JP6596050B2 - 電気エネルギー分散特性が強化されたファスナ - Google Patents

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Description

本開示は、ファスナの分野に関し、詳細には、電気エネルギーを分散させるファスナに関する。
航空宇宙産業では、航空機の様々な構造的構成要素を機械的に結合させるために、ファスナが使用される。例えば、航空機翼の外板の一部分を形成する複合パネル又は金属パネルは、ファスナを介して互いに接合されうる。航空機構造物では、多くの場合、締め付け(interference)てファスナを取り付けること、つまり、ファスナの直径がそれを受容する穴の直径よりも大きいことが、望ましい。ファスナの締まり嵌め(Interference-fit)取り付けにより、航空機の組み立て工程が容易になり、かつ、接合性能が向上しうる。ファスナは航空機の構造強度を向上させるためのものであることから、ファスナを取り付ける行為が航空機の基礎をなす構造的構成要素を損傷しないことを確実にすることが、依然望ましい。詳細には、締まり嵌めファスナが大きすぎる力で複合部品に押し通されると、複合部品に、剥離が引き起こされうるか、又はその他の問題が起こりうる。ゆえに、締まり嵌めファスナには、取り付け中にファスナを押し込むために使用される力の量を低減する、潤滑剤が利用されうる。過剰な力は、ファスナへの損傷ももたらすことがあり、加えて、金属部品と複合部品からなる接合部においては、有害な摩損、カジリ、又は金属部品の過剰変形をもたらしうる。望ましい締め付け状態を作り出すために、ファスナ挿入力の大きさは、ファスナ若しくは穴に潤滑剤を塗布することによって、締め付け量を制限することによって、又は、穴内にファスナを押し込むこと若しくは引き込むこと以外の手段を使用することによって、制御されうる。
ファスナの構造強度を考えることは重要であるが、ファスナが周囲の構造物からの電気エネルギーを適切に導通させ、かつ/又は分散させることも、重要である。ゆえに、ファスナが、ファスナにエネルギーが蓄積することを防止する様態で、周囲の構造的構成要素に電気エネルギーを効率的に分散させることが、依然重要である。
構造強度と電気的適合性の両方が依然望ましいものであるが、ファスナを設計する際にこの両方の要件のバランスを取ることは、複雑なプロセスである。例えば、ファスナは、潤滑性を強化し、したがって、ファスナを取り付けるために使用される力の量を低減するために、コーティングされうる。しかし、コーティング及び/又は仕上げ(finish)は、ファスナの周囲環境からファスナを電気的に絶縁することによって、電気エネルギーを適切に散逸させるというファスナの能力に悪影響を与えうる。別の例としては、金属の保護スリーブ内に納められたファスナを使用することで、適切なレベルのエネルギー散逸が提供され、かつ、ファスナの取り付け中に複合部品を損傷する可能性が減少しうる。しかし、かかるファスナは通常、高価なものになりうる。
少なくとも上記の理由により、設計者は、構造的設計制約条件と電気的設計制約条件の両方を満たすバランスを保つ、ファスナ設計を求め続けている。
従来技術は、ねじを開示しているUS2013/183119 A1を含み、この開示によって、ねじのヘッド部の下側に、潤滑剤で充填される凹部(ポケット)が設けられる。このねじが接合部に締め付けられると、複数回の緩めと締め付けにおける摩耗及び割れを防止するために、潤滑剤がポケットから放出される。US2013/183119 A1は締まり嵌めファスナではない。
本発明は、不規則な(例えばまだら模様の(speckled)/撒き散らされた(spattered))コーティング、例えば、ファスナが締め付け状態で穴内に取り付けられる領域におけるファスナへの金属顔料コーティングの、塗布に関する。例えば、ファスナは、航空機の構造的構成要素との締まり嵌めのために寸法決定されたシャンクを含む、引張式ロックボルトを含みうる。ファスナの表面は、むき出しでありうるか、又は、部分的に若しくは全体的に仕上げ(例えば、陽極酸化、又は、グリットブラストを介して地金から形成された仕上げなど)で覆われうる。加えて、ファスナの一部分は、コーティングが地金(又は仕上げされた金属)の領域にランダムに散りばめられるように、金属顔料コーティング及び/又は乾燥被膜潤滑剤コーティングなどの、不規則な(すなわちパターン化されない)高潤滑性コーティングに覆われる。この様態では、コーティングの塗布により、ファスナの導電性を大幅に低下させることなく、潤滑性が強化される。これは、コーティングによって覆われていない残りの露出領域(例えば、地金又は陽極酸化された金属の領域)が、ファスナの全周(すなわち360°全て)に不連続に沿って、ファスナ表面における望ましいレベルの電気エネルギー分散を提供するからである。
詳細には、本発明は、航空宇宙産業又は類似の産業において使用されるファスナを提供するための方法を提供する。この方法は、
ファスナであって、
ヘッド部と、
ヘッド部から延在し、かつ、対応する穴に嵌まって係合するよう寸法決定されている、円筒形のシャンクとを備え、
かかる円筒形のシャンクが表面を有する、ファスナを提供するステップと、
噴霧器を用いて、シャンクの表面の不規則な部分を露出したまま、及びコーティングがないままにしておくように、なおかつ、シャンクの表面の不規則な部分をコーティングに覆われたままにしておくように、ファスナに、不均一で不連続な様態で、コーティングを噴霧するステップであって、
コーティングがシャンクの表面よりも高い潤滑性を示し、それにより、シャンクの表面の不規則な、コーティングに覆われた部分が、露出した、コーティングのない、シャンクの表面の不規則な部分よりも高い潤滑性を示し、
コーティングがシャンクの表面よりも高い耐電圧を示し、それにより、シャンクの表面の不規則な、覆われた部分のコーティングの耐電圧が限界に達する前に、電荷が、露出した、コーティングのない、シャンクの表面の不規則な部分を経て散逸し、
設計選択事項として、コーティングによって覆われるシャンクの表面積のパーセンテージ範囲を調整するために、噴霧器の圧力、曝露時間、及び/又は開口サイズが調整される、コーティングを噴霧するステップとを、含む。
コーティングは、好ましくは、Al又はCuの金属顔料コーティング、及び/又は、二硫化モリブデンコーティングを含む。
シャンクの表面は、シャンク上へのコーティングの噴霧に先立って、陽極酸化されうる。
シャンクを覆う潤滑剤が塗布されてよく、かかる潤滑剤はコーティングが塗布された後に塗布され、かかる潤滑剤は、好ましくは、融着されることも、ベイキングされることも、さもなければ、強固に、ファスナに接着され、若しくはファスナと一体化されることもなく、かかる潤滑剤はファスナの取り付け中に犠牲潤滑剤として作用してよく、かつ、かかる潤滑剤は、好ましくは、セチルアルコールを含む。
コーティング噴霧のステップはまた、好ましくは、ファスナヘッド部の外周にコーティングを噴霧する。
コーティングを塗布することで、シャンクの幅は、0.0254cm(100分の1インチ)未満だけ増大してよく、コーティングされたシャンクの半径は、コーティングされていないシャンクの半径よりも大きくなる。
コーティング噴霧器は、好ましくは、ファスナに噴霧されるコーティングの個々のスポット又はまだら模様のサイズを調整するために校正され、例えば、この噴霧器は、ファスナの外周のおおよそ10分の1〜1000分の1となる、コーティングのスポットを噴霧するよう校正される。
設計選択事項として、コーティングによって覆われるシャンクの表面積のパーセンテージ範囲を、好ましくは30%〜70%に調整するために、噴霧器の圧力、曝露時間、及び/又は開口サイズが調整されうる。
本発明は、更に具体的には、好ましくはこの方法によって提供される、航空宇宙産業又は類似の産業において使用されるファスナに関する。このファスナは、
ヘッド部と、
ヘッド部から延在し、かつ、対応する穴に嵌まって係合するよう寸法決定されている、円筒形のシャンクであって、滑状表面及び直径を有する円筒形のシャンクと、コーティングであって、ファスナに不均一で不連続な様態で塗布されることによって、シャンクの表面に、露出した、コーティングのない不規則な部分があるままとなり、またこれによって、シャンクの表面に、コーティングに覆われた不規則な部分があるままとなる、コーティングとを備え、それによって、コーティングが、シャンクの直径を増大させ、かつ、シャンクの滑状表面上にピークを形成し、コーティングがシャンクの表面よりも高い潤滑性を示し、それにより、シャンクの表面の不規則な、コーティングに覆われた部分は、露出した、コーティングのない、シャンクの表面の不規則な部分よりも高い潤滑性を示し、
コーティングがシャンクの表面よりも高い耐電圧を示し、それにより、シャンクの表面の不規則な、コーティングに覆われた部分を覆っているコーティングの耐電圧が限界に達する前に、電荷が、露出した、コーティングのない、シャンクの表面の不規則な部分を経て散逸する。
シャンクの表面は、好ましくは、陽極酸化された表面などの仕上げを備える。
シャンクは、好ましくは、チタニウム、合金鉄、及びニッケル合金からなる群から選択された材料で作製される。
コーティングは、Al又はCuの金属顔料コーティング、及び/又は、二硫化モリブデンコーティングを含みうる。
ファスナは、シャンク及びコーティングを覆う潤滑剤を更に備えてよく、かかる潤滑剤は、好ましくは、ファスナの取り付け時に潤滑剤が犠牲潤滑剤として作用するように、ファスナに強固に接着されず、かつ、かかる潤滑剤は、好ましくは、セチルアルコールを含む。
コーティングはまた、好ましくは、噴霧中にファスナのヘッド部に対して不均一で不連続な様態であることによって、ファスナのヘッド部に、露出した、コーティングのない不規則な部分があるままとなり、またこれによって、ファスナのヘッド部に、コーティングに覆われた不規則な部分があるままとなり、好ましくは、ファスナのヘッド部の、取り付け後に穴と接触しないエリアは、コーティングされない。
コーティングは、シャンクの幅を0.0254cm(100分の1インチ)未満だけ増大させうる。
コーティングされたシャンクの半径は、コーティングされていないシャンクの半径よりも大きくなりうる。
コーティングは、好ましくは、シャンクの表面積の30%〜70%を覆う。
ファスナはまた、好ましくは、マスキングされない。
本開示は下記の条項においても言及されるが、これらの条項は、特許請求の範囲と混同すべきではない。
条項1.航空宇宙産業又は類似の産業において使用されるファスナであって、
ヘッド部と、
ヘッド部から延在し、かつ、対応する穴に嵌まって係合するよう寸法決定されている、円筒形のシャンクと、
不連続にまだら模様にされたコーティングとを備え、
コーティングがシャンクの表面よりも高い潤滑性を示し、
コーティングがシャンクの表面よりも高い耐電圧を示す、ファスナ。
条項2.
コーティングが、パターン化されないモザイクを形成すること、
コーティングにより、シャンクの不規則なランダム形状の部分が露出したままとなること、及び、
シャンクが、締まり嵌めで穴と係合するよう寸法決定されること、のうちの一又は複数を有する、条項1に記載のファスナ。
条項3.
ファスナが、シャンクから延在する導入変形部を更に備え、
導入変形部は、シャンクの直径に等しいものからシャンクの直径を下回るものへと変化する、徐々に変動する直径を示す、条項1又は2に記載のファスナ。
条項4.
引張式ロックボルトかスタンプ式ロックボルトのうちの一又は複数を伴う、条項1から3のいずれか一項に記載のファスナ。
条項5.シャンクの表面が、陽極酸化された表面又は地金などの仕上げを備える、条項1から4のいずれか一項に記載のファスナ。
条項6.シャンクが、チタニウム、合金鉄、及びニッケル合金からなる群から選択された材料で作製される、条項1から5のいずれか一項に記載のファスナ。
条項7.ファスナが、シャンク及びコーティングを覆う潤滑剤を更に備え、かかる潤滑剤は、好ましくは、セチルアルコールを含み、かかる潤滑剤は、
潤滑剤がファスナの取り付け中に犠牲潤滑剤として作用するように、ファスナに強固に接着されない、条項1から6のいずれか一項に記載のファスナ。
条項8.コーティングが、シャンクの外周全体の上で不連続にまだら模様にされる、条項1から7のいずれか一項に記載のファスナ。
条項9.コーティングが、シャンクの表面積の30〜70パーセントを覆う、条項1から8のいずれか一項に記載のファスナ。
条項10.コーティングがヘッド部の外周を不連続に覆う、条項1から9のいずれか一項に記載のファスナ。
条項11.ヘッド部が六角メス型スロットを備える、条項1から10のいずれか一項に記載のファスナ。
条項12.コーティングよる表面の被覆が、シャンクの幅を0.0254cm(100分の1インチ)未満だけ増大させる、条項1から11のいずれか一項に記載のファスナ。
条項13.コーティングがシャンクに融着される、条項1から12のいずれか一項に記載のファスナ。
条項14.シャンクの外周をトラバースするにつれて、コーティングによって覆われたシャンクの表面積のパーセンテージが一定に保たれる、条項1から13のいずれか一項に記載のファスナ。
条項15.コーティングが高潤滑性コーティングである、条項1から14のいずれか一項に記載のファスナ。
条項16.コーティングが金属顔料コーティング及び/又は乾燥被膜潤滑剤を含む、条項1から15のいずれか一項に記載のファスナ。
条項17.コーティングがAl又はCuの金属顔料コーティング及び/又は二硫化モリブデンコーティングを含む、条項1から16のいずれか一項に記載のファスナ。
条項18.取り外し可能なピンテールを更に備え、かかるピンテールはスエージ加工が可能なカラーと置き換え可能であり、かつ/又は、ファスナがマスキングされない、条項1から17のいずれか一項に記載のファスナ。
条項19.航空宇宙産業又は類似の産業において使用される、コーティングでまだら模様にされたファスナを提供するための方法であって、
ヘッド部と、ヘッド部から延在する円筒形のシャンクとを備える、ファスナを提供することと、シャンクの表面の不規則な部分を、露出したまま、及びコーティングによって覆われないままにしておくような様態で、ファスナにまだら模様のコーティングを塗布することとを含み、かかるコーティングはシャンクの表面よりも高い潤滑性を示し、コーティングは、シャンクの表面よりも高い耐電圧を示す、方法。
条項20.コーティングを塗布することが、パターン化されないモザイクを形成することを含む、条項19に記載の方法。
条項21.コーティングを塗布することが、
コーティングによって覆われるべきシャンクの表面積の望ましい量を判定することと、
表面積の望ましい量に基づいて、噴霧器を調整することと、
噴霧器を介して、表面上でコーティングをまだら模様にすることとを含む、条項19又は20に記載の方法。
条項22.コーティングを塗布することが、表面上にコーティングを撒き散らすことを含む、条項19から21のいずれか一項に記載の方法。
条項23.コーティングが、シャンクの外周全体の周りで不連続にまだら模様にされる、条項19から22のいずれか一項に記載の方法。
条項24.コーティングがAl又はCuの金属顔料コーティング及び/又は二硫化モリブデンコーティングを含む、条項19から23のいずれか一項に記載の方法。
条項25.コーティングを塗布することが、穴と締まり嵌めになるように寸法決定されたシャンクの一部分上で、コーティングをまだら模様にすることを含む、条項19から24のいずれか一項に記載の方法。
条項26.シャンク上でコーティングをまだら模様にすることに先立って、シャンクの表面を陽極酸化することを更に含む、条項19から25のいずれか一項に記載の方法。
条項27.コーティングを塗布することが、シャンクの地金を不連続に覆うことを含む、条項19から26のいずれか一項に記載の方法。
条項28.コーティングを塗布することに先立って、コーティングを加熱することを更に含む、条項19から27のいずれか一項に記載の方法。
条項29.シャンクを覆う潤滑剤を塗布することを更に含み、かかる潤滑剤は、好ましくは、セチルアルコールを含み、かかる潤滑剤は、好ましくは、コーティングが塗布された後に塗布され、かかる潤滑剤は、融着されることも、ベイキングされることも、さもなければ、強固に、ファスナに接着され/ファスナと一体化されることもなく、かつ、かかる潤滑剤は、ファスナの取り付け時に犠牲潤滑剤として作用する、条項19から28のいずれか一項に記載の方法。
条項30.露出した、コーティングによって覆われていない、シャンクの表面の不規則な部分がランダム形状である、条項19から29のいずれか一項に記載の方法。
条項31.コーティングを塗布することが、シャンクの表面積の30〜70パーセントを覆うことを含む、条項19から30のいずれか一項に記載の方法。
条項32.ヘッド部の外周上にコーティングを塗布することを更に含む、条項19から31のいずれか一項に記載の方法。
条項33.コーティングを塗布することが、シャンクの幅を0.0254cm(100分の1インチ)未満だけ増大させる、条項19から32のいずれか一項に記載の方法。
条項34.例えば融着又はベイキングを用いて、シャンクにコーティングを強固に付着させることを更に含む、条項19から33のいずれか一項に記載の方法。
条項35.コーティングを塗布することが、シャンクの外周をトラバースするにつれて、コーティングによって覆われたシャンクの表面積の、一定のパーセンテージを維持することを含む、条項19から34のいずれか一項に記載の方法。
条項36.ファスナの導入変形部の外周全体を完全に覆うよう、コーティングを塗布することを更に含む、条項19から35のいずれか一項に記載の方法。
条項37.好ましくは航空機構成要素をひとまとめに留め付けるための方法であって、
条項1から18のいずれか一項に記載のファスナであって、条項19から36のいずれか一項に記載の方法によって取得可能なファスナと、穴との間に、穴内にファスナのシャンクを押し込むことによって、嵌めを形成することと、
シャンクと穴との間に電気エネルギーを蓄積することと、
コーティングの周りで電気エネルギーをトラバースさせることと、
シャンクの外周全体に沿って、コーティングによって覆われていないシャンクの不規則な部分で電気エネルギーを散逸させることとを含む、方法。
条項38.前記方法によって、嵌めが、穴よりも大きな直径を有するようにファスナを選択すること、及び、この穴内にファスナを配置することによって形成される締まり嵌めとなる、条項37に記載の方法。
条項39.嵌めが形成された後にファスナのピンテールを折り取ることと、好ましくは、ファスナの、ピンテールが折り取られた場所にカラーをスエージ加工することによって、又は、ファスナのねじ部にナットを螺合させることによって、ファスナの固定部を提供することとを更に含む、条項37又は38に記載の方法。
条項40.穴が航空機の外板の穴である、条項37から39のいずれか一項に記載の方法。
条項41.穴が航空機の燃料タンクにある、条項37から40のいずれか一項に記載の方法。
条項42.
ナットの取り付け中のシャンクの回転を防止するために、穴内でシャンクを保持することを更に含む、条項37から41のいずれか一項に記載の方法。
条項43.シャンクを穴内に押し込むことが、コーティングをシアすること(shearing)を含む、条項37から42のいずれか一項に記載の方法。
条項44.
穴とファスナとの間で電気エネルギーを散逸させることが、シャンクの陽極酸化されている場所において、シャンクを通じて電流を伝達することを含む、条項37から43のいずれか一項に記載の方法。
条項45.条項19から36のいずれか一項に記載の方法によって取得可能な、航空機のファスナ。
条項46.条項1から18のいずれか一項に記載のファスナを備える、航空機。
条項47.航空宇宙産業又は類似の産業において使用されるファスナを提供するための方法であって、
ヘッド部(430)と、
ヘッド部(430)から延在し、かつ、対応する穴に嵌まって係合するよう寸法決定されている、円筒形のシャンク(440)とを備える、ファスナ(250)を提供するステップであって、
かかる円筒形のシャンク(440)が表面(520)を有する、ファスナ(250)を提供するステップと、
シャンク(440)の表面(520)の不規則な部分を、露出したまま、及びコーティングのないままにしておくように、なおかつ、シャンク(440)の表面(520)の不規則な部分(590)を、コーティング(510)でまだら模様にされたままにしておくように、噴霧器を用いて、ファスナ(250)に不均一で不連続な様態でコーティング(510)を噴霧するステップであって、
コーティング(510)はシャンク(440)の表面(520)よりも高い潤滑性を示し、
それにより、シャンク(440)の表面(520)の不規則な、コーティングに覆われた部分(590)は、露出した、コーティングのない、シャンク(440)の表面(520)の不規則な部分よりも高い潤滑性を示し、
コーティング(510)はシャンク(440)の表面(520)よりも高い耐電圧を示し、
それにより、シャンク(440)の表面(520)の不規則な、覆われた部分(590)のコーティング(510)の耐電圧が限界に達する前に、電荷が、露出した、コーティングのない、シャンク(440)の表面(520)の不規則な部分を介して散逸し、
ファスナに噴霧されるコーティングの個々のまだら模様のサイズを調整するために、噴霧器が校正され、設計選択事項として、コーティング(510)によって覆われるシャンク(440)の表面積のパーセンテージ範囲を30%〜70%に調整するために、噴霧器の圧力、曝露時間、及び/又は開口サイズが調整される、コーティング(510)を噴霧するステップとを含む、方法。
条項48.航空宇宙産業又は類似の産業において使用されるファスナを提供するための方法であって、
ヘッド部(430)と、
ヘッド部(430)から延在し、かつ、対応する穴に嵌まって係合するよう寸法決定されている、円筒形のシャンク(440)とを備える、ファスナ(250)を提供するステップであって、
かかる円筒形のシャンク(440)が表面(520)を有する、ファスナ(250)を提供するステップと、
シャンク(440)の表面(520)の不規則な部分を、露出したまま、及びコーティングのないままにしておくように、なおかつ、シャンク(440)の表面(520)の不規則な部分(590)を、コーティング(510)に覆われたままにしておくように、ファスナ(250)に不均一で不連続な様態でコーティング(510)を塗布するステップであって、
コーティング(510)はシャンク(440)の表面(520)よりも高い潤滑性を示し、
それにより、シャンク(440)の表面(520)の不規則な、コーティングに覆われた部分(590)は、露出した、コーティングのない、シャンク(440)の表面(520)の不規則な部分よりも高い潤滑性を示し、
コーティング(510)はシャンク(440)の表面(520)よりも高い耐電圧を示し、
それにより、シャンク(440)の表面(520)の不規則な、覆われた部分(590)のコーティング(510)の耐電圧が限界に達する前に、電荷が、露出した、コーティングのない、シャンク(440)の表面(520)の不規則な部分を経て散逸する、コーティング(510)を塗布するステップとを含む、方法。
条項49.航空宇宙産業又は類似の産業において使用されるファスナを提供するための方法であって、
ヘッド部(430)と、
ヘッド部(430)から延在し、かつ、対応する穴に嵌まって係合するよう寸法決定されている、円筒形のシャンク(440)とを備える、ファスナ(250)を提供するステップであって、
かかる円筒形のシャンク(440)が表面(520)を有する、ファスナ(250)を提供するステップと、
シャンク(440)の表面(520)の不規則な部分を、露出したまま、及びコーティングのないままにしておくように、なおかつ、シャンク(440)の表面(520)の不規則な部分(590)を、コーティング(510)に覆われたままにしておくように、ファスナ(250)に不均一で不連続な様態でコーティング(510)を塗布するステップであって、
コーティング(510)はシャンク(440)の表面(520)よりも高い潤滑性を示し、
それにより、シャンク(440)の表面(520)の不規則な、コーティングに覆われた部分(590)は、露出した、コーティングのない、シャンク(440)の表面(520)の不規則な部分よりも高い潤滑性を示し、
コーティング(510)はシャンク(440)の表面(520)よりも高い耐電圧を示し、
それにより、シャンク(440)の表面(520)の不規則な、覆われた部分(590)のコーティング(510)の耐電圧が限界に達する前に、電荷が、露出した、コーティングのない、シャンク(440)の表面(520)の不規則な部分を経て散逸する、コーティング(510)を塗布するステップとを含み、
それによって、ファスナ(250)にコーティングを噴霧するステップが、ファスナ(250)をマスキングすることなく実行される、方法。
他の態様(例えば、本発明に関する方法及びコンピュータ可読媒体)については、下記で説明しうる。前述の特徴、機能、及び利点は、様々な実施形態において単独で実現可能であるか、又は、更に別の実施形態において組み合わされうるが、これらの実施形態の更なる詳細事項は、下記の説明及び図面を参照することによって理解しうる。
これより、単なる例としてではあるが、本発明について、添付図面を参照して説明する。全ての図面で、同じ参照番号は同じ又は同種の要素を表している。
航空機の図である。 本発明によるファスナを含む、翼の外板の一区域の断面図である。 本発明によるファスナの拡大図である。 本発明によるファスナの追加の図である。 本発明によるファスナの追加の図である。 本発明によるファスナに塗布された不連続なコーティングの拡大図である。 本発明による、取り付け済みのファスナにおけるこすられた(smeared)不連続なコーティングの拡大図である。 本発明による、ファスナを作製するための方法を示すフロー図である。 本発明による、ファスナを取り付けるための方法を示すフロー図である。 本発明による、ファスナと穴との間で電気エネルギーをやり取りするための方法を示すフロー図である。 本発明によるファスナのブロック図である。 本発明による航空機の製造及び保守方法のフロー図である。 本発明による航空機のブロック図である。
図及び下記の説明により、本発明を例示する。
図1は、本発明によるファスナを利用しうる、例示的な航空機の構造を示している。具体的には、図1は航空機100の図である。航空機100は、ノーズ110、翼120、胴体130、及び尾部140を含む。
図2は、図1の視線矢印2によって示す、航空機100の翼外板200の一区域の断面図である。図2に示しているように、翼外板200は、穴230を含む複数の複合部品又は金属部品(210、220)を備える。ファスナ250は、(例えば締まり嵌めを形成するよう)穴230に押し通され、かつ、固定部240(スエージ取り付け式カラー又は螺合ナットなど)を用いて固定される。固定部240は、ピンテールがファスナ250から折り取られた場所で、ファスナ250にスエージ加工されうる。ファスナ250は、引張式ロックボルト、スタンプ式ロックボルト、HI-LOKブランドのピン、又は、他の任意の種類の恒久式ピン型ファスナを含みうる。
図3は、部品(210、220)を取り付け、外板200の一区域を形成する、ファスナ250の拡大図である。図3は、図2の第3領域に対応している。図3は、各部品が一又は複数の層/プライ310を含む複合部品を含みうることを、示している(例えば、硬化された樹脂基材内の炭素繊維)。更なる例では、部品210及び220は金属である。図3は、領域320において、ファスナ250が部品210と締まり嵌めになるように配置されていることを、更に示している。締まり嵌めが達成されていても、ファスナ250と部品210との間の特定の場所には、小さな空隙(図示せず)が残りうる。これらの空隙は、複合材料に穴を穿孔する時に発生しうる、表面の不規則性によって引き起こされる。これらの小さな空隙が、ファスナ250の小さな部分を複合部品210から絶縁することになる。ファスナ250は、腐食の防止及び潤滑性の向上をもたらす、コーティングを更に含みうる。コーティングは、ファスナ250の取り付けを容易にしうるが、それと共に、複合部品210及び220からファスナ250を電気的に絶縁しうる。理想的には、絶縁のレベルは、低い耐電圧を確保するのに十分なほど低いものであることによって、領域320を通る放電の発生時に、ファスナ250の壁330と複合部品210の壁340との間に著しいアーク放電が発生しないことが、確実になる。図3は、複合物同士の接合部に使用されているファスナ250を示しているが、ファスナ250は、金属と複合物との接合部、又は任意の好適な場所にも、使用されうる。
図4Aは、ファスナ250の追加の図であり、図3の第4領域に対応している。図4Aは、スエージ加工された金属製カラー(図示せず)と共に取り付けられるように設計されている、ロックボルト構成を示している。ファスナ250は、ヘッド部430と、シャンク440と、導入変形部450と、折り溝460と、フィーチャ470と、(フィーチャ482を含む)ピンテール480とを、更に含む。フィーチャ470及び/又はフィーチャ482は、ファスナ250を穴230の中に直接押し込むことによって、ファスナ250が定位置に押し入れられるように、環形状(リングなど)でありうる。フィーチャ470及び/又は482は、ねじ状でありうる。図4Bは、スロット410及び420(例えば、六角メス型スロット、プリズム型「スタードライブ(stardrive)」/TORXスロット、又は、ファスナ250の穴230内への取り付けを容易にする、他の好適なスロット)を含むねじ式ファスナとして実装された、ファスナ250を示している。フィーチャ470は、ねじ式カラー又はナット(図示せず)に適応するよう設計された、ねじ部を含みうる。図4A〜図4Bは、高潤滑性コーティング(例えば、金属顔料コーティング又は乾燥被膜潤滑剤)が不均一で不連続な様態でファスナ250に塗布される、コーティング被覆エリア490を更に示している。ファスナの取り付けを容易にするために、ファスナ250の、ヘッド部430及びシャンク440以外のエリアは、高潤滑性コーティングで完全にコーティングされうる。
図5は、図4A及び図4Bのファスナ250のコーティング被覆エリア490の拡大図である。具体的には、図5は、コーティング510(例えば、Al又はCuの金属顔料コーティング、二硫化モリブデンなどの乾燥被膜潤滑剤のコーティング等)が、エリア490内に不連続に塗布されうることを、示している。コーティング被覆エリア490は、ファスナのヘッド部430及びシャンク440を含み、ファスナの導入変形部450までの、ファスナの支持(bearing)部分を包含しうる。コーティング被覆エリア490の表面は、地金(例えば、電導特性が強化されている、チタニウム、又は、鉄若しくニッケルがベースの合金)、又は仕上げ(例えば陽極酸化仕上げ)を含みうる。図5は、高潤滑性コーティングの塗布後にファスナ250の元々の表面/仕上げ520の一部が視認可能なまま保たれている、コーティング被覆エリア490の領域522を示している。ファスナのヘッド部430の、取り付け後に穴230と接触しないエリアには、コーティング510を施す必要はない。
コーティング510は、有利には、一般的に使用されているファスナの仕上げ又は地金と比較すると、ファスナ250の潤滑性(及び/又は耐食性)を増大させる。コーティング510がシャンク440の表面520に塗布されると、取り付け中にファスナ250が受ける摺動摩擦力の大部分が、コーティング510によって担われる。幸いにも、シャンク440のコーティング510によって覆われた部分は、ファスナ250の、ファスナが穴230内に挿入されて締め付けられた取り付け状態になる際に最大量の潤滑性を要する領域内にある。ゆえに、シャンク440は、潤滑性が最も高い部分に沿って穴230内へと摺動し、ファスナ250の取り付けに伴う力の量を低減しうる。
コーティング510は、ファスナの取り付けに関する上記の利点を提供するが、ファスナ250が電気エネルギーを適切に散逸させることを確実にするのに十分な導電性を提供しないことがある。例えば、ゼロ〜60ボルトの範囲内、又はそれ以外の何らかの、本来的に低い電圧である耐電圧を有する陽極酸化された金属と比較すると、金属顔料コーティングから形成されたコーティング510は、ゼロ〜2000ボルトの範囲内の耐電圧を有しうる。このことはつまり、シャンク440上の均一な金属顔料コーティングであれば、シャンク440で、電気エネルギーの高圧放電(例えば約2000ボルトの放電)の発生が引き起こされるということであり、これは望ましくない。ゆえに、コーティング510は、構造的設計制約条件との適合性を確保するために望ましいものであるが、望ましいレベルを下回る電気エネルギー伝導性を示すことから、電気的制約条件に関する問題を悪化させる。
この問題に対処するために、ファスナ250(又はシャンク440及びヘッド430)の全体をコーティング510で均一にコーティングする、又は、ファスナ250の途切れのない(solid)領域(ストライプなど)にコーティング510を塗布する代わりに、シャンク440及び/又はヘッド部430は、コーティング510を不規則で不均一に、かつ/又はパターン化されないモザイク(590)に塗布することで、不連続にコーティングされる。この技法は、(例えば途切れのないコーティング510のストライプ又はストリップを塗布するために)ファスナ250をマスキングする、いかなる必要性もなくし、それにより、ファスナ250の作製に伴う1つのステップが除去され、したがってコストが削減されるという点で、有利である。更に、この技法により、電気的設計制約条件に関する懸念と構造的設計制約条件に関する懸念とのバランスが保たれる。
不均一なコーティングを使用することには、追加的な利点も存在する。具体的には、コーティング510は、ヘッド部430及び/又はシャンク440にまだら模様の/撒き散らされた膜を形成するよう、噴霧器を介して塗布されうる。本書において、まだら模様の/撒き散らされた配置とは、ヘッド部430及び/又はシャンク440の外周全体に広がる、コーティングのランダムな分布を含む。噴霧器の圧力、曝露時間、及び/又は開口サイズを調整することによって、エリア490におけるコーティング510によって覆われた表面積のパーセンテージが慎重に調整されうる。これにより、ファスナ250の電気的及び物理的な特性を所望通りに調整することが可能になる。例えば、シャンク440(及び/又はヘッド部430)の、コーティング510によって覆われる表面積のパーセンテージは、設計選択事項として、30〜70パーセントで変動しうる。このパーセンテージは、ファスナ250の軸方向長さに沿って変動させることも可能である。コーティングのパーセンテージ面積が少なければ取り付けに大量の力を要することになるファスナ(例えば、シャンク440のグリップ長さ/軸方向長さが長いファスナ、又は、直径が大きいシャンクを有するファスナ)に関しては、コーティング510のパーセンテージ面積を増大させうる。対照的に、大電流に曝露されるファスナに関しては、及び、ファスナ250の挿入力要件があまり厳しくない場合には、コーティング510のパーセンテージ面積が低減されうる。
シャンク440のコーティング510のパーセンテージ面積は、表面520が、仕上げ(例えば陽極酸化)を特徴とするか否か、又は、地金であるか否かによっても、変動しうる。表面520が地金である場合、電気的制約条件に適合しつつもより多くのコーティング510が許容されるが、コーティング510が多くなることで、積層プライとの摩擦を克服するために使用される力の量が既定量を超過しないことを確実にすることも、必要になりうる。上記のように、ファスナ250が大きすぎる力で押し込まれると、ファスナ250は、(例えば、穴230の周りの領域内の基礎をなす構造的構成要素を剥離させること、及び、プライ分離を引き起こすことによって、)これらの構成要素を損傷しうる。同様の様態において、表面520が陽極酸化される場合、構造的制約条件に適合するためにはより少ないコーティング510が許容されるが、コーティング510が少なくなることで、電気エネルギーの十分な分散を確保することも必要になりうる。
コーティング510に加えて、オプションの潤滑剤530が図示されている。潤滑剤530は、(例えば浸漬又は噴霧を介して)ファスナ250に塗布される。潤滑剤530は、コーティング510がまだら模様にされた後に塗布される。更に、潤滑剤530は、シャンク440に、又はファスナ250全体に、塗布されうる。しかし、潤滑剤530は、融着されることも、ベイキングされることも、さもなければ、強固に、ファスナ250に接着される/ファスナ250と一体化されることもないという点で、コーティング510とは実質的に異なる。その代わりに、潤滑剤530は、取り付け中に犠牲潤滑剤として作用する、従来型の潤滑剤(例えば、オイル、セチルアルコール、ワックス、密封剤など)を含む。つまり、潤滑剤530の大部分は、取り付け中にこすり取られ/なくなるか、さもなければ散逸する。ゆえに、潤滑剤530の絶縁特性が、ファスナ250の電気的特性に実質的に影響を与えることはない。ファスナ250の取り付けは締まり嵌めを伴うことから、潤滑剤530単独(例えばコーティング510がない状態)では、ファスナ250に印加される押し込み力が摩擦の望ましい閾値レベルを下回ることを確実にするのに、不十分である。具体的には、締まり嵌めに伴う締め付け接触が、潤滑剤530が取り付け中にこすり落とされることを確実にする。つまり、ファスナ250に使用される取り付け力の量は、コーティング510によってほとんど決まる。ゆえに、潤滑剤530は、コーティング510のオプションの補完物と見なされてよく、コーティング510の役割に取って代わるものではない。図5は、導入部分/変形部450に適用されうる、追加的及び/又は代替的なコーティング/仕上げを更に示している。コーティング510は、導入変形部450を含む領域595内へと更に続きうる。領域595には、コーティング510とは異なる高潤滑性コーティングが利用されることもある。コーティング510による領域595の被覆は、(例えば図示しているように)導入変形部450の外周を完全に覆うように仕上げられうる。別の実施形態では、この被覆は、シャンク440に関して上述したのと類似の様態で、まだら模様にされうる。
図6は、ファスナ250が航空機100の外板200に取り付けられた後の、ファスナ250の更なる図を示している。図6に示しているように、(ファスナ250を方向Dに、より小さい直径の穴内へと押し込むことによって)ファスナ250を取り付ける力が、コーティング510に部分的にシアを引き起こしており、その結果、コーティング510はこすられたような外観600を有している。これにより、ファスナ250上のコーティング510の配置が変化するが、コーティング510が占める表面積の量は、実質的に変わらない。説明においては、コーティング510が占める表面積の望ましいパーセンテージが、取り付けに先だってコーティング510が占めている表面積の量を対象としていることに関して、留意されたい。
ファスナ250の作製及び働きの例示的な詳細事項について、図7から図8に関連して記述する。
図7は、例示的な実施形態におけるファスナ250を作製するための方法700を示している、フロー図である。方法700のステップは、図1のファスナ250を参照して説明されるが、当業者には、方法700が、望ましい結果に到達するために、他のファスナ(例えば、ボルト、ねじ、リベットなど)に関して実施されうることが理解されよう。本書に記載のフロー図のステップは、網羅的なものではなく、図示していない他のステップを含みうる。本書に記載のステップは、代替的な順序でも実施されうる。
方法700により、ヘッド部430及び円筒形のシャンク440を含むファスナ250が得られる(ステップ702)。シャンク440は、地金又は陽極酸化された金属でありうる表面520を含む。一実施形態では、ファスナ250は、チタニウム、合金鉄、若しくはニッケル合金の形態から鍛造されうるか、又は、先行部品から機械加工されうる。あるいは、ファスナ250は、ファスナを大量に製造するサプライヤから得ることが可能である。ファスナ250は、その表面上に部分的又は全体的に、仕上げを更に備えうる。
高潤滑性コーティング510が、シャンク上でまだら模様にされる(ステップ704)。コーティング510は、類似の様態でヘッド部430にも塗布されうる。コーティング510は、ヘッド部430及び/又はシャンク440の不規則な(例えばランダム形状の)部分の上に、不連続に塗布され(例えば、まだら模様にされ)、シャンク440の不規則な部分が露出したままとなる。これにより、シャンク440の表面に広がる(例えば、シャンク440の外周全体及び/又はヘッド部430の外周全体の全体に広がり、かつ、軸方向に延在する)、まだら模様の/撒き散らされた被覆配置の、パターン化されないモザイクが形成され、シャンク440の表面積の望ましいパーセンテージがコーティング510によって覆われることが確実になる。上述のように、コーティング510は、シャンク440の潤滑性を向上させ、シャンク440を穴230内に締まり嵌めで取り付けるのに使用される労力の量を減少させる。このことが、締まり嵌め摩擦を克服することに役立つ。しかし、コーティング510が、シャンク440の表面全体を完全に覆う様態で、シャンク440全体に広がって塗布されていたら、コーティング510は、部品210及び220から電気的に絶縁され、電気エネルギーを分散させるファスナ250の性能の低下がもたらされていただろう。
不均一で不規則な様態で(例えばパターン化されない様態で)コーティング510を塗布することにより、コーティング510が占める特定領域はランダムであるにもかかわらず、コーティング510が、平均すると、シャンク440の外周全体に沿って均一に分散したままに保たれるという、更なる、逆接的にも思える利点が提供される。この様態では、シャンク440の外周(例えば30o、60o、90o、120oなど)には、露出した表面520に対するコーティング510の比率が実質的に異なる部分はない(例えば、この2つの成分の比率は、外周をトラバースするにつれて、望ましい値から10パーセントの範囲内など、実質的に同じ/一定に保たれる)。ゆえに、挿入中にコーティングされていない領域がより大きな局所的摩擦量を(したがってより高い損傷リスクを)受けざるをえない、ファスナ250の外周に沿った「ストライプ状」パターンのコーティング510の塗布とは違い、ファスナ250は、(エリアごとに見ると)より均一な潤滑性を含む。ファスナ250は、したがって、ストライプ状ファスナよりも良好な潤滑性を実現し、かつ、製造コストも、マスキングが必要なストライプ状ファスナのものよりも低くなる。更に、ストライプ状システムとは違って、電流が、電気エネルギーの散逸が発生しうる領域に到達するために、大きな途切れのない、ファスナ250のコーティングされたエリア/ストライプを通って流れる必要はない。ゆえに、ファスナ250は、その外周に沿って(平均すると)、ストライプ状ファスナよりも均一/良好な電気エネルギー散逸性能(例えば耐電圧)を示す。コーティング510は、ファスナ250の幅/直径を若干増大させる。したがって、コーティングされたシャンクの半径も、コーティングされていないシャンクの半径よりも大きくなる。
例えば、コーティング510は、千分の数インチ(すなわち、百分の一インチ未満)だけファスナ250の幅を増大させうる。これはつまり、コーティングが一定ではないため、コーティングされたファスナの直径が一定にならないということである。しかし、この付加された厚さは、取り付けに実質的な影響を与えるものではない。コーティング510がシャンクの直径を増大させ、それにより、コーティング510は、コーティングのない、露出した、シャンクの不規則な部分におけるシャンクの表面を超えて、延在する。そのため、コーティング510は、シャンクの表面から突出し、かつ、シャンクの表面から離れるように延在する、ピークを作り出す。シャンクは、コーティングの塗布後に研磨されることはない。コーティング510は、高潤滑性の金属顔料有機材料、又は乾燥被膜潤滑剤からなりうる。コーティング510は、コーティング510がシャンク440に熱融着されること、及び、(例えば、シャンク440が穴230内に嵌められる時を除き)こすり取られない、さもなくば乱されないことを確実にするために、塗布後に熱処理(例えば硬化)されうる。一実施形態では、まだら模様にすることは、シャンク440上にコーティング510を物理的に撒き散らすことを含む。これはつまり、マスキングが必要ないということである。
コーティング510が成功裏に塗布されると、潤滑剤530(セチルアルコールなど)がファスナ250に塗布される(ステップ706)。例えば、ファスナ250は、ファスナ250を覆うように、潤滑剤530に浸漬され、かつ/又は、潤滑剤530が均一に噴霧されうる(すなわち、濡れ状態に(saturate)され、被覆の不規則性は生じない)。潤滑剤530がセチルアルコールである実施形態においては、潤滑剤530は実際には犠牲的なものであってよく、ファスナ250の取り付け中にこすり取られることによって、シャンクの導電性の妨害(例えば絶縁)が確実に最少化される。
方法700は、航空機製造に関してファスナ250の十分なスループットを確保するために、形成、機械加工、噴霧、及び/又は浸漬というバッチプロセスを介して実施されうる。マスキングが不要であることから(例えば、ファスナ250が、マスキングされることも、その後連続的なコーティングが途切れのないストライプに噴霧されることもないため)、ファスナ250の製造に伴う作業量及び時間が削減される。
ファスナ250が成功裏に作製されると、航空機製造業者は、ファスナ250を航空機(例えば航空機100)に取り付けることを求めうる。図8は、この目的を達成するために、例示的な一実施形態における、半自動化された、又は手作業の組み立てプロセスを使用してファスナ250を取り付けるための方法800を示している、フロー図である。方法800により、所定の直径の穴が、(例えば、数値制御(NC)プログラムに従った自動機や、専門技術者によって)航空機に穿孔される(ステップ802)。適切な直径及びグリップ長を有するファスナ250が、この機械によって得られる(ステップ804)。直径は、穴よりも(例えば千分の数インチだけ)大きくなるように選ばれうる。これは、例えば、ファスナ(又はファスナのバッチ)をファスナ挿入機(図示せず)にローディングすることによって、実施されうる。ファスナ挿入機は、ファスナ250が内部に取り付けられる穴230を選択するように、コントローラ/プロセッサによって実装される数値制御(NC)プログラムに従って動作しうる、機械エンドエフェクタで構成されうる。一実施形態では、穴230は、航空機の燃料タンクに位置している。穴230の直径は、ファスナ250が取り付けられる際に許容誤差の範囲内で既定のレベルの締め付けが実現するように、サイズ決定される。穴230が選ばれると、ファスナ挿入機は、シャンク440を穴230内に押し込む/挿入することによって、シャンク440と穴230との間の締まり嵌めを形成する(ステップ806)。この工程は、フィーチャ470を介してシャンク440にトルクを与えて穴230に入れる(例えば螺合させる)ことよって、又は、シャンク440を定位置に直接押し込むことよって、実施されうる。シャンク440は、回転を防止するよう、取り付け後に穴230内で保持されうる。これは、例えば、固定部240(ナットなど)をファスナ250に取り付けている時に実施されうる。いくつかのファスナ250がこの様態で取り付けられた後、作業員は次いで、所望に応じて手持ちツール又は自動ツールを使用して、カラー又はナットの取り付けを続ける。あらゆる場合において、シャンク440はコーティング510で部分的に覆われていることから、シャンク440の潤滑性は向上し、使用される取り付け力の量は低減される。シャンク440が定位置に締まり嵌めされると、ファスナ250は、所望の構造的構成要素(例えば、外板の一部分をそれぞれ形成する複合部品又は金属部品)を留め付けるという、その役割を果たす。ステップ802〜806は、航空機100の様々な構成要素を留め付けるために、航空機100の製造において複数回(例えば数百回又は数千回)反復されうる。航空機100は、完成すると、次いで飛行に稼働されうる。
方法700〜800は、ファスナであって、ファスナ250は、潤滑性の構造的要件が満たされることと共に、電気エネルギーを安全に散逸させることも確実にするという点で、既存のコーティングされたファスナシステムを凌駕する利点を示す、ファスナを利用する。類似の応用において時に使用される別のシステムである、金属性スリーブ内に納められたファスナと比較して、方法700〜800は、ずっと低いコストで一体型のファスナを提供する。
ファスナ250が取り付けられると、(例えば飛行中の)航空機100の稼働により、ファスナ250における電気エネルギーの蓄積が引き起こされうる。このエネルギーは、落雷の結果でありうる。この蓄積電荷は、それが表面520の耐電圧を凌駕するまで溜まり続け、凌駕した時点で、穴230とファスナ250との間の電気エネルギーが、表面520上の複数の場所において散逸する。ファスナ250においてエネルギーが散逸する場合、コーティング510と穴230との間ではなく、表面520と穴230の露出した部分同士の間で、散逸が発生する。コーティング510は、表面520よりも高い耐電圧を有しうる。したがって、コーティング510の耐電圧が限界に達する前に、電荷が、表面520を経て散逸しうる。この働きは、表面520の比較的大きな面積を通じて電荷を散逸させることにより、アーク放電の発生が防止され、例えば、散逸電圧が約ゼロ〜60ボルト(好ましくは、ゼロ〜20ボルト)に制限されるため、有利である。
図9は、ファスナ250と穴230との間で電気エネルギーを散逸させるための方法900を示している、フロー図である。電気エネルギーが、ファスナ250と穴230との間に蓄積する(ステップ902)。これは、例えば飛行中に、発生しうる。次に、蓄積した電気エネルギーは、ファスナ250の表面520を覆っているコーティング510の周りをトラバースする(ステップ904)。コーティング510は表面520よりも高い耐電圧を示すことから、電気エネルギーは、コーティング510を経てファスナの中へと伝わる代わりに、コーティング510の周りを伝わる。次に、電気エネルギーは、シャンク440の表面520と穴230との間で散逸する(ステップ906)。この作用は、不規則な部分であって、そのいずれもが、コーティング510によってコーティングされていない場所の各々に発生しうる、不規則な部分において、シャンク440の外周全体(すなわち360o全て)に沿って、不連続的に起こる。
更なる一実施形態では、ファスナ250に塗布される個々のスポット/まだら模様のサイズを調整するために、噴霧器が校正されうる。例えば、ランダムに塗布されたまだら模様が、ファスナ250の所与の部分に占める表面積のパーセンテージという点で実質的には変動しないことを確実にするために、ファスナ250の外周のおおよそ10分の1〜1000分の1のスポットサイズを選択することが、望ましいことがある。

下記の例では、航空機の構造物へのチタニウムの引張式ロックボルトファスナの半自動化取り付けとの関連において、追加的なプロセス、システム、及び方法について説明する。
図10は、例示的な一実施形態における、ファスナ1040、及びそれに伴う機械類のブロック図である。具体的には、図10は、ヘッド部1041を含むチタニウムの引張式ロックボルトファスナ1040を示している。ファスナ1040はシャンク1043を更に含み、このシャンク自体が、表面1044(例えば、陽極酸化された表面又は地金の表面)と、高潤滑性コーティング1045とを含む。コーティング1045は、ヘッド部1041及びシャンク1043に、不連続かつ不規則に、かつ/又は不均一な様態で(例えばランダムに)塗布され、表面1044の不規則な部分が露出したままとなる一方で、表面1044のそれ以外の部分は覆われる。コーティング1045の塗布は、自動噴霧器材を使用して、ファスナ1040の作製中に成し遂げられる。ファスナ1040は、シャンク1043からフィーチャ1047(例えば螺合部)へと延在するにつれて直径が徐々に減少する、導入変形部1046を更に含む。折り溝1049も図示されている。フィーチャ1047とピンテール1052とは、首部/折り溝1049によって分離されている。ピンテール1052は、スエージ加工ツールが、ファスナ1040を係合し、かつ、カラー1053の取り付け及びスエージ加工において接合部をクランプしておくことを可能にする、フィーチャ1050(例えば環状リング)を含む。ピンテール1052は、ファスナ1040の取り付け後に折り取られるものであり、かつ、フィーチャ1050並びにスロット1051を含む。ファスナ1040は潤滑剤1060に覆われる。取り付け中に、カラー1053がフィーチャ1047にスエージ加工され、ファスナ1040を定位置にロックする。
図10に示す更なる構成要素は、積層1080であって、各々が複数の個別プライ1082を含む積層1080を備える、部品1070を含む。一部のエリアにおいては、接合されている構造部品1070のうちの一又は複数は金属製でありうる。組み立て器材は、数値制御された穿孔機とファスナ挿入機1090、及び、手持ち式のファスナ挿入ツールとスエージ加工ツール1095を含みうる。金型1010(これによりファスナ1040が形成される)、(開口1036を介してリザーバ1034からアルミニウム顔料コーティングなどの金属顔料コーティングを噴霧することによって、シャンク1043にコーティング1045を塗布する)噴霧器1030、及び、(ファスナ1040を取り付ける)ファスナ挿入機1090も、図示されている。ファスナ挿入機1090及び/又は噴霧器1030の動作は、記憶されているNCプログラム1024に従って、コントローラ1022により指示されうる。
本発明は、図面をより詳細に参照しつつ、図11に示す航空機の製造及び整備方法1100、及び図12に示す航空機1102に照らして説明されうる。製造前段階において、例示的な方法1100は、航空機1102の仕様及び設計1104と、材料の調達1106とを含みうる。製造段階において、航空機1102の構成要素及びサブアセンブリの製造1108とシステムインテグレーション1110とが行われる。その後、航空機1102は、認可及び納品1112を経て、運航1114に供されうる。顧客によって運航されている期間中、航空機1102には、定期的な整備及び保守1116(改変、再構成、改修なども含みうる)が予定される。本書で開示されている装置及び方法は、製造及び保守方法1100の一又は複数の任意の好適な段階(例えば、仕様及び設計1104、材料の調達1106、構成要素及びサブアセンブリの製造1108、システムインテグレーション1110、認可及び納品1112、運航1114、整備及び保守1116)、及び/又は、航空機1102の任意の好適な構成要素(例えば、機体1118、システム1120、内装1122、推進1124、電気1126、油圧1128、環境1130)において、用いられうる。
方法1100の各プロセスは、システムインテグレータ、第三者、及び/又はオペレータ(例えば顧客)によって実施又は実行されうる。本明細書において、システムインテグレータは、任意の数の航空機製造業者及び主要システム下請業者を含みうるがそれらに限定されず、第三者は、任意の数のベンダー、下請業者、及び供給業者を含みうるがそれらに限定されず、かつ、オペレータとは、航空会社、リース会社、軍事団体、サービス機関などでありうる。
図12に示しているように、例示的な方法1100によって製造された航空機1102は、複数のシステム1120及び内装1122を有する機体1118を含みうる。高レベルのシステム1120の例は、推進システム1124、電気システム1126、油圧システム1128、及び環境システム1130のうちの一又は複数を含む。任意の数の他のシステムも含まれうる。航空宇宙産業の例を示しているが、本発明の原理は、自動車産業などの他の産業にも適用されうる。
前述したように、本発明は、製造及び保守方法1100の一又は複数の任意の段階において用いられうる。例えば、製造段階1108に対応する構成要素又はサブアセンブリは、航空機1102の運航期間中に製造される構成要素又はサブアセンブリと類似の様態で作製又は製造されうる。また、一又は複数の装置の実施形態、方法の実施形態、又はそれらの組み合わせは、製造段階1108及び1110において、例えば、大幅に、航空機1102の組立てを効率化すること、又は航空機1202のコストを削減することで利用されうる。同様に、装置の実施形態、方法の実施形態、又はそれらの組み合わせのうちの一又は複数は、航空機1102の運航期間中に、限定しないが例としては整備及び保守1116に、利用されうる。例えば、本書に記載の技法及びシステムは、ステップ1106、1108、1110、1114、及び/又は1116に、並びに/又は、機体1118及び/又は内装1122に、使用されうる。これらの技法及びシステムは、例えば、推進1124、電気1126、油圧1128、及び/又は環境1130を含むシステム1120にも、利用されうる。
ファスナ250は、機体1118の複数の部分を固定可能であり、かつ、構成要素及びサブアセンブリの製造1108において製造される。ファスナ250は、次いでシステムインテグレーション1110において機体1118の構成要素を留め付けるために固定されてよく、次いで、ファスナ250が摩耗により使用不能になるまで、運航1114期間中利用されうる。次いで、整備及び保守1116において、ファスナ250は廃棄され、新たに製造された部品と交換されうる。
図に示されているか、又は本書に記載されている、様々な制御要素(例えば、電気的構成要素又は電子部品)のうちの任意のものが、ハードウェア、プロセッサ実装型ソフトウェア、プロセッサ実装型ファームウェア、又はこれらの何らかの組み合わせとして、実装されうる。例えば、ある要素は専用ハードウェアとして実装されうる。専用ハードウェア要素は、「プロセッサ(processors)」、「コントローラ(controllers)」と称されうるか、又は、何らかの類似の用語で呼ばれうる。機能は、プロセッサによって提供される場合、単一の専用プロセッサによって、単一の共有プロセッサによって、又は、複数の個別のプロセッサであって、そのうちのいくつかが共有となりうる複数の個別のプロセッサによって、提供されうる。更に、「プロセッサ」又は「コントローラ」という用語の明示的な使用は、ソフトウェアを実行可能なハードウェアのみを表わすと解釈すべきではなく、デジタル信号プロセッサ(DSP)ハードウェア、ネットワークプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)若しくは他の回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、ソフトウェア記憶用の読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、不揮発性ストレージ、論理、又は、他の何らかの物理的ハードウェアの構成要素若しくはモジュールを黙示的に含みうるが、それらに限定されるわけではない。
また、制御要素は、その要素の機能を実施するためにプロセッサ又はコンピュータによって実行可能な指令として、実装されうる。指令の例の一部は、ソフトウェア、プログラムコード、及びファームウェアである。指令は、プロセッサによって実行された時に、その要素の機能を実施するようプロセッサに指示するよう、動作可能である。指令は、プロセッサによって可読な記憶装置に記憶されうる。記憶装置の例の一部は、デジタル若しくはソリッドステートのメモリ、磁気ディスク及び磁気テープなどの磁気記憶媒体、ハードドライブ、又は、光学式可読デジタルデータ記憶媒体である。

Claims (15)

  1. 航空宇宙産業又は類似の産業において使用するためのファスナを提供するための方法であって、
    ヘッド部(430)と、
    ヘッド部(430)から延在し、かつ、対応する穴に嵌まって係合するよう寸法決定されている、表面(520)を有する円筒形のシャンク(440)と
    を備えたファスナ(250)を提供するステップと、
    シャンク(440)の表面(520)の不規則な部分を、露出してコーティングのないままにしておくように、なおかつ、シャンク(440)の表面(520)の不規則な部分(590)を、コーティング(510)で覆われたままにしておくように、噴霧器を用いて、ファスナ(250)に不均一で不連続な様態でコーティング(510)を噴霧するステップと
    を含み、
    シャンク(440)の表面(520)の不規則な、コーティングに覆われた部分(590)が、シャンク(440)の表面(520)の不規則な、露出した、コーティングのない部分よりも高い潤滑性を示すように、コーティング(510)はシャンク(440)の表面(520)よりも高い潤滑性を示し、
    シャンク(440)の表面(520)の不規則な、コーティング(510)に覆われた部分(590)の耐電圧が限界に達する前に、シャンク(440)の表面(520)の不規則な、露出した、コーティングのない部分を介して電荷が散逸するように、コーティング(510)はシャンク(440)の表面(520)よりも高い耐電圧を示し、
    コーティング(510)によって覆われるシャンク(440)の表面積のパーセンテージ範囲を設計選択事項として調整するために、噴霧器の圧力、曝露時間、及び/又は開口サイズが調整される、方法。
  2. コーティング(510)が、AlまたはCu金属の金属顔料コーティング及び/又は二硫化モリブデンコーティングを含む、請求項1に記載の方法。
  3. シャンク(440)にコーティング(510)を噴霧する前に、シャンク(440)の表面(520)を陽極酸化することをさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. コーティング(510)が塗布された後に、シャンク(440)を覆う潤滑剤(530)を塗布するステップをさらに含み、前記潤滑剤(530)は、融着されることも、ベイキングされることも、さもなければ、強固にファスナ(250)に接着されることも、若しくはファスナと一体化されることもなく、ファスナ(250)の取り付け時に犠牲潤滑剤(530)として作用し、前記潤滑剤(530)は、好ましくはセチルアルコールを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. コーティング(510)を噴霧するステップは、ファスナのヘッド部(430)の外周にコーティング(510)を噴霧することも含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. コーティング(510)を塗布することにより、シャンク(440)の直径方向の幅が0.0254cm(100分の1インチ)未満だけ増大し、及び/又は、コーティングされたシャンクの半径は、コーティングされていないシャンクの半径よりも大きい、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 噴霧器は、ファスナ(250)に噴霧されるコーティング(510)の個々のスポット又はまだら模様のサイズを調整するために校正され、噴霧器は、ファスナ(250)の外周のおおよそ10分の1〜1000分の1となる、コーティング(510)のスポットを噴霧するよう校正される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 設計選択事項として、コーティング(510)によって覆われるシャンク(440)の表面積のパーセンテージ範囲を、30%〜70%に調整するために、噴霧器の圧力、曝露時間、及び/又は開口サイズが調整される、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 航空宇宙産業又は類似の産業において使用するためのファスナ(250)であって、
    ヘッド部(430)と、
    ヘッド部(440)から延在し、かつ、対応する穴に嵌まって係合するよう寸法決定されている、表面(520)及び直径を有する円筒形のシャンク(440)と、
    コーティング(510)と
    を備え、
    コーティング(510)は、ファスナ(250)に不均一で不連続な様態で塗布され、それにより、シャンク(440)の表面(520)の不規則な部分が、露出してコーティングのないままとなり、なおかつ、シャンク(440)の表面(520)の不規則な部分(590)が、コーティング(510)で覆われたままとなり、コーティング(510)によってシャンク(440)の直径が増大し、シャンク(440)の表面(520)にピークが形成され、シャンク(440)の表面(520)の不規則な、コーティングに覆われた部分(590)が、シャンク(440)の表面(520)の不規則な、露出した、コーティングのない部分よりも高い潤滑性を示すように、コーティング(510)はシャンク(440)の表面(520)よりも高い潤滑性を示し、
    シャンク(440)の表面(520)の不規則な、コーティング(510)に覆われた部分(590)の耐電圧が限界に達する前に、シャンク(440)の表面(520)の不規則な、露出した、コーティングのない部分を介して電荷が散逸するように、コーティング(510)はシャンク(440)の表面(520)よりも高い耐電圧を示す、ファスナ(250)。
  10. シャンク(440)の表面(520)が、例えば陽極酸化された、仕上げ面を備えること、
    シャンク(440)が、チタニウム、合金鉄、及びニッケル合金からなる群から選択された材料で作製されること、
    コーティング(510)が、AlまたはCuの金属顔料コーティング、及び/又は、二硫化モリブデンコーティングを含むこと
    の一又は複数を満たす、請求項9に記載のファスナ(250)。
  11. ファスナ(250)は、シャンク(440)及びコーティング(510)を覆う潤滑剤(530)を更に備え、前記潤滑剤(530)は、ファスナ(250)の取り付け時に潤滑剤(530)が犠牲潤滑剤(530)として作用するように、ファスナ(250)に強固に接着されず、かつ、前記潤滑剤(530)は、好ましくはセチルアルコールを含む、請求項9又は10に記載のファスナ(250)。
  12. コーティング(510)はまた、ファスナのヘッド部(430)に対して不均一で不連続な様態で塗布され、それにより、ファスナのヘッド部(430)の不規則な部分が、露出してコーティングのないままとなり、なおかつ、ファスナのヘッド部(430)の不規則な部分が、コーティング(510)で覆われたままとなり、好ましくは、ファスナのヘッド部(430)の、取り付け後に前記穴と接触しないエリアは、コーティングされない、請求項9から11のいずれか一項に記載のファスナ(250)。
  13. コーティング(510)によって表面(520)を覆うことにより、シャンク(440)の直径方向の幅が0.0254cm(100分の1インチ)未満だけ増大し、及び/又は、コーティングされたシャンクの半径は、コーティングされていないシャンクの半径よりも大きい、請求項9から12のいずれか一項に記載のファスナ(250)。
  14. コーティングは、シャンクの表面積の30%〜70%を覆う、請求項9から13のいずれか一項に記載のファスナ(250)。
  15. コーティング(510)が、マスキングによってパターン状に塗布されたものではない、請求項9から14のいずれか一項に記載のファスナ(250)。
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