JP6595967B2 - 光増幅装置 - Google Patents
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Description
したがって、バースト信号の光増幅に伴う過渡応答の抑制において、コスト低減化、消費電力低減化、制御高速化を実現することができる。
従来のPONシステムには1心の光ファイバが用いられ、従来のメトロ系システムの伝送装置には2心の光ファイバが用いられる。本実施形態の光TDMシステムには、1心または2心のいずれの光ファイバを用いてもよいし、両者を適宜組み合わせて用いてもよい。本実施形態の光TDMシステムは、OLTから延在する1本の光ファイバを、分岐装置を用いて各ONUに引き込む形態をとり、1R中継(線形中継)方式を実現する。分岐装置は、例えば、電気装置を必要としない受動素子となるカプラである。光ファイバには、OLTから各ONUへ向かう下り光信号、および、各ONUからOLTへ向かう上り光信号が伝送される。
本実施形態の光増幅装置1は、光ファイバを経由する上りバースト信号を光増幅する装置である。図1に示すように、本実施形態の光増幅装置1は、第1の計算回路11(第1の計算部)と、第2の計算回路12(第2の計算部)と、制御回路13と、時間的可変ATT14(減衰部)と、光増幅器15a,15b(光増幅部)を備える。また、図1中、符号Faは、光ファイバ(後記する図4中の符号F)全体のうち下り光信号(図中「下り」と表記)が経由する部分を示し、符号Fbは、光ファイバ全体のうち上り光信号(図中「上り」と表記)が経由する部分を示す。「ATT」は、減衰器(ATTenuator)を示す。また、図1に示すカプラCは、下り光信号を分岐し、ONU2に送信する。
時間的可変ATT14は、制御回路13から受信した減衰量に基づいて、バースト信号に含まれる波形、つまり、ONUごとに決定された入力波形を減衰させる。その結果、時間的可変ATT14から減衰後入力波形が出力される。
光増幅器15bは、上り光信号となるバースト信号(図1に示す減衰後入力波形)を光増幅する素子である。
各ONUから出力されるバースト信号は、複数本のバーストの束であるが、光増幅装置1は、バーストの高速応答に反応しない。つまり、光増幅装置1は、バースト1本ずつを認識することはできない。このため、図2(a)に示すように、光増幅装置1は、GATE信号から特定されるバースト信号を、複数本のバーストの束からなる1つのバースト(例えば、数十μs以上の幅を有する)として扱い、バースト信号の入力波形を、バーストの束の輪郭となる矩形状の波形(図2中「本データ」に相当。実線で示す)とする。第1の計算回路11は、矩形の縦幅を入力強度Psとし、矩形の横幅をバースト長T(バースト束の幅)としてONUごとに計算する。
光増幅器15bによって、変形した入力波形を光増幅した場合、図2(e)に示すように、上辺が水平となる矩形状の出力波形(太線)がONUごとに得られる。この出力波形は、オーバシュートを打ち消し、過渡応答が抑制された状態で所望の利得が加味されたバースト信号である。よって、光増幅装置1は、過渡応答が抑制されたバースト信号をOLTに送信することができる。
次に、図3を参照して、本実施形態の光増幅装置1の処理として、光増幅処理について説明する。この光増幅処理は、OLT−ONU間の接続確立後に実行される。
まず、各ONU2−1〜2−Nは、OLT3にレポート信号を送信する(ステップS1)。レポート信号は、各ONU2−1〜2−Nが送信帯域量をOLT3に通知するための信号である。
なお、レポート信号に基づくGATE信号の送信は、PONシステムの通常の機能で実現することができる。
図3の光増幅処理によれば、入力波形に対して過渡応答が抑制された出力波形をOLT3に出力することができる。
図4に示すように、光TDMシステムは、OLT3と、ONU2−1〜2−Nをそれぞれ備えるノードn−1〜n−Nと、光増幅装置1とを備える。光ファイバFは、OLT3からノードn−1にまで延びている。光ファイバFが経由するカプラC1,C3は、下り光信号をノードn−1〜n−Nに分岐し、光ファイバFが経由するカプラC2,C4は、ノードn−1〜n−Nからの上り光信号を合波する(カプラは、ノードn−1〜n−Nに対応して用意されているが、符号C1〜C4以外のカプラは図示略)。図4中、OR(Optical Receiver)21−1〜21−N,31はそれぞれ、ノードn−1〜n−NおよびOLT3が備える受信器である。OS(Optical Sender)22−1〜22−N,32はそれぞれ、ノードn−1〜n−NおよびOLT3が備える送信器である。ATT23−2〜23−Nはそれぞれ、ノードn−2〜n−Nが備える減衰器である。
第2の態様を説明する際、第1の態様と重複する説明は省略し、相違点について主に説明する。図6に示すように、第2の態様は、光増幅装置1が、OLT3に隣接して配置されていることを特徴とする。つまり、図6および図7に示すように、光増幅装置1は、OLT3と第1の計算回路11とが通信可能に接続される位置に配置されている。光増幅装置1とOLT3との間にいずれの機器や素子も配置されていない。
第3の態様を説明する際、第1、第2の態様と重複する説明は省略し、相違点について主に説明する。第3の態様は、光増幅装置1を、ONUと光ファイバFとの間に配置したことを特徴とする。つまり、図8および図9に示すように、光増幅装置1は、ONU2−2(第1のONU)と第1の計算回路11とが通信可能に接続され、かつ、ONU2−2が送信する上り光信号(バースト信号)およびONU2−1(第2のONU)が送信する上り光信号(バースト信号)が合波するカプラC2(結合部)と、ONU2−2との間の経路上に配置されている。カプラC1で分岐された下り光信号(GATE信号)は、光増幅装置1の光増幅器15aを経由して光増幅された後、ONU2−2のOR21−2に受信される。また、ONU2−2のOR21−2が受信した下り光信号は、光増幅装置1の第1の計算回路11に入力される。光増幅装置1は、第1の計算回路11、第2の計算回路12、制御回路13の機能によって、第1の計算回路11に入力された下り光信号に対して、入力波形の減衰値を計算することができる。
本実施形態によれば、光増幅装置1は、第2の計算回路12が計算した減衰値に従って、バースト信号の光増幅に伴う過渡応答は抑制される。その際、従来のように、光源を用いていないため、コストを低減させ、消費電力を低減させることができる。また、従来のように、FB制御を行うわけではなく、バースト信号が光増幅される前に減衰の制御を行うため、制御を高速化することができる。
したがって、バースト信号の光増幅に伴う過渡応答の抑制において、コスト低減化、消費電力低減化、制御高速化を実現することができる。
また、本実施形態の光増幅装置1を光TDMシステムに配置するときの配置位置を自在に設定することができ、光TDMシステムの構築設計を容易にすることができる。
例えば、第1の態様において、光増幅装置1を、ONU2−3〜2−Nのいずれかと第1の計算回路11とが通信可能に接続され、かつ、ONU2−3〜2−Nのいずれかが送信する上り光信号およびONU2−1が送信する上り光信号が合波するカプラよりも上流側に配置してもよい。
また、第2の態様において、光増幅装置1を、OLT3と第1の計算回路11とが通信可能に接続される位置に配置する際、光増幅装置1とOLT3との間に、光TDMシステムを構成する機器や素子を配置してもよい。
また、第3の態様において、光増幅装置1を、ONU2−3〜2−Nのいずれかと第1の計算回路11とが通信可能に接続され、かつ、ONU2−3〜2−Nのいずれかが送信する上り光信号およびONU2−1が送信する上り光信号が合波するカプラと、ONU2−3〜2−Nのいずれかとの間の経路上に配置してもよい。
また、本実施形態の光増幅装置1を光TDMシステム以外のシステムに配置することを妨げない。
2−1〜2−N ONU
3 OLT
11 第1の計算回路(第1の計算部)
12 第2の計算回路(第2の計算部)
13 制御回路
14 時間的可変ATT(減衰部)
15a、15b 光増幅器(光増幅部)
Claims (5)
- バースト信号を光増幅する光増幅装置であって、
下り光信号を解析し、上り光信号として前記光増幅装置に入力される前記バースト信号の入力強度およびバースト幅を計算する第1の計算部と、
前記第1の計算部が計算した入力強度およびバースト幅に基づいて、前記バースト信号を光増幅した際の過渡応答に応じた減衰値を計算する第2の計算部と、
前記第2の計算部が計算した減衰値に基づいて、前記光増幅装置に入力される前記バースト信号を減衰させる減衰部と、
前記減衰部によって減衰したバースト信号を光増幅する光増幅部と、を備える、
ことを特徴とする光増幅装置。 - 1つのOLT(Optical Line Terminal)と、前記OLTから延在する光ファイバを引き込み、前記OLTに前記バースト信号を送信する複数のONU(Optical Network Unit)とを備える光TDM(Time Division Multiplexing)システムに、前記光増幅装置が配置されており、
前記下り光信号は、前記ONUがバースト信号を送信するタイミングおよび当該バースト信号の入力強度を前記ONUごとに示す情報を含むGATE信号である、
ことを特徴とする請求項1に記載の光増幅装置。 - 前記複数のONUは、第1のONUと、前記第1のONUとは異なる第2のONUとを含み、
前記光増幅装置は、
前記第1のONUと前記第1の計算部とが通信可能に接続され、かつ、前記第1のONUが送信するバースト信号および前記第2のONUが送信するバースト信号が合波する結合部よりも上流側に配置されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の光増幅装置。 - 前記光増幅装置は、
前記OLTに隣接して配置されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の光増幅装置。 - 前記複数のONUは、第1のONUと、前記第1のONUとは異なる第2のONUとを含み、
前記光増幅装置は、
前記第1のONUと前記第1の計算部とが通信可能に接続され、かつ、前記第1のONUが送信するバースト信号および前記第2のONUが送信するバースト信号が合波する結合部と、前記第1のONUとの間の経路上に配置されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の光増幅装置。
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JP2016228529A JP6595967B2 (ja) | 2016-11-25 | 2016-11-25 | 光増幅装置 |
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JP2018085672A JP2018085672A (ja) | 2018-05-31 |
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