JP6598105B2 - 有機化合物触媒体とその製造方法 - Google Patents
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Description
液中プラズマにより合成された炭素系触媒は、電子伝導性に優れた導電性炭素材料と接触させることで、当該炭素系触媒が本来有していた触媒活性が如何なく発揮され得る。このような構成により、例えばPEFC等の電極用触媒として好適な有機化合物触媒体を簡便に提供することができる。
液中プラズマにより合成された炭素系触媒の中には、単独では触媒活性が十分に発現され難い構造のものも存在し得る。また、一次粒子が凝集し易く、その反応表面が有効に活用されない場合もあり得る。このような炭素系触媒については、当該炭素系触媒の合成と同時に、担体として機能し得る導電性炭素材料に好適な分散状態で担持させることが好ましい。これにより、特別な手間をかけることなく、例えば単独の炭素系触媒よりも高活性な有機化合物触媒体を実現することができる。
(S1)有機原料化合物として、炭素、水素および酸素以外の異種元素を含み、少なくとも一部に環構造を有する環式化合物を用意すること。
(S2)導電性炭素材料を用意すること。
(S3)上記の有機原料化合物を含む液中でプラズマを発生させることにより炭素系触媒を合成すること。
(S4)炭素系触媒と導電性炭素材料とを接触させて有機化合物触媒体を得ること。
工程S1において有機原料化合物を用意する。
代表的なカーボン材料であるグラファイトは、炭素原子がsp2結合してなる六員環構造を有するグラフェンシートが多数積層された構造を有している。そしてこのようなカーボン材料は、その結晶構造に特殊な「乱れ」が生じることで、酸化還元(ORR)反応に対する触媒作用を示す炭素系触媒となり得ることが知られている。かかる結晶構造の乱れは、例えば、カーボン材料を製造する際に鉄(Fe)やコバルト(Co)等の異種金属を添加してナノシェル化することや、グラフェン構造における炭素(C)サイトに窒素(N)やホウ素(B)等の異種原子を置換してドープカーボンとすること等で、導入することができる。すなわち、カーボン材料に異種元素を適切に導入し、電子軌道および結晶空間等を制御することで、酸化還元(ORR)触媒としての機能を発現させることができる。
そこで、本発明では、有機原料化合物として、上記のグラフェン構造を形成するとともに、このグラフェン構造に特殊な「乱れ」を誘起し得るよう、化学構造に異種元素と環構造とを備える有機質の原料化合物を用いるようにしている。
なお、炭素は原子番号6の元素であり、例えばグラフェンシートにおける炭素サイトには、元素周期律表で炭素の両隣りに位置するホウ素(原子番号5)または窒素(原子番号7)が比較的安定して存在できるとともに、グラフェンの活性化に効果的に寄与し得る。したがって、より高い触媒活性を示す炭素系触媒を製造するためには、異種元素として、ホウ素または窒素の何れか、あるいはその両方を含む環式化合物を用いることが好ましい。
以上のことからも明らかなように、本発明における有機原料化合物には、異種元素としてでなければ、水素および酸素が当然のものとして含まれ得る。
以上の有機原料化合物は、いずれか1種の環式化合物の単体であっても良いし、あるいは2種以上の環式化合物が組み合わされた混合物等であっても良い。
工程S2では、導電性炭素材料を用意する。導電性炭素材料としては、電子伝導性を有する炭素質材料を特に制限なく使用することができる。例えば、グラフェン、フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、カーボンナノコイル、カーボンナノファイバー等のカーボンナノ材料や、アセチレンブラック、ケッチェンブラックア、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック等のカーボンブラックが挙げられる。かかる導電性炭素材料の形態は特に制限されず、製造後の炭素系触媒を好適に担持して、目的の性状の有機化合物触媒体を実現しるものを好ましく用いることができる。
工程S3では、上記の有機原料化合物を含む液中でプラズマ(以下、単に液中プラズマともいう。)を発生させることにより炭素系触媒を合成する。特許文献1に開示されているように、かかる手法を採用することで、有機原料化合物を重合させたカーボン材料を、異種元素を導入しつつ、生成することができる。ここで、有機原料化合物の重合および炭素化(グラフェン化)において炭素系触媒に異種元素が導入されることにより、結晶構造に特殊な「乱れ」が生じ得、合成された炭素系触媒酸素還元反応に対する活性を備えたものとなる。
工程S4では、合成された炭素系触媒と、用意した導電性炭素材料とを接触させることで、有機化合物触媒体を得ることができる。ここで、有機化合物触媒体における炭素系触媒と導電性炭素材料との割合は特に制限されない。炭素系触媒に極少量でも導電性炭素材料が添加されることで、炭素系触媒の電子伝導性を高めることができ、炭素系触媒の電気化学反応を促進させることができる。かかる観点から、有機化合物触媒体(炭素系触媒と導電性炭素材料との合計)に占める炭素系触媒の割合は、100質量%未満であればよく、90質量%以下が好ましく、80質量%以下がより好ましく、70質量%以下が特に好ましく、例えば、60質量%以下とすることができる。しかしながら、炭素系触媒の割合が少なすぎると有機化合物触媒体の触媒活性が十分に得られないために好ましくない。かかる観点から、有機化合物触媒体(炭素系触媒と導電性炭素材料との合計)に占める炭素系触媒の割合は、10質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、30質量%以上が特に好ましく、例えば、40質量%以上とすることができる。
以上の接触手法(A)は、炭素系触媒の合成(工程S3)と、炭素系触媒および導電性炭素材料の接触(工程S4)とを、煩雑な操作を伴わずに簡便に行える点において好ましい。なお、このようにして得られた有機化合物触媒体は、濾過、洗浄等の操作により、有機原料化合物含有液から適宜回収することができる。
例えば、有機原料化合物として、6員環を1つ有する単環化合物からなる環式化合物を用いた場合は、上記(a2)の接触の手法を採用して導電性炭素材料の表面に炭素系触媒を付着させることで、より触媒性能の高い有機化合物触媒体が得られる傾向にある。
また、有機原料化合物として、少なくとも一部に5員環と6員環とが縮合した化学構造を有する環式化合物を用いた場合は、上記(B)の接触の手法により導電性炭素材料の表面に前記炭素系触媒を付着させることで、より触媒性能の高い有機化合物触媒体が得られる傾向にある。
有機化合物触媒体は、例えば、粉末の状態で提供されても良いし、任意の媒体に分散された状態で提供されてもよい。炭素系触媒と導電性炭素材料が任意の分散媒に分散された形態の有機化合物触媒体においては、炭素系触媒および導電性炭素材料の他に、例えば、これら炭素系触媒および導電性炭素材料を任意の基材(典型的には電極板)に付着させるためのバインダが含まれていても良い。このとき、特に限定されるものではないが、バインダは、例えば導電性バインダとすることができる。
(例1〜9)
有機原料化合物としてインドール(和光純薬工業(株)製、和光特級)を用い、このインドールをベンゼン(和光純薬工業(株)製、和光特級)に溶解して、濃度が3Mのインドールのベンゼン溶液(有機原料化合物含有液)を200mL調製した。
次いで、図1に示した液中プラズマ発生装置10を用い、有機原料化合物含有液中でソリューションプラズマを発生させた。なお、本実施形態において、有機原料化合物含有液2であるインドール含有液はガラス製のビーカー5に入れ、マグネチックスターラー7により撹拌を行っている。また、プラズマを発生させるための一対の電極6は、電極間距離1.0mmで有機原料化合物含有液2中に配置されるように、絶縁部材9を介してビーカー5に固定されている。電極6は、電界を局所的に集中できるように、フッ素樹脂でコーティングされた直径1.0mmのタングステンワイヤー(ニラコ社製)を用い、先端部(例えば、数mm程度)のみワイヤを露出させるようにした。電極6は外部電源(株式会社栗田製作所製、バイポーラパルス電源:MPS−R06K02C−WP1F)8に接続されており、この外部電源8から電極6に、電圧:2kV,繰り返し周波数:20kHz,電圧パルス幅:2.0μsのパルスを印加することで、各有機原料化合物含有液2中にソリューションプラズマを20分間発生させた。
そしてこの炭素系触媒とカーボンナノチューブ(CNT、昭和電工(株)製,VGCF−H)とを、所定の割合で混合することで、例1〜9の混合物を用意した。各例の混合物における炭素系触媒とCNTとの配合比は、質量%基準で炭素系触媒:CNとして、(例1)0:100(すなわちCNTのみ),(例2)20:80,(例3)30:70,(例4)40:60,(例5)50:50,(例6)60:40,(例7)70:30,(例8)80:20,(例9)100:0(すなわち炭素系触媒のみ)とした。
例1〜9の混合物について、三電極電気化学セルを用いたCV測定を行うことにより、電気化学的特性の評価を行った。このCV測定では、酸性溶液中の溶存酸素の還元反応についての触媒作用を評価した。まず、上記で用意した例1〜5の混合物20mgと、バインダとしての5%ナフィオン(登録商標)溶液150μLと、分散媒としてのエタノール2.0mLとを混合し、超音波にて30分間ほど撹拌して触媒ペーストを調製した。次いで、この触媒ペーストをグラッシーカーボン電極の表面に20μL滴下して乾燥させることで触媒層を形成し、例1〜9の測定用触媒電極(作用極)とした。
作用極 :例1〜5の測定用触媒電極
参照極 :Ag/AgCl(飽和KCl)
対極 :Pt
電解液:0.5M硫酸水溶液(1N,H2SO4・aq)
なお、参考のために、インドールのベンゼン溶液を用いて液中プラズマにより炭素系触媒を合成する場合、インドールの濃度が触媒性能に与える影響を確認した。すなわち、有機原料化合物として上記と同じインドールを用い、このインドールをベンゼンに溶解させて、(参考例1)0M,(参考例2)0.05M(3.33質量%),(参考例3)1.00M(15.5質量%),(参考例4)3.00M(40.5質量%),(参考例5)6.00M(69.3質量%)の濃度のインドールのベンゼン溶液(有機原料化合物含有液)を200mLずつ調製した。参考例5の6Mのインドール溶液は、溶解度限界に近いものである。また参考例4は、上記例9に相当する。そして、上記例1〜9と同様の条件で、この有機原料化合物含有液中にソリューションプラズマを発生させることで、参考例1〜5の黒色粉末状の炭素系触媒を得た。
図4に示されるように、有機原料化合物含有液中の有機原料化合物の濃度により、得られた炭素系触媒の触媒活性が影響を受けることがわかった。なお、インドールは水にも溶解するが、その溶解度はベンゼンに対する溶解度よりも低く、液中プラズマによる炭素系触媒の生成効率は低い。このことから、液中プラズマにより有機原料化合物であるインドールと溶媒として用いたベンゼンとがいくらか反応して有機化合物を合成し、触媒活性に影響を与え得ることが考えられた。
また、参考のために、有機原料化合物として複数の化合物を用いて液中プラズマにより炭素系触媒を合成したときの、炭素系触媒の触媒性能に及ぼす影響を確認した。すなわち、有機原料化合物として、インドール(和光純薬工業(株)製、和光特級)と、ベンゾチアゾール(和光純薬工業(株)製、和光一級)とを用意し、これらを適宜配合してベンゼン(和光純薬工業(株)製、和光特級)に溶解させることで、(参考例6)3Mインドール溶液,(参考例7)0.5Mベンゾチアゾール溶液,(参考例8)3Mインドール+0.5Mベンゾチアゾール溶液、をそれぞれ200mLずつ調製した。なお、ベンゾチアゾールの0.5M溶液とは、上記参考例1〜5と同様にして、ベンゾチアゾールのベンゼン溶液について様々な濃度で炭素系触媒を合成し、最も良好な触媒活性を示す炭素系触媒が安定して得られた濃度である。
図5に示す通り、参考例6のインドールのみを用いて得た炭素系触媒よりも、参考例7のベンゾチアゾールのみを用いて得た炭素系触媒の方が還元電位が低くなる傾向にある。これに対し、インドールとベンゾチアゾールの両者を用いて得た炭素系触媒については、還元電位の低下を極わずかに抑えながら、電流密度を最も高い値に増大させ得ることがわかった。このような電流密度の増加の理由は定かではないが、液中プラズマにより合成される炭素系触媒においては、極わずかな化学構造や共存原子の差異によりその物性(ここでは触媒活性)が変化してくることがわかった。特に、5員環と6員環とが縮合した化学構造を有するインドールやベンゾチアゾールについてはその傾向が強く、両者を混合することで予想外に高い触媒活性が実現されることが確認された。
(例10〜16)
有機原料化合物としてピリジン(和光純薬工業(株)製、和光特級)を用い、このピリジンをベンゼン(和光純薬工業(株)製、和光特級)に溶解して、濃度が70質量%のピリジンのベンゼン溶液を200mLずつ用意した。そしてこのベンゼン溶液に、カーボンナノチューブ(CNT、昭和電工(株)製,VGCF−H)を、(例10)30mg,(例11)60mg,(例12)120mg,(例13)300mg,(例14)1500mg加えて超音波撹拌することで、例10〜14の有機原料化合物含有液を用意した。
次いで、例10〜14の有機化合物触媒体について、上記と同様の条件でCV測定を行い、その結果をサイクリックボルタモグラムとして図6に示した。なお、参考のために、図6には、CNTを加えずに作製したピリジン由来の炭素系触媒の単体(例15)の掃引曲線も示した。また、図7に、例10〜15の有機化合物触媒体の掃引曲線における還元ピークのピーク電流密度と、添加したCNT質量との関係を示した。なお、図7には、CNT単体(例1)についてのピーク電流密度と、ピリジン由来の炭素系触媒の単体(例15)についてのピーク電流密度についても示した。
そこで、上記で得た例10〜14の有機化合物触媒体を、透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope:TEM)により観察した。参考のために、例11の有機化合物触媒体についての観察結果を図8および図9に示した。
図8および図9に示されるように、有機化合物触媒体においては、CNTの表面に直径が10nmから20nm程度の球形粒子(一次粒子)が、単独で、あるいは、凝集して付着しているのが確認された。この球形粒子が、有機原料化合物含有液中でソリューションプラズマを発生することにより合成された炭素系触媒である。この炭素系触媒における球形粒子は、20nmを大きく超えて粗大化したものは観察されず、また、凝集している場合であってもCNTの表面からおよそ200〜300nm以下の厚みで付着していることが確認された。すなわち、有機化合物触媒体において、大きく凝集した二次粒子がCNTに付着した様子は見られず、一次粒子がCNTの表面に順次堆積したり、少量の一次粒子が凝集してなる二次粒子がCNTの表面に堆積する様子がうかがえた。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。ここで開示される発明には上述の具体例を様々に変形、変更したものが含まれ得る。
4 プラズマ(プラズマ相)
5 ビーカー
6 電極
7 マグネチックスターラー
8 外部電源
9 絶縁部材
10 液中プラズマ発生装置
Claims (22)
- 有機原料化合物として、炭素、水素および酸素以外の異種元素を含み、少なくとも一部に環構造を有する環式化合物を用意すること、
導電性炭素材料を用意すること、
前記有機原料化合物を含む液中でプラズマを発生させることにより炭素系触媒を合成すること、
前記炭素系触媒と前記導電性炭素材料とを接触させて有機化合物触媒体を得ること、
を含み、
前記環式化合物は、少なくとも一部に5員環と6員環とが縮合した化学構造を有する化合物を2種以上含む、有機化合物触媒体の製造方法。 - 前記環式化合物は、前記環構造の骨格に前記異種元素を含む複素環式化合物である、請求項1に記載の有機化合物触媒体の製造方法。
- 前記異種元素は、窒素および硫黄の少なくとも一方を含む、請求項2に記載の有機化合物触媒体の製造方法。
- 前記環式化合物は、第1の環式化合物と第2の環式化合物とを含み、
前記第1の環式化合物は異種元素として少なくとも窒素を含み、前記第2の環式化合物は異種元素として少なくとも硫黄を含む、請求項3に記載の有機化合物触媒体の製造方法。 - 前記環式化合物は、少なくともインドールまたはその誘導体を含む、請求項3または4に記載の有機化合物触媒体の製造方法。
- 前記有機原料化合物を含む前記液は、常温で液体の芳香族化合物である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機化合物触媒体の製造方法。
- 前記液は、ベンゼンを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機化合物触媒体の製造方法。
- 前記有機化合物触媒体は、前記炭素系触媒と前記導電性炭素材料とを混合することで得る、請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機化合物触媒体の製造方法。
- 前記有機化合物触媒体は、前記有機原料化合物と前記導電性炭素材料とを含む液中でプラズマを発生させることにより、前記導電性炭素材料の表面に前記炭素系触媒を付着させることで得る、請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機化合物触媒体の製造方法。
- 前記導電性炭素材料は、カーボンナノチューブ、カーボンブラックおよびグラフェンからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の有機化合物触媒体の製造方法。
- 前記有機化合物触媒体は、前記炭素系触媒と前記導電性炭素材料との合計を100質量%としたとき、前記炭素系触媒を40質量%以上80質量%以下の割合で含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の有機化合物触媒体の製造方法。
- 前記プラズマは、前記液中に一対の線状電極を配置し、前記電極間にパルス幅が0.1μs〜5μsで、周波数が103〜105Hzの直流パルス電圧を印加することで発生させる、請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機化合物触媒体の製造方法。
- 燃料電池の電極に用いられる有機化合物触媒体であって、
炭素系触媒と導電性炭素材料とを含み、
前記炭素系触媒は、
炭素、水素および酸素以外の異種元素とを含み、少なくとも一部に環構造を有する環式化合物を有機原料化合物とし、
前記有機原料化合物を含む液中でプラズマを発生させることにより合成されている、
ここで、前記環式化合物は、少なくとも一部に5員環と6員環とが縮合した化学構造を有する化合物を2種以上含む、有機化合物触媒体。 - 前記環式化合物は、前記環構造の骨格に前記異種元素を含む複素環式化合物である、請求項13に記載の有機化合物触媒体。
- 前記異種元素は、窒素および硫黄の少なくとも一方を含む、請求項14に記載の有機化合物触媒体。
- 前記環式化合物は、第1の環式化合物と第2の環式化合物とを含み、
前記第1の環式化合物は異種元素として少なくとも窒素を含み、前記第2の環式化合物は異種元素として少なくとも硫黄を含む、請求項15に記載の有機化合物触媒体。 - 前記環式化合物は、少なくともインドールまたはその誘導体を含む、請求項15または16に記載の有機化合物触媒体。
- 前記有機原料化合物を含む前記液は、常温で液体の芳香族化合物である、請求項13〜17のいずれか1項に記載の有機化合物触媒体。
- 前記液は、ベンゼンを含む、請求項13〜18のいずれか1項に記載の有機化合物触媒体。
- 前記炭素系触媒と前記導電性炭素材料とが混合されている、請求項13〜19のいずれか1項に記載の有機化合物触媒体。
- 前記炭素系触媒と前記導電性炭素材料との合計を100質量%としたとき、前記炭素系触媒を40質量%以上80質量%以下の割合で含む、請求項13〜20のいずれか1項に記載の有機化合物触媒体。
- 請求項13〜21のいずれか1項に記載された有機化合物触媒体を電極に備える、固体高分子形燃料電池。
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