JP6604091B2 - 音声信号採取装置及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、音声信号採取装置及びプログラムに関し、例えば、高雑音下において目的音声である音声信号を採取できる音声信号採取装置に適用し得るものである。
大きな騒音や雑音等の高雑音下でも音声信号を採取することが望まれている。高雑音下で音響マイクを用いて目的音とする音声信号を採取する場合、パワーの大きい雑音信号に音声信号が埋もれてしまい、音声信号を採取することが難しく、雑音除去のために多大なコストがかかってしまう。
特許文献1には、骨伝導マイクロホン(以下、骨伝導マイクと呼ぶ。)を用いて音声信号を採取する技術が開示されている。特許文献1の記載技術は、ヘッドセットのイヤカップの開放端側にイヤパッドが取り付けられ、使用者の耳周辺に押し付けられる位置に骨伝導マイクを設けるものである。骨伝導マイクを用いることにより、パワーの大きい雑音信号を採取することなく、目的音とする音声信号のみを振動として採取することができる。
特開2010−157974号公報
しかしながら、従来の骨伝導マイクを用いて音声信号を採取する技術は、特許文献1に記載される骨伝導マイク搭載のヘッドセット等のように、使用者が意図してヘッドセット等を装着する必要がある。使用者は通常装着しないヘッドセット等を意図的に装着することが必要となり、使用者にとっては煩わしいものとなっている。
そこで、本発明は、使用者が意識せず又は使用者が別の目的で接触する対象物に、骨伝導マイクを構成する複数の圧電手段(圧電素子)を備えて、使用者が発した、目的音とする音声信号を採取することができる音声信号採取装置及びプログラムを提供しようとするものである。
上記のような課題を解決するために、第1の本発明に係る音声信号採取装置は、振動を電気信号に変換する複数の圧電手段からの振動信号から目的音声である音声振動信号を採取する音声信号採取装置であって、(1)複数の圧電手段のそれぞれの振動信号から、雑音振動成分を含む第1の振動信号と、雑音振動成分及び目的音声成分を含む第2の振動信号とを選択する信号選択手段と、(2)信号選択手段により選択された第1の振動信号と第2の振動信号に基づいて、音声振動信号を採取する音声振動信号採取手段とを備え、信号選択手段が、複数の圧電手段の各振動信号から算出した平均的な雑音振動特性に最も近似する信号を第1の振動信号として選択し、平均的な雑音振動特性から最も遠い信号を第2の振動信号として選択することを特徴とする。
第2の本発明に係る音声信号採取装置は、振動を電気信号に変換する複数の圧電手段からの振動信号から目的音声である音声振動信号を採取する音声信号採取装置であって、(1)複数の圧電手段のそれぞれの振動信号から、雑音振動成分を含む第1の振動信号と、雑音振動成分及び目的音声成分を含む第2の振動信号とを選択する信号選択手段と、(2)信号選択手段により選択された第1の振動信号と第2の振動信号に基づいて、音声振動信号を採取する音声振動信号採取手段とを備え、複数の圧電手段のうち少なくとも1つが、雑音振動を捕捉する雑音振動捕捉用圧電手段であり、信号選択手段が、雑音振動捕捉用圧電手段からの振動信号を第1の振動信号として選択し、第1の振動信号と、雑音振動捕捉用圧電手段以外の圧電手段からの振動信号と間で相関値を計算し、相関値の最も低い信号を第2の振動信号として選択することを特徴とする。
の本発明に係る音声信号採取プログラムは、振動を電気信号に変換する複数の圧電手段からの振動信号から目的音声である音声振動信号を採取する音声信号採取プログラムであって、コンピュータを、(1)複数の圧電手段のそれぞれの振動信号から、雑音振動成分を含む第1の振動信号と、雑音振動成分及び目的音声成分を含む第2の振動信号とを選択する信号選択手段と、(2)信号選択手段により選択された第1の振動信号と第2の振動信号に基づいて、音声振動信号を採取する音声振動信号採取手段として機能させ、信号選択手段が、複数の圧電手段の各振動信号から算出した平均的な雑音振動特性に最も近似する信号を第1の振動信号として選択し、平均的な雑音振動特性から最も遠い信号を第2の振動信号として選択することを特徴とする。
第4の本発明に係る音声信号採取プログラムは、振動を電気信号に変換する複数の圧電手段からの振動信号から目的音声である音声振動信号を採取する音声信号採取プログラムであって、コンピュータを、(1)複数の圧電手段のそれぞれの振動信号から、雑音振動成分を含む第1の振動信号と、雑音振動成分及び目的音声成分を含む第2の振動信号とを選択する信号選択手段と、(2)信号選択手段により選択された第1の振動信号と第2の振動信号に基づいて、音声振動信号を採取する音声振動信号採取手段として機能させ、複数の圧電手段のうち少なくとも1つが、雑音振動を捕捉する雑音振動捕捉用圧電手段であり、信号選択手段が、雑音振動捕捉用圧電手段からの振動信号を第1の振動信号として選択し、第1の振動信号と、雑音振動捕捉用圧電手段以外の圧電手段からの振動信号と間で相関値を計算し、相関値の最も低い信号を第2の振動信号として選択することを特徴とする。
本発明によれば、使用者が意識せず又は使用者が別の目的で接触する対象物に、骨伝導マイクを構成する複数の圧電手段(圧電素子)を備えて、使用者が発した、目的音とする音声信号を採取することができる。
第1の実施形態に係る音声信号採取装置の機能的構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る圧電素子の設置を説明する説明図である。 第2の実施形態に係る圧電素子の設置を説明する説明図である。 第2の実施形態に係る音声信号採取装置の機能的構成を示すブロック図である。
(A)第1の実施形態
以下では、本発明に係る音声信号採取装置及びプログラムの第1の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
(A−1)第1の実施形態の構成
図1は、第1の実施形態に係る音声信号採取装置の機能的構成を示すブロック図である。
第1の実施形態に係る音声信号採取装置10は、骨伝導マイクを構成する複数の圧電素子や、専用のICチップ等をハードウェア構成として備える。音声信号採取装置10の機能を実現する処理は、例えばハードウェア構成により実現するようにしても良いし、又はCPUと、CPUが実行するプログラムのようにソフトウェアとして構成することもできるが、機能的には図1で表すことができる。
図1に示すように、第1の実施形態に係る音声信号採取装置10は、圧電素子1−1〜1−n(nは整数)、アナログ/デジタル(A/D)変換部2、相関計算回路部3、音声信号採取部4を有する。
圧電素子1−1〜1−nは、骨伝導マイクを構成する圧電素子であって、使用者が接触する対象物又は対象機器(以下、単に「対象物」と呼ぶ。)に設けられるものである。圧電素子1−1〜1−nが設けられる対象物は、使用者が音声を発する際に、使用者が無意識のうちに接触する物や機器などの有体物であることが望ましい。全ての圧電素子1−1〜1−nは、対象物をふれる使用者が必ず接触する部分に設けられている必要はなく、使用者が無意識に接触すると思われる部分に設けられている。圧電素子1−1〜1−nは使用者の身体に接するように設けられている。圧電素子1−1〜1−nは、音声を発することにより生じる使用者の身体振動信号(「音声振動信号」と呼ぶ。)を含む振動を捕捉して電気信号に変換する。また、圧電素子1−1〜1−nは、それぞれの圧電素子1−1〜1−nが設けられている対象物の振動も捕捉し、対象物から伝導した振動も電気信号に変換する。
図2は、第1の実施形態に係る圧電素子1−1〜1−nの設置を説明する説明図である。例えば、第1の実施形態では、自動車のステアリングホイール(以下、ハンドルという。)に複数(図2では、13個)の圧電素子1−1〜1−13が設けられている場合を例示している。
図2に示すように、自動車の円形状のハンドル5であって、自動車を操舵する使用者がハンドル5を握る部分に、圧電素子1−1〜1−13が設けられている。使用者による握られる部分は、使用者の態様により様々な部分が考えられるため、それらを考慮して多数の部分に圧電素子1−1〜1−nが配置されることが望ましい。
なお、圧電素子1−1〜1−13は、図2のハンドル5の表側(運転手側)に設けられている場合を例示しているが、運転手の手がハンドル5と接触し得る部分であれば、ハンドル5の裏側(運転手と対向しない側)に設けるようにしても良いし、ハンドル5の表側及び裏側の両方に設けるようにしても良い。圧電素子1−1〜1−13の数は、特に限定されるものではない。
図2では、走行する自動車の振動を捕捉するために、操舵する運転手の身体が接触する可能性の低い部分、例えば図2のハンドル5のT字形状部分に、圧電素子1−1を設けるようにしている。この場合、圧電素子1−1は、ハンドル5から伝導される雑音振動を捕捉する雑音振動捕捉用圧電手段として機能する。
A/D変換部2は、複数の圧電素子1−1〜1−nのそれぞれのアナログ信号をデジタル信号S1(t)〜Sn(t)に変換するものである。tは、時刻を表わすパラメータである。なお、圧電素子1−1〜1−nからの信号を増幅するための増幅器や、予め雑音成分を予測することができる場合には雑音成分を除去するためのフィルタなどを備えるようにしても良い。
相関計算回路部3は、圧電素子1−1〜1−nのそれぞれの信号の周波数特性を基に信号S1(t)〜Sn(t)の間での相関を計算する。つまり、相関計算回路部3は、圧電素子1−1〜1−nからの振動信号から、走行する自動車のハンドル5から伝導する雑音振動成分を含む信号を導出すると共に、上記雑音振動成分及び音声を発生する使用者の音声振動信号を含む信号を導出する。
図1に示すように、相関計算回路部3は、FFT部31と、信号選択部32とを有する。
FFT部31は、圧電素子1−1〜1−nにより採取された信号S1(t)〜Sn(t)の周波数特性(周波数情報)を解析するために、圧電素子1−1〜1−nにより採取された信号S1(t)〜Sn(t)をフレーム単位に周波数情報(周波数特性)S1(k)〜Sn(k)に変換するものである。なお、kはフレームを表わす。なお、信号の周波数情報への変換方法は、フーリエ変換(FFT)に限定されるものではない。
信号選択部32は、走行する自動車に伴い生じ得る雑音振動信号を含む信号を選択するために、使用者の身体が接触する可能性の低い部分に予め設けられている圧電素子1−1により採取された周波数情報S1(k)を信号Sb(k)として出力する。
また、信号選択部32は、上記雑音振動信号及び音声を発する使用者の音声振動信号が重畳した振動信号を選択するために、圧電素子1−1の信号S1(t)と、圧電素子1−2〜1−nにより採取された信号S2(t)〜Sn(t)のそれぞれとの相関値を計算する。このとき、信号選択部32は、信号S1(k)と最も異なる信号S1(t)を選択する。つまり、信号選択部32は、FFT部31による変換された各信号のフレーム単位の周波数情報S1(k)〜Sn(k)を用いて、信号S1(k)との間の相関値が最も低いものを選択して、これを信号Sr(k)として出力する。
信号選択部32は、圧電素子1−1による捕捉された信号S1(k)が、自動車の走行により生じ得た振動を捕捉した雑音振動信号とみなして出力する。又信号選択部32は、信号S1(k)と信号S2(k)〜Sn(k)とのそれぞれの相関結果に基づいて、相関値の最も低い信号を、自動車の雑音振動信号に加えて、音声を発する使用者の音声振動信号が重畳された振動信号とみなして信号Sr(k)を出力する。
これは、使用者の身体と接触していない圧電素子1−1は、走行する自動車の振動がハンドル5を介して伝導された振動信号を捕捉することになる。一方、圧電素子1−2〜1−nのうち、音声を発する使用者の身体と接触する可能性のあるものは、走行する自動車の振動に加えて、使用者の音声振動信号とが重畳された振動信号を捕捉することになる。そのため、信号選択部32は、信号S1(k)と信号S2(k)〜Sn(k)との相関値のうち、相関値が最も低いものを、自動車の雑音振動信号及び音声振動信号とを含むものとして出力する。
音声信号採取部4は、相関計算回路部3から出力された信号Sb(k)と信号Sr(k)との差分を計算して、信号S(t)を出力する。音声信号採取部4は、信号Sb(k)と信号Sr(k)との差分を時間領域に逆変換してから計算するようにしても良いし、周波数領域で計算するようにしても良い。
(A−2)第1の実施形態の動作
次に、第1の実施形態に係る音声信号採取装置10の動作を、既述した図面を参照しながら説明する。
第1の実施形態に係る骨伝導マイクを構成する圧電素子1−1〜1−13のそれぞれは、自動車のハンドル5に設けられている。自動車を操舵する使用者がハンドル5を握る際、各圧電素子1−1〜1−13のうちいずれかは、使用者の身体を介して接触可能である。
使用者が音声を発したとき、圧電素子1−1〜1−13のうち使用者の身体と接触している圧電素子1−1〜1−13は、走行する自動車の振動信号及び使用者の身体を介して伝導された音声振動信号を捕捉し、電気信号に変換する。
一方、圧電素子1−1〜1−13のうち使用者の身体と接触していない圧電素子1−1〜1−13は、走行する自動車の車体から得た振動信号を捕捉して、電気信号に変換する。
それぞれの圧電素子1−1〜1−13から出力された信号は、A/D変換部2によりデジタル信号に変換されて、相関計算回路部3に与えられる。
相関計算回路部3において、圧電素子1−1〜1−13により得られた信号は、FFT部31によりフーリエ変換されて、周波数情報S1(k)〜S13(k)が得られる。この周波数情報S1(k)〜S13(k)は信号選択部32に与えられる。
信号選択部32では、自動車の振動信号を含む信号を選択するために、周波数情報S1(k)〜S13(n)のうち、使用者の身体と接触する可能性の低い信号S1(k)が選択され、信号Sb(k)が音声信号採取部4に出力される。
また、信号選択部32では、信号S1(k)と、他の信号S2(k)〜S13(k)のそれぞれとの間の相関値が計算される。そして、自動車の振動信号及び音声を発する使用者の音声振動信号を含む信号を選択するために、信号S1(k)と、各信号S2(k)〜S13(k)との間の相関値から、相関値が最も低い信号が選択され、信号Sr(k)が音声信号採取部4に出力される。
相関計算回路部3から出力された、自動車の振動信号を含む信号Sb(k)と、自動車の振動信号及び音声を発した使用者の音声振動信号を含む信号Sr(k)とは、音声信号採取部4において差分が計算される。これにより、自動車の振動信号が除かれ、使用者の音声振動信号を含む信号S(t)が得られて、出力される。
(A−3)第1の実施形態の効果
以上のように、第1の実施形態によれば、音声を発する使用者が無意識に接触する対象物又は対象機器に、骨伝導マイクを構成する複数の圧電素子を備え、使用者の身体が接触している圧電素子により採取された音声振動信号を含む信号と、非接触の圧電素子により採取された振動信号を含む信号との差分から、音声振動信号を採取することができる。これにより、使用者が骨伝導マイクの装着を意図せずに、高雑音下の雑音信号の影響を排除でき、骨伝導マイクによる音声信号の採取が可能となる。
(B)第2の実施形態
次に、本発明に係る音声信号採取装置及びプログラムの第2の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
第2の実施形態は、骨伝導マイクを構成する圧電素子1−1〜1−nを設置する対象物が、自動車のハンドル5ではなく、自動車の椅子の背もたれ部5Aに設けた場合の実施形態である。
図3は、第2の実施形態に係る圧電素子1−1〜1−nの設置を説明する説明図である。例えば、第2の実施形態では、自動車内の椅子の背もたれ部5Aに複数(図3では、9個)の圧電素子1−1〜1−9が設けられている場合を例示している。図3に示すように、椅子の背もたれ部5Aであって、自動車を操舵する運転手の背中が接触する箇所に、圧電素子1−1〜1−9が設けられている。
なお、圧電素子1−1〜1−9は、椅子の腰掛部や肘掛部であって、腰掛部に腰掛ける使用者や肘掛部に置かれる使用者の身体と接触し得る部分に圧電素子1−1〜1−9に設けるようにしても良い。圧電素子1−nの数は、特に限定されるものではない。
図4は、第2の実施形態に係る音声信号採取装置の機能的構成を示すブロック図である。
第2の実施形態に係る音声信号採取装置10Aは、圧電素子1−1〜1−n(nは整数)、アナログ/デジタル(A/D)変換部2、相関計算回路部3A、音声信号採取部4を有する。
なお、第2の実施形態では、相関計算回路部3Aの処理が第1の実施形態と異なり、それ以外の圧電素子1−1〜1−n(nは整数)、アナログ/デジタル(A/D)変換部2、音声信号採取部4の処理は第1の実施形態と同一又は対応する処理を行なう。そのため、第2の実施形態では、相関計算回路部3Aの処理を中心に詳細に説明する。
相関計算回路部3Aは、FFT部31と、信号選択部32Aとを備える。
FFT部31は、第1の実施形態と同様に、圧電素子1−1〜1−nにより採取された信号S1(t)〜Sn(t)をフレーム単位に周波数情報(周波数特性)S1(k)〜Sn(k)に変換するものである。
信号選択部32Aは、圧電素子1−1〜1−9によって採取された信号から算出した雑音振動特性に最も近似する信号を信号Sb(k)として音声信号採取部4に出力する。
また、信号選択部32Aは、走行する自動車の振動信号及び音声を発する使用者の音声振動信号が重畳した振動信号を選択するために、圧電素子1−1〜1−9により採取された信号S1(t)〜S9(t)間での相関をとり、各相関結果に基づいて信号Sr(t)を選択して音声信号採取部4に出力する。
ここで、第2の実施形態では、信号選択部32Aによる信号Sb(t)及び信号Sr(k)の選択方法が第1の実施形態と異なる。
第1の実施形態では、使用者の身体と接触する可能性の低い位置に設けられた圧電素子からの信号をSb(k)として出力し、又この信号Sb(k)と他の信号の相関値が最も低いものを選択する場合を例示した。
これに対して、第2の実施形態では、信号選択部32Aが、使用者の身体と接触する可能性のある位置に設けられた圧電素子1−1〜1−9により採取された信号S1(k)〜S9(k)から雑音振動特性を算出し、この雑音振動特性に最も近似する信号を信号Sb(k)とし、雑音振動特性に最も遠い信号をSr(k)として出力する。
例えば、信号選択部32Aは、それぞれ2個の信号間の相関値を全て計算するため、使用者の身体と接触する可能性のある位置に設けられている圧電素子1−1〜1−9により採取された信号S1(k)〜S9(k)のうち、2個の信号の組み合わせを選択し、これら2個の信号間の相関値を計算する。このとき、信号選択部32は、全ての組み合わせについて2個の信号間の相関値を計算する。
信号選択部32は、雑音振動特性を算出するために、全ての信号S1(k)〜S9(k)のそれぞれについて、自身が関与する組み合わせの相関値の平均値である相関平均値を計算する。さらに、信号選択部32は、信号S1(k)〜S9(k)の各相関平均値を用いて、全体相関平均値を求める。全体相関平均値は、信号S1(k)〜S9(k)のそれぞれが関与した相関平均値の全ての平均値であり、雑音振動成分の影響を強く含む。
そのため、信号選択部32は、信号S1(k)〜S9(k)のそれぞれの相関平均値の中から、全体相関平均値に最も近い(全体相関平均値との差分が最も小さい相関平均値を有する)信号をSb(k)として出力し、全体相関平均値から最も遠い(全体相関平均値との差分が最も大きい相関平均値を有する)信号をSr(k)として出力する。
これにより、使用者の身体の接触可能性の低い位置に圧電素子1−1を設けない場合であっても、振動信号を含む信号Sb(k)と、振動信号及び音声振動信号を含む信号Sr(k)を出力することができる。なお、信号選択部32による信号Sb(k)及び信号Sr(k)の選択方法は、上記の変形例に限定されるものではない。
以上のように、第2の実施形態によれば、第1の実施形態で説明した効果に加えて、使用者が接触する可能性の低い部分に圧電素子を設けない場合でも、使用者が骨伝導マイクの装着を意図せずに、高雑音下の雑音信号の影響を排除でき、骨伝導マイクによる音声信号の採取が可能となる。
(C)他の実施形態
上述した第1及び第2の実施形態においても本発明の種々の変形実施形態を言及したが、本発明は、以下の変形実施形態にも適用できる。
(C−1)上述した第1及び第2の実施形態では、複数の圧電素子を設ける対象物が、自動車のハンドル又は椅子の背もたれ部である場合を例示したが、圧電素子を設ける対象はハンドルや椅子に限定されない。
一般的に、走行する自動車内は、大きな騒音や雑音が生じ得る環境である。そのため、第1及び第2の実施形態では、高雑音下の一例として自動車内であることを例示しており、また、音声を発する使用者が無意識に接触する例として、発話する際に別目的(自動車の操舵)で接触するハンドルや椅子の背もたれを挙げている。
大きな騒音や雑音が生じ得る環境は、例えば、工事現場、空港や駅構内等のようの公共施設等もある。そのため、工事現場や公共施設等において、発話する使用者が意図せずに接触する箇所に圧電素子を設けるようにしても良い。使用者の体と接触するという観点から、上述した実施形態では、手や背中等と接触する箇所に圧電素子を設けることを例示したが、例えば、使用者の足等と接触する床等に圧電素子を設けるようにしても良い。
(C−2)上述した第1及び第2の実施形態では、信号選択部が、雑音振動成分を含む信号と、雑音振動成分及び音声振動成分を含む信号を、2個の信号の相関をとることにより選択する場合を例示した。信号選択部は、骨伝導マイクを構成する圧電素子により捕捉される音声成分の周波数特性に応じて、音声成分を含む周波数帯域を抽出する帯域フィルタを掛けるようにしても良い。また、音声成分と思われる周波数帯域の信号成分に利得を掛けるようにしても良い。
(C−3)上述した第1及び第2の実施形態において、音声信号採取部4は、信号Sb(k)と信号Sr(k)との差分信号に利得を乗じて出力したり、帯域フィルタを掛けて音声成分を抽出したりするようにしても良い。
10及び10A…音声信号採取装置、1−1〜1−n…圧電素子、2…A/D変換部、3…相関計算回路部、31…FFT部、32…信号選択部、4…音声信号採取部。

Claims (4)

  1. 振動を電気信号に変換する複数の圧電手段からの振動信号から目的音声に対応する音声振動信号を採取する音声信号採取装置であって、
    上記複数の圧電手段のそれぞれの振動信号から、雑音振動成分を含む第1の振動信号と、雑音振動成分及び目的音声成分を含む第2の振動信号とを選択する信号選択手段と、
    上記信号選択手段により選択された上記第1の振動信号と上記第2の振動信号に基づいて、上記音声振動信号を採取する音声振動信号採取手段と
    を備え
    上記信号選択手段が、上記複数の圧電手段の各振動信号から算出した平均的な雑音振動特性に最も近似する信号を上記第1の振動信号として選択し、上記平均的な雑音振動特性から最も遠い信号を上記第2の振動信号として選択する
    ことを特徴とする音声信号採取装置。
  2. 振動を電気信号に変換する複数の圧電手段からの振動信号から目的音声に対応する音声振動信号を採取する音声信号採取装置であって、
    上記複数の圧電手段のそれぞれの振動信号から、雑音振動成分を含む第1の振動信号と、雑音振動成分及び目的音声成分を含む第2の振動信号とを選択する信号選択手段と、
    上記信号選択手段により選択された上記第1の振動信号と上記第2の振動信号に基づいて、上記音声振動信号を採取する音声振動信号採取手段と
    を備え、
    上記複数の圧電手段のうち少なくとも1つが、雑音振動を捕捉する雑音振動捕捉用圧電手段であり、
    上記信号選択手段が、
    上記雑音振動捕捉用圧電手段からの振動信号を上記第1の振動信号として選択し、
    上記第1の振動信号と、上記雑音振動捕捉用圧電手段以外の上記圧電手段からの振動信号と間で相関値を計算し、相関値の最も低い信号を上記第2の振動信号として選択する
    ことを特徴とする音声信号採取装置。
  3. 振動を電気信号に変換する複数の圧電手段からの振動信号から目的音声に対応する音声振動信号を採取する音声信号採取プログラムであって、
    コンピュータを、
    上記複数の圧電手段のそれぞれの振動信号から、雑音振動成分を含む第1の振動信号と、雑音振動成分及び目的音声成分を含む第2の振動信号とを選択する信号選択手段と、
    上記信号選択手段により選択された上記第1の振動信号と上記第2の振動信号に基づいて、上記音声振動信号を採取する音声振動信号採取手段と
    して機能させ、
    上記信号選択手段が、上記複数の圧電手段の各振動信号から算出した平均的な雑音振動特性に最も近似する信号を上記第1の振動信号として選択し、上記平均的な雑音振動特性から最も遠い信号を上記第2の振動信号として選択する
    ことを特徴とする音声信号採取プログラム。
  4. 振動を電気信号に変換する複数の圧電手段からの振動信号から目的音声に対応する音声振動信号を採取する音声信号採取プログラムであって、
    コンピュータを、
    上記複数の圧電手段のそれぞれの振動信号から、雑音振動成分を含む第1の振動信号と、雑音振動成分及び目的音声成分を含む第2の振動信号とを選択する信号選択手段と、
    上記信号選択手段により選択された上記第1の振動信号と上記第2の振動信号に基づいて、上記音声振動信号を採取する音声振動信号採取手段と
    して機能させ
    上記複数の圧電手段のうち少なくとも1つが、雑音振動を捕捉する雑音振動捕捉用圧電手段であり、
    上記信号選択手段が、
    上記雑音振動捕捉用圧電手段からの振動信号を上記第1の振動信号として選択し、
    上記第1の振動信号と、上記雑音振動捕捉用圧電手段以外の上記圧電手段からの振動信号との間で相関値を計算し、相関値の最も低い信号を上記第2の振動信号として選択する
    ことを特徴とする音声信号採取プログラム。
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