以下、本発明に係る遊技機の一実施形態を、パチンコ遊技機を例にして、図1〜図9を参照して具体的に説明する。なお、以下の説明において、上下左右の方向を示す場合は、図示正面から見た場合の上下左右をいうものとする。
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態に係るパチンコ遊技機の外観構成を説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、木製の外枠2の前面に矩形状の前面枠3を開閉可能に取り付け、その前面枠3の裏面に取り付けられている遊技盤収納フレーム(図示せず)内に遊技盤4が装着された構成からなる。遊技盤4は、図2に示す遊技領域40を前面に臨ませた状態で装着され、図1に示すようにこの遊技領域40の前側に透明ガラスを支持したガラス扉枠5が設けられている。なお、上記遊技領域40は、遊技盤4の面上に配設された球誘導レール6(図2参照)で囲まれた領域からなるものである。
一方、パチンコ遊技機1は、図1に示すように、ガラス扉枠5の下側に前面操作パネル7が配設され、その前面操作パネル7には上受け皿ユニット8が設けられ、この上受け皿ユニット8には、排出された遊技球を貯留する上受け皿9が一体形成されている。また、この前面操作パネル7には、球貸しボタン11及びプリペイドカード排出ボタン12(カード返却ボタン12)が設けられている。そして、上受け皿9の上皿表面部分には、内蔵ランプ(図示せず)点灯時に押下することにより演出効果を変化させることができる押しボタン式の演出ボタン装置13が設けられている。また、この上受け皿9には、当該上受け皿9に貯留された遊技球を下方に抜くための球抜きボタン14が設けられている。
また一方、図1に示すように、前面操作パネル7の右端部側には、発射ユニットを作動させるための発射ハンドル15が設けられ、前面枠3の上部両側面側には、BGM(Background music)あるいは効果音を発するスピーカ16が設けられている。そして、上記前面枠3の周枠には、LEDランプ等の装飾ランプが配設されている。
他方、上記遊技盤4の遊技領域40には、図2に示すように、略中央部にLCD(Liquid Crystal Display)等からなるメイン液晶表示装置41Aが配設されている。このメイン液晶表示装置41Aは、表示エリアを左、中、右の3つのエリアに分割し、独立して数字やキャラクタあるいは図柄(装飾図柄)等の特別図柄の変動表示が可能なものである。また、メイン液晶表示装置41Aの右側には、LCD等からなるサブ液晶表示装置41Bが配設されている。このサブ液晶表示装置41Bは、主にキャラクタや出玉情報等を表示可能なものである。
また一方、メイン液晶表示装置41Aは、当該メイン液晶表示装置41Aの真下に配設されている特別図柄始動口42の内部に設けられている特別図柄始動口スイッチ42a(図3参照)が検出した有効入賞球数、すなわち、始動保留球数を所定数(例えば、4個)表示可能なものである。この始動保留球数は、特別図柄始動口42へ遊技球が入賞し、特別図柄始動口スイッチ42a(図3参照)にて検出されると、1加算(+1)され、数字やキャラクタあるいは図柄(装飾図柄)等の特別図柄の変動表示が開始されると、1減算(−1)されるというものである。
他方、特別図柄始動口42の右側には、大入賞口43が配設され、その内部には入賞球を検出する大入賞口スイッチ43a(図3参照)が設けられている。そして、上記液晶表示装置41の右上部にはゲートからなる普通図柄始動口44が配設され、その内部には、遊技球の通過を検出する普通図柄始動口スイッチ44a(図3参照)が設けられている。また、上記大入賞口43の右側及び上記特別図柄始動口42の左側には、一般入賞口45が夫々配設され(図示では、右側に1つ、左側に3つ)、その内部には、夫々、遊技球の通過を検出する一般入賞口スイッチ45a(図3参照)が設けられている。
一方、上記遊技盤4の遊技領域40の右下周縁部には、7セグメントが3個並べて構成されており、そのうち2個の7セグメントが特別図柄表示装置46であり、他の7セグメントは始動保留球数等を表示するものである。この特別図柄表示装置46の左側には、2個のLEDからなる普通図柄表示装置47が設けられている。なお、上記遊技盤4の遊技領域40には、複数の遊技釘(図示せず)が配設され、遊技球の落下方向変換部材としての風車48が配設されている。
次に、上記のような外観構成からなるパチンコ遊技機1内に設けられる遊技の進行状況に応じて電子制御を行う制御装置を、図3を用いて説明する。この制御装置は、図3に示すように、遊技動作全般の制御を司る主制御基板60と、その主制御基板60からの制御コマンドに基づいて遊技球を払出す払出制御基板70と、画像と光と音についての制御を行うサブ制御基板80とで主に構成されている。なお、サブ制御基板80は、図3に示すように、演出制御基板90と、装飾ランプ基板100と、液晶制御基板120とで構成されている。
主制御基板60は、主制御CPU600と、一連の遊技制御手順を記述した遊技プログラム等を格納した主制御ROM601と、作業領域やバッファメモリ等として機能する主制御RAM602とで構成されたワンチップマイクロコンピュータを搭載している。そして、このように構成される主制御基板60には、払出モータMを制御して遊技球を払い出す払出制御基板70が接続されている。そしてさらには、特別図柄始動口42への入賞を検出する特別図柄始動口スイッチ42aと、普通図柄始動口44の通過を検出する普通図柄始動口スイッチ44aと、一般入賞口45への入賞を検出する一般入賞口スイッチ45aと、大入賞口43への入賞を検出する大入賞口スイッチ43aとが接続されている。また、主制御基板60には、特別図柄表示装置46と、普通図柄表示装置47とが接続されている。
このように構成される主制御基板60は、特別図柄始動口スイッチ42a又は普通図柄始動口スイッチ44aからの信号を主制御CPU600にて受信すると、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるか(いわゆる「大当たり」)、あるいは、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させないか(いわゆる「ハズレ」)の抽選を行い、その抽選結果である当否情報に応じて特別図柄の変動パターンや停止図柄あるいは普通図柄の表示内容を決定し、その決定した情報を特別図柄表示装置46又は普通図柄表示装置47に送信する。これにより、特別図柄表示装置46又は普通図柄表示装置47に抽選結果が表示されることとなる。そしてさらに、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600は、その決定した情報を含む演出制御コマンドを生成し、演出制御基板90に送信する。なお、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600が、一般入賞口スイッチ45a、大入賞口スイッチ43aからの信号を受信した場合は、遊技者に幾らの遊技球を払い出すかを決定し、その決定した情報を含む払出制御コマンドを払出制御基板70に送信することで、払出制御基板70が遊技者に遊技球を払い出すこととなる。
一方、払出制御基板70は、上記主制御基板60(主制御CPU600)からの払出制御コマンドを受信し、その受信した払出制御コマンドに基づいて払出モータ信号を生成する。そして、その生成した払出モータ信号にて、払出モータMを制御し、遊技者に遊技球を払い出す。そしてさらに、払出制御基板70は、遊技球の払出動作を示す賞球計数信号や払出動作の異常に係るステイタス信号を送信し、遊技者の操作に応答して遊技球を発射させる発射制御基板71の動作を開始又は停止させる発射制御信号を送信する処理を行う。
演出制御基板90は、上記主制御基板60(主制御CPU600)からの演出制御コマンドを受けて各種演出を実行制御する演出制御CPU900と、演出制御手順を記述した制御プログラム等が格納されているフラッシュメモリからなる演出制御ROM901と、作業領域やバッファメモリ等として機能する演出制御RAM902とで構成されている。そしてさらに、演出制御基板90は、所望のBGMや効果音を生成する音LSI903と、BGMや効果音等の音データ等が予め格納されている音ROM904とが搭載されている。
このように構成される演出制御基板90には、ランプ演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプが搭載されている装飾ランプ基板100が接続され、さらに、内蔵されているランプ(図示せず)点灯時に遊技者が押下することにより演出効果を変化させることができる押しボタン式の演出ボタン装置13が接続され、BGMや効果音等を発するスピーカ16が接続されている。またさらに、演出制御基板90には、液晶表示装置41を制御する液晶制御基板120が接続されている。
かくして、このように構成される演出制御基板90は、主制御基板60(主制御CPU600)より送信される大当たり抽選結果(大当たりかハズレの別)に基づく特別図柄変動パターン、現在の遊技状態、始動保留球数、抽選結果に基づき停止させる装飾図柄等に必要となる基本情報を含んだ演出制御コマンドを演出制御CPU900にて受信する。そして、演出制御CPU900は、受信した演出制御コマンドに対応した演出パターンを、演出制御ROM901内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定し、その決定した演出パターンを実行指示する制御信号を演出制御RAM902内に一時的に格納する。
演出制御CPU900は、演出制御RAM902に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、音に関する制御信号を音LSI903に送信する。これを受けて音LSI903は、当該制御信号に対応する音データを音ROM904より読み出し、スピーカ16に出力する。これにより、スピーカ16より上記決定された演出パターンに対応したBGMや効果音が発せられることとなる。
また演出制御CPU900は、演出制御RAM902に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、光に関する制御信号を装飾ランプ基板100に送信する。これにより、装飾ランプ基板100が、ランプ演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプを点灯又は消灯する制御を行うため、上記決定された演出パターンに対応したランプ演出が実行されることとなる。
そして演出制御CPU900は、演出制御RAM902に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、画像に関する液晶制御コマンドを液晶制御基板120に送信する。これにより、液晶制御基板120が、当該液晶制御コマンドに基づく画像を表示させるようにメイン液晶表示装置41A及びサブ液晶表示装置41Bを制御することにより、上記決定された演出パターンに対応した画像がメイン液晶表示装置41A及びサブ液晶表示装置41Bに表示されることとなる。なお、図3に示す符号130は電源基板で、上記説明した各基板への電源を供給しており、図示では、電源供給ルートは、省略している。
ここで、上記説明した制御装置のうち、本発明の特徴部分は、液晶制御基板120に関する部分であるため、この点につき、図4〜図7を参照して具体的に説明する。
図4に示すように、液晶制御基板120は、ワンチップマイコン121と、CGROM122と、DDR2SDRAM123と、ワンチップマイコン121の指示に基づきメイン液晶表示装置41A又はサブ液晶表示装置41Bに表示される画像データを生成するVDP124とで構成されている。図4に示すように、ワンチップマイコン121は、液晶制御CPU1210と、図5に示す演出シナリオテーブルPR_TBLが格納されている液晶制御ROM1211と、作業領域やバッファメモリ等として機能する液晶制御RAM1212とで構成されている。
この演出シナリオテーブルPR_TBLについて、図5を用いて詳しく説明すると、図5(a)に示すように、演出シナリオテーブルPR_TBLには、演出制御CPU900より送信されてくる液晶制御コマンドに対応した複数の演出シナリオデータPS_DATAが格納されている。この演出シナリオデータPS_DATAには、メイン液晶表示装置41A又はサブ液晶表示装置41Bに表示させる画像データを描画する際に使用される1レイヤ毎のデータである1レイヤデータPS_DATA1が複数格納されている。この1レイヤデータPS_DATA1には、図5(b)に示すように、1フレーム〜10フレーム描画する等のフレームデータPS_DATA10と、キャラクタデータPS_DATA11と、メイン液晶表示装置41A又はサブ液晶表示装置41Bに表示させる際の位置を示す座標データPS_DATA12と、画像の変形,拡大,縮小,透過度等の画素計算データPS_DATA13と、画像の拡大,縮小を示す拡縮データPS_DATA14とが格納されている。そして、キャラクタデータPS_DATA11は、図5(c)に示すキャラクタテーブルCH_TBLが格納されている液晶制御ROM1211のアドレス番地が格納されており、そのアドレス番地に示す内容のデータが参照されることとなる。すなわち、キャラクタテーブルCH_TBLは、図5(c)に示すように、複数のキャラ用データCH_DATAが格納されており、このキャラ用データCH_DATAには、静止画か動画かを示すデータPS_DATA110と、CGROM122のアドレス番地を示すアドレスデータPS_DATA111と、画像サイズを示す画像サイズデータPS_DATA112とが格納されている。これにより、キャラクタデータPS_DATA11は、図5(c)に示すキャラクタテーブルCH_TBLに格納されている複数のキャラ用データCH_DATAから、一つのキャラ用データCH_DATAを参照することとなる。なお、演出シナリオデータPS_DATAに格納されている1レイヤデータPS_DATA1は、優先順位が低いものから順に格納されており、この優先順位が低い位置に、図5(c)に示すキャラクタテーブルCH_TBLより動画を示すデータPS_DATA110が参照されるようなキャラクタデータPS_DATA11が格納され、優先順位が高い位置に、図5(c)に示すキャラクタテーブルCH_TBLより静止画を示すデータPS_DATA110が参照されるようなキャラクタデータPS_DATA11が格納されている。
一方、CGROM122には、静止画圧縮データと動画圧縮データが格納されている。静止画とは、いわゆるスプライト画像であって、文字等のテキストデータや背景画像、あるいは、特別図柄等、単一の画像を示すものである。また、動画とは、連続的に変化する複数枚(複数フレーム分)の静止画の集合を意味し、メイン液晶表示装置41A又はサブ液晶表示装置41Bに複数枚の静止画が連続して描画されることで、円滑な動作が再現される。
かくして、このような静止画が圧縮され静止画圧縮データとしてCGROM122に格納され、さらに、このような動画が圧縮され動画圧縮データとしてCGROM122に格納されている。そして、この静止画圧縮データと、動画圧縮データは、一体的に作成されておらず、別々に作成され、それぞれ、別々にCGROM122内に格納されている。
他方、DDR2SDRAM123は、DDR2(Double Data Rate 2)タイプのSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)であり、図6(a)に示すように、上記説明した動画圧縮データを伸張する作業領域123aと、メイン液晶表示装置41A又はサブ液晶表示装置41Bに表示される画像データを一時的に保存するフレームバッファ領域123bとで構成されている。
一方、VDP124は、ワンチップマイコン121の指示に基づき、上記CGROM122内に格納されている静止画圧縮データ並びに動画圧縮データを読み出し、その読み出した静止画圧縮データ並びに動画圧縮でデータをデコードし、そのデコード後の画像データを適宜変換処理した上で、DDR2SDRAM123のフレームバッファ領域123bに格納し、もって、その格納した画像データをメイン液晶表示装置41A又はサブ液晶表示装置41Bに表示させるというものである。
ここで、上記処理内容について、VDP124の構成を詳しく説明することで詳述することとする。
VDP124は、図4に示すように、DDR2SDRAM123用のインターフェース回路(I/F)1240と、CGROM122用のインターフェース回路(I/F)1241と、ワンチップマイコン121用のインターフェース回路(I/F)1242とが内蔵されている。そしてさらに、VDP124は、ワンチップマイコン121(液晶制御CPU1210)からインターフェース回路(I/F)1242を介してアクセスされるシステム制御レジスタ1243と、コマンドリストを記憶するコマンドメモリ1244と、コマンドリストを解析するコマンドパーサ1245と、CGROM122内のデータの読み出しを制御するCGメモリコントローラ1246と、静止画圧縮データをデコードする静止画デコーダ1247と、動画圧縮データをデコードする動画デコーダ1248と、静止画デコーダ1247及び動画デコーダ1248にてデコード(伸張)された画像について、拡大・縮小・回転・移動などのアフィン変換や投影変換などを実行するジオメトリエンジン1249と、内蔵VRAM1250と、メイン液晶表示装置41A又はサブ液晶表示装置41Bに表示される画像データを生成するレンダリングエンジン1251と、DDR2SDRAM123内のデータの読み出し、及び、DDR2SDRAM123内へのデータの書き込みを制御するDDR2SDRAMコントローラ1252と、メイン液晶表示装置41Aへレンダリングエンジン1251にて生成された画像データを表示させるタイミング等の制御を行うディスプレイコントローラ1253と、サブ液晶表示装置41Bへレンダリングエンジン1251にて生成された画像データを表示させるタイミング等の制御を行うディスプレイコントローラ1254と、メイン液晶表示装置41Aへ画像データを送信するにあたり、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)形式で送信するLVDS送信部1255と、サブ液晶表示装置41Bへ画像データを送信するにあたり、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)形式で送信するLVDS送信部1256とで構成されている。
システム制御レジスタ1243は、VDP124に対する指示データなどをワンチップマイコン121(液晶制御CPU1210)が書き込むレジスタ群と、VDP124の動作状態などを示す情報をワンチップマイコン121(液晶制御CPU1210)が読み出すレジスタ群とに大別される。これにより、ワンチップマイコン121(液晶制御CPU1210)は、所定の入力レジスタに必要な設定値を書き込むことで、VDP124を適宜動作させ、必要な出力レジスタの値を参照することで、VDP124の動作状態を把握することが可能となる。
一方、コマンドメモリ1244は、コマンドリストが記憶されるもので、このコマンドリストは、ワンチップマイコン121(液晶制御CPU1210)よりインターフェース回路(I/F)1242を介して送信されてくるものである。より具体的に説明すると、ワンチップマイコン121(液晶制御CPU1210)は、演出制御CPU900より液晶制御コマンドが送信されてくると、その液晶制御コマンドに対応する演出シナリオデータPS_DATA(図5参照)を演出シナリオテーブルPR_TBLより読み出す。そして、その演出シナリオデータPS_DATAには、図5(b)に示すように、各種データが格納されていることから、ワンチップマイコン121(液晶制御CPU1210)は、そのデータからコマンドリストを作成し、インターフェース回路(I/F)1242を介してコマンドメモリ1244に送信する。これを受けて、コマンドメモリ1244は、そのコマンドリストを記憶するというものである。
他方、コマンドパーサ1245は、上記コマンドメモリ1244に記憶されているコマンドリストを解析し、このコマンドリスト解析によって、毎フレーム描画動作が実行されることとなる。すなわち、静止画デコーダ1247は、コマンドパーサ1245によるコマンドリストの解析結果に基づいて、CGメモリコントローラ1246を用いて、アドレスデータPS_DATA111(図5(c)参照)にて示すCGROM122のアドレス番地より静止画圧縮データを読出し、その読み出した静止画圧縮データをデコード(伸張)する。そして、デコードされた静止画データは、図6(b)に示すように、内蔵VRAM1250内に一時保存されることとなる。
一方、動画デコーダ1248は、コマンドパーサ1245によるコマンドリストの解析結果に基づいて、CGメモリコントローラ1246を用いて、アドレスデータPS_DATA111(図5(c)参照)にて示すCGROM122のアドレス番地より動画圧縮データを読出し、その読み出した動画圧縮データをデコード(伸張)する。そして、デコードされた動画データは、図6(a)に示すように、DDR2SDRAM123内に一時保存されることとなる(図6(a)に示す作業領域123a参照)。
このようにして、デコード(伸張)された静止画や動画(1フレーム分の動画)は、コマンドパーサ1245によるコマンドリストの解析結果、すなわち、図5(b)に示す各種データ(フレームデータPS_DATA10,座標データPS_DATA12,画素計算データPS_DATA13,拡縮データPS_DATA14)に基づいて、ジオメトリエンジン1249が、拡大・縮小・回転・移動などのアフィン変換や、投影変換などの処理を施し、その処理が施された静止画データは、内蔵VRAM1250内に格納され、動画データは、DDR2SDRAM123(作業領域123a)内に格納されることとなる。
そして、その後、レンダリングエンジン1251が機能して、DDR2SDRAM123(作業領域123a)内に格納されている動画データが、DDR2SDRAMコントローラ1252によって読み出され、レンダリングエンジン1251によって、動画データが描画される。次いで、内蔵VRAM1250より静止画データが読み出され、静止画データが描画される。これにより、動画データ上に静止画データが上書き描画されることにより、メイン液晶表示装置41A又はサブ液晶表示装置41Bに表示される画像データが生成されることとなる。なお、この生成された画像データは、DDR2SDRAMコントローラ1252によって、DDR2SDRAM123内のフレームバッファ領域123b内に書き込まれることとなる。
かくして、フレームバッファ領域123b内に書き込まれた画像データは、ディスプレイコントローラ1253又は1254によって、DDR2SDRAMコントローラ1252より読み出され、LVDS送信部1255によってメイン液晶表示装置41Aに送信され、LVDS送信部1256によってサブ液晶表示装置41Bに送信されることとなる。これにより、メイン液晶表示装置41Aにレンダリングエンジン1251によって生成された画像データが表示されるか、又は、サブ液晶表示装置41Bにレンダリングエンジン1251によって生成された画像データが表示されることとなる。
ここで、上記コマンドリストについて、図7を用いてより詳しく説明する。
このコマンドリストは、VDP124(コマンドパーサ1245)に対する指令を列記したコマンド列であるが、その記載内容や記載順序が、動画の描画を指示する場合と、静止画の描画を指示する場合とでやや相違する。
動画の描画をVDP124に指示する場合は、図7(a)の初期コマンドリストと、図7(b)の定常コマンドリストの構成となる。
図7(a)に示すように、ワンチップマイコン121(液晶制御CPU1210)は、先ず、フレームバッファ領域が設定されているDDR2SDRAM123(123b)のメモリ領域(図6(a)参照)、並びに、DDR2SDRAM123(作業領域123a)の動画データを格納するメモリ領域(図6(a)参照)の設定を行うコマンドを生成する(ステップS1)。なお、フレームバッファ領域が設定されているDDR2SDRAM123(123b)のメモリ領域を設定するにあたっては、図5(c)に示す画像サイズデータPS_DATA112が参照される。すなわち、サイズが例えば640×320であれば、それに応じたメモリ領域が設定されることなる。
次いで、動画のデコードを指示するコマンドを生成する(ステップS2)。具体的には、どの動画圧縮データをデコードするかの指示であり、該当する動画が格納されているCGROM122のアドレス番地やその動画のフレーム数などと共に指示する。なお、該当する動画が格納されているCGROM122のアドレス番地は、図5(c)に示すアドレスデータPS_DATA111が参照され、その動画のフレーム数は、図5(b)に示すフレームデータPS_DATA10が参照される。
次いで、終了処理用コマンドを記入して初期コマンドリストの生成を終える(ステップS3)。
かくして、このような初期コマンドリストの生成を終えると、ワンチップマイコン121(液晶制御CPU1210)は、インターフェース回路(I/F)1242を介して、この初期コマンドリストを送信する。これにより、コマンドメモリ1244は、当該初期コマンドリストを記憶することとなる。そして、コマンドパーサ1245は、そのコマンドメモリ1244に記憶されている初期コマンドリストを解析し、この解析結果に基づいて、動画デコーダ1248は、CGROM122よりデコードする動画圧縮データを読み出し、その読み出した動画圧縮データをデコードする。そして、そのデコードした動画データは、DDR2SDRAMコントローラ1252によって、DDR2SDRAM123(作業領域123a)に書き込まれることとなる(図6(a)参照)。
かくして、このような処理を終えた後、ワンチップマイコン121(液晶制御CPU1210)は、図7(b)に示す定常コマンドリストをコマンドメモリ1244に送信する。
この定常コマンドリストは、図7(b)に示すように、動画の描画指示で構成されており、上記初期コマンドリストにおいて、デコードした動画データに関し、どのフレーム番号のデコードデータを、メイン液晶表示装置41A又はサブ液晶表示装置41Bのどの座標位置に描画するかのコマンドを生成する(ステップS4)。次いで、終了処理用コマンドを記入して定常コマンドリストの生成を終える(ステップS5)。なお、この描画指示にあたってのコマンド生成は、図5(b)に示すフレームデータPS_DATA10,座標データPS_DATA12,画素計算データPS_DATA13,拡縮データPS_DATA14が参照される。
かくして、このような定常コマンドリストが、ワンチップマイコン121(液晶制御CPU1210)より、コマンドメモリ1244に送信されると、コマンドメモリ1244は、当該定常コマンドリストを記憶することとなる。そして、コマンドパーサ1245は、そのコマンドメモリ1244に記憶されている定常コマンドリストを解析する。この解析結果に基づいて、ジオメトリエンジン1249は、DDR2SDRAM123(作業領域123a)に格納されているデコードした動画データを処理し、その処理した動画データがレンダリングエンジン1251によって描画され、フレームバッファ領域123b(図6(a)参照)内に格納されることとなる。
一方、静止画の描画をVDP124に指示する場合、図7(c)に示すとおり、ワンチップマイコン121(液晶制御CPU1210)は、先ず、フレームバッファ領域が設定されているDDR2SDRAM123(123b)のメモリ領域(図6(a)参照)、並びに、静止画データを格納する内蔵VRAM1250のメモリ領域(図6(b)参照)の設定を行うコマンドを生成する(ステップS10)。なお、フレームバッファ領域が設定されているDDR2SDRAM123(123b)のメモリ領域を設定するにあたっては、図5(c)に示す画像サイズデータPS_DATA112が参照される。すなわち、サイズが例えば640×320であれば、それに応じたメモリ領域が設定されることなる。
次いで、静止画のデコードを指示するコマンドを生成する(ステップS11)。具体的には、どの静止画圧縮データをデコードするかの指示であり、該当する静止画が格納されているCGROM122のアドレス番地やデータサイズなどと共に指示する。なお、該当する静止画が格納されているCGROM122のアドレス番地は、図5(c)に示すアドレスデータPS_DATA111が参照され、データサイズは、図5(c)に示す画像サイズデータPS_DATA112が参照される。
次いで、デコードされた静止画データを、メイン液晶表示装置41A又はサブ液晶表示装置41Bのどの座標位置に、どのような態様(回転角度や縮小拡大等)で描画するかのコマンドを生成する(ステップS12)。次いで、終了処理用コマンドを記入して静止画に関するコマンドリストの生成を終える(ステップS13)。なお、この描画指示にあたってのコマンド生成は、図5(b)に示すフレームデータPS_DATA10,座標データPS_DATA12,画素計算データPS_DATA13,拡縮データPS_DATA14が参照される。
かくして、このような静止画に関するコマンドリストの生成を終えると、ワンチップマイコン121(液晶制御CPU1210)は、インターフェース回路(I/F)1242を介して、この静止画に関するコマンドリストを送信する。これにより、コマンドメモリ1244は、当該静止画に関するコマンドリストを記憶することとなる。そして、コマンドパーサ1245は、そのコマンドメモリ1244に記憶されている静止画に関するコマンドリストを解析し、この解析結果に基づいて、静止画デコーダ1247は、CGROM122よりデコードする静止画圧縮データを読み出し、その読み出した静止画圧縮データをデコードする。そして、そのデコードした静止画データは、内蔵VRAM1250に書き込まれる(図6(b)参照)。次いで、ジオメトリエンジン1249は、内蔵VRAM1250に書き込まれたデコードした静止画データを処理し、その処理した静止画データがレンダリングエンジン1251によって描画される。より具体的には、動画データがレンダリングエンジン1251によって、先に描画されているため、その描画されている動画データがフレームバッファ領域123b(図6(a)参照)内よりDDR2SDRAMコントローラ1252によって読み出され、その読み出された動画データ上に内蔵VRAM1250に格納されているデコードした静止画データが上書きされ、メイン液晶表示装置41A、又は、サブ液晶表示装置41Bに表示される画像データとしてフレームバッファ領域123b(図6(a)参照)内に格納される。
これにより、この画像データが、ディスプレイコントローラ1253又は1254によって、DDR2SDRAMコントローラ1252より読み出され、LVDS送信部1255によってメイン液晶表示装置41Aに送信され、LVDS送信部1256によってサブ液晶表示装置41Bに送信されることとなる。これにより、メイン液晶表示装置41Aにレンダリングエンジン1251によって生成された画像データが表示されるか、又は、サブ液晶表示装置41Bにレンダリングエンジン1251によって生成された画像データが表示されることとなる。
ところで、このようなコマンドリストは、上記説明したように、動画の描画を指示した後、静止画の描画を指示することとなる。それは、ワンチップマイコン121(液晶制御CPU1210)は、演出制御CPU900より送信されてくる液晶制御コマンドによって、図5(a)に示す演出シナリオテーブルPR_TBLに格納されている複数の演出シナリオデータPS_DATAのうち、何れか又は複数の演出シナリオデータPS_DATAを選択し、その選択した演出シナリオデータPS_DATAに格納されている1レイヤデータPS_DATA1を優先順位の低いものから順に参照し、コマンドリストを生成するためである。すなわち、本実施形態によれば、この優先順位が低い位置に、図5(c)に示すキャラクタテーブルCH_TBLより動画を示すデータPS_DATA110(図5(c)参照)が参照されるようなキャラクタデータPS_DATA11が格納され、優先順位が高い位置に、図5(c)に示すキャラクタテーブルCH_TBLより静止画を示すデータPS_DATA110(図5(c)参照)が参照されるようなキャラクタデータPS_DATA11が格納されているため、動画の描画を指示するコマンドリストが先に生成され、その後、静止画の描画を指示するコマンドリストが生成することとなる。これにより、レンダリングエンジン1251によって、動画データが描画された後、その描画された動画データ上に静止画データが上書き描画されることとなり、もって、メイン液晶表示装置41A、又は、サブ液晶表示装置41Bに表示される画像データが生成されることとなる。
しかして、以上説明した本実施形態によれば、文字等のテキストデータである静止画圧縮データと、動画圧縮データとが別々に作成され、CGROM122内に別々に格納されていることから、綴り間違い等の不具合が発生しても、その文字等のテキストデータだけを修正すれば良いからデバックの精度を向上させることができ、さらには、作業工数を削減することができる。
また、このように別々に作成された静止画圧縮データと、動画圧縮データとは、静止画デコーダ1247、動画デコーダ1248にてデコードされ、適宜変換処理された後、レンダリングエンジン1251にて描画され合成されることにより、メイン液晶表示装置41A、又は、サブ液晶表示装置41Bに表示される画像データが生成されることとなる。
この画像データの生成にあたっては、ワンチップマイコン121(液晶制御CPU1210)によってコマンドリストを生成することにより、このコマンドリストによって、画像データが生成されることとなるが、このコマンドリストは、動画の描画を指示した後、静止画の描画を指示することとなる。演出シナリオテーブルPR_TBLに格納されている演出シナリオデータPS_DATAに格納されている1レイヤデータPS_DATA1の優先順位が低い位置に動画データを参照するキャラクタデータPS_DATA11が格納され、優先順位が高い位置に静止画データを参照するキャラクタデータPS_DATA11が格納されているから、コマンドリストを作成するにあたって、優先順位が低い位置のデータから順に参照すれば、そのコマンドリストは、動画の描画を指示した後、静止画の描画を指示することとなる。これにより、描画された動画データ上に静止画データが上書き描画されることとなるから、圧縮画像であっても文字を鮮明に表示させることができる。
したがって、本実施形態によれば、圧縮画像であっても文字を鮮明に表示させることができると共に、デバックの精度を向上させることができ、さらに、作業工数を削減することができる。
ところで、静止画として、文字等のテキストデータ以外に特別図柄もあることは上述した通りであるが、この特別図柄の画像に関しては、次のような問題があった。すなわち、特別図柄始動口42(図2参照)へ遊技球が入賞し、特別図柄始動口スイッチ42a(図3参照)がその入賞を検知すると、図8(a)に示すように、メイン液晶表示装置41Aに特別図柄SD1の変動表示がされることとなる。その際、メイン液晶表示装置41Aに表示される表示面積が小さい場合や低フレームレート(例えば、30フレーム/1秒を下回るようなもの)であった場合、図8(b−1)に示す特別図柄SD1が高速変動しているように見えず、図8(a)に示すように、例えば、メイン液晶表示装置41A内で、特別図柄SD1が点滅(図示では2箇所)しているだけに見えてしまう場合があった。さらには、本来であれば、図8(a)に示すように、特別図柄SD1は矢印P1方向に高速変動するように見えるはずであるが、それとは逆向きに変動しているように見える場合があった。
そこで、このような問題を解決すべく、図8(b−1)に示す特別図柄SD1にブラー処理を施し、図8(b−2)に示すような特別図柄SD10を生成する。そして、このようにブラー処理を施した特別図柄SD10をCGROM122(図4参照)内に格納しておけば、特別図柄始動口42(図2参照)へ遊技球が入賞し、メイン液晶表示装置41Aに特別図柄SD10の変動表示が表示される際、CGROM122(図4参照)内に格納しておいた特別図柄SD10がVDP124にて読み出され、適宜変換処理された上で、図8(c)に示すように、メイン液晶表示装置41Aに特別図柄SD10の変動表示が表示されることとなる。これにより、メイン液晶表示装置41Aに表示される表示面積が小さい場合や低フレームレート(例えば、30フレーム/1秒を下回るようなもの)であった場合であっても、高速変動している特別図柄が点滅しているだけに見えてしまったり、逆向きに変動しているように見えてしまったりという事態を低減させることができる。
ところで、ブラー処理を施した特別図柄SD10は、高速変動させる場合に使用されるものであるから、低速変動させる場合には、ブラー処理を施していない図8(b−1)に示す特別図柄SD1が使用されることとなる。すなわち、図8(b−1)に示す特別図柄SD1と図8(b−2)に示す特別図柄SD10をCGROM122(図4参照)内に格納しておき、高速変動する場合には、ブラー処理を施している図8(b−2)に示す特別図柄SD10が使用されるように、図5(a)に示す演出シナリオデータPS_DATAに格納されている1レイヤデータPS_DATA1内のアドレスデータPS_DATA111を当該特別図柄SD10が格納されているCGROM122(図4参照)のアドレス番地に設定し、低速変動する場合には、ブラー処理を施していない図8(b−1)に示す特別図柄SD1が使用されるように、図5(a)に示す演出シナリオデータPS_DATAに格納されている1レイヤデータPS_DATA1内のアドレスデータPS_DATA111を当該特別図柄SD1が格納されているCGROM122(図4参照)のアドレス番地に設定する。このようにすれば、高速変動する場合は、VDP124がその設定されたアドレス番地によってCGROM122よりブラー処理を施している特別図柄SD10(図8(b−2)参照)を読み出し、適宜変換処理した上で、メイン液晶表示装置41Aに表示する。そして、高速変動から低速変動に切り替わる場合は、VDP124がその設定されたアドレス番地によってCGROM122よりブラー処理を施していない特別図柄SD1(図8(b−1)参照)を読み出し、適宜変換処理した上で、メイン液晶表示装置41Aに表示することとなる。これにより、特別図柄が高速変動から低速変動に切り替わる際も、遊技者に違和感なく特別図柄をメイン液晶表示装置41Aに表示させることができる。
なお、このようなブラー処理を施した図柄は、図8に示すような画面がメイン液晶表示装置41Aに表示される場合に限らず、高速変動させるものであれば、どのようなものにも使用することができる。例えば、図9(a)に示すように、リーチ演出時に図柄を高速変動させるような演出があった場合にも使用することができる。また、図9(b)に示すように、「左」「中」「右」の組み合わせ図柄のうち、「左」の特別図柄(画像表示PL参照)が低速変動し、「中」の特別図柄(画像表示PM参照)と「右」の特別図柄(画像表示PR参照)が高速変動している場合にも使用することができる。この場合は、低速変動している特別図柄は、ブラー処理を施していない特別図柄が使用され、高速変動している特別図柄は、ブラー処理を施している特別図柄が使用されることとなる。またさらには、図9(c)に示すように、ルーレットのような画像が表示され、そのルーレットに使用される図柄が高速変動する場合にも使用することができる。
ところで、本実施形態においては、DDR2SDRAM123内にフレームバッファ領域を設定するようにしたが、それに限らず、内蔵VRAM1250内にフレームバッファ領域を設定するようにしても良い。
また、本実施形態においては、演出制御基板90と液晶制御基板120とを別々に設ける例を示したが、一体的に設けても良い。この点、図10を用いて詳しく説明すると、図10は、遊技機の他の制御装置を示すブロック図であり、上記説明した実施形態と同一構成については、同一の符号を付し、説明は省略することとする。
図3に示す制御装置を示すブロック図と、図10に示す制御装置を示すブロック図と異なる点は、サブ制御基板の構成が異なっている点である。図10に示すサブ制御基板800は、サブ制御CPU801aと、サブ制御ROM801bと、サブ制御RAM801cとで構成されたサブワンチップマイコン801と、音LSI903と、音ROM904と、CGROM122と、DDR2SDRAM123と、VDP124と、装飾ランプ基板100とで構成されている。すなわち、図3に示す制御装置では、演出制御CPU900(図3参照)と液晶制御CPU1210(図4参照)の別々にCPUを設けていたが、図10に示す制御装置では、サブ制御CPU801a一つのCPUだけ設けている。そして、図3に示す制御装置では、演出制御ROM901(図3参照)と液晶制御ROM1211(図4参照)の別々にROMを設けていたが、図10に示す制御装置では、サブ制御ROM801b一つのROMだけ設けている。そしてさらに、図3に示す制御装置では、演出制御RAM902(図3参照)と液晶制御RAM1212(図4参照)の別々にRAMを設けていたが、図10に示す制御装置では、サブ制御RAM801c一つのRAMだけ設けている。これにより、サブ制御CPU801aは、上記説明した演出制御CPU900と液晶制御CPU1210の機能を全てまかない、サブ制御ROM801bは、上記説明した演出制御ROM901と液晶制御ROM1211の機能を全てまかない、サブ制御RAM801cは、上記説明した演出制御RAM902と液晶制御RAM1212の機能を全てまかなうこととなる。
かくして、このように、演出制御基板90と液晶制御基板120とを一体的に設けても、演出制御基板90と液晶制御基板120とを別々に設けた際の作用効果と同様の作用効果を奏することとなる。なお、演出制御基板90と液晶制御基板120とを別々に設けた場合、演出制御基板90から画像に関する液晶制御コマンドを液晶制御基板120に送信するようにしたが、一体化したことにより、液晶制御コマンドを送信することはなくなる。すなわち、サブ制御RAM801cに格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号に基づき、コマンドリストが生成されることとなる。また、図10に示す制御装置では、サブワンチップマイコン801内にサブ制御CPU801aを設ける例を示したが、それに限らず、VDP124内にサブ制御CPU801aを設けるようにしても良い。
一方、本実施形態においては、パチンコ遊技機を例に説明したが、それに限らず、回胴遊技機(スロット)のリール図柄であっても適用可能である。