JP6602661B2 - 沸騰水型原子炉の燃料交換用治具及び燃料交換方法 - Google Patents

沸騰水型原子炉の燃料交換用治具及び燃料交換方法 Download PDF

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Description

本発明は、稠密に配置された六角形状の燃料集合体と、互いに隣接する3体の燃料集合体の間に挿入されるY字型制御棒とを備えた沸騰水型原子炉の燃料交換用治具及び燃料交換方法に関する。
図18に従来の沸騰水型原子炉の縦断面図を示す。原子炉圧力容器1の中央に位置する原子炉炉心2には、複数の燃料集合体20が装荷されている。
図19に原子炉炉心2の縦断面図を示す。燃料集合体20は、燃料棒21、スペーサ22、上部タイプレート23、下部タイプレート24及びチャンネルボックス25等で構成されている。燃料集合体20の下部(下部タイプレート24)は、燃料支持金具26に設けられた4つの上部開口部27のいずれかに嵌合支持されている。燃料集合体20の重量は、燃料支持金具26、制御棒案内管4、制御棒駆動機構ハウジング5及び制御棒駆動機構スタブチューブ6を介して原子炉圧力容器1底部の鏡板で受けている。燃料支持金具26の中央には、十字型制御棒3を上下に移動できるように制御棒移動用開口部28が設けられている。燃料集合体20の上部(上部タイプレート23)は、原子炉炉心2上部に設置される上部格子板11によって水平方向への移動を拘束されている。尚、上部格子板11は、燃料集合体20を原子炉炉心2に装荷する際の案内と位置決めの役割も備えている。
図20に原子炉炉心2の水平断面図を示す。図20に示すように、互いに隣接する4体の燃料集合体20の間には十字型制御棒3が配置されており、十字型制御棒3の配置場所付近には中性子計装配管7が設置されている。
原子炉は、燃料集合体内の燃料の核分裂により運転されているが、運転時間の経過と共に核分裂を行うウラン235の割合が少なくなるため、計画的に燃料を新しいものに交換する必要がある。
従来の沸騰水型原子炉の燃料交換方法を図21により説明する。図21は、上部格子板11の1つの格子内に配置された4体の燃料集合体20a〜20dが交換される様子を示している。以下、交換手順を順に説明する。
(1)原子炉圧力容器の上蓋を外し、原子炉炉心上部の蒸気乾燥器、気水分離器等の炉内構造物を取り外し、原子炉炉心上部を開放する(図21(a)参照)。従来の沸騰水型原子炉では、燃料交換時に上部格子板11を取り外さないため、4体の燃料集合体20a〜20dの上部は上部格子板11によって水平方向への移動を拘束されている。十字型制御棒3は、4枚の翼の両側面に設けられたローラ(図示せず)が燃料集合体20a〜20dの外周面と接することにより支えられている。
(2)十字型制御棒3を中心に対角線上に配置された2体の燃料集合体20a,20cを原子炉炉心から取り出す(図21(b)参照)。この時、十字型制御棒3は、対角線上に配置された残りの2体の燃料集合体20b,20dによって支えられているため、転倒するおそれはない。
(3)燃料集合体20a,20cを取り出した後にできる空間に、2つのダミー燃料集合体(図中、網掛けで示す部分)60a,60cを連結してなるダブルブレードガイド70を設置する(図21(c)参照)。
(4)残りの2体の燃料集合体20b,20dを原子炉炉心から取り出す(図21(d)参照)。この時、十字型制御棒3は、対角線上に配置された2体のダミー燃料集合体60a,60cによって支えられており、転倒するおそれはない。
(5)十字型制御棒3を原子炉炉心の下側から引き抜き(図21(e)参照)、ダブルブレードガイド70を原子炉炉心から取り出す(図21(f)参照)。
(6)新規燃料を組み込んだ燃料集合体20a〜20dを設置する際は、上記(1)から(5)の手順を逆に行う。
尚、燃料集合体装荷時は、原子炉炉心下部に炉心支持板12及び燃料支持金具26が設置されており、かつ原子炉炉心上部に上部格子板11が設置されている状態で、上記(6)の手順のみを行う。
図22に軽水増殖炉炉心の水平断面図を示す。軽水増殖炉は、燃料集合体を稠密に配置して水対燃料体積比を低減した沸騰水型原子炉であり、従来の沸騰水型原子炉と比較してプルトニウム増殖比を高めることにより、原子炉運転時における核分裂性プルトニウムの消費量と発生量をほぼ同一(増殖比を約1.0)にすることが可能である。図22に示すように、燃料集合体20は、六角形状のチャンネルボックス25と、このチャンネルボックス25内に三角格子状に配列された複数の燃料棒21とで構成され、互いに隣接する3体の燃料集合体20の間にY字型制御棒30が配置されている。
図23に軽水増殖炉炉心の縦断面図を示す。燃料集合体20は燃料棒(図示せず)、スペーサ(図示せず)、上部タイプレート23、下部タイプレート24及びチャンネルボックス25等で構成されている。燃料集合体20の下部タイプレート24は、燃料支持金具26に設けられた3つの上部開口部27のいずれかに嵌め込み支持されている。燃料集合体20の重量は、従来の沸騰水型原子炉と同様に、燃料支持金具26、制御棒案内管、制御棒駆動機構ハウジング及び制御棒駆動機構スタブチューブを介して原子炉圧力容器底部の鏡板で受けている。燃料支持金具26の中央にはY字型制御棒30を上下に移動できるように制御棒移動用開口部28が設けられている。燃料集合体20の上部(上部タイプレート23)は、燃料集合体の断面積より小さい流路を有する上部格子板11と上部タイプレート23との間に設けられたホールドダウンスプリングと呼ばれる上部支持機構34により嵌合支持されている。
特許文献1は、燃料棒が三角格子状に配列された六角形燃料集合体と、その間に挿入され翼の間隔がそれぞれ120度である3枚の翼を持つY字型制御棒とを有する炉心の燃料集合体交換時に用いられる燃料交換用治具であって、前記Y字型制御棒の2枚の翼の延長線上に位置する2体の六角形燃料集合体と前記Y字型制御棒とを結合する複数の嵌合部を有することを特徴とする燃料交換用治具を開示している。
特許文献2は、格子状に配列された複数の燃料棒、これら燃料棒の間隔を保持する複数のスペーサ、前記燃料棒の上端を支持する上部タイプレート、前記燃料棒の下端を支持する下部タイプレートを備えた複数の燃料集合体と、これら燃料集合体の前記下部タイプレートを載置する開口部を有する複数の燃料支持金具とを備えた沸騰水型原子炉の炉心において、前記燃料支持金具に対する前記下部タイプレートの水平回転方向の位置を設定位置に配置するための位置決め手段を設けたことを特徴とする沸騰水型原子炉の炉心を開示している。
特許文献3は、多数の燃料俸を正方格子状に配置してチャンネルボックスで周囲を被った燃料集合体、前記燃料集合体を正方格子状に配置した隙間に板状の翼を十字形に組み合わせ、前記翼で前記燃料集合体を囲い、上・下動可能に配設した制御部材、前記燃料集合体の間の上部に配設した間隔保持部材を含むものにおいて、前記制御部材の上部の間隔保持部材を取り外せるようにしたことを特徴とする原子炉炉心上部構造を開示している。
特開2007−93475号公報 特開2005−221326号公報 特開昭64−65496号公報
従来の沸騰水型原子炉では、図19に示すように燃料集合体20の上部が燃料交換時も上部格子板11によって水平方向への移動を拘束されており、図21(b)に示すように十字型制御棒3を中心とする対角線上に配置された2体の燃料集合体20a,20cを取り出しても、残りの2体の燃料集合体20b,20dによって十字型制御棒3を支えることができるため、十字型制御棒3が転倒するおそれはない。
しかしながら、図22に示す軽水増殖炉では、Y字型制御棒30に隣接する3体の燃料集合体20のいずれか1体でも取り出すと、取り出した後にできる空間にY字型制御棒30が転倒するおそれがある。従って、軽水増殖炉では、燃料交換時にY字型制御棒の転倒を防止する手段を別途講じる必要がある。
特許文献1に記載の燃料交換用治具及び燃料交換方法は、炉心上部格子板と接することで燃料集合体上部の正確な位置決めを可能とする燃料集合体案内管とY字型制御棒とを燃料交換用治具で結合することにより、Y字型制御棒の転倒を防止するものであるため、炉心上部格子板を設置せず、燃料集合体案内管を設けない炉心構造の沸騰水型原子炉には適用できない。
特許文献2には、燃料棒及び燃料集合体が稠密配置されて水対燃料体積比を低減した軽水増殖炉に関する記載はあるが、Y字型制御棒の転倒防止に関する記載は無い。
特許文献3は、従来よりも燃料棒の本数を増やした大型の燃料集合体の四辺に制御部材を配置したK格子炉心に関するものであり、燃料棒及び燃料集合体が稠密配置されて水対燃料体積比を低減した軽水増殖炉に関するものではない。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、稠密に配置された六角形状の燃料集合体と、互いに隣接する3体の燃料集合体の間に挿入されるY字型制御棒とを備えた沸騰水型原子炉において、原子炉の臨界を防止するために全挿入されたY字型制御棒が、燃料集合体を取り出した後にできる空間に転倒することを防止することにより、燃料集合体の交換作業を容易とする燃料交換用治具及び燃料交換方法を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明は、稠密に配置された六角形状の燃料集合体と、互いに隣接する3体の燃料集合体の間に挿入されるY字型制御棒とを備えた沸騰水型原子炉の燃料交換用治具において、前記Y字型制御棒の3枚の翼のうち所定の翼の上端部には、上方に突出し第1のストッパが設けられ、前記3体の燃料集合体のうち前記所定の翼に隣接する2体の燃料集合体の少なくとも一方の所定の燃料集合体の上端部には、上方に突出し第2のストッパが設けられ、前記燃料交換用治具は、前記第1のストッパと前記第2のストッパとを係合させることで前記第1のストッパの水平方向への移動を拘束するように構成されたものとする。
本発明によれば、稠密に配置された六角形状の燃料集合体と、互いに隣接する3体の燃料集合体の間に挿入されるY字型制御棒とを備えた沸騰水型原子炉において、原子炉の臨界を防止するために全挿入されたY字型制御棒の上端部が交換対象ではない2体の燃料集合体の少なくとも一方の上端部に固定されるため、交換対象の燃料集合体を取り出した後にできる空間にY字型制御棒が転倒することがなくなり、燃料集合体の交換作業が容易となる。
本発明の第1の実施例における燃料交換用治具を装着した燃料集合体の上面図である。 本発明の第1の実施例における燃料交換用治具を装着した燃料集合体の上部側面図(図1のA−A矢視図)である。 本発明の第1の実施例における燃料交換用治具を装着する前の燃料集合体の上面図である。 本発明の第1の実施例における燃料交換用治具を装着する前の燃料集合体の上部側面図(図3のB−B矢視図)である。 本発明の第1の実施例における燃料交換用治具の三面図である。 本発明の第1の実施例における沸騰水型原子炉の燃料交換方法を示す図である。 本発明の第1の実施例の第1の変形例における燃料交換用治具の三面図である。 本発明の第1の実施例の第2の変形例における燃料交換用治具を装着した燃料集合体の上面図である。 本発明の第1の実施例の第2の変形例における燃料交換用治具の平面図である。 本発明の第2の実施例における燃料交換用治具を装着した燃料集合体の上面図である。 本発明の第3の実施例における燃料交換用治具を装着した燃料集合体の上面図である。 本発明の第4の実施例における燃料交換用治具を装着した燃料集合体の上面図である。 本発明の第4の実施例における燃料交換用治具の三面図である。 本発明の第5の実施例における燃料交換用治具を装着した燃料集合体の上面図である。 図14における燃料交換用治具付近の部分拡大図である。 本発明の第5の実施例における燃料交換用治具を装着した燃料集合体の上部側面図(図14のC−C矢視図)である。 本発明の第5の実施例における燃料交換用治具の三面図である。 従来の沸騰水型原子炉の縦断面図である。 従来の沸騰水型原子炉炉心の縦断面図である。 従来の沸騰水型原子炉炉心の水平断面図である。 従来の沸騰水型原子炉の燃料交換方法を示す図である。 本発明の実施例における軽水増殖炉炉心の水平断面図である。 本発明の実施例における軽水増殖炉炉心の縦断面図である。
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。尚、各図中、同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明は適宜省略する。
本発明の第1の実施例を図1〜図6により説明する。図1は、本実施例における燃料交換用治具を装着した燃料集合体の上面図であり、図2は、本実施例における燃料交換用治具を装着した燃料集合体の上部側面図(図1のA−A矢視図)であり、図3は、本実施例における燃料交換用治具を装着する前の燃料集合体の上面図であり、図4は、本実施例における燃料交換用治具を装着する前の燃料集合体の上部側面図(図3のB−B矢視図)であり、図5は、本実施例における燃料交換用治具の三面図であり、図6は、本実施例における沸騰水型原子炉の燃料交換方法を示す図である。
図1〜図4及び図6は、原子炉炉心内に装荷される数百体の燃料集合体の内、互いに隣接する3体の燃料集合体とその間に配置されるY字型制御棒とを示している。燃料集合体20の6つの側面のうちY字型制御棒30の翼と対向しない4つの側面の上端付近には、隣接する燃料集合体20との接触を防止するための燃料集合体接触防止パッド33が設けられており、Y字型制御棒30の翼と対向する2つの側面の上端付近には、Y字型制御棒30の厚みを考慮し隣接する燃料集合体20との接触を防止するためのY字型制御棒挿入部燃料集合体接触防止パッド32が設けられている。
本発明が適用される沸騰水型原子炉は、図22及び図23に示すように、稠密に配置された六角形状の燃料集合体20と、互いに隣接する3体の燃料集合体20の間に挿入されるY字型制御棒30とを備えている。尚、本発明は、図23に示す上部格子板11及び上部支持機構34を備えていない炉心構造の沸騰水型原子炉にも適用可能である。
本実施例の特徴は、Y字型制御棒30に隣接する3体の燃料集合体20のいずれか1体を交換する際に、燃料交換用治具41を用いてY字型制御棒30の上端部を交換対象ではない2体の燃料集合体20の上端部に固定することである。
図3に示すように、燃料集合体20の上部(上部タイプレート)の6つの角部のうちY字型制御棒30の3枚の翼31a〜31cのいずれかの先端に最も近接する2つの角部には、燃料集合体用ストッパ43がそれぞれ上方に突出して設けられている。従って、本実施例における燃料交換時は、2つの燃料集合体用ストッパ43がそれぞれY字型制御棒30の3枚の翼31a〜31cのいずれかの先端に最も近接する向きに燃料集合体20を設置する必要がある。尚、本発明はこれに限定されず、6つの角部全てに燃料集合体用ストッパ43を設けても良い。その場合、燃料集合体20をいずれの向きにも配置することが可能となる。
燃料集合体用ストッパ43は、円柱形状の部材で構成され、図5に示す燃料交換用治具41の燃料集合体用ストッパ挿入開口部45に挿入しやすいように先端部がテーパ状に形成されている。尚、燃料集合体用ストッパ43の形状は、円柱形状の他、楕円柱形状、円筒形状又は角柱形状でも良い。燃料集合体用ストッパ43の高さ寸法は、図2に示すように燃料交換用治具41を装着した際に燃料集合体用ストッパ43の上部が燃料交換用治具41の上面から突き出るように設定されている。
また、図3に示すように、Y字型制御棒30の3枚の翼31a〜31cのそれぞれの上端部には、制御棒用ストッパ42を上方に突出させて取り付けるための制御棒用ストッパ取付穴47が設けられている。燃料交換時には、燃料交換用治具41を装着する2体の燃料集合体20の間の配置されたY字型制御棒30の翼の上端部に制御棒用ストッパ42を取り付ける。図1に示す例では、Y字型制御棒30の1枚の翼31aの上端部のみに制御棒用ストッパ42を取り付けているが、3つの制御棒用ストッパ42を一体に形成し、3枚の翼31a〜31cの全てに制御棒用ストッパ42を取り付けても良い。図3は、Y字型制御棒30の翼の上端部に設けた凹形状の嵌合部(制御棒用ストッパ取付穴47)に、制御棒用ストッパ42の下端部に設けた凸形状の嵌合部を嵌合させる構成を示しているが、本発明はこれに限定されず、Y字型制御棒30の翼の上端部に設ける嵌合部及び制御棒用ストッパ42の下端部に設ける嵌合部の凹凸が逆でも良い。尚、原子炉の通常運転時は、燃料集合体20間でのY字型制御棒30の上下移動に支障を来たす可能性があるため、制御棒用ストッパ42は取り外しておく。制御棒用ストッパ42の高さ寸法は、図2に示すようにY字型制御棒30の翼の上端部に取り付けた際の制御棒用ストッパ42の上端位置が燃料集合体用ストッパ43の上端位置と等しくなるように設定されており、制御棒用ストッパ42の上部は、燃料集合体用ストッパ43と同様に、燃料交換用治具41を装着した際に燃料交換用治具41の上面から突き出る。
図5に示すように、燃料交換用治具41は、制御棒用ストッパ42を挿入するための制御棒用ストッパ挿入開口部44と、2つの燃料集合体用ストッパ43をそれぞれ挿入するための2つの燃料集合体用ストッパ挿入開口部45とを有する。制御棒用ストッパ挿入開口部44及び燃料集合体用ストッパ挿入開口部45のそれぞれの角部は、制御棒用ストッパ42又は燃料集合体用ストッパ43を挿入しやすいように、テーパ状又はR状に形成されている。燃料交換用治具41の移動及び装着は新設する燃料交換機(クレーン)を用いて行うため、燃料交換用治具41の上面には、燃料交換機(クレーン)の把持部で掴むための2つの吊り部46が設けられている。なお、吊り部46の位置は特に限定されない。また、燃料交換用治具41の平面形状は、図1や図3に示す燃料集合体20の上端部に設けられたハンドル35と干渉しないように台形形状としている。尚、本実施例では、Y字型制御棒30の翼の上端部に設けた制御棒用ストッパ42と、燃料集合体20の上端部の角部に設けた燃料集合体用ストッパ43とに燃料交換用治具41を係合させる構成としたが、本発明はこれに限定されず、制御棒用ストッパ42及び燃料集合体用ストッパ43を燃料交換用治具41に一体形成し、制御棒用ストッパ42及び燃料集合体用ストッパ43をY字型制御棒30の翼の上端部に設けた嵌合部及び燃料集合体20の角部に設けた嵌合部にそれぞれ嵌合させる構成としても良い。
燃料交換時は、図1に示すように制御棒用ストッパ挿入開口部44及び燃料交換用治具41の2つの燃料集合体用ストッパ挿入開口部45に制御棒用ストッパ42及び2つの燃料集合体用ストッパ43をそれぞれ挿入することにより、燃料交換用治具41を燃料集合体20の上端部に装着する。
次に、本実施例における沸騰水型原子炉の燃料交換方法を図6により説明する。図6は、Y字型制御棒30に隣接して配置された3体の燃料集合体20e〜20gが交換される様子を示している。以下、交換手順を順に説明する。
(1)原子炉圧力容器の上蓋を外し、原子炉炉心上部の蒸気乾燥器、気水分離器等の炉内構造物を取り外し、原子炉炉心上部を開放する。この時、Y字型制御棒30は、原子炉の臨界を防止するため、3体の燃料集合体20e〜20gの間に全挿入されている。
(2)交換対象ではない2体の燃料集合体20f,20gの間に配置されたY字型制御棒30の翼の上端部(制御棒用ストッパ取付穴47)に制御棒用ストッパ42を取り付ける。
(3)燃料交換機(クレーン)の把持部で燃料交換用治具41の2つの吊り部46を掴み、燃料交換用治具41を装着位置の上方まで移動させる。
(4)燃料交換用治具41を降下させ、制御棒用ストッパ挿入開口部44及び2つの燃料集合体用ストッパ挿入開口部45に制御棒用ストッパ42及び2つの燃料集合体用ストッパ43をそれぞれ挿入し、2つの燃料集合体用ストッパ43に対して制御棒用ストッパ42の水平方向への移動を拘束する(図6(a)参照)。これにより、Y字型制御棒30の上端部が2体の燃料集合体20f,20gの上端部に固定される。尚、燃料交換用治具41の3つの開口部44,45,45のそれぞれの角部はテーパ状又はR状に形成されており、かつ3つのストッパ42,43,43のそれぞれの先端部はテーパ状に形成されているため、燃料交換用治具41を上方から装着する際に3つの開口部44,45,45の位置が3つのストッパ42,43,43に対して多少ずれていても、3つのストッパ42,43,43を3つの開口部44,45,45にそれぞれ挿入することができる。
(5)燃料交換用治具41を装着していない燃料集合体20eを取り出し、取り出した後にできる空間にダミー燃料集合体(図中、網掛けで示す部分)60eを設置する。
(6)上記(2)〜(4)と同様の手順で、燃料交換用治具41の装着位置を燃料集合体60e,20gの上端部に変更する(図6(b)参照)。
(7)燃料集合体20fを取り出し、取り出した後にできる空間にダミー燃料集合体60fを設置する。
(8)上記(2)〜(4)と同様の手順で、燃料交換用治具41の装着位置を燃料集合体60e,60fの上端部に変更する(図6(c)参照)。
(9)燃料集合体20gを取り出し、取り出した後にできる空間にダミー燃料集合体60gを設置する。
(10)燃料交換用治具41及び制御棒用ストッパ42を取り外す(図6(d)参照)。
(11)Y字型制御棒30を原子炉炉心の下側から引き抜き(図6(e)参照)、ダミー燃料集合体60e〜60fを原子炉炉心から取り出す。
(12)新規燃料を組み込んだ燃料集合体20e,20f,20gを設置する際は、上記(1)〜(12)の手順を逆に行う。
尚、燃料集合体装荷時は、原子炉炉心下部に炉心支持板及び燃料支持金具が設置されている状態で、上記(12)の手順のみを行う。
本実施例によれば、燃料交換用治具41の制御棒用ストッパ挿入開口部44及び2つの燃料集合体用ストッパ挿入開口部45に制御棒用ストッパ42及び2つの燃料集合体用ストッパ43をそれぞれ挿入し、2つの燃料集合体用ストッパ43に対して制御棒用ストッパ42の水平方向への移動を拘束することにより、Y字型制御棒30の上端部が交換対象ではない2体の燃料集合体20f,20gの上端部に固定される。その結果、交換対象の燃料集合体20eを取り出した後にできる空間にY字型制御棒30が転倒することがなくなり、燃料集合体20eの交換作業が容易となる。
更に、制御棒用ストッパ42の位置と2つの燃料集合体用ストッパ43,43の位置とが互いに近接しているため、燃料交換機(クレーン)による燃料交換用治具41の位置合わせが容易となる。
本実施例の第1の変形例を図7により説明する。図7は、本変形例における燃料交換用治具の三面図である。
本変形例の特徴は、本実施例における燃料交換用治具41に設けた2つの吊り部46の上部を互いに連結し、燃料交換用治具41の略中央上方に吊り部を形成したことである。
本変形例によれば、燃料交換用治具41の位置合わせを行う際に、吊り部46Aを掴む燃料交換機(クレーン)の把持部と上部タイプレート23のハンドル35との間隔が大きくなり、燃料交換機(クレーン)の把持部が上部タイプレート23のハンドル35に接触する可能性を低くすることができる。
本実施例の第2の変形例を図8及び図9により説明する。図9は、本変形例における燃料交換用治具を装着した燃料集合体の上面図であり、図8は、本変形例における燃料交換用治具の平面図である。
本変形例の特徴は、3つの燃料交換用治具41を一度に移動又は装着ができるように、3つの燃料交換用治具41を互いに連結したことである。
図9に示すように、3つの燃料交換用治具41A〜41Cは、連結部材80によって互いに連結されている。連結部材80は、略正三角形状に形成された本体部81と、この本体部81の各角部から下方に突出して設けられた3つの脚部82a〜82cと、本体部81の上面中心位置に設けられた吊り部83とを有する。脚部82a〜82cの各下端部は、3つの燃料交換用治具41A〜41Cの吊り部46にそれぞれ接続されている。脚部82a〜82cの高さ寸法は、3つの燃料交換用治具41A〜41Cを装着する際に本体部81が燃料集合体20上部のハンドル35と干渉しないように設定している。
図8に示すように、燃料交換用治具41AによってY字型制御棒30aの上端部が2体の燃料集合体20e,20fの上端部に固定され、燃料交換用治具41BによってY字型制御棒30bの上端部が2体の燃料集合体20h,20iの上端部に固定され、燃料交換用治具41CによってY字型制御棒30cの上端部が2体の燃料集合体20k,20mの上端部に固定される。その結果、燃料集合体20e,20j,20lを取り出した後にできる空間にY字型制御棒30a,30b,30cがそれぞれ転倒することがなくなり、燃料集合体20e,20j,20lの交換作業が容易となる。
本変形例によれば、3つの燃料交換用治具41A〜41Cを一度に移動又は装着することができ、3つの燃料交換用治具41A〜41Cの一度の装着作業に対して3体の燃料集合体20e,20j,20lを交換することが可能となる。これにより、数百体の燃料集合体20が装荷された炉心において、燃料交換作業の効率を大きく向上させることができる。尚、本変形例では、3つの燃料交換用治具41を連結する構成としたが、2つ又は4つ以上の燃料交換用治具41を連結する構成としても良い。
本発明の第2の実施例を図10により説明する。図10は、本実施例における燃料交換用治具を装着した燃料集合体上部の平面図である。
本実施例の特徴は、第1の実施例における制御棒用ストッパ挿入開口部44と2つの燃料集合体用ストッパ挿入開口部45とを体に形成したことである。
図10に示すように、燃料交換用治具41Dは、制御棒用ストッパ42と2つの燃料集合体用ストッパ43とを挿入可能な略二等辺三角形状の制御棒兼燃料集合体用ストッパ挿入開口部48を有する。制御棒兼燃料集合体用ストッパ挿入開口部48の角部は、制御棒用ストッパ42及び2つの燃料集合体用ストッパ43を挿入しやすいように、テーパ状又はR状に形成されている。これにより、燃料交換用治具41Dを上方から装着する際に開口部48の位置が3つのストッパ42,43,43に対して多少ずれていても、ストッパ42,43,43を開口部48に挿入することができる。
本実施例によれば、燃料交換用治具41Dの制御棒兼燃料集合体用ストッパ挿入開口部48に制御棒用ストッパ42及び2つの燃料集合体用ストッパ43を挿入し、2つの燃料集合体用ストッパ43に対して制御棒用ストッパ42の水平方向への移動を拘束することにより、Y字型制御棒30の上端部が交換対象ではない2体の燃料集合体20f,20gの上端部に固定される。その結果、交換対象の燃料集合体20eを取り出した後にできる空間にY字型制御棒30が転倒することがなくなり、燃料集合体20eの交換作業が容易となる。
更に、燃料交換用治具41Dの装着時に確認するポイントが、第1の実施例では6点(3つのストッパ42,43,43と3つの開口部44,45,45)であったのに対し、本実施例では4点(3つのストッパ42,43,43と1つの開口部48)となるため、燃料交換用治具41Eの装着作業が容易となる。
本発明の第3の実施例を図11により説明する。図11は、本実施例における燃料交換用治具を装着した燃料集合体上部の平面図である。
本実施例の特徴は、Y字型制御棒30の上端部を交換対象ではない2体の燃料集合体20のいずれか一方の上端部にのみ固定することである。
図11に示すように、燃料交換用治具41Eは、制御棒用ストッパ42と交換対象ではない2体の燃料集合体20f,20gのいずれか一方(本実施例では、燃料集合体20g)の上端部に設けられた燃料集合体用ストッパ43とを挿入可能な略直角三角形状の制御棒兼燃料集合体用ストッパ挿入開口部48Aを有する。尚、本発明はこれに限定されず、第1の実施例と同様に、制御棒用ストッパ挿入開口部と燃料集合体用ストッパ挿入開口部とをそれぞれ個別に設けても良い。
本実施例によれば、燃料交換用治具41Eの制御棒兼燃料集合体用ストッパ挿入開口部48Aに制御棒用ストッパ42と燃料集合体用ストッパ43とを挿入し、燃料集合体用ストッパ43に対して制御棒用ストッパ42の水平方向への移動を拘束することにより、Y字型制御棒30の上端部が交換対象ではない2体の燃料集合体20f,20gのうちの一方(本実施例では、燃料集合体20g)の上端部に固定される。その結果、交換対象の燃料集合体20eを取り出した後にできる空間にY字型制御棒30が転倒することがなくなり、燃料集合体20eの交換作業が容易となる。
更に、第1又は第2の実施例と比較して、燃料交換用治具41Eのサイズが約半分となり、かつ燃料集合体20e,20f,20gに設けるストッパ43が2つから1つに削減されるため、材料費及び加工費を削減することができる。また、燃料交換用治具41Eの装着時に確認するポイントが、第1の実施例では6点(3つのストッパと3つの開口部)であり、第2の実施例では4点(3つのストッパと1つの開口部48)であったのに対し、本実施例では3点(2つのストッパ42,43と1つの開口部48)となるため、燃料交換用治具41Eの装着作業が更に容易となる。
本発明の第4の実施例を図12及び図13により説明する。図12は、本実施例における燃料交換用治具の三面図である。図13は、本実施例における燃料交換用治具を装着した燃料集合体上部の平面図である。
本実施例の特徴は、制御棒用ストッパ42と2つの燃料集合体用ストッパ43とを燃料交換用治具41Fで挟み込むことにより、Y字型制御棒30の上端部を2体の燃料集合体20の上端部に固定することである。
図12に示すように、燃料交換用治具41Fはコの字型に形成された板状部材であり、燃料交換用治具41Fの内側の角部はテーパ状又はR状に形成されている。これにより、燃料交換用治具41Fを上方から装着する際に、燃料交換用治具41Fの水平位置が3つのストッパ42,43,43に対して多少ずれていても、ストッパ42,43,43を燃料交換用治具41Fで挟み込むことができるため、燃料交換用治具41Fの装着作業が容易となる。
本実施例によれば、制御棒用ストッパ42と2つの燃料集合体用ストッパ43とを燃料交換用治具41Fで挟み込み、2つの燃料集合体用ストッパ43に対して制御棒用ストッパ42の水平方向への移動を拘束することにより、Y字型制御棒30の上端部が交換対象ではない2体の燃料集合体20f,20gの上端部に固定される。その結果、交換対象の燃料集合体20eを取り出した後にできる空間にY字型制御棒30が転倒することがなくなり、燃料集合体20eの交換作業が容易となる。尚、本実施例では、制御棒用ストッパ42と2つの燃料集合体用ストッパ43とを燃料交換用治具41Fで挟み込む構成としたが、本発明はこれに限定されず、制御棒用ストッパ42といずれか一方の燃料集合体用ストッパ43とを挟み込む構成としても良い。
本発明の第5の実施例を図14〜図17により説明する。図14は、実施例における燃料交換用治具を装着した燃料集合体の上面図であり、図15は、図14における燃料交換用治具41付近の部分拡大図であり、図16は、本実施例における燃料交換用治具を装着した燃料集合体の上部側面図(図14のC−C矢視図)であり、図17は、本実施例における燃料交換用治具の三面図である。
本実施例の特徴は、制御棒用ストッパ42A及び2つの燃料集合体用ストッパ43Aのそれぞれの上端部に設けられた溝に燃料交換用治具41Gを嵌合させることにより、Y字型制御棒30の上端部を2体の燃料集合体20の上端部に固定することである。
図17に示すように、燃料交換用治具41Gは、棒状部材を4ヶ所折り曲げて形成されている。図15〜図17に示すように、制御棒用ストッパ42Aの上端面に設けられた制御棒用ストッパ溝49と、2つの燃料集合体用ストッパ43Aの上端面にそれぞれ設けられた2つの燃料集合体用ストッパ溝50とに燃料交換用治具41Gを嵌合させることにより、2つの燃料集合体用ストッパ43Aに対して制御棒用ストッパ42Aの水平方向への移動への拘束することができる。また、図17に示すように、制御棒用ストッパ溝49及び2つの燃料集合体用ストッパ溝50の深さを燃料交換用治具41Gの直径より大きくすることにより、燃料交換用治具41Gが燃料集合体用ストッパ溝50又は制御棒用ストッパ溝49から外れることを防止できる。
本実施例によれば、制御棒用ストッパ溝49と2つの燃料集合体用ストッパ溝50とに燃料交換用治具41Gを嵌合させ、2つの燃料集合体用ストッパ43Aに対して制御棒用ストッパ42Aの水平方向への移動を拘束することにより、Y字型制御棒30の上端部が交換対象ではない2体の燃料集合体20f,20gの上端部に固定される。その結果、交換対象の燃料集合体20eを取り出した後にできる空間にY字型制御棒30が転倒することがなくなり、燃料集合体20eの交換作業が容易となる。尚、本実施例では、制御棒用ストッパ溝49と2つの燃料集合体用ストッパ溝50とに燃料交換用治具41Gを嵌合させる構成としたが、本発明はこれに限定されず、制御棒用ストッパ溝49といずれか一方の燃料集合体用ストッパ溝50とに嵌合させる構成としても良い。
また、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、或いは、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。更に、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…原子炉圧力容器、2…原子炉炉心、3…十字型制御棒、4…制御棒案内管、5…制御棒駆動機構ハウジング、6…制御棒駆動機構スタブチューブ、7…中性子計装配管、11…上部格子板、12…炉心支持板、20,20a,20b,20c,20d,20e,20f,20g,20h,20i,20j,20k,20l,20m…燃料集合体、21…燃料棒、22…スペーサ、23…上部タイプレート、24…下部タイプレート、25…チャンネルボックス、26…燃料支持金具、27…上部開口部、28…制御棒移動用開口部、30,30a,30b,30c…Y字型制御棒、31a,31b,31c…翼、32…Y字型制御棒挿入部燃料集合体接触防止パッド、33…燃料集合体接触防止パッド、34…上部支持機構、35…ハンドル、41,41A,41B,41C,41D,41E,41F,41G…燃料交換用治具、42,42A…制御棒用ストッパ(第1のストッパ)、43,43A…燃料集合体用ストッパ(第2のストッパ)、44…制御棒用ストッパ挿入開口部(第1の開口部)、45…燃料集合体用ストッパ挿入開口部(第2の開口部)、46,46A…吊り部、47…制御棒用ストッパ取付穴、48,48A…制御棒兼燃料集合体用ストッパ挿入開口部、49…制御棒用ストッパ溝(第1の溝)、50…燃料集合体用ストッパ溝(第2の溝)、60a,60c,60e,60f,60g…ダミー燃料集合体、70…ダブルブレードガイド、80…連結部材、81…本体部、82a,82b,82c…脚部、83…吊り部。

Claims (7)

  1. 稠密に配置された六角形状の燃料集合体と、互いに隣接する3体の燃料集合体の間に挿入されるY字型制御棒とを備えた沸騰水型原子炉の燃料交換用治具において、
    前記Y字型制御棒の3枚の翼のうち所定の翼の上端部には、上方に突出し第1のストッパが設けられ
    前記3体の燃料集合体のうち前記所定の翼に隣接する2体の燃料集合体の少なくとも一方の所定の燃料集合体の上端部には、上方に突出し第2のストッパが設けられ、
    前記燃料交換用治具は、前記第1のストッパと前記第2のストッパとを係合させることで前記第1のストッパの水平方向への移動を拘束するように構成されたことを特徴とする沸騰水型原子炉の燃料交換用治具。
  2. 請求項1に記載の沸騰水型原子炉の燃料交換用治具において、
    前記第2のストッパは、前記所定の燃料集合体上部の6つの角部のうち前記所定の翼の先端に最も近接する所定の角部に設けられたことを特徴とする沸騰水型原子炉の燃料交換用治具。
  3. 請求項1又は2に記載の沸騰水型原子炉の燃料交換用治具において、
    前記燃料交換用治具は、前記第1のストッパを挿入するための第1の開口部と前記第2のストッパを挿入するための第2の開口部とが形成された板状部材であることを特徴とする沸騰水型原子炉の燃料交換用治具。
  4. 請求項1又は2に記載の沸騰水型原子炉の燃料交換用治具において、
    前記燃料交換用治具は、前記第1のストッパと前記第2のストッパとを挿入可能な一体の開口部が形成された板状部材であることを特徴とする沸騰水型原子炉の燃料交換用治具。
  5. 稠密に配置された六角形状の燃料集合体と、互いに隣接する3体の燃料集合体の間に挿入されるY字型制御棒とを備えた沸騰水型原子炉の燃料交換用治具において、
    前記Y字型制御棒の3枚の翼のうち所定の翼の上端部には、上方に突出した第1のストッパが設けられ、
    前記3体の燃料集合体のうち前記所定の翼に隣接する2体の燃料集合体の少なくとも一方の所定の燃料集合体の上端部には、上方に突出した第2のストッパが設けられ、
    前記燃料交換用治具は、前記第1のストッパと前記第2のストッパとを挟み込むコの字型に形成された板状部材であり、前記第1のストッパと前記第2のストッパとを挟み込んだ状態で前記第1のストッパの水平方向ヘの移動を拘束するように構成されたことを特徴とする沸騰水型原子炉の燃料交換用治具。
  6. 稠密に配置された六角形状の燃料集合体と、互いに隣接する3体の燃料集合体の間に挿入されるY字型制御棒とを備えた沸騰水型原子炉の燃料交換用治具において、
    前記Y字型制御棒の3枚の翼のうち所定の翼の上端部には、上方に突出した第1のストッパが設けられ、
    前記3体の燃料集合体のうち前記所定の翼に隣接する2体の燃料集合体の少なくとも一方の所定の燃料集合体の上端部には、上方に突出した第2のストッパが設けられ、
    前記燃料交換用治具は、前記第1のストッパの上端面に設けられた第1の溝と前記第2のストッパの上端面に設けられた第2の溝とに嵌合するように折り曲げ形成された棒状部材であり、前記第1の溝と前記第2の溝とに嵌合した状態で前記第1のストッパの水平方向ヘの移動を拘束するように構成されたことを特徴とする沸騰水型原子炉の燃料交換用治具。
  7. 稠密に配置された六角形状の燃料集合体と、互いに隣接する3体の燃料集合体の間に挿入されるY字型制御棒とを備えた沸騰水型原子炉の燃料交換方法において、
    請求項1乃至6のいずれか1項に記載の燃料交換用治具を前記第1のストッパと前記第2のストッパとを係合させる第1の手順と、前記3体の燃料集合体のうち前記所定の翼に隣接していない燃料集合体を交換する第2の手順とを、前記燃料交換用治具の装着位置を変えて繰り返し行うことを特徴とする沸騰水型原子炉の燃料交換方法。
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