JP6611465B2 - 水平尾翼荷重最適化のためのシステム及び方法 - Google Patents

水平尾翼荷重最適化のためのシステム及び方法 Download PDF

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Description

本開示は、概して飛行制御に関し、より具体的には、航空機の尾翼荷重を最適化するためのシステム及び方法に関する。
航空機のピッチ制御とは、飛行中の航空機の機首上げ及び機首下げ姿勢の制御である。ピッチ姿勢が変化するとき、航空機は航空機の重心(CG)を通って延びる横軸の周りに回転する。ピッチ制御は、航空機翼の後部に配置される水平尾翼によってもたらされ得る。水平尾翼は、調整可能な水平安定板及び昇降舵を含み得る。昇降舵は、水平安定板に枢動可能に結合され得る。水平安定板の入射角は、航空機のトリム調整によって航空機が飛行中に一定のピッチ角に維持されるように、航空機の縦軸に対して正及び/又は負の方向に調整されてもよい。例えば、下向き荷重をもたらすように、水平安定板は負の入射角に調整されることがあり、これにより、翼の正の揚力によって生成される機首下げピッチングモーメントに対抗するため、航空機重心の周りに機首上げピッチングモーメントが生成され得る。水平尾翼によって生成される荷重は、水平尾翼及び胴体によって支持され得る。
飛行中に航空機の機首上げ及び機首下げピッチ操縦を行うため、昇降舵は水平安定板に対して中立位置から上向き又は下向きに枢動可能に動かされることがある。例えば、機首上げ姿勢から水平姿勢まで航空機を操縦するため、昇降舵は下向きに枢動可能に振られること或いは位置決めされることがあり(例えば、昇降舵後縁を下げる)、これにより、水平尾翼の生成する上向き荷重は増加し、航空機の機首は下を向く。昇降舵は、昇降舵が中立位置に戻された後に、航空機の水平姿勢が実現されるまで、下向き位置に保持されることがある。機首下げ姿勢から水平姿勢まで航空機を操縦するには、昇降舵は上向きに枢動可能に振られること或いは位置決めされることがあり(例えば、昇降舵後縁を上げる)、これにより、水平尾翼の生成する下向き荷重は増加し、航空機の水平姿勢が実現されるまで航空機の機首は上を向く。
航空機の速度が増すにつれ、水平安定板及び昇降舵の動的圧力も増し、水平尾翼によって生成される上向き荷重又は下向き荷重を増す結果となる。機首上げ又は機首下げ操縦時に、水平尾翼及び胴体の耐荷重能力を超過するのを避けるため、昇降舵の運動又はオーソリティ(authority)は速度が増すにつれて電子的に制限されてもよい。また、昇降舵オーソリティを制限することにより、操縦士の入力からの線形な或いは一様なピッチ応答は、対気速度の関数としてもたらされることがある。加えて、昇降舵オーソリティを制限することにより、比較的高い動的圧力で過剰な操縦能力を防止することができる。残念ながら、尾翼荷重を低減するために対気速度の関数として昇降舵オーソリティを過剰に制限することは、準最適な操縦能力をもたらす結果となることがある。
このように、航空機のピッチ制御に十分なオーソリティをもたらす一方で、尾翼荷重を低減する限界の範囲内で昇降舵を動かすためのシステム及び方法に関する技術にはニーズが存在する。
昇降舵制御に関連する上述のニーズは、航空機の昇降舵を制御する方法を提供する本開示によって、具体的に対処される。本方法は、航空機の安定板の現在の安定板入射角を特定することを含み得る。安定板は、安定板に枢動可能に結合される昇降舵を含み得る。本方法は、現在の安定板入射角を閾値安定板入射角と比較すること、及び現在の安定板入射角が閾値安定板入射角以上の場合には、より制限の強い昇降舵位置限界を選択することを、更に含み得る。本方法は追加的に、昇降舵位置限界を超えない命令された昇降舵位置まで昇降舵を移動することを含み得る。
また、航空機の昇降舵を制御するためのシステムも開示される。本システムは、安定板の現在の安定板入射角を表す安定板信号を受信するように構成される飛行制御プロセッサを含み得る。上に示したように、安定板は枢動可能に安定板に結合され得る昇降舵を含み得る。飛行制御プロセッサは、安定板信号に基づいて昇降舵位置限界を選択するように構成され得る。選択された昇降舵位置限界は、現在の安定板入射角が閾値安定板入射角以上の場合には、より制限が強く、現在の安定板入射角が閾値安定板入射角を下回る場合には、より制限が弱くなり得る。本システムは、昇降舵位置限界を超えない命令された昇降舵位置まで昇降舵を移動するように構成される昇降舵アクチュエータを含み得る。
また、昇降舵を制御する方法が開示されており、本方法は、少なくとも1つの航空機パラメータに基づいて、昇降舵に対して予め定められた水平尾翼荷重軽減(HTLA)オーソリティ限界を増減するための係数を選択することを含み得る。HTLAオーソリティ限界は、マッハ数及び/又は対気速度が増加するにつれて減少し得る。本方法は、昇降舵位置限界をHTLAオーソリティ限界と係数との積として計算すること、及び昇降舵位置限界を超えない命令された昇降舵位置まで昇降舵を移動することを更に含み得る。
特徴、機能および利点は、本開示の様々な実施形態において独立して達成可能であり、又は、以下の説明および図面を参照して更なる詳細が理解可能である更に他の実施形態において組み合わされてもよい。
本開示のこれらの特徴及び他の特徴は、図面を参照することでより明確となる。全体を通して類似の参照番号は類似の部分を指す。
航空機の昇降舵を制御するためのシステムのブロック図である。 航空機の平面図である。 図2のライン3に沿った断面図で、昇降舵が負の入射角で配向された状態での翼及び水平尾翼が概略的に図解されている。 昇降舵が正の入射角で配向されている状態での翼及び水平尾翼の断面図である。 航空機の動作包絡線のグラフで、昇降舵の運動がマッハ数、対気速度、動的圧力、及び/又は高度に基づいて制限され得る飛行形態を図解している。 水平尾翼の安定板の現在の安定板入射角に基づいて昇降舵位置限界を計算するためのシステムの実施例の概略図である。 現在の安定板入射角及び一又は複数の昇降舵アクチュエータの油圧システムの故障に基づいて、昇降舵位置限界を計算するためのシステムの実施例の概略図である。 現在の安定板入射角に基づいて、予め定められた水平尾翼荷重軽減(HTLA)オーソリティ限界の組を増減するための係数(例えば、上限及び下限の両方に対して単一の係数、或いは上限及び下限の各々に対して異なる係数)を選択することによって、航空機の昇降舵を制御するためのシステムの実施例の概略図である。 HTLAオーソリティ限界を増減するための係数はマッハ数及び/又は対気速度に基づいている、昇降舵を制御するためのシステムの実施例の概略図である。 マッハ数及び/又は対気速度に基づいて、種々の安定板入射角に対する係数を一覧表示する参照テーブルの組の概略図である。 スピードブレーキハンドルの種々の実装レベル及び/又は翼操縦荷重軽減システムの種々の展開レベルに対する係数を一覧表示する参照テーブルの組の概略図である。 HTLAオーソリティ限界を増減するための係数は一又は複数の昇降舵アクチュエータの油圧システムの故障の発生に基づいている、昇降舵を制御するためのシステムの実施例の概略図である。 現在の安定板入射角に基づいて昇降舵を位置決めする方法に含まれ得る、一又は複数の操作を図解するフロー図である。 予め定められたHTLAオーソリティ限界の組に基づいて昇降舵を位置決めする方法に含まれ得る、一又は複数の操作を図解するフロー図である。
ここで、本開示の様々な実施形態を示すための図面を参照すると、図1で、航空機100の昇降舵を制御するために実装され得る、昇降舵制御システム400のブロック図が示されている。航空機100は、一対の翼200及び水平尾翼306を含み得る。各翼200は、一又は複数の前縁デバイス222及び/又は後縁デバイス224(例えば、フラップ226)を含むことがあり、翼200の揚力特性を増大させるために使用され得る。幾つかの実施例では、翼200は前縁スラット又はクルーガーフラップなどの前縁デバイス222を含み得る。翼200はまた、後縁フラップ、フラッペロン230、及び/又はエルロン228などの一又は複数の後縁デバイス224を含み得る。加えて、翼200は、翼200の上面に装着され得る一又は複数のスポイラ又はスピードブレーキ232を含むことがあり、その展開は、操縦士及び/又は自動操縦システム(図示せず)によって操作され得る飛行制御(図示せず)の一部として、スピードブレーキハンドル234によって命令され得る。翼長方向214に沿って翼キャンバを変化させ、各翼の揚力の中心を機内方向にシフトさせるため、翼200は、スピードブレーキ232、前縁デバイス224及び/又は後縁デバイス224のうちのいずれかの一又は複数を屈曲させることによって、翼付け根210で曲げモーメントを低減するための翼操縦荷重軽減システムを更に含み得る。幾つかの実施例では、航空機100で旋回などの操縦が実施されている場合、航空機100が突風を受けている場合、及び/又は、以下で説明するように、機首のピッチアップ中などで航空機100のピッチが変化している間に航空機100の荷重倍数(例えば、g荷重)が増加している場合には、巡航飛行中に翼操縦荷重軽減システム208が起動されること或いは展開されることがある。
航空機100は水平尾翼306を含み得る。水平尾翼306は一対の水平安定板330を含み得る。水平安定板330と記述されるが、安定板330はある角度で配向されることがあり、必ずしも水平ではない。例えば、安定板330は水平に対してわずかに上向きに(例えば、上反角)、或いは水平に対してわずかに下向きに(例えば、下反角)配向されてもよい。水平安定板及び安定板という用語は、本明細書では交換可能に使用され得る。一又は複数の安定板330は、安定板ねじジャッキ(図示せず)又は他の安定板アクチュエーション機構など、一又は複数の安定板アクチュエータ344によって作動されてもよい。安定板アクチュエータ344は油圧稼動され得るが、安定板アクチュエータ344は電子機械であってもよい。一又は複数の安定板330は、安定板後縁336に枢動可能に結合され得る昇降舵360を含み得る。各昇降舵360は、一又は複数の昇降舵アクチュエータ378によって作動され得る。幾つかの実施例では、一又は複数の昇降舵アクチュエータ378は油圧アクチュエータとして構成されてもよく、航空機100の油圧システム380の一部として操作されてもよい。いくつかの実施形態では、昇降舵アクチュエータ378は、電子機械アクチュエータとして構成され得る。
上述のように、航空機100のピッチ操縦に関しては、昇降舵360は上向き又は下向きに枢動可能となり得る。例えば、機首上げ姿勢から水平姿勢まで航空機100を操縦するには、昇降舵360は下向きに枢動可能に振られること或いは位置決めされることがあり(例えば、昇降舵後縁を下げる)、これにより、水平尾翼306の生成する上向き荷重(例えば、尾翼荷重308)は増加し、航空機の機首は水平まで下向きに戻る。機首下げ姿勢から水平姿勢まで航空機100を操縦するには、昇降舵360は上向きに枢動可能に振られること或いは位置決めされることがあり(例えば、昇降舵後縁を上げる)、これにより、水平尾翼306の生成する下向き荷重(例えば、尾翼荷重308)は増加し、航空機の機首は水平まで上向きに戻る。水平安定板330及び昇降舵360上の動的圧力が対気速度の増加とともに増加するにつれて、水平尾翼306によって、より多くの上向き荷重又は下向き荷重が生成される。水平尾翼306及び胴体104の耐荷重能力を超過するのを避けるため、昇降舵360のオーソリティは対気速度の上昇と共に電子的に制限され得る。残念ながら、尾翼荷重を低減するために対気速度の関数として昇降舵オーソリティを過剰に制限することは、準最適な操縦能力をもたらす結果となり得る。
図1では、航空機100は、航空機100のピッチ制御に十分なオーソリティを提供する一方で、尾翼荷重を低減する限界の範囲内に昇降舵360の振れを制御するための昇降舵制御システム400を含み得る。昇降舵制御システム400は、水平尾翼306及び/又は胴体104の耐荷重構造体(図示せず)の耐荷重能力を超過するのを避けるため、航空機100の水平尾翼306及び/又は胴体104上の尾翼荷重308を低減する方法で、昇降舵360の振れ角又は位置を制御し得る。したがって、昇降舵制御システム400は、航空機100を操縦するための十分なピッチ制御を提供しつつ、尾翼荷重308を低減することができる。幾つかの実施例では、昇降舵制御システム400は飛行制御プロセッサ402(例えば、飛行管理コンピュータ)を含み得る。飛行制御プロセッサ402は、一又は複数の操縦翼面の位置及び航空機100の一又は複数のステータスに関する信号を受信し得る。例えば、飛行制御プロセッサ402は、前縁デバイス222、スピードブレーキ232、及び後縁デバイス224の位置及び/又は展開レベルなど、翼200の操縦翼面の位置及び/又は展開レベルを表す信号を受信することがある。
幾つかの実施例では、飛行制御プロセッサ402は、翼操縦荷重軽減システム208の展開レベルを表す信号を受信し得る。翼操縦荷重軽減システム208は、スピードブレーキ232、前縁デバイス222、及び/又は後縁デバイス224を含むことがあり、これらの任意の組み合わせは、翼荷重を機内方向にシフトするために翼キャンバを変化させる手段として上向き及び/又は下向きに振られ、これによって翼付け根210での翼のたわみを低減する。飛行制御プロセッサ402はまた、上記に示すように、航空機100の操縦室(図示せず)に装着され、搭乗員によって操作され得るスピードブレーキハンドル234の位置を表し得る信号を受信してもよい。飛行制御プロセッサ402は追加的に、水平安定板330の現在の安定板入射角338を表す信号を受信し得る。例えば、飛行制御プロセッサ402は、現在の安定板入射角338を示す一又は複数の安定板センサ(図示せず)からの信号を受信し得る。
図1を参照すると、幾つかの実施例では、飛行制御プロセッサ402は、一又は複数の昇降舵アクチュエータ378によって昇降舵360の位置を制御するように構成され得る。以下でより詳細に説明するように、幾つかの実施例では、飛行制御プロセッサ402は、現在の安定板入射角338に基づいて昇降舵位置限界374、376(例えば、図6〜図9及び図12)を選択、又は計算することがある。幾つかの実施例では、昇降舵位置限界374、376は飛行制御プロセッサ402によって計算される電子位置限界となることがある。昇降舵アクチュエータ378は、操縦士によって(例えば、操縦室の制御コラムを介して)又は自動操縦によって起動される昇降舵コマンドに応答して、命令された昇降舵位置まで、昇降舵360を移動し得る。幾つかの実施例では、昇降舵コマンドは飛行制御プロセッサ402によって受信されることがある。飛行制御プロセッサ402は、昇降舵コマンドを、飛行制御プロセッサ402によって計算された昇降舵位置限界374、376と比較することができる。昇降舵コマンドの大きさが昇降舵位置限界374、376の範囲内にある場合には、昇降舵コマンドは、昇降舵アクチュエータ378又はコンピュータ、或いは昇降舵アクチュエータ378に組み込まれた又は埋め込まれた他のコントローラに送信されてもよい。昇降舵コマンドの大きさが昇降舵位置限界374、376を超えている場合には、昇降舵コマンドが昇降舵アクチュエータ378又は昇降舵アクチュエータ378に埋め込まれたコンピュータに送信される前に、当該昇降舵コマンドは昇降舵位置限界374、376の値まで低減されることがある。他の実施例では、昇降舵コマンドは昇降舵アクチュエータに直接送信されてもよく、昇降舵コマンドが昇降舵位置限界374、376を超過する場合には、以下で説明するように、昇降舵アクチュエータは昇降舵の運動を昇降舵位置限界374、376の大きさを制限することがある。
図2は、本明細書に開示されている昇降舵制御システム400の任意の実施例を含み得る航空機100の平面図である。航空機100は、胴体104、及び胴体104に沿って長さ方向に延在し得る縦軸106を含み得る。航空機100は、縦軸106に対して垂直に配向された横軸108を含み得る。横軸108は、航空機重心(CG)114を通過し得る。航空機100は、航空機100のピッチ姿勢が変化する間に、横軸108の周りに枢動し得る。航空機100は、航空機重心114の前方及び後方限界を定義し得る、重心の範囲116を有してもよい。航空機重心114は、飛行中、燃料の燃焼、乗客又は貨物の移動、及び/又は航空機100を横軸108の周りに枢動し得る他の理由などの結果として移動することがあり、これは航空機のピッチ姿勢の変化を引き起こす。翼空力中心204(図2)又は揚力中心はまた、飛行中に、航空機100の速度変化、操縦翼面(例えば、前縁デバイス222、後縁デバイス224、スピードブレーキ232、エルロン228、など)の振れ及び/又は他の理由の結果として、前後に移動し得る。航空機重心114に対する空力中心204の移動はまた、航空機100のピッチ姿勢の変化を引き起こし得る。
航空機100は、翼付け根210で胴体104に取り付けられる一対の翼200を含み得る。翼200の各々は、翼端212に向かって翼長方向214外向きに延在し得る。提示した実施例では、翼200は後部方向へ延びている。幾つかの実施例では、航空機100は、空力中心204(例えば、揚力の中心)が航空機重心114及びピッチ軸(すなわち横軸108)の後方に配置されるように構成され得る。しかしながら、空力中心204は航空機重心114及び横軸108の前方に配置されてもよい。翼200は、前縁デバイス222、後縁デバイス224、及び/又はスピードブレーキ232などの、一又は複数の操縦翼面を含み得る。前縁デバイス222は、前縁スラット及び/又はクルーガーフラップ226或いは他の前縁デバイス構成を含み得る。後縁デバイス224は、後縁フラップ226、フラッペロン230、エルロン228、及び/又は他の前縁デバイス構成を含み得る。各翼200はまた、翼200の上面に装着される一又は複数のスポイラ或いはスピードブレーキ232を含み得る。航空機100は、翼200の上又は航空機100の他の場所に装着され得る一又は複数の推進ユニット102を含み得る。
図2に示すように、航空機100は、胴体104の後方端に尾部300を含み得る。尾部300は、水平尾翼306及び垂直尾翼を含み得る。水平尾翼306は、一又は複数の水平安定板330を含み得る。各安定板330は、上記に示すように、安定板330に枢動可能に結合される昇降舵360を含み得る。垂直尾翼は、航空機100の方向を制御するため、垂直安定板302及びラダー304を含み得る。水平尾翼306は、胴体104の耐荷重構造体によって支持され得る。胴体104の耐荷重構造体は、後部胴体構造体112(例えば、外板、ストリンガ、フレーム、など)及び翼200を横断する胴体中央部110を含み得る。本開示の昇降舵制御システム400は、図2に示すように、胴体と翼からなる航空機100との関連で説明されているが、昇降舵制御システム400は、任意の航空機構成に制限なしで実装され得る。
図3は、翼200及び水平尾翼306の断面図である。翼200は、翼前縁デバイス222及び翼後縁デバイス224を含み得る。翼200は、格納位置で示される一又は複数のスピードブレーキ232を含み得る。幾つかの実施例では、翼の空力中心204(例えば、揚力中心)は、航空機重心114の後方に配置され得る。翼200は、航空機重心114の周りの翼ピッチングモーメント206を生み出す正の翼揚力202を生成し得る。航空機重心114が空力中心204の前方に配置される実施例では、翼200の正の翼揚力202は、機首下げ時の翼ピッチングモーメント206を生成し得る。更なる実施例では、航空機重心114は、翼200の正の翼揚力202が機首上げ時の翼ピッチングモーメント206を生成し得る空力中心204の後方に配置されることがある。翼200は、翼前縁218から翼後縁220に延びる翼弦216を有することがあり、縦軸106に対する翼200の方向の記述に使用されてもよい。図示した実施例では、翼弦216は縦軸106に対して平行に配向されている(例えば、入射角がゼロ)。しかしながら、翼弦216は縦軸106に対してある入射角(図示せず)で配向され得る。
図3では、水平尾翼306は水平安定板330を含む。水平安定板330は、安定板前縁334及び安定板弦332を定義する安定板後縁336を有する。図3では、安定板弦332は、縦軸106に対して負の入射角で配向されている。上記に示すように、安定板330は、安定板入射角338を調整して、翼200によって生成されるピッチングモーメント206に対抗するように操作され得る一又は複数の安定板アクチュエータ344を含み得る。安定板330は昇降舵360を含む。昇降舵360は安定板330に枢動可能に結合されてもよい。昇降舵360は中立位置368に実線で表示されている。中立位置368では、昇降舵弦362は安定板弦332に揃えられている。一又は複数の昇降舵アクチュエータ378は、昇降舵位置上限374と昇降舵位置下限376との間で昇降舵360を枢動可能に動かすように命令され得る。昇降舵位置上限374及び昇降舵位置下限376は、以下でより詳細に説明されるように、飛行制御プロセッサ402によって決定され得る。水平安定板330が負の安定板入射角338で配向されるときには、水平尾翼306は、水平尾翼空力中心314で作用するように説明される負の揚力又は下向き荷重312を生成し得る。水平安定板330及び昇降舵360は、下向き荷重312が機首上げ時の水平尾翼モーメント316をもたらすように調整され、翼の空力中心204が航空機重心114の後方に配置されているときなどに翼200の正の翼揚力202によって生成される機首下げ時の翼ピッチングモーメント206に対抗し得る。
図4は、翼200及び水平尾翼306の断面図である。翼200は、スピードブレーキ232が展開された状態で示されている。安定板弦332は、縦軸106に対して正の入射角で配向されている。昇降舵360は中立位置368に実線で表示されている。水平安定板330が正の安定板入射角338で配向されている状態では、水平尾翼306は、水平尾翼空力中心314で作用する正の翼揚力202又は上向き荷重310を生成し得る。水平安定板330及び/又は昇降舵360は、上向き荷重310が機首下げ時の水平尾翼モーメント316をもたらすように調整され、翼の空力中心204が航空機重心114の後方に配置されるときなどに翼200の正の翼揚力202によって生成される機首上げ時の翼ピッチングモーメント206に、及び/又はスピードブレーキ232が展開されているときにこれによって生成される機首上げピッチングモーメントに対抗し得る。
図5は、航空機100の動作包絡線の実施例のグラフで、以下で説明するように、マッハ数414、対気速度410、動的圧力416、及び/又は高度412に基づいて、昇降舵360の運動が制限され得る飛行形態又は臨界荷重領域を図解している。図示している実施例では、臨界荷重領域は、第1の臨界荷重領域382及び第2の臨界荷重領域384を含む。臨界荷重領域382、384は、よく知られているパラメータ(例えば、マッハ数414、対気速度410、動的圧力416、及び高度412)での尾翼荷重308に応答して、水平尾翼306及び胴体104の耐荷重能力を特定する強度解析及び/又は試験に基づいて決定され得るもので、この領域内では航空機100の尾翼荷重308などは、水平尾翼306及び/又は胴体104の耐荷重能力に近づくことがある。図示した実施例のグラフでは、第1の臨界荷重領域382及び第2の臨界荷重領域384は、対気速度410及びマッハ数414に基づき得る。しかしながら、マッハ数414、対気速度410、動的圧力416、及び/又は高度412のいずれかの一又は複数は、単独で或いは任意の相互の組み合わせで得られ、臨界荷重領域の定義に使用され得る。例えば、臨界荷重領域は、動的圧力(例えば、qbar)416及びマッハ数414によって定義される(例えば、制約される)ことがある。或いは、臨界荷重領域は、高度412、及び対気速度410、又はマッハ数414、対気速度410、動的圧力416、及び高度412の他の任意の組み合わせによって定義されることがある。図示した実施例では、第1の臨界荷重領域382と第2の臨界荷重領域384はそれぞれ、以下で説明されるように、昇降舵位置上限374と昇降舵位置下限376を計算するために使用され得る、減少係数0.8と0.7を有することがある。理解されるように、航空機100の動作包絡線は、任意の数の臨界荷重領域を含み得る。各臨界荷重領域の減少係数は、限定するものではないが、任意の値を取り得る。
図6は、昇降舵360の位置が水平安定板330の現在の入射角338の関数として調整される昇降舵制御システム400の実施例を示す。昇降舵制御システム400は、航空機100のピッチ制御を維持するのに十分な、航空機100(図1)の機首上げ及び機首下げ操縦能を提供する一方で、水平尾翼306及び/又は胴体104(図1)の過剰な尾翼荷重308を防止する手段として、昇降舵360位置(例えば、昇降舵の可動域)を制限し得る。本開示では、尾翼荷重308は、安定板330及び昇降舵360を含む水平尾翼306の耐荷重構造体を経由して伝達される荷重として説明され得る。加えて、尾翼荷重308は、胴体外板、縦方向ストリンガ及び円周フレームを含む後部胴体構造体112(図1の耐荷重構造体を経由して伝達される荷重を含むことがあり、更に胴体104の翼横断胴体構造体などの胴体中央部110の荷重を含む。加えて、尾翼荷重308は、安定板アクチュエータ344及び昇降舵アクチュエータ378によって与えられる又は伝達されることがあり、また、ヒンジ、ピボット、及び尾翼荷重308を伝達し得る他の任意の構造体又は機器の上の荷重を更に含み得る。
図6では、飛行制御プロセッサ402は、現在の安定板入射角338を表す安定板信号を受信し得る。幾つかの実施例では、現在の安定板入射角338はスピードブレーキ232が格納又は展開されているかどうかを示し得るという意味で、現在の安定板入射角338は、スピードブレーキ232の位置の代替として説明されることがある。幾つかの実施例では、スピードブレーキ232の展開は、スピードブレーキ232が格納されているときの尾翼荷重308と比較して、水平尾翼306がより高い尾翼荷重308の影響を受けやすい航空機100の構成を示すことがある。飛行制御プロセッサ402は、一又は複数の安定板センサから安定板信号を受信し、現在の安定板入射角338に基づいて昇降舵位置限界374、376を計算し得る。
昇降舵位置限界374、376は、昇降舵360の中立位置368(図3〜4)に対する昇降舵360の位置(例えば、振れ角)として記述され得る。飛行制御プロセッサ402は、昇降舵位置上限374及び昇降舵位置下限376を計算することができ、これらは、飛行制御プロセッサ402などを介して、一又は複数の昇降舵アクチュエータ378に伝達され得る。昇降舵アクチュエータ378は、昇降舵位置上限374及び昇降舵位置下限376を超えない命令された昇降舵位置まで、昇降舵360を枢動可能に移動し得る。命令された昇降舵位置は、昇降舵アクチュエータ378と通信を行う昇降舵制御入力406を使用して、操縦士及び/又は自動操縦によって命令され得る。昇降舵制御入力406デバイスは、航空機100の操縦室(図示せず)に配置されている制御コラム(図示せず)であってもよい。幾つかの実施例では、飛行制御プロセッサ402は、操縦士によって起動される又は自動操縦によって起動される昇降舵コマンドを昇降舵位置上限374及び昇降舵位置下限376と比較することができ、昇降舵コマンドが昇降舵位置上限374及び昇降舵位置下限376を超過する場合には、飛行制御プロセッサ402は、昇降舵コマンドを昇降舵アクチュエータ378に送信する前に昇降舵コマンドの大きさを低減することができる。更なる実施例では、昇降舵コマンドは、昇降舵制御入力406デバイスを使用して、昇降舵アクチュエータ378へ直接送信されてもよい。昇降舵360の作動前に、昇降舵アクチュエータ378は、以下で説明するように、昇降舵コマンドの大きさを、昇降舵位置上限374及び昇降舵位置下限376を超過しない大きさに低減し得る。
上記に示すように、水平安定板330は、水平尾翼モーメント316が翼ピッチングモーメント206に対抗するように、現在の安定板入射角338に配置され得る。このように、航空機100は、実質的に一定のピッチ角を維持するためトリム調整され得る。現在の安定板入射角338は、一又は複数の航空機パラメータが基準とされることがある。例えば、現在の安定板入射角338は、対気速度、マッハ数、動的圧力、現在の航空機総重量、現在の航空機重心位置、現在の航空機ピッチ角速度、スピードブレーキ位置(例えば、格納時又は展開時、及び展開角)、推進ユニット102のスラスト設定、翼操縦荷重軽減システム208の活動ステータス(例えば、休止中又は活動中、及び展開レベル)、及び現在の安定板入射角338の基準となり得る他の各種航空機パラメータの任意の1つが基準とされることがある。現在の安定板入射角338は、飛行制御プロセッサ402と通信を行う、及び/又は一又は複数の安定板アクチュエータ344(図1)と通信を行う安定板制御デバイス(図示せず)を使用して、操縦士及び/又は自動操縦によって命令され得る。
図6に示すように、飛行制御プロセッサ402は閾値安定板入射角342を受信し得るが、これは航空機100の記憶デバイス(例えば、航空機100の飛行制御コンピュータ401の記憶デバイス403)に保存され得る。一又は複数の閾値安定板入射角342は保存され、各々は所定の飛行条件、航空機のタイプ、航空機の構成及び/又は一又は複数の飛行パラメータに関連付けられ得る。飛行制御プロセッサ402は、閾値安定板入射角342を現在の安定板入射角338と比較することがあり、現在の安定板入射角338は閾値安定板入射角342を上回る又は下回ることがある。閾値安定板入射角342は、スピードブレーキ232が格納(例えば、図3を参照)又は展開(例えば、図4を参照)されているかどうかを示す入射角として記述され得る。
したがって、閾値安定板入射角342は、昇降舵位置限界374、376を計算するため、スピードブレーキ232が格納されていると推定される値を下回るものと記述されることがある。例えば、閾値安定板入射角342は、航空機100の縦軸106(図1)に対して+1度であってもよい。このような実施例では、+1度未満の現在の安定板入射角338は、スピードブレーキ232が格納されていることを示し得る。+1度以上の現在の安定板入射角338は、スピードブレーキ232が展開されていることを示し得る。更なる実施例では、閾値安定板入射角342は+1度とは異なり得る。例えば、1つのタイプの航空機の閾値安定板入射角342は、航空機100の縦軸106に対して+2度であってもよく、また、別のタイプの航空機の閾値安定板入射角342は、航空機100の縦軸106に対して0度であってもよい。スピードブレーキ232の展開は、翼揚力202によって生成される機首下げ時の翼ピッチングモーメント206を低減し得る機首上げ時のピッチングモーメントを生成することがある。したがって、スピードブレーキ232が展開されている場合には、スピードブレーキ232が展開されているときの機首下げ時の翼ピッチングモーメント206の減少に対抗するため、安定板330は、小さな値の下向き荷重312を生成する、或いは上向き荷重310を生成する水平尾翼306をもたらす安定板入射角338で配置されることがある。
飛行制御プロセッサ402は、現在の安定板入射角338を閾値安定板入射角342と比較し、現在の安定板入射角338が閾値安定板入射角342以上の場合には、より制限が強く、現在の安定板入射角338が閾値安定板入射角342を下回る場合には、より制限が弱い昇降舵位置限界374、376を選択し得る。飛行制御プロセッサ402は、参照テーブル(例えば、図6の実施例に示されている参照テーブル418)に保存され得る複数の昇降舵位置限界374、376を計算し得る。飛行制御プロセッサ402は、任意の1つのパラメータ又はパラメータ(例えば、マッハ数、対気速度、など)の任意の所定の組み合わせに対して、昇降舵位置上限374及び昇降舵位置下限376を計算し、それぞれの参照テーブル418(例えば、昇降舵アップ参照テーブル及び昇降舵ダウン参照テーブル)に、昇降舵位置上限374及び昇降舵位置下限376を保存し得る。更なる実施例では、複数の昇降舵位置限界374、376は、事前に(例えば、飛行前に)計算されてもよく、飛行中に飛行制御プロセッサ402がアクセスを行った時点で飛行制御コンピュータ401に(例えば、記憶デバイス403の参照テーブルに保存されて)プログラムされてもよい。昇降舵位置上限374及び昇降舵位置下限376の値は、現在の安定板入射角338が閾値安定板入射角342を下回る場合には、昇降舵位置限界374、376に対してより制限が弱い値が計算され、現在の安定板入射角338が閾値安定板入射角342以上の場合には、昇降舵位置限界374、376に対してより制限が強い値が計算されるという点において、現在の安定板入射角338に基づいている。参照テーブルペアは、昇降舵位置上限及び昇降舵位置下限の複数の組に対して生成され得る。例えば、第1の参照テーブルペアは昇降舵位置上限を含み、第2の参照テーブルペアは昇降舵位置下限を含み得る。図6の第1及び第2の参照テーブルペアはそれぞれ、現在の安定板入射角が閾値安定板入射角を下回る状況では、昇降舵位置限界の第1のテーブル(例えば、elev lim_up−(1)、elev lim_down−(1))を含み、更に、現在の安定板入射角が閾値安定板入射角以上の状況では、昇降舵位置限界の第2のテーブル(例えば、elev lim_uprestricted−(1)、elev lim_downrestricted−(1))を含み得る。
図6では、昇降舵位置上限374及び昇降舵位置下限376は、所定のマッハ数及び対気速度での閾値安定板入射角342に対する現在の安定板入射角338に基づいて、選択され得る。すなわち、複数の昇降舵位置上限374及び昇降舵位置下限376は、対気速度及びマッハ数の所定の組み合わせの各々に対して計算され得る。図6のマッハ数及び対気速度の値の具体的な実施例は、図7〜12における場合と同様に、可能な値の唯一の一覧を表すものではなく、例示を目的として提示されているに過ぎない。他の実施例では、マッハ数及び対気速度は異なることがある。更なる実施例では、上述のように、飛行制御プロセッサ402は、マッハ数、対気速度、高度、動的圧力、又はこれらの任意の組み合わせを含むパラメータの任意の組み合わせに基づいて昇降舵位置上限374及び昇降舵位置下限376を計算してもよく、マッハ数と対気速度に基づいて昇降舵位置上限374及び昇降舵位置下限376を計算することに限定されない。例えば、昇降舵位置上限374及び昇降舵位置下限376は、マッハ数、又は対気速度又は高度のみに基づいて計算され得る。別の実施例では、昇降舵位置上限374及び昇降舵位置下限376は、動的圧力のみに基づいて計算され得る。
本明細書で開示されている任意の実施例では、対気速度は航空機の等価対気速度又は航空機の較正対気速度と記述されることがある。等価対気速度は、航空機が飛行する真の対気速度及び高度での動的圧力と同じ大きさの動的圧力を生成する、海面位での航空機の速度として記述されることがある。較正対気速度は、計器誤差に対して修正された(例えば、計器盤上の対気速度インジケータによって示されるように)、且つ対気速度センサ(例えば、航空機外装に取り付けられたピトー管)での位置誤差及び設置誤差に対して修正された対気速度として記述されることがある。
更に図6を参照すると、安定板信号は現在の安定板入射角338の大きさを含み得る。飛行制御プロセッサ402は、一又は複数の安定板センサ(図示せず)から安定板位置信号を受信し、更に現在の安定板入射角338の大きさを閾値安定板入射角342と比較し得る。飛行制御プロセッサ402は、現在の安定板入射角338の比較的高い値に対してはより制限が強く、現在の安定板入射角338の比較的低い値に対してはより制限が弱い、リアルタイム昇降舵位置限界374、376を選択及び/又は計算し得る。例えば、所定のマッハ数及び/又は対気速度、+5度の現在の安定板入射角338に対しては、飛行制御プロセッサ402は+10度の昇降舵位置上限374及び−10度の昇降舵位置下限376を選択し得る。しかしながら、+1度の現在の安定板入射角338に対しては、飛行制御プロセッサ402は、+18度の昇降舵位置上限374及び−18度の昇降舵位置下限376を選択し得る。
幾つかの実施例では、昇降舵位置限界374、376は、現在の安定板入射角338の大きさに比例し得る。場合によっては、昇降舵位置限界374、376は、現在の安定板入射角338の大きさに直線的に比例し得る。更なる実施例では、昇降舵位置限界374、376は一般的に、所定のマッハ数の対気速度が増すにつれて減少し得る(例えば、制限はより強くなり得る)。或いは、昇降舵位置上限374及び/又は昇降舵位置下限376は、所定のマッハ数の対気速度の増加に対して増加し得る(例えば、制限はより弱くなり得る)。昇降舵位置上限374及び/又は昇降舵位置下限376は、動的圧力、高度、或いはマッハ数、対気速度、動的圧力、及び高度の任意の組み合わせに対して、同様に増加し得る(例えば、制限はより弱くなり得る)。
幾つかの実施例では、所定のマッハ数及び対気速度に対して、昇降舵位置限界の絶対値(本明細書では、大きさと呼ぶこともある)は上方及び下方の両方に対して同一となり得る。しかしながら、これは必ずしも以下で更に説明されるようなようにはならない。本明細書で説明されているように、現在の安定板入射角338の値が閾値安定板入射角342を下回る場合の昇降舵位置限界374、376の絶対値は、現在の安定板入射角338が閾値安定板入射角342以上の場合の昇降舵位置限界374、376の絶対値よりも大きい。昇降舵位置限界374、376は、所定の対気速度のマッハ数と同じであってもよく、或いは異なっていてもよい。例えば、飛行制御プロセッサ402は、マッハ数が増加するにつれてより制限の強い昇降舵位置限界374、376を計算すること、及び/又はマッハ数が増加するにつれてより制限の弱い昇降舵位置限界374、376を計算することがある。飛行制御プロセッサ402はまた、マッハ数、又は対気速度、又は動的圧力、又は高度の関数としてのみ昇降舵位置限界374、376を計算することもある。飛行制御プロセッサ402はまた、マッハ数、対気速度、動的圧力、及び高度のパラメータの任意の組み合わせの関数として、昇降舵位置限界374、376を計算することもある。
更なる実施例では、飛行制御プロセッサ402はまた、現在の安定板入射角338の方向により制限が強くなる昇降舵位置限界374、376を計算及び/又は選択するように構成されることもあり、これにより、昇降舵位置限界374、376が正の方向と負の方向に同じ値を有する配置で生成される尾翼荷重308に対して、尾翼荷重308を低減する手段として機能し得る。水平尾翼306によって安定板330の方向により大きくなるように生成される(例えば、正又は負の)尾翼揚力により、昇降舵位置限界374、376は、現在の安定板入射角338の方向により制限が強くなり得る。このように、昇降舵位置限界374、376が十分な操縦能を提供して、航空機100が機首上げ時ピッチ姿勢又は機首下げ時ピッチ姿勢から回復できるようにする間に、尾翼荷重308は低減され得る。幾つかの実施例では、飛行制御プロセッサ402は、現在の安定板入射角の大きさ(例えば、絶対値)がより大きい場合には、より制限が強くなる昇降舵位置限界374、376を計算及び/又は選択することがあり、更に現在の安定板入射角の大きさ(例えば、絶対値)がより小さい場合には、より制限が弱くなる昇降舵位置限界374、376を計算することがある。
幾つかの実施例では、昇降舵位置上限374の大きさは、昇降舵位置下限376の大きさと異なることがある。例えば、現在の安定板入射角338が閾値安定板入射角342を超える場合、飛行制御プロセッサ402は、負の方向よりも正の方向により制限が強い昇降舵位置限界374、376を計算及び/又は選択し得る。一実施例では、現在の安定板入射角338が閾値安定板入射角342よりも大きい場合には、飛行制御プロセッサ402は、マッハ0.6及び対気速度毎時600マイル(mph)で移動する航空機100に対して8度の昇降舵位置上限374を、同じマッハ及び対気速度に対して10度の昇降舵位置下限を計算することがある。現在の安定板入射角338が閾値安定板入射角342を下回る場合には、飛行制御プロセッサ402は、負の方向よりも正の方向により制限が強い昇降舵位置限界374、376を計算し得る。例えば、現在の安定板入射角338が閾値安定板入射角342を下回る場合には、飛行制御プロセッサ402は、マッハ0.6及び対気速度600mphで移動する航空機100に対して10度の昇降舵位置上限374を、同じマッハ及び対気速度に対して8度の昇降舵位置下限376を計算することがある。
幾つかの実施例では、操縦士又は自動操縦によって起動される昇降舵コマンドは、飛行制御プロセッサ402をバイパスして、昇降舵アクチュエータ378に直接送信されてもよい。昇降舵コマンドは、安定板入射角342に基づいて、また、マッハ数、対気速度、動的圧力、及び/又は高度に基づいて低減され得る。昇降舵コマンドは、油圧昇降舵アクチュエータ378内部の油圧能力又破裂限界を低減するため、一又は複数の昇降舵アクチュエータ378に直接送信されてもよい。幾つかの実施例では、減少係数は、安定板入射角、マッハ数、対気速度、動的圧力、及び/又は高度に関する入力に応答して、昇降舵コンピュータ(図示せず)によって計算され得る。昇降舵アクチュエータ378の油圧能力の低下は、上述の昇降舵の電子位置限界に類似することがあり、航空機100のコンピュータの機能停止又は航空機100のその他の状態の事象に対して実装され得る。
図7は、本開示の更なる実施例による昇降舵制御システム400を示している。昇降舵制御システム400は、図6に示して上述した昇降舵制御システム400と同様な方法で、現在の安定板入射角338に基づいて昇降舵位置限界374、376を計算するように動作可能であってもよい。図7に示した昇降舵制御システム400は更に、一又は複数の油圧システム380(例えば、図1〜3に対して既に説明した油圧システム)の故障に対応するように構成されている。例えば、航空機100は、各々が中央の油圧システム(図示せず)と流体連通し得る、専用の独立した油圧昇降舵アクチュエータ378を含む左右の昇降舵360を含むことがある。各々の油圧アクチュエータは、推進ユニット102(図1)の欠損などにより油圧が失われた場合には、航空機100のピッチ制御が維持し得るように、少なくとも1つの昇降舵360(例えば、左昇降舵又は右昇降舵)を動かす能力を提供するため、一又は複数の油圧アクチュエータが動作可能に残るように構成され得る。このようなシナリオでは、一又は複数の昇降舵360の振れ能力は、水平尾翼306及び/又は胴体104の設計可能な耐荷重能力を一時的に超過するリスクを冒して、増大されることがある。幾つかの実施例では、垂直尾翼の一方の側の昇降舵(例えば、右昇降舵)が正しく動いていない、或いは機能していないため、操縦能力を高めるためには垂直尾翼の他方の側の昇降舵(例えば、左昇降舵)の振れ能力を高めることが望ましいことがある。更に他の実施例では、非対称な昇降舵入力による比較的大きなローリング運動による尾翼の構造的な故障を避けるため、一方の昇降舵(例えば、右昇降舵)が機能していない場合には、他方の昇降舵(例えば、左昇降舵)の振れ能力を低減することが望ましい場合がある。図7に図解したように、昇降舵制御システム400は、一又は複数の油圧システムの故障を考慮した昇降舵位置上限374及び/又は昇降舵位置下限376を選択するように構成され得る。飛行制御プロセッサは、油圧システム故障のシナリオに関連する昇降舵位置限界374、376を含む参照テーブル420にアクセスすることができる。油圧システム故障のシナリオに関連する昇降舵位置限界374、376(例えば、elev lim_up-(2)、elev lim_down-(2)、elev lim_upreduced-(2)、elev lim_downreduced-(2))は、図6に示した故障でないシナリオに関連する昇降舵位置限界374、376よりも制限が弱くなることがある。飛行制御プロセッサ402は更に、油圧システム故障の信号又は兆候を受信すると、参照テーブル420から昇降舵位置限界374、376を選択するように構成されてもよい。
図8は、航空機100の水平尾翼306の昇降舵360を制御するための、昇降舵制御システム400の更なる実施形態の概略図である。図8のシステム400は、マッハ及び/又は対気速度に従ってスケジュールされ得る、予め定められた水平尾翼荷重軽減(HTLA)オーソリティ限界の組に基づいて動作され得る。HTLAオーソリティ限界は、例えば、出願人に認められ、参照によりその内容全体が任意の目的で本願に組み込まれる米国特許第8,342,445号に記載されているように、操縦翼面の荷重に基づいて、操縦翼面の運動を制限するため、既知の荷重軽減プロセスを使用して計算され得る。HTLAオーソリティ限界は、参照テーブルの組422に保存されてもよい。HTLAオーソリティ限界370、372は、昇降舵360に対する機械的な限界又は止め具(図示せず)によって決定され得る、昇降舵360の最大位置からの振れ能力を制限する電子的な限界として記述されることがある。HTLAオーソリティ限界370、372は、動的圧力の増大により昇降舵360の効果が増加するため、マッハ及び/又は対気速度の増加と共に、昇降舵の運動(例えば、振れ角)を次第に制限することがある。このように、昇降舵制御システム400は、尾翼荷重308が、尾翼、尾翼支持構造体、胴体、並びに、限定するものではないが、安定板アクチュエータ344と昇降舵アクチュエータ378及び関連ハードウェアを含む他の構造体及び機器の構造的な耐荷重能力に近づくことになる、過剰に大きい振れ角に至る昇降舵360の運動を制限し得る。
図8では、飛行制御プロセッサ402は、参照テーブル422(例えば、elev lim_up-(3)、elev lim_down-(3))に一覧表示されているように、予め定められたHTLAオーソリティ上限370及びHTLAオーソリティ下限372の組により再プラグラムされ得る。幾つかの実施例では、飛行制御プロセッサ402は、HTLAオーソリティ限界370、372をリアルタイムで(例えば、飛行中に)計算し、計算したHTLAオーソリティ限界を参照テーブル422に保存し得る。飛行制御プロセッサ402は、一又は複数の航空機パラメータに基づいて、異なる昇降舵360位置に対して予め定められたHTLAオーソリティ限界370、372を増減するための係数を選択し得る。飛行制御プロセッサ402は、昇降舵位置上限374及び昇降舵位置下限376を、HTLAオーソリティ上限370とHTLAオーソリティ下限372の積として計算し得る。昇降舵位置上限374及び昇降舵位置下限376は、一又は複数の昇降舵アクチュエータ378に送信され得る。上述のように、命令された昇降舵位置は、昇降舵アクチュエータ378と通信を行う昇降舵制御入力406を使用して、操縦士及び/又は自動操縦によって命令され得る。一又は複数の昇降舵アクチュエータ378は、航空機100のピッチ操縦能を保持する間に過剰な尾翼荷重308が回避されるように、昇降舵位置上限374及び昇降舵位置下限376を超えない命令された昇降舵位置まで昇降舵を移動し得る。
図8の実施例では、係数の基礎となっている航空機パラメータ408は、安定板330の現在の安定板入射角338である。上記に示すように、現在の安定板入射角338は、スピードブレーキ232の位置の代替として記述されている。飛行制御プロセッサ402は、現在の安定板入射角338を表す信号を受信し、現在の安定板入射角338に対して係数を計算し得る。図8は、所定の安定板入射角338に対応する、或いは計算され得る係数の一覧を含む参照テーブル424を示している。幾つかの実施例では、係数の大きさは、現在の安定板入射角338が正の方向に動くにつれて、尾翼荷重308を制限する手段として、現在の安定板入射角338の増加に伴って増大し得る。幾つかの実施形態では、昇降舵位置上限374及び昇降舵位置下限376の両方を計算するために提供され得る。他の実施形態では、昇降舵位置上限374の決定に対して一組の係数が提供され、昇降舵位置下限376の決定に対して別の一組の係数が提供されてもよい。
図8の参照テーブル424に一覧表示されている係数は現在の安定板入射角338に基づいているが、示されている更なる実施形態では、昇降舵制御システム400は、当該係数が一又は複数の他の操縦翼面の展開設定に基づき、現在の安定板入射角338に基づく係数に限定されないように構成され得る。例えば、昇降舵制御システム400は、一又は複数の翼前縁デバイス222、一又は複数の翼後縁デバイス224の位置、或いは様々な前縁デバイス222及び後縁デバイス224の組み合わせ(図1〜2)、或いは翼ピッチングモーメント206に影響を与え、その結果尾翼荷重の大きさに影響を与える他の制御翼面に基づく係数の参照テーブル(図示せず)を含み得る。例えば、当該係数は少なくとも部分的に、翼200に装着されるスピードブレーキ232(図1〜2を参照)の位置に基づき得る。上述のように、スウェプト(swept)翼航空機上のスピードブレーキ232の展開は、機首上げ時の翼ピッチングモーメント206(図4参照)を生成し得る。昇降舵制御システム400は、スピードブレーキ232単独又は現在の安定板入射角338との組み合わせによる展開設定、或いはスピードブレーキ232、前縁デバイス222、及び後縁デバイス224などの操縦翼面、又は翼ピッチングモーメント206に影響を及ぼす他の任意の航空機表面又はデバイスに対する、1つの又は様々な組み合わせ展開設定に基づいて、昇降舵位置上限374及び昇降舵位置下限376を決定するため、HTLAオーソリティ上限370及びHTLAオーソリティ下限372に一又は複数の計数を計算又は適用するように構成され得る。
図9は、予測尾翼荷重308が水平尾翼306の耐荷重能力を超過すると決定される場合には、参照テーブル422に一覧表示されているHTLAオーソリティ限界370、372の増減に対する係数はマッハ及び/又は対気速度に基づく昇降舵360を制御するためのシステム400を示している。その際、飛行制御プロセッサ402は、所定のHTLAオーソリティ限界370、372で昇降舵360を有する水平尾翼306に課される予測尾翼荷重308を計算し得る。予測尾翼荷重308は、限定するものではないが、現在の航空機総重量、現在の航空機重心位置、現在の航空機ピッチ角速度、対気速度、翼迎え角、操縦翼面振れ(例えば、前縁デバイス及び/又は後縁デバイス)、スピードブレーキ位置及び展開レベル、着陸装置位置を含む一又は複数の各種航空機パラメータ、及び他の航空機パラメータに基づき得る。飛行制御プロセッサ402は、予測尾翼荷重308が所定の航空機パラメータの組に対する水平尾翼306の耐荷重能力を超過するかどうかを決定し得る。飛行制御プロセッサ402は、予測尾翼荷重308が水平尾翼306及び/又は胴体104の耐荷重能力を超過すると決定される場合には、航空機100のマッハ数及び/又は対気速度に基づいて、HTLAオーソリティ限界370、372に適用するため、参照テーブル426から係数を計算又は選択することができる。
図10は、マッハ数及び/又は対気速度に基づいて、異なる安定板設定(入射角338)に対して異なる係数を一覧表示する参照テーブルの組428を示している。図10の参照テーブル428は、図8及び9にそれぞれ示して上述した係数参照テーブル424、426の組み合わせとして記述され得る。図10は、昇降舵位置限界374、376を現在の安定板入射角338、マッハ数、及び/又は対気速度の関数としてスケジューリングすることを可能にする昇降舵制御システム400の一実施形態を表している。係数は一般的に、対気速度の増加と共に増大する(例えば、制限はより強くなる)が、幾つかの飛行形態では、参照テーブル428に示すように、係数は必ずしもマッハ数の増加と共に増大しない。
図11は、スピードブレーキハンドル234の異なる展開レベル及び/又は翼操縦荷重軽減システム208の異なる展開レベルに対して、異なる係数を一覧表示する参照テーブルの組430を示している。既に示したように、スピードブレーキ232は、操縦士によるスピードブレーキハンドル234(図1)の操作に応答して作動され得る。例えば、操縦士は、スピードブレーキハンドル234を格納時戻り止め部(図示せず)から、スピードブレーキ232の50パーセント展開レベルを表わし得る飛行時戻り止め部(図示せず)まで動かすことができ、これにより、航空機重心114に対する翼空力中心204(例えば、揚力の中心)の位置に応じて、翼ピッチングモーメント206に対して増減し得る機首上げ時のピッチングモーメントを生成することができる。予測尾翼荷重308が水平尾翼306の耐荷重能力を超過すると決定されると、飛行制御プロセッサ402は、昇降舵位置上限374及び昇降舵位置下限376を減少係数とHTLAオーソリティ上限370及びHTLAオーソリティ下限372との積として計算し得る。図11の参照テーブル430に示すように、減少係数はマッハ及び対気速度に基づいて、飛行制御プロセッサ402によって計算されてもよい。昇降舵位置上限374及び昇降舵位置下限376は、航空機100のピッチ操縦能を保持しつつ、尾翼荷重308を低減し得る。
幾つかの実施例では、翼200(図2)は、巡航飛行中に、翼キャンバを翼長方向214(図2)に沿って変化させる一又は複数のスピードブレーキ232、前縁デバイス222、及び/又は後縁デバイス224を振れさせることによって、翼曲げモーメントを低減するため、所望の展開レベルまで作動され得る翼操縦荷重軽減システム208を更に含むことがある。飛行制御プロセッサ402は、翼操縦荷重軽減システム208の展開レベルに対応し、航空機100のマッハ及び/又は対気速度に基づく参照テーブルの組430の係数を計算又は検索するように構成されてもよい。飛行制御プロセッサ402は、予測尾翼荷重308が水平尾翼306の耐荷重能力を超過するかどうかを決定し、超過する場合には、翼操縦荷重軽減システム208の所定の展開レベルに対する適切な減少係数を使用して、飛行制御プロセッサ402は昇降舵位置上限374及び昇降舵位置下限376を計算することができる。
図12は、参照テーブル422に一覧表示されたHTLAオーソリティ限界370、372の増加に対する係数を使用する昇降舵制御システム400の更なる実施形態を示す。係数は、一又は複数の昇降舵アクチュエータ378の一又は複数の油圧システム380(図1)の故障に基づき得る。参照テーブル432は、油圧システムの故障の兆候があると使用される単一の係数を示しているが、航空機の異なるマッハ数及び対気速度に対して、異なる係数が使用されてもよい。一又は複数の昇降舵アクチュエータ378の油圧システムの故障が検出されると、飛行制御プロセッサ402は、HTLAオーソリティ限界370、372に対応するため、参照テーブル432から係数を計算又は選択し得る。一又は複数の油圧システムの故障時に、航空機100に十分なピッチ制御を提供するため、係数はより制限が弱くなることがある(例えば、より大きな振れ能力を可能にする)。このようなシナリオでは、一方又は両方の昇降舵360の振れ能力は、航空機のピッチ制御が維持され得るように、水平尾翼306及び/又は胴体104の設計可能な耐荷重能力を一時的に超過するリスクを冒して、増大されることがある。
図13は、現在の安定板入射角338に基づいて昇降舵360を位置決めする方法500に含まれ得る、一又は複数の操作を図解するフロー図である。図6を参照すると、本方法のステップ502は、現在の安定板入射角338を特定することを含み得る。上記に示すように、飛行制御プロセッサ402は、現在の安定板入射角338を表す信号を受信し得る。現在の安定板入射角338は、スピードブレーキ232が格納又は展開されているかどうかを表すことがあり、限定するものではないが、対気速度、マッハ数、動的圧力、現在の航空機総重量、現在の航空機重心位置、現在の航空機ピッチ角速度、スピードブレーキ位置、翼MLAシステム208の活動ステータスを含む、様々な航空機パラメータ408、及び他の航空機パラメータ408のうちの一又は複数に基づいて決定され得る。
本方法のステップ504は、現在の安定板入射角338が閾値安定板入射角342を上回る又は下回るかどうかを決定するため、現在の安定板入射角338を閾値安定板入射角342と比較することを含み得る。上記に示すように、閾値安定板入射角342は、航空機100のスピードブレーキ232が格納される値を下回る値に対応し得る。例えば、+1度を下回る現在の安定板入射角338はスピードブレーキ232が格納されていることを表すことがあり、+1度以上の現在の安定板入射角338はスピードブレーキ232が展開されていることを表すことがある。しかしながら、閾値安定板入射角342は+1度と異なることがある。
方法500のステップ506は、現在の安定板入射角338に基づいて、昇降舵位置限界374、376を選択することを含み得る。幾つかの実施例では、本方法は、昇降舵位置上限374に対する値を含む第1の参照テーブルペア、及び昇降舵位置下限376に対する値を含む第2の参照テーブルペアを含む参照テーブル418を含み得る。上記に示すように、昇降舵位置限界は、マッハ数、対気速度、動的圧力、及び/又は高度の関数として計算され、閾値安定板入射角342に基づき得る。昇降舵位置限界は、参照テーブル418から選択され得る。幾つかの実施例では、飛行制御プロセッサ402(図1)は、昇降舵位置限界374、376を計算し、記憶デバイス403(図1)の参照テーブル418に昇降舵位置限界374、376を保存し得る。他の実施例では、昇降舵位置限界374、376は、事前に(例えば、飛行前に)計算されてもよく、飛行中に飛行制御プロセッサ402がアクセスを行った時点に飛行制御コンピュータ401にプログラムされ、記憶デバイス403に保存されてもよい。
ステップ506では、本方法は、現在の安定板入射角338が閾値安定板入射角342と同等又は上回る場合には、より制限が強い昇降舵位置限界374、376を選択すること、及び現在の安定板入射角338が閾値安定板入射角342を下回る場合には、より制限が弱い昇降舵位置限界374、376を選択することを含み得る。例えば、現在の安定板入射角338が閾値安定板入射角342以上の場合には、昇降舵位置上限374は第1の参照テーブルペアの第1のテーブルから選択され、現在の安定板入射角338が閾値安定板入射角342を下回る場合には、昇降舵位置上限374の値は第1の参照テーブルペアの第2のテーブルから選択されてもよい。
幾つかの実施例では、昇降舵位置上限374は、航空機100の所定の対気速度及びマッハ数に関連付けられ得る。昇降舵位置下限376は、第2の参照テーブルペアから選択され得る。昇降舵位置下限376は、昇降舵位置上限374と同じ対気速度及びマッハ数に関連付けられ得る。しかしながら、昇降舵位置下限376は、昇降舵位置上限374の大きさとは異なる大きさを有することがある。例えば、マッハ0.6及び対気速度毎時600マイルで移動する航空機100は、同じマッハ及び対気速度に対して、8度の昇降舵位置上限374及び10度の昇降舵位置下限を有することがある。
幾つかの実施例では、昇降舵位置限界374、376の選択は、第2の参照テーブルペアから昇降舵位置下限376を選択することを含み得る。昇降舵位置下限376は、所定の対気速度及びマッハ数に関連付けられることがある。昇降舵位置下限376の大きさは、現在の安定板入射角338が負の場合には昇降舵位置上限374の大きさを上回り、昇降舵位置下限の大きさは、現在の安定板入射角338が正の場合には昇降舵位置上限374の大きさを下回ることがある。例えば、マッハ0.6及び対気速度毎時600マイルで移動する航空機100に対して、現在の安定板入射角338が負の場合には、昇降舵位置下限376は−10度になり、昇降舵位置上限374は+8度になることがある。しかしながら、同じマッハ及び対気速度に対して、現在の安定板入射角338が正の場合には、昇降舵位置下限376は−8度になり、昇降舵位置上限374は+10度になり得る。
幾つかの実施例では、本方法は、現在の安定板入射角338が閾値安定板入射角以上の場合には、第2の参照テーブルペアの一方のテーブルから昇降舵位置下限376の値を選択すること、及び現在の安定板入射角338が閾値安定板入射角342を下回る場合には、第2の参照テーブルペアの他方のテーブルから昇降舵位置下限376の値を選択すること含み得る。図7を参照すると、本方法はまた、航空機油圧システムのステータスに基づいて、昇降舵位置限界374、376の値を選択することを含み得る。例えば、油圧システムの故障の場合には、本方法は、油圧システムの故障がない場合に選択され得る昇降舵位置限界374、376よりも制限が弱い昇降舵位置限界374、376を選択することを含み得る。上記に示すように、油圧システムの故障の場合には、一方又は両方の昇降舵360の昇降舵位置限界(例えば、振れ能力)は、航空機100のピッチ操縦能を維持するための手段として高められ得る。
方法500のステップ508は、昇降舵位置限界374、376を超えない命令された昇降舵位置まで昇降舵360を移動することを含み得る。図6の実施形態に示すように、飛行制御プロセッサ402は、昇降舵位置上限374及び昇降舵位置下限376を計算し、昇降舵位置限界374、376を昇降舵アクチュエータ378へ送信してもよい。操縦士又は自動操縦は、昇降舵位置限界374、376を超えない命令された昇降舵位置まで昇降舵360を移動するため、昇降舵アクチュエータ378に命令することができる。幾つかの実施形態では、本方法は、スピードブレーキ232が展開されているかどうかを決定すること、並びに、展開されている場合には、スピードブレーキ232が格納されているときの安定板入射角338で、安定板330によって生成される下向き荷重312よりも小さな下向き荷重312、或いは上向き荷重310よりも大きな上向き荷重310をもたらす安定板入射角338に安定板330を配置すること、を含み得る。このようにして、安定板330は、スピードブレーキ232の展開中に生成され得る機首上げ時のピッチングモーメントに対抗し得る。
図14は、予め定められたHTLAオーソリティ限界370、372の組に基づいて昇降舵360を位置決めする方法600に含まれ得る一又は複数の操作を図解するフロー図である。方法600のステップ602は、一又は複数の航空機パラメータ408に基づいて、予め定められたHTLAオーソリティ限界370、372を増減するための計数を選択することを含み得る。上記に示すように、HTLAオーソリティ限界370、372は、マッハ及び/又は対気速度の増加に伴う動的圧力の増加を補償するため、マッハ数及び/又は対気速度或いは他のパラメータ(例えば、高度)の増加と共に減少し得る。幾つかの実施形態では、本方法は、図8に示して上述したように、現在の安定板入射角338に基づいて減少係数を選択する方法を含み得る参照テーブルに示されているように、減少係数は、現在の安定板入射角338の増加と共に減少しうる。
幾つかの実施形態では、所定のHTLAオーソリティ限界370、372で、昇降舵360を有する水平尾翼306上で予測尾翼荷重308を計算することを含み得る。予測尾翼荷重308は、上述のように、限定するものではないが、現在の航空機総重量、現在の航空機重心114位置、現在の航空機ピッチ角速度を含む一又は複数の航空機パラメータ、及び/又は他の航空機パラメータに基づいて決定され得る。本方法は、予測尾翼荷重308が水平尾翼306及び/又は胴体104の耐荷重能力を超過するかどうかを決定することを更に含む。予測尾翼荷重308が水平尾翼306及び/又は胴体104の耐荷重能力を超過する場合には、本方法は、航空機100のマッハ及び対気速度に基づいて、HTLAオーソリティ限界370、372に対する減少係数を選択することを含み得る。
幾つかの実施例では、本方法は、図10に図解されているように、マッハ、対気速度、及び現在の安定板入射角338に基づいて減少係数を選択することを含み得る。減少係数は、図9に示して上述したように、HTLAオーソリティ上限370及びHTLAオーソリティ下限372に基づいて、昇降舵位置上限374及び昇降舵位置下限376を計算するため、飛行制御プロセッサ402によって実装され得る。代替的に、HTLAオーソリティ限界370、372に対して係数を選択するステップは、図11に図解され且つ上述されているように、スピードブレーキ232が展開される場合、及び/又は翼操縦荷重軽減システム208が起動される場合には、減少係数を選択することを含み得る。他の実施形態では、HTLAオーソリティ限界370、372に対して係数を選択するステップは、昇降舵アクチュエータ378の油圧システム380(図1)の故障を検出した時点で、HTLAオーソリティ限界370、372を増大させる係数を選択することを含み得る。例えば、飛行制御プロセッサ402は、昇降舵アクチュエータ378に関する一又は複数の油圧システムの故障の兆候を受信することがあるこのような油圧システムの故障の兆候を受信すると、飛行制御プロセッサ402は、油圧システムの故障中に航空機100のピッチ操縦能を維持するため、昇降舵位置上限374及び/又は昇降舵位置下限376に対して、より高い値を計算することがある。
方法600のステップ604は、図8、図9、及び図12に示すように、昇降舵位置限界374、376限界を、HTLAオーソリティ限界370、372と係数の積として計算することを含み得る。飛行制御プロセッサ402は、HTLAオーソリティ上限370及びHTLAオーソリティ下限372基づいて、昇降舵位置上限374及び昇降舵位置下限376を計算し得る。上記に示すように、HTLAオーソリティ限界370、372は、航空機100のマッハ数及び/又は対気速度に基づいて予め定められてもよい。
方法600のステップ606は、飛行制御プロセッサ402によって計算される昇降舵位置上限374及び昇降舵位置下限376を超えない命令された昇降舵位置まで昇降舵360を移動することを含み得る。上記に示すように、操縦士又は自動操縦は、昇降舵360を命令された昇降舵位置まで移動するため、昇降舵アクチュエータ378に命令することができる。昇降舵アクチュエータ378は、昇降舵制御入力406からコマンドを受信し、昇降舵360を命令された昇降舵位置まで枢動可能に移動し、更に昇降舵位置上限374及び昇降舵位置下限376を超えない位置まで昇降舵360の運動を制限し得る。
本開示による本発明の主題の例示的かつ非排他的な実施例が、以下に列挙した段落に記載される。
A1. 航空機の昇降舵を制御する方法であって、
安定板及び前記安定板に枢動可能に結合される昇降舵を含む航空機の現在の安定板入射角を特定すること、
前記現在の安定板入射角を閾値安定板入射角と比較すること、
前記現在の安定板入射角が前記閾値安定板入射角以上の場合には、より制限の強い昇降舵位置限界を選択すること
を含む方法。
A2. 前記昇降舵位置限界を選択することは、
前記現在の安定板入射角が前記閾値安定板入射角以上の場合には、第1の参照テーブルペアの第1のテーブルから昇降舵位置限界を選択すること、及び
前記現在の安定板入射角が前記閾値安定板入射角を下回る場合には、前記第1の参照テーブルペアの第2のテーブルから前記昇降舵位置限界を選択すること
を含む、段落A1に記載の方法。
A3. 前記昇降舵位置限界は、所定の対気速度及びマッハ数に関連付けられた昇降舵位置上限であり、昇降舵位置限界を選択することは、
第2の参照テーブルペアから、前記所定の対気速度及びマッハ数に関連付けられた前記昇降舵位置下限を選択し、前記昇降舵位置下限は前記昇降舵位置上限の大きさとは異なる大きさを有することを更に含む、段落A2に記載の方法。
A4. 前記昇降舵位置限界は、所定の対気速度及びマッハ数に関連付けられた昇降舵位置上限であり、前記昇降舵位置限界を選択することは、
第2の参照テーブルペアから、前記所定の対気速度及びマッハ数に関連付けられた昇降舵位置下限を選択することを更に含み、
前記昇降舵位置下限の大きさは、前記現在の安定板入射角が負の場合には、前記昇降舵位置上限の大きさを上回り、且つ前記現在の安定板入射角が正の場合には、前記昇降舵の下方位置の大きさは前記昇降舵位置上限を下回る、段落A2に記載の方法。
A5. 昇降舵位置上限の値を含む第1の参照テーブルペア及び昇降舵位置下限の値を含む第2の参照テーブルペアを含む複数の参照テーブルを生成することを更に含み、
前記昇降舵位置限界を選択することは、前記現在の安定板入射角が前記閾値安定板入射角以上の場合には、前記第1の参照テーブルペアの一方のテーブルから前記昇降舵位置上限の値を選択すること、及び前記現在の安定板入射角が前記閾値安定板入射角を下回る場合には、前記第1の参照テーブルペアの他方のテーブルから前記昇降舵位置上限の値を選択することを含む、段落A2に記載の方法。
A6. 前記昇降舵位置限界を選択することは、
前記現在の安定板入射角が前記閾値安定板入射角以上の場合には、前記第2の参照テーブルペアの一方のテーブルから前記昇降舵位置下限の値を選択すること、及び
前記現在の安定板入射角が前記閾値安定板入射角を下回る場合には、前記第2の参照テーブルペアの他方のテーブルから前記昇降舵位置下限の値を選択すること
を更に含む、段落A3に記載の方法。
A7. 前記閾値安定板入射角は、値に対応し、その値を下回るときは航空機のスピードブレーキが格納される、段落A1のいずれかに記載の方法。
A8. 前記昇降舵位置限界を、マッハ数、対気速度、動的圧力、及び高度のうちの少なくとも1つの関数として、且つ閾値安定板入射角に基づいて計算することを更に含む、段落A1に記載の方法。
A9. 前記昇降舵位置限界は、第1の昇降舵位置限界であり、前記方法は、
油圧システムの故障の決定に応答して、前記第1の昇降舵位置限界より制限が弱い第2の昇降舵位置限界を選択することを更に含む、段落A1に記載の方法。
A10. 前記昇降舵を前記昇降舵位置限界を超えない昇降舵位置まで移動することを更に含む、段落A1からA9のいずれか一つの段落に記載の方法。
A11. 航空機の昇降舵を制御するためのシステムであって、
安定板に枢動可能に結合される昇降舵を有する安定板の現在の安定板入射角を表す安定板信号を受信し、前記安定板信号に基づいて昇降舵位置限界を選択するように構成された飛行制御プロセッサを備え、前記選択された昇降舵位置限界は、前記現在の安定板入射角が閾値安定板入射角以上の場合には、より制限が強く、前記現在の安定板入射角が前記閾値安定板入射角を下回る場合には、より制限が弱く、且つ、
前記昇降舵を前記昇降舵位置限界を超えない昇降舵位置まで移動するように構成される昇降舵アクチュエータを備えるシステム。
A12. 前記閾値安定板入射角は、値に対応し、その値を下回るときは前記航空機のスピードブレーキが格納される、段落A11に記載のシステム。
A13. 前記飛行制御プロセッサは、所定のマッハ数及び対気速度に対して、昇降舵位置上限及び前記昇降舵位置上限の大きさとは異なる大きさを有する昇降舵位置下限を選択するように更に構成される、段落A11又はA12に記載のシステム。
A14. 所定のマッハ数、対気速度、及び現在の安定板入射角に対して、前記飛行制御プロセッサは、油圧システムの故障の表示に応答して選択される昇降舵位置限界よりも制限の弱い別の昇降舵位置限界を選択するように更に構成される、段落A11又はA12に記載のシステム。
A15. 航空機の水平尾翼の昇降舵を制御する方法であって、
少なくとも1つの航空機パラメータに基づいて、昇降舵に対して予め定められ、マッハ数及び/又は対気速度の増加と共に減少する水平尾翼荷重軽減(HTLA)オーソリティ限界を増減するための係数を選択すること、
昇降舵位置限界を前記HTLAオーソリティ限界と前記係数の積として計算すること、及び
前記昇降舵位置限界を超えない命令された昇降舵位置まで前記昇降舵を移動すること、を含む方法。
A16. 前記航空機パラメータは、前記水平尾翼の安定板の現在の安定板入射角であり、HTLAオーソリティ限界に対して係数を選択する前記ステップは、
前記現在の安定板入射角に基づいて減少係数を選択することを含む、段落A15に記載の方法。
A17. 前記減少係数を選択する前記ステップは、
前記現在の安定板入射角の増加と共に前記減少係数を低減することを含む、段落A16に記載の方法。
A18. 前記HTLAオーソリティ限界に対して係数を選択する前記ステップは、
所定のHTLAオーソリティ限界で前記昇降舵を有する前記水平尾翼上で予測尾翼荷重を計算すること、
前記予測尾翼荷重が水平尾翼の耐荷重能力を超過するかどうかを決定すること、及び
前記予測尾翼荷重が前記耐荷重能力を超過する場合、前記航空機のマッハ数及び/又は対気速度に基づいて、前記HTLAオーソリティ限界に対して減少係数を選択すること
を含む、段落A15に記載の方法。
A19. 前記HTLAオーソリティ限界に対して前記減少係数を選択する前記ステップは、
マッハ、対気速度、及び現在の安定板入射角に基づいて減少係数を選択することを含む、段落A18に記載の方法。
A20. 前記HTLAオーソリティ限界に対して係数を選択する前記ステップは、
スピードブレーキが展開される及び/又は翼操縦荷重軽減システムが起動される場合には、減少係数を選択することを含む、段落A15に記載の方法。
A21. HTLAオーソリティ限界に対して係数を選択する前記ステップは、
昇降舵アクチュエータの油圧システムの故障を検出すると、前記HTLAオーソリティ限界を高める係数を選択することを含む、段落A15に記載の方法。
本開示の追加的な改変及び改善は、当業者には明白であろう。したがって、本明細書で説明され図示されている、部品の特定の組み合わせは、本開示の一定の実施形態のみを表すことを意図し、本開示の本質及び範囲に含まれる代替的な実施形態又はデバイスを限定する役割を果たすことは意図していない。
100 航空機
102 推進ユニット
104 胴体
108 長手方向軸
110 胴体中央部
112 後部胴体構造体
114 航空機重心
116 重心の範囲
200 翼
202 正の翼揚力
204 空力中心
206 ピッチングモーメント
208 翼操縦荷重軽減システム
210 翼付け根
212 翼端
214 翼長方向
216 翼弦
218 翼前縁
220 翼後縁
222 翼前縁デバイス
224 翼後縁デバイス
226 フラップ
228 エルロン
230 フラッペロン
232 スピードブレーキ
234 スピードブレーキハンドル
300 尾翼
302 垂直安定板
304 ラダー
306 水平尾翼
308 尾翼荷重
310 上向き荷重
312 下向き荷重
314 水平尾翼空力中心
316 水平尾翼モーメント
330 安定板
332 安定板弦
334 安定板前縁
336 安定板後縁
338 現在の安定板入射角
342 閾値安定板入射角
344 安定板アクチュエータ
360 昇降舵
362 昇降舵弦
368 中立位置
370 HTLAオーソリティ上限
372 HTLAオーソリティ下限
374 昇降舵位置上限
376 昇降舵位置下限
378 昇降舵アクチュエータ
380 油圧システム
382 第1の臨界荷重領域
384 第2の臨界荷重領域
400 昇降舵制御システム
401 飛行制御コンピュータ
402 飛行制御プロセッサ
403 記憶デバイス
406 昇降舵制御入力
408 航空機パラメータ
410 対気速度
412 高度
414 マッハ数
416 動的圧力
418、420 参照テーブル
422 参照テーブルの組
424、426 参照テーブル
428 参照テーブルの組
430、432 参照テーブル

Claims (13)

  1. 航空機(100)の昇降舵(360)を制御する方法であって、
    安定板(330)及び前記安定板(330)に枢動可能に結合される昇降舵(360)を含む航空機(100)の現在の安定板入射角(338)を特定すること、
    前記現在の安定板入射角(338)を閾値安定板入射角(342)と比較すること、
    前記現在の安定板入射角(338)が前記閾値安定板入射角(342)以上の場合には、より制限の強い昇降舵位置限界(374、376)を選択すること
    を含み、
    前記昇降舵位置限界(374、376)を選択することは、
    前記現在の安定板入射角(338)が前記閾値安定板入射角(342)以上の場合には、第1の参照テーブルペア(418、420)の第1のテーブルから昇降舵位置限界(374、376)を選択すること、及び
    前記現在の安定板入射角(338)が前記閾値安定板入射角(342)を下回る場合には、前記第1の参照テーブルペア(418、420)の第2のテーブルから前記昇降舵位置限界(374、376)を選択すること
    を含む、方法。
  2. 前記昇降舵位置限界(374、376)は、所定の対気速度(410)及びマッハ数(414)に関連付けられた昇降舵位置上限(374)であり、昇降舵位置限界(374、376)を選択することは、
    第2の参照テーブルペア(418、420)から、前記所定の対気速度(410)及びマッハ数(414)に関連付けられた昇降舵位置下限(376)を選択し、前記昇降舵位置下限(376)は前記昇降舵位置上限(374)の大きさとは異なる大きさを有することを更に含む、請求項に記載の方法。
  3. 前記昇降舵位置限界(374、376)は、所定の対気速度(410)及びマッハ数(414)に関連付けられた昇降舵位置上限(374)であり、前記昇降舵位置限界(374、376)を選択することは、
    第2の参照テーブルペア(418、420)から、前記所定の対気速度(410)及びマッハ数(414)に関連付けられた昇降舵位置下限(376)を選択することを更に含み、
    前記昇降舵位置下限(376)の大きさは、前記現在の安定板入射角(338)が負の場合には、前記昇降舵位置上限(374)の大きさを上回り、且つ前記現在の安定板入射角(338)が正の場合には、前記昇降舵(360)の下方位置の大きさは前記昇降舵位置上限(374)の大きさを下回る、請求項に記載の方法。
  4. 昇降舵位置上限(374)の値を含む第1の参照テーブルペア(418、420)及び昇降舵位置下限(376)の値を含む第2の参照テーブルペア(418、420)を含む複数の参照テーブル(418、420)を生成することを更に含み、
    前記昇降舵位置限界(374、376)を選択することは、前記現在の安定板入射角(338)が前記閾値安定板入射角(342)以上の場合には、前記第1の参照テーブルペア(418、420)の一方のテーブルから前記昇降舵位置上限(374)の値を選択すること、及び前記現在の安定板入射角(338)が前記閾値安定板入射角(342)を下回る場合には、前記第1の参照テーブルペア(418、420)の他方のテーブルから前記昇降舵位置上限(374)の値を選択することを含む、請求項に記載の方法。
  5. 前記昇降舵位置限界(374、376)を選択することは、
    前記現在の安定板入射角(338)が前記閾値安定板入射角(342)以上の場合には、前記第2の参照テーブルペア(418、420)の一方のテーブルから前記昇降舵位置下限(376)の値を選択すること、及び
    前記現在の安定板入射角(338)が前記閾値安定板入射角(342)を下回る場合には、前記第2の参照テーブルペア(418、420)の他方のテーブルから前記昇降舵位置下限(376)の値を選択すること
    を更に含む、請求項に記載の方法。
  6. 前記閾値安定板入射角(342)は、値に対応し、その値を下回るときは前記航空機(100)のスピードブレーキ(232)が格納される、請求項1に記載の方法。
  7. 前記昇降舵位置限界(374、376)を、マッハ数(414)、対気速度(410)、動的圧力(416)、及び高度(412)のうちの少なくとも1つの関数として、且つ閾値安定板入射角(342)に基づいて計算することを更に含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記昇降舵位置限界(374、376)は、第1の昇降舵位置限界(374、376)であり、前記方法は、
    油圧システムの故障の決定に応答して、前記第1の昇降舵位置限界(374、376)より制限が弱い第2の昇降舵位置限界(374、376)を選択することを更に含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記昇降舵(360)を前記昇降舵位置限界(374、376)を超えない昇降舵(360)位置まで移動することを更に含む、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
  10. 航空機(100)の昇降舵(360)を制御するためのシステム(400)であって、
    安定板(330)に枢動可能に結合される昇降舵(360)を有する安定板(330)の現在の安定板入射角(338)を表す安定板信号を受信し、前記安定板信号に基づいて昇降舵位置限界(374、376)を選択するように構成された飛行制御プロセッサ(402)を備え、選択された前記昇降舵位置限界(374、376)は、前記現在の安定板入射角(338)が閾値安定板入射角(342)以上の場合には、より制限が強く、前記現在の安定板入射角(338)が前記閾値安定板入射角(342)を下回る場合には、より制限が弱く、且つ、
    前記昇降舵(360)を前記昇降舵位置限界(374、376)を超えない昇降舵(360)位置まで移動するように構成される昇降舵アクチュエータ(378)を備え
    前記昇降舵位置限界(374、376)を選択することは、
    前記現在の安定板入射角(338)が前記閾値安定板入射角(342)以上の場合には、第1の参照テーブルペア(418、420)の第1のテーブルから昇降舵位置限界(374、376)を選択すること、及び
    前記現在の安定板入射角(338)が前記閾値安定板入射角(342)を下回る場合には、前記第1の参照テーブルペア(418、420)の第2のテーブルから前記昇降舵位置限界(374、376)を選択すること
    を含む、システム。
  11. 前記閾値安定板入射角(342)は、値に対応し、その値を下回るときは前記航空機(100)のスピードブレーキ(232)が格納される、請求項10に記載のシステム(400)。
  12. 前記飛行制御プロセッサ(402)は、所定のマッハ数(414)及び対気速度(410)に対して、昇降舵位置上限(374)、及び前記昇降舵位置上限(374)の大きさとは異なる大きさを有する昇降舵位置下限(376)を選択するように更に構成される、請求項10又は11に記載のシステム(400)。
  13. 所定のマッハ数(414)、対気速度(410)、及び現在の安定板入射角(338)に対して、前記飛行制御プロセッサ(402)は、油圧システムの故障の表示に応答して選択される昇降舵位置限界(374、376)よりも制限の弱い別の昇降舵位置限界(374、376)を選択するように更に構成される、請求項10又は11に記載のシステム(400)。
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