JP6606032B2 - 輻輳通知装置、および、輻輳通知方法 - Google Patents

輻輳通知装置、および、輻輳通知方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6606032B2
JP6606032B2 JP2016155827A JP2016155827A JP6606032B2 JP 6606032 B2 JP6606032 B2 JP 6606032B2 JP 2016155827 A JP2016155827 A JP 2016155827A JP 2016155827 A JP2016155827 A JP 2016155827A JP 6606032 B2 JP6606032 B2 JP 6606032B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
enum
congestion notification
network
server
congestion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016155827A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018026630A (ja
Inventor
育生 大谷
耕世 鈴木
豊治 佐藤
雄紀 花澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2016155827A priority Critical patent/JP6606032B2/ja
Publication of JP2018026630A publication Critical patent/JP2018026630A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6606032B2 publication Critical patent/JP6606032B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Monitoring And Testing Of Exchanges (AREA)
  • Data Exchanges In Wide-Area Networks (AREA)
  • Telephonic Communication Services (AREA)

Description

本発明は、輻輳通知装置、および、輻輳通知方法の技術に関する。
IP(Internet Protocol)網においてSIP(Session Initiation Protocol)サーバが着側の電話端末を特定するには、SIP URI(Uniform Resource Identifiers)と呼ばれる識別子を特定する必要がある。そこで、ENUM(E.164 Number Mapping)サーバは、ENUMクエリとして受信した発呼先の電話番号から、対応するSIP URIを求めて、ENUMアンサとして応答する。これにより、SIPサーバはSIP URIから転送先を判断し、SIPの発呼信号を転送することができる。
なお、IP網を提供する事業者は、それぞれ総務省から割り当てられた電話番号を管理している。そして、この管理対象の電話番号は、番号ポータビリティによって事業者間でやりとりされ、そのたびに適切なSIP URIへの変更を行う可能性がある。よって、各事業者はそれぞれ自身のENUMサーバを用意し、他事業者からの電話番号のENUMクエリに応答する仕組みが必要となる。
このように、IP網を相互接続するときには、複数の事業者間でパケット内のパラメータの記述方法などの詳細をあらかじめ決めておく必要がある。そこで、ENUMを相互接続するときの共通インタフェースが非特許文献1において提案されている。
一般社団法人情報通信技術委員会、"キャリアENUMの相互接続 共通インタフェース"、[online]、2015年8月27日、[平成28年7月28日検索]、インターネット〈URL:http://www.ttc.or.jp/jp/document_list/pdf/j/STD/JJ-90.31v1.pdf〉
以下、図6〜図8を参照して、ENUMシステムの概要と、そのENUMシステムに発生した輻輳への対策について検討する。
図6は、ENUMシステムにおける各信号の経路を示す。
図面左側の自網には、各電話端末を収容する電話網18,19と、その電話網18,19からの呼信号(SIP信号)を中継する自網SIPサーバ11と、自網SIPサーバ11からのENUMクエリを受け、SIP信号の接続先を含めたENUMアンサを応答する自網ENUMサーバ10とがそれぞれ配置されている。この自網ENUMサーバ10は、接続先情報13aを提供するENUM権威サーバ13と、その接続先情報13aのコピーであるキャッシュ12aを提供するENUMキャッシュサーバ12とで構成される。
図面右側の他網も同様に、電話網28,29と、他網SIPサーバ21と、他網ENUMサーバ20とがそれぞれ配置されている。
なお、ENUM権威サーバ13は、他サーバ(自網SIPサーバ11、他網ENUMサーバ20など)からのENUMクエリを受け、接続先情報13aから該当する接続先情報を取得してENUMクエリに応答する。以下の説明では、ENUMクエリを送信する他サーバ(自網SIPサーバ11、他網ENUMサーバ20など)を「対向サーバ」と呼ぶこともある。これらENUMの仕組みは、DNS(Domain Name System)プロトコルを利用して実現されている。
また、ENUMキャッシュサーバ12は自網SIPサーバ11からENUMクエリを受け付け、ENUM権威サーバ13や適切な他網ENUMサーバ20にENUMクエリを転送し、目的の接続先情報を含むENUMアンサを自網SIPサーバ11に応答する。この際、接続先情報はENUMキャッシュサーバ12のキャッシュ12aにも保存される。これにより、次回の同一のENUMクエリ(同一番号の問い合わせ)に対して、ENUMキャッシュサーバ12がキャッシュ12aから読み込むことで、ENUM権威サーバ13や他網ENUMサーバ20の負荷を軽減できる。
図6では、番号ポータビリティがない場合の信号の流れを以下の3種類(1)〜(3)で区別している。
(1)[実線矢印]は、自網(電話網18)→自網(電話網19)の信号を示す。自網SIPサーバ11は、電話網18から発呼のSIP信号を受けると、そのSIP信号のあて先を尋ねるENUMクエリを自網ENUMサーバ10(ENUM権威サーバ13)に送信する。そして、自網SIPサーバ11は、ENUM権威サーバ13が接続先情報13aから検索した結果をENUMクエリへの応答として受けると、その応答が示す送信先が自網(電話網19)であることを確認し、SIP信号を自身が収容する電話網19へと転送する。
(2)[太線破線矢印]は、自網(電話網18)→他網(電話網29)の信号を示す。自網SIPサーバ11は、電話網18から発呼のSIP信号を受けると、そのSIP信号のあて先を尋ねるENUMクエリを自網ENUMサーバ10(ENUMキャッシュサーバ12)に送信する。
ENUMキャッシュサーバ12は、SIP信号のあて先を収容する(つまり、番号管理元の)他網ENUMサーバ20にENUMクエリを転送することで、SIP信号のあて先が電話網29であることを取得する。ENUMキャッシュサーバ12は、ENUMクエリへの応答として、他網ENUMサーバ20から通知された送信先を自網SIPサーバ11に通知する。
そして、自網SIPサーバ11は、ENUMキャッシュサーバ12から通知された送信先が他網(電話網29)であることを確認し、SIP信号を電話網29が収容される他網SIPサーバ21へと転送する。
(3)[細線破線矢印]は、他網(電話網28)→自網(電話網19)の信号を示す。他網SIPサーバ21は、電話網28から発呼のSIP信号を受けると、そのSIP信号のあて先を尋ねるENUMクエリを他網ENUMサーバ20に送信する。
他網ENUMサーバ20は、SIP信号のあて先を収容する(つまり、番号管理元の)自網ENUMサーバ10(ENUM権威サーバ13)にENUMクエリを転送することで、SIP信号のあて先が電話網19であることを取得する。他網ENUMサーバ20は、ENUMクエリへの応答として、ENUM権威サーバ13から通知された送信先を他網SIPサーバ21に通知する。
そして、他網SIPサーバ21は、他網ENUMサーバ20から通知された送信先が電話網19であることを確認し、SIP信号を電話網19が収容される自網SIPサーバ11へと転送する。
図7は、図6のENUMシステムに対して、輻輳が発生した例を示す。自網ENUMサーバ10を構成するENUM権威サーバ13と、ENUMキャッシュサーバ12とでそれぞれ受信するENUMクエリが増大したことにより、符号12z、13zに示すように輻輳が発生する。このまま輻輳の対策を行わずにENUMクエリを受信し続けてしまうと、ENUMクエリの処理量が装置の処理能力を超えてしまい、システムダウンの恐れがある。
そこで、自網ENUMサーバ10(ENUM権威サーバ13、ENUMキャッシュサーバ12)は、自身が受信するENUMクエリの量を減らす(または一切受信しない)ように、受信規制により自身を保護する。これにより、ENUMクエリに対して普段は充分な処理能力を有している自網ENUMサーバ10を、突発的な負荷に対して適切に保護することができる。
図8は、図6のENUMシステムに対して、激甚災害が発生した例を示す。例えば、電話網19の地域(被災エリア)に対して広範囲に災害19zが発生した場合を考える。これにより、被災エリアの番号を管理する自網ENUMサーバ10にENUMクエリが大量に発生し、符号12z、13zに示すように輻輳が発生する。
そのため、自網ENUMサーバ10は、まず図7に示したように受信規制により自身を保護する。しかし、被災エリアが広範囲であり、多くの各電話端末が含まれているときには、電話端末の台数に応じてENUMクエリの数も大量になる。さらに、対向サーバは、自身が過去に送信したENUMクエリへの応答が到着しないことにより、そのENUMクエリを再送する可能性がある。この再送処理により、対向サーバ自体の負荷が増える上、輻輳が収束しなくなってしまう。よって、自網ENUMサーバ10を装置単体で保護するだけでなく、対向サーバも含めてネットワーク全体で輻輳に対策する必要がある。
なお、基本的には、自網の事業者は、管理対象外である他網についての情報をあまり知らない。しかし、他網の輻輳状況を知らない状況下では、自網の装置はENUMクエリの再送を繰り返すなどの無駄な通信を発生させてしまうこともある。そこで、事業者をまたがるなどネットワーク全体でENUMクエリに関する輻輳対策を行う必要がある。
そこで、本発明は、ネットワーク全体でのENUMクエリに関する輻輳対策を効率的に支援することを、主な課題とする。
前記課題を解決するために、本発明の輻輳通知装置は、以下の特徴を有する。
つまり、本発明は、電話番号を含むENUMクエリを受信し、その電話番号に対応する接続先情報を応答するENUMサーバとして構成される輻輳通知装置であって、
前記輻輳通知装置が属する自網とは別の網に位置する対向サーバである他網ENUMサーバから受信する前記ENUMクエリに関する負荷を監視し、その負荷が輻輳状態を示す所定水準を超過したときに、自網の輻輳状態を示す輻輳通知を生成する監視部と、
前記受信したENUMクエリへの応答として前記生成された輻輳通知を前記対向サーバに通知することで、前記対向サーバに対してこれからの前記ENUMクエリの送信規制を促す他網輻輳通知部と、を備えており、
前記監視部は、前記対向サーバからの送信を許容する上限のENUMクエリ数として、他網ごとの輻輳前のクエリ数比で配分したENUMクエリ数を含めて、前記輻輳通知を生成することを特徴とする。
これにより、他網ENUMサーバに自網の輻輳状態を適切に通知することで、他網ENUMサーバがこれからのENUMクエリの送信規制を実行できる。よって、ネットワーク全体でのENUMクエリに関する輻輳対策を効率的に支援することができる。
本発明は、電話番号を含むENUMクエリを受信し、その電話番号に対応する接続先情報を応答するENUMサーバとして構成される輻輳通知装置であって、
前記輻輳通知装置が属する自網とは別の網に位置する対向サーバである他網ENUMサーバから受信する前記ENUMクエリに関する負荷を監視し、その負荷が輻輳状態を示す所定水準を超過したときに、自網の輻輳状態を示す輻輳通知を生成する監視部と、
前記受信したENUMクエリへの応答として前記生成された輻輳通知を前記対向サーバに通知することで、前記対向サーバに対してこれからの前記ENUMクエリの送信規制を促す他網輻輳通知部と、を備えており、
前記監視部は、輻輳している電話番号帯の接続先情報を含めて、前記輻輳通知を生成することを特徴とする。
これにより、他網ENUMサーバに自網の輻輳状態を適切に通知することで、他網ENUMサーバがこれからのENUMクエリの送信規制を実行できる。よって、ネットワーク全体でのENUMクエリに関する輻輳対策を効率的に支援することができる。
本発明は、前記監視部が、あらかじめ登録されている自身の前記輻輳通知装置と同じ網内に配備されている他の輻輳通知装置の所在を迂回先情報とし、前記輻輳通知に含めて生成することで、その通知先の前記対向サーバに対して、前記自身の輻輳通知装置から前記他の輻輳通知装置へ前記ENUMクエリを迂回して送信するように促すことを特徴とする。
これにより、自網に複数のENUMサーバ(輻輳通知装置)が配備されている構成において、ENUMクエリの負荷分散により特定のENUMサーバへの輻輳を緩和できる。
本発明は、前記監視部が、自網の輻輳状態の輻輳度合いを前記輻輳通知に含めて生成することで、その通知先の前記対向サーバに対して、これからの前記ENUMクエリの前記送信規制の度合いを決定させることを特徴とする。
これにより、対向サーバがこれから行う送信規制の内容を輻輳状態に合わせて決定できる。
本発明によれば、ネットワーク全体でのENUMクエリに関する輻輳対策を効率的に支援することができる。
本実施形態に係わるENUMシステムのうちの自網ENUMサーバに着目したときの構成図である。 本実施形態に係わる自網の輻輳前後における処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係わる自網輻輳通知内容ファイルおよび輻輳通知対応ファイルの一例を示す。 本実施形態に係わる輻輳通知設定ファイルの一例を示す。 本実施形態に係わるENUMクエリの迂回処理の説明図である。 ENUMシステムにおける各信号の経路を示す。 図6のENUMシステムに対して、輻輳が発生した例を示す。 図6のENUMシステムに対して、激甚災害が発生した例を示す。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、ENUMシステムのうちの自網ENUMサーバ10に着目したときの構成図である。
自網ENUMサーバ10は、キャッシュ部51と、監視部52と、権威部53とを各処理部として有する。自網ENUMサーバ10の記憶部には、処理部が扱うデータとして、統計情報61と、輻輳通知設定ファイル62と、自網輻輳通知内容ファイル63と、他網輻輳通知内容ファイル64と、輻輳通知対応ファイル65とが格納されている。
なお、自網ENUMサーバ10などのENUMシステムの各装置は、それぞれCPU(Central Processing Unit)と、メモリと、ハードディスクなどの記憶手段(記憶部)と、ネットワークインタフェースとを有するコンピュータとして構成される。
このコンピュータは、CPUが、メモリ上に読み込んだプログラム(アプリケーションや、その略のアプリとも呼ばれる)を実行することにより、各処理部により構成される制御部(制御手段)を動作させる。
権威部53は、図6ではENUM権威サーバ13として機能する処理部である。つまり、権威部53は、対向サーバである他網ENUMサーバ20から自身が管理する接続先情報13aのENUMクエリを受け、該当する接続先情報を取得してENUMクエリに応答する。さらに、権威部53は、自網ENUMサーバ10に発生した輻輳についての情報(輻輳状態)を輻輳通知として他網ENUMサーバ20に通知することで、他網に自網の輻輳の状況を通知し、過剰なENUMクエリの送信抑制を促す。なお、輻輳通知を独立した1つのメッセージとして通知してもよいし、ENUMクエリへの応答(ENUMアンサ)に輻輳通知を含めて通知してもよい。
キャッシュ部51は、図6ではENUMキャッシュサーバ12として機能する処理部である。つまり、キャッシュ部51は、対向サーバである自網SIPサーバ11からENUMクエリを受け、該当する接続先情報をキャッシュ12aから取得してENUMクエリに応答する。キャッシュがない場合はENUM権威サーバ13または他網ENUMサーバ20等にENUMクエリを転送し、得られたENUMアンサをキャッシュするとともに自網SIPサーバ11にENUMアンサを転送する。さらに、キャッシュ部51は、自網ENUMサーバ10に発生した輻輳についての情報を輻輳通知として自網SIPサーバ11に通知することで、輻輳の状況を通知し、過剰なENUMクエリの送信抑制を促す。
つまり、輻輳状況を対向サーバに通知することにより、対向サーバの再送の抑止や、他事業者に対する状況共有が可能となり、輻輳状態からの円滑な復旧を図ることができる。
監視部52は、キャッシュ部51や権威部53に輻輳通知を行わせるための制御部である。まず、監視部52は、キャッシュ部51および権威部53からそれぞれ受信したENUMクエリに記載の送信先を含む呼情報を収集し、それらの呼情報を統計情報61として記録する。そして、監視部52は、統計情報61と輻輳通知設定ファイル62とを照合することで、輻輳通知をするか否かを決定する。または、保守者から直接入力されたコマンドを契機として輻輳通知を発生させてもよい。
輻輳通知をする場合、監視部52は、自網輻輳通知内容ファイル63を参照して、輻輳通知の内容を決定する。そして、監視部52は、作成した輻輳通知について、キャッシュ部51および権威部53にそれぞれ通知するように輻輳通知要求を出す。
また、監視部52は、他網ENUMサーバ20から同様に輻輳通知を受けることもある。そのときには、監視部52は、他網の輻輳通知を他網輻輳通知内容ファイル64として記憶する。そして、監視部52は、他網輻輳通知内容ファイル64と事前に設定してある輻輳通知対応ファイル65とを照合することで、自網ENUMサーバ10(自網)から他網ENUMサーバ20(他網)に送信するENUMクエリの送信抑制を行う。これにより、他網が輻輳しているときでも、その輻輳拡大を予防できる。
以上説明した各処理部(キャッシュ部51、監視部52、権威部53)は、図1に示したように1台のサーバに集約してもよいし、別々のサーバに分散させて構成してもよい。
図2は、自網の輻輳前後における処理を示すフローチャートである。フローチャート右側の「対向サーバ」とは、自網SIPサーバ11および他網ENUMサーバ20のうちの少なくとも1つである。ここで、対向サーバのうちの自網SIPサーバ11は、自網ENUMサーバ10に自網側からENUMクエリを送信するENUMクライアントの一例である。他のENUMクライアントとしては、例えば、SBC(Session Border Controller)が挙げられる。
S101として、対向サーバは、自網ENUMサーバ10にENUMクエリを送信する。しかし、自網ENUMサーバ10には輻輳が発生してしまい(S111)、ENUMクエリに応答することができない。緊急措置として、自網ENUMサーバ10は、以降の受信規制を開始する(S112)。そのため、対向サーバからのENUMクエリの再送(S102,S103)は受信規制により受信されなくなる。
受信規制だけでは輻輳が拡大してしまうので、自網ENUMサーバ10は、DNSプロトコルを利用して対向サーバに対してS111の輻輳について輻輳通知を行う(S114)。具体的には、DNSのTXTレコードやSOAレコードなどに輻輳通知を含めたENUMアンサを、対向サーバに送信する(輻輳通知の詳細は図3で説明)。
輻輳通知を受信した対向サーバは、指定された時間の間送信を抑制する(S104〜S105)。その他、対向サーバは、他網ENUMサーバ20、他網SIPサーバ21等の別のサーバに輻輳通知を転送してもよいし、輻輳通知を送信した自網ENUMサーバ10とは別の自網ENUMサーバ10に迂回してもよい。
そして、輻輳が緩和され、自網ENUMサーバ10側の受信規制(S112〜S113)と、対向サーバ側の送信規制(S104〜S105)とが解除された後、通常通り対向サーバから自網ENUMサーバ10へのENUMクエリ(S106)と、その応答(S115)とが送信可能となる。
図3は、自網輻輳通知内容ファイル63および輻輳通知対応ファイル65の一例を示す。
自網輻輳通知内容ファイル63は、輻輳通知(S114)を作成するための設定ファイルである。自網輻輳通知内容ファイル63は、通知対象の設定項目ごとに、その通知可否(通知許可(Y)/通知不可(N))と、その通知内容がとりうる値である設定値とを対応付けて構成される。
なお、通知可否(Y/N)や通知内容について、対向サーバごとに異なる設定としてもよい。例えば、通知する情報(IPアドレス)は自網側(自網SIPサーバ11)に見せるものと他網側(他網ENUMサーバ20)に見せるもので異なる可能性がある。また、「輻輳度合い」は内部情報として他網に出さない設定や、「上限qps」、「抑制時間」は事業者の規模によって適切な値とする設定など、通知する設定を事業者ごとに変えてもよい。
設定項目「輻輳度合い」は、「0」は輻輳が発生していない正常状態、以降の整数値は数字が大きくなるほど輻輳の甚大度が大きくなる。輻輳度合いの設定値は、あらかじめ各段階の基準を決めておき、輻輳通知設定ファイル62のCPU使用率の規制値(上限値)や正常クエリ数の規制値(上限値)などから決定する。
設定項目「抑制時間」は、対向サーバに送信規制を依頼する秒数が指定される。秒数経過後は規制を解除可能となるが、輻輳が継続している場合は輻輳通知を再送することで、送信規制の延長も可能である。何秒規制するかは、各事業者間であらかじめ協議の上決定される。
設定項目「上限qps」は、対向サーバからの送信を許容する上限のqps(query per second)が指定される。どのように計算するかは、各事業者間であらかじめ協議の上決定される。例えば、自網ENUMサーバ10の性能を、各事業者の通常のクエリ数比で配分した値とするか、各事業者で等分した値とする。
設定項目「迂回先情報」は、迂回先の自網ENUMサーバ10のIPアドレスが1つ以上指定される(迂回処理の詳細は図5)。
設定項目「輻輳番号帯」は、輻輳している電話番号帯が指定される。固定電話の場合、電話番号の上の桁が広い地域を、下の桁が狭い地域を示す。したがってより広い地域を指定する際は03****(東京)、狭い地域を指定する際は042259(武蔵野市)などが指定されるなど、一定の基準値以上のクエリがきている番号帯が指定される。また、基準値は番号帯のピーク時のクエリ数の何倍か、などで設定される。
例えば、「輻輳度合い=2、抑制時間=60、上限qps=100、輻輳番号帯=number=0422**」という自網輻輳通知内容ファイル63から、以下の輻輳通知が生成される。
DNSのTXTレコード=ns1.exmaple.com. IN TXT 「level=2, time=60, qps=100, number=0422**」
なお、「ns1.exmaple.com.」は自網のドメイン名である。
このように、輻輳の具体的な内容とその影響を対向サーバに通知することで、他事業者は自網の輻輳を把握し、余計な再送を抑えるなどの適切な対策を行うことができる。例えば、輻輳度合いが深刻であるほど、対向サーバは送信規制の内容を強化(規制時間の延長など)する。
前記したように、自網からみた送信対象の自網輻輳通知内容ファイル63は、他網からみた受信対象の他網輻輳通知内容ファイル64となる。よって、自網ENUMサーバ10が他網から受信した他網輻輳通知内容ファイル64をどのように扱うかを示す設定ファイルを、輻輳通知対応ファイル65とする。輻輳通知対応ファイル65は、設定項目ごとの設定値の組み合わせである。
設定項目「輻輳通知転送先」は、受信した輻輳通知を他のENUMサーバやSIPサーバに転送するときの転送先を示す。転送先はIPアドレスなどにより複数指定してもよい。転送を行うことにより、他サーバによる余分な送信を抑えることができる。
設定項目「迂回方法」は、受信した輻輳通知に「迂回先情報」が指定されているときに、下記のいずれかの動作を行うものである。
・迂回しない:送信上限までは規定のENUMサーバに送信し、上限以上は迂回せずに破棄する。換言すると、他網が指定した「迂回先情報」を無視して迂回しないことで、他網からの輻輳通知にそのまま従わない設定も許容する。これは、事業者が異なると、運用ポリシも異なることもあるためである。
・規制上限以上のクエリを迂回する:送信上限までは規定のENUMサーバに送信し、上限以上は迂回先のサーバに送信する。
・すべて迂回:すべての送信クエリを、指定のあった迂回先サーバに送信する。
図4は、輻輳通知設定ファイル62の一例を示す。
輻輳通知設定ファイル62は、輻輳通知(S114)をするか否かを判定するときに参照される設定ファイルである。輻輳通知設定ファイル62には、例えば、以下の設定項目が記載される。
(1)S112の受信規制とS114の輻輳通知とを行う契機を決定する設定項目(トリガに列挙された各設定項目)
(2)前記(1)のトリガに列挙された各設定項目についての輻輳通知の規制値。この規制値を現在値が超過したときに輻輳通知を行う。
(3)前記(2)のトリガに列挙された各設定項目についての輻輳通知を解除するときの規制解除値。この規制解除値を現在値が下回ったときに輻輳通知を解除する。
(4)輻輳通知の輻輳が解除されたことを別途対向サーバに通知する(ON)か否か(OFF)を示す輻輳解除通知
(5)受信規制の制御方法
(1)設定項目「トリガ」の各設定値は、次のような意味である。
「マニュアル」とは、コマンド入力により輻輳通知をする設定を意味する。
「CPU使用率」とは、自網ENUMサーバ10自身の装置のCPUの使用率である。
「正常クエリ数」とは、正常なENUMアンサ(RFC1035におけるRCODE=0,3)のカウント数である。
「異常クエリ数」とは、異常なENUMアンサ(RFC1035におけるRCODE=0,3以外)のカウント数である。
(5)設定項目「制御方法」は、例えば、以下の3種類である。
・呼数密度制御:対向サーバに対して、qpsで送信上限を指定する。
・%制御:対向サーバに対して、現状の呼量の何%かで送信上限を指定する。本方式をとる場合、輻輳通知内容ファイルの上限qpsは、送信上限の%が指定される。
・全規制:対向サーバに対して、送信停止を指定する。
図5は、ENUMクエリの迂回処理の説明図である。図5のENUMシステムは、図6のENUMシステムと比較すると、自網を構成する各装置(ENUM権威サーバ13、ENUMキャッシュサーバ12)を複数台(2台)に増設(スケールアウト)し、自網SIPサーバ11の前段にロードバランサであるLB14を配備する構成である。このようにスケールアウトされたシステムは、恒常的な負荷に対してシステム全体に処理能力に余裕を持たせる輻輳対策である。
他網ENUMサーバ20は、第1の自網ENUMサーバ13に対してENUMクエリを送信するが(S11)、第1の自網ENUMサーバ13からは輻輳中である旨の輻輳通知が応答される(S12)。そこで、他網ENUMサーバ20は、輻輳通知に記載された迂回先情報が示す第2の自網ENUMサーバ13に対してENUMクエリを送信することで(S13)、輻輳していない第2の自網ENUMサーバ13からENUMアンサを得ることができる。
以上説明した本実施形態によれば、輻輳が発生した自網ENUMサーバ10は、その輻輳について対向サーバ(自網SIPサーバ11、他網ENUMサーバ20)に輻輳通知することで、対向サーバにENUMクエリの送信規制を促す。これにより、他事業者の管理下であり通常は自網の状況を知らない他網ENUMサーバ20であっても、なぜ過去に送信したENUMクエリへの応答が無いのかを把握することができ、迂回などの送信側での対策が取れる。
なお、本実施形態は、輻輳通知の機構を適用する対象として、DNSサーバ上に構築されたENUMサーバを例示したが、ENUMサーバを用いないDNSサーバに輻輳通知の機構を適用してもよいし、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)サーバなどの任意のサーバに対して輻輳通知の機構を適用してもよい。
10 自網ENUMサーバ
11 自網SIPサーバ
12 ENUMキャッシュサーバ
12a キャッシュ
13 ENUM権威サーバ
13a 接続先情報
14 LB
18 電話網
19 電話網
20 他網ENUMサーバ
21 他網SIPサーバ
28 電話網
29 電話網
51 キャッシュ部(自網輻輳通知部)
52 監視部
53 権威部(他網輻輳通知部)
61 統計情報
62 輻輳通知設定ファイル
63 自網輻輳通知内容ファイル
64 他網輻輳通知内容ファイル
65 輻輳通知対応ファイル

Claims (6)

  1. 電話番号を含むENUMクエリを受信し、その電話番号に対応する接続先情報を応答するENUMサーバとして構成される輻輳通知装置であって、
    前記輻輳通知装置が属する自網とは別の網に位置する対向サーバである他網ENUMサーバから受信する前記ENUMクエリに関する負荷を監視し、その負荷が輻輳状態を示す所定水準を超過したときに、自網の輻輳状態を示す輻輳通知を生成する監視部と、
    前記受信したENUMクエリへの応答として前記生成された輻輳通知を前記対向サーバに通知することで、前記対向サーバに対してこれからの前記ENUMクエリの送信規制を促す他網輻輳通知部と、を備えており、
    前記監視部は、前記対向サーバからの送信を許容する上限のENUMクエリ数として、他網ごとの輻輳前のクエリ数比で配分したENUMクエリ数を含めて、前記輻輳通知を生成することを特徴とする
    輻輳通知装置。
  2. 電話番号を含むENUMクエリを受信し、その電話番号に対応する接続先情報を応答するENUMサーバとして構成される輻輳通知装置であって、
    前記輻輳通知装置が属する自網とは別の網に位置する対向サーバである他網ENUMサーバから受信する前記ENUMクエリに関する負荷を監視し、その負荷が輻輳状態を示す所定水準を超過したときに、自網の輻輳状態を示す輻輳通知を生成する監視部と、
    前記受信したENUMクエリへの応答として前記生成された輻輳通知を前記対向サーバに通知することで、前記対向サーバに対してこれからの前記ENUMクエリの送信規制を促す他網輻輳通知部と、を備えており、
    前記監視部は、輻輳している電話番号帯の接続先情報を含めて、前記輻輳通知を生成することを特徴とする
    輻輳通知装置。
  3. 前記監視部は、あらかじめ登録されている自身の前記輻輳通知装置と同じ網内に配備されている他の輻輳通知装置の所在を迂回先情報とし、前記輻輳通知に含めて生成することで、その通知先の前記対向サーバに対して、前記自身の輻輳通知装置から前記他の輻輳通知装置へ前記ENUMクエリを迂回して送信するように促すことを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載の輻輳通知装置。
  4. 前記監視部は、自網の輻輳状態の輻輳度合いを前記輻輳通知に含めて生成することで、その通知先の前記対向サーバに対して、これからの前記ENUMクエリの前記送信規制の度合いを決定させることを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載の輻輳通知装置。
  5. 電話番号を含むENUMクエリを受信し、その電話番号に対応する接続先情報を応答するENUMサーバとして構成される輻輳通知装置の輻輳通知方法であって、
    前記輻輳通知装置は、監視部と、他網輻輳通知部とを備えており、
    前記監視部は、前記輻輳通知装置が属する自網とは別の網に位置する対向サーバである他網ENUMサーバから受信する前記ENUMクエリに関する負荷を監視し、その負荷が輻輳状態を示す所定水準を超過したときに、自網の輻輳状態を示す輻輳通知を生成し、
    前記生成された輻輳通知は、前記対向サーバからの送信を許容する上限のENUMクエリ数として、他網ごとの輻輳前のクエリ数比で配分したENUMクエリ数を含み、
    前記他網輻輳通知部は、前記受信したENUMクエリへの応答として前記生成された輻輳通知を前記対向サーバに通知することで、前記対向サーバに対してこれからの前記ENUMクエリの送信規制を促すことを特徴とする
    輻輳通知方法。
  6. 電話番号を含むENUMクエリを受信し、その電話番号に対応する接続先情報を応答するENUMサーバとして構成される輻輳通知装置の輻輳通知方法であって、
    前記輻輳通知装置は、監視部と、他網輻輳通知部とを備えており、
    前記監視部は、前記輻輳通知装置が属する自網とは別の網に位置する対向サーバである他網ENUMサーバから受信する前記ENUMクエリに関する負荷を監視し、その負荷が輻輳状態を示す所定水準を超過したときに、自網の輻輳状態を示す輻輳通知を生成し、
    前記生成された輻輳通知は、輻輳している電話番号帯の接続先情報を含み、
    前記他網輻輳通知部は、前記受信したENUMクエリへの応答として前記生成された輻輳通知を前記対向サーバに通知することで、前記対向サーバに対してこれからの前記ENUMクエリの送信規制を促すことを特徴とする
    輻輳通知方法。
JP2016155827A 2016-08-08 2016-08-08 輻輳通知装置、および、輻輳通知方法 Active JP6606032B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016155827A JP6606032B2 (ja) 2016-08-08 2016-08-08 輻輳通知装置、および、輻輳通知方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016155827A JP6606032B2 (ja) 2016-08-08 2016-08-08 輻輳通知装置、および、輻輳通知方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018026630A JP2018026630A (ja) 2018-02-15
JP6606032B2 true JP6606032B2 (ja) 2019-11-13

Family

ID=61194308

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016155827A Active JP6606032B2 (ja) 2016-08-08 2016-08-08 輻輳通知装置、および、輻輳通知方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6606032B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7205267B2 (ja) 2019-02-06 2023-01-17 日本電信電話株式会社 Enumサーバおよび輻輳制御方法
WO2023157192A1 (ja) * 2022-02-17 2023-08-24 日本電信電話株式会社 Enumサーバ、輻輳防止方法、および、プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018026630A (ja) 2018-02-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11876717B2 (en) Flow-based load balancing
JP4529974B2 (ja) サーバ負荷分散システム、サーバ負荷分散装置、コンテンツ管理装置、及びサーバ負荷分散プログラム
JP4357562B2 (ja) 通信制御システム
US20150372911A1 (en) Communication path management method
US9369386B2 (en) Methods, systems, and computer readable media for destination-host defined overload scope
US8825867B2 (en) Two level packet distribution with stateless first level packet distribution to a group of servers and stateful second level packet distribution to a server within the group
EP3119047B1 (en) Load balancing method, apparatus and system
US20080239961A1 (en) Packet routing based on application source
US20020143953A1 (en) Automatic affinity within networks performing workload balancing
JP2003256310A (ja) サーバ負荷分散システム、サーバ負荷分散装置、コンテンツ管理装置、及びサーバ負荷分散プログラム
US20020143965A1 (en) Server application initiated affinity within networks performing workload balancing
CN102404229A (zh) 负载均衡系统、装置及方法
JP4911211B2 (ja) サーバー、ネットワーク機器、クライアント及びこれらから構成されるネットワークシステム
EP2936771B1 (en) Overload control for session setups
JP6606032B2 (ja) 輻輳通知装置、および、輻輳通知方法
JP2007249829A (ja) 内部ネットワーク間通信システム及び情報処理装置及び中継情報処理装置及び通信制御プログラム及び内部ネットワーク間における通信制御方法及び遠隔障害管理システム及び被管理装置及び管理装置
JP2015534348A (ja) パケット検査装置におけるデータユニット用の負荷分散の決定
WO2023207189A1 (zh) 负载均衡方法及系统、计算机存储介质、电子设备
JP5008337B2 (ja) コール制御サーバおよびその方法
EP2785017B1 (en) Content-centric networking
JP6667461B2 (ja) Enum/dnsトラヒック制御システム、ロードバランサ、及びenum/dnsトラヒック制御方法
JP2014026353A (ja) サーバ管理システム、負荷分散装置及びサーバ管理方法
JP2013016044A (ja) ファイアウォール装置およびファイアウォール装置の制御方法
WO2023276001A1 (ja) 負荷分散システム、負荷分散方法、および、負荷分散プログラム
JP6194568B2 (ja) アプリケーション通信制御システムおよびアプリケーション通信制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180625

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190607

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190618

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190807

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191015

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191017

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6606032

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150