JP6615002B2 - 掘削工具および掘削ロッド - Google Patents

掘削工具および掘削ロッド Download PDF

Info

Publication number
JP6615002B2
JP6615002B2 JP2016033464A JP2016033464A JP6615002B2 JP 6615002 B2 JP6615002 B2 JP 6615002B2 JP 2016033464 A JP2016033464 A JP 2016033464A JP 2016033464 A JP2016033464 A JP 2016033464A JP 6615002 B2 JP6615002 B2 JP 6615002B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rod
bit
side taper
rear end
excavation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016033464A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017150223A (ja
Inventor
耕作 谷元
博士 太田
治行 伊尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP2016033464A priority Critical patent/JP6615002B2/ja
Publication of JP2017150223A publication Critical patent/JP2017150223A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6615002B2 publication Critical patent/JP6615002B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Earth Drilling (AREA)

Description

本発明は、雌ネジ部を備えた掘削ビットと、この掘削ビットの雌ネジ部にねじ込まれる雄ネジ部を備えた掘削ロッドとからなる掘削工具、およびこの掘削工具を構成する掘削ロッドに関するものである。
このような掘削工具として、例えば特許文献1には、掘削ビットのスリーブ(スカート部)の末端が掘削ロッドの雄ネジ部の末端よりも後端側にあり、スリーブの内径は掘削ロッドの細径部の根元の外径よりも大きく、かつ掘削ロッドの外径よりも小さく、掘削ロッドの外周面はスリーブの外周面の延長面と、スリーブの内周面の延長面との間に位置しているものが記載されている。
国際公開第03/042493号
このような掘削工具、掘削ロッドおよび掘削ビットはトンネルや鉱山等の掘削作業に用いられるが、このうち掘削ロッドの寿命の多くは、掘削ビット側の雄ネジ部からの折損に起因する。最も理想的な掘削ロッドの寿命終了形態は雄ネジ部のネジ山の摩滅によるものであるが、実際には雄ネジ部に過剰な曲げや過負荷が作用することによる折損が後を絶たない。
この折損の原因として挙げられるのは、掘削ロッドの曲がりによる雄ネジ部への過負荷である。トンネルの掘削作業では掘削ロッドが過酷な条件下で使用されることが多く、過剰な推力等による掘削孔の曲がりで発生した曲げの力が小径の雄ネジ部に作用して折損を引き起こす。また、節理(地盤の割れ目)が掘削工具の軸線に対して斜めに存在するような不均一な地盤を掘削した場合、掘削ビットが節理に当たったところで斜めに案内されるようにして掘削ロッドに曲がりが生じる。
さらに、こうして曲がった掘削ロッドごと掘削ビットを掘削孔から引き抜こうとしたときに、特許文献1に記載された掘削工具のように掘削ロッドの外周面がスリーブの内外周面の延長面の間に位置していると、曲がった掘削ロッドの外周面からはみ出したスリーブの外周部が節理に開口した掘削孔の開口部に引っ掛かるおそれがある。そして、これによっても掘削ロッドの雄ネジ部に大きな抵抗が作用して過剰な負荷が生じ、折損に至ることがある。
本発明は、このような背景の下になされたもので、掘削ロッドの雄ネジ部の曲がりによる折損を抑制することが可能な掘削工具および掘削ロッドを提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明の掘削工具は、軸線を中心とした有底円筒状のビット本体を有する掘削ビットと、上記軸線を中心とした軸状のロッド本体を有する掘削ロッドとを備え、上記ビット本体後端部の円筒状のスカート部内周には雌ネジ部が形成されるとともに、上記ロッド本体の先端部には上記雌ネジ部にねじ込まれる雄ネジ部が形成された掘削工具であって、上記スカート部内周の上記雌ネジ部よりも後端側には、後端側に向かうに従い内径が漸次拡径する上記軸線を中心とした円錐面状のビット側テーパ面が形成されるとともに、上記ロッド本体の上記雄ネジ部よりも後端側には、該雄ネジ部を上記雌ネジ部にねじ込んだ状態で上記ビット側テーパ面に対向して後端側に向かうに従い外径が漸次拡径する上記軸線を中心とした円錐面状のロッド側テーパ面を備えたロッド側テーパ部が形成されており、このロッド側テーパ部の最大外径が、該ロッド側テーパ部よりも後端側の上記ロッド本体の外径よりも大きいことを特徴とするものである。
また、本発明の掘削ロッドは、このような掘削工具に用いられる掘削ロッドであって、上記軸線を中心とした軸状のロッド本体を有し、このロッド本体の先端部には雄ネジ部が形成されるとともに、この雄ネジ部よりも後端側には、後端側に向かうに従い外径が漸次拡径する上記軸線を中心とした円錐面状のロッド側テーパ面を備えたロッド側テーパ部が形成されており、このロッド側テーパ部の最大外径が、該ロッド側テーパ部よりも後端側の上記ロッド本体の外径よりも大きいことを特徴とする。
このような掘削工具および掘削ロッドでは、掘削ロッドのロッド本体において、その先端部の雄ネジ部の後端側に、外径が後端側に向かうに従い漸次拡径するロッド側テーパ面を備えたロッド側テーパ部が形成されており、このロッド側テーパ部の最大外径が、該ロッド側テーパ部よりも後端側のロッド本体の外径よりも大きいので、雄ネジ部の根元部分におけるロッド本体の剛性を向上させることができ、雄ネジ部の曲がり自体を抑制することができる。
また、このように外径の大きなロッド側テーパ部がロッド本体の先端側に形成されることにより、掘削ビットが節理に当たって雄ネジ部が万一曲がったときに掘削ロッドごと掘削孔から引き抜こうとした場合、節理への掘削孔の開口部に最初に当たるのをロッド側テーパ部の後端面とすることができ、雄ネジ部に大きな抵抗が作用するのを避けることができる。さらに、このロッド側テーパ部の後端面は雄ネジ部よりも大径となるので断面積も大きく、強度や剛性も高いので、この部分に大きな抵抗が作用してもロッド本体に折損が生じるのを抑制することができ、また掘削工具の引き抜き作業を容易とすることが可能となる。
そして、このロッド側テーパ部のロッド側テーパ面は、掘削ロッドの雄ネジ部を掘削ビットの雌ネジ部にねじ込んだ状態では、この掘削ビットのビット本体におけるスカート部内周の雌ネジ部よりも後端側に形成されたビット側テーパ面に対向しているので、掘削ロッドに過剰な推力による過負荷が作用したり掘削ビットが節理に当たったりして雄ネジ部に万一曲がりが生じても、これらビット側テーパ面とロッド側テーパ面とが当接することにより、それ以上雄ネジ部が大きく曲がって折損してしまうのを抑制することができる。
ここで、上記ビット側テーパ面と上記ロッド側テーパ面とは、間隔をあけて対向していてもよい。この場合にビット側テーパ面とロッド側テーパ面の当接は円錐面状のテーパ面の拡径した後端側部分同士の当接となるので、当接面積を大きく確保することができて雄ネジ部の曲がりを一層確実に抑制することができる。また、ビット側テーパ面とロッド側テーパ面とは互いに密着して対向していてもよく、この場合はビット側テーパ面とロッド側テーパ面とが全面で当接しているので、雄ネジ部の曲がり自体を抑制することが可能となる。さらに、ビット側テーパ面とロッド側テーパ面とは、互いに間隔をあけて対向しているとともに、該ビット側テーパ面とロッド側テーパ面の少なくとも一方に設けられた凸部が他方のテーパ面に接触していてもよく、この場合も凸部の接触による当接によって雄ネジ部の曲げの負荷を抑制することができる。
また、上記ロッド側テーパ部の最大外径を、上記スカート部の外径以上とすることにより、このスカート部がロッド側テーパ部よりも外周側にはみ出すことがなくなるので、上述のように掘削ビットが節理に当たって掘削ロッドごと引き抜く場合でも、雄ネジ部に過剰な負荷が生じるのは抑えることができるとともに、引き抜きをさらに容易とすることができる。
なお、上記ビット側テーパ面と上記ロッド側テーパ面とが上記軸線に対してなすテーパ角は鋭角となるが、1°〜30°の範囲内とされるのが望ましい。このテーパ角が1°を下回るほど小さいと、特にビット側テーパ面とロッド側テーパ面とが間隔をあけて対向している場合に、雄ネジ部に曲がりが生じたときのビット側テーパ面とロッド側テーパ面の当接面積を上述のように大きく確保することができなくなるおそれがあり、逆にこのテーパ角が30°を上回るほど大きいと、雄ネジ部に曲がりが生じたときにビット側テーパ面とロッド側テーパ面を確実に当接させることができなくなるおそれがある。
以上説明したように、本発明によれば、掘削ロッドに過剰な推力が作用したり、掘削ビットが節理に当たったりしても、掘削ロッドの雄ネジ部に曲がりが生じるのを抑えることができ、また万一曲がりが生じても雄ネジ部が折損するのを抑制することが可能となる。
本発明の掘削ロッドの一実施形態を示す側面図である。 図1におけるZZ拡大断面図である。 本発明の掘削工具の一実施形態に用いられる掘削ビットを示す拡大側面図である。 図3に示す掘削ビットの拡大正面図である。 図3に示す掘削ビットの拡大側断面図である。 図1に示す実施形態の掘削ロッドに図3に示す掘削ビットを取り付けた本発明の掘削工具の一実施形態における先端部の拡大側断面図である。
図1および図2は、本発明の掘削ロッドの一実施形態を示すものであり、図3ないし図5は、本発明の掘削工具の一実施形態に用いられる掘削ビットを示すものであり、図6は、上記実施形態の掘削ロッドに上記掘削ビットを取り付けた本発明の掘削工具の一実施形態を示すものである。本実施形態の掘削ロッドは、鋼材等の金属材料によって軸線Oを中心とした長尺軸状のロッド本体1を有しており、また本実施形態の掘削工具に用いられる掘削ビットは、やはり鋼材等の金属材料により軸線Oを中心とした有底円筒状のビット本体11を有している。
ロッド本体1には、先端側(図1および図6において左側)から後端側(図1および図6において右側)に向けて順に、雄ネジ部2、ロッド側テーパ部3、ステム部4、およびシャンク部5が一体に形成されている。また、ロッド本体1内には、一定内径の軸線Oを中心とする断面円形のブローホール6が、軸線Oに沿ってロッド本体1を貫通するように形成されている。
本実施形態では、シャンク部5も雄ネジ部であり、その捩れの向きはロッド本体1の先端部の雄ネジ部2と同じ向きとされている。このシャンク部5が、削岩機等の回転軸に直接取り付けられ、または回転軸に取り付けられた他の1または複数の掘削ロッド(中継ぎロッド)とカップリングを介して取り付けられ、削岩機から与えられた軸線O回りの回転力と軸線O方向先端側への推力および打撃力とが掘削ロッドを介して掘削ビットに伝達されることにより、本実施形態の掘削工具は地盤を掘削する。
ステム部4は、ロッド本体1の全長の大部分を占めており、本実施形態では軸線Oに垂直な断面において図2に示すように外形が正六角形であり、このステム部4に外接する円の直径は、シャンク部5の直径(シャンク部5がなす雄ネジ部のねじ山の頂部に外接する円の直径)よりも僅かに大きい。なお、ステム部4後端の軸線O方向に短い範囲は、外周面がステム部4に外接する上記円と等しい直径の軸線Oを中心とした円筒面状に形成されるとともに、このステム部4後端と上記シャンク部5との間には、軸線Oに沿った断面が凹曲線状をなして内周側に凹むロッド側くびれ部7が環状に形成されている。
さらに、ロッド本体1の最先端部の雄ネジ部2は、その直径(雄ネジ部2のねじ山の頂部に外接する円の直径)がロッド本体1において最も小さくなるように形成されている。また、この雄ネジ部2の先端面(ロッド本体1の先端面)は、ブローホール6の開口部を除いて軸線Oに垂直な平坦面とされるとともに、この先端面の周りに位置する雄ネジ部2の先端外周部には面取りが施されている。
そして、この雄ネジ部2の後端側に位置するロッド側テーパ部3は、その外周面に、先端側から後端側に向けて順に、後端側に向かうに従い外径が漸次拡径する上記軸線Oを中心とした円錐面状のロッド側テーパ面3aと、このロッド側テーパ面3aの後端に連なる軸線Oを中心とした円筒面状のテーパ部円筒面3bと、このテーパ部円筒面3bの後端と上記ステム部4の先端とを結ぶテーパ部後端面3cとが形成されており、このロッド側テーパ部3の最大外径は、該ロッド側テーパ部3よりも後端側のロッド本体1の外径よりも大きくなるように形成されている。
すなわち、本実施形態では、ロッド側テーパ面3aの後端から延びる上記テーパ部円筒面3bの外径がロッド側テーパ部3の最大外径となり、このロッド側テーパ部3の最大外径は、雄ネジ部2の上記直径よりは勿論、ステム部4に外接する上記円の直径や、シャンク部5の上記直径よりも大きくなるようにされている。なお、このテーパ部円筒面3bの後端とステム部4の先端とを結ぶテーパ部後端面3cは、軸線Oに沿った断面においてテーパ部円筒面3bに鈍角に交差するとともにステム部4の外周面に接する半径の大きな凹円弧等の凹曲線状をなすように形成されている。
また、軸線Oに沿った断面において上記ロッド側テーパ面3aが軸線Oに対してなすテーパ角αは、1°〜30°の範囲内とされており、望ましくは5°〜20°の範囲内とされ、本実施形態では10°とされている。なお、図1に示すように、このロッド側テーパ部3の軸線O方向の長さは雄ネジ部2よりは短く、さらにロッド側テーパ部3において上記テーパ部円筒面3bが軸線O方向に占める長さは、ロッド側テーパ面3aが軸線O方向に占める長さよりも短い。
一方、本発明の一実施形態の掘削工具に用いられる掘削ビットは、有底円筒状をなすビット本体11の底部が掘削部12として先端側に向けられ、この掘削部12と後端側に向けられる円筒状のスカート部13とが一体に形成されている。掘削部12の先端面には、その中央部に軸線Oに垂直で該軸線Oを中心とした円形のフェイス面12aが形成されるとともに、このフェイス面12aの外周には外周側に向かうに従い後端側に向かうように傾斜するゲージ面12bが形成され、これらフェイス面12aとゲージ面12bには超硬合金等の硬質材料よりなる掘削チップ14がそれぞれフェイス面12aおよびゲージ面12bに垂直に植設されている。
また、掘削部12の外周部には、ゲージ面12bに植設された掘削チップ14を避けるようにして、軸線O方向に延びる繰り粉の排出溝12cが周方向に間隔をあけて複数条形成されている。さらに、掘削部12の後端面となるスカート部13の底面には、軸線Oに沿って先端側に延びるブローホール15が形成されており、このブローホール15は途中で分岐して上記フェイス面12aと複数条の排出溝12cのうち少なくとも1つの底面とに開口している。なお、掘削部12の上記後端面は、このブローホール15の開口部を除いて軸線Oに垂直な平坦面とされ、また掘削部12の外周面は排出溝12cを除いて先端側に向かうに従い外周側に向かうように僅かに傾斜する軸線Oを中心とした円錐面状とされている。
さらに、スカート部13の内周には、先端側から後端側に向けて順に、掘削ロッドの雄ネジ部2の上記直径よりも内径の大きな先端側逃げ部13aと、雄ネジ部2がねじ込み可能な雌ネジ部13bと、やはり雄ネジ部2の上記直径よりも内径の大きな後端側逃げ部13cと、この後端側逃げ部13cに連なり後端側に向かうに従い内径が漸次拡径する上記軸線Oを中心とした円錐面状のビット側テーパ面13dとが形成されている。本実施形態では、このビット側テーパ面13dは、掘削ロッドの雄ネジ部2を雌ネジ部13bにねじ込んで雄ネジ部2の先端面が掘削部12の上記後端面に当接したときに、ロッド側テーパ部3のロッド側テーパ面3aとの間に僅かな間隔Wをあけて対向するように形成されている。
ここで、このビット側テーパ面13dが軸線Oに沿った断面において軸線Oに対してなすテーパ角βは、ロッド側テーパ面3aと同じく1°〜30°の範囲内とされており、望ましくは5°〜20°の範囲内とされ、本実施形態では10°とされていて、すなわちロッド側テーパ面3aがなすテーパ角αと等しくされている。また、上述のように雄ネジ部2を雌ネジ部13bにねじ込んだ状態で、これらロッド側テーパ面3aとビット側テーパ面13dとの間にあけられる間隔Wは、軸線Oに沿った断面におけるロッド側テーパ面3aとビット側テーパ面13dに垂直な方向の間隔として1mm以下の範囲とされるのが望ましく、本実施形態の掘削工具では0.53mmとされている。
さらに、本実施形態では、スカート部13の外周面は軸線Oを中心とした円筒面状とされており、ロッド本体1のロッド側テーパ部3の最大外径となる上記テーパ部円筒面3bの外径は、このスカート部13の外径以上とされており、本実施形態ではスカート部13の外径と略等しくされている。なお、掘削ビットの最大外径となるのは掘削部12のゲージ面12bに植設された掘削チップ14の外周端であり、この外周端に外接する軸線Oを中心とした円筒面の直径はテーパ部円筒面3bの外径よりも僅かに大きくされている。また、ビット本体11の外周面において掘削部12の後端とスカート部13の先端との間には、先端側に向かうに従い内周側に円錐面状に凹んだ後、軸線Oに沿った断面が凹曲線をなして外周側に切れ上がる環状のビット側くびれ部16が形成されている。
このような掘削ビットのスカート部13内周の雌ネジ部13bに掘削ロッドの雄ネジ部2がねじ込まれて、図6に示すように本実施形態の掘削工具が構成される。こうして構成された掘削工具および掘削ロッドにおいては、まずロッド本体1先端部の上記雄ネジ部2の後端側に、後端側に向かうに従い外径が漸次大きくなる軸線Oを中心とした円錐面状のロッド側テーパ面3aを有するロッド側テーパ部3が形成されていて、このロッド側テーパ部3の最大外径が、ロッド側テーパ部3よりも後端側のロッド本体1の外径よりも大きく、すなわちロッド本体1全体でも最大外径となるようにされている。従って、このロッド側テーパ部3により雄ネジ部2を高い強度と剛性で支持することができ、過剰な負荷が作用した場合でも雄ネジ部2の曲がりを抑制することができる。
また、上述のような節理が存在する地盤を掘削したときに、掘削ビットが節理に当たって万一雄ネジ部2が曲がってしまった掘削工具を掘削孔から引き抜く場合でも、このように外径が最も大きなロッド側テーパ部3が雄ネジ部2の後端側に形成されていることにより、節理への掘削孔開口部に最初に当たるのを、掘削ビットのビット本体11後端面ではなく、このロッド側テーパ部3のテーパ部後端面3cとすることができる。従って、このテーパ部後端面3cが開口部に引っ掛かっても雄ネジ部2には大きな抵抗が作用することがなく、ビット本体11の後端面が引っ掛かった場合のように雄ネジ部2が折損するのを抑制することができるとともに、ロッド側テーパ部3は高強度、高剛性であるのでテーパ部後端面3cからロッド本体1に折損が生じるのも抑制することができ、また引き抜きを容易とすることができる。
特に、本実施形態では、このロッド側テーパ部3の最大外径が、ビット本体11のスカート部13の外径以上とされているので、スカート部13がロッド側テーパ部3よりも外周側にはみ出して掘削孔の開口部に引っ掛かることがなく、雄ネジ部に大きな抵抗が作用するのを確実に防止することができる。しかも、ロッド側テーパ部3のテーパ部後端面3cは軸線Oに沿った断面が凹曲線状をなしており、またビット本体11の掘削部12の外周面は先端側に向かうに従い外周側に向かう円錐面状とされていて、これらの面が開口部に引っ掛かっても上記凹曲線や円錐面に案内されるように掘削工具が掘削孔から引き抜かれてゆくので、雄ネジ部2の折損を抑制して確実に掘削ビットごと掘削工具を回収することができるとともに、引き抜きがさらに容易となる。
そして、さらに本実施形態の掘削工具および掘削ロッドにおいては、ビット本体11のスカート部13内周の雌ネジ部13bの後端側に、後端側に向かうに従い内径が漸次拡径する軸線Oを中心とした円錐面状のビット側テーパ面13dが形成されており、雌ネジ部13bに雄ネジ部2をねじ込んだ状態では、このビット側テーパ面13dが掘削ロッドのロッド側テーパ面3aと間隔をあけて対向することになる。従って、上述のように雄ネジ部2に曲がりが生じて掘削ビットごと傾いたとしても、ビット側テーパ面13dがロッド側テーパ面3aに当接したところでビット本体11が支持され、それ以上雄ネジ部2が曲がることはないので、雄ネジ部2に折損が生じるのを抑制することができる。
しかも、このビット側テーパ面13dのロッド側テーパ面3aへの当接は、円錐面状のビット側テーパ面13dの最も拡径した後端部が部分的にロッド側テーパ面3aの後端側部分に接触することによる当接となり、当接面積を大きく確保することができる。このため、傾いた掘削ビットを強固に支持してより確実に雄ネジ部2の曲がりと折損を抑制することが可能となる。
さらに、本実施形態では、これらビット側テーパ面13dとロッド側テーパ面3aとが軸線Oに沿った断面において該軸線Oに対してなすテーパ角α、βが1°〜30°の範囲内とされており、これによっても雄ネジ部2の曲がりや折損を一層確実に抑制することができる。すなわち、これらのテーパ角α、βが1°よりも小さいと、ビット側テーパ面13dとロッド側テーパ面3aの軸線O方向の長さをよほど長くしなければ、上述のように当接面積を大きく確保することができなくなり、逆にこれらのテーパ角α、βが30°より大きいと、雄ネジ部2に曲がりが生じたときにビット側テーパ面13dとロッド側テーパ面3aを確実に当接させることができなくなるおそれがある。
なお、本実施形態の掘削工具では、上述のように雌ネジ部13bに雄ネジ部2をねじ込んだ状態で、ビット側テーパ面13dが掘削ロッドのロッド側テーパ面3aと間隔をあけて対向しているが、このねじ込み状態でビット側テーパ面13dとロッド側テーパ面3aとが互いに密着して対向するように構成されていてもよい。この場合にも、これらビット側テーパ面13dとロッド側テーパ面3aとの密着により、雄ネジ部2の曲がりや折損を抑制することができる。
さらに、これらビット側テーパ面13dとロッド側テーパ面3aとの少なくとも一方に他方と接触する凸部を設けて、ビット側テーパ面13dとロッド側テーパ面3aとが間隔をあけて対向するにしても、この凸部をビット側テーパ面13dとロッド側テーパ面3aの他方に点接触、または線接触、または面接触させることによりビット本体11を支持して雄ネジ部2の曲がりや折損を抑制するようにしてもよい。
1 ロッド本体
2 雄ネジ部
3 ロッド側テーパ部
3a ロッド側テーパ面
3b テーパ部円筒面
3c テーパ部後端面
4 ステム部
5 シャンク部
11 ビット本体
12 掘削部
13 スカート部
13b 雌ネジ部
13d ビット側テーパ面
14 掘削チップ
O ロッド本体1とビット本体11の軸線
α ロッド側テーパ面3aの軸線Oに対するテーパ角
β ビット側テーパ面13dの軸線Oに対するテーパ角
W ロッド側テーパ面3aとビット側テーパ面13dとの間隔

Claims (5)

  1. 軸線を中心とした有底円筒状のビット本体を有する掘削ビットと、上記軸線を中心とした軸状のロッド本体を有する掘削ロッドとを備え、上記ビット本体後端部の円筒状のスカート部内周には雌ネジ部が形成されるとともに、上記ロッド本体の先端部には上記雌ネジ部にねじ込まれる雄ネジ部が形成された掘削工具であって、
    上記スカート部内周の上記雌ネジ部よりも後端側には、後端側に向かうに従い内径が漸次拡径する上記軸線を中心とした円錐面状のビット側テーパ面が形成されるとともに、
    上記ロッド本体の上記雄ネジ部よりも後端側には、該雄ネジ部を上記雌ネジ部にねじ込んだ状態で上記ビット側テーパ面に対向して後端側に向かうに従い外径が漸次拡径する上記軸線を中心とした円錐面状のロッド側テーパ面を備えたロッド側テーパ部が形成されており、
    このロッド側テーパ部の最大外径が、該ロッド側テーパ部よりも後端側の上記ロッド本体の外径よりも大きいことを特徴とする掘削工具。
  2. 上記ビット側テーパ面と上記ロッド側テーパ面とは、間隔をあけて対向し、または互いに密着して対向し、または互いに間隔をあけて対向するとともに該ビット側テーパ面とロッド側テーパ面の少なくとも一方に設けられた凸部が他方のテーパ面に接触していることを特徴とする請求項1に記載の掘削工具。
  3. 上記ロッド側テーパ部の最大外径が、上記スカート部の外径以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の掘削工具。
  4. 上記ビット側テーパ面と上記ロッド側テーパ面とが上記軸線に対してなすテーパ角が、1°〜30°の範囲内とされていることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の掘削工具。
  5. 請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の掘削工具に用いられる掘削ロッドであって、
    上記軸線を中心とした軸状のロッド本体を有し、このロッド本体の先端部には雄ネジ部が形成されるとともに、この雄ネジ部よりも後端側には、後端側に向かうに従い外径が漸次拡径する上記軸線を中心とした円錐面状のロッド側テーパ面を備えたロッド側テーパ部が形成されており、
    このロッド側テーパ部の最大外径が、該ロッド側テーパ部よりも後端側の上記ロッド本体の外径よりも大きいことを特徴とする掘削ロッド。
JP2016033464A 2016-02-24 2016-02-24 掘削工具および掘削ロッド Active JP6615002B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016033464A JP6615002B2 (ja) 2016-02-24 2016-02-24 掘削工具および掘削ロッド

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016033464A JP6615002B2 (ja) 2016-02-24 2016-02-24 掘削工具および掘削ロッド

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017150223A JP2017150223A (ja) 2017-08-31
JP6615002B2 true JP6615002B2 (ja) 2019-12-04

Family

ID=59739577

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016033464A Active JP6615002B2 (ja) 2016-02-24 2016-02-24 掘削工具および掘削ロッド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6615002B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017150223A (ja) 2017-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4702525A (en) Conical bit
JP4954542B2 (ja) 掘削ロッド、掘削ビット及び掘削工具
EP3184729B1 (en) Excavation tool
AU2016204850B2 (en) Excavation tool
AU2014380995B2 (en) Percussive rock drill bit with flushing grooves
NO309954B1 (no) Skjærinnsats av hardmetall og fjell-borkrone for slagboring
AU2014227092B2 (en) Digging bit
JP6615002B2 (ja) 掘削工具および掘削ロッド
US10612375B2 (en) Bit retainer
EP2740884B1 (en) Rock bit tip and rock bit
JP5152022B2 (ja) 掘削工具
JP3402211B2 (ja) 掘削工具
JP2006241836A (ja) 継手構造およびこの継手構造を備える衝撃式掘削工具
JP2020076308A (ja) 短縮ノーズ部分を有するビットホルダー
JP6606848B2 (ja) 掘削工具
JP2006241837A (ja) 継手構造およびこの継手構造を備える衝撃式掘削工具
JP7026597B2 (ja) 掘削ビット
JP6589374B2 (ja) 掘削工具
JP2014196615A (ja) 掘削ビット及びこれに用いられる掘削チップ
JP2022529100A (ja) ドリルストリングロッド
WO2017057716A1 (ja) 掘削工具
JP2014185477A (ja) 掘削ビット
JP2014185478A (ja) 掘削ビット
JP2018044285A (ja) 掘削工具

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160324

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181011

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190624

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190702

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190820

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191008

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191105

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6615002

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250