JP6592575B1 - 高精細静電印刷法 - Google Patents
高精細静電印刷法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6592575B1 JP6592575B1 JP2018188998A JP2018188998A JP6592575B1 JP 6592575 B1 JP6592575 B1 JP 6592575B1 JP 2018188998 A JP2018188998 A JP 2018188998A JP 2018188998 A JP2018188998 A JP 2018188998A JP 6592575 B1 JP6592575 B1 JP 6592575B1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plate
- electrode
- pattern
- image receiving
- receiving sheet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Printing Methods (AREA)
- Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
Abstract
Description
また、静電アクチュエータのための静電気パターン形成法ではあるが、特許文献1では電極の周囲に隔壁を設け、放電範囲を限定することで静電気パターンの電極に対する忠実性を得る提案がなされている。しかし特許文献1の手法では印刷や電子写真のような画像パターンを作ることは出来ない。
静電気を利用した高精細なパターンと進化を続けるトナーとを組み合わせれば従来にない効果と性能を持った印刷の可能性があり、感光体以外の絶縁体に直接高精細な静電気パターンを作る手法が望まれている。
原版10の電極11及び受像シート20の導電層21は電界を供給する役割だけを果たせば良いため、材料は金属やカーボン、グラファイトなどの非金属でも良く、また導電塗料等導電性であればどのような材料で構成されていても良い。また、受像シート20の電極21と受像層22は必ずしも一体となっていなくても良い。原版10の版層12の材料は導電性、半導電性、絶縁性何れの場合でも成立する。受像層22は静電気を保持する必要があるため少なくとも表面は電気絶縁性が高い必要がある。一般的にはポリイミドやポリカーボネイト、PETその他の樹脂シートが使われるが、静電転写システムや静電プリンターに使われた転写紙のように裏面に導電層を設け表面に静電気受像層をコーティングした構成でも良い。
Vb=312+6.2d (1)
で近似される。空隙長が20μmとすれば放電開始電圧は436Vということになる。つまり、空隙に436V以上の電圧がかかるような外部電圧が加われば放電が生じイオンが発生する。発生したイオンは電界に従ってプラスイオンはマイナス電極に向かって移動し、マイナスイオンはプラス電極に向かって移動する。イオンによって受像層22は帯電し、空隙の電界を弱める方向に働く。そして空隙に加わる電圧が放電開始電圧436Vに達した時点で放電は終了する。
図1(B)にて受像層22を25μmのPETとし、原版10は凹版であって版層12の厚み及び凹部の空隙12aの深さを20μmとして、原版10の電極11を接地電位、受像シート20の電極21にプラス1000Vが加わるような電圧を与えた場合を想定する。該PETの誘電率は約3.3として空気厚みに換算すると約7.6μmに相当するため空隙20μmに加わる電圧は1000×20÷(20+7.6)V=725Vとなる。式(1)から得られる20μm空隙の放電開始電圧436Vより大きいため空隙内で放電イオンが生じ、マイナスイオンが電極21に向かって移動して受像層22に帯電し、プラスイオンは電極11に流れる。受像層22が−(725−436)=-289Vまで帯電すると空隙に加わる電界は放電開始電圧436Vに達するため放電は止まる。その後印加電源をOFFして受像シート20の電極21を0Vにしてから受像シート20を剥離すると凹版の空隙に相当する部分が−289Vに帯電した静電気パターンが出来ることになる。次の工程で電子写真技術で使われるプラスのトナーで現像すればポジの可視画像が得られる。剥離前に該電極21を0Vにするのは全面いずれの部分も剥離放電しない条件を与えるためである。
また、電鋳で作られた、全ニッケル製の原版で前記と同様の画像出力実験をしたところ凹部の画像は正確に現像され、凹部画像以外の部分の模様つまりかぶりの痕跡は全く見られず金属が受像シートに密着している部分の帯電は無い事が確かめられた。
前述の凹版の例と同じ条件を与え同じ工程を経ると凸版の空隙に相当する部分が−289Vに帯電した静電気パターンが出来ることになる。次の行程で電子写真技術で使われるプラスのトナーで現像するとネガの可視画像が得られることになる。凸部に相当する部分をポジ画像として現像したい場合にはマイナストナーを使用して現像時に−250V程度のバイアス電圧を加えて現像すれば0Vに近い凸部が相対的にプラス電位となり凸部に相当する部分が現像される。もし凹版時と同じプラスのトナーを使用したい場合は、受像シート20の電極21に印加する電圧を逆極性の−1000Vにすれば受像層22には+289Vの帯電が得られので、+250V程度の現像バイアスで現像すれば同様の凸部に相当するポジ現像が得られる。これは静電気でしか出来ない特徴的な操作といえる。
前述の凹版の例と同じく版全体の厚み及び空隙12aの深さは同じく20μmとし、画像で言えばハーフトーンに相当する彫り込みの浅い部分の空隙12bの深さを10μmとした場合、版層の材料が導電体或いは半導体であれば前述の凹版の場合と同じ計算方法で空隙を10μmとして計算し、放電開始電圧は374V、空隙に加わる電圧は568Vとなり、受像層22には−194Vの静電パターンができることとなる。このように同一版上に彫り込みの深さの違いを作ることによって中間調の表現が可能となる。
原版10の電極11は版の空隙の放電に必要な導電性を持っていれば良く、システムのプロセススピードにもよるが、体積抵抗で10の6乗Ωcm以下であれば問題なく、さらには10の4乗Ωcm以下であればより良い。一般的には金属を用いるが、ガラスやプラスチックの表面に金属膜をスパッタリングしたものも考えられるし、導電塗料をコーティングしたものでも良い。また、それら導電材の表面に酸化防止等のためのコーティングやその上に構成する版層12との接着性を向上させるためのコーティングや処理を設けても機能的に問題はない。
受像シート20は種々な構成があり得る。基本的には電極21と受像層22で構成される。電極21は原版10の電極11と同様に導電性を持っていれば良く、システムのプロセススピードにもよるが、体積抵抗で10の6乗Ωcm以下であれば問題なく、さらには10の4乗Ωcm以下であればより良い。また、電極21と受像層22は必ずしも一体となっている必要は無い。
原版との密着前に受像層に予備帯電を行うことができ、2つの効果が得られる。
一つ目は均一な密着性が得られ背後からの機械的な圧着力をなくすことが出来る可能性がある。但し帯電値は受像シートを原版に近づけて密着するまでの間に空隙が放電を起こさない値でなければならない。例えば前述の原版凹版厚み20μmで受像層25μmのPETの場合を例に挙げると20μm空気層の放電開始電圧436Vより小さければ良いと云うことになる。そしてこの値は受像シートを吸着させるには十分である。
二つ目は、現像する段階での電界が大きくなり、現像効率が良くなることである。予備帯電の吸着効果は極性に関わらず同じであるので、静電気パターン形成時に受像シートの電極21に印加する極性と同極性帯電をする事が肝要である。前述の凹版の例の場合を想定すると受像シートの電極21には+1000Vを印加するのでPETへの予備帯電は放電をしない余裕を持って+350V程度を帯電させることになる。そして形成される静電気パターンは予備帯電とは関わりなく同じ−289Vの帯電を持つので結果的に639Vの信号を現像することになり倍以上の現像効果が得られることになる。この効果は大きいので、放電開始電圧との関係で予備帯電値が低く吸着効果が少ない場合でも行う価値がある。
原版の使用耐久性を上げる為に図2(A)のように電極11の表面に被膜13をもうけたり、図2(B)のように原版全体に被膜14をもうけることは効果があり、静電気特性上は問題がない。
原版と受像シートは密着する必要があり、基本的には全面圧着させる機構で良いが、そのような機構ではバッチ生産となる。より精細な結果が必要な場合や小画面や小ロット生産の場合には適正であるが、連続・高速生産には適さない。
連続生産の手法としては図4のようにすれば実現できる。原版自体をベルト状或いはドラム状或いは印刷のようにドラム状基材30にシート状の原版10を巻き付け、ドラム状基材30の周長が原版の有効長よりも長く設定し、少なくとも原版有効長の外側で受像シート20を押さえる2本のローラ40を設ける。そして2本のローラ40の間に原版10と受像シート20を押さえつける数本のローラ50を設けベルト状であれドラム状であれ、原版と受像シートは2本のローラ40間では密着させ同速で回転する。原版に受像シートを吸着させる為に受像シート20が原版10に密着する前に予備帯電コロナ放電器を設けることも出来る。この場合は押さえローラ50を省くことが出来る可能性がある。予備帯電は密着前に空隙が放電するような大きな帯電をしてはならないのは当然である。原版空隙の放電の為の高電圧印加は原版有効部が2本のローラ40の間に入った瞬間に高圧パルス電源80にてパルス的に与えれば良い。放電イオンの発生と移動は極瞬間で終了するので、プロセスを止めることなく高速・連続で静電パターンを製作することが出来る。
11 原版の電極
12 版層
12a 空隙
12b 空隙
13 電極11の被膜
14 原版10全体の被膜
20 受像シート
21 受像シートの電極
22 受像層
30 ドラム状基材
40 搬送ローラ
50 押さえローラ
60 予備帯電コロナ放電器
70 現像器
80 高圧パルス電源
Claims (7)
- 全面均一な導電性を持った第1電極と、前記第1電極の上に密着一体となった適正な均一厚みを持った電気絶縁性或いは導電性或いは半導電性を持った材料で構成され、前記絶縁性或いは導電性或いは半導電性を持った材料に凸版或いは凹版或いはグラビア版状パターンが形成されている原版に、裏面が第2電極である導電層と一体となっている受像シートを密着させ、前記原版の第1電極と前記第2電極との間に前記凸版或いは凹版或いはグラビア版状パターンの空隙層を放電させるに足る適正な電圧を印加することによって、前記受像シート上に前記凸版或いは凹版或いはグラビア版状パターンに対応した静電気パターンを形成することを特徴とする高精細静電印刷方法。
- 全面均一な導電性を持った第1電極と、前記第1電極の上に密着一体となった適正な均一厚みを持った電気絶縁性或いは導電性或いは半導電性を持った材料で構成され、前記絶縁性或いは導電性或いは半導電性を持った材料に凸版或いは凹版或いはグラビア版状パターンが形成されている原版に、受像シートを裏面から導電性を持った第2電極で圧着し、前記原版の第1電極と前記第2電極との間に前記凸版或いは凹版或いはグラビア版状パターンの空隙層を放電させるに足る適正な電圧を印加することによって、前記受像シート上に前記凸版或いは凹版或いはグラビア版状パターンに対応した静電気パターンを形成することを特徴とする高精細静電印刷方法。
- 全面均一な導電性を持った第1電極と、前記第1電極の上に密着一体となった適正な均一厚みを持った電気絶縁性或いは導電性或いは半導電性を持った材料で構成され、前記絶縁性或いは導電性或いは半導電性を持った材料に凸版或いは凹版或いはグラビア版状パターンが形成されている原版に、受像シートを密着させ、該受像シートの裏面からコロナ放電器により前記凸版或いは凹版或いはグラビア版状パターンの空隙層を放電させるに足る適正な帯電電荷を付与することによって、前記受像シート上に前記凸版或いは凹版或いはグラビア版状パターンに対応した静電気パターンを形成することを特徴とする高精細静電印刷方法。
- 前記請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の高精細静電印刷方法に於いて前記原版に前記受像シートを密着する前に前記受像シートに予備帯電することを特徴とする高精細静電印刷方法。
- 前記請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の高精細静電印刷方法に於いて前記受像シート上に形成された静電気パターンを電子写真技術におけるドライ現像法或いは湿式現像法を利用し、帯電粒子で現像する事を特徴とする高精細静電印刷方法。
- 前記請求項5に記載の帯電粒子がめっき可能な粒子であることを特徴とする高精細静電印刷方法。
- 前記静電気パターンがタッチパネルの電極パターンを製作するためのものであることを特徴とする前記請求項1乃至請求項6に記載の高精細静電印刷方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018188998A JP6592575B1 (ja) | 2018-10-04 | 2018-10-04 | 高精細静電印刷法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018188998A JP6592575B1 (ja) | 2018-10-04 | 2018-10-04 | 高精細静電印刷法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP6592575B1 true JP6592575B1 (ja) | 2019-10-16 |
JP2020055261A JP2020055261A (ja) | 2020-04-09 |
Family
ID=68234881
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018188998A Active JP6592575B1 (ja) | 2018-10-04 | 2018-10-04 | 高精細静電印刷法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6592575B1 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11999179B2 (en) | 2021-08-17 | 2024-06-04 | ePrint Laboratories Co., Ltd. | Electrostatic printing method |
-
2018
- 2018-10-04 JP JP2018188998A patent/JP6592575B1/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020055261A (ja) | 2020-04-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0010375B1 (en) | Electrostatographic processing system | |
Schein | Electrophotography and development physics | |
JP2007017892A (ja) | 画像形成装置 | |
JP6592575B1 (ja) | 高精細静電印刷法 | |
JP4610432B2 (ja) | 画像形成装置 | |
US4137537A (en) | Electrostatic transfer process and apparatus for carrying out the same | |
US3443517A (en) | Electrostatic duplicating system employing relief printing plate | |
US3398336A (en) | Electrical charging utilizing a twophase liquid medium | |
JPH10333393A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2005099686A (ja) | 現像装置 | |
US7756430B1 (en) | Apparatus and method for charging an imaging member | |
US3326709A (en) | Electrostatic printing | |
JP2023027632A (ja) | 高精細静電印刷法 | |
JP2023038727A (ja) | 両面静電印刷方法 | |
US11999179B2 (en) | Electrostatic printing method | |
WO1991015813A1 (en) | Electrographic gravure printing system | |
JP4819423B2 (ja) | 画像形成装置 | |
US5826149A (en) | Developing device employing a liquid developer and picture forming device having such developing device | |
JP3681863B2 (ja) | 画像形成装置 | |
US7554566B2 (en) | Image development methods, hard imaging devices, and image members | |
JP2023027634A (ja) | 静電印刷法 | |
JP3517090B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2011070122A (ja) | 画像形成装置、画像形成方法および液体トナー | |
US3379553A (en) | Continuous tone development method for xerographic printing | |
CA1134899A (en) | Xerographic process system with fuser assist |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20181127 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190813 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190917 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190920 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6592575 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |