JP6613589B2 - 高強度、高磁束密度のFe系金属板及びその製造方法 - Google Patents

高強度、高磁束密度のFe系金属板及びその製造方法 Download PDF

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本発明は、電動機、発電機、変圧器などの電磁部品に用いる応力負荷の大きい磁心の用途に好適であり、これらの磁心の小型化やエネルギー損失低減に貢献できる、高強度で高磁束密度のFe系金属板に関する。
従来から、電動機、発電機、変圧器などの磁心には、ケイ素鋼板が用いられている。ケイ素鋼板に求められる特性は、交番磁界中で磁気的なエネルギー損失(鉄損)が少ないこと、及び、実用的な磁界中で磁束密度が高いことである。これらを実現するには、電気抵抗を高め、かつ、磁化容易方向であるα−Fe相の<100>軸を、使用する磁界方向に集積させることが有効とされている。
特に、圧延面内にα−Fe相の{100}面を高集積化すると、<100>軸が圧延面内に集積するようになり、同じ磁界を印加した場合、より高い磁束密度が得られるため、ケイ素鋼板の板面に平行に{100}面を高集積化することを目的とした技術が種々開発されている。
本発明者らも先に特許文献1、2において、α−γ変態を生じ得る組成のFe又はFe合金からなる母材金属板の少なくとも一方の表面に、Si、Alなどのフェライト生成元素を含有する金属層を形成し、次に、この母材金属板をそのα−γ変態点(A3点)まで加熱して、フェライト生成元素を母材金属板中に拡散させて、{200}面集積度が25%以上、{222}面集積度が40%以下のαFe単相の合金領域を形成し、さらに母材金属板をA3点以上の温度まで加熱して、合金領域をα相に維持しながら、{200}面集積度を増加させ、{222}面集積度を低下させ、冷却後に、板表面に対するα相の{200}面集積度が30%以上で{222}面集積度が30%以下であるような高い磁束密度を有するFe系金属板を得る技術を提案している。
一方、電動機の駆動システムの発達により、駆動電源の周波数制御が可能となり、可変速運転や商用周波数以上での高速回転を行う電動機が増加している。このような高速回転を行う電動機では、ロータのような回転体に作用する遠心力は回転半径に比例し、回転速度の2乗に比例して大きくなるため、特に中・大型の高速電動機のロータに用いられる磁心としては、高強度であることが必要となる。
しかし、特許文献1、2では、高い磁束密度を確保したうえで、Fe系金属板の高強度化を同時に達成する手段は開示されていない。
これに対し、単一構造の鋼板では達成できない複数の機能を一つの鋼板で達成するために、複層構造の鋼板として、各層に目的とする個々の機能を担わせるようにすることが、特許文献3、4などで知られている。
特許文献3では、炭素鋼と合金鋼の一方又は両方からなる複数の鋼板が積層され一体化している積層鋼板であって、前記積層鋼板の鋼板面と板厚中心の両方におけるα−Fe相またはγ−Fe相の一方または両方の、鋼板面に対する{222}面集積度が60%以上99%以下で、{200}面集積度が0.01%以上15%以下とすることによって、積層鋼板の{222}面集積度を著しく高くして、積層鋼板の加工性を向上させるとともに、積層鋼板の各層の種類を選択することにより、高強度化、耐肌荒れ性の向上、耐食性の向上を合わせて実現できる技術が開示されている。
特許文献4では、内層の方向性電磁鋼板の両面を無方向性電磁鋼板で挟んで表層とした3層クラッド構造とし、表層である無方向性電磁鋼板については、Si:2〜7質量%およびAl:3質量%以下を、(Si+Al)≧4質量%を満足する範囲で含有する組成とし、一方内層である方向性電磁鋼板については、Si:5質量%以下およびAl:0.5質量%以下を含有する組成とすることにより、高磁束密度と高周波低鉄損を両立させた電磁鋼板が開示されている。
しかしこれらの文献でも、高磁束密度を確保するという課題と高強度化という課題を同時に解決するFe系金属板は示されていない。
特許第5136687号公報 特許第5533801号公報 特開2009−256734号公報 特開2010−132938号公報
以上のような従来技術に鑑み、本発明は、高い磁束密度と高強度を有するFe系金属板を提供することを目的とする。
特許文献1、2に開示のFe系金属板では、板表面から板内部までα−Fe単相よりなり、{200}に配向した粗大粒で構成され易いため、必ずしも強度が高いものとはいえなかった。そこで、本発明者らは、磁気特性と強度を両立するために、Fe系金属板内部の中心層を特許文献1、2のような{200}面集積度が高い領域として高磁束密度を確保し、表層をα−γ変態系領域のままとして強度を高めた領域とする3層構造のFe系金属板とすることを着想し本発明に到達した。
そのような検討の結果なされた本発明の要旨は、以下のとおりである。
(1) 板厚方向に組成が異なる複数の領域を層状に有し、Feを70質量%以上含有するFe系金属板において、
板厚方向中心から両側に、Al、Cr、Ga、Ge、Mo、Nb、Sb、Si、Sn、Ti、V、W、Znの少なくとも1種以上のフェライト生成元素が合金化されて濃化した濃化領域を有し、その外側に前記フェライト生成元素が濃化していない非濃化領域を有し、
前記非濃化領域は、金属板全体に対する質量%で、Si:1.5%以上3.5%以下、Al:0.5%以上3.0%以下の1種又は2種と、Mn:2.5%以上6.5%以下、Ni:2.5%以上6.5%以下の1種又は2種で、MnとNiを含有する場合は合計で2.5%以上6.0%以下を含有し、
前記濃化領域のうちの少なくとも板厚方向中心から両側に合計で3/10板厚の領域あるいは前記濃化領域の全部の領域がα−Fe単相成分系の組成で、その外側の領域がα−γ変態を生じ得る成分系の組成であり、
少なくとも板厚方向中心から両側に合計で1/2板厚の領域が、平均結晶粒径が8μm超の粗大粒である領域であり、
前記粗大粒領域における{200}面集積度が30%以上99%以下であり、
前記粗大粒領域の外側の板表面から少なくとも1/10板厚の領域が、平均結晶粒径が8μm以下の細粒組織である
ことを特徴とするFe系金属板。
(2)前記少なくとも1/2板厚の領域を占めている結晶粒の表面が、板の表面を形成することなく、板厚方向について一方の板表面側の粒界ともう一方の板表面側の粒界がいずれも前記細粒組織との境界となっていることを特徴とする上記(1)に記載のFe系金属板。
(3) 板厚方向に組成が異なる複数の領域を層状に有し、Feを70質量%以上含有するFe系金属板の製造において、
質量%で、Si:1.5%以上3.5%以下、Al:0.5%以上3.0%以下の1種又は2種と、Mn:2.5%以上6.5%以下、Ni:2.5%以上6.5%以下の1種又は2種で、MnとNiを含有する場合は合計で2.5%以上6.0%以下と、Feを70%以上含有し、常温でα相であるα−γ変態成分系の組成よりなる金属板の少なくとも表層に歪を導入した2枚の金属板素材を準備し、
金属板素材の間にAl、Cr、Ga、Ge、Mo、Nb、Sb、Si、Sn、Ti、V、W、Znの少なくとも1種以上のフェライト生成元素よりなる層を介在させて金属板素材を積層して積層金属板とし、
該積層金属板をα−γ変態点以上の温度で熱処理し、フェライト生成元素を前記金属板素材の内部へ拡散させる
ことを特徴とする上記(1)または(2)に記載のFe系金属板の製造方法。
本発明によれば、従来の軟磁性鋼板では達成できない高い磁束密度を有するとともに、高強度を有するFe系金属板を提供することができる。
本発明は、Fe系金属板において、板厚方向中心部にフェライト生成元素が合金化されて濃化した領域を有し、その領域を含む領域が平均結晶粒径が8μm超の粗大粒である領域で、その領域の外側が細粒組織の領域であり、中心部の粗大粒領域が高い{200}面集積度を有するようにして、高い磁束密度を確保するとともに、表層部の細粒組織によって高い強度を有する金属板としたものである。
以下、本発明のFe系金属板について、個々の条件の限定理由及び好ましい条件、製造方法について説明する。
なお、以下の記載において、元素の含有量の%は質量%を意味するものとする。また、本発明で濃化領域や変態挙動を判断するための元素分布は、金属板の板厚方向の断面を、例えばEPMAを用いて線分析やマッピングを行うことで決定できる。
(金属板の層構成)
本発明のFe系金属板は、板内部に形成されるフェライト生成元素が層状に濃化した濃化領域と、その外側のフェライト生成元素が濃化していない非濃化領域からなる。
すなわち、板厚方向に(非濃化領域)−(濃化領域)−(非濃化領域)の積層構成となる。
ここで、フェライト生成元素は、Al、Cr、Ga、Ge、Mo、Nb、Sb、Si、Sn、Ti、V、W、Znの少なくとも1種以上の元素を示し、その濃化領域は、フェライト生成元素の濃度が金属板表層部の濃度の1.1倍以上である領域とする。
後述するように、α−γ変態を生じ得る成分系(α−γ変態系)の組成を有する金属板を素材として濃化領域を形成するため、フェライト生成元素の濃化領域の一部あるいは全部の領域は、α−Fe単相成分系の組成となり、それ以外の領域はα−γ変態系の組成となる。
本発明では、その領域がα−Fe単相の組成であるかα−γ変態系の組成であるかは、その領域に含有される元素量に基づき、下記(1)式を満たす場合をα−Fe単相の組成と判断し、下記(2)式を満たす場合をα−γ変態系の組成と判断する。
45×[Si]+88×[Al]−20×[Mn]−18×[Ni]−75≧0 ・・・(1)式
45×[Si]+88×[Al]−20×[Mn]−18×[Ni]−75<0 ・・・(2)式
ここで、[]付き元素はそれぞれの元素の質量%での含有量を表す。
また、少なくともα−Fe単相成分系の領域は、平均結晶粒径8μm超の粗大粒である領域であり、その外側は板表面から少なくとも1/10板厚の領域まで平均結晶粒径が8μm以下の細粒組織の領域である。
前記粗大粒である領域は、板厚方向に、単一の結晶粒で形成されている(すなわち、粗大粒の層が板厚方向に1つの結晶粒の層によって1層として構成されている)かあるいは複数の結晶粒によって形成されている(すなわち、粗大結晶粒の層が板厚方向に2以上の結晶粒の層によって構成されている)。
粗大粒である領域が1層の結晶粒によって構成されている場合は、その結晶粒の表面は、板の表面を形成することなく、かつ、板厚方向について、一方の板表面側の粒界ともう一方の板表面側の粒界が、前記細粒組織との境界を形成している。
粗大粒である領域が板厚方向に1つの結晶粒によって構成されている場合は、{100}面の方位集積度が高まるため、磁束密度が向上するという効果がある。
前記濃化領域、α−Fe単相成分系及び粗大粒領域は、後述するように、フェライト生成元素の層を2枚のFe系金属板素材の間に挟んだ積層体の熱処理により形成するため、それぞれの領域の大きさは、Fe系金属板素材の組成や熱処理条件によって変化することになり、濃化領域、α−Fe単相成分系の領域及び粗大粒領域のそれぞれの領域の境界が一致するものではない。特に、粗大粒領域は、濃化領域、α−Fe単相成分系の領域を超えて成長しやすい。本発明では、粗大粒領域の成長を調整し、表層部に細粒組織の領域を残して金属板の強度を高めることを特徴の一つとしている。
(フェライト生成元素の非濃化領域の組成)
Fe系金属板の表層部に存在するフェライト生成元素の非濃化領域は、基本的には、多層構造の本発明のFe系金属板を製造する際に用いた金属板素材の組成であり、常温でα相であるα-γ変態成分系の組成を有する。内部領域の一部には、フェライト生成元素が合金化されて、その濃度が板表層の濃度の1.1倍未満の範囲で濃化された領域を含んでいる。
この非濃化領域の組成はFe系金属板の両方の側で同じであることが好ましいが、それぞれの面で求められる性能が異なるなどの理由で、組成が異なっていてもよい。
非濃化領域の組成は特に限定されるものではないが、金属板全体の平均組成で、70%以上のFeを含有するものとする。
特に、表層部のフェライト生成元素の非濃化領域に細粒組織を形成するためには、MnやNiなどのγ安定化元素を含有させ、Fe系金属板全体に対する割合で、Si:1.5%以上3.5%以下、Al:0.5%以上3.0%以下の1種又は2種と、Mn:2.5%以上6.5%以下、Ni:2.5%以上6.5%以下の1種又は2種を含有する常温でα相であるα-γ変態成分系の組成を有するのが好ましい。
ここで、各元素の含有量を上記のように定めたのは下記の理由による。
Mnの含有率は2.5%以上6.5%以下とする。2.5%未満であると、細粒組織を得ることができない。6.5%超であると、磁束密度が低下する。2.5%以上4.5%以下が好ましい。
Niの含有率は2.5%以上6.5%以下とする。2.5%未満であると、細粒組織を得ることができない。6.5%超であると、磁束密度が低下する。2.5%以上5%以下が好ましい。
Siの含有率は1.5%以上3.5%以下とする。1.5%未満であると、細粒組織を得ることができない。3.5%超であると、α単相成分となり、集合組織を{100}に揃えることが出来ない。2.0%以上3.5%以下が好ましい。
複数種類のγ安定化元素を含有させる場合は、元素の含有率の合計を2.5%以上6.0%以下とするとよい。
(フェライト生成元素の濃化領域の組成)
Fe系金属板の中心部に存在するフェライト生成元素の濃化領域の組成は、フェライト生成元素の非濃化領域の組成に、フェライト形成元素の組成を加えたものである。
また、この濃化領域の一部の領域あるいは全部の領域がα−Fe単相成分系の組成となる。
(α−Fe単相成分系の領域の厚さ)
α−Fe単相成分系の領域の板厚方向の厚さは、中心部の{100}面に配向した粗大粒の領域を必要な厚さで形成して、板全体の磁束密度を確保するために重要である。
そのため、α−Fe単相成分系の領域の板厚方向の厚さは、金属板素材の組成やフェライト生成元素の濃化の程度により変化するが、少なくとも板中心から両側に合計で板厚の3/10の厚さ(すなわち3/10板厚)の領域とする。この領域の厚さが、3/10板厚未満では必要な粗大粒の領域を確保することが困難になる。
(Fe系金属板の厚さ)
Fe系金属板の厚さは、0.02mm超6mm以下であることが好ましい。厚さが0.02m以下であると、積層させてコアを作製する際に非常に多くのFe系金属板を用いることとなり、積層に伴う空隙の発生頻度が高くなる。この結果、高い磁束密度を得にくくなる。また、厚さが6mmを超えていると、広く合金化領域を形成することが困難になり、α−Fe相(粗大粒領域)の{200}面集積度を十分に向上させることが困難になる。
(Fe系金属板の組織)
Fe系金属板は、少なくとも板中心から板厚方向両側に合計で板厚の1/2の厚さ(すなわち1/2板厚)の領域が、平均結晶粒径が8μm超の粗大粒である領域で構成される。また、粗大粒領域は、{200}面集積度が30%以上99%以下である{200}集合組織を有する。
電気抵抗の増加に伴う鉄損の低減を目的として、鋼板にAl及びSiを含有させても、磁歪の影響により、それだけでは鉄損を十分に低減することは困難であるが、粗大粒領域の厚さと{200}面集積度を上記の範囲内とすることで、磁束密度を高めて良好な鉄損を得ることができる。
なお、{200}面集積度の測定は、MoKα線によるX線回折で行うことができる。詳細に述べると、各試料について、試料表面に対して平行なα−Fe結晶のある11の方位面({110}、{200}、{211}、{310}、{222}、{321}、{411}、{420}、{332}、{521}、{442})の積分強度を測定し、その測定値それぞれを、ランダム方位である試料の理論積分強度で除して合計した値に対する{200}強度の比率を百分率で求める。
たとえば、{200}強度比率では、以下の(3)式で表される。
{200}面集積度=[{i(200)/I(200)}/Σ{i(hkl)/I(hkl)}]×100
・・・(3)式
ただし、記号は以下のとおりである。
i(hkl):測定した試料における{hkl}面の実測積分強度
I(hkl):ランダム方位をもつ試料における{hkl}面の理論積分強度
Σ :α−Fe結晶の11の方位面についての和
ここで、ランダム方位を持つ試料の積分強度は、試料を用意して実測して求めてもよい。
また、粗大粒の領域の外側の領域であって、それぞれの面における板表面から少なくとも1/10板厚までは、板表面まで達する平均結晶粒径が8μm以下の細粒組織で構成される。
この細粒組織で構成される領域の厚さが1/10板厚未満であると、強度向上の効果が得られない。
ここで注意すべきは上記平均結晶粒径の測定方法である。
本発明における平均結晶粒径は板厚方向の粒径を考慮する必要はない。これは、例えば金属板自体が薄かったり、特に製造方法や元素分布設計などにより粗大粒組織である層や細粒組織である層の厚さが薄かったり、製造方法によっては結晶粒の成長方向に偏りがある状況では、板厚方向の結晶粒径は小さくとも金属板表面に平行な断面での結晶粒径さえ粗大化できれば本発明の目的を達成できるからである。
このような状況でも本発明で必要とする結晶粒径を規定するため、本発明では板厚断面観察において板表面と平行な方向のみでの切断法によって平均結晶粒径を決定する。この測定を板厚方向位置について複数実施することで、板厚方向についての平均結晶粒径の変化も把握することができ、上記平均結晶粒径が8μm超の領域や上記平均結晶粒径が8μm以下の領域の厚さも同時に決定できる。
本発明では、以上のように、Fe系金属板の中心部を{100}に配向した粗大粒とし、表層部を細粒組織とすることにより、高磁束密度と高強度を両立させることができる。
続いて、本発明のFe系金属板の製造方法の一例について説明する。
以下に説明する方法では、特許文献1、2に記載された製造方法と同様に、Fe系金属板をA3点以上に加熱後冷却する熱処理を施して、熱処理の過程でフェライト生成元素を金属板内部に拡散させ、フェライト生成元素の濃化したα−Fe単相成分系の領域を形成し、熱処理後に{200}面集積度を高める技術を用いる。
その際、フェライト生成元素を板中心部から表面に向かって拡散させ、熱処理後に板中心部に{200}面集積度を高めた粗大粒の領域を形成するとともに、板表層部のフェライト生成元素が濃化していないα-γ変態成分系の領域では、熱処理の際のγ-α変態を利用して細粒組織を形成する。
以下、金属板素材の準備、該金属板素材の積層一体化、一体とした積層金属板の熱処理の順で説明する。
(金属板素材の作成)
まず、Feを70質量%以上含有し、常温でα相であるα−γ変態成分系の組成よりなり、少なくとも表層部に歪を導入した2枚の金属板素材を準備する。
金属板素材の組成は、前述のフェライト生成元素の非濃化領域で説明した組成とする。金属板の組成は2枚同じであるほうが好ましいが、異なる組成の金属板を用いることもできる。
金属板素材として表層に歪を導入したものを用いるのは、金属板素材の再結晶の際に、圧延面に平行な面が{100}に配向した結晶粒を多数発生させ、α−Fe単相の{200}面集積度を向上させるためである。
導入される歪としては、例えば、転位密度で1×1015m/m3以上1×1017m/m3以下の範囲とすることが好ましい。
このような歪を生じさせる方法は特に限定されないが、例えば、高い圧下率、特に97%以上99.99%以下の圧下率で冷間圧延を施すことが好ましい。また、冷間圧延によって、0.2以上のせん断歪を生じさせてもよい。せん断歪は、たとえば冷間圧延時に上下の圧延ロールを互いに異なる速度で回転させれば生じさせることができる。この場合、上下の圧延ロールの回転速度の差が大きいほど、せん断歪が大きくなる。せん断歪の大きさは、圧延ロールの直径と回転速度の差とから算出することができる。
(金属板素材の積層)
次いで、2枚の金属板素材を、歪を導入した側が内側になるように配置し、間にAl、Cr、Ga、Ge、Mo、Nb、Sb、Si、Sn、Ti、V、W、Znの少なくとも1種以上のフェライト生成元素よりなる層を介在させて金属板素材を積層して積層金属板を形成する。
積層される金属板素材の間にフェライト生成元素よりなる層を介在させる方法としては、(i)金属板素材の表面にフェライト生成元素を付着させて皮膜を形成する方法と、(ii)フェライト生成元素よりなる薄板や箔を用いる方法がある。
上記(i)の方法の場合、フェライト生成元素を付着させる金属板素材は、一方だけでもよいし両方でもよい。フェライト生成元素の金属板への付着は、溶融めっき法、電気めっき法、ドライプロセス法、圧延クラッド法等によって実施でき、いずれの方法で付着を行ってもよい。
金属板に付着させるフェライト生成元素の付着厚さ(両方の金属板の場合は合計の付着厚さ)は、0.05μm以上であることが望ましい。厚さが0.05μm未満では、後述の熱処理工程において十分な厚さと高い{200}面集積度を有する粗大粒を得ることができない。
フェライト生成元素の皮膜を形成した金属板素材は、金属板素材の間に皮膜が配置されるように積層して一体化し、積層体(積層金属板)とする。
上記(ii)の方法の場合は、フェライト生成元素よりなる薄板や箔を別途準備し、この薄板あるいは箔が2枚の金属板素材の間に来るように配置してこれらを積層して一体化し、積層体とする。
この方法は、フェライト生成元素のうちで、Alなどの加工が容易で、薄板が作成しやすい元素に適している。Siなどの加工が困難な元素は(i)の方法を用いる。
作製した積層体は、最終的には後述する熱処理により各金属板素材を相互拡散による金属結合によって一体化するが、各金属板素材を単に重ねて熱処理しただけでは、各金属板の向かい合った表面の間の空隙が熱処理後も残存して、金属板の一体化が阻害されやすい。このため、熱処理前に低温で圧着させたり、放電により金属板を接合したりしてもよい。熱処理時の各金属板の積層空隙の酸化や窒化を防ぐには、空隙を真空にして予め酸素や窒素を表面付近から除去した上で積層体周囲をシールして外部雰囲気からの酸素や窒素の侵入を防ぐことや、熱処理雰囲気を不活性ガスとすることも有効である。さらに熱処理時には積層方向に荷重をかけることも効果的である。
(積層体の熱処理)
上記のように準備された積層体に熱処理を施し、金属板素材の間に形成されたフェライト生成元素を各金属板内に拡散させると同時に、各金属板の元素も相互に拡散させて、各金属板を一体化する。それと同時に、各金属板の再結晶とα−γ変態を利用して、重ね合わせ面から両側の領域に粗大粒で構成され、かつ{200}面集積度の高い層を形成する。また、粗大粒の外側の領域に微細組織を形成する。
以上のようにするためには、上記積層体を、金属板がA3点以上になるまで加熱するのが好ましい。そうすれば、A3点以上からの冷却の過程でのγ相からα相への変態に伴い、{200}面方位であるα相粒が優先的に成長するため、{200}面集積度を増加させることができる。
このメカニズムについては特許文献1および2に詳しく述べられており、ここでは、フェライト生成元素としてAlを用いた場合を例に、本発明における熱処理条件例の範囲とともに簡単に説明しておく。
積層体を加熱すると、冷延加工が施されていた金属板素材は再結晶を開始する。金属板が再結晶する際、高い加工歪みが付与されている場合には、再結晶後に{100}に配向した集合組織が形成される。また、昇温につれてAlは金属板内部に拡散して鉄と合金化されるが、合金化した領域ではα−Fe単相成分となり、その領域ではγ相からα相に変態していく。その際、積層体内部に形成された{100}集合組織の配向を引き継いで変態するため、合金化した領域でも{100}に配向した組織が形成される。
この結果、合金化された領域では、α−Fe単相の{200}面集積度が25%以上50%以下となり、それに応じて{222}面集積度が1%以上40%以下となった組織が形成される。
積層体をさらにA3点以上1300℃以下の温度に加熱、保持する。
すでにα単相成分となっている領域では再結晶で生じた{100}方位粒はそのまま保存され、その領域の中で{100}方位粒が優先成長して、{200}面集積度が増加する。この時、α単相組成でない領域(元の金属板素材の表層側領域)はα相からγ相に変態する。
この温度域で保持すると、Alの拡散に伴いα−Fe単相組成の領域は金属板素材の表層側に広がっていく。このため元の金属板素材の表層側領域でγ相に変態していた領域は、中心側領域から再びα相に変態していく。その際、すでにα−Fe単相組成となって{100}方位粒が優先成長しているα−Fe相領域の結晶粒がγ相側に柱状に成長する。このためγ相はα単相領域の結晶方位を引き継ぐかたちで変態して平均結晶粒径が8μm超の粗大粒組織が形成される。
しかし、保持温度を高く、又は、保持時間を長くし過ぎると、冷却前にγ相からα相への変態が進行し易くなり、保持後の冷却時に、粗大粒組織の外側に細粒組織が形成されなくなるので、金属板素材の成分組成に応じて、保持温度(A3点未満を含む温度)及び保持時間を調整し、Alの拡散、{100}粒への配向及び{100}粒の粒成長を止める。
この熱処理での昇温後の保持温度は、1300℃以下とするのが好ましい。1300℃を超える温度で加熱しても磁気特性に対する効果は飽和する。また、加熱保持時間は、保持温度に到達後直ちに冷却を開始(その場合、実質的には0.01秒以上保持される)してもよいし、600分以下の時間で保持して冷却を開始してもよい。600分を超えて保持しても効果が飽和する。
この条件を満たすと、{200}面配向の芽の高集積化がより進行し、より確実に冷却後にα−Fe単相の{200}面集積度を30%以上とすることができる。
加熱・保持後、Alが合金化されていない領域が残った状態で冷却すると、合金化していない領域は、Mnなどの相変態時の粒界の移動速度を遅らせる元素を含有しているので、γ相からα相への変態が進行し難くなり、通常は、冷却の際のγ相からα相への変態のときに、{100}に配向する結晶が大きく成長するが、結晶成長が止まり、又は、結晶成長の進行が遅くなり、合金化していない外側のα-γ変態成分系の領域では冷却時のγからαへの変態にともない細粒組織となる。
拡散処理後の冷却の際、冷却速度は、特に限定されてないが、0.1℃/sec以上500℃/sec以下が好ましい。
なお、本発明は、粗大粒組織の外側を細粒組織とするものであり、板全体にわたりα−Fe単相の{200}面集積度を向上させるものでないため、積層体を、金属板素材のA3点まで加熱することで、Al合金化した領域の{200}面集積度が30%以上99%以下となる場合は、積層体をA3点未満で保持してもよく、又は、積層体を1300℃以下の温度に加熱、保持する工程を省略してもよい。
また、上記熱処理後に、粗大粒組織が1層の結晶粒で構成されるか、2層以上の結晶粒で構成されるかは、積層体の熱処理の際の保持温度や保持時間によって変化する。
特に、粗大粒組織を1層の結晶粒で構成させるには、高温で長時間保持し、少なくともA3点以下までの冷却を徐冷とするなどして、高温で中心部の結晶粒を大きく成長させるようにする。
その際の条件は、成分やそれまでの熱履歴に応じた析出物分布状態、加工なども含めた組織形態などに依存するため、一律に決められるものではないが、1層となる現象は、一般的な粒成長および変態挙動の制御に基づくものであり、本金属板での板厚方向の元素濃度変化やそれに起因する冷却時の変態の進行速度の差などを考慮し、さらに数回の試行結果を参考にして必要な条件を設定することは当業者であれば容易なことである。
以上により、中心部が、{200}面集積度が30%以上99%以下の領域を有する粗大粒でα−Fe単相の領域で構成され、表層部が細粒組織の領域で構成されたFe系金属板が得られる。
以上のように構成される本発明のFe系金属板について、実施例によりさらに詳しく説明する。
[実施例1]
金属板素材用として表1のNo.1〜28に示す成分系(残部はFe及び不可避不純物)のFe系金属を用意した。各成分系のA3点を表1に示した。
まず、真空溶解によってそれぞれの組成を有するインゴットを溶製した後に、熱延と冷延によって所定の厚みに加工した。
熱延では1200℃に加熱した厚み250mmのインゴットを厚み56mm〜3mmまで薄肉化した。3mmまで薄肉化した熱延板については、表面からスケールを除去した後に、0.45mmまで冷延してから窒素ガス中で800℃×600秒の熱処理を施して再結晶させて歪を取り除いた。56mm〜5mmの熱延板の表面スケールも除去した。続いて、最終冷延によって、板厚56mm〜0.45mmから板厚0.84mm〜0.011mmまで薄肉化した。
表2に、作製した金属板素材の最終冷延の冷延前板厚、冷延後板厚、および、冷延圧延率を記載した。
それぞれの金属板に、フェライト形生成元素としてAlを溶融めっき法によって付着させて皮膜を形成した。また、1部の金属板には皮膜の代わりにAlの薄板や箔を用いた。
表2に、付着厚さ(薄板や箔の厚さ)、フェライト系生成元素の積層方法(皮膜か、薄板によるか)を記載した。
フェライト生成元素を付着させた金属板の付着層の上にフェライト生成元素を付着させていない金属板を積層し、真空加熱圧着により両者を接合して積層体とした。また、一部は、2枚のフェライト生成元素を付着させていない金属板の間にフェライト生成元素の薄板あるいは箔を挿入して積層して同様に積層体とした。その積層体を熱処理して製品板となるFe系金属板を製造した。熱処理条件を同じく表2に示した。
積層体の熱処理にはゴールドイメージ炉を用い、プログラム制御により昇温速度を10℃/分とし、加熱温度およびその温度での保持時間を表2に記載の条件で制御した。昇温、保持の間は10-3Paレベルまで真空引きした雰囲気中で行なった。積層体の冷却時には、Arガスを導入して流量の調整によって100℃/分の冷却速度で冷却した。
得られた製品板から種々の試験片を作製して、以下の測定を行い、結果を表3に記載した。
製品板の板厚、結晶粒径、粗大粒組織と細粒組織の厚さ及び粗大粒組織の層構成は、製品板の断面の組織観察から求めた。
また全面が8μm超の領域または全面が8μm以下の組織である場合は、それぞれ細粒組織と粗大粒組織が存在しないのでその厚さの欄は「−」とした。
なお、その際に金属板間の接合状態を組織写真から判定したが、各層間に隙間等が見られなかった。
フェライト生成元素の濃化領域の厚さは、製品板の板厚方向の断面をEPMAを用いて、フェライト生成元素の濃度プロファイルを線分析により求め、金属板表層部の濃度の1.1倍以上である範囲を領域の厚さとした。
粗大粒組織の領域における板厚方向の{200}面集積度は、板厚方向の結晶組織を観察し、平均結晶粒径に相当する厚さに板厚方向で分割したそれぞれの領域で前述したX線回折法にて測定した。板厚方向でのX線の各測定面を出す方法には、製品板表面からエメリー紙による機械研磨と化学研磨を繰り返す方法を用いた。
磁気特性については、5000A/mの磁化力に対する磁束密度B50及び飽和磁束密度Bsを測定した。磁束密度B50の測定では、SST(Single Sheet Tester)を用い、測定周波数を50Hzとした。飽和磁束密度Bsの測定では、VSM(Vibrating Sample Magnetometer)を用い、0.8×106A/mの磁化力を印加した。そして、飽和磁束密度Bsに対する磁束密度B50の比率B50/Bsを算出した。
引張り強度については、圧延直角方向にJIS Z2201に記載の5号引張試験片を採取し、JIS Z2241に記載の試験方法に従って、引張試験を行い、引張強度を評価した。
表3より、本発明の条件を満たすFe系金属板は、磁気特性と強度に優れていることが確認された。また、本発明に従った製造方法によれば、本発明の条件を満たすFe系金属板が製造できることが確認された。
Figure 0006613589
Figure 0006613589
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[実施例2]
本実施例では、フェライト生成元素としてZn、Sn、Si、Ti、Mo、V、Cr、W、Ti、Ge、Sb、Nbのいずれかの元素を用いた場合の例を示す。
表1に示される素材を用い、実施例1と同様に金属板素材を作製した。ただし、最終冷延の圧延率は98%(冷延前板厚:5mm、冷延後板厚:0.1mm)の一定とした。また、一部比較例として、表4に示す板厚の金属板素材も作製した。
作製した金属板素材に、Zn、Sn、Si、Ti、Mo、V、Cr、W、Ti、Ge、Sb、Nb、Niのいずれかの元素を付着させて皮膜を形成した。Sn、Znでは溶融めっき法により皮膜し、その他の金属については、蒸着法で皮膜した。
得られた金属板を用いて積層体を構成し、その積層体を実施例1と同様に熱処理して製品板とした。製造条件を表4に示した。
得られた製品板から種々の試験片を作製して、実施例1と同様に種々の測定を行い、結果を表5に記載した。
表5より、本発明の条件を満たすFe系金属板は、磁気特性と強度に優れていることが確認された。また、本発明に従った製造方法によれば、本発明の条件を満たすFe系金属板が製造できることが確認された。
Figure 0006613589
Figure 0006613589

Claims (3)

  1. 板厚方向に組成が異なる複数の領域を層状に有し、Feを70質量%以上含有するFe系金属板において、
    板厚方向中心から両側に、Al、Cr、Ga、Ge、Mo、Nb、Sb、Si、Sn、Ti、V、W、Znの少なくとも1種以上のフェライト生成元素が合金化されて濃化した濃化領域を有し、その外側に前記フェライト生成元素が濃化していない非濃化領域を有し、
    前記非濃化領域は、金属板全体に対する質量%で、Si:1.5%以上3.5%以下、Al:0.5%以上3.0%以下の1種又は2種と、Mn:2.5%以上6.5%以下、Ni:2.5%以上6.5%以下の1種又は2種で、MnとNiを含有する場合は合計で2.5%以上6.0%以下を含有し、
    前記濃化領域のうちの少なくとも板厚方向中心から両側に合計で3/10板厚の領域あるいは前記濃化領域の全部の領域がα−Fe単相成分系の組成で、その外側の領域がα−γ変態を生じ得る成分系の組成であり、
    少なくとも板厚方向中心から両側に合計で1/2板厚の領域が、平均結晶粒径が8μm超の粗大粒である領域であり、
    前記粗大粒領域における{200}面集積度が30%以上99%以下であり、
    前記粗大粒領域の外側の板表面から少なくとも1/10板厚の領域が、平均結晶粒径が8μm以下の細粒組織である
    ことを特徴とするFe系金属板。
  2. 前記少なくとも1/2板厚の領域を占めている結晶粒の表面が、板の表面を形成することなく、板厚方向について一方の板表面側の粒界ともう一方の板表面側の粒界がいずれも前記細粒組織との境界となっていることを特徴とする請求項1に記載のFe系金属板。
  3. 板厚方向に組成が異なる複数の領域を層状に有し、Feを70質量%以上含有するFe系金属板の製造において、
    質量%で、Si:1.5%以上3.5%以下、Al:0.5%以上3.0%以下の1種又は2種と、Mn:2.5%以上6.5%以下、Ni:2.5%以上6.5%以下の1種又は2種で、MnとNiを含有する場合は合計で2.5%以上6.0%以下と、Feを70%以上含有し、常温でα相であるα−γ変態成分系の組成よりなる金属板の少なくとも表層に歪を導入した2枚の金属板素材を準備し、
    金属板素材の間にAl、Cr、Ga、Ge、Mo、Nb、Sb、Si、Sn、Ti、V、W、Znの少なくとも1種以上のフェライト生成元素よりなる層を介在させて金属板素材を積層して積層金属板とし、
    該積層金属板をα−γ変態点以上1300℃以下の温度で熱処理し、フェライト生成元素を前記金属板素材の内部へ拡散させる
    ことを特徴とする請求項1に記載のFe系金属板の製造方法。
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