JP6598795B2 - 交流電力系統内の力率を改善するためのシステム - Google Patents

交流電力系統内の力率を改善するためのシステム Download PDF

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Description

本発明は、交流電力系統内の力率を改善するためのシステムに関する。
以下は、本発明の交流電力系統内の力率を改善するためのシステムをよりよく理解できるように本明細書で使用する様々な用語の定義である。
1)「交流電力系統」は、本明細書では、少なくとも1つの電力搬送線で相互接続された電力源と、電気負荷とを意味する。交流電力系統は、例えば1つの建物に電力を供給する場合も、または配電システムのように多数の建物に電力を供給する場合もある。
2)「電力搬送線」は、本明細書では、2つの地点間で電力を伝達する電導線の組を含む回路を意味し、限定されないが、送電線または配電線を含む。電力搬送線は、発電設備自体の中に含まれる場合も、または送電や配電に使用される場合も、または電力の末端需要家の設備の中に含まれる場合もある。
3)「送電線」は、本明細書では、1つまたは複数の電源(例えば、電力搬送線、発電機、または変電所)を変電所等の1つまたは複数の電気負荷に接続する電力搬送線を意味する。送電線は、通例、100キロボルト近く、または100キロボルトよりも上で動作する。
4)本明細書で使用される「配電線」は、変電所を、しばしば地域の降圧変圧器を通して個々の需要家に、または需要家の負荷に接続する。末端需要家の負荷は、例として、製鋼工場や他の製造施設または学校等の1つの産業用地または商業用地内にあり、通例は65キロボルト近く、または65キロボルト未満で動作する。
5)「中程度の電圧」は、本明細書では、電力産業の慣習に従って、およそ、600ボルト〜70キロボルトの範囲を意味する。
6)「高電圧」は、本明細書では、電力産業の慣習に従って、70キロボルトを超える電圧を意味する。
7)「力率」は、任意の交流電気回路の電気キロワットベクトルとキロボルトアンペアベクトルとの角変位の余弦と定義する。力率は、余弦、すなわち0.8等としてとして表すか、または余弦に100を乗算して百分率すなわち80%等で表すことができる。力率は、正または負の数として表すことができる。正の力率は、キロワットベクトルとキロボルトアンペアベクトルとの余弦が電気インダクタンスに影響されることを意味する。負の力率は、キロワットベクトルとキロボルトアンペアベクトルとの余弦が静電容量に影響されることを意味する。任意の交流電力系統の最適な力率は、100%に相当する1.0である。交流電力系統が100%の力率で動作する期間中は、出力されるエネルギーのすべてがキロワットの形態になる。
8)本明細書で使用される場合、「逆並列接続」された単方向冷陰極電界放出電子管とは、逆並列または反並列に接続された、上述の種類の電子管のペアを言う。したがって、上述の種類の電子管のペアは並列に接続されるが、それら電子管の極性を反転して、交流回路内の動作を可能にする。
9)電流レベルの制御に関して本明細書で使用される用語「制御された」は、(a)1つもしくは複数の電子管によって実装される格子制御される伝導、(b)1つもしくは複数の制御電極を介して半導体デバイスによって実装される、制御端子で制御される伝導、または、(c)伝導を制御する1つもしくは複数の制御要素を有する可飽和リアクトル等の他のデバイスによって実装される制御された伝導、のいずれかを言い、(a)〜(c)のそれぞれで、制御された伝導とは、電子管またはデバイスを通る電流のレベルを、アナログ式の連続的に可変な方式で制御することを意味する。
10)本明細書で使用される「制御端子」とは、(a)絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)もしくは電界効果トランジスタ(FET)、または内部を通る電流を連続的に可変な様態で調整する他の半導体デバイスの制御電極、あるいは(b)可飽和リアクトルの制御巻線の端子、を意味する。さらに、「制御端子」は、本明細書では、例えば、電子管の格子(grid)、IGBTのベース、またはFETのゲートを含む、一般的な用語を意味する。
11)「電流の伝導が制御された双方向回路」という表現は、「双方向電子管回路」を含むと共に、(a)絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)もしくは電界効果トランジスタ(FET)、または、内部を通る電流を、動的に調節可能な連続的に可変な様態で調整する他の半導体デバイス、(b)可飽和リアクトルの制御巻線の端子、あるいは(c)可変抵抗器(すなわち調節可能抵抗器)、のいずれかを含む双方向回路を含む一般的な表現を意味する。
12)例えば電流の調整との関係で使用される「連続的に可変な」という表現は、非連続的な離散値だけしか得られないのと対照的に、途切れがない(すなわち連続した)電流値の範囲を得られることを意味する。
交流電力系統の効率を最大にするには、システム内の力率を改善することが望まれる。力率は、得られる皮相電力に対する、電気負荷に流れるキロワットで表される有効電力の比を表す無次元の数であり、皮相電力は、有効電力に加えて容量分または誘導分を含む。力率は、純誘導性負荷に対応する0(もしくは0%)と、純キロワットの逆方向の電力出力に対応する−1(もしくは−100%)との間、または、純容量性負荷に対応する0(もしくは0%)と、純キロワット負荷に対応する1(もしくは100%)との間で表すことができる。1または100%の力率が理想的とみなされる。力率の改善は、通例は、システム内のボルトアンペアリアクタンス(「VAR」)を低下させることによって実現することができる。VARは、交流電力系統内の無効電力を表すために使用される単位である。無効電力は、電流と電圧が同じ時に変化しない(位相ずれしている)時に、交流回路内に存在する。VARは、皮相電力の虚数部と考えることも、またはリアクタンス負荷に流入する電力と考えることもでき、ここで電圧と電流はボルトおよびアンペアの単位で指定され、2つの定義は等価である。力率は、回路内を流れる電圧と電流との間の角度の余弦でもある。ボルトアンペア電力は、有効電力(キロワット)を底辺とし、ボルトアンペア無効電力(Var)を底辺に対して90度の向きの縦方向の辺として使用して構築される三角形の斜辺である。
従来技術では、静止型VAR補償装置(SVC(Static VAR Compensator))または静止型同期補償装置(STATCOM(Static Synchronous Compensator))を使用して、負荷への電力搬送線に1つまたは複数の無効インピーダンス要素を結合または分離することにより、交流電力系統内のVARを低減することができる。これは、例えば、対応する1つまたは複数の半導体スイッチまたは機械スイッチにより、負荷への電力搬送線と接地との間で1つまたは複数のコンデンサまたはインダクタを接続または切断する方法で行うことができる。
VARを低減するために上述のように半導体スイッチまたは機械スイッチを使用することの欠点には、開閉接点の交換が必要になるまでの機械スイッチの開閉動作の回数が制限されることがある。これにより、開閉接点の保守管理と交換の費用が大幅に増大する。
加えて、上記の半導体スイッチや機械スイッチは、耐電圧能力が一般的な電力搬送線の電圧レベルよりもはるかに低く制限されているため、それらのスイッチは、ゼロ電流の線交差で、またはその非常に近くで切り替わるように制御しなければならない。通常よりも高い線間電圧での動作は、スイッチの重篤な損傷と動作寿命の低下につながる可能性がある。
VARを低減するために上述の半導体スイッチまたは機械スイッチを使用することにはさらに次の欠点がある。電力搬送線の電圧がスイッチまたは無効インピーダンス要素の電圧定格を超えると、電気業界の慣行に従って、SVCまたはSTATCOMのどちらかが、一方の側の電力搬送線と、他方の側のスイッチおよび無効インピーダンス要素との間に置かれた鉄心電気変圧器を利用することになる。そのような鉄心電気変圧器は、電源電圧を、スイッチおよび無効インピーダンス要素に許容できるレベルまで下げることが要求される。通例、これが発生するのは、電力搬送線の電圧がおよそ65キロボルトに達するか、またはそれを超える場合であり、65キロボルトは送電線や多くの配電線で標準的である。
信頼性を向上させるには、機械スイッチまたは半導体スイッチの使用を回避することが望ましいであろう。また、十分に高圧で動作するシステムでは、高価格で、かさばり、貴重な床空間を占める鉄心電気変圧器の必要性を回避することが特に望ましいであろう。また、大型の鉄心電気変圧器は製造に数年を要し、そのような鉄心電気変圧器を必要とする施設は、甚大な資本費を伴う。
本発明の一つの態様は、交流電源から電気負荷に電力を搬送する少なくとも1つの電力搬送線で相互接続された前記交流電源と前記電気負荷とを有する交流電力系統である。前記電気負荷は、前記電力搬送線と接地との間に接続された第1の回路に含まれる。前記交流電力系統内の力率は、前記電力搬送線に流入した無効電流のレベルの連続的に可変なアナログ式の制御によって改善される。前記システムは、回路内でアナログ式の連続的に可変な様態で制御される電流レベルを有するように構成されたチャネルレベル双方向(または交流)電子管回路と、直列で相互接続された少なくとも1つの対応付けられた無効インピーダンス要素と、を備える少なくとも1つのチャネルを含む力率改善回路を備える。前記少なくとも1つのチャネルは前記交流電力系統の前記電力搬送線と前記接地との間に接続されて前記電気負荷を含む前記第1の回路と並列に接続された第2の回路に含まれる。各前記チャネルレベル交流電子管回路は、前記少なくとも1つの対応付けられた無効インピーダンス要素の無効電流のレベルの連続的に可変なアナログ式の制御のための制御システムに応答することによって、前記電力搬送線の力率を改善する。
上述の交流電力系統内の力率を改善するためのシステムは、半導体スイッチまたは機械スイッチに代えて、中程度の電圧から高電圧を定格とする1つの双方向冷陰極電界放出電子管備えるチャネルレベル双方向電子管回路を使用することにより、半導体スイッチまたは機械スイッチの使用を回避する。チャネルレベル双方向電子管回路は、代わりに中程度の電圧から高電圧を定格とし、逆並列に接続された2つの単方向冷陰極電界放出電子管を備えたものとしても良い。利点として、上述のチャネルレベル双方向電子管回路は、通例はおよそ100万ボルトまたはそれ以上に達する可能性のある電圧スタンドオフを有する。これにより、通常は鉄心電気変圧器が使用される各チャネルレベル双方向電子管回路とそれに対応付けられた1つまたは複数の無効インピーダンス要素とに、鉄心電気変圧器を使用して低下させた電圧を提供する必要を回避する。
上記で定義したように電流の伝導が制御された双方向回路を使用した場合に得られる利点の1つは、電力搬送線106(図1)と接地との間に無効インピーダンス要素を接続するプロセス中に、伝導を、連続的に変化するように制御して段階的に増大させながら、上述の回路をアナログモードで動作させられる能力である。この特性により、力率を改善するために電力搬送線と接地の間に容量性リアクタンスを接続する時に、直列インダクタ等の電流を制限するエネルギー消費デバイスの必要が低減するか、またはその必要がなくなり、したがって、例えばインダクタのエネルギー損および熱損失がなくなる。
本発明のさらに他の特徴および利点は、以下の図面と併せて以下の詳細な説明を読むことから明らかになろう。図面では、同様の参照符号は同様の部分を指し、想像線は代替の構造を示す。
力率を改善するために電力搬送線と接地との間に無効インピーダンス要素を接続または切断するためのチャネルが設けられた、3相交流電力系統の1位相および負荷の電気回路図であり、一部ブロック形態の図である。 図1の回路で使用できる各種の無効インピーダンス要素の電気回路図である。 好ましい双方向高電圧冷陰極電界放出電子管回路の電気回路図である。 図3に示す双方向高電圧冷陰極電界放出電子管回路の代わりに使用できる別の双方向高電圧冷陰極電界放出電子管回路の電気回路図である。 電力搬送線と接地との間で無効インピーダンス要素を接続または切断することに加えて、チャネルを通る電流を有益に制御するために図1の回路で使用できる好ましいチャネルの電気回路図であり、一部ブロック形態の図である。 電流を固定された最大値までに制限すると共に、図5に示すチャネルの一部を実装するために使用できる双方向電子管回路とそれに対応する電流制限回路の電気回路図である。 図1の回路で使用できるS−L(すなわちシステムレベル)の電圧調整器の電気回路図であり、一部ブロック形態の図である。 図1の回路で使用できるS−L(すなわちシステムレベル)の電流調整器の電気回路図であり、一部ブロック形態の図である。
参照符号とそれに対応付けられた部分の一覧を、この好ましい実施形態の詳細な説明の最後近くに提供する。
本明細書で使用される用語「双方向高電圧冷陰極電界放出電子管回路」は、アナログ式に動作して、この用語が使用される文脈に応じて電圧または電流の制御を実現する双方向高電圧冷陰極電界放出電子管回路を意味する可能性がある。あるいは、用語「双方向高電圧冷陰極電界放出電子管回路」は、バイナリ式に動作し、電気スイッチを模倣することが可能な双方向高電圧冷陰極電界放出電子管回路を示すために使用される。
[力率を改善するためのシステムの概要]
図1は、交流電源102が電力搬送線106を介して電気負荷104に電力を提供する3相交流電力系統100の1位相を示す。交流電源102は、上記で定義したように発電機または電力搬送線等である。電気負荷104は、必ずしも電力の末端消費者によって使用されるとは限らず、例えば電源電圧を下げるための鉄心電気変圧器を含むことができる。この説明は、位相φ1として示した1つの電力搬送線106の力率を改善することに関する。交流電力系統の業界で慣習的であるように、図1には2つの(またはそれ以上の)他の位相の存在も示している。したがって、図1は、括弧に入れて位相φ2およびφ3を示すことにより、好ましい実施形態では、交流電力系統100は、第2の位相φ2に対応する電力搬送線(図示せず)の力率を改善し、第3の位相φ3に対応する電力搬送線(図示せず)の力率を改善するための回路を含むことを示唆している。位相φ2およびφ3に対応するそれぞれの回路は、本明細書に記載される電力搬送線106の力率を改善するための回路と同じであってよく、各回路は通常互いから独立して動作する。
電力搬送線106の力率を改善するために、本発明の一実施形態は、力率改善回路108を提供する。力率改善回路108は、交流電力系統100の力率を改善するために、電力搬送線106と接地との間に無効インピーダンス要素を接続または切断するための1つまたは複数のチャネルを備える。図1には5つのチャネル110、120、130、140、および150を示し、各チャネルは、5つの無効インピーダンス要素112、122、132、142、および152等の1つまたは複数の無効インピーダンス要素を備える。各チャネルは、それぞれのチャネルレベル双方向電子管回路114、124、134、144、または154を含んでいる。本明細書で使用される「無効インピーダンス要素」とは、1つまたは複数の無効インピーダンス要素を意味し、それによって、例えば「無効インピーダンス要素」112は、1つまたは複数の無効インピーダンス要素を構成する。無効インピーダンス要素112、122、132、142、および152(以後「無効インピーダンス要素112等」とも称する)は、それぞれチャネルレベル双方向電子管回路114、124、134、144、または154に対応付けられている。
図2に示すように、各種の無効インピーダンス要素を図1の回路で使用することができる。例えば、無効インピーダンス要素は、コンデンサ200、インダクタ202、または直列接続されたコンデンサ204およびインダクタ206からなることができる。無効インピーダンス要素は、複数のインダクタ212および214に結合された複数のコンデンサ208および210からなることもできる。図2に示す回路では、コンデンサ208および210は互いと並列関係で接続され、インダクタ212および214は互いと直列関係で接続されているものと図示している。無効インピーダンス要素の他の組み合わせの選択は、本明細書に基づき、当業者には通常技術であろう。
[好ましい1−1−2−5−10のリアクタンス値の組み合わせを使用する例]
チャネルレベル双方向電子管回路とそれに対応付けられた無効インピーダンス要素の数は、任意の電力搬送線の力率を改善する特定の必要性を満たすために、大きく異なる可能性がある。チャネルレベル双方向電子管回路および無効インピーダンスの好ましい組み合わせは、図1に示す、5つのチャネルレベル双方向電子管回路114、124、134、144、および154(以後「チャネルレベル双方向電子管回路114等」とも称する)と、それぞれに対応付けられた5つの無効インピーダンス要素112等とを使用することから生じ、無効インピーダンス要素は、各無効インピーダンス要素112等が、図2のコンデンサ200等の少なくとも1つの無効インピーダンス要素を含むように構成される。無効インピーダンス要素112および122はそれぞれおよそ基準リアクタンス値を有することができ、無効インピーダンス要素132は基準リアクタンス値のおよそ2倍の値を有することができ、無効インピーダンス要素142は基準リアクタンス値のおよそ5倍の値を有することができ、無効インピーダンス要素152は、基準リアクタンス値のおよそ10倍の値を有することができる。これは、いわゆる1−1−2−5−10のリアクタンス値の組み合わせである。
上述の1−1−2−5−10のリアクタンス値の組み合わせでは、電力搬送線106と接地との間で、選択された無効インピーダンス要素112等をそれぞれのチャネルレベル双方向電子管回路114等で接続または切断して、ここで示す例では1〜19の間である、上記の基準リアクタンス値のおよそ整数の倍数を得ることができる。これにより、電力搬送線106と接地との間に接続または切断される無効インピーダンスの細かく変動する値を選択することが可能になる。無効インピーダンスの細かく変動する値を選択するこの能力を高めるために、それぞれが各自の双方向電子管回路に対応付けられた1つまたは複数の他の無効インピーダンス要素を図1の回路に追加することができる。したがって、さらに他の無効インピーダンス要素が、例えば、基準リアクタンス値のおよそ50%、または基準リアクタンス値のおよそ10倍のリアクタンス値を有することができる。
すぐ上で述べたように無効インピーダンスの細かく変動する値を選択できると、需要家は、従来技術の手法と比べて、力率を要求されるレベルまでより高精度に改善することができる。この理由は、従来技術の手法は、通例、任意の電力搬送線の瞬間的なインピーダンスとしばしば良好に一致しない粗いインピーダンス値の組を使用するからである。したがって、例えば上述の1−1−2−5−10のリアクタンス値の組み合わせに従った、より細かいインピーダンス値の組を使用する場合と比べると、従来技術の手法はしばしば効率が低く、経済的な損失が生じる。
従来技術の手法には、下流のシステム構成要素の損傷を有効に防ぐことができないものがあるのに対し、例えば1−1−2−5−10のリアクタンス値の組み合わせというより細かい組はそのような損傷を防ぐことができる。適例として、力率を改善させる無効インピーダンスを瞬時負荷のインピーダンスに一致させる場合には、2つのインピーダンス値の値が互いに近づくにつれて、負荷電圧が上昇する。十分に上昇した負荷電圧は下流のシステム構成要素に有害であることはよく知られている。例えば1−1−2−5−10のリアクタンス値の組み合わせを使用することにより、細かいリアクタンス値の段階を組み合わせ、図1のシステムレベルの電圧調整器190(下記で説明する)を含めることにより、この問題を緩和するか、または完全に解消することができる。
また、無効インピーダンスの細かく変動する値を選択する能力は、複数の電気負荷を使用する需要家に電力費用の低減をもたらす。例えば、需要家は、負荷または負荷の組み合わせごとに力率をより細かく改善することができる。電力会社は、通例、非無効電力の供給に課金するのに加えて、力率が低い時に発生する無効電力(すなわちVAR)に課金する。それと対照的に力率を粗く改善させる従来技術の制約は、通常、VARの消費の増大とそのVARに関連する費用の増大を招く。
[好ましい双方向電子管回路]
図3は、図1のチャネルレベル双方向電子管回路114等の双方向電子管回路、または、下記で説明するシステムレベルの双方向電子管回路を実装するための好ましい双方向電子管302を含んでいる双方向電子管回路300を示す。双方向電子管302の記号が本発明者によって採用されており、この記号は、一般には、JEDEC(Joint Electron Devices Committee)で定義された電子管の標準的な記号体系に基づく。双方向電子管302は、好ましくは、中程度の電圧から高電圧の1つの電圧を定格とする双方向冷陰極電界放出電子管であり、本譲渡人に譲渡された、本発明者による米国特許第8,300,378B2号の例えば図6C〜6Dおよび請求項53に示され、請求されるもの等である。双方向電子管302は、「バイトロン(Bi−tron)」電子管とも呼ばれ、内部の「陰/陽極(cathanode)」304および306と、それに対応付けられた格子305および307を有する。陰/陽極304および306は、陰/陽極304と306の間に印加される電圧の極性に応じて、陰極としても陽極としても動作することができる。バイトロン電子管の陰/陽極の詳細は上述の特許で得ることができる。
図4は、図1のチャネルレベル双方向電子管回路114等、または下記で説明するシステムレベルの双方向電子管回路を実装するための図3の双方向電子管回路300の代替を示す。この代替は双方向電子管回路400であり、回路400は、単方向冷陰極電界放出電子管405および410のペアを含んでおり、それらの単方向冷陰極電界放出電子管は、上述の米国特許第4,950,952号に記載される電子管に準じ、パルサトロン(Pulsatron)電子管とも称される。単方向冷陰極電界放出電子管405は、陰極406、陽極407、および格子408を有し、単方向冷陰極電界放出電子管410は、陰極411、陽極412、および格子413を有する。単方向冷陰極電界放出電子管405および410は、逆並列に接続され、それによりノード415および416両端の交流電圧の双方向の制御を提供し、したがって、図3の双方向電子管回路300の代わりに使用することができる。
上記の2つの段落で述べた双方向冷陰極電界放出電子管からなる図3の双方向電子管300、または、図4の逆並列接続された単方向冷陰極電界放出電子管のペアのいずれかが、本明細書でこの用語が使用されるところの「双方向電子管回路」を実装する。そのような「双方向電子管回路」は、アナログ式に動作して、この用語が使用される文脈に応じて電圧または電流の制御を実現することができる。あるいは、「双方向電子管回路」はバイナリ式に動作して、電気スイッチを模倣(エミュレート)することもできる。
図3の双方向電子管回路300または図4の代替双方向電子管回路400は、冷陰極電界放出管で形成された場合には、そのような電子管が持つ以下の特性のために、いずれも機械スイッチまたは半導体スイッチよりも好ましい。
1)スタンドオフ電圧が高い。通例はおよそ100万ボルトまたはそれ以上に達する。
2)電流容量が大きい。通例は、継続的におよそ数十万アンペアに達する。
3)内部アーク、過渡電圧、および電気システムの開閉サージに対する耐性がある。
4)通例は、半導体デバイスに典型的である熱的に誘起される破壊作用に対する耐性がある。これは、当該双方向電子管回路は、外部の温度制御手段を必要とせずに、−200°F〜+1000°F(−129℃〜+538℃)の温度範囲で動作するように容易に製造することができるからである。
5)機械スイッチまたは半導体スイッチと比べて耐久性が数桁高く、したがって信頼性がより高い。そのため、電子管は、機械スイッチまたは半導体スイッチと比べて数桁多くの接続動作に耐えることができる。
6)電子管の電圧降下が極めて低いために、機械スイッチまたは半導体スイッチと比べて電力損失が数桁低い。
7)任意の電圧定格および電流定格に対して半導体スイッチまたは機械スイッチよりも費用が低い。
8)下記で説明するように連続的に変化する電流調整容量でアナログモードで動作する際、電力搬送線106(図1)と接地の間に無効インピーダンス要素を接続するプロセス中に、制御された段階的な伝導の増加を実現することができる。この性質により、力率を改善するために電力搬送線106と接地の間に容量性リアクタンスを接続する時に、直列インダクタ等の電流を制限するエネルギー消費デバイスの必要が低減するか、またはその必要がなくなり、したがって、例えばインダクタのエネルギー損および熱損失がなくなる。
上記の1で述べた高いスタンドオフ電圧を持つように製造された冷陰極電界放出管をチャネルレベル双方向電子管回路114等(図1)に使用する時には、次のような固有の利点が生じる。要求される場合、そのようなスタンドオフ電圧は、1つのデバイス内で百万ボルトまたはそれ以上を超えることができ、その場合電力搬送線106は上記で定義した電力搬送線を構成する。この状況では、そのような電子管とそれに対応付けられた無効インピーダンス要素112等は、電力搬送線106が上記で定義した送電線を構成する場合は、鉄心電気変圧器を使用せずに(すなわち鉄心電気変圧器「なし」で)、電力搬送線106に直接接続することができる。言い換えると、チャネルレベル双方向電子管回路114等は、好ましくは、実質的に直接電力搬送線106に接続され、「実質的に直接」とは、本明細書では、上記の力率改善回路の意図される振る舞いを大きく変化させる可能性のある、インダクタンス、抵抗、静電容量、または鉄心電気変圧器等の他の回路要素が間に置かれないことを意味する。
上記を言い換えると、固有の利点とは、各チャネルレベル双方向電子管回路114等が、電力搬送線106の公称動作電圧を超えるスタンドオフ電圧を有することであり、公称動作電圧は次のように特徴付けられる。電力搬送線106が十分に高い公称動作電圧を有し、それにより、鉄心電気変圧器を使用して電力搬送線の電圧を、2014年3月24日より前に存在した、電力搬送線の力率を改善するために電力搬送線と接地の間に1つまたは複数の無効インピーダンスを接続するための電力業界の慣行に従って選択される1つもしくは複数のスイッチに使用するのに適したより低い電圧に遷移させる。前の文で検討すべき例示的な電力業界の慣行は、合衆国、カナダ、またはヨーロッパの慣行である。上述の2014年3月24日より前に存在した電力業界の慣行には、機械スイッチまたは半導体スイッチの使用が含まれる。
[チャネルレベルの電流調整]
図5は、図1の回路で使用することができる好ましいチャネル500を示す。チャネル500は、チャネルレベル双方向電子管回路502、およびそれに対応付けられた無効インピーダンス要素504を含む。チャネル500は、図1の電力搬送線106と接地との間で無効インピーダンス要素を接続または切断するプロセス中にチャネルを通る電流を制御することができるという利点がある。例えば電流を制御して、破壊的である可能性のある電流スパイクを防止できると、電力搬送線106(図1)と接地の間で無効インピーダンス要素を接続または切断するプロセス中に、望ましくないほど高い電流が電力搬送線106(図1)に流入するのを防ぐことができるという利点がある。
次いで、チャネルを通る電流を制御する2つの方式を説明するが、ここでは、アナログ式に動作する1つまたは複数の冷陰極電界放出電子管が、チャネルレベル双方向電子管回路502内で使用される。
冷陰極電界放出電子管のアナログ式の動作を示すために、図5のチャネルレベル双方向電子管回路502のブロックは、想像線で示した代替の実装を含んでおり、これは、中程度の電圧から高電圧を定格とする1つの双方向冷陰極電界放出電子管(例えば図3の302)を備える双方向電子管回路か、または、中程度の電圧から高電圧を定格とし、逆並列に接続された2つの単方向冷陰極電界放出電子管を備える双方向電子管回路(例えば図4の405および410)である。
図6は、図5のチャネル500を通る電流を制御する第1の方式を示し、ここでは、図6の回路が、図5のチャネルレベル双方向電子管回路502を実装する。
「アナログ管動作を伴う格子制御による電流制限回路」。図6に回路トポロジーを説明するが、これは、本発明と同じ発明者による「High Voltage High Current Regulator」という名称の米国特許出願公開第2012/0081097A1号の電流調整回路のトポロジーとは異なる。上述の特許公開は、参照により全体が本明細書に取り込まれる。上述の特許公開では、電流調整回路(本明細書には図示せず)は、電流を感知する第1および第2の「格子制御」電子管を使用して、瞬時電流を測定し、算出する。そのような電流調整回路は、分圧回路と併せてフィードバック回路を使用して電流調整器を形成し、電流調整器は第1の端子と第2の端子の間を流れる電流の瞬時的な変化に実時間で応答して、動的に調節可能で連続的に可変な制御された様態で電流を増大または減少させる。
それと比較すると、図6の電流調整器は、米国特許出願公開第2012/0081097A1号の電流調整回路の電流感知用の「格子制御」管のペアをなくしている。図6の電流調整器は、「格子制御」管を、パルス形成ネットワーク(PFN)と、変更を加えたバイアスネットワークとのペアに置き換えており、これらは、図3に関連して上記で説明したバイトロン電子管等の電流調整電子管600、または図4に関連して上記で説明した逆並列接続された2つのパルサトロン管のターンオン率を制御する。バイトロン電子管または逆並列接続されたパルサトロン管はアナログ式に動作し、電流を調整する。PFN610および630は各々、電流調整管600中の電流を、連続的に変化し固定された最大値までに制限する格子制御電流制限回路を構成する。以下の説明では、電流調整電子管は双方向冷陰極電界放出電子管すなわちバイトロン電子管であると想定するが、上記のように図4に示すように逆並列接続されたパルサトロン管として実現することもできる。
バイアス抵抗器602および604は、図中、電流調整電子管600の上と下に示す格子のバイアスを提供する。PFN610は、電流調整電子管600の上に示す格子に対応付けられ、PFN630は、電流調整電子管600の下に示す格子に対応付けられる。PFN610の第1段階は、並列接続された抵抗器612およびコンデンサ614を含む。同様に、電流調整電子管600の下に示す格子に対応付けられたPFN630の第1段階は、並列接続された抵抗器632およびコンデンサ634を含む。
PFN610では、第1段階のR−Cネットワークは、対応付けられた電流調整電子管600の格子電圧に緩慢な変化を生じさせる大きさに作られた、非常に高い値の抵抗器およびコンデンサ(抵抗器612およびコンデンサ614)を備える。同様に、PFN630でも、第1段階のR−Cネットワークは、対応付けられた電流調整電子管600の格子電圧に緩慢な変化を生じさせる大きさに作られた、非常に高い値の抵抗器およびコンデンサ(抵抗器632およびコンデンサ634)を備える。これにより電流調整電子管600のオン時間を遅らせる。したがって、図6のグラフ650では、包絡線655が、時間と共に緩慢に増大する電流調整電子管600の電流「I」の平均値を示し、包絡線655の下の正弦波波形は、電流調整電子管600を流れる電流の双方向性を示している。電流「I」の緩慢な増大は、多くの従来の電力制御装置に見られる、よく知られた比例積分微分(PID)曲線の増加に似る。
利点として、図6のグラフ650に示される電流「I」の緩慢な上昇は、力率を改善するために使用される容量性リアクタンスが過度に急速に放出されて、図1の電力搬送線106に電流の高調波歪みを生じさせるのを防止する。電流調整電子管600による電流の伝導はアナログ式に行われるため、電流はなめらかに増大する。これは、結果として電流が階段型に増大する固体スイッチの使用と対照的であり、電流が階段型に増大すると、関連する電力搬送線に高調波電流分が付加される。
PFN610および630は、図6のグラフ650に想像線で示すように、電流「I」の上昇を緩慢にするための追加的な段階を含んでもよい。例として、PFN610の2つのさらに他の段階は、並列接続された抵抗器616およびコンデンサ618で形成される第2段階、ならびに、並列接続された抵抗器620およびコンデンサ622で形成される第3段階である。同様に、PFN630の2つのさらに他の段階は、並列接続された抵抗器636およびコンデンサ638で形成される第2段階、ならびに、並列接続された抵抗器640およびコンデンサ642で形成される第3段階である。
図6のグラフ650で示すように、電流調整電子管600のターンオン時間は十分に速く、包絡線655の始まりに狭いスパイク652を生じさせる。これは望ましくない特性であり、電流調整電子管600の上に示す端子と接地との間に接続されたバイパスコンデンサ657を使用することによって対処する。バイパスコンデンサ657は、包絡線662に従来の包絡線655のスパイク652が解消された、制御されたターンオングラフ660に干渉することなく、ターンオンスパイク652を接地に流すような大きさにする。
上記のようにパルス形成ネットワーク(PFN)610および630を含む回路は、電流を、固定された出力動作電流と、それに対応する通例15〜45ミリ秒である制御されたターンオン時間とに、連続的に変化するように制限することによって電流を調整する。これは、動的に調節可能で連続的に可変な格子制御される電流制限機能を備えることによって電流を増大または減少させる、上記で引用した米国特許出願公開第2012/0081097A1号の回路と対照的である。
図6を参照すると、当業者には、図3のバイトロン電子管または図4の逆並列接続されたパルサトロン管を利用して実装することが可能な、代替の電流制限トポロジーがいくつか存在することが明らかであろう。
当業者は、本明細書に鑑みて、電流調整電子管600を、電流の伝導が制御された下記の種類の双方向回路に置き換えることによって図6の回路を改変することは通常技術であることが分かるであろう。そのような種類の双方向回路は、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)もしくは電界効果トランジスタ(FET)、または内部を通過する電流をアナログ式に調整し、単一のデバイスもしくは複数のデバイスとして、中程度の電圧から高電圧を定格とし、十分な電流容量を持つ他の半導体デバイスである。当業者は、上述の種類の半導体デバイスと共に使用するために図6のパルス形成ネットワーク(PFN)610および630を改変することは通常技術であることが分かるであろう。
「アナログ管動作を伴う、連続的に可変な電流調整回路」。次に、図5のチャネル500を通る電流を制御する第2の方式を説明するが、ここでは、アナログ式に動作する1つまたは複数の冷陰極電界放出電子管がチャネルレベル双方向電子管回路502内で使用される。
チャネル500(図5)を通る電流を制御する第2の方式によれば、チャネルレベル双方向電子管回路502は、上記で引用した米国特許出願公開第2012/0081097A1号に記載される電流調整器と同じトポロジーを使用することができる。上述の特許公開の電流調整器(本明細書には図示せず)は、電流調整器の第1の端子と第2の端子の間に電流を伝導する少なくとも1つの主電流通過型冷陰極電界放出電子管を含む。この少なくとも1つの主電流通過型冷陰極電界放出電子管は、第1の端子の電圧が正で第2の端子の電圧が負である時に第1の端子と第2の端子の間の電流の伝導を制御するための第1および第2の制御格子を有する。追加的な第1および第2の冷陰極電界放出電子管(図示せず)が、それぞれ第1および第2の格子に制御信号を提供する。上述の電子管は、本発明で使用する場合は、中程度の電圧から高電圧の定格を有する。
上述の電流調整器トポロジーで双方向電子管回路500(図5)を実装する場合、上述の引用特許公開に記載されるように分圧回路と併せてフィードバック回路を使用して電流調整器を形成することから、双方向電子管回路500は、電流の流れの動的な調整を提供する。これにより、双方向電子管回路500は電流の流れをアナログ式に動的に調節(すなわち調整)することができ、相当広い電流密度の範囲にわたって、連続的に可変な格子制御される様態で電流を増減させることが可能になる。
上記で引用した米国特許出願公開第2012/0081097A1号の上述の電流調整器トポロジーで双方向電子管回路500(図5)を実装する代替法は、代わりに、(a)絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)もしくは電界効果トランジスタ(FET)、または、内部を通る電流を、動的に調節可能な連続的に変化する様態で調整する他の半導体デバイス、あるいは(b)可飽和リアクトル、あるいは(c)可変抵抗器(すなわち調節可能抵抗器)、の種類の双方向回路のうち1つを、電流の伝導を制御して使用するものであり、そのようなデバイスの1つまたは複数は、中程度の電圧から高電圧を定格とし、十分な電流容量を有する。当業者には、伝導を制御しながら上述の種類の双方向回路を制御するために、上記で引用した米国特許出願公開第2012/0081097A1号の回路に必要な改変を加えるか、または置き換えを行うことは通常技術であることが分かるであろう。
「チャネルレベルの電子管のバイナリ動作」。上述した図5のチャネル500を通る電流を調整する2つの方式が好ましいが、図1のチャネルレベル双方向電子管回路114等を、電流の調整を行わずにデジタル式に作動させることも可能である。「バイナリ動作」とは、全開して電流の流れを停止するか、または全閉して電流の流れを可能にする電気スイッチを模倣した動作を意味する。なぜなら、チャネルレベル双方向電子管回路114等は、図3または図4に関連して上述したタイプの電子管を含み、そのような回路114等は連続的に可変なアナログ式の様態で全開および全閉状態を切り替えるからである。したがって、上述の各双方向電子管回路は、図1で想像線で描いた電気スイッチを含むブロックで示すことにより、1つの代替動作方式を示している。
[システムレベルの電圧および電流サージの緩和]
上記の力率を改善するための電力搬送線106と接地との間の無効インピーダンス要素の接続または切断は、チャネルレベルの電流調整を使用すると、通常、近共振状態における過渡現象に起因する電力搬送線106上の電圧サージおよび電流サージの両方をかなりの程度緩和する。ただし、チャネルレベルの電流調整がそのような電圧もしくは電流のサージを完全には緩和しない限り、またはチャネルレベル電流調整を使用しない場合には、図1の交流電力系統は、好ましくは、システムレベルの電圧調整器190およびシステムレベルの電流調整器196を含む。
「システムレベルの電圧調整」。システムレベル(またはS−L)の電圧調整器190は、図1に示すように、電力搬送線106の力率改善回路108と電気負荷104の間に直列接続された1つの回路を備えることができる。システムレベルの電圧調整器190は、力率改善回路108を稼働させている間に、交流電源102のインピーダンスと電気負荷104のインピーダンスとの間の一致点に近づきつつある時に発生し得る過電圧から、電気負荷104を保護する。そのような過電圧は一般に最適な力率に近づきつつある時に発生することは、当技術分野でよく知られている。図1で、システムレベルの電圧調整器190は、電圧、電流、および位相角等の電力搬送線106の電気条件に応答し、電気条件は、電力搬送線106上の電圧をトランスデューサ191で感知し、電力搬送線106上の電流をトランスデューサ193で感知することから求めることができる。トランスデューサ191および193は、以下にトランスデューサ184および186に関して述べたように「計器用」変圧器および「変流」器トランスデューサと同じ種類とすることができる。
システムレベルの電圧調整器190を実装するために、図7に、電力搬送線106と電力搬送線197との間に接続された、好ましいシステムレベル電圧調整器700を示す。双方向冷陰極電界放出電子管702は、バイトロン電子管とも呼ばれ、本明細書では双方向電子管回路300(図3)または400(図4)と同義であるが、これを能動的な電圧調整要素として使用する。双方向冷陰極電界放出電子管702は、好ましくは、その円筒形の最外周電極または陰/陽極704が抵抗器710を介して接地に接続され、中央の円筒形電極または固体電極または陰/陽極706が電力搬送線197に接続されている。第1の制御格子708が、双方向冷陰極電界放出電子管702の陰/陽極704に対応付けられ、第2の制御格子709が、双方向冷陰極電界放出電子管702の陰/陽極706に対応付けられる。これらの制御格子708および709は、双方向冷陰極電界放出電子管702を通る電流の流れを制御する手段を提供する。
双方向冷陰極電界放出電子管702は閾値動作電圧を有する。例えば抵抗器710ならびに抵抗器712、714、および716を備える双方向冷陰極電界放出電子管702にバイアスをかけるための外部回路を使用して、双方向冷陰極電界放出電子管702の動作の閾値動作電圧を設定する。抵抗器712および714を使用して、双方向冷陰極電界放出電子管702の制御格子709のバイアスを設定し、抵抗器710および716を使用して制御格子508のバイアスを設定する。成分値の選択ならびにバイアス回路の変形例は、本明細書に基づき当業者には通常技術であろう。
本明細書に鑑みて、適切な電圧調整器の多くの他のトポロジーの選択が当業者には通常技術であろう。例えば、上述のチャネルレベルの双方向冷陰極電界放出電子管502に代えて半導体デバイスを使用した代替のシステムレベルの電圧調整器を用いることができる。
システムレベルの電圧調整器700内で双方向冷陰極電界放出電子管702(すなわちバイトロン電子管)を使用すること、または逆並列に接続された単方向冷陰極電界放出電子管405および410のペア(図4)(例えば逆並列接続されたパルサトロン電子管のペア)を使用することの利点は、そのような電子管に組み込むことができる中程度の電圧から高電圧および高電流能力である。これらの中程度の電圧から高電圧および高電流能力により、要求される電圧もしくは電流(またはその両方)の定格を達成するための直列もしくは並列(またはその両方)の複数の半導体デバイスの必要性がなくなる。また、中程度の電圧から高電圧および高電流能力により、図1のチャネルレベル双方向電子管回路114等によって無効インピーダンス要素112等を、電力搬送線106上の電流のゼロ交差以外の箇所で接続または切断することも可能になり、これは、通例、上述の半導体デバイスを使用する場合には可能でない。
他の適切な電圧調整回路の使用は、本明細書に基づき当業者には明らかであろう。例えば、図7の双方向冷陰極電界放出電子管702は、図3の双方向電子管回路300と同義であるが、これを次の半導体デバイスのいずれかに置き換えることもできる。1つまたは複数の絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)もしくは電界効果トランジスタ(FET)、または、内部を通る電流を、制御され動的に調節可能で連続的に可変な様態で増大または減少させる他の半導体デバイス、で実装される、電流の伝導が制御された双方向回路。そのようなデバイスの1つまたは複数は、中程度の電圧から高電圧を定格とし、十分な電流容量を有する。上述の半導体デバイスの1つまたは複数に対応するための図7の回路の改変は、本明細書に基づき当業者に通常技術であろう。
「システムレベルの電流調整」。システムレベル(またはS−L)の電流調整、図1の任意選択の電流調整器196によって実施することもでき、これは、電力搬送線106の力率改善回路108とシステムレベルの電圧調整器190との間に挿入された1つの回路として想像線で示している。電流調整器196の好ましいトポロジーを以下で説明する。図8は、電流調整器196のブロックを示し、このブロックは、1つの双方向冷陰極電界放出電子管(例えば図3の302)を備える双方向電子管回路、または逆並列に接続された2つの単方向冷陰極電界放出電子管(例えば図4の405および410)を備える双方向電子管回路のいずれかである、想像線で図示した代替の実装を含む。上述の双方向電子管回路は両方とも、好ましくは中程度の電圧から高電圧を定格とする。想像線によるこれらの電子管回路の図示は、アナログ式の電子管動作を意味する。
システムレベルの電流調整器196の好ましい実装は、上記で引用した米国特許出願公開第2012/0081097A1号に記載される電流調整器と同じトポロジーを使用するものである。上述の文献のシステムレベルの電流調整器(本明細書には図示せず)は、システムレベルの電流調整器第1および第2の端子の間に電流を伝導する少なくとも1つの主電流通過型冷陰極電界放出電子管を含む。少なくとも1つの主電流通過型冷陰極電界放出電子管は、第1の端子の電圧が正で第2の端子の電圧が負である時に第1の端子と第2の端子の間の電流の伝導を制御するための第1および第2の制御格子を有する。追加的な第1および第2の冷陰極電界放出電子管が、それぞれ第1および第2の格子に制御信号を提供する。電流調整回路は、電流を感知する第1および第2の「格子制御」電子管を使用して、瞬時電流を測定し、算出する。そのような電流調整回路は、分圧回路と併せてフィードバック回路を使用して電流調整器を形成し、電流調整器は第1の端子と第2の端子の間を流れる電流の瞬時的な変化に実時間で応答する。これにより、双方向電子管回路500は、電流の流れをアナログ式に上または下に動的に調節(すなわち調整)することができ、相当広い電流密度の範囲にわたって、連続的に可変な格子制御された様態で電流を増減させることが可能になる。
上述の段落で言及した「少なくとも1つの主電流通過型冷陰極電界放出電子管」は、本明細書では図3および図4の双方向電子管回路と同義である。
システムレベルの電流調整器196の上述の実装は、電流制御デバイスの単純なトポロジー実装を可能にすることから、送電線で使用するのに望ましい。これにより、送電線の効率を向上させる高電流の制御デバイスという、送電電圧に関する電力業界の長年にわたる必要性に対処する。
上記で引用した米国特許出願公開第2012/0081097A1号の上述の電流調整器のトポロジーを用いてシステムレベルの電流調整器196を実装する代替法は、「少なくとも1つの主電流通過型冷陰極電界放出電子管」(または同義語として「双方向電子管回路」)の代わりに、(a)絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)もしくは電界効果トランジスタ(FET)、または、内部を通る電流を、アナログ式の、動的に調節可能な連続的に変化する様態で調整する他の半導体デバイス、(b)可飽和リアクトル、あるいは(c)可変抵抗器(すなわち調節可能抵抗器)、の種類の1つを使用するものであり、そのようなデバイスの1つまたは複数は、中程度の電圧から高電圧を定格とし、十分な電流容量を有する。当業者には、伝導を制御しながら上述の種類の双方向回路を制御するために、上記で引用した米国特許出願公開第2012/0081097A1号の回路に必要な改変を加えるか、または置き換えを行うことは通常技術であることが分かるであろう。
システムレベルの電流調整器196のさらに他の実装は、上記で図6に関連して説明したように、格子制御される電流制限回路を使用した双方向電子管回路を使用するものである。そのような格子制御される電流制限回路を使用すると、望ましい電流調整、電流制限機能が得られるが、上記のように、電流は、固定された出力動作電流と、それに対応する通例15〜45ミリ秒である制御された最大ターンオン時間とに、連続的に可変な様態で電流を制限することによって調整される。これは、上記で引用した米国特許出願公開第2012/0081097A1号の回路の、電流を増大または減少させるために動的に調節可能で連続的に可変な格子制御された電流調整機能を提供するものとは対照的である。
上述の段落の「システムレベルの電流調整器196のさらに他の実装」の代替法は、「アナログ管動作を伴う格子制御による電流制限回路」の項目名で上記の最後の段落で説明した、図6の回路の変形例を使用するものである。
[無効インピーンダンス要素を接続または切断するためのチャネルレベル双方向電子管回路の制御]
図1によると、チャネルレベル双方向電子管回路114等は、監視制御およびデータ取得(SCADA(Supervisory Control and Data Acquisition))システム180で操作して、電力搬送線106と接地の間で1つまたは複数の無効インピーダンス要素112等を接続または切断して、電力搬送線106の力率を改善することができる。SCADAシステム180は、信号コンディショナ182に応答する。信号コンディショナ182は、それぞれトランスデューサ184および186のアナログ電圧および電流を感知し、感知したアナログ信号を、アナログ/デジタル(A−D)変換器(図示せず)でデジタル化することができる。マイクロプロセッサ等のデジタルコンピュータ(図示せず)および本明細書に記載される機能を実行するアルゴリズムを実装するソフトウェアコーディングを使用することにより、信号コンディショナ182は、各種のデジタル信号を生成し、その信号の一部またはすべてがSCADAシステム180に提供される。例えば、信号コンディショナ182は、例として、電圧、電流、ワット数、キロボルトアンペア(以降「kVA」)、位相角、力率、およびVARを表す信号を生成する。そのようなソフトウェアコーディングを実装することは、本明細書に基づき、当業者には通常技術であろう。
図1のトランスデューサ184は、当技術分野で「計器用」変圧器として知られるもので形成することができ、図1のトランスデューサ186は当技術分野で「変流」器として知られるもので形成することができる。信号コンディショナ182は、トランスデューサ184および186からのアナログ信号をデジタル信号に変換し、そのデジタル信号をホストマイクロプロセッサ(またはコンピュータ)およびディスプレイ(図示せず)に提供するためのA−D変換器の群(図示せず)を含む、ある部類の信号コンディショナの1つとすることができる。例として、信号コンディショナ182は、(a)米国ニュージャージー州ユニオンのSATEC Inc.から販売されるModel EM133多機能トランスデューサ、または(b)同様の機能を実装するようにプログラムされた特別仕様のプログラム可能論理コントローラ(PLC)、を使用することができる。
必要な場合、SCADAシステム180は、SCADAシステム180から信号コンディショナ182への点線の矢印で示すように、信号コンディショナ182に命令を提供することができる。これが該当するのは、それぞれ独立した信号コンディショナとSCADAコントローラを使用した場合である。
本発明の一例示的実施形態では、SCADAシステム180と信号コンディショナ182の両方が、単一の装置として実現された制御システム183に組み込まれる。好ましくは、制御システム183は、要求される力率の設定値との関係で自動的に力率を改善する。制御システム183は、様々な高調波を含む真のRMSの計算に基づく真の力率か、または交流電力系統の基本周波数の力率のいずれかに基づいて、要求される設定値を作成することにより、力率の補正を提供することができる。好ましい力率の設定値は1(または100%)であるが、それのよりも低い他の値を選択することもできる。力率が要求される設定値を下回ると、制御システム183は、常に、好ましくは、電力搬送線106(図1)と接地との間の無効インピーダンス要素112等の1つまたは複数を接続または切断するために動作させる、チャネルレベル双方向電子管回路114等の1つまたは組み合わせを自動的に選択する。任意の時に接続または切断する無効インピーダンス要素の選択は、本明細書に基づき、当業者には通常技術であろう。例えば、力率を改善するために、任意の時に、無効インピーダンス要素152がすでに切断されている状態で、無効インピーダンス要素112および122を接続し、無効インピーダンス要素132および142を切断することが望ましい可能性がある。通例、無効インピーダンス要素を必要に応じて接続または切断して、交流電力系統100(図1)にVARを追加するか、またはシステム内の無効インピーダンスを下げる。チャネルレベル双方向電子管回路114等のうち選択された1つまたは組み合わせの動作により、好ましくは、交流電力系統100(図1)の力率を、要求される設定値に可能な限り近く改善する。
上記の段落で言及した力率の単一の設定値は、力率または無効電力に「低い」設定値と「高い」設定値を有する制御システム183で実現することができる。これは、「低い」設定値と「高い」設定値を、互いと等しい値に、または互いからごくわずか離れた値にすることによって行うことができる。
好ましくは、制御システム183は、図1の力率改善システムを使用する前に、無効インピーダンス要素112等を最初に完全に充電した状態にするためのソフトウェアサブルーチンを有する。ソフトウェアサブルーチンは、無効インピーダンス要素が充電され、電力搬送線106と接地の間に挿入できる状態にするために、チャネルレベル双方向電子管回路114等に電源を投入する。同様に、無効インピーダンス要素112等の静止充電状態が所定のレベルを下回った場合、制御システム183は、好ましくは、無効インピーダンス要素112等を完全に充電するための同様のソフトウェアサブルーチンを実行する。
上記の制御システム183は、好ましくは、マイクロプロセッサ等のデジタルコンピュータ(図示せず)および上記の機能を実行するアルゴリズムを実装するソフトウェアコーディングを使用して実装される。そのようなマイクロプロセッサのプログラミングは、本明細書に鑑み、当業者には通常技術であろう。
制御システム183の可能な一例は、米国ニュージャージー州ユニオンのSATEC Inc.から入手可能なSATEC C192PF8−RPR力率管理および無効電力調整器である。上述のSATECの装置についての記述文献が、2013年12月23日に、http://www.satec−global.com/UserFiles/satec/files/_C192PF8−RPR.pdfで見つけられ、この文献は「C192PF8−RPR Power Factor Manager & Reactive Power Regulator: Installation and Operation Manual」と題され、カバーページの表題の下にあるBG037 Rev.A1の識別を持つ。このような記述文献は、参照により全体が本明細書に取り込まれる。
上述の段落で述べたSATECの装置を使用することの欠陥の1つは、力率改善能力を備える交流電力系統は、開閉動作の回数に制限のある、例えば機械スイッチを使用するという前提に関係する。したがって、上述の段落で引用したSATEC装置の記述文献は、最小限の開閉動作にするための高度に(いわゆる)「最適化された」動作モードについて言及している。そのような「最適化された」動作を本明細書で「いわゆる」と述べる理由は、無効インピーダンス要素112等(図1)のためのチャネルレベル双方向電子管回路114等(図1)が請求項記載のように実装される本発明の好ましい実現の文脈では、そぐわない表現であるからである。したがって、請求項9は前記システムレベルの交流電子管回路は、中程度の電圧から高電圧を定格とする1つの交流冷陰極電界放出電子管(302)、または、中程度の電圧から高電圧を定格とし、逆並列に接続された2つの単方向冷陰極電界放出電子管(405、410)を備える」と定義している。上記のように、この種類の電子管は、機械スイッチまたは半導体スイッチと比べてはるかに多くの回数の接続動作に耐えることができる。そのため、本発明は、チャネルレベル双方向電子管回路114等を使用して必要な回数だけ無効インピーダンス要素112等を接続または切断することにより交流電力系統100(図1)の力率を改善し、電力消費の費用を下げるという、異なる種類の「最適化」を企図する。本発明の最適化は、必ずしも当該SATECの装置を使用して達成されるとは限らない。
本発明は、2つ前の段落で特定したSATEC C192PF8−RPR装置の使用に限定されない。上述のSATECの装置のような単一の装置を指すのに加えて、用語「制御システム」は、SCADAシステム180と信号コンディショナ182の組み合わせ、ならびにそれら両者の均等物を包含するものとする。さらに、デジタルコンピューティングの利用を低減して制御システム183を実装する他の方法が、本明細書に基づき、当業者には通常技術であろう。例えば、制御システムは、その制御システムを実行するために、電磁継電器、高感度継電器、またはシュミットトリガー等のアナログ回路を使用してもよい。
上述のように、図1に示す力率を改善するためのシステムはφ1を付して多相システムの第1の位相を示しているが、括弧に入れてφ2およびφ3も示すことにより、多相システムの第2および第3の位相を示している。一実施形態では、各位相は、例えばSCADAシステム180等、各自のSCADAシステムによって独立して制御される。これは、VARは一般的な交流電力搬送線の3つの位相でそれぞれ独立してずれるという通常の現実を認識したものである。代替として、より低費用であるが機能性が劣る実施形態では、単一のSCADAシステムを使用して、3つの位相それぞれで無効インピーダンスの同じ値を接続または切断する。
本明細書に記載される交流電力系統内の力率を改善するためのシステムでチャネルレベルまたはシステムレベルの電流調整を使用する場合に得られる利点の1つは、電流調整のために双方向電子管回路をアナログモードで動作させる際、電力搬送線106(図1)と接地との間に無効インピーダンス要素を接続するプロセス中に、伝導が制御されながら段階的に増大することである。これにより、電力搬送線106と接地の間に容量性リアクタンスを接続して力率を改善する時に、電力業界で「リアクトル」と呼ばれる直列インダクタ等の電流を制限するエネルギー消費デバイスの必要性が減るか、またはなくなり、それにより、そのような不要となった直列インダクタに関するエネルギー損および熱損失が回避される。
以下は、本明細書および図面で使用される参照符号とそれに対応付けられた部分の一覧である。
100 交流電力系統
102 交流電源
104 電気負荷
106 電力搬送線
108 力率改善回路
110 チャネル
112 無効インピーダンス要素
114 チャネルレベル双方向電子管回路
120 チャネル
122 無効インピーダンス要素
124 チャネルレベル双方向電子管回路
130 チャネル
132 無効インピーダンス要素
134 チャネルレベル双方向電子管回路
140 チャネル
142 無効インピーダンス要素
144 チャネルレベル双方向電子管回路
150 チャネル
152 無効インピーダンス要素
154 チャネルレベル双方向電子管回路
180 SCADAシステム
182 信号コンディショナ
183 制御システム
184 トランスデューサ
186 トランスデューサ
190 システムレベルの電圧調整器
196 システムレベルの電流調整器
197 電力搬送線
200 コンデンサ
202 インダクタ
204 コンデンサ
206 インダクタ
208 コンデンサ
210 コンデンサ
212 インダクタ
214 インダクタ
300 双方向電子管回路
302 双方向電子管
304 陰/陽極
305 格子
306 陰/陽極
307 格子
400 双方向電子管回路
405 単方向冷陰極電界放出電子管
406 陰極
407 陽極
408 格子
410 単方向冷陰極電界放出電子管
411 陰極
412 陽極
413 格子
415 ノード
416 ノード
500 チャネル
502 チャネルレベル双方向電子管回路
504 無効インピーダンス要素
600 電流調整電子管
602 バイアス抵抗器
604 バイアス抵抗器
610 PFN
612 抵抗器
614 コンデンサ
616 抵抗器
618 コンデンサ
620 抵抗器
622 コンデンサ
630 PFN
632 抵抗器
634 コンデンサ
636 抵抗器
638 コンデンサ
640 抵抗器
642 コンデンサ
650 グラフ
652 スパイク
655 包絡線
657 バイパスコンデンサ
660 グラフ
662 包絡線
700 システムレベルの電圧調整器
702 双方向冷陰極電界放出電子管
704 陰/陽極
706 陰/陽極
708 制御格子
709 制御格子
710 抵抗器
712 抵抗器
714 抵抗器
716 抵抗器
本発明について、説明として好ましい実施形態との関連で説明したが、多くの改変および変更が当業者には通常技術であろう。例えば、本明細書では2つの異なる種類のチャネルレベルまたはシステムレベルの電流調整器を詳細に説明したが、本明細書に基づき、適切な電圧調整器の多くの他のトポロジーの選択が当業者には通常技術であろう。したがって、添付の請求項の範囲は、本明細書に記載されるそのような好ましい実施形態および例によって制限されるべきではなく、この説明全体と矛盾しない最も広い解釈を与えるべきである。出願当初の請求項は、参照により本明細書の記載に取り込まれる。

Claims (17)

  1. 交流電源(102)から電気負荷(104)へ電力を搬送する少なくとも1つの電力搬送線(106,197)で相互接続された前記交流電源(102)と前記電気負荷(104)とを含む交流電力系統であって、前記電力搬送線(106)と接地との間に接続された第1の回路(104,190,191,193,196,197)に前記電気負荷(104)が含まれる交流電力系統における、単相または多相の電力搬送線(106,197)へ流入した無効電流のレベルの連続的に可変なアナログ式の制御によって、前記交流電力系統の力率を改善するためのシステムであって、
    a)回路内でアナログ式の連続的に可変な態様で制御される電流レベルを有するように構成されたチャネルレベル交流電子管回路と、直列で相互接続された少なくとも1つの対応付けられた無効インピーダンス要素(112,122,132,142,152)と、を備える少なくとも1つのチャネル(110,120,130,140,150)を含み、前記チャネルは前記電力搬送線と接地の間で前記第1の回路と並列に接続され、前記チャネルレベル交流電子管回路の各々が、中電圧から高電圧を定格とする1つの双方向冷陰極電界放出電子管、または中電圧から高電圧を定格として逆並列に接続される2つの単方向冷陰極電界放出電子管を包含する、力率改善回路(108)を備え、
    b)各前記チャネルレベル交流電子管回路は、前記直列で相互接続された少なくとも1つの対応付けられた無効インピーダンス要素(112,122,132,142,152)での前記無効電流のレベルの連続的に可変なアナログ式の制御のための制御システムに応答することによって、前記無効電流のレベルが、必要に応じて、連続的に可変なアナログ式の様態で変化して、前記電力搬送線(106,197)の力率を改善する、システム。
  2. 前記チャネルレベル交流電子管回路の1つまたは複数の各々は、それぞれのチャネルレベル電流調整器(302、502)の構成要素として動作し、連続的に可変なアナログ式の様態で無効電流のレベルを制御するように構成され、前記それぞれのチャネルレベル電流調整器(302、502)は、各前記直列で相互接続された少なくとも1つの対応付けられた無効インピーダンス要素(112、122、132、142、152)の無効電流のレベルを制御するプロセス中に、望ましくないほど高い電流が前記電力搬送線(106、197)に流入するのを防ぐように構成される、請求項1に記載のシステム。
  3. 記少なくとも1つの対応付けられた無効インピーダンス要素(112,122,132,142,152)の前記無効電流のレベルを制御するプロセス中に、望ましくないほど高い電流が前記電力搬送線(106,197)へ流入するのを防ぐために、連続的に可変なアナログ式の様態で固定された最大値に電流を制限するため、前記チャネルレベル交流電子管回路での対応の格子電圧に緩やかな変化をもたらすサイズのR−Cネットワークを各々が含む格子制御される電流制限回路のそれぞれのペアを、前記チャネルレベル交流電子管回路の各々のうち一つ以上が備える、請求項2に記載のシステム。
  4. 前記チャネルレベル交流電子管回路の1つまたは複数の各々は、動的に調節可能で連続的に可変であり制御端子で制御されたアナログ式の様態で前記直列で相互接続された少なくとも1つの対応付けられた無効インピーダンス要素の無効電流のレベルを制御するためのチャネルレベル電流調整器の構成要素としてそれぞれ動作するように構成された1つまたは複数のチャネルレベル交流電子管回路を有し、前記それぞれのチャネルレベル電流調整器は、前記直列で相互接続された少なくとも1つの対応付けられた無効インピーダンス要素(112、122、132、142、152)の無効電流のレベルを制御するプロセス中に、望ましくないほど高い電流が前記電力搬送線(106、197)に流入するのを防ぐように構成される、請求項1に記載のシステム。
  5. a)システムレベルの電流調整器が回路内でアナログ式の連続的に可変な様態で制御される電流レベルを有するように構成されたシステムレベルの交流電子管回路を有し、前記システムレベルの電流調整器が前記電力搬送線(106、197)の前記力率改善回路(108)と前記電気負荷(104)との間に直列接続され、
    b)前記システムレベの電流調整器が、各前記直列で相互接続された少なくとも1つの対応付けられた無効インピーダンス要素(112、122、132、142、152)の無効電流のレベルを制御するプロセス中に、望ましくないほど高い電流が前記電力搬送線に流入するのを防ぐように構成される、請求項1〜4のいずれか一項に記載のシステム。
  6. 前記システムレベルの交流電子管回路が、中程度の電圧から高電圧を定格とし、アナログ式に動作するように構成され、前記システムレベルの電流調整器を通る主電流経路内に置かれる、請求項5に記載のシステム。
  7. 前記システムレベルの交流電子管回路は、アナログ式に動作するように構成され、前記直列で相互接続された少なくとも1つの対応付けられた無効インピーダンス要素(112、122、132、142、152)の各々の無効電流のレベルを制御するプロセス中に、望ましくないほど高い電流が前記電力搬送線に流入するのを防ぐために、電流を連続的に可変なアナログ式の様態で固定された最大値までに制限するための格子制御の電流制限回路のそれぞれのペアを備える、請求項6に記載のシステム。
  8. 前記システムレベルの交流電子管回路が、アナログ式に動作するように構成されると共に、前記少なくとも1つの対応付けられた無効インピーダンス要素の各々の無効電流のレベルを制御するプロセス中に、望ましくないほど高い電流が前記電力搬送線に流入するのを防ぐために、前記電力搬送線の電流を、動的に調節可能で連続的に可変であり格子制御されたアナログ式の様態で増大または減少させるための電流調整器として機能するように
    構成される、請求項6に記載のシステム。
  9. a)システムレベルの電圧調整器(190)が、前記電力搬送線(106、197)の前記力率改善回路(108)と前記電気負荷(104)との間に直列接続されて、前記力率改善回路(108)を稼働させている間に、前記交流電源(102)のインピーダンスと前記電気負荷(104)のインピーダンスとの一致点に近づきつつある時に発生し得る過電圧から、前記電気負荷(104)を保護し、
    b)前記システムレベルの電圧調整器が、能動的な電圧調整要素としての冷陰極電界放出電子管(702)を有する、請求項1〜のいずれか一項に記載のシステム。
  10. a)前記交流電力系統が、それぞれ位相が異なる3つの電力搬送線を有し、
    b)各電力搬送線は、上述した前記力率改善回路の要素を有するそれぞれの力率改善回路に対応付けられる、請求項1〜のいずれか一項に記載のシステム。
  11. 各前記チャネルレベル交流電子管回路は、中程度の電圧から高電圧を定格とする1つの交流冷陰極電界放出電子管(302)、または、中程度の電圧から高電圧を定格とし、逆並列に接続された2つの単方向冷陰極電界放出電子管(405、410)を備える、請求項1〜1のいずれか一項に記載のシステム。
  12. 各前記チャネルレベル交流電子管回路(114)が、前記電力搬送線(106、197)の公称動作電圧を超えるスタンドオフ電圧を有し、それによって、前記電力搬送線(106、197)と接地との間に前記少なくとも1つの対応付けられた無効インピーダンス要素(112)を接続するそれぞれの回路要素に鉄心電気変圧器がない、請求項1に記載のシステム。
  13. 前記少なくとも1つの対応付けられた無効インピーダンス要素が、1つのコンデンサ(208または210)または並列接続された複数のコンデンサ(208、210)のいずれかを備え、前記コンデンサは、前記チャネルレベル交流電子管回路に対応付けられている、請求項1〜1のいずれか一項に記載のシステム。
  14. 前記少なくとも1つの対応付けられた無効インピーダンス要素が、1つまたは複数のインダクタ(200、202、204、206)を備え、各前記インダクタは前記チャネルレベル交流電子管回路に対応付けられている、請求項1〜1のいずれか一項に記載のシステム。
  15. 前記少なくとも1つの対応付けられた無効インピーダンス要素が、1つまたは複数のコンデンサ(208、210)および1つまたは複数のインダクタ(212、214)の組を備え、前記組の各々は、前記チャネルレベル交流電子管回路に対応付けられている、請求項1〜1のいずれか一項に記載のシステム。
  16. a)前記チャネルレベル交流電子管回路(114)および前記少なくとも1つの対応付けられた無効インピーダンス要素の各々が、少なくとも第1、第2、第3、第4、および第5のチャネルレベル交流電子管回路(114、124、134、144および154)と、各チャネルレベル交流電子管回路(114、124、134、144および154)に対応付けられた少なくとも1つのそれぞれの無効インピーダンス要素(112、122、132、142および152)とを含み、
    b)前記第1および第2のチャネルレベル交流電子管回路(114、124)に対応付けられた前記少なくとも1つのそれぞれの無効インピーダンス要素(112、122)の各々は、およそ基準リアクタンス値の値を有し、第3のチャネルレベル交流電子管回路(134)に対応付けられた前記少なくとも1つのそれぞれの無効インピーダンス要素(132)は、前記基準値のおよそ2倍のリアクタンス値を有し、前記第4のチャネルレベル交流電子管回路(144)に対応付けられた前記少なくとも1つのそれぞれの無効インピーダンス要素(142)は、前記基準値のおよそ5倍のリアクタンス値を有し、前記第5のチャネルレベル交流電子管回路(154)に対応付けられた前記少なくとも1つのそれぞれの無効インピーダンス要素(152)は、前記基準値のおよそ10倍のリアクタンス値を有する、請求項1〜1のいずれか一項に記載のシステム。
  17. 前記電力搬送線と接地との間で前記第1の回路と並列に接続される複数のチャネル(110,120,130,140,150)を前記力率改善回路(108)が含み、前記複数のチャネルの各々が、連続的に可変なアナログ式の様態で制御される電流レベルを有するように構成されて少なくとも1つの対応付けられた無効インピーダンス要素と直列に相互接続されるチャネルレベル交流電子管回路を有する、請求項1に記載のシステム。
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