JP6600256B2 - トロスピウムの使用による膀胱排尿機能障害及び他の下部尿路疾患の治療のための薬物送達システム及び方法 - Google Patents

トロスピウムの使用による膀胱排尿機能障害及び他の下部尿路疾患の治療のための薬物送達システム及び方法 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2012年9月18日に出願された米国仮特許出願第61/702,576号に対する優先権を主張するものであり、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
過活動膀胱、排尿筋不安定、及び尿失禁を含む下部尿路疾患は、多数の病理から発生し得る。これらの病理は、神経障害性、筋原性、又は特発性として一般的に分類される。ほとんどの患者は、観察可能な病因の欠如が原因で、通常は特発性と見なされる。
最近の研究(Kim,et al.,Urology,65(2):238−42(2005)、Kim,et al.,BJU Int’l,97(2):400−03 (2005))は、尿路上皮感覚系が求心性シグナル伝達及び排尿筋活動において重要な役割を果たし得ると示唆している。この系統の病理は、下部尿路特発性疾患を有する多くの患者において重要な役割を果たすと示唆されている。
特発性下部尿路疾患を有する患者に対する標準的な薬物療法は、経口又は経皮的に典型的に投与される全身的治療である。これらの療法は、用量を制限する副作用、低い効力、又はその両方のいずれかが原因で、十分な有効性を欠くことが多い。
現在、全身的薬物療法が奏功しない患者は、2つの代替手段のみを有する。第1の代替手段は、膀胱壁内への直接的なBotox注射であり、これは症状緩和を提供し得るが、自己導尿を必要とする長期の尿貯留を不必要に生じさせる場合もある。第2の代替手段は、InterStim(登録商標)デバイスによって生じる神経仙骨刺激であり、これは外科的に移植され、症状緩和を提供することが示されている。しかしながら、その機器及び外科手術は、高額かつ非常に侵襲的であり、矯正手術又は除去を必要とする30%の有害事象率を持つ。
最近の研究は、抗ムスカリン剤の膀胱内投与が、全身的療法と比較して異なる薬理反応を生じさせるということを示唆している(Kim, et al.,Urology,65(2):238−42(2005);Kim,et al.,BJU Int’l,97(2):400−03(2005))。これらの結果は、ムスカリン作動薬、例えばカルバコールを使用して尿路上皮の活動を刺激し、感覚機能障害を模倣する動物実験に主に基づいている。
これらの研究のうちの1つ(Kim,et al.Urology,65(2):238−42(2005))では、2つのプロトコル(高用量及び低用量)で抗ムスカリン剤が膀胱内に滴下された。高用量(167μg/mL)プロトコルについては、300μMのアトロピンサルフェート、420μMの塩化オキシブチニン、410μMのジメチンデンマレアートが投与された。これらの用量は、ジメチンデンを除き、これらの薬剤を膀胱内に滴下した、報告された臨床試験に基づいた。ジメチンデンは、実験的目的にのみ使用された。低用量(0.1及び0.5μg/mL)プロトコルについては、ジメチンデン、オキシブチニン、トルテロジン、及びトロスピウムが投与された。これらの用量(0.1及び0.5μg/mL)は、40mg/24時間の定常状態の経口投与を受けた後の、ヒトにおけるトロスピウムの排泄された尿中濃度に基づいた。
カルバコール拮抗作用(カルバコール30μM(M、M、M、AChRa作動薬))に基づき、この研究は、化学構造、ムスカリン受容体選択性、及び効力の相違にも関わらず、膀胱内に投与されるとき、抗ムスカリン薬の間で著しい相違はないということを示唆した。低用量プロトコルにおいて、基準データに対する収縮間隔比は、ジメチンデン、オキシブチニン、トルテロジン、及びトロスピウムが全て同様の性能であったということを明らかにした。
関連研究(Kim,et al.,BJU Int’l,97(2):400−03(2005))では、ヒトのボランティアが、経口治療量のトロスピウム(20mg、1日2回)、トルテロジンLA(4mg、1日1回)、又はオキシブチニンXL(10mg、1日1回)を5日間にわたって服用した後、尿を採取した。その後、ヒトの尿をラットの膀胱内に注入し、正常の膀胱活動の尿中に排泄される抗ムスカリン薬の効果を試験した。オキシブチニン及びトルテロジンよりも、トロスピウムが膀胱容量及び収縮間隔に対して陽性の効果を有したとデータは示したが、この矛盾は、60〜80%の塩化トロスピウムの活性親化合物がヒトの尿中に排泄された一方で、5%未満のオキシブチニン又はトルテロジンの活性化合物がヒトの尿中に排泄されたという事実に起因する。
尿路上皮感覚系は、多数の受容体及びシグナル伝達経路から構成され、その多くは著しい「クロストーク」を示す。尿路上皮感覚系の複雑性のため、例えばダリフェナシンなどの選択剤は、非特異性侵害刺激の後の尿路上皮感覚の活性化を十分に調節しない場合がある。同様に、抗ムスカリン及びカルシウムチャネル活動を示すオキシブチニンなどの非特異性剤は、収縮間隔によって測定される尿路上皮反応を阻害しないが、尿貯留を引き起こし得る。
従って、過活動膀胱、排尿筋不安定、及び尿失禁を含む下部尿路疾患のための、より多くの、かつより良い治療選択肢の必要性が依然として残る。望ましくは、かかる治療は、薬物の全身投与及び非常に侵襲的かつ高額な外科手術に関連する問題のうちの1つ以上に対処する。望ましくは、その治療はまた、痛みを伴う注射及び度重なる自己導尿の必要性を、回避又は減少する。
一態様において、膀胱組織内でトロスピウムの治療濃度を生じさせるために十分な、膀胱内の尿中トロスピウムの持続的な濃度を達成するために、患者の膀胱内にトロスピウムを局所的に投与することによる膀胱機能障害の治療に使用するための、トロスピウムを含む薬剤を提供する。該薬剤の複数の実施形態において、トロスピウムは、塩化トロスピウム又はトロスピウムの別の薬学的に許容される塩の形態である。患者の膀胱内に局所的に投与することは、最大180日の治療期間にわたって、トロスピウム0.075mg/日〜約150mg/日の平均量においてである。一実施形態において、患者の膀胱内に局所的に投与することは、トロスピウム0.15mg/日〜15mg/日の平均量においてである。いくつかの実施形態において、治療期間は1日〜90日又は1日〜60日である。
特定の実施形態において、トロスピウムは、治療期間にわたって膀胱内の尿中にトロスピウムを放出する膀胱内薬物送達デバイスから膀胱内に送達される。該デバイスは、該期間にわたって、トロスピウムを継続的に放出することができる。一実施形態において、膀胱内薬物送達デバイスは、トロスピウムを収容して制御可能に放出し、かつ該デバイスを患者の膀胱に保持するように構成される保持形状と、患者の尿道を通る該デバイスの通過のための配置形状との間で弾性的に変形可能である、筺体を含む。筺体に収容されるトロスピウムは、錠剤、顆粒剤、半固体剤、カプセル剤、又はそれらの組み合わせなどの、非液体形態であっても良い。
別の実施形態において、トロスピウムは、膀胱壁上に塗布される粘膜付着性製剤などのコーティング物質から膀胱に送達され、そのコーティング物質は、持続時間にわたって、膀胱内の尿中にトロスピウムを継続的に放出する。さらに別の実施形態において、局所的投与のステップは、膀胱内に配置される尿道カテーテルを通じて、膀胱内にトロスピウムの液体形態をポンピングすることを含む。
別の態様において、膀胱機能障害の治療を必要とする患者にトロスピウムを投与する方法を提供する。該方法は、膀胱組織内でトロスピウムの治療濃度を生じさせるために十分な、膀胱内の尿中トロスピウムの持続的な濃度を達成するために、患者の膀胱内にトロスピウムを局所的に投与することを含む。該方法は、第2の治療薬を患者に投与することを、さらに含んでも良い。第2の治療薬はまた、膀胱内に投与されるか、他の経路によって投与されても良い。
さらに別の態様において、薬物送達デバイスが膀胱内に挿入されるとトロスピウムを放出するように構成される、薬物送達デバイスを提供する。一実施形態において、該デバイスは、膀胱内挿入のために構成される筺体と、トロスピウムの薬学的に許容される塩を含む投薬形態と、を含み、該筺体は、投薬形態を保持し、膀胱機能障害の治療に対する治療有効量で、膀胱内にトロスピウムを放出するように構成される。一実施形態において、該デバイスは、最大180日の治療期間にわたって、0.075mg/日〜約150mg/日の平均量のトロスピウムを放出するように構成される。例えば、該デバイスは、0.15mg/日〜15mg/日の平均量のトロスピウムを放出するように構成されても良い。いくつかの実施形態において、治療期間は、1日〜90日又は1日〜60日である。
複数の実施形態において、膀胱機能障害は、頻尿、切迫感、夜間多尿、排尿筋不安定に関連する切迫性尿失禁、切迫症候群、及び排尿筋反射亢進から選択される。
本明細書で説明される通り、トロスピウムの投与に使用可能である膀胱内薬物送達デバイスの、一実施形態を図示する。 本明細書で説明される通り、トロスピウムの投与に使用可能である膀胱内薬物送達デバイスの、一実施形態を図示する。 本明細書で説明される通り、トロスピウムの投与に使用可能である膀胱内薬物送達デバイスの、別の実施形態を図示する。 本明細書で説明される通り、トロスピウムの投与に使用可能である膀胱内薬物送達デバイスの、別の実施形態を図示する。 本明細書で説明される通り、トロスピウムの投与に使用可能である膀胱内薬物送達デバイスの、さらに別の実施形態を図示する。 本明細書で説明される通り、トロスピウムの投与に使用可能である膀胱内薬物送達デバイスの、さらに別の実施形態を図示する。 本明細書で説明される通り、トロスピウムの投与に使用可能である膀胱内薬物送達デバイスの、さらに別の実施形態を図示する。 本明細書で説明される通り、トロスピウムの局所投与のために、患者の膀胱内に膀胱内薬物送達デバイスを挿入する方法を図示する。 本明細書で説明される通り、トロスピウムの局所投与のために、患者の膀胱内に膀胱内薬物送達デバイスを挿入する方法を図示する。 本明細書で説明される通り、トロスピウムの局所投与のために、膀胱壁の内表面に塗布される材料を図示する。 本明細書で説明される通り、トロスピウムの局所投与のために、膀胱壁の内表面上にコーティング材料を塗布する方法を図示する。 膀胱内に液体薬物又は薬物製剤を塗布する方法を図示する。 トルテロジン、オキサリプラチン、及びトロスピウムの投与後に観察される基準圧及び収縮間隔を図示する。 トルテロジン、オキサリプラチン、及びトロスピウムの投与後に観察される基準圧及び収縮間隔を図示する。 トルテロジン、オキサリプラチン、及びトロスピウムの投与後に観察される基準圧及び収縮間隔を図示する。 トルテロジン、オキサリプラチン、及びトロスピウムの投与後に観察される基準圧及び収縮間隔を図示する。 トルテロジン、オキサリプラチン、及びトロスピウムの投与後に観察される基準圧及び収縮間隔を図示する。 トルテロジン、オキサリプラチン、及びトロスピウムの投与後に観察される基準圧及び収縮間隔を図示する。
トロスピウムは、膀胱内に投与されると、収縮間隔によって測定される排尿筋活動及び尿路上皮感覚機能の両方を一意的にもたらすことが発見されてきた。対照的に、オキシブチニン及びトルテロジンなどの比較剤は、排尿筋活動に影響するのみである。収縮間隔は、膀胱収縮(尿意を引き起こす場合も引き起こさない場合もある)の間の時間の単位である。これらの収縮の頻度は、尿路上皮感覚シグナル伝達活動の尺度である。膀胱内に投与されるときの、尿路上皮感覚機能に対するトロスピウムの独特の性質は、全身暴露及び有害作用を有利に制限する。
以前の研究は、トロスピウム、オキシブチニン、及びトルテロジンの間の実質的な相違を示さなかったが、トロスピウムは、膀胱内に投与されると独特の尿力学プロファイルを示すことが今は発見されている。以下の実施例2に詳述する通り、これは、実際の下部泌尿器疾患の条件のより代表的なものである、全身に広がる局所刺激を生じさせる尿路上皮に、有害物質、例えば酢酸が暴露されるときに観察された。具体的には、そのいずれも収縮間隔を修正しなかったオキシブチニン及びトルテロジンを含む一般的に使用される薬剤の膀胱内濃度以下で、トロスピウムは、尿路上皮感覚活動の尺度である収縮間隔を増加させることが観察された。さらに、ムスカリン性及び非ムスカリン性受容体の両方と相互作用する非特異性剤であるオキシブチニンとは異なり、トロスピウムは、尿貯留又は著しい全身暴露を生じさせなかった膀胱内濃度において、正常化された尿路上皮感覚機能を示した。
尿路上皮感覚機能障害はまた、間質性膀胱炎及び尿道機能障害(骨盤底機能障害、尿道機能障害)を有する患者における尿意切迫感の症状の原因となり得る。従って、膀胱内トロスピウムはまた、様々な下部尿路疾患の治療に役立ち得る。様々な実施形態において、トロスピウムは、頻尿、切迫感、夜間多尿、排尿筋不安定に関連する切迫性尿失禁、切迫症候群、及び排尿筋反射亢進の条件のうちの1つ以上を治療するために使用される。
トロスピウムは、ムスカリン受容体拮抗薬である。トロスピウムは、過活動膀胱の治療における使用のためのものであることが知られており、経口投与、例えば、Sanctura(商標)(Allergan)のために処方される。他の経口ムスカリン受容体拮抗薬と同様に、患者は、用量を制限する副作用又は不十分な有効性をしばしば経験する。本発明において、トロスピウムは、局所送達のために処方される。本明細書で説明される通り、それは、採用される送達機構に応じて、固体もしくは半固体形態、又は液体形態で提供され得る。本明細書で説明される方法、デバイス、及びシステムの好ましい実施形態において、トロスピウムの薬学的に許容される塩の形態であるトロスピウムを提供する。特定の実施形態において、トロスピウムの薬学的に許容される塩は、塩化トロスピウムである。多形体、水和物などを含むがこれらに限定されない、トロスピウムの他の適切な形態も構想される。
様々な方法を使用して、必要な尿中の薬物濃度を達成することができる。一実施形態において、薬物は、膀胱内への単純溶液の直接滴下によって提供され得る。例えば、治療期間にわたって、尿道又は恥骨上カテーテルを通じて、継続的又は脈動的方式で、薬物の溶液を膀胱内にポンピングしても良い。別の実施形態において、薬物は、膀胱内に配置されるデバイス又は組成物から放出され、該デバイス又は組成物は、指定の治療期間にわたって、尿中の薬物の所望の濃度を生じさせるために有効な速度で、薬物を(継続的又は間欠的に)放出する。例えば、薬物は、膀胱内に挿入されるデバイスから膀胱内に放出され得、次いで該薬物は、尿路上皮の管腔壁及び膀胱壁全体に位置する薬物受容体に拡散する。治療期間の終了時に、デバイスは、膀胱から回収されるか、再吸収、溶解、排泄、又はそれらの組み合わせによって除去されることができる。
好ましい実施形態において、薬物は、膀胱内に配置される薬物送達デバイスから投与される。膀胱内薬物送達デバイス及びこれらのデバイスを膀胱内に配置するための方法の好ましい例は、以下の米国特許出願公開において説明されている:米国特許出願公開第2012/0203203号明細書(Leeら)、同第2012/0089122号明細書(Leeら)、同第2012/0089121号明細書(Leeら)、同第2011/0218488号明細書(Boykoら)、同第2011/0202036号明細書(Boykoら)、同第2011/0152839号明細書(Cimaら)、同第2011/0060309号明細書(Leeら)、同第2010/0331770号明細書(Leeら)、同第2010/0330149号明細書(Danielら)、同第2010/0003297号明細書(Tobiasら)、同第2009/0149833号明細書(Cimaら)、及び同第2007/0202151号明細書(Leeら)。
膀胱内薬物送達デバイスからトロスピウムが送達される実施形態において、様々な形態のデバイス内に、薬物を収容しても良く、それは、特定の機構であって、それによりデバイスが膀胱内の流体(例えば、尿)中に薬物を制御可能に放出する機構によって決まり得る。いくつかの実施形態において、薬物は、固体、半固体、又は他の非液体形態で提供され、それはデバイス使用前の薬物の安定保管を有利に促進し得、薬物が溶液の形態で収容された場合に可能なものよりも小さな体積で、デバイスの薬物ペイロードが保管されることを有利に可能にし得る。一実施形態において、非液体形態は、錠剤、顆粒剤、半固体剤、カプセル剤、及びそれらの組み合わせから選択される。一実施形態において、トロスピウムは、ミニ錠剤などの、複数の錠剤の形態を取る。他の実施形態において、薬物は、例えば、薬学的に許容される賦形剤を有する溶液内などの、液体形態で収容されても良い。
薬物送達デバイス100の一実施形態を図1Aに図示する。デバイス100は、薬物貯蔵部102及び保持枠部104を有する透水性本体を含む。図1において、デバイス100は、体内での保持に適した、相対的に拡張した形状で示される。体内への配置後、デバイス100は、体腔又は内腔内に薬物送達デバイスを保持するために、相対的に拡張した形状を取ることができる。
本開示の目的のために、「相対的に拡張した形状」、「相対的に高プロファイルの形状」、又は「保持形状」などの用語は、図1に示す膀胱内にデバイスを保持するのに適したプレッツェル形状を含むがこれに限定されない、意図される移植位置にデバイスを保持するのに適した任意の形状を、一般的に意味する。同様に、「相対的に低プロファイルの形状」又は「配置形状」などの用語は、尿道内に位置するカテーテル、膀胱鏡、又は他の配置器具のワーキングチャネルを通じてデバイスを配置するのに適した線状又は細長い形状を含む、薬物送達デバイスを体内に配置するのに適した任意の形状を、一般的に意味する。複数の実施形態において、薬物送達デバイスは、相対的に拡張した形状を自然に取り得、手動又は外部装置の補助を用いてのいずれかによって、体内への挿入のための相対的に低プロファイルの形状に変形され得る。一度配置されると、デバイスは、体内での保持のための初期の相対的に拡張した形状に、自発的又は自然に復帰することができる。
図示の実施形態では、薬物送達デバイス100の薬物貯蔵部及び保持枠部102、104は、長手方向に整列され、その長さに沿って互いに結合されているが、他の構成は可能である。薬物送達デバイス100は、薬物貯蔵内腔108(即ち、薬物筺体)及び保持枠内腔110を規定する、弾性又は可撓性のデバイス本体106を含む。薬物貯蔵内腔108は、例えば、複数の固体薬物錠剤112などの薬物製剤を収容するように設計される。保持枠内腔110は、保持枠114を収容して保持枠部104を形成するように設計される。他の構成は可能であるが、図示の内腔108、110は、互いから分離している。
図1Bの断面図に示すとおり、デバイス本体106は、薬物貯蔵内腔108を規定するチューブ又は壁122と、保持枠内腔110を規定するチューブ又は壁124と、を含む。チューブ122、124及び内腔108、110は、薬物貯蔵内腔108が保持枠内腔110よりも相対的に大きい直径を有する状態で、実質的に円筒状であっても良いが、例えば、送達される薬物量、保持枠の直径、及び配置器具の内径などの配置の考察に基づいて、他の構成を選択しても良い。示される通り、保持枠内腔110が薬物貯蔵内腔108と同じ長さを有するように、保持枠内腔110を規定する壁124は、薬物貯蔵内腔108を規定する壁122の全長に沿って延在しても良いが、他の実施形態では、一方の壁が他方の壁より短くても良い。図示の実施形態では、2つの壁122、124は、デバイスの全長に沿って取り付けられているが、間欠的な取り付けを採用しても良い。
図1Aに示すとおり、薬物貯蔵内腔108には、直列配列の複数の薬物ユニット112が装填される。本質的に、例えば、貯蔵部及び薬物ユニットの寸法に応じて、任意の数の薬物ユニットを使用することができる。薬物貯蔵内腔108は、第1の端部開口部130及び対向する第2の端部開口部132を含む。薬物ユニット112が装填されると、抑制プラグ120が開口部130及び132内に配置される。抑制プラグ120は、この実施形態では、第1の端部開口部130及び第2の端部開口部132内に固定される円筒状プラグである。他の実施形態では、開口部130及び132は、特定の実施形態によっては、使用中の水又は薬物の移入又は放出を促進するための、アパーチャ又は水もしくは薬物透過性壁を含み得る、他の構造体又は材料で塞がれる。
保持枠内腔110には、弾性ワイヤであり得る保持枠114が装填される。保持枠114は、例えば、図示の例「プレッツェル」形状、又は以前に組み込まれた出願において開示されるものなどの、別のコイル状の形状などの、保持形状に自発的に復帰するように構成されても良い。特に、保持枠114は、例えば膀胱内などの体内に、デバイス100を保持することができる。例えば、保持枠114は、弾性限界、及び、デバイス100が相対的に低プロファイルの形状で体内に導入されることを可能にし、デバイス100が一度体内に入ると相対的に拡張した形状に復帰することを可能にし、排尿筋の収縮及び排尿に関連する流体力などの予期される力に反応して、体内でデバイスが相対的に低プロファイルの形状を取ることを妨げる、係数を有し得る。それ故に、デバイス100は、一度移植されると、体内に保持されることができ、偶発的な排出を制限又は防止する。
デバイス本体106の形成に少なくとも部分的に使用される材料は、デバイス100が配置形状と保持形状との間で変化することを可能にするように、弾性又は可撓性であり得る。デバイスが保持形状であるとき、保持枠部104は、示されるとおり、薬物貯蔵部102内にある傾向があり得るが、他の場合では、保持枠部104は、薬物貯蔵部102の内側、外側、上方、又は下方に位置することができる。
デバイス本体106の形成に使用される材料はまた、デバイスが移植されると、可溶化流体(例えば、尿又は他の体液)が薬物貯蔵部102に入り、薬物ユニット112を可溶化することができるように、透水性である。例えば、シリコーン又は別の生体適合性エラストマー材料が使用可能である。他の実施形態では、デバイス本体は、少なくとも部分的に、不透水性材料で形成されても良い。
図2Aは、薬物212が装填された薬物貯蔵部202を含む移植可能な薬物送達デバイス200を図示し、保持構造体は、締結具230に関連する2つのフィラメント220、222を含む。示されるとおり、薬物貯蔵部202は、図2Aに示される形状のような、相対的に線状の配置形状と、図2Bに示される形状のような、相対的に円形の保持形状との間で変形可能な、細長いチューブである。薬物貯蔵部202が2つの形状の間で変化可能なように、可撓性形態のチューブ内に薬物212を装填することができる。例えば、薬物212は、複数の固体薬物錠剤、液体、又はゲルであり得る。フィラメント220、222を、薬物貯蔵部202の反対端に取り付け、締結具230で連結しても良い。締結具230は、他方の222を参照して一方のフィラメント220の位置を調節し、それによって他方の端部を参照して薬物貯蔵部202の一方の端部を調節するように調節可能である。デバイス200は、薬物貯蔵部202の両端部を近づけるようにフィラメント220、222を調節することによって、保持形状を取ることができ、その後、デバイス200は、フィラメント220、222の調節を締結具230で防止することによって、保持形状に保持されることができる。かかる実施形態では、デバイス200は、膀胱内にデバイス200が挿入された後、フィラメント220、222を手動で調節することによって、保持形状に手動で調節される。
図示の実施形態では、締結具230は、薬物貯蔵部端部とシンチナットとの間のフィラメント220、222の部分を短縮することを可能にするが、フィラメント220、222のこれらの部分を延長することを防止する、シンチナットである。それ故に、フィラメント220、222のうちの一方又は両方を、シンチナットを通して引っ張ることによって、薬物貯蔵部202の両端部を近づけ、デバイス200に保持形状を取らせることができる。フィラメント220、222がそのように調節されると、シンチナットはフィラメント220、222の延長を防止し、デバイスを保持形状に保持する。それ故に、移植後にデバイス200を保持形状に手動で調節することは、フィラメント220、222のうちの一方又は両方を引っ張ることを必要とするに過ぎないが、別個の操作を必要とする他の締結具230を採用しても良い。他の締結具も使用可能である。
デバイス200を取り出すために、フィラメント220、222の一方又は両方を切り取り、薬物貯蔵部202を配置形状に復帰させることができる。その後、尿道を通じてデバイス200を引き出すことができる。あるいは、デバイス200の全体又は一部を、生物再吸収性(例えば、生分解性又は生体内分解性)材料で形成しても良い。1つの場合では、分解生成品は排泄され得るため、デバイスの分解は、除去手術の必要性を打ち消すのに十分である。別の場合では、締結具230、フィラメント220、222、又は薬物貯蔵部202の一部は、その中に破損を引き起こし、デバイス200を保持形状に保持する張力を放出し、尿道を通る回収のための配置形状に復帰することを可能にするように、ある期間後(例えば、薬物放出後)に分解するように構成される。
膀胱内薬物送達デバイスの別の実施形態を図3A〜図3Cに図示する。この実施形態では、デバイスは、複数の分離した薬物貯蔵内腔320を有し、保持枠360がその中に配置される少なくとも1つの保持枠内腔330を随意に有する、単一の継続的構造体を有する筺体300を含む。それぞれの薬物貯蔵内腔320は、図3Bに示すとおり、2つの規定される開口部を有し、少なくとも1つの固体薬物ユニット340を保持するような寸法である。固体薬物ユニット340は、薬物錠剤又はカプセル剤であっても良い。図示しない他の実施形態では、それぞれの薬物貯蔵内腔は、1つの規定される開口部を有する。例えばシリコーンなどの可撓性ポリマーで筺体を形成しても良い。図3Bは、線3B−3Bに沿って図3Aに示される筺体の薬物貯蔵内腔320のうちの1つを二分する平面の断面図である。図3Bに示すとおり、一体型筺体300は、固体薬物ユニット340の両端を露出する2つの規定される開口部(350a、350b)を、その薬物貯蔵内腔320内に有する。保持枠内腔330は、この実施形態では、筺体の長手方向軸に対して平行に、そして薬物貯蔵内腔320に対して直角に整列される。図3Cは、図3Aに示すデバイス300の実施形態の一部の、デバイスがその保持形状にあるときの透視図であり、保持枠360が保持枠内腔330内に配置されているときに取られている。この実施形態の筺体内の薬物貯蔵内腔320及び保持枠360は、薬物貯蔵内腔320が保持枠360の弧の外側にあるように方向付けられる。あるいは、保持枠360を中心に図3Cの筺体を180度回転させ、薬物貯蔵内腔320が保持枠360の弧内に配列される構成を作り出しても良い。この実施形態では、デバイスは、膀胱内に配置及び保持されるとき、固体薬物ユニットの間の、デバイスを包囲する尿との、十分な直接的接触を提供する。複数の実施形態において、デバイスからの薬物の放出は、固体薬物ユニット表面の露出される部分の浸食によって、薬物送達デバイスからの薬物放出の速度が固体薬物ユニットの露出される総表面積に正比例し、それによって制限され得るように制御される。
後続のトロスピウムの膀胱内への制御放出のための、膀胱内デバイス400の挿入の一実施形態を、図4A及び図4Bに示す。ここで、デバイス400は、デバイスが配置器具402を出ながら保持形状を取っているように示される。配置器具402は、任意の適切なデバイスであり得る。例えば、カテーテル、尿道カテーテル、又は膀胱鏡などの内腔デバイスであっても良い。配置器具402は、商業的に入手可能なデバイス、又は本薬物送達デバイスのために特別に適合されるデバイスであっても良い。図4Bは、膀胱内へのデバイス400の挿入を図示し、成人男性の生体構造が例として示されている。配置器具402が尿道を通じて膀胱に挿入されており、デバイス400が膀胱内に出て示される通りに保持形状になるまで、スタイレットもしくは潤滑剤の流れ又はそれらの組み合わせによって動かされ、配置器具402から/それを通じて、デバイス400が通され得る。
様々な実施形態において、薬物筺体の壁を通じる拡散、薬物筺体の壁内の1つ以上の規定されるアパーチャを通じる拡散、薬物筺体内のアパーチャを通じる浸透圧、膀胱内の尿と接触する薬物製剤の浸食、又はそれらの組み合わせによって、膀胱内薬物送達デバイスからトロスピウムを放出することができる。
デバイスが固体形態の薬物を備える実施形態では、デバイス内の薬物の溶解後に、デバイスからの薬物の溶出が発生する。体液がデバイスに入り、薬物に接触して薬物を可溶化し、その後、溶解された薬物はデバイスから拡散するか、浸透圧下で、又は拡散を介して、デバイスから流れる。例えば、尿との接触時に薬物が可溶化され得る。
その後、例えば、デバイスが非再吸収性であるか、そうでなければ取り出される必要がある場合などにおいて、デバイスは身体から回収され得る。この目的のための回収デバイスは、当技術分野において周知であるか、特別に生産可能である。デバイスはまた、デバイス全体が再吸収されるか、デバイスが排尿中の膀胱から排出されるのに十分に分解されるかのいずれかであるために回収が不要であるように、完全又は部分的に生物再吸収性であっても良い。薬物のうちのいくつか、又は好適には薬物のうちのほとんどもしくは全てが放出されるまで、デバイスが回収又は再吸収されなくても良い。必要であれば、回収と同じ手順の間、又はその後に、新しい薬物装填デバイスをその後に移植しても良い。
様々な実施形態において、膀胱内デバイスは、例えば、1時間〜1ヶ月、2時間〜90日間、2時間〜2週間、6時間〜60日間、6時間〜1週間、24時間〜30日間、24時間〜14日間、24時間〜72時間などの、1時間〜6ヶ月の期間にわたって、トロスピウムの持続的な治療有効濃度を生じさせる膀胱内のトロスピウムの濃度を達成するために、トロスピウムを継続的又は間欠的に放出することができる。一実施形態において、トロスピウムは、最大180日間にわたって、膀胱に投与される。
様々な実施形態において、トロスピウムは、治療期間にわたって、例えば0.15mg/日〜15mg/日、1mg/日〜100mg/日などの、約0.075mg/日〜約150mg/日の投薬量で、膀胱内に投与される。他の実施形態において、トロスピウムは、治療期間にわたって、例えば20mg/日〜300mg/日、25mg/日〜300mg/日などの、約1mg/日〜約300mg/日の投薬量で、膀胱内に投与される。
一実施形態において、トロスピウムは、最大14日間にわたって、1mg/日〜100mg/日の平均量で、患者の膀胱内に膀胱内投与される。別の実施形態では、トロスピウムは、最大7日間にわたって、1mg/日〜100mg/日の平均量で、患者の膀胱内に膀胱内投与される。
別の実施形態では、コーティング物質を膀胱壁に膀胱内塗布しても良く、コーティング物質は、薬物、及び膀胱壁へのコーティング物質の付着を促進する1つ以上の賦形剤材料を含み、治療期間にわたって薬物の継続的な制御放出を提供する。コーティング物質は、例えば、ゲル、軟膏、クリーム、皮膜、乳液ゲル、錠剤、ポリマー、又はそれらの組み合わせなどの、粘膜付着性製剤であり得る。粘膜付着性製剤ポリマーは、ヒドロゲルもしくは親水性ポリマー、ポリカルボフィル(すなわち、Carbopolなど)、キトサン、ポリビニルピロリドン(PVP)、レクチン、ポリエチレングリコール化ポリマー、セルロース、又はそれらの組み合わせを含み得る。適切なセルロースとしては、メチルセルロース(MC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、又はそれらの組み合わせが挙げられる。コーティング物質は、透過促進剤を含んでも良い。透過促進剤の非限定的な例としては、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ナトリウムカルボキシメチルセルロース(NaCMC)、脂質、界面活性剤、又はそれらの組み合わせが挙げられる。一実施形態において、コーティング物質は、薬物を含むリポソーム又は微小粒子を含んでも良い。
図5Aに示すとおり、膀胱壁552にコーティング物質500が結合するように、コーティング物質500を膀胱550内に配置しても良い。配置器具を使用して、膀胱内にコーティング物質を配置しても良い。図5Bは、雄性尿生殖器システムの矢状図であり、配置器具502を通じて移植部位内に配置されているコーティング物質500を図示している。例として、男性の生体構造を示し、移植部位を膀胱550として示す。このコーティング物質500は、本明細書で説明されるコーティング物質のうちの1つの一実施形態であり得る。配置器具502は、身体の天然の内腔を進んで意図される移植部位に到達するように設計される、任意のデバイスであり得る。膀胱550内での配置のために、配置器具502は、示されるとおり、患者の尿道560を膀胱550まで通過するような寸法及び形状をしている。配置器具502は、例えば、カテーテルもしくは膀胱鏡、又は特注のデバイスなどの、既知のデバイスであっても良い。配置器具502は、コーティング物質500を体内に配置するために使用され、その後、コーティング物質500を体内に完全に移植されたまま残して、身体から取り出される。そのように移植されると、コーティング物質500は、長期間にわたって体内に薬物を放出することができる。同等な手順を使用して、他の天然の内腔を通じて、身体の他の部分内に、本明細書で説明されるデバイス又は薬物のうちのいずれかを配置することができる。例えば、図6に示すとおり、配置器具602を使用して、尿道660に配置器具602を通すことによって、液体薬物又は薬物製剤600を膀胱650内に配置しても良い。
一実施形態において、コーティング物質は、膀胱内送達デバイスと組み合わせて、膀胱内に塗布される。例えば、コーティング物質及び送達デバイスの両方から、トロスピウムを膀胱に投与しても良い。一実施形態において、コーティング物質は、治療期間の第1の部分にわたって、トロスピウムの放出を提供し、送達デバイスは、治療期間の第2の部分にわたって、トロスピウムの放出を提供する。デバイスは、治療レベルの薬物を放出する前に、誘導期間(例えば、水がデバイスによって吸収され、そこに収容される薬物を溶解するための時間)を経る場合がある一方、コーティング物質は、治療レベルのより即時の送達を提供し得るという点で、かかる実施形態は、有益には単独よりも良く機能し得る。第1及び第2の部分は重複しても良い。
様々な実施形態において、第2の治療薬が患者に投与される。第2の治療薬は、膀胱内、経口、又は他の投与経路によって投与されても良い。例えば、第2の治療薬は、ゲムシタビンもしくは別の細胞毒性剤、鎮痛剤、抗炎症剤、又はそれらの組み合わせを含んでも良い。第2の治療薬は、OAB又は非OAB徴候の治療のために選択され得る。一実施形態において、第2の治療薬は、膀胱炎を防止、治療、又は改善する。他の実施形態では、第2の治療薬は、膀胱癌もしくは膀胱の感染症を防止、治療、又は改善する。
一実施形態において、第1の治療薬はコーティング物質を介して投与され、第2の治療薬は膀胱内薬物送達デバイスによって投与される。第1及び第2の治療薬は、同じ薬学的活性剤又は異なる薬学的活性剤であっても良い。一実施形態において、第1及び/又は第2の治療薬は、トロスピウムを含む。
用語「患者」とは、本明細書で使用される場合、ヒト、又は獣医学的もしくは家畜用途などの他の哺乳類を意味する。特定の実施形態において、患者は成人のヒトである。
本発明は、以下の非限定的な実施例を参照して、さらに理解され得る。
ラットの膀胱灌流モデルにおける抗ムスカリン薬検査
留置膀胱及び頸静脈カニューレを装着したラットに、塩化オキシブチニン、トルテロジンタータラート、又は塩化トロスピウムを膀胱内灌流する研究を実施した。手術後、ラットは完全に可動性があった。
様々な速度、濃度、及び時間で薬物を灌流した。一連の血液及び尿試料を取り、組織(膀胱、尿管、腎臓、及び前立腺)を試料採取して薬物レベル及び分布を判定した。安全のために組織の組織学的検査を完了した。
表1が明示するとおり、その結果は、トルテロジン又はトロスピウムのいずれよりも、オキシブチニンが膀胱内投与後の著しく高い全身的吸収を示したことを示す。
より高い全身暴露と一致して、オキシブチニンは低い完全回収率を示した。具体的には、オキシブチニンの推定膀胱内吸収率は、膀胱内の用量の83%であった。オキシブチニンの尿中濃度(μg/mL)は、暴露の0〜24時間後で100未満、並びに暴露の24〜48時間及び48〜72時間後で50未満であった。対照的に、トロスピウム及びトルテロジンの回収率は、理論的用量(3.3mg/日)近くであった。尿中のトロスピウムの尿中濃度(μg/mL)は、暴露の0〜24時間後で200超、暴露の24〜48時間後で約150、及び暴露の48〜72時間後で125超であった。尿中のトルテリジンの尿中濃度(μg/mL)は、暴露の0〜24時間後で200超、並びに暴露の24〜48時間及び48〜72時間後で150超であった。
これらの結果は、72時間にわたって安定したレベルを示し、尿路上皮への有害作用を示さなかった。
ラットの膀胱灌流モデルにおける膀胱内薬理学検査
酢酸と共に上昇する濃度の様々な投薬量の塩化オキシブチニン、トルテロジンタータラート、又は塩化トロスピウムで、頸動脈及び膀胱カテーテルを挿入したラットを膀胱内灌流した。対照期間及び治療期間の間、収縮間隔及び膀胱内圧を測定した。
ラットの膀胱カテーテルを圧力トランスデューサー及びシリンジポンプに接続し、灌流を可能にした。生理食塩水で膀胱を1時間灌流し(50μL/分)、安定した排尿サイクルを得た。次いで、組織への構造的又は代謝性損傷を誘発することなく、尿路上皮内の侵害性受容体を刺激するのに十分な弱酸性溶液に、灌流液を交換した。酸性溶液は、0.5%の酢酸から成り、およそ3.5の平均pHを示した。45分の基準値を記録した。
酢酸滴下(50μL/分)と共に、上昇する濃度(使用した薬物及び濃度については表2を参照)のビヒクル又は抗ムスカリン薬物を膀胱内に投与した。30分の期間にわたって各用量を投与した。対照期間(基準)の最後の30分、及び各治療期間の30分の間に、膀胱内圧及び収縮間隔を記録し、1つの治療期間は薬物の1回の用量に対応する。
活性用量は0.1μg/mL〜100μg/mLの範囲であった。標的膀胱内用量を、0.1〜1μg/mL(0.2〜1.5mg/日)と推定した。使用した投薬量を表2に示す。
図7A〜図7Cに示すとおり、この結果は、オキシブチニン、トロスピウム、及びトルテロジンの投与が、酢酸に誘発される上昇した膀胱内圧の、用量依存性の低減をそれぞれ生じさせたということを示す。しかしながら、予期せず、トロスピウムは、対照と比較して収縮間隔を増加させたため、オキシブチニン及びトルテロジンと比較して独特であった。図7D〜図7Fに示すとおり、塩酸オキシブチニン(図7D)及びトルテロジンタータラート(図7F)は、対照と比較すると収縮間隔にほとんど効果を有さなかったが、塩化トロスピウム(図7E)は、収縮間隔を基準測定値のより近くに保った。それ故に、トロスピウムは、総合的な膀胱機能を抑制することなく膀胱痙攣及び不随意性排尿筋収縮を低減する、より大きな潜在性を示し得る。
データは、1500mL/日の平均尿量を想定して、0.05〜100μg/mLの範囲を通して活性を示した。この観察に基づいて、適切なトロスピウムの膀胱内用量は、最大180日間にわたって、約0.075mg/日〜約150mg/日の範囲であり得る。150mgの高用量は、180日間続くことが一般的には意図されないが、より急性の適用例に使用され得る。
デバイスからのトロスピウムの長時間放出
生体外実験を行い、長期間にわたる塩化トロスピウムのゼロ次放出を示した。各デバイスに平均約77mgの塩化トロスピウムを装填した状態で、シリコーンチューブのデバイス筺体を使用した。シリコーンチューブ内径は1.5mmであった。グループ1(N=3)については、シリコーンチューブ壁は0.2mm厚であり、グループ2(N=3)については、シリコーンチューブ壁は0.8mmであった。各デバイスが、チューブの1つの端部に位置する放出用オリフィスを有する状態で、装填されたシリコーンチューブの端部を封鎖した。全デバイスのオリフィスの直径は、0.28mmであった。塩化トロスピウムは錠剤の形態であり、該錠剤の長さはおよそ3.8cmであり、該錠剤は、90%の塩化トロスピウム(TrosCl)、5%のPVP、及び5%のPEG8kから成る製剤を有した。
40mLのpH4.5の水性150mMアセテート緩衝剤である放出媒体内に、各薬物装填デバイスを設置した。経時的に、シリコーンチューブによって放出媒体を吸収し、可溶化薬物がオリフィスを通じて放出されるように錠剤を溶解した。放出媒体を定期的に試料採取し、放出媒体内のトロスピウムの量を測定した。50日後に研究を停止したが、デバイスは、許されればより長期間にわたって薬物を放出し続けたであろう。
結果を以下の表3に示す。より厚い壁(グループ2)のデバイスは、より薄い壁(グループ1)よりも遅い放出をもたらしたが、両方のデバイスが、少なくとも50日間にわたって、治療有効量の塩化トロスピウムのゼロ次の継続的放出を提供した。
本明細書において引用される出版物及び引用される資料は、参照により具体的に組み込まれる。本明細書で説明される方法及びデバイスの修正及び変形は、前述の詳細な説明から当業者には明らかになるであろう。かかる修正及び変形は、添付の特許請求の範囲内に入ることが意図される。

Claims (21)

  1. 膀胱組織内でトロスピウムの継続的な治療濃度を生じさせるために十分な、膀胱内の尿中トロスピウムの持続的な濃度を達成するために、患者の膀胱内に前記トロスピウムを局所的に投与することによる過活動膀胱の治療に使用するための、トロスピウムを含む薬剤であって、
    前記患者の膀胱内への前記局所的投与が、1日から180日の治療期間にわたって、トロスピウム0.075mg/日〜約150mg/日の平均量においてであり、
    前記膀胱内の尿中トロスピウムの持続的な濃度は、前記治療期間にわたって、継続的に0.05μg/ml〜100μg/mlである、薬剤。
  2. 前記患者の膀胱内への前記局所的投与が、トロスピウム0.15mg/日〜15mg/日の平均量においてである、請求項1に記載の薬剤。
  3. 前記治療期間が1日〜90日である、請求項1又は2に記載の薬剤。
  4. 前記治療期間が1日〜60日である、請求項1又は2に記載の薬剤。
  5. 前記患者の膀胱内への前記局所的投与が継続的である、請求項1に記載の薬剤。
  6. 前記患者の膀胱内への前記局所的投与が間欠的である、請求項1に記載の薬剤。
  7. 前記トロスピウムが、膀胱内の尿中にトロスピウムを放出する膀胱内薬物送達デバイスから膀胱内に送達される、請求項1に記載の薬剤。
  8. 前記膀胱内薬物送達デバイスが、前記治療期間にわたって、膀胱内の尿中にトロスピウムを継続的に放出する、請求項7に記載の薬剤。
  9. 前記膀胱内薬物送達デバイスが、トロスピウムを収容して制御可能に放出する筺体を備え、かつ前記デバイスを患者の膀胱内に保持するように構成される保持形状と、前記患者の尿道を通る前記デバイスの通過のための配置形状との間で弾性的に変形可能な筺体を備える、請求項7又は8に記載の薬剤。
  10. 前記筺体に収容される前記トロスピウムが非液体形態である、請求項9に記載の薬剤。
  11. 前記非液体形態が、錠剤、顆粒剤、半固体剤、カプセル剤、及びそれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項10に記載の薬剤。
  12. トロスピウムが、膀胱に塗布されるコーティング物質から膀胱内に送達され、前記コーティング物質は、前記治療期間にわたって、膀胱内の尿中にトロスピウムを継続的に放出する、請求項1に記載の薬剤。
  13. 前記コーティング物質が粘膜付着性製剤を含む、請求項12に記載の薬剤。
  14. 前記局所的投与が、膀胱内に配置される尿道カテーテルを通じて、膀胱内に前記トロスピウムの液体形態をポンピングすることを含む、請求項1に記載の薬剤。
  15. 前記トロスピウムが、塩化トロスピウム又はトロスピウムの別の薬学的に許容される塩の形態である、請求項1に記載の薬剤。
  16. 請求項1から15のいずれか1項に記載のトロスピウムの投与量及び尿中トロスピウム濃度を達成する薬物送達デバイス。
  17. 膀胱内挿入のために構成される筺体と、
    トロスピウム又はトロスピウムの薬学的に許容される塩を含む投薬形態と、を備える、医療デバイスであって、
    前記筺体が、前記投薬形態を保持し、少なくとも1日の治療期間にわたって、膀胱内の尿中トロスピウムの持続的な0.05μg/ml〜100μg/mlの濃度を生じさせるために十分な量の前記トロスピウムを過活動膀胱の治療のために膀胱内に放出するように構成される、医療デバイス。
  18. 1日から180日の治療期間にわたって、0.075mg/日〜約150mg/日の平均量のトロスピウムを放出するように構成される、請求項17に記載のデバイス。
  19. 0.15mg/日〜15mg/日の平均量のトロスピウムを放出するように構成される、請求項18に記載のデバイス。
  20. 前記治療期間が1日〜90日である、請求項18又は19に記載のデバイス。
  21. 前記治療期間が1日〜60日である、請求項19又は20に記載のデバイス。
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