JP2022177385A - 燃料装荷方法および炉心 - Google Patents

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Abstract

【課題】旧型燃料集合体から、ウラン、プルトニウム、及びマイナーアクチニドを含む重金属重量を増大した新型燃料集合体へ移行する際の移行炉心において、新型燃料集合体の出力増大を抑制しつつ、熱的余裕を確保し得る燃料装荷方法とそれを用いた炉心を提供する。【解決手段】第一燃料集合体から、ウラン、プルトニウム、及びマイナーアクチニドを含む重金属重量が増大する第二燃料集合体へ移行する際の燃料装荷方法は、第N運転サイクルにおける炉心最外周を除く領域に装荷された全ての燃料集合体は第一燃料集合体であり、第N+m(m>1)運転サイクルにおける炉心最外周を除く領域に装荷された全ての燃料集合体が第二燃料集合体となる場合、第N運転サイクルの新規装荷体数と、第N+mサイクルの新規装荷体数の差がXのとき、第N+1サイクルの新規燃料として第一燃料集合体X体を炉心中央部に装荷する。【選択図】 図1

Description

本発明は、原子炉の燃料装荷方法とそれを用いた炉心に係り、特に、ウラン、プルトニウム、及びマイナーアクチニドを含む重金属重量が増大する新燃料へ移行する際の燃料装荷方法および炉心に関する。
原子炉の炉心には、複数の燃料集合体が装荷されている。燃料集合体は、核燃料物質を含む複数の燃料ペレットを封入した複数の燃料棒、燃料棒の上端部を支持する上部タイプレート、燃料棒の下端部を支持する下部タイプレート、燃料棒間の間隔を保持する複数の燃料スペーサ、及び四角筒状のチャンネルボックスを有する。チャンネルボックスは、上端部が上部タイプレートに取り付けられて下部タイプレートへ向かい延伸し、複数の燃料スペーサによって束ねられた複数の燃料棒を取り囲んでいる。
原子炉出力を制御するために、複数の制御棒が炉心内に挿入されている。また、燃料集合体内の一部の燃料棒は、燃料ペレット内に可燃性毒物(例えば、ガドリニア:Gd)を含んでいる。制御棒及び可燃性毒物は、核燃料物質の核分裂によって余分に発生した中性子を吸収する。可燃性毒物は、中性子の吸収により中性子を吸収しにくい物質に変わっていく。このため、炉心内に装荷された新燃料集合体(燃焼度が0GWd/tの燃料集合体)に含まれる可燃性毒物は、新燃料集合体が炉心に装荷されてから原子炉の或る運転期間が経過すると消滅する。
可燃性毒物が消滅した燃料集合体は、核燃料物質が燃焼するにつれて反応度が単調に減少していく。炉心には、炉心内に滞在した運転サイクル数が異なる複数の燃料集合体が装荷されているため、炉心全体として原子炉の運転期間を通して臨界状態が維持される。炉心に装荷された新燃料集合体(第一サイクル目燃料)は、一定の運転期間で燃焼したのちに、定期検査のときに、炉心内の異なる位置に装荷される。このとき、この燃料は1サイクル燃焼した燃料であり、第二サイクル目燃料と呼ばれる。これを数回繰り返すと、炉心から取り出される。炉心から取り出された燃料集合体の体数と同体数の新燃料集合体が炉心に装荷される。
炉心に装荷される燃料は多くの場合、決められた種類の燃料が装荷されるが、燃料の高性能化に従い、これまでと異なる新型の燃料集合体が装荷される場合がある。上述のように炉心には燃料集合体が数サイクル滞在するため、新型燃料集合体を装荷しても、旧型燃料集合体が炉心に残存している。このような炉心は「移行炉心」と呼ばれる。移行炉心を数サイクル運転すると、全て新型燃料集合体となり、さらに数サイクルを経て、サイクル毎の炉心特性の変動が小さくなっていく。この炉心は「平衡炉心」と呼ばれる。移行炉心では、新型燃料集合体と旧型燃料集合体が混在するため、炉心の運転余裕を平衡炉心と同一にするために、様々な工夫がなされてきた。
そこで、例えば特許文献1のような技術が提案されている。沸騰水型原子炉では、旧型燃料集合体は旧型燃料集合体の認可制限範囲、新型燃料集合体は新型燃料集合体の認可制限範囲に従う必要がある。旧型燃料集合体に対して、新型燃料集合体の燃料経済性が向上しているとすれば、炉心に新たに装荷する燃料集合体の体数は旧型燃料集合体よりも新型燃料集合体のほうが少なくなる。
特許文献1では、第N運転サイクルにおける炉心最外周を除く領域に装荷された全ての燃料集合体は旧型燃料集合体であり、第N+m(m>1)運転サイクルにおける炉心最外周を除く領域に装荷された全ての燃料集合体が新型燃料集合体となる場合、第N+m運転サイクルにおける新型燃料集合体の新規装荷体数を、第N+m-1運転サイクルにおける新型燃料集合体の新規装荷体数よりも多くするとともに、第N+m運転サイクルのサイクル燃焼度は第N+m-1運転サイクルのサイクル燃焼度よりも増大することで、移行炉心の経済性を向上可能な燃料装荷方法を提供している。
特開2020-98110号公報
炉心に装荷される燃料集合体は、ウラン、プルトニウム、及びマイナーアクチニドを含む重金属重量を増大することが考えられる。重金属重量の増大により、燃料集合体の熱出力が増大する。
移行炉心では、旧型燃料集合体と新型燃料集合体の混在時においても、熱的余裕を確保する必要がある。旧型燃料集合体に対して、新型燃料集合体の重金属重量を増大しているとすれば、炉心に新たに装荷する燃料集合体の体数は旧型燃料集合体よりも新型燃料集合体のほうが少なくなる。
しかしながら、上記特許文献1では、新型燃料集合体の重金属重量を増大した移行炉心における熱的余裕の確保については、言及されていない。
そこで、本発明は、旧型燃料集合体から、ウラン、プルトニウム、及びマイナーアクチニドを含む重金属重量を増大した新型燃料集合体へ移行する際の移行炉心において、新型燃料集合体の出力増大を抑制しつつ、熱的余裕を確保し得る燃料装荷方法とそれを用いた炉心を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る燃料装荷方法は、第一燃料集合体から、ウラン、プルトニウム、及びマイナーアクチニドを含む重金属重量が増大する第二燃料集合体へ移行する際の移行炉心の燃料装荷方法であって、第N運転サイクルにおける炉心最外周を除く領域に装荷された全ての燃料集合体は前記第一燃料集合体であり、第N+m(m>1)運転サイクルにおける炉心最外周を除く領域に装荷された全ての燃料集合体が前記第二燃料集合体となる場合、前記第N運転サイクルの新規装荷体数と、前記第N+mサイクルの新規装荷体数の差がXのとき、第N+1サイクルの新規燃料として前記第一燃料集合体X体を炉心中央部に装荷することを特徴とする。
また、本発明に係る炉心は、第一燃料集合体から、ウラン、プルトニウム、及びマイナーアクチニドを含む重金属重量が増大する第二燃料集合体へ移行する際の炉心であって、第N運転サイクルにおける炉心最外周を除く領域に装荷された全ての燃料集合体は前記第一燃料集合体であり、第N+m(m>1)運転サイクルにおける炉心最外周を除く領域に装荷された全ての燃料集合体が前記第二燃料集合体となる場合、前記第N運転サイクルの新規装荷体数と、前記第N+mサイクルの新規装荷体数の差がXのとき、第N+1サイクルの新規燃料として前記第一燃料集合体X体が炉心中央部に装荷されることを特徴とする。
本発明によれば、旧型燃料集合体から、ウラン、プルトニウム、及びマイナーアクチニドを含む重金属重量を増大した新型燃料集合体へ移行する際の移行炉心において、新型燃料集合体の出力増大を抑制しつつ、熱的余裕を確保し得る燃料装荷方法とそれを用いた炉心を提供することが可能となる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施形態に係る燃料装荷(交換)方法を概念的に示す図である。 本発明の実施例1に係る燃料集合体の全体概略構成図である。 図2のA-A断面矢視図(水平断面図)である。(10×10配列) 本発明の実施例1に係る改良型沸騰水型原子炉の概略構成図である。 本発明の実施例1に係る燃料装荷パターン図である。(第Nサイクル) 本発明の実施例1に係る燃料集合体の水平断面図である。(13×13配列) 本発明の実施例1に係る燃料装荷パターン図である。(第N+1サイクル) 本発明の実施例1に係る燃料装荷パターン図である。(第N+2サイクル) 本発明の実施例1に係る一般的な原子炉の1/4炉心の燃料装荷パターン図である。
本発明者らは、種々の検討を重ね、移行炉心の重金属重量の異なる燃料集合体混在時の熱的余裕を確保する新たな方法を見出した。この検討結果及び新たに見出した燃料装荷方法を以下に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る燃料装荷(交換)方法を概念的に示す図である。
移行炉心において、新たに装荷される新型燃料集合体は旧型燃料集合体よりも燃料集合体あたりのウラン、プルトニウム、及びマイナーアクチニドを含む重金属重量が多い。この場合、旧型燃料集合体よりも新型燃料集合体は無限増倍率が高くなるため、旧型燃料集合体よりも新型燃料集合体は熱出力が高い。新型燃料集合体は旧型燃料集合体よりも重金属重量の増大分だけ炉心の燃料交換体数が低減する。
旧型燃料集合体が装荷された炉心に、燃料交換体数に従って、新型燃料集合体を装荷すると、新型燃料集合体の熱出力が高くなることにより、炉心の熱的余裕が減少する。
また、移行炉心の運転を停止して、旧型燃料集合体を全て取り出し、新型燃料集合体を装荷すると、当初予定した燃焼度より小さい燃焼度で旧型燃料集合体を取り出すことになり、旧型燃料集合体の燃料コストが増大する。
そこで、本発明者らはこのようなコストの増大を抑えつつ、新型燃料集合体を装荷する方法を考案した。
図1では、横軸に燃料集合体体数、縦軸に運転サイクル(滞在サイクルとも称される)を示しており、図1中の数字は炉内滞在サイクル数を示している。なお、白抜き部は旧型燃料集合体(第一燃料集合体)を示し、ハッチング部は新型燃料集合体(第二燃料集合体)を示している。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る燃料装荷(交換)方法は、旧型燃料集合体(第一燃料集合体)から、ウラン、プルトニウム、及びマイナーアクチニドを含む重金属重量が増大した新型燃料集合体(第二燃料集合体)へ移行する際の移行炉心の燃料装荷方法である。そして、第N運転サイクルにおける炉心に装荷された全ての燃料集合体は旧型燃料集合体(第一燃料集合体)であり、第N+m(m>1)運転サイクルにおける炉心に全ての燃料集合体が新型燃料集合体(第二燃料集合体)となる場合、第N+m運転サイクルにおける新型燃料集合体(第二燃料集合体)の新規装荷体数は、第N運転サイクルにおける旧型燃料集合体(第一燃料集合体)の新規装荷体数より少ない。この新規装荷体数の差をX体とする。
ここで、一般的な原子炉の1/4炉心の燃料装荷パターンを図9に示す。図9において枠内数字は滞在サイクルである。滞在サイクルの異なる燃料集合体は、図9に示すように分散配置される。
第N+1サイクルにおいて、滞在サイクル「1」の新規燃料集合体は図9に示すように、炉内に分散して装荷される。熱出力の高い新型燃料集合体(第二燃料集合体)の新規装荷時に、同時にX体の旧型燃料集合体(第一燃料集合体)も新規に装荷する。この新型燃料集合体(第二燃料集合体)より熱出力が低い旧型燃料集合体(第一燃料集合体)X体を、滞在サイクル「1」の新規燃料集合体装荷位置の中で、径方向の漏れが少ないため相対的に熱出力が高くなる炉心中央部に新規に装荷する。また、新型燃料集合体(第二燃料集合体)は、滞在サイクル「1」の新規燃料集合体装荷位置の中で、径方向の漏れが多いため相対的に熱出力が低くなる炉心中央部より外に新規に装荷することで、移行炉心の径方向出力分布を平坦化することができ、熱的余裕を確保できる。
第N+2サイクルにおいて、第N+1で装荷しサイクルが進んだことにより滞在サイクルが2サイクル目となった旧型燃料集合体(第一燃料集合体)X体を、滞在サイクル「2」の燃料集合体装荷位置の中で、径方向の漏れが少ないため相対的に熱出力が高くなる炉心中央部に移動させ、新型燃料集合体(第二燃料集合体)は滞在サイクル「1」の新規燃料集合体装荷位置に分散して新規に装荷することで、移行炉心の径方向出力分布を平坦化することができ、熱的余裕を確保できる。
上記の検討結果を反映した具体的な燃料装荷の一例について、以下、図面を用いて本発明の実施例として説明する。
なお、以下では、本発明の適用対象として改良型沸騰水型原子炉(Advanced Boiling Water Reactor:ABWR)を一例として説明するが、これに限られるものでは無い。例えば、再循環ポンプを備え、冷却材(中性子の減速材としても機能)を原子炉圧力容器外へ通流し再び原子炉圧力容器内のダウンカマへ流入させることで冷却材を循環させる通常の沸騰水型原子炉(Boiling Water Reactor:BWR)、或いは、チムニによる冷却水の自然循環方式を用いることで、BWRにおける再循環ポンプ、ABWRにおけるインターナルポンプを不要とする高経済性単純化沸騰水型原子炉(Economic Simplified Boiling Water Reactor:ESBWR)等、その他の原子炉へも同様に適用可能である。
図2から図8を参照して、本発明の一実施例に係る燃料装荷(交換)方法とそれを用いた炉心について説明する。
図2は、本実施例の燃料集合体の全体概略構成図である。図3は、図2に示す燃料集合体のA-A断面矢視図(水平断面図)であり、10×10配列の例を示している。図4は、図3に示す燃料集合体を装荷する炉心を備えた改良型沸騰水型原子炉の概略構成図である。
図4に示すように、改良型沸騰水型原子炉(ABWR)1は、原子炉圧力容器(原子炉容器)2内に円筒状の炉心シュラウド4が設けられ、炉心シュラウド4内に、複数体の燃料集合体3が装荷された炉心5が配設されている。
また、原子炉圧力容器(以下、RPVとも称する)2内には、炉心5の上方へと延伸する気水分離器9及び気水分離器9の上方に配置される蒸気乾燥器10が設けられている。RPV2と炉心シュラウド4の間には環状のダウンカマ14が形成されている。ダウンカマ14内には、インターナルポンプ13が配設されている。
インターナルポンプ13から吐出された冷却水は、下部プレナム15を経て炉心5に供給される。冷却水は、炉心5を通過する際に加熱されて水及び蒸気を含む気液二相流となる。気水分離器9は気液二相流を蒸気と水に分離する。分離された蒸気は、更に蒸気乾燥器10で湿分が除去されて主蒸気配管16に導かれる。
この湿分が除去された蒸気は、蒸気タービン(図示せず)に導かれ、蒸気タービンを回転させる。蒸気タービンに連結された発電機が回転し、電力を発生する。蒸気タービンから排出された蒸気は、復水器(図示せず)で凝縮されて水となる。この凝縮水は、冷却水として給水配管17によりRPV2内に供給される。気水分離器9及び蒸気乾燥器10で分離された水は、落下して冷却水としてダウンカマ14内に達する。RPV2の下部プレナム15には、燃料集合体の核反応を制御するため炉心5へ複数の横断面十字状の制御棒18を挿入可能とする制御棒案内管19が設けられ、RPV2の底部より下方に設置された制御棒駆動機構ハウジング20内に制御棒駆動機構(図示せず)を備え、制御棒18は制御棒駆動機構に連結されている。
図2に燃料集合体3の全体概略構成図を示す。本実施の燃料集合体3は、複数の燃料棒23、上部タイプレート24、下部タイプレート22、複数の燃料スペーサ25、複数の水ロッドWR(図示せず)、及びチャンネルボックス21を備えている。燃料棒23は、複数の燃料ペレット(図示せず)が密封された燃料被覆管(図示せず)内に充填される形で構成されている。
下部タイプレート22は各燃料棒23の下端部を支持し、上部タイプレート24は各燃料棒23の上端部を保持する。水ロッドWRの下端部は下部タイプレート22に支持され、水ロッドWRの上端部は上部タイプレート24に保持される。複数の燃料スペーサ25は、燃料集合体3の軸方向において所定の間隔で配置され、燃料棒23の相互間、及び燃料棒23と水ロッドWRの間に、冷却水が流れる流路を形成するように、燃料棒23及び水ロッドWRを保持している。
横断面が正方形状をしている角筒であるチャンネルボックス21は、上部タイプレート24に取り付けられ、下方に向かって延伸している。燃料スペーサ25によって束ねられた各燃料棒23は、チャンネルボックス21内に配置されている。上部タイプレート24には、その上端部にハンドルが締結されており、ハンドルを吊り上げると、燃料集合体3全体を引き上げることができる。
図3は、図2に示す燃料集合体1のA-A断面の矢視図(水平断面図)である。図3に示すように、燃料集合体3の水平断面において、チャンネルボックス21内に形成される10行10列(10×10配列)の正方格子に、燃料棒23、水ロッドWRが配されている。燃料集合体3の水平断面(横断面)の中央部には、燃料棒23が約4本配置できる領域を占有する横断面積を有する水ロッドWRが2本配置されている。水ロッドWRは太径水ロッドである。本実施例における燃料棒23の燃料ペレットが装填された領域の長さ、すなわち、図3に示す燃料棒23の有効長は3.8mである。各燃料棒23内に充填される各燃料ペレットは、ウラン、プルトニウム、及びマイナーアクチニドを含む重金属の酸化物である。
図5は、第Nサイクルにおける1/4炉心の燃料装荷パターンである。図5の右下が炉心中央であり、回転対称となっている。図5においては、燃料集合体位置の数字は燃料種類を示し、図3に示す10×10配列の燃料集合体、すなわち、旧型燃料集合体(第一燃料集合体)の番号を「1」として、この10×10配列の燃料のみが装荷されている。
図3の燃料を10×10配列の旧型燃料集合体(第一燃料集合体)とした場合、13×13配列の新型燃料集合体(第二燃料集合体)の水平断面図を図6に示す。図6に示すように燃料集合体3bの水平断面において、チャンネルボックス21内に形成される13行13列(13×13配列)の正方格子に、燃料棒23bが配置されている。燃料棒23bのウラン、プルトニウム、及びマイナーアクチニドを含む重金属の酸化物の燃料ペレットが装填された領域の長さ、すなわち、燃料有効長は旧型燃料集合体(第一燃料集合体)と同じ3.8mである。図6の13×13配列の新型燃料集合体(第二燃料集合体)は燃料集合体当たりの燃料体積割合が増加しており、図3の10×10配列の旧型燃料集合体(第一燃料集合体)よりウラン、プルトニウム、及びマイナーアクチニドを含む重金属重量が増加している。
図5に示す10×10配列の旧型燃料集合体(第一燃料集合体)を装荷した第N運転サイクルの新規装荷体数は344体である。一方、図3の10×10配列の旧型燃料集合体(第一燃料集合体)よりウラン、プルトニウム、及びマイナーアクチニドを含む重金属重量が増大した図6の13×13配列の新型燃料集合体(第二燃料集合体)を装荷した第N+m運転サイクルにおける新規装荷体数は256体である。第Nサイクルの新規装荷体数と第N+mの新規装荷体数の差は88体となる。
第N+1サイクルにおける1/4炉心の燃料装荷パターンを図7に示す。図7において枠内の数値は滞在サイクル数を表す。新規に装荷される図6の13×13配列の新型燃料集合体(第二燃料集合体)はハッチング部の数字「1」として記載している。枠内の数値が上述の図5における数値と異なる点に注意されたい。図7は1/4炉心なので、図6の13×13配列の新型燃料集合体(第二燃料集合体)の新規装荷体数は64体である。図7には、図3の10×10配列の旧型燃料集合体(第一燃料集合体)88体の四分の一である22体を新規装荷しており白抜き部の数字「1」として記載している。図7においてこの他は、第Nサイクルまでに装荷された炉内滞在サイクル数が「2」以上の図3の10×10配列の旧型燃料集合体(第一燃料集合体)である。図6の13×13配列の新型燃料集合体(第二燃料集合体)より熱出力が低い図3の10×10配列の旧型燃料集合体(第一燃料集合体)を、炉心径方向の漏れが少ないため相対的に熱出力が高くなる炉心中央部に新規に装荷し、熱出力の高い図6の13×13配列の新型燃料集合体(第二燃料集合体)を径方向の漏れが多いため相対的に熱出力が低くなる炉心中央部より外に新規に装荷することで、移行炉心の径方向出力分布を平坦化することができ、熱的余裕を確保できる。
次の第N+2サイクルにおける1/4炉心の燃料装荷パターンを図8に示す。図8において枠内の数値は滞在サイクル数を表す。新規に装荷される図6の13×13配列の新型燃料集合体(第二燃料集合体)をハッチング部の数字「1」、滞在サイクル数2となった新型燃料集合体(第二燃料集合体)をハッチング部の数字「2」として記載している。図8は1/4炉心なので、図6の13×13配列の新型燃料集合体(第二燃料集合体)の新規装荷体数は64体であり、炉心に分散して装荷する。第N+1サイクルで炉心に新規に装荷し、第N+2サイクルで滞在サイクル数2となった88体の図3の10×10配列の旧型燃料集合体(第一燃料集合体)の燃料集合体を白抜き部の数字「2」として記載している。図8に示すように、図3の10×10配列の旧型燃料集合体(第一燃料集合体)を炉心径方向の漏れが少ないため相対的に熱出力が高くなる炉心中央部に装荷することで、移行炉心の径方向出力分布を平坦化することができ、熱的余裕を確保できる。
第N+3サイクル以降は、炉内の新型燃料集合体(第二燃料集合体)の割合が88%以上となるので、新型燃料集合体(第二燃料集合体)と旧型燃料集合体(第一燃料集合体)の熱出力差を考慮する必要が無く、熱的余裕を確保できる。
本実施例の燃料装荷(交換)方法では、旧型燃料集合体(第一燃料集合体)は、10行10列の正方格子の燃料棒配列であり、新型燃料集合体(第二燃料集合体)は、13行13列の正方格子の燃料棒配列である場合を一例として示すが、旧型燃料集合体(第一燃料集合体)及び新型燃料集合体(第二燃料集合体)の正方格子の燃料棒配列についてはこれに限られるものではない。
以上の通り、本実施例によれば、旧型燃料集合体(第一燃料集合体)から、ウラン、プルトニウム、及びマイナーアクチニドを含む重金属重量を増大した新型燃料集合体(第二燃料集合体)へ移行する際の移行炉心において、新型燃料集合体(第二燃料集合体)の出力増大を抑制しつつ、熱的余裕を確保し得る燃料装荷方法とそれを用いた炉心を提供することが可能となる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
1…改良型沸騰水型原子炉(ABWR)
2…原子炉圧力容器(RPV)
3,3b…燃料集合体
4…炉心シュラウド
5…炉心
9…気水分離器
10…蒸気乾燥器
13…インターナルポンプ
14…ダウンカマ
15…下部プレナム
16…主蒸気配管
17…給水配管
18…制御棒
19…制御棒案内管
20…制御棒駆動機構ハウジング
21…チャンネルボックス
22…下部タイプレート
23,23b…燃料棒
24…上部タイプレート
25…燃料スペーサ
WR…水ロッド

Claims (10)

  1. 第一燃料集合体から、ウラン、プルトニウム、及びマイナーアクチニドを含む重金属重量が増大する第二燃料集合体へ移行する際の移行炉心の燃料装荷方法であって、
    第N運転サイクルにおける炉心最外周を除く領域に装荷された全ての燃料集合体は前記第一燃料集合体であり、第N+m(m>1)運転サイクルにおける炉心最外周を除く領域に装荷された全ての燃料集合体が前記第二燃料集合体となる場合、前記第N運転サイクルの新規装荷体数と、前記第N+mサイクルの新規装荷体数の差がXのとき、第N+1サイクルの新規燃料として前記第一燃料集合体X体を炉心中央部に装荷することを特徴とする燃料装荷方法。
  2. 請求項1に記載の燃料装荷方法において、
    前記第N+1サイクルの新規燃料として前記第二燃料集合体を、前記新規燃料として装荷した第一燃料集合体より外側に装荷し、
    第N+2サイクルの新規燃料として前記第二燃料集合体を均一に分散させて装荷し、滞在サイクルが2サイクル目となる前記第一燃料集合体X体を炉心中央部に移動させることを特徴とする燃料装荷方法。
  3. 請求項1に記載の燃料装荷方法において、
    前記第N運転サイクルにおける炉心の全ての燃料集合体は前記第一燃料集合体であり、前記第N+m運転サイクルにおける炉心の全ての燃料集合体は前記第二燃料集合体であることを特徴とする燃料装荷方法。
  4. 請求項2に記載の燃料装荷方法において、
    前記第N運転サイクルにおける炉心の全ての燃料集合体は前記第一燃料集合体であり、前記第N+m運転サイクルにおける炉心の全ての燃料集合体は前記第二燃料集合体であることを特徴とする燃料装荷方法。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の燃料装荷方法において、
    前記第一燃料集合体は、10行10列の正方格子の燃料棒配列であり、
    前記第二燃料集合体は、13行13列の正方格子の燃料棒配列であることを特徴とする燃料装荷方法。
  6. 第一燃料集合体から、ウラン、プルトニウム、及びマイナーアクチニドを含む重金属重量が増大する第二燃料集合体へ移行する際の炉心であって、
    第N運転サイクルにおける炉心最外周を除く領域に装荷された全ての燃料集合体は前記第一燃料集合体であり、第N+m(m>1)運転サイクルにおける炉心最外周を除く領域に装荷された全ての燃料集合体が前記第二燃料集合体となる場合、前記第N運転サイクルの新規装荷体数と、前記第N+mサイクルの新規装荷体数の差がXのとき、第N+1サイクルの新規燃料として前記第一燃料集合体X体が炉心中央部に装荷されることを特徴とする炉心。
  7. 請求項6に記載の炉心において、
    前記第N+1サイクルの新規燃料として前記第二燃料集合体を、前記新規燃料として装荷した第一燃料集合体より外側に装荷されており、
    第N+2サイクルの新規燃料として前記第二燃料集合体を均一に分散させて装荷されており、滞在サイクルが2サイクル目となる前記第一燃料集合体X体が炉心中央部に移動されることを特徴とする炉心。
  8. 請求項6に記載の炉心において、
    前記第N運転サイクルにおける炉心の全ての燃料集合体は前記第一燃料集合体であり、前記第N+m運転サイクルにおける炉心の全ての燃料集合体は前記第二燃料集合体であることを特徴とする炉心。
  9. 請求項7に記載の炉心において、
    前記第N運転サイクルにおける炉心の全ての燃料集合体は前記第一燃料集合体であり、前記第N+m運転サイクルにおける炉心の全ての燃料集合体は前記第二燃料集合体であることを特徴とする炉心。
  10. 請求項8又は請求項9に記載の炉心において、
    前記第一燃料集合体は、10行10列の正方格子の燃料棒配列であり、
    前記第二燃料集合体は、13行13列の正方格子の燃料棒配列であることを特徴とする炉心。
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