JP6599344B2 - 輝度レベルを変更して視機能及び機能的視覚を検査する装置及び方法 - Google Patents

輝度レベルを変更して視機能及び機能的視覚を検査する装置及び方法 Download PDF

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Description

[関連出願の相互参照]
本出願は、米国特許仮出願第61/895,855号(出願日:2013年10月25日)に基づく優先権を主張するものであり、この米国特許仮出願の開示は、参照により全体として本明細書に組み込まれる。
本開示は、輝度(明るさ)レベルの変化における視機能及び機能的視覚を検査する装置及び方法に関する。
本開示の一側面は、輝度レベルを変更して視機能及び/又は機能的視覚の検査を行うように構成された装置に関する。装置は、試験の実行を提供するように構成された複数のコースを備える。複数のコースのうちの所定の一つは、開始点、少なくとも一つの曲がり角、少なくとも一つの障害物及び終点を備えるレイアウトを備える。前記検査の実行は、複数のコースから第1のコースを被験者に対して選択する段階と、推定低光感受性カットオフに基づいて第1の輝度レベルで前記第1のコースを照らす段階であって、前記推定低光感受性カットオフは、当該推定低光感受性カットオフの測定時に、前記被験者が前記複数のコースのうちの準備コースを進むことに成功した最低光感受性レベルである、前記照らす段階と、被験者に前記検査の一回目の歩行を実行するように指示する段階であって、前記検査は前記第1のコースの前記レイアウトを、前記少なくとも一つの曲がり角を曲がって前記少なくとも一つの障害物を回避して前記開始点から前記終点まで進むことを含む、前記指示する段階と、前記第1のコースを完歩するのにかかった時間を表すスピード及び障害物の回避を表す正確性の一方又は両方に基づいて、前記第1のコースをうまく完歩したかの判定を行う段階と、を備える。
本開示の上記及び上記以外の目的、特徴、及び性質、並びに、関連する構成要素の動作方法及び機能、そして製造における各部分の組み合わせと経済性については、添付図面を参照しつつ以下の詳細な説明と添付の特許請求の範囲を検討することによってさらに明らかになる。これらはいずれも本明細書の一部を構成する。本明細書において、同様の参照符号は種々の図における対応部分を表している。添付図面は例示及び説明のためのものであり、本発明の発明特定事項の定義として用いることは意図されていない。本明細書及び特許請求の範囲における用法によれば、単数形の「a」、「an」及び「the」には複数のものへの言及が含まれる。ただし、文脈によって別に解すべきことが明白な場合はこの限りでない。
一の又は複数の実施形態に係る、輝度レベルを変更して視機能及び/又は機能的視覚の検査を実行するように構成された装置を示す。
様々な実施形態に係るコースのレイアウト例を示す。 様々な実施形態に係るコースのレイアウト例を示す。 様々な実施形態に係るコースのレイアウト例を示す。 様々な実施形態に係るコースのレイアウト例を示す。 様々な実施形態に係るコースのレイアウト例を示す。 様々な実施形態に係るコースのレイアウト例を示す。 様々な実施形態に係るコースのレイアウト例を示す。 様々な実施形態に係るコースのレイアウト例を示す。 様々な実施形態に係るコースのレイアウト例を示す。 様々な実施形態に係るコースのレイアウト例を示す。 様々な実施形態に係るコースのレイアウト例を示す。 様々な実施形態に係るコースのレイアウト例を示す。
一の又は複数の実施形態に係る、輝度レベルを変更して視機能及び/又は機能的視覚の検査を実行する方法を示す。
正常視の被験者について、モビリティの検査の妥当性確認試験で得られたデータを、合格/不合格のステータスで、時間軸対正確性のスコアの軸で表した図。 視覚障害を有する被験者について、モビリティの検査の妥当性確認試験で得られたデータを、合格/不合格のステータスで、時間軸対正確性のスコアの軸で表した図。
モビリティの検査の妥当性確認試験で得られたデータを、合格/不合格の照明ステータス及び臨床診断サブセットによって、時間軸対正確性のスコアの軸で表した図。
正常視の被験者について、モビリティの検査の妥当性確認試験で得られたデータを、個別の被験者毎に、視力対正確性のスコアの軸で表した図。 視覚障害を有する被験者について、モビリティの検査の妥当性確認試験で得られたデータを、個別の被験者毎に、視力対正確性のスコアの軸で表した図。
正常視の被験者について、モビリティの検査の妥当性確認試験で得られたデータを、個別の被験者毎に、視力対時間の軸で表した図。 視覚障害を有する被験者について、モビリティの検査の妥当性確認試験で得られたデータを、個別の被験者毎に、視力対時間の軸で表した図。
正常視の被験者について、モビリティの検査の妥当性確認試験で得られたデータを、個別の被験者毎に、ゴールドマン視野(総計の角度)対正確性のスコアの軸で表した図。 視覚障害を有する被験者について、モビリティの検査の妥当性確認試験で得られたデータを、個別の被験者毎に、ゴールドマン視野(総計の角度)対正確性のスコアの軸で表した図。
正常視の被験者について、モビリティの検査の妥当性確認試験で得られたデータを、個別の被験者毎に、ゴールドマン視野(総計の角度)対時間の軸で表した図。 視覚障害を有する被験者について、モビリティの検査の妥当性確認試験で得られたデータを、個別の被験者毎に、ゴールドマン視野(総計の角度)対時間の軸で表した図。
正常視の被験者について、モビリティの検査の妥当性確認試験で得られたデータを、個別の被験者毎に、ハンフリー視野(中心窩感受性)対正確性のスコアの軸で表した図。 視覚障害を有する被験者について、モビリティの検査の妥当性確認試験で得られたデータを、個別の被験者毎に、ハンフリー視野(中心窩感受性)対正確性のスコアの軸で表した図。
正常視の被験者について、モビリティの検査の妥当性確認試験で得られたデータを、個別の被験者毎に、ハンフリー視野(中心窩光感受性)対時間の軸で表した図。 視覚障害を有する被験者について、モビリティの検査の妥当性確認試験で得られたデータを、個別の被験者毎に、ハンフリー視野(中心窩光感受性)対時間の軸で表した図。
正常視の被験者について、モビリティの検査の妥当性確認試験で得られたデータを、両親/保護者の評価に基づいて、視機能アンケートの平均対正確性のスコアの軸で表した図。 視覚障害を有する被験者について、モビリティの検査の妥当性確認試験で得られたデータを、両親/保護者の評価に基づいて、視機能アンケートの平均対正確性のスコアの軸で表した図。
正常視の被験者について、モビリティの検査の妥当性確認試験で得られたデータを、両親/保護者の評価に基づいて、視機能アンケートの平均対正確性のスコアの軸で表した図。 視覚障害を有する被験者について、モビリティの検査の妥当性確認試験で得られたデータを、両親/保護者の評価に基づいて、視機能アンケートの平均対正確性のスコアの軸で表した図。
軽度の視覚障害者の治療を計画するのにあたって、視力変化の評価を行う場合があり、視機能、機能的視覚及び/又は患者が報告する転帰の評価を行う。
視機能とは、どのように目が機能しているかということであり、機能的視覚の推定を提供するとも言える。視機能とは、視力、視野、コントラスト感度、色覚及び暗順応を含み得る。視機能を検査するために、片目ずつ測定を行う。視機能を評価するための検査の非制限的な例としては、例えば、閃光刺激に対する網膜応答(電気的反応)を測定する網膜電図、高い視路に対する網膜活動の伝達を測定する瞳孔測定が挙げられる。
機能的視覚とは、視覚に関する活動において人がどのように機能するか又はどのように行動するかを表す。視覚に関する活動とは、読み、オリエンテーション(定位)、モビリティ(移動)及びナビゲーション、並びに、ビジュアルコミュニケーション及び視覚的な職務上の能力が含まれる。したがって、機能的視覚とは、視機能の行動的結果である。機能的視覚の変化(例えば、視力改善、視力矯正、リハビリテーション等)は、視覚を必要とする管理されたタスクを被験者が実行できるかによって確かめることができる。タスクの実行能力は、タイミング及び失敗率に基づいて点数化されて記録される。患者が報告する転帰は日々の活動における変化の目安であり、例えば、視覚を必要とする日々繰り返されるタスクの実行が反映される。
本明細書に開示する実施例は、輝度を変化させて測定する機能的視覚の検査を提供する。検査は、被験者が運動感覚によるインプットよりも視覚に頼って障害物を回避しながら、目印が付与されたコースをしっかり進むことができる能力を評価するように設計されてもよい。別途、帰結の測定により、機能的視覚、及び、視覚に関するタスクを実行する被験者の能力の全体像を評価してもよい。
検査では、被験者が視覚的な指示(例えば、障害物や、矢印又は標識のような経路の方向を示す印)に気付いて、正しくコースを進むことができるか及び障害物のあるコースでは当該障害物を回避できるかについて評価を行ってもよい。被験者は、ランダムな順番で片目ずつ検査を実行し、その後に両目で検査を実行してもよい。このように、本発明は、片目又は両目のいずれの機能的視覚の評価にも適用可能である。
輝度(明るさ)を変化させることができ、検査に使用する輝度レベルを変更する(例えば、輝度を下げる)ことができる。輝度レベルを被験者の視力に合わせて調整してもよいが、最近接の標準輝度レベルに丸められる。ある実施形態では、一の被験者が歩く(又は「走る」)検査の実行を終え次の被験者が歩く検査を開始するまでの間に、数多くの所定のコースレイアウトのうちの一つへとコースレイアウトを変更してもよい。例えば、被験者の訪問前にコースの順番をランダムに決定することにより、被験者が記憶して学習することで検査の結果が良くなるといったことが起こる可能性を低減できる。
ある実施形態では、数多くのコースのレイアウトのそれぞれが、同じ数の矢印、曲がり角及び障害物を含むようにしてもよい。コースを被験者が歩くところを、低い輝度レベルでも明瞭な画像を録画できるような高解像度カメラを使用して記録してもよい。訓練を受け、個人が特定されないようにした評価者が、録画を見て点数を付けてもよい。被験者が検査で1回歩行する毎に、当該被験者の合否を、スピード及び/又は正確性を使用して判定してもよい。コースを完走(完歩)した時間(すなわち、スピード)は、走ることを被験者に指示して開始した時からコースを完走した時までの経過時間と等しくてもよい。正確性は、衝突した(例えば、被験者の体が物体と強く接触したこと)に基づいて数値化してもよい。また、被験者がコースから外れた回数に基づいて正確性を数値化してもよい。所定のコースの径路の境界の外側に被験者の両足が出てしまった場合に、被験者がコースから外れたとしてもよい。
様々な実施形態において、所与の被験者は正常な視力を有してもよい。別の実施形態では、被験者は、片目又は両目の視覚障害又は視覚異常を有する又は疑いを有してもよい。
更なる別の実施形態では、被験者は、眼の治療又は手術、遺伝子治療及び/又はその他の眼の処置のうちの一つ又は複数を受ける候補者であってもよい。眼の治療、手術、遺伝子治療及び/又はその他の眼の処置は、レーバー先天性黒内障(LCA)、先天性脈絡膜欠如、網膜色素変性症、シュタルガルト病、色覚異常、先天性定常夜盲、アッシャー症候群、バルデー・ビードル症候群、緑内障、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、鎌状赤血球症、眼白子症及び/又はその他の疾患の治療のためであってもよい。
治療を受ける前の被験者に対して検査を行ってもよい。ある実施形態では、被験者は、眼の治療又は手術、遺伝子治療及び/又はその他の目の処置のうちの一つ又は複数をすでに受けた後であってもよい。被験者が眼の治療又は手術、遺伝子治療及び/又はその他の目の処置のうちの一つ又は複数を受けた後に、検査を実行してもよい。眼の治療又は手術、遺伝子治療及び/又はその他の眼の処置のうちの一つ又は複数に関連した改善又は悪化を測定するべく、回復期にわたって検査を繰り返し行ってもよい。
検査結果のベースライン時の検査結果からの変化によって、眼の治療又は処置の臨床的有効性を測定することができる。視覚に基づくオリエンテーション及びモビリティのスキルが向上すれば、被験者個人の安全性及び独立性を向上させることができ、また、以前よりも短時間で及び/又は低い輝度レベルでも定位できる及び正しく進むことができる能力を得ることにより、日々の生活における視覚に依存する活動を向上させることにつながる。この検査に使用される輝度レベルは、日常のシチュエーションにおいて定期的に遭遇するようなレベルであり、例えば、オフィスビルの中を歩いている時の明るさ、夕暮れ時に道路を渡る時の明るさ、又は、薄暗いレストランの中で対象物の位置を把握する時の明るさ等が挙げられる。視覚障害を克服しようとする患者にとって、機能的視覚のいかなる程度の回復であっても、生活の質に大きな影響がある。
図1は、一の又は複数の実施形態に係る、変化する輝度レベルにおける視機能及び/又は機能的視覚の検査を実行するように構成された装置100を示す。装置100は、一つの又は複数のコース102を備えてもよい。所与のコース102は、開始点106、少なくとも一つの曲がり角108、少なくとも一つの障害物110、終点112及び/又はその他の構成要素を有するレイアウト104を備えてもよい。ある実施形態では、複数のコース102のそれぞれが、異なるレイアウト104を有してもよい。ある実施形態では、装置100は、少なくとも一つの光源114、少なくとも一つのカメラ116及び/又はその他の構成要素を備えてもよい。
所与のコース102の開始点106は、被験者が当該所与のコース102の歩行を開始する位置であってもよい。開始点106は、スタートライン、ゲート、ドア、及び/又は、被験者がコース102の進行を開始するその他の点若しくは領域のうちの一つ又は複数を含み得る。
曲がり角108は、被験者がコース102を進む間に当該被験者が曲がるべきコース102内の場所であってもよい。ある実施形態では、曲がり角108を方向を示す矢印で示すようにしてもよい。所与のコース102は、任意の数の曲がり角108を有してもよい。例えば、コース102は、1個から5個の間の個数の曲がり角、5個から10個の曲がり角、10個から15個の曲がり角、又は、15個以上の曲がり角を有してもよい。ある実施形態では、異なるコース102に対するレイアウト104のそれぞれは、同じ数の曲がり角108を有してもよい。曲がり角108の角度は、約1°〜約360°までの任意の角度であってもよく、例えば、約25°、30°、45°、75°、90°、180°、270°、360°又はこれらの間の値若しくは分数の値であってもよい。曲がり角108としては、滑らかで漸進的な曲がり角、又は、急な曲がり角を含んでもよい。また、曲がり角108は、その他の構成と組み合わせられてもよく、以下に限定されないが、例えば、緩やかな上り坂、緩やかな下り坂、少なくとも一つの障害物110、でこぼこ若しくは滑らかといった表面のテクスチャの変化、及び/又は、反対方向の別の曲がり角108にすぐに入る一つ若しくは複数の方向転換と組み合わせられてもよい。
障害物110は、コース102内で当該コース102を進む間に、回避、迂回、横断すべき及び/又は近づくべきでない物であってもよい。様々な実施形態において、障害物110の例としては、所与のコース102の道に隣接して配置された物体、隆起したタイル、障害物であることを示す特定の色のタイル、段差の縁、例えば、滑らかな表面からザラザラした表面及び/又は硬い表面から柔らかい表面といったような表面のテクスチャの変化、が挙げられる。障害物110はまた、様々な角度/勾配を有する上り坂、下り坂、起伏を含んでもよい。上り坂及び/又は下り坂は、所与のコース102の道の軸方向に沿って配置されてもよいし、所与のコース102の道の軸方向に対して角度を付けて配置されてもよい。例えば、道の右側又は左側が、当該道の左側又は右側よりも高く又は低くなっていてもよく、当該道を移動する人が、自分が道の右側又は左側を移動していることを認識できるようにしてもよい。障害物は、水又は滑りやすい物質を表すような反射面を有してもよい。
所与のコース102は、2つ以上の異なる障害物110を有してもよい。これら障害物110は、異なるサイズ、形状、種類及び/又はその他の態様を有してもよい。所与のコース102は、任意の数の障害物110を有してもよい。例えば、コース102は、1個から5個の間の個数の障害物、5個から10個の障害物、10個から15個の障害物、又は、15個以上の障害物を有してもよい。ある実施形態では、異なるコース102に対するレイアウト104のそれぞれは、同じ数の障害物110を有してもよい。
様々な実施形態において、所与のコース102の道は、様々な長さ及び幅を有し得る。例えば、所与のコース102を完走(完歩)するのに通るべき当該所与のコース102の道は、10フィート(約3.05メートル)から20フィート(約6.1メートル)の間、20フィート(約6.1メートル)から50フィート(15.24メートル)の間、50フィート(15.24メートル)から100フィート(約30.48メートル)の間、100フィート(約30.48メートル)以上、及び/又はその他の長さを有してもよい。所与のコース102の道は、3フィート(約0.91メートル)以下の幅、又は、3フィート(約0.91メートル)以上の幅を有してもよい。道は、上り坂、下り坂、又は、様々な角度若しくは勾配(例えば、約1°から30°)を有する上り坂及び/若しくは下り坂の組み合わせ、又は、一連の連続した上り坂及び下り坂を伴う起伏を含んでもよい。道は、滑らかな表面テクスチャ、荒い表面テクスチャ、又は、滑らか若しくは荒い表面テクスチャの組み合わせを有してもよい。道は、固い表面又は柔らかい表面を有してもよいし、硬い表面若しくは柔らかい表面の組み合わせを有してもよい。道は、水又は滑りやすい物質を表すような反射面を有してもよい。
所与のコース102の終点112は、被験者が当該所与のコース102を走ることを終了する位置であってもよい。終点112の例としては、ゴールライン、ゲート、ドア、及び/又は、被験者がコース102の進行を終了するその他の点若しくは領域のうちの一つ又は複数を含み得る。
コース102はそれぞれ、複数のタイル又は複数の四角で構成されるグリッドを有してもよい。複数のタイル又は四角のそれぞれは、何も記載されていないものであってもよいし、矢印又は障害物のような方向を示す印が記載されてもよい。図2〜図13には、様々な実施形態に係るコースのレイアウト例が示されている。図2〜図13に示すレイアウト104の実施形態はそれぞれ、開始点106、少なくとも一つの曲がり角108、少なくとも一つの障害物110、終点112及び/又はその他の構成要素を有する。また、図2〜図13のそれぞれにおいて、少なくとも一つのカメラ116が描かれている。
ある実施形態によれば、所与のレイアウト104は、1フィート(30.48センチ)の幅の境界線を有する5フィート(約1.52メートル)×10フィート(約3.05メートル)の大きさであってもよく、この場合、全長は7フィート×12フィートとなる。レイアウト104は、黒色の矢印及び/又はその他のグラフィックと共に厚手の白い布地に印刷されてもよい。レイアウト104は、白及び/又はその他の色の背景色を有してもよい。また、方向を示す矢印は、オフィスの照明条件における視力が20/200の被験者に対するスネレン視標におけるレタリングに準拠した大きさに標準化されてもよい。大人及び年齢の高い子どもに対して使用される方向を示す矢印は、スネレン視標20/200の視力を有する被験者が2メートルの距離から特定できるような大きさを有してもよい。低年齢の子どもに対してはAllenカードの絵(例えば、手の絵)を使用してもよく、スネレン視標20/200の視力を有する被験者が1メートルから1.5メートルの距離から特定できるような大きさを有してもよい。ベースライン訪問日に行われた検査で使用されたものと同じ種類のコース102(すなわち、黒色の矢印又はAllenカードの絵)を使用して、被験者のフォローアップ検査を行ってもよい。レイアウト104のある実施形態では、黒い線によって「タイル」が形成されてもよい。タイルはそれぞれ、曲がった矢印、真っ直ぐな矢印、障害物を有してもよく、また、穴を表す黒いタイル、草地を表す緑のタイル、隆起したタイル、上を歩いて越える障害物、発泡スチロール(又はその他の柔らかい材料)製の物体、止まれの標識、ゴミ箱、踵、膝若しくは腰の高さの物体、及び/又はその他のグラフィック若しくは物体を含んでもよい。
図1を再び参照して、屋内コース102では、約1ルクス(lux)から少なくとも400ルクスを提供できるよう構成された均一な照明(例えば、光源114)を備えてもよい。光源114は、複数の輝度レベルを提供可能なように構成され得る。提供される輝度レベルは、複数の標準化された輝度レベルのうちの最も近いものへと丸められる。複数の標準化された輝度レベルは、1ルクス、4ルクス、10ルクス、50ルクス、125ルクス、250ルクス、400ルクス、及び/又は、その他の輝度レベルのうちの一つ又は複数を含み得る。提供される輝度レベルは、推定された低い光感受性カットオフ(以下に詳細に説明する)を下回る場合もあるし、上回る場合もある。
輝度レベルを、露出計(図示せず)を使用して測定してもよい。ある実施形態では、全ての検査会場おいて、同一モデルの露出計が使用される。露出計は、例えば、最大解像度が0.1ルクスであり、測定誤差が5%以下(すなわち、測定値の1ルクスは、0.95〜1.05ルクスの幅を有する)である。通常、露出計は安定して動作するが、正しく機能していることを確かにするべく製造者による較正を一年に一度行ってもよい。照明の測定を、コース102の各曲がり角及び中央で行ってもよい。被験者が地面に描かれた矢印をたどることから、測定は地面の高さで行われる。ある実施形態では、輝度レベルの測定値は、コース102の様々なエリアにおいて同様であることが望ましい(例えば、特定の輝度レベルの20%以内のルクス)。
カメラ116は、被験者がコースを進む間に、レイアウト102の静止画及び/又は動画及び/又は音声の記録を行えるように構成され得る。ある実施形態では、カメラ116は、2つのデジタル一眼レフ(dSLR)カメラを含む。これら2つのデジタル一眼レフカメラは共に、光量が少なくてもHD動画を記録可能であり、コース102の両端(スタートとゴール)を可視化することができる。また、これらデジタル一眼レフカメラは、被験者及びコース102の動画を記録するのに最適なホワイトバランス及びISO設定を自動で設定できてもよい。カメラ116の視野を、コース102全体を含むように設定してもよい。ある実施形態では、カメラ116が記録する動画は、音声を含んでもよい。ある実施形態では、終点112から最も遠い位置から撮影された動画を、採点/分析に使用してもよい。第1の動画の品質に問題があった場合には、別の位置から撮影された動画をバックアップ画像として使用してもよい。
検査の前及び/又は検査の間に、一つの又は複数のカットオフを確立してもよい。カットオフとしては、推定低光感受性カットオフ(estimated lower light sensitivity cutoff)、弱感受性カットオフ(sub−sensitivity cutoff)、過感受性カットオフ(supra−sensitivity cutoff)、及び/又は、その他のカットオフのうちの一つ又は複数が含まれ得る。推定低光感受性カットオフとは、被験者が無理なくコース102を進むことができる最低限の光感受性を意味する。弱感受性カットオフとは、推定低光感受性カットオフの下の輝度レベル(すなわち、低光感受性のカットオフよりも薄暗い)を意味する。過感受性カットオフとは、推定低光感受性カットオフを超える輝度レベル(すなわち、低光感受性のカットオフよりも明るい)を意味する。
ある実施形態において、被験者はサンプルコース102を歩く練習(指導付き)を何回か行ってもよく、最初はアイパッチなしで(ただし、適用可能な場合には被験者自身の処方された正しいレンズを着用して)練習を行い、次に片目だけにアイパッチをしてオフィスの照明条件(250ルクス、セクション15.0、図1も参照)で練習を行う。サンプルコース102は、典型的なコースの性質に使用者を慣れさせるための予行演習場であってよく、実際の測定を行わなくてもよい。または、サンプルコース102において、以後のコース102を選定する基準として使用される測定を行ってもよい。また、被験者は、薄暗い光の下で練習の検査を一回又は複数回受けてもよい。同じサンプルコース102を、全ての被験者に使用してもよい。サンプルコース102は、実際の検査では使用されない。実際の検査での歩行は記録される。録画された動画は、被験者のソースドキュメントに保存されて、検査の評価を行う個々の評価者に提出されなくてもよい。
最初の練習時に、検査を完了するための基本的な説明及び案内を被験者に対して行ってもよい。被験者は、できるだけ全ての障害物を回避して、コースから外れることがないように努力するように指示される。小さな子供の場合、検査を駈け足で行ってエラーが発生する可能性が高くなるので、小さな子供の被験者には時間を掛けて正確に行うことを心がけるように指導してもよい。検査の管理者は被験者に、足元にある進む方向を示す矢印を見るだけではなく、地面に設置された又は目の高さまでに設置された障害物を回避するべく目で前後も見るように指示してもよい。小さな子供の場合(例えば、3〜6歳)、黒色の矢印を、同じ色の子供の年齢に適したアイコン(例えば、手、人さし指の絵等)で置き換えてもよい。被験者は、対象物を手や足を使って感じるのではなく、視覚によってコース102を進まなければならない。被験者は、検査中に任意の補助(安全杖、盲導犬、言葉による誘導及び/又はその他の援助)を使用してはならないが、コース102を進む間に物体を言葉で特定することは自由である。被験者は、時には、片目にアイパッチを装着する場合がある。
検査の管理者は、被験者が物体につまづきそうになった時又は怪我をしそうになった時には、当該被験者を止めてもよい。検査の管理者は、検査の進行中に被験者に全く指示を与えなくてもよい。被験者が進むべき方向を尋ねた場合には、検査の管理者は被験者が思う方向に進むように言ってもよい。被験者がコース102から外れてしまった場合には、検査の管理者は被験者を物理的にコース102へと「引き戻し(re−guide)」てもよい。
検査の管理者が検査の開始前に、被験者が安全に検査を実行するのが不可能(例えば、年齢、認識能力及び/又はその他の制約条件により)であると感じた場合、検査の管理者は当該被験者を検査の対象者から除外するように勧告してもよい。
ベースライン検査は、以下の事項の較正を提供する。1)個々の被験者がコースを進むことが可能な光感受性(典型的には、推定低光感受性カットオフ)、及び、2)個々の被験者がコースを進むことが不可能な照明のレベル(弱感受性カットオフ)。暗順応の前に、被験者の片方の眼をアイパッチで隠して、薄暗い部屋の中の実際のコース102を当該被験者に見せてもよい。暗順応とは、指定された時間内に被験者の視野から光が取り除かれる過程又は低減する過程を意味する。これは、暗室又は薄暗い部屋に被験者を座らせて、及び/又は、当該被験者の両方の眼をアイパッチで隠すことにより行われてもよい。検査の管理者は、被験者がかろうじて検査を実行できるであろうと被験者自身が思う明るさに照明を点灯してもよい。この照明のレベルは、複数の標準化された輝度レベルのうちの一つへと丸められる。この照明のレベルを、被験者の所定の眼の推定低光感受性カットオフとしてもよい。同様のプロセスを、もう片方の眼についても繰り返す。当該プロセスの間に、被験者は実際のコース102を歩き回ることを許可されてもよい。上記した推定低光感受性カットオフにおいて検査を実行できない場合には、当該低光感受性カットオフを超える一の輝度レベル(過感受性)を使用してもよい。検査前に、被験者が推定低光感受性カットオフを実際よりも高く推定してしまい、弱感受性カットオフでもコース102を通過できてしまった場合には、当該弱感受性カットオフを推定低光感受性カットオフと特定して、被験者がコース102を進むことができなくなるより低い特定の輝度レベルまで検査を進めてもよい。そして、被験者が進むことができなくなった輝度レベルを当該被験者の弱感受性カットオフとして記録してもよい。
前回の検査時の被験者のパフォーマンスの評価に基づいて、検査の管理者がフォローアップ訪問時の検査の輝度レベルを決定してもよい。当該輝度レベルの決定は、検査の採点を行う個々の評価者からのフィードバックを必要としなくてもよい。フォローアップ訪問の際には、検査管理者は、被験者がコース102を通過可能な輝度レベルと、当該被験者がコース102を通過できない輝度レベルとを特定することを試みてもよい。これにより、検査管理者は、被験者の症状の改善及び悪化を把握することができる。被験者が所定の輝度レベルにおいて正確にコースを進むことができていると思われる場合には、次回に検査を行う時には、1)同じ輝度レベル、及び/又は、2)前記所定の輝度レベルよりも一段階だけ低い輝度レベル、で検査を行ってもよい。被験者が所定の輝度レベルにおいて正確にコースを進むことが難しいと思われる場合には、次回のフォローアップ訪問時の検査では、輝度レベルを維持する又は上げて検査を行ってもよい。例えば、ベースラインの時点で125ルクスではコースを進むことができなかった被験者が、フォローアップ訪問時の初回の検査において125ルクスでコースを進むことに成功した場合には、次回の検査時には一段階低い輝度レベル(50ルクス及び125ルクス)で検査を行ってもよい。そして、被験者が前記次回の検査時に50ルクスでコースを進むことに成功した場合には、更に次回の検査時には更に低い特定の輝度レベル(10ルクス及び50ルクス)で検査を行う。当該被験者が当該輝度レベルではコースを進むのが難しい場合には、再び50ルクス及び125ルクスで検査を行ってもよい。反対に、被験者がフォローアップ訪問時の初回の検査において125ルクスでコースを進むことに成功したが、次回の検査時には成功しなかった場合には、検査の管理者は、当該被験者が検査を合格できる輝度レベルを特定するべく、より高い輝度レベル(250ルクス及び/又は400ルクス)で被験者の検査を行ってもよい。
ある実施形態では、所定のレイアウト104を、障害物の数、曲がり角の数、矢印の大きさ、障害物の種類、及び/又は、その他の特徴及び構成要素について標準化してもよい。ある実施形態では、(サンプルコース102に加えて)全部で12個の異なる形態を使用してもよい。被験者がたどるべき径路は、規格化された背景(例えば、白色)とは対照的な色が塗られた(例えば、黒色)の矢印によって示されてもよい。レイアウト104は、検査の実行前にその都度変更されてもよい。レイアウト104の順番は、被験者が検査に訪れる前にその都度、ランダム化されてもよい。検査は、1ルクスから400ルクスの照度で均一に照明可能であり、照度を「調光スイッチ(dimmer switch)」で制御可能な部屋で行われてもよい。検査は、予め決定された被験者の輝度レベルで開始されてもよい。非制限的な例として、昼間にコース102で個人が典型的に体験する輝度レベルとしては、歯科的/外科的処置、写真撮影及び特定の手作業(例えば、宝石製作又は腕時計の修理)が行われる輝度レベルは400〜450ルクス、多くのオフィス/研究室で作業者が仕事を行うのに使用される輝度レベルは250ルクス、人が集まる場所(例えば、ロビーやターミナル)で使用される照明は125ルクス、階段吹き抜けで使用される輝度は50ルクス、車道を走る車のための典型的な街灯は10ルクス、夜間に照明されていない歩道を歩く個人が体験するのが4〜5ルクス、そして、月の出ていない夏の夜中が1ルクスである。
コース102を実際の検査の配置に設定している間の一定期間に、被験者の暗順応が行われてもよい。暗順応の時間は、10分から60分の間(例えば、20分から40分の間)であってもよく、その他の時間の長さであってもよい。暗順応の間に、同等の照明レベルにおいて別の検査(例えば、質問に言葉で答える等)を被験者に行ってもよい。
暗順応の後に、検査の管理者は、最初にランダムに選択されたコース102の開始点106へと被験者を案内してもよい。被験者がコースを歩くのを開始するのは、検査の管理者が「開始」又は「スタート」(又は、別の言語の同義の言葉)と言って合図をすることにより開始されてもよい。被験者がコースを歩くのを終了するのは、被験者が終点112に達した時であってよい。ある実施形態では、歩行の終了は、終点112に配置された物体(例えば、ドアノブ)を被験者がタッチしたときであってもよいし、検査の管理者が検査の終了を示した時であってもよい。
被験者が一回目の歩行を終了した時点で、レイアウト104を変更する(被験者は部屋を出る、又は、部屋の中で両目をアイパッチで隠した状態とする)。被験者は、反対の眼をアイパッチで隠した状態で、再びコース102を歩くが、レイアウト104は変更されている。検査を、推定低光感受性カットオフ及び弱感受性カットオフレベルで、(アイパッチを貼り付けることにより)片目だけで実行してもよいし、及び/又は、両目を開けて検査を行ってもよい。治療前に推定された基準となる低光感受性カットオフが、一方の眼と他方の眼との間で大幅に異なる場合には、検査を更に実行してもよい。ある実施形態では、弱感受性カットオフでの検査を最初に実行した後に、推定低光感受性カットオフでの検査を実行し、(ベースライン時に妥当であると判断された場合には)過感受性カットオフレベルで検査を行ってもよい。
被験者がコースから外れ、何歩か(例えば、2、3歩又はそれ以上の歩数)歩いた後でも修正できない場合、又は、被験者が障害物に衝突しそうな場合、又は、怪我をしそうな場合には、検査の管理者は当該被験者をコース102に戻すように案内してもよい。被験者をコースに引き戻す際に、検査の管理者は、動画での採点及び判定を助けるべく、言葉で合図をしてもよい。被験者が進む方向が分からなくなり15秒以上立ち止まってしまった場合には、検査の管理者は方向を選択するように被験者に勧めてもよく、被験者が選択した方向において当該被験者が怪我をするリスクが存在する場合には、検査の管理者は当該被験者を止めるようにする。
ある実施形態によれば、被験者は検査を複数回受けてもよく、例えば、一回の訪問で、2回、3回、4回、5回、6回又はそれ以上の回数、異なる検査を受けてもよい。これら複数回の検査では、2つの輝度レベル(弱感受性カットオフレベル及び推定低光感受性カットオフレベルで連続して行う)で、右目と左目を個々にアイパッチで隠して検査を行った後、両目のパッチを外して再び検査を行う。250ルクスよりも大きな推定低光感受性カットオフレベルを有する被験者に対しては、250ルクス及び400ルクスで(6回の)検査を実行してもよいが、この場合、「過感受性カットオフ輝度」を得ることは難しい可能性がある。被験者が「推定低光感受性カットオフ」で検査を実行できない場合には、2、3回又はそれ以上の回数の検査(ベースライン時の段階)において更なる輝度レベル(過感受性輝度)を使用してもよい。一日で全ての検査を完了することができない場合には、残りの検査を次の日に実行してもよい。検査を2日間にわたって行う場合には、最低光度における検査を最初の日に行ってもよい。ベースライン時の推定低光感受性カットオフが、一方の眼と他方の眼との間で大幅に異なる場合には、6回以上の検査を更に実行してもよい。この場合、全部で最大で12回の検査が行われてもよい。このようなシナリオでは、最低光度での検査から開始して、次に高い光度での検査へと進むように、複数回の検査を2日間に分けて行ってもよい。
ある実施形態では、研究とは無関係であって、(適用可能な場合)参加者の治療グループに対しては隠された、訓練を受けた採点者が、点数付けを行ってもよい。更に別の個人を審査員として訓練してもよい。検査を行う前に、採点者及び審査員を一つのグループとして訓練してもよい。トレーナーは、検査及び採点ルールを説明し、採点方法を示した動画を見せてもよい。また、トレーナーは、一連の訓練動画を、採点者及び審査員に提供してもよい。採点者及び審査員は一緒に、当該動画で評価を行い採点を行ってもよい。その後、採点者及び審査員にトレーナーが会って、採点プロセスを評価し、質問に答えてもよい。そして採点者は第2の動画のセットを一人で評価を行った後、審査員と会って互いの最終的な採点結果を比較してもよい。このように個別に評価を行うプロセス及び採点結果を比較するプロセスを、採点者及び審査員の二人が互いの最終的な採点結果に同意し採点方法に満足するまで繰り返してもよい。トレーナーが、採点者の動画での採点を正確に行う能力が十分であると感じた時に、訓練を終了としてもよい。研究を開始した後で更なる採点者が必要となった場合には、新しい採点者のグループに対して、上記したのと同様な訓練プロセスを適用してもよい。
ある実施形態では、検査の動画のそれぞれには、被験者、訪問番号、日付、アイパッチ及び/又はその他の情報に従って、数字又はアルファベットの題名をランダムに付与してもよい。これら数字又はアルファベットで表された題名は、被験者それぞれの動画の開始部分に埋め込まれてもよい。2人の訓練を受けた採点者が、題名のついた動画を別々に採点してもよい。採点者及び審査員には、被験者のアルファベットで表されたID、日付、訪問番号、検査の輝度レベル、眼がアイパッチで隠されているか否か及び/又はその他の被験者情報を含む一切の被験者情報が提供されなくてもよい。検査のサウンドトラックが利用可能な場合には、動画の採点を行っている時に流してもよい。ビデオデバイスに音声記録装置が設けられていてもよいし、ビデオデバイスとは別個に音声記録装置を備えてもよい。音声記録装置を設けることにより、動画の画像が鮮明でない場合に、有用な更なる情報を提供できる(例えば、ぶつかった時の音や、被験者又は検査管理者のコメント等)。動画のファイルは、Windows(登録商標)のReal Player(登録商標)のソフトウェア、 Apple(登録商標)のQuicktime(登録商標)、及び/又は、その他の動画視聴用ソフトウェア又は機器を使用して視聴可能であってよい。動画は、「フルスクリーン」モードで視聴してもよいし、音声をオンにしてもよい。採点時にオーディオスピーカを利用可能であってもよい。動画中のイベントを明瞭にするべく、輝度及び/又はコントラストを修正してもよい。場合によっては、正確な点数付けを行うべく、動画(又は動画の一部)を複数回視聴して再検討してもよい。
2人の訓練を受けた採点者が動画を視聴し、被験者が衝突した回数及び/又はコース102を進むのにかかった時間を判定してもよい。2人の採点者は、被験者がコースを外れた回数、迂回したタイルの数、及び/又は、被験者が方向修正を受けた回数を記録してもよい。障害物と衝突した回数、及び、その他の失敗(例えば、コースを外れた)の回数を、データ入力時に使用して、スピード及び正確性の両方について減点を行ってもよい。ある実施形態では、正確性の点数は、衝突回数と正確性のペナルティの合計であってもよい。時間の点数は、コース102を完走するのにかかった秒数と、時間のペナルティとの組み合わせによって決定してもよい。また、正確性及びスピードそれぞれに対して「合格」及び「不合格」の判定を行ってもよい。
採点者は、障害物との衝突が発生した毎に当該衝突を記録してもよい。衝突とは、任意の物体と被験者の身体との強い接触である説明できる(例えば、物体を蹴った、物体に直接及び/又は強く踏み込んだ等)。採点者は、被験者がぶつかった障害物全てを衝突として記録してもよい。同じ障害物に複数回ぶつかった場合には、一回の衝突と見なしてもよい。また、被験者が感じるために蹴った障害物の全てを、衝突として記録してもよい。また、被験者が伸ばした手又は腕がぶつかった障害物の全てを、衝突として記録してもよい。ある実施形態では、被験者が障害物を持ち上げた場合(すなわち、被験者がつかむべくどこにあるか見えている)には、衝突とは見なされなくてもよい。被験者の進む道に突き出た障害物を当該被験者が跨ぐ際にぶつかってしまった場合には、衝突と見なされなくてもよい。被験者が矢印で指された径路に沿って進む際に、障害物にかすってしまった場合には(当該障害物が僅かに動いてしまったとしても)、衝突として見なさなくてもよい。
両足が径路から外れてしまった被験者は、「コースを外れた」と見なされてもよい。ある実施形態では、矢印がないタイルの上に両足が乗った場合に、径路を外れたと見なしてもよい。隣のタイルの境界に被験者の足がまたがった場合には、「コースを外れた」とは見なさなくてもよい。採点者は、被験者がコースを外れ始めたインスタンスを全て記録してもよい。両方の足がコースから外れた後に、被験者がコースを歩くことを継続した場合には、これは1回のコースを外れたイベントと見なしてもよい。被験者がコースから外れた時に衝突した場合には、被験者が所定の障害物にすでにぶつかっていない限り、当該衝突をカウントしてもよい。被験者がコース102を戻ってもう一度コースを見ようとした場合であっても、コースを外れたイベントと見なさなくてもよい。しかしながら、障害物にぶつかった場合には、衝突として記録される。物を近くで見ようとして身を乗り出すのは、コースを外れたイベントとは見なされない。被験者がコース102へ無事に戻った場合には、これ以上のペナルティはカウントされない。
被験者がコースから外れ(両足が径路の外側に出た)、径路に戻るのに検査管理者の助けが必要な場合は、「引き戻し」と見なされる。採点時の助けとなるように、検査管理者は被験者を引き戻す時に言葉による合図を提供してもよい。採点者は、被験者が何回引き戻されたかを示してもよい。
被験者がコースの一部分を迂回した又は飛ばして進んだ場合には、ペナルティをカウントしてもよい。例えば、ある実施形態では、被験者がコース102上の矢印が描かれたタイルを迂回した場合、当該被験者についてペナルティをカウントする。採点者は、迂回された(矢印が描かれた)タイルの数を示してもよい。
コース102を完走(完歩)するのにかかった時間は、検査の管理者が被験者に対して検査の歩行を実行するように合図を出した時点から、被験者が終点112に達した時点(又は、検査の管理者が歩行を終了するように指示した時点)までを測定する。採点者は、動画に表示されている時間(例えば、分/秒)を見て、歩行の開始時間及び歩行の終了時間を記録してもよい。被験者がコース102を完歩できなかった場合には、採点者は(被験者又は検査の管理者が示した)開始時間と終了時間を記録してもよい。このような場合、採点者は被験者がコース102を完歩できなかったことを記載してもよい。被験者がコース102を完歩できない場合、任意の時間(例えば、4分、30秒)をデータ入力してもよい。このような時間の割り当ては、いずれの方向に動くこともためらった被験者には有用である。
2人の採点者は、被験者それぞれの動画を見た後で、記入用紙又は質問表に記入を行ってもよい。ある実施形態では、採点者は、採点の目的のために、動画品質を示す記述子を選択してもよい。採点者は、上記の記入用紙又は質問表の指定の箇所全てに、データを入力してもよい。入力されるデータには、被験者がコース102を進むのを開始した及び終了した時間、被験者がコース102を完歩できたか否か、衝突回数、コースを外れた回数、コースに引き戻された回数、迂回したタイルの数、被験者のコメント、被験者が障害物の位置及び/若しくはその他の情報を特定できないことを示す足の動き若しくは手の動きの回数又はその他の身振りの回数、のうちの一つ又は複数が含まれる。採点者は、自身のイニシャル及び検査を採点した日付を記録してもよい。
採点者は互いに定期的に会って、オープンに動画を審査して、採点に関して合意形成ができるようにしてもよい。この過程において採点者が互いに合意できない事項があった場合には、審査員が一緒に動画を再度見て考察することにより、合意形成ができるようにしてもよい。実施形態によっては、審査員の決定を最終的なものとしてもよい。2人の採点者のうちの一方又は両方が、動画の録画品質の問題で当該動画全体にわたって評価を行うことができないと示した場合には、審査員は採点を行えるようにバックアップ動画を提供するようにリクエストしてもよい。この場合、バックアップの録画が、最終的に採点対象の記録となる。
データ入力専門の担当者が、採点時に得られたデータをデータベースに入力してもよい。このデータベースから報告書を作成してもよい。報告書の例としては、症例記録フォーム(CRF)を完成させるための報告書、品質保証の報告書、採点者間の評価のばらつきの報告書、及び/又は、その他の報告書が含まれ得る。データ入力の際に、正確性及びスピードに関してペナルティが付与さてもよい。ある実施形態では、検査に合格するためにより重要な正確性の方にペナルティの重み付けがなされてもよい。被験者がどのくらい速くコース102を完歩するかは当該被験者のパーソナリティが影響することから、この重み付けは意図的なものであってもよい。
正確性に関するペナルティは、数多くの異なる状況から発生する。障害物との衝突1回につき、1ポイントの正確性ペナルティを付けてもよい。コース102を外れた場合には、コースを外れたイベント1回につき、1ポイントの正確性ペナルティを付けてもよい。被験者が検査の管理者によって進む方向の修正を受けた場合には、方向修正のイベント1回につき、1ポイントの正確性ペナルティを付けてもよい。タイルを迂回した被験者には、経路において迂回したタイル1枚につき1ポイントの正確性ペナルティを付けてもよい。タイルを迂回したことによる正確性ペナルティは、コースを外れたことに対するペナルティと同時に与えられてもよいし、同時に与えられなくてもよい。例えば、被験者がコースを外れた後でコース102に戻る前にタイルを何枚か迂回した場合には、コースを外れたことに対して1ポイントのペナルティが付けられ、更に、迂回したタイルの枚数1枚につき1ポイントのペナルティが付けられる。被験者がコースを外れることなくタイルを迂回した場合には、コースを外れたことに対するペナルティは付けられないが、迂回したタイルそれぞれに対して1ポイントのペナルティが付けられる。被験者は、存在する障害物の数よりも多く、正確性ペナルティのポイントを受ける場合がある。ある実施形態では、正確性が完璧な場合のスコアは「0」である。
スピードに関するペナルティは、数多くの異なる状況から発生する。被験者が方向修正を受けた場合には、時間のペナルティ(例えば、30秒)が付与されてもよい。正確性のペナルティに加えて、被験者が迂回したタイル毎に及び/又は被験者が完全にコース102を外れた毎に、15秒のペナルティを与えてもよい。
「正確性スコア」及び「時間スコア」のようなアルゴリズムを使用して、正確性及びスピードに関する点数を計算してもよい。それぞれについて、「合格」又は「不合格」の表示を行ってもよい。ある実施形態では、正確性について合格とするためには、正確性/ペナルティのスコアが≦0.25(少なくとも75%の正確性)であることを条件としてもよい。この点数は、衝突回数、及び、障害物の総数と比較したその他の正確性のペナルティに基づいて決定されてもよい。ある実施形態では、時間について合格とするためには、時間のスコアが3分未満であることを条件としてもよい。この決定には、被験者がコース102を完歩するのにかかった時間及び時間のペナルティを含む。正確性及びスピードの両方で合格となった場合には、最終的なスコアは「合格」としてもよい。正確性及びスピードのいずれかで不合格となった場合には、最終的なスコアは「不合格」としてもよい。
採点者が、3つ以上の障害物に対する衝突について評価を行うことができなかったと記録していた場合には、データ入力者は、正確性について合否を指定できない(「NA」)と示してもよい。この場合、被験者が時間に基づいて不合格となっていない限り、最終的なスコアはNAとしてもよい。例えば、データ入力者がコース102の一部分を見ることができないが、被験者が3分以内に終点112を見つけることができなかったことが明らかである場合には、時間に基づいて被験者は不合格となり、最終的なスコアも不合格となる。
図14は、一の又は複数の実施形態に係る、輝度レベルを変更して視機能及び/又は機能的視覚の検査を実行する方法1400を示す。以下に説明する方法1400の段階は例示に過ぎない。一部の実施形態において、方法1400は、説明されていない一又は複数の更なる段階を備えて実現されてもよく、説明する段階の一又は複数を省略して実現されてもよい。また、図に示され、以下で説明される方法1400の段階の順序は、発明の内容を限定することを意図していない。
段階1402において、複数のコースのうちの第1のコース(例えば、コース102)が一の被験者に対して選択される。複数のコースのうちの所定の一つは、開始点、少なくとも一つの曲がり角、少なくとも一つの障害物及び終点を備えるレイアウトを備える。
段階1404において、当該被験者について、最初の推定低光感受性カットオフを確立する。推定低光感受性カットオフは、推定低光感受性カットオフの測定時に、被験者が複数のコースのうちの準備コース(preliminary course)を進むことに成功した最低光感受性レベルであってもよい。
段階1406において、第1のコースは、推定低光感受性カットオフに基づいて第1の輝度レベルで照明される。コースは、光源114を使用して照明されてもよい。
段階1408において、被験者の眼に30分から40分の間、光が届かないようにすることによって当該被験者の暗順応を行ってもよい。
段階1410において、検査の一回目の歩行を実行するように被験者に指示が与えられる。検査は、第1のコースのレイアウトを、少なくとも一つの曲がり角を曲がって少なくとも一つの障害物を回避して、開始点から終点まで進むことを含む。
段階1412において、動画を撮像するように構成された一つの又は複数のカメラ(例えば、カメラ116)を使用して、検査の一回目の歩行を第1の輝度レベルで録画してもよい。
段階1414において、スピード又は正確性のうちの一方又は両方に基づいて、被験者が第1のコースをうまく完歩することができたか否かについて判定を行ってもよい。スピードとは、第1のコースを完歩するのにかかった時間を意味し得る。正確性とは、障害物を回避できたか、及び/又は、コースを外れなかったか、引き戻しがなかったか、経路の迂回若しくは飛び越しがなかったかを意味し得る。
段階1416において、検査の一回目の歩行を被験者が完了すると、採点が行われてもよい。採点は、衝突回数、コースを外れた回数、検査の管理者によって方向修正された回数、正確性、又は、スピードのうちの一つ又は複数に基づいて行われてもよい。
段階1418において、当該被験者に関連付けられた記録にスコアが入力される。
段階1420において、前記第1のコースを除いた複数のコースのうちのその他のコースを使用して、次回以降の検査が行われてもよい。
本明細書における一の又は複数の実施形態において、視覚障害の被験者と正常視の被験者とについて、モビリティ検査の妥当性確認試験(「MTVS」又は単に「試験」)を行った。試験では、30名の正常視の被験者と、30名の視覚障害の被験者が参加することを目標とした。その時には、62名の被験者が参加し、同意書に署名をした。参加した被験者のうち、データの集計時まで試験に参加していたのは54名(26名の正常視の被験者と28名の視覚障害の被験者)だった。3名の正常視の被験者と3名の視覚障害の被験者は試験を早い段階で辞め、当該3名の視覚障害の被験者のうちの1名は、治療が早期終了となった。報告書に反映された60名の被験者以外の残りの2名については、プロトコルに規定された資格基準を満たさなかったため、スクリーニングにおいて除外された。
試験の一番の目的は、モビリティ検査(「MT」又は単に「検査」)の実施形態例の妥当性について評価を行うことである。正常視の被験者と視覚障害の被験者の両方が、ベースライン時(2回)及び1年後のフォローアップ訪問時に、MTの評価に参加した。二次転帰には、視力、視野(ゴールドマン及びハンフリー)、及び、生活の質(QOL)に関するアンケートが含まれる。
当該試験の目標は、構成概念妥当性、信頼性を有し、内容の妥当性を有し、変化を検出可能なモビリティ検査とすることである。構成概念妥当性に関しては、検査及び採点方法によって、正常視の被験者と視覚障害の被験者とを区別することができる必要がある。視覚障害の被験者の場合、検査によって、成績が良い被験者と成績が悪い被験者とを区別する。信頼性に関しては、検査が、高い観測者間の再現性、高い試験ー再試験間の再現性、及び、高い観測者内の再現性を示す必要がある。内容の妥当性に関しては、検査が、視野(VF)、視力(VA)及び生活の質(QOL)の側面を、検査の構成要素であるスピード、正確性、スコア及び改善スコアを使用して直接的に表している必要がある。変化を検出可能なことに関しては、検査によって、試験が実施されている期間に視機能が変化した被験者のスコアの変化を特定できる必要がある。反対に、試験が実施されている期間に視機能に変化がなかった被験者については、MTスコアが変化しないことが必要である。
試験のための被試験者の複数回の訪問は、次のようなものを含む。(1)被験者及び介助者の同意/承認を得ること及び基準に従った参加可能/除外すべきの選別を行うスクリーニング訪問、(2)モビリティ検査、視野検査、視力検査及びQOLにアンケートをそれぞれ行う2回のベースライン訪問、(3)モビリティ検査、視野検査、視力検査及びQOLにアンケートをそれぞれ行う1年後のフォローアップ訪問。
60名の被験者が試験に参加することに同意し、ベースラインデータを得た。この中には、試験の参加を早期の段階で取り辞めた6人の被験者が含まれている。45名の被験者について、1年後のデータを得ることができた。このうち、25名は正常視の被験者であり、20名が視覚障害の被験者である。そのうち、1名の視覚障害の被験者が1年経過する前に試験の参加を辞めた。
試験により、正確性スコア及び時間のモビリティ検査の構成要素と関係して、視力、ゴールドマン及びハンフリー視野、並びに、QOLアンケートのスコアの二次転帰を得た。当該試験に関連して表されたプロットの全ては、データベースで利用可能な全てのデータが含まれている。データは、一人につき、異なるルクス(照明)レベル及び複数回のベースライン訪問における複数回のモビリティ検査の結果を含んでいる。プロットにおける各データ点は、一回の訪問における被験者一人の一回の測定を表している。データ点として表示されている数字自体は、ベースライン訪問時の被験者の年齢である。ここで提示されているモビリティ検査の結果は、複数の採点者が合意したスコアのみであるが(個々の採点者のスコアは示されていない)、独立した採点センターのQA報告書によれば、採点者間に強い合意が形成されていることが示されている。被験者のスコアの変化は、1年後の訪問時のデータ又は終了時の訪問のデータを使用して計算している。
試験結果によれば、当該モビリティ検査及び採点方法により正常視の被験者と視覚障害の被験者とを区別することができ、モビリティ検査の構成要素(例えば、時間スコア及び正確性のスコア)により正常視の被験者と視覚障害の被験者との間の構成概念妥当性が明確に示されている。視覚障害の被験者の場合には、検査によって成績の良い被験者と悪い被験者とを区別でき、視覚障害者の幅広い障害の程度に対応している。検査の採点結果は、高い観測者間の再現性、高い試験−再試験間の再現性、及び、高い観測者内の再現性を示しており、信頼性が高いことを証明している。検査及び検査の構成要素は、視野、視力及びQOLの側面を表している。視力及び視野に対する効果についての予備データによれば、単調な関係性というよりも、カットオフ効果を有していると思われる。46名の被験者についてモビリティ検査の変化スコアが計算され、具体的には、データ集計前の1年後の訪問を完了した45名の被験者と、治療が早期終了となった1名の被験者について計算を行った。
両目で検査した場合について、スコアの変動1(すなわち、規定された一の照明レベル)は、臨床的に有意であると見なされる。46名の被験者のうち、全ての正常視の被験者を含む41名のスコア変化は0であった。また、46名のうちの5名は、臨床的に有意なスコアのマイナスの変化が−1又は−2であったが、これら5名は遺伝性の網膜変性疾患を有すると思われる又は有することが分かっている視覚障害者であった。また、今日までに分析された被験者の中に、1年にわたって臨床的に有意なスコアのプラスの変化を有した者はいなかった。
R+L+Bの合計の条件(全てアイパッチをしたシナリオ)の場合、スコアの変動3が、臨床的に有意であると見なされる。46名の被験者のうち、全ての正常視の被験者を含む38名のスコア変化は0であった。また、46名のうちの5名は、−1又は−2の僅かなスコアのマイナスの変化があった。また、46名のうち視覚障害者の2名は、−3という臨床的に有意なスコアのマイナスの変化があった。また、今日までに分析された被験者の中に、1年にわたって臨床的に有意なスコアのプラスの変化を有した者はいなかったが、10歳未満の視覚障害を有する1名の被験者が、ベースライン訪問時から1年語の間に、+1という僅かにプラスのスコアの変化があった。
採点がなされた全ての動画について、2人の別の採点者間で採点が合致しているかについて評価を(95%の信頼区間で)行った。評価は、モビリティ検査構成要素(例えば、衝突した障害物の個数及びコースを外れた回数等)についてクラス間修正を行い、完了したコース、正確度及び時間合否、並びに、最終的な合否についてはκ統計量を使用して行い、評価の結果は、合致度をパーセントで表した。更に、前回の四半期の動画のうちの10%をサンプルとして3か月毎にランダムに選択して採点をし直し、また、衝突及び/又はペナルティが観測された動画については2倍の確率で選択されるようにした。選択された動画を新しい動画と混合して採点者に渡したが、採点者には品質保証の評価が行われていること、又は、どの動画が新しいものかについては知らされない。
図15A及び図15Bには、正常視の被験者及び視覚障害を有する被験者について、モビリティの検査の妥当性確認試験で得られたデータが、合格/不合格のステータスで、時間軸対正確性のスコアの軸で表されている。
図16には、モビリティの検査の妥当性確認試験で得られたデータを、合格/不合格の照明ステータス及び臨床診断サブセットによって、時間軸対正確性のスコアの軸で表されている。
この試験では、視力、ゴールドマン及びハンフリー視野、並びに、視機能アンケートによって評価されたQOLを、モビリティ検査の構成要素である時間、正確性、一次合否判定と比較した。正確性がスピードよりも重視されるようにペナルティに重みづけをした。しかしながら、正確性又は時間のスコアで不合格となった場合、最終的なMT歩行のスコアは「不合格」となる。
図15〜図24において、プロット中の観察記録点はそれぞれ、その時点及び照明レベルにおける一被験者の片目を表している。視力の基準は、その時点、照明レベル及びその眼の、ログMAR変換されたスコア(4M、2M及び0.5M)の平均値として計算されている。如何なる視力表をも検知できない4人の視覚障害を有する被験者は除外している。プロット中の観察記録点の数字は、被験者の年齢を表している。また、人のプロットについて、同じ色は、同じ個人からの観察記録点であることを示している。視力及び視野は片目ずつ評価を行ったことから、図17〜図22では、片目それぞれについて対応するモビリティ検査の結果が示されている。これらプロットでは、両目で行ったモビリティ検査については除外されている。図23及び図24には、アイパッチで隠した状態3つ全てについてのモビリティ検査の結果が含まれている。プロットでは、正常視の被験者と、視覚障害を有する被験者とが明確に区別されている。視覚障害を有する被験者の場合、プロットは必ずしも視力と正確性のスコアとの間で線形的な相関関係を示さない。しかしながら、正確性スコアがゼロよりも大きくなるカットオフが存在するように見える。同様な現象が時間に関しても見られる。両方のプロットにおいて、視覚障害を有する被験者に対するカットオフは、およそ、0.5ログMARユニット(又は、スネレン分数視力で20/63)である。
図17A及び図17Bは、正常視の被験者及び視覚障害を有する被験者について、モビリティの検査の妥当性確認試験で得られたデータを、個別の被験者毎に、視力対正確性のスコアの軸で表した図である。
図18A及び図18Bには、正常視の被験者及び視覚障害を有する被験者について、モビリティの検査の妥当性確認試験で得られたデータを、個別の被験者毎に、視力対時間の軸で表されている。
ゴールドマン視野(V4e及びIII4e)の場合、結果の測定は、視野の角度の総計で表され、合計面積が大きいほど、機能的視覚が優れていることを意味する。片目ずつの視野の結果が、右目及び左目のモビリティ検査の採点者が合意したスコアに対してプロットされている。プロットは必ずしも、視野と正確性のスコア又は時間との間の相関関係を示していない。その代わりに、正確性スコアがゼロに近づく(すなわち、検査において失敗がなかった)カットオフが、合計角度が1000°付近に存在するように見える。プロットは、時間と視野との間に負の相関があることを提示している。カットオフの現象は、ハンフリー視野(中心窩光感受性及び黄斑閾値)にも当てはまり、視覚障害を有する被験者のカットオフは30dB付近に存在している。
図19A及び図19Bには、正常視の被験者及び視覚障害を有する被験者について、モビリティの検査の妥当性確認試験で得られたデータが、個別の被験者毎に、ゴールドマン視野(総計の角度)対正確性のスコアの軸で表されている。
図20A及び図20Bには、正常視の被験者及び視覚障害を有する被験者について、モビリティの検査の妥当性確認試験で得られたデータが、個別の被験者毎に、ゴールドマン視野(総計の角度)対時間の軸で表されている。
図21A及び図21Bには、正常視の被験者及び視覚障害を有する被験者について、モビリティの検査の妥当性確認試験で得られたデータが、個別の被験者毎に、ハンフリー視野(中心窩光感受性)対正確性のスコアの軸で表されている。
図22A及び図22Bには、正常視の被験者及び視覚障害を有する被験者について、モビリティの検査の妥当性確認試験で得られたデータが、個別の被験者毎に、ハンフリー視野(中心窩光感受性)対時間の軸で表されている。
QOLを測定する視機能についてのアンケート(VFQ)では、標準化された0から10までのスケールで評点をつける複数の質問がなされる。図23及び図24に示した総括スコアは、利用可能な質問全てのスコアの平均(重みづけをしていない)である。図23及び図24では、片目ずつ及び両目での、同意された正確性スコアが使用されている。視覚障害を有する被験者では、正確性スコアと両親/保護者評価との間に明確な関係性が存在する。
図23A及び図23Bには、正常視の被験者及び視覚障害を有する被験者について、モビリティの検査の妥当性確認試験で得られたデータが、両親/保護者の評価に基づいて、視機能アンケートの平均対正確性のスコアの軸で表されている。
図24A及び図24Bは、正常視の被験者及び視覚障害を有する被験者について、モビリティの検査の妥当性確認試験で得られたデータが、両親/保護者の評価に基づいて、視機能アンケートの平均対正確性のスコアの軸で表されている。
現時点で最も実用的である実装形態と考えられる態様に基づいて、本開示を例示のために詳細に説明したが、このような詳細な説明は例示のみを目的としたものである。本発明の技術は開示された実施形態に限定されるものではなく、むしろ添付された特許請求の範囲の趣旨及び範囲に入る変形や均等な配置も本発明に含められることが意図されている。例えば、本開示においては、あらゆる実施形態の一又は複数の特徴を他の実施形態の一又は複数の特徴と可能な限り結合することができる。

Claims (52)

  1. 異なる輝度レベルで実行される視機能及び/又は機能的視覚の検査方法であって、
    複数のコースから第1のコースを被験者に対して選択する段階であって、前記複数のコ
    ースのうちの所与のコースは、開始点、少なくとも一つの曲がり角、少なくとも一つの障
    害物及び終点を有するレイアウトを含み、前記レイアウトは、前記複数のコースのそれ
    ぞれは複数のタイルで構成されたグリッドを含み、前記複数のタイルの少なくとも一つに
    は何も描かれておらず、前記複数のタイルの少なくとも一つは方向を示す矢印を含み、前
    記複数のタイルの少なくとも一つは前記少なくとも一つの障害物を含む、前記選択する段
    階と、
    推定低光感受性カットオフに基づいて第1の輝度レベルで前記第1のコースを照らす段
    階であって、前記推定低光感受性カットオフは、当該推定低光感受性カットオフの測定時
    に、前記被験者が前記複数のコースのうちの準備コースを進むことに成功した最低光感受
    性レベルである、前記照らす段階と、
    被験者に前記検査の一回目の歩行を実行するように指示する段階であって、前記検査は
    前記第1のコースの前記レイアウトを、前記少なくとも一つの曲がり角を曲がって前記少
    なくとも一つの障害物を回避して前記開始点から前記終点まで進むことを含む、前記指示
    する段階と、
    前記被験者が前記第1のコースを完歩した後に、前記第1のコースの完歩にかかった時
    間を表すスピード及び障害物の回避を表す正確性の一方又は両方を表す点数をアルゴリズ
    ムを用いて算出する段階と、を備える方法。
  2. 前記被験者が前記第1のコースを進むのに、当該被験者の視覚に頼ることを必要条件と
    する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記被験者は、正常視の被験者である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記被験者は、片目又は両目の視覚障害又は視覚異常を有する疑いを有する、請求項1
    に記載の方法。
  5. 前記被験者は、片目又は両目について眼の治療、手術又は遺伝子治療のうちの一つ又は
    両方を行う候補者である、請求項1に記載の方法。
  6. 前記眼の治療、手術又は遺伝子治療のうちの一つ又は両方は、レーバー先天性黒内障(
    LCA)又は先天性脈絡膜欠如の治療のために行われる、請求項5に記載の方法。
  7. 前記検査は、前記被験者が片目又は両目について眼の治療、手術又は遺伝子治療のうち
    の一つ又は両方を受ける前に実行される、請求項1に記載の方法。
  8. 前記被験者は、眼の治療、手術又は遺伝子治療のうちの一つ又は両方又は全てを受けて
    いる、請求項1に記載の方法。
  9. 前記検査は、前記被験者が片目又は両目について眼の治療、手術又は遺伝子治療のうち
    の一つ又は両方を受けた後に実行される、請求項1に記載の方法。
  10. 眼の治療、手術又は遺伝子治療のうちの一つ又は両方又は全てに関する改善又は悪化を
    測定するべく、回復期に前記検査を繰り返し行う、請求項1に記載の方法。
  11. 最初の推定低光感受性カットオフを確立する段階を更に備える、請求項1に記載の方法
  12. 前記被験者の眼に30分から40分の間、光が届かないようにすることによって前記被
    験者の暗順応を行う段階を更に備える、請求項1に記載の方法。
  13. 前記複数のコースからの前記第1のコースの選択はランダムに行われる、請求項1に記
    載の方法。
  14. 前記複数のコースのそれぞれは異なるレイアウトを有し、前記複数のレイアウトのそれ
    ぞれは、同数の曲がり角及び同数の障害物を有する、請求項1に記載の方法。
  15. 前記第1のコースの前記少なくとも一つの曲がり角は、方向を示す矢印で印が付与され
    ている、請求項1に記載の方法。
  16. 前記第1のコースの前記少なくとも一つの曲がり角は、1個から5個、5個から10個
    、10個から15個、又は、15個以上の曲がり角を備える、請求項1に記載の方法。
  17. 前記少なくとも一つの障害物は、所与のコースの径路に隣接して配置された物体、隆起
    したタイル、障害物であることを示す特定の色のタイル、又は、段差の縁のうちの一つ又
    は複数を含む、請求項1に記載の方法。
  18. 前記少なくとも一つの障害物は第1の障害物及び第2の障害物を含み、前記第1の障害
    物及び前記第2の障害物は、サイズ及び形状のうちの一方又は両方が異なる、請求項1に
    記載の方法。
  19. 完歩すべき所与のコースの径路の長さは、10フィートから20フィート、20フィー
    トから50フィート、50フィートから100フィート、又は、100フィート以上の長
    さである、請求項1に記載の方法。
  20. 所与のコースの径路は、3フィート以下の幅を有する、請求項1に記載の方法。
  21. 所与のコースの径路は、3フィート以上の幅を有する、請求項1に記載の方法。
  22. 前記第1の輝度レベルは弱感受性レベルであり、前記弱感受性レベルは前記推定低光感
    受性カットオフより低い輝度レベルである、請求項1に記載の方法。
  23. 前記第1の輝度レベルは過感受性レベルであり、前記過感受性レベルは前記推定低光感
    受性カットオフより高い輝度レベルである、請求項1に記載の方法。
  24. 前記第1のコースを収容する部屋は、1ルクスから少なくとも400ルクスまでの照明
    を提供するように構成された均一な光源を備える、請求項1に記載の方法。
  25. 前記第1の輝度レベルは、複数の標準化された輝度レベルのうちの一つへと丸められる
    、請求項1に記載の方法。
  26. 前記複数の標準化された輝度レベルは、1ルクス、4ルクス、10ルクス、50ルクス
    、125ルクス、250ルクス、又は、400ルクスのうちの一つ又は複数を含む、請求
    項1に記載の方法。
  27. 前記第1のコースを完歩するのにかかる時間は、前記被験者に前記検査の一回目の歩行
    を実行するように前記指示を出した時間から開始して前記第1のコースを完歩した時間ま
    での期間に等しい、請求項1に記載の方法。
  28. 前記正確性は衝突の回数に基づいて数値化され、所与の衝突は任意の物体と被験者の身
    体との強い接触である、請求項1に記載の方法。
  29. 前記正確性は前記被験者がコースを外れた回数に基づいて数値化され、前記被験者の両
    足が所与のコースの径路の境界の外側に出た場合に前記被験者がコースを外れたとする、
    請求項1に記載の方法。
  30. 前記被験者がコースを外れた場合には、前記被験者は前記径路に戻るように案内される
    、請求項29に記載の方法。
  31. 前記被験者が前記検査の前記一回目の歩行を完了したことに応じて、採点する段階を更
    に備え、
    前記採点は、衝突回数、コースを外れた回数、検査の管理者によって修正された回数、
    正確性、又は、スピードのうちの一つ又は複数に基づいて行われる、請求項1に記載の方
    法。
  32. 前記被験者に関連する記録に前記採点の結果を入力する段階を更に備える、請求項31
    に記載の方法。
  33. 前記第1のコースを除いた前記複数のコースのうちのその他の対応するコースを使用し
    て、次回以降の検査が行われる、請求項1に記載の方法。
  34. 前記次回以降の検査が5回行われる、請求項33に記載の方法。
  35. 前記検査の前記一回目は、(1)前記被験者の右目のみ開けた状態で、(2)前記被験
    者の左目のみ開けた状態で、又は、(3)前記被験者の両目を開けた状態で、実行される
    、請求項1に記載の方法。
  36. 動画を撮像するように構成された一つの又は複数のカメラを使用して、前記検査の前記
    一回目の歩行を前記第1の輝度レベルで録画する段階を更に備える、請求項1に記載の方
    法。
  37. 前記複数のコースそれぞれのレイアウトは、実質的に図2〜図13に示されたものであ
    る、請求項1に記載の方法。
  38. フォローアップ検査を実行する段階を更に備え、
    複数のコースから第2のコースを前記被験者に対して選択する段階と、
    前記推定低光感受性カットオフに基づいて及び前記被験者が前記第1のコースをうまく
    完歩したか否かに応じて、第2の輝度レベルで前記第2のコースを照らす段階であって、
    前記第2の輝度レベルは、前記第1の輝度レベルよりも高い、低い又は同じである、前記
    照らす段階と、
    前記被験者に前記検査の二回目の歩行を実行するように指示する段階であって、前記検
    査は前記第2のコースのレイアウトを、少なくとも一つの曲がり角を曲がって少なくとも
    一つの障害物を回避して開始点から終点まで進むことを含む、前記指示する段階と、
    前記被験者が前記第2のコースを完歩した後に、前記の第2のコースについてスピード
    及び正確性の一方又は両方を表す点数をアルゴリズムを用いて算出することにより、前記
    フォローアップ検査を実行する請求項1に記載の方法。
  39. 前記被験者が前記第2のコースをうまく完歩できる最低輝度レベルと、前記被験者が前
    記第2のコースをうまく完歩できない最高輝度レベルとを決定する段階を更に備える、請
    求項38に記載の方法。
  40. 前記被験者が前記第1コースをうまく完歩できた場合には、前記第2の輝度レベルは前
    記第1の輝度レベルと等しい又は前記第1の輝度レベルよりも低い、請求項38に記載の
    方法。
  41. 前記被験者が前記第1コースをうまく完歩できなかった場合には、前記第2の輝度レベ
    ルは前記第1の輝度レベルと等しい又は前記第1の輝度レベルよりも高い、請求項38に
    記載の方法。
  42. 前記スピードは、視力評価スコア、ゴールドマン視野評価スコア、ハンフリー視野評価
    スコア、又は、生活の質(QOL)評価スコアと相関する、請求項1に記載の方法。
  43. 前記正確性は、視力評価スコア、ゴールドマン視野評価スコア、ハンフリー視野評価ス
    コア、又は、生活の質(QOL)評価スコアと相関する、請求項1に記載の方法。
  44. 輝度レベルを変更して視機能及び/又は機能的視覚の検査を実行するように構成された
    装置であって、当該装置は、
    前記検査の実行を提供するように構成された複数のコースであって、前記複数のコース
    のうちの所与のコースは、開始点、少なくとも一つの曲がり角、少なくとも一つの障害物
    及び終点を有するレイアウトを含み、前記複数のタイルの少なくとも一つには何も描かれ
    ておらず、前記複数のタイルの少なくとも一つは方向を示す矢印を含み、前記複数のタイ
    ルの少なくとも一つは前記少なくとも一つの障害物を含む、複数のコースと、
    推定低光感受性カットオフに基づいて第1の輝度レベルで被験者に対して選択された前
    記複数のコースのうちの前記第1のコースを照らす光源であって、前記推定低光感受性カ
    ットオフは、当該推定低光感受性カットオフの測定時に、前記被験者が前記複数のコース
    のうちの準備コースを進むことに成功した最低光感受性レベルである、前記照らす光源と

    前記被験者が前記第1のコースを完歩した後に、前記第1のコースの完歩にかかった時
    間を表すスピード及び障害物の回避を表す正確性の一方又は両方を表す点数をアルゴリズ
    ムを用いて算出する算出部と、
    を備える装置。
  45. 前記第1のコースの前記少なくとも一つの曲がり角は、方向を示す矢印で印が付与され
    ている、請求項44に記載の装置。
  46. 前記第1のコースの前記少なくとも一つの曲がり角は、1個から5個の間の個数、5個
    から10個の間の個数、10個から15個の間の個数、又は、15個以上の曲がり角を備
    える、請求項44に記載の装置。
  47. 前記少なくとも一つの障害物は、所定のコースの径路に隣接して配置された物体、隆起
    したタイル、障害物であることを示す特定の色のタイル、段差の縁又は反射面のうちの一
    つ又は複数を含む、請求項44に記載の装置。
  48. 前記少なくとも一つの障害物は第1の障害物及び第2の障害物を含み、前記第1の障害
    物及び前記第2の障害物は、サイズ及び形状のうちの一方又は両方が異なる、請求項44
    に記載の装置。
  49. 完歩すべき所与のコースの径路の長さは、10フィートから20フィートの間、20フ
    ィートから50フィートの間、50フィートから100フィートの間、又は、100フィ
    ート以上の長さである、請求項44に記載の装置。
  50. 所与のコースの径路は、3フィート以下の幅を有する、請求項44に記載の装置。
  51. 所与のコースの径路は、3フィート以上の幅を有する、請求項44に記載の装置。
  52. 前記複数のコースそれぞれのレイアウトは、実質的に図2〜図13に示されたものであ
    る、請求項44に記載の装置。




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