以下、本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
はじめに、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係る通信システム10について説明する。通信システム10は、サーバ装置11と、複数の端末装置12と、を備える。図1では、説明の簡便のため、端末装置12は4つのみ図示しているが、2つ以上の端末装置12があればよい。サーバ装置11及び複数の端末装置12は、例えばインターネット等のネットワーク13を介して、通信可能に接続される。
サーバ装置11は、例えばコンピュータ等の情報処理装置であって、端末装置12を用いる複数のユーザにコミュニケーションサービスを提供する。コミュニケーションサービスは、ユーザ同士が端末装置12を用いてコミュニケーションを取り得るサービスであって、例えばユーザ同士が一方向的又は双方向的にメッセージを送受信可能なサービスや、任意のユーザが複数の他のユーザに対して動画を配信可能なサービス等を含む。本実施形態においてコミュニケーションサービスは、ユーザグループ(例えば、チャットグループ)に参加する2以上のユーザ間で、メディアデータを含むメッセージの送受信が可能なチャットサービスである。メディアデータは、例えばテキストデータ、画像データ、動画データ、若しくは音声データ又はこれらの組み合わせを含む。サーバ装置11は、例えばユーザグループに参加する何れかのユーザからメッセージを受信すると、当該ユーザグループに参加する全ユーザを配信先として当該メッセージを配信する。
端末装置12は、例えば携帯電話、スマートフォン、又はPC等の情報処理装置である。端末装置12には、コミュニケーションサービスの提供を受けるための専用アプリケーション(プログラム)がインストールされる。ユーザは、専用アプリケーションを起動した状態で、サーバ装置11をからコミュニケーションサービスの提供を受ける。具体的には、ユーザは、専用アプリケーションの実行中に表示される所定のコミュニケーション画面において、メッセージやメディアデータを送信する操作等を行う。また、本実施形態において、各ユーザは1つの端末装置12を有するものとして説明する。例えば図1において、端末装置12a、12b、12c、12dは、それぞれユーザA、B、C、Dが所有する端末装置12である。
次に、通信システム10の各構成要素の詳細について説明する。図2に示すように、サーバ装置11は、サーバ通信部14と、サーバ記憶部15と、サーバ制御部16と、を備える。
サーバ通信部14は、有線又は無線でネットワーク13に接続され、ネットワーク13に接続された外部装置との間で情報の送受信を行うインターフェースである。本実施形態においてサーバ通信部14は、ネットワーク13を介して端末装置12との間で通信を行う。
サーバ記憶部15は、例えば記憶装置を含んで構成され、コミュニケーションサービスの提供及び制御に必要な種々の情報及びプログラムを記憶する。例えばサーバ記憶部15は、後述する第1メディアデータ及び第2メディアデータを記憶する。
またサーバ記憶部15は、メディアに関する情報を記憶する。メディアに関する情報は、例えば図3に示すように、第1メディアIDと、第2メディアIDと、配信許可ユーザIDと、の対応関係を示す情報を含む。
第1メディアIDは、第1メディアデータを一意に識別可能な識別子である。第1メディアデータは、例えば画像データ、動画データ、若しくは音声データ又はこれらの組み合わせ等、任意の形式のメディアデータである。
本実施形態において第1メディアデータは、コミュニケーションサービスの提供者(以下、サービス提供者ともいう。)が予めサーバ記憶部15に記憶させたメディアデータと、後述するように端末装置12がサーバ装置11へ送信したメディアデータと、を含み得る。以下、第1メディアデータは、例えば端末装置12のカメラ機能によって生成されサーバ装置11へ送信された動画データであるものとして説明する。
第2メディアIDは、第2メディアデータを一意に識別可能な識別子である。第2メディアデータは、例えば画像データ、動画データ、若しくは音声データ又はこれらの組み合わせ等、任意の形式のメディアデータである。また第2メディアデータは、後述するように、コミュニケーションサービス上でユーザが使用可能なメディアデータである。
本実施形態において第2メディアデータは、サービス提供者が予めサーバ記憶部15に記憶させたメディアデータと、後述するように端末装置12から受信した第1メディアデータを用いてサーバ装置11が生成するメディアデータと、を含み得る。以下、第2メディアデータは、例えば端末装置12から受信した第1メディアデータを用いてサーバ装置11が生成した画像データであるものとして説明する。第2メディアデータを生成するサーバ装置11の動作の詳細については後述する。
また第2メディアデータの使用とは、ユーザが自身の端末装置12を用いて、他のユーザを配信先とする当該第2メディアデータの配信要求をサーバ装置11へ送信することを含む。本実施形態において、第2メディアデータの使用を許可されたユーザは、例えばチャット、動画配信、及び動画閲覧等、コミュニケーションサービスにおける特定のシーンにおいて、他のユーザを配信先とする当該第2メディアデータの配信要求を端末装置12からサーバ装置11へ送信可能である。配信要求の送信に応じて、サーバ装置11から他のユーザへ第2メディアデータが配信され得る。配信された第2メディアデータは、当該他のユーザの端末装置12によって、コミュニケーションサービスにおける特定のシーンにおいて再生される。第2メディアデータを配信する通信システム10の動作の詳細については後述する。
メディアに関する情報において対応付けられた第1メディアID及び第2メディアIDは、例えば、第1メディアデータと、当該第1メディアデータを用いて生成された第2メディアデータと、を示す。
配信許可ユーザIDは、後述するユーザIDに対応し、ユーザを一意に識別可能な識別子である。配信許可ユーザIDは、対応する第2メディアデータのサーバ装置11からの配信を許可するユーザを示す。
後述するようにサーバ装置11は、例えばユーザ「user001」を配信先とする第2メディアデータの配信要求を端末装置12から受信すると、当該第2メディアデータの第2メディアIDに対応する配信許可ユーザIDに「user001」が含まれる場合、当該ユーザへ当該第2メディアデータを配信する。一方、サーバ装置11は、配信許可ユーザIDに「user001」が含まれない場合、当該ユーザへの当該第2メディアデータの配信を停止する。換言すると、サーバ装置11は、当該ユーザへ当該第2メディアデータを配信しない。このようにして、ユーザが生成した第1メディアデータに基づく第2メディアデータ(例えば、当該ユーザの顔の画像データ)が、例えば当該ユーザとは無関係の不特定ユーザへ配信されるリスクが抑制されるので、プライバシー保護等、コミュニケーションサービスの安全性向上の観点から好適である。
またサーバ記憶部15は、コミュニケーションサービスのユーザに関する情報を記憶する。本実施形態においてユーザに関する情報は、例えば図4に示すように、ユーザIDに対応付けて第2メディアIDを含む。
ユーザIDは、ユーザを一意に識別可能な識別子である。
第2メディアIDは、上述したメディアに関する情報における第2メディアIDに対応し、第2メディアデータを一意に識別可能な識別子である。
ユーザに関する情報においてユーザIDに対応付けられたメディアIDは、コミュニケーションサービス上でユーザが使用を許可された第2メディアデータを示す。例えば図4において、ユーザ「user001」は、第2メディアデータ「m001」及び「m101」を使用可能である。
またユーザに関する情報は、第2メディアIDに対応付けて、第2メディアデータの使用制限情報を更に含んでもよい。使用制限情報は、例えばユーザが第2メディアデータを使用可能な期限を示す。期限を徒過した場合、ユーザは当該第2メディアデータの使用が不可能になる。また、ユーザに関する情報は上述したものに限られず、ユーザIDに対応付けて、例えばユーザの年齢及び性別等の個人情報を更に含んでもよい。
またサーバ記憶部15は、ユーザグループに関する情報を記憶する。ユーザグループに関する情報は、例えば図5に示すように、ユーザグループIDに対応付けて、2以上のユーザIDを含む。
ユーザグループIDは、コミュニケーションサービス上で互いにコミュニケーションを行う2以上のユーザが参加するユーザグループを一意に識別可能な識別子である。本実施形態においてユーザグループは、例えばチャットグループである。ユーザグループに関する情報においてユーザグループIDに対応付けられた2以上のユーザIDは、ユーザグループに参加している2以上のユーザを示す。したがって、同一のユーザグループに参加している2以上のユーザは、ユーザグループIDを介して互いに関連付けられる。
例えば図5において、ユーザグループ「group001」は、ユーザ「user001」、「user002」、及び「user003」が参加するユーザグループである。また、ユーザグループ「group002」は、ユーザ「user002」、「user003」、及び「user101」が参加するユーザグループである。
図2に示すサーバ制御部16は、例えば専用のプロセッサ又は特定のプログラムを読み込むことにより特定の機能を実現するCPUを含む。サーバ制御部16は、サーバ装置11全体の動作を制御する。例えばサーバ制御部16は、サーバ通信部14を介して情報の送受信を行う。
またサーバ制御部16は、端末装置12から2以上のユーザを指定するコミュニケーション開始要求を受信すると、指定された当該2以上のユーザが参加するユーザグループを設定し、ユーザグループに関する情報を更新する。具体的には、サーバ制御部16は、ユーザグループIDを新たに設定し、指定された2以上のユーザのユーザIDを当該ユーザグループIDに対応付けて、ユーザグループに関する情報に追加する。
続いてサーバ制御部16は、サーバ側コミュニケーション処理を開始する。サーバ側コミュニケーション処理は、同一のユーザグループに参加する2以上のユーザがコミュニケーションを行うために必要なサーバ側の処理である。例えば、サーバ側コミュニケーション処理は、ユーザグループに参加する2以上のユーザのうち、任意のユーザから他のユーザを配信先とする第2メディアデータの配信要求に応じて、当該他のユーザへメッセージを配信する処理等を含む。サーバ側コミュニケーション処理の詳細については後述する。
またサーバ制御部16は、例えば端末装置12からのコミュニケーション終了要求を受信すると、当該端末装置12のユーザが参加するユーザグループから当該ユーザを取り除き、ユーザグループに関する情報を更新する。具体的には、サーバ制御部16は、ユーザグループに関する情報において、ユーザグループIDとユーザIDとの対応関係を解消する。ここでサーバ制御部16は、ユーザグループに参加するユーザが1人だけになると、当該ユーザグループを解消して、当該ユーザグループに関するコミュニケーション処理を終了してもよい。
次に、端末装置12について説明する。図6に示すように、端末装置12は、端末通信部17と、端末記憶部18と、表示部19と、撮像部20と、端末制御部21と、を備える。
端末通信部17は、有線又は無線でネットワーク13に接続され、ネットワーク13に接続された外部装置との間で情報の送受信を行うインターフェースである。本実施形態においてサーバ通信部14は、ネットワーク13を介してサーバ装置11との間で通信を行う。
端末記憶部18は、例えば記憶装置を含んで構成され、端末装置12の動作に必要な種々の情報及びプログラムを記憶する。例えば、端末機億部は、上述した専用アプリケーションを記憶する。専用アプリケーションは、例えばネットワーク13を介して所定のアプリケーション配信サーバから取得される。また、端末記憶部18は、例えばコミュニケーションサービス上で登録した他のユーザのユーザID及び過去のメッセージ等を記憶してもよい。
表示部19は、例えば液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイ等の表示デバイスであって、サーバ装置11から提供されるコミュニケーションサービスに係る種々の画面を表示する。また表示部19は、例えばタッチパネルとして構成され、ユーザ操作を検出するインターフェースとして機能する。
撮像部20は、例えば光学系及び撮像素子を含んで構成され、光学系によって結像された被写体像を撮像した画像データ及び動画データを生成するカメラ機能を有する。
端末制御部21は、例えば専用のプロセッサ又は特定のプログラムを読み込むことにより特定の機能を実現するCPUを含む。端末制御部21は、端末装置12全体の動作を制御する。例えば端末制御部21は、端末通信部17を介して情報の送受信を行う。
また端末制御部21は、例えば専用アプリケーションのアイコンをタップするユーザ操作に応じて、専用アプリケーションを起動する。専用アプリケーションの起動に応じて、端末制御部21は、コミュニケーションサービスへのログイン処理等を行う。
また端末制御部21は、他のユーザを指定してコミュニケーション(例えば、グループチャット)を開始させるユーザ操作に応じて、サーバ装置11へ、コミュニケーション開始要求を送信する。コミュニケーション開始要求には、例えばユーザグループ(例えば、チャットグループ)に参加する2以上のユーザを指定する情報、例えば2以上のユーザIDが含まれる。
続いて端末制御部21は、コミュニケーションを行うユーザグループのコミュニケーション画面を表示部19に表示させる。
続いて端末制御部21は、端末側コミュニケーション処理を開始する。端末側コミュニケーション処理は、同一のユーザグループに参加する2以上のユーザがコミュニケーションを行うために必要な端末装置12側の処理である。例えば、端末側コミュニケーション処理は、ユーザグループに参加する2以上のユーザのうち、他のユーザを配信先とする第2メディアデータの配信要求をサーバ装置11へ送信する処理等を含む。端末側コミュニケーション処理の詳細については後述する。
次に、サーバ側コミュニケーション処理を実行するサーバ装置11と、端末側コミュニケーション処理を実行する端末装置12と、によって実現される通信システム10の動作の詳細について説明する。説明の簡便のために、当該動作を第1動作及び第2動作に分けて説明する。
(第1動作)
はじめに、ユーザに対して第2メディアデータの使用を許可する通信システム10の第1動作について説明する。以下、ユーザ「user001」、「user002」、「user003」を、それぞれユーザA、B、Cという。また、ユーザA、B、Cの端末装置12を、それぞれ端末装置12a、12b、12cという。ここで、端末装置12a、12b、12cは、それぞれ所定のコミュニケーション画面、本実施形態ではグループチャットを行うコミュニケーション画面を表示しているものとする。
図7は、本実施形態においてユーザAの端末装置12aが表示するコミュニケーション画面を示す。端末装置12b、12cについては、端末装置12aと同様のコミュニケーション画面が表示されるため、説明は省略する。コミュニケーション画面は、情報表示領域22と、操作受付領域23と、を含む。
情報表示領域22は、ユーザグループに参加するユーザ間で行われるコミュニケーションの内容が表示される領域である。例えば、情報表示領域22には、各ユーザが送信したメッセージが時系列順に並ぶ形式(タイムライン形式)で表示される。
ユーザアイコン24a、24b、24cは、それぞれユーザA、B、Cを示す画像である。メッセージ表示領域25a、25b、25cには、それぞれユーザA、B、Cが送信したメッセージの内容が表示される。
操作受付領域23は、所定のユーザ操作を受け付けるユーザインターフェースが表示される領域である。操作受付領域23には、例えばカメラボタン26と、メッセージボックス27と、送信ボタン28と、が表示される。
カメラボタン26は、例えば撮像部20を用いて画像データ又は動画データを生成するためのユーザ操作を受け付けるインターフェースである。カメラボタン26がユーザによってタップされると、端末制御部21は、表示部19に表示させる画面を撮影用の画面に切り替えて、画像データ又は動画データを生成可能となる。生成された画像データ又は動画データは、第1メディアデータに定められる。そして端末制御部21は、生成した第1メディアデータをサーバ装置11へ送信する。また端末制御部21は、第1メディアデータとともに、ユーザグループID「group001」、又はユーザID「user001」、「user002」、「user003」をサーバ装置11へ送信する。
メッセージボックス27は、例えばテキストメッセージを入力するためのユーザ操作を受け付けるインターフェースである。メッセージボックス27がユーザによってタップされると、端末制御部21は、例えばソフトウェアキーボードを画面下方に表示させて、ユーザによって入力されたテキストをメッセージボックス27内に表示させる。
送信ボタン28は、メッセージボックス27内に表示されたテキストをメッセージとしてユーザグループに参加するユーザへ配信するためのユーザ操作を受け付けるインターフェースである。送信ボタン28がユーザによってタップされると、端末制御部21は、メッセージボックス27内に表示されたテキストを示すメッセージの配信要求を、サーバ装置11へ送信する。
ここでは、ユーザAによってカメラボタン26がタップされた場合について説明する。はじめに端末制御部21は、撮像部20に第1メディアデータを生成させる。例えば図8(a)に示すように、生成された第1メディアデータ29は、所定の被写体30(例えば、人物)と背景とを撮像した動画データであるものとして説明する。
続いて端末制御部21は、生成した第1メディアデータ29をサーバ装置11へ送信する。
次にサーバ制御部16は、ユーザAの端末装置12aから第1メディアデータ29を受信する。またサーバ制御部16は、受信した第1メディアデータ29を示す第1メディアIDを設定する。
続いてサーバ制御部16は、受信された第1メディアデータ29を用いて第2メディアデータを生成し、当該第2メディアデータを示す第2メディアID(例えば、「m001」)を設定する。例えば、サーバ制御部16は、第1メディアデータ29に対して所定の画像処理を施したメディアデータを、第2メディアデータに定める。画像処理は、例えば動画フレームの一部領域を切り出す切出処理、ホワイトバランス処理、明るさ調整処理、色補正処理、被写体像を変形する変形処理、装飾画像等を重畳する画像重畳処理、及び視点変換処理等、任意の画像処理を含み得る。
本実施形態において、サーバ制御部16は、第1メディアデータ29から検出した特徴部分(例えば、動画上の人物)を切り出した画像データを、第2メディアデータに定める。例えば図8(b)に示すように、第2メディアデータは、第1メディアデータ29である動画データにおける任意のフレームから被写体30部分を切り抜いた画像データである。
好適には、サーバ制御部16は、第2メディアデータを、例えば専用のファイル形式で生成することによって、或いは所定のメタデータを付加することによって、コミュニケーションサービス上でのみ端末装置12が利用可能となるように制限する。例えば、端末装置12は、コミュニケーションサービスに係る専用アプリケーション以外の他のアプリケーションにおいて、第2メディアデータを再生及び保存(共有)できない。
ここでサーバ制御部16は、第2メディアデータと同様にして、第1メディアデータ29をコミュニケーションサービス上でのみ端末装置12が利用可能となるように制限してもよい。
またサーバ制御部16は、第1メディアデータ29を送信したユーザAに対して、第2メディアデータの使用を許可する。具体的には、サーバ制御部16は、サーバ記憶部15に記憶されたユーザに関する情報を、ユーザID「User001」にメディアID「um001」を対応付けて更新する。
続いてサーバ制御部16は、生成された第2メディアデータの、サーバ装置11からの配信を許可するユーザ(配信許可ユーザ)を決定する。例えば、サーバ制御部16は、第1メディアデータ29を送信したユーザAと同一のユーザグループ「group001」に参加するユーザ(ユーザA、B、C)の少なくとも一部を配信許可ユーザに定める。具体的には、サーバ制御部16は、第1メディアデータ29とともに端末装置12aから受信したユーザグループID又は2以上のユーザIDに基づき、ユーザグループ「group001」に参加しているユーザA、B、Cの少なくとも一部を配信許可ユーザに決定する。本実施形態では、ユーザグループ「group001」に参加している全てのユーザA、B、Cが、配信許可ユーザに定められる。
続いてサーバ制御部16は、ユーザA、B、Cの端末装置12a、12b、12cへ第2メディアデータを配信して、端末装置12a、12b、12cに当該第2メディアデータを再生させる。ここで第2メディアデータの配信は、第2メディアデータ及び当該第2メディアデータの再生指示の送信を含む。このように、ユーザが、自身が参加するユーザグループにおいて第1メディアデータを送信すると、当該ユーザグループに参加する各ユーザへ第1メディアデータに基づく第2メディアデータが配信される。
ここでサーバ制御部16は、第2メディアデータの配信とともに、第2メディアデータの再生態様を示す情報(再生態様情報)を端末装置12へ送信してもよい。端末装置12は、受信した再生態様情報に示された再生態様で、第2メディアデータをコミュニケーション画面上で再生する。以下、例示的に3つの再生態様について説明する。
(第1再生態様)
はじめに第1再生態様について説明する。第1再生態様は、コミュニケーション画面の情報表示領域22内において、他のメッセージと同様にタイムラインの時系列順に第2メディアデータを再生(表示)させる態様である。
第1再生態様を示す再生態様情報を受信した端末装置12の端末制御部21は、例えば図9に示すように、第2メディアデータである被写体30の画像を、情報表示領域22内においてタイムラインの時系列順に表示させる。このように、第1再生態様において第2メディアデータは、他のメッセージと同様の形式で再生(表示)される。
(第2再生態様)
次に第2再生態様について説明する。第2再生態様は、第2メディアデータを再生させる前又は再生させた後に、当該第2メディアデータに対応する第1メディアデータを再生させる態様である。
第2再生態様を示す再生態様情報を受信した端末装置12の端末制御部21は、例えば第1再生態様と同様にして第2メディアデータを再生させる前又は再生させた後に、例えば図10に示すように、コミュニケーション画面の例えば全領域(情報表示領域22及び操作受付領域23)を用いて、第1メディアデータ29を再生する。このように、第2再生態様において、第2メディアデータと、当該第2メディアデータに対応する第1メディアデータと、の双方が再生される。
また第2再生態様において、まず第1メディアデータ29の少なくとも一部(例えば、動画データの一部のフレーム)が再生された後、画面上の第1メディアデータ29における被写体30(図10参照)部分がタイムライン上へ移動するように(図9参照)、第2メディアデータを再生させてもよい。
(第3再生態様)
次に第3再生態様について説明する。第3再生態様は、例えば通常の再生態様(他のメッセージと同様のタイムライン形式に基づく再生態様)とは異なる再生態様である。例えば、第3再生態様において、第2メディアデータは所定の演出とともに再生される。
第3再生態様を示す再生態様情報を受信した端末装置12は、例えば図11に示すように、コミュニケーション画面全体を暗く又は明るく表示させ(図中の破線)、画面上の所定位置に第2メディアデータの少なくとも一部(例えば、被写体30である人物の頭部等)を再生(表示)させる。そして端末制御部21は、コミュニケーション画面の例えば全領域(情報表示領域22及び操作受付領域23)を用いて、第2メディアデータの少なくとも一部を画面上の所定の経路(図中の実線矢印)に沿って移動させる。そして端末制御部21は、例えば図9に示すように、第2メディアデータである被写体30をタイムラインの時系列順に情報表示領域22内に表示させて、コミュニケーション画面全体の明るさを通常の明るさに戻す。第3表示態様は、第2メディアデータの画面上の再生位置(表示位置)を変化させる上述の演出に限られず、例えば第2メディアデータの大きさ、形状、透明度、及び色等、再生に関する任意のパラメータを変化させる演出であってもよい。
次に、第2メディアデータの配信を受けた例えばユーザBの端末装置12bの端末制御部21は、コミュニケーション画面上に表示された第2メディアデータ(例えば、図9の被写体30)に対するロングタップ等、所定のユーザ操作を検出すると、サーバ装置11へ第2メディアデータの使用許可要求を送信する。所定のユーザ操作は、例えばサービス提供者、及び、第2メディアデータに対応する第1メディアデータ29をサーバ装置11へ送信したユーザAの少なくとも一方に対する課金支払処理を行うためのユーザ操作を含んでもよい。
そしてサーバ制御部16は、端末装置12bから使用許可要求を受信すると、ユーザBに対して第2メディアデータの使用を許可する。具体的には、サーバ制御部16は、サーバ記憶部15に記憶されたユーザに関する情報を、ユーザID「User002」にメディアID「um001」を対応付けて更新する。
このようにして、ユーザAと同一のユーザグループに参加するユーザBは、第2メディアデータの使用が可能となる。具体的には、ユーザBは、端末装置12bを操作して、他のユーザを配信先とする第2メディアデータの配信要求を、サーバ装置11へ送信可能となる。第2動作の説明において後述するように、第2メディアデータの配信要求の送信によって、サーバ装置11から他のユーザへ、当該第2メディアデータが配信され得る。
(第2動作)
次に、第2メディアデータの配信要求に応じて配信先のユーザへ第2メディアデータを配信する、通信システム10の第2動作について説明する。第3の動作は、例えば上述した第2の動作の後に行われる。このため、ユーザBは、上述した第1動作において第2メディアデータの使用を許可されているものとして説明する。
はじめに、ユーザBの端末装置12bの端末制御部21は、ユーザグループ「group001」において、サーバ装置11へ第2メディアデータの配信要求を送信する。当該配信要求には、第2メディアデータの配信先を示す情報として、ユーザグループID「group001」又はユーザID「user001」、「user002」、「user003」が含まれる。即ち、当該配信要求に係る配信先のユーザは、ユーザグループ「group001」に参加しているユーザA、B、Cである。
次にサーバ制御部16は、ユーザBの端末装置12bから第2メディアデータの配信要求を受信する。
続いてサーバ制御部16は、第2メディアデータの配信要求に係る配信先のユーザが配信許可ユーザであるか否かを判定する。具体的には、サーバ制御部16は、サーバ記憶部15に記憶されたメディアに関する情報のうち、メディアID「um001」に対応付けられた配信許可ユーザIDと、配信要求に係る配信先のユーザIDと、を照合する。そしてサーバ制御部16は、配信許可ユーザIDに配信先のユーザIDが含まれていない場合、配信先のユーザが配信許可ユーザではないと判定する。一方、サーバ制御部16は、配信許可ユーザIDに配信先のユーザIDが含まれている場合、配信先のユーザが配信許可ユーザであると判定する。
ここで、配信先であるユーザA、B、Cは、上述した第1の動作において配信許可ユーザに決定されている。このためサーバ制御部16は、ユーザBによる配信要求に応じて、ユーザA、B、Cの端末装置12a、12b、12cへ第2メディアデータを配信する。第2メディアデータの配信を受けた端末装置12a、12b、12cそれぞれは、例えば図9に示すように、コミュニケーション画面上に第2メディアデータ(被写体30)を表示させる。
一方、ユーザBが、自身が参加する他のユーザグループ、例えば図5に示すユーザグループ「group002」において、サーバ装置11へ第2メディアデータの配信要求を送信した場合について説明する。かかる場合には、配信要求に係る配信先のユーザは、ユーザグループ「group002」に参加しているユーザB、ユーザC、及びユーザ「user101」(以下、ユーザDという。)である。
サーバ制御部16は、端末装置12bから第2メディアデータの配信要求を受信すると、当該配信要求に係る配信先のユーザが配信許可ユーザであるか否かを判定する。ここで、ユーザB及びCは、上述したように配信許可ユーザである。一方、ユーザDは、上述した第1動作においてユーザグループ「group001」に参加していないため、配信許可ユーザに決定されていない。
このためサーバ制御部16は、ユーザBによる配信要求に応じて、配信許可ユーザであるユーザB、Cの端末装置12b、12cへ第2メディアデータを配信する。一方、サーバ制御部16は、配信許可ユーザではないユーザDの端末装置12dへの第2メディアデータの配信を停止する。
結果として、第2メディアデータの配信を受けた端末装置12b及び12cでは、ユーザグループ「group002」のコミュニケーション画面上に第2メディアデータが表示された状態で、チャットが継続する。一方、第2メディアデータの配信を受けていない端末装置12dでは、ユーザグループ「group002」のコミュニケーション画面上に第2メディアデータが表示されない状態で、チャットが継続する。
このようにして、コミュニケーションサービス上でユーザA関連付けられていないユーザDに対しては、ユーザAが送信した第1メディアデータ29に対応する第2メディアデータが配信されないため、例えばプライバシー保護等、コミュニケーションサービスの安全性向上の観点から好適である。
好適には、サーバ制御部16は、端末装置12dへ第2メディアデータを配信しない代わりに、所定の代替メディアデータを配信する。代替メディアデータは、例えば第2メディアデータを配信できないことをユーザDに説明する画像等、任意のメディアデータを採用可能である。
また好適には、サーバ制御部16は、例えばサービス提供者から、第2メディアデータに対応付けられた配信許可ユーザIDを変更する入力を受け付けると、当該入力に基づいて配信許可ユーザIDを変更して、メディアに関する情報を更新する。例えば、サービス提供者が、第2メディアデータの内容について所定の審査を行い、審査に合格した場合、当該第2メディアデータの配信許可ユーザを全ユーザに変更することが考えられる。
次に、図12のフローチャートを参照して、サーバ装置11がサーバ側コミュニケーション処理を開始するまでの動作について説明する。
ステップS100:はじめにサーバ記憶部15は、メディアに関する情報、ユーザに関する情報、及びユーザグループに関する情報を記憶する。
ステップS101:次にサーバ制御部16は、端末装置12から2以上のユーザを指定するコミュニケーション開始要求を受信すると、指定された当該2以上のユーザが参加するユーザグループを設定する。
ステップS102:そしてサーバ制御部16は、サーバ側コミュニケーション処理を開始する。
続いて、図13のフローチャートを参照して、サーバ側コミュニケーション処理を実行するサーバ装置11の動作について説明する。本動作は、上述した通信システム10の第1動作におけるサーバ装置11の動作である。ここでは、ユーザA、B、Cが参加するユーザグループに対応するサーバ側コミュニケーション処理について説明する。
ステップS200:はじめにサーバ装置11は、例えばユーザAの端末装置12aから第1メディアデータ29を受信し、当該第1メディアデータ29を示す第1メディアIDを設定する。
ステップS201:続いてサーバ制御部16は、受信された第1メディアデータ29を用いて第2メディアデータを生成し、当該第2メディアデータを示す第2メディアID(例えば、「m001」)を設定する。
ステップS202:続いてサーバ制御部16は、生成された第2メディアデータの、サーバ装置11からの配信を許可する配信許可ユーザを決定する。例えば、ユーザグループ「group001」に参加する全てのユーザ(ユーザA、B、C)が、配信許可ユーザに定められる。
ステップS203:続いてサーバ制御部16は、ステップS202で配信を許可したユーザA、B、Cの端末装置12a、12b、12cへ第2メディアデータを配信して、端末装置12a、12b、12cに当該第2メディアデータを再生させる。
ステップS204:続いてサーバ制御部16は、ステップS203で第2メディアデータの配信を受けたユーザ、例えばユーザBの端末装置12bから、第2メディアデータの使用許可要求を受信する。
ステップS205:そしてサーバ制御部16は、ステップS204で端末装置12bから使用許可要求を受信すると、ユーザBに対して第2メディアデータの使用を許可する。
続いて、図14のフローチャートを参照して、サーバ側コミュニケーション処理を実行するサーバ装置11の動作について説明する。本動作は、上述した通信システム10の第2動作におけるサーバ装置11の動作である。
ステップS300:はじめにサーバ制御部16は、任意のユーザの端末装置12から、他のユーザを配信先とする第2メディアデータの配信要求を受信する。
ステップS301:続いてサーバ制御部16は、ステップS300の配信要求に係る配信先の他のユーザが配信許可ユーザであるか否かを判定する。他のユーザが配信許可ユーザであると判定された場合(ステップS301−Yes)、ステップS302に進む。一方、他のユーザが配信許可ユーザではないと判定された場合(ステップS301−No)、本動作を終了する。
ステップS302:ステップS301で他のユーザが配信許可ユーザであると判定された場合(ステップS301−Yes)、サーバ制御部16は、当該他のユーザの端末装置12へ第2メディアデータを配信する。
このように、第1実施形態に係るサーバ装置11は、例えばユーザAの端末装置12aから受信した第1メディアデータに基づいて第2メディアデータを生成し、ユーザA以外の他のユーザに対して当該第2メディアデータの使用を許可する。したがって、ユーザによって送信された第1メディアデータに基づく第2メディアデータが、他のユーザによって使用可能となる。このため、例えばサービス提供者が予めサーバ記憶部15に記憶させた固定的な第2メディアデータのみを用いる構成と比較して、ユーザによるコミュニケーションの表現の幅が広がる。
具体的には、第2メディアデータの使用が許可される当該他のユーザには、例えば第1メディアデータを送信したユーザAと同一のユーザグループに参加する他のユーザ、即ちユーザグループIDを介してユーザAと関連付けられた他のユーザ(例えば、ユーザB)が含まれる。したがって、例えばユーザAの個人情報等、不特定ユーザに対して配信するには不適切な表現を含む第2メディアデータが生成された場合、ユーザAと無関係の不特定ユーザに対して当該第2メディアデータの使用が許可される蓋然性が低減し、コミュニケーションサービスの安全性が向上する。一方、例えばサービス提供者が第2メディアデータに不適切表現が含まれるか否かを都度審査してユーザによる第2メディアデータの使用可否を決定する構成と比較して、ユーザAと関連付けられたユーザBに対しては第2メディアデータの迅速な使用許可が可能となり、ユーザビリティが向上する。
また、サーバ装置11は、第2メディアデータを生成すると、サーバ装置11からの当該第2メディアデータの配信を許可するユーザを決定する。したがって、例えば不適切表現を含む第2メディアデータが、配信先として適切でない不特定ユーザへ配信される蓋然性が低減し、コミュニケーションサービスの安全性が向上する。
具体的には、サーバ装置11からの当該第2メディアデータの配信が許可されるユーザには、例えば第1メディアデータを送信したユーザAと同一のユーザグループに参加する他のユーザ、即ちユーザグループIDを介してユーザAと関連付けられた他のユーザ(例えば、ユーザB、C)が含まれる。このようにして、例えばサービス提供者が第2メディアデータに不適切表現が含まれるか否かを都度審査してユーザに対する第2メディアデータの配信可否を決定する構成と比較して、同一のユーザグループに参加するユーザA、B、Cに対しては第2メディアデータの迅速な配信許可が可能となり、ユーザビリティが向上する。
また、サーバ装置11は、例えば第2メディアデータに不適切表現が含まれるか否かの審査を行ったサービス提供者から所定の入力を受け付けると、コミュニケーションサービスのユーザ全てに対して、サーバ装置11からの第2メディアデータの配信を許可する。このようにして、例えば第2メディアデータに不適切表現が含まれないとサービス提供者が判断する場合、第1メディアデータを送信したユーザAと関連付けられていない不特定ユーザに対する第2メディアデータの配信が可能となるので、コミュニケーションサービスの全ユーザのコミュニケーション表現の幅が広がる。
また、サーバ装置11は、第2メディアデータの配信とともに、第2メディアデータの再生態様情報を端末装置12へ送信する。このようにして、例えばコミュニケーション画面の全領域を用いて第2メディアデータの少なくとも一部が表示される等、多様な再生態様で第2メディアデータを端末装置12に再生させることができ、ユーザのコミュニケーション表現の幅が更に広がる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る通信システム10について説明する。第2実施形態に係る通信システム10の構成は、第1実施形態と同一であるため、説明は省略する。概略として第2実施形態は、1人の配信ユーザ(例えば、ユーザB)と、1以上の閲覧ユーザ(例えば、ユーザA、C)と、を含むユーザグループにおいて、配信ユーザが動画を配信し、閲覧ユーザが動画に対するメッセージ等を投稿するコミュニケーション形式が採用される点で、グループチャットによるコミュニケーション形式が採用される第1実施形態と相違する。
本実施形態において、例えばストリーミング形式やダウンロード形式等、任意の動画配信形式が採用可能である。また動画は、ライブ配信されてもよく、又はオンデマンド配信されてもよい。
図15は、本実施形態において端末装置12が表示するコミュニケーション画面を示す。以下、サーバ装置11と、閲覧ユーザであるユーザAの端末装置12aと、の動作について説明する。
本実施形態に係るコミュニケーション画面は、情報表示領域220と、操作受付領域23と、を含む。操作受付領域23は、第1実施形態と同様であるため、説明は省略する。
情報表示領域220は、ユーザグループに参加するユーザ間で行われるコミュニケーションの内容が表示される領域である。例えば、情報表示領域220には、配信ユーザが配信する動画と、動画に対する閲覧ユーザのメッセージ等と、が表示される。図15において、情報表示領域220には、被写体310と、被写体30と、が表示されている。
被写体310は、配信ユーザが配信する動画上の被写体(例えば、猫)である。動画は、例えば情報表示領域220の全領域を用いて表示される。
被写体30は、例えばユーザへ配信された第2メディアデータ(例えば、画像)であって、動画に重畳して表示される。ユーザへ配信された第2メディアデータ(被写体30)は、情報表示領域220内の所定位置(例えば、右下隅)で再生され、所定の経路(図中の実線矢印)に沿って移動した後、例えばフェードアウトして画面上から消去される。
後述するように、閲覧ユーザが、コミュニケーション画面が表示された端末装置12aの表示部19に触れる等、コミュニケーション画面上の位置を指定するユーザ操作(特定ユーザ操作)を行うことで、使用が許可された複数の第2メディアデータのうち所望の第2メディアデータの配信要求がサーバ装置11へ送信され得る。その後、当該第2メディアデータが、第1実施形態と同様に、ユーザグループに参加するユーザの少なくとも一部へ配信され得る。
或いは、閲覧ユーザは、第1実施形態と同様に、端末装置12aを用いて生成した第1メディアデータをサーバ装置11へ送信してもよい。かかる場合、サーバ装置11によって生成された第2メディアデータ(被写体30)が、第1実施形態と同様にして、ユーザグループに参加するユーザの少なくとも一部へ配信され得る。
ここで図16及び図17を参照して、コミュニケーション画面上の位置を指定する特定ユーザ操作を検出した端末装置12aの動作について説明する。概略として、端末装置12aの端末制御部21は、特定ユーザ操作によって指定されたコミュニケーション画面上の位置(ユーザ指定位置)に応じて、例えば第2メディアデータの選択と、第2メディアデータの再生態様の調整と、を行う。また、端末制御部21は、特定ユーザ操作の終了を検出すると、選択された第2メディアデータの配信要求と、調整された再生態様を示す再生態様情報と、をサーバ装置11へ送信する。以下、具体的に説明する。
はじめに端末制御部21は、特定ユーザ操作(例えば、ユーザが表示部19に指で触れたこと)を検出すると、所定のガイド画像320をコミュニケーション画面上に表示させる。好適には、端末制御部21は、コミュニケーション画面全体を暗く又は明るく表示させた後(図中の破線)、ガイド画像320を表示させる。
ガイド画像320は、例えば画面上の2つの座標軸を示す画像であるが、例えば格子状の画像等、特定ユーザ操作によって画面上の位置の指定を行うユーザを補助する任意の画像を採用可能である。以下、コミュニケーション画面上の左右方向の位置をx座標、上下方向の位置をy座標として説明する。
また端末制御部21は、特定ユーザ操作を検出すると、例えばコミュニケーション画面上のユーザ指定位置330のx座標に応じて、閲覧ユーザが使用を許可された複数の第2メディアデータのうち少なくとも1つの第2メディアデータを選択する。また端末制御部21は、ユーザ指定位置330のx座標の変化に応じて、選択中の第2メディアデータを他の第2メディアデータに切り替える。また端末制御部21は、例えばユーザ指定位置330の周辺に、或いはコミュニケーション画面上の所定の位置に、選択中の第2メディアデータ(例えば、図中の被写体30)の少なくとも一部を再生(表示)させる。
また端末制御部21は、特定ユーザ操作を検出すると、例えばコミュニケーション画面上のユーザ指定位置330のy座標に応じて、選択中の第2メディアデータが再生される際の再生態様を決定する。再生態様の決定は、例えば配信先のユーザの端末装置12においてコミュニケーション画面上で再生(表示)される第2メディアデータの画面上の大きさの決定を含むが、形状、透明度、及び色等、再生に関する任意の態様の決定を含む。また端末制御部21は、ユーザ指定位置330のy座標の変化に応じて、コミュニケーション画面上で再生(表示)される第2メディアデータの表示態様(ここでは、大きさ)を調整する。例えば、図17に示すように、ユーザ指定位置330がコミュニケーション画面上の上方に向かって移動すると、ユーザ指定位置330の周辺に表示される第2メディアデータの大きさが大きくなる。
続いて端末制御部21は、特定ユーザ操作の終了(例えば、表示部19からユーザの指が離れたこと)を検出すると、調整された再生態様を示す再生態様情報を生成する。具体的には、再生態様情報は、再生される第2メディアデータの、例えば画面上の大きさを示す。
また端末制御部21は、特定ユーザ操作の終了を検出すると、選択中の第2メディアデータの配信要求と、生成された再生態様情報と、をサーバ装置11へ送信する。ここで、当該配信要求の配信先は、例えばユーザグループに参加する全てのユーザA、B、C、即ち配信ユーザ及び全ての閲覧ユーザに定められる。
次に、サーバ装置11のサーバ制御部16は、第1実施形態と同様に、受信した配信要求に係る配信先のユーザが配信許可ユーザであるか否かを判定する。
配信先のユーザが配信許可ユーザであると判定された場合、サーバ制御部16は、当該配信先のユーザへ、第2メディアデータを配信し、端末装置12aから受信した再生態様情報を送信する。
一方、配信先のユーザが配信許可ユーザではないと判定された場合、サーバ制御部16は、当該配信先のユーザへの第2メディアデータの配信を停止する。
ここでは、配信先のユーザであるユーザA、B、Cは、配信許可ユーザであるものとして説明する。したがって、サーバ制御部16は、ユーザA、B、Cへ、第2メディアデータを配信し、再生態様情報を送信する。
そして、第2メディアデータ及び再生態様情報を受信したユーザA、B、Cの端末装置12a、12b、12cの端末制御部21は、それぞれ再生態様情報が示す再生態様(例えば、第2メディアデータの画面上の大きさ)で、コミュニケーション画面上に第2メディアデータを再生(表示)させる。
次に、図18のフローチャートを参照して、本実施形態に係る通信システム10が第2メディアデータを配信する動作について説明する。説明の簡便のため、1人の閲覧ユーザと1人の配信ユーザが参加するユーザグループにおいて、ユーザAが閲覧ユーザ、ユーザBが配信ユーザであるものとする。したがって、図18において、サーバ装置11と、端末装置12a、12bと、を図示している。
ステップS400:はじめにユーザAの端末装置12aは、コミュニケーション画面上のユーザ指定位置330を指定する特定ユーザ操作を検出する。
ステップS401:続いて端末装置12aは、例えばステップS400で検出されたユーザ指定位置330に応じて、ユーザAが使用を許可された複数の第2メディアデータのうち少なくとも1つの第2メディアデータを選択する。また端末装置12aは、例えばステップS400で検出されたユーザ指定位置330に応じて、選択中の第2メディアデータが再生される際の再生態様を決定する。
ステップS402:続いて端末装置12aは、ユーザ指定位置330のx座標の変化を検出すると、当該x座標の変化に応じて、選択中の第2メディアデータを他の第2メディアデータに切り替える。また端末装置12aは、ユーザ指定位置330のy座標の変化を検出すると、当該y座標の変化に応じて、選択中の第2メディアデータが再生される際の再生態様を調整する。
ステップS403:続いて端末装置12aは、特定ユーザ操作の終了を検出すると、調整された再生態様を示す再生態様情報を生成する
ステップS404:続いて端末装置12aは、選択中の第2メディアデータの配信要求と、生成された再生態様情報と、をサーバ装置11へ送信する。ここで、当該配信要求の配信先は、例えばユーザグループに参加する全てのユーザA、Bに定められる。
ステップS405:次に、サーバ装置11は、受信した配信要求に係る配信先のユーザが配信許可ユーザであるか否かを判定する。配信先のユーザが配信許可ユーザであると判定された場合(ステップS405−Yes)、ステップS406に進む。一方、配信先のユーザが配信許可ユーザではないと判定された場合(ステップS405−No)、サーバ装置11は、当該配信先のユーザへの第2メディアデータの配信を停止する。ここでは、ユーザA、Bが配信許可ユーザであるものとして説明する。
ステップS406:ステップS405で配信先のユーザが配信許可ユーザであると判定された場合(ステップS405−Yes)、サーバ装置11は、当該配信先のユーザ、ここではユーザA、Bの端末装置12a、12bへ、第2メディアデータを配信し、端末装置12aから受信した再生態様情報を送信する。
ステップS407:そして端末装置12aは、サーバ装置11から第2メディアデータ及び再生態様情報を受信すると、当該再生態様情報が示す再生態様で、コミュニケーション画面上に第2メディアデータを再生(表示)する。
ステップS408:同様に、ユーザBの端末装置12bは、サーバ装置11から第2メディアデータ及び再生態様情報を受信すると、当該再生態様情報が示す再生態様で、コミュニケーション画面上に第2メディアデータを再生する。
このように、第2実施形態に係る通信システム10において、ユーザの端末装置12は、画面上のユーザ指定位置を指定する特定ユーザ操作の検出に応じて第2メディアデータを選択し、ユーザ指定位置の変化に応じて選択中の第2メディアデータを他の第2メディアデータに切り替える。かかる構成によって、ユーザは、特定ユーザ操作の実行によって、他のユーザへ配信する所望の第2メディアデータを複数の第2メディアデータのうちから選択可能となり、ユーザによるコミュニケーションの表現の幅が広がる。
また、本実施形態において、配信ユーザが動画を配信し閲覧ユーザが動画に対するメッセージ等を投稿するコミュニケーション形式が採用される。したがって、採用されるコミュニケーション形式に関わらず、第1実施形態と同様に、例えばサービス提供者が予めサーバ記憶部15に記憶させた固定的な第2メディアデータのみを用いる構成と比較して、ユーザによるコミュニケーションの表現の幅が広がる。
また、端末装置12は、特定ユーザ操作の終了を検出すると、選択された第2メディアデータの配信要求をサーバ装置11へ送信する。このようにして、例えば画面に対する1回目のタップ操作に応じて複数の第2メディアデータを選択可能に表示させ、2回目のタップ操作によってユーザが選択した第2メディアデータの配信要求をサーバ装置11へ送信する構成と比較して、ユーザ操作の数及び煩雑さが低減されるので、ユーザビリティが向上する。
また、端末装置12は、特定ユーザ操作によって指定されたユーザ指定位置の変化に応じて、選択中の第2メディアデータの再生態様を調整する。このように、特定ユーザ操作に応じた多様な再生態様で第2メディアデータが再生されるので、ユーザのコミュニケーション表現の幅が更に広がる。
また、端末装置12は、特定ユーザ操作が検出されている間、選択中の第2メディアデータの少なくとも一部を再生する。このようにして、第2メディアデータの配信要求が送信される前に、ユーザは選択中の第2メディアデータを確認可能であり、ユーザビリティが向上する。
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップ等に含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
例えば、上述した実施形態において、サーバ装置11が端末装置12から受信した第1メディアデータを用いて生成した第2メディアデータを配信する構成について説明したが、サービス提供者が予めサーバ記憶部15に記憶させた所定の第1メディアデータ及び所定の第2メディアデータが用いられる構成であってもよい。例えば、所定の第1メディアデータが映画の1シーンである動画データであり、所定の第2メディアデータが当該シーンに登場する人物の画像データである構成が考えられる。
かかる構成において、例えば上述した第2再生態様が採用された場合には、ユーザが第2メディアデータ(人物の画像)の配信要求を送信すると、ユーザグループに参加する各ユーザの端末装置12において、例えばはじめに第1メディアデータ(映画の1シーンである動画)がコミュニケーション画面上の全領域を用いて再生され、その後、第1メディアデータ(人物の画像)が、コミュニケーション画面上の情報表示領域22、220内に表示される。
また、上述した実施形態において、第2メディアデータの配信を受けたユーザの端末装置12が、所定のユーザ操作を検出するとサーバ装置11へ第2メディアデータの使用許可要求を送信し、サーバ装置11が当該ユーザに対して第2メディアデータの使用を許可する構成について説明したが、使用許可要求の送信を省略してもよい。かかる場合、サーバ装置11は、上述した実施形態と同様に、例えばユーザAの端末装置12aから受信した第1メディアデータを用いて第2メディアデータを生成し、当該第2メディアデータをユーザBへ配信する。そしてサーバ装置11のサーバ制御部16は、ユーザBに対する当該第2メディアデータの使用を許可する。
また、上述した実施形態において、第2メディアデータの配信は、第2メディアデータ及び当該第2メディアデータの再生指示の送信を含むものとして説明したが、例えば配信先のユーザの端末装置12に当該第2メディアデータが記憶されている場合、サーバ装置11は、当該第2メディアデータの配信に代えて、(第2メディアデータ自体を送信することなく)第2メディアデータの再生指示の送信のみを行ってもよい。かかる場合、端末装置12の端末制御部21は、サーバ装置11から第2メディアデータの再生指示を受信すると、端末記憶部18に記憶された当該第2メディアデータを読み込んで再生する。
また、上述した第2実施形態において、特定ユーザ操作に応じて、選択中の第2メディアデータの切り替え、及び、再生態様の調整の双方が行われる構成について説明したが、選択中の第2メディアデータの切り替え及び再生態様の調整の何れか一方のみが行われる構成であってもよい。また、例えばユーザ指定位置の変化に応じて再生態様の調整のみが行われる構成において、特定ユーザ操作によるユーザ指定位置のx座標に応じて第2メディアデータの第1再生態様(例えば、再生される第2メディアデータの画面上の大きさ)が調整され、y座標に応じて第2メディアデータの第2再生態様(例えば、再生される第2メディアデータの画面上の透明度)が調整されてもよい。
また、上述した第2実施形態において、特定ユーザ操作に応じて、再生される第2メディアデータの画面上の大きさ、形状、透明度、及び色等の再生態様が調整される構成について説明したが、特定ユーザ操作に応じて、例えば再生された第2メディアデータがコミュニケーション画面上で移動する経路が調整(決定)されてもよい。かかる構成において、端末装置12の端末制御部21は、検出された特定ユーザ操作においてユーザがコミュニケーション画面上を指でなぞった軌跡を、再生された第2メディアデータを画面上で移動させるための経路として決定し、当該経路を示す再生態様情報を生成する。
また、上述した第1実施形態においても、第2実施形態と同様に、端末装置12の端末制御部21が、特定ユーザ操作を検出し、検出された特定ユーザ操作に応じて、選択中の第2メディアデータの切り替え、及び、再生態様の調整の少なくとも一方を行う構成が採用可能である。
また、上述した第2実施形態において、端末装置12の端末制御部21は、コミュニケーション画面上の1以上のユーザ指定位置を同時に指定する特定ユーザ操作(例えば、表示部19の1以上の位置にユーザが指で触れる操作)を検出してもよい。
1以上のユーザ指定位置を同時に指定される構成において、端末制御部21は、特定ユーザ操作を検出すると、例えば当該特定ユーザ操作に係るユーザ指定位置の数に応じて、複数の第2メディアデータのうち少なくとも1つの第2メディアデータを選択する。また端末制御部21は、当該特定ユーザ操作に係るユーザ指定位置の数の変化に応じて、選択中の第2メディアデータを他の第2メディアデータに切り替える。
同様に、端末制御部21は、特定ユーザ操作を検出すると、例えば当該特定ユーザ操作に係るユーザ指定位置の数に応じて、選択中の第2メディアデータの再生態様を決定する。また端末制御部21は、当該特定ユーザ操作に係るユーザ指定位置の数の変化に応じて、選択中の第2メディアデータの表示態様を調整する。
或いは、1以上のユーザ指定位置を同時に指定される構成において、端末制御部21は、例えば特定ユーザ操作に係るユーザ指定位置の数に応じて、当該ユーザ指定位置の変化に応じて選択中の第2メディアデータを切り替える動作と、当該ユーザ指定位置の変化に応じて再生態様を調整する動作と、を切り替えてもよい。具体的には、ユーザ指定位置の数が例えば1つである場合、端末制御部21は、ユーザ指定位置の変化に応じて、選択中の第2メディアデータを他のメディアデータに切り替える。一方、ユーザ指定位置の数が例えば2つである場合、端末制御部21は、ユーザ指定位置の変化に応じて、選択中の第2メディアデータの再生態様を調整する。
また、上述した実施形態に係るサーバ装置11又は端末装置12として機能させるために、コンピュータ又は携帯電話などの情報処理装置を好適に用いることができる。このような情報処理装置は、実施形態に係るサーバ装置11又は端末装置12の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、情報処理装置の記憶部に格納し、情報処理装置のCPUによって当該プログラムを読み出して実行させることによって実現可能である。