JP5038050B2 - 原子炉の核燃料集合体におけるスペーサ - Google Patents
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Description
図2はスペーサ(34)の詳細(非特許文献1)を示した図である。スペーサ(34)は、Y方向(垂直方向)とX方向(水平方向)に格子状の薄板または細線からなるスペーサ格子(342)、スペーサ格子(342)の交点に敷設せるスペーサスプリング(343)、スペーサ格子(342)の中点に敷設せるスペーサ突起(344)、スペーサ格子(342)を固定するスペーサ外枠(341)及びスペーサ外枠(341) に敷設せるスペーサパッド(345)からなる。
核燃料棒(31)は、水平方向のスペーサ格子(342)の中点にあるスペーサ突起(344) 及び垂直方向のスペーサ格子(342)の中点にあるスペーサ突起(344) 及びバネ力のあるスペーサスプリング(343)により3点で拘束されている。スペーサ外枠(341) にはバネ力のあるスペーサパッド(345) が敷設され、チャンネルボックス(35)に拘束されている。図中Tは図1で述べた上側結合板(32)及び下側結合板(33)を結合するタイロッド(T)の位置を示す。
核燃料棒(31)同士は上述のスペーサ(34)により間隙が確保されている。特に、スペーサスプリング(343)とスペーサパッド(345)の持つバネ力により核燃料棒(31)が所定の位置からずれたり振動したりしないように拘束している。
なお、スペーサ(34)の高さ位置は、タイロッド(T)に設けた爪で落下しないようにすればよい。近年では中空の棒の中を冷却水が流れる水棒に爪を設けてスペーサ(34)が落下しないようにしている。
従来の核燃料集合体(30)の核燃料棒(31)間の間隙は、減速材である水を充分確保するために広かった。したがって、従来のスペーサ(34)はスペーサ突起(344)を隣接せる核燃料棒(31)間隙が最も狭い最小間隙の箇所に敷設できた。
余剰プルトニウムを経済的に燃焼消滅させるための燃料集合体を目指そうとして核燃料棒(31)間の最小間隙を狭くしょうとしてもスペーサ突起(344)があるため製造工作上と熱流動の点から限界であった。核燃料棒(31)間の最小間隙は1mm程度が限界である。
核燃料棒(31)間の最小間隙が狭くできるようにスペーサ(34) を改良したい。
スペーサ(34)を製造し易くして製造コストを低減したい。
低減速スペクトル炉での冷却水状態は環状流や噴霧流(非特許文献3)となっていることが考えられるため、それ相応のスペーサが欲しい。
:中野他編、2002年、日本原子力研究所「第5回低減速スペクトル炉に関する研究会報告書」 :三神他、1983年、現代工学社「核燃料管理の方法と解析」
なお、図12,13に見るように、三角格子状に配列せる核燃料棒(31)では直径S(S = ( ( 2x31/2 - 3 ) x F + 2x31/2 x d ) / 3 )を下回らない直径の中空円筒(543)を、外枠棒(556)で連結されたる外端中空円筒(544)を端にして中空円筒(543)を水平方向のみに伸びる屈折スペーサ棒(842) の屈折箇所に繋いだ一連の中空円筒(543)を垂直方向に並べ、隣接せる3本の核燃料棒(31)中心と中空円筒(543)の中心とを一致できるようにしたことを特徴とする屈折スペーサ棒(842)適用の新型スペーサ3(800)。一連の中空円筒(543)の端は外端中空円筒(544)である。
環状流領域でのスペーサは水膜保存を主眼とする。前記中空円筒(543)の代わりに直径Hまたは直径 Sを下回らない直径のバネ性のある上部輪(644)と下部輪(645)を剛性の強い平板の接触板(642)で接続した水膜保存円筒枠(643) により水膜を保存する。正方格子状に配列せる核燃料棒(31)では正方形の1辺長さがHを下回らないバネ性のある正方形上部枠(654)と正方形下部枠(655) を剛性の強い平板の接触板(642)で接続した水膜保存篭(653)でも水膜を保存できる。なお、三角格子状に配列せる核燃料棒(31)では、水膜保存篭(653)の正方形上部枠(654)と正方形下部枠(655)の形状は正三角形にすればよい。
噴霧流領域でのスペーサは気水分離を主眼とする。前記中空円筒(543)を改良して、バネ性のある中空円筒(543)の中に案内羽根(799)を敷設した簡易気水分離型中空円筒1(701)またはバネ性のある中空円筒(543)内側表面にライフル(798)を施しその中に案内円錐(789)を敷設した簡易気水分離型中空円筒2(702)またはバネ性のある中空円筒(543)内側表面にライフル(798)を施しその中に斜めの貫通口(776)が開いている十字型底板(775)を敷設した簡易気水分離型中空円筒3(703)により蒸気の気体と水の液体とを気水分離する。
屈折スペーサ棒(842)適用の新型スペーサ3(800)を装着せる三角格子正六角核燃料集合体(830)に内蔵せる核燃料棒(31)の数本を除去し代わりにジルコニウム合金またはステンレス鋼製の中空円筒である制御棒ガイド管(801)を装荷し、制御棒ガイド管(801)の中に焼結炭化ホウ素(B4C)や銀-インジウム-カドミウム(AgにInとCdを添加)と言った中性子吸収材からなる可動制御棒(802)を装荷した制御性核燃料集合体(831) を図16に示した。可動制御棒(802)は原子炉圧力容器の上または下に敷設せる制御棒駆動装置により上下に動かされて、原子炉出力を制御する。
図19に示す簡易核燃料集合体(1000)は、外周を四角チャンネルボックス(935)または六角チャンネルボックス(835)で覆った多数本三角格子状に配列された核燃料棒(31) 間の間隔を縦列棒(1001)で高さ方向に繋げたる前記中空円筒(543)及び縦列棒(1001)で高さ方向に繋げたるチャネル側中空円筒(1002)及び縦列棒(1001)で高さ方向に繋げたるコーナ側中空円筒(1003)とで規制し、縦列棒(1001)の上端または下端は上側結合板(32)または下側結合板(33)で支持し、水の占める割合を減少させた。なお、正方格子状に配列された核燃料棒(31)の場合には、外周をチャンネルボックス(35) で覆う。下側結合板(33)と上側結合板(32)を結合するタイロッド(T)はジルコニウム合金製の管の中に劣化ウランの酸化物を内蔵した劣化ウランタイロッド(DT)で構成する。
貯蔵し難いプルトニウムが燃焼により減っていくため貯蔵費用が削減できる。
チャンネルボックス(35)から拘束を受けるスペーサパッド(345) を敷設せしめたスペーサ外枠(341) に固定した外端中空円筒(544)を端にして水平方向のみに伸びるスペーサ棒(542)で数珠繋ぎにした一連の中空円筒(543)を垂直方向に並べ、隣接せる4本の核燃料棒(31)中心と中空円筒(543)の中心とを一致できるようにした。一連の中空円筒(543)の端は外端中空円筒(544)である。
個々の中空円筒(543)はスペーサ棒(542)に沿って水平方向に自由に動けるため、個々の中空円筒(543)の中心位置を隣接せる4本の核燃料棒(31)中心近辺に大まかに合わせておいた新型スペーサ1(500)を配列済み核燃料棒(31)に装着する過程で、隣接せる4本の核燃料棒(31)の中心と中空円筒(543)の中心とを一致できるようにすることができる。
正方形格子状に配列をした核燃料棒(31)の直径をFとし隣接する核燃料棒(31)の最小間隙をd とした時の隣接せる4本の核燃料棒(31)に接する円の直径Hは
H = 21/2 x ( F + d ) - F
と表せる。薄肉短尺のバネ性のある中空円筒(543)の直径はHよりも若干大きくし接触させることにより、隣接せる4本の核燃料棒(31)から拘束されるようにした。当該中空円筒(543)は、4本の核燃料棒(31)から拘束されることになり水平方向にも垂直方向にも移動することはない。中空円筒(543)の直径はHよりも小さくてはいけない。
隣接する4本の核燃料棒(31)A、B,C,Dで囲まれる間隙は広いから流れを妨げる中空円筒(543)があったとしても核燃料棒(31)の除熱の妨げは軽微である。
核燃料棒(31)間隙に介在するスペーサ棒(542)は水平方向のみで垂直方向にはないため冷却材流れが滑らかになる。冷却が妨げられ難い。
スペーサ棒(542)は中空円筒(543)の落下防止のためであるから水平方向のみにあればよく、冷却材流れの邪魔が減ることになる。
図4は、本発明の新型スペーサ1(500)の詳細平面図である。スペーサ棒(542)は中空円筒(543)を支持し落下しないようにしている。スペーサ棒(542)は中実棒でもよいが中空円筒(543)の微小振動を抑制するために中空にしてバネ性を持たせたり二相流が乱れないように核燃料棒(31)に断面を刀の刃状にすると一層効果が上がる。中空円筒(543)にはスペーサ棒(542)を貫通させるための貫通口(545)が設けられている。外端中空円筒(544)はスペーサ外枠(341) に敷設せる留め金(541)により固定されている。新型スペーサ1(500)はスペーサパッド(345)を介してチャンネルボックス(35)から拘束を受けることにより振動を起こさないようになっている。
図5は、新型スペーサ1(500)におけるスペーサ外枠(341)を削除して外端中空円筒(544)
を外枠棒(556)で数珠繋ぎしたスペーサ棒(542)適用の新型スペーサ2(550) の詳細平面図である。一連の中空円筒(543)の端は外端中空円筒(544)である。
チャンネルパッド(345)は削除され、その代わりを外端中空円筒(544)が代用する。外枠棒(556)は外端中空円筒(544)に設けた外枠棒貫通口(557)を貫通し外端中空円筒(544)を連結している。
個々の外端中空円筒(544)は外枠棒(556) に沿って自由に動け、かつ個々の中空円筒(543)はスペーサ棒(542)に沿って水平方向に自由に動けるため、個々の中空円筒(543)の中心位置を隣接せる4本の核燃料棒(31)中心近辺に大まかに合わせておいたスペーサ棒(542)適用の新型スペーサ2(550)を配列済み核燃料棒(31)に装着する過程で、隣接せる4本の核燃料棒(31)の中心と中空円筒(543)の中心とを一致できるようにすることができる。
前記新型スペーサ1(500)よりも構造が簡単になり製造コストが削減される。
図6は、本発明のスペーサ棒(542)適用の新型スペーサ2(550)を装着せる本発明の新核燃料集合体(560)の平面図である。図3の新型スペーサ1(500)を装着せる核燃料集合体(530)と比べるとチャンネルボックス(35)と隣接せる核燃料棒(31)との間隙が狭くなり、減速材である水をさらに減少させることができる。高速中性子が減速され難いためPuが効率良く核分裂する。
外端中空円筒(544)の直径は、核燃料棒(31)とチャンネルボックス(35)が接触しないようにかつ外端中空円筒(544)とチャンネルボックス(35)とは接触するように決める。
低減速スペクトル炉の炉心中央から上での冷却材は環状流と呼ばれる二相流雰囲気になっていると考えられる。核燃料棒(31)表面には連続した環状流の液体膜が存在し、核燃料棒(31)間隙中央部に蒸気相が連続体として流れる。一般に、核燃料棒(31)からの熱除去は、核燃料棒(31)表面の液体の水が効果的であり蒸気による除熱は効果が薄い。核燃料棒(31)表面の水膜が途切れないように工夫する必要がある。
図7に示す本発明の水膜保存円筒枠(643)は、図5のスペーサ棒(542)適用の新型スペーサ2(550)や新型スペーサ1(500)における中空円筒(543)の代わりである。水膜保存円筒枠(643)は、直径Hを下回らないニッケルまたはジルコニウム合金製のバネ性のある上部輪(644)と下部輪(645)をジルコニウム合金製の剛性の強い平板の接触板(642)で接続している。水膜保存円筒枠(643)の胴側は極力削除して薄くすることによりバネ性を持たせた。なお、三角格子状に配列されたる核燃料棒(31)の場合には、図13の屈折スペーサ棒(842)適用の新型スペーサ3(800) における中空円筒(543)の代わりに直径 Sを下回らないニッケルまたはジルコニウム合金製のバネ性のある上部輪(644)と下部輪(645)をジルコニウム合金製の剛性の強い平板の接触板(642)で接続している。
接触板(642)は、バネ性のある上部輪(644)と下部輪(645)により核燃料棒(31)に押し付けられている。隣接せる4本の核燃料棒(31) A~Dは、それぞれ接触板(642)と接触している。したがって、核燃料集合体に組み込んだ場合には上部輪(644)と下部輪(645)は真円ではなく狭い間隙側に若干膨らんでいる。
核燃料棒(31)表面を上昇してきた水膜は接触板(642)下端に至ると接触板(642)に沿って上昇し、接触板(642)上端に至ると核燃料棒(31)表面に沿って再び上昇する。核燃料棒(31)表面の水膜が保存される。
4本の核燃料棒(31)A~Dで囲まれる広い間隙中央部の蒸気流は水膜保存円筒枠(643) の中を貫通する。
Bの核燃料棒(31)とCの核燃料棒(31)との狭い間隙部には冷却材を妨げるものは何も無いため核燃料棒(31)表面の水膜が保存される。
なお、核燃料棒(31)と接触する中空円筒(543)の胴体部を除いて胴体部の一部を削除し、
核燃料棒(31)と接触する中空円筒(543)の胴体部を硬化肉盛してもよい。
図8に示した正方格子状に配列されたる核燃料棒(31)の場合における、スペーサ棒(542)適用の新型スペーサ2(550)での水膜保存篭(653)は、1辺の長さがHを下回らない正方形のニッケルまたはジルコニウム合金製のバネ性のある正方形上部枠(654)と正方形下部枠(655)をジルコニウム合金製の剛性の強い平板の接触板(642)で接続している。水膜保存篭(653)の胴側を極力削除して薄くすることによりバネ性を持たせた。
接触板(642)は、バネ性のある正方形上部枠(654)と正方形下部枠(655)により核燃料棒(31)に押し付けられている。隣接せる4本の核燃料棒(31)A~Dは、それぞれ接触板(642)と接触している。したがって、核燃料集合体に組み込んだ場合には正方形上部枠(654)と正方形下部枠(655)は正方形ではなく狭い間隙側に若干膨らんでいる。
核燃料棒(31)表面を上昇してきた水膜は接触板(642)下端に至ると接触板(642)に沿って上昇し、接触板(642)上端に至ると核燃料棒(31)表面に沿って再び上昇する。核燃料棒(31)表面の水膜が保存される。
4本の核燃料棒(31)A~Dで囲まれる広い間隙中央部の蒸気流は水膜保存篭(653)の中を貫通する。
Bの核燃料棒(31)とCの核燃料棒(31)との狭い間隙部には正方形上部枠(654)と正方形下部枠(655)の膨らんだほんの一部だけであり冷却材を妨げるものは殆どない。したがって、核燃料棒(31)表面の水膜が保存される。
図9は、スペーサ棒(542)適用の新型スペーサ2(550)の中空円筒(543)に気水分離機能を付けた本発明の簡易気水分離型中空円筒1(701) の概観図である。上図は平面図である。下図は立体概観図である。簡易気水分離型中空円筒1(701)はバネ性のある中空円筒(543)の中に案内羽根(799)を敷設した。
噴霧流は案内羽根(799)により回転し、この時に生じる遠心力により液体の重い水と気体の軽い蒸気とが分離される。噴霧流の水分は中空円筒(543)内側表面に沿って上昇し核燃料棒(31)表面に水膜として付着し核燃料棒(31)表面を伝って上昇する。噴霧流の蒸気流は中空円筒(543)中心部を貫通し核燃料棒(31)間隙を上昇する。本発明は屈折スペーサ棒(842)適用の新型スペーサ3(800)にも応用できる。
他の例として、図10は簡易気水分離型中空円筒2(702)の概観図である。上図は平面図である。下図は立体概観図である。簡易気水分離型中空円筒2(702)は、バネ性のある中空円筒(543) 内側表面にライフル(798)を施し、その中に案内円錐(789)を円錐支持棒(787)により固定敷設した。
噴霧流は案内円錐(789)により流れの方向が変わり中空円筒(543)の内面に衝突させられ、水分は中空円筒(543)の内面に付着しライフル(798)に沿って回転上昇し水膜として核燃料棒(31)表面に付着し核燃料棒(31)表面を伝って上昇する。噴霧流の蒸気流は中空円筒(543)の中心部を貫通し核燃料棒(31)間隙を上昇する。本発明は屈折スペーサ棒(842)適用の新型スペーサ3(800)にも応用できる。
更なる他の例として、図11は簡易気水分離型中空円筒3(703)の概観図である。上図は平面図である。下図は立体概観図である。簡易気水分離型中空円筒3(703)は、バネ性のある中空円筒(543) 内側表面にライフル(798)を施し、その底部に中央付近の貫通口入口(777)から周辺の貫通口出口(778)に向いている斜めの貫通口(776)が開いている十字型底板(775)を敷設した。
噴霧流は斜めの貫通口(776)により流れの方向が変わり簡易気水分離型中空円筒3(703)の内面に衝突させられ水分は中空円筒(543)の内面に付着しライフル(798)に沿って回転上昇し水膜として核燃料棒(31)表面に付着し核燃料棒(31)表面を上昇する。噴霧流の蒸気流は中空円筒(543)中心部を貫通し核燃料棒(31)間隙を上昇する。本発明は屈折スペーサ棒(842)適用の新型スペーサ3(800)にも応用できる。
三角格子状に配列せる核燃料棒(31)の間隔を規制するために屈折スペーサ棒(842)適用の新型スペーサ3(800)を以下のように詳細に記述する。
外枠棒(556)で連結されたる外端中空円筒(544)を端にして、直径S(S = ( ( 2x31/2 - 3 ) x F + 2x31/2 x d ) / 3 )を下回らない直径の中空円筒(543)を、水平方向のみに伸びる屈折スペーサ棒(842)の屈折箇所に繋いだ一連の中空円筒(543)を垂直方向に並べ、隣接せる3本の核燃料棒(31)の中心と中空円筒(543)の中心とを一致できるようにした。
三角形格子状に配列された核燃料棒(31)の直径をFとし、核燃料棒(31)最小間隙をdとした時の隣接せる3本の核燃料棒(31)に接する円の直径Sは
S = ( ( 2x31/2 - 3 ) x F + 2x31/2x d ) / 3
と表せるから中空円筒(543)の直径はSよりも若干大きくすれば核燃料棒(31)に接触することになり、中空円筒(543)は隣接せる3本の核燃料棒(31)A,B,Eから拘束される。中空円筒(543)の直径はSよりも小さくてはいけない。
図13は三角格子正六角核燃料集合体(830)に装着せる屈折スペーサ棒(842)適用の新型スペーサ3(800)の詳細平面図である。屈折スペーサ棒(842) の屈折箇所に繋いだ一連の中空円筒(543)及び外端中空円筒(544)を繋いだ外枠棒(556)からなる。一連の中空円筒(543)の端は外端中空円筒(544)である。
図14は三角格子正六角核燃料集合体(830) に内蔵せる各核燃料棒(31)の周りを3個の外端中空円筒(544)で拘束した場合の屈折スペーサ棒(842)適用の新型スペーサ3(800)の詳細平面図である。核燃料棒(31)の平面位置は、最低3点を拘束すれば固定される。
図15は三角格子正六角核燃料集合体(830)に内蔵せる各核燃料棒(31)の周りを3個の中空円筒(542) で拘束した場合のくの字スペーサ棒(843)適用の新型スペーサ4(850)の詳細平面図である。屈折スペーサ棒(842)の代わりの、くの字スペーサ棒(843)の両端に中空円筒(543)を繋げば1本の棒でなくても中空円筒(543)を繋ぐことができる。
図16は本発明の制御性核燃料集合体(831)の平面図である。原子炉出力を制御できるように三角格子正六角核燃料集合体(830)に内蔵せる核燃料棒(31)の数本を除去して代わりにジルコニウム合金やステンレス鋼製の中空円筒である制御棒ガイド管(801)を装荷し、その中に焼結炭化ホウ素(B4C)や銀-インジウム-カドミウム(AgにInとCdを添加)と言った中性子吸収材からなる可動制御棒(802)を装荷した。可動制御棒(802)は原子炉圧力容器の上または下に敷設せる制御棒駆動装置により上下に動かされて、原子炉出力を制御する。
屈折スペーサ棒(842)適用の新型スペーサ3(800)によって三角格子正六角核燃料集合体(830)が構成できているため制御棒ガイド管(801)の位置決めが正確になり可動制御棒(802)の導入が可能となった。
中空円筒(543)の直径は、実施例4同様にSよりも若干大きくし核燃料棒(31)と接触させることにより、中空円筒(543)は隣接せる3本の核燃料棒(31) )A,B,Eから拘束される。
図中DTは、下側結合板(33)と上側結合板(32)を結合するタイロッド(T)としてジルコニウム合金製の管の中に劣化ウランの酸化物を内蔵した劣化ウランタイロッド(DT)である。劣化ウランは核燃料物質であるが、核分裂反応が小さいため発熱量は少ないが、燃焼に連れて核分裂反応が大きいPuが生成されるため非核分裂性物質を充填することに比べて燃焼期間を長くすることができる。
劣化ウランタイロッド(DT)装荷により水の領域を減少させ高速中性子を多くすることができるためPuを効率よく燃焼させることができる。
図18は、三角格子四角核燃料集合体(930)に装着せる場合の屈折スペーサ棒(842)適用の新型スペーサ3(800)の変更平面図である。Sを下回らない直径のジルコニウム合金またはニッケル製のバネ性のある中空円筒(543)を、外枠棒(556)で連結されたる外端中空円筒(544)を端にして中空円筒(543)を水平方向のみに伸びる屈折スペーサ棒(842) の屈折箇所に繋いだ一連の中空円筒(543)を垂直方向に並べ、隣接せる3本の核燃料棒(31)中心と中空円筒(543)の中心とを一致できるようにした。
図19は、多数本三角格子状に配列された核燃料物質を内封している円柱形状の核燃料棒(31)及びこれ等を四平面で覆う四角チャンネルボックス(935)及び縦列棒(1001)で高さ方向に繋げたる前記中空円筒(543)及び縦列棒(1001)で高さ方向に繋げたるチャネル側中空円筒(1002)及び縦列棒(1001)で高さ方向に繋げたるコーナ側中空円筒(1003)とで核燃料棒(31)間の間隔を規制したことを特徴とする簡易核燃料集合体(1000)の平面図である。図中DTは前記の劣化ウランタイロッド(DT)である。縦列棒(1001)の上端または下端は上側結合板(32)または下側結合板(33)で支持する。チャネル側中空円筒(1002) の直径は、四角チャンネルボックス(935)と接触するも核燃料棒(31)が四角チャンネルボックス(935)とは接触しないように決めた。縦列棒(1001)で高さ方向に繋げたるコーナ側中空円筒(1003)の代わりに四角チャンネルボックス(935)コーナ内側に突起をつけるか縦列棒(1001)のみでもよい。
四角チャンネルボックス(935)を境界として、核燃料棒(31)及び劣化ウランタイロッド(DT)及び中空円筒(543)及びチャネル側中空円筒(1002)及びコーナ側中空円筒(1003)及び四角チャンネルボックス(935)は互いに拘束しあい位置を保つことができる。
縦列棒(1001)は上側結合板(32)または下側結合板(33)により平面位置が固定される。中空円筒(543)及びチャネル側中空円筒(1002)及びコーナ側中空円筒(1003)は高さ方向位置を縦列棒(1001)で固定されているため、各円筒中心位置は、3次元的に固定されている。したがって、核燃料棒(31)は各円筒の持つバネ力により四角チャンネルボックス(935)の中に適切な間隔で配列している。
核燃料棒(31)の冷却にはさしたる効果がない広い間隙部の水が縦列棒(1001)で排除されるため、高速中性子が減速されないからPuを効率良く核分裂させることができる。
本発明は、チャンネルボックスで覆われてさえいれば正方格子状に配列された核燃料棒(31)でも成り立つ。チャンネルボックス形状は四角形でも六角形でも正方形でもよい。
なお、チャンネルボックス無しとする場合は、チャネル側中空円筒(1002)を前記外枠棒(556)で連結するか、チャネル側中空円筒(1002)外側周囲に短尺外枠板を接続すればよい。
本発明のスペーサはBWRのみならず加圧水型軽水炉やナトリウム冷却高速増殖炉にも性能向上をもたらす。
31は核燃料棒。
32は上側結合板。
33は下側結合板。
34はスペーサ。
35はチャンネルボックス。
341はスペーサ外枠。
342はスペーサ格子。
343はスペーサスプリング。
344はスペーサ突起。
345はスペーサパッド。
500は新型スペーサ1。
530は新型スペーサ1(500)を装着せる核燃料集合体。
541は留め金。
542はスペーサ棒。
543は中空円筒。
544は外端中空円筒。
545は貫通口。
550はスペーサ棒(542)適用の新型スペーサ2。
556は外枠棒。
557は外枠棒貫通口。
560はスペーサ棒(542)適用の新型スペーサ2(550)を装着せる新核燃料集合体。
642は接触板。
643は水膜保存円筒枠。
644は上部輪。
645は下部輪。
653は水膜保存篭。
654は正方形上部枠。
655は正方形下部枠。
701は簡易気水分離型中空円筒1。
702は簡易気水分離型中空円筒2。
703は簡易気水分離型中空円筒3。
775は十字型底板。
776は斜めの貫通口。
777は貫通口入口。
778は貫通口出口。
787は円錐支持棒。
789は案内円錐。
798はライフル。
799は案内羽根。
800は屈折スペーサ棒(842)適用の新型スペーサ3。
801は制御棒ガイド管。
802は可動制御棒。
830は三角格子正六角核燃料集合体。
831は制御性核燃料集合体。
835は六角チャンネルボックス。
842は屈折スペーサ棒。
843はくの字スペーサ棒。
850はくの字スペーサ棒(843)適用の新型スペーサ4。
930は三角格子四角核燃料集合体。
935は四角チャンネルボックス。
1000は簡易燃料集合体。
1001は縦列棒。
1002はチャネル側中空円筒。
1003はコーナ側中空円筒。
A~Eは位置関係説明用核燃料棒(31)。
Tはタイロッド。
DTは劣化ウランタイロッド。
Claims (3)
- 最小間隙をdとして正方格子状に配列せる直径Fの核燃料棒(31)の間隔を規制することにおいて、
バネ性のある中空円筒(543) の円の直径は、隣接する4本の核燃料棒(31)に接する円直径Hである21/2
x ( F + d ) - Fを下回ることなく、
外枠棒(556)で連結されたる外端中空円筒(544)を端にして水平方向のみに伸びるスペーサ棒(542)で数珠繋ぎした一連の上記中空円筒(543)を垂直方向に並べ、
隣接せる4本の核燃料棒(31)中心と中空円筒(543)の中心とを一致できるように調節できることを特徴とするスペーサ棒(542)適用のスペーサ2(550)。 - 請求項1に記載のスペーサにおいて、前記中空円筒は、上部輪(644)と下部輪(645)とを核燃料棒に接触する平板の接触板(642)で接続し、該上部輪(644)、下部輪(645)、接触板(642)のみで構成される水膜保存円筒枠(643)であることを特徴とするスペーサ。
- 請求項1に記載のスペーサにおいて、前記中空円筒に代えて中空円筒が備えられていた位置に、1辺長さがHを下回らないバネ性のある正方形上部枠(654)と正方形下部枠(655) とを核燃料棒に接触する平板の接触板(642)で接続し、該正方形上部枠(654)、正方形下部枠(655)、接触板(642) のみで構成される水膜保存篭(653) を備えることを特徴とするスペーサ。
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