JP6612120B2 - カストリ線の位置決定装置、カッティングシステム、カストリ線の位置決定用のコンピュータプログラム、および、カストリ線の位置決定方法 - Google Patents

カストリ線の位置決定装置、カッティングシステム、カストリ線の位置決定用のコンピュータプログラム、および、カストリ線の位置決定方法 Download PDF

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本発明は、カストリ線の位置決定装置、カッティングシステム、カストリ線の位置決定用のコンピュータプログラム、および、カストリ線の位置決定方法に関する。
従来から、シートを切断するカッティング装置が知られている。例えば、この種のカッティング装置は、シートに対して二次元的に相対移動可能に構成されたキャリッジと、キャリッジに搭載されたカッターとを備えている。なお、本明細書において、「切断」には、シートの厚み方向の全てを切断する場合の他に、厚み方向の一部を切断する場合も含まれる。すなわち、「切断」には、厚み方向にシートが貫通する場合の他に、厚み方向の一部のみが切断され、厚み方向にシートが貫通しない場合も含まれる。
ところで、カッティング装置によって切断されるシートとして、例えば、ベースシートと、接着剤を介して、ベースシートの表面に貼付された表面シートとを備えたシートが挙げられる(特許文献1参照)。表面シートは、文字または図形などの必要な対象物を示す領域(以下、有効領域という。)と、有効領域を除いた領域(以下、非有効領域という。)とを有する。例えば、有効領域内の表面シートをベースシートに残し、非有効領域内の表面シートはベースシートから剥がされる。
ところで、非有効領域内の表面シートをベースシートから剥がす場合、対象物の形状によっては、非有効領域内の表面シートがベースシートから綺麗に剥がれないことがあった。その結果、対象物が裂けたり、千切れたりするおそれがあった。そこで、対象物が裂けること、または、千切れることを抑制するために、非有効領域内の表面シートに切り目を形成すことが行われる。ここでは、上記切り目のことを「カストリ線」と称する。
特開平6−238594号公報
ところで、従来では、カッティング装置によって切断されるシートにおいて、表面シートのどの位置にカストリ線を配置するかは、ユーザの経験則に基づいて行われていた。そのため、ユーザによっては、カストリ線を最適な位置に配置することができないおそれがあった。カストリ線が最適な位置に配置されない場合、非有効領域内の表面シートをベースシートから適切に剥がすことができずに、所望な対象物が破損することがあった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、カッティング装置によって切断されるシートにおいて、最適な位置にカストリ線を配置することが可能なカストリ線の位置決定装置、カッティングシステム、カストリ線の位置決定用のコンピュータプログラム、および、カストリ線の位置決定方法を提供することである。
本発明に係るカストリ線の位置決定装置は、ベースシートと、接着材料を介して前記ベースシートの表面に貼付され、対象物が配置された表面シートとを有し、かつ、カッティング装置によって前記表面シート上の前記対象物の輪郭線に沿って前記表面シートが切断されるシートにおいて、前記表面シートに切り目であるカストリ線を配置する位置を決定するカストリ線の位置決定装置である。前記輪郭線は、アンカーポイントを有するベジェ曲線である。前記輪郭線には、前記対象物の外郭の形状を示す島輪郭線と、前記対象物の穴の形状を示す穴輪郭線とが含まれる。前記表面シートは、前記対象物が配置された領域である有効領域と、前記対象物を除いた領域である非有効領域とを有する。前記位置決定装置は、記憶部と、第1候補点選択部と、探索点選択部と、基準線設定部と、第1候補線設定部と、第1領域判定部と、選択部と、角度算出部と、第1カストリ線設定部とを備えている。前記記憶部は、前記表面シート上に予め定められた基準点が記憶されている。前記第1候補点選択部は、前記島輪郭線の前記アンカーポイントの中から前記カストリ線の端点となる第1候補点を複数選択する。前記探索点選択部は、複数の前記第1候補点の中から、前記カストリ線の端点となる点を探索するための基準となる探索点を選択する。前記基準線設定部は、前記基準点と前記探索点とを結ぶ線を基準線に設定する。前記第1候補線設定部は、複数の前記第1候補点のうち前記探索点を除く点と、前記探索点とをそれぞれ結ぶ複数の線を第1候補線に設定する。前記第1領域判定部は、複数の前記第1候補線のうち少なくとも1つの前記第1候補線が前記非有効領域内のみに配置されているか否かを判定する。前記選択部は、前記第1領域判定部によって、前記非有効領域内のみに配置されている前記第1候補線が存在すると判定された場合、前記非有効領域内のみに配置されている前記第1候補線を選択候補線とする。前記角度算出部は、前記基準線と、前記選択候補線とが成す角度を算出する。前記第1カストリ線設定部は、前記角度算出部によって算出された前記角度のうち、最も小さい角度における前記選択候補線の前記第1候補点と、前記探索点とを結ぶ線を前記カストリ線に設定する。
上記位置決定装置によれば、選択部は、非有効領域内のみに配置されている第1候補線の中を選択候補線に設定し、第1カストリ線設定部は、選択候補線の中からカストリ線を設定している。よって、設定されたカストリ線は、必要となる対象物が配置された有効領域内の位置には配置されない。したがって、必要となる対象物に重なることなくカストリ線を自動に配置することができる。
本発明に係るカストリ線の他の位置決定装置は、ベースシートと、接着材料を介して前記ベースシートの表面に貼付され、対象物が配置された表面シートとを有し、かつ、カッティング装置によって前記表面シート上の前記対象物の輪郭線に沿って前記表面シートが切断されるシートにおいて、前記表面シートに切り目であるカストリ線を配置する位置を決定するカストリ線の位置決定装置である。前記輪郭線は、アンカーポイントを有するベジェ曲線である。前記輪郭線には、前記対象物の外郭の形状を示す島輪郭線と、前記対象物の穴の形状を示す穴輪郭線とが含まれる。前記表面シートは、前記対象物が配置された領域である有効領域と、前記対象物を除いた領域である非有効領域とを有する。前記位置決定装置は、第2候補点選択部と、第2候補線設定部と、第2領域判定部と、領域分割部と、面積算出部と、割合算出部と、割合判定部と、第2カストリ線設定部とを備えている。前記第2候補点選択部は、前記穴輪郭線の前記アンカーポイントの中から前記カストリ線の端点となる第2候補点を複数選択する。前記第2候補線設定部は、複数の前記第2候補点のうち、同じ前記穴輪郭線上の2つの前記候補線を結ぶ線を第2候補線に設定する。前記第2領域判定部は、前記第2候補線が前記非有効領域内のみに配置されているか否かを判定する。前記領域分割部は、前記第2領域判定部によって、前記第2候補線が前記非有効領域内のみに配置されていると判定された場合、前記穴輪郭線に囲まれた前記非有効領域を、前記第2候補線を境にして2つの領域に分割し、分割した領域のうち一の領域を第1分割領域にし、他の領域を第2分割領域にする。前記面積算出部は、前記領域分割部によって分割された前記第1分割領域の面積と、前記第2分割領域の面積とを算出する。前記割合算出部は、前記第1分割領域の面積と、前記第2分割領域の面積との割合を算出する。前記割合判定部は、前記割合算出部によって算出された前記割合が所定の割合以下であるか否かを判定する。前記第2カストリ線設定部は、前記割合判定部によって前記割合が所定の割合以下であると判定された場合、前記第2候補線を前記カストリ線に設定する。
穴輪郭線によって囲まれた非有効領域内の表面シートは、必要な対象物によって囲まれているため剥がし難い。上記他の位置決定装置によれば、穴輪郭線によって囲まれた非有効領域を2つの領域(第1分割領域および第2分割領域)に分割するような位置にカストリ線を設定している。そのため、カストリ線を折り目にすることで、ユーザは、穴輪郭線によって囲まれた非有効領域内の表面シートを、ベースシートから剥がし易くなる。したがって、ユーザにとって、表面シートをベースシートから剥がし易い位置にカストリ線を配置することができる。また、上記他の位置決定装置によれば、対象物が配置された有効領域内の位置には、カストリ線は配置されない。したがって、必要となる対象物に重なることなくカストリ線を自動に配置することができる。
本発明に係るカストリ線の位置決定方法は、ベースシートと、接着材料を介して前記ベースシートの表面に貼付され、対象物が配置された表面シートとを有し、かつ、カッティング装置によって前記表面シート上の前記対象物の輪郭線に沿って前記表面シートが切断されるシートにおいて、前記表面シートに切り目であるカストリ線を配置する位置を決定するカストリ線の位置決定方法である。前記輪郭線は、アンカーポイントを有するベジェ曲線である。前記輪郭線には、前記対象物の外郭の形状を示す島輪郭線と、前記対象物の穴の形状を示す穴輪郭線とが含まれる。前記表面シートは、前記対象物が配置された領域である有効領域と、前記対象物を除いた領域である非有効領域とを有する。前記位置決定方法は、第1候補点選択工程と、探索点選択工程と、基準線設定工程と、第1候補線設定工程と、第1領域判定工程と、選択工程と、角度算出工程と、第1カストリ線設定工程とを包含する。前記第1候補点選択工程では、前記島輪郭線の前記アンカーポイントの中から前記カストリ線の端点となる第1候補点を複数選択する。前記探索点選択工程では、複数の前記第1候補点の中から、前記カストリ線の端点となる点を探索するための基準となる探索点を選択する。前記基準線設定工程では、予め定められた基準点と前記探索点とを結ぶ線を基準線に設定する。前記第1候補線設定工程では、複数の前記第1候補点のうち前記探索点を除く点と、前記探索点とをそれぞれ結ぶ複数の線を第1候補線に設定する。前記第1領域判定工程では、複数の前記第1候補線のうち少なくとも1つの前記第1候補線が前記非有効領域内のみに配置されているか否かを判定する。前記選択工程では、前記第1領域判定工程において、前記非有効領域内のみに配置されている前記第1候補線が存在すると判定した場合、前記非有効領域内のみに配置されている前記第1候補線を選択候補線とする。前記角度算出工程では、前記基準線と、前記選択候補線とが成す角度を算出する。前記第1カストリ線設定工程では、前記角度算出工程において算出した前記角度のうち、最も小さい角度における前記選択候補線の前記第1候補点と、前記探索点とを結ぶ線を前記カストリ線に設定する。
本発明に係るカストリ線の他の位置決定方法は、ベースシートと、接着材料を介して前記ベースシートの表面に貼付され、対象物が配置された表面シートとを有し、かつ、カッティング装置によって前記表面シート上の前記対象物の輪郭線に沿って前記表面シートが切断されるシートにおいて、前記表面シートに切り目であるカストリ線を配置する位置を決定するカストリ線の位置決定装置である。前記輪郭線は、アンカーポイントを有するベジェ曲線である。前記輪郭線には、前記対象物の外郭の形状を示す島輪郭線と、前記対象物の穴の形状を示す穴輪郭線とが含まれる。前記表面シートは、前記対象物が配置された領域である有効領域と、前記対象物を除いた領域である非有効領域とを有する。前記位置決定方法は、第2候補点選択工程と、第2候補線工程と、第2領域判定工程と、領域分割工程と、面積算出工程と、割合算出工程と、割合判定工程と、第2カストリ線設定工程とを包含する。前記第2候補点選択工程では、前記穴輪郭線の前記アンカーポイントの中から前記カストリ線の端点となる第2候補点を複数選択する。前記第2候補線工程では、複数の前記第2候補点のうち、同じ前記穴輪郭線上の2つの前記第2候補点を結ぶ線を第2候補線に設定する。前記第2領域判定工程では、前記第2候補線が前記非有効領域内のみに配置されているか否かを判定する。前記領域分割工程では、前記第2領域判定工程において、前記第2候補線が前記非有効領域内のみに配置されていると判定した場合、前記穴輪郭線に囲まれた前記非有効領域を、前記第2候補線を境にして2つの領域に分割し、分割した領域のうち一の領域を第1分割領域にし、他の領域を第2分割領域にする。前記面積算出工程では、前記領域分割工程において分割した前記第1分割領域の面積と、前記第2分割領域の面積とを算出する。前記割合算出工程では、前記第1分割領域の面積と、前記第2分割領域の面積との割合を算出する。前記割合判定工程では、前記割合算出工程において算出した前記割合が所定の割合以下であるか否かを判定する。前記第2カストリ線設定工程では、前記割合判定工程において、前記割合が所定の割合以下であると判定した場合、前記第2候補線を前記カストリ線に設定する。
本発明によれば、カッティング装置によって切断されるシートにおいて、最適な位置にカストリ線を配置することができる。
実施形態に係るカッティングシステムを示す斜視図である。 カッティングヘッドを示す斜視図である。 カッティングヘッドを示す斜視図である。 カッターを示す正面図である。 カッティングシステムのブロック図である。 シートを示す模式図である。 図6のVII−VII断面における断面図である。 輪投げカストリ線の配置位置を示す図である。 折り目カストリ線の配置位置を示す図である。 ベジェ曲線の説明図である。 シートの模式図であって、輪郭線の種類を示す図である。 輪投げカストリ線を配置する位置を決定する手順を示したフローチャートである。 輪投げカストリ線を配置する位置を決定する手順を説明する表面シートの模式図である。 輪投げカストリ線を配置する位置を決定する手順を説明する表面シートの模式図である。 輪投げカストリ線を配置する位置を決定する手順を説明する表面シートの模式図である。 輪投げカストリ線を配置する位置を決定する手順を説明する表面シートの模式図である。 輪投げカストリ線を配置する位置を決定する手順を説明する表面シートの模式図である。 輪投げカストリ線を配置する位置を決定する手順を説明する表面シートの模式図である。 折り目カストリ線を配置する位置を決定する手順を示したフローチャートである。 折り目カストリ線を配置する位置を決定する手順を説明する表面シートの模式図である。 折り目カストリ線を配置する位置を決定する手順を説明する表面シートの模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るカストリ線の位置決定装置(以下、単に「位置決定装置」ともいう。)を備えたカッティングシステムについて説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
図1は、本実施形態に係るカッティングシステム1を示した模式図であり、カッティング装置10を示す斜視図である。なお、図面中の符号F、Re、L、R、U、Dは、それぞれ前、後、左、右、上、下を示している。ただし、これらは説明の便宜上の方向に過ぎず、カッティングシステム1の設置態様を何ら限定するものではない。また、符号Yは主走査方向を示している。符号Xは、主走査方向Yを平面視において直交する副走査方向を示している。ただし、主走査方向Yおよび副走査方向Xは特に限定される訳ではなく、適宜に設定可能である。
図1に示すように、カッティングシステム1は、カッティング装置10と、カストリ線の位置決定装置100(図5参照)とを備えている。
カッティング装置10は、シールなどのシート5を所望の形状に切断する装置である。本実施形態に係るカッティング装置10は、本体部12と、左サイドカバー16Lおよび右サイドカバー16Rと、中央壁18と、プラテン20と、グリッドローラ22と、ピンチローラ24と、ガイドレール26と、ベルト28と、カッティングヘッド30と、を備えている。
本体部12は、スタンド14に支持されている。本体部12は、主走査方向Yに延びている。左サイドカバー16Lは、本体部12の左端に設けられている。右サイドカバー16Rは、本体部12の右端に設けられている。本体部12には、上下方向に延びた中央壁18が設けられている。中央壁18は、主走査方向Yに延びている。中央壁18は、左サイドカバー16Lと、右サイドカバー16Rと連結する。ここでは、右サイドカバー16Rには、操作パネル17が設けられている。操作パネル17には、カッティング装置10の状態などが表示される。
本体部12には、シート5を支持するプラテン20が配置されている。プラテン20には、円筒状のグリッドローラ22が設けられている。グリッドローラ22は、その上面部を露出させた状態でプラテン20に埋設されている。グリッドローラ22には、フィードモータ22a(図5参照)が接続しており、グリッドローラ22は、フィードモータ22aによって駆動される。グリッドローラ22は、シート5を副走査方向Xに移動させる送り機構である。グリッドローラ22の上方には、複数のピンチローラ24が配置されている。ピンチローラ24は、グリッドローラ22に上下方向で対向している。ピンチローラ24は、シート5の厚さに応じて上下方向の位置を設定可能に構成されている。ここでは、ピンチローラ24とグリッドローラ22との間にシート5が挟み込まれる。グリッドローラ22およびピンチローラ24は、シート5を狭持しながらシート5を副走査方向Xに搬送する。
ガイドレール26は中央壁18に設けられている。ガイドレール26は、プラテン20の上方に配置されている。ガイドレール26は、プラテン20と平行に配置されている。ガイドレール26は、主走査方向Yに延びている。ガイドレール26は、前方に突出した係合部27を有している。
ベルト28は、中央壁18の壁面に対して平行に配置されている。ベルト28は、主走査方向Yに延びている。ベルト28は無端状のベルトである。ここでは、ベルト28の右端および左端には、図示しないプーリが巻き掛けられている。一方のプーリは、当該プーリを駆動する駆動モータ28a(図5参照)に接続されている。駆動モータ28aは、上記プーリを介してベルト28に接続されている。駆動モータ28aが回転すると上記プーリが回転し、ベルト28が主走査方向Yに走行する。ここでは、ベルト28には、後述するキャリッジ32が固定されている。駆動モータ28aの回転によって、キャリッジ32をシート5に対して主走査方向Yに相対移動させることができる。
カッティングヘッド30は、ガイドレール26に沿って主走査方向Yに移動可能である。カッティングヘッド30は、シート5を切断する。図2および図3は、カッティングヘッド30を示す斜視図である。なお、図3は、図2のカッティングヘッド30にカバー44を取り付けた図である。図2に示すように、カッティングヘッド30は、キャリッジ32と、カッター38と、円筒型のボイスコイルモータ40と、カバー44(図3参照)と、を備えている。
キャリッジ32は、後述のホルダ35を支持し、シート5に対して相対移動可能となっている。キャリッジ32は、ガイドレール26(図1参照)に摺動自在に装着されている。キャリッジ32は、ベルト28に固定されている。ベルト28が駆動すると、キャリッジ32はガイドレール26に沿って主走査方向Yに移動する。キャリッジ32は、カッター38およびボイスコイルモータ40を主走査方向Yに移動させる。キャリッジ32は、カッター38とボイスコイルモータ40とを支持するキャリッジベース33を備えている。
さらに、キャリッジ32は、ガイド34(図1参照)と、固定プレート37とを備えている。図1に示すように、ガイド34は、ガイドレール26の係合部27に係合する。ガイド34は、ガイドレール26に対して摺動可能である。図2に示すように、固定プレート37はベルト28に固定される。ガイド34とキャリッジベース33とは、互いにボルトなどによって固定されている。キャリッジ32はガイドレール26に支持されている。
図2に示すように、ボイスコイルモータ40は、キャリッジ32に搭載されている。ボイスコイルモータ40は、キャリッジベース33に支持されている。ボイスコイルモータ40は、ホルダ35に連結され、ホルダ35に対して少なくともシート5(図1参照)に対して接近する方向の力を与える。本実施形態では、ボイスコイルモータ40は、ホルダ35に対して上向きまたは下向きの力を与える。ボイスコイルモータ40は、ボイスコイルモータ40に供給される供給信号(すなわち、電流信号)によりホルダ35に与える力の大きさが変更可能に構成されている。なお、ボイスコイルモータ40には従来公知のものを利用することができる。
カッター38はキャリッジ32に搭載されている。カッター38は、上下方向に移動可能なホルダ35に保持されている。ホルダ35は、カッター38をシート5(図1参照)に対して接近および離反が可能なように支持する。本実施形態では、カッター38は、ホルダ35の左方に配置されている。ホルダ35とキャリッジベース33との間には、ばね46が設けられている。ホルダ35は、ばね46によって上向きの付勢力を受けている。ホルダ35は、ボイスコイルモータ40と連結している。ホルダ35は、ボイスコイルモータ40から上向きの力を受けると上方に移動する。ホルダ35は、ボイスコイルモータ40から下向きの力を受けると下方に移動する。これによって、ホルダ35に保持されたカッター38は、ボイスコイルモータ40の駆動力を受けて上下方向に移動するように構成されている。
図4は、カッター38を示す正面図である。図4に示すように、カッター38は、棒状に延び、ホルダ35(図3参照)に保持された本体部38aと、本体部38aの下端に固定された刃38bと、本体部38aに設けられたフランジ部38cとを備えている。シート5(図1参照)は、カッター38の刃38bによって切断される。上述したように、カッター38は、キャリッジ32によって主走査方向Yに移動する。したがって、カッター38の刃38bは、主走査方向Yに移動するようになっている。
図1に示すように、カバー44はキャリッジ32に取り付けられている。図3に示すように、カバー44は、カッティングヘッド30、キャリッジ32、キャリッジベース33、ボイスコイルモータ40、および、ばね46を覆っている。カバー44は、ホルダ35の一部を覆っている。カッター38は、カバー44によって覆われていない。このようなカバー44を設けることによって、切断時に生じる切粉がカバー44の内方に侵入することを抑制することができる。
図1に示すように、カッティング装置10において、シート5を切断する際には、ボイスコイルモータ40(図2参照)によってカッター38の刃38b(図4参照)の上下方向の位置を調整する。そして、刃38bの上下方向の位置が調整し終わると、駆動モータ28a(図5参照)によって刃38bを主走査方向Yに移動させつつ、上述のグリッドローラ22によってシート5を副走査方向Xに移動させる。このようにして、シート5が所定の形状に切断される。
図5は、カッティングシステム1のブロック図である。図5に示すように、カッティング装置10は、制御装置45を備えている。制御装置45は、グリッドローラ22に接続されたフィードモータ22aに接続されている。制御装置45は、フィードモータ22aを駆動させることによって、グリッドローラ22を駆動させることで、シート5を副走査方向Xに移動させる。制御装置45は、ベルト28を主走査方向Yに走行させる駆動モータ28aに接続されている。制御装置45は、駆動モータ28aを駆動させてベルト28を走行さることで、ベルト28に固定されたキャリッジ32を主走査方向Yに移動させる。また、制御装置45は、ボイスコイルモータ40に接続されている。制御装置45は、ボイスコイルモータ40の駆動を制御することで、ボイスコイルモータ40に連結されたホルダ35(図2参照)、および、ホルダ35に保持されたカッター38(図2参照)の上下方向の移動を制御する。なお、制御装置45の構成は特に限定されない。例えば、制御装置45は、コンピュータであり、中央演算処理装置(以下、CPUという。)と、CPUが実行するプログラムなどが格納されたROMと、RAMなどを備えていてもよい。
以上、カッティング装置10について説明した。ところで、カッティング装置10によって切断されるシート5の一例として、シールが挙げられる。図6は、シート5を示す模式図である。図7は、図6のVII−VII断面における断面図である。図6に示すように、シート5は、ベースシート51と、接着剤などの接着部材52(図7参照)を介して、ベースシート51の表面に貼付される表面シート53とを備えている。表面シート53は、接着部材52と共にベースシート51から簡単に剥がせるようになっている。表面シート53は、所望の対象物54が配置された領域である有効領域55と、表面シート53の全領域のうち有効領域55を除いた領域である非有効領域56とを有している。ここでは、有効領域55は、必要な領域である。非有効領域56は、不必要な領域であり、非有効領域56内の表面シート53は処分されるシートである。なお、ここでは、有効領域55内の表面シート53のことを「対象物シート」と称し、非有効領域56内の表面シート53のことを「不要シート」と称する。
ここでは、有効領域55と非有効領域56との境目を示す線は、所望の対象物54の輪郭線58である。シート5において、輪郭線58には、切り目が形成されている。ここで、「切り目」とは、図7に示すように、表面シート53側からベースシート51の上部までに亘る深さの切り込み59のことである。この切り込み59は、カッティング装置10によって形成される。本実施形態では、輪郭線58に切り込み59が形成されていることによって、有効領域55と非有効領域56とを簡単に切り離すことができる。また、輪郭線58に切り込み59が形成されていることによって、有効領域55の対象物54(対象物シート)をベースシート51上に残した状態で、非有効領域56内の表面シート53(不要シート)のみをベースシート51から剥がすことができる。
ところで、図6のようなシート5において、非有効領域56内の表面シート53をベースシート51から剥がす際、対象物54の形状によっては、非有効領域56内の表面シート53がベースシート51から綺麗に剥がれないことがあった。その結果、対象物54が裂けたり、千切れたりするおそれがあった。そこで、このような対象物54が裂けること、および、千切れることを抑制するために、非有効領域56内の表面シート53に切り目を形成することが行われる。本実施形態では、上述のように、輪郭線58以外に切り目が入れられる線のことを「カストリ線」という。「カストリ線」は、非有効領域56内の不要シートをベースシート51から綺麗に剥がすことを補助する線である。例えば、図6において、線60がカストリ線であり、表面シート53の非有効領域56内に配置されている。
従来では、例えば、図6のシート5において、非有効領域56内の表面シート53のどの位置にカストリ線60を配置するかは、ユーザの経験則に基づいて行われていた。そのため、ユーザによっては、カストリ線60を最適な位置に配置することができないことがあった。カストリ線60が最適な位置に配置されない場合、非有効領域56内の不要な表面シート53をベースシート51から適切に剥がすことができずに、対象物54が破損すること、または、非有効領域56内の表面シート53の一部が千切れて、ベースシート51に残ることがあった。
そこで、本願出願人は、カストリ線60をどのような位置に配置することで、非有効領域56内の表面シート53をベースシート51から適切に剥がすことができるかを検討した。その結果、以下のような位置にカストリ線を配置することで、非有効領域56内の不必要な表面シート53をベースシート51から適切に剥がすことができることを見出した。
図8は、シート5を示す模式図であって、輪投げカストリ線60aの配置位置を示す図である。まず、本願出願人は、図8に示すように、対象物54の輪郭線58上の点と点を結ぶような線であって、かつ、対象物54を囲むような線となるような位置にカストリ線60aを配置することが好ましいことを見出した。図8のシート5では、まず、非有効領域56内の表面シート53のうち、カストリ線60aの外側の表面シート53をベースシート51から剥がす。次に、非有効領域56内の表面シート53のうち、カストリ線60aの内側であって、カストリ線60aと輪郭線58とによって囲まれた非有効領域56内の表面シート53をベースシート51から剥がす。このようなカストリ線60aを配置することによって、非有効領域56内の表面シート53のうち形状が複雑な箇所の表面シート53を後から剥がすことができる。そのため、非有効領域56内の表面シート53をベースシート51から剥がし易い。なお、本実施形態では、対象物54を囲むような位置に配置したカストリ線60aのことを「輪投げカストリ線」と称する。
図9は、シート5を示す模式図であって、折り目カストリ線60bの配置位置を示す図である。次に、本願出願人は、図9に示すように、非有効領域56のうち、有効領域55によって囲まれた領域56bに着目した。この領域56bのように有効領域55によって囲まれた部分は、ベースシート51から剥がし難いため、対象物54が破損し易い。そこで、本願出願人は、領域56bのように、有効領域55によって囲まれた非有効領域56bを複数の領域(例えば、二つの領域)に分割するような位置にカストリ線60bを配置することがよいことを見出した。このことによって、カストリ線60bに沿って表面シート53を折り曲げることができる。そして、そのカストリ線60bに折り目を付けて、領域56b内の表面シート53をベースシート51から剥がすことができる。本実施形態では、有効領域55によって囲まれた非有効領域56bを複数の領域に分割するような位置に配置したカストリ線60bのことを「折り目カストリ線」という。
本実施形態では、上述した「輪投げカストリ線」および「折り目カストリ線」を表面シート53に自動で配置することを、カストリ線の位置決定装置100が行う。そして、カッティング装置10が、位置決定装置100によって配置されたカストリ線に沿って、切り目を形成する。
なお、本実施形態において、用いられるシート5の対象物54の輪郭線58は、ベジェ曲線である。すなわち、有効領域55と非有効領域56との境目を示す線は、ベジェ曲線である。ここでは、ベジェ曲線について簡単に説明する。図10は、ベジェ曲線70の説明図である。図10に示すように、例えば、ベジェ曲線70は、両端に設定された2つのアンカーポイント71と、各アンカーポイント71から所定の方向に配置された2つの方向点72とを有している。各アンカーポイント71と方向点72とを結ぶ線分73は、ハンドルと称される。例えば、ベジェ曲線70を得るためには、まず、各ハンドル73の中点73aと、2つの方向点72を結んだ線分75の中点75aを算出する。次に、各中点73aと中点75aとを結んだ2つの線分77を算出し、各線分77の中点77aを求める。そして、2つの中点77aを結ぶ線分79を算出し、線分79の中点79aを求める。このようにして得られた2つのアンカーポイント71と中点79aとを通る曲線がベジェ曲線70となる。なお、ここでは、2つのハンドル73が設定されているが、ハンドル73の数は1つであってもよい。ハンドル73の数を複数にすることによって、滑らかな曲線を有するベジェ曲線70を得ることができる。
次に、対象物54の輪郭線58について説明する。図11は、シート5を示す模式図であって、輪郭線58の種類を示す図である。図11に示すように、対象物54の輪郭線58には、対象物54の外郭の形状を示す輪郭線58aと、対象物54の穴の形状を示す輪郭線58b、58cとが含まれる。本実施形態では、対象物54の外郭を示す輪郭線58aを「島輪郭線」と称する。そして、対象物54の穴の形状を示す輪郭線58b、58cを「穴輪郭線」と称する。
なお、本実施形態では、島輪郭線58aと穴輪郭線58b、58cとを識別するために、それぞれの輪郭線において周回方向が設定されている。例えば、図11に示すように、島輪郭線58aの周回方向は時計回りに設定され、穴輪郭線58b、58cの周回方向は反時計回りに設定されている。ただし、島輪郭線58aの周回方向が反時計回りであり、穴輪郭線58b、58cの周回方向が反時計回りであってもよい。
次に、カストリ線の位置決定装置100(図5参照)について詳述する。位置決定装置100は、カッティング装置10と別体であってもよいし、カッティング装置10に内蔵されていてもよい。例えば、位置決定装置100は、コンピュータであり、CPUと、CPUが実行するプログラムなどを格納したROMと、RAMなどを備えていてもよい。ここでは、コンピュータ内に保存されたプログラムを使用して、カストリ線を配置する位置を決定する。位置決定装置100は、カッティングシステム1のための専用のコンピュータであってもよく、汎用のコンピュータであってもよい。
図5に示すように、位置決定装置100は、記憶部112と、領域設定部114と、第1候補点選択部116と、探索点選択部118と、基準線設定部120と、第1候補線設定部121と、第1領域判定部122と、選択部123と、角度算出部124と、第1カストリ線設定部125と、アンカーポイント設定部126と、曲げ部127と、曲げ判定部128と、第1終了判定部129と、変更部129aを備えている。さらに、位置決定装置100は、第2候補点選択部132と、第2候補線設定部134と、第2領域判定部136と、交差判定部138と、領域分割部140と、面積算出部142と、割合算出部144と、割合判定部146と、面積判定部148と、第2カストリ線設定部150と、第2終了判定部152とを備えている。なお、上述した位置決定装置100の各部は、ソフトウェアによって構成されていてもよいし、ハードウェアによって構成されていてもよい。各部の詳細な説明は、後述のフローチャートに沿って行う。
次に、輪投げカストリ線を配置する位置を決定する手順について説明する。ここでは、まず、輪投げカストリ線を配置する手順の概要を説明し、次に、該手順の詳細について説明する。
ここでは、図8に示すように、島輪郭線58a上のアンカーポイントの中から、輪投げカストリ線の端点となるアンカーポイントAp(以下、「選択アンカーポイント」ともいう。)を選択する。そして、島輪郭線58aの周回方向(ここでは、時計回りの方向)に沿って、隣り合う選択アンカーポイントApを結んだ線を輪投げカストリ線60aとする。このことによって、対象物54を囲むようにして輪投げカストリ線60aが配置される。
図12は、輪投げカストリ線を配置する位置を決定する手順を示したフローチャートである。ここでは、対象物54を囲むような位置にカストリ線(輪投げカストリ線)を配置する詳細な手順について、図12のフローチャートに沿って説明する。本実施形態では、位置決定装置100の各部のうち、記憶部112と、領域設定部114と、第1候補点選択部116と、探索点選択部118と、基準線設定部120と、第1候補線設定部121と、第1領域判定部122と、選択部123と、角度算出部124と、第1カストリ線設定部125と、アンカーポイント設定部126と、曲げ部127と、曲げ判定部128と、第1終了判定部129と、変更部129aによって、輪投げカストリ線が設定される。なお、以下の説明において、表面シート53とは、表面シート53を画像データ化したものである。表面シート53は、XY座標上に配置されているものとする。
本実施形態では、上述のように、対象物54の輪郭線58はベジェ曲線である。ベジェ曲線である輪郭線58には、アンカーポイントが設定されている。図13では、輪郭線58上の点がアンカーポイントApである。なお、図13において、一部のアンカーポイントのみに符号が付してある。
続いて、図12の各ステップについて説明する。まず、ステップS100では、領域設定部114は、表面シート53の領域の中から有効領域55を設定する。表面シート53の領域のうち、有効領域55以外の領域は、非有効領域56に設定される。ここでは、非有効領域56に輪投げカストリ線が配置される。なお、有効領域55を設定する方法は特に限定されない。例えば、ユーザがユーザインターフェイス(UI)を利用して、有効領域55を指定してもよい。この場合、領域設定部114は、ユーザによって指定された領域を有効領域55に設定し、有効領域55以外の領域を非有効領域56に設定する。有効領域55および非有効領域56に関する情報は、記憶部112に記憶される。
次に、ステップS102では、第1候補点選択部116は、アンカーポイントApの中から輪投げカストリ線の端点となり得る候補点を選択する。ここでは、第1候補点選択部116は、島輪郭線58a上のアンカーポイントを候補点に設定する。穴輪郭線58b、58c上のアンカーポイントは、候補点とはならない。なお、図14において、島輪郭線58a上のアンカーポイントAp(0)、・・・、Ap(x)が、候補点である。図14では、候補点Ap(0)、・・・、Ap(x)のうち一部の候補点にのみ符号が付してあり、他の候補点に付される符号は省略されている。本実施形態では、候補点Ap(0)、・・・、Ap(x)は、本発明の「第1候補点」に対応する。
次に、ステップS104では、探索点選択部118は、探索を開始する探索点Stを選択する。本実施形態では、探索点選択部118は、探索点Stを選択すると共に、終了判定点Dpを選択する。ここで、探索点Stとは、輪投げカストリ線の端点となる点を探索するための基準となる点のことである。終了判定点Dpとは、後述する終了判定時に使用されるものである。なお、探索点Stと終了判定点Dpとは、共に同じ値が設定される。この探索点Stおよび終了判定点Dpを選択する手順は特に限定されないが、例えば、以下のようにして、探索点Stおよび終了判定点Dpを設定することができる。
本実施形態では、基準点Stと、基準点Stから所定の方向に延びた基準ベクトルVが予め設定されている。基準点Stおよび基準ベクトルVは、記憶部112に予め記憶されている。この基準ベクトルVは、本発明の「第1の線」の一例である。基準点Stおよび基準ベクトルVの位置は特に限定されない。例えば、基準点Stは、図14の表面シート53の左上の端点に設定されている。基準ベクトルVは、基準点Stから所定の方向(ここでは、Y座標のマイナス方向(図14では、下方))に延びたベクトルである。ここでは、探索点選択部118は、ステップS102において選択された複数の候補点Ap(0)、・・・、Ap(x)と、基準点Stとをそれぞれ結ぶベクトルVs(0)、・・・、Vs(x)を探索ベクトルに設定する。ここでは、探索ベクトルVs(0)、・・・、Vs(x)は、本発明の「第2の線」の一例である。なお、図14において、一部の探索ベクトルの図示は省略されている。
そして、探索点選択部118は、基準ベクトルVと各探索ベクトルVs(0)、・・・、Vs(x)とが成す角度である探索角度R(0)、・・・、R(x)を算出する。なお、図14では、探索角度R(0)〜R(3)のみ図示されており、その他の探索角度R(4)、・・・、R(x)は省略されている。次に、探索点選択部118は、算出した探索角度R(0)、・・・、R(x)のうち、最も小さい探索角度における探索ベクトルの端点に設定された候補点を探索点Stおよび終了判定点Dpに設定する。図14では、角度R(0)が最も小さい角度であるため、探索ベクトルVs(0)の端点である候補点Ap(0)が探索点Stおよび終了判定点Dpとなる。
次に、ステップS106では、基準線設定部120は、基準線Lnを設定する。ここで、「基準線」とは、後述する角度Rを算出する際に利用する基準となる線である。本実施形態では、基準線設定部120は、図15に示すように、記憶部112に予め記憶された基準点Stと、ステップS104において選択された探索点Stとを結ぶ線を基準線Lnに設定する。
次に、ステップS108では、第1候補線設定部121は、輪投げカストリ線の候補となる候補線を設定する。図15では、第1候補線設定部121は、探索点Stと、基準線Lnの端点に設定された候補点Ap(0)を除く候補点Ap(1)、・・・、Ap(x)とを結ぶそれぞれの線L(1)、・・・、L(x)を候補線に設定する。なお、ここでは、候補線は、複数存在する。図15では、複数の候補線の一部を省略している。本実施形態では、候補線L(1)、・・・、L(x)が本発明の第1候補線の一例である。
次に、ステップS110では、第1領域判定部122は、複数の候補線L(1)、・・・、L(x)において、それぞれの候補線L(1)、・・・、L(x)が非有効領域56内のみに配置されているか否かを判定する。そして、第1領域判定部122によって、複数の候補線L(1)、・・・、L(x)のうち少なくとも1つの候補線が非有効領域56のみに配置されている、すなわち、有効領域55には配置されていないと判定された場合、次に、ステップS112に進む。例えば、図15では、候補線L(3)およびL(4)は、非有効領域56内のみに配置されており、有効領域55には配置されていない。一方、候補線L(1)およびL(2)は、非有効領域56および有効領域55の両方の領域に配置されている。よって、この場合、次にステップS112に進む。一方、複数の候補線L(1)、・・・、L(x)の全てが非有効領域56のみに配置されていない、すなわち、複数の候補線L(1)、・・・、L(x)のそれぞれ少なくとも一部が有効領域55内に配置されていると判定された場合、次に、ステップS126に進む。
ステップS110において、複数の候補線L(1)、・・・、L(x)のうち少なくとも1つの候補線が非有効領域56内のみに配置されていると第1領域判定部122によって判定された場合、次に、ステップS112では、選択部123は、複数の候補線L(1)、・・・、L(x)の中から非有効領域56内にのみ配置されている候補線を選択する。例えば、図15では、選択部123は、非有効領域56内のみに配置されている候補線L(3)およびL(4)を選択する。本実施形態では、ステップS112において、選択部123によって選択された候補線のことを「選択候補線」と称する。
次に、ステップS114では、角度算出部124は、図15に示すように、基準線Lnと、ステップS112において選択した選択候補線L(3)、L(4)とのそれぞれの角度R(3)、R(4)を算出する。なお、ここで算出された角度R(3)、R(4)は、記憶部112に記憶される。次に、ステップS116では、第1カストリ線設定部125は、ステップS114において算出された角度R(3)、R(4)のうち、最も小さい角度における選択候補線の端点である候補点と、探索点Stとを結ぶ線を輪投げカストリ線に設定する。図15では、角度R(4)は、角度R(3)よりも小さい。よって、この場合、第1カストリ線設定部125は、角度R(4)を成す選択候補線L(4)の端点である候補点Ap(4)と、探索点Stとを結ぶ直線(ここでは、選択候補線L(4))を輪投げカストリ線に設定する。
次に、ステップS118では、第1終了判定部129は、終了判定を行う。本実施形態では、第1終了判定部129は、輪投げカストリ線に設定された選択候補線L(4)の端点である候補点Ap(4)に対して周回方向(ここでは、時計回りの方向)に隣り合う候補点が終了判定点Dpの場合、処理を終了する。一方、輪投げカストリ線に設定された選択候補線L(4)の候補点Ap(4)に対して周回方向に隣り合う候補点が終了判定点Dpではない場合、次に、ステップS120の処理を行う。図15の一例では、輪投げカストリ線に設定された選択候補線L(4)の候補点Ap(4)に対して、周回方向に隣り合う候補点は、候補点Ap(5)であり、点Ap(5)は、終了判定点Dpではない。この場合、次に、ステップS120の処理に進む。
次に、ステップS120では、変更部129aは、基準線Ln、探索点St、および候補点を変更する。図15の一例では、変更部129aは、ステップS116において輪投げカストリ線に設定された選択候補線L(4)の候補点Ap(4)と、探索点Stとを結ぶ線(ここでは、選択候補線L(4))を新たな基準線Ln(図16参照)に変更する。変更部129aは、図15に示すように、輪投げカストリ線に設定された選択候補線L(4)の候補点Ap(4)を、新たな探索点St(図16参照)に設定する。また、変更部129aは、図16に示すように、新たな探索点Stよりも周回方向(ここでは、時計回りの方向)側に向かう方向において、新たな探索点Stから終了判定点Dpの間にある候補点Ap(5)、・・・、Ap(x)を、新たな候補点に変更する。ステップS120の処理が終了した後、ステップS108へ戻る。
上述のように、ステップS110において、第1領域判定部122によって、複数の候補線の全てが非有効領域56内のみに配置されていない、すなわち、複数の候補線のそれぞれ少なくとも一部が有効領域55に配置されていると判定された場合、ステップS126へ進む。ステップS126では、アンカーポイント設定部126は、候補線上に新たなアンカーポイントを設定する。例えば、図17において、図示は省略するが、全ての候補線のそれぞれ少なくとも一部が有効領域55に配置されているものとする。このとき、図17に示すように、アンカーポイント設定部126は、例えば、候補線L(n)に対して、新たなアンカーポイントApnを設定する。なお、図17では、候補線L(n)のみに、新たなアンカーポイントApnが設定されているが、候補線が複数存在する場合、全ての候補線に対して新たなアンカーポイントを設定する。
次に、ステップS128では、図18に示すように、曲げ部127は、所定の曲率よりも小さくなる範囲において、新たなアンカーポイントApnを基準にして候補線L(n)を曲げる。図示は省略するが、ステップS126において設定したアンカーポイントApnには、ハンドルが設定されている。このハンドルを操作することで、候補線L(n)を曲げることができる。なお、所定の曲率は、記憶部112に予め記憶されているものである。なお、図18では、曲げ部127は、候補線L(n)のみを曲げているが、候補線が複数存在する場合、全ての候補線に対して、所定の曲率よりも小さくなる範囲において、新たなアンカーポイントを基準にして候補線を曲げる。
次に、ステップS130では、曲げ判定部128は、曲げた後の候補線L(n)が非有効領域56内のみに配置されているか否かを判定する。曲げた後の候補線が複数存在する場合、複数の曲げた後の候補線のうち、少なくとも1つの候補線が非有効領域56のみに配置されている場合、次に、ステップS132に進む。ステップS132では、選択部123は、複数の曲げた後の候補線の中から非有効領域56内にのみに配置されている候補線(曲げた後の候補線)を選択候補線に選択する。例えば、図18の例では、選択部123は、曲げた後の候補線L(n)を選択候補線に選択する。次に、ステップS114に戻り、ステップS114以降の処理を行う。なお、この場合におけるステップS116では、第1カストリ線設定部125は、曲げた後の選択候補線L(n)が輪投げカストリ線に設定される。図18では、曲げ部127によって曲げられた状態の候補線L(n)がカストリ線に設定される。
ステップS130において、曲げた後の複数の候補線の全てが非有効領域56のみに配置されていない、すなわち、曲げた後の複数の候補線のそれぞれ少なくとも一部が有効領域55に配置されていると判定された場合、次に、ステップS134に進む。ステップS134では、第1終了判定部129は、終了判定を行う。ここでは、第1終了判定部129は、探索点Stから周回方向に向かって隣り合う候補点が終了判定点Dpである場合、終了と判定して、処理を終了する。一方、第1終了判定部129は、探索点Stから周回方向に向かって隣り合う候補点が終了判定点Dpではない場合、処理を津続けると判定し、次にステップS136に進む。
次に、ステップS136では、変更部129aは、基準線Ln、探索点St、および候補点を変更する。ここでは、変更部129aは、探索点Stから周回方向に向かって隣り合う候補点を新たな探索点とする。そして、変更前の探索点Stと、新たな探索点Stとを結ぶ直線を、新たな基準線Lnに設定する。また、変更部129aは、周回方向において、新たな探索点Stと終了判定点Dpとの間の候補点を、新たな候補点に設定する。変更部129aによって、基準線Ln、探索点St、および候補点が変更された後、ステップS108に戻る。
以上、輪投げカストリ線を配置する位置を決定する手順について説明した。このような手順によって、輪投げカストリ線を配置する位置を決定することで、例えば、図9のような位置に輪投げカストリ線60aが配置される。
次に、折り目カストリ線を配置する手順について、図19のフローチャートを用いて説明する。本実施形態では、位置決定装置100の各部のうち、記憶部112と、領域設定部114と、第2候補点選択部132と、第2候補線設定部134と、第2領域判定部136と、交差判定部138と、領域分割部140と、面積算出部142と、割合算出部144と、割合判定部146と、面積判定部148と、第2カストリ線設定部150と、第2終了判定部152によって、折り目カストリ線が設定される。
まず、ステップS200では、図12のステップS100と同様に、領域設定部114は、有効領域55および非有効領域56を設定する。ステップS200において有効領域55および非有効領域56を設定した後、ステップS202では、第2候補点選択部132は、輪郭線58上に設定されたアンカーポイントのうち、折り目カストリ線の端点の候補となり得る候補点となるアンカーポイントを選択する。図20では、候補点は、輪郭線58上のアンカーポイントのうち、穴輪郭線58b、58c上に配置されたアンカーポイントAp(0)〜Ap(2)およびAp(0)〜Ap(2)である。すなわち、アンカーポイントのうち島輪郭線58a上に配置されたアンカーポイントは除外される。本実施形態では、候補点Ap(0)〜Ap(2)およびAp(0)〜Ap(2)は、本発明の「第2候補点」に対応する。
次に、ステップS204では、第2候補線設定部134は、第2候補点選択部132によって選択された複数の候補点Ap(0)〜Ap(2)およびAp(0)〜Ap(2)のうち、同じ穴輪郭線上に設定された2つの候補点を結ぶ線を候補線に設定する。例えば、図20では、第2候補線設定部134は、穴輪郭線58b上の候補点Ap(0)、Ap(2)を選択し、候補点Ap(0)と候補点Ap(2)とを結んだ線PL10を候補線に設定する。本実施形態では、候補線PL10は、本発明の「第2候補線」に対応する。
次に、ステップS206では、第2領域判定部136は、ステップS204において設定された候補線PL10において、候補線PL10の両端点である候補点Ap(0)、Ap(2)が設定されている穴輪郭線58bによって囲まれた非有効領域56b上のみに、候補線PL10が配置されているか否かを判定する。例えば、図20では、候補線PL10は、非有効領域56b上のみに配置されている。すなわち、候補線PL10は、他の非有効領域56a、56cに配置されていない。また、候補線PL10は、有効領域55に配置されていない。この場合、第2領域判定部136は、候補線PL10が非有効領域56bのみに配置されていると判定し、次に、ステップS208に進む。一方、設定した候補線PL10の少なくとも一部が、有効領域55、候補線PL10の両端点である候補点Ap(0)、Ap(2)が設定されている穴輪郭線58b以外の穴輪郭線58cによって囲まれた非有効領域56c、または、非有効領域56aに配置されている場合、後述するステップS222の終了判定の処理へ進む。
次に、ステップS208では、交差判定部138は、候補線PL10が、既に配置された他のカストリ線と交差しているか否かを判定する。ここで、「他のカストリ線」とは、輪投げカストリ線、折り目カストリ線、または、輪投げカストリ線および折り目カストリ線以外のカストリ線のことをいう。ここで、図20に示すように、交差判定部138によって、候補線PL10が他のカストリ線と交差していないと判定された場合、次にステップS210に進む。一方、交差判定部138によって、候補線PL10が他のカストリ線と交差していると判定された場合、ステップS222の終了判定の処理へ進む。例えば、図21において、点Ap(1)とAp(2)とを結ぶ線60cが他のカストリ線である。図21の例では、候補線PLが他のカストリ線60cと点Ap(2)において交差している。この場合、交差判定部138は、候補線PL10が他のカストリ線60cと交差していると判定し、次にステップS222に進む。なお、他のカストリ線が1つも配置されていない場合、候補線PL10と他のカストリ線とが交差しないため、次にステップS210に進む。
次に、ステップS210では、領域分割部140は、図20に示すように、候補線PL10の両端点である候補点Ap(0)、Ap(2)が設定されている穴輪郭線58bによって囲まれた非有効領域56bを、候補線PL10を境にして、第1分割領域61aと第2分割領域61bとの二つの領域に分割する。
ステップS210において、非有効領域56bを第1分割領域61aと第2分割領域61bとに分割した後、ステップS212では、面積算出部142は、第1分割領域61aの面積S1、および、第2分割領域61bの面積S2を算出する。
次に、ステップS214では、割合算出部144は、第1分割領域61aの面積S1と第2分割領域61bの面積S2との割合を算出する。ここでは、割合算出部144は、第1分割領域61aの面積S1に対する第2分割領域61bの面積S2の割合(面積S1/面積S2)を算出する。そして、ステップS216では、割合判定部146は、第1分割領域61aの面積S1に対する第2分割領域61bの面積S2の割合が所定の割合以下であるか否かを判定する。なお、この所定の割合は、記憶部112に予め記憶されている値である。ここでは、面積S1/面積S2によって求まる割合が所定の割合以下である場合、次にステップS218に進む。一方、面積S1/面積S2によって求まる割合が所定の割合よりも大きい場合、ステップS222の終了判定の処理へ進む。
次に、ステップS218では、面積判定部148は、第1分割領域61aの面積S1および第2分割領域61bの面積S2が共に、所定の面積よりも大きいか否かを判定する。なお、この所定の面積は、記憶部112に予め記憶されている値である。ここでは、第1分割領域61aの面積S1、および、第2分割領域61bの面積S2が共に、所定の面積よりも大きい場合、次に、ステップS220に進む。一方、第1分割領域61aの面積S1、および、第2分割領域61bの面積S2のうち、何れか一方または両方の面積が所定の面積以下の場合、ステップS222の終了判定の処理へ進む。
ステップS220では、第2カストリ線設定部150は、候補線PL10を折り目カストリ線に設定する。そして、次に、ステップS222では、第2終了判定部152は、終了判定を行う。ここで、第2終了判定部152によって、次に設定する候補線が存在すると判定された場合、処理を終了せずにステップS204に戻る。一方、第2終了判定部152によって、次に設定する候補線が存在しないと判定された場合、折り目カストリ線を設定する手順を終了する。
以上のようにして、折り目カストリ線を配置する位置を決定することができる。図19のフローチャートの処理を順に行うことによって、例えば、図9のような位置に折り目カストリ線60bが配置される。なお、輪投げカストリ線と、折り目カストリ線とは同じシート5に設定することが可能である。
位置決定装置100によって、輪投げカストリ線、および/または、折り目カストリ線を配置する表面シート53の位置を決定した後、カッティング装置10は、決定した輪投げカストリ線および折り目カストリ線に沿って、切り込みを入れる。
以上、本実施形態では、位置決定装置100は、図8に示すように、対象物54を囲むようにして輪投げカストリ線60aを配置することができる。輪投げカストリ線60aを配置することによって、非有効領域56内の表面シート53のうち形状が複雑な箇所の表面シート53を後から剥がすことができる。そのため、非有効領域56内の表面シート53がベースシート51から剥がし易い。したがって、表面シート53上の対象物54が破損すること、および、対象物54が千切れることを抑制することができる。
本実施形態では、第1カストリ線設定部125は、図15に示すように、非有効領域56内のみに配置されている候補線L(3)およびL(4)の中から輪投げカストリ線を設定している。よって、図8に示すように、設定された輪投げカストリ線60aは、必要となる対象物54が配置された有効領域55内の位置には配置されない。したがって、必要となる対象物54に重なることなく輪投げカストリ線60aを自動に配置することができる。
本実施形態では、記憶部112には、図14に示すように、基準点St、および、基準点Stから所定の方向(ここでは、基準点StからY座標のマイナス方向)に延びた基準ベクトルVが記憶されている。探索点選択部118は、基準点Stと複数の候補点Ap(0)、・・・、Ap(x)とをそれぞれ結んだ探索ベクトルVs(0)、・・・、Vs(x)と、基準ベクトルVとの角度である探索角度R(0)、・・・、R(x)を算出する。そして、探索点選択部118は、最も小さい探索角度を成す探索ベクトルの候補点を探索点Stに選択する。このことによって、基準点Stから近い位置の候補点を探索点Stに設定することができる。
また、本実施形態では、アンカーポイント設定部126は、第1領域判定部122によって、複数の候補線のうち全ての候補線が非有効領域56内のみに配置されていないと判定された場合、図17に示すように、複数の候補線のうち一の候補線(例えば、候補線L(n))に対して、新たなアンカーポイントApnを設定する。曲げ部127は、図18に示すように、所定の曲率よりも小さくなるように、新たなアンカーポイントApnを基準にして候補線L(n)を曲げる。曲げ判定部128は、曲げ部127によって曲げられた候補線L(n)が、非有効領域56内のみに配置されているか否かを判定する。第1カストリ線設定部125は、曲げられた候補線L(n)が非有効領域56内のみに配置されていると曲げ判定部128によって判定された場合、曲げ部127によって曲げられた候補線L(n)を輪投げカストリ線に設定する。図17に示すように、直線である候補線L(n)の一部が有効領域55および非有効領域56に配置されている場合であっても、図18のように候補線L(n)を曲げることによって、曲げられた候補線L(n)が非有効領域56のみに配置される場合があり得る。本実施形態では、このような場合、曲げた後の候補線L(n)を輪投げカストリ線に設定することができる。
本実施形態では、図9に示すように、穴輪郭線58bによって囲まれた非有効領域56b内の表面シート53は、必要な対象物54によって囲まれているため剥がし難い。本実施形態では、図20に示すように、穴輪郭線58bによって囲まれた非有効領域56bを2つの領域(第1分割領域61aおよび第2分割領域61b)に分割するような位置に折り目カストリ線60bを設定している。そのため、折り目カストリ線60bを折り目にすることで、ユーザは、穴輪郭線58bによって囲まれた非有効領域56b内の表面シート53を、ベースシート51から剥がし易くなる。したがって、ユーザにとって、表面シート53をベースシート51から剥がし易い位置に折り目カストリ線60bを配置することができる。また、本実施形態では、対象物54が配置された有効領域55内の位置には、折り目カストリ線60bは配置されない。したがって、必要となる対象物54に重なることなく折り目カストリ線60bを自動に配置することができる。
本実施形態では、面積判定部148は、第1分割領域61aの面積S1と、第2分割領域61bの面積S2とが共に所定の面積よりも大きいか否かを判定する。第2カストリ線設定部150は、割合算出部144によって算出された割合が所定の割合以下であると判定された場合であって、かつ、面積判定部148によって第1分割領域61aの面積S1および第2分割領域61bの面積S2が共に所定の面積よりも大きいと判定された場合、候補線L(n)を折り目カストリ線に設定する。分割した第1分割領域61aの面積S1または第2分割領域61bの面積S2が小さ過ぎる場合、ユーザが第1分割領域61aの表面シート53、または、第2分割領域61bの表面シート53を、ベースシート51から剥がし難い。本実施形態では、第1分割領域61aの面積S1または第2分割領域61bの面積S2が小さ過ぎる場合、領域を分割するための候補線L(n)を折り目カストリ線に設定しない。よって、表面シート53から剥がし難い位置に折り目カストリ線が配置されることを抑制することができる。
また、本実施形態では、交差判定部138は、候補線L(n)が他のカストリ線と交差しているか否かを判定する。領域分割部140は、交差判定部138によって候補線L(n)が他のカストリ線と交差していないと判定され、かつ、第2領域判定部136によって候補線L(n)が非有効領域56b内のみに配置されていると判定された場合、非有効領域56bを、候補線L(n)を境にして第1分割領域61aと第2分割領域61bとに分割する。このことによって、他のカストリ線と交差する位置に、折り目カストリ線が配置されることを防止することができる。
上記実施形態では、カストリ線の位置決定装置100は、1つの対象物54が配置された表面シート53に対して、カストリ線の配置位置を決定していた。しかしながら、本発明の位置決定装置は、複数の対象物(例えば、3つの対象物)が配置された表面シート53に対して、カストリ線の配置位置を決定することが可能である。この場合、位置決定装置は、複数の対象物を1つの対象物と見なして、輪投げカストリ線および折り目カストリ線の配置位置を決定してもよい。一方、位置決定装置は、複数の対象物をそれぞれ独立した対象物と見なして、各対象物に対して、輪投げカストリ線および折り目カストリ線の配置位置を決定してもよい。
前述したように、位置決定装置100の記憶部112と、領域設定部114と、第1候補点選択部116と、探索点選択部118と、基準線設定部120と、第1候補線設定部121と、第1領域判定部122と、選択部123と、角度算出部124と、第1カストリ線設定部125と、アンカーポイント設定部126と、曲げ部127と、曲げ判定部128と、第1終了判定部129と、変更部129aと、第2候補点選択部132と、第2候補線設定部134と、第2領域判定部136と、交差判定部138と、領域分割部140と、面積算出部142と、割合算出部144と、割合判定部146と、面積判定部148と、第2カストリ線設定部150と、第2終了判定部152とは、ソフトウェアによって構成されていてもよい。すなわち、上記各部は、コンピュータプログラムがコンピュータに読み込まれることにより、当該コンピュータによって実現されるようになっていてもよい。本発明には、コンピュータを上記各部として機能させるためのコンピュータプログラムが含まれる。また、本発明には、当該コンピュータプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体が含まれる。また、上記各部は、位置決定装置100に構成された回路によって実現されるものであってもよい。
5 シート
53 表面シート
54 対象物
58 輪郭線
100 位置決定装置(カストリ線の位置決定装置)
112 記憶部
116 第1候補点選択部
118 探索点選択部
120 基準線設定部
121 第1候補線設定部
122 第1領域判定部
123 選択部
124 角度算出部
125 第1カストリ線設定部
132 第2候補点選択部
134 第2候補線設定部
136 第2領域判定部
140 領域分割部
142 面積算出部
144 割合算出部
146 割合判定部
150 第2カストリ線設定部

Claims (17)

  1. ベースシートと、接着材料を介して前記ベースシートの表面に貼付され、対象物が配置された表面シートとを有し、かつ、カッティング装置によって前記表面シート上の前記対象物の輪郭線に沿って前記表面シートが切断されるシートにおいて、前記表面シートに切り目であるカストリ線を配置する位置を決定するカストリ線の位置決定装置であって、
    前記輪郭線は、アンカーポイントを有するベジェ曲線であり、
    前記輪郭線には、前記対象物の外郭の形状を示す島輪郭線と、前記対象物の穴の形状を示す穴輪郭線とが含まれ、
    前記表面シートは、前記対象物が配置された領域である有効領域と、前記対象物を除いた領域である非有効領域とを有し、
    前記表面シート上に予め定められた基準点が記憶された記憶部と、
    前記島輪郭線の前記アンカーポイントの中から前記カストリ線の端点となる第1候補点を複数選択する第1候補点選択部と、
    複数の前記第1候補点の中から、前記カストリ線の端点となる点を探索するための基準となる探索点を選択する探索点選択部と、
    前記基準点と前記探索点とを結ぶ線を基準線に設定する基準線設定部と、
    複数の前記第1候補点のうち前記探索点を除く点と、前記探索点とをそれぞれ結ぶ複数の線を第1候補線に設定する第1候補線設定部と、
    複数の前記第1候補線のうち少なくとも1つの前記第1候補線が前記非有効領域内のみに配置されているか否かを判定する第1領域判定部と、
    前記第1領域判定部によって、前記非有効領域内のみに配置されている前記第1候補線が存在すると判定された場合、前記非有効領域内のみに配置されている前記第1候補線を選択候補線とする選択部と、
    前記基準線と、前記選択候補線とが成す角度を算出する角度算出部と、
    前記角度算出部によって算出された前記角度のうち、最も小さい角度における前記選択候補線の前記第1候補点と、前記探索点とを結ぶ線を前記カストリ線に設定する第1カストリ線設定部と、
    を備えた、カストリ線の位置決定装置。
  2. 記憶部には、前記基準点から所定の方向に延びた所定の第1の線が記憶されており、
    前記探索点選択部は、前記基準点と複数の前記第1候補点とをそれぞれ結んだ線である第2の線と、前記第1の線との角度である探索角度をそれぞれ算出し、最も小さい前記探索角度を成す前記第2の線の前記第1候補点を前記探索点に選択する、請求項1に記載されたカストリ線の位置決定装置。
  3. 前記第1領域判定部によって、複数の前記第1候補線のうち全ての前記第1候補線が前記非有効領域内のみに配置されていないと判定された場合、複数の前記第1候補線のうち一の第1候補線に対して新たなアンカーポイントを設定するアンカーポイント設定部と、
    所定の曲率よりも小さくなるように、前記新たなアンカーポイントを基準にして前記一の第1候補線を曲げる曲げ部と、
    前記曲げ部によって曲げられた前記一の第1候補線が、前記非有効領域内のみに配置されているか否かを判定する曲げ判定部と、
    を備え、
    前記第1カストリ線設定部は、前記曲げ部によって曲げられた前記一の第1候補線が、前記非有効領域内のみに配置されていると前記曲げ判定部によって判定された場合、前記曲げ部によって曲げられた前記一の第1候補線を前記カストリ線に設定する、請求項1または2に記載されたカストリ線の位置決定装置。
  4. 前記穴輪郭線の前記アンカーポイントの中から前記カストリ線の端点となる第2候補点を複数選択する第2候補点選択部と、
    複数の前記第2候補点のうち、同じ前記穴輪郭線上の2つの前記第2候補点を結ぶ線を第2候補線に設定する第2候補線設定部と、
    前記第2候補線が前記非有効領域内のみに配置されているか否かを判定する第2領域判定部と、
    前記第2領域判定部によって、前記第2候補線が前記非有効領域内のみに配置されていると判定された場合、前記穴輪郭線に囲まれた前記非有効領域を、前記第2候補線を境にして2つの領域に分割し、分割した領域のうち一の領域を第1分割領域にし、他の領域を第2分割領域にする領域分割部と、
    前記領域分割部によって分割された前記第1分割領域の面積と、前記第2分割領域の面積とを算出する面積算出部と、
    前記第1分割領域の面積と、前記第2分割領域の面積との割合を算出する割合算出部と、
    前記割合算出部によって算出された前記割合が所定の割合以下であるか否かを判定する割合判定部と、
    前記割合判定部によって前記割合が所定の割合以下であると判定された場合、前記第2候補線を前記カストリ線に設定する第2カストリ線設定部と、
    を備えた、請求項1から3までの何れか一つに記載されたカストリ線の位置決定装置。
  5. ベースシートと、接着材料を介して前記ベースシートの表面に貼付され、対象物が配置された表面シートとを有し、かつ、カッティング装置によって前記表面シート上の前記対象物の輪郭線に沿って前記表面シートが切断されるシートにおいて、前記表面シートに切り目であるカストリ線を配置する位置を決定するカストリ線の位置決定装置であって、
    前記輪郭線は、アンカーポイントを有するベジェ曲線であり、
    前記輪郭線には、前記対象物の外郭の形状を示す島輪郭線と、前記対象物の穴の形状を示す穴輪郭線とが含まれ、
    前記表面シートは、前記対象物が配置された領域である有効領域と、前記対象物を除いた領域である非有効領域とを有し、
    前記穴輪郭線の前記アンカーポイントの中から前記カストリ線の端点となる第2候補点を複数選択する第2候補点選択部と、
    複数の前記第2候補点のうち、同じ前記穴輪郭線上の2つの前記第2候補点を結ぶ線を第2候補線に設定する第2候補線設定部と、
    前記第2候補線が前記非有効領域内のみに配置されているか否かを判定する第2領域判定部と、
    前記第2領域判定部によって、前記第2候補線が前記非有効領域内のみに配置されていると判定された場合、前記穴輪郭線に囲まれた前記非有効領域を、前記第2候補線を境にして2つの領域に分割し、分割した領域のうち一の領域を第1分割領域にし、他の領域を第2分割領域にする領域分割部と、
    前記領域分割部によって分割された前記第1分割領域の面積と、前記第2分割領域の面積とを算出する面積算出部と、
    前記第1分割領域の面積と、前記第2分割領域の面積との割合を算出する割合算出部と、
    前記割合算出部によって算出された前記割合が所定の割合以下であるか否かを判定する割合判定部と、
    前記割合判定部によって前記割合が所定の割合以下であると判定された場合、前記第2候補線を前記カストリ線に設定する第2カストリ線設定部と、
    を備えた、カストリ線の位置決定装置。
  6. 前記第1分割領域の面積と、前記第2分割領域の面積とが共に所定の面積よりも大きいか否かを判定する面積判定部を備え、
    前記第2カストリ線設定部は、前記割合判定部によって前記割合が所定の割合以下であると判定された場合であって、かつ、前記面積判定部によって前記第1分割領域の面積および前記第2分割領域の面積が共に前記所定の面積よりも大きいと判定された場合、前記第2候補線を前記カストリ線に設定する、請求項5に記載されたカストリ線の位置決定装置。
  7. 前記表面シートの前記非有効領域には、他のカストリ線が配置されており、
    前記第2候補線が前記他のカストリ線と交差しているか否かを判定する交差判定部を備え、
    前記領域分割部は、前記交差判定部によって前記候補線が前記他のカストリ線と交差していないと判定され、かつ、前記第2領域判定部によって前記候補線が前記非有効領域内にのみに配置されていると判定された場合、前記非有効領域を、前記候補線を境にして前記第1分割領域と前記第2分割領域とに分割する、請求項5または6に記載されたカストリ線の位置決定装置。
  8. 前記表面シート上に予め定められた基準点が記憶された記憶部と、
    前記島輪郭線の前記アンカーポイントの中から前記カストリ線の端点となる第1候補点を複数選択する第1候補点選択部と、
    複数の前記第1候補点の中から、前記カストリ線の端点となる点を探索するための基準となる探索点を選択する探索点選択部と、
    前記基準点と前記探索点とを結ぶ線を基準線に設定する基準線設定部と、
    複数の前記第1候補点のうち前記探索点を除く点と、前記探索点とをそれぞれ結ぶ複数の線を第1候補線に設定する第1候補線設定部と、
    複数の前記第1候補線のうち少なくとも1つの前記第1候補線が前記非有効領域内のみに配置されているか否かを判定する第1領域判定部と、
    前記第1領域判定部によって、前記非有効領域内のみに配置されている前記第1候補線が存在すると判定された場合、前記非有効領域内のみに配置されている前記第1候補線を選択候補線とする選択部と、
    前記基準線と、前記選択候補線とが成す角度を算出する角度算出部と、
    前記角度算出部によって算出された前記角度のうち、最も小さい角度における前記選択候補線の前記第1候補点と、前記探索点とを結ぶ線を前記カストリ線に設定する第1カストリ線設定部と、
    を備えた、請求項5から7までの何れか一つに記載されたカストリ線の位置決定装置。
  9. 前記カッティング装置と、
    請求項1から8までの何れか一つに記載されたカストリ線の位置決定装置と、
    を備えた、カッティングシステム。
  10. 請求項1から4までの何れか一つに記載されたカストリ線の位置決定装置において、
    前記記憶部、前記第1候補点選択部、前記探索点選択部、前記基準線設定部、前記第1候補線設定部、前記第1領域判定部、前記選択部、前記角度算出部、および、前記第1カストリ線設定部をコンピュータに実現させるためのカストリ線の位置決定用のコンピュータプログラム。
  11. 請求項5から8までの何れか一つに記載されたカストリ線の位置決定装置において、
    前記第2候補点選択部、前記第2候補線設定部、前記第2領域判定部、前記領域分割部、前記面積算出部、前記割合算出部、前記割合判定部、および、前記第2カストリ線設定部をコンピュータに実現させるためのカストリ線の位置決定用のコンピュータプログラム。
  12. ベースシートと、接着材料を介して前記ベースシートの表面に貼付され、対象物が配置された表面シートとを有し、かつ、カッティング装置によって前記表面シート上の前記対象物の輪郭線に沿って前記表面シートが切断されるシートにおいて、前記表面シートに切り目であるカストリ線を配置する位置を決定するカストリ線の位置決定方法であって、
    前記輪郭線は、アンカーポイントを有するベジェ曲線であり、
    前記輪郭線には、前記対象物の外郭の形状を示す島輪郭線と、前記対象物の穴の形状を示す穴輪郭線とが含まれ、
    前記表面シートは、前記対象物が配置された領域である有効領域と、前記対象物を除いた領域である非有効領域とを有し、
    前記島輪郭線の前記アンカーポイントの中から前記カストリ線の端点となる第1候補点を複数選択する第1候補点選択工程と、
    複数の前記第1候補点の中から、前記カストリ線の端点となる点を探索するための基準となる探索点を選択する探索点選択工程と、
    予め定められた基準点と前記探索点とを結ぶ線を基準線に設定する基準線設定工程と、
    複数の前記第1候補点のうち前記探索点を除く点と、前記探索点とをそれぞれ結ぶ複数の線を第1候補線に設定する第1候補線設定工程と、
    複数の前記第1候補線のうち少なくとも1つの前記第1候補線が前記非有効領域内のみに配置されているか否かを判定する第1領域判定工程と、
    前記第1領域判定工程において、前記非有効領域内のみに配置されている前記第1候補線が存在すると判定した場合、前記非有効領域内のみに配置されている前記第1候補線を選択候補線とする選択工程と、
    前記基準線と、前記選択候補線とが成す角度を算出する角度算出工程と、
    前記角度算出工程において算出した前記角度のうち、最も小さい角度における前記選択候補線の前記第1候補点と、前記探索点とを結ぶ線を前記カストリ線に設定する第1カストリ線設定工程と、
    を包含する、カストリ線の位置決定方法。
  13. 前記探索点選択工程では、前記基準点と複数の前記第1候補点とをそれぞれ結んだ線である第2の線と、前記基準点から所定の方向に延びた所定の第1の線との角度である探索角度をそれぞれ算出し、最も小さい前記探索角度を成す前記第2の線の前記第1候補点を前記探索点に選択する、請求項12に記載されたカストリ線の位置決定方法。
  14. 前記第1領域判定工程において、複数の前記第1候補線のうち全ての前記第1候補線が前記非有効領域内のみに配置されていないと判定した場合、複数の前記第1候補線のうち一の第1候補線に対して新たなアンカーポイントを設定するアンカーポイント設定工程と、
    所定の曲率よりも小さくなるように、前記新たなアンカーポイントを基準にして前記一の第1候補線を曲げる曲げ工程と、
    前記曲げ工程において曲げた前記一の第1候補線が、前記非有効領域内のみに配置されているか否かを判定する曲げ判定工程と、
    をさらに包含し、
    前記第1カストリ線設定工程では、前記曲げ判定工程において、前記曲げ工程で曲げた前記一の第1候補線が、前記非有効領域内のみに配置されていると判定した場合、前記曲げ工程で曲げた前記一の第1候補線を前記カストリ線に設定する、請求項12または13に記載されたカストリ線の位置決定方法。
  15. ベースシートと、接着材料を介して前記ベースシートの表面に貼付され、対象物が配置された表面シートとを有し、かつ、カッティング装置によって前記表面シート上の前記対象物の輪郭線に沿って前記表面シートが切断されるシートにおいて、前記表面シートに切り目であるカストリ線を配置する位置を決定するカストリ線の位置決定方法であって、
    前記輪郭線は、アンカーポイントを有するベジェ曲線であり、
    前記輪郭線には、前記対象物の外郭の形状を示す島輪郭線と、前記対象物の穴の形状を示す穴輪郭線とが含まれ、
    前記表面シートは、前記対象物が配置された領域である有効領域と、前記対象物を除いた領域である非有効領域とを有し、
    前記穴輪郭線の前記アンカーポイントの中から前記カストリ線の端点となる第2候補点を複数選択する第2候補点選択工程と、
    複数の前記第2候補点のうち、同じ前記穴輪郭線上の2つの前記第2候補点を結ぶ線を第2候補線に設定する第2候補線工程と、
    前記第2候補線が前記非有効領域内のみに配置されているか否かを判定する第2領域判定工程と、
    前記第2領域判定工程において、前記第2候補線が前記非有効領域内のみに配置されていると判定した場合、前記穴輪郭線に囲まれた前記非有効領域を、前記第2候補線を境にして2つの領域に分割し、分割した領域のうち一の領域を第1分割領域にし、他の領域を第2分割領域にする領域分割工程と、
    前記領域分割工程において分割した前記第1分割領域の面積と、前記第2分割領域の面積とを算出する面積算出工程と、
    前記第1分割領域の面積と、前記第2分割領域の面積との割合を算出する割合算出工程と、
    前記割合算出工程において算出した前記割合が所定の割合以下であるか否かを判定する割合判定工程と、
    前記割合判定工程において、前記割合が所定の割合以下であると判定した場合、前記第2候補線を前記カストリ線に設定する第2カストリ線設定工程と、
    を包含する、カストリ線の位置決定方法。
  16. 前記第1分割領域の面積と、前記第2分割領域の面積とが共に所定の面積よりも大きいか否かを判定する面積判定工程をさらに包含し、
    前記第2カストリ線設定工程では、前記割合判定工程において、前記割合が所定の割合以下であると判定した場合であって、かつ、前記面積判定工程において、前記第1分割領域の面積および前記第2分割領域の面積が共に前記所定の面積よりも大きいと判定した場合、前記第2候補線を前記カストリ線に設定する、請求項15に記載されたカストリ線の位置決定方法。
  17. 前記表面シートの前記非有効領域には、他のカストリ線が配置されており、
    前記第2候補線が前記他のカストリ線と交差しているか否かを判定する交差判定工程をさらに包含し、
    前記領域分割工程では、前記交差判定工程において、前記候補線が前記他のカストリ線と交差していないと判定し、かつ、前記領域判定工程において、前記候補線が前記領域内にのみに配置されていると判定した場合、前記非有効領域を、前記候補線を境にして前記第1分割領域と前記第2分割領域とに分割する、請求項15または16に記載されたカストリ線の位置決定方法。


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CN109551549A (zh) * 2018-11-19 2019-04-02 浙江工业大学 一种数控裁断加工过程自动送料位置跟踪控制方法

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