
次に、図34を参照して、押下順序格納領域の構成について説明する。押下順序格納領域は、1バイトのデータ格納領域で構成され、1バイトからなる押下順序フラグを格納する。
押下順序フラグにおいて、各ビットには、ストップボタンの押下順序の種別が割り当てられる。例えば、ストップボタンの押下順序が「左、中、右」である場合には、押下順序格納領域のビット0に「1」が格納される。
[図柄コード格納領域]
次に、図35を参照して、図柄コード格納領域の構成について説明する。本実施形態では、図柄コード格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される図柄コード格納領域0〜11で構成される。なお、図柄コード格納領域は、当り要求フラグ格納領域及び入賞作動フラグ格納領域(図28〜図30参照)と同様の構成となる。
図柄コード格納領域では、有効ライン上に停止可能な図柄組合せ(コンビネーション)に対応するビットに「1」が格納される。なお、全てのリールが停止後、図柄コード格納領域0〜11には、表示役(入賞作動フラグ)に対応する図柄コードが格納される。
[内部当籤役と各種サブフラグとの関係]
一般遊技状態やART遊技状態において、主制御回路90による各種抽籤では各種データテーブルを参照するが、この際に用いるパラメータとして、本実施形態では、内部当籤役だけでなく、内部当籤役に対応する別の名称の各種パラメータ(以下、「サブフラグ(第1のサブフラグ)」、「サブフラグEX(第2のサブフラグ)」及び「サブフラグD」という)も用いる。それゆえ、本実施形態では、主制御回路90により、内部当籤役を各種サブフラグに変換する処理を行う(後述の図104中のサブフラグ変換処理、フラグ変換処理、サブフラグ圧縮処理参照)。なお、本実施形態では、内部当籤役に関する情報(通信パラメータ)として、サブフラグがスタートコマンドにセットされ、主制御回路90から副制御回路200に送信される。
ここで、図36及び図37を参照して、内部当籤役と各種サブフラグとの対応関係について説明する。図36は、内部当籤役(小役当籤番号)と各種サブフラグとの対応関係を示す図であり、図37は、内部当籤役(特賞当籤番号)とサブフラグとの対応関係を示す図である。
本実施形態のフラグ変換処理では、まず、同じ種別に属する複数の内部当籤役を一つのサブフラグにまとめる。本実施形態では、このフラグ変換処理により、図36に示すように、小役及びリプレイ役に関する32種類の内部当籤役(小役当籤番号)が、18種類のサブフラグ(「01」〜「18」:フラグデータ)に変換される。例えば、内部当籤役「F_維持リプ_1st(10:小役当籤番号)」〜「F_維持リプ_3rd(12)」は、サブフラグ「押し順リプ1(09:フラグデータ)」にまとめられる。なお、内部当籤役「はずれ」に対しては、サブフラグ「ハズレ(00)」が割り当てられる。
また、本実施形態のフラグ変換処理では、図36に示すように、サブフラグ「ハズレ(00)」を含む19種類のサブフラグ(「00」〜「18」)が、9種類のサブフラグEX(「00」〜「08」:フラグデータ)に変換される。それゆえ、この変換処理では、サブフラグデータをさらに圧縮することができる。なお、この際、本実施形態では、抽籤(フラグ変換抽籤)によりサブフラグをサブフラグEXに変換する。具体的には、次のように変換される。
サブフラグ「ハズレ(00)」は、フラグ変換抽籤の結果に関係なく、サブフラグEX「ハズレ(00)」に変換され、サブフラグ「2連チリリプ(01)」は、フラグ変換抽籤の結果に関係なく、サブフラグEX「リプレイ(01)」に変換される。
サブフラグ「3連チリリプA(02)」及びサブフラグ「3連チリリプB(03)」は、フラグ変換抽籤に当籤した場合(後述の「変換有り」の場合)、サブフラグEX「確定役(06)」又は「3連チリリプ(07)」に変換され、フラグ変換抽籤に非当籤であった場合(後述の「変換無し」の場合)には、サブフラグEX「リプレイ(01)」に変換される。
サブフラグ「リーチ目リプ1(04)」〜「リーチ目リプ4(07)」は、フラグ変換抽籤に当籤した場合、サブフラグEX「確定役(06)」又は「リーチ目リプ(08)」に変換され、フラグ変換抽籤に非当籤であった場合には、サブフラグEX「リプレイ(01)」に変換される。
サブフラグ「リプレイ(08)」及び「押し順リプ1(09)」〜「押し順リプ3(11)」は、フラグ変換抽籤の結果に関係なく、サブフラグEX「リプレイ(01)」に変換され、サブフラグ「押し順ベル(12)」及び「共通ベル(13)」は、フラグ変換抽籤の結果に関係なく、サブフラグEX「ベル(02)」に変換される。
サブフラグ「サボテン(14)」、「弱チェリー(15)」及び「強チェリー(16)」は、フラグ変換抽籤の結果に関係なく、それぞれサブフラグEX「サボテン(03)」、「弱チェリー(04)」及び「強チェリー(05)」に変換される。また、サブフラグ「リーチ目1(17)」及び「リーチ目2(18)」は、フラグ変換抽籤の結果に関係なく、サブフラグEX「ハズレ(00)」に変換される。
上述のように、本実施形態では、実質、サブフラグ「3連チリリプA(02)」、「3連チリリプB(03)」及び「リーチ目リプ1(04)」〜「リーチ目リプ4(07)」のみがフラグ変換抽籤の対象となる。なお、上述したフラグ変換抽籤に用いられる抽籤テーブルについては、後で詳述する。
さらに、本実施形態のフラグ変換処理では、図36に示すように、9種類のサブフラグEX(「00」〜「08」)が7種類のサブフラグD(「00」〜「06」)に変換される。それゆえ、この変換処理では、より一層、サブフラグデータを圧縮することができる。なお、この変換処理では抽籤を行わず、次のようにして、サブフラグEXとサブフラグDとを対応付けて変換を行う。
サブフラグEX「ハズレ(00)」、「リプレイ(01)」及び「ベル(02)」は、サブフラグD「ハズレ(00)」に変換される。サブフラグEX「サボテン(03)」は、サブフラグD「サボテン(01)」に変換され、サブフラグEX「弱チェリー(04)」は、サブフラグD「弱チェリー(02)」に変換され、サブフラグEX「強チェリー(05)」は、サブフラグD「強チェリー(03)」に変換される。
また、サブフラグEX「確定役(06)」は、サブフラグD「確定役(04)」に変換され、サブフラグEX「3連チリリプ(07)」は、サブフラグD「3連チリリプ(05)」に変換され、サブフラグEX「リーチ目リプ(08)」は、サブフラグD「リーチ目リプ(06)」に変換される。
また、本実施形態のフラグ変換処理では、図37に示すように、内部当籤役「F_BB1(01:特賞当籤番号)」及び「F_BB2(02)」はいずれも、サブフラグ「BB」に変換される。
[サブフラグEX変換時の遊技性]
ここで、上述した内部当籤役をサブフラグ及びサブフラグEXに変換する処理の過程、及び、サブフラグEX変換時の遊技性の一例を、図38A及び38Bを参照して説明する。図38Aは、内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」が決定された場合のフラグ変換過程を示す図であり、図38Bは、内部当籤役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のいずれかが決定された場合のフラグ変換過程を示す図である。
なお、本実施形態のパチスロ1では、RT4遊技状態中に内部当籤役「F_確チリリプ」、「F_1確チリリプ」及び「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のいずれかが単独で内部当籤役として決定されると、フラグ変換抽籤を行う。そして、本実施形態では、このフラグ変換抽籤に当籤した場合、特別な特典(例えば、ARTゲーム数の上乗せやCT当籤)が付与される。
例えば、内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」が決定された場合、図38Aに示すように、内部当籤役「F_確チリリプ」及び「F_1確チリリプ」は、それぞれサブフラグ「3連チリリプA(02)」及び「3連チリリプB(03)」に変換される。
次いで、サブフラグ「3連チリリプA(02)」及び「3連チリリプB(03)」は、フラグ変換抽籤に当籤すると、サブフラグEX「3連チリリプ(07)」又は「確定役(06)」に変換される。一方、フラグ変換抽籤に非当籤であった場合には、サブフラグ「3連チリリプA(02)」及び「3連チリリプB(03)」はともに、サブフラグEX「リプレイ(01)」に変換される。
なお、図24で説明したように、内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」が当籤した場合、押し順正解時には略称「3連チリリプ」に係る図柄組合せが表示され、押し順不正解時には略称「リプレイ」に係る図柄組合せが表示される。それゆえ、本実施形態では、内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」が決定され、かつ、フラグ変換抽籤に当籤した場合、内部当籤役「F_確チリリプ」及び「F_1確チリリプ」はいずれも、サブフラグEX「3連チリリプ(07)」又は「確定役(06)」の役として扱われる。
そして、このフラグ変換過程によって内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」がサブフラグEX「3連チリリプ(07)」又は「確定役(06)」に変換されると、略称「3連チリリプ」に係る図柄組合せを表示するための情報が報知される(例えば、遊技者に対して順押しでチリ図柄を狙わせる旨の情報が報知される)。一方、このフラグ変換過程において、フラグ変換抽籤が非当籤となり、内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」がサブフラグEX「リプレイ(01)」に変換されると、略称「リプレイ」に係る図柄組合せを表示するための情報が報知される(例えば、順押し以外の押し順(変則押し)が報知される)。
また、例えば、内部当籤役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のいずれかが決定された場合、図38Bに示すように、内部当籤役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」は、それぞれサブフラグ「リーチ目リプ1(04)」〜「リーチ目リプ4(07)」に変換される。
次いで、サブフラグ「リーチ目リプ1(04)」〜「リーチ目リプ4(07)」は、フラグ変換抽籤に当籤すると、サブフラグEX「リーチ目リプ(08)」又は「確定役(06)」に変換される。一方、フラグ変換抽籤に非当籤であった場合には、サブフラグ「リーチ目リプ1(04)」〜「リーチ目リプ4(07)」は、サブフラグEX「リプレイ(01)」に変換される。
なお、図24で説明したように、内部当籤役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のいずれかが当籤した場合、押し順正解時には略称「リーチ目リプ」に係る図柄組合せが表示され、押し順不正解時には略称「リプレイ」に係る図柄組合せが表示される。それゆえ、本実施形態では、内部当籤役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のいずれかが決定され、かつ、フラグ変換抽籤に当籤した場合、内部当籤役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」はいずれも、サブフラグEX「リーチ目リプ(08)」又は「確定役(06)」の役として扱われる。
そして、このフラグ変換過程によって内部当籤役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」が例えばサブフラグEX「リーチ目リプ(08)」又は「確定役(06)」に変換されると、略称「リーチ目リプ」に係る図柄組合せを表示するための情報が報知される(例えば、遊技者に対して順押しで図柄「白7」を狙わせる旨の情報が報知される)。一方、このフラグ変換過程において、フラグ変換抽籤が非当籤となり、内部当籤役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」がサブフラグEX「リプレイ(01)」に変換されると、略称「リプレイ」に係る図柄組合せを表示するための情報が報知される(例えば、順押し以外の押し順(変則押し)が報知される)。
また、本実施形態では、図38A又は38Bに示すフラグ変換過程において、フラグ変換抽籤に当籤して報知に従い遊技者が停止操作を行うと、略称「3連チリリプ」又は「リーチ目リプ」に係る図柄組合せが有効ライン上に停止表示され、特別な特典が付与される。この付与処理は、実質的には処理上において、パチスロ1がフラグ変換抽籤に当籤したことに応じて特別な特典を遊技者に付与することになるが、遊技者に対しては、略称「3連チリリプ」に係る図柄組合せが表示されたことにより、特別な特典が付与されたと感じさせることができる。
パチスロの遊技性を高めるためには、特典が付与される図柄組合せの出現頻度が一定であるよりも、状態に応じて異なる方が好ましい場合がある。停止制御(表示される図柄組合せ)は、内部当籤役の種類によって異なるため、特典が付与される図柄組合せの出現頻度を状態に応じて異ならせる手法としては、内部当籤役の当籤確率を異ならせる手法も考えられる(パチスロ1では、内部当籤役の当籤確率は、ボーナスの作動の有無やRT状態に応じて異ならせることができるため、例えば、ART遊技状態に対応するRT状態として、RT4状態だけでなく、RT6状態やRT7状態などの他のRT状態を設けるという手法も考えられる)。しかしながら、内部当籤役の当籤確率を異ならせる契機(RT状態の移行契機)は限定されているため、遊技性(興趣)の向上という観点では、この手法は柔軟性に欠けている。
それに対して、本実施形態のパチスロ1では、内部当籤役の当籤確率を変えることなく、内部当籤役を決定するための内部抽籤に加え、フラグ変換抽籤及びその抽籤結果に基づく報知を行うことにより、特典が付与される図柄組合せの出現頻度を状態に応じて柔軟に異ならせることができる。すなわち、フラグ変換抽籤に当籤し易い状態では、特典が付与される図柄組合せの出現頻度を上げることができ、逆に、フラグ変換抽籤に当籤し難い状態では、特典が付与される図柄組合せの出現頻度を下げることができる。
<一般遊技状態中の遊技性>
次に、図39A〜39Cを参照して、一般遊技状態中の遊技の流れについて説明する。本実施形態のパチスロ1では、一般遊技状態中において、遊技状態が通常遊技状態からCZに移行し、その後、遊技状態がCZからART遊技状態に移行することにより、一般遊技状態(非ART遊技状態)からART遊技状態への移行が行われる(図14A及び14B参照)。
図39Aは、一般遊技状態中において、遊技状態が通常遊技状態からCZに移行する際の遊技の流れを示す図である。通常遊技状態は、図39Aに示すように、CZの抽籤状態として低確率状態と高確率状態とを有する。この低確率状態及び高確率状態は、通常遊技状態中に行われるCZ抽籤に当籤する期待度が互いに異なる状態であり、低確率状態はCZ抽籤に当籤し難い状態であり、高確率状態はCZ抽籤に当籤し易い状態である。そして、通常遊技状態中の遊技において行われるCZ抽籤に当籤した場合には、遊技状態が通常遊技状態からCZに移行する。
なお、本実施形態のパチスロ1では、CZ(チャンスゾーン)として、「CZ1」、「CZ2」及び「CZ3」の複数のチャンスゾーンを設ける。CZ1〜CZ3は、CZ中の遊技で行われるART抽籤に当籤する期待度が互いに異なるチャンスゾーンであり、CZ3は、ART抽籤に必ず当籤するチャンスゾーンであり、CZ1及びCZ2は、所定の確率でART抽籤に当籤するチャンスゾーンである。通常遊技状態中の遊技で行われるCZ抽籤では、CZの当籤/非当籤だけでなく、当籤時に移行するCZの種別(CZ1〜CZ3のいずれか)も決定される(後述の図41参照)。
図39Bは、遊技状態が一般遊技状態のCZ1及びCZ2からART遊技状態に移行する際の遊技の流れを示す図である。CZ1及びCZ2はともに、前半部と後半部とから構成される。前半部は、CZ中の遊技で行われるART抽籤に当籤する期待度のランクを昇格させる期間であり、後半部は、ランクに基づくART抽籤の抽籤結果を所定の演出(本実施形態では、キャラクタによるバトル演出)により報知する期間である。
CZ1中では、ランクとして6段階のモード(モード1〜6)が用意され、モードが上がるほど、ART抽籤に当籤する期待度が高くなる。CZ1の前半部では、第1の所定ゲーム数(例えば、最大で12ゲーム)の期間、継続して遊技が行われ、内部当籤役に基づいてモードの昇格抽籤が行われる。そして、CZ1の後半部の1ゲーム目では、前半部で昇格させたモード(前半部終了時点のモード)に基づいてART抽籤が行われる。
また、CZ2中では、ランクとして10段階のポイントが用意され、ポイントが上がるほど、ART抽籤に当籤する期待度が高くなる。CZ2の前半部では、第2の所定ゲーム数(例えば、最大で15ゲーム)の期間、継続して遊技が行われ、内部当籤役に基づいてポイントの昇格抽籤が行われる。そして、CZ2の後半部の1ゲーム目では、前半部で昇格させたポイント(前半部終了時点のポイント)に基づいてART抽籤が行われる。
CZ1の後半部では、味方キャラクタと敵キャラクタAとが対戦するバトル演出が行われ、CZ2の後半部では、味方キャラクタと敵キャラクタBとが対戦するバトル演出が行われる。このバトル演出は、第3の所定ゲーム数(例えば、最大で4ゲーム)の期間の遊技に渡って行われる。また、バトル演出の勝敗は、ART抽籤の結果に基づいて管理(決定)され、ART抽籤に当籤している場合には、バトル演出で味方キャラクタが勝利し、非当籤である場合には、バトル演出で敵キャラクタが勝利する。
また、CZ1及びCZ2の各後半部(バトル演出中)では、毎ゲーム、内部当籤役に基づいてART抽籤が行われる。そして、このART抽籤に当籤すると、バトル演出の結果が書き換えられる。例えば、バトル演出中にいわゆる「レア」役が内部当籤役として決定されると、ART抽籤が行われ、その結果に基づいてバトル演出の結果が書き換えられる。
CZ1及びCZ2において、ARTに非当籤の場合には、後半部のバトル演出で敗北し、基本的には、その後、遊技状態が通常遊技状態に移行する。一方、CZ1及びCZ2において、ARTに当籤している場合には、後半部のバトル演出で勝利し、その後、遊技状態がCZからART準備状態を経由して通常ARTに移行する。なお、本実施形態では、CZ1及びCZ2の前半部の遊技において、フリーズが発生する場合があり、その場合には、遊技状態がCZからART準備状態を経由して、通常ARTではなくCT(上乗せチャンスゾーン)に移行する。
図39Cは、遊技状態が一般遊技状態のCZ3からART遊技状態に移行する際の遊技の流れを示す図である。CZ3は、第4の所定ゲーム数(例えば、最大で17ゲーム)の期間、継続して遊技が行われる。そして、CZ3では、毎ゲーム、内部当籤役に基づいてART抽籤が行われる。
CZ3は、ART抽籤に当籤した時点で終了し、その次のゲーム以降、遊技状態がCZ3からART準備状態を経由してCT(上乗せチャンスゾーン)に移行する。また、CZ3では、フリーズが発生する場合があり、その場合にも、次ゲーム以降、遊技状態がCZ3からART準備状態を経由してCT(上乗せチャンスゾーン)に移行する。一方、CZ3において、ART抽籤に当籤せずにCZ3の遊技期間(第4の所定ゲーム数)が経過した場合、遊技状態がCZ3からART準備状態を経由して通常ARTに移行する。すなわち、本実施形態では、CZ3は、ART遊技状態への移行が確定しているチャンスゾーンである。
<一般遊技状態中に用いる各種データテーブル>
続いて、図40〜図45を参照して、一般遊技状態中に行われる遊技性に関する抽籤処理で用いられる各種データテーブルについて説明する。なお、以下に説明する各種データテーブルは、メインROM102に格納される。
また、以下に示す各種データテーブルでは、抽籤値の情報を概念的に示す。データテーブル中の「0」は、当籤確率「0%」に相当する抽籤値が規定されていることを意味し、「極々低」は、当籤確率「0%〜1%未満」に相当する抽籤値が規定されていることを意味し、「極低」は、当籤確率「1%〜10%未満」に相当する抽籤値が規定されていることを意味する。また、データテーブル中の「低」は、当籤確率「10%〜30%未満」に相当する抽籤値が規定されていることを意味し、「中」は、当籤確率「30%〜60%未満」に相当する抽籤値が規定されていることを意味し、「高」は、当籤確率「60%〜80%未満」に相当する抽籤値が規定されていることを意味する。さらに、データテーブル中の「極高」は、当籤確率「80%〜99%未満」に相当する抽籤値が規定されていることを意味し、「極々高」は、当籤確率「99%〜100%未満」に相当する抽籤値が規定されていることを意味し、「確定」は、当籤確率「100%」に相当する抽籤値が規定されていることを意味する。
そして、以下に示す各種データテーブルでは、乱数回路110の乱数レジスタ1により、予め定められた数値の範囲(0〜65535)から抽出される抽籤用乱数値を、規定された抽籤値で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤が行われる。なお、本実施形態では、一般遊技状態中に行われる遊技性に関する抽籤処理において抽籤用乱数値から抽籤値を減算して当籤/非当籤を判定する例を説明したが、本発明はこれに限定されず、抽出した抽籤用乱数値に抽籤値を加算し、加算結果が65536を超えたか否か(いわゆる「桁あふれ」が生じたか否か)を判定して、当籤/非当籤を決定してもよい。
[通常中高確率抽籤テーブル]
まず、図40A及び40Bを参照して、CZの抽籤状態(低確率及び高確率)の移行抽籤で用いられる通常中高確率抽籤テーブルについて説明する。なお、本実施形態のパチスロ1では、毎ゲーム、内部当籤役に基づいてCZの抽籤状態の移行抽籤が行われるだけでなく、例えばボーナス終了時やCZ,ART終了時などの場合にもCZの抽籤状態の移行抽籤が行われる。図40Aは、通常遊技状態中に毎ゲーム参照される通常中高確率抽籤テーブルの構成図であり、図40Bは、例えば設定変更時、ボーナス終了時又はCZ,ART終了時等に参照される通常中高確率抽籤テーブルの構成図である。なお、図40Aに示す内部当籤役の名称は、上述したサブフラグの名称に対応する。
図40Aに示す通常中高確率抽籤テーブルは、現在のCZの抽籤状態と内部当籤役との各組合せと、移行後のCZの抽籤状態の抽籤結果(低確率/高確率)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。
図40Aに示す通常中高確率抽籤テーブルから明らかなように、現在のCZの抽籤状態が低確率である場合には、内部当籤役がサブフラグ「弱チェリー」に対応する役であるときに、CZの抽籤状態が高確率に移行し易くなる。一方、現在のCZの抽籤状態が高確率である場合には、内部当籤役がサブフラグ「共通ベル」、「サボテン」、「弱チェリー」及び「強チェリー」のいずれかに対応する役であるときに、CZの抽籤状態が高確率に維持される。
図40Bに示す通常中高確率抽籤テーブルは、該テーブルを参照する際の各状況と、移行後のCZの抽籤状態の抽籤結果(低確率/高確率)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。図40Bに示す通常中高確率抽籤テーブルから明らかなように、ボーナス終了時にはCZの抽籤状態が必ず高確率に移行する。
[CZ抽籤テーブル]
次に、図41A及び41Bを参照して、CZ抽籤で用いられるCZ抽籤テーブルについて説明する。図41Aは、通常遊技状態中に内部当籤役に基づいてCZ抽籤を行う際に用いられるCZ抽籤テーブルの構成図であり、図41Bは、例えばCZ失敗時やART終了時などにおいて、CZの引き戻しを行うか否かのCZ抽籤を行う際に用いられるCZ抽籤テーブルの構成図である。なお、図41Aに示す内部当籤役の名称は、上述したサブフラグの名称に対応する。
図41Aに示すCZ抽籤テーブルは、現在のCZの抽籤状態と内部当籤役との各組合せと、CZ1、CZ2,CZ3の当籤/非当籤(抽籤結果)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。図41Aに示すCZ抽籤テーブルから明らかなように、現在のCZの抽籤状態が高確率中である場合には、現在のCZの抽籤状態が低確率中である場合よりも、CZ抽籤に当籤する確率が高くなる。
図41Bに示すCZ抽籤テーブルは、CZ失敗時やART終了時における、CZ1、CZ2,CZ3の当籤/非当籤(抽籤結果)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。CZ失敗時(CZ1、CZ2中のART抽籤に非当籤時)やART遊技状態の終了時には、このCZ抽籤テーブルを用いてCZの引き戻し抽籤が行われる。
[CZ1中モードアップ抽籤テーブル]
次に、図42を参照して、CZ1の前半部において行われるCZ1のモードアップ抽籤で用いられるCZ1中モードアップ抽籤テーブルについて説明する。図42は、CZ1中モードアップ抽籤テーブルの構成図である。なお、図42に示す内部当籤役の名称は、上述したサブフラグの名称に対応する。
CZ1中モードアップ抽籤テーブルは、現在のモードと内部当籤役との各組合せと、モードアップ抽籤の結果(当籤/非当籤)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。後述の図44Aに示すように、CZ1では、モードが上がる(モードの値が高くなる)ほどART抽籤に当籤する確率が上がり、モードがモード6まで上がると、ART抽籤に必ず当籤する。
なお、図42中の抽籤結果「モード1UP」とは、CZ1のモードが1段階上がることを意味し、抽籤結果「モード2UP」とは、CZ1のモードが2段階上がることを意味する。それゆえ、例えば、現在のモードがモード2である状況において、抽籤結果「モード2UP」に当籤すると、CZ1のモードはモード2からモード4に上がる。また、例えば、抽籤結果「モード6UP_フリーズ発生」に当籤すると、フリーズが発生し、ART抽籤の当籤及びCTの付与が決定される。
[CZ2中ポイント抽籤テーブル]
次に、図43を参照して、CZ2の前半部において行われるCZ2のポイントアップ抽籤で用いられるCZ2中ポイント抽籤テーブルについて説明する。図43は、CZ2中ポイント抽籤テーブルの構成図である。なお、図43に示す内部当籤役の名称は、上述したサブフラグの名称に対応する。
CZ2中ポイント抽籤テーブルは、現在のポイントと内部当籤役との各組合せと、ポイントアップ抽籤の結果(当籤/非当籤)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。後述の図44Bに示すように、CZ2では、ポイントが上がるほどART抽籤に当籤する確率が上がり、ポイントが「ポイント10」まで上がると、ART抽籤に必ず当籤する。なお、図43中の抽籤結果「ポイント2UP」とは、現在のCZ2のポイントに「2」が加算されることを意味し、例えば、現在のポイントが「2」である状況において、抽籤結果「ポイント2UP」に当籤すると、CZ2のポイントは「2」から「4」に上がる。また、例えば、抽籤結果の「ポイント10UP_フリーズ発生」に当籤すると、フリーズが発生し、ART抽籤の当籤及びCTの付与が決定される。
[CZ中ART抽籤テーブル]
次に、図44A〜44C及び図45を参照して、CZ中に実行されるART抽籤で用いられるCZ中ART抽籤テーブルについて説明する。なお、図44Aは、CZ1の後半部の1ゲーム目で用いられるCZ中ART抽籤テーブル(CZ1用)の構成図であり、図44Bは、CZ2の後半部の1ゲーム目で用いられるCZ中ART抽籤テーブル(CZ2用)の構成図であり、図44Cは、CZ1,CZ2の後半部で用いられるCZ中ART抽籤テーブル(CZ1,CZ2共通 後半バトル中用)の構成図である。また、図45は、CZ3中に実行されるART抽籤で用いられるCZ中ART抽籤テーブル(CZ3用)の構成図である。なお、図44C及び図45に示す内部当籤役の名称は、上述したサブフラグの名称に対応する。
図44Aに示すCZ中ART抽籤テーブル(CZ1用)は、現在のモードと、ART抽籤の結果(当籤の有無)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。また、図44Bに示すCZ中ART抽籤テーブル(CZ2用)は、現在のポイントと、ART抽籤の結果(当籤の有無)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。
CZ中ART抽籤テーブル(CZ1用)及びCZ中ART抽籤テーブル(CZ2用)から明らかなように、CZ1及びCZ2では前半部のランク(モード又はポイント)が上がるほど、ART抽籤に当籤し易くなる。
図44Cに示すCZ中ART抽籤テーブル(CZ1,CZ2共通 後半バトル中用)は、内部当籤役と、ART抽籤の結果(当籤の有無)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。CZ中ART抽籤テーブル(CZ1,CZ2共通 後半バトル中用)から明らかなように、CZ1及びCZ2の後半部において、レア役(サブフラグ「弱チェリー」、「サボテン」又は「強チェリー」に対応する役)が内部当籤役として決定されると、所定の確率でART抽籤に当籤する。
図45に示すCZ中ART抽籤テーブル(CZ3用)は、CZ3の消化ゲーム数と内部当籤役との各組合せと、ART抽籤の結果(当籤の有無)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。CZ中ART抽籤テーブル(CZ3用)から明らかなように、本実施形態では、CZ3中においてART抽籤に当籤すると必ずCTにも当籤する。
<通常ART中の遊技性>
次に、図46A及び46Bを参照して、遊技ART中の遊技の流れについて説明する。本実施形態のパチスロ1では、上述のように、ART遊技状態として、通常ARTとCTとが設けられ(図14A及び14B参照)、CT中を上乗せチャンスゾーンとしている。それゆえ、本実施形態では、遊技者は、通常ART中の遊技において、CTへの移行を目指して遊技を行うことになる。
[通常ARTからCTへの移行態様]
図46Aは、通常ARTからCTへの遊技状態の移行態様を示す図である。本実施形態のパチスロ1では、図46Aに示すように、通常ART中に行われるCT抽籤に当籤した場合、遊技状態が通常ARTからCTに移行する。なお、本実施形態のパチスロ1は、図46Aに示すように、通常ART中に行われる様々な抽籤に影響を与えるパラメータとして、ARTレベル及びCT抽籤状態が設けられる。
ARTレベルとしては、レベル1〜レベル4の4段階のレベルが設けられ、このARTレベルは、主に通常ART中の継続(消化)ゲーム数に基づいて制御(決定)される。そして、ARTレベルは、CT抽籤状態の決定や後述する通常ART中のフラグ変換抽籤などに対して影響を与える。
CT抽籤状態としては、低確率、通常、高確率及び超高確率の4段階の状態が設けられ、CT抽籤状態は、主に、ARTレベルや通常ART中の内部当籤役などに基づいて制御(決定)される。そして、CT抽籤状態は、通常ART中に行うCT抽籤や後述する・BR>ハ常ART中のフラグ変換抽籤などに対して影響を与える。
[通常ART中のフラグ変換]
上述のように、本実施形態のパチスロ1では、RT4状態中、すなわち、ART遊技状態中に、内部当籤役「F_確チリリプ」、「F_1確チリリプ」及び「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のいずれかが単独で内部当籤役として決定されると、フラグ変換抽籤を行い、その抽籤結果に応じて特別な特典(例えば、ARTゲーム数の上乗せやCT当籤)を付与する。図46Bは、通常ART中に行われるフラグ変換抽籤の手法の概要を示す図である。
本実施形態では、図46Bに示すように、通常ART中において、ARTレベル及びCT抽籤状態を参照して、フラグ変換抽籤が行われる。その結果、フラグ変換抽籤に当籤した場合には、特別な特典を付与するとともに、略称「3連チリリプ」に係る図柄組合せや略称「リーチ目リプ」に係る図柄組合せなどを有効ライン上に停止表示させるためのナビ(例えば、順押しで所定の図柄を狙わせる旨の情報の報知)が行われる。一方、フラグ変換抽籤に非当籤であった場合には、略称「リプレイ」に係る図柄組合せを有効ライン上に停止表示させるためのナビ(例えば、順押し以外の押し順の報知)が行われる。
そして、遊技者がこの報知(ナビ)に従い停止操作を行うと、報知内容に応じた図柄組合せが有効ライン上に停止表示される。具体的には、フラグ変換抽籤に当籤した場合には略称「3連チリリプ」に係る図柄組合せや略称「リーチ目リプ」に係る図柄組合せなどが有効ライン上に停止表示され、フラグ変換抽籤に非当籤であった場合には略称「リプレイ」に係る図柄組合せが有効ライン上に停止表示される。
<通常ART中に用いる各種データテーブル>
次に、図47〜図51を参照して、通常ART中の抽籤処理で用いられる各種データテーブルについて説明する。なお、以下に説明する各種データテーブルは、メインROM102に格納される。
[ART中フラグ変換抽籤テーブル]
図47A及び47Bは、通常ART中に行われるフラグ変換抽籤で用いられるART中フラグ変換抽籤テーブルの構成図である。
本実施形態に係るパチスロ1では、通常ART中のフラグ変換抽籤を2段階で行う。具体的には、内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」が当籤した場合、まず、1段階目のフラグ変換抽籤が行われ、この1段階目のフラグ変換抽籤に当籤すると、その後、2段階目のフラグ変換抽籤が行われる。そして、この2段階目のフラグ変換抽籤に当籤すると、内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」がサブフラグEX「3連チリリプ」に変換される。一方、1段階目のフラグ変換抽籤又は2段階目のフラグ変換抽籤が非当籤であった場合には、内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」はサブフラグEX「リプレイ」に変換される(通常のリプレイ役として扱う)。なお、内部当籤役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のいずれかが当籤した場合には、2段階目のフラグ変換抽籤のみが行われる。
図47Aは、1段階目のフラグ変換抽籤で用いられるART中フラグ変換抽籤テーブルの構成図であり、図47Bは、2段階目のフラグ変換抽籤で用いられるART中フラグ変換抽籤テーブルの構成図である。
図47Aに示すART中フラグ変換抽籤テーブルは、内部当籤役(「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」)と、1段階目のフラグ変換抽籤の抽籤結果(変換無し/変換有り(仮))と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。
図47Bに示すART中フラグ変換抽籤テーブルは、内部当籤役とARTレベルとCT抽籤状態との各組合せと、2段階目のフラグ変換抽籤の抽籤結果(変換無し/変換有り)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。なお、通常ARTにおいて1回、CTに当籤するまでの遊技では、図47B中の項目「ARTレベル」の「初回(一度CTに当籤するまで)」欄のテーブルが参照される。
本実施形態において、図47A及び47Bに示すように、ART中フラグ変換抽籤テーブルのそれぞれを用いた段階目及び2段階目のフラグ変換抽籤では、確率分母が「256」となる乱数値(0〜255)を用いて抽籤が行われる。それゆえ、本実施形態では、上述した2段階のフラグ変換抽籤は、確率分母が「65536」となる乱数値を用いて一回抽籤を行う場合と実質同一の抽籤であるとみなすことができる。
近年のパチスロでは、従来、副制御基板72側(以下、「サブ側」という)で行っていた出玉に関する抽籤(ART抽籤など)を主制御基板71側(以下、「メイン側」という)で行うことが求められている。しかしながら、メイン側の記憶手段(メインROM102)の容量が小容量に制限されているため、処理容量の増加を抑えつつ遊技性を損なうことのない抽籤を可能にする仕組みが求められている。
この点に関して、本実施形態のパチスロ1では、確率分母が「256」となる抽籤を2段階で行うことにより、確率分母が「65536」となる抽籤を行うことができるので、抽籤処理に係るメイン側の容量の増加を抑えることができる。また、2段階目の抽籤では、ARTレベルやCT抽籤状態などを参照するので、内部当籤役だけでなく現在の状態に応じたフラグ変換抽籤を行うことができ、その結果、多様な遊技性を持ったフラグ変換抽籤を行うことができる。
[ARTレベル決定テーブル]
図48A及び48Bは、ARTレベルを決定する際に用いられるARTレベル決定テーブルの構成図である。なお、ARTレベルの決定処理は、ART遊技状態への移行が決まったART当籤時、及び、通常ART中に行われる。図48Aは、ART当籤時に用いられるARTレベル決定テーブルの構成図であり、図48Bは、通常ART中に用いられるARTレベル決定テーブルの構成図である。
図48Aに示すARTレベル決定テーブルは、ARTレベル1〜4(抽籤結果)と、各ARTレベルに対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。なお、本実施形態では、ART当籤時にフリーズが発生している場合には、ARTレベルとしてARTレベル2が決定される。
図48Bに示すARTレベル決定テーブルは、現在のARTレベルと通常ARTの経過(消化)ゲーム数との各組合せと、移行先の各種ARTレベルと、移行先の各ARTレベルに対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。また、図48Bに示すARTレベル決定テーブルは、現在のARTレベルとCT突入時の通常ARTの経過ゲーム数との各組合せと、移行先の各種ARTレベルと、移行先の各ARTレベルに対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。すなわち、通常ART中では、通常ARTの経過(消化)ゲーム数が所定ゲーム数に到達したタイミングでARTレベルが移行可能となるだけでなく、通常ART中においてCTに突入したタイミングにおいてもARTレベルが移行可能となる。
[通常ART中高確率抽籤テーブル]
図49は、通常ART中においてCT抽籤状態を決定する際に用いられる通常ART中高確率抽籤テーブルの構成図である。
通常ART中高確率抽籤テーブルは、現在のCT抽籤状態と内部当籤役との各組合せと、移行先の各種CT抽籤状態と、各CT抽籤状態に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。なお、図49に示す内部当籤役の名称は、上述したサブフラグの名称に対応する。
通常ART中高確率抽籤テーブルから明らかなように、サブフラグ「3連チリリプ(3連チリリプA及び3連チリリプB)」やサブフラグ「リーチ目リプ(リーチ目リプ1〜4)」に対応する内部当籤役が当籤している場合、CT抽籤状態が「低確率」に移行(転落)し易くなる。ただし、後述の図50に示すように、サブフラグ「3連チリリプ」や「リーチ目リプ」に対応する内部当籤役が当籤している場合には、CT抽籤状態が転落してしても、CT抽籤に必ず当籤する構成になっている。
[ART中CT抽籤テーブル]
図50は、通常ART中に行われるCT抽籤で用いられるART中CT抽籤テーブルの構成図である。
ART中CT抽籤テーブルは、現在のCT抽籤状態と内部当籤役との各組合せと、CT抽籤の各種抽籤結果(非当籤/通常CT/高確率CT)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。なお、図50に示す内部当籤役の名称は、上述したサブフラグの名称に対応する。
本実施形態において、内部当籤役として、サブフラグ「サボテン」、「弱チェリー」、「強チェリー」、「3連チリリプ(3連チリリプA及び3連チリリプB)」、「リーチ目リプ(リーチ目リプ1〜4)」又は「BB」に対応する役が決定されている場合、ART中CT抽籤テーブルを用いたCT抽籤処理では、確率分母が「256」となる範囲の乱数値を用いたCT抽籤が行われる。また、内部当籤役としてこれらの役以外の内部当籤役(例えば、サブフラグ「リプレイ」、「共通ベル」、「押し順ベル」などに対応する役)が決定されている場合には、ART中CT抽籤テーブルを用いたCT抽籤処理において、確率分母が「65536」となる範囲の乱数値を用いたCT抽籤が行われる。
なお、本実施形態のパチスロ1では、CTとして「通常CT」及び「高確率CT」と称する2種類のCTを設ける。通常CTと高確率CTとでは、CT(上乗せチャンスゾーン)中に上乗せされるARTゲーム数の期待度が互いに異なり、高確率CTは、通常CTに比べて多くのARTゲーム数が上乗せされ易いCTである(後述の図55参照)。
[通常ART中上乗せ抽籤テーブル]
図51は、通常ART中に行われるARTゲーム数の上乗せ抽籤で用いられる通常ART中上乗せ抽籤テーブルの構成図である。なお、図51に示す内部当籤役の名称は、上述したサブフラグの名称に対応する。
通常ART中上乗せ抽籤テーブルは、内部当籤役と、上乗せ抽籤の各種抽籤結果(非当籤/上乗せ10G〜300G)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。
<CT中の遊技性>
次に、図52A〜52Cを参照して、CT中の遊技の流れについて説明する。なお、図52A及び52Bは、主に、サブフラグEX「3連チリリプ」当籤時におけるCT中の遊技フローの概要を示す図であり、図52Cは、CT中に行われるフラグ変換処理の概要を示す図である。
[CT中の遊技内容]
本実施形態のパチスロ1において、CTでは、1セット8回(8ゲーム)の遊技が行われる。CT期間中には、毎ゲーム、内部当籤役に基づいて、ARTゲーム数の上乗せ抽籤が行われる。そして、その上乗せ抽籤に当籤した場合には、CT遊技の単位遊技数(ゲーム数)の減算は行われず、一方、上乗せ抽籤が非当籤であった場合には、CT遊技の単位遊技数(ゲーム数)の減算が行われる。それゆえ、CT期間中において、ARTゲーム数が上乗せされた遊技では、CTが終了することはなく、同一のセット内でARTゲーム数が上乗せされない遊技が8回実施されると、CTが終了する。
また、本実施形態では、図52A及び52Bに示すように、CT期間中にサブフラグEX「3連チリリプ」が当籤した場合、すなわち、内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」が当籤し、かつ、フラグ変換抽籤に当籤した場合、1セット8回のCT遊技が再セット(ストック)される。そして、この再セット(ストック)されたCT遊技のセットは、当該CT遊技のセットが終了した後に開始される。
例えば、同一セット内でARTゲーム数の上乗せ抽籤に非当籤である単位遊技が7回行われた後、ARTゲーム数が上乗せされないCT遊技が1回行われるとCTが終了するが、このゲームにおいてサブフラグEX「3連チリリプ」が当籤していると、CT遊技の再セットが行われる。その結果、CT遊技が再セットされた後、ARTゲーム数の上乗せ抽籤に非当籤である単位遊技が8回行われるまでCTが終了しないことになる。それゆえ、CTの遊技期間は、サブフラグEX「3連チリリプ」が当籤するほど長くなる。
[CT中のフラグ変換]
次に、図52Cを参照して、CT中に行われるフラグ変換抽籤の手法について説明する。上述のように、本実施形態では、CT期間中にサブフラグEX「3連チリリプ」が当籤すると(内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」が当籤し、かつ、フラグ変換抽籤に当籤すると)、CTが再セット(ストック)される。また、後述の図54のCT中フラグ変換抽籤テーブルに示すように、CT中に内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」が当籤すると、フラグ変換抽籤に必ず当籤する(サブフラグEX「3連チリリプ」に必ず変換される)。すなわち、本実施形態では、CT中において、内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」が当籤すると、CTが必ず再セットされる。
また、内部当籤役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のいずれかが当籤した場合におけるフラグ変換抽籤では、3種類のフラグ変換テーブル(テーブル0〜2)に基づいて、フラグ変換抽籤の当籤確率が制御される。具体的には、図52Cに示すように、テーブル0はサブフラグEX「リーチ目リプ」に変換される確率が最も低いフラグ変換テーブルであり、テーブル1はサブフラグEX「リーチ目リプ」に変換される確率が次に低いフラグ変換テーブルであり、テーブル2はサブフラグEX「リーチ目リプ」に変換される確率が最も高いフラグ変換テーブルである。なお、CT中にサブフラグEX「リーチ目リプ」に当籤すると、後述の図56のCT中セット数上乗せ抽籤テーブルに示すように、CTが新たに付与される。
また、本実施形態において、通常CTでは、図52Cに示すように、ARTレベルに基づいてフラグ変換テーブルが決定される。一方、高確率CTでは、ARTレベルに関係なく、フラグ変換テーブルとして、テーブル0が必ず決定される。
<CT中に用いる各種データテーブル>
次に、図53〜図56を参照して、CT中に行われる抽籤処理で用いられる各種データテーブルについて説明する。なお、以下に説明する各種データテーブルは、メインROM102に格納される。
[CT中テーブル抽籤テーブル]
図53は、3段階のフラグ変換テーブル(テーブル0〜2)の中からフラグ変換抽籤に用いるテーブルを決定する際に用いられるCT中テーブル抽籤テーブルの構成図である。
CT中テーブル抽籤テーブルは、ARTレベルやこれから実行するCTの種別などの各状態と、フラグ変換テーブル(テーブル0〜2)の種別と、各種別に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。なお、CT中テーブル抽籤テーブルは、CT抽籤に当籤してCTに移行することが決定された時、又は、CTの開始時に参照される。
[CT中フラグ変換抽籤テーブル]
図54は、CT中に行われるフラグ変換抽籤で用いられるCT中フラグ変換抽籤テーブルの構成図である。
CT中フラグ変換抽籤テーブルは、内部当籤役(「F_確チリリプ」、「F_1確チリリプ」及び「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のいずれか)と、各フラグ変換テーブル(テーブル0〜2)におけるフラグ変換抽籤の抽籤結果(変換無し/変換有り)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。CT中フラグ変換抽籤テーブルから明らかなように、CT中に内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」が当籤すると、フラグ変換抽籤に必ず当籤する(サブフラグEX「3連チリリプ」に必ず変換される)。
[CT中上乗せ抽籤テーブル]
図55は、CT中に行われるARTゲーム数の上乗せ抽籤で用いられるCT中上乗せ抽籤テーブルの構成図である。
CT中上乗せ抽籤テーブルは、現在のCT状態と内部当籤役との各組合せと、上乗せ抽籤の各種抽籤結果(非当籤/上乗せ10ゲーム/…/上乗せ300ゲーム)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。なお、図55に示す内部当籤役の名称は、上述したサブフラグの名称に対応し、図55に示す内部当籤役(サブフラグ)以外の役が内部当籤した場合には、CT中の上乗せ抽籤に当籤することはない。
また、本実施形態の通常CT中における上乗せ抽籤では、サブフラグ「3連チリリプ」(内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」)の当籤回数に応じて上乗せゲーム数の付与形態が変化する。
具体的には、同一のCTセット中におけるサブフラグ「3連チリリプ」の当籤回数が1〜8回である場合には、図55中に示す抽籤結果「上乗せ_10G」及び「上乗せ_20G」で付与される上乗せゲーム数はそれぞれ10ゲーム及び20ゲームとなる。それゆえ、この場合には、ARTの上乗せゲーム数として10ゲームが決定され易くなる。また、同一のCTセット中におけるサブフラグ「3連チリリプ」の当籤回数が9〜16回である場合には、図55中に示す抽籤結果「上乗せ_10G」及び「上乗せ_20G」で付与される上乗せゲーム数はともに20ゲームとなる。すなわち、図55中のサブフラグ「3連チリリプ」の抽籤値「極高」に対応する上乗せゲーム数(抽籤結果)が20ゲームに昇格する。それゆえ、この場合には、ARTの上乗せゲーム数として20ゲームが決定され易くなる。
また、同一のCTセット中におけるサブフラグ「3連チリリプ」の当籤回数が17〜24回である場合には、図55中に示す抽籤結果「上乗せ_10G」及び「上乗せ_20G」で付与される上乗せゲーム数はともに30ゲームとなる。すなわち、図55中のサブフラグ「3連チリリプ」の抽籤値「極高」及び「極低」に対応する上乗せゲーム数(抽籤結果)が30ゲームに昇格する。それゆえ、この場合には、ARTの上乗せゲーム数として「30ゲーム」が決定され易くなる。さらに、同一のCTセット中におけるサブフラグ「3連チリリプ」の当籤回数が25回以上である場合には、図55中に示す抽籤結果「上乗せ_10G」及び「上乗せ_20G」で付与される上乗せゲーム数はともに50ゲームとなる。すなわち、図55中のサブフラグ「3連チリリプ」の抽籤値「極高」及び「極低」に対応する上乗せゲーム数(抽籤結果)が50ゲームに昇格する。それゆえ、この場合には、ARTの上乗せゲーム数として「50ゲーム」が決定され易くなる。
上述のように、本実施形態のパチスロ1では、CT中のサブフラグ「3連チリリプ」の当籤回数に応じて1回の上乗せ抽籤により上乗せできるARTゲーム数を増やすことが可能になる。また、上述のように、本実施形態では、ARTゲーム数の上乗せが行われている限り、CTは終了することなく、さらに、サブフラグEX「3連チリリプ」に当籤するとCTの再セット(ストック)が行われる。それゆえ、本実施形態では、遊技者に対して、CTが継続するほど、1ゲーム当りの上乗せ量の増加に対する期待を抱かせることができ、CT中の興趣を向上させることができる。また、1ゲーム当りの上乗せ量を増やす契機となるサブフラグ「3連チリリプ」の当籤回数は、CT1セット分の基本遊技回数(8回)よりも多い回数(9回以上)であるため、遊技者に対して過大な利益を与えてしまうことを防止でき、遊技者及び遊技店間において、利益のバランスをとることができる。
なお、本実施形態では、上述したサブフラグ「3連チリリプ」(内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」)の当籤回数は、同一のCTセット中において計数された回数とするが、本発明はこれに限定されない。例えば、CT中に行われるセット数上乗せ抽籤に当籤した場合に付与される新たなCTも「同一のCTセット中」に含めるようにしてもよい。
[CT中セット数上乗せ抽籤テーブル]
図56は、CT中に行われるCTセットの上乗せ抽籤で用いられるCT中セット数上乗せ抽籤テーブルの構成図である。
CT中セット数上乗せ抽籤テーブルは、現在のCT状態と内部当籤役(サブフラグ「リーチ目リプ(リーチ目リプ1〜4)」)との各組合せと、上乗せ抽籤の各種抽籤結果(非当籤/通常CT当籤/高確率CT当籤)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。
CT中セット数上乗せ抽籤テーブルから明らかなように、CT中に内部当籤役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のいずれかに当籤すると、CTセットの上乗せ抽籤に必ず当籤する(CTのセットが必ずストックされる)。なお、ストックされたCTのセットは、現在作動中のCTのセットが終了した後に開始される。
<ボーナス状態中の遊技性>
次に、図57A〜57Cを参照して、ボーナス状態中の遊技の流れについて説明する。図57Aは、一般遊技状態(ART非当籤)中に遊技状態がボーナス状態に移行した場合における遊技の流れを示す図であり、図57Bは、通常ART中に遊技状態がボーナス状態に移行した場合における遊技の流れを示す図であり、図57Cは、CT中に遊技状態がボーナス状態に移行した場合における遊技の流れを示す図である。
なお、本実施形態のパチスロ1では、図57A〜57Cに示すように、遊技性の面において、ボーナスの種別として通常BBと特殊BBとを設け、ボーナス状態への移行時にこのボーナスの種別が決定される。この際、特殊BBが決定された場合には、ボーナス状態の終了後、遊技状態はART準備状態を経由してCTに移行する。一方、通常BBが決定された場合には、移行先の遊技状態は、ボーナス状態に移行する前の状態に応じて異なる。
遊技状態が一般遊技状態から通常BBに移行した場合、図57Aに示すように、通常BB中の遊技では、内部当籤役に基づいてART抽籤が行われる。そして、このART抽籤に当籤すると、ボーナス状態の終了後、遊技状態がART準備状態を経由して通常ARTに移行する。なお、この場合、ART抽籤に当籤した後のボーナス状態中の遊技では、ARTゲーム数の上乗せ抽籤が行われる。
遊技状態が通常ARTから通常BBに移行した場合、図57Bに示すように、通常BBの終了時にCT抽籤が行われる。このCT抽籤の当籤確率は50%であり、当籤するとボーナス状態の終了後に、遊技状態はART準備状態を経由してCTに移行する。一方、CT抽籤に非当籤である場合には、ボーナス状態の終了後に、遊技状態はART準備状態を経由して通常ARTに移行する。なお、通常ARTから移行したボーナス状態中の遊技では、ARTゲーム数の上乗せ抽籤も行われる。
遊技状態がCTから通常BB又は特殊BBに移行した場合、図57Cに示すように、ボーナス状態の終了後に、遊技状態はART準備状態を経由してCTに移行する。なお、CTから移行したボーナス状態中の遊技では、ARTゲーム数の上乗せ抽籤も行われる。
<ボーナス状態中の遊技で用いる各種データテーブル>
続いて、図58〜図60を参照して、ボーナス状態中の遊技で行われる抽籤処理で用いられる各種データテーブルについて説明する。なお、以下に説明する各種データテーブルは、メインROM102に格納される。
[ボーナス種別抽籤テーブル]
図58は、ボーナス種別(通常BB、特殊BB)を決定する際に用いられるボーナス種別抽籤テーブルの構成図である。
ボーナス種別抽籤テーブルは、ボーナス状態に移行する前の各遊技状態(CT及びそれ以外)と、各種抽籤結果(ボーナス種別:通常BB/特殊BB)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。なお、ボーナス種別抽籤テーブルを参照したボーナス種別の決定処理は、ボーナス状態の開始時に行われる。
[ボーナス中ARTゲーム数上乗せ抽籤テーブル]
図59は、ボーナス状態中の遊技で行われるART抽籤及びARTゲーム数の上乗せ抽籤で用いられるボーナス中ARTゲーム数上乗せ抽籤テーブルの構成図である。
ボーナス中ARTゲーム数上乗せ抽籤テーブルは、現在のボーナス種別と内部当籤役との各組合せと、上乗せ抽籤の各種抽籤結果(非当籤/5ゲーム/…/300ゲーム)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。
本実施形態では、ART非当籤の状態(一般遊技状態から移行した通常BBにおいて、ART抽籤に当籤するまでの状態)では、ボーナス中ARTゲーム数上乗せ抽籤テーブルは、ART抽籤に用いられる。具体的には、ART非当籤の状態において、ボーナス中ARTゲーム数上乗せ抽籤テーブルを用いた抽籤により1ゲーム以上(図59に示す例では50ゲーム以上)の上乗せゲーム数が決定されると、ART抽籤に当籤するとともに、対応するゲーム数がARTゲーム数として付与される。一方、ART当籤後の状態では、ボーナス中ARTゲーム数上乗せ抽籤テーブルは、ARTゲーム数の上乗せ抽籤のみに用いられる。
[ボーナス終了時CT抽籤テーブル]
図60は、ボーナス状態の終了時に行われるCT抽籤で用いられるボーナス終了時CT抽籤テーブルの構成図である。
ボーナス終了時CT抽籤テーブルは、ボーナス種別(通常BB、特殊BB)とボーナス状態に移行する前の遊技状態(通常CT中、高確率CT中)との各組合せと、CT抽籤の各種抽籤結果(非当籤/通常CT当籤/高確率CT当籤)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。ボーナス終了時CT抽籤テーブルから明らかなように、例えば、通常ART中に通常BBが行われると、ボーナス状態の終了時に50%の確率でCTに当籤する。
<一般遊技状態中の例外的な遊技性>
次に、図61を参照して、一般遊技状態中の例外的な遊技の流れについて説明する。
本実施形態のパチスロ1における基本的な遊技状態の流れでは、一般遊技状態中に遊技状態が通常遊技状態からCZに移行し、CZにおいてART抽籤に当籤することにより遊技状態がART遊技状態に移行する。そして、本実施形態では、RT4状態において報知を行うことによりART遊技状態を実現している。また、本実施形態では、図61に示すように、停止表示される図柄組合せに応じてRT状態の移行制御を行う。
なお、RT状態を移行させるための図柄組合せは、遊技者の停止操作の順序(押し順)に応じて停止表示されるもの(図24参照)であるので、報知が行われない場合であっても偶然、RT状態がRT4状態に移行することもある。また、RT4状態では、内部当籤役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のいずれかが決定される可能性があるので、一般遊技状態(非ART)中であっても、特別な特典が付与されるリーチ目(略称「リーチ目リプ」に係る図柄組合せ)を表示することができる。
そこで、本実施形態のパチスロ1では、図61に示すように、一般遊技状態(非ART)中に偶然、RT状態がRT4状態に移行し、略称「リーチ目リプ」に係る図柄組合せが表示可能な状態になると、CZを経由することなく、遊技状態をART遊技状態(通常ART)に移行可能にする。
より具体的には、一般遊技状態で、かつ、RT4状態中に内部当籤役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のいずれかが決定されると、フラグ変換抽籤を行い、このフラグ変換抽籤に当籤すると、略称「リーチ目リプ」に係る図柄組合せを表示するための報知(ナビ)が行われるとともに、ARTの権利が付与される。一方、一般遊技状態で、かつ、RT4状態中に内部当籤役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のいずれかが決定された場合において、フラグ変換抽籤に非当籤となると、略称「リプレイ」に係る図柄組合せを表示するための報知が行われ、略称「リーチ目リプ」に係る図柄組合せが表示されないような制御が行われる。
<一般遊技状態中の例外的な遊技制御で用いる各種データテーブル>
次に、図62を参照して、上述した一般遊技状態中の例外的な遊技制御で行われる抽籤処理で用いるデータテーブルについて説明する。なお、以下に説明するデータテーブルは、メインROM102に格納される。
[非ART中フラグ変換抽籤テーブル]
図62は、一般遊技状態で、かつ、RT4状態中の遊技で行われるフラグ変換抽籤で用いられる非ART中フラグ変換抽籤テーブルの構成図である。
非ART中フラグ変換抽籤テーブルは、内部当籤役(「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」)と、フラグ変換抽籤の抽籤結果(変換無し/変換あり)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。
<メイン側の制御による報知機能>
従来のパチスロでは、ART中にサブ(副制御基板72)側の制御により、リールの停止操作の情報(押し順など)の報知(ナビ)を行っていた。しかしながら、この報知の有無が遊技者の利益(いわゆる、出玉)に影響を与えるため、近年では、遊技者の利益を管理するメイン(主制御基板71)側で報知を行うことが求められている。そこで、本実施形態のパチスロ1では、上述のように、メイン側で制御される情報表示器6に停止操作の情報を報知するための指示モニタ(不図示)を設け、メイン側の制御により、リールの停止操作の情報を報知する機能が設けられている。
ここで、図63A〜63Dに、本実施形態のパチスロ1において、メイン側で行う報知(ナビ)とサブ側で行う報知(ナビ)との対応関係を示す。なお、図63Aは、ART準備状態における、メイン側で行う報知(ナビ)とサブ側で行う報知(ナビ)との対応関係を示す図であり、図63Bは、ART(通常ART又はCT)中における、メイン側で行う報知(ナビ)とサブ側で行う報知(ナビ)との対応関係を示す図である。また、図63Cは、RT5状態中(BB1フラグ間)における、メイン側で行う報知(ナビ)とサブ側で行う報知(ナビ)との対応関係を示す図であり、図63Dは、RT5状態中(BB2フラグ間)における、メイン側で行う報知(ナビ)とサブ側で行う報知(ナビ)との対応関係を示す図である。
本実施形態では、図63A〜63Dに示すように、メイン(主制御基板71)側では、指示モニタに「1」〜「11」の数値を表示することにより、リールの停止操作の情報を報知する。なお、指示モニタに表示されるこの「1」〜「11」の数値は、それぞれが報知する停止操作の内容に一義的に対応している。
具体的には、数値「1」〜「3」はそれぞれ、第1停止操作を行うリールの種別を示しており、数値「1」は第1停止操作を左リール3Lに対して行うことを意味し、数値「2」は第1停止操作を中リール3Cに対して行うことを意味し、数値「3」は第1停止操作を右リール3Rに対して行うことを意味する。
また、数値「4」〜「9」はそれぞれ、報知する押し順を示しており、数値「4」は押し順が「左、中、右」の順であることを意味し、数値「5」は押し順が「左、右、中」の順であることを意味し、数値「6」は押し順が「中、左、右」の順であることを意味し、数値「7」は押し順が「中、右、左」の順であることを意味し、数値「8」は押し順が「右、左、中」の順であることを意味し、数値「9」は押し順が「右、中、左」の順であることを意味する。
また、数値「10」及び「11」はそれぞれ、ボーナス役を報知するものであり、数値「10」は、コンビネーション名称「C_BB1」に係る図柄組合せ(図柄「白7」−図柄「白7」−図柄「白7」)を意味し、数値「11」は、コンビネーション名称「C_BB2」に係る図柄組合せ(図柄「青7」−図柄「青7」−図柄「青7」)を意味する。
なお、メイン側(指示モニタ)で報知する数値「1」〜「11」は、報知する停止操作の内容に一義的に対応しているものの、全ての遊技者が、その数値に基づいて、明確に報知内容を把握できるとは限らない。例えば、メイン側で指示モニタに数値「6」を表示しただけでは、遊技者によっては報知内容を把握できない可能性もある。
そこで、本実施形態のパチスロ1では、メイン側の報知と併せてサブ側でもストップボタンの停止操作に係る情報を報知する。具体的には、サブ側で制御される表示措置11(プロジェクタ機構211及び表示ユニット212)を用いて、サブ側の制御により停止操作に係る情報の報知を行う。
例えば、第1停止操作を左リール3Lに対して行う押し順を報知する場合、メイン側で指示モニタに数値「1」を表示するとともに、サブ側では、表示装置11の表示画面内の左リール3Lの上方に数値「1」と表示し、左リール3Lが第1停止操作の対象であることを報知する。また、押し順「中、左、右」を報知する場合、メイン側で指示モニタに数値「6」を表示するとともに、サブ側では、表示装置11の表示画面内の中リール3Cの上方に数値「1」を表示し、左リール3Lの上方に数値「2」を表示し、右リール3Rの上方に数値「3」を表示し、この表示により押し順が「中、左、右」の順であることを報知する。また、内部当籤役「F_BB1」が決定されている場合、メイン側で指示モニタに数値「10」を表示するとともに、サブ側では、表示装置11の表示画面に「白7」−「白7」−「白7」の図柄組合せに関する情報を表示し、遊技者に対して狙うべき図柄を報知する。
なお、メイン側で報知を行うタイミングは、少なくとも報知を行う一遊技の期間であれば任意のタイミングに設定することができる。例えば、遊技者の開始操作を検知した(受け付けた)タイミングでメイン側の報知を行ってもよいし、リールの回転開始時にメイン側の報知を行ってもよいし、第1停止操作〜第3停止操作のいずれかを検知したタイミングでメイン側の報知を行ってもよい。一方、サブ側で報知を行うタイミングは、少なくとも第1停止操作よりも前のタイミングであることが好ましい。それゆえ、本実施形態のパチスロ1では、開始操作を検知したタイミング、又は、リールの回転開始時のタイミングで、メイン側及びサブ側の双方において報知(ナビ)を行う。これにより、遊技者が停止操作を行う前に、メイン側の指示モニタ及びサブ側の表示装置11の双方において停止操作の情報が報知される。
ART準備状態では、図63Aに示すように、メイン側の制御により、「ベルナビ」、「維持リプナビ」、「RT3移行リプナビ」及び「RT4移行リプナビ」と称する報知(ナビ)が行われる。「ベルナビ」では、内部当籤役「F_3択ベル_1st」〜「F_3択ベル_3rd」が決定された際に、略称「ベル」に係る図柄組合せ(図29参照)を有効ライン上に停止表示させるための押し順が報知される。「維持リプナビ」では、内部当籤役「F_維持リプ_1st」〜「F_維持リプ_3rd」が決定された際に、略称「リプレイ」に係る図柄組合せ(図28参照)を有効ライン上に停止表示させるための押し順が報知される。「RT3移行リプナビ」では、内部当籤役「F_RT3移行リプ_1st」〜「F_RT3移行リプ_3rd」が決定された際に、略称「RT3移行リプ」に係る図柄組合せ(図28参照)を有効ライン上に停止表示させるための押し順が報知される。また、「RT4移行リプナビ」では、内部当籤役「F_RT4移行リプ_123」〜「F_RT4移行リプ_3rd」が決定された際に、略称「RT4移行リプ」に係る図柄組合せ(図28参照)を有効ライン上に停止表示させるための押し順が報知される。
また、ART遊技状態(通常ART又はCT)中では、図63Bに示すように、メイン側の制御により、「ベルナビ」、「維持リプナビ」、「RT3移行リプナビ」及び「RT4移行リプナビ」と称する報知(ナビ)が行われる。なお、ART遊技状態(RT4状態)中の遊技は、フラグ変換抽籤が
行われ、この抽籤結果に基づいて略称「3連チリリプ」、「リーチ目リプ」又は「リプレイ」に係る図柄組合せを表示させるための押し順が報知されるが、この報知は、サブ側のみで行われ、メイン側では行われない。
上述のように、略称「3連チリリプ」又は「リーチ目リプ」に係る図柄組合せは、特別な特典の付与に関係しているため、報知の有無が遊技者の利益(出玉)に影響を与えるように見えるが、実際には、本実施形態のパチスロ1では、特別な特典は、フラグ変換抽籤の抽籤結果に基づいて付与されるものであるので、表示される図柄組合せは付与する特典に対して影響を与えない。それゆえ、例えば、フラグ変換抽籤に当籤している状態において、仮に、略称「リプレイ」に係る図柄組合せが停止表示されてしまっても、特別な特典が付与される。一方、フラグ変換抽籤に当籤していない状態において、仮に、略称「3連チリリプ」又は「リーチ目リプ」に係る図柄組合せを停止表示できたとしても、特別な特典は付与されない。本実施形態のパチスロ1では、このように表示される図柄組合せが遊技者の利益(出玉)に影響を与えない場合、メイン側の指示モニタでの報知を行わずに、サブ側で制御される表示装置11でのみ報知を行う。
また、RT5状態(フラグ間状態)中では、図63C及び63Dに示すように、内部当籤役として持ち越されているボーナス役に係る図柄組合せを遊技者に狙わせる旨の情報が報知される。例えば、内部当籤役「F_BB1」が持ち越されている場合には、図63Cに示すように、メイン側の制御により、「白7ナビ」と称する報知(ナビ)が行われ、内部当籤役「F_BB2」が持ち越されている場合には、図63Dに示すように、メイン側の制御により、「青7ナビ」と称する報知(ナビ)が行われる。
「白7ナビ」では、内部当籤役「F_BB1」に対応する図柄組合せ、すなわち、コンビネーション名称「C_BB1」に係る図柄組合せ(「白7」−「白7」−「白7」:図28参照)を有効ライン上に停止表示させるための停止操作の情報が報知される。また、「青7ナビ」では、内部当籤役「F_BB2」に対応する図柄組合せ、すなわち、コンビネーション名称「C_BB2」に係る図柄組合せ(「青7」−「青7」−「青7」:図28参照)を有効ライン上に停止表示させるための停止操作の情報が報知される。
フラグ間状態において、ボーナス役と、内部当籤役「はずれ」、「F_特殊1」、「F_特殊2」及び「F_特殊3」のいずれかとが決定されている場合、図24で説明したように、ボーナス役(BB役)に係る図柄組合せを有効ライン上に停止表示することができる。しかしながら、内部当籤役「はずれ」、「F_特殊1」、「F_特殊2」及び「F_特殊3」以外の内部当籤役とボーナス役とが当籤している場合には、ボーナス役に係る図柄組合せを有効ライン上に停止表示することができない。それゆえ、本実施形態では、図63C及び63Dに示すように、持ち越されているボーナス役と、内部当籤役「はずれ」、「F_特殊役1」、「F_特殊役2」及び「F_特殊役3」のいずれかとが当籤としている場合に限り、メイン側の制御による「白7ナビ」又は「青7ナビ」と称する報知が行われる。それゆえ、本実施形態では、メイン側の制御による「白7ナビ」又は「青7ナビ」と称する報知(ナビ)を、ボーナス役を入賞させることのできる適切なタイミングで行うことができる。
なお、本実施形態のパチスロ1には、例えば、ボーナス確定画面を表示することや、ボーナス確定ランプを点灯させることなどにより、ボーナス告知を行う機能も設けられている。そこで、メイン側では、ボーナス役が内部当籤役として決定されていることを告知(ボーナス告知)した後にのみ、「白7ナビ」又は「青7ナビ」と称するナビを行うようにしてもよい。
ボーナス告知としては、例えば、複数回の遊技期間に渡って行われる演出(いわゆる連続演出)を行い、この連続演出の結果に応じてボーナス確定画面を表示するような演出が一般的に行われている。このような連続演出の最中にメイン側で「白7ナビ」などを行うと、連続演出の結果が途中で分かってしまうので、興趣を損ねてしまう可能性がある。そこで、本実施形態では、主制御基板71は、ボーナス告知が行われた後に、メイン側の制御による「白7ナビ」又は「青7ナビ」と称する報知(ナビ)が行われる。
なお、ボーナス告知が行われたタイミングをメイン側で把握可能にする手法は任意である。その一手法として、ボーナス役が内部当籤役として決定されると、主制御基板71がボーナス告知終了までに要するゲーム数を決定し、このゲーム数の遊技を消化した後に、「白7ナビ」又は「青7ナビ」と称する報知(ナビ)を行う手法が考えられる。より具体的には、主制御基板71は、ボーナス告知終了までに要するゲーム数を決定すると、このゲーム数を副制御基板72に通知する。副制御基板72は、このゲーム数に従い演出の制御を行い、該ゲーム数の遊技が消化されたタイミングでボーナス確定画面を表示することにより、メイン側においてボーナス告知が行われたタイミングを把握することができる。すなわち、主制御基板71は、ボーナス役が持ち越されていない状態でボーナス役を内部当籤役として決定してからの単位遊技の回数を計数し、その計数結果が所定回数に達した後、ボーナス役と、内部当籤役「はずれ」、「F_特殊役1」、「F_特殊役2」及び「F_特殊役3」のいずれかとが内部当籤役として決定された場合に、「白7ナビ」又は「青7ナビ」を行う。
また、他の手法としては、ボーナス告知をサブ側ではなくメイン側において制御する手法が考えられる。より具体的には、主制御基板71は、ボーナス役が持ち越されていない状態でボーナス役を内部当籤役として決定すると、表示装置11で実行する演出(少なくとも演出に要するゲーム数)を決定し、副制御基板72に通知する。副制御基板72が通知された演出を実行し、ボーナス確定画面を表示することにより、メイン側においてボーナス告知が行われたタイミングを把握することができる。
なお上述した2つの手法以外の他の手法によりボーナス告知が行われたタイミングをメイン側で把握可能にする構成にしてもよい。この場合、主制御基板71は、副制御基板72などからの信号を受け付けることができないため、主制御基板71が受け付け可能な信号に基づいてボーナス告知が行われたタイミングを把握する必要がある。例えば、停止操作に伴う信号は、主制御基板71が受け付け可能であるため、ボーナス役が内部当籤役として決定されている状態で、所定の停止操作(例えば、順押し以外)が行われた場合に、ボーナス告知を行う手法も考えられる。具体的には、副制御基板72は、主制御基板71から内部当籤役に関する情報と停止操作に関する情報とを取得し、これらの情報の組合せが所定の組合せである場合にボーナス告知を行う。このようなボーナス告知の手法を採用することにより、ボーナス告知の契機を主制御基板71でも把握することができるため、メイン側においてボーナス告知が行われたタイミングを把握することができる。
<主制御回路の動作説明>
次に、図64〜図170を参照して、主制御回路90のメインCPU101が、プログラムを用いて実行する各種処理の内容について説明する。
[電源投入(リセット割込)時処理]
まず、メインCPU101の制御により行われるパチスロ1の電源投入(リセット割込)時処理を、図64及び図65を参照して説明する。図64は、電源投入(リセット割込)時処理の手順を示すフローチャートであり、図65A〜65Cは、それぞれ、該フローチャート中のS2、S7及びS8、並びに、S13の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。なお、図64に示す電源投入(リセット割込)時処理は、電源管理回路93が、マイクロプロセッサ91に電源電圧の供給が開始されたことを検知した際に、リセット信号をマイクロプロセッサ91の「XSRST」端子に出力し、それにより、マイクロプロセッサ91の割込みコントローラ112からメインCPU101に出力される割込要求信号に基づいて、実行される。
まず、メインCPU101は、電源監視ポート(電源監視手段)がオン状態であるか否かを判別する(S1)。
S1において、メインCPU101が、電源監視ポートがオン状態であると判別したとき(S1がYES判定の場合)、メインCPU101は、S1の処理を繰り返す。なお、ここでいう、電源監視ポートがオン状態とは、メインCPU101に供給されている電源電圧(DC+5V)が安定していない状態のことである。
一方、S1において、メインCPU101が、電源監視ポートがオン状態でないと判別したとき(S1がNO判定の場合)、メインCPU101は、タイマー回路113(PTC)の初期化処理を行う(S2)。この処理では、メインCPU101は、タイマー回路113の初期設定を行う。具体的には、メインCPU101は、タイマー用プリスケーラレジスタ(不図示)に分周比をセットし、タイマー用制御レジスタ(不図示)に割り込み可等の設定を行い、タイマー用カウンタ(不図示)の初期カウント値を設定する。
次いで、メインCPU101は、主制御回路90及び副制御回路200間用の第1シリアル通信回路114(SCU1)の初期化処理、及び、第2インターフェースボード用の第2シリアル通信回路115(SCU2)の初期化処理を行う(S3)。次いで、メインCPU101は、乱数回路110(RDG)の初期化処理を行う(S4)。次いで、メインCPU101は、メインRAM103の書き込みテストを行う(S5)。
次いで、メインCPU101は、書き込みテストの結果、メインRAM103への書き込みが正常に行われたか否かを判別する(S6)。
S6において、メインCPU101が、メインRAM103への書き込みが正常に行われなかったと判別したとき(S6がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS13の処理を行う。一方、S6において、メインCPU101が、メインRAM103への書き込みが正常に行われたと判別したとき(S6がYES判定の場合)、メインCPU101は、タイマー回路113のタイマー用制御レジスタ(不図示)の状態を取得する(S7)。
次いで、メインCPU101は、取得したタイマー用制御レジスタの状態に基づいて、現在の状態が割込処理の発生タイミングであるか否かを判別する(S8)。具体的には、メインCPU101は、取得したタイマー用制御レジスタの状態に基づいて、タイマーカウント開始後から1.1172ms経過したか否かを判別する。
なお、本実施形態では、S2のタイマー回路113の初期化処理によりタイマー時間1.1172msがセットされると、CPU内蔵タイマーのカウント処理が開始される。その後、タイマー用制御レジスタ(不図示)の情報を読み込むことによりタイマー回路113のステータスを取得することができる。そして、本実施形態では、タイマー用制御レジスタに、現在の状態が割込処理の発生タイミングであるか否か(タイマー割込状態であるか否か)を判別(参照)可能なビット(判別ビット)が設けられる。
それゆえ、上記S7の処理では、メインCPU101は、タイマー用制御レジスタ(不図示)の情報を読み込み、上記S8の処理では、メインCPU101は、タイマー用制御レジスタ内の判別ビットのオン/オフ状態(「1」/「0」)を参照することにより、現在の状態が割込処理の発生タイミングであるか否かを判別する。なお、タイマー回路113によるカウント開始から1.1172ms経過したとき(タイマー回路113のカウント値が0であれば)、該判別ビットはオン状態となる。
S8において、メインCPU101が、現在の状態が割込処理の発生タイミングでないと判別したとき(S8がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS7の処理に戻し、S7以降の処理を繰り返す。
一方、S8において、メインCPU101が、現在の状態が割込処理の発生タイミングであると判別したとき(S8がYES判定の場合)、メインCPU101は、サムチェック処理(規定外)を行う(S9)。この処理では、メインCPU101は、メインRAM103のサムチェック処理を行うが、この処理の作業は、メインRAM103内の規定外作業領域(図12C参照)で行われる。また、このサムチェック処理で用いられるプログラムはメインROM102内の規定外エリアに格納されている(図12B参照)。なお、サムチェック処理の詳細については、後述の図79及び図80を参照しながら後で説明する。
また、S8において、メインCPU101が、現在の状態が割込処理の発生タイミングであると判別したとき(S8がYES判定の場合)には、メインCPU101は、S9の処理の前に、後述の割込処理(後述の図158参照)を実行する。そして、この割込処理により、主制御回路90(主制御基板71)から副制御回路200(副制御基板72)には、無操作コマンドが送信される。
S9の処理後、メインCPU101は、設定用鍵型スイッチ54がオン状態であるか否かを判別する(S10)。
S10において、メインCPU101が、設定用鍵型スイッチ54がオン状態であると判別したとき(S10がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS15の処理を行う。一方、S10において、メインCPU101が、設定用鍵型スイッチ54がオン状態でないと判別したとき(S10がNO判定の場合)、メインCPU101は、S9のサムチェック処理の結果に基づいて、サムチェック判定結果が正常であったか否かを判別する(S11)。
S11において、メインCPU101が、サムチェック判定結果が正常でないと判別したとき(S11がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS13の処理を行う。一方、S11において、メインCPU101が、サムチェック判定結果が正常であると判別したとき(S11がYES判定の場合)、メインCPU101は、遊技復帰処理を行う(S12)。この処理では、メインCPU101は、遊技の状態を電断検知前の状態に戻す処理を行う。なお、遊技復帰処理の詳細については、後述の図66を参照しながら後で説明する。
S6又はS11がNO判定の場合、メインCPU101は、情報表示器6(7セグLED表示器)に、エラー発生を意味する文字列「rr」を表示する(S13)。その後、メインCPU101は、WDTのクリア処理を繰り返す(S14)。
ここで再度、S10の処理に戻って、S10がYES判定の場合、メインCPU101は、設定変更確認処理を行う(S15)。この処理では、メインCPU101は、主に、設定変更開始時における設定変更コマンドの生成格納処理を行う。なお、設定変更確認処理の詳細については、後述の図68を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、RAM初期化処理を行う(S16)。この処理では、メインCPU101は、図12Cに示すメインRAM103の遊技用RAM領域内の「RAM異常時又は設定変更開始時」のアドレスを、初期化開始の先頭アドレスとして設定し、該先頭アドレスから遊技用RAM領域の最終アドレスまでの情報を消去(クリア)する。そして、S16の処理後、メインCPU101は、後述のメイン処理(後述の図82参照)を開始する。
本実施形態では、上述のようにして電源投入(リセット割込)時処理が行われる。そして、上述した電源投入(リセット割込)時処理中のS2の処理は、メインCPU101が、図65Aのソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。
図65Aのソースプログラムでは、CPUクロックとして10MHz(供給クロックは20MHz)が設定され、プリスケーラレジスタ設定値として228が設定され、初期カウント値として49が設定される。この結果、割り込み処理のタイマー時間(実行周期)として、1.1172ms(=1/(10MHz/288)×49)が算出される。
また、上述した電源投入(リセット割込)時処理中のS7及びS8の処理は、メインCPU101が、図65Bのソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。具体的には、S7のタイマー用制御レジスタの状態の取得処理は、図65B中の「LD」命令により実行され、S8の判定処理は、図65B中の「JBIT」命令により実行される。そして、タイマー回路113によるカウント開始から1.1172ms経過するまで、図65B中の「LD」命令及び図65B中の「JBIT」命令が繰り返し行われ、タイマー回路113によるカウント開始から1.1172ms経過すると、タイマー回路113から割込みコントローラ112を介してメインCPU101に割込要求信号が出力される。メインCPU101は、この割込要求信号の入力を契機として、電源復帰後の最初の1.1172ms周期の割込処理を開始する。
なお、この電源復帰直後(電源投入時の初期化後)の最初の1.1172ms周期の割込処理では、遊技動作に関するコマンドはセットされていないので、主制御回路90から副制御回路200には無操作コマンドが送信される。このように電源復帰直後に割込処理を許可することにより、電源復帰後、最短時間で無操作コマンドが送信され、主制御回路90及び副制御回路200間の通信接続を確立することができ、主制御回路90及び副制御回路200間の通信動作を安定化させることができる。
また、この通信動作で送信される無操作コマンドを構成する通信パラメータ1〜5には、電源復帰時に、それぞれLレジスタ、Hレジスタ、Eレジスタ、Dレジスタ及びCレジスタに格納されているデータがセットされる。それゆえ、本実施形態では、電源復帰後の最初の割込処理で送信される無操作コマンドの通信パラメータ1〜5にそれぞれセットされるデータを、電源復帰毎に異ならせる(不定にする)ことができる。すなわち、電源復帰直後(電源投入時の初期化後)の割込処理で送信される無操作コマンドのサム値(BCC)を、電源復帰毎に異ならせることができる。この場合、ゴト等の不正行為を抑制することができる。
また、上述した電源投入(リセット割込)時処理中のS13の処理(割込み禁止処理)は、メインCPU101が、図65Cのソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。そして、エラーコード「rr」を、情報表示器6内の2桁の7セグLEDに表示する際の制御は、図65Cに示すように、一つのソースコード「LDW HL,100H*cZCHRAR+cBX_PAYSEG」により実行され、2桁の7セグLEDへの7セグコモン出力データの出力動作と7セグカソード出力データの出力動作とが同時に行われる。
すなわち、本実施形態のパチスロ1では、2桁の7セグLEDをダイナミック点灯制御する際に、7セグコモン出力データと、7セグカソード出力データとが同時に出力される。この場合、ソースプログラム上において、7セグLEDのダイナミック点灯制御に必要な命令コード数を減らすことができ、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。それゆえ、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
なお、ここでいう、「7セグコモン出力データ」は、7セグLEDをダイナミック制御する際に、7セグLEDのコモン(共通)端子に出力されるLED駆動データであり、「7セグカソード出力データ」は、7セグLEDをダイナミック点灯制御する際に、7セグLEDの各カソード端子に出力されるLED駆動データである。
[遊技復帰処理]
次に、図66及び図67を参照して、電源投入(リセット割込)時処理(図64参照)中のS12で行う遊技復帰処理について説明する。なお、図66は、遊技復帰処理の手順を示すフローチャートであり、図67は、該フローチャート中のS25〜S32の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、スタックポインタ(SP)に、電断時のスタックポインタをセットする(S21)。次いで、メインCPU101は、入力ポートの1割込処理前のオンエッジデータ、及び、現在セットされているオンエッジデータをクリア(オフ)する(S22)。次いで、メインCPU101は、出力ポートのバックアップデータを出力ポートにセットする(S23)。次いで、メインCPU101は、入力ポートのデータを読み込み、該データを、入力ポートの現在及び1割込処理前のデータ格納領域に保存する(S24)。
次いで、メインCPU101は、回胴制御データ格納領域のアドレスをセットする(S25)。次いで、メインCPU101は、チェックするリール数(本実施形態では「3」)をセットする(S26)。
次いで、メインCPU101は、セットされた回胴制御データ格納領域のアドレスに基づいて、所定のリールのリール制御管理情報(電断発生時の表示列の変動制御に関するデータ)を取得する(S27)。なお、リール制御管理情報(表示列の変動制御管理情報)は、各リールの制御状態(回転状況)に関する情報であり、電断時には、バックアップされて保存される。
次いで、メインCPU101は、リール制御管理情報がリールの加速中、定速待ち又は定速中の回転状況に対応する情報であるか否かを判別する(S28)。
S28において、メインCPU101が、S28の条件を満たさないと判別したとき(S28がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS31の処理を行う。一方、S28において、メインCPU101が、S28の条件を満たすと判別したとき(S28がYES判定の場合)、メインCPU101は、回胴制御データ(リール制御管理情報)をクリアする(S29)。この処理により、遊技復帰後、リールの回転制御が加速処理から開始される。次いで、メインCPU101は、リールの作動タイミング値(回胴制御データの実行開始タイミング「1」)をセットする(S30)。なお、リールの作動タイミングに「1」がセットされると、リール制御処理(後述の図158中のS903参照)内で、励磁変更タイミングとなるため、メインCPU101は、リールの回転制御を加速処理から開始する。
S30の処理後又はS28がNO判定の場合、メインCPU101は、リール数の値を1減算する(S31)。次いで、メインCPU101は、減算後のリール数の値が「0」であるか否かを判別する(S32)。
S32において、メインCPU101が、減算後のリール数の値が「0」でないと判別したとき(S32がNO判定の場合)、メインCPU101は、チェック対象のリールを変えて、処理をS27の処理に戻し、S27以降の処理を繰り返す。
一方、S32において、メインCPU101が、減算後のリール数の値が「0」であると判別したとき(S32がYES判定の場合)、メインCPU101は、RAM初期化処理を行う(S33)。この処理では、メインCPU101は、図12Cに示すメインRAM103の遊技用RAM領域内の「電源復帰時」のアドレスを、初期化開始の先頭アドレスとして設定し、該先頭アドレスから遊技用RAM領域の最終アドレスまでの情報を消去(クリア)する。
次いで、メインCPU101は、電断検知時に退避させた全てのレジスタのデータを全てのレジスタに復帰させる(S34)。そして、S34の処理後、メインCPU101は、遊技復帰処理を終了し、処理を電断検知時の処理に戻す。
本実施形態では、上述のようにして遊技復帰処理が行われる。本実施形態の遊技復帰処理では、上述のように、電断発生時の各ポートの入出力状態を電源復帰時に担保するとともに、電断時にリール回転中の場合には、電源復帰時にリール制御管理情報を取得してリールの再回転開始に必要な処理も行う(S25〜S32の処理参照)。それゆえ、本実施形態では、回胴回転中の電断から復帰したときであっても、安定して、リールの再回転制御を行うことができ、遊技者に不快感を与えることが無くなる。
また、上述した遊技復帰処理中のS25〜S32の処理は、メインCPU101が、図67のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。なお、上述のように、本実施形態のパチスロ1で用いられている遊技機用セキュリティ機能付きのマイクロプロセッサ91では、メインCPU101専用の各種命令コードが設けられている。例えば、図67中の「LDQ」命令(所定の読み出し命令)は、メインCPU101専用命令コードの一つである。
ソースプログラム上において、例えば、ソースコード「LDQ HL,k」が実行されると、Qレジスタの内容(格納データ)と、1バイトの整数k(直値)とで指定されたアドレスが、HLレジスタにロードされる。この際、Qレジスタの内容が指定先アドレスの上位側のアドレス値となり、整数k(直値)が指定先アドレスの下位側のアドレス値となる。それゆえ、図67中のソースコード「LDQ HL,.LOW.wR1_CTRL」が実行されると、Qレジスタの内容(回胴制御データ格納領域のアドレスの上位側のアドレス値)と、整数値「.LOW.wR1_CTRL」(回胴制御データ格納領域のアドレスの下位側のアドレス値)とで指定されるアドレス(回胴制御データ格納領域のアドレス)が、HLレジスタにロードされる。なお、「.LOW.」は、実際の命令ではなく、擬似命令と呼ばれるものである。この疑似命令の機能では、「.LOW.」に続いて規定される格納領域のアドレスの下位側アドレスのみが有効にされる。また、疑似命令は、実際のROMに格納される命令ではなく、ソースファイルをROMに格納するための形式に変換する際に、変換プログラム(アセンブラ)が参照するための命令である。
上述のように、本実施形態では、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行うメインCPU101専用命令コードを使用することにより、直値により、メインROM102、メインRAM103やメモリーマップI/Oにアクセスすることができる。この場合、ソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令コードを省略することができ、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。
[設定変更確認処理]
次に、図68及び図69を参照して、電源投入(リセット割込)時処理(図64参照)中のS15で行う設定変更確認処理について説明する。なお、図68は、設定変更確認処理の手順を示すフローチャートであり、図69Aは、該フローチャート中のS44〜S47の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図であり、図69Bは、該フローチャート中のS57の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、メインRAM103内の規定外RAM領域の初期化処理を行う(S41)。次いで、メインCPU101は、1割り込み待ち処理を行う(S42)。この処理では、メインCPU101は、割込処理による無操作コマンドの副制御回路200への送信処理が終了するまで待機する。
次いで、メインCPU101は、RAM初期化処理を行う(S43)。この処理では、メインCPU101は、図12Cに示すメインRAM103の遊技用RAM領域内の「RAM異常時又は設定変更開始時」のアドレスを、初期化開始の先頭アドレスとして設定し、該先頭アドレスから遊技用RAM領域の最終アドレスまでの情報を消去(クリア)する。
次いで、メインCPU101は、設定用鍵型スイッチ54がオン状態であるか否かを判別する(S44)。なお、設定用鍵型スイッチ54に差し込まれる設定キー(不図示)は、パチスロ1の設定(設定1〜6)を操作するための操作キーであり、設定キーがオンされていると、設定用鍵型スイッチ54がオン状態となる。
S44において、メインCPU101が、設定用鍵型スイッチ54がオン状態でないと判別したとき(S44がNO判定の場合)、メインCPU101は、設定変更確認処理を終了し、処理を電源投入(リセット割込)時処理(図64参照)のS16の処理に移す。一方、S44において、メインCPU101が、設定用鍵型スイッチ54がオン状態であると判別したとき(S44がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダル受付禁止の処理を行う(S45)。この処理により、セレクタ66(図7参照)のソレノイドの駆動が行われず、投入されたメダルがメダル払出口24(図2参照)から排出される。
次いで、メインCPU101は、Lレジスタに設定変更開始又は設定確認開始の情報(005H:第1の値)をセットし、設定変更コマンド(設定変更/設定確認開始)の生成格納処理を行う(S46)。この処理では、メインCPU101は、設定変更処理又は設定確認処理の開始時に主制御回路90から副制御回路200に送信される設定変更コマンドデータ(第1のコマンドデータ)を生成し、該コマンドデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域に保存する。なお、設定変更コマンド生成格納処理の詳細については、後述の図70を参照しながら後で説明する。また、通信データ格納領域に保存された設定変更コマンド(設定変更/設定確認開始)は、後述の図158で説明する割込処理内の通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。
次いで、メインCPU101は、エラーカウントリレーをオン状態にセットする(S47)。次いで、メインCPU101は、設定変更及び設定確認のいずれが行われたかを判別する(S48)。
S48において、メインCPU101が、設定変更が行われていない(設定確認が行われた)と判別したとき(S48がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS55の処理を行う。
一方、S48において、メインCPU101が、設定変更が行われた(設定確認が行われていない)と判別したとき(S48がYES判定の場合)、メインCPU101は、設定値の更新処理を行う(S49)。次いで、メインCPU101は、設定値の7セグ表示設定処理を行う(S50)。この処理により、更新後の設定値が情報表示器6内の7セグLEDで表示可能になる。
次いで、メインCPU101は、リセットスイッチ76がオン状態であるか否かを判別する(S51)。
S51において、メインCPU101が、リセットスイッチ76がオン状態であると判別したとき(S51がYES判定の場合)、メインCPU101は、処理をS49の処理に戻し、S49以降の処理を繰り返す。一方、S51において、メインCPU101が、リセットスイッチ76がオン状態でないと判別したとき(S51がNO判定の場合)、メインCPU101は、スタートスイッチ79がオン状態であるか否かを判別する(S52)。
S52において、メインCPU101が、スタートスイッチ79がオン状態でないと判別したとき(S52がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS51の処理に戻し、S51以降の処理を繰り返す。一方、S52において、メインCPU101が、スタートスイッチ79がオン状態であると判別したとき(S52がYES判定の場合)、メインCPU101は、メインRAM103に設けられた設定値格納領域(不図示)に設定値を格納する(S53)。
次いで、メインCPU101は、設定用鍵型スイッチ54がオフ状態であるか否かを判別する(S54)。
S54において、メインCPU101が、設定用鍵型スイッチ54がオフ状態でないと判別したとき(S54がNO判定の場合)、メインCPU101は、S54の処理を繰り返す。一方、S54において、メインCPU101が、設定用鍵型スイッチ54がオフ状態であると判別したとき(S54がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS55の処理を行う。
S48がNO判定の場合又はS54がYES判定の場合、メインCPU101は、設定変更及び設定確認のいずれが行われたか否かを判別する(S55)。
S55において、メインCPU101が、設定変更が行われていない(設定確認が行われた)と判別したとき(S55がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS57の処理を行う。一方、S55において、メインCPU101が、設定変更が行われた(設定確認が行われていない)と判別したとき(S55がYES判定の場合)、メインCPU101は、RAM初期化処理を行う(S56)。この処理では、メインCPU101は、図12Cに示すメインRAM103の遊技用RAM領域内の図示しない「設定変更終了時」のアドレス(設定値格納領域の次のアドレス)を、初期化開始の先頭アドレスとして設定し、該先頭アドレスから遊技用RAM領域の最終アドレスまでの情報を消去(クリア)する。
S56の処理後又はS55がNO判定の場合、メインCPU101は、Lレジスタに設定変更終了又は設定確認終了の情報(004H:第2の値)をセットし、設定変更コマンド(設定変更/設定確認終了)の生成格納処理を行う(S57)。この処理では、メインCPU101は、設定変更処理又は設定確認処理の終了時に主制御回路90から副制御回路200に送信される設定変更コマンドデータ(第2のコマンドデータ)を生成し、該コマンドデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域に保存する。なお、設定変更コマンド生成格納処理の詳細については、後述の図70を参照しながら後で説明する。また、通信データ格納領域に保存された設定変更コマンド(設定変更/設定確認終了)は、後述の図158で説明する割込処理内の通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。そして、S57の処理後、メインCPU101は、設定変更確認処理を終了し、処理を電源投入(リセット割込)時処理(図64参照)のS16の処理に移す。
本実施形態では、上述のようにして、設定変更確認処理が行われる。上述した設定変更確認処理中のS44〜S47の処理は、メインCPU101が、図69Aのソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。その中で、例えば、S44の設定キーの状態判定処理は、図69A中のソースコード「BITQ 7,(.LOW.(wIBUF+4))」により実行され、S47のエラーカウントリレーをオン状態にセットする処理は、図69A中のソースコード「SETQ 1,(.LOW.wECRREQ)」により実行される。
「BITQ」命令及び「SETQ」命令はともに、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行うメインCPU101専用命令コードである。
ソースプログラム上において、例えば、ソースコード「BITQ b,(k)」が実行されると、Qレジスタの格納データ(上位側アドレス値)と、1バイトの整数値k(直値:下位側アドレス値)とで指定されるアドレスのメモリのビットbがチェックされ、該ビットbに「1」が格納されていれば、フラグ・レジスタFのゼロフラグ(ビット6:図11参照)に「0」がセットされ、該ビットbに「0」が格納されていれば、フラグ・レジスタFのゼロフラグ(所定のビット領域)に「1」がセットされる。それゆえ、図69A中のソースコード「BITQ 7,(.LOW.(wIBUF+4)」が実行されると、Qレジスタの格納データと、整数値「.LOW.(wIBUF+4)」とで指定されるアドレスのメモリのビット7がチェックされ、該ビット7に「1」が格納されていれば、フラグ・レジスタFのゼロフラグに「0」がセットされ、該ビット7に「0」が格納されていれば、フラグ・・BR>激WスタFのゼロフラグに「1」がセットされる。
また、ソースプログラム上において、例えば、ソースコード「SETQ b,(k)」が実行されると、Qレジスタの格納データ(上位側アドレス値)と、1バイトの整数値k(直値:下位側アドレス値)とで指定されるアドレスのメモリのビットbに「1」がセットされる。それゆえ、図69A中のソースコード「SETQ 1,(.LOW.wECRREQ)」が実行されると、Qレジスタの格納データと、整数値「.LOW.wECRREQ」とで指定されるアドレスのメモリのビット1に「1」がセットされる。
すなわち、本実施形態の設定変更確認処理では、上述のようなQレジスタ(拡張レジスタ)を用いた各種メインCPU101専用命令コードが使用されており、これらのメインCPU101専用命令コードの使用により、直値で、メインROM102、メインRAM103やメモリーマップI/Oにアクセスすることができる。この場合、アドレス設定に係る命令コードを省略することができ、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102の空き容量を増やすことが可能となるとともに、処理の高速化も図ることができる。
また、上述した設定変更確認処理中のS46の設定変更/設定確認開始時に行う設定変更コマンド(初期化コマンド)の生成格納処理は、メインCPU101が図69A中の「CALLF」命令を実行することにより行われ、上述したS57の設定変更/設定確認終了時に行う設定変更コマンド(初期化コマンド)の生成格納処理は、メインCPU101が図69B中の「CALLF」命令を実行することにより行われる。なお、「CALLF」命令もまた、メインCPU101専用命令コードである。
ソースプログラム上において、例えば、ソースコード「CALLF mn」が実行されると、現在のPCレジスタ(プログラム・カウンタPC:図11参照)の値(格納データ)がスタックポインタ(SP)で指定されているメモリに保存され、スタックポインタが−2更新され、「mn」がPCレジスタに格納されて、「mn」で指定されているアドレスに処理がジャンプする。ただし、「CALLF」命令は、2バイト命令であり、ジャンプできるアドレス範囲は、0000H〜11FFHの範囲となる。それゆえ、例えば、図69A中のソースコード「CALLF SB_PCINIT_00」が実行されると、現在のPCレジスタの値がスタックポインタ(SP)で指定されているメモリに保存され、スタックポインタが−2更新され、「SB_PCINIT_00」のアドレスがPCレジスタに格納されて、「SB_PCINIT_00」で指定されているアドレスに処理がジャンプする。
なお、本実施形態では、「CALLF」命令と同種の命令コードとして、「CALL」命令と呼ばれる命令コードも用意されている。そして、ソースプログラム上において、例えば、ソースコード「CALL mn」が実行されると、「CALLF」命令と同様に、現在のPCレジスタ(プログラム・カウンタPC:図11参照)の値(格納データ)がスタックポインタ(SP)で指定されているメモリに保存され、スタックポインタが−2更新され、「mn」がPCレジスタに格納されて、「mn」で指定されているアドレスに処理がジャンプする。ただし、「CALL」命令は、3バイト命令であり、ジャンプできるアドレス範囲が、「CALLF」命令のそれと異なり、ジャンプできるアドレス範囲は、0000H〜FFFFHの範囲である。なお、「CALLF」命令は、「CALL」命令に比べてバイト数の少ない命令コードであるので、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができるとともに、処理の効率化も図ることができる。
また、本実施形態の設定変更確認処理では、図69A及び69Bに示すように、S46の「CALLF」命令で指定するジャンプ先のアドレス「SB_PCINIT_00」は、S57の「CALLF」命令で指定するジャンプ先のアドレスと同じである。すなわち、本実施形態では、設定変更時(遊技機起動時)、設定確認開始時(通常動作中)及び設定確認終了時に副制御回路200に送信する設定変更コマンド(初期化コマンド)の生成格納処理を実行するためのソースプログラムが、互いに同じであり、S46及びS57の両処理において用いられる、設定変更コマンド生成格納処理のソースプログラムが共有化(モジュール化)されている。
この場合、S46及びS57の両処理において、それぞれ別個に設定変更コマンド生成格納処理のソースプログラムを設ける必要が無くなるので、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。
[設定変更コマンド生成格納処理]
次に、図70及び図71を参照して、設定変更確認処理(図68参照)中のS46及びS57で行う設定変更コマンド生成格納処理について説明する。なお、図70は、設定変更コマンド生成格納処理の手順を示すフローチャートであり、図71は、設定変更コマンド生成格納処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、設定値(1〜6)の情報をEレジスタにセットする(S61)。次いで、メインCPU101は、RT状態の情報をCレジスタにセットする(S62)。次いで、メインCPU101は、設定変更コマンドのコマンド種別情報(02H)をAレジスタにセットする(S63)。
次いで、メインCPU101は、通信データ格納処理を行う(S64)。この処理では、メインCPU101は、S61〜S63で各レジスタにセットされた情報と、S46又はS57(図68参照)でDレジスタにセットされた情報(設定ステータスである設定変更開始/設定変更終了/設定確認開始/設定確認終了)とを用いて、設定変更コマンドデータを生成し、該生成されたコマンドデータを通信データ格納領域に保存する。なお、通信データ格納処理の詳細については、後述の図72を参照しながら後で説明する。
S64の処理後、メインCPU101は、設定変更コマンド生成格納処理を終了する。なお、設定変更確認処理(図68参照)中のS46で行う設定変更コマンド生成格納処理を終了する際には、メインCPU101は、S64の処理後、処理を設定変更確認処理(図68参照)のS47の処理に移す。また、設定変更確認処理(図68参照)中のS57で行う設定変更コマンド生成格納処理を終了する際には、メインCPU101は、S64の処理後、設定変更コマンド生成格納処理を終了するとともに、設定変更確認処理(図68参照)も終了する。
本実施形態では、上述のようにして設定変更コマンド生成格納処理が行われる。なお、上述した設定変更コマンド生成格納処理は、メインCPU101が、図71のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。
上述のように、設定変更コマンド生成格納処理では、設定変更コマンド生成格納処理が実行される直前に設定ステータスが通信パラメータ4としてDレジスタに格納され、設定変更コマンド生成格納処理の実行中に設定値が通信パラメータ3としてEレジスタに格納され、RT情報が通信パラメータ5としてCレジスタに格納される。すなわち、設定変更コマンド(初期化コマンド)を構成する通信パラメータ1〜5のうち、通信パラメータ3〜5は副制御回路200側で使用(解析)される通信パラメータ(使用パラメータ)であり、これらの通信パラメータには新たな情報がセットされる。一方、設定変更コマンド(初期化コマンド)を構成するその他の通信パラメータ1及び2は、副制御回路200側で使用(解析)されない通信パラメータ(未使用パラメータ)であり、通信パラメータ1及び2に対しては、現時点でLレジスタ及びHレジスタにそれぞれ格納されている値がセットされる。それゆえ、設定変更コマンド(初期化コマンド)送信時における通信パラメータ1及び2の値は不定値となる。この場合、設定変更コマンドのサム値(BCC)を送信毎に不定値にすることができ、ゴト等の不正行為を抑制することができる。
[通信データ格納処理]
次に、図72及び図73を参照して、例えば、設定変更コマンド生成格納処理(図70参照)中のS64で行う通信データ格納処理について説明する。なお、通信データ格納処理は、設定変更コマンド生成時だけでなく、他のコマンド生成時にも実行される。図72は、通信データ格納処理の手順を示すフローチャートであり、図73は、通信データ格納処理中のS71〜S76の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、Aレジスタにセットされているデータを通信コマンド種別のデータとして、メインRAM103内の通信データ一時格納領域(不図示)に格納する(S71)。次いで、メインCPU101は、Hレジスタ及びLレジスタにセットされているデータを、それぞれ通信コマンドのパラメータ1及び2として、メインRAM103内の通信データ一時格納領域(所定の格納領域)に格納する(S72)。
次いで、メインCPU101は、Dレジスタ及びEレジスタにセットされているデータを、それぞれ通信コマンドのパラメータ3及び4として、メインRAM103内の通信データ一時格納領域に格納する(S73)。次いで、メインCPU101は、Bレジスタ及びCレジスタにセットされているデータを、それぞれ通信コマンドのパラメータ5及びRT状態のデータとして、メインRAM103内の通信データ一時格納領域に格納する(S74)。
次いで、メインCPU101は、Aレジスタ〜Lレジスタにセットされているデータ値から通信コマンドのBCCデータ(サム値)を生成する(S75)。次いで、メインCPU101は、生成したBCCデータをメインRAM103内の通信データ一時格納領域に格納する(S76)。
S76の処理後、メインCPU101は、メインRAM103内の通信データ格納領域に空きがあるか否かを判別する(S77)。なお、本実施形態では、通信データ格納領域に最大9個のコマンドデータが格納可能である(後述の図75B参照)。
S77において、メインCPU101が、通信データ格納領域に空きがないと判別したとき(S77がNO判定の場合)、メインCPU101は、通信データ格納処理を終了するとともに、例えば、設定変更コマンド生成格納処理(図70参照)も終了する。
一方、S77において、メインCPU101が、通信データ格納領域に空きがあると判別したとき(S77がYES判定の場合)、メインCPU101は、上述したS71〜S76の処理により通信データ一時格納領域に格納された通信データを通信コマンドデータとして、通信データ格納領域に格納する(S78)。
次いで、メインCPU101は、通信データポインタ更新処理を行う(S79)。この処理では、メインCPU101は、主に、通信データ格納領域内における通信データの格納アドレスを示す通信データポインタの更新処理を行う。なお、通信データポインタ更新処理の詳細については、後述の図74を参照しながら後で説明する。
そして、S79の処理後、メインCPU101は、通信データ格納処理を終了するとともに、例えば、設定変更コマンド生成格納処理(図70参照)も終了する。
本実施形態では、上述のようにして通信データ格納処理が行われる。なお、上述した通信データ格納処理中のS71〜S76の処理は、メインCPU101が、図73のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。そして、この一連の処理において、コマンドデータに含まれる、通信コマンドの種別データ、各種通信パラメータ、遊技状態フラグデータ及びBCCデータの格納処理は、図73に示すように、ソースプログラム上では、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行うメインCPU101専用命令コードである、「LDQ」命令を用いて実行される。
具体的には、ソースコード「LDQ (.LOW.(wPDT_TMP+0)),A」の実行により、Aレジスタに格納された通信コマンドの種別データが、Qレジスタの格納データ(上位側アドレス値)と1バイトの整数値「.LOW.(wPDT_TMP+0)」(下位側アドレス値)とで指定されたアドレスの通信データ一時格納領域に格納される。また、ソースコード「LDQ (.LOW.(wPDT_TMP+1)),HL」の実行により、Lレジスタに格納された通信パラメータ1が、Qレジスタの格納データと1バイトの整数値「.LOW.(wPDT_TMP+1)」とで指定されたアドレスの通信データ一時格納領域に格納され、Hレジスタに格納された通信パラメータ2が、その次のアドレスの通信データ一時格納領域に格納される。また、ソースコード「LDQ (.LOW.(wPDT_TMP+3)),DE」の実行により、Eレジスタに格納された通信パラメータ3が、Qレジスタの格納データと1バイトの整数値「.LOW.(wPDT_TMP+3)」とで指定されたアドレスの通信データ一時格納領域に格納され、Dレジスタに格納された通信パラメータ4が、その次のアドレスの通信データ一時格納領域に格納される。そして、ソースコード「LDQ (.LOW.(wPDT_TMP+5)),BC」の実行により、Cレジスタに格納された通信パラメータ5が、Qレジスタの格納データと1バイトの整数値「.LOW.(wPDT_TMP+5)」とで指定されたアドレスの通信データ一時格納領域に格納され、Bレジスタに格納された遊技状態フラグデータが、その次のアドレスの通信データ一時格納領域に格納される。
さらに、通信データ格納処理でセットされたコマンドデータのサム値となるBCCデータは、一連のソースコード「ADD(加算命令コード) A,H」〜「ADD A,B」の実行により算出され、Aレジスタに格納される。そして、ソースコード「LDQ (.LOW.(wPDT_TMP+7)),A」の実行により、Aレジスタに格納されたBCCデータが、Qレジスタの格納データと1バイトの整数値「.LOW.(wPDT_TMP+7)」とで指定されたアドレスの通信データ一時格納領域に格納される。
上述のように、本実施形態では、1パケット(8バイト)の通信データ(コマンドデータ)を作成する際に、各種パラメータをレジスタから転送して通信データ一時格納領域(通信バッファ)に格納する。このようなコマンドデータの作成手法では、コマンド生成時に各レジスタに格納されているデータがそのままコマンドデータの各種パラメータとして通信データ一時格納領域に格納される。それゆえ、未使用パラメータを含むコマンドデータを作成した時には、作成時毎に、未使用パラメータの値が不定値となる。この場合、同じ種別のコマンドデータあり、かつ、使用パラメータの値が同一であっても、コマンド作成毎に、コマンドデータのサム値(BCCデータ)が可変可能となる。また、本実施形態では、誤り符号の一つであるサム値の計算をADD(加算命令コード)により算出したが、加算命令コードに換えて、SUB(減算命令コード)、XOR(排他的論理和命令コード)により誤り符号を算出しても同様の効果が得られる。さらに、メインCPU101専用命令である、MUL(乗算命令コード)又はDIV(除算命令コード)を使用して誤り符号を算出しても同様の効果が得られる。
それゆえ、本実施形態では、未使用パラメータを不定値とすることにより、通信データの解析を困難にしてゴト等の不正行為を抑止することができるとともに、不必要なゴト対策処理を加える必要がないため、ゴト対策処理の追加による、主制御回路90のプログラム容量の圧迫を抑制することができる。
[通信データポインタ更新処理]
次に、図74及び図75を参照して、通信データ格納処理(図72参照)中のS79で行う通信データポインタ更新処理について説明する。なお、図74は、通信データポインタ更新処理の手順を示すフローチャートであり、図75Aは、通信データポインタ更新処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図であり、図75Bは、通信データポインタ更新処理のソースプログラム上で実際にセットされる通信データ格納領域の構成を示す図である。
まず、メインCPU101は、現在、セットされている通信データポインタの値を取得する(S81)。
次いで、メインCPU101は、通信データポインタの値を1パケット分(8バイト)加算更新する(S82)。なお、この処理において、更新後の通信データポインタの値が、通信データ格納領域(図75B参照)の上限サイズ以上となる場合には、メインCPU101は、更新後の通信データポインタの値を「0」にセットし、これにより、通信データ格納領域に格納されているコマンドデータを全て無効にする(破棄した状態と同様の状態にする)。
本実施形態では、1回の送信動作で送信されるデータ量(1パケット)は8バイトである。すなわち、本実施形態では、一つの送信動作で一つのコマンドデータを送信することができる。また、本実施形態では、通信データ格納領域に最大9個のコマンドデータを格納可能であるので(図75B参照)、通信データ格納領域の上限サイズは、72バイト(=8バイト×9)となる。それゆえ、本実施形態では、通信データポインタの範囲を「0」〜「71」とし、S82の処理において、更新後(通信データポインタを+8更新した場合)の通信データポインタの値が「71(上限値)」を超えるような値となる場合には、更新後の通信データポインタの値を「0」にセットして(通信データの格納先のアドレスを先頭アドレスに戻して)、通信データ格納領域に格納されているコマンドデータを全て無効にする(破棄した状態と同様の状態にする)。なお、通信データポインタの値を「0」にセットすると、次にコマンドデータを通信データ格納領域に格納する場合には、通信データ格納領域の先頭アドレスから格納されるので、その前に格納されていたコマンドデータは新たなコマンドデータで上書きされることになる。それゆえ、本実施形態では、通信データポインタの値が「71(上限値)」を超えた場合に、通信データ格納領域を初期化(クリア)する必要はない。
そして、S82の処理後、メインCPU101は、通信データポインタ更新処理を終了するとともに、通信データ格納処理(図72参照)も終了する。
本実施形態では、上述のようにして通信データポインタ更新処理が行われる。そして、上述した通信データポインタ更新処理は、メインCPU101が、図75Aのソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。その中で、S82の通信データポインタの更新処理は、図75A中の「ADD」命令及び「ICPLD」命令(所定の更新命令)により実行されるが、この「ICPLD」命令もまた、メインCPU101専用命令コードである。
ソースプログラム上において、例えば、ソースコード「ICPLD A,n」が実行されると、Aレジスタの内容(格納データ)と整数nとが比較され、Aレジスタの内容が整数n未満である場合には、Aレジスタの内容に「1」が加算され、Aレジスタの内容が整数n以上である場合には、Aレジスタに「0」がセットされる。
それゆえ、S82の通信データポインタの更新処理を実行する場合、図75Aのソースプログラム上では、まず、ソースコード「ADD A,7」が実行され、Aレジスタの内容(更新前の通信データポインタの値)に「7」が加算され、該加算結果がAレジスタに格納される。次いで、ソースコード「ICPLD A,71」が実行され、Aレジスタの内容(7加算後の通信データポインタの値)と整数「71」とを比較し、Aレジスタの内容が整数「71」未満である場合には、Aレジスタの内容に「1」を加算し、Aレジスタの内容が整数「71」以上である場合には、Aレジスタに「0」をセットする。すなわち、S82の処理において、通信データポインタの値を+7更新したときに、更新後の通信データポインタの値が上限値「71」を超えるような場合には、通信データポインタをゼロクリアする処理(通信データの格納アドレスを通信データ格納領域の先頭アドレスに戻す処理)が行われる。一方、更新後の通信データポインタの値が上限値「71」を超えない場合には、「ICPLD」命令でさらに通信データポインタに「1」を加算することにより、トータルで通信データポインタの値を+8更新する。
上述のように、本実施形態では、通信データポインタ更新処理において、一つの「ICPLD」命令コード(送信バッファの上限判定命令と、判断分岐命令とが一体になっている命令コード)により、通信データポインタの更新(1加算)処理、更新後の通信データポインタの判定チェック処理及び通信データポインタのクリア処理をまとめて実行することができる。この場合、各処理を別個に実行するための命令コードを設ける必要がなくなる。例えば、更新後の通信データポインタの値がその上限値「71」を超えるか否かの判断分岐命令コードを省略することができる。
それゆえ、通信データポインタ更新処理等において、メインCPU101専用の「ICPLD」命令コードを用いることにより、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。
[電断時(外部)処理]
次に、メインCPU101の制御により行われるパチスロ1の電断時(外部)処理を、図76を参照して説明する。図76は、電断時(外部)処理の手順を示すフローチャートである。なお、図76に示す電断時(外部)処理は、電源管理回路93が、マイクロプロセッサ91に供給される電源電圧の低下(電断)を検知した際に、電断検知信号をマイクロプロセッサ91の「XINT」端子に出力し、これにより、マイクロプロセッサ91の割込みコントローラ112からメインCPU101に出力される割込要求信号に基づいて、実行される。
まず、メインCPU101は、全てのレジスタにセットされているデータを退避させる(S91)。次いで、メインCPU101は、電断検知ポートにセットされているデータを読み込む(S92)。
次いで、メインCPU101は、電断検知ポートがオン状態であるか否かを判別する(S93)。
S93において、メインCPU101が、電断検知ポートがオン状態でないと判別したとき(S93がNO判定の場合)、メインCPU101は、割込処理許可をセットする(S94)。そして、S94の処理後、メインCPU101は、電断時(外部)処理を終了する。なお、S93がNO判定である場合に行われるこれらの処理は、電源管理回路93が瞬間的に電断を検知した場合等に発生する瞬停対策の処理に対応する。
一方、S93において、メインCPU101が、電断検知ポートがオン状態であると判別したとき(S93がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダル投入不可を設定し、ホッパー装置51の停止を設定する(S95)。
次いで、メインCPU101は、現在セットされているスタックポインタ(SP)の値をメインRAM103内の遊技用RAM領域のスタックエリアに保存する(S96)。
次いで、メインCPU101は、メインRAM103のチェックサム生成処理を行う(S97)。なお、この処理は、メインRAM103内の規定外作業領域(図12C参照)で行われる。また、このチェックサム生成処理で用いられるプログラムはメインROM102内の規定外エリアに格納されている(図12B参照)。なお、チェックサム生成処理の詳細については、後述の図77を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、メインRAM103へのアクセス禁止を設定する(S98)。そして、S98の処理後、電源が停止するまで(電源電圧が、メインCPU101が動作できない電圧に達するまで)無限ループ処理が行われる。
[チェックサム生成処理(規定外)]
次に、図77及び図78を参照して、電断時(外部)処理(図76参照)中のS97で行うチェックサム生成処理について説明する。なお、図77は、チェックサム生成処理の手順を示すフローチャートであり、図78Aは、チェックサム生成処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図であり、図78Bは、チェックサム生成処理で実行されるスタックポインタの更新動作及びメインRAM103からレジスタへのデータの読み出し動作の様子を示す図である。
まず、メインCPU101は、現在のスタックポインタ(SP)の値(遊技用RAM領域のスタックエリアの使用中アドレス)をメインRAM103の規定外RAM領域の規定外スタックエリアに保存する(S101)。次いで、メインCPU101は、スタックポインタに規定外スタックエリアのアドレスをセットする(S102)。次いで、メインCPU101は、RAMアドレス(規定外スタックエリアのアドレス)の上位側のアドレス値(F0H)をQレジスタにセットする(S103)。次いで、メインCPU101は、電断発生フラグを設定する(S104)。
次いで、メインCPU101は、スタックポインタに、遊技用RAM領域内のサム値の計算開始アドレスをセットし、サム算出カウンタに、サム値の算出対象格納領域のバイト数を「2」で除算した値をセットする(S105)。なお、サム算出カウンタは、サム値算出の終了契機を判定するためのカウンタであり、メインRAM103に設けられる。そして、S105で設定されたサム算出カウンタが「0」になれば、メインRAM103の遊技用RAM領域のサム値算出処理を終了する。
次いで、メインCPU101は、HLレジスタを0クリア(値「0」をセット)する(S106)。この処理により、サム値の初期値「0」がセットされる。
次いで、メインCPU101は、「POP命令」(特定の命令)と呼ばれる命令コード(図78A中に記載のソースコード「POP DE」)を実行し、スタックポインタ(SP)にセットされたメインRAM103の格納領域のアドレスから2バイト分の領域のデータ(保存値)をDEレジスタに読み出す(S107)。
なお、「POP」命令が実行されると、スタックポインタで指定されたアドレスの1バイト領域に保存されているデータ(メモリ内容)が、ペアレジスタの下位側のレジスタにロードされ、スタックポインタで指定されたアドレスを1更新したアドレスの1バイト領域に保存されているデータ(メモリ内容)が、ペアレジスタの上位側のレジスタにロードされる。また、「POP」命令が実行されると、スタックポインタ(SP)にセットされたアドレスに対して2バイト分のアドレス更新処理(アドレスを「2」加算する処理)が行われる。
それゆえ、S107の処理では、スタックポインタで指定されたアドレスに保存されているデータ(メモリ内容)がEレジスタにロードされ、スタックポインタで指定されたアドレスに「1」を加算したアドレスに保存されているデータ(メモリ内容)がDレジスタにロードされる。
図78Bには、「POP」命令実行時における、DEレジスタへのデータの読み込み動作、及び、スタックポインタにセットされるアドレスの更新動作の様子を示す。サム値の算出開始時に、スタックポインタ(SP)にセットされているアドレスが「F010h」である場合には、アドレス「F010h」に保存されているデータ(メモリ内容)がEレジスタにロードされ、アドレス「F011h」に保存されているデータ(メモリ内容)がDレジスタにロードされる。また、この際、スタックポインタ(SP)にセットされているアドレスに2加算する更新処理が行われ、スタックポインタ(SP)にセットされているアドレスが「F010h」から「F012h」に変更される。次いで、再度、「POP」命令が実行されると、アドレス「F012h」に保存されているデータ(メモリ内容)がEレジスタにロードされ、アドレス「F013h」に保存されているデータ(メモリ内容)がDレジスタにロードされる。また、この際、スタックポインタ(SP)にセットされているアドレスの更新処理が行われ、スタックポインタ(SP)にセットされているアドレスが「F012h」から「F014h」に変更される。その後、「POP」命令が実行される度に上述した、DEレジスタへのデータの読み込み動作及びスタックポンタにセットされるアドレスの更新動作が繰り返される。
S107の処理後、メインCPU101は、サム値の算出処理を行う(S108)。具体的には、メインCPU101は、HLレジスタに格納されている値にDEレジスタに格納されている値を加算し、該加算された値をサム値としてHLレジスタに格納する。
次いで、メインCPU101は、サム算出カウンタの値を1減算する(S109)。次いで、メインCPU101は、更新後のサム算出カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S110)。
S110において、メインCPU101が、サム算出カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S110がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS107の処理に戻し、S107以降の処理を繰り返す。すなわち、メインRAM103の遊技用RAM領域のサム値算出処理が終了するまで、S107〜S110の処理が繰り返される。
一方、S110において、メインCPU101が、サム算出カウンタの値が「0」であると判別したとき(S110がYES判定の場合)、メインCPU101は、DEレジスタに、メインRAM103内の規定外RAM領域のサム値の計算開始アドレスをセットし、サム算出カウンタに、規定外用サムカウント値をセットする(S111)。なお、規定外用サムカウント値は、規定外用格納領域のバイト数となる。それゆえ、S111で設定されたサム算出カウンタが「0」になれば、メインRAM103の規定外RAM領域のサム値算出処理、すなわち、メインRAM103全体のサム値算出処理が終了する。
次いで、メインCPU101は、DEレジスタにセットされた規定外RAM領域のアドレスから1バイト分の領域のデータ(保存値)をAレジスタに読み出す(S112)。
次いで、メインCPU101は、サム値の算出処理を行う(S113)。具体的には、メインCPU101は、HLレジスタに格納されている値にAレジスタに格納されている値を加算し、該加算された値をサム値としてHLレジスタに格納する。
次いで、メインCPU101は、DEレジスタに格納されているアドレスを1加算し、サム算出カウンタの値を1減算する(S114)。次いで、メインCPU101は、更新後のサム算出カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S115)。
S115において、メインCPU101が、サム算出カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S115がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS112の処理に戻し、S112以降の処理を繰り返す。すなわち、メインRAM103の規定外RAM領域のサム値を遊技用RAM領域のサム値に加算する処理が終了するまで、S112〜S115の処理が繰り返される。
一方、S115において、メインCPU101が、サム算出カウンタの値が「0」であると判別したとき(S115がYES判定の場合)、メインCPU101は、HLレジスタに格納されている値を電断発生時のサム値として、メインRAM103内のサム値格納領域(不図示)に保存する(S116)。次いで、メインCPU101は、S101で規定外スタックエリアに保存されたスタックポインタ(SP)の値をスタックポインタにセットする(S117)。そして、S117の処理後、メインCPU101は、チェックサム生成処理を終了し、処理を電断時(外部)処理(図76参照)のS98の処理に移す。
本実施形態では、上述のようにしてチェックサム生成処理が行われる。そして、上述したチェックサム生成処理は、メインCPU101が、図78Aのソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。上述のように、本実施形態では、電断発生時のメインRAM103のチェックサムは、加算式で算出される。この際、遊技用RAM領域のサム値算出では、2バイト単位で加算処理(図78A中のソースコード「ADD HL,DE」参照)が行われ、規定外RAM領域では、1バイト単位で加算処理(図78A中のソースコード「ADDWB HL,A」参照)が行われる。
[サムチェック処理(規定外)]
次に、図79〜図81を参照して、電源投入時処理(図64参照)中のS9で行うサムチェック処理について説明する。なお、図79及び図80は、サムチェック処理の手順を示すフローチャートであり、図81は、サムチェック処理中のS122〜S132の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、現在のスタックポインタ(SP)の値を規定外スタックエリアに保存する(S121)。次いで、メインCPU101は、スタックポインタにサム値格納領域のアドレスをセットし、サム算出カウンタに、サム値の算出対象格納領域のバイト数を「2」で除算した値をセットする(S122)。なお、ここでセットされるサム算出カウンタは、サム値算出(サム値の減算処理)の終了契機を判定するためのカウンタであり、メインRAM103に設けられる。次いで、メインCPU101は、サム値格納領域からサム値(チェックサム)を取得する(S123)。この処理により、電断発生時に生成されたチェックサム(減算前の初期値)がHLレジスタに格納される。
次いで、メインCPU101は、「POP」命令を実行し、スタックポインタ(SP)にセットされたメインRAM103の格納領域のアドレスから2バイト分の領域のデータ(保存値)をDEレジスタに読み出す(S124)。なお、この際、「POP」命令の実行により、スタックポインタで指定されたアドレスの1バイト領域に保存されているデータ(メモリ内容)が、Eレジスタにロードされ、スタックポインタで指定されたアドレスを1更新したアドレスの1バイト領域に保存されているデータ(メモリ内容)が、Dレジスタにロードされる(図78B参照)。また、「POP」命令が実行されると、スタックポインタ(SP)にセットされたアドレスに対して2バイト分のアドレス更新処理(アドレスを2加算する処理)が行われる。
次いで、メインCPU101は、サム値の算出(減算)処理を行う(S125)。具体的には、メインCPU101は、HLレジスタに格納されている値(サム値の初期値又は前回の減算処理後のサム値)からDEレジスタに格納されている値を減算し、該減算された値をサム値としてHLレジスタに格納する。
次いで、メインCPU101は、サム算出カウンタの値を1減算する(S126)。次いで、メインCPU101は、更新後のサム算出カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S127)。
S127において、メインCPU101が、サム算出カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S127がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS124の処理に戻し、S124以降の処理を繰り返す。すなわち、メインRAM103の遊技用RAM領域の全域に渡ってサム値の減算処理が終了するまで、S124〜S127の処理が繰り返される。
一方、S127において、メインCPU101が、サム算出カウンタの値が「0」であると判別したとき(S127がYES判定の場合)、メインCPU101は、DEレジスタに、メインRAM103内の
規定外RAM領域のサム値の計算開始アドレスをセットし、サム算出カウンタに、規定外用サムカウント値をセットする(S128)。なお、規定外用サムカウント値は、規定外RAM領域のバイト数となる。
次いで、メインCPU101は、DEレジスタにセットされた規定外RAM領域のアドレスから1バイト分の領域のデータ(保存値)をAレジスタに読み出す(S129)。
次いで、メインCPU101は、サム値の算出(減算)処理を行う(S130)。具体的には、メインCPU101は、HLレジスタに格納されている値からAレジスタに格納されている値を減算し、該減算された値をサム値としてHLレジスタに格納する。
次いで、メインCPU101は、DEレジスタに格納されているアドレスを1加算し、サム算出カウンタの値を1減算する(S131)。次いで、メインCPU101は、更新後のサム算出カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S132)。
S132において、メインCPU101が、サム算出カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S132がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS129の処理に戻し、S129以降の処理を繰り返す。すなわち、メインRAM103の規定外RAM領域の全域に渡ってサム値の減算処理が終了するまで、S129〜S132の処理が繰り返される。
一方、S132において、メインCPU101が、サム算出カウンタの値が「0」であると判別したとき(S132がYES判定の場合)、メインCPU101は、サムチェック処理の判定結果に「サム異常」をセットする(S133)。次いで、メインCPU101は、算出されたサム値が「0」であるか否かを判別する(S134)。
なお、この処理では、メインCPU101は、フラグ・レジスタFのゼロフラグ(ビット6)の状態(1/0)を参照して、サム値が「0」であるか否かを判別する。本実施形態では、S128でセットされたサム算出カウンタの値が「0」になった時点、すなわち、メインRAM103の全域に渡ってサム値の減算処理が終了した時点において、サム値が「0」である場合には、フラグ・レジスタFのゼロフラグには「1」がセットされ、サム値が「0」でない場合には、フラグ・レジスタFのゼロフラグには「0」がセットされている。それゆえ、S134の処理の時点において、フラグ・レジスタFのゼロフラグに「1(オン状態)」がセットされていれば、メインCPU101はサム値が「0」であると判定する。
S134において、メインCPU101が、算出されたサム値が「0」でないと判別したとき(S134がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS139の処理を行う。一方、S134において、メインCPU101が、算出されたサム値が「0」であると判別したとき(S134がYES判定の場合)、メインCPU101は、判定結果に「電断異常」をセットする(S135)。
次いで、メインCPU101は、電断発生フラグを取得する(S136)。次いで、メインCPU101は、電断発生フラグが電断なしの状態(オフ状態)であるか否かを判別する(S137)。
S137において、メインCPU101が、電断発生フラグが電断なしの状態であると判別したとき(S137がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS139の処理を行う。一方、S137において、メインCPU101が、電断発生フラグが電断なしの状態でないと判別したとき(S137がNO判定の場合)、メインCPU101は、判定結果に「正常」をセットする(S138)。
S138の処理後、S134がNO判定の場合、又は、S137がYES判定の場合、メインCPU101は、サムチェック判定結果に判定結果を保存し、電断発生フラグをクリア(オフ)する(S139)。次いで、メインCPU101は、S121で規定外スタックエリアに保存されたスタックポインタ(SP)の値をスタックポインタにセットする(S140)。そして、S140の処理後、メインCPU101は、サムチェック処理を終了し、処理を電源投入時処理(図64参照)のS10の処理に移す。
本実施形態では、上述のようにしてサムチェック処理が行われる。そして、上述したサムチェック処理中のS122〜S132の処理は、メインCPU101が、図81のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。
上述のように、本実施形態における、メインRAM103のサムチョックの判定処理では、まず、電断発生時に生成されたチェックサムの値を、電源復帰時のメインRAM103に格納されたデータで順次減算する。この際、遊技用RAM領域では、2バイト単位で減算処理(図81中のソースコード「SUB HL,DE」参照)が行われ、規定外RAM領域では、1バイト単位で減算処理(図81中のソースコード「SUBWB HL,A」参照)が行われる。次いで、最終的な減算結果が「0」であるか否か(ゼロフラグがオン状態であるか否か)に基づいて、異常の発生の有無を判定する。そして、減算結果が「0」である場合(ゼロフラグがオン状態である場合)には、正常と判定され、減算結果が「0」でない場合(ゼロフラグがオフ状態である場合)には、異常と判定される。
すなわち、本実施形態では、電断発生時のチェックサムの生成処理は加算方式で行われ、電源復帰時のチェックサムの判定処理は減算方式で行われる。そして、チェックサムの最終的な減算結果に基づいて、正常/異常の判定が行われる。このようなチェックサムの生成処理及び判定処理を行った場合、電源復帰時に再度チェックサムを生成して、該チェックサムを電断発生時のチェックサムと照合する処理が不要となる。この場合、ソースプログラム上において、照合命令コードを省略することができ、ソースプログラムの容量を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、照合命令コードの省略分に対応する空き容量を確保することができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。なお、上述の電断発生時のチェックサムの生成処理、及び、電源復帰時のチェックサムの判定処理で実行される「POP」命令は、スタックポインタ(SP)操作専用命令であり、ソースコード「POP DE」以外にもソースコード「POP HL」、「POP AF」等が存在する。
[メインCPUの制御によるパチスロのメイン処理]
次に、図82を参照して、メインCPU101の制御により実行されるパチスロ1のメイン処理(主要動作処理)について説明する。なお、図82は、メイン処理の手順を示すフローチャート(以下、メインフローという)である。
まず、メインCPU101は、RAM初期化処理を行う(S201)。この処理では、メインCPU101は、図12Cに示すメインRAM103の遊技用RAM領域内の「一遊技終了時」のアドレスを、初期化開始の先頭アドレスとして設定し、該先頭アドレスから遊技用RAM領域の最終アドレスまでの情報を消去(クリア)する。なお、この範囲の格納領域は、例えば、内部当籤役格納領域や表示役格納領域などの1回の単位遊技(ゲーム)ごとにデータの消去が必要な格納領域である。
次いで、メインCPU101は、メダル受付・スタートチェック処理を行う(S202)。この処理では、メインCPU101は、メダルセンサ(不図示)やスタートスイッチ79などの入力チェック処理等を行う。なお、メダル受付・スタートチェック処理の詳細については、後述の図83を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、乱数取得処理を行う(S203)。この処理では、メインCPU101は、内部当籤役抽籤用の乱数値(0〜65535:ハードラッチ乱数となる乱数回路110の乱数レジスタ0の値)やART関連の各種抽籤で用いられる演出用乱数値(0〜65535:ソフトラッチ乱数となる乱数回路110の乱数レジスタ1〜3の各値、0〜255:ソフトラッチ乱数となる乱数回路110の乱数レジスタ4〜7の各値)などを抽出し、該抽出した各種乱数値をメインRAM103に設けられた乱数値格納領域(不図示)に格納する。なお、乱数取得処理の詳細については、後述の図91を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、内部抽籤処理を行う(S204)。この処理では、メインCPU101は、S203で抽出した乱数値(ハードラッチ乱数)に基づいた抽籤により内部当籤役の決定処理を行う。なお、内部抽籤処理の詳細については、後述の図92を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、図柄設定処理を行う(S205)。この処理では、メインCPU101は、例えば、当り要求フラグステータス(フラグステータス情報)から内部当籤役を生成する処理、当り要求フラグデータの展開処理、当り要求フラグデータを当り要求フラグ格納領域を格納する処理等を行う。なお、図柄設定処理の詳細については、後述の図97を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、スタートコマンド生成格納処理を行う(S206)。この処理では、メインCPU101は、副制御回路200に送信するスタートコマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域(図75B参照)に保存する。通信データ格納領域に保存されたスタートコマンドは、後述の図158で説明する割込処理内の通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。なお、スタートコマンドは、内部当籤役等を特定するパラメータ(サブフラグ等)を含んで構成される。
次いで、メインCPU101は、第2インターフェースボード制御処理を行う(S207)。なお、第2インターフェースボード制御処理は、メインRAM103の規定外用作業領域で実行される。第2インターフェースボード制御処理の詳細については、後述の図102を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、状態別制御処理を行う(S208)。この処理では、メインCPU101は、主に、遊技状態に応じた遊技開始時処理(スタート処理)を行う。なお、状態別制御処理の詳細については、後述の図104を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、リール停止初期設定処理を行う(S209)。この処理では、メインCPU101は、リール停止初期設定テーブル(図26参照)を参照し、内部当籤役及び遊技状態に基づいて、引込優先順位テーブル選択テーブル番号、引込優先順位テーブル番号、停止テーブル番号を取得する処理や、ストップボタン未作動カウンタに「3」を格納する処理などを行う。
次いで、メインCPU101は、リール回転開始処理を行う(S210)。この処理では、メインCPU101は、全リールの回転開始を要求する。そして、全リールの回転開始が要求されると、一定の周期(1.1172msec)で実行される後述の割込処理(後述の図158参照)により、3つのステッピングモータ(不不図示)の駆動が制御され、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転が開始される。次いで、各リールは、その回転速度が定速度に達するまで加速制御され、その後、該定速度が維持されるように制御される。
次いで、メインCPU101は、リール回転開始コマンド生成格納処理を行う(S211)。この処理では、メインCPU101は、副制御回路200に送信するリール回転開始コマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域(図75B参照)に保存する。通信データ格納領域に保存されたリール回転開始コマンドは、後述の図158で説明する割込処理内の通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。なお、リール回転開始コマンドは、リールの回転開始動作開始されたことを示すパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU101は、引込優先順位格納処理を行う(S212)。この処理では、メインCPU101は、引込優先順位データを取得して、引込優先順位データ格納領域に格納する。なお、引込優先順位格納処理の詳細については、後述の図126を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、リール停止制御処理を行う(S213)。この処理では、メインCPU101は、左ストップボタン17L、中ストップボタン17C及び右ストップボタン17Rがそれぞれ押されたタイミングと内部当籤役とに基づいて該当するリールの回転の停止制御を行う。なお、リール停止制御処理の詳細については、後述の図138を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、入賞検索処理を行う(S214)。この処理では、メインCPU101は、図柄コード格納領域(図35参照)のデータを入賞作動フラグ格納領域(図28〜図30参照)に格納する。また、この処理では、メインCPU101は、有効ラインに表示役が表示されたか否かを判定し、その判定結果に基づいて、メダルの払出枚数をセットする。なお、入賞検索処理の詳細については、後述の図145を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、イリーガルヒットチェック処理を行う(S215)。この処理では、メインCPU101は、当り要求フラグ(内部当籤役)と入賞作動フラグ(表示役)とを合成し、その合成結果に基づいてイリーガルヒットエラーの有無を判定する。なお、イリーガルヒットチェック処理の詳細については、後述の図148を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、入賞チェック・メダル払出処理を行う(S216)。この処理では、メインCPU101は、入賞作動コマンドの生成処理を行う。また、この処理では、メインCPU101は、S214において決定された表示役の払出枚数に基づいて、ホッパー装置51の駆動やクレジット枚数の更新を行い、メダルの払い出し処理を行う。なお、入賞チェック・メダル払出処理の詳細については、後述の図150を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、BBチェック処理を行う(S217)。この処理では、メインCPU101は、ボーナス状態の作動及び終了を制御する。なお、BBチェック処理の詳細については、後述の図154を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、RTチェック処理を行う(S218)。この処理では、メインCPU101は、有効ライン上に停止表示された図柄組合せに基づいてRT状態の移行制御を行う。なお、RTチェック処理の詳細については、後述の図155及び図156を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、CZ・ART終了時処理を行う(S219)。この処理では、メインCPU101は、主に、CZの引き戻し抽籤処理を行う。なお、CZ・ART終了時処理の詳細については、後述の図157を参照しながら後で説明する。そして、S219の処理後(一遊技終了後)、メインCPU101は、処理をS201の処理に戻す。
[メダル受付・スタートチェック処理]
次に、図83及び図84を参照して、メインフロー(図82参照)中のS202で行うメダル受付・スタートチェック処理について説明する。なお、図83は、メダル受付・スタートチェック処理の手順を示すフローチャートであり、図84は、メダル受付・スタートチェック処理中のS231〜S233の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、自動投入メダルカウンタの値が「0」であるか否か(自動投入要求はあるか否か)を判別する(S221)。なお、この処理において、自動投入メダルカウンタが「1」以上であるときは、メインCPU101は、自動投入要求があると判別する。また、自動投入メダルカウンタは、前回の単位遊技において再遊技(リプレイ)に係る表示役が成立したか否かを識別するためのデータである。再遊技に係る表示役が成立したときには、前回の単位遊技において投入された枚数分のメダルが自動投入メダルカウンタに自動的に投入される。
S221において、メインCPU101が、自動投入メダルカウンタの値が「0」であると判別したとき(S221がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS225の処理を行う。
一方、S221において、メインCPU101が、自動投入メダルカウンタの値が「0」でないと判別したとき(S221がNO判定の場合)、メインCPU101は、メダル投入処理を行う(S222)。この処理では、メインCPU101は、メダル投入コマンドの生成格納処理やメダル投入枚数のLED点灯制御処理などを行う。なお、メダル投入処理の詳細については、後述の図85を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、自動投入メダルカウンタの値を1減算する(S223)。次いで、減算後の自動投入メダルカウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S224)。
S224において、メインCPU101が、自動投入メダルカウンタの値が「0」でないと判別したとき(S224がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS222の処理に戻し、S222以降の処理を繰り返す。
一方、S224において、メインCPU101が、自動投入メダルカウンタの値が「0」であると判別したとき(S224がYES判定の場合)、又は、S221がYES判定の場合、メインCPU101は、メダル補助収納庫スイッチチェック処理を行う(S225)。この処理では、メインCPU101は、メダル補助収納庫スイッチ75のオン/オフ状態に基づいて、メダル補助収納庫52がメダルで満杯になっているか否かを検出する。
次いで、メインCPU101は、メダル投入状態チェック処理を行う(S226)。次いで、メインCPU101は、メダル投入状態チェック処理の結果に基づいて、メダル投入可能な状態であるか否かを判別する(S227)。
S227において、メインCPU101が、メダル投入可能な状態でないと判別したとき(S227がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS231の処理を行う。
一方、S227において、メインCPU101が、メダル投入可能な状態であると判別したとき(S227がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダル投入チェック処理を行う(S228)。この処理では、メインCPU101は、例えば、メダルセンサ入力状態に基づいて、メダルが正常に通過したか否かの判定処理や、規定数を超えてメダル投入が行われた場合に該メダルをクレジットする処理などをを行う。なお、メダル投入チェック処理の詳細については、後述の図87を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、メダル投入チェック処理の結果に基づいて、メダル投入又はクレジット可能な状態であるか否かを判別する(S229)。
S229において、メインCPU101が、メダル投入又はクレジット可能な状態であると判別したとき(S229がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS231の処理を行う。一方、S229において、メインCPU101が、メダル投入又はクレジット可能な状態でないと判別したとき(S229がNO判定の場合)、メインCPU101は、メダル受付禁止の処理を行う(S230)。この処理により、セレクタ66(図4参照)のソレノイドの駆動が行われず、投入されたメダルがメダル払出口24から排出される。
S230の処理後、S227がNO判定の場合、又は、S229がYES判定の場合、メインCPU101は、現在のメダルの投入枚数が遊技可能開始枚数であるか否かを判別する(S231)。なお、本実施形態では、遊技開始可能枚数は3枚である(図28〜図30参照)。
S231において、メインCPU101が、現在のメダルの投入枚数が遊技可能開始枚数であると判別したとき(S231がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS234の処理を行う。一方、S231において、メインCPU101が、現在のメダルの投入枚数が遊技可能開始枚数でないと判別したとき(S231がNO判定の場合)、メインCPU101は、メダル投入があるか否かを判別する(S232)。
S232において、メインCPU101が、メダル投入があると判別したとき(S232がYES判定の場合)、メインCPU101は、処理をS226に戻し、S226以降の処理を繰り返す。一方、S232において、メインCPU101が、メダル投入がないと判別したとき(S232がNO判定の場合)、メインCPU101は、図68で説明した設定変更確認処理を行う(S233)。この処理では、メインCPU101は、設定確認開始時の設定変更コマンドの生成格納処理などを行う。
S233の処理後又はS231がYES判定の場合、メインCPU51は、スタートスイッチ79がオン状態であるか否かを判別する(S234)。
S234において、メインCPU101が、スタートスイッチ79がオン状態でないと判別したとき(S234がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS226に戻し、S226以降の処理を繰り返す。
一方、S234において、メインCPU101が、スタートスイッチ79がオン状態であると判別したとき(S234がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダル受付禁止の処理を行う(S235)。この処理により、セレクタ66(図4参照)のソレノイドの駆動が行われず、投入されたメダルがメダル払出口24から排出される。そして、S235の処理後、メインCPU101は、メダル受付・スタートチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)のS203に移す。
本実施形態では、上述のようにしてメダル受付・スタートチェック処理が行われる。そして、上述したメダル受付・スタートチェック処理中のS231〜S233の処理は、メインCPU101が、図84のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。その中でも、S233の処理では、メインCPU101専用命令コードである「CALLF」命令により、処理を設定変更確認処理の実行プログラムのアドレス「SB_WVSC_00」にジャンプさせ、図68及び図69で説明した設定変更確認処理を行う。
そして、上述したメダル受付・スタートチェック処理中のS233の処理、すなわち、設定変更確認処理は、遊技状態に関係なく実行される。それゆえ、本実施形態では、遊技状態に関係なく、すなわち、遊技状態がボーナス状態(特賞作動状態)であっても、設定値及びホールメニュー(各種履歴データ(エラー、電断履歴等))を確認することができ、ゴト等の不正行為を抑制することができる。
[メダル投入処理]
次に、図85及び図86を参照して、メダル受付・スタートチェック処理(図83参照)中のS222で行うメダル投入処理について説明する。なお、図85は、メダル投入処理の手順を示すフローチャートであり、図86は、メダル投入処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、メダルカウンタの値に「1」を加算する(S241)。なお、メダルカウンタは、メダルの投入枚数をカウント(計数)するためのカウンタであり、メインRAM103に設けられる。
次いで、メインCPU101は、メダル投入コマンド生成格納処理を行う(S242)。この処理では、メインCPU101は、副制御回路200に送信するメダル投入コマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域(図75B参照)に保存する。通信データ格納領域に保存されたメダル投入コマンドは、後述の図158で説明する割込処理内の通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。すなわち、メダル投入コマンドは、メダルが1枚投入される度に、主制御回路90から副制御回路200に送信される。なお、メダル投入コマンドは、投入枚数等を特定するためのパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU101は、LED82(図7参照)に含まれるメダル投入枚数表示用の第1〜第3LEDを消灯させる(S243)。次いで、メインCPU101は、メダル投入枚数(メダルカウンタの値)に基づいて、該メダル投入枚数に対応するLED点灯データ(点灯制御データ)を算出する(S244)。この処理において、例えば、メダル投入枚数が1枚である場合には、メダル投入枚数表示用の第1LEDのみを点灯させるLED点灯データが算出され、また、例えば、メダル投入枚数が3枚である場合には、メダル投入枚数表示用の第1〜第3LEDの全てを点灯させるLED点灯データが算出される。なお、このLED点灯データの算出手法については、後で詳述する。
次いで、メインCPU101は、算出されたLED点灯データを用いて、対応するメダル投入枚数表示用のLEDを点灯させる(S245)。そして、S245の処理後、メインCPU101は、メダル投入処理を終了し、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図83参照)のS223に移す。
本実施形態では、上述のようにしてメダル投入処理が行われる。なお、上述したメダル投入処理は、メインCPU101が、図86のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。その中でS244の処理では、メダル投入枚数表示用のLED点灯データがテーブルを参照したループ処理でなく、演算処理により生成される。この演算処理は、メインCPU101が図86に示すソースプログラム中のソースコード「LD A,L」〜「OR L」を順次実行することにより行われる。
この演算処理では、まず、ソースコード「LD A,L」の実行により、Lレジスタに格納されたメダル投入枚数のデータがAレジスタに格納される。例えば、メダル投入枚数が3枚である場合には、「00000011B」(10進数で「3」)がAレジスタに格納される。なお、本実施形態において、1バイトデータを「********B」と記すが、最後の文字「B」は、文字「B」の前に示された「0」又は「1」がビットデータであることを意味する。
次いで、ソースコード「ADD A,A」の実行により、Aレジスタに格納されたデータにAレジスタに格納されたデータが加算され、該加算結果がAレジスタに格納される。例えば、この「ADD」命令の実行前の時点でAレジスタに格納されているデータが「00000011B」である場合(メダル投入枚数が3枚である場合)、この「ADD」命令により、加算結果となる「00000110B」がAレジスタに格納される。
次いで、ソースコード「DEC A」の実行により、Aレジスタに格納されているデータが1減算され、該減算結果がAレジスタに格納される。例えば、この「DEC」命令の実行前の時点でAレジスタに格納されているデータが「00000110B」である場合、この「DEC」命令により、減算結果となる「00000101B」がAレジスタに格納される。
次いで、ソースコード「OR L」の実行により、Lレジスタに格納されているデータ(メダル投入枚数)とAレジスタに格納されているデータとの論理和演算が行われ、該演算結果がAレジスタに格納される。例えば、この「OR」命令の実行前の時点でAレジスタに格納されているデータが「00000101B」であり、Lレジスタに格納されているデータが「00000011B」である場合(メダル投入枚数が3枚である場合)、この「OR」命令により、両データの論理和演算の結果となる「00000111B」がAレジスタに格納される。そして、「OR」命令の実行によりAレジスタに格納されたデータが、メダル投入枚数表示用のLED点灯データ(メダル投入LEDの点灯状態を示すデータ)となる。
例えば、メダル投入枚数が3枚である場合には、上述のように、S244のメダル投入枚数表示用のLED点灯データの算出処理により、最終的な算出結果「00000111B」がメダル投入枚数表示用のLED点灯データとなる。そして、本実施形態では、最終的に算出されたLED点灯データのビット0の「1/0」が1枚目のメダル投入枚数表示用のLED(第1LED)への出力ポートの「オン/オフ」状態に対応し、ビット1の「1/0」が2枚目のメダル投入枚数表示用のLED(第2LED)への出力ポートの「オン/オフ」状態に対応し、ビット2の「1/0」が3枚目のメダル投入枚数表示用のLED(第3LED)への出力ポートの「オン/オフ」状態に対応する。それゆえ、メダル投入枚数が3枚である場合には、上述のように、LED点灯データとして「00000111B」が生成されるので、メダル投入枚数表示用の第1〜第3LEDの全ての出力ポートがオン状態にセットされ、メダル投入枚数表示用の第1〜第3LEDが全て点灯状態となる。
上述のようにしてメダル投入枚数表示用のLED点灯データを演算処理により生成した場合、メダル投入枚数表示用のLED点灯データを生成する際に参照するテーブルデータが不要となるのでメインROM102のテーブル領域の空き容量を増やすことができるとともに、プログラムの容量増を最小限に抑えることができる。すなわち、本実施形態の上述したメダル投入処理では、メダル投入LED表示の処理を効率化することができるとともに、メインROM102の空き容量を確保し(増やし)、該増えた空き領域を活用して、遊技性を高めることが可能になる。
[メダル投入チェック処理]
次に、図87及び図88を参照して、メダル受付・スタートチェック処理(図83参照)中のS228で行うメダル投入チェック処理について説明する。なお、図87は、メダル投入チェック処理の手順を示すフローチャートであり、図88は、メダル投入チェック処理中のS255〜S258の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、再遊技中であるか否かを判別する(S251)。
S251において、メインCPU101が、再遊技中であると判別したとき(S251がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダル投入チェック処理を終了し、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図83参照)のS229に移す。
一方、S251において、メインCPU101が、再遊技中でないと判別したとき(S251がNO判定の場合)、メインCPU101は、メダル受付許可を行う(S252)。この処理では、セレクタ66(図4参照)のソレノイドの駆動が行われ、メダル投入口24から投入されたメダルが受け入れられる。受け入れられたメダルは計数されてからホッパー装置51へ案内される。
次いで、メインCPU101は、ベットボタンチェック処理を行う(S253)。この処理では、メインCPU101は、BETスイッチ77のオン/オフ状態に基づいて、ベットボタン(MAXベットボタン15a又は1ベットボタン15b)の操作が行われたか否かを判別する。次いで、メインCPU101は、S253のベットボタンチェック処理の結果に基づいて、ベット動作が完了したか否かを判別する(S254)。
S254において、メインCPU101が、ベット動作が完了したと判別したとき(S254がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダル投入チェック処理を終了し、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図83参照)のS229に移す。
一方、S254において、メインCPU101が、ベット動作が完了していないと判別したとき(S254がNO判定の場合)、メインCPU101は、現処理時のメダルセンサ入力状態(遊技媒体の受付状態)と、前回処理時のメダルセンサ入力状態とを取得する(S255)。なお、メダルセンサ入力状態は、メダル投入口24に受け入れられたメダルのセレクタ66内の通過状況を示す情報であり、セレクタ66に入口及び出口に設けられた各メダルセンサ(不図示)の検知結果により生成される。
本実施形態では、メダルセンサ入力状態は、1バイト(8ビット)のデータで表され、セレクタ66の出口にメダルの通過方向に並んで設けられた上流側の第1メダルセンサ(不図示)の検知結果がビット0の情報(「0」又は「1」)に対応し、下流側の第2メダルセンサ(不図示)の検知結果がビット1の情報(「0」又は「1」)に対応する。第1メダルセンサによりメダルの通過が検知された場合には、ビット0に「1」がセットされ、第2メダルセンサによりメダルの通過が検知された場合には、ビット1に「1」がセットされる。それゆえ、メダルセンサ入力状態「00000000B」は、メダル通過前又は通過後(通過時)の状態を示し、メダルセンサ入力状態「00000001B」は、メダル通過開始時の状態を示し、メダルセンサ入力状態「00000011B」は、メダル通過中の状態を示し、メダルセンサ入力状態「00000010B」は、メダル通過完了直前の状態を示す。
次いで、メインCPU101は、現処理時のメダルセンサ入力状態が前回処理時のメダルセンサ入力状態から変化したか否かを判別する(S256)。
S256において、メインCPU101が、現処理時のメダルセンサ入力状態が前回処理時のメダルセンサ入力状態から変化していないと判別したとき(S256がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS261の処理を行う。
一方、S256において、メインCPU101が、現処理時のメダルセンサ入力状態が前回処理時のメダルセンサ入力状態から変化したと判別したとき(S256がYES判定の場合)、メインCPU101は、前回処理時のメダルセンサ入力状態に基づいて、演算処理により、現処理時で得られるメダルセンサ入力状態の正常値(正常変化値)を生成する(S257)。
なお、この処理において、前回処理時のメダルセンサ入力状態が「00000000B」である場合(第1及び第2メダルセンサがともにメダル未検知である場合)には、メダルセンサ入力状態の正常変化値として「00000001B」(第1メダルセンサがメダル検知であり、第2メダルセンサがメダル未検知である場合)が生成され、前回処理時のメダルセンサ入力状態が「00000001B」である場合には、メダルセンサ入力状態の正常変化値として「00000011B」(第1及び第2メダルセンサがともにメダル検知である場合)が生成される。また、この処理において、前回処理時のメダルセンサ入力状態が「00000011B」である場合には、メダルセンサ入力状態の正常変化値として「00000010B」(第1メダルセンサがメダル未検知であり、第2メダルセンサがメダル検知である場合)が生成され、前回処理時のメダルセンサ入力状態が「00000010B」である場合には、メダルセンサ入力状態の正常変化値として「00000000B」(第1及び第2メダルセンサがともにメダル未検知である場合)が生成される。なお、メダルセンサ入力状態の正常変化値の生成(算出)手法については後で詳述する。
次いで、メインCPU101は、現処理時のメダルセンサ入力状態がS257で生成された正常変化値と同じであるか否かを判別する(S258)。なお、この判定処理では、メダル逆行エラーの発生の有無が判定され、S258の判定条件が満たされない場合には、メインCPU101は、メダル逆行エラーが発生したと判定する。
S258において、メインCPU101が、現処理時のメダルセンサ入力状態がS257で生成された正常変化値と同じでないと判別したとき(S258がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS262の処理を行う。
一方、S258において、メインCPU101が、現処理時のメダルセンサ入力状態がS257で生成された正常変化値と同じであると判別したとき(S258がYES判定の場合)、メインCPU101は、現処理時のメダルセンサ入力状態がメダル通過時の状態(「00000000B」)であるか否かを判別する(S259)。S259において、メインCPU101が、現処理時のメダルセンサ入力状態がメダル通過時の状態であると判別したとき(S259がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS263の処理を行う。
S259において、メインCPU101が、現処理時のメダルセンサ入力状態がメダル通過時の状態でないと判別したとき(S259がNO判定の場合)、メインCPU101は、メダル通過チェックタイマーをセットする(S260)。この処理でメダル通過チェックタイマーにセットされる時間は、メダルがセレクタ66を通過したか否かを判別可能な時間であれば、任意の時間に設定することができる。また、この処理でセットされるタイマー値は、例えば、現処理時のメダルセンサ入力状態に応じて変化させてもよい。
S260の処理後又はS256がNO判定の場合、メインCPU101は、現処理時のメダルセンサ入力状態がメダル通過中の状態(「00000011B」)であり、かつ、メダル通過チェックタイマーが停止しているか否かを判別する(S261)。この判定処理では、メダル通過エラー(投入メダル通過時間エラー)の発生の有無が判定され、S261の判定条件が満たされた場合、メインCPU101は、メダル通過エラーが発生したと判定する。
S261において、メインCPU101が、S261の判定条件が満たされないと判別したとき(S261がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS253の処理に戻し、S253以降の処理を繰り返す。
一方、S261において、メインCPU101が、S261の判定条件が満たされると判別したとき(S261がYES判定の場合)、又は、S258がNO判定の場合、すなわち、メダル通過エラー又はメダル逆行エラーが発生したと判定された場合、メインCPU101は、エラー処理を行う(S262)。この処理では、メインCPU101は、例えば、エラーコマンド生成格納処理等のエラー発生時の各種処理を行う。なお、エラー処理の詳細については、後述の図89を参照しながら後で説明する。そして、S262の処理後、メインCPU101は、処理をS253の処理に戻し、S253以降の処理を繰り返す。
ここで再度、S259の処理に戻って、S259がYES判定の場合、メインCPU101は、規定数(本実施形態では3枚)のメダルが投入済みの状態であるか否かを判別する(S263)。
S263において、メインCPU101が、規定数のメダルが投入済みの状態でないと判別したとき(S263がNO判定の場合)、メインCPU101は、図85で説明したメダル投入処理を行う(S264)。そして、S264の処理後、メインCPU101は、処理をS253の処理に戻し、S253以降の処理を繰り返す。
一方、S263において、メインCPU101が、規定数のメダルが投入済みの状態であると判別したとき(S263がYES判定の場合)、メインCPU101は、クレジットカウンタの値に「1」を加算する(S265)。次いで、メインCPU101は、メダル投入コマンド生成格納処理を行う(S266)。この処理では、メインCPU101は、副制御回路200に送信するメダル投入コマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域(図75B参照)に保存する。通信データ格納領域に保存されたメダル投入コマンドは、後述の図158で説明する割込処理内の通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。
次いで、メインCPU101は、クレジットカウンタの値に基づいて、メダルのクレジット枚数が上限値(本実施形態では50枚)であるか否かを判別する(S267)。
S267において、メインCPU101が、メダルのクレジット枚数が上限値でないと判別したとき(S267がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS253の処理に戻し、S253以降の処理を繰り返す。一方、S267において、メインCPU101が、メダルのクレジット枚数が上限値であると判別したとき(S267がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダル投入チェック処理を終了し、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図83参照)のS229に移す。
本実施形態では、上述のようにしてメダル投入チェック処理が行われる。そして、上述したメダル投入チェック処理中のS255〜S258の処理は、メインCPU101が、図88のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。その中で、S257のメダルセンサ入力状態の正常変化値の生成処理は、テーブルを参照して取得する処理ではなく、演算処理により行われる。具体的には、正常変化値の生成処理は、メインCPU101が図88に示すソースプログラム中のソースコード「RLA」及び「AND cBX_MDINSW」をこの順で実行することにより行われる。
「RLA」命令は、Aレジスタに格納された1バイトのデータを、左(ビット0からビット7に向かう方向)に1回(1ビット分)シフトさせる命令コードである。図88に示す例では、「RLA」命令より前に実行されるソースコード「LD A,B」によりAレジスタに格納された前回のメダルセンサ入力状態を示す1バイトのデータが、「RLA」命令により、左に1回シフトされる。この際、ビット0に新たに格納されるビットデータは、「RLA」命令より前に実行されるソースコード「CP cBX_MDISW2」の実行結果に基づいて決定される。
「CP」命令は比較動作を実行する命令コードである。また、「cBX_MDISW2」は、1バイトのデータであり、本実施形態では「00000010B」である。ソースコード「CP cBX_MDISW2」が実行されると、Aレジスタに格納された前回のメダルセンサ入力状態を示す1バイトのデータが、「cBX_MDISW2(00000010B)」と比較される。
そして、ソースコード「CP cBX_MDISW2」を実行した結果、前回のメダルセンサ入力状態を示す1バイトのデータが「cBX_MDISW2(00000010B)」未満であるという結果が得られた場合にはフラグレジスタFのキャリーフラグ(図11参照)に「1」がセットされ、「RLA」命令の実行時に、Aレジスタのビット0にフラグレジスタFのキャリーフラグの「1」が格納される。一方、ソースコード「CP cBX_MDISW2」を実行した結果、前回のメダルセンサ入力状態を示す1バイトのデータが「cBX_MDISW2(00000010B)」以上であるという結果が得られた場合にはフラグレジスタFのキャリーフラグ(図11参照)に「0」がセットされ、「RLA」命令の実行時により、Aレジスタのビット0にフラグレジスタFのキャリーフラグの「0」が格納される。
それゆえ、例えば、前回のメダルセンサ入力状態を示す1バイトのデータが「00000000B(メダル通過前又は通過後(通過時)の状態)」(<「cBX_MDISW2」)であれば、「RLA」命令の実行により、「00000001B」が生成され、前回のメダルセンサ入力状態を示す1バイトのデータが「00000001B(メダル通過開始時の状態)」(<「cBX_MDISW2」)であれば、「RLA」命令の実行により、「00000011B」が生成される。一方、例えば、前回のメダルセンサ入力状態を示す1バイトのデータが「00000011B(メダル通過中の状態)」(>「cBX_MDISW2」)であれば、「RLA」命令の実行により、「00000110B」が生成され、前回のメダルセンサ入力状態を示す1バイトのデータが「00000010B(メダル通過完了直前の状態)」(=「cBX_MDISW2」)であれば、「RLA」命令の実行により、「00000100B」が生成される。
次いで、ソースコード「AND cBX_MDINSW」が実行されると、「RLA」命令の実行により生成された1バイトデータ(Aレジスタの格納データ)が、1バイトのデータ「cBX_MDINSW」と論理積され、メダルセンサ入力状態の正常変化値が算出される。なお、1バイトのデータ「cBX_MDISW」は、本実施形態では「00000011B」である。それゆえ、ソースコード「AND cBX_MDINSW」が実行されれば、Aレジスタの格納データ中のビット0及びビット1のデータだけがマスクされ、その他のビットデータが「0」になる。
その結果、例えば、前回のメダルセンサ入力状態を示す1バイトのデータが「00000000B(メダル通過前の状態)」であれば、メダルセンサ入力状態の正常変化値として「00000001B(メダル通過開始時の状態)」が生成され、前回のメダルセンサ入力状態を示す1バイトのデータが「00000001B(メダル通過開始時の状態)」であれば、メダルセンサ入力状態の正常変化値として「00000011B(メダル通過中の状態)」が生成される。一方、例えば、前回のメダルセンサ入力状態を示す1バイトのデータが「00000011B(メダル通過中の状態)」であれば、メダルセンサ入力状態の正常変化値として「00000010B(メダル通過完了直前の状態)」が生成され、前回のメダルセンサ入力状態を示す1バイトのデータが「00000010B」(メダル通過完了直前の状態)であれば、メダルセンサ入力状態の正常変化値として「00000000B(メダル通過後(通過時)の状態)」が生成される。
上述のようにして、メダルセンサ入力状態の変化態様の検知処理をテーブル参照処理から演算処理に変更することにより、メインROM102のテーブル格納領域の空き容量を増やすことができるとともに、プログラムの容量増を最小限に抑えることができる。それゆえ、上述した手法を採用することにより、メダル投入センサ状態の検知処理を効率化することができるとともに、メインROM102において増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能となる。
[エラー処理]
次に、図89及び図90を参照して、例えば、メダル投入チェック処理(図87参照)中のS262で行うエラー処理について説明する。図89は、エラー処理の手順を示すフローチャートであり、図90は、エラー処理のソースプログラム上で、実際に参照されるエラーテーブルの構成の一例を示す図である。
なお、図90に示すエラーテーブルでは、エラー要因の種別を示すポートのオン/オフ状態を表す1バイトデータ(図90中の例えばアドレス「dERR_HE」に格納されている1バイトデータ等)毎に、エラー表示データ(図90中の例えばアドレス「dERR_HE+1」及び「dERR_HE+2」に格納されている1バイトデータ等)が規定される。このエラー表示データは、情報表示器6に含まれる2桁の7セグLED(払出枚数表示用及びエラー表示用兼用)に出力される。
まず、メインCPU101は、メダルソレノイドのオフ処理を行う(S271)。具体的には、メインCPU101は、セレクタ66(図7参照)のソレノイドの駆動を停止する。次いで、メインCPU101は、メダルの払出枚数表示データの退避処理を行う(S272)。
次いで、メインCPU101は、エラーテーブルのセット処理を行う(S273)。この処理により、図90に示すエラーテーブルの先頭アドレスがソースプログラム上にセットされる。
次いで、メインCPU101は、エラー要因を取得する(S274)。なお、この処理で取得されるエラー要因は、現在処理中のエラー処理を読み出した処理に応じて変化する。なお、本実施形態で対象とするエラー要因としては、図90に示すように、「ホッパーエンプティエラー」、「ホッパージャムエラー」、「投入メダル通過カウントエラー」、「投入メダル通過チェックエラー」、「投入メダル通過チェックエラー」、「投入メダル通過時間エラー」、「投入メダル逆行エラー」、「投入メダル補助収納庫満杯エラー」、「イリーガルヒットエラー」が規定される。例えば、メダル投入チェック処理中のS258の処理後にエラー処理が読み出された場合には、この処理において、エラー要因として図90中の「投入メダル逆行エラー(Cr)」が取得される。また、例えば、メダル投入チェック処理中のS261の処理後にエラー処理が読み出された場合には、この処理において、エラー要因として図90中の「投入メダル通過時間エラー(CE)」が取得される。
次いで、メインCPU101は、エラーテーブルとエラー要因とから、エラー表示データを取得する(S275)。例えば、エラー要因が「投入メダル逆行エラー(Cr)」である場合、この処理において、2桁の7セグLEDのうち、上位桁の7セグLEDに出力するエラー表示データとして、図90に示すエラーテーブル中のアドレス「dERR_CR+1」に格納されている1バイトデータ「01001110B」が取得され、下位桁の7セグLEDに出力するエラー表示データとして、アドレス「dERR_CR+2」に格納されている1バイトデータ「00001001B」が取得される。この場合、2桁の7セグLEDには、「Cr」の2文字がエラー情報として表示される。
次いで、メインCPU101は、エラーコマンド(発生)生成格納処理を行う(S276)。この処理では、メインCPU101は、副制御回路200に送信する、エラー発生時のエラーコマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域(図75B参照)に保存する。通信データ格納領域に保存されたエラー発生時のエラーコマンドは、後述の図158で説明する割込処理内の通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。なお、エラー発生時のエラーコマンドには、エラー発生を示すパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU101は、1割込時間(1.1172ms)の待機処理を行う(S277)。次いで、メインCPU101は、エラーが解除されたか否かを判別する(S278)。
S278において、メインCPU101が、エラーが解除されていないと判別したとき(S278がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS277の処理に戻し、S277以降の処理を繰り返す。
一方、S278において、メインCPU101が、エラーが解除されたと判別したとき(S278がYES判定の場合)、メインCPU101は、エラー要因のクリア処理を行う(S279)。なお、この処理は、メインRAM103の規定外作業領域で行われる。次いで、メインCPU101は、S272で退避させたメダルの払出枚数表示データの復帰処理を行う(S280)。
次いで、メインCPU101は、エラーコマンド(解除)生成格納処理を行う(S281)。この処理では、メインCPU101は、副制御回路200に送信する、エラー解除時のエラーコマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域(図75B参照)に保存する。通信データ格納領域に保存されたエラー解除時のエラーコマンドは、後述の図158で説明する割込処理内の通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。なお、エラー解除時のエラーコマンドには、エラー解除を示すパラメータを含んで構成される。そして、S281の処理後、メインCPU101は、エラー処理を終了し、処理を例えばメダル投入チェック処理(図87参照)中のS253に移す。なお、エラー解除では、発生したエラー要因が解除され、リセットスイッチ76が押下されることにより、エラー状態が解除される。
[乱数取得処理]
次に、図91を参照して、メインフロー(図82参照)中のS203で行う乱数取得処理について説明する。なお、図91は、乱数取得処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、乱数回路の乱数レジスタ0のハードラッチ乱数(0〜65535)を取得し、取得した乱数値を内部当籤役抽籤用の乱数値として、メインRAM103内の乱数値格納領域(不図示)に保存する(S291)。
次いで、メインCPU101は、乱数回路の乱数レジスタ1〜7のソフトラッチ乱数(0〜65535:ART関連の抽籤処理で用いられる演出用乱数値、0〜255:1バイト抽籤処理で乱数値)を生成するためのソフトラッチ乱数取得レジスタのセット処理を行う(S292)。次いで、メインCPU101は、ソフトラッチ乱数の取得個数(例えば、7)をセットする(S293)。
次いで、メインCPU101は、取得個数分のソフトラッチ乱数を一括で取得し、取得個数分のソフトラッチ乱数を乱数値格納領域に保存する(S294)。なお、この際、乱数回路110の乱数レジスタ1から取得されるソフトラッチ乱数(演出用乱数値、2バイト乱数値)は、乱数値格納領域内において、乱数回路の乱数レジスタ0から取得されるハードラッチ乱数(内部当籤役抽籤用の乱数値)が格納された領域とは異なる領域に保存される。そして、S294の処理後、メインCPU101は、乱数取得処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)のS204に移す。なお、本実施形態では、4つの2バイト乱数と、4つの1バイト乱数を格納するために、メインRAM103に12バイトの格納領域が乱数格納領域として割り当てられている。
[内部抽籤処理]
次に、図92〜図96を参照して、メインフロー(図82参照)中のS204で行う内部抽籤処理について説明する。なお、図92は、内部抽籤処理の手順を示すフローチャートであり、図93Aは、内部抽籤処理中のS302〜S305の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図であり、図93Bは、内部抽籤処理中のS308〜S309の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
また、図94は、内部抽籤処理のソースプログラム上で、実際に参照される内部抽籤テーブル(一般遊技中用)の構成の一例を示す図であり、図95は、内部抽籤処理のソースプログラム上で、実際に参照されるRT状態別抽籤値選択テーブルの構成の一例を示す図である。さらに、図96は、内部抽籤処理のソースプログラム上で、実際に参照される、内部抽籤値テーブル選択テーブル、1バイト内部抽籤値テーブル、2バイト内部抽籤値テーブル、1バイト設定別内部抽籤値テーブル及び2バイト設定別内部抽籤値テーブルの構成の一例を示す図である。なお、本実施形態では、RB(BB)中用の内部抽籤テーブルも設けられているが、ここでは、内部抽籤処理のソースプログラム上で参照されるRB中用の内部抽籤テーブルの構成の図示は省略する。
まず、メインCPU101は、設定値・メダル投入枚数チェック処理を行う(S301)。この処理では、メインCPU101は、現遊技の設定値(1〜6のいずれか)及びメダル投入枚数(本実施形態では3枚)のチェック処理を行う。
次いで、メインCPU101は、一般遊技中用の内部抽籤テーブル及び抽籤回数(本実施形態では53回)をセットする(S302)。この処理では、図94に示す内部抽籤テーブル(一般遊技中用)中の「特賞当籤番号+小役当籤番号」の値(当り要求フラグステータス)がCレジスタにセットされ、「抽籤値選択テーブルor抽籤係数テーブル」の値(判定データ:アドレスに関するデータ)がAレジスタにセットされる。なお、当り要求フラグステータスは、図94に示すように、特賞当籤番号(「00H(はずれ)」、「01H(BB1)」、「02H(BB2)」:10進数で0、1、2)に「25H(16進数:10進数では37(後述の特賞番号))が乗算された値に、小役当籤番号(「00H」〜「24H」:10進数で0〜36)を加算した値である。
次いで、メインCPU101は、RB作動中であるか否かを判別する(S303)。S303において、メインCPU101が、RB作動中でないと判別したとき(S303がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS305の処理を行う。
一方、S303において、メインCPU101が、RB作動中であると判別したとき(S303がYES判定の場合)、メインCPU101は、RB中用の内部抽籤テーブル及び抽籤回数(本実施形態では5回)をセットする(S304)。この処理では、S302でセットされた一般遊技中用の内部抽籤テーブル及び抽籤回数をRB中用の内部抽籤テーブル及び抽籤回数で上書きする。
S304の処理後又はS303がNO判定の場合、メインCPU101は、セットされている内部抽籤テーブルから抽籤対象役の判定データ(アドレスに関するデータ)を取得し、抽籤テーブルアドレスを更新する(S305)。
次いで、メインCPU101は、判定データがRT状態別データであるか否かを判別する(S306)。この処理では、メインCPU101は、現在取得されている抽籤対象役がRT状態に応じて抽籤値が変化する内部当籤役であるか否かを判別する。具体的には、メインCPU101は、現在取得されている抽籤対象役の判定データに規定されているアドレスが、図95に示すRT状態別抽籤値選択テーブル内のアドレスであるか否かを判別する。
例えば、図94の内部抽籤テーブルにおいて内部当籤役「F_チリリプ」に対応付けられている判定データ「(dRPPTR01−dRTRB_SEL)*2+001H」では、図95に示すRT状態別抽籤値選択テーブル内の内部当籤役「F_チリリプ」のアドレス「dRPPTR01」が規定されているので、内部当籤役「F_チリリプ」に対応付けられている判定データは、RT状態別データに対応する。それゆえ、現在取得されている抽籤対象役が内部当籤役「F_チリリプ」である場合には、S306の処理において、メインCPU101は、判定データがRT状態別データであると判定する。
S306において、メインCPU101が、判定データがRT状態別データでないと判別したとき(S306がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS308の処理を行う。一方、S306において、メインCPU101が、判定データがRT状態別データであると判別したとき(S306がYES判定の場合)、メインCPU101は、判定データに基づいて、図95に示すRT状態抽籤値選択テーブルから選択データを取得し、該取得した選択データを判定データにセットする(S307)。
S307の処理後又はS306がNO判定の場合、メインCPU101は、抽籤対象役の判定データが設定別データであるか否かを判別する(S308)。この処理では、メインCPU101は、現在取得されている抽籤対象役が、設定値に応じて抽籤値が変化する内部当籤役であるか否かを判別する。具体的には、メインCPU101は、現在取得されている抽籤対象役の判定データに規定されているアドレスが、図96に示す1バイト設定別内部抽籤値テーブル又は2バイト設定別内部抽籤値テーブル内のアドレスであるか否かを判別する。
例えば、図94の内部抽籤テーブルにおいて内部当籤役「F_強チリ1」に対応付けられている判定データ「((dNMLB00F289−dPRB_DB_WV)/06H)*2+080H」では、図96に示す1バイト設定別内部抽籤値テーブル内の内部当籤役「F_強チリ1」のアドレス「dNMLB00F289」が規定されているので、内部当籤役「F_強チリ1」に対応付けられている判定データは、設定別データに対応する。それゆえ、現在取得されている抽籤対象役が内部当籤役「F_強チリ1」である場合には、S308の処理において、メインCPU101は、判定データが設定別データであると判定する。
S308において、メインCPU101が、判定データが設定別データでないと判別したとき(S308がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS310の処理を行う。一方、S308において、メインCPU101が、判定データが設定別データであると判別したとき(S308がYES判定の場合)、メインCPU101は、判定データに設定値データ(0〜5にいずれか)を加算し、該加算した値を判定データにセットする(S309)。なお、この処理で判定データに加算される設定値データは、設定値に対応付けられたデータであるが、設定値そのものの値ではなく、設定値データ「0」〜「5」は、それぞれ「設定1」〜「設定6」に対応するデータである。
S309の処理後又はS308がNO判定の場合、メインCPU101は、セットされている判定データ(アドレスデータ)に基づいて、抽籤対象役の抽籤値が格納された領域のアドレスを算出し、該アドレスに格納された抽籤値を取得する(S310)。
S310の処理において、例えば、抽籤対象役が、その抽籤値がRT状態及び設定値の両方に依存しない内部当籤役「F_サボ2」である場合には、図96に示す1バイト内部抽籤値テーブルからアドレス「dNM_B00F26」に格納された抽籤値「128」が取得される。また、例えば、抽籤対象役が、その抽籤値がRT状態により変化する内部当籤役「F_RT3リプ_1st」であり、RT状態がRT2状態である場合には、図96に示す2バイト内部抽籤値テーブルからアドレス「dRT2B00F13456」に格納された抽籤値「1800」が取得される。
また、S310の処理において、例えば、抽籤対象役が、その抽籤値が設定値により変化する内部当籤役「F_強チリ1」である場合には、図96に示す1バイト設定別内部抽籤値テーブルに規定されている6種類の抽籤値「150(設定1),150(設定2),150(設定3),150(設定4),160(設定5),170(設定6)」の中から設定値に対応する抽籤値が取得される。この際、設定値に対応する抽籤値の取得は、判定データに設定値データを加算(S309の処理)して求められたアドレスを指定することにより取得される。それゆえ、例えば、抽籤対象役が「F_強チリ1」であり、設定値が「6」(設定値データが「5」)である場合には、アドレス「dNMLB00F289+5」に格納された抽籤値「170」が取得される。
なお、本実施形態では、例えば内部当籤役「F_維持リプA」のように、その抽籤値がRT状態及び設定値の両方に依存する役の場合には、内部抽籤値テーブル及び設定別内部抽籤値テーブルの両方を参照して、抽籤値が取得される。
次いで、メインCPU101は、乱数格納領域に格納された内部当籤役抽籤用の乱数値(0〜65535のいずれか)を取得する(S311)。
次いで、メインCPU101は、抽籤実行処理を行う(S312)。この処理では、メインCPU101は、S310で取得された抽籤値に、S311で取得された乱数値を加算し、その加算結果を抽籤結果(抽籤対象役の当籤/非当籤)とする。なお、この抽籤実行処理において、抽籤値と乱数値との和が65535を超えた場合(オーバーフローした場合)、抽籤対象役が当籤した(抽籤対象役が内部当籤役として決定された)と判定される。
次いで、メインCPU101は、乱数値に抽籤値を加算した値(抽籤実行後の乱数値)を新たな乱数値として、乱数格納領域に保存する(S313)。次いで、メインCPU101は、抽籤実行処理で当籤したか否か(オーバーフローが発生したか否か)を判別する(S314)。
S314において、メインCPU101が、抽籤実行処理で当籤したと判別したとき(S314がYES判定の場合)、メインCPU101は、内部抽籤テーブルを参照して当籤した内部当籤役に対応する当り要求フラグステータス(「特賞当籤番号+小役当籤番号」の値)を取得する(S315)。例えば、一般遊技中において、抽籤対象役が「F_確チリリプ」であるときの抽籤実行処理で当籤した場合、S315の処理では、当り要求フラグステータス「(00H*25H)+02H」(特賞当籤番号=0、小役当籤番号=2)が取得される。そして、S315の処理後、メインCPU101は、内部抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)のS205に移す。
一方、S314において、メインCPU101が、抽籤実行処理で当籤していないと判別したとき(S314がNO判定の場合)、メインCPU101は、内部抽籤テーブルにおいて抽籤対象役を次の役に更新し、抽籤回数を1減算する(S316)。次いで、メインCPU101は、減算後の抽籤回数が「0」であるか否かを判別する(S317)。
S317において、メインCPU101が、減算後の抽籤回数が「0」でないと判別したとき(S317がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS305の処理に戻し、S305以降の処理を繰り返す。
一方、S317において、メインCPU101が、減算後の抽籤回数が「0」であると判別したとき(S317がYES判定の場合)、すなわち、内部当籤役が「はずれ」である場合、メインCPU101は、ハズレステータスをセットする(S318)。なお、「ハズレステータス」は、特賞当籤番号及び小役当籤番号のいずれもが「0」となる当り要求フラグステータスに対応する。そして、S318の処理後、メインCPU101は、内部抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)のS205に移す。
本実施形態では、上述のようにして内部抽籤処理が行われる。なお、上述した内部抽籤処理中のS302〜S305の処理は、メインCPU101が、図93Aのソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。その中でも、S305の判定データの取得処理は、図93A中のソースコード「LDIN AC,(HL)」により実行される。
ソースプログラム上において、例えば、ソースコード「LDIN ss,(HL)」が実行されると、HLレジスタ(ペアレジスタ)にセットされたアドレス及び該アドレスに「1」を加算したアドレスで指定されるメモリの内容(データ)が、ss(BC、DE、AC、AE又はBD)ペアレジスタにロードされるとともに、HLレジスタにセットされているアドレスが+2更新(2加算)される。それゆえ、図93A中のソースコード「LDIN AC,(HL)」が実行されると、HLレジスタ(ペアレジスタ)にセットされたアドレス及び該アドレスに1加算したアドレスで指定されるメモリの内容(データ)が、ACレジスタにロードされるとともに、HLレジスタにセットされているアドレスが+2更新(2加算)される。なお、S305の判定データの取得処理では、上述のように、この「LDIN」命令(所定の読み出し命令)により、Aレジスタに、判定データ(「抽籤値選択テーブルor抽籤係数テーブル」の値)が格納され、Cレジスタに当り要求フラグステータス(「特賞当籤番号+小役当籤番号」の値)が格納される。
上述のように、内部抽籤処理中のS305の判定データの取得処理では、一つの命令コード(「LDIN」命令)により、データのロード処理及びアドレスの更新処理の両方を行うことができる。この場合、ソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令コードを省略することができ、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。
また、上述した内部抽籤処理中のS308及びS309の処理は、メインCPU101が、図93Bのソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。その中で、S309の設定値データ(0〜5のいずれか)の加算処理は、メインCPU101が図93B中のソースコード「MUL A,6」及び「ADDQ A,(.LOW.wWAVENUM)」をこの順で実行することにより行われる。なお、「MUL」命令及び「ADDQ」命令はともに、メインCPU101専用命令コードであり、「ADDQ」命令は、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行うメインCPU101専用命令コードである。
ソースプログラム上において、例えば、ソースコード「MUL A,n」が実行されると、Aレジスタの格納データと、1バイトの整数nとを乗算し、その乗算結果をAレジスタに格納する。それゆえ、図93B中のソースコード「MUL A,6」では、Aレジスタの内容(格納データ)に、1バイトの整数6が乗算され、その乗算結果がAレジスタに格納される。なお、この乗算処理は、マイクロプロセッサ91に含まれる演算回路107(図9参照)により実行される。すなわち、本実施形態のパチスロ1では、ソースプログラム上における乗算処理及び除算処理を実行するための演算専用回路(演算回路107)が設けられているので、乗算処理及び除算処理の効率化を図ることができる。
また、ソースプログラム上において、例えば、ソースコード「ADDQ r,(k)」が実行されると、Qレジスタの格納データ(上位側アドレス値)及び1バイトの整数k(直値:下位側アドレス値)で指定されたアドレスのメモリの内容(格納データ)に、rレジスタ(A、B、C、D、E、H又はLレジスタ)の格納データが加算され、該加算結果がrレジスタに格納される。それゆえ、図93B中のソースコード「ADDQ A,(.LOW.wWAVENUM)」が実行されると、Qレジスタの格納データ及び1バイトの整数値「.LOW.wWAVENUM」で指定されたアドレスのメモリの内容(設定値データ)にAレジスタの内容(格納データ)が加算され、該加算結果がAレジスタに格納される。
すなわち、図93Bに示す例では、S309の設定値の加算処理において、抽籤テーブル選択用相対値に係数「6」を乗算して、その乗算値に設定値データを加算することにより、抽籤対象役の抽籤値が格納された抽籤テーブルのアドレスを算出している。
上述のように、本実施形態では、内部抽籤処理において、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いたメインCPU101専用命令コード(「ADDQ」命令)が用いられており、この命令コードを用いれば、直値により、メインROM102、メインRAM103やメモリーマップI/Oにアクセスすることができる。それゆえ、内部抽籤処理のソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令を省略することができ、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。
[図柄設定処理]
次に、図97〜図100を参照して、メインフロー(図82参照)中のS205で行う図柄設定処理について説明する。
図97は、図柄設定処理の手順を示すフローチャートである。図98は、特賞(ボーナス)当籤番号及び小役当籤番号と、内部当籤役との対応表である。なお、図98では、「はずれ(00)」に対応する特賞当籤番号及び小役当籤番号の図示は省略している。また、図99は、図柄設定処理中のS324〜S330の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図であり、図100は、図柄設定処理のソースプログラム上で、実際に参照される当り要求フラグテーブル(フラグデータテーブル、当籤フラグテーブルデータ)の構成の一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、内部抽籤処理で取得された当り要求フラグステータスに基づいて、特賞当籤番号及び小役当籤番号を抽出し、該抽出された特賞当籤番号及び小役当籤番号をメインRAM103内の当籤番号格納領域(不図示)に保存する(S321)。
本実施形態では、図98に示すように、特賞(ボーナス)当籤番号「1」及び「2」には、それぞれ、内部
当籤役「F_BB1」及び「F_BB2」が対応付けられている。また、小役当籤番号「1」〜「36」には、それぞれ、内部当籤役「F_チリリプ」〜「F_RB役4」が対応付けられている。そして、図94で説明したように、当り要求フラグステータスの値は、特賞当籤番号に特賞番号(本実施形態では「37(16進数では25H)」)を乗算した値に、小役当籤番号を加算した値である。それゆえ、S321の処理において、当り要求フラグステータスの値から特賞当籤番号及び小役当籤番号を抽出するため、本実施形態では、メインCPU101は、当り要求フラグステータスの値を特賞番号(「37」)で除算する。その結果、除算処理により生成された、商の値が特賞当籤番号(10進数で0〜2のいずれか)となり、余りの値が小役当籤番号(10進数で0〜36のいずれか)となる。
次いで、メインCPU101は、抽出された小役当籤番号に基づいて、小役が当籤したか否かを判別する(S322)。この処理において、小役当籤番号が1〜36のいずれかである場合には、メインCPU101は、小役が当籤したと判定し、小役当籤番号が0である場合には、メインCPU101は、小役が当籤しなかったと判定する。
S322において、メインCPU101が、小役が当籤していないと判別したとき(S322がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS331の処理を行う。一方、S322において、メインCPU101が、小役が当籤したと判別したとき(S322がYES判定の場合)、メインCPU101は、小役当籤番号を減算結果の初期値としてセットする(S323)。
次いで、メインCPU101は、当り要求フラグテーブル(図100参照)をセットする(S324)。次いで、メインCPU101は、減算結果を1減算し、該減算結果を更新する(S325)。次いで、メインCPU101は、減算結果が「0」未満であるか否かを判別する(S326)。
S326において、メインCPU101が、減算結果が「0」未満でないと判別したとき(S326がNO判定の場合)、メインCPU101は、ビット数算出処理を行う(S327)。なお、S327のビット数算出処理では、当り要求フラグテーブルに規定されている、小役当籤番号に対応する当り要求フラグデータの格納領域のブロック数を取得する。
なお、本実施形態では、当り要求フラグ格納領域(内部当籤役格納領域)において、当り要求格納領域0〜7のブロックと、当り要求格納領域8〜11のブロックとが設けられている。それゆえ、S327のビット数算出処理で取得される当り要求フラグデータの格納領域のブロック数の最大値は「2」となる。例えば、内部当籤役が「F_確チリリプ」である場合には、当り要求フラグテーブル(図100参照)に示すように、当り要求格納領域0〜7のブロックに含まれる格納領域7と、当り要求格納領域8〜11のブロックに含まれる格納領域9にそれぞれ当り要求フラグデータが規定されているので、S327のビット数算出処理で取得される当り要求フラグデータの格納領域のブロック数は「2」となる。
次いで、メインCPU101は、ビット数算出処理を行う(S328)。なお、S328のビット数算出処理では、当り要求フラグテーブル(図100参照)において規定されるブロック単位の当り要求フラグデータのバイト数を算出する。例えば、内部当籤役が「F_確チリリプ」である場合には、当り要求フラグテーブル(図100参照)に示すように格納領域7及び格納領域9ではともに1バイトの当り要求フラグデータが格納されるので、S328のビット数算出処理で取得されるブロック単位の当り要求フラグデータのバイト数は1バイトとなる。なお、図100に記載のテーブルにおいて、格納領域7に格納される当り要求フラグデータには「10000000B |01000000B」と記載されているが、これは、格納領域7に格納される当り要求フラグデータが「10000000B」又は(「|」は論理和の記号)「01000000B」であることを意味する。
なお、上述したS325〜S328の処理は、小役当籤番号の回数だけ繰り返される。例えば、内部当籤役が「F_確チリリプ」(小役当籤番号が「2」)である場合には、上述したS325〜S328の処理は、2回繰り返される。また、S325〜S328の処理が複数回繰り返される場合には、S327及びS328のビット数算出処理でそれぞれ取得されるブロック数及びブロック単位の当り要求フラグデータのバイト数は、別の格納領域に保存される。また、上述したS325〜S328の処理により得られたブロック数及びブロック単位の当り要求フラグデータのバイト数は、当り要求フラグデータの格納先を指定する情報(オンビット情報)となる。
ここで再度、S326の処理に戻って、S326において、メインCPU101が、減算結果が「0」未満であると判別したとき(S326がYES判定の場合)、メインCPU101は、当り要求フラグ格納領域(内部当籤役格納領域)のセット処理を行う(S329)。この際、メインCPU101は、上述したS325〜S328の処理により得られたブロック数及びブロック単位の当り要求フラグデータのバイト数(オンビット情報)に基づいて、チェック(更新)対象となる当り要求フラグ格納領域のみをセットする。具体的には、チェック(更新)対象となる当り要求フラグ格納領域のアドレスをDEレジスタに格納する(図99参照)。
次いで、メインCPU101は、圧縮データ格納処理を行う(S330)。この処理では、メインCPU101は、主に、当り要求フラグデータをチェック(更新)対象となる当り要求フラグ格納領域内の所定の格納領域に転送(展開)する処理を行う。圧縮データ格納処理の詳細については、後述の図101を参照しながら後で説明する。
S330の処理後又はS322がNO判定の場合、メインCPU101は、持越役格納領域(図31参照)を参照して、持越役があるか否かを判別する(S331)。S331において、メインCPU101が、持越役があると判別したとき(S331がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS334の処理を行う。
一方、S331において、メインCPU101が、持越役がないと判別したとき(S331がNO判定の場合)、メインCPU101は、S321の処理で抽出された特賞当籤番号に基づいて、ボーナス役(BB1又はBB2)が当籤したか否かを判別する(S332)。
S332において、メインCPU101が、ボーナス役が当籤していないと判別したとき(S332がNO判定の場合)、メインCPU101は、図柄判定処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)のS206に移す。
一方、S332において、メインCPU101が、ボーナス役が当籤したと判別したとき(S332がYES判定の場合)、メインCPU101は、当籤した特賞当籤番号を持越役格納領域に格納する(S333)。
S333の処理後又はS331がNO判定の場合、メインCPU101は、特賞当籤番号を当籤番号格納領域(不図示)にセットし、当り要求フラグ格納領域に当り要求フラグデータをセットし、RT状態をRT5状態にセットし、RT遊技数(RT1状態の消化ゲーム数)をクリア(「0」)する(S334)。そして、S334の処理後、メインCPU101は、図柄設定処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)のS206に移す。
本実施形態では、上述のようにして図柄設定処理が行われる。上述した図柄設定処理中のS324〜S330の処理(入賞に係るデータの圧縮・展開処理)は、メインCPU101が、図99のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。その中で、S330の圧縮データ格納処理は、メインCPU101が図99中のソースコード「CALLF SB_BTEP_00」を実行することにより行われる。
「CALLF」命令は、上述のようにメインCPU101専用の2バイト命令コードであり、図99中のソースコード「CALLF SB_BTEP_00」が実行されると、「SB_BTEP_00」で指定されているアドレスに、処理をジャンプさせ、圧縮データ格納処理が開始される。なお、S330の圧縮データ格納処理では、上述のように、当り要求フラグテーブルに格納された当り要求フラグデータ(圧縮データ)が、対応する当り要求フラグ格納領域に展開(コピー)される。
また、上述した図柄設定処理中のS329の当り要求フラグ格納領域のアドレスのセット処理は、メインCPU101が図99中のソースコード「LDQ DE,.LOW.wWAVEBIT」を実行することにより行われる。すなわち、図柄設定処理中のS329の処理は、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行うメインCPU101専用の「LDQ」命令により行われる。この場合、図柄設定処理のソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令コードを省略することができ、その分、図柄設定処理のソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。
さらに、本実施形態では、上述した図柄設定処理中のS324〜S330で説明した処理手順で入賞に係るデータの圧縮・展開処理を行い、かつ、その処理の中で上述したメインCPU101専用命令コードを用いることにより、入賞に係るデータの圧縮・展開処理の効率化を図ることができるとともに、限られたメインRAM103の容量を有効活用することができる。
[圧縮データ格納処理]
次に、図101を参照して、例えば、図柄判定処理(図97参照)中のS330で行う圧縮データ処理について説明する。図101は、圧縮データ格納処理の手順を示すフローチャートである。
なお、図101に示す圧縮データ格納処理は、図柄判定処理(図97参照)中のS330だけでなく、後述の図柄コード取得処理(後述の図128参照)中のS649においても実行される。図柄判定処理(図97参照)中のS330で実行される圧縮データ格納処理では、処理対象となるフラグデータは当り要求フラグデータ(当籤役に係るフラグデータ)となるが、後述の図柄コード取得処理(後述の図128参照)中のS649で実行される圧縮データ格納処理では、処理対象となるフラグデータは入賞作動フラグデータ(入賞役に係るフラグデータ)である。そして、処理対象となるフラグデータの種別が異なること以外は、両者の処理は同じ処理になる。
それゆえ、図101のフローチャートでは、処理対象とするフラグデータを「処理対象フラグデータ」と記し、処理対象となるフラグテーブルを「処理対象フラグテーブル」と記す。また、この記載に合わせて、以下の圧縮データ格納処理の説明においても、当り要求フラグデータ又は入賞作動フラグデータを「処理対象フラグデータ」と称し、当り要求フラグテーブル(図100参照)又は後述の図柄対応入賞作動テーブル(例えば、後述の図130A等参照)を「処理対象フラグテーブル」と称す。
まず、メインCPU101は、格納先チェックビットをセットする(S341)。この処理では、格納先チェックビットはAレジスタ以外のレジスタに格納される。
格納先チェックビットは、処理対象フラグデータの格納先(転送先)となるブロックを指定するための1バイトのデータである。本実施形態では、当り要求フラグ格納領域及び入賞作動フラグ格納領域はともに、2つのブロック(格納領域0〜7のブロック及び格納領域8〜11のブロック)で構成される。そして、例えば、内部当籤役「F_確チリリプ」が決定された場合には、図100の当り要求フラグテーブルに示すように格納領域7及び格納領域9のそれぞれに当り要求フラグデータが格納されるので(格納先のブロック数が「2」になるので)、S341の処理では、格納先チェックビットとして、「00000011B」がセットされる。なお、この1バイトのデータのビット0の値(1/0)が格納領域0〜7のブロック内の格納先の有無に対応し、ビット1の値(1/0)が格納領域8〜11のブロック内の格納先の有無に対応する。
次いで、メインCPU101は、バイト単位の転送カウンタの値を「8」にセットする(S342)。本実施形態では、各ブロックのバイト数が「8」であるので、転送カウンタの初期値には「8」がセットされる。
次いで、格納先チェックビットから転送指示ビットの値を抽出する(S343)。なお、転送指示ビットは、格納先チェックビット内のビット0のデータに対応し、S343の処理では、1バイトのレジスタに格納されている格納先チェックビットを1回(1ビット分)右シフトすることにより、転送指示ビットが抽出される。具体的には、格納先チェックビットが格納された1バイトのレジスタ(Aレジスタ以外のレジスタ)を1回右シフトすると、ビット7〜ビット1に格納されているデータがそれぞれビット6〜ビット0に移動するとともに、シフト前のビット0のデータが出力される。そして、このシフト処理により出力されたデータが転送指示ビットの値となる。
次いで、メインCPU101は、抽出された転送指示ビットの値に基づいて、転送指示があるか否かを判別する(S344)。この処理では、メインCPU101は、抽出された転送指示ビットの値が「1」である場合に転送指示があると判定する。例えば、格納先チェックビットとして、「00000011B」がセットされた場合、1回目(格納領域の1ブロック目に対応)及び2回目(格納領域の2ブロック目に対応)のS344の判定処理では、転送指示ありの判定となるが、3回目以降のS344の判定処理では、転送指示なしの判定となる。
S344において、メインCPU101が、転送指示がないと判別したとき(S344がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS354の処理を行う。
一方、S344において、メインCPU101が、転送指示があると判別したとき(S344がYES判定の場合)、メインCPU101は、処理対象フラグテーブルからバイト単位格納先指定情報を取得する(S345)。この処理では、バイト単位格納先指定情報として、処理対象フラグテーブル内の処理対象役(当籤役又は入賞役)のフラグデータが格納された領域の先頭アドレスに格納されている、転送先を示す1バイトのデータが取得される。例えば、内部当籤役が「F_確チリリプ」である場合には、図100に示す当り要求フラグテーブル内の「F_確チリリプ」のフラグデータが格納された領域の先頭アドレスに格納されている、格納領域7を転送先として指定する1バイトデータ「10000000B」がバイト単位格納先指定情報として取得される。
次いで、メインCPU101は、処理対象フラグテーブル内で参照するアドレスの更新処理(アドレスを1加算する処理)を行う(S346)。また、この処理では、メインCPU101は、処理対象フラグデータの格納(転送)先となるブロックの先頭格納領域を指定するアドレスを初期アドレスとしてセットする。例えば、1ブロック目の処理では、S346の処理において、初期アドレスとして格納領域0のアドレスがセットされ、2ブロック目の処理では、S346の処理において、初期アドレスとして格納領域8のアドレスがセットされる。
次いで、メインCPU101は、バイト単位格納先指定情報から転送指示ビットの値を抽出する(S347)。なお、ここでいう転送指示ビットは、バイト単位格納先指定情報のビット0に対応し、S347の処理では、1バイトのレジスタに格納されているバイト単位格納先指定情報を1回右シフトすることにより、転送指示ビットの値を抽出する(ビット0のデータを出力する)。
次いで、メインCPU101は、S347の処理で抽出された転送指示ビットの値に基づいて、転送指示があるか否かを判別する(S348)。この処理では、メインCPU101は、抽出された転送指示ビットの値が「1」である場合、転送指示があると判定する。例えば、バイト単位格納先指定情報として、「00000010B」がセットされた場合、2回目(1ブロック目の格納領域1又は2ブロック目の格納領域9)のS347の処理でビット1のデータ「1」が転送指示ビットの値として出力され転送指示ありの判定となるが、1回目及び3〜8回目のS347の処理では、転送指示なしの判定となる。
S348において、メインCPU101が、転送指示がないと判別したとき(S348がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS351の処理を行う。
一方、S348において、メインCPU101が、転送指示があると判別したとき(S348がYES判定の場合)、メインCPU101は、現在セットされている処理対象フラグテーブル内のアドレスに格納されている処理対象フラグデータ(当り要求フラグデータ又は入賞作動フラグデータ)を、指定された格納領域に転送(コピー)する(S349)。
例えば、内部当籤役が「F_確チリリプ」であり、現在の処理が1ブロック目の格納領域(格納領域0〜7)に対して行われている場合には、バイト単位格納先指定情報が「10000000B」(格納領域7を格納先として指定するデータ)となるので、8回目のS347の処理で転送指示があると判定され、その後のS349の処理で、当り要求フラグデータ「10000000B」、「01000000B」、「00100000B」及び「00010000B」のいずれかが、当り要求フラグ格納領域の格納領域7に転送(コピー)される。
次いで、メインCPU101は、処理対象フラグテーブル内で参照するアドレスの更新処理(アドレスを1加算する処理)を行う(S350)。
S350の処理後又はS348がNO判定の場合、メインCPU101は、処理対象フラグデータの格納先となる格納領域を指定するアドレスの更新処理(アドレスを1加算する処理)を行う(S351)。次いで、メインCPU101は、転送カウンタの値を1減算する(S352)。
次いで、メインCPU101は、転送カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S353)。S353において、メインCPU101が、転送カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S353がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS347の処理に戻し、S347以降の処理を繰り返す。
一方、S353において、メインCPU101が、転送カウンタの値が「0」であると判別したとき(S353がYES判定の場合)、メインCPU101は、現在の格納先チェックビットに転送指示対象が残っているか否かを判別する(S354)。この処理では、メインCPU101は、現処理時点において、格納先チェックビット内に「1」が格納されているビットが残っているか否かを判別する。そして、メインCPU101は、格納先チェックビット内に「1」が格納されているビットが残っている場合、すなわち、処理対象となるブロックが存在する場合には、現在の格納先チェックビットに転送指示対象が残っていると判定する。
S354において、メインCPU101が、現在の格納先チェックビットに転送指示対象が残っていると判別したとき(S354がYES判定の場合)、メインCPU101は、処理をS342の処理に戻し、S342以降の処理を繰り返す。一方、S354において、メインCPU101が、現在の格納先チェックビットに転送指示対象が残っていないと判別したとき(S354がNO判定の場合)、メインCPU101は、圧縮データ格納処理を終了し、処理を例えば図柄判定処理(図97参照)中のS331に移す。
[第2インターフェースボード制御処理(規定外)]
次に、図102を参照して、メインフロー(図82参照)中のS207で行う第2インターフェースボード制御処理について説明する。図102は、第2インターフェースボード制御処理の手順を示すフローチャートである。なお、この処理は、メインRAM103内の規定外作業領域(図12C参照)で行われる。また、この第2インターフェースボード制御処理で用いられるプログラムはメインROM102内の規定外エリアに格納されている(図12B参照)。
まず、メインCPU101は、スタックポインタ(SP)にセットされているメインRAM103内のスタックエリアのアドレスデータを退避させる(S361)。次いで、メインCPU101は、メインRAM103内の規定外スタックエリアのアドレスデータをスタックポインタ(SP)にセットする(S362)。
次いで、メインCPU101は、ナビデータを取得する(S363)。次いで、メインCPU101は、ナビ変換テーブルをメインRAM103内の規定外作業領域にセットする(S364)。
次いで、メインCPU101は、ナビ変換テーブルを参照して第2インターフェース用押し順番号を取得する(S365)。次いで、メインCPU101は、取得した第2インターフェース用押し順番号を、規定外作業領域に設けられた規定外押し順番号格納領域(不図示)に格納する(S366)。次いで、メインCPU101は、規定外作業領域に設けられた押下位置テーブル選択カウンタの値に「0」をセットする(S367)。
次いで、メインCPU101は、取得したナビデータが押し順ナビ(押し順小役用のナビデータ)であるか否かを判別する(S368)。S368において、メインCPU101が、取得したナビデータが押し順ナビであると判別したとき(S368がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS372の処理を行う。
一方、S368において、メインCPU101が、取得したナビデータが押し順ナビでないと判別したとき(S368がNO判定の場合)、メインCPU101は、取得したナビデータがBB1停止操作用のナビデータ(10)であるか否かを判別する(S369)。
S369において、メインCPU101が、取得したナビデータがBB1停止操作用のナビデータであると判別したとき(S369がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS371の処理を行う。一方、S369において、メインCPU101が、取得したナビデータがBB1停止操作用のナビデータでないと判別したとき(S369がNO判定の場合)、メインCPU101は、押下位置テーブル選択カウンタの値に「1」を加算する(S370)。S370において、押下位置テーブル選択カウンタの値に「1」を加算する処理は、押下位置テーブル(不図示)からBB2の押下位置を取得するために行われる処理である。
S370の処理後又はS369がYES判定の場合、メインCPU101は、押下位置テーブル選択カウンタの値に「1」を加算する(S371)。S371において、押下位置テーブル選択カウンタの値に「1」を加算する処理は、押下位置テーブル(不図示)からBB1又はBB2の押下位置を取得するために行われる処理である。
S371の処理後又はS368がYES判定の場合、メインCPU101は、押下位置テーブル選択カウンタの値に基づいて、押下位置テーブル(不図示)を選択する(S372)。次いで、メインCPU101は、選択した押下位置テーブルを参照して、3リール分(左リール3L、中リール3C及び右リール3R)の押下位置データを取得する(S373)。次いで、メインCPU101は、取得した押下位置データを規定外作業領域に設けられた規定外押下位置格納領域(不図示)に格納する(S374)。S367〜S371の処理により、ナビデータが押し順ナビであれば、押下位置テーブル選択カウンタの値は「0」となり、ナビデータがBB1停止操作用のナビデータであれば、押下位置テーブル選択カウンタの値は「1」となり、ナビデータがBB2停止操作用のナビデータであれば、押下位置テーブル選択カウンタの値は「2」となる。すなわち、ナビデータに基づいて、押下位置データが取得される。
次いで、メインCPU101は、第2インターフェースボード出力処理を行う(S375)。なお、第2インターフェースボード出力処理の詳細については、後述の図103を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、全レジスタの復帰処理を行う(S376)。次いで、メインCPU101は、S361で退避させたスタックエリアのアドレスデータをスタックポインタ(SP)にセットする(S377)。そして、S377の処理後、メインCPU101は、第2インターフェースボード制御処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)のS208に移す。
[第2インターフェースボード出力処理]
次に、図103を参照して、第2インターフェースボード制御処理(図102参照)中のS375で行う第2インターフェースボード出力処理について説明する。図103は、第2インターフェースボード出力処理の手順を示すフローチャートである。なお、この第2インターフェースボード出力処理は、メインRAM103の規定外作業領域で行われる。
まず、メインCPU101は、第2インターフェース用シリアル回線(第2シリアル通信回路115:SCU2)を介して送信動作が行われているか否かを判別する(S381)。S381において、メインCPU101が、第2インターフェース用シリアル回線を介して送信動作が行われていると判別したとき(S381がYES判定の場合)、メインCPU101は、第2インターフェースボード出力処理を終了し、処理を第2インターフェースボード制御処理(図102参照)のS376に移す。
一方、S381において、メインCPU101が、第2インターフェース用シリアル回線を介して送信動作が行われていないと判別したとき(S381がNO判定の場合)、メインCPU101は、規定外作業領域に設けられたループカウンタの値に「3」(リールの個数)をセットし、シリアル通信用サム値に初期値「1」をセットする(S382)。次いで、メインCPU101は、第2インターフェース用シリアル回線(第2シリアル通信回路115:SCU2)を介して、送信開始データを送信する(S383)。
次いで、メインCPU101は、所定のリール(回胴)の規定外押下位置格納領域を参照し、所定のリールの押下位置データを取得する(S384)。次いで、メインCPU101は、参照する規定外押下位置格納領域を次の対象リール(回胴)のそれに更新する(S385)。
次いで、メインCPU101は、パルス変換データ(不図示)及び取得した押下位置データに基づいて、押下位置データ(図柄位置)に対応するパルス数データを取得する(S386)。なお、押下位置データ(図柄位置)とパルス数データとの対応関係の詳細については省略するが、例えば、取得した押下位置データ(図柄位置)が「3」(左リール3Lでは図柄「白7」)である場合には、パルス数データとして「38」が取得され、押下位置データ(図柄位置)が「10」(左リール3Lでは図柄「リプレイ」)である場合には、パルス数データとして「155」が取得される。また、例えば、取得した押下位置データ(図柄位置)が「12」(左リール3Lでは図柄「青7」)である場合には、パルス数データとして「189」が取得され、押下位置データ(図柄位置)が「15」(左リール3Lでは図柄「リプレイ」)である場合には、パルス数データとして「239」が取得される。
次いで、メインCPU101は、取得したパルス数データを第2インターフェース用シリアル回線(第2シリアル通信回路115:SCU2)を介して送信する(S387)。次いで、メインCPU101は、シリアル通信用サム値にパルス数データを加算する(S388)。次いで、メインCPU101は、ループカウンタの値を1減算する(S389)。
次いで、メインCPU101は、ループカウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S390)。S390において、メインCPU101が、ループカウンタの値が「0」でないと判別したとき(S390がNO判定の場合)、メインCPU101は、対象リールを次のリールに変更するとともに、処理をS384に戻し、S384以降の処理を繰り返す。
一方、S390において、メインCPU101が、ループカウンタの値が「0」であると判別したとき(S390がYES判定の場合)、メインCPU101は、シリアル通信用サム値を第2インターフェース用シリアル回線(第2シリアル通信回路115:SCU2)を介して送信する(S391)。そして、S391の処理後、メインCPU101は、第2インターフェースボード出力処理を終了し、処理を第2インターフェースボード制御処理(図102参照)のS376に移す。
[状態別制御処理]
次に、図104を参照して、メインフロー(図82参照)中のS208で行う状態別制御処理について説明する。図104は、状態別制御処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、サブフラグ変換処理を行う(S401)。この処理では、メインCPU101は、内部当籤役をサブフラグ(図36及び図37参照)に変換する処理を行う。なお、サブフラグ変換処理の詳細については、後述の図105を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、ナビセット処理を行う(S402)。この処理では、メインCPU101は、RT状態、遊技状態及び小役当籤番号に基づいてナビデータを取得する。なお、ナビセット処理の詳細については、後述の図108を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、現在のRT状態がRT4状態であるか否かを判別する(S403)。S403において、メインCPU101が、現在のRT状態がRT4状態でないと判別したとき(S403がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS406の処理を行う。
一方、S403において、メインCPU101が、現在のRT状態がRT4状態であると判別したとき(S403がYES判定の場合)、メインCPU101は、フラグ変換処理を行う(S404)。この処理では、メインCPU101は、サブフラグをサブフラグEX(図36参照)に変換するためのフラグ変換抽籤処理(サブフラグデータの圧縮処理)を行う。このフラグ変換処理により、19種類(ハズレも含む)のサブフラグが、9種類(ハズレも含む)のサブフラグEXに変換(圧縮)される。なお、フラグ変換処理の詳細については、後述の図111を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、サブフラグ圧縮処理を行う(S405)。この処理では、メインCPU101は、サブフラグEXをサブフラグD(図36参照)に変換し、サブフラグデータのさらなる圧縮処理を行う。このサブフラグ圧縮処理により、9種類(ハズレも含む)のサブフラグEXが、7種類(ハズレも含む)のサブフラグDに変換(圧縮)される。
S405の処理後又はS403がNO判定の場合、メインCPU101は、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判別する(S406)。
S406において、メインCPU101が、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判別したとき(S406がYES判定の場合)、メインCPU101は、通常中スタート時処理を行う(S407)。なお、通常中スタート時処理の詳細については、後述の図112を参照しながら後で説明する。そして、S407の処理後、メインCPU101は、状態別制御処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)のS209に移す。
一方、S406において、メインCPU101が、現在の遊技状態が通常遊技状態でないと判別したとき(S406がNO判定の場合)、メインCPU101は、現在の遊技状態がCZであるか否かを判別する(S408)。
S408において、メインCPU101が、現在の遊技状態がCZであると判別したとき(S408がYES判定の場合)、メインCPU101は、CZ中スタート時処理を行う(S409)。なお、CZ中スタート時処理の詳細については、後述の図113を参照しながら後で説明する。そして、S409の処理後、メインCPU101は、状態別制御処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)のS209に移す。
一方、S408において、メインCPU101が、現在の遊技状態がCZでないと判別したとき(S408がNO判定の場合)、メインCPU101は、現在の遊技状態が通常ARTであるか否かを判別する(S410)。
S410において、メインCPU101が、現在の遊技状態が通常ARTであると判別したとき(S410がYES判定の場合)、メインCPU101は、通常ART中スタート時処理を行う(S411)。なお、通常ART中スタート時処理の詳細については、後述の図117を参照しながら後で説明する。そして、S411の処理後、メインCPU101は、状態別制御処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)のS209に移す。
一方、S410において、メインCPU101が、現在の遊技状態が通常ARTでないと判別したとき(S410がNO判定の場合)、メインCPU101は、現在の遊技状態がCTであるか否かを判別する(S412)。
S412において、メインCPU101が、現在の遊技状態がCTであると判別したとき(S412がYES判定の場合)、メインCPU101は、CT中スタート時処理を行う(S413)。なお、CT中スタート時処理の詳細については、後述の図118を参照しながら後で説明する。そして、S413の処理後、メインCPU101は、状態別制御処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)のS209に移す。
一方、S412において、メインCPU101が、現在の遊技状態がCTでないと判別したとき(S412がNO判定の場合)、メインCPU101は、現在の遊技状態がボーナス状態であるか否かを判別する(S414)。
S414において、メインCPU101が、現在の遊技状態がボーナス状態であると判別したとき(S414がYES判定の場合)、メインCPU101は、BB中スタート時処理を行う(S415)。なお、BB中スタート時処理の詳細については、後述の図125を参照しながら後で説明する。そして、S415の処理後、メインCPU101は、状態別制御処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)のS209に移す。
一方、S414において、メインCPU101が、現在の遊技状態がボーナス状態でないと判別したとき(S414がNO判定の場合)、メインCPU101は、その他処理を行う(S416)。この処理では、メインCPU101は、上記各種判定処理で対象となった遊技状態以外の遊技状態に応じた処理を行う。例えば、現在の遊技状態がART準備状態である場合には、ART準備状態に対応した処理を行う。そして、S416の処理後、メインCPU101は、状態別制御処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)のS209に移す。
[サブフラグ変換処理]
次に、図105〜図107を参照して、状態別制御処理(図104参照)中のS401で行うサブフラグ変換処理について説明する。図105は、サブフラグ変更処理の手順を示すフローチャートである。また、図106は、サブフラグ変更処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図であり、図107は、サブフラグ変換処理のソースプログラム上で、実際に参照されるサブフラグ変換テーブル(変換テーブル)の構成の一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、小役当籤番号(0〜36)を取得する(S421)。次いで、メインCPU101は、現在、ボーナス作動中であるか否かを判別する(S42
2)。
S422において、メインCPU101が、現在、ボーナス作動中であると判別したとき(S422がYES判定の場合)、メインCPU101は、小役当籤番号をボーナス作動中のサブフラグに変換して保存する(S423)。この小役当籤番号をボーナス作動中のサブフラグに変換する処理は、メインCPU101が図106中のソースコード「SUB(減算命令) cNHT_RBST−c7HT1_FLA」を実行することにより行われる。そして、本実施形態では、この「SUB」命令の実行により、一律、小役当籤番号をサブフラグ「サボテン(14)」に変換する。そして、S423の処理後、メインCPU101は、サブフラグ変換処理を終了し、処理を状態別制御処理(図104参照)のS402に移す。
一方、S422において、メインCPU101が、現在、ボーナス作動中でないと判別したとき(S422がNO判定の場合)、メインCPU101は、図107に示すサブフラグ変換テーブルをセットする(S424)。この処理では、判定対象とするサブフラグの初期値を「ハズレ(00)」にセットするとともの参照対象とする図107に示すサブフラグ変換テーブル内のブロックの初期アドレスとして、サブフラグ「ハズレ(00)」が格納されているアドレス(「dSBCVTB+1」)をセットする。
次いで、メインCPU101は、現在、参照対象となっているサブフラグ変換テーブル内のブロックに規定されている小役当籤番号のデータが、現ゲームで取得された小役当籤番号に対応するデータであるか否かを判別する(S425)。
S425において、メインCPU101が、参照対象となっているサブフラグ変換テーブル内のブロックに規定されている小役当籤番号のデータが、現ゲームで取得された小役当籤番号に対応するデータでないと判別したとき(S425がNO判定の場合)、メインCPU101は、参照対象とするサブフラグ変換テーブル内のブロックを次のアドレスのブロックに更新する(S426)。次いで、メインCPU101は、サブフラグの値に「1」を加算する(S427)。そして、S427の処理後、メインCPU101は、処理をS425の処理に戻し、S425以降の処理を繰り返す。
一方、S425において、メインCPU101が、参照対象となっているサブフラグ変換テーブル内のブロックに規定されている小役当籤番号のデータが、現ゲームで取得された小役当籤番号に対応するデータであると判別したとき(S425がYES判定の場合)、メインCPU101は、図107に示すサブフラグ変換テーブルを参照して、小役当籤番号に対応付けられたサブフラグ変換制御データ(小役当籤番号のアドレスの次のアドレスに格納された1バイトデータ)を取得し、該サブフラグ変換制御データをメインRAM103に設けられたサブフラグ変換制御データ格納領域(不図示)に格納する(S428)。この処理において、例えば、現ゲームで取得された小役当籤番号が「03」(内部当籤役「F_3連チリリプ」)である場合には、図107に示すサブフラグ変換テーブルを参照して、サブフラグ変換制御データ「00000011B」が取得される。そして、S428の処理後、メインCPU101は、サブフラグ変換処理を終了し、処理を状態別制御処理(図104参照)のS402に移す。
本実施形態では、上述のようにしてサブフラグ変換処理が行われる。なお、上述したサブフラグ変換処理は、メインCPU101が、図106のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。また、サブフラグ変換処理のソースプログラム上で実際に参照される、図107に示すサブフラグ変換テーブルでは、各サブフラグに対してサブフラグ変換制御データ(制御ステータス)が対応付けられている。この際、同種のサブフラグに対しては、同じサブフラグ変換制御データ(制御ステータス)が対応付けられている。
例えば、サブフラグ「3連チリリプA」及び「3連チリリプB」に対しては、サブフラグ変換制御データ(制御ステータス)「00000011B」が共通して割り付けられている。また、例えば、サブフラグ「リーチ目リプ1」〜「リーチ目リプ4」に対しては、サブフラグ変換制御データ(制御ステータス)「00000001B」が共通して割り付けられている。そして、上述した内部当籤役(サブフラグ)をサブフラグEXに変換する際のフラグ変換抽籤処理では、サブフラグ変換制御データ格納領域に格納されたサブフラグ変換制御データ(制御ステータス)に基づいて、抽籤が行われる。
メイン側で管理するフラグ(内部当籤役)をサブ側で管理可能なフラグに変換するためのサブフラグ変換テーブルにおいて、同種の内部当籤役(サブフラグ)に対して共通のサブフラグ変換制御データを設けることにより、該変換テーブルの汎用性が高くなり、機種変更に伴う変換プログラムの変更も軽微な変更で対応可能となるので、開発コストの増大を抑制することができる。
[ナビセット処理]
次に、図108〜図110を参照して、状態別制御処理(図104参照)中のS402で行うナビセット処理について説明する。図108は、ナビセット処理の手順を示すフローチャートである。また、図109は、ナビセット処理中の後述のS434〜S436の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図であり、図110は、ナビセット処理のソースプログラム上で、実際に参照されるナビデータテーブルの構成の一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、サブフラグ変換制御データ格納領域(不図示)にナビセットフラグがセットされているか否かを判別する(S431)。具体的には、メインCPU101は、サブフラグ変換制御データ格納領域を参照し、セットされているサブフラグ変換制御データが、押し順ナビを発生させる小役当籤番号(10〜23)に対応するデータであるか否かを判別する。S431において、メインCPU101が、サブフラグ変換制御データ格納領域にナビセットフラグがセットされていないと判別したとき(S431がNO判定の場合)、メインCPU101は、ナビセット処理を終了し、処理を状態別制御処理(図104参照)のS403に移す。
一方、S431において、メインCPU101が、サブフラグ変換制御データ格納領域にナビセットフラグがセットされていると判別したとき(S431がYES判定の場合)、メインCPU101は、RT状態がRT0又はRT1状態であるか否かを判別する(S432)。S432において、メインCPU101が、RT状態がRT0又はRT1状態でないと判別したとき(S432がNO判定の場合)、メインCPU101は、ナビセット処理を終了し、処理を状態別制御処理(図104参照)のS403に移す。
一方、S432において、メインCPU101が、RT状態がRT0又はRT1状態であると判別したとき(S432がYES判定の場合)、メインCPU101は、遊技状態が一般遊技状態であるか否かを判別する(S433)。S433において、メインCPU101が、遊技状態が一般遊技状態であると判別したとき(S433がYES判定の場合)、メインCPU101は、ナビセット処理を終了し、処理を状態別制御処理(図104参照)のS403に移す。
一方、S433において、メインCPU101が、遊技状態が一般遊技状態でないと判別したとき(S433がNO判定の場合)、メインCPU101は、小役当籤番号を取得する(S434)。次いで、メインCPU101は、図110に示すナビデータテーブルを参照し、小役当籤番号に基づいて、ナビデータ(1〜9のいずれか)を取得する(S435)。
次いで、メインCPU101は、取得したナビデータ(複数の表示列の変動表示の停止操作に関する情報)をメインRAM103内の図示しないナビデータ格納領域(停止操作指示情報格納領域)に格納する(S436)。そして、S436の処理後、メインCPU101は、ナビセット処理を終了し、処理を状態別制御処理(図104参照)のS403に移す。
本実施形態では、上述のようにしてナビセット処理が行われる。なお、上述したナビセット処理中のS434〜S436の処理は、メインCPU101が、図109のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。この一連の処理では、図109に示すように、ソースプログラム上において、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行うメインCPU101専用の「LDQ」命令が用いられる。
ソースプログラム上において、例えば、ソースコード「LDQ A,(k)」が実行されると、Qレジスタの格納データ(上位側アドレス値)と、1バイトの整数k(直値:下位側アドレス値)とで指定されたアドレスのメモリの内容(格納データ)がAレジスタにロードされる。それゆえ、例えば、図109中のソースコード「LDQ A,(wHITFRT)」が実行されると、Qレジスタの格納データと、整数値「wHITFRT」とで指定されるアドレスのメモリの内容がAレジスタにロードされる。
また、ソースプログラム上において、例えば、ソースコード「LDQ (k),A」が実行されると、Aレジスタの格納データが、Qレジスタの格納データ(上位側アドレス値)と、1バイトの整数k(直値:下位側アドレス値)とで指定されたアドレスのメモリにロードされる。それゆえ、例えば、図109中のソースコード「LDQ (wNAVIPTN),A」の実行により、Aレジスタに格納されたデータ(ナビデータ)が、Qレジスタの格納データ(上位側アドレス値)と1バイトの整数値「wNAVIPTN」(下位側アドレス値)とで指定されたアドレスのナビデータ格納領域に格納される。
上述のように、本実施形態では、ナビセット処理において、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いたメインCPU101専用命令コードが用いられ、直値により、メインROM102、メインRAM103やメモリーマップI/Oにアクセスすることができる。この場合、ナビセット処理のソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令を省略することができ、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。
[フラグ変換処理]
次に、図111を参照して、状態別制御処理(図104参照)中のS404で行うフラグ変換処理について説明する。なお、図111は、フラグ変換処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、CT開始時であるか否かを判別する(S441)。
S441において、メインCPU101が、CT開始時でないと判別したとき(S441がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS443の処理を行う。一方、S441において、メインCPU101が、CT開始時であると判別したとき(S441がYES判定の場合)、メインCPU101は、CT中のフラグ変換抽籤に用いるフラグ変換抽籤テーブルのテーブル番号を抽籤で決定し、セットする(S442)。
S442の処理後又はS441がNO判定の場合、メインCPU101は、現在の状態に応じたフラグ変換抽籤テーブルをセットする(S443)。例えば、現在の状態が非ART中のRT4状態である場合には、非ART中フラグ変換抽籤テーブル(図62参照)がセットされ、現在の状態が通常ART中のRT4状態である場合には、ART中フラグ変換抽籤テーブル(図47A及び47B参照)がセットされ、現在の状態がCT中のRT4状態である場合には、CT中フラグ変換抽籤テーブル(図54参照)がセットされる。
次いで、メインCPU101は、セットされたフラグ変換抽籤テーブルを参照し、内部当籤役に基づいてフラグ変換抽籤処理を行う(S444)。なお、実際、この処理では、メインCPU101は、内部当籤役に対応するサブフラグに基づいて、図107に示すサブフラグ変換テーブルから取得されるサブフラグ変換制御データを用いてフラグ変換抽籤処理を行う。
次いで、メインCPU101は、S444のフラグ変換抽籤に当籤したか否かを判別する(S445)。
S445において、メインCPU101が、フラグ変換抽籤に当籤したと判別したとき(S445がYES判定の場合)、メインCPU101は、サブフラグ変換処理を行う(S446)。この処理において、例えば、内部当籤役が「F_1確チリリプ」である場合、すなわち、サブフラグが「3連チリリプB(03)」である場合、フラグ変換抽籤処理に当籤すると、S446のサブフラグ変換処理により、サブフラグ「3連チリリプB(03)」が、サブフラグEX「確定役(06)」又はサブフラグEX「3連チリリプ(07)」に変換される(図36参照)。
S446の処理後、メインCPU101は、現在の遊技状態が非ART状態であるか否かを判別する(S447)。S447において、メインCPU101が、現在の遊技状態が非ART状態でないと判別したとき(S447がNO判定の場合)、メインCPU101は、フラグ変換処理を終了し、処理を状態別制御処理(図104参照)のS405に移す。
一方、S447において、メインCPU101が、現在の遊技状態が非ART状態であると判別したとき(S447がYES判定の場合)、メインCPU101は、ARTセット数に「1」を加算する(S448)。次いで、メインCPU101は、次遊技の遊技状態にART準備状態をセットする(S449)。そして、S449の処理後、メインCPU101は、フラグ変換処理を終了し、処理を状態別制御処理(図104参照)のS405に移す。
ここで再度、S445の処理に戻って、S445において、メインCPU101が、フラグ変換抽籤に当籤しなかったと判別したとき(S445がNO判定の場合)、メインCPU101は、サブフラグ維持処理を行う(S450)。この処理において、例えば、内部当籤役が「F_1確チリリプ」である場合、すなわち、サブフラグが「3連チリリプB(03)」である場合、フラグ変換抽籤に非当籤であると、S450のサブフラグ維持処理により、サブフラグ「3連チリリプB(03)」が、サブフラグEX「リプレイ(01)」に変換(維持)される。そして、S450の処理後、メインCPU101は、フラグ変換処理を終了し、処理を状態別制御処理(図104参照)のS405に移す。
[通常中スタート時処理]
次に、図112を参照して、状態別制御処理(図104参照)中のS407で行う通常中スタート時処理について説明する。なお、図112は、通常中スタート時処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、CZ抽籤テーブル(図41A参照)を参照し、現在のCZの抽籤状態及び内部当籤役(サブフラグ)に基づいてCZ抽籤処理を行う(S461)。次いで、メインCPU101は、S461のCZ抽籤に当籤したか否かを判別する(S462)。
S462において、メインCPU101が、CZ抽籤に当籤しなかったと判別したとき(S462がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS465の処理を行う。
一方、S462において、メインCPU101が、CZ抽籤に当籤したと判別したとき(S462がYES判定の場合)、メインCPU101は、次遊技の遊技状態に当籤した種別のCZをセットする(S463)。次いで、メインCPU101は、当籤した種別のCZゲーム数をCZゲーム数カウンタにセットする(S464)。なお、CZゲーム数カウンタは、CZの継続期間を計数するカウンタであり、メインRAM103に設けられる。S464の処理において、例えば、CZ1が当籤している場合には、CZゲーム数カウンタ(前半部)に第1の所定ゲーム数(例えば、「12」)がセットされ、CZ2が当籤している場合には、CZゲーム数カウンタ(前半部)に第2の所定ゲーム数(例えば、「15」)がセットされ、CZ3が当籤している場合には、CZゲーム数カウンタに第4の所定ゲーム数(例えば、「17」)がセットされる。
S464の処理後又はS462がNO判定の場合、メインCPU101は、通常中高確率抽籤テーブル(図40A参照)を参照し、内部当籤役(サブフラグ)に基づいてCZの抽籤状態の移行抽籤を行う(S465)。次いで、メインCPU101は、移行抽籤の結果に基づいて、CZの抽籤状態を更新する(S466)。そして、S466の処理後、メインCPU101は、通常中スタート時処理を終了するとともに、状態別制御処理(図104参照)も終了する。
[CZ中スタート時処理]
次に、図113を参照して、状態別制御処理(図104参照)中のS409で行うCZ中スタート時処理について説明する。なお、図113は、CZ中スタート時処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、現在の遊技状態がCZ1であるか否かを判別する(S471)。
S471において、メインCPU101が、現在の遊技状態がCZ1であると判別したとき(S471がYES判定の場合)、メインCPU101は、CZ1(CZ2)中処理を行う(S472)。なお、CZ1(CZ2)中処理の詳細については、後述の図114及び図115を参照しながら後で説明する。そして、S472の処理後、メインCPU101は、CZ中スタート時処理を終了するとともに、状態別制御処理(図104参照)も終了する。
一方、S471において、メインCPU101が、現在の遊技状態がCZ1でないと判別したとき(S471がNO判定の場合)、メインCPU101は、現在の遊技状態がCZ2であるか否かを判別する(S473)。
S473において、メインCPU101が、現在の遊技状態がCZ2であると判別したとき(S473がYES判定の場合)、メインCPU101は、CZ1(CZ2)中処理を行う(S474)。CZ1(CZ2)中処理の詳細については、後述の図114及び図115を参照しながら後で説明する。そして、S474の処理後、メインCPU101は、CZ中スタート時処理を終了するとともに、状態別制御処理(図104参照)も終了する。なお、本実施形態では、CZ1中処理とCZ2中処理との間ではART抽籤に当籤する期待度を示すランク(モード又はポイント)が異なるだけであり、基本的な処理内容は同じである。そこで、本実施形態では、CZ1中処理及びCZ2中処理をCZ1(CZ2)中処理として一つの処理で説明する。
一方、S473において、メインCPU101が、現在の遊技状態がCZ2でないと判別したとき(S473がNO判定の場合)、メインCPU101は、CZ3中処理を行う(S475)。なお、CZ3中処理の詳細については、後述の図116を参照しながら後で説明する。そして、S475の処理後、メインCPU101は、CZ中スタート時処理を終了するとともに、状態別制御処理(図104参照)も終了する。
[CZ1(CZ2)中処理]
次に、図114及び図115を参照して、CZ中スタート時処理(図113参照)中のS472又はS474で行うCZ1(CZ2)中処理について説明する。なお、図114及び図115は、CZ1(CZ2)中処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、現遊技がCZ1(又はCZ2)の前半部の遊技であるか否かを判別する(S481)。S481において、メインCPU101が、現遊技がCZ1(又はCZ2)の前半部の遊技でないと判別したとき(S481がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS490の処理を行う。
一方、S481において、メインCPU101が、現遊技がCZ1の前半部の遊技であると判別したとき(S481がYES判定の場合)、メインCPU101は、CZ1中モードアップ抽籤テーブル(図42参照)を参照し、内部当籤役(サブフラグ)に基づいてモードアップ抽籤処理を行う(S482)。また、S481において、メインCPU101が、現遊技がCZ2の前半部の遊技であると判別したとき(S481がYES判定の場合)、メインCPU101は、CZ2中ポイント抽籤テーブル(図43参照)を参照し、内部当籤役(サブフラグ)に基づいてポイントアップ抽籤を行う(S482)。
次いで、メインCPU101は、S482の抽籤結果に基づいて、ランク(モード又はポイント)を更新する(S483)。次いで、メインCPU101は、S482の抽籤においてフリーズに当籤したか否かを判別する(S484)。
S484において、メインCPU101が、フリーズに当籤したと判別したとき(S484がYES判定の場合)、メインCPU101は、遊技の進行を一時的に停止するフリーズ処理を行うとともに、ARTセット数及びCTセット数に「1」を加算する(S485)。また、この処理では、メインCPU101は、ARTレベル決定テーブル(図48A参照)を参照してARTレベルを決定し、セットする。なお、フリーズ発生時には、ARTレベルとして「ARTレベル2」が決定される。
次いで、メインCPU101は、次遊技の遊技状態にART準備状態をセットする(S486)。そして、S486の処理後、メインCPU101は、CZ1(CZ2)中処理を終了するとともに、CZ中スタート時処理(図113参照)も終了する。
ここで再度、S484の処理に戻って、S484において、メインCPU101が、フリーズに当籤しなかったと判別したとき(S484がNO判定の場合)、メインCPU101は、CZゲーム数カウンタ(前半部)の値を1減算する(S487)。次いで、メインCPU101は、CZゲーム数カウンタ(前半部)の値が「0」であるか否かを判別する(S488)。
S488において、メインCPU101が、CZゲーム数カウンタ(前半部)の値が「0」でないと判別したとき(S488がNO判定の場合)、メインCPU101は、CZ1(CZ2)中処理を終了するとともに、CZ中スタート時処理(図113参照)も終了する。
一方、S488において、メインCPU101が、CZゲーム数カウンタ(前半部)の値が「0」であると判別したとき(S488がYES判定の場合)、メインCPU101は、次遊技の遊技状態にCZ1又はCZ2の後半部をセットする(S489)。そして、S489の処理後、メインCPU101は、CZ1(CZ2)中処理を終了するとともに、CZ中スタート時処理(図113参照)も終了する。
ここで再度、S481の処理に戻って、S481がNO判定の場合、メインCPU101は、現ゲームがCZ1又はCZ2の後半部の1ゲーム目であるか否かを判別する(S490)。S490において、メインCPU101が、現ゲームがCZ1又はCZ2の後半部の1ゲーム目でないと判別したとき(S490がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS495の処理を行う。
一方、S490において、メインCPU101が、現ゲームがCZ1又はCZ2の後半部の1ゲーム目であると判別したとき(S490がYES判定の場合)、メインCPU101は、CZ中ART抽籤テーブル(図44A及び44B参照)を参照し、前半部のランク(モード又はポイント)に基づいてART抽籤処理を行う(S491)。
次いで、メインCPU101は、ART抽籤に当籤したか否かを判別する(S492)。S492において、メインCPU101が、ART抽籤に当籤しなかったと判別したとき(S492がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS494の処理を行う。
一方、S492において、メインCPU101が、ART抽籤に当籤したと判別したとき(S492がYES判定の場合)、メインCPU101は、ARTセット数に「1」を加算し、ARTレベル決定テーブル(図48A参照)を参照してARTレベルの抽籤を行い、その抽籤結果をセットする(S493)。
S493の処理後又はS492がNO判定の場合、メインCPU101は、CZゲーム数カウンタ(後半部)に所定値をセットする(S494)。なお、S494の処理において、例えば、ART抽籤に当籤している場合には、CZゲーム数カウンタ(後半部)に「4」がセットされ、ART抽籤に非当籤である場合には、CZゲーム数カウンタ(後半部)に「3」がセットされる。
S494の処理後又はS490がNO判定の場合、メインCPU101は、CZ中ART抽籤テーブル(図44C参照)を参照して、内部当籤役(サブフラグ)に基づいてART抽籤処理を行う(S495)。
次いで、メインCPU101は、ART抽籤に当籤したか否かを判別する(S496)。S496において、メインCPU101が、ART抽籤に当籤しなかったと判別したとき(S496がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS498の処理を行う。
一方、S496において、メインCPU101が、ART抽籤に当籤したと判別したとき(S496がYES判定の場合)、メインCPU101は、ARTセット数に「1」を加算し、ARTレベル決定テーブル(図48A参照)を参照してARTレベルの抽籤を行い、その抽籤結果をセットする(S497)。
S497の処理後又はS496がNO判定の場合、メインCPU101は、CZゲーム数カウンタ(後半部)の値を1減算する(S498)。次いで、メインCPU101は、CZゲーム数カウンタ(後半部)の値が「0」であるか否かを判別する(S499)。
S499において、メインCPU101が、CZゲーム数カウンタ(後半部)の値が「0」でないと判別したとき(S499がNO判定の場合)、メインCPU101は、CZ1(CZ2)中処理を終了するとともに、CZ中スタート時処理(図113参照)も終了する。
一方、S499において、メインCPU101が、CZゲーム数カウンタ(後半部)の値が「0」であると判別したとき(S499がYES判定の場合)、メインCPU101は、ARTセット数が「1」以上であるか否かを判別する(S500)。
S500において、メインCPU101が、ARTセット数が「1」以上であると判別したとき(S500がYES判定の場合)、メインCPU101は、次遊技の遊技状態にART準備状態をセットする(S501)。そして、S501の処理後、メインCPU101は、CZ1(CZ2)中処理を終了するとともに、CZ中スタート時処理(図113参照)も終了する。
一方、S500において、メインCPU101が、ARTセット数が「1」以上でないと判別したとき(S500がNO判定の場合)、メインCPU101は、次遊技の遊技状態にCZ失敗時の状態をセットする(S502)。そして、S502の処理後、メインCPU101は、CZ1(CZ2)中処理を終了するとともに、CZ中スタート時処理(図113参照)も終了する。
[CZ3中処理]
次に、図116を参照して、CZ中スタート時処理(図113参照)中のS475で行うCZ3中処理について説明する。なお、図116は、CZ3中処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、CZ中ART抽籤テーブル(図45参照)を参照し、内部当籤役(サブフラグ)に基づいてART抽籤処理を行う(S511)。
次いで、メインCPU101は、ART抽籤に当籤したか否かを判別する(S512)。S512において、メインCPU101が、ART抽籤に当籤しなかったと判別したとき(S512がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS518の処理を行う。
一方、S512において、メインCPU101が、ART抽籤に当籤したと判別したとき(S512がYES判定の場合)、メインCPU101は、ARTセット数に「1」を加算し、CTセット数に「1」を加算する(S513)。次いで、メインCPU101は、S512のART抽籤においてフリーズに当籤したか否かを判別する(S514)。
S514において、メインCPU101が、フリーズに当籤しなかったと判別したとき(S514がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS516の処理を行う。一方、S514において、メインCPU101が、フリーズに当籤したと判別したとき(S514がYES判定の場合)、メインCPU101は、遊技の進行を一時的に停止するフリーズ処理を行う(S515)。
S515の処理後又はS514がNO判定の場合、メインCPU101は、ARTレベル決定テーブル(図48A参照)を参照してARTレベルの抽籤処理を行い、その抽籤結果(ARTレベル)をセットする(S516)。次いで、メインCPU101は、次遊技の遊技状態にART準備状態をセットする(S517)。そして、S517の処理後、メインCPU101は、CZ3中処理を終了するとともに、CZ中スタート時処理(図113参照)も終了する。
ここで再度、S512の処理に戻って、S512がNO判定の場合、メインCPU101は、CZゲーム数カウンタの値を1減算する(S518)。次いで、メインCPU101は、CZゲーム数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S519)。
S519において、メインCPU101が、CZゲーム数カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S519がNO判定の場合)、メインCPU101は、CZ3中処理を終了するとともに、CZ中スタート時処理(図113参照)も終了する。
一方、S519において、メインCPU101が、CZゲーム数カウンタの値が「0」であると判別したとき(S519がYES判定の場合)、メインCPU101は、ARTセット数に「1」を加算し、ARTレベル決定テーブル(図48A参照)を参照してARTレベルの抽籤を行い、その抽籤結果をセットする(S520)。次いで、メインCPU101は、次遊技の遊技状態にART準備状態をセットする(S521)。そして、S521の処理後、メインCPU101は、CZ3中処理を終了するとともに、CZ中スタート時処理(図113参照)も終了する。
[通常ART中スタート時処理]
次に、図117を参照して、状態別制御処理(図104参照)中のS411で行う通常ART中スタート時処理について説明する。なお、図117は、通常ART中スタート時処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、ART継続ゲーム数カウンタの値に「1」を加算する(S531)。なお、ART継続ゲーム数カウンタは、通常ARTが継続したゲーム数(消化ゲーム数)を計数するカウンタである。また、本実施形態では、ART継続ゲーム数カウンタの他に、通常ARTが継続可能なゲーム数を計数するART終了ゲーム数カウンタも設ける。そして、本実施形態のパチスロ1では、ART継続ゲーム数カウンタの値とART終了ゲーム数カウンタの値とを比較し、ART継続ゲーム数カウンタの値がART終了ゲーム数カウンタの値に到達すると、ART遊技状態が終了する。
次いで、メインCPU101は、ART中CT抽籤テーブル(図50参照)を参照し、現在のCT抽籤状態及び内部当籤役(サブフラグ)に基づいてCT抽籤処理を行う(S532)。次いで、メインCPU101は、CT抽籤に当籤したか否かを判別する(S533)。S533において、メインCPU101が、CT抽籤に当籤しなかったと判別したとき(S533がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS536の処理を行う。
一方、S533において、メインCPU101が、CT抽籤に当籤したと判別したとき(S533がYES判定の場合)、メインCPU101は、CTセット数に「1」を加算し、CTゲーム数カウンタの値に「8」をセットする(S534)。次いで、メインCPU101は、次遊技の遊技状態に当籤した種別のCTをセットする(S535)。
S535の処理後又はS533がNO判定の場合、メインCPU101は、ARTレベル決定テーブル(図48B参照)を参照し、ART継続ゲーム数カウンタの値に基づいてARTレベルを抽籤し、その抽籤結果をセットする(S536)。次いで、メインCPU101は、通常ART中高確率抽籤テーブル(図49参照)を参照し、現在のCT抽籤状態及び内部当籤役(サブフラグ)に基づいて、移行先のCT抽籤状態を抽籤し、その抽籤結果をセットする(S537)。
次いで、メインCPU101は、通常ART中上乗せ抽籤テーブル(図51参照)を参照し、内部当籤役(サブフラグ)に基づいてARTゲーム数の上乗せ抽籤処理を行う(S538)。次いで、メインCPU101は、上乗せ抽籤に当籤したか否かを判別する(S539)。
S539において、メインCPU101が、上乗せ抽籤に当籤しなかったと判別したとき(S539がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS541の処理を行う。一方、S539において、メインCPU101が、上乗せ抽籤に当籤したと判別したとき(S539がYES判定の場合)、メインCPU101は、当籤結果をART終了ゲーム数カウンタに加算する(S540)。
S540の処理後又はS539がNO判定の場合、メインCPU101は、ART継続ゲーム数カウンタの値が、ART終了ゲーム数カウンタの値に達したか否かを判定する(S541)。S541において、メインCPU101が、ART継続ゲーム数カウンタの値が、ART終了ゲーム数カウンタの値に達していないと判別したとき(S541がNO判定の場合)、メインCPU101は、通常ART中スタート時処理を終了するとともに、状態別制御処理(図104参照)も終了する。
一方、S541において、メインCPU101が、ART継続ゲーム数カウンタの値が、ART終了ゲーム数カウンタの値に達したと判別したとき(S541がYES判定の場合)、メインCPU101は、ARTセット数を1減算する(S542)。次いで、メインCPU101は、ART終了時の状態をセットする(S543)。そして、S543の処理後、メインCPU101は、通常ART中スタート時処理を終了するとともに、状態別制御処理(図104参照)も終了する。
[CT中スタート時処理]
次に、図118を参照して、状態別制御処理(図104参照)中のS413で行うCT中スタート時処理について説明する。なお、図118は、CT中スタート時処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、CT中上乗せ抽籤テーブル(図55参照)を参照し、内部当籤役(サブフラグ)に基づいてARTゲーム数の上乗せ抽籤を行う(S551)。次いで、メインCPU101は、上乗せ抽籤に当籤したか否かを判別する(S552)。
S552において、メインCPU101が、上乗せ抽籤に当籤しなかったと判別したとき(S552がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS556の処理を行う。一方、S552において、メインCPU101が、上乗せ抽籤に当籤したと判別したとき(S552がYES判定の場合)、メインCPU101は、当籤結果をART終了ゲーム数カウンタに加算する(S553)。なお、上述したように、本実施形態のパチスロ1では、同一のCT中にサブフラグ「3連チリリプ(3連チリリプA又は3連チリリプB)」に当籤した回数が増えるほど、1回の抽籤当りの上乗せ量が増える。
S553の処理後、メインCPU101は、内部当籤役がサブフラグEX「3連チリリプ」(又は「確定役」)に対応する役であるか否か、すなわち、内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」であり、かつ、図111中のS444のフラグ変換抽籤処理に当籤したか否かを判別する(S554)。
S554において、メインCPU101が、内部当籤役がサブフラグEX「3連チリリプ」に対応する役でないと判別したとき(S554がNO判定の場合)、メインCPU101は、CT中スタート時処理を終了するとともに、状態別制御処理(図104参照)も終了する。
一方、S554において、メインCPU101が、内部当籤役がサブフラグEX「3連チリリプ」に対応する役であると判別したとき(S554がYES判定の場合)、メインCPU101は、CTゲーム数カウンタの値に「1」を加算する(S555)。そして、S555の処理後、メインCPU101は、CT中スタート時処理を終了するとともに、状態別制御処理(図104参照)も終了する。
ここで再度、S552の処理に戻って、S552がNO判定の場合、メインCPU101は、CT中CT抽籤処理を行う(S556)。この処理では、メインCPU101は、主に、CTセット数の上乗せ抽籤を行う。なお、CT中CT抽籤処理の詳細については、後述の図119を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、CTゲーム数カウンタの値を1減算する(S557)。次いで、メインCPU101は、CTゲーム数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S558)。
S558において、メインCPU101が、CTゲーム数カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S558がNO判定の場合)、メインCPU101は、CT中スタート時処理を終了するとともに、状態別制御処理(図104参照)も終了する。一方、S558において、メインCPU101が、CTゲーム数カウンタの値が「0」であると判別したとき(S558がYES判定の場合)、メインCPU101は、CTセット数が「1」以上であるか否かを判別する(S559)。
S559において、メインCPU101が、CTセット数が「1」以上であると判別したとき(S559がYES判定の場合)、メインCPU101は、CTセット数を1減算する(S560)。次いで、メインCPU101は、CTゲーム数カウンタの値に「8」をセットする(S561)。そして、S561の処理後、メインCPU101は、CT中スタート時処理を終了するとともに、状態別制御処理(図104参照)も終了する。
一方、S559において、メインCPU101が、CTセット数が「1」以上でないと判別したとき(S559がNO判定の場合)、メインCPU101は、次遊技の遊技状態に通常ARTをセットする(S562)。そして、S562の処理後、メインCPU101は、CT中スタート時処理を終了するとともに、状態別制御処理(図104参照)も終了する。
[CT中CT抽籤処理]
次に、図119を参照して、CT中スタート時処理(図118参照)中のS556で行うCT中CT抽籤処理について説明する。なお、図119は、CT中CT抽籤処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、CT中CT抽籤テーブルをセットする(S571)。なお、ここで、セットされるCT中CT抽籤テーブルは、上記図56で説明したCT中セット数上乗せ抽籤テーブルであるが、ソースプログラム上で実際にセットされるCT中CT抽籤テーブル(CT中セット数上乗せ抽籤テーブル)の構成については、後述の図122を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、テーブルデータ取得処理を行う(S572)。この処理では、メインCPU101は、CT中CT抽籤処理で参照する抽籤テーブルのアドレスを取得する。なお、テーブルデータ取得処理の詳細については、後述の図120を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、1バイト抽籤処理を行う(S573)。この処理では、メインCPU101は、CTセットの上乗せ抽籤を行う。なお、1バイト抽籤処理の詳細については、後述の図123を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、1バイト抽籤処理に当籤したか否かを判別する(S574)。S574において、メインCPU101が、1バイト抽籤処理に当籤しなかったと判別したとき(S574がNO判定の場合)、メインCPU101は、CT中CT抽籤処理を終了し、処理をCT中スタート時処理(図118参照)のS557に移す。
一方、S574において、メインCPU101が、1バイト抽籤処理に当籤したと判別したとき(S574がYES判定の場合)、メインCPU101は、CTセット数に「1」を加算する(S575)。そして、S575の処理後、メインCPU101は、CT中CT抽籤処理を終了し、処理をCT中スタート時処理(図118参照)のS557に移す。
[テーブルデータ取得処理]
次に、図120〜図122を参照して、CT中CT抽籤処理(図119参照)中のS572で行うテーブルデータ取得処理について説明する。図120は、テーブルデータ取得処理の手順を示すフローチャートである。また、図121は、テーブルデータ取得処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図であり、図122は、CT中CT抽籤処理及びテーブルデータ取得処理のソースプログラム上で、実際に参照されるCT中CT抽籤テーブル(図56で説明したCT中セット数上乗せ抽籤テーブルに対応)の構成の一例を示す図である。なお、図122に示すCT中CT抽籤テーブルに格納されている具体的な各種抽籤値は一例である。
なお、本実施形態において、CT中CT抽籤処理で参照する抽籤値を取得する際、2段階のアドレス算出処理(1段階目及び2段階目のテーブルデータ取得処理)を経て、抽籤値が格納されているアドレスを算出する。まず、1段階目のテーブルデータ取得処理(後述のS582及びS583の処理)では、内部当籤役(実際にはサブフラグD)に対応付けられた「選択値(1バイト)」が取得される。なお、選択値には、内部当籤役の種別毎に設けられ、内部当籤役が抽籤対象であるか否かが判別可能であり且つ内部当籤役に対応付けられた抽籤テーブルの配置先を指定可能な値(相対値)が規定される。また、本実施形態では、CT中CT抽籤処理の抽籤結果が非当籤となる内部当籤役(実際にはサブフラグD)に対して予め選択値「0」を規定し、それらの内部当籤役を1段階目のテーブルデータ取得処理の時点で「ハズレ」として扱う。そして、2段階目のテーブルデータ取得処理(後述のS585〜S587の処理)では、「0」以外の選択値が規定された内部当籤役の抽籤値が格納されたアドレスが算出される(抽籤テーブルの基準アドレス(2バイト)から相対値(選択値)を加算したアドレスが算出される)。
まず、メインCPU101は、CT中CT抽籤選択テーブル(不図示)を参照して、CT中CT抽籤テーブルのアドレスを算出するための1段階目及び2段階目の加算選択データのアドレス、並びに、CT抽籤の抽籤回数(本実施形態では、2回)を取得する(S581)。次いで、メインCPU101は、1段階目の加算選択データのアドレスをCT中CT抽籤テーブルのアドレスに加算して、1段階目の選択アドレスを算出する(S582)。
次いで、メインCPU101は、算出した1段階目の選択アドレスに格納されている選択値を取得する(S583)。次いで、メインCPU101は、選択値が「0」であるか否かを判別する(S584)。
S584において、メインCPU101が、選択値が「0」であると判別したとき(S584がYES判定の場合)、メインCPU101は、テーブルデータ取得処理を終了し、処理をCT中CT抽籤処理(図119参照)のS573に移す。
一方、S584において、メインCPU101が、選択値が「0」でないと判別したとき(S584がNO判定の場合)、メインCPU101は、選択アドレスに選択値を加算して、2段階目の選択アドレスを算出する(S585)。次いで、メインCPU101は、2段階目の選択アドレスに2段階目の加算選択データのアドレスを加算して、選択アドレスを算出する(S586)。
次いで、メインCPU101は、S586で算出した選択アドレスに格納されている選択値を取得し、該選択値を選択アドレスに加算して、CT中CT抽籤テーブル内において参照するアドレスを算出する(S587)。そして、S587の処理後、メインCPU101は、テーブルデータ取得処理を終了し、処理をCT中CT抽籤処理(図119参照)のS573に移す。
本実施形態では、上述のようにしてテーブルデータ取得処理が行われる。そして、上述したテーブルデータ取得処理は、メインCPU101が、図121のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。
その中で、1段階目のテーブルデータ取得処理(S581〜S584の処理)では、図122に示すCT中CT当籤抽籤テーブル中のアドレス「dCTCTSTTB」〜「dCTCTS_RER−1」までの領域に格納されたテーブル(当籤役別テーブル選択相対テーブル)が参照される。また、当籤役別テーブル選択相対テーブル(抽籤テーブル選択テーブル)内において、CT当籤がハズレとなる各役(サブフラグD「ハズレ」、「サボテン」、「弱チェリー」、「強チェリー」、「確定役」、「3連チリリプ」)の選択テーブルのアドレスには、上述した選択値(相対値)として「0」が格納される。そして、1段階目のテーブルデータ取得処理(アドレス算出処理)では、選択値が「0」である場合には、抽籤結果を「ハズレ」にする(上記S584の判定処理参照)。
上記構成のCT中CT当籤抽籤テーブルでは、1段階目のテーブルデータ取得処理で参照する当籤役別テーブル選択相対テーブルにおいて、役の種別だけで「ハズレ」を設定することができるので、抽籤テーブルに「ハズレ」役の抽籤値を規定する必要がなくなる。それゆえ、本実施形態では、CT中CT当籤抽籤テーブルにおいて、「ハズレ」役の抽籤値データ(「0」)を格納する必要が無くなり、メインROM102のテーブル領域の容量を節約することができる。
また、2段階目(サブフラグD「リーチ目リプ」取得時)のテーブルデータ取得処理(S585〜S587の処理)中のS587の処理では、算出された抽籤テーブルアドレスに基づいて、図122に示すCT中CT当籤抽籤テーブル(図56のCT中セット数上乗せ抽籤テーブルに対応)内から、通常CT状態時に用いる抽籤テーブル(先頭アドレス「dNMCTCTS_RER」)又は高確率CT状態の抽籤テーブル(先頭アドレス「dSPCTCTS_RER」)の一方が選択される。
高確率CT状態時に用いる抽籤テーブルでは、図122に示すように、先頭アドレス「dSPCTCTS_RER」の次のアドレス領域に1バイトデータからなる「判定ビット」(判定データ)が格納される。判定ビットには、抽籤対象の抽籤値が格納されたアドレスの範囲を示すデータが格納される。図122に示す例のように、高確率CT状態の抽籤テーブルの「判定ビット」の格納領域の次のアドレスにのみ抽籤対象(高確CT)の抽籤値が格納されている場合には、判定ビットの格納領域には、ビット0にのみ「1」が格納された1バイトデータ「00000001B」が判定ビットとして格納される。一方、通常CT状態時に用いる抽籤テーブルのように、判定ビットの格納領域の次のアドレス及び次々アドレスに抽籤対象(高確CT及び通常CT)の抽籤値が格納されている場合には、図122に示すように、判定ビットの格納領域には、ビット0及び1にのみ「1」が格納された1バイトデータ「00000011B」が判定ビットとして格納される。このような判定ビットを設けた場合、抽籤テーブルにおいて、判定ビットにおいてビットデータが「0」となるアドレスの領域に抽籤対象外の抽籤値データを格納する必要が無くなる。
さらに、高確率CT状態時に用いる抽籤テーブルでは、図122に示すように、「判定ビット」の次のアドレス「dSPCTCTS_RER+2」に高確率CT当籤の抽籤値が格納され、高確率CT当籤の抽籤値としてアドレス「cABS_HIT」に規定されたデータが格納される。本実施形態では、このアドレス「cABS_HIT」に規定されているデータは、当籤確定(100%当籤)を示すデータ(以下、「確定データ」という)である。また、本実施形態では、CT中CT当籤抽籤テーブルにおいてハズレ用の抽籤値データ(「0」)を設ける必要がないので、図122に示すように、アドレス「cABS_HIT」に規定されている確定データに「0」を規定することができる。すなわち、上記構成のCT中CT当籤抽籤テーブルでは、抽籤値「0」を確定データとして使用することができる。
なお、図56のCT中セット数上乗せ抽籤テーブルに説明したように、本実施形態では、高確率CT状態時のCT中セット数上乗せ抽籤では、必ず、「高確率CT当籤」が決定される。それゆえ、本実施形態では、ソースプログラム上では、図122に示すCT中CT当籤抽籤テーブルにおいて、高確率CT当籤の抽籤値として確定データを格納することができる。
上述した2段階目(サブフラグD「リーチ目リプ」取得時)の抽籤テーブルのように、判定ビットを構成する各ビットデータの値により、CT抽籤の抽籤対象役及び抽籤対象外の役(サブフラグD)を判別することにより、抽籤対象外の役の抽籤値データ(ハズレデータ)をテーブルに格納する必要が無くなる。また、抽籤対象役の当籤確率が100%である確定データとしては、抽籤値「0」を用いることができる。これらのことから、本実施形態では、CT中CT当籤抽籤テーブル(CT中セット数上乗せ抽籤テーブル)の容量を圧縮することができ、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。また、本実施形態では、この技術をCT中CT当籤処理で使用する例を説明したが、本発明はこれに限定されず、ART抽籤(図115参照)、ARTゲーム数上乗せ抽籤(図117参照)、後述のCT抽籤(後述の図154参照)及び後述のCZの引き戻し抽籤(後述の図157参照)等で使用してもよい。
[1バイト抽籤処理]
次に、図123及び図124を参照して、CT中CT抽籤処理(図119参照)中のS573で行う1バイト抽籤処理について説明する。図123は、1バイト抽籤処理の手順を示すフローチャートである。また、図124は、1バイト抽籤処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、メインRAM103内の乱数格納領域(不図示)に格納されているCT中CT抽籤用の1バイト乱数値(0〜255:乱数回路110の乱数レジスタ4のソフトラッチ乱数)をセットする(S591)。次いで、メインCPU101は、テーブルデータ取得処理中のS587で算出したアドレスに基づいて、CT中CT抽籤テーブルから抽籤判定データ(図122の2段階目に規定されている抽籤テーブル中の判定ビット)を取得する(S592)。また、この処理では、メインCPU101は、抽籤回数の初期値として、判定ビットのビット数「8」をセットする。
次いで、メインCPU101は、抽籤判定データが抽籤対象であるか否かを判別する(S593)。この判定処理では、メインCPU101は、現在の抽籤回数に対応付けられた判定ビット内のビットデータを参照し、該ビットデータが「1」であれば、抽籤対象であると判定する。なお、本実施形態では、判定ビット内のビット0〜ビット7が、抽籤回数「8」〜「1」にそれぞれ対応付けられている。
S593において、メインCPU101が、抽籤判定データが抽籤対象でないと判別したとき(S593がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS599の処理を行う。一方、S593において、メインCPU101が、抽籤判定データが抽籤対象であると判別したとき(S593がYES判定の場合)、メインCPU101は、CT中CT抽籤テーブルから抽籤値を取得する(S594)。
次いで、メインCPU101は、抽籤値が「0」(当籤確定データ)であるか否かを判別する(S595)。
S595において、メインCPU101が、抽籤値が「0」であると判別したとき(S595がYES判定の場合)、メインCPU101は、1バイト抽籤処理を終了し、処理をCT中CT抽籤処理(図119参照)のS574に移す。一方、S595において、メインCPU101が、抽籤値が「0」でないと判別したとき(S595がNO判定の場合)、メインCPU101は、CT抽籤(CTセット数の上乗せ抽籤)処理を行う(S596)。具体的には、メインCPU101は、乱数値(1バイト乱数値)から抽籤値を減算し、その減算結果を乱数値とする。
次いで、メインCPU101は、S596のCT抽籤に当籤したか否かを判別する(S597)。なお、S596のCT抽籤では、メインCPU101は、S596の減算結果が「0」以下となった場合(いわゆる「桁かり」が生じた場合)に、当籤したと判定する。
S597において、メインCPU101が、CT抽籤に当籤したと判別したとき(S597がYES判定の場合)、メインCPU101は、1バイト抽籤処理を終了し、処理をCT中CT抽籤処理(図119参照)のS574に移す。一方、S597において、メインCPU101が、CT抽籤に当籤しなかったと判別したとき(S597がNO判定の場合)、メインCPU101は、CT中CT抽籤テーブル内において参照する抽籤値の格納アドレス(抽籤アドレス)を次の抽籤アドレスに更新する(S598)。
S598の処理後又はS593がNO判定の場合、メインCPU101は、抽籤回数を1減算する(S599)。次いで、メインCPU101は、抽籤回数が「0」であるか否かを判別する(S600)。
S600において、メインCPU101が、抽籤回数が「0」でないと判別したとき(S600がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS593に戻し、S593以降の処理を繰り返す。一方、S600において、メインCPU101が、抽籤回数が「0」であると判別したとき(S600がYES判定の場合)、メインCPU101は、1バイト抽籤処理を終了し、処理をCT中CT抽籤処理(図119参照)のS574に移す。
本実施形態では、上述のようにして1バイト抽籤処理が行われる。なお、上述した1バイト抽籤処理は、メインCPU101が、図124のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。
1バイト抽籤処理中のS591の乱数取得処理では、図124に示すように、ソースプログラム上において、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行うメインCPU101専用命令コードである「LDQ」命令が用いられる。それゆえ、本実施形態では、1バイト抽籤処理においても、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いた命令コードが用いることにより、直値により、メインROM102、メインRAM103やメモリーマップI/Oにアクセスすることができるので、アドレス設定に係る命令コードを省略することができ、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。
[BB中スタート時処理]
次に、図125を参照して、状態別制御処理(図104参照)中のS415で行うBB中スタート時処理について説明する。なお、図125は、BB中スタート時処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、ボーナス中ARTゲーム数上乗せ抽籤テーブル(図59参照)を参照し、内部当籤役に基づいてARTゲーム数の上乗せ抽籤処理を行う(S611)。次いで、メインCPU101は、上乗せ抽籤に当籤したか否かを判別する(S612)。
S612において、メインCPU101が、上乗せ抽籤に当籤しなかったと判別したとき(S612がNO判定の場合)、メインCPU101は、BB中スタート時処理を終了するとともに、状態別制御処理(図104参照)も終了する。一方、S612において、メインCPU101が、上乗せ抽籤に当籤したと判別したとき(S612がYES判定の場合)、メインCPU101は、当籤結果(上乗せゲーム数)をART終了ゲーム数カウンタに加算する(S613)。
次いで、メインCPU101は、ARTセット数が「0」であるか否かを判別する(S614)。S614において、メインCPU101が、ARTセット数が「0」でないと判別したとき(S614がNO判定の場合)、メインCPU101は、BB中スタート時処理を終了するとともに、状態別制御処理(図104参照)も終了する。
一方、S614において、メインCPU101が、ARTセット数が「0」であると判別したとき(S614がYES判定の場合)、メインCPU101は、ARTセット数に「1」を加算する(S615)。そして、S615の処理後、メインCPU101は、BB中スタート時処理を終了するとともに、状態別制御処理(図104参照)も終了する。
[引込優先順位格納処理]
次に、図126及び図127を参照して、メインフロー(図82参照)中のS212で行う引込優先順位格納処理について説明する。図126は、引込優先順位格納処理の手順を示すフローチャートである。また、図127は、引込優先順位格納処理中の後述のS625及びS626の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、検索リール数に「3」をセットする(S621)。次いで、メインCPU101は、引込優先順位テーブル選択処理を行う(S622)。この処理では、内部当籤役及び作動ストップボタンに基づいて、引込優先順位テーブル(図27参照)が選択される。
次いで、メインCPU101は、引込優先順位格納領域選択処理を行う(S623)。この処理では、検索対象のリールの引込優先順位データ格納領域が選択される。次いで、メインCPU101は、図柄チェック数(回数)として「20」をセットする(S624)。
次いで、メインCPU101は、図柄コード取得処理を行う(S625)。この処理では、図柄チェック数に対応した入賞作動フラグ格納領域及び図柄コード格納領域を参照して、図柄コードを取得する。なお、図柄コード取得処理の詳細については、後述の図128を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、論理積演算処理を行う(S626)。この処理では、メインCPU101は、入賞作動フラグデータの生成処理を行う。論理積演算処理の詳細については、後述の図133を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、引込優先順位取得処理を行う(S627)。この処理では、メインCPU101は、入賞作動フラグ(入賞役)格納領域(図28〜図30参照)内においてビットが「1」にセットされており、かつ、当り要求フラグ格納領域でビットが「1」にされている役について、引込優先順位テーブル(図27参照)を参照して、引込優先順位データを取得する。なお、引込優先順位取得処理の詳細については、後述の図134及び図135を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、取得した引込優先順位データをメインRAM103内の引込優先順位データ格納領域(不図示)に格納する(S628)。この際、引込優先順位データは、各優先順位の値と、格納領域のビットとが対応するように引込優先順位データ格納領域に格納される。
なお、引込優先順位データ格納領域には、メインリールの種類毎に優先順位データの格納領域が設けられる。各引込優先順位データ格納領域には、対応するメインリールの各図柄位置「0」〜「19」に応じて決定された引込優先順位データが格納される。本実施形態では、この引込優先順位データ格納領域を参照することにより、停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索する。
引込優先順位データ格納領域に格納される優先順位引込データの内容は、引込優先順位データを決定する際に参照された引込優先順位テーブル内の引込優先順位テーブル番号の種類によって異なる。また、引込優先順位データは、その値が大きいほど優先順位が高いことを表す。引込優先順位データを参照することにより、メインリールの周面に配された各図柄間における優先順位の相対的な評価が可能となる。すなわち、引込優先順位データとして最も大きい値が決定されている図柄が最も優先順位の高い図柄となる。したがって、引込優先順位データは、メインリールの周面に配された各図柄間の順位を示すものともいえる。なお、引込優先順位データの値が等しい図柄が複数存在する場合には、優先順序テーブルが規定する優先順序に従って1つの図柄が決定される。
次いで、メインCPU101は、引込優先順位格納領域の更新処理を行う(S629)。この処理では、メインCPU101は、次のチェック図柄の引込優先順位データ格納領域をセットする。次いで、メインCPU101は、図柄チェック数を1減算する(S630)。次いで、メインCPU101は、図柄チェック数が「0」であるか否かを判別する(S631)。
S631において、メインCPU101が、図柄チェック数が「0」でないと判別したとき(S631がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS625の処理に戻し、S625以降の処理を繰り返す。一方、S631において、メインCPU101が、図柄チェック数が「0」であると判別したとき(S631がYES判定の場合)、メインCPU101は、検索対象リールの変更処理を行う(S632)。
次いで、メインCPU101は、検索リール数を1減算する(S633)。次いで、メインCPU101は、検索リール数が「0」であるか否か、すなわち、全てのメインリールに対して上述した一連の処理が行われたか否かを判別する(S634)。
S634において、メインCPU101が、検索リール数が「0」でないと判別したとき(S634がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS622の処理に戻し、S622以降の処理を繰り返す。一方、S634において、メインCPU101が、検索リール数が「0」であると判別したとき(S634がYES判定の場合)、メインCPU101は、引込優先順位格納処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)のS213に移す。
本実施形態では、上述のようにして引込優先順位格納処理が行われる。上述した引込優先順位格納処理中のS625及びS626の処理は、メインCPU101が、図127のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。
その中で、S626の論理積演算処理は、メインCPU101が図127中のソースコード「CALLF SB_DAND_00」を実行することにより行われる。「CALLF」命令は、上述のようにメインCPU101専用の2バイト命令コードであり、図127中のソースコード「CALLF SB_DAND_00」が実行されると、「SB_DAND_00」で指定されているアドレスに、処理をジャンプさせ、論理積演算処理が開始される。
[図柄コード取得処理]
次に、図128〜図132を参照して、引込優先順位格納処理(図126参照)中のS625で行う図柄コード取得処理について説明する。図128は、図柄コード取得処理の手順を示すフローチャートであり、図129は、図柄コード取得処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。図130Aは、図柄コード取得処理のソースプログラム上で、実際に参照される第1リール(左リール)図柄配置テーブルの構成の一例を示す図であり、図130Bは、第1リール図柄配置テーブルセット時に参照される図柄対応入賞作動テーブルの構成の一例を示す図である。図131Aは、図柄コード取得処理のソースプログラム上で、実際に参照される第2リール(中リール)図柄配置テーブルの構成の一例を示す図であり、図131Bは、第2リール図柄配置テーブルセット時に参照される図柄対応入賞作動テーブルの構成の一例を示す図である。また、図132Aは、図柄コード取得処理のソースプログラム上で、実際に参照される第3リール(右リール)図柄配置テーブルの構成の一例を示す図であり、図132Bは、第3リール図柄配置テーブルセット時に参照される図柄対応入賞作動テーブルの構成の一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域のクリア処理を行う(S641)。この処理では、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域(図28〜図30参照)内の全ての格納領域に「0」をセットする。次いで、メインCPU101は、第1リール図柄配置テーブル(図130A参照)をセットする(S642)。
次いで、メインCPU101は、第1リール(左リール3L)の停止時であるか否かを判別する(S643)。
S643において、メインCPU101が、第1リール(左リール3L)の停止時であると判別したとき(S643がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS647の処理を行う。一方、S643において、メインCPU101が、第1リール(左リール3L)の停止時でないと判別したとき(S643がNO判定の場合)、メインCPU101は、第2リール図柄配置テーブル(図131A参照)をセットする(S644)。この処理では、S642の処理でセットされた第1リール図柄配置テーブルが、第2リール図柄配置テーブルで上書きされる。
次いで、メインCPU101は、第2リール(中リール3C)の停止時であるか否かを判別する(S645)。
S645において、メインCPU101が、第2リール(中リール3C)の停止時であると判別したとき(S645がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS647の処理を行う。一方、S645において、メインCPU101が、第2リール(中リール3C)の停止時でないと判別したとき(S645がNO判定の場合)、メインCPU101は、第3リール図柄配置テーブル(図132A参照)をセットする(S646)。この処理では、S644の処理でセットされた第2リール図柄配置テーブルが、第3リール図柄配置テーブルで上書きされる。
S646の処理後、又は、S643或いはS645がYES判定の場合、メインCPU101は、停止制御対象のリールに対する停止操作実行時の図柄チェック処理を行い、図柄チェック処理により取得された図柄に対応する図柄対応入賞作動テーブルを取得する(S647)。例えば、第1リール(左リール3L)停止時であり、停止操作時に有効ライン上に位置する図柄が「白7」である場合、メインCPU101は、図130B中のアドレス「dR1_SVN1」〜アドレス「dR1_SVN2−1」の範囲のブロックに規定された図柄対応入賞作動テーブルの先頭アドレスを取得する。
次いで、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域をセットする(S648)。次いで、メインCPU81は、図101で説明した圧縮データ格納処理を行う(S649)。この処理では、メインCPU101は、主に、図柄対応入賞作動テーブルに格納された入賞可能な入賞作動フラグデータを、入賞作動フラグ格納領域内の対応する格納領域に転送(展開)する処理を行う。
例えば、第1リール(左リール3L)停止時であり、停止操作時に有効ライン上に位置する図柄が「白7」である場合には、入賞可能な図柄組合せ(コンビネーション)は、図28〜図30に示すように、第2格納領域に規定されるコンビネーション名称「C_2nd_A_01」、「C_2nd_A_01」及び「C_SP1_01」、第3格納領域に規定されるコンビネーション名称「C_9枚C_01」〜「C_9枚C_03」、「C_9枚C_07」〜「C_9枚C_09」及び「C_9枚E_01」、第4格納領域に規定されるコンビネーション名称「C_RB役A_01」、「C_RB役A_02」、「C_RB役B_01」〜「C_RB役B_04」、「C_RB役C_01」及び「C_RB役C_02」、第6格納領域に規定されるコンビネーション名称「C_リーチ目リプC_01」〜「C_リーチ目リプC_03」、「C_リーチ目リプD_01」、「C_リーチ目リプD_02」及び「C_リーチ目リプE_01」、並びに、第10格納領域に規定されるコンビネーション名称「C_BB1」である。
この場合、図柄対応入賞作動テーブルに格納された入賞可能な入賞作動フラグデータの第1ブロック(第0〜第7格納領域)の格納先は、図130Bに示すテーブル内のアドレス「dR1_SVN1+1」に格納されている1バイトの指定データ「01011100B」により指定される(図130B中のコメント「格納領域 +2, +3, +4, +6」欄参照)。また、図柄対応入賞作動テーブルに格納された入賞可能な入賞作動フラグデータの第2ブロック(第8〜第11格納領域)の格納先は、図130Bに示すテーブル内のアドレス「dR1_SVN1+6」に格納されている1バイトの指定データ「10000000B」により指定される(図130B中のコメント「格納領域 +10」欄参照)。
なお、本実施形態では、第1ブロックの指定データのビット0〜ビット7が、格納先として、それぞれ第1ブロックの第0〜第7格納領域を指定するビットであり、第2ブロックの指定データのビット0〜ビット3が、格納先として、それぞれ第2ブロックの第8〜第11格納領域を指定するビットである。そして、各ブロックの1バイトの指定データでは、入賞作動フラグデータの格納先となる入賞作動フラグ格納領域内の格納領域に対応するビットに「1」が格納される。
それゆえ、例えば、第1リール(左リール3L)停止時であり、停止操作時に有効ライン上に位置する図柄が「白7」である場合、S649の処理において、図130Bに示すテーブル内のアドレス「dR1_SVN1+2」に格納されている入賞作動フラグデータ「00010000B」又は「00000100B」が、図柄対応入賞作動テーブルから入賞作動フラグ格納領域内の第2格納領域に転送され、アドレス「dR1_SVN1+3」に格納されている入賞作動フラグデータ「00100000B」又は「00000100B」が、図柄対応入賞作動テーブルから入賞作動フラグ格納領域内の第3格納領域に転送される。また、この場合、S649の処理において、図130Bに示すテーブル内のアドレス「dR1_SVN1+4」に格納されている入賞作動フラグデータ「10000000B」、「01000000B」又は「00100000B」が、図柄対応入賞作動テーブルから入賞作動フラグ格納領域内の第4格納領域に転送され、アドレス「dR1_SVN1+5」に格納されている入賞作動フラグデータ「00100000B」、「00010000B」又は「00001000B」が、図柄対応入賞作動テーブルから入賞作動フラグ格納領域内の第6格納領域に転送される。さらに、この場合、S649の処理において、図130Bに示すテーブル内のアドレス「dR1_SVN1+8」に格納されている入賞作動フラグデータ「10000000B」が、図柄対応入賞作動テーブルから入賞作動フラグ格納領域内の第10格納領域に転送される。
S649の処理後、メインCPU101は、圧縮データ格納処理により更新された入賞作動フラグ格納領域をセットし、図柄コード格納領域をセットし、入賞作動フラグ格納領域のデータ長(本実施形態
では12バイト)をセットする(S650)。そして、S650の処理後、メインCPU101は、図柄コード取得処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図126参照)のS626に移す。
本実施形態では、上述のようにして図柄コード取得処理が行われる。なお、上述した図柄コード取得処理は、メインCPU101が、図129のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。その中でも、S649の圧縮データ格納処理は、メインCPU101が図129中のソースコード「CALLF SB_BTEP_00」を実行することにより行われる。
「CALLF」命令は、上述のようにメインCPU101専用の2バイト命令コードであり、図129中のソースコード「CALLF SB_BTEP_00」が実行されると、「SB_BTEP_00」で指定されているアドレスに、処理をジャンプさせ、圧縮データ格納処理が開始される。そして、この圧縮データ格納処理では、上述のように、各リールの図柄対応入賞作動フラグテーブルに格納された入賞作動フラグデータ(圧縮データ)が、入賞作動フラグ格納領域に展開(コピー)される。
なお、本実施形態では、上述した図柄コード取得処理中のS647〜S649で説明した処理手順で入賞に係るデータの圧縮・展開処理を行い、かつ、その処理の中で上述したメインCPU101専用命令コードを用いることにより、入賞に係るデータの圧縮・展開処理の効率化を図ることができるとともに、限られたメインRAM103の容量を有効活用することができる。
また、本実施形態では、図柄コード取得処理中のS649の圧縮データ格納処理において、「CALLF」命令で指定するジャンプ先のアドレス「SB_BTEP_00」は、図97で説明した図柄設定処理中のS330の圧縮データ格納処理において、「CALLF」命令で指定するジャンプ先のアドレスと同じである。すなわち、本実施形態では、図柄コード取得処理で行う圧縮データ格納処理を実行するためのソースプログラムが、図柄設定処理で行う圧縮データ格納処理を実行するためのソースプログラムと同じであり、S649及びS330の両処理において、圧縮データ格納処理のソースプログラムが共有化(モジュール化)されている。この場合、S649及びS330の両処理において、それぞれ別個に圧縮データ格納処理のソースプログラムを設ける必要が無くなるので、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。
[論理積演算処理]
次に、図133を参照して、例えば、引込優先順位格納処理(図126参照)中のS626で行う論理積演算処理について説明する。図133は、論理積演算処理の手順を示すフローチャートである。なお、図133に示す論理積演算処理は、引込優先順位格納処理(図126参照)中のS626だけでなく、後述の引込優先順位取得処理(後述の図134及び図135参照)中のS687においても実行される。
引込優先順位格納処理(図126参照)中のS626で実行される論理積演算処理において、論理積演算される2つのデータは、上述した図柄コード取得処理中のS650でセットされた入賞作動フラグ格納領域のデータ、及び、図柄コード格納領域のデータである。そして、前者のデータが後述の「論理積先データ」に対応し、後者のデータが後述の「論理積元データ」に対応する。また、この場合、上述した図柄コード取得処理中のS650でセットされたデータ長(12バイト)のバイト数「12」が後述の「論理積回数」に対応する。
一方、後述の引込優先順位取得処理(後述の図134及び図135参照)中のS687で実行される論理積演算処理において、論理積演算される2つのデータは、当り(引込)要求フラグ格納領域のデータ、及び、入賞作動フラグ格納領域のデータである。そして、前者のデータが後述の「論理積先データ」に対応し、後者のデータが後述の「論理積元データ」に対応する。また、この場合、後述の図136B中に記載のRT作動組み合わせ表示フラグのデータ長(1バイト)のバイト数「1」が後述の「論理積回数」に対応する。
まず、メインCPU101は、論理積元データ(例えば、図柄コード格納領域のデータ)を取得する(S661)。次いで、メインCPU101は、論理積元データと論理積先データ(例えば、入賞作動フラグ格納領域のデータ)との論理積演算を行い、その演算結果を論理積先データとして保存する(S662)。
次いで、メインCPU101は、取得する論理積元データのアドレスを1加算する(S663)。次いで、メインCPU101は、参照する論理積先データのアドレスを1加算する(S664)。
次いで、メインCPU101は、論理積回数を1減算する(S665)。次いで、メインCPU101は、論理積回数が「0」であるか否かを判別する(S666)。
S666において、メインCPU101が、論理積回数が「0」でないと判別したとき(S666がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS661の処理に戻し、S661以降の処理を繰り返す。一方、S666において、メインCPU101が、論理積回数が「0」であると判別したとき(S666がYES判定の場合)、メインCPU101は、論理積演算処理を終了し、処理を例えば引込優先順位格納処理(図126参照)のS627に移す。
[引込優先順位取得処理]
次に、図134〜図137を参照して、引込優先順位格納処理(図126参照)中のS627で行う引込優先順位取得処理について説明する。なお、図134及び図135は、引込優先順位取得処理の手順を示すフローチャートである。図136Aは、引込優先順位取得処理中の後述のS680〜S683の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図であり、図136Bは、引込優先順位取得処理中の後述のS686の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図であり、図136Cは、引込優先順位取得処理中の後述のS687の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。また、図137は、引込優先順位取得処理のソースプログラム上で、実際に参照される引込優先順位テーブルの構成の一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、右リール3R(特定の表示列)のチェック時であるか否かを判別する(S671)。
S671において、メインCPU101が、右リール3Rのチェック時でないと判別したとき(S671がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS674の処理を行う。一方、S671において、メインCPU101が、右リール3Rのチェック時であると判別したとき(S671がYES判定の場合)、メインCPU101は、内部当籤役に係る図柄組合せ(入賞役)に「ANY役」(所定の図柄の組合せ)が含まれるか否かを判別する(S672)。なお、ここでいう「ANY役」とは、少なくとも右リール3Rの停止図柄に関係なく入賞が確定する役(少なくとも右リール3Rの停止図柄が任意の図柄である入賞役)のことをいう。
S672において、メインCPU101が、内部当籤役に係る図柄組合せに「ANY役」が含まれないと判別したとき(S672がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS674の処理を行う。一方、S672において、メインCPU101が、内部当籤役に係る図柄組合せに「ANY役」が含まれると判別したとき(S672がYES判定の場合)、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域内の「ANY役」に対応する格納領域をマスクする(S673)。具体的には、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域内の「ANY役」に対応するビットに「1」をセットする。
S673の処理後、又は、S671或いはS672がNO判定の場合、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域(図28〜図30参照)のアドレスとして、その最後尾の格納領域のアドレスに「1」を加算したアドレスをセットし、停止禁止データをセットし、入賞作動フラグデータ長(入賞作動フラグ格納領域のデータ長:本実施形態では、12バイト)をセットする(S674)。次いで、メインCPU101は、ストックボタン作動カウンタの値、及び、ストップボタン作動状態を取得する(S675)。なお、ストップボタン作動カウンタは、停止操作が検出されているストップボタンの数を管理するためのカウンタである。また、ストップボタン作動状態は、作動ストップボタン格納領域(図33参照)を参照することにより取得される。
次いで、メインCPU101は、セットされている入賞作動フラグ格納領域のアドレスを1減算(−1更新)する(S676)。次いで、メインCPU101は、セットされている入賞作動フラグ格納領域とそれに対応する当り要求フラグ格納領域(図28〜図30参照)とから当り要求フラグデータを生成し、該生成された当り要求フラグデータに基づいて禁止入賞作動位置を生成する(S677)。
次いで、メインCPU101は、停止操作位置が禁止入賞作動位置であるか否かを判別する(S678)。
S678において、メインCPU101が、停止操作位置が禁止入賞作動位置でないと判別したとき(S678がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS684の処理を行う。一方、S678において、メインCPU101が、停止操作位置が禁止入賞作動位置であると判別したとき(S678がYES判定の場合)、メインCPU101は、ストップボタン作動カウンタの値が第3停止の値であるか否かを判別する(S679)。
S679において、メインCPU101が、ストップボタン作動カウンタの値が第3停止の値であると判別したとき(S679がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS705の処理を行う。一方、S679において、メインCPU101が、ストップボタン作動カウンタの値が第3停止の値でないと判別したとき(S679がNO判定の場合)、メインCPU101は、ストップボタン作動カウンタの値が第2停止の値であるか否かを判別する(S680)。
S680において、メインCPU101が、ストップボタン作動カウンタの値が第2停止の値でないと判別したとき(S680がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS684の処理を行う。一方、S680において、メインCPU101が、ストップボタン作動カウンタの値が第2停止の値であると判別したとき(S680がYES判定の場合)、メインCPU101は、右リール3Rの停止後であるか否かを判別する(S681)。
S681において、メインCPU101が、右リール3Rの停止後であると判別したとき(S681がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS684の処理を行う。一方、S681において、メインCPU101が、右リール3Rの停止後でないと判別したとき(S681がNO判定の場合)、メインCPU101は、当り要求フラグが「ANY役」の干渉を受ける可能性があるフラグでないか否か(内部当籤役に係る図柄組合せ(入賞役)に「ANY役」が含まれないか否か)を判別する(S682)。
S682において、メインCPU101が、当り要求フラグが「ANY役」の干渉を受ける可能性があるフラグでないと判別したとき(S682がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS684の処理を行う。一方、S682において、メインCPU101が、当り要求フラグが「ANY役」の干渉を受ける可能性があるフラグであると判別したとき(S682がNO判定の場合)、メインCPU101は、現チェックが「ANY役」を含む当り要求フラグのチェック時であるか否かを判別する(S683)。
S683において、メインCPU101が、現チェックが「ANY役」を含む当り要求フラグのチェック時であると判別したとき(S683がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS705の処理を行う。
一方、S683において、メインCPU101が、現チェックが「ANY役」を含む当り要求フラグのチェック時でないと判別したとき(S683がNO判定の場合)、S678或いはS680がNO判定の場合、又は、S681或いはS682がYES判定の場合、メインCPU101は、入賞作動フラグデータ長を1減算する(S684)。次いで、メインCPU101は、入賞作動フラグデータ長が「0」であるか否かを判別する(S685)。
S685において、メインCPU101が、入賞作動フラグデータ長が「0」でないと判別したとき(S685がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS676の処理に戻し、S676以降の処理を繰り返す。
一方、S685において、メインCPU101が、入賞作動フラグデータ長が「0」であると判別したとき(S685がYES判定の場合)、メインCPU101は、停止制御用引込要求フラグ設定処理を行う(S686)。この処理は、メインCPU101により、図136Bのソースプログラムで規定されている各処理が順次実行されることにより行われる。それゆえ、この処理の中では、図133で説明した論理積演算処理が行われる。なお、S686の処理内で実行される論理積演算処理では、上述のように、当り(引込)要求フラグ格納領域のデータが「論理積先データ」にセットされ、入賞作動フラグ格納領域のデータが「論理積元データ」にセットされ、「論理積回数」には、RT作動組み合わせ表示フラグのデータ長(1バイト)のバイト数「1」がセットされる。RT作動組み合わせ表示フラグは、入賞作動フラグ格納領域において、RT移行に係る図柄組合せが規定された格納領域のことであり、本実施形態では、図28〜図30に示すように格納領域11のみとなる。
次いで、メインCPU101は、引込優先順位テーブルアドレス格納領域を参照して、引込優先順位テーブルを取得する(S687)。この処理は、メインCPU101により、図136Cのソースプログラムで規定されている各処理が順次実行されることにより行われる。それゆえ、この処理では、現在セットされているアドレスに、引込優先順位データの初期値「1(001H)」が設定されるとともに、図137に示す、先頭アドレスが「dPLVLTB00」〜「dPLVLTB05」のいずれかとなるブロックに格納された引込優先順位テーブルが取得される。なお、図137に示す、先頭アドレスが「dPLVLTB00」〜「dPLVLTB05」となるブロックに格納された引込優先順位テーブルは、それぞれ、図27に記載の引込優先順位テーブル番号「00」〜「05」の引込優先順位テーブルに対応する。
次いで、メインCPU101は、現在セットされているアドレスに格納されている引込優先順位テーブルのデータが、エンドコード(000H)であるか否かを判別する(S688)。
S688において、メインCPU101が、現在セットされているアドレスに格納されている引込優先順位テーブルのデータが、エンドコードであると判別したとき(S688がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS705の処理を行う。一方、S688において、メインCPU101が、現在セットされているアドレスに格納されている引込優先順位テーブルのデータが、エンドコードでないと判別したとき(S688がNO判定の場合)、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域をセットする(S689)。
次いで、メインCPU101は、現在セットされているアドレスに基づいて、引込優先順位テーブルから引込優先順位データを取得する(S690)。次いで、メインCPU101は、引込優先順位テーブルのブロックカウンタをセットする(S691)。本実施形態では、この処理において、メインCPU101は、引込優先順位テーブルのブロックカウンタの値に「2」をセットする。
次いで、メインCPU101は、引込優先順位テーブルのチェック回数をセットし、参照する引込優先順位テーブルのアドレスを1加算(+1更新)する(S692)。本実施形態では、この処理において、メインCPU101は、引込優先順位テーブルのチェック回数に「8」(図137に示す引込優先順位テーブルに規定されているチェックデータのビット数)をセットする。
次いで、メインCPU101は、更新された引込優先順位テーブルのアドレスに基づいて、チェックデータ(図137参照)を取得し、チェックデータからチェックビットを抽出する(S693)。なお、本実施形態では、ここで抽出するチェックビットは、チェックデータのビット0に対応する。例えば、S690の処理において、先頭アドレスが「dPLVLTB00」であるブロックに規定された引込優先順位テーブルから引込優先順位データ「03EH」が取得された場合、S693の処理では、チェックデータとして「10001000B」が取得され、チェックビットの値として「0」が抽出される。
次いで、メインCPU101は、抽出されたチェックビットの値が「1」であるか否かを判別する(S694)。
S694において、メインCPU101が、抽出されたチェックビットの値が「1」でないと判別したとき(S694がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS699の処理を行う。一方、S694において、メインCPU101が、抽出されたチェックビットの値が「1」であると判別したとき(S694がYES判定の場合)、メインCPU101は、参照する引込優先順位テーブルのアドレスを1加算(+1更新)し、更新後のアドレスに基づいて、引込優先順位テーブルから判定データ(図137中の「フラグ判定データ」)を取得する(S695)。
次いで、メインCPU101は、S695で取得した判定データに基づいて、現在取得されている入賞作動フラグデータが判定対象であるか否かを判別する(S696)。この処理では、メインCPU101は、現在取得されている入賞作動フラグデータと、判定データとを比較し、前者が後者に対応するものである否かを判定し、前者が後者に対応するものである場合には、現在取得されている入賞作動フラグデータが判定対象であると判定する。
S696において、メインCPU101が、入賞作動フラグデータが判定対象でないと判別したとき(S696がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS699の処理を行う。一方、S696において、メインCPU101が、入賞作動フラグデータが判定対象であると判別したとき(S696がYES判定の場合)、メインCPU101は、引込優先順位データの更新処理を行う(S697)。この処理では、メインCPU101は、S697で取得した判定データに対応付けられた引込優先順位データで、現在セットされている引込優先順位データを更新(上書き)する。
次いで、メインCPU101は、チェックデータの更新処理を行う(S698)。この処理では、メインCPU101は、チェックデータを1ビットだけ右方向(ビット7からビット0に向かう方向)にシフトする。なお、この処理において、シフト後のチェックデータのビット7には、「0」がセットされる。
S698の処理後、又は、S694或いはS696がNO判定の場合、メインCPU101は、チェックデータにチェック対象のビット(「1」がセットされているビット)があるか否かを判別する(S699)。
S699において、メインCPU101が、チェックデータにチェック対象のビットがないと判別したとき(S699がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS702の処理を行う。一方、S699において、メインCPU101が、チェックデータにチェック対象のビットがあると判別したとき(S699がYES判定の場合)、メインCPU101は、チェックする入賞作動フラグ格納領域のアドレスを1加算(+1更新)し、チェック回数を1減算する(S700)。
次いで、メインCPU101は、チェック回数が「0」であるか否かを判別する(S701)。S701において、メインCPU101が、チェック回数が「0」でないと判別したとき(S701がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS698の処理に戻し、S698以降の処理を繰り返す。
一方、S701において、メインCPU101が、チェック回数が「0」であると判別したとき(S701がYES判定の場合)、メインCPU101は、現在参照している入賞作動フラグ格納領域のアドレスにチェック回数の初期値「8」を加算して入賞作動フラグ格納領域のアドレスを更新し、ブロックカウンタの値を1減算する(S702)。次いで、メインCPU101は、ブロックカウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S703)。
S703において、メインCPU101が、ブロックカウンタの値が「0」でないと判別したとき(S703がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS692の処理に戻し、S692以降の処理を繰り返す。
一方、S703において、メインCPU101が、ブロックカウンタの値が「0」であると判別したとき(S703がYES判定の場合)、メインCPU101は、参照する引込優先順位テーブルのアドレスを1加算(+1更新)する(S704)。例えば、現在参照している引込優先順位テーブルが、先頭アドレスが「dPLVLTB00」であるブロックに規定された引込優先順位テーブルである場合、この処理により、参照する引込優先順位テーブルが、先頭アドレスが「dPLVLTB01」であるブロックに規定された引込優先順位テーブルに変更される。そして、S704の処理後、メインCPU101は、処理をS688の処理に戻し、S688以降の処理を繰り返す。
ここで再度、S679、S683又はS688の処理に戻って、S679、S683又はS688がYES判定の場合、メインCPU101は、この時点でセットされている引込順位データを、最終的な引込優先順位データとしてセットする(S705)。なお、S679又はS683がYES判定の場合、メインCPU101は、最終的な引込優先順位データとして「0(00H)」をセットする。この場合、引込優先順位データ「0(00H)」にはエンドコードが割り付けられているので、引込データ無し(停止禁止)がセットされる。そして、S705の処理後、メインCPU101は、引込優先順位取得処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図126参照)のS628に移す。
本実施形態では、上述のようにして引込優先順位取得処理が行われる。なお、上述した引込優先順位取得処理中のS680〜S683の「ANY役」の引込優先対応処理は、メインCPU101が、図136Aのソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。その中で、例えば、S683の判定処理は、ソースプログラム上において、「JCP」命令(所定の判定命令)により実行される。なお、「JCP」命令は、比較命令相当の動作を実行する命令であり、メインCPU101専用命令コードである。
ソースプログラム上において、例えば、ソースコード「JCP cc,A,n,e」が実行されると、Aレジスタの内容(格納データ)と、整数nとを比較し、その比較結果が、ccの条件となれば、処理をeで指定されるアドレスにジャンプさせる。なお、「JCP」命令の「ccの条件」には、フラグ・レジスタF内のキャリーフラグの状態及びゼロフラグの状態の一方が指定される(図11参照)。例えば、ccに「C」が指定されていれば、ccの条件はキャリーフラグが「1」(オン状態)であることを意味し、ccに「NC」が指定されていれば、ccの条件はキャリーフラグが「0」(オフ状態)であることを意味する。また、例えば、ccに「Z」が指定されていれば、ccの条件はゼロフラグが「1」(オン状態)であることを意味し、ccに「NZ」が指定されていれば、ccの条件はゼロフラグが「0」(オフ状態)であることを意味する。
「ANY役」の引込優先対応処理のソースプログラム上において、図136Aに示すように、「JCP」命令を用いた場合、アドレス設定に係る命令を省略することができる(アドレス設定に係る命令を別途設ける必要がなくなる)ので、「ANY役」の引込優先対応処理の処理効率を高めることができるとともに、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。
また、上述した引込優先順位取得処理中のS686の停止制御用引込要求フラグ設定処理は、メインCPU101が、図136Bのソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。S686の停止制御用引込要求フラグ設定処理では、図136Bに示すように、メインCPU101専用命令コードである、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行う「LDQ」命令、及び、「CALLF」命令が利用される。
それゆえ、S686の停止制御用引込要求フラグ設定処理において、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いた「LDQ」命令を用いることにより、直値により、メインROM102、メインRAM103やメモリーマップI/Oにアクセスすることができる。この場合、ソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令を省略することができ、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。また、「CALLF」命令は、上述のように、2バイトの命令コードである。それゆえ、停止制御用引込要求フラグ設定処理において、これらのメインCPU101専用命令コードを使用することにより、処理の効率化を図ることができ、限られたメインRAM103の容量を有効活用することができる。
さらに、本実施形態では、優先引込順位取得処理中のS686の停止制御用引込要求フラグ設定処理において、「CALLF」命令で指定するジャンプ先の論理積演算処理のアドレス「SB_DAND_00」は、上記図126で説明した引込優先順位格納処理中のS626の論理積演算処理において「CALLF」命令で指定するジャンプ先のアドレスと同じである(図127参照)。すなわち、本実施形態では、優先引込順位取得処理中のS686の停止制御用引込要求フラグ設定処理で行う論理積演算処理を実行するためのソースプログラムが、引込優先順位格納処理中のS626で行う論理積演算処理を実行するためのソースプログラムと同じであり、S686及びS626の両処理において、論理積演算処理のソースプログラムが共有化(モジュール化)されている。この場合、S686及びS626の両処理において、それぞれ別個に論理積演算処理のソースプログラムを設ける必要が無くなるので、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。
また、上述した引込優先順位取得処理中のS687の引込優先順位テーブル(図137参照)の取得処理は、メインCPU101が、図136Cのソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。そして、S687の引込優先順位テーブルの取得処理では、図136Cに示すように、メインCPU101専用命令コードである、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行う「LDQ」命令が利用される。
それゆえ、S687の引込優先順位テーブルの取得処理においても、「LDQ」命令の使用により、ソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令を省略することができる。その結果、引込優先順位テーブルの取得処理の効率化を図ることができるとともに、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。
上述のように、本実施形態の優先引込順位取得処理中の上記各種処理では、上述したメインCPU101専用の各種命令コードが適宜用いられ、対応する処理の効率化及びソースプログラムの容量の削減を実現している。その結果、本実施形態では、主制御回路90のプログラム処理速度の効率化と容量の削減とを図ることができ、削減した容量に対応する空き領域を活用して、遊技性を高めることが可能となる。
[リール停止制御処理]
次に、図138〜図140を参照して、メインフロー(図82参照)中のS213で行うリール停止制御処理について説明する。なお、図138は、リール停止制御処理の手順を示すフローチャートである。図139は、リール停止制御処理中の後述のS711〜S716の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図であり、図140は、リール停止制御処理中の後述のS726の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、リール停止可能信号OFF処理を行う(S711)。この処理では、メインCPU101は、主に、リール停止可能信号OFFデータのポート出力処理を行う。また、この処理は、メインRAM103の規定外作業領域を使用して行われる。なお、リール停止可能信号OFF処理の詳細については、後述の図141を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、全リールの回転速度が所定の一定速度に到達したか否か(「定速」になったか否か)を判別する(S712)。S712において、メインCPU101が、全リールの回転速度が「定速」になっていないと判別したとき(S712がNO判定の場合)、メインCPU101は、S712の処理を繰り返す。
一方、S712において、メインCPU101が、全リールの回転速度が「定速」になったと判別したとき(S712がYES判定の場合)、メインCPU101は、リール停止可能信号ON処理を行う(S713)。この処理では、メインCPU101は、主に、リール停止可能信号ONデータのポート出力処理を行う。また、この処理は、メインRAM103の規定外作業領域を使用して行われる。なお、リール停止可能信号ON処理の詳細については、後述の図142を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、有効なストップボタンが押されたか否かを判別する(S714)。
S714において、メインCPU101が、有効なストップボタンが押されていないと判別したとき(S714がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS713の処理に戻し、S713以降の処理を繰り返す。一方、S714において、メインCPU101が、有効なストップボタンが押されたと判別したとき(S714がYES判定の場合)、メインCPU101は、作動ストップボタン格納領域(図33参照)を更新し、ストップボタン未作動カウンタの値を1減算する(S715)。
次いで、メインCPU101は、作動ストップボタンから検索対象リールを決定する(S716)。また、この処理では、検索対象リールのリール制御管理情報が格納される回胴制御データ格納領域のアドレス(先頭アドレス)セット処理も行われる(図139中のソースコード「LDQ IX,wR1_CTRL−(wR2_CTRL−wR1_CTRL)」参照)。
次いで、メインCPU101は、リール停止可能信号OFF処理を行う(S717)。この処理は、上記S711と同様に、メインRAM103の規定外作業領域を使用して行われる。なお、リール停止可能信号OFF処理の詳細については、後述の図141を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU101は、図柄カウンタの値に基づいて停止開始位置をメインRAM103に格納する(S718)。
次いで、メインCPU101は、リール停止選択処理を行う(S719)。詳細な説明は省略するが、この処理では、メインCPU101は、滑り駒数の選択処理を行う。
次いで、メインCPU101は、停止開始位置と、S719で決定された滑り駒数とに基づいて停止予定位置を決定し、該決定した停止予定位置をメインRAM103に格納する(S720)。この処理では、メインCPU101は、停止開始位置に滑り駒数を加算し、その加算結果を停止予定位置とする。
次いで、メインCPU101は、図柄コード格納処理を実行する(S721)。この処理では、停止予定位置に対応する図柄コードが図柄コード格納領域に格納される。次いで、メインCPU101は、制御対象のリールが最終停止(第3停止)のリールであるか否かを判別する(S722)。この処理では、メインCPU101は、ストップボタン未作動カウンタの値に基づいて、制御対象のリールが最終停止(第3停止)のリールであるか否かを判別し、ストップボタン未作動カウンタの値が「0」であるときには、制御対象のリールが最終停止のリールであるとを判定する。
S722において、メインCPU101が、制御対象のリールが最終停止のリールでないと判別したとき(S722がNO判定の場合)、メインCPU101は、制御変更処理を行う(S723)。この処理では、特定の停止位置にあった場合に、リールの停止に用いる停止情報群が更新される。次いで、メインCPU101は、図126で説明した引込優先順位格納処理を行う(S724)。
次いで、メインCPU101は、停止間隔残時間待機処理を行う(S725)。この処理では、メインCPU101は、予め設定された所定のリール停止間隔時間が経過するまで、待機処理を行う。そして、S725の処理後、メインCPU101は、処理をS711の処理に戻し、S711以降の処理を繰り返す。
ここで再度、S722の処理に戻って、S722において、メインCPU101が、制御対象のリールが最終停止のリールであると判別したとき(S722がYES判定の場合)、メインCPU101は、全リールの励磁が停止状態であるか否かを判別する(S726)。S726において、メインCPU101が、全リールの励磁が停止状態でないと判別したとき(S726がNO判定の場合)、メインCPU101は、S726の処理を繰り返す。
一方、S726において、メインCPU101が、全リールの励磁が停止状態であると判別したとき(S726がYES判定の場合)、メインCPU101は、第3停止操作されたストップボタンがオン状態のままである(ストップボタンが放されていない)か否かを判別する(S727)。S727において、メインCPU101が、第3停止操作されたストップボタンがオン状態のままであると判別したとき(S727がYES判定の場合)、メインCPU101は、S727の処理を繰り返す。一方、S727において、メインCPU101が、第3停止操作されたストップボタンがオン状態のままでないと判別したとき(S727がNO判定の場合)、メインCPU101は、リール停止制御処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)のS214に移す。
本実施形態では、上述のようにしてリール停止制御処理が行われる。なお、上述したリール停止制御処理中のS711〜S716の処理は、メインCPU101が、図139のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。図139に示すように、本実施形態のリール停止制御処理のソースプログラムでは、メインCPU101専用命令コードである、例えば、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行う「LDQ」命令や、「CALLF」命令が用いられる。
それゆえ、リール停止制御処理において、このようなメインCPU101専用命令コードを用いることにより、リール制御処理のソースプログラムの容量を削減することができるともに、リール停止制御処理の処理効率を向上させることができる。すなわち、本実施形態では、主制御回路90におけるプログラム処理速度の効率化と容量の削減とを行うことが可能となり、削減した容量に応じて増加したメインROM102の空き領域
を活用して、遊技性を高めることが可能となる。
また、上述したリール停止制御処理中のS726の判定処理は、メインCPU101が、図140のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。この処理は、図140に示すように、ソースコード上では、「LDQ」命令、「ORQ」命令(所定の論理和演算命令)を用いて実行される。
なお、「ORQ」命令は、論理和演算を行う命令コードであり、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行うメインCPU101専用命令コードである。そして、ソースプログラム上において、例えば、ソースコード「ORQ (k)」が実行されると、Qレジスタの格納データ(上位側アドレス値)及び1バイトの整数k(直値:下位側アドレス値)で指定されたアドレスのメモリの内容(格納データ)と、Aレジスタの内容(格納データ)との論理和演算が行われ、その演算結果がAレジスタに記憶される。
それゆえ、リール停止制御処理中のS726の判定処理において、まず、図140中のソースコード「LDQ A,(.LOW.wR1_TIM)」が実行されると、Qレジスタの格納データと、整数値「.LOW.wR1_TIM」とで指定されるアドレスのメモリの内容(第1リールの励磁タイマー値)がAレジスタにロードされる。なお、本実施形態では、メインRAM103内における第1リールの励磁タイマー値が格納された領域のアドレスは、「F032h」である。そして、上述したS726の判定処理では、LDQ命令実行時に予めQレジスタに、アドレス「wR1_TIM(F032h)」の上位側アドレス値「F0h」がセットされ、kの値(直値)には、下位側アドレス値(「.LOW.wR2_TIM」=32h)が代入される。
次いで、図140中のソースコード「ORQ (.LOW.wR2_TIM)」が実行されると、Qレジスタの格納データ(F0h)と、第2リールの励磁タイマー値が格納された領域のアドレス「wR2_TIM(F03Dh)」の下位側アドレス値(3Dh)で指定されたアドレスのメモリの内容(第2リールの励磁タイマー値)と、Aレジスタの内容(第1リールの励磁タイマー値)との論理和演算が行われ、その演算結果(第1リールの励磁タイマー値と第2リールの励磁タイマー値との合成結果)がAレジスタに記憶される。次いで、図140中のソースコード「ORQ (.LOW.wR3_TIM)」が実行されると、Qレジスタの格納データ(F0h)と、第3リールの励磁タイマー値が格納された領域のアドレス「wR3_TIM(F048h)」の下位側アドレス値(48h)で指定されたアドレスのメモリの内容(第3リールの励磁タイマー値)と、Aレジスタの内容(第1リールの励磁タイマー値と第2リールの励磁タイマー値との合成結果)との論理和演算が行われ、その演算結果(第1〜第3リールの励磁タイマー値の合成結果)がAレジスタに記憶される。
上述のように、本実施形態では、リール(回胴)の停止状態のチェック処理において、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いた各種メインCPU101専用命令コードが用いられる。それゆえ、これらのメインCPU101専用命令コードを用いることにより、直値により、メインROM102、メインRAM103やメモリーマップI/Oにアクセスすることができ、ソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令を省略することができ、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。
上述のように、本実施形態のリール停止制御処理中の上記各種処理では、上述したメインCPU101専用の各種命令コードが適宜用いられ、対応する処理の効率化及びソースプログラムの容量の削減を実現している。その結果、本実施形態では、主制御回路90のプログラム処理速度の効率化と容量の削減とを図ることができ、削減した容量に対応する空き領域を活用して、遊技性を高めることが可能となる。
[リール停止可能信号OFF処理]
次に、図141を参照して、リール停止制御処理(図138参照)中のS711又はS717で行うリール停止可能信号OFF処理について説明する。なお、図141は、リール停止可能信号OFF処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、スタックポインタ(SP)にセットされているメインRAM103のスタックエリア(図12C参照)のアドレスを退避させる(S731)。次いで、メインCPU101は、スタックポインタ(SP)に規定外スタックエリアのアドレスをセットする(S732)。
次いで、メインCPU101は、全てのレジスタにセットされているデータを退避させる(S733)。次いで、メインCPU101は、リール停止可能信号OFFデータのセット処理を行う(S734)。
次いで、メインCPU101は、規定外ポート出力処理を行う(S735)。この処理では、メインCPU101は、リール停止可能信号OFFデータに基づいて、後述のOFF出力データ(出力オフモードデータ)の生成及び出力処理を行う。なお、この処理は、メインRAM103の規定外作業領域を使用して行われる。規定外ポート出力処理の詳細については、後述の図143を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、S733で退避させた全レジスタのデータを復帰させる(S736)。次いで、メインCPU101は、S731で退避させたスタックエリアのアドレスをスタックポインタ(SP)にセットする(S737)。
そして、S737の処理後、メインCPU101は、リール停止可能信号OFF処理を終了する。この際、実行したリール停止可能信号OFF処理がリール停止制御処理(図138参照)中のS711の処理である場合には、メインCPU101は、処理をリール停止制御処理中のS712の処理に移す。一方、実行したリール停止可能信号OFF処理がリール停止制御処理(図138参照)中のS717の処理である場合には、メインCPU101は、処理をリール停止制御処理中のS718の処理に移す。
[リール停止可能信号ON処理]
次に、図142を参照して、リール停止制御処理(図138参照)中のS713で行うリール停止可能信号ON処理について説明する。なお、図142は、リール停止可能信号ON処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、スタックポインタ(SP)にセットされているメインRAM103のスタックエリア(図12C参照)のアドレスを退避させる(S741)。次いで、メインCPU101は、スタックポインタ(SP)に規定外スタックエリアのアドレスをセットする(S742)。
次いで、メインCPU101は、全てのレジスタにセットされているデータを退避させる(S743)。次いで、メインCPU101は、作動ストップボタン格納領域(図33参照)を参照し、ストップボタン状態を取得する(S744)。次いで、メインCPU101は、リール停止可能信号ONデータのセット処理を行う(S745)。
次いで、メインCPU101は、規定外ポート出力処理を行う(S746)。この処理では、メインCPU101は、リール停止可能信号ONデータに基づいて、後述のON出力データ(出力オンモードデータ)の生成及び出力処理を行う。なお、この処理は、メインRAM103の規定外作業領域を使用して行われる。規定外ポート出力処理の詳細については、後述の図143を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、S743で退避させた全レジスタのデータを復帰させる(S747)。次いで、メインCPU101は、S741で退避させたスタックエリアのアドレスをスタックポインタ(SP)にセットする(S748)。そして、S748の処理後、メインCPU101は、リール停止可能信号ON処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図138参照)中のS714の処理に移す。
[規定外ポート出力処理]
次に、図143及び図144を参照して、リール停止可能信号OFF処理(図141参照)中のS735及びリール停止可能信号ON処理(図142参照)中のS746で行う規定外ポート出力処理について説明する。なお、図143は、規定外ポート出力処理の手順を示すフローチャートである。また、図144は、規定外ポート出力処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、ポート出力設定がON出力モードであるか否かを判別する(S751)。この処理において、メインCPU101は、リール停止可能信号ONデータがセットされている場合には、ポート出力設定がON出力モードであると判定し、リール停止可能信号OFFデータがセットされている場合には、ポート出力設定がON出力モードでないと判定する。
S751において、メインCPU101が、ポート出力設定がON出力モードであると判別したとき(S751がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS753の処理を行う。一方、S751において、メインCPU101が、ポート出力設定がON出力モードでないと判別したとき(S751がNO判定の場合)、メインCPU101は、OFF出力データ(出力オフモードデータ)の生成処理を行う(S752)。この処理では、現在、出力オン状態となっているポート(ビット)のうち、オフ状態にしたいポート(ビット)をオフ状態にするとともに、現在、出力オフ状態となっているポート(ビット)をオフ状態に維持するためのOFF出力データが生成される。
S752の処理後又はS751がNO判定の場合、メインCPU101は、ON出力データ(出力オンモードデータ)の生成処理を行う(S753)。この処理では、現在、出力オフ状態となっているポート(ビット)のうち、オン状態にしたいポート(ビット)をオン状態にするとともに、現在、出力オン状態となっているポート(ビット)をオン状態に維持するためのON出力データが生成される。次いで、メインCPU101は、生成された出力データを指定ポートから出力する(S754)。
そして、S754の処理後、メインCPU101は、規定外ポート出力処理を終了する。この際、実行した規定外ポート出力処理がリール停止可能信号OFF処理(図141参照)中のS735の処理である場合には、メインCPU101は、処理をリール停止可能信号OFF処理中のS736の処理に移す。一方、実行した規定外ポート出力処理がリール停止可能信号ON処理(図142参照)中のS746の処理である場合には、メインCPU101は、処理をリール停止可能信号ON処理中のS747の処理に移す。
本実施形態では、上述のようにして規定外ポート出力処理が行われる。そして、上述した規定外ポート出力処理は、メインCPU101が、図144のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。
その中で、上述した規定外ポート出力処理中のS752のOFF出力データの生成処理は、図144中のソースコード「XOR (HL)」及び「AND (HL)」をこの順で実行することに行われる。また、上述した規定外ポート出力処理中のS753のON出力データの生成処理は、図144中のソースコード「OR (HL)」を実行することに行われる。
ソースプログラム上において、このような各出力データの生成処理を行うことにより、S752のOFF出力データの生成処理後に、S753のON出力データの生成処理が行われてもS752で生成されたOFF出力データは変化しない。
例えば、ポート出力設定がOFF出力モードであり、今回の処理でオフ状態にしたい規定外ポートを示す出力データが「00010111」(「1」がオフ状態にしたいビット)であり、現在、規定外ポートに出力されている出力データ(バックアップデータ)が「01010011」(「1」が現在、オン状態のビット)である場合、バックアップデータのビット0、ビット1及びビット5のデータを「1」から「0」にするためのOFF出力データが生成される。この場合、まず、図144中のソースコード「XOR (HL)」が実行されると、出力データ「00010111」と、バックアップデータ「01010011」との排他的論理和演算が行われ、演算結果として「01000100」が得られる。次いで、図144中のソースコード「AND (HL)」が実行されると、演算結果「01000100」とバックアップデータ「01010011」との論理積演算が行われ、演算結果「01000000」がOFF出力データとして生成される。
その後、S753のON出力データの生成処理が(図144中のソースコード「OR (HL)」)が実行されると、演算結果「01000000」(OFF出力データ)と、今回の処理でオン状態にしたい規定外ポートを示す出力データ「00000000」(ポート出力設定がOFF出力モードであるので、出力データの各ビットには「0」がセットされる)との論理和演算が行われ、演算結果として「01000000」が得られ、OFF出力データは変化しない。定性的には、ポート出力設定がOFF出力モードである場合、S753のON出力データの生成処理では、OFF出力データにおいて出力オン状態となっているポート(ビット)をオン状態に維持するための出力データが生成されるので、S752のOFF出力データの生成処理後に、S753のON出力データの生成処理が行われてもS752で生成されたOFF出力データは変化しない。
[入賞検索処理]
次に、図145〜図147を参照して、メインフロー(図82参照)中のS214で行う入賞検索処理について説明する。なお、図145は、入賞検索処理の手順を示すフローチャートである。図146は、入賞検索処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。また、図147は、入賞検索処理のソースプログラム上で、実際に参照される払出枚数データテーブルの構成の一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、図柄コード格納領域(図35参照)に格納された各格納領域のデータを、入賞作動フラグ格納領域(図28〜図30参照)の対応する格納領域に転送して保存する(S761)。そして、この処理終了時点では、DEレジスタに入賞作動フラグ格納領域の最後尾のアドレスがセットされる。
次いで、メインCPU101は、払出枚数データテーブルのアドレス(図147に示す払出枚数データテーブルの先頭アドレス「dPAYNUMTB」)をHLレジスタにセットする(S762)。次いで、メインCPU101は、払出枚数テーブル数(本実施形態では「5」)を入賞検索カウンタの初期値とし、該初期値をBレジスタにセットする(S763)。
次いで、メインCPU101は、HLレジスタにセットされたアドレスに基づいて、メダルの払出枚数(本実施形態では、1枚、2枚、3枚及び9枚のいずれか)のデータをCレジスタにセットし、判定対象データをAレジスタにセットし、HLレジスタにセットされているアドレスに「2」を加算(+2更新)する(S764)。なお、図147に示す払出枚数データテーブルにおいて、メダルの払出枚数のデータは、「払出枚数(1,2,3又は9)*2+0」であり、判定対象データは、払出枚数のデータの次のアドレスに格納されている1バイトのデータ(例えば「11111000B」等)である。また、以下では、Cレジスタにセットされたメダルの払出枚数のデータ「払出枚数(1,2,3又は9)*2+0」内のデータ「0」を「判定ビット」という。この判定ビットは入賞検索の判定対象ブロックであるか否かを示す情報である。
次いで、メインCPU101は、Cレジスタにセットされたメダルの払出枚数のデータから判定ビットの値を抽出する(S765)。次いで、メインCPU101は、抽出した判定ビットの値に基づいて、判定対象ブロックであるか否かを判別する(S766)。この処理において、メインCPU101は、抽出した判定ビットの値が「1」である場合に、判定対象ブロックであると判定する。なお、本実施形態では、図147に示すように、メダルの払出枚数に関係なく、判定ビットの値は、常に「0」であるので、S766の処理は必ずNO判定となる。
S766において、メインCPU101が、判定対象ブロックでないと判別したとき(S766がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS768の処理を行う。一方、S766において、メインCPU101が、判定対象ブロックであると判別したとき(S766がYES判定の場合)、メインCPU101は、DEレジスタにセットされている入賞作動フラグ格納領域のアドレスを1減算(−1更新)する(S767)。
S767の処理後又はS766がNO判定の場合、メインCPU101は、DEレジスタにセットされた入賞作動フラグ格納領域のアドレスで指定される格納領域のデータを判定データとして抽出する(S768)。
次いで、メインCPU101は、S764でAレジスタにセットされた判定対象データと、S768で抽出した判定データとに基づいて、判定の結果が入賞であるか否かを判別する(S769)。この処理において、メインCPU101は、S764でAレジスタにセットされた判定対象データが、S768で抽出した判定データと同じであれば、判定の結果が入賞であると判定する。
S769において、メインCPU101が、判定の結果が入賞でないと判別したとき(S769がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS776の処理を行う。一方、S769において、メインCPU101が、判定の結果が入賞であると判別したとき(S769がYES判定の場合)、メインCPU101は、現遊技が3枚遊技(メダルのベット枚数が3枚である遊技)であるか否かを判別する(S770)。
S770において、メインCPU101が、現遊技が3枚遊技であると判別したとき(S770がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS772の処理を行う。一方、S770において、メインCPU101が、現遊技が3枚遊技でないと判別したとき(S770がNO判定の場合)、メインCPU101は、2枚遊技(メダルのベット枚数が2枚である遊技)の払出枚数(2枚)をCレジスタにセットする(S771)。
S771の処理後又はS770がYES判定の場合、メインCPU101は、払出枚数の更新処理を行う(S772)。具体的には、メインCPU101は、現在の入賞枚数カウンタの値に、Cレジスタにセットされたメダルの払出枚数を加算し、加算後の値を払出枚数にセットする。
次いで、メインCPU101は、払出枚数の値が最大払出枚数「10」未満であるか否かを判別する(S773)。
S773において、メインCPU101が、払出枚数の値が最大払出枚数「10」未満であると判別したとき(S773がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS775の処理を行う。一方、S773において、メインCPU101が、払出枚数の値が最大払出枚数「10」未満でないと判別したとき(S773がNO判定の場合)、メインCPU101は、払出枚数に最大払出枚数「10」をセットする(S774)。
S774の処理後又はS773がYES判定の場合、メインCPU101は、払出枚数を入賞枚数カウンタに保存する(S775)。
S775の処理後又はS769がNO判定の場合、メインCPU101は、他の入賞があるか否かを判別する(S776)。S776において、メインCPU101が、他の入賞があると判別したとき(S776がYES判定の場合)、メインCPU101は、処理をS769の処理に戻し、S769以降の処理を繰り返す。
一方、S776において、メインCPU101が、他の入賞がないと判別したとき(S776がNO判定の場合)、メインCPU101は、入賞検索カウンタの値を1減算(−1更新)する(S777)。なお、本実施形態のように、有効ラインが1本である場合には、複数の小役が重複して入賞することがないので、S776の判定処理は必ずNO判定となる。
次いで、メインCPU101は、入賞検索カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S778)。
S778において、メインCPU101が、入賞検索カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S778がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS764の処理に戻し、S764以降の処理を繰り返す。一方、S778において、メインCPU101が、入賞検索カウンタの値が「0」であると判別したとき(S778がYES判定の場合)、メインCPU101は、入賞検索処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)中のS215の処理に移す。
本実施形態では、上述のようにして入賞検索処理が行われる。そして、上述した入賞検索処理は、メインCPU101が、図146のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。その中でも、S764の払出枚数及び判定対象データのセット処理は、メインCPU101がソースコード「LDIN AC,(HL)」を実行することにより行われる。
ソースプログラム上において、例えば、ソースコード「LDIN ss,(HL)」が実行されると、HLレジスタ(ペアレジスタ)にセットされたアドレス及び該アドレスに1加算したアドレスで指定されるメモリの内容(データ)がss(BC、DE、AC、AE又はBD)ペアレジスタにロードされるとともに、HLレジスタにセットされているアドレスが+2更新(2加算)される。それゆえ、図146中のソースコード「LDIN AC,(HL)」が実行されると、HLレジスタ(ペアレジスタ)にセットされたアドレス及び該アドレスに1加算したアドレスで指定されるメモリの内容(払出枚数及び判定対象データ)が、ACレジスタにロードされるとともに、HLレジスタにセットされているアドレスが+2更新(2加算)される。なお、S764の処理では、この「LDIN」命令により、Aレジスタに払出枚数のデータが格納され、Cレジスタに判定対象データが格納され、HLレジスタにセットされているアドレスが+2更新される。
上述のように、本実施形態の入賞検索処理では、一つの「LDIN」命令により、データのロード処理及びアドレスの更新処理の両方を行うことができる。この場合、ソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令を省略することができ、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。
また、上述した入賞検索処理中のS770の判定処理で参照するメダルカウンタの値の取得処理、S772の処理で参照する入賞枚数カウンタの値の取得処理、及び、S775の処理で行う入賞枚数カウンタの保存(更新)処理はいずれも、図146に示すように、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行う「LDQ」命令(メインCPU101専用命令コード)により実行される。それゆえ、本実施形態の入賞検索処理では、「LDQ」命令を用いることにより、直値により、メインROM102、メインRAM103やメモリーマップI/Oにアクセスすることができるので、ソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令を省略することができ(アドレス設定に係る命令を別途設ける必要がなくなる)、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。
また、上述した入賞検索処理中のS769の判定処理は、図146に示すように、ソースプログラム上において、「JSLAA」命令(所定の判定命令)により実行される。なお、「JSLAA」命令は、左シフト(SLA)命令相当の動作を実行する命令である。
ソースプログラム上において、例えば、ソースコード「JSLAA cc,e」が実行されると、ccの条件が成立すれば、処理をeで指定されるアドレスにジャンプさせる。なお、「JSLAA」命令で規定される「ccの条件」には、フラグ・レジスタF内のキャリーフラグの状態が指定される。例えば、ccに「C」が指定されていれば、ccの条件はキャリーフラグが「1」(オン状態)であることを意味し、ccに「NC」が指定されていれば、ccの条件はキャリーフラグが「0」(オフ状態)であることを意味する。それゆえ、図146中のソースコード「JSLAA NC,MN_CKLN_06」では、キャリーフラグが「0」(オフ状態)であれば、「MN_CKLN_06」で指定されるアドレスに処理がジャンプする。
また、上述した入賞検索処理中のS770及びS773の判定処理は、図146に示すように、ソースプログラム上において、「JCP」命令により実行される。なお、「JCP」命令は、上述のように、比較命令相当の動作を実行する命令であり、メインCPU101専用命令コードである。
それゆえ、入賞検索処理のソースプログラム上において、上述した「JSLAA」命令及び「JCP」命令を用いた場合、アドレス設定に係る命令を省略することができ(アドレス設定に係る命令を別途設ける必要がなくなる)、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。
[イリーガルヒットチェック処理]
次に、図148及び図149を参照して、メインフロー(図82参照)中のS215で行うイリーガルヒットチェック処理について説明する。なお、図148は、イリーガルヒットチェック処理の手順を示すフローチャートである。また、図149は、イリーガルヒットチェック処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。なお、イリーガルヒットとは、内部抽籤処理(図92参照)で抽籤され、図柄設定処理(図97参照)で当籤番号格納領域に格納されたBB当籤番号及び小役当籤番号(内部当籤役)に基づいて、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rが、成立しえない図柄の組合せで有効ライン上に停止(図柄組合せ不成立)したことを示す用語である。
まず、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域(図28〜図30参照)のアドレスをセットする(S781)。次いで、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域のサイズ(バイト数、本実施形態では「12」)を、チェックカウンタの値にセットする(S782)。
次いで、メインCPU101は、現在セットされている入賞作動フラグ格納領域のアドレスに基づいて、該アドレスに対応する当り要求フラグ格納領域(内部当籤役格納領域)内の格納領域に格納された内部当籤役のデータ(当り要求フラグデータ)を取得する(S783)。次いで、メインCPU101は、現在セットされている入賞作動フラグ格納領域のアドレスに格納された入賞役のデータ(入賞作動フラグデータ)と、内部当籤役のデータ(当り要求フラグデータ)とを合成する(S784)。
なお、この合成処理では、まず、メインCPU101は、入賞役のデータ(入賞作動フラグデータ)と内部当籤役のデータ(当り要求フラグデータ)との排他的論理和を求める(図149に示すソースプログラム中のソースコード「XOR (HL)」)。次いで、メインCPU101は、求められた排他的論理和の算出結果と入賞役のデータ(入賞作動フラグデータ)との論理積を求め(図149に示すソースプログラム中のソースコード「AND (HL)」)、論理積の算出結果を合成結果とする。なお、イリーガルヒットエラーが発生していない場合、この合成結果の値は「0」となる。
次いで、メインCPU101は、S784の合成処理の結果に基づいて、イリーガルヒットエラーが発生しているか否かを判別する(S785)。
S785において、メインCPU101が、イリーガルヒットエラーが発生していないと判別したとき(S785がNO判定の場合)、メインCPU101は、参照する入賞作動フラグ格納領域のアドレスを+1更新する(S786)。次いで、メインCPU101は、チェックカウンタの値を1減算する(S787)。次いで、メインCPU101は、チェックカウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S788)。
S788において、メインCPU101が、チェックカウンタの値が「0」でないと判別したとき(S788がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS783の処理に戻し、S783以降の処理を繰り返す。一方、S788において、メインCPU101が、チェックカウンタの値が「0」であると判別したとき(S788がYES判定の場合)、メインCPU101は、イリーガルヒットチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)中のS216の処理に移す。
ここで再度、S785の処理に戻って、S785において、メインCPU101が、イリーガルヒットエラーが発生していると判別したとき(S785がYES判定の場合)、メインCPU101は、図89で説明したエラー処理を行う(S789)。この処理により、情報表示器6に含まれる2桁の7セグLED(払出枚数表示用及びエラー表示用兼用)に、イリーガルヒットエラーの発生を示す2文字「EE」をエラー情報として表示するためのエラー表示データが出力される。なお、イリーガルヒットエラーの発生状態(エラー状態)は、リセットスイッチ76(図7参照)を押下することにより解除される。
次いで、メインCPU101は、入賞枚数カウンタの値及び当り要求フラグ格納領域のデータをクリアする(S790)。そして、S790の処理後、メインCPU101は、イリーガルヒットチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)中のS216の処理に移す。
本実施形態では、上述のようにしてイリーガルヒットチェック処理が行われる。そして、上述したイリーガルヒットチェック処理は、メインCPU101が、図149のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。
なお、本実施形態では、図28〜図30に示すように、入賞作動フラグ格納領域(表示役格納領域)の構成が当り要求フラグ格納領域(内部当籤役格納領域)のそれと同じであるので、入賞作動フラグ格納領域の役と内部当籤役との合成処理時にメインRAM103に配置される当り要求フラグ格納領域と入賞作動フラグ格納領域とを同一構成にすることができる。それゆえ、本実施形態のイリーガルヒットチェック処理におけるS784の演算結果(入賞役のデータと内部当籤役のデータとを合成結果)は、上述のように、ソースプログラム上において、入賞役のデータと内部当籤役のデータとを単純に論理積(「AND」命令で実行する)することにより求められる。その結果、本実施形態では、イリーガルヒットチェック処理を効率化及び簡略化することができ、主制御プログラムの空き容量を確保する(増やす)ことができ、増えた空き容量を使用して遊技性を高めることが可能になる。
[入賞チェック・メダル払出処理]
次に、図150及び図151を参照して、メインフロー(図82参照)中のS216で行う入賞チェック・メダル払出処理について説明する。なお、図150は、入賞チェック・メダル払出処理の手順を示すフローチャートである。また、図151は、入賞チェック・メダル払出処理中の後述のS804〜S808の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、入賞作動コマンド生成処理を行う(S801)。この処理では、メインCPU101は、副制御回路200に送信する入賞作動コマンドに含まれる、種別データおよび各種通信パラメータを生成する。なお、入賞作動コマンドは、入賞作動フラグ(表示役)等を特定するパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU101は、図72で説明した通信データ格納処理を行う(S802)。この処理により、入賞作動コマンドデータがメインRAM103に設けられた通信データ格納領域(図75B参照)に保存される。なお、入賞作動コマンドは、後述の図158で説明する割込処理内の通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。
次いで、メインCPU101は、入賞枚数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S803)。S803において、メインCPU101が、入賞枚数カウンタの値が「0」であると判別したとき(S803がYES判定の場合)、メインCPU101は、入賞チェック・メダル払出処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)中のS217の処理に移す。
一方、S803において、メインCPU101が、入賞枚数カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S803がNO判定の場合)、メインCPU101は、メダルのクレジット枚数(貯留枚数)がその上限枚数(本実施形態では50枚)以上であるか否かを判別する(S804)。
S804において、メインCPU101が、メダルのクレジット枚数がその上限枚数以上でないと判別したとき(S804がNO判定の場合)、メインCPU101は、クレジットカウンタの値に「1」を加算(+1更新)する(S805)。加算されたクレジットカウンタの値は、情報表示器6に含まれる貯留枚数表示用の2桁の7セグLED(不図示)により表示される。次いで、メインCPU101は、メダル払出枚数チェック処理を行う(S806)。なお、メダル払出枚数チェック処理の詳細については、後述の図152を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、メダルの払い出しが終了したか否かを判別する(S807)。S807において、メインCPU101が、メダルの払い出しが終了したと判別したとき(S807がYES判定の場合)、メインCPU101は、入賞チェック・メダル払出処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)中のS217の処理に移す。
一方、S807において、メインCPU101が、メダルの払い出しが終了していないと判別したとき(S807がNO判定の場合)、メインCPU101は、払出間隔待機処理を行う(S808)。この処理では、メインCPU101は、予め設定されたメダル払出間隔時間(本実施形態では60.33msec:後述の図158で説明する割込処理(1.1172msec周期)の54周期分)が経過するまでウェイトする。そして、S808の処理後、メインCPU101は、処理をS803の処理に戻し、S803以降の処理を繰り返す。
ここで再度、S804の処理に戻って、S804において、メインCPU101が、メダルのクレジット枚数がその上限枚数(50枚)以上であると判別したとき(S804がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダルの払出処理を行う(S809)。この処理により、メダルが1枚、払い出される。そして、S809の処理後、メインCPU101は、入賞チェック・メダル払出処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)中のS217の処理に移す。
本実施形態では、上述のようにして入賞チェック・メダル払出処理が行われる。なお、上述した入賞チェック・メダル払出処理中のS804〜S808の処理は、メインCPU101が、図151のソースプログラムで規定されている各・BR>\ースコードを順次実行することにより行われる。
なお、本実施形態では、クレジットカウンタの更新(+1)後、払出動作を継続する場合、メインCPU101は、S808の処理で60.33ms間のウェイト(払出間隔待ち)処理を行うが、この処理は、ソースプログラム上では、メインCPU101がソースコード「LD BC,cTM_PAYC」及び「RST SB_W1BC_00」をこの順で実行することにより実現されている。このように、入賞チェック・メダル払出処理において、クレジットカウンタの更新(+1)後、払出動作を継続するときに60.33ms間のウェイト(払出間隔待ち)を行った場合、無駄な待ち時間を減らすことができ、遊技者の精神的負担を軽減することができる。
[メダル払出枚数チェック処理]
次に、図152及び図153を参照して、入賞チェック・メダル払出処理(図150参照)中のS806で行うメダル払出枚数チェック処理について説明する。なお、図152は、メダル払出枚数チェック処理の手順を示すフローチャートである。また、図153Aは、メダル払出枚数チェック処理中の後述のS811〜S814の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図であり、図153Bは、メダル払出枚数チェック処理中の後述のS816及びS817の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、メダルOUTカウンタの値に「1」を加算(+1更新)する(S811)。なお、メダルOUTカウンタは、メダルの払出回数を計数するためのカウンタである。次いで、メインCPU101は、払出枚数カウンタの値に「1」を加算(+1更新)する(S812)。なお、払出枚数カウンタは、メダルの払出枚数を計数するためのカウンタである。
次いで、メインCPU101は、払出枚数7SEG表示処理を行う(S813)。この処理では、メインCPU101は、払出枚数カウンタの値を、情報表示器6に含まれる払出枚数表示用の2桁の7セグLED(不図示)により表示させる制御処理を行う。
次いで、メインCPU101は、役連終了枚数カウンタの更新処理を行う(S814)。なお、役連終了枚数カウンタは、入賞役に対応するメダルの払出枚数の残り枚数を計数するためのカウンタである。この処理では、メインCPU101は、役連終了枚数カウンタの値とその下限値「0」とを比較し、役連終了枚数カウンタの値が下限値「0」より大きい場合には、役連終了枚数カウンタの値を1減算(−1更新)し、役連終了枚数カウンタの値が下限値「0」以下である場合には、役連終了枚数カウンタの値を「0」に保持する。
次いで、メインCPU101は、入賞枚数カウンタの値を1減算(−1更新)する(S815)。
次いで、メインCPU101は、クレジット情報コマンド生成処理を行う(S816)。この処理では、メインCPU101は、副制御回路200に送信するクレジット情報コマンドに含まれる、種別データ及び各種通信パラメータを生成する。なお、クレジット情報コマンドは、メダルのクレジット枚数を特定するパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU101は、図72で説明した通信データ格納処理を行う(S817)。この処理により、クレジット情報コマンドデータがメインRAM103に設けられた通信データ格納領域(図75B参照)に保存される。なお、クレジット情報コマンドは、後述の図158で説明する割込処理内の通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。そして、S817の処理後、メインCPU101は、メダル払出枚数チェック処理を終了し、処理を入賞チェック・メダル払出処理(図150参照)中のS807の処理に移す。
本実施形態では、上述のようにしてメダル払出枚数チェック処理が行われる。なお、上述したメダル払出枚数チェック処理中のS811〜S814の処理は、メインCPU101が、図153Aのソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。その中で、S814の役連終了枚数カウンタの更新処理は、図153A中の「DCPLD」命令(所定の更新命令)により実行される。なお、「DCPLD」命令は、メインCPU101専用命令コードである。
ソースプログラム上において、例えば、ソースコード「DCPLD (HL),n」が実行されると、HLレジスタで指定されたアドレスのメモリの内容(格納データ)と整数nとが比較され、メモリの内容が整数nより大きい場合には、メモリの内容が1減算され、メモリの内容が整数n以下である場合には、HLレジスタで指定されたアドレスのメモリに整数nが格納される。それゆえ、図153A中のソースコード「DCPLD (HL),0」が実行されると、HLレジスタで指定されたアドレスのメモリの内容(役連終了枚数カウンタの値)と整数0(下限値)とが比較され、メモリの内容(役連終了枚数カウンタの値)が整数0より大きい場合には、メモリの内容が1減算され、メモリの内容が整数0以下である場合には、メモリの内容(役連終了枚数カウンタの値)に「0」がセットされる。すなわち、現時点の役連終了枚数カウンタの値が「0」より大きい場合には、役連終了枚数カウンタの更新処理が行われ、現時点の役連終了枚数カウンタの値が「0」以下であれば、役連終了枚数カウンタの値を「0」に保持する処理が行われる。
上述のように、メダル払出枚数チェック処理中のS814の処理では、一つの「DCPLD」命令(枚数管理カウンタの下限判定命令と、判断分岐命令が一体になっている命令)により、役連終了枚数カウンタの更新(減算)処理及び連終了枚数カウンタの値を「0」に保持する処理の両方を実行することができる。この場合、両処理を別個に実行するための命令コードを設ける必要がなくなる。例えば、連終了枚数カウンタの値が「0」であるか否かを判別するための判断分岐命令コードを省略することができる。それゆえ、本実施形態のメダル払出枚数チェック処理では、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができ、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。
また、上述したメダル払出枚数チェック処理中のS816及びS817の処理は、メインCPU101が、図153Bのソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。
その中で、S816の処理では、図153Bに示すように、クレジット情報コマンドの通信パラメータ1にはLレジスタを介して払出枚数カウンタの値がセットされ、通信パラメータ5にはCレジスタを介してクレジットカウンタの値がセットされる。しかしながら、クレジット情報コマンドを構成するその他の通信パラメータ2〜4には、現時点においてHレジスタ、Eレジスタ及びDレジスタにそれぞれ格納されている値(不定値)がセットされる。それゆえ、クレジット情報コマンド送信時における通信パラメータ2〜4の値は不定値となる。その結果、本実施形態では、クレジット情報コマンドのサム値(BCC)を送信毎に不定値にすることができ、ゴト等の不正行為を抑制することができる。
[BBチェック処理]
次に、図154を参照して、メインフロー(図82参照)中のS217で行うBBチェック処理について説明する。なお、図154は、BBチェック処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、現在の遊技状態がボーナス状態であるか否かを判別する(S821)。S821において、メインCPU101が、現在の遊技状態がボーナス状態でないと判別したとき(S821がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS832の処理を行う。
一方、S821において、メインCPU101が、現在の遊技状態がボーナス状態であると判別したとき(S821がYES判定の場合)、メインCPU101は、ボーナス状態中に払い出し可能なメダルの枚数を計数するためのBB中払出枚数カウンタの値から、入賞チェック・メダル払出処理において払い出されたメダルの払出枚数を減算する(S822)。
次いで、メインCPU101は、BB中払出枚数カウンタの値が「0」未満であるか否かを判別する(S823)。S823において、メインCPU101が、BB中払出枚数カウンタの値が「0」未満でないと判別したとき(S823がNO判定の場合)、メインCPU101は、BBチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)中のS218の処理に移す。
一方、S823において、メインCPU101が、BB中払出枚数カウンタの値が「0」未満であると判別したとき(S823がYES判定の場合)、メインCPU101は、ボーナス終了時処理を行う(S824)。この処理では、メインCPU101は、ボーナス状態中の各種情報をクリアするとともに、RT1状態フラグをオン状態にセットする。
次いで、メインCPU101は、ボーナス終了時CT抽籤テーブル(図60参照)を参照して、ボーナス終了時のCT抽籤を行う(S825)。次いで、メインCPう91は、ボーナス終了時のCT抽籤に当籤したか否かを判別する(S826)。
S826において、メインCPU101が、CT抽籤に当籤しなかったと判別したとき(S826がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS828の処理を行う。一方、S826において、メインCPU101が、CT抽籤に当籤したと判別したとき(S826がYES判定の場合)、メインCPU101は、CTセット数に「1」を加算する(S827)。なお、ARTセット数が「0」であるときにCT抽籤に当籤した場合には、S827の処理において、CTセット数に「1」を加算するとともに、ARTセット数にも「1」を加算する。
S827の処理後又はS826がNO判定の場合、メインCPU101は、ARTセット数又はCTセット数が「1」以上であるか否かを判別する(S828)。
S828おいて、メインCPU101が、ARTセット数又はCTセット数が「1」以上であると判別したとき(S828がYES判定の場合)、メインCPU101は、次遊技の遊技状態にART準備状態をセットする(S829)。そして、S829の処理後メインCPU101は、BBチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)中のS218の処理に移す。
一方、S828において、メインCPU101が、ARTセット数又はCTセット数が「1」以上でないと判別したとき(S828がNO判定の場合)、メインCPU101は、次遊技の遊技状態に通常遊技状態をセットする(S830)。次いで、メインCPU101は、通常中高確率抽籤テーブル(図40B参照)を参照して、CZの抽籤状態を抽籤し、抽籤結果をセットする(S831)。そして、S831の処理後、メインCPU101は、BBチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)中のS218の処理に移す。
ここで再度、S821の処理に戻って、S821がNO判定の場合、メインCPU101は、BB役に係る図柄組合せ(コンビネーション「C_BB1」又は「C_BB2」の図柄組合せ)が表示されたか否かを判定する(S832)。S832において、メインCPU101が、BB役に係る図柄組合せが表示されなかったと判別したとき(S832がNO判定の場合)、メインCPU101は、BBチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)中のS218の処理に移す。
一方、S832において、メインCPU101が、BB役に係る図柄組合せが表示されたと判別したとき(S832がYES判定の場合)、メインCPU101は、ボーナス種別抽籤テーブル(図58参照)を参照して、ボーナス種別を抽籤し、抽籤結果をセットする(S833)。次いで、メインCPU101は、BB中払出枚数カウンタの値に所定値(ボーナス終了契機となる払出枚数:本実施形態では、「216」)をセットする(S834)。
次いで、メインCPU101は、ボーナス開始時処理を行う(S835)。この処理では、メインCPU101は、例えば、次遊技の遊技状態にボーナス状態をセットするなどのボーナスの作動開始に必要な各種処理を行う。そして、S835の処理後、メインCPU101は、BBチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)中のS218の処理に移す。
[RTチェック処理]
次に、図155及び図156を参照して、メインフロー(図82参照)中のS218で行うRTチェック処理について説明する。なお、図155及び図156は、RTチェック処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、RT状態がRT5状態であるか否かを判別する(S841)。S841において、メインCPU101が、RT状態がRT5状態であると判別したとき(S841がYES判定の場合)、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)中のS219の処理に移す。
一方、S841において、メインCPU101が、RT状態がRT5状態でないと判別したとき(S841がNO判定の場合)、メインCPU101は、RT状態がRT0状態であるか否かを判別する(S842)。S842において、メインCPU101が、RT状態がRT0状態でないと判別したとき(S842がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS845の処理を行う。
一方、S842において、メインCPU101が、RT状態がRT0状態であると判別したとき(S842がYES判定の場合)、メインCPU101は、略称「ベルこぼし目」の図柄組合せ(図28参照)が表示されたか否かを判別する(S843)。S843において、メインCPU101が、略称「ベルこぼし目」の図柄組合せが表示されなかったと判別したとき(S843がNO判定の場合)、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)中のS219の処理に移す。
一方、S843において、メインCPU101が、略称「ベルこぼし目」の図柄組合せが表示されたと判別したとき(S843がYES判定の場合)、メインCPU101は、RT2状態フラグをオン状態にセットする(S844)。この処理により、RT状態がRT0状態からRT2状態に移行する。そして、S844の処理後、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)中のS219の処理に移す。
ここで再度、S842の処理に戻って、S842がNO判定の場合、メインCPU101は、RT状態がRT1状態であるか否かを判別する(S845)。S845において、メインCPU101が、RT状態がRT1状態でないと判別したとき(S845がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS850の処理を行う。
一方、S845において、メインCPU101が、RT状態がRT1状態であると判別したとき(S845がYES判定の場合)、メインCPU101は、略称「ベルこぼし目」の図柄組合せが表示されたか否かを判別する(S846)。
S846において、メインCPU101が、略称「ベルこぼし目」の図柄組合せが表示されたと判別したとき(S846がYES判定の場合)、メインCPU101は、RT1状態フラグをオフ状態にセットするとともに、RT2状態フラグをオン状態にセットする(S847)。この処理により、RT状態がRT1状態からRT2状態に移行する。そして、S847の処理後、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)中のS219の処理に移す。
一方、S846において、メインCPU101が、略称「ベルこぼし目」の図柄組合せが表示されなかったと判別したとき(S846がNO判定の場合)、メインCPU101は、RT1状態の遊技が20ゲーム経過したか否かを判別する(S848)。
S848において、メインCPU101が、RT1状態の遊技が20ゲーム経過していないと判別したとき(S848がNO判定の場合)、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)中のS219の処理に移す。一方、S848において、メインCPU101が、RT1状態の遊技が20ゲーム経過したと判別したとき(S848がYES判定の場合)、メインCPU101は、RT1状態フラグをオフ状態にセットする(S849)。この処理により、RT状態がRT1状態からRT0状態に移行する。そして、S849の処理後、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)中のS219の処理に移す。
ここで再度、S845の処理に戻って、S845がNO判定の場合、メインCPU101は、RT状態がRT2状態であるか否かを判別する(S850)。S850において、メインCPU101が、RT状態がRT2状態でないと判別したとき(S850がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS853の処理を行う。
一方、S850において、メインCPU101が、RT状態がRT2状態であると判別したとき(S850がYES判定の場合)、メインCPU101は、略称「RT3移行リプ」の図柄組合せ(図28参照)が表示されたか否かを判別する(S851)。S851において、メインCPU101が、略称「RT3移行リプ」の図柄組合せが表示されなかったと判別したとき(S851がNO判定の場合)、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)中のS219の処理に移す。
一方、S851において、メインCPU101が、略称「RT3移行リプ」の図柄組合せが表示されたと判別したとき(S851がYES判定の場合)、メインCPU101は、RT2状態フラグをオフ状態にセットするとともに、RT3状態フラグをオン状態にセットする(S852)。この処理により、RT状態がRT2状態からRT3状態に移行する。そして、S852の処理後、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)中のS219の処理に移す。
ここで再度、S850の処理に戻って、S850がNO判定の場合、メインCPU101は、RT状態がRT3状態であるか否かを判別する(S853)。S853において、メインCPU101が、RT状態がRT3状態でないと判別したとき(S853がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS862の処理を行う。
一方、S853において、メインCPU101が、RT状態がRT3状態であると判別したとき(S853がYES判定の場合)、メインCPU101は、略称「ベルこぼし目」又は「RT2移行リプ」の図柄組合せが表示されたか否かを判別する(S854)。
S854において、メインCPU101が、略称「ベルこぼし目」又は「RT2移行リプ」の図柄組合せが表示されたと判別したとき(S854がYES判定の場合)、メインCPU101は、RT3状態フラグをオフ状態にセットするとともに、RT2状態フラグをオン状態にセットする(S855)。この処理により、RT状態がRT3状態からRT2状態に移行する。そして、S855の処理後、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)中のS219の処理に移す。
一方、S854において、メインCPU101が、略称「ベルこぼし目」又は「RT2移行リプ」の図柄組合せが表示されていないと判別したとき(S854がNO判定の場合)、メインCPU101は、略称「RT4移行リプ」の図柄組合せ(図28参照)が表示されたか否かを判別する(S856)。
S856において、メインCPU101が、略称「RT4移行リプ」の図柄組合せが表示されていないと判別したとき(S856がNO判定の場合)、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)中のS219の処理に移す。一方、S856において、メインCPU101が、略称「RT4移行リプ」の図柄組合せが表示されたと判別したとき(S856がYES判定の場合)、メインCPU101は、RT3状態フラグをオフ状態にセットするとともに、RT4状態フラグをオン状態にセットする(S857)。この処理により、RT状態がRT3状態からRT4状態に移行する。
S857の処理後、メインCPU101は、遊技状態がART準備状態であるか否かを判別する(S858)。S858において、メインCPU101が、遊技状態がART準備状態でないと判別したとき(S858がNO判定の場合)、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)中のS219の処理に移す。
一方、S858において、メインCPU101が、遊技状態がART準備状態であると判別したとき(S858がYES判定の場合)、メインCPU101は、CTセット数が「1」以上であるか否かを判別する(S859)。
S859において、メインCPU101が、CTセット数が「1」以上であると判別したとき(S859がYES判定の場合)、メインCPU101は、次遊技の遊技状態にCTをセットし、CTゲーム数カウンタに「8」をセットする(S860)。そして、S860の処理後、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)中のS219の処理に移す。
一方、S859において、メインCPU101が、CTセット数が「1」以上でないと判別したとき(S859がNO判定の場合)、メインCPU101は、次遊技の遊技状態に通常ARTをセットし、ART終了ゲーム数カウンタに所定値をセットする(S861)。そして、S861の処理後、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)中のS219の処理に移す。
ここで再度、S853の処理に戻って、S853がNO判定の場合、メインCPU101は、略称「ベルこぼし目」又は「RT2移行リプ」の図柄組合せが表示されたか否かを判別する(S862)。S862において、メインCPU101が、略称「ベルこぼし目」又は「RT2移行リプ」の図柄組合せが表示されていないと判別したとき(S862がNO判定の場合)、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)中のS219の処理に移す。
一方、S862において、メインCPU101が、略称「ベルこぼし目」又は「RT2移行リプ」の図柄組合せが表示されたと判別したとき(S862がYES判定の場合)、メインCPU101は、RT4状態フラグをオフ状態にセットするとともに、RT2状態フラグをオン状態にセットする(S863)。この処理により、RT状態がRT4状態からRT2状態に移行する。そして、S863の処理後、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)中のS219の処理に移す。
[CZ・ART終了時処理]
次に、図157を参照して、メインフロー(図82参照)中のS219で行うCZ・ART終了時処理について説明する。なお、図157は、CZ・ART終了時処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、現在の遊技状態がCZ失敗時及びART終了時のいずれかであるか否かを判別する(S871)。S871において、メインCPU101が、現在の遊技状態がCZ失敗時及びART終了時のいずれかでないと判別したとき(S871がNO判定の場合)、メインCPU101は、CZ・ART終了時処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)中のS201の処理に移す。
一方、S871において、メインCPU101が、現在の遊技状態がCZ失敗時及びART終了時のいずれかであると判別したとき(S871がYES判定の場合)、メインCPU101は、CZ抽籤テーブル(図41B参照)を参照して、CZの引き戻し抽籤を行う(S872)。次いで、メインCPU101は、CZの引き戻し抽籤に当籤したか否かを判別す(S873)。
S873において、メインCPU101が、CZの引き戻し抽籤に当籤したと判別したとき(S873がYES判定の場合)、メインCPU101は、次遊技の遊技状態に当籤した種別のCZをセットする(S874)。次いで、メインCPU101は、当籤した種別のCZに応じた値をCZゲーム数カウンタにセットする(S875)。そして、S875の処理後、メインCPU101は、CZ・ART終了時処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)中のS201の処理に移す。
一方、S873において、メインCPU101が、CZの引き戻し抽籤に当籤しなかったと判別したとき(S873がNO判定の場合)、メインCPU101は、次遊技の遊技状態に通常遊技状態をセットする(S876)。次いで、メインCPU101は、通常中高確率抽籤テーブル(図40B参照)を参照して、CZの抽籤状態を抽籤し、抽籤結果をセットする(S877)。そして、S877の処理後、メインCPU101は、CZ・ART終了時処理を終了し、処理をメインフロー(図82参照)中のS201の処理に移す。
[メインCPUの制御による割込処理(1.1172msec)]
次に、図158を参照して、1.1172msec周期で、メインCPU101が行う割込処理について説明する。なお、図158は、割込処理の手順を示すフローチャートである。1.1172msec周期で繰り返し実行される割込処理は、タイマー回路113(PTC)の初期化処理(図64中のS2参照)で設定されたタイマー回路113のタイムアウト信号の出力タイミングに基づいて発生する割込みコントローラ112からの割込要求信号がメインCPU101に入力された際に実行される処理である。
まず、メインCPU101は、レジスタの退避処理を行う(S901)。次いで、メインCPU101は、入力ポートチェック処理を行う(S902)。この処理では、ストップスイッチ等の各種スイッチから入力される信号がチェックされる。
次いで、メインCPU101は、リール制御処理を行う(S903)。この処理では、メインCPU101は、全リールの回転開始が要求されたときに、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転を開始し、その後、各リールが一定速度で回転するように、3つのステッピングモータを駆動制御する。また、滑り駒数が決定されたときは、メインCPU101は、該当するリールの図柄カウンタを滑り駒数分だけ更新する。そして、メインCPU101は、更新された図柄カウンタが停止予定位置に対応する値に一致する(停止予定位置の図柄が表示窓の有効ライン上の領域に到達する)のを待って、該当するリールの回転の減速及び停止が行われるように、対応するステッピングモータを駆動制御する。
次いで、メインCPU101は、通信データ送信処理を行う(S904)。この処理では、主に、通信データ格納領域に格納された各種コマンドを主制御回路90の第1シリアル通信回路114(図9参照)を介して副制御回路200に送信する。メインCPU101は、副制御回路200にコマンドを送信した後、通信データポインタを1パケット分減算更新し(不図示)、通信データ格納領域の送信済みのコマンドデータをクリアする。なお、通信データ格納領域に複数のコマンドデータが格納されている場合には、格納された古い順で、コマンドデータを副制御回路200に送信する。また、通信データ格納領域にコマンドデータが格納されていない場合、すなわち、通信データポインタの値が「0」である場合には、無操作コマンドを生成して副制御回路200に送信する。次いで、メインCPU101は、投入メダル通過チェック処理を行う(S905)。この処理では、メインCPU101は、メダルセンサ(不図示)の検出結果(メダルセンサ入力状態)に基づいて、投入メダルがセレクタ66を通過したか否かのチェック処理を行う。次いで、メインCPU101は、WDTのリスタート処理を行う(S906)。
次いで、メインCPU101は、7セグLED駆動処理を行う(S907)。この処理では、メインCPU101は、情報表示器6に含まれる各種7セグLEDを駆動制御して、例えば、メダルの払出枚数やクレジット枚数、ストップボタンの押し順データなどを表示する。なお、7セグLED駆動処理の詳細については、後述の図159を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、タイマー更新処理を行う(S908)。この処理では、メインCPU101は、セットされた各種タイマーのカウント(減算)処理を行う。なお、タイマー更新処理の詳細については、後述の図164を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、エラー検知処理を行う(S909)。次いで、メインCPU101は、ドア開閉チェック処理を行う(S910)。ドア開閉チェック処理では、メインCPU101は、ドア開閉監視スイッチ67のオン(ドア閉)/オフ(ドア開)状態をチェックすることにより、フロントドア2b(図2参照)の開閉状態をチェックする。
次いで、メインCPU101は、試射試験信号制御処理を行う(S911)。この処理では、第2インターフェースボート等を介して試験機に各種試験信号の出力する際の制御処理が行われる。また、この処理は、メインRAM103の規定外作業領域(図12C参照)を用いて実行される。なお、本実施形態では、この処理は、試射試験時以外のとき(パチスロ1が遊技店に設置された後)にも行われるが、この時には、主制御基板71が第2インターフェースボート等を介して試験機に接続されていないので、各種試験信号は生成されても出力はされない。試射試験信号制御処理の詳細については、後述の図166を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、レジスタの復帰処理を行う(S912)。そして、S912の処理後、メインCPU101は、割込処理を終了する。
[7セグLED駆動処理]
次に、図159及び図160を参照して、割込処理(図158参照)中のS907で行う7セグLED駆動処理について説明する。なお、図159は、7セグLED駆動処理の手順を示すフローチャートである。また、図160Aは、7セグLED駆動処理中の後述のS923〜S925の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図であり、図160Bは、7セグLED駆動処理中の後述のS931〜S936の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、割込カウンタの値に「1」を加算(+1更新)する(S921)。次いで、メインCPU101は、割込カウンタの値が奇数であるか否かを判別する(S922)。
S922において、メインCPU101が、割込カウンタの値が奇数でないと判別したとき(S922がNO判定の場合)、メインCPU101は、7セグLED駆動処理を終了し、処理を割込処理(図158参照)中のS908の処理に移す。すなわち、本実施形態では、2回の割込周期毎に、7セグLED駆動処理が行われる。なお、本実施形態では、7セグLED駆動処理を割込みカウンタの値が偶数の場合に実行する例を説明したが、本発明はこれに限定されず、割込みカウンタの値が奇数の場合に7セグLED駆動処理を実行してもよいし、また、任意の整数で割込みカウンタの値を除算したときの商又は余りを用いて、7セグLED駆動処理の実行タイミングを決定してもよい。
一方、S922において、メインCPU101が、割込カウンタの値が奇数であると判別したとき(S922がYES判定の場合)、メインCPU101は、ナビデータ格納領域からナビデータを取得する(S923)。次いで、メインCPU101は、7セグLEDの各カソードに出力される押し順表示データを格納するための押し順表示データ格納領域のアドレスをセットする(S924)。
次いで、メインCPU101は、7セグ表示データ生成処理を行う(S925)。この処理では、メインCPU101は、ナビデータに基づいて、押し順表示データ(7セグ表示データ)を作成し、生成された押し順表示データを押し順表示データ格納領域に格納する。なお、7セグ表示データ生成処理の詳細については、後述の図161を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、クレジットカウンタの値を取得する(S926)。次いで、メインCPU101は、7セグLEDの各カソードに出力されるクレジット表示データを格納するためのクレジット表示データ格納領域のアドレスをセットする(S927)。
次いで、メインCPU101は、7セグ表示データ生成処理を行う(S928)。この処理では、メインCPU101は、クレジットカウンタの値に基づいて、クレジット表示データ(7セグ表示データ)を生成し、生成されたクレジット表示データをクレジット表示データ格納領域に格納する。なお、7セグ表示データ生成処理の詳細については、後述の図161を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、後述の7セグコモンカウンタの値を格納するための7セグコモンカウンタ格納領域のアドレスをセットする(S929)。次いで、メインCPU101は、7セグコモンカウンタの値に「1」を加算(+1更新)する(S930)。なお、この処理において、更新後の7セグコモンカウンタの値が「8」となった場合には、メインCPU101は、7セグコモンカウンタの値に「0」をセットする。本実施形態では、7セグLEDをダイナミック制御するため、8回周期で7セグコモンカウンタの値が更新される。
次いで、メインCPU101は、7セグコモンカウンタの値に基づいて、コモン選択データを作成し、対象のカソードデータ格納領域(押し順表示データ格納領域又はクレジット表示データ格納領域内の対象格納領域)のアドレスをセットする(S931)。次いで、メインCPU101は、7セグLEDのカソードにクリアデータを出力する(S932)。この処理は、7セグLEDを一旦消灯して、残像の影響を無くすために行われる。
次いで、メインCPU101は、対象のカソードデータ格納領域から7セグカソード出力データを取得してセットする(S933)。次いで、メインCPU101は、7セグコモンバックアップデータとコモン選択データとから、7セグコモン出力データを生成する(S934)。
次いで、メインCPU101は、7セグコモンバックアップデータ及び7セグカソードバックアップデータにそれぞれ7セグコモン出力データ及び7セグカソード出力データを保存する(S935)。次いで、メインCPU101は、7セグカソード出力データ及び7セグコモン出力データを出力する(S936)。そして、S936の処理後、メインCPU101は、7セグLED駆動処理を終了し、処理を割込処理(図158参照)中のS908の処理に移す。
本実施形態では、上述のようにして7セグLED駆動処理が行われる。なお、上述した7セグLED駆動処理中のS923〜S925の処理は、メインCPU101が、図160Aのソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。また、上述した7セグLED駆動処理中のS931〜S936の処理は、メインCPU101が、図160Bのソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。
その中で、S936の各7セグ出力データの出力処理は、図160Bに示すように、一つのソースコード「LD (cPA_SEGCOM),BC」により実行される。それゆえ、本実施形態の7セグLED駆動処理では、2
桁の7セグLEDをダイナミック点灯制御する際に、7セグコモン出力(選択)データと、7セグカソード出力データとが同時に出力される。すなわち、指示モニタで押し順ナビを実施する際の7セグLEDをダイナミック点灯制御、及び、2桁の7セグLEDでクレジット情報を表示する際の7セグLEDをダイナミック点灯制御では、7セグコモン出力(選択)データと、7セグカソード出力データとが同時に出力される。
この場合、ソースプログラム上において、7セグLEDのダイナミック点灯制御に必要な命令コード数を減らすことができる。それゆえ、本実施形態では、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができ、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。また、本実施形態では、7セグLED駆動処理を行う7セグ駆動回路(不図示)をカソードコモン回路で構成し、カソードで制御する例を説明したが、本発明はこれに限定されず、7セグ駆動回路をアノードコモン回路で構成し、アノードで7セグLEDの制御を行ってもよい。
また、上述した7セグLED駆動処理中のS923のナビデータの取得処理及びS924の押し表示データ格納領域のアドレスセット処理はいずれも、図160Aに示すように、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行う「LDQ」命令(メインCPU101専用命令コード)により実行される。それゆえ、本実施形態の7セグLED駆動処理では、「LDQ」命令を用いることにより、直値により、メインROM102、メインRAM103やメモリーマップI/Oにアクセスすることができるので、ソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令を省略することができ(アドレス設定に係る命令を別途設ける必要がなくなる)、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。
[7セグ表示データ生成処理]
次に、図161〜図163を参照して、7セグLED駆動処理(図159参照)中のS925及びS928で行う7セグ表示データ生成処理について説明する。なお、図161は、7セグ表示データ生成処理の手順を示すフローチャートである。図162は、7セグ表示データ生成処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。また、図163は、7セグ表示データ生成処理のソースプログラム上で、実際に参照される7セグカソードテーブルの構成の一例を示す図である。
なお、7セグLED駆動処理(図159参照)中のS925で行われる7セグ表示データ生成処理で生成される後述の「表示データ」は押し順表示データに対応し、7セグLED駆動処理(図159参照)中のS928で行われる7セグ表示データ生成処理で生成される後述の「表示データ」はクレジット表示データに対応する。
まず、メインCPU101は、カソードデータ格納領域にセットされた表示データを「10」で除算し、その除算結果の商の値を、2桁の7セグLEDの上位桁の表示データとして取得し、除算結果の余の値を下位桁の表示データとして取得する(S941)。次いで、メインCPU101は、取得した上位桁の表示データに基づいて、上位桁表示を行うか否かを判別する(S942)。
S942において、メインCPU101が、上位桁表示を行うと判別したとき(S942がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS944の処理を行う。一方、S942において、メインCPU101が、上位桁表示を行わないと判別したとき(S942がNO判定の場合)、メインCPU101は、上位桁の表示無しをセットする(S943)。
S943の処理後又はS942がYES判定の場合、メインCPU101は、7セグカソードテーブル(図163参照)を参照して、上位桁の表示データを取得する(S944)。次いで、メインCPU101は、上位桁の表示データ格納領域(不図示)に取得した上位桁の表示データを保存する(S945)。
次いで、メインCPU101は、7セグカソードテーブル(図163参照)を参照して、下位桁の表示データを取得する(S946)。次いで、メインCPU101は、下位桁の表示データ格納領域(不図示)に取得した下位桁の表示データを保存する(S947)。
そして、S947の処理後、メインCPU101は、7セグ表示データ生成処理を終了する。この際、実行した7セグ表示データ生成処理が7セグLED駆動処理(図158参照)中のS925の処理である場合には、メインCPU101は、処理を7セグLED駆動処理中のS926の処理に移す。一方、実行した7セグ表示データ生成処理が7セグLED駆動処理(図158参照)中のS928の処理である場合には、メインCPU101は、処理を7セグLED駆動処理中のS929の処理に移す。
本実施形態では、上述のようにして7セグ表示データ生成処理が行われる。なお、上述した7セグ表示データ生成処理は、メインCPU101が、図162のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。
[タイマー更新処理]
次に、図164及び図165を参照して、割込処理(図158参照)中のS908で行うタイマー更新処理について説明する。なお、図164は、タイマー更新処理の手順を示すフローチャートである。また、図165は、タイマー更新処理中の後述のS951〜S954の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、HLレジスタに2バイトタイマー格納領域(不図示)の更新開始アドレスをセットし、Bレジスタに2バイトタイマー数をセットする(S951)。
次いで、メインCPU101は、2バイトタイマー数とその下限値「0」とを比較し、2バイトタイマー数が下限値「0」より大きい場合には、2バイトタイマー数を1減算(−1更新)し、2バイトタイマー数が下限値「0」以下である場合には、2バイトタイマー数を「0」に保持する(S952)。さらに、S952の処理では、メインCPU101は、HLレジスタにセットされている2バイトタイマー格納領域の更新開始アドレスを2減算(−2更新)する。
次いで、メインCPU101は、Bレジスタにセットされた2バイトタイマー数を1減算(−1更新)する(S953)。次いで、メインCPU101は、Bレジスタにセットされた2バイトタイマー数が「0」であるか否かを判別する(S954)。
S954において、メインCPU101が、Bレジスタにセットされた2バイトタイマー数が「0」でないと判別したとき(S954がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS952の処理に戻し、S952以降の処理を繰り返す。
一方、S954において、メインCPU101が、Bレジスタにセットされた2バイトタイマー数が「0」であると判別したとき(S954がYES判定の場合)、メインCPU101は、HLレジスタに1バイトタイマー格納領域の更新開始アドレスをセットし、Bレジスタに1バイトタイマー数をセットする(S955)。
次いで、メインCPU101は、1バイトタイマー数とその下限値「0」とを比較し、1バイトタイマー数が下限値「0」より大きい場合には、1バイトタイマー数を1減算(−1更新)し、1バイトタイマー数が下限値「0」以下である場合には、1バイトタイマー数を「0」に保持する(S956)。さらに、S956の処理では、メインCPU101は、HLレジスタにセットされている1バイトタイマー格納領域の更新開始アドレスを1減算(−1更新)する。
次いで、メインCPU101は、Bレジスタにセットされた1バイトタイマー数を1減算(−1更新)する(S957)。次いで、メインCPU101は、Bレジスタにセットされた1バイトタイマー数が「0」であるか否かを判別する(S958)。
S958において、メインCPU101が、Bレジスタにセットされた1バイトタイマー数が「0」でないと判別したとき(S958がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS956の処理に戻し、S956以降の処理を繰り返す。
一方、S958において、メインCPU101が、Bレジスタにセットされた1バイトタイマー数が「0」であると判別したとき(S958がYES判定の場合)、メインCPU101は、電磁カウンタ制御処理を行う(S959)。この処理では、メダルのIN/OUTを示す信号を外部集中端子板47に出力する際の出力制御処理が行われる。そして、S959の処理後、メインCPU101は、タイマー更新処理を終了し、処理を割込処理(図158参照)中のS909の処理に移す。
本実施形態では、上述のようにしてタイマー更新処理が行われる。なお、上述したタイマー更新処理中のS951〜S954の処理(2バイトタイマーの更新処理)は、メインCPU101が、図165のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。
その中で、S952の処理(2バイトタイマーの更新処理)は、図165中の「DCPWLD」命令(所定の更新命令)により実行される。なお、「DCPWLD」命令は、メインCPU101専用命令コードである。
ソースプログラム上において、例えば、ソースコード「DCPWLD (HL),n」が実行されると、HLレジスタで指定されたアドレスから2バイト分のメモリの内容(格納データ)と整数nとが比較され、2バイト分のメモリの内容が整数nより大きい場合には、2バイト分のメモリの内容が1減算され、2バイト分のメモリの内容が整数n以下である場合には、HLレジスタで指定されたアドレスから2バイト分のメモリに整数nが格納される。
それゆえ、図165中のソースコード「DCPWLD (HL),0」では、HLレジスタで指定されたアドレスから2バイト分のメモリの内容(2バイトタイマー数)と整数「0」(下限値)とが比較され、2バイト分のメモリの内容が整数「0」より大きい場合には、2バイト分のメモリの内容が1減算され、2バイト分のメモリの内容が整数「0」以下である場合には、2バイト分のメモリの内容に「0」がセットされる。すなわち、現時点の2バイトタイマー数が「0」より大きい場合には、2バイトタイマーの更新処理が行われ、現時点の2バイトタイマー数が「0」以下であれば、2バイトタイマー数が「0」に保持される。
上述のように、本実施形態のタイマー更新処理では、メインCPU101専用命令コードである「DCPWLD」命令により、タイマー数の更新(減算)処理及びタイマー数を「0」に保持する処理の両方を実行することができる。この場合、両処理を別個に実行するための命令コードを設ける必要がなくなる。また、タイマー数が「0」であるか否かを判別するための判断分岐命令コードも省略することができる。それゆえ、本実施形態では、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができ、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。なお、本実施形態では、2バイトタイマーの更新処理においてのみ「DCPWLD」命令を使用する例を説明したが、本発明はこれに限定されず、1バイトタイマーの更新処理においても「DCPWLD」命令を使用してもよい。
[試射試験信号制御処理(規定外)]
次に、図166を参照して、割込処理(図158参照)中のS911で行う試射試験信号制御処理について説明する。なお、図166は、試射試験信号制御処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、メインRAM103のスタックエリアのアドレスを退避させる(S961)。次いで、メインCPU101は、スタックポインタ(SP)に規定外スタックエリアのアドレスをセットする(S962)。次いで、メインCPU101は、全レジスタのデータを退避させる(S963)。
次いで、メインCPU101は、回胴制動信号生成処理を行う(S964)。この処理では、メインCPU101は、第2インターフェースボート等を介して試験機に出力される、各リールの回転制御信号(駆動信号)の生成及び出力処理を行う。なお、回胴制動信号生成処理の詳細については、後述の図167を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、特賞信号制御処理を行う(S965)。この処理では、メインCPU101は、試験機に出力される、ボーナス(特賞)のON/OFF信号(試験信号)の出力処理を行う。なお、特賞信号制御処理の詳細については、後述の図168を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、条件装置信号制御処理を行う(S966)。この処理では、メインCPU101は、条件装置信号制御フラグの状態に対応する制御信号の出力処理を行う。なお、条件装置信号制御処理の詳細については、後述の図169及び図170を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、S963の処理で退避させた全レジスタのデータの復帰処理を行う(S967)。次いで、メインCPU101は、S961の処理で退避させたスタックエリアのアドレスをスタックポインタ(SP)にセットする(S968)。そして、S968の処理後、メインCPU101は、試射試験信号制御処理を終了し、処理を割込処理(図158参照)中のS912の処理に移す。
[回胴制動信号生成処理]
次に、図167を参照して、試射試験信号制御処理(図166参照)中のS964で行う回胴制動信号生成処理について説明する。なお、図167は、回胴制動信号生成処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、規定外作業領域に回胴制御データ格納領域(不図示)をセットする(S971)。次いで、メインCPU101は、リール数に「3」をセットし、回胴制御信号及びその生成状態(1バイトデータ)をクリアする(S972)。
次いで、メインCPU101は、回胴制御データが「停止中未満」のデータであるか否かを判別する(S973)。なお、ここでいう「停止中未満」の回胴制御データとは、リールを停止するための回胴制御データ以外の回胴制御データ、すなわち、リールを回転駆動するための回胴制御データ(加速準備、加速中、定速待ち、定速中及び停止開始位置待ちのいずれかの状態)のことである。
S973において、メインCPU101が、回胴制御データが「停止中未満」のデータであると判別したとき(S973がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS975の処理を行う。一方、S973において、メインCPU101が、回胴制御データが「停止中未満」のデータでないと判別したとき(S973がNO判定の場合)、メインCPU101は、回胴制御データが「静定ホールド制御終了」のデータであるか否かを判別する(S974)。なお、ここでいう「静定ホールド制御終了」の回胴制御データとは、リールの全相全停止状態を示す回胴制御データのことである。
S974において、メインCPU101が、回胴制御データが「静定ホールド制御終了」のデータであると判別したとき(S974がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS976の処理を行う。一方、S974において、メインCPU101が、回胴制御データが「静定ホールド制御終了」のデータでないと判別したとき(S974がNO判定の場合)、又は、S973がYES判定の場合、メインCPU101は、回胴制御信号の生成状態(1バイトデータ)のビット3をオン状態(「1」)にする(S975)。
S975の処理後又はS974がNO判定の場合、メインCPU101は、生成状態の各ビットのデータを1ビット分、右(ビット7からビット0に向かう方向)にシフトする(S976)。次いで、メインCPU101は、回胴制御データ格納領域のアドレスを次の制御対象のリールのアドレスに更新する(S977)。
次いで、メインCPU101は、リール数を1減算する(S978)。次いで、メインCPU101は、リール数が「0」であるか否かを判別する(S979)。
S979において、メインCPU101が、リール数が「0」でないと判別したとき(S979がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS973の処理に戻し、S973以降の処理を繰り返す。
一方、S979において、メインCPU101が、リール数が「0」であると判別したとき(S979がYES判定の場合)、メインCPU101は、生成状態のデータを回胴制動信号出力ポートを介して試験機用第1インターフェースボード301(図7参照)へ出力する(S980)。そして、S980の処理後、メインCPU101は、回胴制動信号生成処理を終了し、処理を試射試験信号制御処理(図166参照)中のS965の処理に移す。
[特賞信号制御処理]
次に、図168を参照して、試射試験信号制御処理(図166参照)中のS965で行う特賞信号制御処理について説明する。なお、図168は、特賞信号制御処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、遊技状態フラグ格納領域(図32参照)を参照して、遊技状態フラグを取得する(S991)。次いで、メインCPU101は、遊技状態がRB遊技状態であるか否かを判別する(S992)。
S992において、メインCPU101が、遊技状態がRB遊技状態であると判別したとき(S992がYES判定の場合)、メインCPU101は、試験信号用のRB中信号ポートからON信号を試験機用第1インターフェースボード301(図7参照)へ出力する(S993)。一方、S992において、メインCPU101が、遊技状態がRB遊技状態でないと判別したとき(S992がNO判定の場合)、メインCPU101は、試験信号用のRB中信号ポートからOFF信号を試験機用第1インターフェースボード301(図7参照)へ出力する(S994)。
S993又はS994の処理後、メインCPU101は、遊技状態フラグ格納領域(図32参照)を参照して、遊技状態がBB遊技状態であるか否かを判別する(S995)。
S995において、メインCPU101が、遊技状態がBB遊技状態であると判別したとき(S995がYES判定の場合)、メインCPU101は、試験信号用のBB中信号ポートからON信号を試験機用第1インターフェースボード301(図7参照)へ出力する(S996)。一方、S995において、メインCPU101が、遊技状態がBB遊技状態でないと判別したとき(S995がNO判定の場合)、メインCPU101は、試験信号用のBB中信号ポートからOFF信号を試験機用第1インターフェースボード301(図7参照)へ出力する(S997)。
そして、S996又はS997の処理後、メインCPU101は、特賞信号制御処理を終了し、処理を試射試験信号制御処理(図166参照)中のS966の処理に移す。
[条件装置信号制御処理]
次に、図169及び図170を参照して、試射試験信号制御処理(図166参照)中のS966で行う条件装置信号制御処理について説明する。なお、図169及び図170は、条件装置信号制御処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、条件装置信号制御フラグが初期状態であるか否かを判別する(S1001)。S1001において、メインCPU101が、条件装置信号制御フラグが初期状態であると判別したとき(S1001がYES判定の場合)、メインCPU101は、条件装置信号制御処理を終了し、処理を試射試験信号制御処理(図166参照)中のS967の処理に移す。
一方、S1001において、メインCPU101が、条件装置信号制御フラグが初期状態でないと判別したとき(S1001がNO判定の場合)、メインCPU101は、条件装置信号制御フラグが再遊技状態識別信号のオン状態を示すものであるか否かを判別する(S1002)。
S1002において、メインCPU101が、条件装置信号制御フラグが再遊技状態識別信号のオン状態を示すものであると判別したとき(S1002がYES判定の場合)、メインCPU101は、条件装置信号制御状態に役物条件装置信号のオン状態をセットする(S1003)。次いで、メインCPU101は、条件装置1〜6信号ポートからRT状態の情報を試験機用第1インターフェースボード301(図7参照)へ出力する(S1004)。そして、S1004の処理後、メインCPU101は、条件装置信号制御処理を終了し、処理を試射試験信号制御処理(図166参照)中のS967の処理に移す。
一方、S1002において、メインCPU101が、条件装置信号制御フラグが再遊技状態識別信号のオン状態を示すものでないと判別したとき(S1002がNO判定の場合)、メインCPU101は、条件装置信号制御フラグが再遊技状態識別信号のオフ状態を示すものであるか否かを判別する(S1005)。
S1005において、メインCPU101が、条件装置信号制御フラグが再遊技状態識別信号のオフ状態を示すものであると判別したとき(S1005がYES判定の場合)、メインCPU101は、条件装置1〜8信号ポートからOFF信号を試験機用第1インターフェースボード301(図7参照)へ出力する(S1006)。そして、S1006の処理後、メインCPU101は、条件装置信号制御処理を終了し、処理を試射試験信号制御処理(図166参照)中のS967の処理に移す。
一方、S1005において、メインCPU101が、条件装置信号制御フラグが再遊技状態識別信号のオフ状態を示すものでないと判別したとき(S1005がNO判定の場合)、メインCPU101は、条件装置信号制御状態が役物条件装置信号のオン状態であるか否かを判別する(S1007)。
S1007において、メインCPU101が、条件装置信号制御状態が役物条件装置信号のオン状態であると判別したとき(S1007がYES判定の場合)、メインCPU101は、条件装置1〜8信号ポートから特賞当籤番号の情報を試験機用第1インターフェースボード301(図7参照)へ出力し、この際、条件装置8信号ポートからON信号を試験機用第1インターフェースボード301(図7参照)へ出力する(S1008)。次いで、メインCPU101は、条件装置信号出力待ちタイマーに所定の待ち時間(本実施形態では、24.58ms)をセットする(S1009)。次いで、メインCPU101は、条件装置信号制御状態に条件装置信号出力待ちの状態をセットする(S1010)。そして、S1010の処理後、メインCPU101は、条件装置信号制御処理を終了し、処理を試射試験信号制御処理(図166参照)中のS967の処理に移す。
一方、S1007において、メインCPU101が、条件装置信号制御状態が役物条件装置信号のオン状態でないと判別したとき(S1007がNO判定の場合)、メインCPU101は、条件装置信号制御状態が条件装置信号出力待ちの状態であるか否かを判別する(S1011)。
S1011において、メインCPU101が、条件装置信号制御状態が条件装置信号出力待ちの状態であると判別したとき(S1011がYES判定の場合)、メインCPU101は、条件装置信号出力待ちタイマーの値が「0」であるか否かを判別する(S1012)。
S1012において、メインCPU101が、条件装置信号出力待ちタイマーの値が「0」でないと判別したとき(S1012がNO判定の場合)、メインCPU101は、条件装置信号制御処理を終了し、処理を試射試験信号制御処理(図166参照)中のS967の処理に移す。一方、S1012において、メインCPU101が、条件装置信号出力待ちタイマーの値が「0」であると判別したとき(S1012がYES判定の場合)、メインCPU101は、条件装置信号制御状態に小役条件装置信号のオン状態又は条件装置信号のオフ状態をセットする(S1013)。そして、S1013の処理後、メインCPU101は、条件装置信号制御処理を終了し、処理を試射試験信号制御処理(図166参照)中のS967の処理に移す。
ここで再度、S1011の処理に戻って、S1011において、メインCPU101が、条件装置信号制御状態が条件装置信号出力待ちの状態でないと判別したとき(S1011がNO判定の場合)、メインCPU101は、条件装置信号制御状態が小役条件装置信号のオン状態であるか否かを判別する(S1014)。
S1014において、メインCPU101が、条件装置信号制御状態が小役条件装置信号のオン状態であると判別したとき(S1014がYES判定の場合)、メインCPU101は、条件装置1〜8信号ポートから小役当籤番号の情報を試験機用第1インターフェースボード301(図7参照)へ出力し、この際、条件装置7信号ポートからON信号を試験機用第1インターフェースボード301(図7参照)へ出力する(S1015)。次いで、条件装置信号出力待ちタイマーに所定の待ち時間(本実施形態では、24.58ms)をセットする(S1016)。次いで、メインCPU101は、条件装置信号制御状態に条件装置信号出力待ちの状態をセットする(S1017)。そして、S1017の処理後、メインCPU101は、条件装置信号制御処理を終了し、処理を試射試験信号制御処理(図166参照)中のS967の処理に移す。
一方、S1014において、メインCPU101が、条件装置信号制御状態が小役条件装置信号のオン状態でないと判別したとき(S1014がNO判定の場合)、メインCPU101は、条件装置1〜8信号ポートからOFF信号を試験機用第1インターフェースボード301(図7参照)へ出力する(S1018)。そして、S1018の処理後、メインCPU101は、条件装置信号制御処理を終了し、処理を試射試験信号制御処理(図166参照)中のS967の処理に移す。
<副制御回路の動作説明>
次に、図171〜図173を参照して、副制御回路200のサブCPU201が、プログラムを用いて実行する各種処理の内容について説明する。
[サブ側ナビ制御処理]
最初に、図171を参照して、サブ側ナビ制御処理について説明する。なお、図171は、サブ側ナビ制御処理の手順を示すフローチャートである。
まず、サブCPU201は、ナビデータを取得したか否かを判定する(S1101)。サブCPU201は、主制御基板71から受信したスタートコマンドデータの中から主制御基板71で決定されたナビデータを取得する。それゆえ、S1101の処理では、サブCPU201は、受信したスタートコマンドデータの中にナビデータが含まれていたか否かを判定する。
S1101において、サブCPU201が、ナビデータを取得したと判別したとき(S1101がYES判定の場合)、サブCPU201は、ナビデータに応じたサブ側ナビデータをセットする(S1102)。例えば、サブCPU201がナビデータ「4」を取得した場合、図63に示すように、サブ側ナビデータとして押し順「左、中、右」を報知するためのナビデータが、この処理でセットされる。この結果、メイン側及びサブ側の双方において停止操作の内容を報知することができる。そして、S1102の処理後、サブCPU201は、サブ側ナビ制御処理を終了する。
一方、S1101において、サブCPU201が、ナビデータを取得していないと判別したとき(S1101がNO判定の場合)、サブCPU201は、ナビ(停止操作の報知)の必要があるか否かを判定する(S1103)。本実施形態では、サブCPU201は、例えば、主制御基板71においてフラグ変換抽籤が行われた場合や、主制御基板71において所定の役が内部当籤役として決定された場合に、ナビの必要があると判定する。なお、フラグ変換抽籤の結果や、内部当籤役の種別は、スタートコマンドデータに含まれている。それゆえ、S1103の処理では、サブCPU201は、スタートコマンドデータに含まれるこれらの各種情報に基づいて、ナビの必要があるか否かを判定する。
S1103において、サブCPU201が、ナビの必要がないと判別したとき(S1103がNO判定の場合)、サブCPU201は、サブ側ナビ制御処理を終了する。
一方、S1103において、サブCPU201が、ナビの必要があると判別したとき(S1103がYES判定の場合)、サブCPU201は、各種抽籤結果に応じたサブ側ナビデータをセットする(S1104)。例えば、内部当籤役「F_確チリリプ」が決定され、かつ、フラグ変換抽籤に当籤している場合、サブCPU201は、この処理において、略称「3連チリリプ」に係る図柄組合せを表示するためのナビデータ(例えば、順押しでチリ図柄を狙わせるナビデータ)をセットする。また、例えば、内部当籤役「F_確チリリプ」が決定され、かつ、フラグ変換抽籤に非当籤であった場合、サブCPU201は、この処理において、略称「リプレイ」に係る図柄組合せを表示するためのナビデータ(例えば、順押し以外の押し順を示すナビデータ)をセットする。これらの処理により、メイン側で停止操作の内容を報知しない場合であっても、サブ側単独で停止操作の内容を報知することができる。そして、S1104の処理後、サブCPU201は、サブ側ナビ制御処理を終了する。
[遊技者登録処理]
次に、図172を参照して、遊技者登録処理について説明する。なお、図172は、遊技者登録処理の手順を示すフローチャートである。
まず、サブCPU201は、登録操作を受け付けたか否かを判別する(S1111)。例えば、サブ表示装置18のメニュー画面222(図5B参照)において登録ボタン222bの操作を受け付け、その場合に表示される登録画面(不図示)において所定の操作を受け付けると、サブCPU201は、登録操作を受け付けたと判定する。
S1111において、サブCPU201が、登録操作を受け付けたと判別したとき(S1111がYES判定の場合)、サブCPU201は、遊技者登録状態をセットする(S1112)。なお、遊技者登録状態がセットされている状況では、サブCPU201は、サブ表示装置18に遊技情報画面223,224,225(図5C〜5E参照)が表示可能となるようにサブ表示装置18の表示画面を制御する。そして、S1112の処理後、サブCPU201は、遊技者登録処理を終了する。
一方、S1111において、サブCPU201が、登録操作を受け付けていないと判別したとき(S1111がNO判定の場合)、サブCPU201は、登録削除操作を受け付けたか否かを判別する(S1113)。例えば、サブ表示装置18の登録画面において特定の操作を受け付けると、サブCPU201は、登録削除操作を受け付けたと判定する。
S1113において、サブCPU201が、登録削除操作を受け付けていないと判別したとき(S1113がNO判定の場合)、サブCPU201は、遊技者登録処理を終了する。
一方、S1113において、サブCPU201が、登録削除操作を受け付けたと判別したとき(S1113がYES判定の場合)、サブCPU201は、遊技者登録状態をクリアする(S1114)。なお、遊技者登録状態がクリアされている状況では、サブCPU201は、サブ表示装置18に遊技情報画面223,224,225(図5C〜5E参照)が表示不可能となるようにサブ表示装置18の表示画面を制御する。そして、S1114の処理後、サブCPU201は、遊技者登録処理を終了する。
[履歴管理処理]
次に、図173を参照して、履歴管理処理について説明する。なお、図173は、履歴管理処理の手順を示すフローチャートである。
まず、サブCPU201は、主制御基板71から受信した各種コマンドデータから遊技結果を取得する(S1121)。例えば、サブCPU201は、この処理において、スタートコマンドデータから内部当籤役として決定された役の種類を把握することができる。また、例えば、サブCPU201は、この処理において、入賞作動コマンドデータから表示された図柄組合せ(すなわち、内部当籤役として決定された役の入賞の有無)を把握することができる。さらに、例えば、サブCPU201は、この処理において、スタートコマンドデータなどから現在の遊技状態や遊技状態の移行状況を把握することができる。
次いで、サブCPU201は、取得した遊技結果に基づいて、遊技履歴の更新処理を行う(S1122)。この処理により、サブCPU201は、各種コマンドデータから取得した遊技結果に基づいて、例えば、ボーナス回数、ART回数、ゲーム数(遊技回数)、CZ回数、CZ成功回数、それぞれの役の当籤回数及び当籤確率などの様々な遊技履歴を管理することができる。そして、S1122の処理後、サブCPU201は、履歴管理処理を終了する。
<各種効果>
本実施形態のパチスロ1では、その遊技性において、次のような各種効果が得られる。
[CT中の継続期間の管理]
本実施形態のパチスロ1では、通常ARTの継続期間を延長可能な上乗せチャンスゾーンとしてCTを設け、このCT中の内部当籤役(サブフラグ)に基づいてARTゲーム数の上乗せを行う。なお、CTでは、1セット8回の遊技が行われるが、CT中にARTゲーム数の上乗せを行うことができた場合には遊技回数の減算を行わずに、上乗せできない場合に限り遊技回数を減算する。それゆえ、遊技者にとってみれば、CTがいつまで続くか分からず、また、上乗せが行われている限りCTが終了することがないため、CT中の遊技の興趣を高めることができる。
また、本実施形態において、CT中にサブフラグEX「3連チリリプ」に当籤(サブフラグ変換抽籤に当籤)して上乗せが行われた場合には、1セット8回のCT遊技も再セット(ストック)される。この場合、例えば、CTの遊技期間が終了直前になっても、サブフラグEX「3連チリリプ」当籤時には、上乗せが行われ、CTが初めから再開されることになるので、CT中の遊技に対して強い関心を抱くことになり、退屈することなく遊技を継続できるとともに、CT中の遊技の興趣を高めることができる。
また、サブフラグEX「3連チリリプ」当籤時の上乗せは、内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」が内部当籤役として決定され、かつ、フラグ変換抽籤に当籤した場合に限り行われる。それゆえ、遊技者に対して過大な利益を与えてしまうことを防止することができ、遊技者と遊技店との間の利益のバランスをとることができる。なお、上記実施形態では、CT中に、内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」が決定された際にはフラグ変換抽籤に必ず当籤する例(図54参照)を説明したが、本発明はこれに限定されず、フラグ変換抽籤の当籤確率は、遊技者及び遊技店間の利益のバランスに応じて適宜設定することができる。
[CT中の「3連チリリプ」当籤時の上乗せゲーム数]
上記実施形態のパチスロ1では、CT中にサブフラグ「3連チリリプ」に当籤し、該サブフラグ「3連チリリプ」に基づく上乗せが行われた回数が所定回数を超えると、1回の上乗せ抽籤あたりに当籤するARTの上乗せゲーム数が増加する(図55参照)。また、上述の
ように、ARTゲーム数の上乗せが行われている限り、CTは終了することなく、また、サブフラグEX「3連チリリプ」に当籤するとCTの再セットが行われる。それゆえ、遊技者からすると、CTが継続するほど1回(1ゲーム)当りの上乗せ量が増えることについての期待を持つことができ、CT中の興趣が向上する。さらに、1回(1ゲーム)当りの上乗せ量を増やす契機となる回数は、CTの1セット分の基本遊技回数(8回)よりも多い回数(9回以上)であるため、遊技者に対して過大な利益を与えてしまうことを防止でき、遊技者及び遊技店間の利益のバランスをとる(良好に保つ)ことができる。
[メイン側で行うボーナス報知]
上記実施形態のパチスロ1では、情報表示器6の指示モニタ(不図示)に、ボーナス役(BB役)に係る図柄組合せを表示させるための停止操作の情報に一義的に対応付けた数値「10」(又は「11」)を表示することにより、メイン側でボーナス報知を行う(図63参照)。しかしながら、通常、パチスロでは、有効ライン上に引き込む(停止表示する)図柄の優先順位が定められており、ボーナス役とその他の役とが重複して内部当籤役として決定されている場合、優先順位により、ボーナス役に係る図柄組合せを引き込めることもあれば、引き込めないこともある。
例えば、本実施形態のパチスロ1において、ボーナス役と、内部当籤役「はずれ」、「F_特殊役1」、「F_特殊役2」及び「F_特殊役3」のいずれかとが重複して決定されている場合には、ボーナス役に係る図柄組合せを引き込むことができるが、ボーナス役と、内部当籤役「はずれ」、「F_特殊役1」、「F_特殊役2」及び「F_特殊役3」以外の役とが重複して決定されている場合には、ボーナス役に係る図柄組合せを引き込むことができない。それゆえ、本実施形態において、ボーナス役と、内部当籤役「はずれ」、「F_特殊役1」、「F_特殊役2」及び「F_特殊役3」のいずれかとが重複して決定されている場合に限り、指示モニタに数値「10」(又は「11」)を表示する。この場合、メイン側のナビ(ボーナス報知)を、ボーナス役を入賞させることのできる適切なタイミングで行うことができる。
また、本実施形態のパチスロ1において、ボーナス役と、内部当籤役「はずれ」、「F_特殊役1」、「F_特殊役2」及び「F_特殊役3」のいずれかとが重複して決定されたとしても、ボーナス役が最初に当籤してから所定回数の遊技が経過するまでは、指示モニタに数値「10」(又は「11」)を表示せず(ナビをせず)、所定回数の遊技が経過したことを条件に、指示モニタに数値「10」(又は「11」)を表示する。
なお、例えば、ボーナス役に当籤したことを契機として複数回の遊技にわたり行われる演出(いわゆる連続演出)が行われた場合、この連続演出の最中に、指示モニタに数値「10」(又は「11」)を表示すると、連続演出の意味が薄れてしまい、興趣を損ねてしまう可能性がある。それゆえ、本実施形態のパチスロ1では、所定回数の遊技が経過するまでは、指示モニタによる表示を行わず、所定回数の遊技が経過した後に、指示モニタによる表示を行う。その結果、演出効果を損ねることなく、メイン側でのボーナス報知を行うことができる。
[メイン側及びサブ側の両方で行う報知とサブ側単独で行う報知]
本実施形態のパチスロ1では、停止操作の態様(押し順)に応じて表示される図柄組合せが異なる役を複数種類設けるとともに(図24参照)、これら複数種類の役には、表示される図柄組合せによって異なる特典が付与される役と、表示される図柄組合せが異なったとしても同一の特典が付与される役とが含まれる。
例えば、略称「ベル」に係る図柄組合せが表示された場合と略称「ベルこぼし目」に係る図柄組合せが表示された場合とでは払い出されるメダルの枚数が異なり、これらの役は、表示される図柄組合せによって異なる特典が付与される役である。また、略称「リプレイ」に係る図柄組合せが表示された場合と略称「RT2移行リプ」に係る図柄組合せが表示された場合とでは再遊技の作動に加えてRT状態の移行が行われるか否かが異なるため、内部当籤役「F_3択ベル_1st」や「F_維持リプ_1st」もまた、表示される図柄組合せによって異なる特典が付与される役である。
一方、略称「3連チリリプ」に係る図柄組合せが表示された場合と略称「リプレイ」に係る図柄組合せが表示された場合とでは、両者ともに再遊技の作動が行われるだけである。それゆえ、内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」は、表示される図柄組合せが異なったとしても同一の特典が付与される役である。なお、内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」は、上述のように、フラグ変換抽籤の結果に応じて付与する特典が異なる役であるが、表示される図柄組合せが付与する特典に影響を与える役ではない。
本実施形態のパチスロ1では、表示される図柄組合せによって異なる特典が付与される役に対して、メイン側及びサブ側の両方で報知を行うが、表示される図柄組合せが異なったとしても同一の特典が付与される役に対しては、メイン側の指示モニタでは報知を行わずに、サブ側の表示装置11のみで報知を行う。このような報知機能を設けることにより、特典に影響する報知は、特典を管理するメイン側の指示モニタで適切に行いつつ、特典に影響しない報知は、サブ側の表示装置11で多様性のあるナビで行うことができる。
[遊技履歴の表示機能]
本実施形態のパチスロ1では、表示装置11(プロジェクタ機構211及び表示ユニット212)とは別にサブ表示装置18を設け、このサブ表示装置18により遊技者に役立つ様々な情報を表示する。例えば、図5A〜5Eに示すように、概要遊技履歴を表すトップ画面221、パチスロ1に対する様々な操作が可能なメニュー画面222、詳細遊技履歴を表す遊技情報画面223,224,225をサブ表示装置18に表示することができる。
また、本実施形態のパチスロ1は、サブ表示装置18を介して、遊技を行う遊技者を登録可能にする機能、及び、登録された遊技者に対して固有のサービスを提供する機能を備える。例えば、本実施形態では、遊技者の登録を受け付けていない場合には、詳細遊技履歴を表す遊技情報画面223,224,225をサブ表示装置18に表示不可能にするが、遊技者の登録を受け付けている場合には、詳細遊技履歴を表す遊技情報画面223,224,225をサブ表示装置201に表示可能にする。より詳細な遊技履歴を確認できるようにすることは、遊技者の利便性の向上につながるので、本実施形態では、遊技者の登録を受け付けている場合に、利便性を向上させることができる。
また、本実施形態のパチスロ1では、サブ表示装置18は、演出を行う表示装置11とは別体に設けられる。サブ表示装置18は、液晶中継基板87を介して副制御基板72(サブCPU201)により制御される。また、表示装置11を構成する表示ユニット212は、役物中継基板(不図示せ)を介して副制御基板72(サブCPU201)により制御される。それゆえ、本実施形態では、サブ表示装置18を、表示装置11とは別個に制御することができる。具体的には、遊技中(すなわち、表示装置11による演出の実行中)であっても、サブ表示装置18の表示画面を切り替えることができる。それゆえ、遊技中であっても、表示装置11により実行されている演出を邪魔することなく、サブ表示装置18の表示を切り替えることにより、遊技者は様々な情報を取得することができる。
また、本実施形態のパチスロ1の表示装置11では、プロジェクタ機構211からの照射光の照射により映像を出現させる複数のスクリーン機構(表示ユニット212)を切り替えることにより、平面状の映像表示を用いた演出、奥行き感(立体感)のある映像表示を用いた演出、及び、湾曲した映像表示を用いた演出を実行する場合、演出効果を著しく高めることができる。しかしながら、このような情報の表示形態は、演出中に遊技履歴などの演出とは関係ない情報を表示することには適さない。それゆえ、本実施形態のパチスロ1では、表示装置11とは別個に設けられたサブ表示装置18に演出とは関係ない情報を表示することができるので、演出効果を損なうことなく、かつ、遊技履歴などの各種情報を適切に表示することができる。
ところで、一般的なパチスロでは、遊技者側から見て、台座部13の右側にメダル投入口14が設けられ、台座部13の左側にベットボタン15a,15bやスタートレバー16が設けられる。それゆえ、通常、遊技を進行させる際、遊技者は台座部13の右側又は左側(側方)の操作部を操作することになる。
それに対して、本実施形態のパチスロ1では、台座部13から略垂直に立設する面の側方(左側)にサブ表示装置18を設け、このサブ表示装置18の画面上にサブ表示装置18の表示画面を切り替えるためのタッチセンサ19が設けられる。それゆえ、本実施形態では、遊技中に遊技者の手が位置する場所にサブ表示装置18やその表示を制御する入力装置(タッチセンサ19)が設けられることになるので、遊技者の操作性を向上させることができる。特に、本実施形態のように、タッチセンサ19付きのサブ表示装置18を、台座部13の水平面から立設する面に設けた場合には、遊技者は、台座部13に自身の手を置きながら、サブ表示装置18を操作することができる。この場合、遊技者の操作性が向上するだけでなく、操作に伴う遊技者の疲労も軽減することができ、この結果、稼働率の向上も期待することができる。
[規定外ROM領域及び規定外RAM領域]
本実施形態のパチスロ1では、図12Bに示すように、遊技者により実施される遊技の遊技性に直接関与しない各種処理(遊技性に影響を与えない各種処理)に使用される各種プログラム及び各種データ(テーブル)を、メインROM102内において、遊技用ROM領域とは異なるアドレスに配置された規定外ROM領域に格納する。
このようなメインROM102の構成では、従来の規則上では、プログラム等の配置不可とされていたROM領域(規定外ROM領域)に、遊技者が実際に行う遊技そのものに不要なプログラム及びデータを配置することができる。それゆえ、本実施形態では、主制御基板71のメインROM102内において、遊技用ROM領域の容量の圧迫を回避することができるとともに、メインROM102内におけるプログラム及びテーブルの拡張性を高めることができる。
[電源投入(リセット割込)時処理により得られる効果]
本実施形態のパチスロ1の電源投入(リセット割込)時処理では、図64に示すように、電源復帰直後(サムチェック前)に最初の1.1172ms周期の割込処理を行い(S7及びS8)、主制御回路90から副制御回路200に無操作コマンドが送信される。このように電源復帰直後に割込処理を許可することにより、電源復帰後、最短時間で無操作コマンドが送信され、主制御回路90及び副制御回路200間の通信接続を確立することができ、主制御回路90及び副制御回路200間の通信動作を安定化させることができる。
また、電源復帰直後に送信される無操作コマンドを構成する通信パラメータ1〜5には、電源復帰時に、それぞれLレジスタ、Hレジスタ、Eレジスタ、Dレジスタ及びCレジスタに格納されているデータがセットされる。それゆえ、本実施形態では、電源復帰直後の割込処理で送信される無操作コマンドのサム値(BCC)を、電源復帰毎に異ならせることができ、ゴト等の不正行為を抑制することができる。
さらに、電源投入(リセット割込)時処理中のS13の処理において行われる、エラーコード「rr」を情報表示器6内の2桁の7セグLEDに表示する際の制御は、一つの「LDW」命令(所定の読み出し命令)により実行され、2桁の7セグLEDへの7セグコモン出力(選択)データの出力動作と7セグカソード出力データの出力動作とが同時に行われる(図65C参照)。すなわち、本実施形態のパチスロ1では、電源投入(リセット割込)時処理において、2桁の7セグLEDをダイナミック点灯制御する際に、7セグコモン出力(選択)データと、7セグカソード出力データとが同時に出力される。
この場合、ソースプログラム上において、7セグLEDのダイナミック点灯制御に必要な命令コード数を減らすことができる。それゆえ、本実施形態では、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができ、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
[遊技復帰処理で得られる効果]
本実施形態のパチスロ1の遊技復帰処理では、図66に示すように、電断発生時の各ポートの入出力状態を電源復帰時に担保するとともに、電断時に回胴回転中の場合には、電源復帰時にリール制御管理情報を取得してリールの再回転開始に必要な処理も行う(S25〜S32参照)。それゆえ、本実施形態では、リール回転中の電断から復帰したときであっても、安定して、リールの再回転制御を行うことが可能となり、遊技者に不快感を与えることが無くなる。
また、本実施形態のパチスロ1は、上述のように、遊技機用のセキュリティ機能付きマイクロプロセッサ91を備える。そして、このマイクロプロセッサ91には、ソースプログラム上において規定可能な該マイクロプロセッサ91に特有の命令コード(メインCPU101専用命令コード)が各種設けられており、このメインCPU101専用命令コードを各種処理において用いることにより、処理の効率化やプログラム容量の削減などを可能にしている。
例えば、遊技復帰処理では、図67に示すように、ソースプログラム上において、メインCPU101専用命令コードの一つである「LDQ」命令が用いられる。「LDQ」命令は、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行う命令コードであり、上述のように、直値でメインROM102、メインRAM103やメモリーマップI/Oにアクセスすることができる。この場合、アドレス設定に係る命令コードを省略することができ、その分、遊技復帰処理のソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
[設定変更確認処理で得られる効果]
本実施形態のパチスロ1の設定変更確認処理では、図69Aに示すように、ソースプログラム上において、メインCPU101専用命令コードである、「BITQ」命令及び「SETQ」命令(所定の命令)が用いられる。「BITQ」命令及び「SETQ」命令はいずれも、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行う命令コードであり、これらの命令コードを使用した場合、上述のように、直値でメインRAM103やメモリーマップI/Oにアクセスすることができる。この場合、アドレス設定に係る命令コードを省略することができ、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102の空き容量を増やすことが可能となるとともに、処理の高速化も図ることができる。
また、設定変更確認処理中のS46の設定変更/設定確認開始時及びS57の設定変更/設定確認終了時で行う設定変更コマンド(初期化コマンド)の生成格納処理は、図69A及び69Bに示すように、ソースプログラム上において、メインCPU101専用命令コードである「CALLF」命令により実行される。そして、S46の「CALLF」命令で指定するジャンプ先のアドレスは、S57の「CALLF」命令で指定するジャンプ先のアドレスと同じである。すなわち、本実施形態では、設定変更時(遊技機起動時)、設定確認開始時(通常動作中)及び設定確認終了時に副制御回路200に送信する設定変更コマンド(初期化コマンド)の生成格納処理を実行するためのソースプログラムが、互いに同じであり、S46及びS57の両処理において、そのソースプログラムが共有化(モジュール化)されている。
この場合、S46及びS57の両処理において、それぞれ別個に設定変更コマンドの生成格納処理のソースプログラムを設ける必要が無くなるので、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
[設定変更コマンド生成格納処理で得られる効果]
本実施形態のパチスロ1の設定変更コマンド生成格納処理では、図70に示すように、設定値が通信パラメータ3としてEレジスタに格納され、RT情報が通信パラメータ5としてCレジスタに格納される。すなわち、設定変更コマンド(初期化コマンド)を構成する通信パラメータ1〜5のうち、通信パラメータ3及び5は副制御回路200側で使用(解析)される通信パラメータ(使用パラメータ)であり、これらの通信パラメータには新たな情報がセットされる。一方、設定変更コマンド(初期化コマンド)を構成するその他の通信パラメータ1,2及び4は、副制御回路200側で使用(解析)されない通信パラメータ(未使用パラメータ)であり、通信パラメータ1,2及び4に対しては、現時点でLレジスタ、Hレジスタ及びDレジスタにそれぞれ格納されている値がセットされる。それゆえ、設定変更コマンド(初期化コマンド)送信時における通信パラメータ1,2及び4の値は不定値となる。この場合、設定変更コマンドのサム値(BCC)を送信毎に不定値にすることができ、ゴト等の不正行為を抑制することができる。
[通信データ格納処理で得られる効果]
本実施形態のパチスロ1の通信データ格納処理では、図72に示すように、Aレジスタに格納されたデータが通信コマンドの種別データとしてセットされ、Lレジスタ、Hレジスタ、Eレジスタ、Dレジスタ及びCレジスタに格納されたデータがそれぞれ通信コマンドの通信パラメータ1〜5としてセットされ、Bレジスタに格納されたデータが通信コマンドの遊技状態フラグデータとしてセットされる。すなわち、本実施形態では、1パケット(8バイト)の通信データ(コマンドデータ)を作成する際に、各種パラメータをレジスタから転送して通信データ一時格納領域(通信バッファ)に格納する。
この場合、未使用パラメータを含むコマンドデータを作成した時には、作成時毎に、未使用パラメータの値が不定値となる。すなわち、未使用パラメータを含むコマンドデータでは、同じ種別のコマンドデータあり、かつ、使用パラメータの値が同一であっても、コマンド作成毎に、コマンドデータのサム値(BCCデータ)が可変可能となる。それゆえ、本実施形態では、未使用パラメータを不定値とすることにより、通信データの解析を困難にしてゴト等の不正行為を抑止することができるとともに、不必要なゴト対策処理を加える必要がないため、ゴト対策処理の追加による、主制御回路90のプログラム容量の圧迫を抑制することができる。
[通信データポインタ更新処理で得られる効果]
本実施形態のパチスロ1の通信データポインタ更新処理では、図75Aに示すように、ソースプログラム上において、メインCPU101専用命令コードである、「ICPLD」命令が用いられる。
通信データポインタ更新処理において、「ICPLD」命令は、送信バッファの上限判定命令と、判断分岐命令とが一体になっている命令コードであるので、各命令処理を別個に実行するための命令コードを設ける必要がなくなる。それゆえ、「ICPLD」命令を用いることにより、通信データポインタ更新処理のソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
[チェックサム生成処理及びサムチェック処理で得られる効果]
本実施形態のパチスロ1において、電断時に行われるチェックサム生成処理(規定外)では、図77に示すように、メインRAM103のデータを順次加算することにより、チェックサムが算出される。一方、電源投入時(電源復帰時)に行われるサムチェック処理(規定外)では、図79に示すように、電断発生時に生成されたチェックサムの値を、電源復帰時のメインRAM103に格納されたデータで順次減算し、最終的な減算結果が「0」であるか否かに基づいて、異常の発生の有無を判定する。すなわち、本実施形態では、電断発生時のチェックサムの生成処理は加算方式で行われ、電源復帰時のチェックサムの判定処理は減算方式で行われる。
このようなチェックサムの生成処理及び判定処理を採用した場合、電源復帰時に再度チェックサムを生成して、該チェックサムを電断発生時のチェックサムと照合する処理が不要となる。この場合、ソースプログラム上において、照合命令コードを省略することができ、ソースプログラムの容量を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、照合命令コードの省略分に対応する空き容量を確保する(増やす)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。
[メダル受付・スタートチェック処理で得られる効果]
本実施形態のパチスロ1のメダル受付・スタートチェック処理では、図83に示すように、設定変更確認処理(S233の処理)が行われるが、この処理は、遊技状態に関係なく実行される。それゆえ、本実施形態では、遊技状態がボーナス状態(特賞作動状態)であっても、設定値及びホールメニュー(各種履歴データ(エラー、電断履歴等))を確認することができ、ゴト等の不正行為を抑制することができる。
[メダル投入処理で得られる効果]
本実施形態のパチスロ1のメダル投入処理では、図85に示すように、S244の処理において、メダル投入枚数表示用のLED点灯データが、テーブルを参照したループ処理でなく、演算処理により生成される。具体的には、図86に示すソースプログラム中の一連のソースコード「LD A,L」〜「OR L」が順次実行されるにより、メダル投入枚数表示用のLED点灯データが生成される。
メダル投入枚数表示用のLED点灯データを演算処理により生成した場合、メインROM102のテーブル領域の空き容量を増やすことができるとともに、プログラムの容量増を最小限に抑えることができる。すなわち、本実施形態のメダル投入処理では、メダル投入LED表示の処理を効率化することができるとともに、メインROM102の空き容量を確保し(増やし)、増えた空き領域を活用して、遊技性を高めることができる。
[メダル投入チェック処理で得られる効果]
本実施形態のパチスロ1のメダル投入チェック処理(図87参照)において、S257のメダルセンサ入力状態の正常変化値の生成処理は、テーブルを参照して取得する処理ではなく、演算処理により行われる。具体的には、図88に示すソースプログラム中のソースコード「RLA」及び「AND cBX_MDINSW」が順次実行されることにより、メダルセンサ入力状態正常変化値が算出される。
メダルセンサ入力状態の変化態様の検知処理をテーブル参照処理から演算処理に変更することにより、メインROM102のテーブル格納領域の空き容量を増やすことができるとともに、プログラムの容量増を最小限に抑えることができる。それゆえ、上述した処理手法を採用することにより、メダル投入センサ状態の変化態様の検知処理を効率化することができるとともに、メインROM102において増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
[内部抽籤処理で得られる効果]
本実施形態のパチスロ1の内部抽籤処理(図92参照)において、S305の判定データの取得処理は、図93A中のソースコード「LDIN AC,(HL)」により実行される。この「LDIN」命令の実行により、S305の処理では、Aレジスタに、判定データ(「抽籤値選択テーブルor抽籤計数テーブル」の値)が格納され、Cレジスタに当り要求フラグステータス(「特賞当籤番号+小役当籤番号」の値)が格納される。また、「LDIN」命令の実行により、HLレジスタにセットされているアドレスが+2更新(2加算)される。
すなわち、内部抽籤処理中のS305の判定データの取得処理では、一つの命令コード(「LDIN」命令)により、データのロード処理及びアドレスの更新処理の両方を行うことができる。この場合、ソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令コードを省略することができ、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
また、内部抽籤処理のS309の設定値データ(0〜5のいずれか)の加算処理は、メインCPU101が図93B中のソースコード「MUL A,6」及びを「ADDQ A,(.LOW.wWAVENUM)」をこの順で実行することにより行われる。
「MUL」命令は、メインCPU101専用の乗算処理の命令コードであり、この命令の実行は、マイクロプロセッサ91に含まれる演算回路107(図9参照)により実行される。すなわち、本実施形態のパチスロ1では、ソースプログラム上における乗算処理及び除算処理を実行するための演算専用回路(演算回路107)が設けられているので、乗算処理及び除算処理の効率化を図ることができる。
また、「ADDQ」命令(所定の加算命令)は、メインCPU101専用命令コードであり、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行う命令コードである。そして、この「ADDQ」命令を用いれば、直値により、メインROM102、メインRAM103やメモリーマップI/Oにアクセスすることができる。それゆえ、「ADDQ」命令の使用により、内部抽籤処理のソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令を省略することができ、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
[図柄設定処理で得られる効果]
本実施形態のパチスロ1の図柄設定処理(図97参照)において、S330の圧縮データ格納処理は、メインCPU101が図99中のソースコード「CALLF SB_BTEP_00」を実行することにより行われる。「CALLF」命令は、上述のようにメインCPU101専用の2バイト命令コードであり、図99中のソースコード「CALLF SB_BTEP_00」が実行されると、「SB_BTEP_00」で指定されているアドレスに、処理をジャンプさせ、圧縮データ格納処理が開始される。
また、図柄設定処理中のS329の当り要求フラグ格納領域のアドレスのセット処理は、メインCPU101が図99中のソースコード「LDQ DE,.LOW.wWAVEBIT」を実行することにより行われる。すなわち、S329の処理は、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いたメインCPU101専用の「LDQ」命令により行われる。この場合、図柄設定処理のソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令コードを省略することができ、その分、図柄設定処理のソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
また、本実施形態では、上述した図柄設定処理中のS324〜S330で説明した処理手順で入賞に係るデータの圧縮・展開処理を行い、かつ、その処理の中で上述したメインCPU101専用命令コードを用いることにより、入賞に係るデータの圧縮・展開処理の効率化を図ることができるとともに、限られたメインRAM103の容量を有効活用することができる。
[サブフラグ変換処理で得られる効果]
本実施形態のパチスロ1において、サブフラグ変換処理のソースプログラム上で実際に参照される、図107に示すサブフラグ変換テーブルでは、各サブフラグに対してサブフラグ変換制御データ(制御ステータス)が対応付けられている。この際、同種のサブフラグに対しては、同じサブフラグ変換制御データ(制御ステータス)が対応付けられている。
例えば、サブフラグ「3連チリリプA」及び「3連チリリプB」に対しては、サブフラグ変換制御データ(制御ステータス)「00000011B」が共通して割り付けられている。そして、内部当籤役(サブフラグ)をサブフラグEXに変換する際のフラグ変換抽籤処理では、サブフラグに対応付けられたサブフラグ変換制御データ(制御ステータス)に基づいて、抽籤が行われる。
このように、メイン側で管理するサブフラグ変換テーブルにおいて、同種の内部当籤役(サブフラグ)に対して共通のサブフラグ変換制御データを設けることにより、該変換テーブルの汎用性が高くなり、機種変更に伴う変換プログラムの変更も軽微な変更で対応可能となるので、開発コストの増大を抑制することができる。
[ナビセット処理で得られる効果]
本実施形態のパチスロ1のナビセット処理では、図109に示すように、ソースプログラム上において、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行う「LDQ」命令(メインCPU101専用命令コード)が用いられる。
それゆえ、本実施形態のナビセット処理では、ソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令を省略することができ、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
[テーブルデータ取得処理で得られる効果]
本実施形態のパチスロ1のテーブルデータ取得処理(図120参照)において、S581〜S584の1段階目のテーブルデータ取得処理では、CT中CT当籤抽籤テーブル(図122参照)中の当籤役別テーブル選択相対テーブルが参照される。そして、この1段階目のテーブルデータ取得処理で参照する当籤役別テーブル選択相対テーブルでは、内部当籤役(サブフラグD)の種別毎に設けられた選択値によりCT抽籤の「ハズレ」が設定されているので、抽籤テーブルに「ハズレ」役の抽籤値を規定する必要がなくなる。それゆえ、本実施形態では、CT中CT当籤抽籤テーブルにおいて、「ハズレ」役の抽籤値データを格納する必要が無くなり、メインROM102のテーブル領域の容量を節約することができる。
また、CT中CT当籤抽籤テーブル内の2段階目(サブフラグD「リーチ目リプ」取得時)の抽籤テーブルでは、判定ビットを構成する各ビットの値により抽籤対象役又は抽籤対象外の役を判別することことができ、抽籤対象外の役に対して抽籤値データ(ハズレデータ)をテーブルに格納する必要が無くなる。さらに、CT中CT当籤抽籤テーブル内では、抽籤対象役の当籤確率が100%である確定データとしては、抽籤値「0」を用いることができる。これらのことから、本実施形態では、CT中CT当籤抽籤テーブル(CT中セット数上乗せ抽籤テーブル)の容量を圧縮することができ、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
[図柄コード取得処理で得られる効果]
本実施形態のパチスロ1の図柄コード取得処理(図128参照)では、S647〜S649で説明した処理手順で入賞に係るデータの圧縮・展開処理を行い、かつ、その処理の中のメインCPU101専用命令コード(「CALLF」命令等)を用いることにより、入賞に係るデータの圧縮・展開処理の効率化を図ることができるとともに、限られたメインRAM103の容量を有効活用することができる。
また、本実施形態では、図柄コード取得処理中のS649の圧縮データ格納処理において、「CALLF」命令で指定するジャンプ先のアドレスは、図柄設定処理(図97参照)中のS330の圧縮データ格納処理において、「CALLF」命令で指定するジャンプ先のアドレスと同じである。すなわち、本実施形態では、図柄コード取得処理及び図柄設定処理の両処理において、圧縮データ格納処理を実行するためのソースプログラムが共有化(モジュール化)されている。この場合、各処理において、それぞれ別個に圧縮データ格納処理のソースプログラムを設ける必要が無くなるので、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
[引込優先順位取得処理で得られる効果]
本実施形態のパチスロ1の引込優先順位取得処理(図134及び図135参照)において、「ANY役」の引込優先対応処理中のS683の判定処理は、ソースプログラム上において、メインCPU101専用命令コードである「JCP」命令(比較命令)により実行される(図136A参照)。
「ANY役」の引込優先対応処理のソースプログラム上において、「JCP」命令を用いた場合、上述のように、アドレス設定に係る命令を省略することができので、「ANY役」の引込優先対応処理の処理効率を高めることができるとともに、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。
また、引込優先順位取得処理中のS686の停止制御用引込要求フラグ設定処理では、ソースプログラム上において、図136Bに示すように、メインCPU101専用命令コードである、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行う「LDQ」命令、及び、「CALLF」命令が利用される。
それゆえ、S686の停止制御用引込要求フラグ設定処理では、「LDQ」命令を用いることにより、ソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令を省略することができ、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。また、「CALLF」命令は、上述のように、2バイトの命令コードである。それゆえ、停止制御用引込要求フラグ設定処理において、これらのメインCPU101専用命令コードを使用することにより、処理の効率化を図ることができ、限られたメインRAM103の容量を有効活用することができる。
さらに、本実施形態では、優先引込順位取得処理中のS686の停止制御用引込要求フラグ設定処理において、「CALLF」命令で指定するジャンプ先の論理積演算処理のアドレスは、引込優先順位格納処理(図126参照)中のS626の論理積演算処理において「CALLF」命令で指定するジャンプ先のアドレスと同じである(図127参照)。すなわち、本実施形態では、優先引込順位取得処理及び引込優先順位格納処理の両処理において、論理積演算処理を実行するためのソースプログラムが共有化(モジュール化)されている。
この場合、優先引込順位取得処理及び引込優先順位格納処理の両処理において、それぞれ別個に論理積演算処理のソースプログラムを設ける必要が無くなるので、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
また、引込優先順位取得処理中のS687の引込優先順位
テーブル(図137参照)の取得処理では、図136Cに示すように、「LDQ」命令(メインCPU101専用命令コード)が利用される。それゆえ、S687の引込優先順位テーブルの取得処理においても、ソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令を省略することができる。その結果、引込優先順位テーブルの取得処理の効率化を図ることができるとともに、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。
[リール停止制御処理で得られる効果]
本実施形態のパチスロ1のリール停止制御処理(図138参照)において、S711〜S715の処理では、図139に示すように、ソースプログラム上において、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行う「LDQ」命令、及び、「CALLF」命令が利用される。
それゆえ、本実施形態では、これらのメインCPU101専用命令コードを用いることにより、リール制御処理のソースプログラムの容量を削減することができるともに、リール停止制御処理の処理効率を向上させることができる。すなわち、本実施形態では、主制御回路90におけるプログラム処理速度の効率化と容量の削減を行うことが可能となり、削減した容量に応じて増加したメインROM102の空き領域を活用して、遊技性を高めることができる。
また、リール停止制御処理中のS726の判定処理(リール(回胴)の停止状態のチェック処理)では、図140に示すように、ソースプログラム上において、「LDQ」命令及び「ORQ」命令(Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行うメインCPU101専用命令コード)が用いられる。
それゆえ、本実施形態では、リール停止制御処理のソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令を省略することができ、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
[入賞検索処理で得られる効果]
本実施形態のパチスロ1の入賞検索処理(図145参照)において、S764の払出枚数及び判定対象データのセット処理では、図146に示すように、ソースプログラム上において、「LDIN」命令が用いられる。
それゆえ、本実施形態の入賞検索処理では、一つの「LDIN」命令により、データのロード処理及びアドレスの更新処理の両方を行うことができる。この場合、入賞検索処理のソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令を省略することができ、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
また、入賞検索処理中のS770の判定処理で参照するメダルカウンタの値の取得処理、S772の処理で参照する入賞枚数カウンタの値の取得処理、及び、S775の処理で行う入賞枚数カウンタの保存(更新)処理では、いずれも、図146に示すように、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行う「LDQ」命令が用いられる。それゆえ、本実施形態の入賞検索処理では、ソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令を省略することができ、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
さらに、入賞検索処理中のS769の判定処理では、図146に示すように、ソースプログラム上において、「JSLAA」命令が用いられ、S770及びS773の判定処理では、「JCP」命令が用いられる。入賞検索処理のソースプログラム上において、「JSLAA」命令及び「JCP」命令を用いた場合、上述のように、アドレス設定に係る命令を省略することができ、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
[イリーガルヒットチェック処理で得られる効果]
本実施形態では、図28〜図30に示すように、入賞作動フラグ格納領域(表示役格納領域)の構成が当り要求フラグ格納領域(内部当籤役格納領域)のそれと同じである。それゆえ、本実施形態のイリーガルヒットチェック処理におけるS784の演算処理では、ソースプログラム(図149参照)上において、入賞役のデータと内部当籤役のデータとを単純に論理積(「AND」命令で実行する)するだけで、入賞役のデータと内部当籤役のデータとの合成結果を得ることができる。
それゆえ、本実施形態では、イリーガルヒットチェック処理を効率化及び簡略化することができ、その結果、主制御プログラムの空き容量を確保することができ、該空き容量を使用して遊技性を高めることができる。
[入賞チェック・メダル払出処理で得られる効果]
本実施形態のパチスロ1の入賞チェック・メダル払出処理(図150参照)では、クレジットカウンタの更新(+1)後、払出動作を継続する場合、S808の処理において、60.33ms間のウェイト(払出間隔待ち)処理が行われる。この場合、無駄な待ち時間を減らすことができ、遊技者の精神的負担を軽減することができる。
[メダル払出枚数チェック処理で得られる効果]
本実施形態のパチスロ1のメダル払出枚数チェック処理(図152参照)中のS814の役連終了枚数カウンタの更新処理では、図153Aに示すように、ソースプログラム上において、メインCPU101専用命令コードである「DCPLD」命令が用いられる。
S814の処理において、「DCPLD」命令は、枚数管理カウンタの下限判定命令と、判断分岐命令とが一体になった命令コードでなるので、役連終了枚数カウンタの更新(減算)処理及び連終了枚数カウンタの値を「0」に保持する処理の両方を実行することができる。この場合、両処理を別個に実行するための命令コードを設ける必要がなくなる。それゆえ、本実施形態のメダル払出枚数チェック処理では、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができ、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
また、メダル払出枚数チェック処理中のS816の処理では、図153Bに示すように、クレジット情報コマンドの通信パラメータ1には払出枚数カウンタの値がセットされ、通信パラメータ5にはクレジットカウンタの値がセットされる。しかしながら、クレジット情報コマンドを構成するその他の通信パラメータ2〜4(未使用パラメータ)には、現時点においてHレジスタ、Eレジスタ及びDレジスタにそれぞれ格納されている値がセットされる。それゆえ、クレジット情報コマンド送信時における通信パラメータ2〜4の値は不定値となる。その結果、本実施形態では、クレジット情報コマンドのサム値(BCC)を送信毎に不定値にすることができ、ゴト等の不正行為を抑制することができる。
[7セグLED駆動処理で得られる効果]
本実施形態のパチスロ1の7セグLED駆動処理(図159参照)中のS936で行われる7セグコモン出力(選択)データ及び7セグカソード出力データの出力処理は、図160Bに示すように、一つのソースコード「LD (cPA_SEGCOM),BC」により実行される。すなわち、本実施形態では、7セグLED駆動処理において、2桁の7セグLEDをダイナミック点灯制御する際に、7セグコモン出力データと、7セグカソード出力データとが同時に出力される。この出力制御は、情報表示器6内の指示モニタに押し順表示データを表示する際にも行われる。
この場合、7セグLED駆動処理のソースプログラム上において、7セグLEDのダイナミック点灯制御に必要な命令コード数を減らすことができる。それゆえ、本実施形態では、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができ、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
[タイマー更新処理で得られる効果]
本実施形態のパチスロ1のタイマー更新処理(図164参照)中のS952の処理(2バイトタイマーの更新処理)では、図165に示すように、ソースプログラム上において、メインCPU101専用命令コードである「DCPWLD」命令が用いられる。
タイマー更新処理において、「DCPWLD」命令を実行した場合、上述のように、タイマー数(2バイトタイマー数)の更新(減算)処理及びタイマー数を「0」に保持する処理の両方を実行することができる。この場合、両処理を別個に実行するための命令コードを設ける必要がなくなる。それゆえ、本実施形態では、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができ、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
<各種変形例>
以上、本発明に係る遊技機の構成及び動作について、その作用効果も含めて説明した。しかしながら、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限り、その他の種々の実施形態及び変形例が含まれる。
[変形例1:通常ART中のCT前兆遊技と報知抽籤]
上記実施形態のパチスロ1では、理解を容易にするために、遊技者にとって有利な状態(例えば、CT)に当籤した場合に、遊技状態を次遊技(次ゲーム)から有利な状態に移行させる例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、遊技者に対して有利な状態の遊技制御を行う場合に、いわゆる「前兆遊技」などと呼ばれている、所定回数の遊技を行った後に当該有利な状態の遊技制御を行ってもよい。
ここでは、図174A及び174Bを参照して、その一例として、遊技状態が、通常ARTから所定回数の前兆遊技を介してCTに移行する例を説明する。なお、図174Aは、変形例1におけるCT抽籤当籤時の遊技フローを示す図であり、図174Bは、前兆遊技中に行われるフラグ変換抽籤で用いられるフラグ変換抽籤テーブルの構成図である。
この例の通常ART中の遊技では、まず、図174Aに示すように、上記実施形態と同様に、ART中CT抽籤テーブル(図50参照)を用い、内部当籤役(サブフラグ)に基づいてCT抽籤を行う。このCT抽籤に当籤すると、遊技状態が、CT(上乗せチャンスゾーン)という遊技者にとって有利な状態に移行することが決定されるので、CTに当籤するまでの期間において、CT抽籤のための各種抽籤は、メイン側(主制御基板71)で行われる。例えば、主制御基板71(メインCPU101)は、内部当籤役を決めるための内部抽籤を行うとともに、内部当籤役として内部当籤役「F_確チリリプ」、「F_1確チリリプ」及び「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のいずれかが決定された場合には、ART中フラグ変換抽籤テーブル(図47A及び47B参照)を用いてフラグ変換抽籤を行う。
次いで、通常ART中の遊技においてCT抽籤に当籤すると、この例では、CT移行前に所定期間の前兆遊技(CT前兆遊技)が行われる。なお、この例では、CT前兆遊技において、例えば、フラグ変換抽籤により決定されたサブフラグEX(「3連チリリプ」、「リーチ目リプ」、「リプレイ」等)に基づくCT抽籤などの遊技者にとって特典を付与するような抽籤を行わないこととする。しかしながら、この例では、CT前兆遊技において、例えば、図174Bに示すフラグ変換抽籤テーブルを用いたフラグ変換抽籤をサブ側(副制御基板72側)で行い、このサブ側で行ったフラグ変換抽籤の結果に基づいて、サブ側で行う報知内容が制御(決定)される。例えば、サブ側で行ったフラグ変換抽籤に当籤した場合には、略称「リーチ目リプ」に係る図柄組合せを表示するための情報を表示装置11(プロジェクタ機構211及び表示ユニット212)で報知し、フラグ変換抽籤に非当籤であった場合には、略称「リプレイ」に係る図柄組合せを表示するための情報を表示装置11で報知する。
上述のように近年のパチスロでは、遊技者の利益(出玉)に影響を与える抽籤をメイン側で行うことが求められているが、この例のパチスロ1では、フラグ変換抽籤の抽籤結果が遊技者の利益に何ら影響を与えない期間(CT前兆遊技の期間)を設け、この期間に限り、サブ側でフラグ変換抽籤を行う。それゆえ、この例では、例えば、CT前兆中という特典の付与が決まっている状況において、例えば、略称「リーチ目リプ」に係る図柄組合せ等の特別な図柄組合せを表示する機会を増やすことができるとともに、図柄組合せの見せ方のバリエーションも増加させることができる。その結果、この例の構成によれば、遊技性をより向上させることが可能になる。
なお、図174Bに示す抽籤テーブルは、サブ側で行うフラグ変換抽籤に用いられるCT前兆中のフラグ変換抽籤テーブルであり、ロムカートリッジ基板86に記憶されている。CT前兆中のフラグ変換抽籤テーブルは、内部当籤役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」と、サブ側で行うフラグ変換抽籤の抽籤結果(非当籤/当籤)と、各抽籤結果に対応付けられた抽籤値の情報との対応関係を規定する。
図174Bに示すフラグ変換抽籤テーブルから明らかなように、この例では、CT前兆遊技において、内部当籤役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」が非常に高い確率でサブフラグEX「リーチ目リプ」に変換される(フラグ変換抽籤に当籤する)。すなわち、CT前兆遊技において、内部当籤役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のいずれかが決定されると、高い確率で略称「リーチ目リプ」の図柄組合せが停止表示されることになり、遊技者に対して、現在の遊技がCT前兆遊技中であることを示唆することができる。この際、上述のように、CT前兆遊技においてサブ側で行うフラグ変換抽籤に当籤した場合、略称「リーチ目リプ」に係る図柄組合せを表示するための報知は行われるものの、特典を付与することはない。
なお、この例において、CT前兆遊技中のフラグ変換抽籤をメイン側で行ってもよい。しかしながら、図174A及び174Bで説明した例のように、遊技者の利益に何ら影響を与えない期間における抽籤をサブ側で行うことにより、メイン側のデータ容量や処理負荷を軽減することができる。
[変形例2:3連チリリプ表示用の押し順の別例]
上記実施形態のパチスロ1では、内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」が決定された場合、ストップボタンの押し順が正解であると、略称「3連チリリプ」に係る図柄組合せが表示され、押し順が不正解であると、略称「リプレイ」に係る図柄組合せが表示される例を説明した(図24参照)。また、上記実施形態では、内部当籤役「F_確チリリプ」及び「F_1確チリリプ」に対応付けられた正解の押し順が「順押し」である例を説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されない。
例えば、内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」が決定された場合における、押し順が不正解である場合に表示される図柄組合せの種類を増やすとともに、内部当籤役「F_確チリリプ」が決定された際の正解の押し順を、内部当籤役「F_1確チリリプ」が決定された場合のそれと異ならせてもよい。その一例(変形例2)を、図175A及び175Bを参照して説明する。なお、図175Aは、変形例2における、内部当籤役と停止表示される図柄組合せ(停止図柄(略称))との対応関係を示す図であり、図175Bは、変形例2における、通常ART中のフラグ変換抽籤の結果とサブ側で行われるナビ種別との対応関係を示す図である。
この例では、図175Aに示すように、内部当籤役「F_確チリリプ」が決定された場合における、正解の押し順は「順押し(左リール3Lを第1停止)」とし、不正解の押し順は「中リール3Cを第1停止(以下「中押し」という)又は右リール3Rを第1停止(以下、「逆押し」という)」、すなわち、「変則押し」とする。そして、この例では、内部当籤役「F_確チリリプ」が決定された場合に、順押しされると、略称「3連チリリプ」に係る図柄組合せが表示され、中押しされると、略称「リプレイ」に係る図柄組合せが表示され、逆押しされると、略称「2連チリリプ」に係る図柄組合せが表示される。
また、この例では、内部当籤役「F_1確チリリプ」が決定された場合における、正解の押し順は逆押しとし、不正解の押し順は順押し及び中押しとする。そして、この例では、内部当籤役「F_1確チリリプ」が決定された場合に、逆押しされると、略称「3連チリリプ」に係る図柄組合せが表示され、中押しされると、略称「リプレイ」に係る図柄組合せが表示され、順押しされると、略称「2連チリリプ」に係る図柄組合せが表示される。
この例のパチスロ1では、内部当籤役「F_確チリリプ」及び「F_1確チリリプ」のいずれかが決定された場合、順押しすると、内部当籤役の種類に応じて、略称「3連チリリプ」又は「2連チリリプ」に係る図柄組合せが表示される。また、内部当籤役「F_確チリリプ」及び「F_1確チリリプ」のいずれかが決定された場合に、逆押しすると、内部当籤役の種類に応じて、略称「3連チリリプ」又は「2連チリリプ」に係る図柄組合せが表示される。さらに、この例では、内部当籤役「F_確チリリプ」及び「F_1確チリリプ」のいずれかが決定された場合に、中押しすると、内部当籤役の種類に関係なく、略称「リプレイ」に係る図柄組合せが表示される。
内部当籤役と停止表示される図柄組合せ(停止図柄(略称))との対応関係を図175Aに示す関係に設定すると、例えば、内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」が決定された場合に、遊技者にチリ図柄を狙わせるための様々なナビ(報知)を実施することが可能になる。
例えば、「順押しでチリ図柄を狙わせるナビ」と「逆押しでチリ図柄を狙わせるナビ」との双方を行うことができる。なお、内部当籤役「F_確チリリプ」が決定されている場合には、「順押しでチリ図柄を狙わせるナビ」は略称「3連チリリプ」に係る図柄組合せを表示させるためのナビとなり、「逆押しでチリ図柄を狙わせるナビ」は略称「3連チリリプ」に係る図柄組合せを表示させないためのナビ(略称「2連チリリプ」に係る図柄組合せが表示されるナビ)となる。一方、内部当籤役「F_1確チリリプ」が決定されている場合には、「順押しでチリ図柄を狙わせるナビ」は略称「3連チリリプ」に係る図柄組合せを表示させないためのナビ(略称「2連チリリプ」に係る図柄組合せが表示されるナビ)となり、「逆押しでチリ図柄を狙わせるナビ」は略称「3連チリリプ」に係る図柄組合せを表示させるためのナビとなる。
この例において、上述したナビを行うか否かの決定は、メイン側で行うフラグ変換抽籤により管理され、このメイン側のフラグ変換抽籤の結果に基づいて、サブ側の制御によりナビが実行される。この際、通常ART中にメイン側で行われるフラグ変換抽籤の抽籤結果と、サブ側で制御されるナビ種別との対応関係は、図175Bに示す対応関係となる。
この例においても、通常ART中の遊技において内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」が決定されると、主制御基板71(メインCPU101)は、2段階のフラグ変換抽籤を行う(図47参照)。一方、サブ側では、この2段階のフラグ変換抽籤の結果を、スタートコマンドデータから取得し、2段階のフラグ変換抽籤の結果に基づいて、表示装置11で行うナビを決定する。
そこで、この例において、1段階目のフラグ変換抽籤の時点で抽籤結果が非当籤であった場合には、副制御基板72(サブCPU201)は、図175Bに示すように、「リプレイナビ」と称するナビを行う。なお、「リプレイナビ」では、遊技者に対して中押しするように指示する情報が報知される。この例では、図174Aに示すように、内部当籤役が「F_確チリリプ」及び「F_1確チリリプ」のいずれであっても、中押し時には略称「リプレイ」に係る図柄組合せが表示されることになる。
また、この例において、1段階目のフラグ変換抽籤に当籤し、かつ、2段階目のフラグ変換抽籤の抽籤結果が非当籤である場合には、副制御基板72(サブCPU201)は、図175Bに示すように、「チリリプ煽りナビ」と称するナビを行う。なお、「チリリプ煽りナビ」では、内部当籤役「F_確チリリプ」が決定されている場合、遊技者に対して逆押しでチリ図柄を狙わせるような指示情報が報知される。一方、「チリリプ煽りナビ」では、内部当籤役「F_1確チリリプ」が決定されている場合、遊技者に対して順押しでチリ図柄を狙わせるような指示情報が報知される。そして、このような「チリリプ煽りナビ」では、図174Aに示すように、内部当籤が「F_確チリリプ」である場合には、逆押し時に略称「2連チリリプ」に係る図柄組合せが表示され、内部当籤役が「F_1確チリリプ」である場合には、順押し時に略称「2連チリリプ」に係る図柄組合せが表示されることになる。
また、この例において、1段階目及び2段階目のフラグ変換抽籤の両方に当籤した場合には、副制御基板72(サブCPU201)は、図175Bに示すように、「チリリプ揃いナビ」と称するナビを行う。なお、「チリリプ揃いナビ」では、内部当籤役「F_確チリリプ」が決定されている場合、遊技者に対して順押しでチリ図柄を狙わせるような指示情報が報知される。一方、「チリリプ揃いナビ」では、内部当籤役「F_1確チリリプ」が決定されている場合、遊技者に対して逆押しでチリ図柄を狙わせるような指示情報が報知される。そして、このような「チリリプ揃いナビ」では、図174Aに示すように、内部当籤が「F_確チリリプ」である場合には、順押し時に略称「3連チリリプ」に係る図柄組合せが表示され、内部当籤役が「F_1確チリリプ」である場合には、逆押し時に略称「3連チリリプ」に係る図柄組合せが表示されることになる。
この例における、上述したフラグ変換抽籤の抽籤結果に基づく報知は、利益に影響を与えるものではない(フラグ変換抽籤自体は利益に影響を与えるものの、結果として表示される図柄組合せは利益に影響を与えない)ので、この例の上記報知動作は、メイン側(指示モニタ)では行わず、サブ側(表示装置11)でのみ行う。また、この例では、上述のように、「チリリプ揃いナビ」だけでなく、「チリリプ煽りナビ」も併せて行うことで、利益に影響しないナビを多様な態様でサブ側により制御することができる。その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
[変形例3:フラグ間中及び非フラグ間中のベルナビ態様の別例]
上記実施形態のパチスロ1では、上述のように、リールの停止操作の情報と一義的に対応する数値を、指示モニタ(不図示)に表示することにより、メイン側での報知を行う。この際、図63A〜63Dで説明したナビデータの対応関係が参照される。そして、上記実施形態では、BBフラグ間状態(RT5状態)中に「白7ナビ」や「青7ナビ」を行うが、「ベルナビ」などを行わない例を説明したが、本発明はこれに限定されない。BBフラグ間状態(RT5)中に、「白7ナビ」や「青7ナビ」以外に「ベルナビ」などを行う構成にしてもよい。
この場合、指示モニタに表示する数値は、BBフラグ間状態中と非BBフラグ間状態中とで互いに異ならせることとしてもよい。ここで、図176A及び176Bに、変形例3における、BBフラグ間状態中にメイン側で行う報知(ナビ)とサブ側で行う報知(ナビ)との対応関係を示す。なお、図176Aは、RT5状態中(BB1フラグ間)における、メイン側で行う報知(ナビ)とサブ側で行う報知(ナビ)との対応関係を示す図であり、図176Bは、RT5状態中(BB2フラグ間)における、メイン側で行う報知(ナビ)とサブ側で行う報知(ナビ)との対応関係を示す図である。
また、この例において、非BBフラグ間状態中にメイン側で行う報知(ナビ)とサブ側で行う報知(ナビ)との対応関係は、上記実施形態と同様である(図63A及び63B参照)。それゆえ、非BBフラグ間状態において「ベルナビ」が行われる場合、指示モニタには「1」〜「3」の数値(押し順役第2指示情報)が表示される。
この例では、図176A及び176Bに示すように、BBフラグ間状態において「ベルナビ」が行われる場合、指示モニタに「12」〜「14」の数値(押し順役第1指示情報)が表示される。なお、本発明はこれに限定されず、BBフラグ間状態において「ベルナビ」が行われる場合に、指示モニタに表示される数値は適宜変更することができる。なお、この例において、表示装置11を用いて行うサブ側のナビは、BBフラグ間状態及び非BBフラグ間状態の両方において共通のものが設けられていてもよい。
[変形例4:特典付与の別例]
上記実施形態のパチスロ1では、メイン側で行われるフラグ変換抽籤の結果に基づいて報知内容が制御されるので、報知に従い停止操作を行った場合には表示される図柄組合せが異なる。すなわち、上記実施形態では、メイン側で行われるフラグ変換抽籤の結果に基づいて特典を付与するか否かが決定される例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、メイン側(主制御基板71)において、実際に表示された図柄組合せに基づいて特典を付与する構成にしてもよい。
この場合、主制御基板71(メインCPU101)は、フラグ変換抽籤の結果に応じて行われる報知に従って所定の図柄組合せが表示された場合には、特典を付与し、報知に従わなかった場合には、所定の図柄組合せが表示されても特典を付与しない構成にしてもよい。上記実施形態のパチスロ1では、押し順に応じて表示される図柄組合せが異なるが、遊技者が報知を無視して停止操作を行ってしまった場合にも、略称「3連チリリプ」に係る図柄組合せ等の特別な図柄組合せが表示されてしまう可能性がある。それゆえ、この例では、報知を無視して特別な図柄組合せが表示されたとしても、特典を付与することなく、報知に従って特別な図柄組合せが表示された場合に限り、特典を付与するようにしてもよい。
[変形例5:利益(特典)に影響を与えない報知制御の別例]
上記変形例1(図174A及び174B参照)のパチスロ1では、利益に影響を与える報知を行うか否かは、メイン側での報知抽籤(フラグ変換抽籤)により決定され、利益に影響を与えない報知を行うか否かは、サブ側での報知抽籤で決定される例を説明した。そして、この利益に影響を与えない報知の一例として、前兆遊技中に略称「リーチ目リプ」に係る図柄組合せを表示するための報知を行う例を説明したが、利益に影響を与えない報知は、この例に限定されるものではない。
近年のパチスロでは、停止操作の順序に応じて遊技ロックを行い易い(難い)状態に遷移させることがある。例えば、「左、中、右」の押し順である場合に遊技ロックを行い易い状態に遷移し、「右、中、左」の押し順である場合に遊技ロックを行い難い状態に遷移することがある。このようなパチスロでは、押し順を報知することで、遊技ロックを行い易い(難い)状態に遷移させることができる。しかしながら、遊技ロックを行うか否かが利益に対して影響を与える場合には、この報知をメイン側で制御する必要がある。なお、遊技ロックを行うか否かが利益に対して影響を与えない場合には、この報知をサブ側で制御してもよい。
また、遊技ロックを行うか否かが利益に対して影響を与える場合としては、例えば、遊技ロックが行われることで、ART抽籤に当籤するといった場合が考えられる。一方、遊技ロックを行うか否かが利益に対して影響を与えない場合は、遊技ロックを演出として行う場合である。例えば、利益(特典)を付与することが決まっている前兆遊技中に遊技ロックを頻繁に行うようにすることにより、この後の遊技において利益が付与されることを演出で示すことが可能になる。
ここで、図177A及び117Bを参照して、変形例5における、押し順とロック状態とを対応付ける構成例を説明する。なお、図177Aは、押し順とロック状態との対応関係を示す図であり、図177Bは、遊技ロックによる利益への影響の有無と、報知態様との関係を示す図である。
図177Aに示す例では、内部当籤役「F_維持リプA」が決定された時に「左、中、右」の押し順で停止操作が行われると、ロック状態が「0」(ロックし難い状態)から「1」(ロックし易い状態)に遷移し、「左、右、中」、「中、左、右」又は「中、右、左」の押し順で停止操作が行われると、現在のロック状態が維持され、「右、左、中」又は「右、中、左」の押し順で停止操作が行われると、ロック状態が「1」から「0」に遷移する。また、内部当籤役「F_維持リプB」が決定された時には、「中、左、右」の押し順で停止操作が行われると、ロック状態が「0」(ロックし難い状態)から「1」(ロックし易い状態)に遷移し、それ以外の押し順で停止操作が行われると、現在のロック状態が維持される。
なお、図117Aに示す例では、説明を単純にするために、ロック状態を「0(ロックし難い状態)」及び「1(ロックし易い状態)」の2段階にする例を説明するが、本発明はこれに限定されない。例えば、3段階以上のロック状態を設けてもよい。また、この場合には、ロック状態が1段階ずつ遷移するのではなく、多段階を1回で遷移する構成にしてもよい。
そして、この例では、図117Bに示すように、遊技ロックが利益に影響を与える場合には、報知を行うか否かの報知抽籤をメイン(主制御基板71)側で行うとともに、その抽籤結果に基づいてメイン側及びサブ側の両方で所定の押し順を報知する。一方、遊技ロックが利益に影響を与えない場合には、報知を行うか否かの報知抽籤をサブ(副制御基板72)側で行うとともに、その抽籤結果に基づいてサブ側で所定の押し順を報知する。
なお、パチスロとしては、遊技の全期間にわたり遊技ロックが利益に影響を与えるパチスロもあれば、遊技の全期間にわたり遊技ロックが利益に影響を与えないパチスロもある。また、パチスロとしては、遊技の所定期間では遊技ロックが利益に影響を与えるが、遊技の特定期間では遊技ロックが利益に影響を与えないパチスロもある。それゆえ、遊技ロックが利益に影響を与える期間では、報知を行うか否かの報知抽籤をメイン側で行い、その抽籤結果に基づいてメイン側及びサブ側の両方で所定の押し順を報知し、一方、遊技ロックが利益に影響を与えない期間では、報知を行うか否かの報知抽籤をサブ側で行い、その抽籤結果に基づいてサブ側で所定の押し順を報知するようにしてもよい。
なお、遊技ロックの制御は、通常、メイン側(主制御基板71)で行われるので、図117Aに示す押し順に応じてロック状態を遷移する機能は、主制御基板71に設けられる。すなわち、主制御基板71は、検出した停止操作の順序に基づいてロック状態を設定するロック状態設定手段、ロック状態設定手段が設定したロック状態に応じた確率で遊技ロックを行うか否かを抽籤により決定する遊技ロック判定手段、及び、遊技ロック判定手段が遊技ロックを行うと判定すると、遊技の進行を一時的に停止するロック実行手段、としても機能する。また、主制御基板71及び/又は副制御基板72は、遊技ロックし易い(し難い)ロック状態をロック状態設定手段が設定する際に、押し順を報知するか否かの報知抽籤を行う報知抽籤手段、及び、報知抽籤手段の抽籤結果に基づいて所定の押し順を報知する報知手段としても機能する。
[変形例6:通常ARTやCTの終了条件の別例]
通常ARTやCTの終了条件は、上記実施形態で説明した例に限定されず、任意の終了条件を採用することができる。例えば、通常ART中やCT中に付与されたメダルの枚数、通常ART中やCT中の単位遊技の消化回数、通常ART中やCT中に行われた遊技者にとって有利な情報の報知の回数、所定ゲーム数(例えば50ゲーム)を1セットとする場合のセット数、1セット終了時の継続率等の終了条件を採用することができる。
また、通常ART中やCT中に付与されたメダルの枚数の計数手法としては、例えば、単位遊技において払い出されたメダルの枚数を計数する手法を採用してもよいし、単位遊技において払い出されたメダルの枚数から当該単位遊技に用いられたメダルのベット(掛け)枚数を減算した差枚数(純増枚数)を計数する手法を採用してもよい。また、通常ART中やCT中に付与されたメダルの枚数の計数手法としては、実際に増加したメダルに基づき算出する手法(実値による算出)を採用してもよいし、実際に増加したか否かに関わらず、報知に従った場合に増加する予定のメダルの枚数に基づき算出する手法(理想値による算出)を採用してもよい。
また、内部当籤役の種別によって、付与されたメダルの枚数を増加しない構成、すなわち、付与されたメダルの枚数の終了条件となるメダルの枚数又は差枚数にはカウントしない構成を採用してもよい。例えば、内部当籤役として決定される確率が低い一部の役(レア役)や、停止操作のタイミングに応じて図柄組合せの表示/非表示が切り替わる役などが内部当籤役として決定されたとしても、付与されたメダルの枚数の増減(カウント)を行わないようにしてもよい。
[変形例7:その他]
通常ART中やCT中に行われる報知の内容は上述した例に限定されず、任意である。例えば、遊技者にとって有利な状態となる特別な図柄組合せが表示される停止操作の順序(押し順)を報知してもよいし、当該図柄組合せが表示されるために必要な停止操作のタイミング(狙うべき図柄)を報知するようにしてもよい。
遊技者にとって有利な状態としては、再遊技に係る内部当籤役の当籤確率は変化しない(又は遊技性に影響を与えない程度の範囲で変化する)が、遊技者にとって有利な停止操作の態様を報知する機能、すなわち、AT機能が作動する遊技状態であってもよい。また、遊技者にとって有利な状態としては、再遊技に係る内部当籤役の当籤確率が高くなる再遊技高確率状態(リプレイタイム)が作動するとともに、遊技者にとって有利な停止操作の態様を報知する機能が作動する、すなわち、ART機能が作動する遊技状態であってもよい。
また、上記実施形態のパチスロ1では、遊技者側から見て、リール表示窓4の左側に設けたサブ表示装置18において各種表示画面を表示する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、遊技者側から見て、リール表示窓4の右側にも別のサブ表示装置を設け、このサブ表示装置においても各種表示画面を表示する構成にしてもよい。この場合、リール表示窓4の右側に設けられたサブ表示装置の表示面上にタッチセンサを設け、このタッチセンサから出力されるタッチ入力情報に基づいて、当該サブ表示装置の表示画面を切り替える構成にしてもよい。
また、上記実施形態及び各種変形例では、遊技機としてパチスロを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されない。本発明のリール制御に係る特徴や設定変更及び確認に係る特徴などのパチスロ1に特有の特徴以外の特徴は、「パチンコ」と呼ばれる遊技機にも適用可能であり、同様の効果が得られる。例えば、チェックサムの生成及び判定処理、メインCPU101専用命令コードを使用した各種処理(Qレジスタを用いたアドレスの指定処理、ソフトタイマーの更新処理、7セグLED駆動処理、通信データの生成格納処理等)、規定外ROM領域及び規定外RAM領域を使用した各種処理などの特徴は、「パチンコ」にも適用可能である。
<主制御基板及び副制御基板が有する各種機能>
以上、本発明に係・BR>驛Pチスロ1の実施形態及び各種変形例について説明した。ここで、本発明に係るパチスロ1の主制御基板71(主制御回路90,メインCPU101)及び副制御基板72(副制御回路200,サブCPU201)が有する各種機能をまとめて説明する。
主制御基板71は、スタートスイッチ79やストップスイッチ基板80と接続され、図1に示す遊技の進行を制御する。それゆえ、主制御基板72は、開始操作検出手段、図柄変動手段、内部当籤役決定手段、停止操作検出手段、リール停止制御手段(停止制御手段)及び入賞判定手段として機能する。
また、主制御基板71は、通常ART中に内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」が決定されると、フラグ変換抽籤を行い、このフラグ変換抽籤の結果やその他の内部当籤役に基づくCT抽籤に当籤すると、通常ARTの継続期間を延長するCTを開始する。それゆえ、主制御基板71は、変換抽籤手段及び上乗せ遊技開始手段としても機能する。
また、主制御基板71は、CT中に内部当籤役に応じて通常ARTの継続期間を示すARTゲーム数を上乗せ(延長)する。具体的には、主制御基板71は、サブフラグ「サボテン」、「弱チェリー」又は「強チェリー」に対応する内部当籤役が決定された場合に、通常ARTのARTゲーム数を所定量上乗せし、サブフラグ「3連チリリプ(3連チリリプA又は3連チリリプB)」に対応する内部当籤役が決定された場合に、通常ARTのARTゲーム数を特定量上乗せする。さらに、主制御基板71は、サブフラグ「3連チリリプ」に基づくARTゲーム数の上乗せが行われた回数が、CTの1セットの基本ゲーム数である8回を超える9回以上になると、上乗せ1回あたりの上乗せ量を増加する。それゆえ、主制御基板71は、上乗せ制御手段としても機能する。
また、主制御基板71は、CT中にARTゲーム数が上乗せされない遊技の回数をCTゲーム数カウンタを用いて計数し、CTゲーム数カウンタが「8」を計数すると、CTを終了する。このとき、サブフラグEX「3連チリリプ」が当籤(すなわち、フラグ変換抽籤に当籤)すると、主制御基板71は、1セット8回(8ゲーム)のCT遊技を再セットする(CTゲーム数カウンタの値を初期値に戻す)。それゆえ、主制御基板71は、計数手段及び上乗せ遊技終了手段としても機能する。
また、主制御基板71は、ボーナス役(内部当籤役「F_BB1」,「F_BB2」)が内部当籤役として決定されると、遊技状態をBBフラグ間状態(RT5状態)に移行させるとともに、BBフラグ間状態ではボーナスが作動するまで(ボーナス役が入賞するまで)ボーナス役を内部当籤役として持ち越す。それゆえ、主制御基板71は、ボーナス持越手段としても機能する。また、主制御基板71は、BBフラグ間状態においてボーナス役が入賞すると、ボーナスを作動させ、遊技状態をボーナス状態に移行させる。それゆえ、主制御基板71は、ボーナス開始手段及び有利遊技手段としても機能する。
また、主制御基板71は、図25に示すように、BBフラグ間状態において、ボーナス役と所定の内部当籤定役(「はずれ」、「F_特殊1」〜「F_特殊3」)とが重複して決定されている場合には、ボーナス役に係る図柄組合せ(「C_BB1」,「C_BB2」)を表示可能となるように停止制御を行い、ボーナス役と所定の内部当籤役以外の内部当籤役とが重複して決定されている場合には、ボーナス役に係る図柄組合せを表示不可能となるように停止制御を行う。そして、BBフラグ間状態中にボーナス役に係る図柄組合せが表示可能な場合には、主制御基板71は、情報表示器6の指示モニタ(不図示)を制御して、ボーナス役を入賞させるための停止操作の態様を一義的に示す数値「10」又は「11」の表示してボーナス指示情報を報知する。一方、BBフラグ間状態中にボーナス役に係る図柄組合せが表示不可能な場合には、主制御基板71は、指示モニタに数値「10」及び「11」を表示(報知)しない。それゆえ、主制御基板71及び情報表示器6の指示モニタは、指示情報報知手段として機能する。
また、この際、主制御基板71は、ボーナス告知をした後に限り指示モニタを介して数値「10」又は「11」を報知する。具体的には、主制御基板71は、ボーナス役を持ち越していない状態でボーナス役を内部当籤役として決定すると、その後の遊技の回数を計数して、当該計数結果が所定回数になった後にボーナス役と所定の内部当籤役(「はずれ」、「F_特殊1」〜「F_特殊3」)とが重複して決定されると、指示モニタを介して数値「10」又は「11」を報知する。それゆえ、主制御基板71は、ボーナス役を内部当籤役として決定してからの単位遊技の回数を計数する計数手段としても機能する。
副制御基板72は、主制御基板71から受信した各種コマンドデータに基づいて遊技履歴を管理するとともに、遊技者からの登録操作を受け付けると、遊技を行う遊技者の登録を受け付ける。それゆえ、副制御基板72は、履歴管理手段及び登録受付手段として機能する。
また、本発明に係るパチスロ1は、遊技の進行に応じた演出を行う表示装置11と、表示装置11とは別個に設けられ、トップ画面221や遊技情報画面223,224,225などを含む複数の表示画面を表示するサブ表示装置18と、サブ表示装置18の表示部上に設けられたタッチセンサ19とを有し、副制御基板72は、表示装置11及びサブ表示装置18の動作を制御する。具体的には、副制御基板72は、遊技者の登録を受け付けている場合には、サブ表示装置18に遊技情報画面223,224,225を表示可能となるようにサブ表示装置18を制御し、遊技者の登録を受け付けていない場合には、サブ表示装置18に遊技情報画面223,224,225を表示不可能とするよう制御する。それゆえ、副制御基板72は、制御手段としても機能する。
また、主制御基板71は、遊技の結果に応じて様々な特典を付与するため、特典付与手段としても機能する。具体的には、主制御基板71は、有効ラインに沿って表示された図柄組合せに応じて特典を付与する。
例えば、内部当籤役「F_3択ベル_1st」が決定された遊技において、略称「ベル」に係る図柄組合せが有効ライン上に表示されると、主制御基板71は、9枚のメダルを付与し、略称「ベルこぼし目」に係る図柄組合せが有効ライン上に表示されると、主制御基板71は、0枚のメダルを付与する。また、例えば、内部当籤役「F_確チリリプ」が決定された遊技において、略称「3連チリリプ」又は略称「リプレイ」に係る図柄組合せが有効ライン上に表示されると、主制御基板71は、再遊技の作動という同一の特典を付与する。また、主制御基板71は、有効ラインに沿って表示された図柄組合せではなく、フラグ変換抽籤の結果に基づいても特典を付与する。例えば、主制御基板71は、内部当籤役「F_確チリリプ」が決定されるとフラグ変換抽籤を行い、フラグ変換抽籤に当籤すると、CT抽籤に当籤するなどの特典を付与する。
また、副制御基板72は、表示装置11を介して停止操作の態様に応じた演出を実行する。それゆえ、副制御基板72及び表示装置11は、演出実行手段としても機能する。この際、有効ラインに沿って表示された図柄組合せによって付与する特典が異なる場合には、主制御基板71は、指示モニタを介して遊技者にとって有利な停止操作の態様を一義的に示す情報を報知し、有効ラインに沿って表示された図柄組合せによって付与する特典が同一である場合には、遊技者にとって有利な停止操作の態様を報知しない。これに対して、副制御基板72は、表示された図柄組合せによって付与する特典が同一/異なるかに関係なく、停止操作の順序を示す演出を実行する。
また、主制御基板71は、CTを開始するか否かのCT抽籤を行い、CT抽籤に当籤した場合には、当籤してから例えば所定回数の前兆遊技が行われた後にCTを開始する。それゆえ、主制御基板71は、有利状態抽籤手段及び有利状態開始手段としても機能する。さらに、この際、CT前兆遊技中に内部当籤役「F_確チリリプ」又は「F_1確チリリプ」が決定されると、副制御基板72は、サブ側でのフラグ変換抽籤を行う。それゆえ、副制御基板72は、報知抽籤手段としても機能する。
また、本発明に係るパチスロ1では、フラグ変換抽籤の結果に基づいて、主制御基板71は特典を付与するとともに、主制御基板71及び副制御基板72は、指示モニタ及び表示装置11を介して押し順を報知する。それゆえ、主制御基板71は、特典付与手段としても機能する。また、主制御基板71、副制御基板72、指示モニタ及び表示装置11は、報知手段としても機能する。
さらに、本発明に係るパチスロ1では、主制御基板71(主制御回路90、メインCPU101)は、遊技動作全般に渡って、各種制御処理を行う。それゆえ、主制御基板71は演算制御手段としても機能する。また、本発明に係るパチスロ1では、主制御基板71(主制御回路90、メインCPU101)は、以下に示す各種処理の実行手段としても機能する。
主制御基板71(主制御回路90、メインCPU101)は、電断発生時のチェックサム生成処理(図77参照)及び電源復帰時のサムチェック処理(図79及び図80参照)を行う。それゆえ、主制御基板71はサム値算出手段、サム値減算手段及びサム値判定手段としても機能する。
主制御基板71(主制御回路90、メインCPU101)は、入賞検索処理(図145参照)を行う。それゆえ、主制御基板71は、特典付与判定手段及び入賞役決定手段としても機能する。
主制御基板71(主制御回路90、メインCPU101)は、通信データ送信処理(図158の割込処理中のS904)を行う。それゆえ、主制御基板71は、データ送信手段としても機能する。
主制御基板71(主制御回路90、メインCPU101)は、設定変更確認処理(図68参照)を行う。それゆえ、主制御基板71は設定変更確認手段、開始時コマンド生成手段及び終了時コマンド生成手段としても機能する。
主制御基板71(主制御回路90、メインCPU101)は、通信データ格納処理(図72参照)及び通信データポインタ更新処理(図74参照)を行う。それゆえ、主制御基板71は、通信データ生成手段及び通信データ生成格納手段としても機能する。
主制御基板71(主制御回路90、メインCPU101)は、7セグLED駆動処理(図159参照)を行う。それゆえ、主制御基板71は、7セグLED駆動手段、LED駆動制御手段としても機能する。
主制御基板71(主制御回路90、メインCPU101)は、遊技復帰処理(図68参照)を行う。それゆえ、主制御基板71は、遊技復帰手段としても機能する。
主制御基板71(主制御回路90、メインCPU101)は、メダル受付・スタートチェック処理(図83参照)を行う。それゆえ、主制御基板71は、遊技開始判定手段及び設定確認手段(S233)としても機能する。
主制御基板71(主制御回路90、メインCPU101)は、メダル投入チェック処理(図87参照)を行う。それゆえ、主制御基板71は、遊技媒体受付状態判別手段(S255〜S258)としても機能する。
主制御基板71(主制御回路90、メインCPU101)は、1.1172msec周期で割込処理(図158参照)を繰り返し実行する。それゆえ、主制御基板71は、割込処理実行手段、定周期処理手段としても機能する。
主制御基板71(主制御回路90、メインCPU101)は、電源投入時処理(図64参照)を行う。それゆえ、主制御基板71は、電源復帰処理実行手段としても機能する。
主制御基板71(主制御回路90、メインCPU101)は、内部抽籤処理(図92参照)を行う。それゆえ、主制御基板71は、内部抽籤手段としても機能する。
主制御基板71(主制御回路90、メインCPU101)は、図柄設定処理(図97参照)を行う。それゆえ、主制御基板71は、内部当籤役生成手段(S321)、フラグテーブル展開手段,当籤フラグテーブル展開手段(S324)、フラグ格納領域指定手段,当籤フラグ格納領域指定手段(S329)及びフラグデータ格納手段,当籤フラグデータ格納手段(S330)としても機能する。
主制御基板71(主制御回路90、メインCPU101)は、図柄コード取得処理(図28参照)を行う。それゆえ、主制御基板71は、入賞フラグ格納領域指定手段(S648)及び図柄コード格納領域設定手段(S650)としても機能する。
主制御基板71(主制御回路90、メインCPU101)は、リール停止制御処理(図139参照)を行う。それゆえ、主制御基板71は、停止操作検出結果取得手段(S714)及び停止制御データ格納領域設定手段(図139中のソースコード「LDQ IX,wR1_CTRL−(wR2_CTRL−wR1_CTRL)」)としても機能する。
主制御基板71(主制御回路90、メインCPU101)は、引込優先順位取得処理(図134及び図135参照)を行う。それゆえ、主制御基板71は、優先停止図柄決定手段、任意役対応処理手段(S680〜S683)、当籤フラグ格納領域指定手段(S686)、入賞フラグ格納領域指定手段(S686)、論理積演算手段(S686)及び優先順位データテーブル取得手段(S687)としても機能する。
主制御基板71(主制御回路90、メインCPU101)は、イリーガルヒットチェック処理(図148参照)を行う。それゆえ、主制御基板71は、エラー検出手段、エラー処理手段、入賞フラグ格納領域指定手段(S781)、論理積演算手段(S784)及びエラー判定手段(S785)としても機能する。
主制御基板71(主制御回路90、メインCPU101)は、入賞チェック・メダル払出処理(図150参照)を行う。それゆえ、主制御基板71は、遊技媒体払出手段、遊技媒体加算手段(S805)、払出終了判定手段(S807)及びウェイト発生手段(S808)としても機能する。
主制御基板71(主制御回路90、メインCPU101)は、CT中CT抽籤処理(図119参照)を行う。それゆえ、主制御基板71は、特典付与決定手段としても機能する。
主制御基板71(主制御回路90、メインCPU101)は、サブフラグ変換処理(図105参照)を行う。それゆえ、主制御基板71は、第1サブフラグ変換手段としても機能する。
また、主制御基板71(主制御回路90、メインCPU101)は、フラグ変換処理(図111参照)を行う。それゆえ、主制御基板71は、第2サブフラグ変換手段としても機能する。
<付記(本発明のまとめ)>
[第1の遊技機]
従来、上述した構成の遊技機において、電断時にRAMに記憶されているデータのチェックサムを求め、電源復帰時に、電断時に求めたチェックサムの判定処理を行う遊技機が知られている(例えば、特開2009−011375号公報参照)。特開2009−011375号公報の遊技機では、電源復帰時のチェックサムの判定処理において、電源復帰時に求めたチェックサムが電断時に求めたチェックサムが一致しない場合にエラー報知が行われる。
ところで、従来、上述した遊技機特有の制限として、主制御回路のプログラム容量が、規則により小容量に制限されている。さらに、近年、遊技性の複雑化により主制御回路のROMの容量が圧迫されており、主制御回路で管理する遊技性以外の処理プログラムやテーブルなどの容量削減が求められている。
本発明は、上記第1の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第1の目的は、主制御回路で管理する遊技性以外の処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROMの空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることが可能な遊技機を提供することである。
上記第1の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第1の遊技機を提供する。
遊技動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、
電源電圧を供給する電源供給手段(例えば、電源基板53b及びスイッチングレギュレータ94)と、
前記電源電圧が予め定められた起動電圧値(例えば、10V)を上回った場合に、前記演算処理手段に起動信号を出力する起動手段(例えば、電源管理回路93のリセット信号の出力処理)と、
前記電源電圧が予め定められた停電電圧値(例えば、10.5V)を下回った場合に、前記演算処理手段に停電信号を出力する停電手段(例えば、電源管理回路93の電断検知信号の出力処理)と、を備え、
前記演算処理手段は、
演算処理の結果に対応するデータを格納するフラグレジスタ(例えば、フラグ・レジスタF)と、
前記停電手段が前記停電信号を出力したことを契機として、前記第2記憶手段内の所定格納領域(例えば、遊技用RAM領域)に記憶された全ての情報を累積加算してサム値を算出するサム値算出手段(例えば、チェックサム生成処理)と、
前記起動手段が前記起動信号を出力したことを契機として、直近の電断発生時に前記サム値算出手段により生成された前記サム値から、前記所定格納領域に記憶された情報を順次減算するサム値減算手段(例えば、サムチェック処理中のS122〜S131)と、
前記所定格納領域に記憶された全ての情報に対して、前記サム値減算手段による減算処理が終了したときに、前記フラグレジスタ内の所定のビット領域(例えば、ゼロフラグ)にセットされた減算結果に対応するデータに基づいて、異常の発生の有無を判定するサム値判定手段(例えば、サムチェック処理中のS134)と、を有する
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の第1の遊技機では、前記サム値算出手段は、前記所定格納領域に記憶された情報を加算するときに、特定の命令(例えば、POP命令)を実行することにより、連続して記憶された2バイト分の情報を取得して加算するとともに、前記情報の読み出し開始アドレスの情報を2バイト分更新し、
前記サム値減算手段は、電断発生時に生成された前記サム値から前記所定格納領域に記憶された情報を減算するときに、前記特定の命令を実行することにより、連続して記憶された2バイト分の情報を取得して減算するとともに、前記情報の読み出し開始アドレスの情報を2バイト分更新するようにしてもよい。
さらに、前記本発明の第1の遊技機では、前記演算処理手段は、前記第2記憶手段の前記所定格納領域のアドレスを設定可能なスタックポインタを有し、
前記サム値算出手段が前記所定格納領域に記憶された情報を加算するときに実行する前記特定の命令は、前記スタックポインタを操作するための専用命令(例えば、POP命令)であるようにしてもよい。
上記構成の本発明の第1の遊技機によれば、遊技性以外の処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROM(第1記憶手段)の空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることができる。
[第2〜第5の遊技機]
従来、上述した構成の遊技機において、スタックポインタを操作命令で使用して、数値データを処理する主制御装置が搭載された遊技機が提案されている(例えば、特開2005−237737号公報参照)。
ところで、従来、上述した遊技機特有の制限として、主制御回路のプログラム容量が、規則により小容量に制限されている。さらに、近年、遊技性の複雑化により主制御回路のROMの容量が圧迫されており、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量削減が求められている。
本発明は、上記第2の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第2の目的は、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROMの空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることが可能な遊技機を提供することである。
上記第2の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第2の遊技機を提供する。
遊技動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納される汎用レジスタと、 前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納される専用レジスタと、 前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納され、該格納されたデータにより前記第1記憶手段又は前記第2記憶手段内のアドレスの一部を指定可能な拡張レジスタ(例えば、Qレジスタ)と、を有し、
前記演算処理手段は、前記拡張レジスタを用いて前記第2記憶手段内のアドレス指定を行うことができる所定の命令(例えば、「BITQ」命令、「SETQ」命令、「LDQ」命令等)を実行可能である
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の第2の遊技機では、前記拡張レジスタで指定可能な前記アドレスの一部が、前記アドレスを構成する上位側のアドレス値であるようにしてもよい。
また、上記第2の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第3の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、BETスイッチ77)と、 前記投入操作検出手段による投入操作の検出された後、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
複数の表示列を含み、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
前記停止制御手段による前記表示列の停止動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納される汎用レジスタと、 前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納される専用レジスタと、 前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納され、該格納されたデータにより前記第1記憶手段又は前記第2記憶手段内のアドレスの一部を指定可能な拡張レジスタ(例えば、Qレジスタ)と、を有し、
前記演算処理手段は、
前記表示列の停止状態をチェックする処理において、
前記拡張レジスタを用いて前記第2記憶手段内のアドレス指定を行うことができる所定の読み出し命令(例えば、「LDQ」命令)を実行して、前記第2記憶手段に記憶されている所定の前記表示列の変動表示の状態を示す情報を読み出し、
次いで、前記拡張レジスタを用いて前記第2記憶手段内のアドレス指定を行うことができる所定の論理和演算命令(例えば、「ORQ」命令)を実行して、前記第2記憶手段に記憶されている他の一つの表示列の変動表示の状態を示す情報を読み出すとともに、当該情報と、前記所定の前記表示列の変動表示の状態を示す情報との論理和演算を行い、
その後、前記所定の論理和演算命令の実行を繰り返して、論理和演算の結果と、残りの各表示列の変動表示の状態を示す情報との論理和演算を繰り返し、全ての表示列に対する論理和演算が終了した際に得られる演算和演算の結果に基づいて、全ての表示列が停止状態にあるか否かを判定する
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の第3の遊技機では、前記拡張レジスタで指定可能な前記アドレスの一部が、前記アドレスを構成する上位側のアドレス値であるようにしてもよい。
また、上記第2の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第4の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、BETスイッチ77)と、 前記投入操作検出手段による投入操作の検出された後、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
複数の表示列を含み、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
前記内部当籤役決定手段による前記内部当籤役の決定動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納される汎用レジスタと、 前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納される専用レジスタと、 前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納され、該格納されたデータにより前記第1記憶手段又は前記第2記憶手段内のアドレスの一部を指定可能な拡張レジスタ(例えば、Qレジスタ)と、を有し、
前記内部当籤役決定手段により決定される前記内部当籤役には、特典付与に係る内部当籤役が決定される期待値を調整するための設定値に応じて当籤確率が変化する設定別内部当籤役が設けられ、
前記演算処理手段は、
前記内部当籤役を決定する処理において、
前記拡張レジスタを用いて前記第2記憶手段内のアドレス指定を行うことができる所定の加算命令(例えば、「ADDQ」命令)を実行することにより、抽籤対象となる前記設定別内部当籤役の設定値毎の抽籤値が格納された領域の先頭アドレスに現在の設定値を加算して、現在の設定値に対応付けられた前記設定別内部当籤役の抽籤値が格納されたアドレスを指定し、当該抽籤値を取得する
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の第4の遊技機では、前記拡張レジスタで指定可能な前記アドレスの一部が、前記アドレスを構成する上位側のアドレス値であるようにしてもよい。
また、上記第2の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第5の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、BETスイッチ77)と、 前記投入操作検出手段による投入操作の検出された後、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
複数の表示列を含み、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
前記停止制御手段により前記複数の表示列の変動表示が停止された場合に、前記複数の表示列に跨って設定された判定ライン上に、前記遊技媒体の払い出しに係る内部当籤役に対応する図柄の組合せが停止表示されたか否かを判定する特典付与判定手段(例えば、入賞検索処理)と、
前記特典付与判定手段による判定動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納される汎用レジスタを有し、
前記演算処理手段は、
前記遊技媒体の払い出しに係る内部当籤役に対応する図柄の組合せが前記判定ライン上に停止表示されたか否かを判定する処理において、
所定の読み出し命令(例えば、「LDIN」命令)を実行して、前記遊技媒体の払い出しに係る内部当籤役に対応する図柄の組合せが前記判定ライン上に停止表示された場合に付与され得る前記遊技媒体の払出数のデータと、該払出数のデータに対応付けられた、前記遊技媒体の払い出しに係る内部当籤役に対応する図柄の組合せの種別を示す判定データとを同時に取得する
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の第5の遊技機では、前記演算処理手段は、
前記遊技媒体の払い出しに係る内部当籤役に対応する図柄の組合せが前記判定ライン上に停止表示されたか否かを判定する処理において、
判定命令、処理のジャンプ先アドレスの指定命令及び処理のジャンプ動作命令を一つの命令で実行可能な所定の判定命令(例えば、「JSLAA」命令)を実行して、前記遊技媒体の払い出しに係る内部当籤役に対応する図柄の組合せが停止表示されたか否かを判定するようにしてもよい。
上記構成の本発明の第2〜第5の遊技機によれば、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROM(第1記憶手段)の空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることができる。
[第6及び第7の遊技機]
従来、上述した構成の遊技機において、メイン制御部のRAMに記憶されているデータに異常が生じた場合に、RAM異常エラー状態に制御され、ゲームの進行が不能化されるとともに、設定変更モードに移行し、設定変更操作に基づいて設定値が新たに選択・設定されたときには、ゲームの進行の不能化状態を解除し、ゲームの進行が可能な状態にする遊技機が提案されている(例えば、特開2007−209810号公報参照)。
ところで、従来、上述した遊技機特有の制限として、主制御回路のプログラム容量が、規則により小容量に制限されている。さらに、近年、遊技性の複雑化により主制御回路のROMの容量が圧迫されており、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量削減が求められている。
本発明は、上記第3の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第3の目的は、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROMの空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることが可能な遊技機を提供することである。
上記第3の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第6の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、BETスイッチ77)と、 前記投入操作検出手段による投入操作の検出された後、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
複数の表示列を含み、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
前記遊技動作に関するコマンドデータを送信するデータ送信手段(例えば、割込処理中のS904(通信データ送信処理))と、
特典付与に係る内部当籤役が決定される期待値を調整するための設定値の変更処理及び設定値の確認処理を実行可能な設定変更確認手段(例えば、設定変更確認処理)と、
前記設定変更確認手段による設定値の変更動作又は確認動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
前記設定値の変更処理又は設定値の確認処理の開始時において、第1のコマンドデータを生成する開始時コマンド生成手段(例えば、設定変更確認処理中のS43)と、
前記設定値の変更処理又は設定値の確認処理の終了時において、第2のコマンドデータを生成する終了時コマンド生成手段(例えば、設定変更確認処理中のS57)と、を有し、
前記開始時コマンド生成手段により実行される前記第1のコマンドデータの生成処理と、前記終了時コマンド生成手段により実行される前記第2のコマンドデータの生成処理とは、共有化されている
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の第6の遊技機では、前記演算処理手段は、前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納される汎用レジスタを有し、
前記演算処理手段は、
前記第1のコマンドデータを生成する場合には、前記汎用レジスタの所定のレジスタ(例えば、Lレジスタ)に第1の値(例えば、「005H」)を設定して、前記生成処理を実行し、
前記第2のコマンドデータを生成する場合には、前記汎用レジスタの所定のレジスタに第2の値(例えば、「004H」)を設定して、前記生成処理を実行するようにしてもよい。
また、上記第3の課題を解決するために、本発明では、以・BR>コのような構成の第7の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、BETスイッチ77)と、 前記投入操作検出手段による投入操作の検出された後、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
複数の表示列を含み、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
前記遊技動作に関するコマンドデータを送信するデータ送信手段(例えば、割込処理中のS904(通信データ送信処理))と、
前記コマンドデータを作成する通信データ生成手段(例えば、設定変更コマンド生成格納処理及び通信データ格納処理)と、
特典付与に係る内部当籤役が決定される期待値を調整するための設定値の変更処理及び設定値の確認処理を実行可能な設定変更確認手段(例えば、設定変更確認処理)と、
前記通信データ生成手段によるコマンドデータの生成動作、及び、前記設定変更確認手段による設定値の変更動作又は確認動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
前記設定値の変更処理又は設定値の確認処理の開始時において、開始時コマンドデータを生成する開始時コマンド生成手段(例えば、設定変更確認処理中のS43)と、
前記設定値の変更処理又は設定値の確認処理の終了時において、終了時コマンドデータを生成する終了時コマンド生成手段(例えば、設定変更確認処理中のS57)と、を有し、
前記開始時コマンド生成手段により実行される前記開始時コマンドデータの生成処理と、前記終了時コマンド生成手段により実行される前記終了時コマンドデータの生成処理とは、共有化されており、
前記演算処理手段は、前記演算処理手段による前記演算処理の実行時に複数種のデータがそれぞれ格納される複数の汎用レジスタを有し、
前記演算処理手段は、
前記コマンドデータの生成処理において、
前記コマンドデータを構成する複数種の通信パラメータのうち、使用される通信パラメータを、前記複数の汎用レジスタのうちの対応する汎用レジスタにセットし、
前記汎用レジスタにセットされた使用される通信パラメータを、前記第2記憶手段内の所定の格納領域(例えば、通信データ一時格納領域)に格納し、
前記複数種の通信パラメータのうち、使用されない通信パラメータがある場合には、前記コマンドデータの生成時に当該未使用の通信パラメータに対応付けられた汎用レジスタに格納されているデータを通信パラメータとして前記所定の格納領域に格納し、
通信パラメータに対応付けられた前記汎用レジスタに格納されたデータに基づいて、前記コマンドデータのサム値を生成する
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の第7の遊技機において、前記コマンドデータの生成処理では、前記汎用レジスタのアキュームレータに格納された値に、通信パラメータに対応付けられた前記汎用レジスタに格納された値を加算することにより、前記コマンドデータのサム値を生成し、該生成したサム値を前記所定の格納領域に格納するようにしてもよい。
上記構成の本発明の第6及び第7の遊技機によれば、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROMの空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることができる。
[第8及び第9の遊技機]
従来、上述した構成の遊技機において、遊技制御基板(主制御回路)から演出制御基板(副制御回路)にコマンドを送信する遊技機が知られている(例えば、特開2002−360766号公報参照)。
ところで、従来、上述した遊技機特有の制限として、主制御回路のプログラム容量が、規則により小容量に制限されている。さらに、近年、遊技性の複雑化により主制御回路のROMの容量が圧迫されており、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量削減が求められている。
本発明は、上記第4の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第4の目的は、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROMの空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることが可能な遊技機を提供することである。
上記第4の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第8の遊技機を提供する。
遊技動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、
遊技動作に関する通信データを送信するデータ送信手段(例えば、割込処理中のS904(通信データ送信処理))と、
前記通信データを作成して、該生成した通信データを前記第2記憶手段内の所定のアドレス範囲に設けられた通信データ格納領域に格納する通信データ生成格納手段(例えば、通信データ格納処理及び通信データポインタ更新処理)と、を備え、
前記通信データ生成格納手段は、
前記所定のアドレス範囲の先頭アドレスの格納領域から最後尾アドレスの格納領域に向かって順次、前記通信データを前記通信データ格納領域に格納する際に、更新命令、上限判定命令及び判断分岐命令を一つの命令で実行可能な所定の更新命令(例えば、「ICPLD」命令)を実行することにより、前記通信データ格納領域内のアドレス指定に関するパラメータである通信データポインタの現在の値と、前記最後尾アドレスに対応する前記通信データポインタの上限値とを比較するとともに、現在の前記通信データポインタが前記上限値未満であれば、前記通信データポインタを加算更新し、現在の前記通信データポインタが前記上限値以上であれば、前記通信データポインタを前記先頭アドレスに対応する前記通信データポインタの下限値に変更する
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の第8の遊技機では、前記通信データ生成格納手段は、前記通信データポインタを前記先頭アドレスに対応する前記通信データポインタの下限値に変更した場合に、前記通信データ格納領域に格納された前記通信データを無効にするようにしてもよい。
また、上記第4の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第9の遊技機を提供する。
遊技動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
遊技動作の進行に関連する所定のデータの値の計数処理(例えば、メダル払出枚数チェック処理)において、
前記所定のデータの値を更新する際に、更新命令、下限判定命令及び判断分岐命令を一つの命令で実行可能な所定の更新命令(例えば、「DCPLD」命令)を実行することにより、現在の前記所定のデータの値と前記所定のデータの値の下限値とを比較するとともに、現在の前記所定のデータの値が前記所定のデータの値の下限値より大きければ、前記所定のデータの値を減算更新し、現在の前記所定のデータの値が前記所定のデータの値の下限値以下であれば、前記所定のデータの値を前記下限値に保持する
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の第9の遊技機では、前記所定のデータが、前記遊技媒体の払出数であるようにしてもよい。
上記構成の本発明の第8及び第9の遊技機によれば、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROM(第1記憶手段)の空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることができる。
[第10の遊技機]
従来、上述した構成の遊技機において、ソフトウエアによるタイマー減算処理で制御される遊技機が知られている(例えば、特開2004−041261号公報参照)。
ところで、従来、上述した遊技機特有の制限として、主制御回路のプログラム容量が、規則により小容量に制限されている。さらに、近年、遊技性の複雑化により主制御回路のROMの容量が圧迫されており、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量削減が求められている。
本発明は、上記第5の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第5の目的は、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROMの空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることが可能な遊技機を提供することである。
上記第5の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第10の遊技機を提供する。
遊技動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
ソフトタイマーのタイマー数の計数処理(例えば、タイマー更新処理)において、
更新命令、下限判定命令及び判断分岐命令を一つの命令で実行可能な所定の更新命令(例えば、「DCPWLD」命令)を実行することにより、現在の前記ソフトタイマーのタイマー数と前記タイマー数の下限値とを比較するとともに、現在の前記ソフトタイマーのタイマー数が前記下限値より大きければ、前記ソフトタイマーのタイマー数を減算更新し、現在の前記ソフトタイマーのタイマー数が前記下限値以下であれば、前記ソフトタイマーのタイマー数を前記下限値に保持する
ことを特徴とする遊技機。
前記本発明の第10の遊技機では、前記ソフトタイマーが、2バイトのソフトタイマーであるようにしてもよい。
また、前記本発明の第10の遊技機では、前記演算処理手段は、一定の周期で処理を行う定周期処理手段(例えば、1.1172msec周期で繰り返し実行される割込処理)を有し、
前記ソフトタイマーによる前記タイマー数の計数処理は、前記定周期処理手段により実され、
前記定周期処理手段が処理を行う周期と前記タイマー数とに基づいて、前記ソフトタイマーの経過時間が決定されるようにしてもよい。
さらに、前記本発明の第10の遊技機では、前記定周期処理手段による処理は、前記演算処理手段に内蔵されたタイマー機能(例えば、タイマー回路113)が発生する割込信号に基づいて実行されるようにしてもよい。
上記構成の本発明の第10の遊技機によれば、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROM(第1記憶手段)の空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることが可能な遊技機を提供することができる。
[第11及び第12の遊技機]
従来、上述した構成の遊技機において、主制御回路の制御により内部抽籤結果を7セグメントLEDで表示する遊技機が知られている(例えば、特開2008−237337号公報参照)。
ところで、従来、上述した遊技機特有の制限として、主制御回路のプログラム容量が、規則により小容量に制限されている。さらに、近年、遊技性の複雑化により主制御回路のROMの容量が圧迫されており、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量削減が求められている。
本発明は、上記第6の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第6の目的は、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROMの空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることが可能な遊技機を提供することである。
上記第6の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第11の遊技機を提供する。
遊技動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
遊技に関する特定の情報を報知する複数の7セグLEDと、
前記複数の7セグLEDを駆動する7セグLED駆動手段(例えば、7セグLED駆動処理)と、
前記7セグLED駆動手段による前記複数の7セグLEDの駆動動作の制御を行うLED駆動制御手段と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記LED駆動制御手段は、
前記複数の7セグLEDに対してダイナミック駆動制御を行い、所定の読み出し命令(例えば、「LDW」命令)を実行して、前記複数の7セグLEDに対してコモン選択データ及びカソードデータを同時に出力する
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の第11の遊技機では、前記演算処理手段は、一定の周期で処理を行う定周期処理手段(例えば、1.1172msec周期で繰り返し実行される割込処理)を有し、
前記定周期処理手段は、前記定周期処理手段による処理の実行回数をカウントし、
前記カウントされた値が偶数である場合に、前記LED駆動制御手段による制御処理が実行されるようにしてもよい。
また、上記第6の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第12の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、BETスイッチ77)と、 前記投入操作検出手段による投入操作の検出された後、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
複数の表示列を含み、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
前記複数の表示列の変動表示の停止操作に関する情報を報知する複数の7セグLEDを含む指示表示器(例えば、指示モニタ)と、
前記複数の7セグLEDを駆動する7セグLED駆動手段(例えば、7セグLED駆動処理)と、
前記7セグLED駆動手段による前記複数の7セグLEDの駆動動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
前記複数の7セグLEDに対してダイナミック駆動制御を行い、所定の読み出し命令(例えば、「LDW」命令)を実行して、前記複数の7セグLEDに対してコモン選択データ及びカソードデータを同時に出力する
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の第12の遊技機では、前記演算処理手段は、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納される汎用レジスタと、 前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納され、該格納されたデータにより前記第2記憶手段内のアドレスの一部を指定可能な拡張レジスタ(例えば、Qレジスタ)と、有し、
前記演算処理手段は、前記拡張レジスタを用いて前記第2記憶手段内のアドレス指定を行うことができる所定の読み出し命令(例えば、「LDQ」命令)を実行することにより、前記第2記憶手段内に配置され且つ前記複数の表示列の変動表示の停止操作に関する情報を格納する停止操作指示情報格納領域(例えば、ナビデータ格納領域)のアドレスを指定するとともに、前記複数の表示列の変動表示の停止操作に関する情報を前記停止操作指示情報格納領域に格納するようにしてもよい。
上記構成の本発明の第11及び第12の遊技機によれば、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROM(第1記憶手段)の空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることができる。
[第13の遊技機]
従来、上述した構成の遊技機において、遊技制御基板(主制御基板)が、リールユニットを制御する遊技機が知られている(例えば、特開2012−034914号公報参照)。
ところで、リール(回胴)の回転制御において、リールの回転動作の安定感の欠如は、遊技者(特に熟練者)にとって不快感を与えることとなり、不快感から遊技の興趣が削がれる可能性がある。この場合、遊技店の不利益となるとともに、遊技機自体の販売にも影響を及ぼす恐れがある。
本発明は、上記第7の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第7の目的は、リールの回転動作の安定感の欠如を抑制し、遊技者に不快感を与えないようにすることが可能な遊技機を提供することである。
上記第7の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第13の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、BETスイッチ77)と、 前記投入操作検出手段による投入操作の検出された後、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
複数の表示列を含み、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
遊技動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、
前記第2記憶手段の所定の領域を初期化するための設定スイッチ(例えば、設定用鍵型スイッチ54)と、を備え、
前記演算処理手段は、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
電源復帰時に電断発生時の入力ポートの入力状態及び出力ポートの出力状態をセットするとともに、電断発生時に前記表示列が変動中であった場合には、前記第2記憶手段に格納された電断発生時の前記表示列の変動制御管理情報(例えば、リール制御管理情報)をクリアするとともに、前記表示列の変動制御管理情報に前記表示列の変動開始を指示する情報をセットする遊技復帰手段(例えば、遊技復帰処理)と、を有する
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の第13の遊技機では、前記演算処理手段は、
前記設定スイッチがオフ状態である場合には、前記遊技復帰手段による処理を実行し、 前記設定スイッチがオン状態である場合には、前記遊技復帰手段による処理を実行することなく、前記第2記憶手段の所定の領域を初期化するようにしてもよい。
上記構成の本発明の第13の遊技機によれば、リールの回転動作(表示列の変動表示動作)の安定感の欠如を抑制し、遊技者に不快感を与えないようにすることができる。
[第14の遊技機]
従来、上述した構成の遊技機において、設定変更スイッチを操作することにより、設定値(1〜6)を表示可能な遊技機が知られている(例えば、特開2008−245704号公報及び特開2013−042870号公報参照)。
ところで、従来、例えばボーナス遊技中、ART遊技中等の、遊技者に有利な遊技状態で遊技が行われている最中では、設定値の確認が行えない遊技機が主流である。このような遊技機では、「ゴト」と呼ばれる不正行為直後にボーナス遊技やART遊技が開始された場合、その不正行為を確認することができず、遊技店に不利益を与えてしまう可能性がある。
本発明は、上記第8の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第8の目的は、遊技者に有利な遊技状態で遊技が行われている最中であっても、設定値等の情報を確認することができ、ゴト等の不正行為を抑止することが可能な遊技機を提供することである。
上記第8の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第14の遊技機を提供する。
遊技機本体内部の所定の位置に配置された設定スイッチと、
遊技動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、BETスイッチ77)と、 前記投入操作検出手段による投入操作の検出された後、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役に基づいて、遊技者にとって有利な遊技状態を実行する有利遊技手段(例えば、後述のボーナスゲーム)と、
前記設定スイッチの操作に応じて、内部当籤役が決定される確率に係る設定値を変更又は確認可能な設定変更確認手段(例えば、メダル受付・スタートチェック処理中のS233)と、
複数の表示列を含み、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
遊技が開始可能であるか否かを判定する遊技開始判定手段(例えば、メダル受付・スタートチェック処理)と、を備え、
前記設定変更確認手段は、電源投入時に前記設定スイッチの操作に応じて、内部当籤役が決定される確率に係る設定値を変更可能であり、
前記遊技開始判定手段により遊技が開始可能であると判定され且つ前記設定スイッチを操作された場合には、遊技状態に関係なく、内部当籤役が決定される確率に係る設定値を前記設定変更確認手段による処理により確認可能にする
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の第14の遊技機では、前記設定変更確認手段は、前記設定スイッチが操作された状態で遊技機に電源投入された場合には、前記第2記憶手段の所定の記憶領域を初期化するとともに、前記設定値を変更し、該変更した前記設定値を前記第2記憶手段に格納するようにしてもよい。
上記構成の本発明の第14の遊技機によれば、例えばボーナス遊技中、ART遊技中等の、遊技者に有利な遊技状態で遊技が行われている最中であっても、設定値等の情報を確認することができ、ゴト等の不正行為を抑止することができる。
[第15及び第16の遊技機]
従来、上述した構成の遊技機において、メダルの投入枚数を表示するための表示装置を備えた遊技機が知られている(例えば、特開1999−178983号公報参照)。
ところで、従来、上述した遊技機特有の制限として、主制御回路のプログラム容量が、規則により小容量に制限されている。さらに、近年、遊技性の複雑化により主制御回路のROMの容量が圧迫されており、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量削減が求められている。
本発明は、上記第9の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第9の目的は、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROMの空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることが可能な遊技機を提供することである。
上記第9の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第15の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、BETスイッチ77)と、 前記投入操作検出手段による投入操作の検出された後、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
複数の表示列を含み、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
前記遊技媒体の受付状態(例えば、メダルセンサ入力状態)を検出する遊技媒体検出手段(例えば、メダルセンサ)と、
前記遊技媒体検出手段により検出されている現在の前記遊技媒体の受付状態の変化態様が正常であるか否かを、前回処理で検出された前記遊技媒体の受付状態に基づいて、演算処理により判別する遊技媒体受付状態判別手段(例えば、メダル投入チェック処理中のS255〜S258)と、を備える
遊技機。
前記本発明の第15の遊技機では、前記遊技媒体受付状態判別手段は、前回処理で検出された前記遊技媒体の受付状態に基づいて今回処理で検出され得る前記遊技媒体の受付状態の正常値を論理演算で算出し、前記正常値と、現在の前記遊技媒体の受付状態とを比較して、前記遊技媒体の受付状態の変化態様が正常であるか否かを判別するようにしてもよい。
また、前記本発明の第15の遊技機では、前記遊技媒体受付状態判別手段は、1バイトの情報内の2ビットにより、前記遊技媒体の受付状態の変化態様が正常である否かを判別するようにしてもよい。
上記第9の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第16の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、BETスイッチ77)と、 前記投入操作検出手段による投入操作の検出された後、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
複数の表示列を含み、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
前記遊技媒体の投入数を示す情報を、前記遊技媒体の投入数に対応する表示態様で報知する表示手段(例えば、第1LED〜第3LED)と、
前記表示手段による報知動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101、メダル投入処理)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
前記遊技媒体の投入数を示す情報を前記遊技媒体の投入数に対応する表示態様で報知するための点灯制御データを、前記遊技媒体の投入数に基づいて論理演算処理により生成する
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の第16の遊技機において、前記論理演算処理では、前記遊技媒体の点灯制御データは、1バイト内の情報の3ビットのデータから生成されるようにしてもよい。
上記構成の本発明の第15及び第16の遊技機によれば、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROMの空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることができる。
[第17及び第18の遊技機]
従来、上述した構成の遊技機において、メイン基板(主制御基板)とサブ基板(副制御基板)とが通信により接続され、メイン基板からサブ基板へコマンドが送信される遊技機が知られている(例えば、特許第5725590号公報参照)。
ところで、従来、遊技に係る制御を行う主制御基板と演出に係る制御を行う副制御基板との間における通信は、主制御基板から副制御基板への一方向通信であり、また、電源投入時における主制御基板の起動時間と副制御基板のそれとの間には大きな隔たりがある。それゆえ、電源投入時における主制御基板及び副制御基板間の通信接続が不安定になる恐れがある。
本発明は、上記第10の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第10の目的は、電源投入時における主制御基板(主制御手段)及び副制御基板(副制御手段)間の通信を安定動作させることが可能な遊技機を提供することである。
上記第10の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第17の遊技機を提供する。
遊技動作に関する通信データを送信する主制御手段(例えば、主制御回路90)を備え、
前記主制御手段は、
前記主制御手段による制御処理中に、所定周期で割込処理を実行し、割込処理実行時に、遊技動作に関する通信データが無い場合には、無操作コマンドを送信する割込処理実行手段(例えば、割込処理)と、
電源復帰時に所定の電源復帰処理を実行する電源復帰処理実行手段(例えば、電源投入時処理)と、を有し、
前記電源復帰処理実行手段は、前記電源復帰処理開始後、前記割込処理実行手段による前記割込処理の実行が可能になるまで待機する処理(例えば、電源投入時処理中のS7及びS8)を行い、
前記割込処理実行手段は、前記電源復帰処理実行手段による前記待機の終了時に、前記割込処理を実行して前記無操作コマンドを前記副制御手段に送信する
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の第17の遊技機では、前記主制御手段は、
前記所定周期を計測するタイマー回路(例えば、タイマー回路113)と、
前記タイマー回路のタイムアウト信号に基づいて前記割込処理を実行させるための割込信号を発生させる割込回路(例えば、割込みコントローラ112)と、を有し、
前記電源復帰処理実行手段は、
前記所定周期で前記タイムアウト信号を発生させるための初期設定を前記タイマー回路に設定した後、前記割込処理実行手段による前記割込処理の実行が可能になるまで待機する処理を行い、
前記待機の終了を、前記タイマー回路の前記タイムアウト信号の発生の有無に基づいて判断するようにしてもよい。
また、上記第10の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第18の遊技機を提供する。
遊技動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
遊技動作に関するコマンドデータを作成する通信データ生成手段(例えば、設定変更コマンド生成格納処理及び通信データ格納処理)と、
前記演算処理手段による制御処理中に、所定周期で割込処理を実行し、割込処理実行時に、遊技動作に関するコマンドデータが無い場合には、無操作コマンドを送信する割込処理実行手段(例えば、割込処理)と、
電源復帰時に所定の電源復帰処理を実行する電源復帰処理実行手段(例えば、電源投入時処理)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記電源復帰処理実行手段は、前記電源復帰処理開始後、前記割込処理実行手段による前記割込処理の実行が可能になるまで待機する処理(例えば、電源投入時処理中のS7及びS8)を行い、
前記割込処理実行手段は、前記電源復帰処理実行手段による前記待機の終了時に、前記割込処理を実行して前記無操作コマンドを送信し、
前記演算処理手段は、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時に複数種のデータがそれぞれ格納される複数の汎用レジスタを有し、
前記コマンドデータは、コマンド種別と複数の通信パラメータとサム値とにより構成され、
複数の前記通信パラメータは、それぞれ複数の前記汎用レジスタに割り当てられ、
前記・BR>ハ信データ生成手段は、
前記コマンドデータの前記コマンド種別に応じて、前記通信パラメータに割り当てられた前記汎用レジスタに通信パラメータをセットした後、前記汎用レジスタにセットされた通信パラメータを、前記第2記憶手段内の所定の格納領域(例えば、通信データ一時格納領域)に格納し、
前記複数の通信パラメータのうち、前記コマンドデータの前記コマンド種別に基づいて使用されない通信パラメータがある場合にも、当該未使用の通信パラメータに対応付けられた汎用レジスタに格納されているデータを通信パラメータとして前記所定の格納領域に格納し、
前記コマンド種別と、通信パラメータに割り当てられた前記汎用レジスタに格納されているデータとに基づいて、前記コマンドデータのサム値を生成する
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の第18の遊技機では、電源電圧の状態を監視する電源監視手段(例えば、電源監視ポート)を備え、
前記演算処理手段は、
前記電源電圧の状態が安定していない場合には、前記電源電圧の状態が安定するまで待機し、
前記電源電圧の状態が安定していることを条件に、前記演算処理手段のタイマー回路、シリアル通信回路及び乱数回路を初期化した後、前記第2記憶手段の所定の領域を使用して前記第2記憶手段が正常であるか否かを確認し、
前記第2記憶手段が正常であることを条件に、前記無操作コマンドを送信するようにしてもよい。
上記構成の本発明の第17及び第18の遊技機によれば、電源投入時における主制御基板及び副制御基板間の通信を安定動作させることができる。
[第19及び第20の遊技機]
従来、上述した構成の遊技機において、抽籤結果に基づいて、例えば、リールの入賞図柄の引き込み制御と呼ばれる制御や、リールの入賞図柄の蹴飛ばし制御と呼ばれる制御を実行する遊技機が知られている(例えば、特開2002−219213号公報参照)。
ところで、従来、上述した遊技機特有の制限として、主制御回路のプログラム容量が、規則により小容量に制限されている。さらに、近年、遊技性が複雑になるとともに、成立役(入賞役)の図柄組合せパターンが増大したため、主制御回路のRAM容量が圧迫されており、主制御回路で実行する処理の効率化を図り、主制御回路の限られたRAM容量を有効活用可能な技術の開発が求められている。
本発明は、上記第11の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第11の目的は、主制御回路で実行する処理の効率化を図り、主制御回路のRAM容量を有効活用することが可能な遊技機を提供することである。
上記第11の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第19の遊技機を提供する。
遊技動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
予め定められた確率で、内部当籤役に関するフラグステータス情報(例えば、当り要求フラグステータス)を決定する内部抽籤手段(例えば、内部抽籤処理)と、
前記内部抽籤手段により取得された前記フラグステータス情報から内部当籤役を生成する内部当籤役生成手段(例えば、図柄設定処理中のS321)と、
前記内部当籤役と、それに対応するフラグデータと、前記第2記憶手段内の前記フラグデータの格納先を指定する格納先データとの対応関係を規定し且つ前記第1記憶手段に記憶されたフラグデータテーブル(例えば、当り要求フラグテーブル)を前記第2記憶手段内に展開するフラグテーブル展開手段(例えば、図柄設定処理中のS324)と、
前記第2記憶手段内に配置され且つ前記フラグデータを格納するフラグデータ格納領域(例えば、当り要求フラグ格納領域)のアドレスを指定するフラグ格納領域指定手段(例えば、図柄設定処理中のS329)と、
前記内部当籤役生成手段により生成された前記内部当籤役に対応する前記フラグデータを、対応する前記格納先データに基づいて、前記フラグテーブルから前記フラグデータ格納領域内に転送して格納するフラグデータ格納手段(例えば、図柄設定処理中のS330)と、を有する
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の第19の遊技機では、前記演算処理手段は、前記フラグデータテーブルの前記格納先データを示すオンビット情報を算出して、転送対象となる前記オンビット情報に設定されている前記フラグデータを前記フラグデータ格納領域に転送するようにしてもよい。
また、上記第11の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第20の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、BETスイッチ77)と、 前記投入操作検出手段による投入操作の検出された後、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
複数の表示列を含み、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
遊技動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納される汎用レジスタと、 前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納され、該格納されたデータにより前記第1記憶手段又は前記第2記憶手段内のアドレスの一部を指定可能な拡張レジスタ(例えば、Qレジスタ)と、
予め定められた確率で、内部当籤役に関するフラグステータス情報(例えば、当り要求フラグステータス)を決定する内部抽籤手段(例えば、内部抽籤処理)と、
前記内部抽籤手段により取得された前記フラグステータス情報から内部当籤役を生成する内部当籤役生成手段(例えば、図柄設定処理中のS321)と、
前記内部当籤役と、それに対応する当籤フラグデータと、前記第2記憶手段内の前記当籤フラグデータの格納先を指定する格納先データとの対応関係を規定した当籤フラグデータテーブル(例えば、当り要求フラグテーブル)を前記第2記憶手段内に展開する当籤フラグテーブル展開手段(例えば、図柄設定処理中のS324)と、
前記拡張レジスタを用いて前記第2記憶手段内のアドレス指定を行うことができる所定の読み出し命令(例えば、「LDQ」命令)を実行することにより、前記第2記憶手段内に配置され且つ前記当籤フラグデータを格納する当籤フラグデータ格納領域(例えば、当り要求フラグ格納領域)のアドレスを指定する当籤フラグ格納領域指定手段(例えば、図柄設定処理中のS329)と、
前記内部当籤役生成手段により生成された前記内部当籤役に対応する前記当籤フラグデータを、対応する前記格納先データに基づいて、前記当籤フラグテーブルから前記当籤フラグデータ格納領域内に転送して格納する当籤フラグデータ格納手段(例えば、図柄設定処理中のS330)と、
前記内部抽籤手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、 前記停止制御手段により前記複数の表示列の変動表示が停止された場合に、前記複数の表示列に跨って設定された判定ライン上に、前記内部当籤役に対応する図柄の組合せが停止表示されたか否かを判定する入賞役決定手段(例えば、入賞検索処理)と、
前記所定の読み出し命令を実行することにより、前記第2記憶手段内に配置され且つ前記判定ライン上に停止表示された図柄の組合せに対応する入賞フラグデータを格納する入賞フラグデータ格納領域(例えば、入賞作動フラグ格納領域)のアドレスを指定する入賞フラグ格納領域指定手段(例えば、図柄コード取得処理中のS648)と、
前記所定の読み出し命令を実行することにより、前記第2記憶手段内に配置され且つ前記判定ライン上に停止表示された図柄の組合せに対応する図柄コードデータを格納する図柄コード格納領域のアドレスを指定する図柄コード格納領域設定手段(例えば、図柄コード取得処理中のS650)と、を有する
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の第20の遊技機では、前記拡張レジスタで指定可能な前記アドレスの一部が、前記アドレスを構成する上位側のアドレス値であるようにしてもよい。
上記構成の本発明の第19及び第20の遊技機によれば、主制御回路で実行する処理の効率化を図り、主制御回路のRAM(第2記憶手段)容量を有効活用することができる。
[第21及び第22の遊技機]
従来、上述した構成の遊技機において、内部当籤役と遊技者の停止操作とに基づきリール図柄の可変表示の停止制御を行い、図柄の組合せにより入賞判定を行い、入賞判定の結果に基づいてホッパー(メダル払出装置)を制御して、メダルの払出制御を行う遊技機が知られている(例えば、特開2008−119498号公報参照)。
ところで、従来、上述した遊技機特有の制限として、主制御回路のプログラム容量が、規則により小容量に制限されている。さらに、近年、遊技性の複雑化により主制御回路のROMの容量が圧迫されており、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量削減が求められている。
本発明は、上記第12の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第12の目的は、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROMの空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることが可能な遊技機を提供することである。
上記第12の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第21の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、BETスイッチ77)と、 前記投入操作検出手段による投入操作の検出された後、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
複数の表示列を含み、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
前記停止制御手段による前記表示列の停止動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納される汎用レジスタと、 前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納され、該格納されたデータにより前記第2記憶手段内のアドレスの一部を指定可能な拡張レジスタ(例えば、Qレジスタ)と、
前記拡張レジスタを用いて前記第2記憶手段内のアドレス指定を行うことができる所定の読み出し命令(例えば、「LDQ」命令)を実行することにより、前記停止操作検出手段による停止操作の検出結果を取得する停止操作検出結果取得手段(例えば、リール停止制御処理中のS714)と、
前記停止操作検出手段により所定の表示列に対する遊技者の停止操作が検出された場合に、前記所定の読み出し命令を実行することにより、前記第2記憶手段内に配置され且つ前記所定の表示列の変動表示の停止制御データを格納する停止制御データ格納領域のアドレスを指定する停止制御データ格納領域設定手段(例えば、図139中のソースコード「LDQ IX,wR1_CTRL−(wR2_CTRL−wR1_CTRL)」)と、を有する
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の第21の遊技機では、前記拡張レジスタで指定可能な前記アドレスの一部が、前記アドレスを構成する上位側のアドレス値であるようにしてもよい。
また、上記第12の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第22の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、BETスイッチ77)と、 前記投入操作検出手段による投入操作の検出された後、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
複数の表示列を含み、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
前記内部当籤役決定手段により複数種の内部当籤役が決定された場合に、前記複数種の内部当籤役にそれぞれ対応する複数種の図柄の組合せの中なら、前記複数の表示列に跨って設定された判定ライン上に、優先して停止表示させる図柄の組合せを決定する優先停止図柄決定手段(例えば、引込優先順位取得処理)と、
前記停止制御手段による前記表示列の停止動作、及び、前記優先停止図柄決定手段による停止表示させる図柄の組合せの決定動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納される汎用レジスタと、 前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納され、該格納されたデータにより前記第2記憶手段内のアドレスの一部を指定可能な拡張レジスタ(例えば、Qレジスタ)と、
前記拡張レジスタを用いて前記第2記憶手段内のアドレス指定を行うことができる所定の読み出し命令(例えば、「LDQ」命令)を実行することにより、前記停止操作検出手段による停止操作の検出結果を取得する停止操作検出結果取得手段(例えば、リール停止制御処理中のS714)と、
前記停止操作検出手段により所定の表示列に対する遊技者の停止操作が検出された場合に、前記所定の読み出し命令を実行することにより、前記第2記憶手段内に配置され且前記所定の表示列の変動表示の停止制御データを格納する停止制御データ格納領域のアドレスを指定する停止制御データ格納領域設定手段(例えば、図139中のソースコード「LDQ IX,wR1_CTRL−(wR2_CTRL−wR1_CTRL)」)と、
前記優先停止図柄決定手段により、優先して、前記判定ライン上に停止表示させる図柄の組合せを決定する処理において、比較判定命令、処理のジャンプ先アドレスの指定命令及び処理のジャンプ動作命令を一つの命令で実行可能な所定の判定命令(例えば、「JCP」命令)を実行することにより、判定対象となる前記内部当籤役に対応する図柄の組合せに、現在判定対象中の特定の表示列(例えば、右リール3R)における前記判定ライン上の停止図柄が任意となる所定の図柄の組合せ(例えば、「ANY」役)が含まれるか否かを判定するとともに、判定対象となる前記内部当籤役に対応する図柄の組合せに前記所定の図柄の組合せが含まれると判定された場合に、判定対象となる前記内部当籤役に対応する図柄の組合せの停止表示を禁止する任意役対応処理手段(例えば、引込優先順位取得処理中のS683)と、を有する
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の第22の遊技機では、前記拡張レジスタで指定可能な前記アドレスの一部が、前記アドレスを構成する上位側のアドレス値であるようにしてもよい。
上記構成の本発明の第21及び第22の遊技機によれば、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROMの空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることができる。
[第23〜第25の遊技機]
従来、上述した構成の遊技機において、図柄の停止制御時に引込優先順位テーブルを使用して図柄の停止制御を行う遊技機が知られている(例えば、特開2007−175450号公報参照)。
ところで、従来、上述した遊技機特有の制限として、主制御回路のプログラム容量が、規則により小容量に制限されている。さらに、近年、遊技性の複雑化により主制御回路のROMの容量が圧迫されており、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量削減が求められている。
本発明は、上記第13の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第13の目的は、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROMの空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることが可能な遊技機を提供することである。
上記第13の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第23の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、BETスイッチ77)と、 前記投入操作検出手段による投入操作の検出された後、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
複数の表示列を含み、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
前記内部当籤役決定手段により複数種の内部当籤役が決定された場合に、前記複数種の内部当籤役にそれぞれ対応する複数種の図柄の組合せの中なら、前記複数の表示列に跨って設定された判定ライン上に、優先して停止表示させる図柄の組合せを決定する優先停止図柄決定手段(例えば、引込優先順位取得処理)と、
前記優先停止図柄決定手段による優先して停止表示させる図柄の組合せの決定動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納される汎用レジスタと、 前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納され、該格納されたデータにより前記第2記憶手段内のアドレスの一部を指定可能な拡張レジスタ(例えば、Qレジスタ)と、を有し、
前記優先停止図柄決定手段により、優先して停止表示させる図柄の組合せを決定する処理において、
前記演算処理手段は、
前記拡張レジスタを用いて前記第2記憶手段内のアドレス指定を行うことができる所定の読み出し命令(例えば、「LDQ」命令)を実行することにより、前記第2記憶手段内に配置され且つ前記内部当籤役に対応する当籤フラグデータを格納する当籤フラグデータ格納領域(例えば、当り要求フラグ格納領域)のアドレスを指定する当籤フラグ格納領域指定手段(例えば、引込優先順位取得処理中のS686)と、
前記所定の読み出し命令を実行することにより、前記第2記憶手段内に配置され且つ前記判定ライン上に停止表示された図柄の組合せに対応する入賞フラグデータを格納する入賞フラグデータ格納領域(例えば、入賞作動フラグ格納領域)のアドレスを指定する入賞フラグ格納領域指定手段(例えば、引込優先順位取得処理中のS686)と、
前記当籤フラグデータとそれに対応する前記入賞フラグデータとの論理積演算を行う論理積演算手段(例えば、引込優先順位取得処理中のS686)と、を有する
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の第23の遊技機では、前記優先停止図柄決定手段により、優先して停止表示させる図柄の組合せを決定する処理において、判定対象となる前記内部当籤役に対応する図柄の組合せに、現在判定対象中の特定の表示列(例えば、右リール3R)における前記判定ライン上の停止図柄が任意となる所定の図柄の組合せ(例えば、「ANY」役)が含まれる場合には、
前記演算処理手段は、前記当籤フラグ格納領域指定手段による前記当籤フラグデータ格納領域のアドレス指定処理、前記入賞フラグ格納領域指定手段による前記入賞フラグデータ格納領域のアドレス指定処理、及び、前記論理積演算手段による論理積演算処理が実行されないようにしてもよい。
また、上記第13の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第24の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、BETスイッチ77)と、 前記投入操作検出手段による投入操作の検出された後、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
複数の表示列を含み、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
前記内部当籤役決定手段により複数種の内部当籤役が決定された場合に、前記複数種の内部当籤役にそれぞれ対応する複数種の図柄の組合せの中なら、前記複数の表示列に跨って設定された判定ライン上に、優先して停止表示させる図柄の組合せを決定する優先停止図柄決定手段(例えば、引込優先順位取得処理)と、
前記優先停止図柄決定手段による優先して停止表示させる図柄の組合せの決定動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納される汎用レジスタと、 前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納され、該格納されたデータにより前記第1記憶手段又は前記第2記憶手段内のアドレスの一部を指定可能な拡張レジスタ(例えば、Qレジスタ)と、を有し、
前記優先停止図柄決定手段により、優先して停止表示させる図柄の組合せを決定する処理において、
前記演算処理手段は、
前記拡張レジスタを用いて前記第2記憶手段内のアドレス指定を行うことができる所定の読み出し命令(例えば、「LDQ」命令)を実行することにより、前記第2記憶手段内に配置され且つ前記内部当籤役に対応する当籤フラグデータを格納する当籤フラグデータ格納領域(例えば、当り要求フラグ格納領域)のアドレスを指定する当籤フラグ格納領域指定手段(例えば、引込優先順位取得処理中のS686)と、
前記所定の読み出し命令を実行することにより、前記第2記憶手段内に配置され且つ前記判定ライン上に停止表示された図柄の組合せに対応する入賞フラグデータを格納する入賞フラグデータ格納領域(例えば、入賞作動フラグ格納領域)のアドレスを指定する入賞フラグ格納領域指定手段(例えば、引込優先順位取得処理中のS686)と、
前記当籤フラグデータとそれに対応する前記入賞フラグデータとの論理積演算を行う論理積演算手段(例えば、引込優先順位取得処理中のS686)と、
前記所定の読み出し命令を実行することにより、前記複数種の図柄の組合せ間における、停止表示させる図柄の組合せの優先順位を規定したデータテーブルを取得する優先順位データテーブル取得手段(例えば、引込優先順位取得処理中のS687)と、を有する
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の第24の遊技機では、前記優先停止図柄決定手段により、優先して停止表示させる図柄の組合せを決定する処理において、判定対象となる前記内部当籤役に対応する図柄の組合せに、現在判定対象中の特定の表示列(例えば、右リール3R)における前記判定ライン上の停止図柄が任意となる所定の図柄の組合せ(例えば、「ANY」役)が含まれる場合には、
前記演算処理手段は、前記当籤フラグ格納領域指定手段による前記当籤フラグデータ格納領域のアドレス指定処理、前記入賞フラグ格納領域指定手段による前記入賞フラグデータ格納領域のアドレス指定処理、及び、前記論理積演算手段による論理積演算処理が実行されないようにしてもよい。
また、上記第13の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第25の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、BETスイッチ77)と、 前記投入操作検出手段による投入操作の検出された後、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
複数の表示列を含み、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
イリーガルヒットエラーの発生の有無を判定するエラー検出手段(例えば、イリーガルヒットチェック処理)と、
前記エラー検出手段による判定動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納される汎用レジスタと、 前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納され、該格納されたデータにより前記第2記憶手段内のアドレスの一部を指定可能な拡張レジスタ(例えば、Qレジスタ)と、を有し、
前記エラー検出手段により、イリーガルヒットエラーの発生の有無を判定処理において、
前記演算処理手段は、
前記拡張レジスタを用いて前記第2記憶手段内のアドレス指定を行うことができる所定の読み出し命令(例えば、「LDQ」命令)を実行することにより、前記第2記憶手段内に配置され且つ前記複数の表示列に跨って設定された判定ライン上に停止表示された図柄の組合せに対応する入賞フラグデータを格納する入賞フラグデータ格納領域(例えば、入賞作動フラグ格納領域)のアドレスを指定する入賞フラグ格納領域指定手段(例えば、イリーガルヒットチェック処理中のS781)と、
前記入賞フラグデータ格納領域に格納された前記入賞フラグデータと、それに対応する前記内部当籤役を示す当籤フラグデータとの論理積演算を行う論理積演算手段(例えば、イリーガルヒットチェック処理中のS784)と、
前記論理積演算手段による演算結果に基づいて、イリーガルヒットエラーの発生の有無を判定するエラー判定手段(例えば、イリーガルヒットチェック処理中のS785)と、を有し、
前記当籤フラグデータが格納される当籤フラグデータ格納領域(例えば、当り要求フラグ格納領域)の構成が、前記入賞フラグデータ格納領域の構成と同一である
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の第25の遊技機では、前記拡張レジスタで指定可能な前記アドレスの一部が、前記アドレスを構成する上位側のアドレス値であるようにしてもよい。
さらに、前記本発明の第25の遊技機では、前記演算処理手段は、前記エラー検出手段により、イリーガルヒットエラーが有ると判定された場合には、エラー処理を行うエラー処理手段を有し、
前記エラー処理手段は、前記イリーガルヒットエラーを視認可能に報知するとともに、前記イリーガルヒットエラーが解除されるまで、遊技を停止するようにしてもよい。
上記構成の本発明の第23〜第25の遊技機によれば、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROMの空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることができる。
[第26の遊技機]
従来、上述した構成の遊技機において、遊技制御基板(主制御基板)から演出制御基板(副制御基板)にコマンドデータを送信する遊技機が知られている(例えば、特開2013−027655号公報及び特開2014−033751号公報参照)。
ところで、近年、遊技性の多様化に伴い、副制御回路による演出制御において遊技性に係る処理が増える傾向がある。そのため、主制御回路から副制御回路に送信される通信データを改ざんする、「ゴト」と呼ばれる不正行為が発生しており、遊技店に損害を与えている。それに対して、従来、例えば上記特開2014−033751号公報等で提案されているように、主制御回路において送信データにゴト防止処理を施す対策も実施されている。しかしながら、このようなゴト防止処理の追加により、主制御回路のプログラム容量が圧迫されるという課題が発生している。
本発明は、上記第14の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第14の目的は、送信データに不正(ゴト)防止処理を施すことなく、不正行為を抑止するとともに、不正防止処理による主制御回路のプログラム容量の圧迫を無くすことが可能な遊技機を提供することである。
上記第14の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第26の遊技機を提供する。
前記遊技動作に関する通信データを送信するデータ送信手段(例えば、主制御回路90)と、
前記通信データを作成する通信データ生成手段(例えば、通信データ格納処理)と、
前記通信データ生成手段による通信データの生成動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時に複数種のデータがそれぞれ格納される複数の汎用レジスタを有し、
前記演算処理手段は、
前記通信データ生成手段による通信データの生成処理において、
前記通信データを構成する複数種の通信パラメータをそれぞれ前記複数の汎用レジスタに割り当て、
前記通信データを構成する複数種の通信パラメータのうち、前記通信データの種別に基づいて通信パラメータを、前記複数の汎用レジスタのうちの対応する汎用レジスタにセットし、
前記汎用レジスタにセットされた通信パラメータを、前記第2記憶手段内の所定の格納領域(通信データ一時格納領域)に格納し、
前記複数種の通信パラメータのうち、通信データの生成時に未使用の通信パラメータに対応付けられた汎用レジスタに格納されているデータを通信パラメータとして前記所定の格納領域に格納し、
前記複数種の通信パラメータに応じて前記複数の汎用レジスタにセットされたデータに基づいて、前記通信データのサム値を生成する
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の第26の遊技機では、前記通信データ生成手段は、前記第2記憶手段内の所定の格納領域に空きが無い場合には、前記複数の汎用レジスタにセットされた前記通信パラメータを前記第2記憶手段内の所定の格納領域に格納することなく通信データの生成処理を終了するようにしてもよい。
上記構成の本発明の第26の遊技機によれば、送信データ(通信データ)に不正防止処理を施すことなく、不正行為を抑止することができるとともに、不正防止処理による主制御回路のプログラム容量の圧迫も無くすことができる。
[第27の遊技機]
従来、上述した構成の遊技機において、主制御回路の制御により払い出されたメダルの枚数に応じて、クレジット数を更新する機能を備えた遊技機が知られている(例えば、特開2009−077977号公報参照)。
ところで、従来、ART中やボーナス中の遊技では、メダルの払い出しが発生する頻度が高くなるが、この際、メダル1枚単位の払出間隔は一律(一定)で制御されることが多い。この場合、メダル払出期間において無駄な待ち時間が発生する。それゆえ、例えば、ARTのように長時間の遊技では、遊技期間が無駄に長くなり、遊技者にとって精神的負担となる可能性がある。
本発明は、上記第15の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第15の目的は、メダル払出期間において、無駄な待ち時間を減らし、遊技者の精神的負担を軽減することが可能な遊技機を提供することである。
上記第15の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の・BR>謔Q7の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、BETスイッチ77)と、 前記投入操作検出手段による投入操作の検出された後、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
複数の表示列を含み、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
前記停止制御手段により前記複数の表示列の変動表示が停止された場合に、前記複数の表示列に跨って設定された判定ライン上に、前記遊技媒体の払い出しに係る内部当籤役に対応する図柄の組合せが停止表示されたか否かを判定する特典付与判定手段(例えば、入賞検索処理)と、
前記特典付与判定手段により前記遊技媒体の払い出しに係る内部当籤役に対応する図柄の組合せが前記判定ライン上に停止表示されたと判定された場合に、前記遊技媒体を払い出す遊技媒体払出手段(例えば、入賞チェック・メダル払出処理)と、
前記遊技媒体を貯留する遊技媒体貯留手段(例えば、クレジット機能)と、
前記遊技媒体払出手段による前記遊技媒体の払出動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、を備え、
前記演算処理手段は、
前記特典付与判定手段により前記遊技媒体の払い出しに係る内部当籤役に対応する図柄の組合せが前記判定ライン上に停止表示されたと判定され、且つ、前記遊技媒体貯留手段に貯留されている前記遊技媒体の貯留数がその上限値未満である場合には、前記遊技媒体の貯留数に1を加算する遊技媒体加算手段(例えば、入賞チェック・メダル払出処理中のS805)と、
前記遊技媒体加算手段により前記遊技媒体の貯留数に前記遊技媒体が1加算された後、前記遊技媒体の払い出しに係る内部当籤役に対応する図柄の組合せが停止表示された際に付与される前記遊技媒体の全払出数の払い出しが終了したか否かを判定する払出終了判定手段(例えば、入賞チェック・メダル払出処理中のS807)と、
前記払出終了判定手段により前記遊技媒体の全払出数の払い出しが終了していないと判定された場合に、所定期間、遊技に関する操作が無効になるウェイトを発生させるウェイト発生手段(例えば、入賞チェック・メダル払出処理中のS808)と、を有する
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の第27の遊技機では、前記演算処理手段は、所定周期で割込処理を実行する割込処理実行手段を有し、
前記ウェイト発生手段による遊技に関する操作が無効となる前記ウェイトでは、前記割込処理実行手段による割込処理が予め定められた回数実行されるようにしてもよい。
上記構成の本発明の第27の遊技機によれば、メダル(遊技媒体)払出期間において、無駄な待ち時間を減らし、遊技者の精神的負担を軽減することができる。
[第28及び第29の遊技機]
従来、上述した構成の遊技機において、内部当籤役やAT遊技を決定するための抽籤テーブルがROMに記憶された遊技機が知られている(例えば、特開2009−125459号公報参照)。
ところで、上記特開2009−125459号公報に記載の遊技機では、AT遊技の抽籤テーブルや抽籤処理プログラムは、記憶容量に余裕のある、副制御基板に設けられたROMに保存されている。しかしながら、近年の遊技機業界に特有の理由から、AT遊技の抽籤に係るテーブル及びプログラムも主制御基板に設けられたROMに記憶する必要がある。このため、小容量に制限されている主制御基板のROM容量が圧迫されることになる。
本発明は、上記第16の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第16の目的は、主制御回路の処理で用いるデータの容量を削減し、主制御回路のROMの空き容量を増やすことが可能な遊技機を提供することである。
上記第16の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第28の遊技機を提供する。
遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役に基づいて、遊技者にとって有利な遊技状態を特典として付与するか否かを抽籤により決定する特典付与決定手段(例えば、CT中CT抽籤処理)と、
前記特典付与決定手段により参照される抽籤テーブル(例えば、CT中CT当籤抽籤テーブル)と、を備え、
前記抽籤テーブルでは、
抽籤対象となる前記内部当籤役の種別を指定する判定データ(例えば、判定ビット)と、前記判定データで指定される抽籤対象の前記内部当籤役の抽籤値とが規定され、
抽籤対象外となる前記内部当籤役の抽籤値は規定されず、
当籤確率が100%未満である抽籤対象の前記内部当籤役の抽籤値には0以外の値が規定され、当籤確率が100%である抽籤対象の前記内部当籤役の抽籤値には0が規定されている
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の第28の遊技機では、前記特典付与決定手段は、
ソフトラッチ乱数から1バイトの乱数値を取得し、
取得した前記乱数値と前記抽籤値とを用いて抽籤することにより、前記遊技者にとって有利な遊技状態を特典として付与するか否かを決定するようにしてもよい。
上記第16の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第29の遊技機を提供する。
遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役に基づいて、遊技者にとって有利な遊技状態を特典として付与するか否かを抽籤により決定する特典付与決定手段(例えば、CT中CT抽籤処理)と、
前記特典付与決定手段により参照され、前記内部当籤役の種別毎に設けられた抽籤テーブル(例えば、CT中CT当籤抽籤テーブル)と、
現在決定されている内部当籤役に対応付けられた前記抽籤テーブルを選択するための抽籤テーブル選択テーブル(例えば、当籤役別テーブル選択相対テーブル)と、を備え、
前記抽籤テーブル選択テーブルでは、
前記内部当籤役の種別毎に、該種別の内部当籤役が抽籤対象であるか否かを判別可能であり且つ該種別の内部当籤役に対応付けられた前記抽籤テーブルの配置先を指定可能な選択値が規定され、
抽籤対象外となる前記内部当籤役の前記選択値には、前記特典付与決定手段による抽籤結果をハズレ扱いとする0が規定され、
抽籤対象となる前記内部当籤役の前記選択値には、0以外のデータが規定されている
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の第29の遊技機では、前記抽籤テーブル選択テーブルの前記選択値は、選択する前記抽籤テーブルまでの相対値であり、該相対値が1バイトの値であるようにしてもよい。
上記構成の本発明の第28及び第29の遊技機によれば、主制御回路の処理で用いるデータの容量を削減し、主制御回路のROMの空き容量を増やすことができる。
[第30の遊技機]
従来、上述した構成の遊技機では、主制御基板に搭載されたROM内の決まった領域にプログラム及びテーブルがそれぞれ配置されている(例えば、特開2012−110635号公報参照)。
ところで、上記特開2012−110635号公報に記載の遊技機のように、主制御基板のROMに配置可能なプログラム及びテーブルは、遊技機業界の規則上、制限されており、主制御基板のROM内におけるプログラム及びテーブルの拡張性は著しく乏しい。
本発明は、上記第17の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第17の目的は、主制御基板のROM内におけるプログラム及びテーブルの拡張性を高めることが可能な遊技機を提供することである。
上記第17の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第30の遊技機を提供する。
遊技動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記第1記憶手段には、遊技者により実施される遊技の遊技性に関与する処理の実行に必要な情報が記憶された遊技用記憶領域(例えば、遊技用ROM領域)と、前記遊技用記憶領域とは異なる領域に配置され且つ遊技者により実施される遊技の遊技性に関与しない処理の実行に必要な情報が記憶された規定外記憶領域(例えば、規定外ROM領域)とが設けられている
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の第30の遊技機では、前記第2記憶手段には、遊技者により実施される遊技の遊技性に関与する処理の実行に必要な情報が一時的に記憶される遊技用作業領域及び遊技用スタック領域を含む遊技用一時記憶領域(例えば、遊技用RAM領域)と、前記遊技用一時記憶領域とは異なる領域に配置され、且つ、遊技者により実施される遊技の遊技性に関与しない処理の実行に必要な情報が一時的に記憶される規定外作業領域及び規定外スタック領域を含む規定外一時記憶領域(例えば、規定外RAM領域)とが設けられているようにしてもよい。
さらに、前記本発明の第30の遊技機では、前記演算処理手段は、専用レジスタとしてスタックポインタを有し、
前記演算処理手段は、
前記第1記憶手段の前記規定外記憶領域に記憶されたプログラムを実行する場合には、前記スタックポインタに前記第2記憶手段の規定外スタック領域のアドレスを設定し、
前記第1記憶手段の前記規定外記憶領域に記憶されたプログアムを終了する場合には、前記規定外記憶領域に記憶されたプログラムを実行するときに退避させた前記第2記憶手段の前記遊技用スタック領域のアドレスを前記スタックポインタに設定して、前記第1記憶領域の前記遊技用記憶領域に記憶されたプログラムに戻すようにしてもよい。
上記構成の本発明の第30の遊技機によれば、主制御基板のROM内におけるプログラム及びテーブルの拡張性を高めることができる。
[第31の遊技機]
従来、上述した構成の遊技機において、主制御回路で決定された内部当籤役の情報を副制御回路の演出制御で用いるために、内部当籤役を、その種別をグループ単位でまとめるサブフラグに変換する機能を備えた遊技機が知られている(例えば、特開2010−051471号公報参照)。
上記特開2010−051471号公報に記載の遊技機では、内部当籤役をサブフラグに変換するための変換テーブルや変換処理プログラムは、記憶容量に余裕のある、副制御基板に設けられたROMに保存されている。しかしながら、近年の遊技機業界に特有の理由から、主制御回路で決定された内部当籤役の情報を副制御回路に送信できなくなり、サブフラグに係る変換テーブルや変換処理プログラムも主制御基板に設けられたROMに記憶する必要がある。この場合、これらのテーブルやプログラムにより、小容量に制限されている主制御基板のROM容量が圧迫されることになる。そこで、サブフラグに係る変換テーブルや変換処理プログラムによる主制御基板のROM容量への圧迫を抑制するとともに、遊技機の機種、企画、仕様等の変更への対応を効率良く行える技術の開発が求められている。
本発明は、上記第18の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第18の目的は、主制御基板のROM容量の圧迫を抑制するとともに、遊技機の機種、企画、仕様等の変更への対応を効率良く行えることが可能な遊技機を提供することである。
上記第18の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第31の遊技機を提供する。
遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役を、変換テーブルを参照して、第1のサブフラグ(例えば、サブフラグ)に変換する第1サブフラグ変換手段(例えば、サブフラグ変換処理)と、
前記第1サブフラグ変換手段による変換処理で得られた前記第1のサブフラグを、抽籤テーブル(例えば、各種フラグ変換抽籤テーブル)を参照して、抽籤により第2のサブフラグ(例えば、サブフラグEX)に変換する第2サブフラグ変換手段(例えば、フラグ変換処理)と、を備え、
前記変換テーブルでは、前記内部当籤役と、前記内部当籤役に対応付けられた制御ステータスデータと、前記第1のサブフラグとの対応関係が規定され、同じ種別の前記第1のサブフラグに対して、同じ値の前記制御ステータスデータが割り付けられ、
前記第2サブフラグ変換手段による抽籤は、前記制御ステータスデータに基づいて行われる
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の遊技機では、前記遊技動作に関するコマンドデータを送信するデータ送信手段を備え、
前記データ送信手段は、前記開始操作検出手段が開始操作を検出したことを契機として、前記第1のサブフラグをコマンドデータの通信パラメータとして送信するようにしてもよい。
上記構成の本発明の第31の遊技機によれば、主制御基板のROM容量の圧迫を抑制するとともに、遊技機の機種、企画、仕様等の変更への対応を効率良く行えることができる。