JP6600831B2 - 食品害虫検出用オリゴヌクレオチド - Google Patents
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すなわち、本発明は以下の発明を包含する。
(A)下記の配列番号1〜3に示す塩基配列もしくはその相補配列からなるオリゴヌクレオチド、または配列番号1〜3に示す塩基配列もしくはその相補配列における連続する少なくとも15塩基を含む塩基配列からなるオリゴヌクレオチドから構成される、オリゴヌクレオチドセット;
配列番号1:5'-GAGTAGAAAGAAAAGGAAGATTCC-3'
配列番号2:5'-GGGGGAACTTTAGGATGG-3'
配列番号3:5'-CCTCTACACCAATCCAGGCTCC-3'
(B)下記の配列番号4〜6に示す塩基配列もしくはその相補配列からなるオリゴヌクレオチド、または配列番号4〜6に示す塩基配列もしくはその相補配列における連続する少なくとも15塩基を含む塩基配列からなるオリゴヌクレオチドから構成される、オリゴヌクレオチドセット;
配列番号4:5'-GCTCATTTAGCACCTCAAGG-3'
配列番号5:5'-GAGGGTAATCAGTAGATGACCG-3'
配列番号6:5'-CATTATCCGGCCAGGAACTTTAGC-3'
(C)下記の配列番号7〜9に示す塩基配列もしくはその相補配列からなるオリゴヌクレオチド、または配列番号7〜9に示す塩基配列もしくはその相補配列における連続する少なくとも15塩基を含む塩基配列からなるオリゴヌクレオチドから構成される、オリゴヌクレオチドセット;
配列番号7:5'-CGAAACAATAAAACAAAACCAATCA-3'
配列番号8:5'-GGAGGGGTATCCCTAAGGC-3'
配列番号9:5'-CGTACTCTCAGGACTATCAATCACCC-3'
(D)下記の配列番号10〜12に示す塩基配列もしくはその相補配列からなるオリゴヌクレオチド、または配列番号10〜12に示す塩基配列もしくはその相補配列における連続する少なくとも15塩基を含む塩基配列からなるオリゴヌクレオチドから構成される、オリゴヌクレオチドセット;
配列番号10:5'-CAGCCTTATATGACTTCTCATACC-3'
配列番号11:5'-GATTTCATGTTGGGAATGATG-3'
配列番号12:5'-GCAAATGGTGGCGAGTGTTGTC-3'
(E)下記の配列番号13〜15に示す塩基配列もしくはその相補配列からなるオリゴヌクレオチド、または配列番号13〜15に示す塩基配列もしくはその相補配列における連続する少なくとも15塩基を含む塩基配列からなるオリゴヌクレオチドから構成される、オリゴヌクレオチドセット;
配列番号13:5'-GGTCCTTTCGTACTAAGATATT-3'
配列番号14:5'-AAAAAAATTAGGTCTGTTCGACC-3'
配列番号15:5'-CCAACCTGGCTCACGCCG-3'
(F)下記の配列番号16〜18に示す塩基配列もしくはその相補配列からなるオリゴヌクレオチド、または配列番号16〜18に示す塩基配列もしくはその相補配列における連続する少なくとも15塩基を含む塩基配列からなるオリゴヌクレオチドから構成される、オリゴヌクレオチドセット;
配列番号16:5'-CAACCTTTCATTCCAGCTTTC-3'
配列番号17:5'-GTCTAGCCTGCCCAATGA-3'
配列番号18:5'-CGGTCAATATACCGCAGCCATTT-3'
配列番号19:5'-GCATCACCAAAAGGCTGCAAAATACCT-3'
配列番号20:5'-GCGACCTCGATGTTGGATTAA-3'
配列番号21:5'-CTCACGCCGGTCTAAACTCAGATCATG-3'
(G)下記の配列番号22〜24に示す塩基配列もしくはその相補配列からなるオリゴヌクレオチド、または配列番号22〜24に示す塩基配列もしくはその相補配列における連続する少なくとも15塩基を含む塩基配列からなるオリゴヌクレオチドから構成される、オリゴヌクレオチドセット;
配列番号22:5'-CCTTTGATCCCTCAACAAACTG-3'
配列番号23:5'-GGGGCCAAGAAGAGTTAAGAATTC-3'
配列番号24:5'-CCCCCTTCATTTTGATTAACACCATCTCG-3'
(H)下記の配列番号25〜27に示す塩基配列もしくはその相補配列からなるオリゴヌクレオチド、または配列番号25〜27に示す塩基配列もしくはその相補配列における連続する少なくとも15塩基を含む塩基配列からなるオリゴヌクレオチドから構成される、オリゴヌクレオチドセット;
配列番号25:5'-CTGGCTCTACACTAAACCCA-3'
配列番号26:5'-CGTGAGGAGGTGAATCCT-3'
配列番号27:5'-CTCTGACTACCCAGATGCGTATACCC-3'
(I)下記の配列番号28〜30に示す塩基配列もしくはその相補配列からなるオリゴヌクレオチド、または配列番号28〜30に示す塩基配列もしくはその相補配列における連続する少なくとも15塩基を含む塩基配列からなるオリゴヌクレオチドから構成される、オリゴヌクレオチドセット;
配列番号28:5'-CACTTCCGCCTACTTGATG-3'
配列番号29:5'-GACGTCCAGGAGTTGCATC-3'
配列番号30:5'-CACTCATGAACAATTCCCTCTCTAGGAG-3'
(J)下記の配列番号31〜33に示す塩基配列もしくはその相補配列からなるオリゴヌクレオチド、または配列番号31〜33に示す塩基配列もしくはその相補配列における連続する少なくとも15塩基を含む塩基配列からなるオリゴヌクレオチドから構成される、オリゴヌクレオチドセット;
配列番号31:5'-GGAACACTTGCAATCCGT-3'
配列番号32:5'-GGAGACAGCAGATTCAAGAG-3'
配列番号33:5'-CACAGGACCAATCCTGTCCTTACCC-3'
(K)下記の配列番号34〜36に示す塩基配列もしくはその相補配列からなるオリゴヌクレオチド、または配列番号34〜36に示す塩基配列もしくはその相補配列における連続する少なくとも15塩基を含む塩基配列からなるオリゴヌクレオチドから構成される、オリゴヌクレオチドセット;
配列番号34:5'-GATTAATGGTTACAGCTACTGATG-3'
配列番号35:5'-CACTGACCATATAATAAACCAGGG-3'
配列番号36:5'-CATTCATGGGCTCTTTCATCATTAGGTG-3'
(L)下記の配列番号37〜39に示す塩基配列もしくはその相補配列からなるオリゴヌクレオチド、または配列番号37〜39に示す塩基配列もしくはその相補配列における連続する少なくとも15塩基を含む塩基配列からなるオリゴヌクレオチドから構成される、オリゴヌクレオチドセット;
配列番号37:5'-CATGAATGGAATCAGGGTAG-3'
配列番号38:5'-CCTAATTGGGATAGTATCCAATTC-3'
配列番号39:5'-CGACCTAACCATCAGGTTTTTACCCATA-3'
配列番号40:5'-CCAGTACCTCTACTTTGTTACGAC-3'
配列番号41:5'-CGGTATTTTAGTTCATTTGAGG-3'
配列番号42:5'-GTACATATTGCCCGTCGCTTTCAT-3'
配列番号43:5'-GGAGCTATTGGTCTAATAACTTTAGTTACT-3'
配列番号44:5'-GTAGCCCCAATTTCAATATTG-3'
配列番号45:5'-GATGTTTGCCGAGAGGGAACTCTTC-3'
1.食品害虫検出用オリゴヌクレオチドセット
本発明の食品害虫検出用オリゴヌクレオチドセットは、検出対象の食品害虫のミトコンドリアDNAの特徴的な塩基配列を含む、2種以上のオリゴヌクレオチドから構成される。オリゴヌクレオチドの塩基長は、限定はされないが、通常プライマーの場合は、15〜30塩基長、好ましくは18〜25塩基長であり、プローブの場合は、10〜30塩基長である。
(a)食品害虫のミトコンドリアDNAの特徴的な配列のPCR増幅産物を電気泳動した場合に増幅産物が明確に検出されること。
(b) PCR増幅産物が100〜500bp、好ましくは100〜250bpであること。
(c) プライマー長は鋳型DNAとの間の特異的なアニーリングが可能とするために、15〜30bpの範囲であること。
(d)アニーリング温度はTm(melting temperature)に依存するので、特異性の高いPCR増幅産物を得るため、Tm値が50〜70℃、好ましくは55〜65℃であり、互いに近似したプライマーを選定すること。
(e)プライマーの3’末端の塩基配列と鋳型DNA配列との相同性が高いこと。
(f) プライマーはダイマーや立体構造を形成しないように、両プライマー間の相補的配列を避けること。
(g) 鋳型DNAとの安定な結合を確保するため、GC含量をなるべく約50%とするようにし、プライマー内においてはできるだけGC-richあるいはAT-richが偏在しないように配慮する。
[グラナリアコクゾウムシ検出用オリゴヌクレオチドセットA]
配列番号1:5'-GAGTAGAAAGAAAAGGAAGATTCC-3'
配列番号2:5'-GGGGGAACTTTAGGATGG-3'
配列番号3:5'-CCTCTACACCAATCCAGGCTCC-3'
[グラナリアコクゾウムシ検出用オリゴヌクレオチドセットB]
配列番号4:5'-GCTCATTTAGCACCTCAAGG-3'
配列番号5:5'-GAGGGTAATCAGTAGATGACCG-3'
配列番号6:5'-CATTATCCGGCCAGGAACTTTAGC-3'
[ヒメアカカツオブシムシ検出用オリゴヌクレオチドセットA]
配列番号7:5'-CGAAACAATAAAACAAAACCAATCA-3'
配列番号8:5'-GGAGGGGTATCCCTAAGGC-3'
配列番号9:5'-CGTACTCTCAGGACTATCAATCACCC-3'
[ヒメアカカツオブシムシ検出用オリゴヌクレオチドセットB]
配列番号10:5'-CAGCCTTATATGACTTCTCATACC-3'
配列番号11:5'-GATTTCATGTTGGGAATGATG-3'
配列番号12:5'-GCAAATGGTGGCGAGTGTTGTC-3'
配列番号13:5'-GGTCCTTTCGTACTAAGATATT-3'
配列番号14:5'-AAAAAAATTAGGTCTGTTCGACC-3'
配列番号15:5'-CCAACCTGGCTCACGCCG-3'
[オサゾウムシ科コクゾウムシ属(全般)検出用オリゴヌクレオチドセットB]
配列番号16:5'-CAACCTTTCATTCCAGCTTTC-3'
配列番号17:5'-GTCTAGCCTGCCCAATGA-3'
配列番号18:5'-CGGTCAATATACCGCAGCCATTT-3'
[カツオブシムシ科(全般)検出用オリゴヌクレオチドセット]
配列番号19:5'-GCATCACCAAAAGGCTGCAAAATACCT-3'
配列番号20:5'-GCGACCTCGATGTTGGATTAA-3'
配列番号21:5'-CTCACGCCGGTCTAAACTCAGATCATG-3'
[コクヌストモドキ検出用オリゴヌクレオチドセットA]
配列番号22:5'-CCTTTGATCCCTCAACAAACTG-3'
配列番号23:5'-GGGGCCAAGAAGAGTTAAGAATTC-3'
配列番号24:5'-CCCCCTTCATTTTGATTAACACCATCTCG-3'
[コクヌストモドキ検出用オリゴヌクレオチドセットB]
配列番号25:5'-CTGGCTCTACACTAAACCCA-3'
配列番号26:5'-CGTGAGGAGGTGAATCCT-3'
配列番号27:5'-CTCTGACTACCCAGATGCGTATACCC-3'
配列番号28:5'-CACTTCCGCCTACTTGATG-3'
配列番号29:5'-GACGTCCAGGAGTTGCATC-3'
配列番号30:5'-CACTCATGAACAATTCCCTCTCTAGGAG-3'
[ノコギリヒラタムシ検出用オリゴヌクレオチドセットB]
配列番号31:5'-GGAACACTTGCAATCCGT-3'
配列番号32:5'-GGAGACAGCAGATTCAAGAG-3'
配列番号33:5'-CACAGGACCAATCCTGTCCTTACCC-3'
[タバコシバンムシ検出用オリゴヌクレオチドセットA]
配列番号34:5'-GATTAATGGTTACAGCTACTGATG-3'
配列番号35:5'-CACTGACCATATAATAAACCAGGG-3'
配列番号36:5'-CATTCATGGGCTCTTTCATCATTAGGTG-3'
[タバコシバンムシ検出用オリゴヌクレオチドセットB]
配列番号37:5'-CATGAATGGAATCAGGGTAG-3'
配列番号38:5'-CCTAATTGGGATAGTATCCAATTC-3'
配列番号39:5'-CGACCTAACCATCAGGTTTTTACCCATA-3'
[バクガ及びメイガ科(全般)害虫検出用オリゴヌクレオチドセット]
配列番号40:5'-CCAGTACCTCTACTTTGTTACGAC-3'
配列番号41:5'-CGGTATTTTAGTTCATTTGAGG-3'
配列番号42:5'-GTACATATTGCCCGTCGCTTTCAT-3'
[ノシメマダラメイガ検出用オリゴヌクレオチドセット]
配列番号43:5'-GGAGCTATTGGTCTAATAACTTTAGTTACT-3'
配列番号44:5'-GTAGCCCCAATTTCAATATTG-3'
配列番号45:5'-GATGTTTGCCGAGAGGGAACTCTTC-3'
上記オリゴヌクレオチドセットはキット化することもできる。本発明のキットは、上記のオリゴヌクレオチドセットの少なくとも1セットを含むものであればよく、検出する食品害虫の種類や数、検出の目的によって、これらのオリゴヌクレオチドセットの中から適当なセットを適宜選択して用いればよい。本発明のキットには、必要に応じて、DNA抽出用試薬、PCR用緩衝液やDNAポリメラーゼ等のPCR用試薬、反応の陽性コントロールとなるPCR増幅領域を含むDNA溶液、染色剤や電気泳動用ゲル等の検出用試薬、説明書などを含んでいてもよい。
本発明の食品害虫を検出する方法は、被検試料からDNAを抽出し、該DNAを鋳型とし、上記オリゴヌクレオチドセットに含まれるオリゴヌクレオチドから選ばれる2種のオリゴヌクレオチドを用いてポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を行い、該PCRにより得られた増幅産物を解析する工程を含む。
食品害虫検出用オリゴヌクレオチドセット(プライマー及びプローブ)の設計のために、検出対象となりうる食品害虫の配列情報を収集した。
(1)検出対象となりうる食品害虫
検出対象となりうる食品害虫(甲虫、蛾類)として、以下のものを選択した。
<オサゾウムシ科>
コクゾウムシ、ココクゾウムシ、グラナリアコクゾウムシ
<シバンムシ科>
タバコシバンムシ
<ナガシンクイムシ科>
コナナガシンクイムシ
<ヒラタムシ科>
カクムネヒラタムシ、ノコギリヒラタムシ
<マメゾウムシ科>
アズキゾウムシ
<キバガ科>
バクガ
<カツオブシムシ科>
ヒメマルカツオブシムシ、ヒメカツオブシムシ、アカマダラカツオブシムシ、ヒメアカカツオブシムシ
<ゴミムシダマシ科>
コクヌストモドキ、ガイマイゴミムシダマシ、ヒメゴミムシダマシ、チャイロコメノゴミムシダマシ、ヒラタコクヌストモドキ、カシミールコクスヌトモドキ、オオツノコクヌストモドキ、ヒメコクヌストモドキ
<メイガ科>
ノシメマダラメイガ、ガイマイツヅリガ、スジマダラメイガ、スジコナマダラメイガ、チャマダラメイガ、イッテンコクガ
(1)の食品害虫のDNAの抽出には、DNeasy Blood & Tissue Kit(株式会社キアゲン製)を使用した。各害虫25mgを1.5mlのチューブに入れ、DNeasy Blood & Tissue Kitに付属のプロティナーゼ(Proteinase)K 20μlを含む200μlのBuffer ATLに加えてペッスルで磨りつぶしつつ混合し、56℃で一夜保温した。リボヌクレアーゼ(RNase)A 4μlを加えて混合し、室温で5分間保温した。その後200μlのBuffer ALを添加し、十分に混合後、200μlのエタノール(96〜100%)を添加し、再度十分に混合した。
(2)に記載の食品害虫のミトコンドリアDNAのシークエンスを行い、全長または部分的な配列情報を得た。シークエンスライブラリの作成は下記の2つのアプローチにて行った。
まず、従来法である目視鑑定により昆虫の専門家が同定したヒメアカカツオブシムシの成虫死体14.7mgから、DNeasy Blood and Tissue Kitを用いて5.13μgのTotal DNAを抽出した。抽出操作はDNeasy Blood and Tissue Kitのマニュアルに準じて行った。
(1)オサゾウムシ科コクゾウムシ属(全般)検出用オリゴヌクレオチドの設計
穀物を食害するオサゾウムシ科コクゾウムシ属に属する害虫は、大きく分類するとコクゾウムシ、ココクゾウムシ、グラナリアコクゾウムシの3つに分類できる。まず、上記3種全てのミトコンドリアDNAを増幅することのできるDNA配列を設計するため、それぞれの種について、実施例1(2)の方法に従い、ミトコンドリアDNAを抽出し、ほぼ全域の塩基配列をシークエンス反応により明らかにした後、比較解析した。
[オサゾウムシ科コクゾウムシ属(全般)検出用オリゴヌクレオチドセットA]
配列番号13:5'-GGTCCTTTCGTACTAAGATATT-3'
配列番号14:5'-AAAAAAATTAGGTCTGTTCGACC-3'
配列番号15:5'-CCAACCTGGCTCACGCCG-3'
[オサゾウムシ科コクゾウムシ属(全般)検出用オリゴヌクレオチドセットB]
配列番号16:5'-CAACCTTTCATTCCAGCTTTC-3'
配列番号17:5'-GTCTAGCCTGCCCAATGA-3'
配列番号18:5'-CGGTCAATATACCGCAGCCATTT-3'
次に、オサゾウムシ科コクゾウムシ属のうち、グラナリアコクゾウムシはコメ、ムギ、トウモロコシの世界的な大害虫として知られ、日本でも重要な検疫対象と位置づけられている。そこで、グラナリアコクゾウムシに対して特異性が高い領域を選択し、DNA配列を各種設計した。その中から、グラナリアコクゾウムシを検出可能で、且つグラナリアコクゾウムシ以外の貯穀害虫としてタバコシバンムシ、コナナガシンクイムシ、カクムネヒラタムシ、ノコギリヒラタムシ、コクヌストモドキ、アズキゾウムシ、ノシメマダラメイガ、バクガ、ヒメマルカツオブシムシ、ヒメカツオブシムシ、アカマダラカツオブシムシ及びヒメアカカツオブシムシに反応しない、極めて特異性の高い下記のDNA配列を2組設計し、グラナリアコクゾウムシ検出用オリゴヌクレオチドとした。
[グラナリアコクゾウムシ検出用オリゴヌクレオチドセットA]
配列番号1:5'-GAGTAGAAAGAAAAGGAAGATTCC-3'
配列番号2:5'-GGGGGAACTTTAGGATGG-3'
配列番号3:5'-CCTCTACACCAATCCAGGCTCC-3'
[グラナリアコクゾウムシ検出用オリゴヌクレオチドセットB]
配列番号4:5'-GCTCATTTAGCACCTCAAGG-3'
配列番号5:5'-GAGGGTAATCAGTAGATGACCG-3'
配列番号6:5'-CATTATCCGGCCAGGAACTTTAGC-3'
穀物を食害するカツオブシムシ科昆虫のうち、ヒメアカカツオブシムシ、ヒメマルカツオブシムシ、ヒメカツオブシムシ、アカマダラカツオブシムシについて、それぞれミトコンドリアDNAを抽出し、ほぼ全域の塩基配列をシークエンス反応により解読後、比較解析した。
[カツオブシムシ科(全般)検出用オリゴヌクレオチドセット]
配列番号19:5'-GCATCACCAAAAGGCTGCAAAATACCT-3'
配列番号20:5'-GCGACCTCGATGTTGGATTAA-3'
配列番号21:5'-CTCACGCCGGTCTAAACTCAGATCATG-3'
カツオブシムシ科昆虫のうち、ヒメアカカツオブシムシは日本政府も加盟しているIUCN−国際自然保護連合が定めたグローバル侵入種データベースの中で、その繁殖力や生命力の強さから外来侵入種ワースト100にも選ばれている世界的な大害虫として知られており、日本でも重要な検疫対象と位置づけられている。そこで、ヒメアカカツオブシムシに特有の下記のDNA配列を2組設計し、ヒメアカカツオブシムシ検出用オリゴヌクレオチドとした。
[ヒメアカカツオブシムシ検出用オリゴヌクレオチドセットA]
配列番号7:5'-CGAAACAATAAAACAAAACCAATCA-3'
配列番号8:5'-GGAGGGGTATCCCTAAGGC-3'
配列番号9:5'-CGTACTCTCAGGACTATCAATCACCC-3'
[ヒメアカカツオブシムシ検出用オリゴヌクレオチドセットB]
配列番号10:5'-CAGCCTTATATGACTTCTCATACC-3'
配列番号11:5'-GATTTCATGTTGGGAATGATG-3'
配列番号12:5'-GCAAATGGTGGCGAGTGTTGTC-3'
(1)グラナリアコクゾウムシ検出用オリゴヌクレオチドセットA
実施例2で設計したグラナリアコクゾウムシ検出用オリゴヌクレオチドセットAを用いてリアルタイムPCR法(TaqManTMプローブ法)によってグラナリアコクゾウムシの検出を行った。配列番号1の塩基配列を上流側プライマー、配列番号2の塩基配列を下流側プライマー、配列番号3の塩基配列の5’側をレポーター色素(FAM)、3’側をクエンチャー(TAMRA)でそれぞれ標識した塩基配列をTaqManTMプローブとして用いた。
実施例2で設計したグラナリアコクゾウムシ検出用オリゴヌクレオチドBを用いてリアルタイムPCR法(TaqManTMプローブ法)によってグラナリアコクゾウムシの検出を行った。配列番号4の塩基配列を上流側プライマー、配列番号5の塩基配列を下流側プライマー、配列番号6の塩基配列の5’側をレポーター色素(FAM)、3’側をクエンチャー(TAMRA)でそれぞれ標識した塩基配列をTaqManTMプローブとして用いた。供試試料、DNAの抽出方法、リアルタイムPCRの条件、及び解析方法は、(1)に示した試験と同じである。
(1)ヒメアカカツオブシムシ検出用オリゴヌクレオチドセットA
実施例2で設計したヒメアカカツオブシムシ検出用オリゴヌクレオチドセットAを用いてリアルタイムPCR法(TaqManTMプローブ法)によってヒメアカカツオブシムシの検出を行った。配列番号7の塩基配列を上流側プライマー、配列番号8の塩基配列を下流側プライマー、配列番号9の塩基配列の5’側をレポーター色素(FAM)、3’側をクエンチャー(TAMRA)それぞれ標識した塩基配列をTaqManTMプローブとして用いた。供試試料、DNAの抽出方法、リアルタイムPCRの条件、及び解析方法は、実施例3に記載のとおりである。
実施例2で設計したヒメアカカツオブシムシ検出用オリゴヌクレオチドセットBを用いてリアルタイムPCR法によってヒメアカカツオブシムシの検出を行った。配列番号10の塩基配列を上流側プライマー、配列番号11の塩基配列を下流側プライマー、配列番号12の塩基配列の5’側をレポーター色素(FAM)、3’側をクエンチャー(TAMRA)それぞれ標識した塩基配列をTaqManTMプローブとして用いた。供試試料、DNAの抽出方法、リアルタイムPCRの条件、及び解析方法は、実施例3に記載のとおりである。
(1)コクゾウムシ属検出用オリゴヌクレオチドセットA
実施例2で設計したコクゾウムシ属検出用オリゴヌクレオチドセットAを用いてリアルタイムPCR法(TaqManTMプローブ法)によってコクゾウムシ属の検出を行った。配列番号13の塩基配列を上流側プライマー、配列番号14の塩基配列を下流側プライマー、配列番号15の塩基配列の5’側をレポーター色素(FAM)、3’側をクエンチャー(TAMRA)それぞれ標識した塩基配列をTaqManTMプローブとして用いた。供試試料、DNAの抽出方法、リアルタイムPCRの条件、及び解析方法は、実施例3に記載のとおりである。
実施例2で設計したコクゾウムシ属検出用オリゴヌクレオチドセットBを用いてリアルタイムPCR法(TaqManTMプローブ法)によってコクゾウムシ属の検出を行った。配列番号16の塩基配列を上流側プライマー、配列番号17の塩基配列を下流側プライマー、配列番号18の塩基配列の5’側をレポーター色素(FAM)、3’側をクエンチャー(TAMRA)それぞれ標識した塩基配列をTaqManTMプローブとして用いた。供試試料、DNAの抽出方法、リアルタイムPCRの条件、及び解析方法は、実施例3に記載のとおりである。
実施例2で設計したカツオブシムシ科検出用オリゴヌクレオチドセットを用いてリアルタイムPCR法(TaqManTMプローブ法)によってカツオブシムシ科の検出を行った。配列番号19の塩基配列を上流側プライマー、配列番号20の塩基配列を下流側プライマー、配列番号21の塩基配列の5’側をレポーター色素(FAM)、3’側をクエンチャー(TAMRA)それぞれ標識した塩基配列をTaqManTMプローブとして用いた。供試試料、DNAの抽出方法、リアルタイムPCRの条件、及び解析方法は、実施例3に記載のとおりである。
実施例2で設計したグラナリアコクゾウムシ検出用オリゴヌクレオチドを用いてリアルタイムPCR法(SYBR Green法)によってグラナリアコクゾウムシの検出を行った。配列番号1の塩基配列を上流側プライマー、配列番号2の塩基配列を下流側プライマーとして用いた。
実施例2で設計したグラナリアコクゾウムシ検出用オリゴヌクレオチドを用いて定性PCR法によってグラナリアコクゾウムシの検出を行った。配列番号1の塩基配列を上流側プライマー、配列番号2の塩基配列を下流側プライマーとして用いた。
実施例2で設計したグラナリアコクゾウムシ検出用オリゴヌクレオチドを用いて定性PCR法によってグラナリアコクゾウムシの検出を行った。配列番号1の塩基配列を上流側プライマー、配列番号3の逆鎖配列(5’- GGAGCCTGGATTGGTGTAGAGG-3’)の塩基配列を下流側プライマーとして用いた。
実施例2で設計したグラナリアコクゾウムシ検出用オリゴヌクレオチドを用いて定性PCR法によってグラナリアコクゾウムシの検出を行った。配列番号1の塩基配列を上流側プライマー、配列番号3の逆鎖配列の一部(5’- GCCTGGATTGGTGTAGAGG -3’)の塩基配列を下流側プライマーとして用いた。
(1)コクヌストモドキ用オリゴヌクレオチドの設計
コクヌストモドキは、ゴミムシダマシ科の昆虫で、小麦粉などの穀類、ビスケットやチョコレートなどの菓子類に混入する害虫として知られており、ヒラタコクヌストモドキとは形態が酷似している。そこで、コクヌストモドキに特有の下記のDNA配列を2組設計し、コクヌストモドキ検出用オリゴヌクレオチドとした。
[コクヌストモドキ検出用オリゴヌクレオチドセットA]
配列番号22:5'-CCTTTGATCCCTCAACAAACTG-3'
配列番号23:5'-GGGGCCAAGAAGAGTTAAGAATTC-3'
配列番号24:5'-CCCCCTTCATTTTGATTAACACCATCTCG-3'
[コクヌストモドキ検出用オリゴヌクレオチドセットB]
配列番号25:5'-CTGGCTCTACACTAAACCCA-3'
配列番号26:5'-CGTGAGGAGGTGAATCCT-3'
配列番号27:5'-CTCTGACTACCCAGATGCGTATACCC-3'
ノコギリヒラタムシは、ホソヒラタムシ科の昆虫で、糠や小麦粉のような穀粉や細砕された穀類を食害する害虫で、チョコレートなどの菓子類への混入事例も多い。そこで、ノコギリヒラタムシに特有の下記のDNA配列を2組設計し、ノコギリヒラタムシ検出用オリゴヌクレオチドとした。
[ノコギリヒラタムシ検出用オリゴヌクレオチドセットA]
配列番号28:5'-CACTTCCGCCTACTTGATG-3'
配列番号29:5'-GACGTCCAGGAGTTGCATC-3'
配列番号30:5'-CACTCATGAACAATTCCCTCTCTAGGAG-3'
[ノコギリヒラタムシ検出用オリゴヌクレオチドセットB]
配列番号31:5'-GGAACACTTGCAATCCGT-3'
配列番号32:5'-GGAGACAGCAGATTCAAGAG-3'
配列番号33:5'-CACAGGACCAATCCTGTCCTTACCC-3'
タバコシバンムシは、シバンムシ科の昆虫で、小麦粉や米粉などの穀粉や乾燥麺類、ビスケット、菓子類などの加工食品、唐辛子や胡椒などの香辛料、乾燥果実や干し芋、乾物などを食害する害虫である。そこで、タバコシバンムシに特有の下記のDNA配列を2組設計し、タバコシバンムシ検出用オリゴヌクレオチドとした。
[タバコシバンムシ検出用オリゴヌクレオチドセットA]
配列番号34:5'-GATTAATGGTTACAGCTACTGATG-3'
配列番号35:5'-CACTGACCATATAATAAACCAGGG-3'
配列番号36:5'-CATTCATGGGCTCTTTCATCATTAGGTG-3'
[タバコシバンムシ検出用オリゴヌクレオチドセットB]
配列番号37:5'-CATGAATGGAATCAGGGTAG-3'
配列番号38:5'-CCTAATTGGGATAGTATCCAATTC-3'
配列番号39:5'-CGACCTAACCATCAGGTTTTTACCCATA-3'
バクガは、キバガ科の昆虫で、小麦、大麦、米、トウモロコシなどの穀物を食害する害虫である。ノシメマダラメイガ、ガイマイツヅリガ、スジマダラメイガ、スジコナマダラメイガ、チャマダラメイガ、イッテンコクガはメイガ科の昆虫で、米、小麦、トウモコシなどの穀類、小麦粉などの穀粉、ビーナッツやアーモンドなどのナッツ類、乾燥果実、菓子類などを食害する。バクガは蛾類であるが、メイガ科には属さない。そこで、バクガ及びメイガ科害虫に特有の下記のDNA配列を設計し、バクガ検出用オリゴヌクレオチドとした。
[バクガ及びメイガ科(全般)検出用オリゴヌクレオチドセット]
配列番号40:5'-CCAGTACCTCTACTTTGTTACGAC-3'
配列番号41:5'-CGGTATTTTAGTTCATTTGAGG-3'
配列番号42:5'-GTACATATTGCCCGTCGCTTTCAT-3'
メイガ科害虫のなかでも、ノシメマダラメイガは、日本でも全国的に分布し、年間で最も報告が多い害虫である。ノシメマダラメイガは、穿孔能力があり、包装容器や包装袋を食い破って侵入する可能性があるため、混入のトラブルが多く、侵入経路の特定が困難で厄介な害虫である。そこで、ノシメマダラメイガを特異的に検出するため、ノシメマダラメイガに特有の下記のDNA配列を設計し、ノシメマダラメイガ検出用オリゴヌクレオチドとした。
[ノシメマダラメイガ検出用オリゴヌクレオチドセット]
配列番号43:5'-GGAGCTATTGGTCTAATAACTTTAGTTACT-3'
配列番号44:5'-GTAGCCCCAATTTCAATATTG-3'
配列番号45:5'-GATGTTTGCCGAGAGGGAACTCTTC-3'
本実施例では、供試試料として、タバコシバンムシ、コナナガシンクイムシ、カクムネヒラタムシ、ノコギリヒラタムシ、コクヌストモドキ、ガイマイゴミムシダマシ、ヒメゴミムシダマシ、チャイロコメノゴミムシダマシ、ヒラタコクヌストモドキ、カシミールコクスヌトモドキ、オオツノコクヌストモドキ、ヒメコクヌストモドキ、アズキゾウムシ、コクゾウムシ、ココクゾウムシ、グラナリアコクゾウムシ、ノシメマダラメイガ、バクガ、ヒメマルカツオブシムシ、ヒメアカカツオブシムシ、ヒメカツオブシムシ、及びアカマダラカツオブシムシの計22系統の貯穀害虫を用いた。
実施例11で設計したコクヌストモドキ検出用オリゴヌクレオチドセットAを用いてリアルタイムPCR法(TaqManTMプローブ法)によってコクヌストモドキの検出を行った。配列番号22の塩基配列を上流側プライマー、配列番号23の塩基配列を下流側プライマー、配列番号24の塩基配列の5’側をレポーター色素(FAM)、3’側をクエンチャー(TAMRA)それぞれ標識した塩基配列をTaqManTMプローブとして用いた。DNAの抽出方法、リアルタイムPCRの条件、及び解析方法は、実施例3に記載のとおりである。
実施例11で設計したコクヌストモドキ検出用オリゴヌクレオチドセットBを用いてリアルタイムPCR法によってコクヌストモドキの検出を行った。配列番号25の塩基配列を上流側プライマー、配列番号26の塩基配列を下流側プライマー、配列番号27の塩基配列の5’側をレポーター色素(FAM)、3’側をクエンチャー(TAMRA)それぞれ標識した塩基配列をTaqManTMプローブとして用いた。DNAの抽出方法、リアルタイムPCRの条件、及び解析方法は、実施例3に記載のとおりである。
本実施例では、供試試料として、タバコシバンムシ、コナナガシンクイムシ、カクムネヒラタムシ、ノコギリヒラタムシ、コクヌストモドキ、ガイマイゴミムシダマシ、ヒメゴミムシダマシ、チャイロコメノゴミムシダマシ、ヒラタコクヌストモドキ、カシミールコクスヌトモドキ、オオツノコクヌストモドキ、ヒメコクヌストモドキ、アズキゾウムシ、コクゾウムシ、ココクゾウムシ、グラナリアコクゾウムシ、ノシメマダラメイガ、バクガ、ヒメマルカツオブシムシ、ヒメアカカツオブシムシ、ヒメカツオブシムシ、及びアカマダラカツオブシムシの計22系統の貯穀害虫を用いた。
実施例11で設計したノコギリヒラタムシ検出用オリゴヌクレオチドセットAを用いてリアルタイムPCR法(TaqManTMプローブ法)によってノコギリヒラタムシの検出を行った。配列番号28の塩基配列を上流側プライマー、配列番号29の塩基配列を下流側プライマー、配列番号30の塩基配列の5’側をレポーター色素(FAM)、3’側をクエンチャー(TAMRA)それぞれ標識した塩基配列をTaqManTMプローブとして用いた。DNAの抽出方法、リアルタイムPCRの条件、及び解析方法は、実施例3に記載のとおりである。
実施例11で設計したノコギリヒラタムシ検出用オリゴヌクレオチドセットBを用いてリアルタイムPCR法によってノコギリヒラタムシの検出を行った。配列番号31の塩基配列を上流側プライマー、配列番号32の塩基配列を下流側プライマー、配列番号33の塩基配列の5’側をレポーター色素(FAM)、3’側をクエンチャー(TAMRA)それぞれ標識した塩基配列をTaqManTMプローブとして用いた。DNAの抽出方法、リアルタイムPCRの条件、及び解析方法は、実施例3に記載のとおりである。
本実施例では、供試試料として、タバコシバンムシ、コナナガシンクイムシ、カクムネヒラタムシ、ノコギリヒラタムシ、コクヌストモドキ、ガイマイゴミムシダマシ、ヒメゴミムシダマシ、チャイロコメノゴミムシダマシ、ヒラタコクヌストモドキ、カシミールコクスヌトモドキ、オオツノコクヌストモドキ、ヒメコクヌストモドキ、アズキゾウムシ、コクゾウムシ、ココクゾウムシ、グラナリアコクゾウムシ、ノシメマダラメイガ、バクガ、ヒメマルカツオブシムシ、ヒメアカカツオブシムシ、ヒメカツオブシムシ、及びアカマダラカツオブシムシの計22系統の貯穀害虫を用いた。
実施例11で設計したタバコシバンムシ検出用オリゴヌクレオチドセットAを用いてリアルタイムPCR法(TaqManTMプローブ法)によってタバコシバンムシの検出を行った。配列番号34の塩基配列を上流側プライマー、配列番号35の塩基配列を下流側プライマー、配列番号36の塩基配列の5’側をレポーター色素(FAM)、3’側をクエンチャー(TAMRA)それぞれ標識した塩基配列をTaqManTMプローブとして用いた。DNAの抽出方法、リアルタイムPCRの条件、及び解析方法は、実施例3に記載のとおりである。
実施例11で設計したタバコシバンムシ検出用オリゴヌクレオチドセットBを用いてリアルタイムPCR法によってタバコシバンムシの検出を行った。配列番号37の塩基配列を上流側プライマー、配列番号38の塩基配列を下流側プライマー、配列番号39の塩基配列の5’側をレポーター色素(FAM)、3’側をクエンチャー(TAMRA)それぞれ標識した塩基配列をTaqManTMプローブとして用いた。DNAの抽出方法、リアルタイムPCRの条件、及び解析方法は、実施例3に記載のとおりである。
本実施例では、供試試料として、タバコシバンムシ、コナナガシンクイムシ、カクムネヒラタムシ、ノコギリヒラタムシ、コクヌストモドキ、アズキゾウムシ、コクゾウムシ、ノシメマダラメイガ、ガイマイツヅリガ、スジマダラメイガ、スジコナマダラメイガ、チャマダラメイガ、イッテンコクガ、バクガ、ヒメマルカツオブシムシの計15系統の貯穀害虫を用いた。
実施例11で設計したバクガ及びメイガ科検出用オリゴヌクレオチドセットAを用いてリアルタイムPCR法(TaqManTMプローブ法)によってバクガ及びメイガ科の検出を行った。配列番号40の塩基配列を上流側プライマー、配列番号41の塩基配列を下流側プライマー、配列番号42の塩基配列の5’側をレポーター色素(FAM)、3’側をクエンチャー(TAMRA)それぞれ標識した塩基配列をTaqManTMプローブとして用いた。DNAの抽出方法、リアルタイムPCRの条件(ただし、サイクル数は45に変更)、及び解析方法は、実施例3に記載のとおりである。
本実施例では、供試試料として、タバコシバンムシ、コナナガシンクイムシ、カクムネヒラタムシ、ノコギリヒラタムシ、コクヌストモドキ、アズキゾウムシ、コクゾウムシ、ノシメマダラメイガ、ガイマイツヅリガ、スジマダラメイガ、スジコナマダラメイガ、チャマダラメイガ、イッテンコクガ、バクガ、ヒメマルカツオブシムシの計15系統の貯穀害虫を用いた。
実施例11で設計したノシメマダラメイガ検出用オリゴヌクレオチドセットAを用いてリアルタイムPCR法(TaqManTMプローブ法)によってノシメマダラメイガの検出を行った。配列番号43の塩基配列を上流側プライマー、配列番号44の塩基配列を下流側プライマー、配列番号45の塩基配列の5’側をレポーター色素(FAM)、3’側をクエンチャー(TAMRA)それぞれ標識した塩基配列をTaqManTMプローブとして用いた。DNAの抽出方法、リアルタイムPCRの条件、及び解析方法は、実施例3に記載のとおりである。
Claims (11)
- 下記の(A)または(B)のグラナリアコクゾウムシ検出用オリゴヌクレオチドセット。
(A)下記の配列番号1に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドと配列番号2に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドとのプライマー対と、配列番号3に示す塩基配列又はその相補配列からなるオリゴヌクレオチドプローブを含む、オリゴヌクレオチドセット;
配列番号1:5'-GAGTAGAAAGAAAAGGAAGATTCC-3'
配列番号2:5'-GGGGGAACTTTAGGATGG-3'
配列番号3:5'-CCTCTACACCAATCCAGGCTCC-3'
(B)下記の配列番号4に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドと配列番号5に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドとのプライマー対と、配列番号6に示す塩基配列又はその相補配列からなるオリゴヌクレオチドプローブを含む、オリゴヌクレオチドセット;
配列番号4:5'-GCTCATTTAGCACCTCAAGG-3'
配列番号5:5'-GAGGGTAATCAGTAGATGACCG-3'
配列番号6:5'-CATTATCCGGCCAGGAACTTTAGC-3' - 下記の(C)または(D)のヒメアカカツオブシムシ検出用オリゴヌクレオチドセット。
(C)下記の配列番号7に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドと配列番号8に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドとのプライマー対と、配列番号9に示す塩基配列又はその相補配列からなるオリゴヌクレオチドプローブを含む、オリゴヌクレオチドセット;
配列番号7:5'-CGAAACAATAAAACAAAACCAATCA-3'
配列番号8:5'-GGAGGGGTATCCCTAAGGC-3'
配列番号9:5'-CGTACTCTCAGGACTATCAATCACCC-3'
(D)下記の配列番号10に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドと配列番号11に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドとのプライマー対と、配列番号12に示す塩基配列又はその相補配列からなるオリゴヌクレオチドプローブを含む、オリゴヌクレオチドセット;
配列番号10:5'-CAGCCTTATATGACTTCTCATACC-3'
配列番号11:5'-GATTTCATGTTGGGAATGATG-3'
配列番号12:5'-GCAAATGGTGGCGAGTGTTGTC-3' - 下記の(E)または(F)のオサゾウムシ科コクゾウムシ属に属する食品害虫検出用オリゴヌクレオチドセット。
(E)下記の配列番号13に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドと配列番号14に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドとのプライマー対と、配列番号15に示す塩基配列又はその相補配列からなるオリゴヌクレオチドプローブを含む、オリゴヌクレオチドセット;
配列番号13:5'-GGTCCTTTCGTACTAAGATATT-3'
配列番号14:5'-AAAAAAATTAGGTCTGTTCGACC-3'
配列番号15:5'-CCAACCTGGCTCACGCCG-3'
(F)下記の配列番号16に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドと配列番号17に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドとのプライマー対と、配列番号18に示す塩基配列又はその相補配列からなるオリゴヌクレオチドプローブを含む、オリゴヌクレオチドセット;
配列番号16:5'-CAACCTTTCATTCCAGCTTTC-3'
配列番号17:5'-GTCTAGCCTGCCCAATGA-3'
配列番号18:5'-CGGTCAATATACCGCAGCCATTT-3' - 下記の配列番号19に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドと配列番号20に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドとのプライマー対と、配列番号21に示す塩基配列又はその相補配列からなるオリゴヌクレオチドプローブを含む、カツオブシムシ科に属する食品害虫検出用オリゴヌクレオチドセット。
配列番号19:5'-GCATCACCAAAAGGCTGCAAAATACCT-3'
配列番号20:5'-GCGACCTCGATGTTGGATTAA-3'
配列番号21:5'-CTCACGCCGGTCTAAACTCAGATCATG-3' - 下記の(G)または(H)のコクヌストモドキ検出用オリゴヌクレオチドセット。
(G)下記の配列番号22に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドと配列番号23に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドとのプライマー対と、配列番号24に示す塩基配列又はその相補配列からなるオリゴヌクレオチドプローブを含む、オリゴヌクレオチドセット;
配列番号22:5'-CCTTTGATCCCTCAACAAACTG-3'
配列番号23:5'-GGGGCCAAGAAGAGTTAAGAATTC-3'
配列番号24:5'-CCCCCTTCATTTTGATTAACACCATCTCG-3'
(H)下記の配列番号25に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドと配列番号26に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドとのプライマー対と、配列番号27に示す塩基配列又はその相補配列からなるオリゴヌクレオチドプローブを含む、オリゴヌクレオチドセット;
配列番号25:5'-CTGGCTCTACACTAAACCCA-3'
配列番号26:5'-CGTGAGGAGGTGAATCCT-3'
配列番号27:5'-CTCTGACTACCCAGATGCGTATACCC-3' - 下記の(I)または(J)のノコギリヒラタムシ検出用オリゴヌクレオチドセット。
(I)下記の配列番号28に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドと配列番号29に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドとのプライマー対と、配列番号30に示す塩基配列又はその相補配列からなるオリゴヌクレオチドプローブを含む、オリゴヌクレオチドセット;
配列番号28:5'-CACTTCCGCCTACTTGATG-3'
配列番号29:5'-GACGTCCAGGAGTTGCATC-3'
配列番号30:5'-CACTCATGAACAATTCCCTCTCTAGGAG-3'
(J)下記の配列番号31に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドと配列番号32に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドとのプライマー対と、配列番号33に示す塩基配列又はその相補配列からなるオリゴヌクレオチドプローブを含む、オリゴヌクレオチドセット;
配列番号31:5'-GGAACACTTGCAATCCGT-3'
配列番号32:5'-GGAGACAGCAGATTCAAGAG-3'
配列番号33:5'-CACAGGACCAATCCTGTCCTTACCC-3' - 下記の(K)または(L)のタバコシバンムシ検出用オリゴヌクレオチドセット。
(K)下記の配列番号34に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドと配列番号35に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドとのプライマー対と、配列番号36に示す塩基配列又はその相補配列からなるオリゴヌクレオチドプローブを含む、オリゴヌクレオチドセット;
配列番号34:5'-GATTAATGGTTACAGCTACTGATG-3'
配列番号35:5'-CACTGACCATATAATAAACCAGGG-3'
配列番号36:5'-CATTCATGGGCTCTTTCATCATTAGGTG-3'
(L)下記の配列番号37に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドと配列番号38に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドとのプライマー対と、配列番号39に示す塩基配列又はその相補配列からなるオリゴヌクレオチドプローブを含む、オリゴヌクレオチドセット;
配列番号37:5'-CATGAATGGAATCAGGGTAG-3'
配列番号38:5'-CCTAATTGGGATAGTATCCAATTC-3'
配列番号39:5'-CGACCTAACCATCAGGTTTTTACCCATA-3' - 下記の配列番号40に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドと配列番号41に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドとのプライマー対と、配列番号42に示す塩基配列又はその相補配列からなるオリゴヌクレオチドプローブを含む、バクガ及びメイガ科に属する食品害虫検出用オリゴヌクレオチドセット。
配列番号40:5'-CCAGTACCTCTACTTTGTTACGAC-3'
配列番号41:5'-CGGTATTTTAGTTCATTTGAGG-3'
配列番号42:5'-GTACATATTGCCCGTCGCTTTCAT-3' - 下記の配列番号43に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドと配列番号44に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドとのプライマー対と、配列番号45に示す塩基配列又はその相補配列からなるオリゴヌクレオチドプローブを含む、ノシメマダラメイガ検出用オリゴヌクレオチドセット。
配列番号43:5'-GGAGCTATTGGTCTAATAACTTTAGTTACT-3'
配列番号44:5'-GTAGCCCCAATTTCAATATTG-3'
配列番号45:5'-GATGTTTGCCGAGAGGGAACTCTTC-3' - 請求項1〜9のいずれかに記載のオリゴヌクレオチドセットを含む、食品害虫検出用キット。
- 被検試料より抽出したDNAを鋳型とし、請求項1〜9のいずれかに記載のオリゴヌクレオチドセットを用いてPCR増幅を行い、得られた増幅産物を検出する工程を含む、食品害虫の検出方法。
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