以下、本発明の一実施形態を示す遊技機であるパチスロについて、図1〜図80を参照しながら説明する。
<機能フロー>
まず、図1を参照して、パチスロの機能フローについて説明する。本実施形態のパチスロでは、遊技を行うための遊技媒体としてメダルを用いる。なお、遊技媒体としては、メダル以外にも、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークン等を適用することもできる。
遊技者によりメダルが投入され、スタートレバーが操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、「乱数値」という)が抽出される。
内部抽籤手段は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。この内部抽籤手段は、後述の主制御回路が兼ねる。内部当籤役の決定により、後述の有効ライン(入賞判定ライン)に沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
なお、以下では、メダルの払い出しに係る役(内部当籤役又は表示役)を「小役」と称し、再遊技の作動に係る役を「リプレイ役」と称し、ボーナスの作動に係る役を「ボーナス役」と称す。
また、スタートレバーが操作されると、複数のリールの回転が行われる。その後、遊技者により所定のリールに対応するストップボタンが押されると、リール停止制御手段は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。このリール停止制御手段は、後述の主制御回路が兼ねる。
パチスロでは、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec又は75msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施形態では、この規定時間内にリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」という。規定期間が190msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄4個分に定め、規定期間が75msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄1個分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せ表示を許可する内部当籤役が決定されているときは、通常、190msec(図柄4コマ分)の規定時間内に、その図柄の組合せが有効ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。また、リール停止制御手段は、例えば、後述の第2種特別役物であるチャレンジボーナス(CB)及びCBを連続して作動させるミドルボーナス(MB)の動作時には、1つ以上のリールに対して、規定時間75msec(図柄1コマ分)内に、その図柄の組合せが入賞判定ライン(有効ライン)に沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。さらに、リール停止制御手段は、遊技状態に対応する各種規定時間を利用して、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せが有効ラインに沿って表示されないようにリールの回転を停止させる。
こうして、複数のリールの回転がすべて停止されると、入賞判定手段は、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。この入賞判定手段は、後述の主制御回路が兼ねる。入賞判定手段により表示された図柄の組合せが入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。パチスロでは、以上のような一連の流れが1回の遊技として行われる。
また、パチスロでは、前述した一連の流れの中で、表示装置により行う映像の表示、各種ランプにより行う光の出力、スピーカにより行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
具体的には、スタートレバーが操作されると、上述した内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、「演出用乱数値」という)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行する演出内容を抽籤により決定する。この演出内容決定手段は、後述の副制御回路が兼ねる。
演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転開始時、各リールの回転停止時、入賞の有無の判定時等の各契機に連動させて対応する演出を実行する。このように、パチスロでは、内部当籤役に対応づけられた演出を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る機会又は予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上を図ることができる。
<遊技状態>
ここで、本実施形態のパチスロで設けられている遊技状態及び遊技状態間の遷移について説明する。
本実施形態では、遊技状態として、ボーナスの作動(ボーナス遊技)が行われる状態(以下、「ボーナス遊技状態」という)と、非ボーナス遊技(通常遊技)が行われる状態(以下、「通常遊技状態」という)とが設けられる。
通常遊技状態としては、ボーナス遊技が持ち越し中である状態(以下、「ボーナスフラグ間状態」という)と、それ以外の一般遊技が行われる状態(以下、「一般遊技状態」という)とが設けられる。
また、ボーナス遊技としては、ビッグボーナス(以下、「BB」と記す)、及び、ミドルボーナス(以下、「MB」と記す)が設けられる。なお、「BB」は、いわゆる第1種特別役物と呼ばれるレギュラーボーナス(以下、「RB」と記す)に係る役物連続作動装置と呼ばれるものであり、「RB」を連続して作動させる。また、「MB」は、いわゆる第2種特別役物と呼ばれるチャレンジボーナス(以下、「CB」と記す)に係る役物連続作動装置と呼ばれるものであり、「CB」を連続して作動させる。
それゆえ、ボーナス遊技状態としては、BB遊技状態及びMB遊技状態が設けられ、ボーナスフラグ間状態としては、BBフラグ間状態及びMBフラグ間状態が設けられる。
次に、遊技状態間の移行態様について説明する。一般遊技状態の単位遊技(ゲーム)において、内部当籤役としてボーナス役(BB又はMB)が当籤し、該単位遊技でボーナス役に係る図柄組合せが後述の有効ライン(判定ライン)上に停止表示される(ボーナス役が入賞する)と、遊技状態が一般遊技状態からボーナス遊技状態に移行する。そして、次の単位遊技(次ゲーム)からボーナス遊技が開始される。
また、一般遊技状態の単位遊技において、内部当籤役としてボーナス役(BB又はMB)が当籤し、該単位遊技でボーナス役に係る図柄組合せが後述の有効ライン上に停止表示されなかった場合には、ボーナス役が持ち越され、遊技状態が一般遊技状態からボーナスフラグ間状態(BBフラグ間状態又はMBフラグ間状態)に移行する。そして、ボーナスフラグ間状態の単位遊技において、持ち越し中のボーナス役に係る図柄組合せが後述の有効ライン上に停止表示される(ボーナス役が入賞する)と、遊技状態がボーナスフラグ間状態からボーナス遊技状態に移行する。そして、次の単位遊技からボーナス遊技が開始される。
ボーナス遊技状態は、ボーナス遊技で払い出されたメダル(遊技媒体)の総枚数が規定枚数より多くなった場合に終了する。それゆえ、ボーナス遊技で払い出されたメダルの総枚数が規定枚数より多くなると、遊技状態がボーナス遊技状態から一般遊技状態に移行する。なお、本実施形態では、BBの作動は、メダルの総払出枚数が規定枚数「342」より多くなった場合に終了し、MBの作動は、メダルの総払出枚数が規定枚数「129」より多くなった場合に終了する。
上述した遊技状態間の移行動作は、後述の主制御回路により制御される。なお、本実施形態では、通常遊技状態(一般遊技状態及びボーナスフラグ間状態)における単位遊技毎(ゲーム毎)のメダルの投入枚数(掛け枚数)は、1〜3枚のいずれかの枚数とする。また、BB遊技状態における単位遊技毎のメダルの投入枚数は1枚とし、MB遊技状態における単位遊技毎のメダルの投入枚数は2枚とする。
<パチスロの構造>
次に、図2〜図4を参照して、本実施形態におけるパチスロの構造について説明する。なお、本実施形態のパチスロは、機能的には、主に、遊技の進行に関連する各種動作及び該各種動作の制御を行う主制御部と、遊技の演出を行う副制御部と、主制御部及び副制御部を搭載するための遊技機筐体部とで構成される。主制御部には、後述の主制御回路(主基板)及びそれに接続された各種周辺装置(各種操作ボタン、リールユニット等)が含まれる。また、副制御部には、後述の副制御回路(副基板)及びそれにより制御される各種周辺装置(表示装置、スピーカ、ランプ群、リールバックライト等の各種演出装置を含む)が含まれる。以下では、各構成部の内容をより具体的に説明する。
[外観構造]
図2は、パチスロ1の外部構造を示す斜視図である。また、図3は、リールの表示窓に表示される図柄の表示領域の形態を示す図である。
パチスロ1は、図2に示すように、外装体2を備えている。外装体2は、リールや回路基板等を収容するキャビネット2aと、キャビネット2aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア2bとを有している。キャビネット2aの両側面には、把手7が設けられている(図2では一側面の把手7のみを示す)。この把手7は、パチスロ1を運搬するときに運搬者の手がかけられる凹部である。
キャビネット2aの内部には、3つのリール3L,3C,3Rが横並びに設けられている。以下、リール3L,3C,3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rという。各リール(表示列)は、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有している。シート材の表面には、複数(例えば21個)の図柄(識別情報)が周方向に沿って所定の間隔をあけて描かれている。また、図示しないが、リール本体には、シート材の背面に光を照射するためのバックライト(以下、「リールバックライト」という)が設けられている。このリールバックライトは、後述の副制御回路42によって制御されて点灯及び消灯する。
なお、本実施形態では、リールバックライトを用いた演出として、例えば、後述の遊技ロック中に各リールバックライトを所定のパターン(フラッシュパターン)で点灯及び消灯させる演出(後述のフラッシュ演出)が用意されている。また、リールバックライトを用いた演出として、リールの停止操作毎に、停止操作されたリールのリールバックライトを消灯させる演出(後述のリール消灯演出)なども用意されている。
フロントドア2bは、ドア本体9と、フロントパネル10と、表示装置11とを備えている。ドア本体9は、ヒンジ(不図示)を用いてキャビネット2aに開閉可能に取り付けられている。ヒンジは、パチスロ1の前方からドア本体9を見た場合に、ドア本体9における左側の端部に設けられている。
表示装置11は、ドア本体9の上部に取り付けられており、マトリックス状に配置された複数のLED(Light Emitting Diode)で構成される。そして、この表示装置11は、複数のLEDの点灯及び消灯により表されるドットパターンにより、演出(報知)を行う。なお、本発明はこれに限定されず、表示窓部4の上部に設けられた表示装置11が液晶表示装置であってもよい。
表示装置11の下方には、3つのリール3L,3C,3Rに描かれた図柄をそれぞれ表示する3つの表示窓4L,4C,4Rで構成された表示窓部4が設けられている。以下、表示窓4L,4C,4Rを、それぞれ左表示窓4L、中表示窓4C、右表示窓4Rという。
各表示窓は、本発明に係る図柄表示領域の一具体例を示すものであり、例えばアクリル板等の透明な部材で形成されている。3つの表示窓4L,4C,4Rは、正面(遊技者側)から見て、3つのリールの配置領域と重畳する位置に設けられ、かつ、3つのリールより手前(遊技者側)に位置するように設けられる。したがって、遊技者は、3つの表示窓4L,4C,4Rを介して、3つの表示窓4L,4C,4Rの背後にそれぞれ設けられた3つのリールを視認することができる。
本実施形態では、各表示窓は、その背後に設けられた対応するリールの回転が停止したとき、該リールに描かれた複数種類の図柄のうち、連続して配置された3つ(所定数)の図柄を表示できる大きさに設定されている。すなわち、各表示窓の枠内には、図3に示すように、上段、中段及び下段の領域が設けられ、各領域には1個の図柄が表示される。そえゆえ、本実施形態では、3つの表示窓4L,4C,4Rで構成された表示窓部4には、3×3の配列形態でリールの図柄を表示することができる。
そして、本実施形態では、3×3の配列形態で表示された図柄において、左表示窓4Lから右表示窓4Rに渡って設定された擬似的なライン(仮想ライン)を、入賞か否かの判定を行うライン(以下、「有効ライン」という)として定義する。
また、本実施形態では、単位遊技毎のメダルの投入枚数に応じて、設定される有効ラインが変更される。具体的には、単位遊技毎のメダルの投入枚数が3枚である場合には、有効ラインとして、左表示窓4Lの中段領域、中表示窓4Cの中段領域及び右表示窓4Rの中段領域を結ぶ仮想ライン(センターライン:図3中のラインCL)、左表示窓4Lの上段領域、中表示窓4Cの上段領域及び右表示窓4Rの上段領域を結ぶ仮想ライン(トップライン:図3中のラインTL)、左表示窓4Lの下段領域、中表示窓4Cの下段領域及び右表示窓4Rの下段領域を結ぶ仮想ライン(ボトムライン:図3中のラインBL)、左表示窓4Lの下段領域、中表示窓4Cの中段領域及び右表示窓4Rの上段領域を結ぶ仮想ライン(クロスアップライン:図3中のラインCUL)、並びに、左表示窓4Lの上段領域、中表示窓4Cの中段領域及び右表示窓4Rの下段領域を結ぶ仮想ライン(クロスダウンライン:図3中のラインCDL)の5つの仮想ラインが用いられる。また、単位遊技毎のメダルの投入枚数が1枚又は2枚である場合には、有効ラインとして、センターライン及びクロスアップラインの2つの仮想ラインが用いられる。
フロントパネル10は、ドア本体9の上部に取り付けられている。このフロントパネル10は、表示装置11を露出させるための開口が形成された枠状部材で構成される。このフロントパネル10の上部及び両側部にはLED等で構成されたランプ群21が設けられている。ランプ群21は、演出内容に対応するパターンで、光を点灯及び消灯する。
また、フロントパネル10の左側辺部の遊技者と対向する領域の一部には、上下方向に並ぶ3つのBETランプ8が設けられている。3つのBETランプ8は、後述の副制御回路42によって制御される。3つのBETランプ8の点灯する数は、1回の遊技に使用するメダルの数を示す。
上述のように、本実施形態では、1回の遊技に使用するメダルの数(投入枚数)は、1〜3のいずれかに設定される。例えば、1回の遊技に使用するメダルの数を「1」に設定した場合には、1つのBETランプ8(例えば最下に位置するBETランプ8)が点灯し、その他のBETランプ8(中央及び最上に位置するBETランプ8)が消灯した状態となる。
ドア本体9の略中央には、台座部12が設けられている。この台座部12には、遊技者の操作対象となる各種装置(メダル投入口13、MAXベットボタン14、1BETボタン15、スタートレバー16、3つのストップボタン17L,17C,17R)が設けられている。
メダル投入口13は、遊技者によって外部からパチスロ1に投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口13から受け入れられたメダルは、予め設定された枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に使用される。なお、予め設定された枚数を超えた分は、パチスロ1の内部に預けることができる(いわゆるクレジット機能)。
MAXベットボタン14及び1BETボタン15は、パチスロ1の内部に預けられているメダルから1回の遊技に使用する枚数を決定するために設けられる。なお、図2には示さないが、台座部12には、精算ボタンが設けられる。この精算ボタンは、パチスロ1の内部に預けられているメダルを外部に引き出す(排出する)ために設けられる。
スタートレバー16は、全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始するために設けられる。ストップボタン17L,17C,17Rは、それぞれ、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応づけて設けられ、各ストップボタンは対応するリールの回転を停止するために設けられる。以下、ストップボタン17L,17C,17Rを、それぞれ左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rという。
また、台座部12には、7セグメントLEDからなる7セグ表示器6が設けられている。この7セグ表示器6は、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、「払出枚数」という)、パチスロ1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、「クレジット枚数」という)、遊技を行うためのメダルの投入枚数(以下、「BET枚数」という)等の情報をデジタル表示する。
ドア本体9の下部には、メダル払出口18、メダル受皿19、スピーカ20L,20R(音声発生手段)等が設けられている。メダル払出口18は、後述のメダル払出装置33(図4及び図5参照)の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル受皿19は、メダル払出口18から排出されたメダルを貯める。また、スピーカ20L,20Rは、演出内容に対応する効果音や楽曲等の音を出力する。
[内部構造]
次に、パチスロ1の内部構造を、図4を参照しながら説明する。図4は、パチスロ1の内部構造を示す斜視図である。
キャビネット2aは、正面側の一面が開口された略直方体状の部材(箱状部材)で構成される。このキャビネット2a内の上部には、後述の主制御回路41(後述の図5参照)が搭載された主基板31が設けられている。主制御回路41は、内部当籤役の決定、各リールの回転及び停止、入賞の有無の判定等の、パチスロ1における遊技の主な動作及び該動作間の流れを制御する回路である。なお、主制御回路41の具体的な構成は後述する。
キャビネット2a内の中央部には、3つのリール(左リール3L、中リール3C及び右リール3R)が設けられている。なお、図4には示さないが、各リールは、所定の減速比を有する歯車を介して対応する後述のステッピングモータ(後述の図5中のステッピングモータ61L,61C,61Rのいずれか)に接続される。
キャビネット2a内の下部には、多量のメダルを収容可能であり、かつ、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置33(以下、「ホッパー33」という)が設けられている。また、キャビネット2a内における、ホッパー33の一方の側部(図4に示す例では左側)には、パチスロ1が有する各装置に対して必要な電力を供給する電源装置34が設けられている。
フロントドア2bの裏面(表示画面側とは反対側の部分)の上部には、後述の副制御回路42(後述の図5及び図6参照)が搭載された副基板32が設けられている。副制御回路42(演出制御手段)は、表示装置11、スピーカ20L,20R、ランプ群21、リールバックライト(不図示)等を用いた演出の実行を制御する回路である。なお、副制御回路42の具体的な構成は後述する。
さらに、フロントドア2bの裏面の略中央部には、セレクタ35が設けられている。セレクタ35は、メダル投入口13(図2参照)を介して外部から投入されたメダルの材質や形状等が適正である否かを選別する装置であり、適正であると判定したメダルをホッパー33に案内する。また、図4には示さないが、セレクタ35内においてメダルが通過する経路上には、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサ35S(後述の図5参照)が設けられている。
<パチスロが備える回路の構成>
次に、パチスロ1が備える回路の構成について、図5及び図6を参照して説明する。図5は、パチスロ1が備える回路全体のブロック構成図である。図6は、副制御回路の内部構成を示すブロック構成図である。
パチスロ1は、主制御回路41、副制御回路42、及び、これらの回路と電気的に接続される周辺装置(アクチュエータ)を備える。
[主制御回路]
主制御回路41は、主に、回路基板(主基板31)上に設置されたマイクロコンピュータ50により構成される。それ以外の構成要素として、主制御回路41は、クロックパルス発生回路54、分周器55、乱数発生器56、サンプリング回路57、表示部駆動回路64、ホッパー駆動回路65、及び、払出完了信号回路66を備える。
マイクロコンピュータ50は、メインCPU51、メインROM(Read Only Memory)52及びメインRAM(Random Access Memory)53により構成される。
メインROM52には、メインCPU51により実行される各種処理の制御プログラム、内部抽籤テーブル等のデータテーブル、副制御回路42に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM53には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。
メインCPU51には、クロックパルス発生回路54、分周器55、乱数発生器56及びサンプリング回路57が接続されている。クロックパルス発生回路54及び分周器55は、クロックパルスを発生する。なお、メインCPU51は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。また、乱数発生器56は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。そして、サンプリング回路57は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
マイクロコンピュータ50の入力ポートには、各種スイッチ及びセンサ等が接続される。メインCPU51は、各種スイッチ等からの入力信号を受けて、ステッピングモータ61L,61C,61R等の周辺装置の動作を制御する。
ストップスイッチ17Sは、本発明に係る停止操作検出手段の一具体例を示すものであり、左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。スタートスイッチ16Sは、本発明に係る開始操作検出手段の一具体例を示すものであり、スタートレバー16が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。精算スイッチ14Sは、精算ボタンが遊技者により押されたことを検出する。
メダルセンサ35Sは、本発明に係る投入操作検出手段の一具体例を示すものであり、メダル投入口13に投入されたメダルがセレクタ35内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ12Sは、ベットボタン(MAXベットボタン14又は1BETボタン15)が遊技者により押されたこと(BET操作)を検出する。
また、マイクロコンピュータ50により動作が制御される周辺装置としては、3つのステッピングモータ61L,61C,61R、7セグ表示器6及びホッパー33がある。また、マイクロコンピュータ50の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための駆動回路が接続される。
モータ駆動回路62は、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応してそれぞれ設けられた3つのステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動を制御する。リール位置検出回路63は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リールが一回転したことを示すリールインデックスをリール毎に検出する。
3つのステッピングモータ61L,61C,61Rのそれぞれは、その運動量がパルスの出力数に比例し、該パルスの出力数に基づいて回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を有する。また、各ステッピングモータの駆動力は、所定の減速比を有する歯車を介して、対応するリールに伝達される。そして、各ステッピングモータに対して1回のパルスが出力されるごとに、対応するリールは一定の角度で回転する。3つのリール3L,3C,3R及び3つのステッピングモータ61L,61C,61Rは、本発明に係る変動表示手段の一具体例を示すものである。
メインCPU51は、各リールのリールインデックスを検出してから対応するステッピングモータに対してパルスが出力された回数をカウントすることによって、各リールの回転角度(具体的には、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。
ここで、各リールの回転角度の管理を具体的に説明する。各ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM53に設けられたパルスカウンタ(不図示)によって計数される。そして、図柄1個分の回転に必要な所定回数(例えば16回)のパルスの出力がパルスカウンタで計数されるたびに、メインRAM53に設けられた図柄カウンタ(不図示)の値に、「1」が加算される。なお、図柄カウンタは、リール毎に設けられる。そして、図柄カウンタの値は、リール位置検出回路63によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
すなわち、本実施形態では、図柄カウンタの値を管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転動作が行われたのかを管理する。それゆえ、各リールの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
なお、表示部駆動回路64は、7セグ表示器6の動作を制御する。ホッパー駆動回路65は、ホッパー33の動作を制御する。払出完了信号回路66は、ホッパー33に設けられたメダル検出部33Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー33から外部に排出されたメダルが所定の払出枚数に達したか否かをチェックする。また、主制御回路41には、外部端子板18Sが接続され、外部端子板18Sにはホールコンピュータ又は呼出装置100が接続される。すなわち、主制御回路41は、外部端子板18Sを介してホールコンピュータ又は呼出装置100に接続される。
[副制御回路]
図5及び図6に示すように、副制御回路42は、主制御回路41と電気的に接続され、主制御回路41から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路42は、基本的には、図6に示すように、サブCPU81、サブROM82、サブRAM83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85、及び、ドライバ86を備える。さらに、副制御回路42は、DSP(Digital Signal Processor)90、オーディオRAM91、D/A(Digital to Analog)変換器92、及び、アンプ93を備える。
サブCPU81は、主制御回路41から送信されたコマンドに応じて、サブROM82に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力制御を行う。なお、サブROM82は、基本的には、プログラム記憶領域及びデータ記憶領域を有する。
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する各種制御プログラムが記憶される。なお、プログラム記憶領域に格納される制御プログラムには、例えば、主制御回路41との通信を制御するための主基板通信タスク、演出用乱数値を抽出して演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスク、決定した演出内容に基づいて表示装置11による映像の表示を制御するための描画制御タスク、ランプ群21による光の出力を制御するためのランプ制御タスク、スピーカ20L,20Rによる音の出力を制御するための音声制御タスク等のプログラムが含まれる。
データ記憶領域には、例えば、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各種演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域、BGM(background music)や効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等の各種記憶領域が含まれる。
サブRAM83は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路41から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域などを有する。
また、副制御回路42には、図6に示すように、表示装置11、スピーカ20L,20R、ランプ群21等の周辺装置が接続される。つまり、これらの周辺装置の動作は、副制御回路42により制御される。
本実施形態では、サブCPU81、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85(フレームバッファを含む)及びドライバ86は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、該作成した映像は表示装置11により表示される。
また、サブCPU81、DSP90、オーディオRAM91、D/A変換器92及びアンプ93は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ20L,20Rにより出力する。さらに、サブCPU81は、演出内容により指定されたランプデータに従ってランプ群21の点灯及び消灯を行う。
<メインROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、図7〜図33を参照して、メインROM52に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
[図柄配置テーブル]
まず、図7を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rのそれぞれの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配された図柄の種類を特定するデータ(以下、「図柄コード」(図7中の図柄コード表を参照)という)との対応関係を規定する。
図柄配置テーブルでは、リールインデックスが検出されたときに、表示窓4L,4C,4Rの枠内の中段領域に配置される各リールの図柄の位置を「0」と規定する。そして、各リールにおいて、図柄位置「0」を基準としてリールの回転方向(図7中の図柄位置「20」から図柄位置「0」に向かう方向)に進む順に、図柄カウンタの値に対応する「0」〜「20」が、図柄位置として、各図柄に割り当てられる。なお、本明細書では、図7に示す図柄配置において、図柄位置の値が減少する方向を、リールの回転方向(図柄の変動表示方向)における「前方」と称し、図柄位置の値が減少する方向を、リールの回転方向(図柄の変動表示方向)における「後方」と称す。
すなわち、図柄カウンタの値(「0」〜「20」)と、図柄配置テーブルとを参照することにより、表示窓4L,4C,4Rの枠内における各リールの上段、中段及び下段の領域に表示されている図柄の種類を特定することができる。例えば、左リール3Lに対応する図柄カウンタの値が「7」であるとき、左表示窓4Lの枠内における上段、中段及び下段の領域には、それぞれ、図柄位置「8」の図柄「ベル」、図柄位置「7」の図柄「BAR」及び図柄位置「6」の図柄「スイカ2」が表示されている。
また、本実施形態では、図柄配置テーブルに示すように、左リール3L中の図柄位置「17」の図柄「V1」(第3の特別図柄)、図柄位置「18」の図柄「V2」(第1の特別図柄)及び図柄位置「19」の図柄「V1」がこの順で連続して配置されている。すなわち、図柄位置「18」の図柄「V2」の前後には、図柄「V2」と図柄態様が類似したV字図柄(「V1」)が配置される。この図柄位置「18」の図柄「V2」とその前後に配置された類似のV字図柄(「V1」)からなる図柄群(以下、「3連V図柄」という)は、目押しのタイミングを図るための目印となり得る。
[図柄組合せテーブル]
次に、図8及び図9を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。図柄組合せテーブルは、特典の種類に応じて予め定められた図柄の組合せと、表示役(格納領域)及び払出枚数との対応関係を規定する。
本実施形態では、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの有効ライン上の領域に表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定された図柄の組合せ(コンビネーション)と一致する場合に入賞と判定される。そして、入賞と判定されると、メダルの払い出し、リプレイの作動、ボーナスの作動といった特典が遊技者に与えられる。
なお、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定されている図柄の組合せのいずれとも一致しない場合には、いわゆる「ハズレ」となる。すなわち、本実施形態では、「ハズレ」に対応する図柄の組合せを図柄組合せテーブルに規定しないことにより、「ハズレ」の図柄の組合せを規定する。
図柄組合せテーブル中の表示役欄に記載の各種データは、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するためのデータである。この表示役欄の「データ」は、1バイトのデータで表され、該データ中の各ビットに対して固有の図柄の組合せ(表示役の内容)が割り当てられる。
また、表示役欄の「格納領域」のデータは、対応する表示役が格納される後述の表示役格納領域(後述の図34参照)を指定するためのデータである。なお、本実施形態では、12個の表示役格納領域を設ける。そして、本実施形態では、ビットパターン(1バイトのデータパターン)が同じであり、かつ、内容の異なる表示役は、「格納領域」の違いにより別の表示役として管理される。
図柄組合せテーブル中の払出枚数欄に記載の数値は、遊技者に対して払い出すメダルの枚数を表す。払出枚数欄にデータとして1以上の数値が規定されている図柄の組合せでは、その数値と同じ枚数のメダルの払い出しが行われる。
例えば、図8に示すように、表示役として名称「C_赤7」、「C_V2」又は「C_V1」の役(ボーナス役)が決定されたとき(該ボーナス役が入賞したとき)には、BBが作動し、表示役として、名称「C_BAR」の役(ボーナス役)が決定されたときには、MBが作動する。
また、例えば、図8に示すように、表示役として名称「C_リプレイ1」又は「C_リプレイ2」の役(リプレイ役)が決定されたときには、リプレイ(再遊技)が作動する。
さらに、例えば、図8に示すように、単位遊技毎のメダルの投入枚数(掛け枚数)が1枚又は3枚であり、表示役として名称「C_スイカ1」〜「C_スイカ4」のいずれかの役(小役)が決定されると、15枚のメダルの払い出しが行われる。一方、単位遊技毎のメダルの投入枚数が2枚であり、表示役として名称「C_スイカ1」〜「C_スイカ4」のいずれかの役(小役)が決定されると、10枚のメダルの払い出しが行われる。
また、例えば、図8及び図9に示すように、単位遊技毎のメダルの投入枚数が1枚又は2枚であり、表示役としてチェリー図柄(「チェリー1」及び「チェリー2」)に係る小役(名称「C_ベルチェリ」、「C_特殊チェリ1」、「C_特殊チェリ2」、「C_JACチェリ1」〜「C_JACチェリ3」の役を除く)が決定されると、10枚のメダルの払い出しが行われる。一方、単位遊技毎のメダルの投入枚数が3枚であり、表示役としてチェリー図柄に係る小役が決定されると、1枚のメダルの払い出しが行われる。
[ボーナス作動時テーブル]
次に、図10を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。ボーナス作動時テーブルは、ボーナスの作動が行われるときに、メインRAM53に設けられた遊技状態フラグ格納領域(後述の図35参照)、ボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタに格納するデータを規定する。
遊技状態フラグは、作動が行われるボーナス遊技の種類を識別するためのデータである。本実施形態では、上述のように、ボーナス遊技の種類として、BB(ビックボーナス)及びMB(ミドルボーナス)を設けている。それゆえ、本実施形態では、BB遊技状態、RB遊技状態、MB遊技状態及びCB遊技状態を示す各遊技状態フラグが設けれられる(後述の図35参照)。
なお、本実施形態では名称「C_赤7」、「C_V1」又は「C_V2」の役(ボーナス役)に係る図柄組合せの停止表示(該ボーナス役の入賞)を契機に開始されるBBを同一のフラグで管理する。しかしながら、本発明はこれに限定されず、名称「C_赤7」のボーナス役の入賞を契機に開始されるBBと、名称「C_V1」のボーナス役の入賞を契機に開始されるBBと、名称「C_V2」のボーナス役の入賞を契機に開始されるBBとをそれぞれ個別のフラグで管理してもよい。
ボーナス終了枚数カウンタは、ボーナス遊技において払い出されたメダルの総枚数が、ボーナス遊技の終了契機となる規定数(払出枚数)を超えたか否かを管理するためのデータである。本実施形態において、名称「C_赤7」、「C_V1」又は「C_V2」のボーナス役に係る図柄組合せの停止表示を契機に開始されるBBの作動は、規定数「342」を超えるメダルの払い出しが行われた場合に終了する。また、名称「C_BAR」のボーナス役に係る図柄組合せの停止表示を契機に開始されるMBの作動は、規定数「129」を超えるメダルの払い出しが行われた場合に終了する。
すなわち、ボーナスの作動開始時に、ボーナス作動時テーブルにより規定されている数値がボーナス終了枚数カウンタに格納され、その後、ボーナスの作動を通じて、メダルの払い出しが発生する度に、ボーナス終了枚数カウンタの値が減算される。そして、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満に更新されたことを条件に該当ボーナスの作動が終了する。
遊技可能回数カウンタは、RB又はCBの作動において行うことが可能な残りのゲームの回数、いわゆる遊技可能回数を管理するためのデータである。入賞可能回数カウンタは、1回のRBゲームにおいて入賞に係る図柄の組合せが表示されることが可能な残りのゲームの回数、いわゆる入賞可能回数を管理するためのデータである。
[内部抽籤テーブル]
次に、図11〜図14を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。本実施形態では、遊技状態と単位遊技毎のメダルの投入枚数(掛け枚数)との組合せ毎に内部抽籤テーブルが設けられる。各内部抽籤テーブルは、当籤番号及びそれに対応付けられた内部当籤役(略称)と、各当籤番号が決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。
また、各内部抽籤テーブルにおいて、抽籤値は、予め設定されたボーナス役や小役等の内部当籤の期待値(遊技者に対して付与される特典の期待値)を調整するための設定(設定1〜6)毎に規定される。この設定は、例えば、リセットスイッチ(不図示)及び設定キースイッチ(不図示)を用いて変更される。
なお、本実施形態の内部抽籤処理では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される乱数値を、各当籤番号に応じて規定された抽籤値で順次減算する。そして、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤を行う。つまり、減算の結果が負になった(「桁かり」が生じた)ときの当籤番号に当籤したことになる。
したがって、本実施形態の内部抽籤処理では、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、これが割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。なお、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(乱数分母:65536)」によって表すことができる。
また、本実施形態では、後述の表示役決定テーブル(後述の図15〜図18参照)に示すように、内部当籤役の略称毎(種別毎)に、所定の小役・リプレイ用データポインタ又はボーナス用データポインタが対応付けられている。
(1)一般遊技用内部抽籤テーブル
図11A〜11Cに、一般遊技用内部抽籤テーブルを示す。
図11Aは、一般遊技状態において単位遊技毎のメダルの投入枚数(掛け枚数)が1枚である場合に使用される内部抽籤テーブルである。図11Aに示す内部抽籤テーブルでは、当籤番号1〜6に対してそれぞれ抽籤値が規定されているので、該テーブルにおける抽籤回数(抽籤値の減算回数)は6回となる。なお、図11Aに示す内部抽籤テーブルを参照して、例えば、設定6で当籤番号「2」(略称「F_赤7BB」の内部当籤役)が当籤する確率は、1/65536になる。
図11Bは、一般遊技状態において単位遊技毎のメダルの投入枚数(掛け枚数)が2枚である場合に使用される内部抽籤テーブルである。図11Bに示す内部抽籤テーブルでは、当籤番号1〜8に対してそれぞれ抽籤値が規定されているので、該テーブルにおける抽籤回数(抽籤値の減算回数)は8回となる。なお、図11Bに示す内部抽籤テーブルを参照して、例えば、設定6で当籤番号「2」(略称「F_赤7BB」の内部当籤役)が当籤する確率は、1/65536になる。
図11Cは、一般遊技状態において単位遊技毎のメダルの投入枚数(掛け枚数)が3枚である場合に使用される内部抽籤テーブルである。図11Cに示す内部抽籤テーブルでは、当籤番号1〜19に対してそれぞれ抽籤値が規定されているので、該テーブルにおける抽籤回数(抽籤値の減算回数)は19回となる。なお、図11Cに示す内部抽籤テーブルを参照して、例えば、設定6で当籤番号「2」(略称「F_赤7BB」の内部当籤役)が当籤する確率は、70/65536になる。
(2)BBフラグ間用内部抽籤テーブル
図12A〜12Cに、BBフラグ間用内部抽籤テーブルを示す。なお、本実施形態において、「BBフラグ間」とは、BBに係る内部当籤役(略称「F_赤7BB」又は「F_VBB」の内部当籤役)が当籤してからその内部当籤役に対応する図柄組合せ(コンビネーション)が有効ライン上に停止表示されるまでの期間(BBに係る内部当籤役が持越中である期間)のことである。
図12Aは、BBフラグ間状態において単位遊技毎のメダルの投入枚数(掛け枚数)が1枚である場合に使用される内部抽籤テーブルである。図12Aに示す内部抽籤テーブルでは、当籤番号1〜3に対してそれぞれ抽籤値が規定されているので、該テーブルにおける抽籤回数(抽籤値の減算回数)は3回となる。なお、図12Aに示す内部抽籤テーブルを参照して、例えば、設定6で当籤番号「2」(略称「F_リプレイ」の内部当籤役)が当籤する確率は、8978/65536になる。
図12Bは、BBフラグ間状態において単位遊技毎のメダルの投入枚数(掛け枚数)が2枚である場合に使用される内部抽籤テーブルである。図12Bに示す内部抽籤テーブルでは、当籤番号1〜3に対してそれぞれ抽籤値が規定されているので、該テーブルにおける抽籤回数(抽籤値の減算回数)は3回となる。なお、図12Bに示す内部抽籤テーブルを参照して、例えば、設定6で当籤番号「2」(略称「F_リプレイ」の内部当籤役)が当籤する確率は、8978/65536になる。
図12Cは、BBフラグ間状態において単位遊技毎のメダルの投入枚数(掛け枚数)が3枚である場合に使用される内部抽籤テーブルである。図12Cに示す内部抽籤テーブルでは、当籤番号1〜7に対してそれぞれ抽籤値が規定されているので、該テーブルにおける抽籤回数(抽籤値の減算回数)は7回となる。なお、図12Cに示す内部抽籤テーブルを参照して、例えば、設定6で当籤番号「2」(略称「F_リプレイ」の内部当籤役)が当籤する確率は、8978/65536になる。
(3)MBフラグ間用内部抽籤テーブル
図13A〜13Cに、MBフラグ間用内部抽籤テーブルを示す。なお、本実施形態において、「MBフラグ間」とは、MBに係る内部当籤役(略称「F_MB」の内部当籤役)が当籤してからその内部当籤役に対応する図柄組合せ(コンビネーション)が有効ライン上に停止表示されるまでの期間(MBに係る内部当籤役が持越中である期間)のことである。
図13Aは、MBフラグ間状態において単位遊技毎のメダルの投入枚数(掛け枚数)が1枚である場合に使用される内部抽籤テーブルである。図13Aに示す内部抽籤テーブルでは、当籤番号1〜3に対してそれぞれ抽籤値が規定されているので、該テーブルにおける抽籤回数(抽籤値の減算回数)は3回となる。なお、図13Aに示す内部抽籤テーブルを参照して、例えば、設定6で当籤番号「2」(略称「F_リプレイ」の内部当籤役)が当籤する確率は、8978/65536になる。
図13Bは、MBフラグ間状態において単位遊技毎のメダルの投入枚数(掛け枚数)が2枚である場合に使用される内部抽籤テーブルである。図13Bに示す内部抽籤テーブルでは、当籤番号1〜3に対してそれぞれ抽籤値が規定されているので、該テーブルにおける抽籤回数(抽籤値の減算回数)は3回となる。なお、図13Bに示す内部抽籤テーブルを参照して、例えば、設定6で当籤番号「2」(略称「F_リプレイ」の内部当籤役)が当籤する確率は、8978/65536になる。
図13Cは、MBフラグ間状態において単位遊技毎のメダルの投入枚数(掛け枚数)が3枚である場合に使用される内部抽籤テーブルである。図13Cに示す内部抽籤テーブルでは、当籤番号1〜7に対してそれぞれ抽籤値が規定されているので、該テーブルにおける抽籤回数(抽籤値の減算回数)は7回となる。なお、図13Cに示す内部抽籤テーブルを参照して、例えば、設定6で当籤番号「2」(略称「F_リプレイ」の内部当籤役)が当籤する確率は、8978/65536になる。
(4)ボーナス遊技用内部抽籤テーブル
図14A及び14Bに、ボーナス遊技用内部抽籤テーブルを示す。なお、BB遊技状態では、上述のように、単位遊技毎のメダルの投入枚数は1枚であり、MB遊技状態では、単位遊技毎のメダルの投入枚数は2枚である。
図14Aは、BB遊技状態において使用される内部抽籤テーブルである。図14Aに示す内部抽籤テーブルでは、当籤番号1〜3に対してそれぞれ抽籤値が規定されているので、該テーブルにおける抽籤回数(抽籤値の減算回数)は3回となる。なお、図14Aに示す内部抽籤テーブルを参照して、例えば、設定6で当籤番号「2」(略称「F_BBベル」の内部当籤役)が当籤する確率は、35738/65536になる。
図14Bは、MB遊技状態において使用される内部抽籤テーブルである。図14Bに示す内部抽籤テーブルでは、当籤番号1〜3に対してそれぞれ抽籤値が規定されているので、該テーブルにおける抽籤回数(抽籤値の減算回数)は3回となる。なお、図14Bに示す内部抽籤テーブルを参照して、例えば、設定6で当籤番号「2」(略称「F_特殊CBベル(リプレイ)」の内部当籤役)が当籤する確率は、29798/65536になる。
[表示役決定テーブル]
次に、図15〜図18を参照して、表示役決定テーブルについて説明する。表示役決定テーブルは、内部当籤役(略称)毎に対応付けられたデータポインタと、表示役との対応関係を規定する。すなわち、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが決定されると、入賞可能な表示役(入賞役)が一義的に取得される。
表示役決定テーブル中の表示役欄に記載の各種データは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rに渡って設定された有効ラインに沿って表示を許可する図柄の組合せを識別するためのデータである。表示役欄の「データ」は、図8及び図9に示した図柄組合せテーブル中の表示役欄の「データ」と同様に、1バイトのデータで表され、該1バイトデータ中の各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられる。表示役決定テーブル中のテータポインタ欄に記載の「○」印は、取得したデータポインタ(内部当籤役)において、入賞可能となる表示役を示す。
なお、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが「0」のとき、「内部当籤役」の内容は「ハズレ」となるが、これは、図8及び図9に示した図柄組合せテーブルにより規定されている全ての図柄の組合せ(コンビネーション)の表示が許可されないことを示す。
図15〜図18に示す各表示役決定テーブルでは、ボーナス用データポインタ「1」〜「3」のそれぞれに対してボーナスの作動に係る表示役(入賞役)を規定するとともに、小役・リプレイ用データポインタ「1」〜「11」のそれぞれに対して小役及びリプレイ役に係る表示役(入賞役)を規定する。すなわち、表示役決定テーブルは、ボーナス用データポインタとボーナスの作動に係る表示役との対応関係、並びに、小役・リプレイ用データポインタとメダルの払い出しに係る表示役又はリプレイの作動に係る表示役との対応関係を規定する。
例えば、ボーナス用データポインタとして「1」(略称「F_赤7BB」の内部当籤役)が取得された場合には、図15に示すように、入賞可能となる表示役は、名称「C_赤7」に係る表示役と名称「C_V2」に係る表示役となる。また、例えば、小役・リプレイ用データポインタとして「1」が取得された場合には、入賞可能となる表示役は、名称「C_リプレイ1」に係る表示役と名称「C_リプレイ2」に係る表示役となる。
[リール停止初期設定テーブル]
以下に、本実施形態のパチスロ1において、リール停止制御時に用いられる各種テーブルについて説明するが、本実施形態では、最大滑り駒数(特定の図柄数)を1コマとしてリールの停止制御を行う際に用いるリール停止制御用の各種テーブルを、最大滑り駒数(特定の図柄数)を4コマとしてリールの停止制御を行う際に用いるリール停止制御用の各種テーブルとは別個に設ける。そして、本明細書では、説明を簡略化するため、最大滑り駒数を4コマとしてリールの停止制御を行う際に用いるリール停止制御用の各種テーブルについてのみ説明し、最大滑り駒数を1コマとしてリールの停止制御を行う際に用いるリール停止制御用の各種テーブルの説明は省略する。
まず、図19及び図20を参照して、リール停止初期設定テーブルについて説明する。リール停止初期設定テーブルは、回胴停止用番号と、後述の引込優先順位テーブル選択処理及び後述の各リールの滑り駒数の決定処理に用いられる各種データとの対応関係を規定する。
具体的には、リール停止初期設定テーブルは、回胴停止用番号と、押下順序別判定データ(引込優先順位テーブル番号及び引込優先順位選択テーブル番号)、変則押し時テーブル選択データ(ライン変更ステータス及び変則押し時停止テーブル番号)、順押し時テーブル変更データ、順押し時第1停止用テーブル番号、順押し時テーブル変更初期データ選択値(ライン変更ステータス及び順押し時第2・第3停止用テーブル番号)、並びに、検索順序テーブル選択データ(引込要求あり時及び引込要求なし時)との対応関係を規定する。
本実施形態では、図19及び図20に示すように、回胴停止用番号(「0」〜「16」)は、1ゲーム当りのメダルの投入枚数(掛け枚数)と内部当籤役の種別との組合せに応じて設定されている。例えば、メダルの投入枚数が3枚の遊技において、内部当籤役が略称「F_リプレイ」の内部当籤役である場合には、回胴停止用番号に「1」がセットされる。また、本実施形態では、図19及び図20に示すように、同じ回胴停止用番号であっても、遊技状態に応じて、回胴停止用番号に対応付けられた各種データが変化する。
なお、図19及び図20に示すリール停止初期設定テーブルの当籤役欄に記載の「一般遊技中」は、一般遊技状態を示し、「C_BAR内部中」は、MBフラグ間状態(MB当籤ゲームも含む)を示す。「C_V1内部中」は、名称「C_V1」に係る表示役(BB役)が持ち越されているBBフラグ間状態(BB当籤ゲームも含む)を示し、「F_赤7BB内部中」は、名称「C_V2」及び「C_赤7」に係る表示役(BB役)が持ち越されているBBフラグ間状態(BB当籤ゲームも含む)を示す。また、当籤役欄に記載の「全遊技状態」は、全ての遊技状態を示す。
押下順序別判定データの欄に規定される引込優先順位テーブル番号及び引込優先順位選択テーブル番号は、引込優先順位テーブル選択処理に用いられるデータである。例えば、リール停止初期設定テーブルにおいて、回胴停止用番号に対応する引込優先順位テーブル番号が規定されていれば、引込優先順位テーブル(後述の図29参照)に規定された引込優先順位テーブル番号に対応する表示役の優先順位に関するデータを取得することができる。また、リール停止初期設定テーブルにおいて、回胴停止用番号に対応する引込優先順位テーブル番号が規定されていなければ、引込優先順位テーブル選択テーブル(後述の図27及び図28)を参照し、引込優先順序選択テーブル番号に対応する引込優先順位テーブル番号が決定される。
変則押し時テーブル選択データは、リールの停止操作において変則押しが行われた場合に参照するための停止テーブル(後述の図26参照)を指定するデータである。なお、本明細書でいう、「変則押し」は、第1停止操作(1番目に行われる停止操作)が中リール3C又は右リール3Rに対して行われた場合の停止操作であり、「中左右」、「中右左」、「右中左」、及び、「右左中」の押し順で停止操作が行われた場合に対応する。
順押し時テーブル変更データ、順押し時第1停止用テーブル番号、及び、順押し時テーブル変更初期データ選択値は、リールの停止操作において順押しが行われた場合に参照する停止テーブル(後述の図25参照)を指定するためのデータである。なお、本明細書でいう、「順押し」は、第1停止操作が左リール3Lに対して行われた場合の停止操作であり、具体的には、「左中右」及び「左右中」の押し順で停止操作が行われた場合に対応する。
検索順序テーブル選択データは、各リールの停止操作時において後述の滑り駒数決定データを決定する際に参照する検索順序テーブル(後述の図30A〜30C参照)を指定するためのデータである。なお、図19及び図20に示すリール停止初期設定テーブルの検索順序テーブル選択データ欄に記載の「引込要求あり」は、図柄の停止位置を、表示役の優先順位等に基づいて、停止操作が行われたタイミングにおける図柄の停止位置から最大滑り駒数の範囲内で所定の停止位置に変更する必要がある場合を示す。一方、検索順序テーブル選択データ欄に記載の「引込要求なし」は、図柄の停止位置を、停止操作が行われたタイミングにおける図柄の停止位置から変更する必要がない場合を示す。
なお、本実施形態では、最大滑り駒数が4コマである場合、基本的には、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出された後、該当するリールの回転が190msec以内に停止するように制御される。具体的には、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に、滑り駒数「0」〜「4」のうちの何れかを加算し、得られた値に対応する図柄位置を、リールの回転が停止する図柄位置(これを「停止予定位置」という)として決定する。また、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に対応する図柄位置は、リールの回転の停止が開始される図柄位置であり、これを「停止開始位置」という。
すなわち、滑り駒数は、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでのリールの回転量である。言い換えれば、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでの期間において、各リールの表示窓内の中段領域を通過する図柄の数である。これは、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから更新された図柄カウンタの値により把握される。
停止テーブルを参照すると、各リールの停止開始位置に応じて滑り駒数が取得される。なお、本実施形態では、停止テーブルに基づいて滑り駒数が取得されるが、これは仮のものであり、取得した滑り駒数が直ちにリールの停止予定位置が決定されるものではない。
また、本実施形態では、後述の停止テーブルに基づいて取得された滑り駒数(以下、「滑り駒数決定データ」という)より適切な滑り駒数が存在する場合は、後述する引込優先順位テーブル(後述の図29参照)を参照して滑り駒数を変更する。そして、滑り駒数決定データは、停止開始位置から最大滑り駒数である4コマ先の図柄位置までの各図柄について、優先順位の比較を行う際の検索順序を決定するめに参照される。
本実施形態では、順押し及び変則押しに応じて、参照する停止テーブルを使い分ける。順押しであれば、順押し時第1停止用停止テーブル(後述の図21〜図23参照)と、順押し時第2・第3停止用停止テーブル(後述の図25参照)とを参照する。一方、変則押しであれば、変則押し時停止テーブル(後述の図26参照)を参照する。
[順押し時第1停止用停止テーブル]
次に、図21〜図23を参照して、順押し時第1停止用停止テーブルについて説明する。順押し時第1停止用停止テーブルは、順押し時第1停止用テーブル番号「00」〜「14」のそれぞれにおいて、左リール3Lの停止開始位置「0」〜「20」と、滑り駒数決定データ及びチェンジステータスとの対応関係を規定する。
例えば、順押し時第1停止用テーブル番号が「00」であり、左リール3Lの停止開始位置が「10」であれば、滑り駒数決定データが「1」になり、チェンジステータスが「1」になる。なお、チェンジステータスは、後述する順押し時制御変更テーブル(後述の図24A及び24B参照)を参照するときに用いられる。
[順押し時制御変更テーブル]
次に、図24A及び24Bを参照して、順押し時制御変更テーブルの一例を説明する。なお、図24Aは、順押し時テーブル変更データが「00」である場合の順押し時制御変更テーブルであり、図24Bは、順押し時テーブル変更データが「01」である場合の順押し時制御変更テーブルである。
順押し時制御変更テーブルは、変更対象ポジション(左リール3Lの停止予定位置)と、チェンジステータスと、変更後の左第1停止後停止テーブル番号(順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号)との対応関係を規定する。例えば、リール停止初期設定テーブル(図19及び図20参照)に基づいて取得された順押し時テーブル変更データが「00」であり、順押し時第1停止用停止テーブル(図21〜図23参照)に基づいて取得されたチェンジステータスが「0」であり、かつ、左リール3Lの停止予定位置が「08」であれる場合には、図24Aに示す順押し時制御変更テーブルが参照され、変更後の左第1停止後停止テーブル番号(順押し時第2・第3停止用テーブル番号に対応)は「(Cライン)テーブル14」になる。なお、順押し時制御変更テーブル中の対象位置に変更後の左第1停止後停止テーブル番号(順押し時第2・第3停止用テーブル番号)が登録されていない場合には、停止テーブル番号は変更しない。
[順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時停止テーブル]
次に、図25及び図26を参照して、順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時停止テーブルについて説明する。順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則時停止テーブルは、図柄位置「0」〜「20」のそれぞれに応じて1バイトの停止データを規定する。
なお、図25に示す順押し時第2・第3停止用停止テーブルは、順押し時第2・第3停止用テーブル番号(図24A及び24B中の変更後の左第1停止後停止テーブル番号)が「08」のときに参照される。また、図26に示す変則押し時停止テーブルは、変則押し時停止テーブル番号が「07」のときに参照される。
順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時停止テーブルの各停止テーブルで規定される停止データは、それ自身が対応付けられている図柄位置がリールの回転を停止する位置として適切か否かの情報を有する。そして、この停止データは、対応する図柄位置がリールの回転を停止する位置として適切か否かの情報を、各停止テーブル中の「Aライン」の列に対応するビット及び「Bライン」の列に対応するビットに割り当てる。また、停止データは、これら2種類の情報のうち何れを採用すべきかの情報を、各停止テーブル中の「ライン変更」の列に対応するビットに割り当てて規定される。
すなわち、順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時停止テーブルは、リールの回転を停止する位置の決め方を複数通り規定している。したがって、停止開始位置が同じ図柄位置であっても、第1停止時の停止位置などに基づいてリールの回転を停止する位置を異ならせることが可能となる。このような構成を採用することにより、情報の圧縮化を図ることができる。
なお、滑り駒数決定データの決定は、次のようにして行われる。まず、停止操作が検出されたストップボタンの種別に応じて停止データを構成する8つのビット列(図中の左端の列のデータがビット1に対応)の何れを参照するかを指定する。例えば、中ストップボタン17Cが押されたとき、ビット4の「中リールAラインデータ」の列が指定される。
そして、指定されたビット列を参照し、停止開始位置から最大の滑り駒数の範囲までの各図柄位置について、対応するデータとして「1」が規定されているか否かの検索を順次行う。この検索の結果、停止開始位置から、対応するデータとして「1」が規定されている図柄位置までの差分を算出し、該差分を滑り駒数決定データとする。
なお、参照するビット列を「Aライン」の列から「Bライン」の列へ変更するか否かは、「ライン変更」の列を参照し、停止開始位置に対応するデータに「1」が規定されているか否かによって決定される。次いで、ライン変更を行うと決定されたときには、それ以降、「Bライン」の列が指定され、上記検索が行われる。そして、検索結果に基づいて滑り駒数決定データを取得する。
[引込優先順位テーブル選択テーブル]
次に、図27及び図28を参照して、引込優先順位テーブル選択テーブルについて説明する。なお、図27に示す引込優先順位テーブル選択テーブル(その1)は、引込優先順位選択テーブル番号が「00」〜「05」のいずれかである場合に参照されるテーブルであり、図28に示す引込優先順位テーブル選択テーブル(その2)は、引込優先順位選択テーブル番号が「06」〜「09」のいずれかである場合に参照されるテーブルである。
引込優先順位選択テーブル番号毎に設けられた引込優先順位テーブル選択テーブルは、引込優先順位選択テーブル番号と各停止操作時(第1〜第3停止操作時)におけるストップボタンの停止操作種別との組み合わせと、引込優先順位テーブル番号との対応関係を規定する。なお、各引込優先順位テーブル選択テーブルに規定されている引込優先順位テーブル番号は、引込優先順位テーブル(後述の図29参照)に規定された表示役の優先順位に関する情報を取得するためのデータである。
[引込優先順位テーブル]
次に、図29を参照して、引込優先順位テーブルについて説明する。引込優先順位テーブルは、引込優先順位テーブル番号「00」〜「04」のそれぞれにおける、格納領域種別毎の引込データと、予め定められたその優先順位との対応関係を規定する。
引込優先順位テーブルは、停止テーブルに基づいて得られた滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索するために使用される。優先順位は、入賞に係る図柄の組合せの種別間において優先的に停止表示される(引き込まれる)順位を規定するデータである。また、ここでは図示を省略しているが、各引込データは、図15〜図17に示した表示役決定テーブル中の表示役欄に規定されている「データ」や図8及び図9に示した図柄組合せテーブル中の表示役欄に規定されている「データ」と同様に、1バイトのデータで表され、該1バイトデータ中の各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられる。
本実施形態では、まず、上述の順押し時第1停止用停止テーブル(図21〜図23参照)に基づいて滑り駒数が取得される。しかしながら、この滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在する場合には、滑り駒数をその適切な滑り駒数に変更する。すなわち、本実施形態では、停止テーブルにより取得された滑り駒数に関係なく、内部当籤役に対応付けられた停止表示を許可する図柄の組合せの優先順位に基づいて、より適切な滑り駒数を決定する。
本実施形態では、図29に示すように、引込優先順位テーブル番号に応じて表示役(図柄の組合せ)の優先順位が異なるだけでなく、優先順位の区分数も異なる。具体的には、引込優先順位テーブル番号が「00」である場合には、優先順位の区分数を5とし、引込優先順位テーブル番号が「01」〜「03」のいずれかである場合には、優先順位の区分数を4とし、そして、引込優先順位テーブル番号が「04」である場合には、優先順位の区分数を3とする。なお、ここでは、説明を簡略化するため、引込優先順位テーブル番号が「01」である場合の優先順位について説明し、それ以外の引込優先順位テーブル番号における優先順位の説明は省略する。
引込優先順位テーブル番号が「01」である場合、優先順位「1」には、名称「C_CBベル1」〜「C_CBベル10」、「C_7ベル1」、「C_7ベル2」、「C_Vベル」、「C_クロスベル1」〜「C_クロスベル4」、「C_CBスイカ1」、「C_CBスイカ2」、「C_ベル」、及び、「C_スイカ1」〜「C_スイカ4」に対応する役の引込データが規定される。優先順位「2」には、名称「C_特殊チェリ1」、「C_特殊チェリ2」、「C_通常チェリA1」〜「C_通常チェリA8」、「C_通常チェリB1」〜「C_通常チェリB5」、「C_通常チェリC1」〜「C_通常チェリC7」、「C_通常チェリD1」〜「C_通常チェリD8」、「C_通常チェリE1」〜「C_通常チェリE5」、「C_BARチェリA」、「C_ベルチェリ」、「C_JACチェリ1」〜「C_JACチェリ3」、「C_ANYチェリA1」〜「C_ANYチェリA4」、及び、「C_ANYチェリB1」〜「C_ANYチェリB5」に対応する役の引込データが規定される。
優先順位「3」には、名称「C_チャンス役」、「C_リーチ目役」、「C_BARチェリB1」、及び、「C_BARチェリB2」に対応する役の引込データが規定される。また、優先順位「4」には、名称「C_赤7」、「C_V2」、「C_V1」、及び、「C_BAR」に対応する役の引込データが規定される。
そして、引込優先順位テーブル番号が「01」である場合には、優先順位「1」に規定された内部当籤役に対応する図柄組合せの停止表示(引き込み)が、その他の図柄組合せの停止表示よりも優先的に行われる。
[検索順序テーブル]
次に、図30A〜30Cを参照して、最大滑り駒数を4コマとしてリールの停止制御を行う場合に参照される検索順序テーブルについて説明する。検索順序テーブルは、滑り駒数として予め定められた数値の範囲(「0」〜「4」)の中から優先的に適用する順序(以下、「検索順序」という)を規定する。
なお、図30Aに示す検索順序テーブルは、検索順序テーブル選択データが「00」である場合に参照されるテーブルである。図30Bに示す検索順序テーブルは、検索順序テーブル選択データが「01」である場合に参照されるテーブルである。また、図30Cに示す検索順序テーブルは、検索順序テーブル選択データが「02」である場合に参照されるテーブルである。
検索順序テーブルは、上述した停止テーブルに基づいて得られた滑り駒数決定データと、その検索順序とを規定する。すなわち、本実施形態では、滑り駒数決定データに基づいて、優先的に適用する数値の順序が決定される。また、検索順序テーブルは、優先順位が等しい滑り駒数が複数存在する場合を想定して設けられたものであり、検索順序がより上位であるものを適用する構成になっている。
なお、本実施形態では、後述の図70の優先引込制御処理で説明するように、検索順序テーブルの下位の検索順序「5」から順次、各数値の検索を行い、検索順序「1」に対応する数値から優先的に滑り駒数として適用されるようにする。また、本実施形態では、MB(CB)作動中、最大滑り駒数を1コマとするリール以外のリールに対しては、最大滑り駒数を4コマとしてリールの停止制御を行う。
[遊技ロック発生抽籤テーブル]
次に、図31A〜31C並びに図32A〜32Bを参照して、遊技ロック発生抽籤テーブルについて説明する。
本実施形態のパチスロ1は、スタートレバーが操作された時(レバーON時)、及び/又は、全てのリールの回転が停止して表示役(入賞役)が確定した後に、遊技を一定期間、無効化する又は遅延させる「ロック」と呼ばれる動作(以下、この動作を「遊技ロック」という)を実行する機能を備える。なお、遊技ロックが発生している間は、例えばメダルの投入操作やストップボタンの停止操作などの各種操作が行われても、その操作(操作検出)が無効である又は遅延するものとして扱われる。
遊技ロック発生抽籤テーブルは、全てのリールの回転が停止して表示役(入賞役)が確定した後に実行される遊技ロックの内容(遊技ロック種別及びロック時間)を決定する際(後述の遊技ロック抽籤処理(図58参照)時)に参照される。なお、本実施形態では、全てのリールの回転が停止して表示役が確定した後に実行される遊技ロックの種類が、15種類(遊技ロックが発生しない種類も含む)である例を説明するが、本発明はこれに限定されず、遊技ロックの種類の数は任意に設定することができる。また、本実施形態では、遊技ロック発生抽籤テーブルを参照した遊技ロック抽籤により、遊技ロックの有無及び種別が決定される例を説明するが、本発明はこれに限定されない。例えば、遊技ロック抽籤において、遊技ロックの当籤の有無までを決定し、その後、別の抽籤処理により遊技ロック種別を決定してもよい。
遊技ロック発生抽籤テーブルは、図31A〜31C並びに図32A〜32Bに示すように、ロックコマンド番号(遊技ロック種別)と、内部当籤役(小役・リプレイ用データポイント)毎に設定された抽籤値との対応関係を規定する。
遊技ロック発生抽籤テーブルに規定されている各遊技ロック種別の名称は、遊技ロック(フリーズ)中に副制御部の制御により実行される、リールバックライトを所定のパターン(フラッシュパターン)で点灯及び消灯させる演出(以下、「フラッシュ演出」という)の種別の名称にも対応する。なお、遊技ロック発生抽籤テーブル中の遊技ロック種別「なし」は、遊技ロックが行われず(ロック時間が0ms)、リールバックライトを用いたフラッシュ演出も実行されない場合を示す。
本実施形態の遊技ロック発生抽籤テーブルを参照した遊技ロック抽籤処理では、予め定められた数値の範囲「0〜127」から抽出される演出用乱数値(乱数分母=128)を、各ロックコマンド番号に対して規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって抽籤を行う。そして、減算の結果が0未満となったとき、そのときのロックコマンド番号(遊技ロック種別)に対応する遊技ロックが当籤したことになる。
図31Aは、一般遊技状態において参照される遊技ロック発生抽籤テーブルである。この遊技ロック発生抽籤テーブル(一般遊技)を参照した遊技ロック抽籤処理において、内部当籤役が略称「F_リプレイ」の役である場合(小役・リプレイ用データポインタが「1」である場合)には、127/128の確率でロックコマンド番号「1」(遊技ロック種別「ナイアガラ」)が当籤し、1/128の確率でロックコマンド番号「2」(遊技ロック種別「五月雨」)が当籤する。
図31Bは、略称「F_MB」のボーナス役(MB)が当籤したゲーム(単位遊技)において参照される遊技ロック発生抽籤テーブルである。この遊技ロック発生抽籤テーブル(MB当籤時)を参照した遊技ロック抽籤処理において、例えば、略称「F_リプレイ」の役が重複当籤している場合(小役・リプレイ用データポインタが「1」である場合)には、32/128の確率でロックコマンド番号「0」(遊技ロック種別「なし」)が当籤し、96/128の確率でロックコマンド番号「2」(遊技ロック種別「五月雨」)が当籤する。
図31Cは、略称「F_VBB」のボーナス役(BB)が当籤したゲーム(単位遊技)において参照される遊技ロック発生抽籤テーブルである。この遊技ロック発生抽籤テーブル(VBB当籤時)を参照した遊技ロック抽籤処理において、例えば、略称「F_リプレイ」の役が重複当籤している場合(小役・リプレイ用データポインタが「1」である場合)には、128/128(100%)の確率でロックコマンド番号「0」(遊技ロック種別「なし」)が当籤する。すなわち、略称「F_VBB」のボーナス役(BB)と略称「F_リプレイ」のリプレイ役とが重複当籤したゲームでは、遊技ロックは発生しない。
図32Aは、略称「F_赤7BB」のボーナス役(BB)が当籤したゲーム(単位遊技)において参照される遊技ロック発生抽籤テーブルである。この遊技ロック発生抽籤テーブル(赤7BB当籤時)を参照した遊技ロック抽籤処理において、例えば、略称「F_リプレイ」の役が重複当籤している場合(小役・リプレイ用データポインタが「1」である場合)には、24/128の確率でロックコマンド番号「0」(遊技ロック種別「なし」)が当籤し、88/128の確率でロックコマンド番号「2」(遊技ロック種別「五月雨」)が当籤し、16/128の確率でロックコマンド番号「10」(遊技ロック種別「プレミア」)が当籤する。
また、図32Bは、BBフラグ間状態又はMBフラグ間状態において参照される遊技ロック発生抽籤テーブルである。この遊技ロック発生抽籤テーブル(BB,MBフラグ間)を参照した遊技ロック抽籤処理において、例えば、内部当籤役が略称「F_リプレイ」の役である場合(小役・リプレイ用データポインタが「1」である場合)には、40/128の確率でロックコマンド番号「0」(遊技ロック種別「なし」)が当籤し、32/128の確率でロックコマンド番号「1」(遊技ロック種別「ナイアガラ」)が当籤し、40/128の確率でロックコマンド番号「2」(遊技ロック種別「五月雨」)が当籤し、16/128の確率でロックコマンド番号「3」(遊技ロック種別「ローリング」)が当籤する。
[図柄対応入賞作動フラグデータテーブル]
次に、図33を参照して、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルについて説明する。図柄対応入賞作動フラグデータテーブルは、リール種別と、入賞判定ラインに表示された各リールの図柄に応じて表示可能な内部当籤役のデータとの対応関係を規定する。すなわち、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルを参照することにより、そのときに表示可能な内部当籤役を判別することができる。なお、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルは、図柄組合せテーブル(図8及び図9参照)に対応して設けられる。
例えば、左リール3Lの入賞判定ライン上に図柄「赤7」が停止表示された場合には、リール種別「左」における図柄コード「00000001」(赤7)に対応する格納領域1〜12において、表示可能な内部当籤役に対応するビットに「1」が格納される。この図柄対応入賞作動フラグデータテーブルで規定されるデータは、後述の図柄コード格納領域(後述の図38参照)に格納されるデータに論理積して格納される。
<メインRAMに設けられている格納領域の構成>
次に、図34〜図40を参照して、メインRAM53に設けられている各種格納領域の構成について説明する。なお、ここでは、説明を省略するが(図示しないが)、遊技ロックなどで用いる各種制御データ、各種フラグ、各種カウンタ等の格納領域もメインRAM53に設けられる。
[表示役格納領域、内部当籤役格納領域及び持越役格納領域]
まず、図34を参照して、表示役格納領域の構成について説明する。本実施形態では、表示役格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される表示役格納領域1〜12で構成される。
表示役格納領域1〜12のそれぞれにおいて、所定のビットに「1」が立っているとき(格納されているとき)には、その所定のビットに対応する図柄の組合せが有効ライン上に表示されたことを示す。一方、全ビットが「0」であるときには、入賞に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示されなかったことを示す。
また、メインRAM53には、内部当籤役格納領域が設けられる。内部当籤役格納領域は、図34に示す表示役格納領域と同様に構成される。内部当籤役格納領域1〜12において、複数のビットに「1」が立っているときには、各ビットにそれぞれ対応する図柄の組合せの表示が許可される。また、全ビットが「0」であるときには、内部当籤役の内容は「ハズレ」となる。
また、メインRAM53には、持越役格納領域が設けられる。持越役格納領域は、図34に示す表示役格納領域1と同様に構成される。ただし、該格納領域のビット4〜ビット7は不使用となる。
内部抽籤の結果、内部当籤役として、名称「C_赤7」、「C_V2」、「C_V1」及び「C_BAR」のいずれかの表示役に対応する内部当籤役が決定されたときには、その内部当籤役が持越役として持越役格納領域内の所定の領域(ビット0〜ビット3のいずれかの領域)に格納される。持越役格納領域に格納された持越役は、対応する図柄の組合せ(例えば、「C_赤7」の「赤7」−「赤7」−「赤7」)が有効ライン上に表示されるまでクリアされずに保持される。そして、持越役格納領域に持越役が格納されている間、内部抽籤によって決定された内部当籤役に加えて、持越役が内部当籤役格納領域にも格納される。
[遊技状態フラグ格納領域]
次に、図35を参照して、遊技状態フラグ格納領域の構成について説明する。遊技状態フラグ格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される遊技状態フラグ格納領域1〜2で構成される。本実施形態では、遊技状態フラグにおいて、遊技状態フラグ格納領域1〜2の各ビットに対して固有のボーナスの種別又はRT(リプレイタイム)の種別が割り当てられている。
遊技状態フラグ格納領域1〜2のそれぞれにおいて、所定のビットに「1」が格納されている(立っている)とき、その所定のビットに該当するボーナス遊技又はRTの作動が行われていることを示す。例えば、遊技状態フラグ格納領域1のビット0に「1」が格納されているときには、BBの作動が行われており、BB遊技状態を示す。
なお、本実施形態では、一般遊技及びボーナスフラグ間遊技のRT状態をRT0遊技状態とし、MB作動時のRT状態をRT1遊技状態とする。それゆえ、図35中の遊技状態フラグ格納領域2には、RT0遊技状態及びRT1遊技状態のフラグも格納される。
[作動ストップボタン格納領域]
次に、図36を参照して、作動ストップボタン格納領域の構成について説明する。作動ストップボタン格納領域は、1バイトからなる作動ストップボタンフラグを格納する。作動ストップボタンフラグにおいて、各ビットには、ストップボタンの操作状態が割り当てられる。
例えば、左ストップボタン17Lが今回押されたストップボタン、つまり、作動ストップボタンである場合には、作動ストップボタン格納領域のビット0に「1」が格納される。また、例えば、左ストップボタン17Lが未だに押されていないストップボタン、つまり、有効ストップボタンである場合には、ビット4に「1」が格納される。メインCPU51は、作動ストップボタン格納領域に格納されているデータに基づいて、今回押されたストップボタンと未だに押されていないストップボタンとを識別する。
[押下順序格納領域]
次に、図37を参照して、押下順序格納領域の構成について説明する。押下順序格納領域は、1バイトからなる押下順序フラグを格納する。押下順序フラグにおいて、各ビットには、ストップボタンの押下順序の種別が割り当てられる。例えば、ストップボタンの押下順序が「左中右」である場合には、押下順序格納領域のビット0に「1」が格納される。
[図柄コード格納領域]
次に、図38を参照して、図柄コード格納領域の構成について説明する。図柄コード格納領域には、有効ライン毎に、直近に停止操作されたリールの図柄の図柄コード(センターラインでは図柄コード格納領域1)と、表示可能な役(センターラインでは図柄コード格納領域2〜13)とが格納される。なお、全てのリールが停止後、表示可能な役が格納される図柄コード格納領域(センターラインでは図柄コード格納領域2〜13)には、表示役に対応する図柄コードが格納される。
本実施形態では、停止制御位置が決定されると、その停止制御位置の図柄(コード)に対応した入賞作動フラグデータを図柄対応入賞作動フラグデータテーブル(図33参照)から読み出し、該入賞作動フラグデータを、すでに図柄コード格納領域に格納されているデータと論理積する。そして、論理積されたデータが、図38に示す図柄コード格納領域に格納される。
[引込優先順位データ格納領域]
次に、図39を参照して、引込優先順位データ格納領域の構成について説明する。引込優先順位データ格納領域は、左リール用引込優先順位データ格納領域、中リール用引込優先順位データ格納領域、及び、右リール用引込優先順位データ格納領域を含む。すなわち、引込優先順位データ格納領域には、リールの種類毎に優先順位データの格納領域が設けられる。
各引込優先順位データ格納領域には、対応するリールの各図柄位置「0」〜「20」に応じて決定された引込優先順位データが格納される。本実施形態では、引込優先順位データ格納領域を参照することにより、上述の停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索する。
引込優先順位データ格納領域に格納される引込優先順位データの内容は、引込優先順位データを決定する際に参照された引込優先順位テーブル(図29参照)内の引込優先順位テーブル番号の種類によって異なる。また、引込優先順位データは、その値が大きいほど優先順位が高いことを表す。
引込優先順位データを参照することにより、リールの周面に配された各図柄間における優先順位の相対的な評価が可能となる。すなわち、引込優先順位データとして最も大きい値が決定されている図柄が最も優先順位の高い図柄となる。したがって、引込優先順位データは、リールの周面に配された各図柄間の順位を示すパラメータともいえる。なお、引込優先順位データの値が等しい図柄が複数存在する場合は、上述の検索順序テーブル(図30A〜30C参照)が規定する検索順序に従って1つの図柄が決定される。
[遊技ロックフラグ格納領域]
次に、図40を参照して、遊技ロックフラグ格納領域の構成について説明する。遊技ロックフラグ格納領域は、それぞれが1バイトのデータにより表される遊技ロックフラグ格納領域1及び2で構成される。
本実施形態では、遊技ロックフラグ格納領域1のビット0〜7及び遊技ロックフラグ格納領域2のビット0〜6が、全てのリールの回転が停止して表示役が確定した後に実行される遊技ロックの種別(ロックコマンド番号「0」〜「14」)を示すフラグの格納領域として割り当てられる。そして、本実施形態では、遊技ロック抽籤発生テーブル(図31A〜31C及び図32A〜32B参照)を参照して、ロックコマンド番号「0」〜「14」のいずれかの当籤が決定されると、当籤したロックコマンド番号(遊技ロック種別)に対応する遊技ロックフラグ格納領域1及び2内のビットに「1」が格納(セット)される。
<サブROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、図41〜図48を参照して、サブROM82に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
[遊技ロック用演出パターン決定テーブル]
まず、図41〜図47を参照して、遊技ロック用演出パターン決定テーブルについて説明する。
本実施形態では、上述したように、全てのリールの回転が停止して表示役が確定した後に実行される遊技ロック(フリーズ)中に副制御部の制御によりリールバックライトを用いたフラッシュ演出が行われる。そして、このフラッシュ演出は、上述した遊技ロック発生抽籤テーブルを参照した遊技ロック抽籤処理により決定された遊技ロック種別(ロックコマンド番号)に応じた演出内容(点滅パターン)で実行される。
さらに、本実施形態のパチスロ1は、決定された遊技ロック種別(フラッシュ演出の種別)及び内部当籤役に基づいて実行される、次の3つの演出機能を備える。なお、次の3つの演出は、フラッシュ演出(遊技ロック)の前に実行される。
(1)開始操作時の操作音として通常音又はチャンス(特殊音)をスピーカ20L,20Rから発生させる演出(以下、「予告音演出」という)
(2)リールの停止操作毎に停止操作されたリールのリールバックライトを消灯する演出(以下、「リール消灯演出」という)
(3)リールの停止操作毎にフロントパネル10の両側部に設けられたLED(以下、「サイドLED」という)を点灯させる演出(以下、「サイドLED点灯演出」という)
そして、予告音演出、リール消灯演出及びサイドLED点灯演出の組合せ(以下、「遊技ロック用演出パターン」という)の種別は、遊技ロック種別と内部当籤役の種別とに基づいて決定される。
図41〜図47に示す遊技ロック用演出パターン決定テーブルは、遊技ロック種別(フラッシュ演出の種別)と内部当籤役の種別とに基づいて遊技ロック用演出パターン(予告音演出、リール消灯演出及びサイドLED点灯演出の組合せ)の種別を抽籤により決定する際に参照される抽籤テーブルである。なお、ここでは、その一例として、15種類の遊技ロック種別(フラッシュ演出の種別)中のうち、7種類の遊技ロック種別に対応する遊技ロック用演出パターン決定テーブルを示す。
図41A及び41Bは、遊技ロック種別(フラッシュ演出の種別)が「フラッシュなし」(ロックコマンド番号「0」)である場合(遊技ロック及びフラッシュ演出が発生しない場合)に参照される遊技ロック用演出パターン決定テーブルであり、図42A及び42Bは、遊技ロック種別が「ナイアガラ」(ロックコマンド番号「1」)である場合に参照される遊技ロック用演出パターン決定テーブルである。図43A及び43Bは、遊技ロック種別が「五月雨」(ロックコマンド番号「2」)である場合に参照される遊技ロック用演出パターン決定テーブルであり、図44A及び44Bは、遊技ロック種別が「横一文字」(ロックコマンド番号「4」)である場合に参照される遊技ロック用演出パターン決定テーブルである。図45A及び45Bは、遊技ロック種別が「昇り龍」(ロックコマンド番号「5」)である場合に参照される遊技ロック用演出パターン決定テーブルであり、図46A及び46Bは、遊技ロック種別が「特殊1_W」(ロックコマンド番号「11」)である場合に参照される遊技ロック用演出パターン決定テーブルである。また、図47A及び47Bは、遊技ロック種別が「特殊2_闇W」(ロックコマンド番号「12」)である場合に参照される遊技ロック用演出パターン決定テーブルである。
各遊技ロック用演出パターン決定テーブルは、遊技ロック用演出パターンの各種別と、内部当籤役毎に設定された抽籤値との対応関係を規定する。それゆえ、例えば、遊技ロック(フリーズ)の実行が決定され、遊技ロック種別(フラッシュ演出の種別)として「五月雨」が選ばれ、かつ、内部当籤役が略称「F_赤7BB+F_リプレイ」の役である場合には、図43Aに示すように、4096/32768の確率で、遊技ロック用演出パターン「通常→1消灯→点灯なし」、「通常→3消灯→点灯なし」及び「通常→消灯なし→1点灯」のいずれかが選ばれ、20480/32768の確率で、遊技ロック用演出パターン「なし」が選択される。
なお、各遊技ロック用演出パターン決定テーブル中の遊技ロック用演出パターン欄に記載の内容は「予告音演出の内容→リール消灯演出の内容→サイドLED点灯演出の内容」を示す。例えば、遊技ロック用演出パターン「通常→2消灯→点灯なし」中の、「通常」は開始操作時に通常音を発生させる予告音演出に対応し、「2消灯」は第1及び第2停止操作されたリールのリールバックライトを消灯するリール消灯演出に対応し、「点灯なし」はサイドLED点灯演出を行わない演出態様に対応する。また、例えば、遊技ロック用演出パターン「チャンス音→消灯なし→2点灯」中の、「チャンス音」は開始操作時にチャンス音を発生させる予告音演出に対応し、「消灯なし」はリール消灯演出を行わない演出態様に対応し、「2点灯」は第2停止操作時にサイドLED点灯演出を実行する演出態様に対応する。また、遊技ロック用演出パターン「なし」は、予告音演出、リール消灯演出及びサイドLED点灯演出のいずれもが実行されない態様に対応する。
また、図41〜図47に示すように、本実施形態では、リール消灯演出及びサイドLED点灯演出の両方が行われる遊技ロック用演出パターンは設けられていない。しかしながら、本発明はこれに限定されず、リール消灯演出及びサイドLED点灯演出の両方が行われる遊技ロック用演出パターンが設けられていてもよい。
[一般遊技中BGM変化抽籤テーブル]
次に、図48A及び48Bを参照して、一般遊技中BGM変化抽籤テーブル(テンパイ音抽籤テーブル)について説明する。
本実施形態のパチスロ1は、一般遊技中に、副制御部の制御により、内部当籤役に基づいてBB遊技のBGMを変化させるか否かの抽籤(以下、「一般中BGM変化抽籤」という)を行う機能を備える。図48A及び48Bに示す一般遊技中BGM変化抽籤テーブルは、この一般中BGM変化抽籤を行う際に参照されるテーブルである。
一般遊技中BGM変化抽籤テーブルでは、内部当籤役毎に、一般中BGM変化抽籤の当籤(SPテンパイ音)/非当籤(通常テンパイ音)の各抽籤値が規定される(乱数分母は32768)。
本実施形態では、図48A及び48Bに示すように、内部当籤役が略称「F_赤7BB+F_特殊B」又は「F_VBB」の役である場合に、一般中BGM変化抽籤に当籤する可能性があり、その他の内部当籤役では、一般中BGM変化抽籤に当籤しない構成になっている。すなわち、本実施形態では、一般中BGM変化抽籤は、実質、一般遊技中に略称「F_赤7BB+F_特殊B」又は「F_VBB」の役が内部当籤したことを契機にして行われる。
<パチスロが備える特徴的な各種機能>
次に、本実施形態のパチスロ1が備える特徴的な各種機能の内容、及び、各機能により得られる効果について説明する。
[BB当籤時におけるボーナス図柄及び特定小役図柄の停止制御手法]
本実施形態のパチスロ1では、図7中の左リール3Lの図柄配列に示すように、名称「C_V2」(BB役)の図柄組合せ(「V2」−「V1」−「V1」)を構成する図柄「V2」(図柄位置「18」)は、リールの回転方向(表示列の変動方向)において、名称「C_赤7」(BB役)の図柄組合せ(「赤7」−「赤7」−「赤7」)を構成する図柄「赤7」(図柄位置「2」)から前方に最大滑り駒数(4コマ)より大きなコマ数(本実施形態では5コマ)離れて配置される。
それゆえ、本実施形態のパチスロ1では、例えば、略称「F_赤7BB」の役のみが内部当籤した場合(ボーナス用データポインタ「1」のみが取得された場合)、すなわち、名称「C_赤7」及び「C_V2」の2つの表示役のみが入賞可能となる場合(図15参照)には、次のような左リール3Lの停止制御が行われる。
この場合、左リール3L(所定の表示列)に対して行った遊技者の停止操作のタイミングが、名称「C_V2」の図柄組合せを構成する図柄「V2」(図柄位置「18」:第1の特別図柄)を最大滑り駒数の範囲内で移動させて有効ライン上に停止させることが可能なタイミングであるときには、図柄「V2」(ボーナス図柄)が左表示窓4L内の有効ライン上に停止表示される。また、左リール3Lに対して行った遊技者の停止操作のタイミングが、図柄「V2」を最大滑り駒数の範囲内で移動させても有効ライン上に停止させることができないタイミングであり、かつ、名称「C_赤7」の図柄組合せを構成する図柄「赤7」(図柄位置「2」:第2の特別図柄)を最大滑り駒数の範囲内で移動させて有効ライン上に停止させることができるタイミングであるときには、図柄「赤7」(ボーナス図柄)が左表示窓4L内の有効ライン上に停止表示される。
なお、左リール3Lに対して行った遊技者の停止操作のタイミングが、図柄「V2」及び図柄「赤7」のいずれも有効ライン上に停止させることができないタイミングである場合には、「ハズレ」に対応する図柄が有効ライン上に停止表示され、BBが持越状態となる。
さらに、本実施形態では、略称「F_赤7BB」の役のみが内部当籤した場合において、左表示窓4L内の有効ライン上に図柄「V2」又は図柄「赤7」、すなわち、ボーナス図柄を停止表示する際、左リール3Lの回転方向において、図柄「赤7」より前方に配置され、かつ、図柄「V2」(3連V図柄)より後方に配置された図柄「チェリー2」(図柄位置「1」:特定図柄)が左表示窓4L内の上段、中段及び下段領域のいずれにも表示されないように、左リール3Lを停止制御する。なお、図柄「チェリー2」はメダルの払出に係る小役(特定の内部当籤役)の構成図柄(特定小役図柄)である。
例えば、本実施形態のように図柄「チェリー2」がリールの回転方向において図柄「赤7」の1コマ前方に配置されている場合、略称「F_赤7BB」の役のみが内部当籤し、左リール3Lに対して行った遊技者の停止操作のタイミングが、図柄「V2」を最大滑り駒数の範囲内で移動させても有効ライン上に停止できないタイミングであり、かつ、図柄「赤7」を最大滑り駒数の範囲内で移動させて有効ライン上に停止可能なタイミングであるときには、図柄「赤7」を左表示窓4L内の下段領域に停止表示して、図柄「チェリー2」が左表示窓4L内に表示されないようにする。なお、本実施形態では、図柄「チェリー2」は、リールの回転方向において図柄「V2」の4コマ後方に配置されているので、図柄「V2」が左表示窓4L内の上段、中段及び下段領域のいずれに停止表示されても、図柄「チェリー2」が左表示窓4L内に表示されることはない。
BB役のみが内部当籤した時に上述したボーナス図柄及び特定小役図柄に対する停止制御を行った場合、次のような効果が得られる。
従来の遊技機では、一般に、内部抽籤により小役が決定された場合、健全な遊技の実現を目的として、該小役に係る図柄組合せを必ずリールの表示窓内の有効ライン上に表示するように最大滑り駒数の範囲内で図柄の引き込み動作が行われる。さらに、近年では、メダルの払い出しに係る特定の内部当籤役が内部当籤した場合、健全な遊技の実現を目的として上述した図柄の引き込み動作を行うようにしつつも、遊技者の遊技に対する興趣の維持を目的として、特定の内部当籤役に係る図柄組合せの停止表示操作に対して遊技者の技術介入要素(特定の内部当籤役が当籤していても、停止操作のタイミングが適切でなければ、対応する図柄組合せが有効ライン上に表示されない事態(いわゆる「取りこぼし」の発生))を必要とする遊技機が求められている。
しかしながら、これらの相反する2つの目的を達成させようとすると、各リールの周面に配置する各種図柄の構成(図柄種別やその配置順序等)に対して制約が発生するおそれがある。この場合、遊技機の設計や開発の自由度が失われてしまう可能性がある。
また、本実施形態において、例えば、略称「F_赤7BB」の役のみが内部当籤した場合(名称「C_赤7」及び「C_V2」の2つの表示役(ボーナス役)のみが入賞可能である場合)、左表示窓4L内に図柄「赤7」が停止表示されたにも関わらず、名称「C_赤7」の図柄組合せを有効ライン上に停止表示できなかったとき(名称「C_赤7」の表示役(BB役)を取りこぼしたとき)には、図柄配列の構成上、図柄「チェリー2」が左表示窓4L内に表示される可能性がある。なお、略称「F_赤7BB」の役のみが内部当籤した場合、名称「C_赤7」及び「C_V2」以外の表示役は入賞しないので、名称「C_赤7」の表示役(BB役)を取りこぼした際に、メダルの払い出しに係る小役の構成図柄である図柄「チェリー2」が左表示窓4L内に表示されても、メダルの払い出しは行われない(図柄「チェリー2」に関連する小役は入賞しない)。
それゆえ、図柄「赤7」に関連するボーナス役を取りこぼした際に図柄「チェリー2」が左表示窓4L内に表示されていると、遊技者にとって、取りこぼした役が図柄「チェリー2」に関連する小役であるのか、図柄「赤7」に関連するボーナス役であるのかが不明瞭になる。
しかしながら、本実施形態では、略称「F_赤7BB」の役のみが内部当籤した場合(名称「C_赤7」及び「C_V2」の2つの表示役(ボーナス役)のみが入賞可能である場合)には、左表示窓4L内に、メダルの払い出しに係る小役の構成図柄である図柄「チェリー2」を表示することなく、ボーナス図柄(図柄「赤7」又は図柄「V2」)を停止表示するように、左リール3Lの停止制御を行う。
それゆえ、本実施形態のパチスロ1では、リールの停止制御により、取りこぼし態様(取りこぼした役が図柄「チェリー2」に関連する小役でないこと)を明確にすることができるので、上述した問題を解消することができる。その結果、本実施形態では、近年、要望されている技術介入要素を備えた遊技機においても、各リールの周面に配置する各種図柄の構成に対する制約の発生を抑制することができ、遊技機の設計や開発の自由度が失われてしまうことを防止することができる。
なお、本実施形態のパチスロ1では、左リール3Lに、目押しのタイミングを図るための目印となり得る3連V図柄(図柄位置「17」〜「19」の図柄群)が設けられている。すなわち、本実施形態では、遊技者の目押し操作を容易にするための構成が左リール3Lに設けられた上で、さらに、遊技機の設計や開発の自由度が失われてしまうことを防止することができる。
[遊技ロック中の演出機能]
本実施形態のパチスロ1の主制御部は、上述のように、全てのリールの回転が停止して表示役(入賞役)が確定した後(第3停止操作されたストップボタンに対する遊技者の押下操作の解除が検知された後)に、遊技ロックを発生させる機能を有する。さらに、本実施形態のパチスロ1の副制御部は、上述のように、この遊技ロック中に遊技ロック種別に対応するリールバックライト(演出手段)を用いたフラッシュ演出(ロック中演出)を行う機能を有する。
なお、リールバックライトを用いたフラッシュ演出の動作は、副制御回路42により制御される。すなわち、本実施形態では、副制御回路42は、フラッシュ演出を実行する手段(ロック中演出実行手段)も兼ねる。
以下、本実施形態のパチスロ1において、全てのリールの回転が停止して表示役(入賞役)が確定した後に実行される遊技ロック、及び、該遊技ロック中に行われるフラッシュ演出の内容について説明する。
(1)遊技ロックの種別
本実施形態では、図31A〜図31B及び図32A〜32Bの遊技ロック発生抽籤テーブルに示すように、遊技ロックが発生しない種別も含めて15種類の遊技ロックが用意されている。具体的には、名称「なし」(ロックコマンド番号「0」)、「ナイアガラ」(ロックコマンド番号「1」)、「五月雨」(ロックコマンド番号「2」)、「ローリング」(ロックコマンド番号「3」)、「横一文字」(ロックコマンド番号「4」)、「昇り龍」(ロックコマンド番号「5」)、「W」(ロックコマンド番号「6」)、「闇W」(ロックコマンド番号「7」)、「V字」(ロックコマンド番号「8」)、「落雷SP」(ロックコマンド番号「9」)、「プレミア」(ロックコマンド番号「10」)、「特殊1_W」(ロックコマンド番号「11」)、「特殊2_闇W」(ロックコマンド番号「12」)、「特殊3_V字」(ロックコマンド番号「13」)及び「特殊_落雷」(ロックコマンド番号「14」)と称される遊技ロックが用意されている。なお、これらの名称は、フラッシュ演出の種別を示す名称にも対応する。
本実施形態では、遊技ロック種別(ロックコマンド番号)に応じて、ロック時間(遊技ロックの実行期間)が異なる。ここで、図49に、遊技ロック種別(ロックコマンド番号)と、ロック時間と、遊技ロックの発生契機との対応関係をまとめた図を示す。図49に示すように、本実施形態で用意されている遊技ロックの始動契機は、第3停止OFF時(第3停止操作されたストップボタンに対する遊技者の押下操作の解除が検知された時)のみとなる。
本実施形態では、ロックコマンド番号は、基本的には、遊技の開始操作時に行われる遊技ロック抽籤により決定される。そして、開始操作時にロックコマンド番号「0」〜「10」のいずれかが決定された場合には、該ロックコマンド番号の決定時(開始操作時)に、各ロックコマンド番号(遊技ロック種別)に対応するロック時間も決定される。
しかしながら、開始操作時にロックコマンド番号「11」〜「14」のいずれかが決定された場合には、その時点では、最終的に実行される遊技ロックの種別(ロックコマンド番号)及びロック時間は確定しない。この場合には、表示役が確定した時(第3停止OFF時)に、該表示役の種別に応じて、最終的に実行される遊技ロックの種別(ロックコマンド番号)及びロック時間が決定される。すなわち、開始操作時にロックコマンド番号「11」〜「14」のいずれかが決定された場合には、表示役の確定時に、遊技ロックの内容、及び、遊技ロック中に実行されるフラッシュ演出の演出パターンが決定される。
図50に、開始操作時にロックコマンド番号「11」〜「14」のいずれかが決定された場合における、表示役の種別と、該表示役の種別に応じて決定される遊技ロックの種別との対応関係を示す。
本実施形態において、例えば、遊技開始時の遊技ロック抽籤により、遊技ロック種別としてロックコマンド番号「12」の「特殊2_闇W」が決定され、該決定ゲームにおける表示役が名称「C_スイカ」の表示役、又は、名称「C_スイカ」、「C_ベルチェリ」、「C_特殊チェリ」、「C_通常チェリ」及び「C_ANYチェリ」の表示役以外の表示役(「ハズレ」も含む)である場合には、表示役の確定時(第3停止OFF時)に、ロックコマンド番号「12」(「特殊2_闇W」)の遊技ロックとして、ロックコマンド番号「7」(「闇W」)の遊技ロック(パターンAの遊技ロック)が決定される。一方、遊技開始時の遊技ロック抽籤により、遊技ロックの種別としてロックコマンド番号「12」の「特殊2_闇W」が決定され、該決定ゲームにおける表示役が名称「C_ベルチェリ」、「C_特殊チェリ」、「C_通常チェリ」及び「C_ANYチェリ」の表示役のいずれかである場合には、表示役の確定時に、ロックコマンド番号「12」(「特殊2_闇W」)の遊技ロックとして、ロックコマンド番号「4」(「横一文字」)の遊技ロック(パターンBの遊技ロック)が決定される。
また、本実施形態では、表示窓部4内において複数の有効ラインが設けられているので、上述したパターンAの遊技ロックに対応する表示役及びパターンBの遊技ロックに対応する表示役が表示窓部4内に重複して停止表示される場合がある。この場合には、パターンAの遊技ロックがパターンBの遊技ロックより優先して決定される。なお、遊技ロック種別(ロックコマンド番号)とロック時間との対応関係を規定したテーブル(不図示)は、メインROM52に記憶される。
(3)遊技ロック種別の切り替え動作例
次に、遊技開始時にロックコマンド番号「11」〜「14」のいずれかが決定された場合において、表示役の種別に応じて遊技ロック種別を上述したパターンA及びパターンB間で切り替える際の動作例を説明する。ここでは、遊技開始時にロックコマンド番号「11」〜「14」のいずれかが決定され、かつ、略称「F_スイカ」に係る内部当籤役(規定の内部当籤役)が当籤した場合の動作例を説明する。
なお、本実施形態において、略称「F_スイカ」に係る内部当籤役(ロック役)が当籤した場合、図15〜図18の表示役決定テーブルに示すように、スイカ図柄に関連する表示役(名称「C_スイカ1」〜「C_スイカ4」の各種表示役)、及び、チェリー図柄に関連する表示役(名称「C_ベルチェリ」、「C_特殊チェリ1」、「C_特殊チェリ2」、「C_通常チェリC1」〜「C_通常チェリE5」、及び「C_ANYチェリB1」〜「C_ANYチェリB5」の各種表示役)の両方が入賞可能となる。
また、本実施形態では、図7の図柄配置テーブルに示すように、左リール3L(所定の表示列)の図柄位置「1」〜「3」には、それぞれ、図柄「チェリー2」、「赤7」及び「スイカ1」が配置されている。それゆえ、左表示窓4Lの中段領域に図柄位置「2」の図柄「赤7」を停止表示した際には、左表示窓4Lの上段領域及び下段領域には、それぞれ、図柄「スイカ1」(第1の図柄)及び「チェリー2」(第2の図柄)が停止表示される。すなわち、本実施形態のパチスロ1における左リール3Lでは、図柄「スイカ1」(スイカ図柄)及び「チェリー2」(チェリー図柄)の両方が左表示窓4L内の有効ライン上に同時に表示できるように各種図柄が配置されている。
それゆえ、遊技開始時の遊技ロック抽籤により、ロックコマンド番号「11」〜「14」のいずれかが決定され、かつ、略称「F_スイカ」に係る内部当籤役が当籤した場合において、左リール3Lに対して第1停止操作が行われ、左表示窓4Lの上段領域及び下段領域に、それぞれ、図柄「スイカ1」及び「チェリー2」が停止表示されたときには、表示役として、スイカ図柄に関連する表示役及びチェリー図柄に関連する表示役の両方が入賞可能(有効ライン上に停止表示可能)な状態となる。なお、本実施形態では、スイカ図柄に関連する表示役の図柄組合せが、チェリー図柄に関連する表示役の図柄組み合わせより優先して有効ライン上に停止表示される。
その後、第2停止操作及び第3停止操作が行われ、有効ライン上にスイカ図柄に関連する表示役の図柄組合せ(第1の図柄組合せ)が停止表示された場合(入賞した場合)には、スイカ図柄に関連する表示役に対応する遊技ロック(パターンAの遊技ロック:第1のロックの種別)が決定され、該決定された遊技ロックに対応するロックコマンド番号(遊技ロック種別)及びロック時間の情報が主制御部から副制御部に送信される。
一方、第2停止操作及び第3停止操作が行われ、有効ライン上にスイカ図柄に関連する表示役の図柄組合せを停止表示できずに、チェリー図柄に関連する表示役の図柄組合せ(第2の図柄組合せ)が停止表示された場合(入賞した場合)には、チェリー図柄に関連する表示役に対応する遊技ロック(パターンBの遊技ロック:第2のロックの種別)が決定され、該決定された遊技ロックに対応するロックコマンド番号(遊技ロック種別)及びロック時間の情報が主制御部から副制御部に送信される。
また、第2停止操作及び第3停止操作が行われ、スイカ図柄に関連する表示役及びチェリー図柄に関連する表示役の両方が入賞した場合には、スイカ図柄に関連する表示役に対応する遊技ロック(パターンAの遊技ロック)が優先して決定され、該決定された遊技ロックに対応するロックコマンド番号(遊技ロック種別)及びロック時間の情報が主制御部から副制御部に送信される。
上述のように、遊技開始時の遊技ロック抽籤により、ロックコマンド番号「11」〜「14」のいずれかが決定され、略称「F_スイカ」に係る内部当籤役が当籤し、かつ、左リール3Lに対する第1停止操作により左表示窓4Lの上段領域及び下段領域に、それぞれ、図柄「スイカ1」(図柄位置「3」)及び「チェリー2」(図柄位置「1」)が停止表示された場合には、第1停止操作の時点では、上述したパターンAの遊技ロックが決定されるのか、パターンBの遊技ロックが決定されるのかが分からない状態となる。それゆえ、この場合には、遊技ロック及び遊技ロック中の演出に対する興趣を向上させることができる。
(4)遊技ロックの動作フロー
次に、本実施形態における遊技ロック機能の動作概要を、図51を参照しながら説明する。なお、図51は、本実施形態における遊技ロック機能の動作フローを示す図である。
本実施形態では、まず、遊技者の遊技開始操作(スタートレバー16への操作)が検出されると、主制御部は、遊技ロック用の抽籤値を取得する。そして、主制御部は、図31A〜図31B及び図32A〜32Bに示す遊技ロック発生抽籤テーブルのいずれかを参照し、遊技ロック用の抽籤値に基づいて、遊技ロック種別(ロックコマンド番号)を決定する。そして、主制御部は、決定された遊技ロック種別(ロックコマンド番号)及びロック時間に関する情報を副制御部に送信する。
次いで、主制御部は、リールの回転(始動)を開始させ、その後、リールの停止制御を行う。なお、本実施形態では、リールの回転(始動)開始からリールの停止までの制御が行われている期間、副制御部は、遊技開始時に決定されたロックコマンド番号に基づいて、上述した予告音演出、リール消灯演出、サイドLED点灯演出等の各種演出を行う。
次いで、全てのリールが停止して表示役(入賞役)が確定した際に、主制御部は、表示役の種別に基づいて最終的に決定された遊技ロック種別(ロックコマンド番号)及びロック時間に関する情報を副制御部に送信する。次いで、主制御部は、遊技ロック種別(ロックコマンド番号)に対応した遊技ロックを開始する。なお、ロック時間は、遊技ロック種別(ロックコマンド番号)に応じて変化する(図49参照)。また、この際、主制御部は、遊技ロックの開始時にロックコマンドを副制御部に送信する。
表示役(入賞役)の確定時に最終的に決定された遊技ロック種別(ロックコマンド番号)及びロック時間に関する情報を受信した副制御部は、遊技ロック種別に対応した演出データをセットし、ロックコマンドの受信を契機として、セットされた演出を遊技ロック中(ロック時間中)に実行する。具体的には、副制御部は、遊技ロック中に、遊技ロック種別に対応したフラッシュ演出を行う。
そして、ロック時間経過後、主制御部は、メダルの払い出し処理を行う。本実施形態では、このようにして、主制御部による遊技ロックの動作制御、及び、副制御部による遊技ロック中の演出動作制御が行われる。
なお、本実施形態では、遊技ロック種別(ロックコマンド番号)及びロック時間に関する情報をスタートコマンド及び表示コマンドに含ませて副制御部に送信する。そして、副制御部は、スタートコマンドに含まれたロックコマンド番号に関する情報に基づいて、予告音演出、リール消灯演出、サイドLED点灯演出等の演出内容を決定する。また、副制御部は、表示コマンドに含まれた遊技ロック種別(ロックコマンド番号)及びロック時間に関する情報に基づいて、該情報に対応するフラッシュ演出の演出データをセットする。なお、遊技開始時にロックコマンド番号「0」〜「10」のいずれかが決定された際には、スタートコマンドに含まれた遊技ロック種別(ロックコマンド番号)及びロック時間に関する情報に基づいて、該情報に対応するフラッシュ演出の演出データをセットしてもよい。
また、本実施形態では、遊技ロック種別(ロックコマンド番号)に関する情報がスタートコマンドに付加されて(含ませて)、副制御部に送信される。すなわち、遊技ロックの実行前に遊技ロックに関する情報が副制御部に送信される。それゆえ、本実施形態では、副制御部において、遊技の開始操作時に受信した遊技ロックに関する情報に基づいて、例えば第3停止OFF後に遊技ロックが発生することや遊技ロックの種別など情報を報知するような構成を設けることができる。
このような構成を設けた場合、本実施形態では、遊技ロックの実行前に、遊技ロックの発生、種別等の示唆や告知を行うことができる。なお、このような構成において、遊技開始時の遊技ロック抽籤により、ロックコマンド番号「11」〜「14」のいずれかが決定された場合(表示役の種別に応じて遊技ロックの内容が変化する場合)には、表示役(停止表示される図柄組合せ)の種別に応じて発生し得る遊技ロックの全ての種別に対応可能となるような示唆や告知などを行うようにする。
さらに、本実施形態では、表示役(入賞役)の確定時に最終的に決定された遊技ロック種別(ロックコマンド番号)及びロック時間に関する情報を表示コマンドに含ませて副制御部に送信する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ロックコマンドに最終的に決定された遊技ロック種別(ロックコマンド番号)及びロック時間に関する情報を含ませて(付加して)副制御部に送信してもよい。この場合には、副制御部は、ロックコマンドの受信を契機として、遊技ロック種別に対応した演出データのセット処理及びロック中演出(フラッシュ演出)の実行開始処理をこの順で行う。
(4)遊技ロック機能及び遊技ロック中の演出機能により得られる効果
本実施形態では、上述のようにして遊技ロック及びフラッシュ演出が行われるが、このような機能を設けることにより、次のような効果が得られる。
従来の一般的な遊技機では、遊技ロック及びその実行期間は、主制御部で管理され、遊技ロックに関する情報に基づくロック用演出の内容(種別)の決定(例えば内部当籤役等に基づいて決定)及び該演出の実行は、副制御部で管理される。また、主制御部及び副制御部間における情報(遊技ロックに関する情報)の通信は、主制御部から副制御部への単方向通信であるので、副制御部において決定した事項を主制御部に反映させることはできない。
それゆえ、副制御部において遊技ロックに関する情報に基づくロック用演出の内容の決定及び該演出の実行を行う遊技機では、遊技ロック中にロック用演出が実行されなかったり、遊技ロックに対応する種別のロック用演出が実行されなかったり、遊技ロックが実行されていない期間にロック用演出が実行されたりする可能性がある。すなわち、このような遊技機では、遊技ロックに係る主制御部の制御とロック用演出に係る副制御部の制御との間に齟齬が生じる可能性がある。
しかしながら、本実施形態では、副制御部は、主制御部で決定されたロック用演出(フラッシュ演出)の種別を示すロックコマンド番号及びロック時間に関する情報を受信し、該情報に対応するロック用演出データをセットして演出を実行するだけである。すなわち、本実施形態では、副制御部は、自身で例えば内部当籤役等に基づいて、ロック用演出の実行の有無やロック用演出の内容(種別)などの決定処理を行わない。それゆえ、本実施形態のパチスロ1では、遊技ロックに係る主制御部の制御とロック用演出に係る副制御部の制御との間に齟齬が生じることを抑制することができる。
また、本実施形態では、上述のように、ロックコマンド番号「11」〜「14」のいずれかが決定され、かつ、略称「F_スイカ」に係る内部当籤役が当籤した場合には、有効ライン上に停止表示された表示役(図柄組合せ)の種別に応じて、遊技ロック中に行うロック用演出(フラッシュ演出)の内容を決定することができる。それゆえ、本実施形態では、有効ライン上に停止表示された図柄組合せに対応しないロック用演出が遊技ロック中に実行されないようにすることができる。
さらに、本実施形態では、上述のように、ロックコマンド番号「11」〜「14」のいずれかが決定され、かつ、略称「F_スイカ」に係る内部当籤役が当籤した場合には、有効ライン上に停止表示された表示役(スイカ図柄に関連する表示役又はチェリー図柄に関連する表示役)の種別に応じて、ロック中演出(フラッシュ演出)のロック時間が変化する。また、この際、有効ライン上に停止表示された表示役(スイカ図柄に関連する表示役又はチェリー図柄に関連する表示役)の種別に応じて、メダルの払出枚数も異なる。すなわち、本実施形態では、内部当籤役が同じであっても、メダルの払出枚数の大小に応じてロック中演出(フラッシュ演出)の演出時間が変化する。それゆえ、本実施形態では、演出の多様化を図ることができる。
[BB遊技中の各種サウンド演出]
本実施形態のパチスロ1は、遊技の状況に応じて、BB遊技中のBGM(特別遊技中演出)を変化させる各種機能を備える。図52に、BB遊技中のBGMを変化させることが決定される各種契機(以下、「BGM変化決定契機」という)と、変化後のBGMの内容との対応関係を示す。
なお、本実施形態では、BB遊技状態以外の遊技状態(非BB遊技中)においても、何らかのBGMが再生される構成にしてもよいし、BGMを再生しない構成にしてもよい。前者の場合には、非BB遊技中のBGMとしてBB遊技中のBGMとは異なるBGMを使用することが好ましい。また、非BB遊技中であっても、例えば、BBが持越状態であるなどの特定の条件下では、BB遊技中のBGMを再生する構成にしてもよい。
本実施形態において、BGM変化決定契機の種類としては、図52に示すように、「下記以外(赤7BB)」、「下記以外(VBB)」、「ボーナス1G連(赤7BB)」、「ボーナス1G連(VBB)」、「SPモード(赤7BB)」、「SPモード(VBB)」、「3連チャン(共通)」、「2連チャン(共通)」、「切り替えBGM選択時(赤7BB)」、「切り替えBGM選択時(VBB)」、「BB中BGM変化」及び「特定演出発生後」の12種類が設けられている。以下、各契機後に再生されるBB遊技期間中のBGMの変化態様を説明する。
(1)BGM変化決定契機が「下記以外(赤7BB)」である場合
「下記以外(赤7BB)」は、「ボーナス1G連(赤7BB)」〜「特定演出発生後」以外の契機で、略称「F_赤7BB」の役(BB役)が内部当籤したときに対応する。この場合には、該契機で当籤した略称「F_赤7BB」の内部当籤役が入賞したゲームにおいてメダルの払い出し処理が終了したときにBGMが変化する。なお、図52には、説明を簡略化するため、BB入賞時のゲームを0ゲーム目としてBB遊技期間に含ませて記載する。
その後、BGMが変化したBB入賞ゲーム(図52中の0ゲーム目)の次ゲーム以降で実行されるBB遊技の期間では、図52に示すように、BB遊技の開始から3回、6ゲーム(所定の単位遊技数)毎にBGMが変化する。具体的には、BGM変化決定契機が「下記以外(赤7BB)」である場合、BB入賞ゲーム(0ゲーム目)の次ゲーム(BB遊技の開始ゲーム:1ゲーム目)から6ゲーム目までの区間には、「BB−1A」と称するBGMが再生され、7ゲーム目〜12ゲーム目までの区間には、「BB−1C」と称するBGMが再生され、13ゲーム目〜18ゲーム目までの区間には、「BB−1A」と称するBGMが再生され、そして、19ゲーム目以降、当該BB遊技の期間が終了するまでの区間には、「BB−1C」と称するBGMが再生される。
すなわち、BGM変化決定契機が「下記以外(赤7BB)」である場合には、BB遊技期間において、「BB−1A」と称するBGMと「BB−1C」と称するBGMとが、BB遊技の開始から6ゲーム毎に3回、交互に切り替えて再生される。なお、該契機において、BB入賞ゲーム(図52中の0ゲーム目)のBGM変化後から次ゲーム(BB遊技の開始ゲーム)開始までの期間には、「BB−1A」と称するBGMが再生される。
(2)BGM変化の発生条件が「下記以外(VBB)」である場合
「下記以外(VBB)」は、「ボーナス1G連(赤7BB)」〜「特定演出発生後」以外の契機で、略称「F_VBB」の役(BB役)が内部当籤したときに対応する。この場合には、該契機で当籤した略称「F_VBB」の内部当籤役が入賞したゲームにおいてメダルの払い出し処理が終了したときにBGMが変化する。
その後、BGMが変化したBB入賞ゲーム(図52中の0ゲーム目)の次ゲーム以降で実行されるBB遊技の期間では、図52に示すように、BB遊技の開始から3回、6ゲーム毎にBGMが変化する。具体的には、BGM変化決定契機が「下記以外(VBB)」である場合、BB入賞ゲーム(0ゲーム目)の次ゲーム(BB遊技の開始ゲーム:1ゲーム目)から6ゲーム目までの区間には、「BB−1B」と称するBGMが再生され、7ゲーム目〜12ゲーム目までの区間には、「BB−1C」と称するBGMが再生され、13ゲーム目〜18ゲーム目までの区間には、「BB−1B」と称するBGMが再生され、そして、19ゲーム目以降、当該BB遊技の期間が終了するまでの区間には、「BB−1C」と称するBGMが再生される。
すなわち、BGM変化決定契機が「下記以外(VBB)」である場合には、BB遊技期間において、「BB−1B」と称するBGMと「BB−1C」と称するBGMとが、BB遊技の開始から6ゲーム毎に3回、交互に切り替えて再生される。なお、該契機において、BB入賞ゲーム(図52中の0ゲーム目)のBGM変化後から次ゲーム(BB遊技の開始ゲーム)開始までの期間には、「BB−1B」と称するBGMが再生される。
(3)BGM変化決定契機が「ボーナス1G連(赤7BB)」である場合
「ボーナス1G連(赤7BB)」は、BB遊技又はMB遊技の終了後の次ゲームで略称「F_赤7BB」の役(BB役)が当籤したときに対応する。この場合には、該契機で当籤した略称「F_赤7BB」の内部当籤役が入賞したゲームにおいてメダルの払い出し処理が終了したときにBGMが変化する。
その後、BGMが変化したBB入賞ゲーム(図52中の0ゲーム目)の次ゲーム以降で実行されるBB遊技の期間では、図52に示すように、BB遊技の開始から3回、6ゲーム毎にBGMが変化する。具体的には、BGM変化決定契機が「ボーナス1G連(赤7BB)」である場合、BB入賞ゲーム(0ゲーム目)の次ゲーム(BB遊技の開始ゲーム:1ゲーム目)から6ゲーム目までの区間には、「BB−2A」と称するBGMが再生され、7ゲーム目〜12ゲーム目までの区間には、「BB−2B」と称するBGMが再生され、13ゲーム目〜18ゲーム目までの区間には、「BB−2C」と称するBGMが再生され、そして、19ゲーム目以降、当該BB遊技の期間が終了するまでの区間には、「BB−2B」と称するBGMが再生される。
すなわち、BGM変化決定契機が「ボーナス1G連(赤7BB)」である場合には、7ゲーム目〜12ゲーム目までのBB遊技区間及び19ゲーム目以降のBB遊技区間に同じBGM(「BB−2B」と称するBGM)が再生される。一方、その他のBB遊技区間には、別のBGMが再生される。なお、該契機において、BB入賞ゲーム(図52中の0ゲーム目)のBGM変化後から次ゲーム(BB遊技の開始ゲーム)開始までの期間には、「BB−2B」と称するBGMが再生される。
(4)BGM変化決定契機が「ボーナス1G連(VBB)」である場合
「ボーナス1G連(VBB)」は、BB遊技又はMB遊技の終了後の次ゲームで略称「F_VBB」の役(BB役)が内部当籤したときに対応する。この場合には、該契機で当籤した略称「F_VBB」の内部当籤役が入賞したゲームにおいてメダルの払い出し処理が終了したときにBGMが変化する。
その後、BGMが変化したBB入賞ゲーム(図52中の0ゲーム目)の次ゲーム以降で実行されるBB遊技の期間では、図52に示すように、BB遊技の開始から3回、6ゲーム毎にBGMが変化する。具体的には、BGM変化決定契機が「ボーナス1G連(VBB)」である場合、BB入賞ゲーム(0ゲーム目)の次ゲーム(BB遊技の開始ゲーム:1ゲーム目)から6ゲーム目までの区間には、「BB−3A」と称するBGMが再生され、7ゲーム目〜12ゲーム目までの区間には、「BB−3B」と称するBGMが再生され、13ゲーム目〜18ゲーム目までの区間には、「BB−3C」と称するBGMが再生され、そして、19ゲーム目以降、当該BB遊技の期間が終了するまでの区間には、「BB−3B」と称するBGMが再生される。
すなわち、BGM変化決定契機が「ボーナス1G連(VBB)」である場合には、7ゲーム目〜12ゲーム目までのBB遊技区間及び19ゲーム目以降のBB遊技区間に同じBGM(「BB−3B」と称するBGM)が再生される。一方、その他のBB遊技区間には、別のBGMが再生される。なお、該契機において、BB入賞ゲーム(図52中の0ゲーム目)のBGM変化後から次ゲーム(BB遊技の開始ゲーム)開始までの期間には、「BB−3A」と称するBGMが再生される。
(5)BGM変化決定契機が「SPモード(赤7BB)」である場合
「SPモード(赤7BB)」は、後述の「3連チャン(共通)」時に当籤したBB遊技が終了した後、又は、後述の「特定演出発生後」時に当籤したBB遊技が終了した後から特定の単位遊技数(例えば99ゲーム等)の遊技が消化されるまでの期間に、略称「F_赤7BB」の役(BB役)が内部当籤したとき(所定の条件の成立時)に対応する。この場合には、該契機で当籤した略称「F_赤7BB」の内部当籤役が入賞したゲームにおいてメダルの払い出し処理が終了したときにBGMが変化する。
その後、BGMが変化したBB入賞ゲーム(図52中の0ゲーム目)の次ゲーム以降で実行されるBB遊技の期間では、図52に示すように、BB遊技の開始から19ゲーム目にBGMが1回変化する。具体的には、BGM変化決定契機が「SPモード(赤7BB)」である場合、BB入賞ゲーム(0ゲーム目)の次ゲーム(BB遊技の開始ゲーム:1ゲーム目)から18ゲーム目までの区間には、「BB−4A」と称するBGMが再生され、19ゲーム目以降、当該BB遊技の期間が終了するまでの区間には、「BB−4B」と称するBGMが再生される。なお、該契機において、BB入賞ゲーム(図52中の0ゲーム目)のBGM変化後から次ゲーム(BB遊技の開始ゲーム)開始までの期間には、「BB−4A」と称するBGMが再生される。
また、BGM変化決定契機が「SPモード(赤7BB)」である場合において、後述の「3連チャン(共通)」時に当籤したBB遊技が終了した後、又は、後述の「特定演出発生後」時に当籤したBB遊技が終了した後から特定の単位遊技数(例えば99ゲーム等)の遊技が消化されるまでの期間に、略称「F_MB」の役(MB役)が当籤したときには、当籤したMB遊技が終了した後、BGM変化決定契機が「SPモード(赤7BB)」である場合の状態が再セットされる。すなわち、後述の「3連チャン(共通)」時に当籤したBB遊技が終了した後、又は、後述の「特定演出発生後」時に当籤したBB遊技が終了した後からの消化ゲーム数が「0」にリセットされる。
(6)BGM変化決定契機が「SPモード(VBB)」である場合
「SPモード(VBB)」は、後述の「3連チャン(共通)」時に当籤したBB遊技が終了した後、又は、後述の「特定演出発生後」時に当籤したBB遊技が終了した後から特定の単位遊技数(例えば99ゲーム等)の遊技が消化されるまでの期間に、略称「F_VBB」の役(BB役)が内部当籤したとき(所定の条件の成立時)に対応する。この場合には、該契機で当籤した略称「F_VBB」の内部当籤役が入賞したゲームにおいてメダルの払い出し処理が終了したときにBGMが変化する。
その後、BGMが変化したBB入賞ゲーム(図52中の0ゲーム目)の次ゲーム以降で実行されるBB遊技の期間では、図52に示すように、BB遊技の開始から3回、6ゲーム毎にBGMが変化する。具体的には、BGM変化決定契機が「SPモード(VBB)」である場合、BB入賞ゲーム(0ゲーム目)の次ゲーム(BB遊技の開始ゲーム:1ゲーム目)から6ゲーム目までの区間には、「BB−4C」と称するBGMが再生され、7ゲーム目〜12ゲーム目までの区間には、「BB−4D」と称するBGMが再生され、13ゲーム目〜18ゲーム目までの区間には、「BB−4C」と称するBGMが再生され、そして、19ゲーム目以降、当該BB遊技の期間が終了するまでの区間には、「BB−4D」と称するBGMが再生される。
すなわち、BGM変化決定契機が「SPモード(VBB)」である場合には、BB遊技期間において、「BB−4C」と称するBGMと「BB−4D」と称するBGMとが、BB遊技の開始から6ゲーム毎に3回、交互に切り替えて再生される。なお、該契機において、BB入賞ゲーム(図52中の0ゲーム目)のBGM変化後から次ゲーム(BB遊技の開始ゲーム)開始までの期間には、「BB−4C」と称するBGMが再生される。
また、BGM変化決定契機が「SPモード(VBB)」である場合において、後述の「3連チャン(共通)」時に当籤したBB遊技が終了した後、又は、後述の「特定演出発生後」時に当籤したBB遊技が終了した後から特定の単位遊技数(例えば99ゲーム等)の遊技が消化されるまでの期間に、略称「F_MB」の役(MB役)が当籤したときには、当籤したMB遊技が終了した後、BGM変化決定契機が「SPモード(VBB)」である場合の状態が再セットされる。すなわち、後述の「3連チャン(共通)」時に当籤したBB遊技が終了した後、又は、後述の「特定演出発生後」時に当籤したBB遊技が終了した後からの消化ゲーム数が「0」にリセットされる。
なお、上述したBGM変化決定契機が「SPモード(赤7BB又はVBB)」である場合において、該契機後に実行されるBB遊技中のBGMの内容を決定する処理は、副制御回路42により実行される。すなわち、本実施形態では、副制御回路42は、後述の「3連チャン(共通)」時に当籤したBB遊技が終了した後、又は、後述の「特定演出発生後」時に当籤したBB遊技が終了した後、上記所定の条件が成立した際に、その後に実行されるBB遊技中のBGMの内容を決定する手段(第3特別遊技中演出決定手段)も兼ねる。
なお、本実施形態では、BGM変化決定契機「SPモード(赤7BB又はVBB)」が、後述の「3連チャン(共通)」時に当籤したBB遊技が終了した後、又は、後述の「特定演出発生後」時に当籤したBB遊技が終了した後から例えば99ゲームの遊技が消化されるまでの期間に、対応するBB役(略称「F_赤7BB」又は略称「F_VBB」の役)が内部当籤したとき(所定の条件の成立時)に対応する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、BGM変化決定契機「SPモード(赤7BB又はVBB)」が、後述の「3連チャン(共通)」時に当籤したBB遊技が終了した後、又は、後述の「特定演出発生後」時に当籤したBB遊技が終了した後から、無限ゲーム数、99ゲーム以外のゾロ目ゲーム数等の遊技が消化されるまでの期間に、対応するBB役が内部当籤したとき(所定の条件の成立時)に対応していてもよい。また、例えば、BGM変化決定契機「SPモード(赤7BB又はVBB)」が、後述の「3連チャン(共通)」時に当籤したBB遊技が終了した後、又は、後述の「特定演出発生後」時に当籤したBB遊技が終了した後から、ゲーム数でカウントされる期間でなく、例えばRTC(Real Time Clock)でカウントされる所定の期間(時間)が経過するまでに、対応するBB役が内部当籤したとき(所定の条件の成立時)に対応していてもよい。
(7)BGM変化決定契機が「3連チャン(共通)」である場合
「3連チャン(共通)」は、後述の「2連チャン(共通)」時に当籤したBB遊技が終了した後から66ゲームの遊技が消化されるまでの期間に、略称「F_赤7BB」又は「F_VBB」の役(BB役)が内部当籤したときに対応する。
なお、本実施形態では、初回のBB遊技終了時から33ゲーム(所定の単位遊技数)以内にBB役(特別な遊技状態に移行可能な特別な内部当籤役)が当籤した場合を「2連荘」と称し、2連荘目のBB遊技終了時から66ゲーム(所定の単位遊技数)以内にBBが当籤した場合を「3連荘」と称する。そして、本実施形態では、BGM変化決定契機として規定するBB遊技の連荘回数(連続移行回数)の上限(予め定められた上限回数)を3回とする。なお、BB役が連荘するか否かを判定する遊技期間のゲーム数(本実施形態では、33ゲーム、66ゲーム)は、この例に限定されず、任意に設定することができる。例えば、連荘するか否かを判定する遊技期間のゲーム数(所定の単位遊技数)を連荘回数に関係なく一定にしてもよい。
また、本実施形態では、このBB遊技の連荘回数のカウント処理は、主制御回路41で実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路41は、BB遊技の連荘回数のカウントする手段(連続移行回数計数手段)も兼ねる。ただし、本発明はこれに限定されず、BB遊技の連荘回数のカウント処理を、副制御回路42が行ってもよい。
なお、BB遊技の連荘回数のカウント処理では、BB役当籤毎に連荘回数を1加算する処理を行ってもよいし、連荘回数の上限(例えば3回)からBB役当籤毎に連荘回数を順次1減算する処理を行ってもよい。
さらに、本実施形態では、BB遊技の連荘回数に基づいて、その後に実行されるBB遊技中のBGMの内容を決定する処理は、副制御回路42により実行される。すなわち、本実施形態では、副制御回路42は、BB遊技の連荘回数に基づいて、その後に実行されるBB遊技中のBGMの内容を決定する手段(第1特別遊技中演出決定手段)も兼ねる。
BGM変化決定契機が「3連チャン(共通)」である場合には、該契機で当籤した略称「F_赤7BB」又は「F_VBB」の内部当籤役が入賞したゲームにおいてメダルの払い出し処理が終了したときにBGMが変化する。
その後、BGMが変化したBB入賞ゲーム(図52中の0ゲーム目)の次ゲーム以降で実行されるBB遊技の期間では、図52に示すように、BB遊技の開始から19ゲーム目にBGMが1回変化する。具体的には、BGM変化決定契機が「3連チャン(共通)」である場合、BB入賞ゲーム(0ゲーム目)の次ゲーム(BB遊技の開始ゲーム:1ゲーム目)から18ゲーム目までの区間には、「BB−5A」と称するBGMが再生され、19ゲーム目以降、当該BB遊技の期間が終了するまでの区間には、「BB−5B」と称するBGMが再生される。なお、該契機において、BB入賞ゲーム(図52中の0ゲーム目)のBGM変化後から次ゲーム(BB遊技の開始ゲーム)開始までの期間には、「BB−5A」と称するBGMが再生される。
また、BGM変化決定契機が「3連チャン(共通)」である場合において、2連荘目のBB遊技終了時から66ゲームの遊技が消化されるまでの期間に、略称「F_MB」の役(MB役)が当籤した場合には、当籤したMB遊技が終了した後、BGM変化決定契機が「3連チャン(共通)」である場合の状態が再セットされる。すなわち、後述の「2連チャン(共通)」時に当籤したBB遊技の終了後からの消化ゲーム数が「0」にリセットされる。
(8)BGM変化決定契機が「2連チャン(共通)」である場合
「2連チャン(共通)」は、初回のBB遊技の終了時から33ゲームの遊技が消化されるまでの期間に、略称「F_赤7BB」又は「F_VBB」の役(BB役)が内部当籤したときに対応する。この場合には、該契機で当籤した略称「F_赤7BB」又は「F_VBB」の内部当籤役が入賞したゲームにおいてメダルの払い出し処理が終了したときにBGMが変化する。
その後、BGMが変化したBB入賞ゲーム(図52中の0ゲーム目)の次ゲーム以降で実行されるBB遊技の期間では、図52に示すように、BB遊技の開始から19ゲーム目にBGMが1回変化する。具体的には、BGM変化の発生条件が「2連チャン(共通)」である場合、BB入賞ゲーム(0ゲーム目)の次ゲーム(BB遊技の開始ゲーム:1ゲーム目)から18ゲーム目までの区間には、「BB−6A」と称するBGMが再生され、19ゲーム目以降、当該BB遊技の期間が終了するまでの区間には、「BB−6B」と称するBGMが再生される。なお、該契機において、BB入賞ゲーム(図52中の0ゲーム目)のBGM変化後から次ゲーム(BB遊技の開始ゲーム)開始までの期間には、「BB−6A」と称するBGMが再生される。
また、BGM変化決定契機が「2連チャン(共通)」である場合において、初回のBB遊技終了時から33ゲームの遊技が消化されるまでの期間に、略称「F_MB」の役(MB役)が当籤した場合には、当籤したMB遊技が終了した後、BGM変化決定契機が「2連チャン(共通)」である場合の状態が再セットされる。すなわち、初回のBB遊技終了後からの消化ゲーム数が「0」にリセットされる。
(9)BGM変化決定契機が「切り替えBGM選択時(赤7BB)」である場合
「切り替えBGM選択時(赤7BB)」は、次の3つの条件(A)〜(C)のいずれかが成立した場合に対応する。
(A)BB遊技間の消化ゲーム数が所定の天井ゲーム数(例えば500ゲーム等)に達して、略称「F_赤7BB」の役(BB役)が内部当籤した場合
(B)MB遊技が5回以上連続して実行された後に略称「F_赤7BB」の役(BB役)が内部当籤した場合
(C)一般遊技中に略称「F_赤7BB+F_特殊B」の役が内部当籤したことを契機にして実行される一般中BGM変化抽籤に当籤した場合(図48A及び48B参照)
そして、BGM変化決定契機が「切り替えBGM選択時(赤7BB)」である場合には、まず、上記条件(A)〜(C)のいずれかの成立により当籤した略称「F_赤7BB」の内部当籤役が入賞した際に、BB遊技のBGMを変化させるか否かを遊技者が選択可能となる状態(BGM選択可能状態)が生成される。なお、この際、SE(Sound Effects)が発生し、BGM選択可能状態が生成されたことが報知される。次いで、遊技者がMAXベットボタン14を押下し、BGMを変化させることが決定(選択)されると、BGMが変化する。
その後、BGMが変化したゲーム(図52中の0ゲーム目)の次ゲーム以降で実行されるBB遊技の期間では、図52に示すように、BB遊技の開始から3回、6ゲーム毎にBGMが変化する。具体的には、BGM変化決定契機が「切り替えBGM選択時(赤7BB)」である場合、BB入賞ゲーム(0ゲーム目)の次ゲーム(BB遊技の開始ゲーム:1ゲーム目)から6ゲーム目までの区間には、「BB−7A」と称するBGMが再生され、7ゲーム目〜12ゲーム目までの区間には、「BB−7C」と称するBGMが再生され、13ゲーム目〜18ゲーム目までの区間には、「BB−7A」と称するBGMが再生され、そして、19ゲーム目以降、当該BB遊技の期間が終了するまでの区間には、「BB−7C」と称するBGMが再生される。
すなわち、BGM変化決定契機が「切り替えBGM選択時(赤7BB)」である場合には、BB遊技期間において、「BB−7A」と称するBGMと「BB−7C」と称するBGMとが、BB遊技の開始から6ゲーム毎に3回、交互に切り替えて再生される。なお、該契機において、BGMが変化したゲーム(図52中の0ゲーム目)のメダルの払い出し処理終了後から次ゲーム(BB遊技の開始ゲーム)開始までの期間には、「BB−7A」と称するBGMが再生される。
また、本実施形態では、上記条件(B)が成立して、BB遊技のBGMが変化した場合、一回のBB遊技期間が終了すると変化後のBGMがクリアされ、元のBGMに戻る。
(10)BGM変化決定契機が「切り替えBGM選択時(VBB)」である場合
「切り替えBGM選択時(VBB)」は、次の3つの条件(D)〜(F)のいずれかが成立した場合に対応する。
(D)BB遊技間の消化ゲーム数が所定の天井ゲーム数(例えば500ゲーム等)に達して、略称「F_VBB」の役(BB役)が内部当籤した場合
(E)MB遊技が5回以上連続して実行された後に略称「F_VBB」の役(BB役)が内部当籤した場合
(F)一般遊技中に略称「F_VBB」の役が内部当籤したことを契機にして実行される一般中BGM変化抽籤に当籤した場合(図48A及び48B参照)
そして、BGM変化決定契機が「切り替えBGM選択時(VBB)」である場合には、まず、上記条件(D)〜(F)のいずれかの成立により当籤した略称「F_VBB」の内部当籤役が入賞した際に、BB遊技のBGMを変化させるか否かを遊技者が選択可能となる状態(BGM選択可能状態)が生成される。なお、この際、SEが発生し、BGM選択可能状態が生成されたことが報知される。次いで、遊技者がMAXベットボタン14を押下し、BGMを変化させることが決定(選択)されると、BGMが変化する。
その後、BGMが変化したゲーム(図52中の0ゲーム目)の次ゲーム以降で実行されるBB遊技の期間では、図52に示すように、BB遊技の開始から3回、6ゲーム毎にBGMが変化する。具体的には、BGM変化決定契機が「切り替えBGM選択時(VBB)」である場合、BB入賞ゲーム(0ゲーム目)の次ゲーム(BB遊技の開始ゲーム:1ゲーム目)から6ゲーム目までの区間には、「BB−7B」と称するBGMが再生され、7ゲーム目〜12ゲーム目までの区間には、「BB−7C」と称するBGMが再生され、13ゲーム目〜18ゲーム目までの区間には、「BB−7B」と称するBGMが再生され、そして、19ゲーム目以降、当該BB遊技の期間が終了するまでの区間には、「BB−7C」と称するBGMが再生される。
すなわち、BGM変化決定契機が「切り替えBGM選択時(VBB)」である場合には、BB遊技期間において、「BB−7B」と称するBGMと「BB−7C」と称するBGMとが、BB遊技の開始から6ゲーム毎に3回、交互に切り替えて再生される。なお、該契機において、BGMが変化したゲーム(図52中の0ゲーム目)のメダルの払い出し処理終了後から次ゲーム(BB遊技の開始ゲーム)開始までの期間には、「BB−7B」と称するBGMが再生される。
また、本実施形態では、上記条件(E)が成立して、BB遊技のBGMが変化した場合、一回のBB遊技期間が終了すると変化後のBGMがクリアされ、元のBGMに戻る。
(11)BGM変化決定契機が「BB中BGM変化」である場合
「BB中BGM変化」は、BB遊技開始から18ゲーム目のゲーム開始(3回目のBGM変化可能なタイミング)まで、すなわち、BB遊技開始から17ゲーム(特定の単位遊遊技数)消化されるまでに後述の「14枚役」が3回入賞し、かつ、18ゲーム目のゲームにおいて副制御部で行われる後述のBB中BGM変化抽籤に当籤したときに対応する。この場合には、BB中BGM変化抽籤に当籤した18ゲーム目のゲームにおいてメダルの払い出し処理が終了したときにBGMが変化する。
その後、BGMの変化が決定されたゲーム(図52中の18ゲーム目のゲーム)のメダルの払い出し処理終了後から当該BB遊技の期間が終了するまでの区間には、「BB−8A」と称するBGM(後述の「イナズマRUSH用BGM」)が再生される。なお、BB遊技開始から18ゲーム目のゲーム開始までに後述の「14枚役」が3回入賞しなかった場合や、18ゲーム目のゲームにおいて後述のBB中BGM変化抽籤に当籤しなかった場合には、その時点で再生されているBGM(規定のBGM)が当該BB遊技の期間が終了するまで継続して再生される。
なお、本実施形態では、上述したBGM変化決定契機が「BB中BGM変化」である場合のBGM変化演出は、副制御回路42により実行される。すなわち、本実施形態では、副制御回路42は、BB遊技期間中の遊技状況(消化ゲーム数、18ゲーム目のBB中BGM変化抽籤の抽籤結果等)に応じてBB遊技中の演出内容を変更する手段(特別遊技中演出変更手段)も兼ねる。
(12)BGM変化決定契機が「特定演出発生後」である場合
「特定演出発生後」は、遊技ロック抽籤において、ロックコマンド番号「10」(遊技ロック種別「プレミア」:特殊な演出、特殊なロックの種別)が当籤したときに対応する。
この場合には、まず、ロックコマンド番号「10」(遊技ロック種別「プレミア」)の遊技ロックが、該当籤ゲームの第3停止OFF時に実行される。なお、該契機で当籤したBB役(略称「F_赤7BB」又は「F_VBB」のBB役)が入賞しなければ、該BB役が持ち越される。また、この際、有効ライン上には後述のリーチ目が有効ライン上に表示され、BBが内部当籤したことが報知される。
次いで、持ち越されたBB役が入賞し、該入賞ゲームにおいてメダルの払い出し処理が終了したときに、BGMが「BB−9A」と称するBGMに変化する。
その後、次ゲーム以降で実行されるBB遊技が終了するまでの期間、図52に示すように、「BB−9A」と称するBGMが再生される。そして、当該BB遊技期間が終了すると変化後のBGM「BB−9A」がクリアされ、元のBGMに戻る。
なお、本実施形態では、BGM変化決定契機が「特定演出発生後」である場合に、該契機後に実行されるBB遊技中のBGMの内容を決定する処理は、副制御回路42により実行される。すなわち、本実施形態では、副制御回路42は、BGM変化決定契機が「特定演出発生後」である場合に、該契機後に実行されるBB遊技中のBGMの内容を決定する手段(第2特別遊技中演出決定手段)も兼ねる。
上述のように、本実施形態のパチスロ1が備えるBB遊技中のサウンド演出機能では、BGM変化決定契機が「3連チャン(共通)」である場合におけるBB遊技のBGM変化演出が終了した後に実行され得るBGM変化演出の態様は、BGM変化決定契機が「SPモード(赤7BB)」又は「SPモード(VBB)」である場合のBGM変化演出となる。また、本実施形態では、BGM変化決定契機が「特定演出発生後」である場合におけるBB遊技のBGM変化演出が終了した後に実行され得るBGM変化演出の態様もまた、BGM変化決定契機が「SPモード(赤7BB)」又は「SPモード(VBB)」である場合のBGM変化演出となる。
すなわち、本実施形態では、3連荘目のBB遊技終了後に発生し得るBGM変化演出は、特殊な遊技ロック(遊技ロック種別「プレミア」)の発生後に実行されるBB遊技の終了後にも発生し得る。
それゆえ、本実施形態では、ボーナス(BB)の連荘回数が最大となった場合(本実施形態では3連荘)に実行され得る稀少(特殊)な演出が、ボーナス(BB)の連荘回数以外の条件が成立した際(本実施形態では当籤確率の低い特殊な遊技ロックを伴うボーナス役が当籤した場合)にも実行される可能性がある。この場合、ボーナス(BB)が連荘していない場合であっても、稀少な演出の発生を遊技者に期待させることができるので、遊技者は遊技意欲を損なわずに遊技を行うことができる。
また、本実施形態のように、ボーナス(BB)による恩恵(例えば払出枚数)が、特殊な遊技ロックを伴うボーナス役の入賞時とそれ以外のボーナス役の入賞時との間で差異がないように設計されている場合には、特殊な遊技ロックを伴うボーナスの終了後に発生し得る演出の内容を変えることによって、特殊な遊技ロックを伴うボーナスの価値をより高めることができ、遊技者の興趣も向上させることができる。
[各種操作に対応するサウンド演出機能]
本実施形態のパチスロ1は、遊技者による所定操作や遊技の所定動作などが行われた際に、該操作又は動作に対応するサウンド(以下、「遊技音」という)を発生させる演出機能を備える。図53A〜53Cに、各遊技状態における各種操作及び遊技動作と各種遊技音との対応関係をまとめた図を示す。
なお、本実施形態では、遊技者による所定操作や遊技の所定動作などが行われた際に所定の遊技音を発生させる演出の動作は、副制御回路42により制御される。すなわち、本実施形態では、副制御回路42は、遊技者の所定操作に対応する遊技音を発生させる演出を行う手段(遊技音演出実行手段)も兼ねる。
本実施形態では、図53A〜53Cに示すように、通常遊技、BB遊技及びMB遊技のそれぞれにおいて、スピーカ20L,20Rにより発生させる各種遊技音(BET音、レバー音、停止音、再遊技音、ウェイト音、払出音)が、遊技者の操作毎及び遊技動作毎に適宜設定されている。
なお、図53A〜53Cにおいて、名称の異なる遊技音は全て、遊技者が認識できる程度に互いに異なる遊技音である。それゆえ、操作種別が同じ遊技音であっても、名称が異なれば、遊技音も異なる。例えば名称「レバー音」の遊技音、名称「フリーズF用レバー音」の遊技音及び名称「2連チャン用レバー音」の遊技音は、同じ操作種別の遊技音に属するが、再生される遊技音は、互いに異なる。
BET音は、遊技者によりBET操作(ベットボタンの押下操作)が行われたときに発生する遊技音であり、レバー音は、遊技者により遊技の開始操作(スタートレバー16に対する操作)が行われたときに発生する遊技音であり、停止音は、遊技者によりリールの停止操作(ストップボタンの押下操作)が行われたときに発生する遊技音である。また、再遊技音は、リプレイに係る役が入賞した際に発生する遊技音であり、ウェイト音は、遊技がウェイト状態にあるときに発生する遊技音であり、払出音は、メダルの払い出し動作が行われているときに発生する遊技音である。
なお、本実施形態では、レバー音として、予告用のレバー音、及び、それ以外のレバー音の2種類が設けられる。また、払出音としては、15枚のメダル払出時用の払出音、及び、15枚以外の枚数(14枚、9枚)のメダル払出時用の払出音の2種類が設けられる。
また、本実施形態では、図53A〜53Cに示すように、BB遊技中の遊技音として、上記図52で説明したBGM変化決定契機毎に別個の遊技音が設けられている。
なお、図53A中の「下記以外」は、図52中のBGM変化決定契機「下記以外(赤7BB)」及び「下記以外(VBB)」に対応する。図53B中の「2連チャン」は、図52中のBGM変化決定契機「2連チャン(共通)」に対応し、「3連チャン」は、図52中のBGM変化決定契機「3連チャン(共通)」に対応する。図53B中の「SPモード」は、図52中のBGM変化決定契機「SPモード(赤7BB)」及び「SPモード(VBB)」に対応する。図53C中の「1G連赤」は、図52中のBGM変化決定契機「ボーナス1G連(赤7BB)」に対応し、「1G連青」は、図52中のBGM変化決定契機「ボーナス1G連(VBB)」に対応する。また、図53C中の「切り替え」は、図52中のBGM変化決定契機「切り替えBGM選択時(赤7BB)」及び「切り替えBGM選択時(VBB)」に対応する。
また、図53A中の遊技状態「特定演出発生後フラグ間」は、特殊な遊技ロック(遊技ロック種別「プレミア」)を伴うBB役が内部当籤した後、該BB役が持ち越されている状態に対応する。それゆえ、遊技状態「特定演出発生後フラグ間」は非ボーナス遊技(通常遊技)となるが、この遊技状態では、図53Aに示すように、その他の通常遊技状態における遊技音とは異なる特殊な遊技音(「フリーズF用投入音」、「フリーズF用レバー音」、「フリーズF用予告音」、「フリーズF用停止音」、「フリーズF用リプレイ音」、「フリーズF用ウェイト音」、「フリーズF用払出音(15枚以外)」、「フリーズF用15枚払出音」)が設定されている。
なお、遊技状態「特定演出発生後フラグ間」で規定されている各種遊技音は、その他の通常遊技状態では発生しない。逆に、その他の通常遊技状態で規定されている各種遊技音は、遊技状態「特定演出発生後フラグ間」では発生しない。
また、本実施形態において、特殊な遊技ロックを伴うBB役が内部当籤した場合とは、略称「F_VBB」+「F_スイカ」の役(特殊役)が内部当籤し、かつ、遊技ロック抽籤でロックコマンド番号「10」に当籤した場合(図31Cの遊技ロック発生抽籤テーブル参照)、又は、略称「F_赤7BB」+「F_リプレイ」の役(特殊役)が内部当籤し、かつ、遊技ロック抽籤でロックコマンド番号「10」に当籤した場合(図32Aの遊技ロック発生抽籤テーブル参照)に対応する。
上述のように、本実施形態のパチスロ1では、特殊な遊技ロック(遊技ロック種別「プレミア」)を伴うBB役が内部当籤し、該BB役が持ち越された場合、該BB役が入賞するまでの期間、各種操作時又は各種遊技動作時に発生する遊技音が、その他の通常遊技状態において発生する遊技音とは異なる遊技音(特殊な遊技音)に変化する。このようなサウンド演出機能を設けた場合、次のような効果が得られる。
通常、特殊な遊技ロック(遊技ロック種別「プレミア」)を伴うBB役が内部当籤する確率は非常に低いので、遊技ロック種別「プレミア」の遊技ロックはほとんど発生しない。それゆえ、遊技者は、このようなプレミアムな遊技ロック(演出)を実際の遊技ではほとんど体験することができないので、プレミアムな演出に対して遊技者が注意を払わなくなったり、プレミアムな演出が実際に行われた場合であっても、遊技者はそのことに気づかない場合もある。この場合、遊技者を楽しませるために設けられたプレミアムな演出の本来の意義が失われてしまうおそれがある。
しかしながら、本実施形態のパチスロ1では、特殊な遊技ロック(遊技ロック種別「プレミア」)を伴うBB役が内部当籤し、該BB役が持ち越された場合、遊技音が変化するので、発生確率が非常に低い遊技ロック(フリーズ)を伴うボーナスが内部当籤していることを遊技者に分かりやすく伝えることができる。この場合、発生確率が非常に低い遊技ロック(プレミアムな演出)に対する興趣を高めることができる。
また、特殊な遊技ロック(遊技ロック種別「プレミア」)を伴うBB役が内部当籤し、該BB役が持ち越された場合に遊技音を変化させる(発生確率の低い特別な演出を発生させる)ことにより、該演出に対する興趣をより高めることができるとともに、遊技店に設置されている同じ機種の遊技機の中において、遊技音が変化した遊技機を目立たせることができる。この場合、当該遊技機で遊技を行っている遊技者が優越感を感じることができる。
[リーチ目の表示機能]
従来、ボーナス役が内部当籤していることを遊技者に知らせるための「リーチ目」と呼ばれる図柄組合せ(出目)を停止表示する機能を備えた遊技機が知られている。なお、「リーチ目」とは、ボーナス役に係る図柄組合せを有効ライン上に表示することができなかった場合に有効ライン上に停止表示される所定の図柄組合せ(出目)のことであり、いずれの役(特典付与に関する役)にも対応しない図柄組合せである。それゆえ、リーチ目は、純粋な「ハズレ」に対応する出目のように見えるものが多いが、リーチ目を熟知している遊技者であれば、リーチ目の出現により、ランプ等によるボーナス告知が行われる前に、ボーナス役が内部当籤していることを知ることができる。
本実施形態のパチスロ1もまた、上述したリーチ目(報知用図柄組合せ)の表示機能を備える。ただし、本実施形態では、一般遊技において、BB役を含む特定の役に内部当籤し、該特定の役に含まれるBB役を入賞させることができなかった場合には、該場合に専用の特定のリーチ目(特定の報知用図柄組合せ)を所定の有効ライン上に停止表示させる。
具体的には、一般遊技において、略称「F_赤7BB+F_特殊B」又は略称「F_VBB」の役(特定役)が内部当籤し、該役に含まれるBB役(赤7BB又はVBB)に係る図柄組合せ及び略称「F_特殊B」に係る図柄組合せが有効ライン上に停止表示されなかった場合には、特定のリーチ目が所定の有効ライン上に停止表示される。例えば、一般遊技において、略称「F_赤7BB+F_特殊B」の役が内部当籤し、該役に含まれるBB役に係る図柄組合せ(「赤7」−「赤7」−「赤7」)が有効ライン上に停止表示されなかった場合には、センターライン上に特定のリーチ目として、「リプレイ」−「スイカ2」−「ベル」の図柄組合せが停止表示される。
なお、上述した特定のリーチ目は、一般遊技において、略称「F_赤7BB+F_特殊B」又は略称「F_VBB」の役が内部当籤し、該役に含まれるBB役に係る図柄組合せが有効ライン上に停止表示されなかった場合にのみ停止表示されるリーチ目である。それゆえ、本実施形態では、上記以外の場合においてBB役が持ち越された際にもリーチ目が有効ライン上に停止表示されるが、この際には、上述した特定のリーチ目とは異なるリーチ目が停止表示される。また、BB役が持ち越されていない遊技では、リーチ目は停止表示されない。
さらに、本実施形態では、一般遊技において、略称「F_赤7BB+F_特殊B」又は「F_VBB」の役(特定役)が内部当籤したことを契機として、該当籤したBB役に対応するBB遊技中に再生されるBGM(特別遊技中演出)を変化させるか否かの抽籤(一般中BGM変化抽籤)が行われる。そして、この一般中BGM変化抽籤に当籤した場合には、BB遊技のBGMを変化させることが決定される。なお、このBGM変化決定契機は、上記図52で説明したBGM変化決定契機「切り替えBGM選択時(赤7BB)」の条件(C)成立時又は「切り替えBGM選択時(VBB)」の条件(F)成立時に対応する。
上述のように、本実施形態では、略称「F_赤7BB+F_特殊B」又は略称「F_VBB」の役が内部当籤し、該役に含まれるBB役(赤7BB又はVBB)に係る図柄組合せ及び略称「F_特殊B」に係る図柄組合せが有効ライン上に停止表示されなかった場合には、所定の有効ライン上に特定のリーチ目が表示されるので、技量の伴わない遊技者であっても、該特定のリーチ目に基づいて、BB役が内部当籤していることをいち早く察知することができる。すなわち、上述した特定のリーチ目を停止表示する演出機能を設けた場合、遊技に対する技量の有無に関わらず(熟練者であっても初心者であっても)、遊技者に対して、ボーナス役が当籤していることを示唆する演出(特殊な演出パターンの演出)を見せることができる。
さらに、リーチ目を熟知している遊技者であれば、この特定のリーチ目による報知により、内部当籤しているBB役がBGMが変化し得るBB役であることを容易に認識することができる。すなわち、知識量豊富な遊技者であれば、特定のリーチ目の出現により、内部当籤しているBB役の種別を容易に認識することができ、遊技に対する興趣が高まる。それゆえ、このような特定のリーチ目を停止表示する演出機能を設けることにより、遊技に対する知識量によって遊技の面白みを変化させることができる。
なお、本実施形態では、特定役の当籤を契機にして行われる一般中BGM変化抽籤は、副制御回路42により実行される。すなわち、本実施形態では、副制御回路42は、一般中BGM変化抽籤を行う手段(演出変更抽籤手段)も兼ねる。また、本実施形態では、上述したリーチ目を所定の有効ライン上に停止表示する際の一連の処理は、主制御回路41により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路41は、リーチ目を停止表示する手段(報知用出目表示手段)も兼ねる。
また、本実施形態において、略称「F_赤7BB+F_特殊B」が内部当籤し、略称「F_赤7BB」に係る図柄組合せ及び略称「F_特殊B」に係る図柄組合せのいずれもが有効ライン上に停止表示されなかった場合(両方の役を取りこぼしたとき)には、特定のリーチ目を必ず停止表示するようにしてもよい。また、停止操作のタイミング及び/又は押し順に応じて、特定のリーチ目が停止表示されたり、停止表示されなかったりするような構成にしてもよい。
さらに、本実施形態の構成では、特定のリーチ目を出現させることにより略称「F_赤7BB+F_特殊B」が内部当籤したことを報知することができるが、略称「F_特殊B」に係る図柄組合せの停止表示により略称「F_赤7BB+F_特殊B」が内部当籤したことを示唆することもできる。一般遊技において、略称「F_特殊B」に係る役が内部当籤する場合には、必ず、略称「F_赤7BB」に係るBB役又は略称「F_VBB」に係るBB役が重複当籤する(図11参照)。そして、略称「F_特殊B」に係る役が入賞した場合には、その後に、略称「F_赤7BB」に係るBB役又は略称「F_VBB」に係るBB役が入賞する。それゆえ、本実施形態の構成では、略称「F_特殊B」に係る図柄組合せが有効ライン上に停止表示されれば、その時点で、略称「F_赤7BB+F_特殊B」が内部当籤している可能性を示唆することになる。
本実施形態では、図48A及び48Bに示すように、内部当籤役が略称「F_赤7BB+F_特殊B」又は「F_VBB」の役である場合に、一般中BGM変化抽籤に当籤する可能性があり、その他の内部当籤役では、一般中BGM変化抽籤に当籤しない構成になっている。すなわち、本実施形態では、一般中BGM変化抽籤は、実質、一般遊技中に略称「F_赤7BB+F_特殊B」又は「F_VBB」の役が内部当籤したことを契機にして行われる。
また、本実施形態では、図48A及び48Bに示すように、略称「F_赤7BB+F_特殊B」の役が内部当籤した際の一般中BGM変化抽籤の当籤確率は、遊技機の設定に関係なく、一定とするが、本発明はこれに限定されず、遊技機の設定に応じて一般中BGM変化抽籤の当籤確率を変化させてもよい。例えば、設定が高くなるほど、略称「F_赤7BB+F_特殊B」の役が内部当籤した際の一般中BGM変化抽籤の当籤確率が高くなるような構成にしてもよい。この場合、略称「F_特殊B」に係る役が入賞した後、さらに略称「F_赤7BB」に係るBB役が入賞した際のBGMの変化頻度(テンパイ音がSPテンパイ音に変化する頻度)を認識することにより、設定判別が可能になる。
[BB遊技中のメダル払出枚数に対する技術介入要素]
本実施形態のパチスロ1では、BB遊技中には、主に、1回の単位遊技(ゲーム)で15枚(所定枚数)のメダルの払い出しが行われる小役(以下、「15枚役」という)が入賞する。また、本実施形態では、BB遊技は、上述のように、メダルの払出枚数の総数が342枚を超えたときに終了する。それゆえ、BB遊技の最終ゲームの一つ前のゲームの払出終了時点において、メダル払出枚数の総数が342枚になっている場合に、最大のメダル払出枚数(342+15=357枚)を得ることができる。
このような最大のメダル払出枚数を得るためには、遊技者は、BB遊技の最終ゲームの一つ前のゲームの払出終了時点までに、「15枚役」(第1小役)を20回入賞させ、1回の単位遊技(ゲーム)でメダルの払い出しが14枚となる小役(以下、「14枚役」(第2小役)という)を3回(所定回数)入賞させる必要がある。
なお、本実施形態では、1つの小役の入賞により14枚のメダル払出枚数が得られる小役が設けられていないので、複数の小役を同時に入賞させて14枚のメダル払出枚数が得られる「14枚役」を生成する。具体的には、本実施形態では、略称「F_Vベル」の内部当籤役が入賞した際に「14枚役」が得られる構成にする。ただし、本発明はこれに限定されず、1つの小役の入賞により14枚のメダル払出枚数が得られる小役が設けられていてもよい。
略称「F_Vベル」の役が内部当籤した場合、図15〜図18の表示役決定テーブルに示すように、名称「C_CBベル1」〜「C_CBベル10」、「C_7ベル1」、「C_7ベル2」、「C_Vベル」、「C_特殊ベルA1」、「C_特殊ベルA2」、「C_特殊ベルB」、「C_特殊ベルC1」、「C_特殊ベルC2」、「C_ベル」、「C_ベルチェリ」及び「C_ANYチェリA1」〜「C_ANYチェリA4」の小役(表示役)が入賞可能となる。また、略称「V_ベル」の役が内部当籤した場合、これらの入賞可能な小役の中から、名称「C_特殊ベルA1」、「C_特殊ベルA2」及び「C_特殊ベルB」に対応する小役の図柄組合せが他の小役の図柄組合せより優先して有効ライン上に停止表示される。
そして、本実施形態では、名称「C_特殊ベルA1」、「C_特殊ベルA2」及び「C_特殊ベルB」のいずれかに対応する小役の図柄組合せを有効ライン上に停止表示させたときに、遊技者の停止操作のタイミングに応じて、名称「C_特殊ベルA1」に対応する小役の図柄組合せと名称「C_特殊ベルB」に対応する小役の図柄組合せとを、又は、名称「C_特殊ベルA2」に対応する小役の図柄組合せと「C_特殊ベルB」に対応する小役の図柄組合せとを同時に有効ライン上に停止表示させることができるように各リールの図柄が配置されている。具体的には、本実施形態では、BB遊技中の第1の有効ラインとなるセンターライン上に、名称「C_特殊ベルA1」の図柄組合せ(「V2」−「ベル」−「BAR」)、又は、「C_特殊ベルA2」の図柄組合せ(「V2」−「ベル」−「リプレイ」)を停止表示したときには、BB遊技中の第2の有効ラインとなるクロスアップライン上に、名称「C_特殊ベルB」の図柄組合せ(「V2」−「ベル」−「ベル」)を停止表示させることができる。
この場合、名称「C_特殊ベルA1」又は「C_特殊ベルA2」の表示役(小役)の入賞により払い出されるメダルの枚数は10枚であり、名称「C_特殊ベルB」の表示役(小役)の入賞により払い出されるメダルの枚数は4枚であるので、1回の単位遊技(ゲーム)で得られるメダルの払出枚数の合計は14枚となる。すなわち、本実施形態では、名称「C_特殊ベルA1」又は「C_特殊ベルA2」の表示役と名称「C_特殊ベルB」の表示役とを同時に入賞させて「14枚役」を発生させることができる。なお、本実施形態において、この「14枚役」を取りこぼした際には、14枚以外のメダル払出枚数が得られる小役が入賞するようにリールの停止制御が行われる。
また、本実施形態では、BB遊技中に略称「F_Vベル」の役が内部当籤し、かつ、遊技者が変則押しを行った場合に、上述した「14枚役」が停止表示されるようにリールの停止制御が行われる。さらに、本実施形態では、BB遊技中に略称「F_Vベル」の役が内部当籤した場合、それを報知するための音を発生させる。この報知音により、遊技者は、「14枚役」の入賞にチャレンジするタイミングを認識することができる。
なお、本実施形態では、BB遊技中には、略称「F_Vベル」の役以外に、略称「F_BBベル」の役が内部当籤する場合もある(図14AのBB中用内部抽籤テーブル参照)。この場合、入賞可能な表示役(小役)の中にも、上述した「14枚役」を構成する小役が含まれている。しかしながら、この場合には、図示しないが、「14枚役」を構成する小役が入賞しないようにリールの各種停止制御テーブルが設定されている。すなわち、本実施形態では、略称「F_BBベル」の役が内部当籤した場合には、「14枚役」を構成する小役が入賞しない構成になっている。
なお、本発明はこれに限定されず、略称「F_BBベル」の役が内部当籤した場合、遊技者の停止操作に応じて「14枚役」が入賞するような構成にしてもよい。例えば、遊技者が狙った図柄(「14枚役」の構成図柄)を滑りコマ数「0」で有効ライン上に停止させることができた場合(所謂「ビタ押し」に成功した場合)には、「14枚役」を入賞させることができる構成にしてもよい。
[設定報知機能]
本実施形態では、上述のように、BB遊技の最終ゲームの一つ前のゲームの払出終了時点までに「14枚役」を3回入賞させた場合、最大のメダル払出枚数(357枚:差枚数は、357(払出枚数)−24(掛け枚数)=333枚)を得ることができる。
また、本実施形態では、上記図52中のBGM変化決定契機「BB中BGM変化」におけるBGM変化演出で説明したように、BB遊技開始から18ゲーム目(特定の単位遊技数目)のゲーム開始(3回目(所定の変更回数)のBGM変化可能なタイミング)までに「14枚役」を3回入賞させることができた場合には、18ゲーム目のゲームにおいて副制御部によりBGM変化抽籤(以下、「BB中BGM変化抽籤」という)が行われる。そして、BB中BGM変化抽籤に当籤した場合には、該当籤したゲーム(18ゲーム目のゲーム)においてメダルの払い出し処理が終了したときにBGMが「イナズマRUSH用BGM」と称するBGMに変化する。
なお、本実施形態では、BB遊技開始から18ゲーム目のゲーム開始までに「14枚役」を3回入賞させることができなかったときには、BB中BGM変化抽籤は行われない。また、本実施形態では、BGM変化決定契機「ボーナス1G連(赤7BB又はVBB)」後に実行されるBB遊技、及び、BGM変化決定契機「特定演出発生後」後に実行されるBB遊技においても、このBB中BGM変化抽籤は行われない。
さらに、本実施形態では、BB中BGM変化抽籤に当籤する確率を、設定(「1」〜「6」:所定のパラメータ値)に応じて変化させる。
図54に、BB遊技中BGM変化抽籤テーブルの一例を示す。BB遊技中BGM変化抽籤テーブルでは、設定毎に、BB中BGM変化抽籤の当籤(「イナズマRUSH用BGM」)/非当籤(「規定BGM」)の各抽籤値が規定される(乱数分母は32768)。なお、BB遊技中BGM変化抽籤テーブルは、サブROM82に記憶されている。
本実施形態では、図54に示すように、設定「1」〜「4」におけるBB中BGM変化抽籤の当籤確率が互いに同じなり、設定「5」及び「6」におけるBB中BGM変化抽籤の当籤確率が互いに同じなり、かつ、設定「5」及び「6」におけるBB中BGM変化抽籤の当籤確率が設定「1」〜「4」におけるそれより高くなるように、各抽籤値が設定されている。それゆえ、本実施形態では、BB遊技開始から18ゲーム目のゲーム開始までに「14枚役」が3回入賞した場合において、18ゲーム目のゲームのメダル払出処理終了後に発生するBGMの変化頻度により、パチスロ1の設定に関する情報(高設定又は低設定)を遊技者に示唆することができる。
なお、設定毎のBB中BGM変化抽籤の当籤確率の構成は、図54に示す例に限定されず、設定を示唆することができる構成であれば、任意に設定することができる。例えば、設定毎にBB中BGM変化抽籤の当籤確率を異ならせ、かつ、設定が高くなるほど当籤確率が高くなるような構成にしてもよい。
上述のように、本実施形態のパチスロ1は、BB遊技中に遊技者の技量に応じてメダルの獲得枚数を変動させることが可能な要素(遊技者の技術介入要素)を有するだけでなく、BB遊技中に所定の条件が成立した場合(BB遊技でのメダル獲得枚数が最大となる条件を、最後のBGM変化可能なタイミングまでに満たした場合)に、遊技機の設定に関する情報を示唆する機能(設定報知機能)を備える。すなわち、本実施形態のパチスロ1では、BB遊技において、出玉という恩恵だけでなく、BB遊技で得られる出玉に直接影響がなく、かつ、遊技者に有利となる情報を与えることができる。それゆえ、本実施形態では、ボーナス遊技(BB遊技)の魅力をより高めることができ、遊技に対する遊技者の興趣を高めることができる。
[ボーナス役の報知機能]
本実施形態のパチスロ1は、内部当籤したボーナス役に関する情報を報知する機能を備える。
(1)ボーナスフラグ間におけるボーナスの報知機能
本実施形態では、上述のように、遊技状態としてボーナスフラグ間状態(ボーナス役が持ち越されている遊技状態)が設けられている。そして、本実施形態のパチスロ1は、ボーナスフラグ間状態の期間において、内部当籤したボーナス役に関する情報を報知する機能を有する。なお、この報知機能は、副制御部により制御される。
具体的には、本実施形態では、ボーナスフラグ間状態の遊技が開始されてからその状態で5ゲーム分の遊技が消化されると、副制御回路42は、ランプ群21や表示装置11などの演出装置を制御して、ボーナス役に内部当籤していること(ボーナス役が持越中であること)を報知する。さらに、このランプ群21や表示装置11などを用いたボーナス当籤の報知演出が行われた後、ボーナスフラグ間状態の遊技が2ゲーム消化されると、副制御回路42は、ランプ群21や表示装置11などの演出装置を制御して、内部当籤しているボーナス役に係る図柄組合せに関する情報、すなわち、内部当籤しているボーナス役の種別に関する情報を報知する。
上述のようなボーナスフラグ間におけるボーナス役の報知機能を設けることにより、ボーナスフラグ間状態の遊技に対する遊技者の興趣を高めることができる。なお、ボーナス役に内部当籤していることを報知するタイミング、及び、ボーナス役の図柄組合せに関する情報(ボーナス役の種別に関する情報)を報知するタイミングは、いずれも任意に設定することができるが、後者のタイミングが前者のタイミングより後になるように設定される。
(2)ボーナス役に係る図柄組合せがテンパイ状態となった時の報知機能
本実施形態のパチスロ1は、ボーナス役が内部当籤し、かつ、リールの第2停止が行われた時点で、ボーナス役に係る図柄組合せを構成する3つの図柄のうち、2つの図柄が有効ライン上に停止表示された状態(いわゆるテンパイ状態)が発生したとき、内部当籤しているボーナス役の種別に対応した点消灯パターンで、ランプ群21に含まれる告知ランプ(不図示)を点灯及び消灯させる報知機能を備える。
このようなボーナス種別の報知機能を設けることにより、ボーナス役のテンパイ時における遊技の興趣を高めることができる。
[内部当籤役の示唆演出機能]
本実施形態のパチスロ1は、各種演出装置を用いて、内部当籤役を示唆(報知)する機能を備える。なお、この演出機能は、副制御部により制御される。
本実施形態では、上述のように、遊技開始時に決定された遊技ロック種別(ロックコマンド番号)に基づいて、予告音演出、リール消灯演出及びサイドLED点灯演出を組み合わせた演出が行われる(図41〜図47の遊技ロック用演出パターン決定テーブル参照)。そして、本実施形態のパチスロ1には、例えば、予告音演出の態様の違いにより内部当籤役の種別の示唆する演出機能が設けられている。
例えば、遊技ロック種別(フラッシュ演出の種別)として「ナイアガラ」が選択され、かつ、内部当籤役が「リプレイ」に係る役(略称「F_リプレイ」)である場合、図42Bに示すように、予告音演出が「通常」(開始操作時に通常音が発生する演出)である遊技ロック用演出パターンの多くには抽籤値が規定されているが、予告音演出が「チャンス音」(開始操作時にチャンス音が発生する演出)である遊技ロック用演出パターンに対しては抽籤値が規定されていない。すなわち、例えば、遊技ロック種別(フラッシュ演出の種別)として「ナイアガラ」が選択され、かつ、内部当籤役が「リプレイ」に係る役(略称「F_リプレイ」)である場合には、予告音演出が「チャンス音」である遊技ロック用演出パターンの演出は行われない。
それゆえ、上記遊技ロック用演出パターンの演出内容から、予告音として通常音が発生したときには、内部当籤役が「リプレイ」に係る役であることを示唆していることになり、予告音としてチャンス音が発生したときには、内部当籤役が「リプレイ」に係る役以外の役であることを示唆していることになる。また、本実施形態では、前者の演出と、後者の演出とが同時に発生することが無いように、各遊技ロック用演出パターン決定テーブルが適宜設定されている。
また、本実施形態のパチスロ1には、例えば、サイドLED点灯演出の態様の違いにより内部当籤役の種別の示唆する演出機能も設けられている。
例えば、遊技ロック種別(フラッシュ演出の種別)として「フラッシュなし」が選択され、開始操作時の予告音演出で通常音が発生し、かつ、リール消灯演出が発生しない場合において、第2停止操作時にサイドLED点灯演出が発生する演出パターンは、図41Bに示すように、ボーナス当籤時以外では、内部当籤役が「ベル」に係る役(略称「F_ベル」、「F_共通ベル」)であるときのみに選択される。また、遊技ロック種別として「フラッシュなし」が選択され、開始操作時の予告音演出で通常音が発生し、かつ、リール消灯演出が発生しない場合において、第3停止操作時にサイドLED点灯演出が発生する演出パターンは、ボーナス当籤時以外では、内部当籤役が「チェリー」に係る役(略称「F_チェリー」)であるときのみに選択される。
また、例えば、遊技ロック種別(フラッシュ演出の種別)として「フラッシュなし」が選択され、開始操作時の予告音演出でチャンス音が発生し、かつ、リール消灯演出が発生しない場合において、第2停止操作時にサイドLED点灯演出が発生する演出パターンは、図41Bに示すように、ボーナス当籤時以外では、内部当籤役が「ベル」に係る役(略称「F_ベル」、「F_共通ベル」)であるときのみに選択される。さらに、遊技ロック種別として「フラッシュなし」が選択され、開始操作時の予告音演出でチャンス音が発生し、かつ、リール消灯演出が発生しない場合において、第3停止操作時にサイドLED点灯演出が発生する演出パターンは、ボーナス当籤時以外では、内部当籤役が「チェリー」に係る役(略称「F_チェリー」)であるときのみに選択される。
すなわち、上記遊技ロック用演出パターンの演出内容から、予告音演出の態様に関係なく、第2停止操作時にサイドLED点灯演出が発生した場合には、内部当籤役が「ベル」に係る役であることを示唆し、第3停止操作時にサイドLED点灯演出が発生した場合には、内部当籤役が「チェリー」に係る役であることを示唆することになる。また、本実施形態では、前者の演出と、後者の演出とが同時に発生することが無いように、各遊技ロック用演出パターン決定テーブルが適宜設定されている。
上述のような演出態様に基づく内部当籤役の示唆機能を設けた場合、遊技者の操作毎に、内部当籤役の種別を示唆する何らかの演出が行われる可能性があり、演出に対する興趣を高めることができる。
<主制御回路の動作説明>
次に、図55〜図76を参照して、主制御回路41のメインCPU51が、プログラムを用いて実行する各種処理の内容について説明する。なお、以下に説明する各種処理において行われる各種コマンドデータの送信処理、及び、リール制御処理は、主制御回路41により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路41は、図柄の変動表示動作の制御処理を行うとともに、各種コマンドデータを送信する手段(データ送信手段)も兼ねる。
[メインCPUの制御によるパチスロの主要動作処理]
まず、メインCPU51の制御で行うパチスロ1の主要動作処理の手順を、図55に示すメインフローチャート(以下、「メインフロー」という)を参照しながら説明する。
まず、パチスロ1に電源が投入されると、メインCPU51は、電源投入時の初期化処理を行う(S1)。この初期化処理では、バックアップが正常に行われたか、設定変更が適切に行われたか等が判定され、その判定結果に対応した初期化が行われる。
次いで、メインCPU51は、一遊技終了時の初期化処理を行う(S2)。この初期化処理では、メインRAM53における指定格納領域のデータをクリアする。なお、ここでいう指定格納領域は、例えば、内部当籤役格納領域や表示役格納領域などの1回の遊技ごとにデータの消去が必要な格納領域である。
次いで、メインCPU51は、メダル受付・スタートチェック処理を行う(S3)。この処理では、メダルセンサ35Sやスタートスイッチ16Sの入力のチェック等が行われる。なお、メダル受付・スタートチェック処理の詳細については、後述の図56を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、乱数値(0〜65535)を抽出し、該抽出した乱数値をメインRAM53に設けられた乱数値格納領域(不図示)に格納する(S4)。次いで、メインCPU51は、遊技ロックの制御で用いる演出用乱数値を抽出し、該抽出した演出用乱数値をメインRAM53に設けられた演出用乱数値格納領域(不図示)に格納する(S5)。なお、本実施形態では、演出用乱数値は、0〜127の範囲から抽出される。
そして、抽出した各種乱数値が所定の乱数値格納領域に格納されると、メインCPU51は、内部抽籤処理を行う(S6)。この処理では、S4で抽出した乱数値に基づいた抽籤により内部当籤役の決定が行われる。なお、内部抽籤処理の詳細については、後述の図57を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、遊技ロック抽籤処理を行う(S7)。遊技ロック抽籤処理の詳細については、後述の図58を参照しながら後で説明する。なお、以下では、遊技ロックの処理動作について、説明を簡略化するため、スタートレバーが操作された時(レバーON時)に発生し得る遊技ロックに関する処理動作の説明を省略し、表示役が確定した後(第3停止OFF後)に実行される遊技ロックに関する処理動作のみを説明する。
次いで、メインCPU51は、リール停止初期設定処理を行う(S8)。なお、リール停止初期設定処理の詳細については、後述の図59を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、スタートコマンド送信処理を行う(S9)。具体的には、メインCPU51は、スタートコマンドを副制御回路42に送信する。スタートコマンドは、内部当籤役等を特定するパラメータを含んで構成される。また、本実施形態では、スタートコマンドに、遊技ロック抽籤により決定されたロックコマンド番号(遊技ロック種別)及びそれに対応するロック時間に関する情報も含まれる。なお、スタートコマンドの送信動作は、後述のメインCPU51の制御により実行される割込処理(後述の図76参照)中のS354の通信データ送信処理で行ってもよい。
次いで、メインCPU51は、ウェイト処理を行う(S10)。この処理では、メインCPU51は、前回の遊技開始から所定時間(例えば、4.1秒)を経過していない場合、該所定時間が経過するまで待ち時間を消化する。
次いで、メインCPU51は、リール回転開始処理を行う(S11)。この処理において、メインCPU51は、全リールの回転開始を要求する。なお、リール回転開始処理の詳細については、後述の図60を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、引込優先順位格納処理を行う(S12)。この処理では、メインCPU51は、引込優先順位データを取得して、該データを引込優先順位データ格納領域に格納する。なお、引込優先順位格納処理の詳細については、後述の図61を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、リール停止制御処理を行う(S13)。この処理では、左ストップボタン17L、中ストップボタン17C及び右ストップボタン17Rがそれぞれ押されたタイミングと内部当籤役とに基づいて該当するリールの回転が停止される。なお、リール停止制御処理の詳細については、後述の図64を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、入賞検索処理を行う(S14)。この処理では、メインCPU51は、図柄コード格納領域(図38参照)のデータを表示役格納領域(図34参照)に格納する。また、この処理では、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rが全て停止した後に有効ライン(入賞判定ライン)に表示された図柄の組合せと、図柄組合せテーブル(図8及び図9参照)とを照合する。そして、メインCPU51は、有効ラインに表示役が表示されたか否かを判定する。なお、この際、その判定結果を表示役格納領域に格納するようにしてもよい。
次いで、メインCPU51は、表示コマンド送信処理を行う(S15)。具体的には、メインCPU51は、表示コマンドを副制御回路42に送信する。表示コマンドは、表示役や払出枚数等を特定するパラメータを含んで構成される。また、本実施形態では、表示コマンドには、遊技ロック抽籤により決定された、又は、表示役の種別に応じて最終的に決定されたロックコマンド番号(遊技ロック種別)及びそれに対応するロック時間に関する情報も含まれる。なお、表示コマンドの送信動作は、後述のメインCPU51の制御により実行される割込処理(後述の図76参照)中のS354の通信データ送信処理で行ってもよい。
次いで、メインCPU51は、遊技ロック処理を行う(S16)。この処理において、メインCPU51は、遊技の進行を無効化する又は遅延させる。なお、遊技ロック処理の詳細については、後述の図73を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、メダル払出処理を行う(S17)。この処理では、S14において決定された表示役の払出枚数に基づいて、ホッパー33の駆動やクレジット枚数の更新が行われ、メダルの払い出しが行われる。この際、本実施形態では、図柄組合せテーブル(図8及び図9参照)に示すように、単位遊技毎のメダルの払出枚数は、単位遊技毎のメダルの投入枚数(1〜3枚)及び表示役に応じて異なるが、その最大払出枚数(払出上限)は15枚である。
次いで、メインCPU51は、払出終了コマンド送信処理を行う(S18)。具体的には、メインCPU51は、払出終了コマンドを副制御回路42に送信する。なお、払出終了コマンドの送信動作は、後述のメインCPU51の制御により実行される割込処理(後述の図76参照)中のS354の通信データ送信処理で行ってもよい。
次いで、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を行う(S19)。この処理では、メインCPU51は、ボーナスゲームの終了契機を管理するための各種カウンタを参照して、ボーナスゲームの作動を終了するか否かをチェックする。なお、ボーナス終了チェック処理の詳細については、後述の図74を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を行う(S20)。この処理では、メインCPU51は、ボーナスゲームの作動を開始するか否か、及び、再遊技を行うか否かをチェックする。なお、ボーナス作動チェック処理の詳細については、後述の図75を参照しながら後で説明する。ボーナス作動チェック処理が終了すると、メインCPU51は、処理をS2に戻し、S2以降の処理を繰り返す。
[メダル受付・スタートチェック処理]
次に、図56を参照して、メインフロー(図55参照)中のS3で行うメダル受付・スタートチェック処理について説明する。
まず、メインCPU51は、自動投入要求はあるか否かを判別する(S31)。この自動投入要求の有無は、自動投入カウンタが「0」であるか否かを判別して行われる。すなわち、メインCPU51は、自動投入カウンタが「0」であるときは、自動投入要求が無いと判別し、自動投入カウンタが「1」以上であるときは、自動投入要求が有ると判別する。
なお、自動投入カウンタは、前回の単位遊技において再遊技に係る表示役が成立したか否かを識別するためのデータである。再遊技に係る表示役が成立したときには、前回の単位遊技において投入された枚数分のメダルが自動投入カウンタに自動的に投入される。
S31において、メインCPU51が、自動投入要求が有ると判別したとき(S31がYES判定の場合)、メインCPU51は、自動投入処理を行う(S32)。この処理では、自動投入カウンタの値が投入枚数カウンタに複写され、その後、自動投入カウンタの値がクリアされる。その後、メインCPU51は、後述のS39の処理を行う。
一方、S31において、メインCPU51が、自動投入要求が無いと判別したとき(S31がNO判定の場合)、メインCPU51は、メダル受付許可を行う(S33)。この処理では、セレクタ35(図4参照)のソレノイドの駆動が行われ、メダル投入口13から投入されたメダルが受け入れられる。受け入れられたメダルは計数されてからホッパー33へ案内される。
次いで、メインCPU51は、遊技状態に応じてメダルの投入枚数の最大値を設定する(S34)。具体的には、BB遊技状態ではメダルの投入枚数の最大値を「1」に設定し、MB遊技状態ではメダルの投入枚数の最大値を「2」に設定し、その他の遊技状態(一般遊技状態及びボーナスフラグ間状態)では、メダルの投入枚数の最大値を「3」に設定する。
次いで、メインCPU51は、メダル受付許可であるか否かを判別する(S35)。S35において、メインCPU51がメダル受付許可ではないと判別したとき(S35がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS39の処理を行う。
一方、S35において、メインCPU51がメダル受付許可であると判別したとき(S35がYES判定の場合)、メインCPU51は、メダル投入チェック処理を行う(S36)。この処理では、メインCPU51は、メダルが投入されたかを判別して、メダルが投入された場合に投入枚数カウンタに「1」を加算する。
次いで、メインCPU51は、メダル投入コマンドを副制御回路42に送信する(S37)。メダル投入コマンドは、投入枚数等を特定するためのパラメータを含んで構成される。なお、メダル投入コマンドの送信動作は、後述のメインCPU51の制御により実行される割込処理(後述の図76参照)中のS354の通信データ送信処理で行ってもよい。
次いで、メインCPU51は、投入枚数が遊技開始可能枚数であるか否かを判別する(S38)。S38において、メインCPU51が、投入枚数が遊技開始可能枚数では無いと判別したとき(S38がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS35に戻し、S35以降の処理を繰り返す。一方、S38において、メインCPU51が、投入枚数が遊技開始可能枚数であると判別したとき(S38がYES判定の場合)、メインCPU51は、後述のS39の処理を行う。なお、本実施形態では、BB遊技状態における遊技開始可能枚数は「1」であり、MB遊技状態における遊技開始可能枚数は「2」であり、その他の遊技状態(一般遊技状態及びボーナスフラグ間状態)における遊技開始可能枚数は「1」〜「3」のいずれかである(遊技者により選択される)。
次いで、メインCPU51は、スタートスイッチはオンであるか否かを判別する(S39)。S39において、メインCPU51が、スタートスイッチはオンではないと判別したとき(S39がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS35に戻し、S35以降の処理を繰り返す。
一方、S39において、メインCPU51が、スタートスイッチはオンであると判別したとき(S39がYES判定の場合)、メインCPU51は、メダル受付禁止の処理を行う(S40)。この処理により、セレクタ35(図4参照)のソレノイドの駆動が行われず、投入されたメダルがメダル払出口18から排出される。この処理が終了すると、メインCPU51は、メダル受付・スタートチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図55参照)のS4に移す。
[内部抽籤処理]
次に、図57を参照して、メインフロー(図55参照)中のS6で行う内部抽籤処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明する各種内部抽籤テーブルを用いた内部抽籤処理は主制御回路41により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路41は、内部抽籤処理を実行する手段(内部当籤役決定手段)も兼ねる。
まず、メインCPU51は、遊技状態及びメダルの投入枚数(掛け枚数)に応じた内部抽籤テーブルをセットする(S41)。具体的には、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図35参照)を参照して現在の遊技状態を把握し、遊技状態及びメダルの投入枚数(掛け枚数)の組合せに対応する内部抽籤テーブル(図11〜図14参照)をセットする。
次いで、メインCPU51は、乱数値格納領域に格納されている乱数値を取得する(S42)。そして、メインCPU51は、当籤番号の初期値として「1」をセットする。
次いで、メインCPU51は、内部抽籤テーブルを参照して当籤番号に対応する抽籤値を取得し、乱数値から抽籤値を減算する(S43)。
次いで、メインCPU51は、S44での演算結果が0未満(負の値)であるか否かを判別する(S44)。
S44において、メインCPU51が、演算結果が0未満でないと判別したとき(S44がNO判定の場合)、メインCPU51は、乱数値及び当籤番号を更新する(S45)。具体的には、演算結果の値を乱数値にして、当籤番号を1加算する。
次いで、メインCPU51は、全ての当籤番号をチェックしたか否かを判別する(S46)。S46において、メインCPU51が全ての当籤番号をチェックしていないと判別したとき(S47がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS43に戻し、S43以降の処理を繰り返す。
一方、S46において、メインCPU51が全ての当籤番号をチェックしたと判別したとき(S46がYES判定の場合)、メインCPU51は、データポインタとして「0」をセットする(S47)。すなわち、メインCPU51は、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタとして「0」をセットする。
ここで、再度S44の処理の説明に戻って、S44において、メインCPU51が、演算結果が0未満(負の値)である判別したとき(S44がYES判定の場合)、メインCPU51は、現在の当籤番号に応じて、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを取得する(S48)。
そして、S47又はS48の処理後、メインCPU51は、表示役決定テーブル(図15〜図18参照)を参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S49)。
次いで、メインCPU51は、取得した内部当籤役を内部当籤役格納領域に格納する(S50)。
次いで、メインCPU51は、持越役格納領域に格納されているデータが「00000000」であるか否かを判別する(S51)。S51において、メインCPU51が、持越役格納領域に格納されているデータが「00000000」でないと判別したとき(S51がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS54の処理を行う。
一方、S51において、メインCPU51が、持越役格納領域に格納されているデータは「00000000」であると判別したとき(S51がYES判定の場合)、メインCPU51は、表示役決定テーブル(図15参照)を参照し、ボーナス用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S52)。
次いで、メインCPU51は、取得した内部当籤役を持越役格納領域に格納する(S53)。
S53の処理後又はS51がNO判定の場合、メインCPU51は、持越役格納領域に格納されている内部当籤役に基づいて、内部当籤役格納領域を更新する(S54)。その後、メインCPU51は、内部抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図55参照)のS7に移す。
[遊技ロック抽籤処理]
次に、図58を参照して、メインフロー(図55参照)中のS7で行う遊技ロック抽籤処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明する遊技ロック抽籤処理は主制御回路41により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路41は、遊技ロック抽籤処理により、遊技ロックを発生させるか否か、遊技ロック種別及びロック期間を決定する手段(ロック決定手段、演出種別決定手段)も兼ねる。
まず、メインCPU51は、遊技状態に応じた遊技ロック発生抽籤テーブル(図31A〜31C及び図32A〜32B参照)を参照し、演出用乱数値に基づいて、遊技ロック抽籤を行う(S71)。
次いで、メインCPU51は、遊技ロック抽籤の抽籤結果(ロックコマンド番号)に対応する遊技ロック格納領域内のビットに「1」を格納する(S72)。そして、S72の処理後、メインCPU51は、遊技ロック抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図55参照)のS8に移す。
[リール停止初期設定処理]
次に、図59を参照して、メインフロー(図55参照)中のS8で行うリール停止初期設定処理について説明する。
まず、メインCPU51は、内部抽籤処理で取得した内部当籤役、現在の遊技状態及びメダルの投入枚数(掛け枚数)に基づいて、回胴停止用番号を取得する(S101)。具体的には、メインCPU51は、内部当籤役と現在の遊技状態とメダルの投入枚数との組合せに対応する回胴停止用番号(図19及び図20に示すリール停止初期設定テーブル参照)を取得する。
次いで、メインCPU51は、リール停止初期設定テーブル(図19及び図20参照)を参照し、取得した回胴停止用番号に基づいて、該回胴停止番号に対応する各種情報を取得する(S102)。具体的には、メインCPU51は、取得した回胴停止用番号に対応する、押下順序判別データ(引込優先順位テーブル番号及び引込優先順位選択テーブル番号)、変則押し時テーブル選択データ(ライン変更ステータス及び変則押し時停止テーブル番号)、順押し時テーブル変更データ、順押し時第1停止用テーブル番号、順押し時テーブル変更初期データ選択値(ライン変更ステータス及び順押し時第2・第3停止用テーブル番号)、並びに、検索順序テーブル選択データを取得する。
次いで、メインCPU51は、全図柄コード格納領域(図38参照)に回転中の識別子「0FFH(11111111B)」を格納する(S103)。
次いで、メインCPU51は、メインRAM53に設けられたストップボタン未作動カウンタに「3」を格納する(S104)。その後、メインCPU51は、リール停止初期設定処理を終了し、処理をメインフロー(図55参照)のS9に移す。なお、ストップボタン未作動カウンタは、停止操作が検出されていないストップボタンの数を管理するためのカウンタである。
[リール回転開始処理]
次に、図60を参照して、メインフロー(図55参照)中のS11で行うリール回転開始処理について説明する。
まず、メインCPU51は、全リールの回転開始を要求する(S111)。そして、全リールの回転開始が要求されると、一定の周期(1.1172msec)で実行される後述の割込処理(後述の図76参照)により、3つのステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動が制御され、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転が開始される。このとき、各リールは、その回転速度が定速度に達するまで加速制御され、その後、該定速度が維持されるように制御される。
次いで、メインCPU51は、ウェイトタイマに初期値をセットする(S112)。その後、メインCPU51は、リール回転開始処理を終了し、処理をメインフロー(図55参照)のS12に移す。
本実施形態では、ウェイトタイマにセットする初期値を3670とした。このウェイトタイマの値は、一定の周期(1.1172msec)で実行される後述の割り込み処理(後述の図76参照)のS353で「1」ずつ減算される。そのため、ウェイトタイマに所定値が加算されない場合は、ウェイト機能を実行する期間が3670×1.1172msとなる。
[引込優先順位格納処理]
次に、図61を参照して、メインフロー(図55参照)中のS12で行う引込優先順位格納処理について説明する。
まず、メインCPU51は、ストップボタン未作動カウンタを、検索回数としてメインRAM53に格納する(S121)。次いで、メインCPU51は、検索対象リール決定処理を行う(S122)。この処理では、メインCPU51は、例えば、回転中のリールから、所定のリールを選択し、該選択したリールを検索対象リールとして決定する。
例えば、S122の処理では、全て(3つ)のリールの回転が行われているとき、最初に左リール3Lが検索対象リールとして決定される。その後、左リール3Lに対して、後述するS131までの各種処理が行われ、再度S122に戻ると、次には、中リール3Cが検索対象リールとして決定される。そして、中リール3Cに対して、後述するS131までの各種処理が行われ、再度S122に戻ると、次に、右リール3Rが検索対象リールとして決定される。
次いで、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択処理を行う(S123)。この処理では、内部当籤役(データポインタ)及び作動ストップボタンに基づいて、引込優先順位テーブルが選択される。なお、引込優先順位テーブル選択処理の詳細については、後述の図62を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、図柄位置データとして「0」をセットし、図柄チェック回数として「21」をセットする(S124)。そして、メインCPU51は、図柄コード格納処理を行う(S125)。この処理では、検索対象リールの有効ライン(入賞判定ライン)上に位置する、現在の図柄位置データに対応する図柄コードが、図柄コード格納領域に格納される。この際、有効ライン数分の図柄コードが格納される。なお、図柄コード格納処理の詳細については、後述の図63を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、取得された図柄コードと図柄コード格納領域(図38参照)のデータとに基づいて、表示役格納領域(図34参照)を更新する(S126)。この時点では、内部当籤役の当籤の有無に関らず、停止図柄に基づいて、表示可能性のある図柄の組合せ(表示可能な役)が表示役格納領に格納される。
なお、本実施形態では、停止するリール毎に、図柄コード格納領域の情報(図柄コード及びそれに対応する表示可能な役)が更新される。この際、表示可能な役を、予め用意された、停止されたリールの図柄とそれに対応する表示可能な役との対応関係を規定したデータから取得してもよいし、停止されたリールの図柄と図柄組合せテーブル(図8及び図9参照)とを照合して取得してもよい。なお、前者の手法を用いた場合、リール毎に図柄と表示可能な役との対応関係が変わる。
次いで、メインCPU51は、引込優先順位取得処理を行う(S127)。この処理では、メインCPU51は、表示役格納領域(図34参照)でビットが「1」になっており、かつ、内部当籤役格納領域でビットが「1」になっている役について、引込優先順位テーブル(図29参照)を参照して、引込優先順位データを取得する。
なお、一部のリールにおいて入賞が確定する役(例えば、「チェリー」に係る役:図8及び図9参照)の図柄が表示されている場合に、「ANY」となるリールでは、その役の引込優先順位データを取得しない。また、入賞が確定するリールで、内部当籤していない役が確定する可能性がある場合には、引込優先順位データを「停止禁止(全ビット0)」にセットする。
次いで、メインCPU51は、取得した引込優先順位データを引込優先順位データ格納領域(図39参照)に格納する(S128)。このとき、引込優先順位データは、各優先順位の値と、格納領域のビットとが対応するように引込優先順位データ格納領域に格納される。次いで、メインCPU51は、図柄位置データを1加算し、図柄チェック回数を1減算する(S129)。
次いで、メインCPU51は、図柄チェック回数が0であるか否かを判別する(S130)。S130において、メインCPU51が、図柄チェック回数が0ではないと判別したとき(S130がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS125に戻し、S125以降の処理を繰り返す。
一方、S130において、メインCPU51が、図柄チェック回数が0であると判別したとき(S130がYES判定の場合)、メインCPU51は、検索回数分検索したか否かを判別する(S131)。
S131において、メインCPU51が検索回数分検索していないと判別したとき(S131がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS122に戻し、S122以降の処理を繰り返す。一方、S131において、メインCPU51が検索回数分検索したと判別したとき(S131がYES判定の場合)、メインCPU51は、引込優先順位格納処理を終了し、処理をメインフロー(図55参照)のS13に移す。
[引込優先順位テーブル選択処理]
次に、図62を参照して、引込優先順位格納処理のフローチャート(図61参照)中のS123で行う引込優先順位テーブル選択処理について説明する。
まず、メインCPU51は、引込優先順位テーブル番号がセットされているか否か、すなわち、リール停止初期設定処理(S8)において、直接、引込優先順位テーブル番号が格納されているか否かを判別する(S141)。S141において、メインCPU51が、引込優先順位テーブル番号がセットされていると判別したとき(S141がYES判定の場合)、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図61参照)のS124に移す。
一方、S141において、メインCPU51が、引込優先順位テーブル番号はセットされていないと判別したとき(S141がNO判定の場合)、メインCPU51は、押下順序格納領域(図37参照)及び作動ストップボタン格納領域(図36参照)を参照し、対応する引込優先順位テーブル番号をセットする(S142)。その後、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図61参照)のS124に移す。
なお、S142では、まず、メインCPU51は、押下順序格納領域及び作動ストップボタン格納領域を参照して、押下順序及び作動ストップボタンのデータを取得する。次いで、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択データに対応する引込優先順位テーブル選択テーブルを参照し、押下順序と作動ストップボタンとに基づいて引込優先順位テーブル番号を取得する。その後、メインCPU51は、取得した引込優先順位テーブル番号をセットする。
[図柄コード格納処理]
次に、図63を参照して、引込優先順位格納処理のフローチャート(図61参照)中のS125で行う図柄コード格納処理について説明する。
まず、メインCPU51は、有効ラインデータをセットする(S151)。本実施形態では、上述のように、単位遊技毎のメダルの投入枚数(掛け枚数)が3枚である場合には、5つの有効ライン(トップライン、センターライン、ボトムライン、クロスダウンライン、クロスアップライン)が設けられ、単位遊技毎のメダルの投入枚数が1枚又は2枚である場合には、2つの有効ライン(センターライン、クロスアップライン)が設けられる。
次いで、メインCPU51は、検索図柄位置と有効ラインデータとに基づいて、検索対象リールのチェック用図柄位置データをセットする(S152)。例えば、検索対象リールが左リール3Lである場合には、検索対象リールの中段の情報を取得したいので、その中段を示すチェック用図柄位置データをセットする。
次いで、メインCPU51は、チェック用図柄位置データの図柄コードを取得する(S153)。その後、メインCPU51は、図柄コード格納処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図61参照)のS126に移す。
[リール停止制御処理]
次に、図64を参照して、メインフロー(図55参照)中のS13で行うリール停止制御処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明するリール停止制御処理は主制御回路41により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路41は、リール停止制御処理を実行する手段(停止制御手段)も兼ねる。
まず、メインCPU51は、ストップボタン検出処理を行う(S161)。この処理では、メインCPU51は、有効なストップボタンが押されたか否かを判別するとともに、第1停止操作で左ストップボタンが押下されたか否かを判別する。なお、ストップボタン検出処理の詳細については、後述の図65を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、S161のストップボタン検出処理の検出結果(有効押下されたストップボタンの判別結果)に基づいて、押下順序格納領域(図37参照)及び作動ストップボタン格納領域(図36参照)を更新する(S162)。次いで、メインCPU51は、ストップボタン未作動カウンタを「1」減算する(S163)。
次いで、メインCPU51は、作動ストップボタンから検索対象リールを決定する(S164)。そして、メインCPU51は、図柄カウンタに基づいて停止開始位置をメインRAM53に格納する(S165)。
次いで、メインCPU51は、滑り駒数決定処理を行う(S166)。なお、滑り駒数決定処理の詳細については、後述の図66を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU51は、リール停止コマンドを副制御回路42に送信する(S167)。この処理で送信するリール停止コマンドには、停止されるリールの種別、その滑り駒数、ストップスイッチのONエッジ/OFFエッジ等の情報が含まれる。なお、ストップスイッチのONエッジ/OFFエッジの情報は、後述の割込処理で監視され、該情報を副制御回路42に送信するようにしてもよい。また、リール停止コマンドの送信動作は、後述のメインCPU51の制御により実行される割込処理(後述の図76参照)中のS354の通信データ送信処理で行ってもよい。
次いで、メインCPU51は、停止開始位置と、S166で決定された滑り駒数とに基づいて停止予定位置を決定し、該決定した停止予定位置をメインRAM53に格納する(S168)。この処理では、メインCPU51は、停止開始位置に滑り駒数を加算し、その結果を停止予定位置とする。
次いで、メインCPU51は、S168で決定された停止予定位置を検索図柄位置としてセットする(S169)。次いで、メインCPU51は、図63を参照して説明した図柄コード格納処理を行う(S170)。その後、メインCPU51は、S170で取得した図柄コードを用いて図柄コード格納領域(図38参照)を更新する(S171)。
次いで、メインCPU51は、制御変更処理を行う(S172)。なお、制御変更処理の詳細については、後述の図71を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU51は、押されたストップボタンは放されたか否かを判別する(S173)。S173において、メインCPU51が、押されたストップボタンは放されていないと判別したとき(S173がNO判定の場合)、メインCPU51は、S173の処理を繰り返し、押されたストップボタンが離されるまで待機する。
一方、S173において、メインCPU51が、押されたストップボタンは放されたと判別したとき(S173がYES判定の場合)、メインCPU51は、リール停止コマンド送信処理を行う(S174)。この処理では、メインCPU51は、リール停止コマンドを副制御回路42に送信する。この際、送信するリール停止コマンドのデータ構成は、上記S167で送信したリール停止コマンドのそれと同様である。しかしながら、S174で送信するリール停止コマンドに含まれるONエッジ/OFFエッジの情報は、S167で送信したリール停止コマンドに含まれるONエッジ/OFFエッジの情報と異なる。また、リール停止コマンドの送信動作は、後述のメインCPU51の制御により実行される割込処理(後述の図76参照)中のS354の通信データ送信処理で行ってもよい。
次いで、メインCPU51は、ストップボタン未作動カウンタは「0」であるか否かを判別する(S175)。S175において、メインCPU51が、未作動カウンタは「0」でないと判別したとき(S175がNO判定の場合)、メインCPU51は、図61を参照して説明した引込優先順位格納処理を行う(S176)。その後、メインCPU51は、処理をS161に戻し、S161以降の処理を繰り返す。
一方、S175において、メインCPU51が、未作動カウンタは「0」であると判別したとき(S175がYES判定の場合)、メインCPU51は、リール停止制御処理を終了し、処理をメインフロー(図55参照)のS14に移す。
[ストップボタン検出処理]
次に、図65を参照して、リール停止制御処理のフローチャート(図64参照)中のS161で行うストップボタン検出処理について説明する。
まず、メインCPU51は、押下されたストップボタンがあるか否かを判別する(S181)。S181において、メインCPU51が、押下されたストップボタンがないと判別したとき(S181がNO判定の場合)、メインCPU51は、ストップボタン検出処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図64参照)のS162に移す。
一方、S181において、メインCPU51が、押下されたストップボタンがあると判別したとき(S181がYES判定の場合)、メインCPU51は、ストップボタンの停止操作が第1停止操作であるか否かを判別する(S182)。S182において、メインCPU51が、ストップボタンの停止操作が第1停止操作でないと判別したとき(S182がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS185の処理を行う。
一方、S182において、メインCPU51が、ストップボタンの停止操作が第1停止操作であると判別したとき(S182がYES判定の場合)、メインCPU51は、左ストップボタン17Lが押下されたか否かを判別する(S183)。この処理において、第1停止操作で押下されたストップボタンが1つである場合には、メインCPU51は、押下されたストップボタンが左ストップボタン17Lであるか否かを判別する。また、この処理において、第1停止操作で押下されたストップボタンが複数存在する場合には、メインCPU51は、押下された複数のストップボタンの中に左ストップボタン17Lが含まれているか否かを判別する。
S183において、メインCPU51が、左ストップボタン17Lが押下されていないと判別したとき(S183がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS185の処理を行う。一方、S183において、メインCPU51が、左ストップボタン17Lが押下されたと判別したとき(S183がYES判定の場合)、メインCPU51は、左ストップボタン17Lを有効押下されたストップボタンとしてセットする(S184)。そして、S184の処理後、メインCPU51は、ストップボタン検出処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図64参照)のS162に移す。
S182又はS183がNO判定の場合、メインCPU51は、複数のストップボタンが押下されたか否かを判別する(S185)。S185において、メインCPU51が、複数のストップボタンが押下されたと判別したとき(S185がYES判定の場合)、メインCPU51は、ストップボタン検出処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図64参照)のS162に移す。すなわち、第1停止操作以外の停止操作において複数のストップボタンが押下された場合、又は、第1停止操作において押下されたストップボタンに左ストップボタンが含まれていない場合には、このストップボタンの押下操作は無効な操作として扱われる。
一方、S185において、メインCPU51が、複数のストップボタンが押下されていないと判別したとき(S185がNO判定の場合)、メインCPU51は、押下されたストップボタンが回転中のリールのストップボタンであるか否かを判別する(S186)。S186において、メインCPU51が、押下されたストップボタンが回転中のリールのストップボタンでないと判別したとき(S186がNO判定の場合)、メインCPU51は、ストップボタン検出処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図64参照)のS162に移す。すなわち、押下されたストップボタンが停止済みのリールに対応するストップボタンである場合には、このストップボタンの押下操作は無効な操作として扱われる。
一方、S186において、メインCPU51が、押下されたストップボタンが回転中のリールのストップボタンであると判別したとき(S186がYES判定の場合)、メインCPU51は、押下されたストップボタンを有効押下されたストップボタンとしてセットする(S187)。そして、S187の処理後、メインCPU51は、ストップボタン検出処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図64参照)のS162に移す。
上述のように、本実施形態のストップボタン検出処理のS181〜S184では、リールの第1停止操作において、左ストップボタン17Lを含む複数のストップボタンが同時に押下された場合、左ストップボタン17Lの押下が有効とされ、他のストップボタンの押下が無効とされる。そして、この処理はメインCPU51により実行される。すなわち、本実施形態では、メインCPU51は、リールの第1停止操作において、左ストップボタン17Lを含む複数のストップボタンが同時に押下された場合、左ストップボタン17Lの押下操作を有効な押下操作と判定する手段を兼ねる。
[滑り駒数決定処理]
次に、図66を参照して、リール停止制御処理のフローチャート(図64参照)中のS166で行う滑り駒数決定処理について説明する。
まず、メインCPU51は、ラインマスクデータテーブル(不図示)に基づいて、作動ストップボタンに対応するラインマスクデータを選択する(S191)。この処理では、例えば、左ストップボタン17Lが押されたときには、メインCPU51は、ラインマスクデータとして、停止データの「左リールAライン」に対応するビット7に「1」が立てられた「10000000」を選択する。また、例えば、中ストップボタン17Cが押されたときには、メインCPU51は、ラインマスクデータとして、停止データの「中リールAライン」に対応するビット4に「1」が立てられた「00010000」を選択する。また、例えば、右ストップボタン17Rが押されたときには、メインCPU51は、ラインマスクデータとして、停止データの「右リールAライン」に対応するビット1に「1」が立てられた「00000010」を選択する。
次に、メインCPU51は、第1停止(ストップボタン未作動カウンタは「2」)であるか否かを判別する(S192)。S192において、メインCPU51が、第1停止ではないと判別したとき(S192がNO判定の場合)、メインCPU51は、第2・第3停止処理を行う(S193)。なお、第2・第3停止処理の詳細については、後述の図67を参照しながら後で説明する。その後、メインCPU51は、後述のS201の処理を行う。
一方、S192において、メインCPU51が、第1停止であると判別したとき(S192がYES判定の場合)、メインCPU51は、作動ストップボタンは左ストップボタンであるか否かを判別する(S194)。
S194において、メインCPU51が、作動ストップボタンは左ストップボタンであると判別したとき(S194がYES判定の場合)、メインCPU51は、順押し時第1停止用テーブル番号及び図柄カウンタを取得する(S195)。この処理で、順押し時第1停止用テーブル番号は、リール停止初期設定テーブル(図19及び図20参照)を参照して取得される。次いで、メインCPU51は、順押し時第1停止用テーブル番号に対応する順押し時第1停止用停止テーブルを参照し、図柄カウンタに基づいて、滑り駒数決定データ及びチェンジステータスを取得する(S196)。その後、メインCPU51は、後述のS201の処理を行う。
一方、S194において、メインCPU51が、作動ストップボタンは左ストップボタンでないと判別したとき(S194がNO判定の場合)、メインCPU51は、変則押し時テーブル選択データ(変則押し時停止テーブル番号)を取得し、その変則押し時テーブル選択データに対応する変則押し時停止テーブルをセットする(S197)。この処理で、変則押し時テーブル選択データ(変則押し時停止テーブル番号)は、リール停止初期設定テーブル(図19及び図20参照)を参照して取得される。
次いで、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理を行う(S198)。なお、ライン変更ビットチェック処理の詳細については、後述の図68を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を行う(S199)。なお、ラインマスクデータ変更処理の詳細については、後述の図69を参照しながら後で説明する。その後、メインCPU51は、セットされた変則押し時停止テーブルを参照し、ラインマスクデータ及び停止開始位置に基づいて、滑り駒数決定データを取得する(S200)。
次いで、メインCPU51は、優先引込制御処理を行う(S201)。この処理では、停止開始位置から最大滑り駒数「4」(又は「1」)の範囲の各図柄位置に応じた引込優先順位データの比較が行われ、最も適切な滑り駒数が決定される。なお、優先引込制御処理の詳細については、後述の図70を参照しながら後で説明する。その後、メインCPU51は、滑り駒数決定処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図64参照)のS167に移す。
[第2・第3停止処理]
次に、図67を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図66参照)中のS193で行う第2・第3停止処理について説明する。
まず、メインCPU51は、第2停止操作時であるか否かを判別する(S211)。S211において、メインCPU51が、第2停止操作時でないと判別したとき(S211がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS214の処理を行う。
一方、S211において、メインCPU51が、第2停止操作時であると判別したとき(S211がYES判定の場合)、メインCPU51は、ストップボタンの押し順が順押し(第1停止は左リール3L)であるか否かを判別する(S212)。S212において、メインCPU51が、順押しでないと判別したとき(S212がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS214の処理を行う。
一方、S212において、メインCPU51が、順押しであると判別したとき(S212がYES判定の場合)、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理を行う(S213)。なお、ライン変更ビットチェック処理の詳細については、後述の図68を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を行う(S214)。なお、ラインマスクデータ変更処理の詳細については、後述の図69を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU51は、滑り駒数検索処理を行う(S215)。この処理では、停止テーブル(図21〜図23、図25及び図26参照)を参照し、停止開始位置に基づいて滑り駒数決定データが決定される。
例えば、ラインマスクデータが「中リールAライン」に対応する「00010000」である場合、メインCPU51は、ビット4の「中リールAライン」の列を参照する。そして、停止開始位置から最大の滑り駒数の範囲にある各図柄位置に対して、対応するデータが「1」であるか否かの検索を順次行う。次いで、メインCPU51は、対応するデータが「1」である図柄位置から停止開始位置までの差分を算出し、算出した値を滑り駒数決定データとして決定する。そして、S215の処理後、メインCPU51は、第2・第3停止処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図66参照)のS201に移す。
[ライン変更ビットチェック処理]
次に、図68を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図66参照)中のS198、及び、第2・第3停止処理のフローチャート(図67参照)中のS213で行うライン変更ビットチェック処理について説明する。
まず、メインCPU51は、変更ステータスが「1」又は「2」であるか否かを判別する(S221)。S221において、メインCPU51が、変更ステータスは「1」又は「2」であると判別したとき(S221がYES判定の場合)、メインCPU51は、対応するラインステータスをセットする(S222)。この処理において、本実施形態では、変更ステータスが「1」の場合にはAラインステータスをセットし、変更ステータスが「2」の場合にはBラインステータスをセットする。そして、S222の処理後、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図66参照)のS199、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図67参照)中のS214の処理に移す。
一方、S221において、メインCPU51が、変更ステータスは「1」又は「2」でないと判別したとき(S221がNO判定の場合)、メインCPU51は、ライン変更ビットはオンであるか否かを判別する(S223)。この処理において、メインCPU51は、停止テーブル(図21〜図23、図25及び図26参照)の「中リールライン変更ビット」又は「右リールライン変更ビット」に対応する列を参照し、停止開始位置に該当するデータが「1」であるか否かを判別する。そして、メインCPU51が、停止開始位置に該当するデータが「1」ではない、つまり、ライン変更ビットはオンでないと判別したとき(S223がNO判定の場合)、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図66参照)のS199、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図67参照)中のS214の処理に移す。
一方、S223において、メインCPU51が、停止開始位置に該当するデータが「1」である、つまり、ライン変更ビットはオンであると判別したとき(S223がYES判定の場合)、メインCPU51は、Bラインステータスをセットする(S224)。なお、Bラインステータスは、ラインマスクデータを変更するために使用されるデータである。そして、S224の処理後、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図66参照)のS199、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図67参照)中のS214の処理に移す。
[ラインマスクデータ変更処理]
次に、図69を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図66参照)中のS199、及び、第2・第3停止処理のフローチャート(図67参照)中のS214で行うラインマスクデータ変更処理について説明する。
まず、メインCPU51は、Cラインステータスがセットされているか否かを判別する(S231)。なお、Cラインステータスのセットは、後述の第2停止後制御変更処理(後述の図72参照)において、順押しである場合に行われる。
S231において、メインCPU51が、Cラインステータスがセットされていると判別したとき(S231がYES判定の場合)、メインCPU51は、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンであるか否かを判別する(S232)。
S232において、メインCPU51が、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンであると判別したとき(S232がYES判定の場合)、メインCPU51は、ラインマスクデータを右に2回ローテートする(S233)。順押しであって第2停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンであれば、第3停止時の作動ストップボタンは右ストップボタンになる。したがって、S233の処理により、ラインマスクデータは、「00000010」から「10000000」に変更される。その結果、順押し時第2・第3停止用停止テーブル(図25参照)の「右リールCラインデータ」に対応するビット7の列が参照される。そして、S233の処理後、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図66参照)のS200、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図67参照)中のS215の処理に移す。
一方、S232において、メインCPU51が、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンではないと判別したとき(S232がNO判定の場合)、メインCPU51は、ラインマスクデータを左に2回ローテートする(S234)。順押しであって第2停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンでなければ、第3停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンになる。したがって、S234の処理により、ラインマスクデータは、「00010000」から「01000000」に変更される。その結果、順押し時第2・第3停止用停止テーブルの「中リールCラインデータ」に対応するビット6の列が参照される。そして、S234の処理後、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図66参照)のS200、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図67参照)中のS215の処理に移す。
また、S231において、メインCPU51が、Cラインステータスがセットされていないと判別したとき(S231がNO判定の場合)、メインCPU51は、Bラインステータスがセットされているか否かを判別する(S235)。S235において、メインCPU51が、Bラインステータスがセットされていないと判別したとき(S235がNO判定の場合)、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図66参照)のS200、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図67参照)中のS215の処理に移す。
一方、S235において、メインCPU51が、Bラインステータスがセットされていると判別したとき(S235がYES判定の場合)、メインCPU51は、ラインマスクデータを右に1回ローテートする(S236)。この処理により、例えば、ラインマスクデータが「00000010」であった場合は、「00000001」に変更される。その結果、停止テーブル(図21〜図23、図25及び図26参照)の「Bラインデータ」に対応する列が参照される。そして、S236の処理後、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図66参照)のS200、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図67参照)中のS215の処理に移す。
[優先引込制御処理]
次に、図70を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図66参照)中のS201で行う優先引込制御処理について説明する。
まず、メインCPU51は、検索順序テーブル選択データに対応する検索順序テーブル(図30A〜30C参照)をセットする(S241)。次いで、メインCPU51は、検索順序カウンタ及びチェック回数に初期値をセットする(S242)。具体的には、メインCPU51は、検索順序カウンタには、初期値として「1」をセットする。また、メインCPU51は、チェック回数には、検索順序テーブルのデータ長を初期値としてセットする。具体的には、チェック回数の初期値として「5」をセットする。
次いで、メインCPU51は、停止順序テーブル(不図示)の先頭アドレスをセットし、滑り駒数決定データに基づいて検索順序テーブルのアドレスを加算する(S243)。
次いで、メインCPU51は、検索順序カウンタの値に対応する滑り駒数を取得する(S244)。次いで、メインCPU51は、取得した滑り駒数を停止開始時予想アドレスに加算し、引込優先順位データを取得する(S245)。
次いで、メインCPU51は、S245で取得した引込優先順位データが先に取得した引込優先順位データを超えるか否かを判別する(S246)。S246において、メインCPU51が、S245で取得した引込優先順位データが先に取得した引込優先順位データを超えないと判別したとき(S246がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS248の処理を行う。
一方、S246において、メインCPU51が、S245で取得した引込優先順位データが先に取得した引込優先順位データを超えると判別したとき(S246がYES判定の場合)、メインCPU51は、S244で取得した滑り駒数を退避させる(S247)。
次いで、メインCPU51は、チェック回数を1減算し、検索順序カウンタを1加算する(S248)。
次いで、メインCPU51は、チェック回数が「0」であるか否かを判別する(S249)。S249において、メインCPU51が、チェック回数が「0」でないと判別したとき(S249がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS244に戻し、S244以降の処理を繰り返す。
一方、S249において、メインCPU51が、チェック回数が「0」であると判別したとき(S249がYES判定の場合)、メインCPU51は、退避されている滑り駒数を復帰させる(S250)。その後、メインCPU51は、優先引込制御処理を終了するとともに、滑り駒数決定処理(図66参照)も終了する。
[制御変更処理]
次に、図71を参照して、リール停止制御処理のフローチャート(図64参照)中のS172で行う制御変更処理について説明する。
まず、メインCPU51は、第3停止後であるか否かを判別する(S261)。S261において、メインCPU51が、第3停止後であると判別したとき(S261がYES判定の場合)、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図64参照)のS173に移す。
一方、S261において、メインCPU51が、第3停止後でないと判別したとき(S261がNO判定の場合)、メインCPU51は、第2停止後であるか否かを判別する(S262)。S262において、メインCPU51が、第2停止後であると判別したとき(S262がYES判定の場合)、メインCPU51は、第2停止後制御処理を行う(S263)。なお、第2停止後制御処理の詳細については、後述の図72を参照しながら後で説明する。そして、S263の処理後、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図64参照)のS173に移す。
一方、S262において、メインCPU51が、第2停止後でないと判別したとき(S262がNO判定の場合)、メインCPU51は、順押しであるか否かを判別する(S264)。S264において、メインCPU51が、順押しではないと判別したとき(S264がNO判定の場合)、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図64参照)のS173に移す。
一方、S264において、メインCPU51が、順押しであると判別したとき(S264がYES判定の場合)、メインCPU51は、順押し時テーブル変更データに応じた順押し時制御変更テーブル(図24A及び24B参照)を取得し、検索回数をセットする(S265)。
次いで、メインCPU51は、停止予定位置を取得する(S266)。そして、メインCPU51は、取得した停止予定位置に応じて変更対象ポジションを更新する(S267)。
次いで、メインCPU51は、S267で更新した変更対象ポジションが停止予定位置と一致するか否かを判別する(S268)。S268において、メインCPU51が、更新した変更対象ポジションは停止予定位置と一致しないと判別したとき(S268がNO判定の場合)、メインCPU51は、検索回数は「0」であるか否かを判別する(S269)。S269において、メインCPU51が、検索回数は「0」ではないと判別したとき(S269がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS267に戻し、S267以降の処理を繰り返す。
一方、S269において、メインCPU51が、検索回数は「0」であると判別したとき(S269がYES判定の場合)、メインCPU51は、順押し時テーブル変更初期データの値を順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号として取得し、対応する停止テーブルをセットする(S270)。
次いで、メインCPU51は、Cラインチェックデータに「0」をセットする(S271)。そして、S271の処理後、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図64参照)のS173に移す。
また、S268において、メインCPU51が、更新した変更対象ポジションは停止予定位置と一致すると判別したとき(S268がYES判定の場合)、メインCPU51は、ライン変更ステータスの値に応じた順押し時第2・第3停止用テーブル番号及びCラインチェックデータを取得する(S272)。
次いで、メインCPU51は、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号に基づいて、対応する停止テーブルをセットする(S273)。そして、S273の処理後、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図64参照)のS173に移す。
[第2停止後制御変更処理]
次に、図72を参照して、制御変更処理のフローチャート(図71参照)中のS263で行う第2停止後制御変更処理について説明する。
まず、メインCPU51は、順押しであるか否かを判別する(S291)。S291において、メインCPU51が、順押しではないと判別したとき(S291がNO判定の場合)、メインCPU51は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理(図71参照)も終了する。
一方、S291において、メインCPU51が順押しであると判別したとき(S291がYES判定の場合)、メインCPU51は、Cラインチェックデータがオンであるか(変更ステータスが「3」であるか)否かを判別する(S292)。なお、Cラインチェックデータは、制御変更処理(図71参照)のS272の処理によって取得される。そして、S292において、メインCPU51が、Cラインチェックデータがオンでないと判別したとき(S292がNO判定の場合)、メインCPU51は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理(図71参照)も終了する。
一方、S292において、メインCPU51が、Cラインチェックデータがオンであると判別したとき(S292がYES判定の場合)、メインCPU51は、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットがオンであるか否かを判別する(S293)。S293において、メインCPU51が、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットはオンでないと判別したとき(S293がNO判定の場合)、メインCPU51は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理(図71参照)も終了する。
一方、S293において、メインCPU51が、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットはオンであると判別したとき(S293がYES判定の場合)、メインCPU51は、格納された順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号に「1」を加算し、対応する停止テーブルをセットする(S294)。次いで、メインCPU51は、Cラインステータスをセットする(S295)。そして、S295の処理後、メインCPU51は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理(図71参照)も終了する。
[遊技ロック処理]
次に、図73を参照して、メインフロー(図55参照)中のS16で行う遊技ロック処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明する遊技ロック処理は主制御回路41により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路41は、遊技ロックを対応するロック時間(ロックの実行時間)に渡って発生させる手段(ロック発生手段)も兼ねる。
まず、メインCPU51は、遊技ロックフラグ格納領域(図40参照)を参照して、遊技ロック抽籤により決定された、又は、表示役の種別に応じて最終的に決定された遊技ロック種別(ロックコマンド番号)を判別し、該遊技ロック種別(ロックコマンド番号)に対応付られたロック時間に対応する値(タイマ値)をロックタイマにセットする(S301)。
また、この際、メインCPU51は、副制御回路42にロックコマンドを送信する。副制御回路42は、このロックコマンドの受信を契機として、フラッシュ演出(ロック中演出)の実行を開始する。なお、副制御部で対応するロック中演出を実行するため、ロックコマンドはロック開始時又は事前に副制御回路42に送信する必要があるが、このロックコマンドの送信処理は、ロックタイマのカウント開始前(直前)に行ってもよいし、カウント開始後(直後)に行ってもよい。また、本実施形態では、1回の遊技ロックにおいて、ロック開始時のみにロックコマンドの送信処理を行ってもよいし、遊技ロックの開始時及び終了時の両方のタイミング(すなわち、2回)でロックコマンドの送信処理を行ってもよい。
次いで、メインCPU51は、ロックタイマの値が「0」であるか否かを判別する(S302)。S302において、メインCPU51が、ロックタイマの値が「0」でないと判別したとき(S302がNO判定の場合)、メインCPU51は、S302の処理を繰り返し、ロックタイマの値が「0」になるまで待機する。
一方、S302において、メインCPU51が、ロックタイマの値が「0」であると判別したとき(S302がYES判定の場合)、メインCPU51は、遊技ロック処理を終了し、処理をメインフロー(図55参照)のS17に移す。
[ボーナス終了チェック処理]
次に、図74を参照して、メインフロー(図55参照)中のS19で行うボーナス終了チェック処理について説明する。
まず、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図35参照)を参照して、「BB」又は「MB」が作動中であるか否かを判別する(S321)。S321において、メインCPU51が、「BB」又は「MB」が作動中でないと判別したとき(S321がNO判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図55参照)のS20に移す。
一方、S321において、メインCPU51が、「BB」又は「MB」が作動中であると判別したとき(S321がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満であるか否かを判別する(S322)。
S322において、メインCPU51が、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満であると判別したとき(S322がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス終了時処理を行う(S323)。この処理では、メインCPU51がボーナス終了枚数カウンタをクリアし、作動中の「BB」又は「MB」に対応する遊技状態フラグ(BB遊技状態フラグ又はMB遊技状態フラグ)をオフにする。なお、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満である場合は、BB遊技におけるメダルの払出枚数の総数が342枚を超えたこと、又は、MB遊技におけるメダルの払出枚数の総数が129枚を超えたことを意味する。
次いで、メインCPU51は、ボーナス終了コマンド送信処理を行う(S324)。この処理では、メインCPU51は、ボーナス終了コマンドを副制御回路42に送信する。ボーナス終了コマンドには、ボーナスゲームが終了したことを示す情報などが含まれる。なお、ボーナス終了コマンドの送信動作は、後述のメインCPU51の制御により実行される割込処理(後述の図76参照)中のS354の通信データ送信処理で行ってもよい。
次いで、メインCPU51は、ボーナス終了時の初期化処理を行う(S325)。そして、S325の処理後、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図55参照)のS20に移す。
一方、S322において、メインCPU51が、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満でないと判別したとき(S322がNO判定の場合)、メインCPU51は、入賞回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタの各値を更新する(S326)。入賞可能回数カウンタの値は、小役(メダルの払い出しがある役)が表示されると「1」減算され、遊技可能回数カウンタの値は、停止図柄に関らず、1遊技で「1」減算される。
次いで、メインCPU51は、入賞回数カウンタの値、又は、遊技可能回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S327)。S327において、メインCPU51が、入賞回数カウンタの値、又は、遊技可能回数カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S327がNO判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図55参照)のS20に移す。
一方、S327において、メインCPU51が、入賞回数カウンタの値、又は、遊技可能回数カウンタの値が「0」であると判別したとき(S327がYES判定の場合)、メインCPU51は、RB終了時処理又はCB終了時処理を行う(S328)。具体的には、「RB」に対応する遊技状態フラグ(RB遊技状態フラグ)又は「CB」に対応する遊技状態フラグ(CB遊技状態フラグ)をオフにする、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタをクリアするなどの処理を行う。その後、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図55参照)のS20に移す。
[ボーナス作動チェック処理]
次に、図75を参照して、メインフロー(図55参照)中のS20で行うボーナス作動チェック処理について説明する。
まず、メインCPU51は、「BB」が作動中であるか否かを判別する(S331)。S331において、メインCPU51が、「BB」が作動中でないと判別したとき(S331がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS334の処理を行う。
一方、S331において、メインCPU51が、「BB」が作動中であると判別したとき(S331がYES判定の場合)、メインCPU51は、「RB」が作動中であるか否かを判別する(S332)。S332において、メインCPU51が、「RB」が作動中であると判別したとき(S332がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図55参照)のS2に移す。
一方、S332において、メインCPU51が、「RB」が作動中でないと判別したとき(S332がNO判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス作動時テーブル(図10参照)に基づいて、RB作動時処理を行う(S333)。そして、S333の処理後、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図55参照)のS2に移す。
また、S331がNO判定の場合、メインCPU51は、「MB」が作動中であるか否かを判別する(S334)。S334において、メインCPU51が、「MB」が作動中でないと判別したとき(S334がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS337の処理を行う。
一方、S334において、メインCPU51が、「MB」が作動中であると判別したとき(S334がYES判定の場合)、メインCPU51は、「CB」が作動中であるか否かを判別する(S335)。S335において、メインCPU51が、「CB」が作動中であると判別したとき(S335がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図55参照)のS2に移す。
一方、S335において、メインCPU51が、「CB」が作動中でないと判別したとき(S335がNO判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス作動時テーブル(図10参照)に基づいて、CB作動時処理を行う(S336)。そして、S336の処理後、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図55参照)のS2に移す。
また、S334がNO判定の場合、メインCPU51は、ボーナスゲームが入賞であるか否かを判別する(S337)。S337において、メインCPU51が、ボーナスゲームが入賞でないと判別したとき(S337がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS341の処理を行う。
一方、S337において、メインCPU51が、ボーナスゲームが入賞であると判別したとき(S337がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス作動時テーブル(図10参照)に基づいて、入賞したボーナスゲームに対応したボーナス作動時処理を行う(S338)。本実施形態では、この処理において、メインCPU51は、ボーナス作動時テーブル(図10参照)を参照して、遊技状態フラグ格納領域(図35参照)内の対応するビットに「1」をセットし、ボーナス終了枚数カウンタの数値を所定の値(「BB」の場合には「342」、「MB」の場合には「129」)にセットする。さらに、この処理では、上記S333で説明したRB作動時処理又は上記S336で説明したCB作動時処理を行う。
次いで、メインCPU51は、持越役格納領域の値をクリアする(S336)。次いで、メインCPU51は、ボーナス開始コマンド送信処理を行う(S337)。この処理では、メインCPU51は、ボーナス開始コマンドを副制御回路42に送信する。ボーナス開始コマンドには、ボーナスゲームを開始したことを示す情報などが含まれる。なお、ボーナス開始コマンドの送信動作は、後述のメインCPU51の制御により実行される割込処理(後述の図76参照)中のS354の通信データ送信処理で行ってもよい。
そして、S337の後、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図55参照)のS2に移す。
また、S337がNO判定の場合、メインCPU51は、再遊技に係る役が入賞であるか否かを判別する(S341)。S341において、メインCPU51が、再遊技に係る役が入賞でないと判別したとき(S341がNO判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図55参照)のS2に移す。
一方、S341において、メインCPU51が、再遊技に係る役が入賞であると判別したとき(S341がYES判定の場合)、メインCPU51は、メダルの自動投入を要求する(S342)。すなわち、メインCPU51は、投入枚数カウンタを自動投入枚数カウンタに複写する。そして、S342の処理後、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図55参照)のS2に移す。
[メインCPUの制御による割込処理(1.1172msec)]
次に、図76を参照して、メインCPU51に内蔵されたタイマ(不図示)の制御により定周期(1.1172msec毎)で行われる割込処理について説明する。
まず、メインCPU51は、レジスタの退避を行う(S351)。次いで、メインCPU51は、入力ポートチェック処理を行う(S352)。この処理では、ストップスイッチ17S等の各種スイッチから入力される信号がチェックされる。
次いで、メインCPU51は、タイマ更新処理を行う(S353)。この処理では、メインCPU51は、例えば、割込処理毎にロックタイマの値を減算する処理を行う。次いで、メインCPU51は、通信データ送信処置を行う(S354)。この処理では、主に、各種コマンドを主制御回路41及び副制御回路42に適宜送信する。
次いで、メインCPU51は、リール制御処理を行う(S355)。この処理では、メインCPU51は、全リールの回転開始が要求されたときに、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転を開始し、その後、各リールが一定速度で回転するように、3つのステッピングモータ61L,61C,61Rを駆動制御する。また、滑り駒数が決定されたときは、メインCPU51は、該当するリールの図柄カウンタを滑り駒数分だけ更新する。そして、メインCPU51は、更新された図柄カウンタが停止予定位置に対応する値に一致する(停止予定位置の図柄が表示窓の有効ライン(入賞判定ライン)上の領域に到達する)のを待って、該当するリールの回転の減速及び停止が行われるように、対応するステッピングモータを駆動制御する。また、本実施形態では、S355の処理において、前述した通常の加速処理、定速処理及び停止処理だけでなく、加速処理時にリール演出パターンが設定されている場合には、該リール演出パターンに対応するリール演出(リールアクション)及びロックの制御処理も行う。
次いで、メインCPU51は、ランプ・7セグ駆動処理を行う(S356)。この処理では、メインCPU51は、7セグ表示器6を駆動制御して、払出枚数やクレジット枚数などを表示する。次いで、メインCPU51は、レジスタの復帰処理を行う(S357)。そして、その後、メインCPU51は、割込処理を終了する。
<副制御回路の動作説明>
次に、図77〜図80を参照して、副制御回路42のサブCPU81が、プログラムを用いて実行する各種処理(タスク)の内容について説明する。
[主基板通信タスク]
まず、図77を参照して、サブCPU81により行われる主基板通信タスクについて説明する。
まず、サブCPU81は、主制御回路41から送信されたコマンドの受信チェックを行う(S501)。次いで、サブCPU81は、コマンドを受信した場合、受信したコマンドの種別を抽出する(S502)。
次いで、サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判別する(S503)。S503において、サブCPU81が、前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判別したとき(S503がNO判定の場合)、サブCPU81は、処理をS501に戻し、S501以降の処理を繰り返す。
一方、S503において、サブCPU81が、前回とは異なるコマンドを受信したと判別したとき(S503がYES判定の場合)、サブCPU81は、受信したコマンドに基づいて、メッセージキューにメッセージを格納する(S504)。なお、メッセージキューとは、プロセス間で情報を交換するための機構である。そして、S504の処理後、サブCPU81は、処理をS501に戻し、S501以降の処理を繰り返す。
[演出登録タスク]
次に、図78を参照して、サブCPU81により行われる演出登録タスクについて説明する。
まず、サブCPU81は、メッセージキューからメッセージを取り出す(S511)。次いで、サブCPU81は、メッセージキューにメッセージが有るか否かを判別する(S512)。S512において、サブCPU81が、メッセージキューにメッセージが無いと判別したとき(S512がNO判定のとき)、サブCPU81は、後述のS515の処理を行う。
一方、S512において、サブCPU81が、メッセージキューにメッセージが有ると判別したとき(S512がYES判定のとき)、サブCPU81は、メッセージから遊技情報を複写する(S513)。この処理では、例えば、パラメータによって特定される、内部当籤役、回転が停止したリールの種別、表示役、遊技状態フラグ等の各種データがサブRAM83に設けられた格納領域(不図示)に複写される。
次いで、サブCPU81は、演出内容決定処理を行う(S514)。この処理では、サブCPU81は、受信したコマンドの種別に応じて、演出内容の決定や演出データの登録等を行う。なお、演出内容決定処理の詳細については、後述の図79を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU81は、アニメーションデータの登録を行う(S515)。次いで、サブCPU81は、サウンドデータの登録を行う(S516)。次いで、サブCPU81は、ランプデータの登録を行う(S517)。なお、これらの登録処理は、S514の演出内容決定処理において登録された演出データに基づいて行われる。S517の後、サブCPU81は、処理をS511に戻し、S511以降の処理を繰り返す。
[演出内容決定処理]
次に、図79を参照して、演出登録タスクのフローチャート(図78参照)中のS514で行う演出内容決定処理について説明する。
まず、サブCPU81は、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(S521)。
S521において、サブCPU81が、スタートコマンド受信時であると判別したとき(S521がYES判定の場合)、サブCPU81は、スタートコマンド受信時処理を行う(S522)。この処理では、サブCPU81は、演出用乱数値を抽出し、内部当籤役等に基づいて演出番号を抽籤により決定して登録する。ここで、演出番号は、今回実行する演出内容を指定するデータである。
次いで、サブCPU81は、登録されている演出番号に応じて、スタート時の演出データを登録する(S523)。演出データは、アニメーションデータ、サウンドデータ及びランプデータを指定するデータである。それゆえ、演出データが登録されると、対応するアニメーションデータ等が決定され、表示装置による表示等の演出が実行される。そして、S523の処理後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図78参照)のS515に移す。
なお、本実施形態では、S522の処理において、サブCPU81は、スタートコマンドに含まれるロックコマンド番号(遊技ロック種別)に基づいて、上述した予告音演出、リール消灯演出、サイドLED点灯演出等の演出内容を決定する。そして、S523の処理において、サブCPU81は、決定された予告音演出、リール消灯演出、サイドLED点灯演出等の演出内容に対応する演出データを登録(セット)する。
一方、S521において、サブCPU81が、スタートコマンド受信時でないと判別したとき(S521がNO判定の場合)、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時であるか否かを判別する(S524)。
S524において、サブCPU81が、リール停止コマンド受信時であると判別したとき(S524がYES判定の場合)、サブCPU81は、登録されている演出番号及び作動ストップボタンの種別に応じて、停止時の演出データを登録する(S525)。その後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図78参照)のS515に移す。
一方、S524において、サブCPU81が、リール停止コマンド受信時でないと判別したとき(S524がNO判定の場合)、サブCPU81は、表示コマンド受信時であるか否かを判別する(S526)。
S526において、サブCPU81が、表示コマンド受信時であると判別したとき(S526がYES判定の場合)、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を行う(S527)。この処理では、サブCPU81は、表示役等に基づいて演出番号を抽籤により決定して登録する。ここで、演出番号は、今回実行する演出内容を指定するデータである。その後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図78参照)のS515に移す。
また、本実施形態では、S527の処理において、サブCPU81は、表示コマンドに含まれるロックコマンド番号(遊技ロック種別)及びロック時間に関する情報に基づいて、該情報に対応するフラッシュ演出の演出データを登録(セット)する。なお、遊技ロック種別に対応するフラッシュ演出の演出データの登録(セット)処理は、ロックコマンド受信時に行ってもよい。
一方、S526において、表示コマンド受信時でないと判別したとき(S526がNO判定の場合)、サブCPU81は、払出終了コマンド受信時であるか否かを判別する(S528)。S528において、サブCPU81は、払出終了コマンド受信時であると判別したとき(S528がYES判定の場合)、サブCPU81は、払出終了コマンド受信時処理を行う(S529)。その後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図78参照)のS515に移す。
一方、S528において、サブCPU81が、払出終了コマンド受信時でないと判別したとき(S528がNO判定の場合)、サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時であるか否かを判別する(S530)。
S530において、サブCPU81が、ボーナス開始コマンド受信時であると判別したとき(S530がYES判定の場合)、サブCPU81は、ボーナス開始用の演出データを登録する(S531)。その後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図78参照)のS515に移す。
一方、S530において、サブCPU81が、ボーナス開始コマンド受信時でないと判別したとき(S530がNO判定の場合)、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時であるか否かを判別する(S532)。S532において、サブCPU81が、ボーナス終了コマンド受信時であると判別したとき(S532がYES判定の場合)、サブCPU81は、ボーナス終了用の演出データを登録する(S533)。その後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図78参照)のS515に移す。
S532において、サブCPU81が、ボーナス終了コマンド受信時ではないと判別したとき(S532がNO判定の場合)、サブCPU81は、無操作コマンド受信時であるか否かを判別する(S534)。S534において、サブCPU81が、無操作コマンド受信時ではないと判別したとき(S534がNO判定の場合)、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図78参照)のS515に移す。
一方、S534において、サブCPU81が、無操作コマンド受信時であると判別したとき(S534がYES判定の場合)、サブCPU81は、無操作コマンド受信時処理を行う(S535)。なお、無操作コマンド受信時処理の詳細については、後述の図80を参照しながら後で説明する。S535の処理後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図78参照)のS515に移す。
[無操作コマンド受信時処理]
次に、図80を参照して、演出内容決定処理のフローチャート(図79参照)中のS535で行う無操作コマンド受信時処理について説明する。
まず、サブCPU81は、BETランプが点灯可能であるか否かを判別する(S561)。BETランプが点灯可能な状態とは、一遊技終了時の初期化処理を終えている状態である。例えば、メダルの投入操作に基づいて既にBETランプ8(図2参照)を点灯させており、リールの回転開始を待っている状態や、リールを回転させている状態は、BETランプが点灯可能な状態ではない。
S561において、サブCPU81が、BETランプが点灯可能ではないと判別したとき(S561がNO判定の場合)、サブCPU81は、無操作コマンド受信時処理を終了し、演出内容決定処理(図79参照)も終了する。
一方、S561において、サブCPU81が、BETランプは点灯可能であると判別したとき(S561がYES判定の場合)、サブCPU81は、BETボタン(MAXベットボタン14又は1BETボタン15)が押下されたか否かを判別する(S562)。S562において、サブCPU81が、BETボタンが押下されていないと判別したとき(S562がNO判定の場合)、サブCPU81は、無操作コマンド受信時処理を終了し、演出内容決定処理(図79参照)も終了する。
一方、S562において、サブCPU81が、BETボタンが押下されたと判別したとき(S562がYES判定の場合)、サブCPU81は、BETランプ8を点灯させると共にBET音を出力させる(S563)。その後、サブCPU81は、無操作コマンド受信時処理を終了し、演出内容決定処理(図79参照)も終了する。
<各種変形例>
以上、本発明の一実施形態に係る遊技機の構成及び動作について、その作用効果も含めて説明した。しかしながら、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限り、種々の実施形態及び変形例が含まれる。例えば、次のような各種変形例が考えられる。
[変形例1]
上記実施形態では、左リール3Lの図柄配置において、小役の図柄組合せを構成する図柄「チェリー2」(特定小役図柄)が、リールの回転方向において、BB役(赤7BB)の図柄組合せを構成する図柄「赤7」(ボーナス図柄)の1コマ前方に配置され、かつ、BB役(VBB)の図柄組合せを構成する図柄「V2」(ボーナス図柄)の4コマ後方に配置された例を説明した。そして、このような左リール3Lの図柄配置構成において、BB役のみが内部当籤し、ボーナス図柄「赤7」又は図柄「V2」を左表示窓4L内に停止表示させたときには、特定小役図柄「チェリー2」が左表示窓4L内に表示されないように左リール3Lの停止制御を行う例を説明したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、特定小役図柄「チェリー2」が、リールの回転方向においてボーナス図柄「赤7」の2コマ前方に配置されている場合にも、左リール3Lのボーナス図柄及び特定小役図柄に対する上記実施形態のリール停止制御手法を適用することができ、上記実施形態と同様の効果が得られる。この場合には、BB役のみが内部当籤した時、ボーナス図柄「赤7」を左表示窓4L内の中段又は下段領域に停止表示して、特定小役図柄「チェリー2」が左表示窓4L内に表示されないようにする。
なお、特定小役図柄「チェリー2」が、例えば、リールの回転方向においてボーナス図柄「赤7」の3コマ以上前方に配置されている場合には、ボーナス図柄「赤7」と特定小役図柄「チェリー2」とが左表示窓4L内に同時に表示されることはない。それゆえ、特定小役図柄「チェリー2」がリールの回転方向においてボーナス図柄「赤7」の前方2コマ以内に配置されている場合には、上記実施形態のボーナス図柄及び特定小役図柄に対するリール停止制御手法を適用することができる。
また、上記実施形態の左リール3Lの図柄配置では、リールの回転方向においてボーナス図柄「赤7」の5コマ前方にボーナス図柄「V2」を配置する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。リールの回転方向においてボーナス図柄「赤7」の前方に最大滑り駒数(4コマ)より大きなコマ数だけ離れた位置にボーナス図柄「V2」が配置されていれば、両ボーナス図柄間のコマ数は任意に設定することができる。
[変形例2]
上記実施形態では、左リール3Lの図柄配置において、小役の図柄組合せを構成する図柄「チェリー2」(特定小役図柄)が、リールの回転方向において、BB役(赤7BB)の図柄組合せを構成する図柄「赤7」(ボーナス図柄)の前方に配置され、BB役(VBB)の図柄組合せを構成する図柄「V2」(ボーナス図柄)の後方に配置され、かつ、左表示窓4L内に図柄「赤7」と同時に表示可能な位置に配置されている例を説明したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、左リール3Lの図柄配置において、図柄「チェリー2」(特定図柄)が、リールの回転方向において、図柄「赤7」(第2の特別図柄)の前方に配置され、図柄「V2」(第1の特定図柄)の後方に配置され、かつ、左表示窓4L内に図柄「V2」と同時に表示可能な位置に配置されていてもよい。具体的には、図7に示す左リール3Lの図柄配置において、図柄位置「20」に図柄「チェリー2」が配置されていてもよい。
このような図柄配置構成における、左リール3Lのボーナス図柄及び特定小役図柄に対するリール停止制御は次の通りとなる。なお、ここでは、上記実施形態と同様に、例えば、略称「F_赤7BB」の役のみが内部当籤した場合(ボーナス用データポインタ「1」のみが取得された場合)、すなわち、名称「C_赤7」及び「C_V2」の2つの表示役のみが入賞可能となる場合(図15参照)の左リール3Lの停止制御を説明する。
この場合、左リール3L(所定の表示列)に対して行った遊技者の停止操作のタイミングが、名称「C_V2」の図柄組合せを構成する図柄「V2」(ボーナス図柄)を最大滑り駒数の範囲内で移動させて有効ライン上に停止させることが可能なタイミングであるときには、図柄「V2」が左表示窓4L内の有効ライン上に停止表示される。この際、図柄「チェリー2」(特定小役図柄)が左表示窓4L内に同時に停止表示されないように、図柄「V2」が左表示窓4L内の上段領域又は中段領域に停止表示される。
ただし、停止操作のタイミングが、図柄「V2」が左表示窓4L内の下段領域にしか停止させることができないタイミングである場合(図柄「V2」が左表示窓4L内の下段領域に位置するときに停止操作が行われた場合)、図柄「V2」を左表示窓4L内の下段領域に停止表示させると、左表示窓4L内の上段領域には図柄「チェリー2」が停止表示されることになる。それゆえ、この場合には、図柄「赤7」(ボーナス図柄)を左表示窓4L内に引き込んで(移動させて)停止表示させ、図柄「チェリー2」が左表示窓4L内に停止表示されないようにする。
また、この例の図柄配置構成において、左リール3Lに対して行った遊技者の停止操作のタイミングが、図柄「V2」を最大滑り駒数の範囲内で移動させても有効ライン上に停止させることができないタイミングであり、かつ、名称「C_赤7」の図柄組合せを構成する図柄「赤7」を最大滑り駒数の範囲内で移動させて有効ライン上に停止させることができるタイミングであるときには、図柄「赤7」が左表示窓4L内の有効ライン上に停止表示される。なお、この際、この例では図柄「チェリー2」は、図柄「赤7」から前方に3コマ離れて配置されているので、図柄「赤7」が左表示窓4L内の上段領域、中段領域及び下段領域のいずれに停止表示されても、図柄「チェリー2」が同時に左表示窓4L内に停止表示されることはない。
上述したこの例の図柄配置構成、並びに、それに対応するボーナス図柄及び特定小役図柄のリール停止制御手法を適用した場合にも、上記実施形態と同様の効果が得られる。
[変形例3]
上記実施形態では、左リール3Lのボーナス図柄及び特定小役図柄に対する上記実施形態のリール停止制御手法を、例えば、略称「F_赤7BB」の役のみが内部当籤した場合(名称「C_赤7」及び「C_V2」の2つの表示役(ボーナス役)のみが入賞可能である場合)に適用した例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、名称「C_赤7」及び「C_V2」の2つの表示役(ボーナス役)と、特定小役以外の表示役(例えばリプレイ役や取りこぼしが発生しない小役など)とが入賞可能となる役のみが内部当籤した場合にも、上記実施形態のリール停止制御手法を適用することができ、上記実施形態と同様の効果が得られる。
[変形例4]
上記実施形態及び変形例1では、上述した左リール3Lのボーナス図柄及び特定小役図柄に対するリール停止制御手法を、各リールの表示窓が上段領域、中段領域及び下段領域で構成されているパチスロ1(図3参照)、すなわち、各リールの表示窓に3つの図柄が停止表示されるパチスロ1に適用する例を説明したが、本発明は、これに限定されない。
例えば、制御対象となるリール(左リール3L)の表示窓に停止表示される図柄の個数が2個であるパチスロに対しても、上記実施形態のボーナス図柄及び特定小役図柄に対するリール停止制御手法を適用することができ、上記実施形態と同様の効果が得られる。なお、この場合には、上記実施形態の左リール3Lの図柄配置のように、特定小役図柄「チェリー2」が、リールの回転方向においてボーナス図柄「赤7」の1コマ前方に配置されている場合にのみ、上記実施形態のボーナス図柄及び特定小役図柄に対するリール停止制御手法が適用される。
[変形例5]
上記実施形態では、遊技ロック中に発生するロック用演出として、リールバックライトを用いたフラッシュ演出のみを設けた例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、他の各種演出装置(表示装置11、スピーカ20L,20R、ランプ群21)を用いた演出を、フラッシュ演出とともに、遊技ロック中に実行してもよい。
なお、この場合、例えば、遊技開始時にロックコマンド番号「11」〜「14」が決定された際には、表示役の種別に応じて、フラッシュ演出の内容だけでなく、各種演出装置(表示装置11、スピーカ20L,20R、ランプ群21)を用いた演出の内容もまた変更できるようにしてもよい。
また、例えば、ロック用演出として、リールバックライトを用いたフラッシュ演出の代わりの他の演出装置(表示装置11、スピーカ20L,20R、ランプ群21)を用いた演出を採用してもよい。
[変形例6]
上記実施形態では、遊技ロック種別に基づいてサイドLED点灯演出の有無及び演出パターンが決定される例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、サイドLED点灯演出と連動して、表示装置11を構成する複数のLEDを所定の点消灯パターンで点灯及び消灯させる演出を行うようにし、この連動演出の有無及び演出パターンを遊技ロック種別に基づいて決定するようにしてもよい。
[変形例7]
上記実施形態では、第3停止OFF後(第3停止操作されたストップボタンに対する遊技者の押下操作の解除が検知された後)の遊技ロックをメダルの払出処理の前に行う例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、第3停止OFF後の遊技ロックをメダルの払出処理の後に行ってもよい。
また、例えば、上記実施形態の第3停止OFF後の遊技ロックと同様の遊技ロックをリールの第1停止後及び/又は第2停止後に行ってもよい。この場合、遊技ロックの種別は、停止表示された図柄組合せ(表示役)の種別に応じて決定(変更)されず、第1停止後又は第2停止後において、表示窓部4内に停止済みのリール図柄の種別に基づいて決定(変更)される。
さらに、例えば、一部のリールにおいて、特定の図柄が有効ライン上に停止された際に所定の特典の入賞が確定する(他のリールの停止図柄が任意である)役を設け、該一部のリールにおいて、特定の図柄が有効ライン上に停止された時に上記実施形態の第3停止OFF後の遊技ロックと同様の遊技ロックを実行してもよい。すなわち、所定の特典の入賞が確定した時点で遊技ロックの実行を開始するような構成にしてもよい。
[変形例8]
上記実施形態では、ロックコマンド番号(遊技ロック種別)及びロック時間に関する情報を、スタートコマンド及び表示コマンドに含ませて主制御部から副制御部に送信する構成例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ロックコマンド番号(遊技ロック種別)及びロック時間に関する情報を、スタートコマンドのみに含ませて主制御部から副制御部に送信する構成にしてもよい。
この場合、スタートコマンドに含まれたロックコマンド番号に関する情報は、上記実施形態と同様に、上述した予告音演出、リール消灯演出、サイドLED点灯演出等の演出内容を決定する際に用いられる。また、この場合、遊技ロック抽籤によりロックコマンド番号「0」〜「10」のいずれかが決定されているときには、副制御部は、スタートコマンドに含まれるロックコマンド番号(遊技ロック種別)及びロック時間に関する情報に基づいてロック用演出(フラッシュ演出)のデータをセットする。
一方、遊技ロック抽籤によりロックコマンド番号「11」〜「14」のいずれかが決定されているときには、副制御部は、まず、リールの停止操作毎に受信されるリール停止コマンドに含まれる停止図柄に関する情報(停止タイミング、滑り駒数等)に基づいて表示役の種別を判別する。そして、副制御部は、判別された表示役の種別と、スタートコマンド受信時に取得したロックコマンド番号(遊技ロック種別)とに基づいて対応するロック時間を決定し、対応するロック用演出(フラッシュ演出)のデータをセットする。なお、この場合、表示役の種別(遊技ロック種別)とロック時間に関する情報との対応関係を示す情報は、副制御部に予め記憶されていてもよいし、スタートコマンドやリール停止コマンドなどに含まれていてもよい。
また、例えば、ロックコマンド番号(遊技ロック種別)及びロック時間に関する情報を送信するための専用のコマンドを主制御部で生成してもよい。
また、遊技ロック開始時に主制御回路41から副制御回路42にロックコマンドが送信される前に、遊技ロックの種別を識別可能な情報が副制御回路42に送信されないような構成にしてもよい。この場合には、遊技ロックの種別に関する情報は、ロックコマンドに付加されて(含まれて)、主制御回路41から副制御回路42に送信される。
[変形例9]
上記実施形態のパチスロ1では、特殊な遊技ロック(遊技ロック種別「プレミア」)を伴うBB役が内部当籤し、該BB役が持ち越された場合、該BB役が持越中となる通常遊技期間(「特定演出発生後フラグ間」)では、遊技者の操作毎及び遊技の動作毎に発生させる遊技音を、その他の通常遊技状態における遊技音とは異なる特殊な遊技音に変化させる例を説明したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、特定演出発生後フラグ間において、遊技者の操作毎に発生する遊技音のみを特殊な遊技音に変化させてもよい。また、例えば、特定演出発生後フラグ間において、遊技者の一部の操作に対してのみ特殊な遊技音が発生するようにしてもよい。
[変形例10]
上記実施形態では、図52で説明した各種契機又は各種BGM変化抽籤の抽籤結果に基づいて、BB遊技中に再生するBGMを変化させる例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、図52で説明した各種契機又は各種BGM変化抽籤の抽籤結果に基づいて、BB遊技中のBGMによる演出の内容だけでなく、他の各種演出装置を用いた演出の内容も変化させてもよい。
また、例えば、図52に示す各契機で当籤したBB(赤7BB又はVBB)が入賞した際に、BB開始を報知するためのBB開始用SEを再生し、その後、図52に示す態様でBGMを再生する構成にしてもよい。この場合、BGM再生よりBB開始用SEの再生を優先させることが好ましい。すなわち、必ず、BB開始用SEの再生が終了してから、図52に示す変化後のBGMの再生を開始することが好ましい。
さらに、BB入賞ゲーム(図52中の0ゲーム目)のBB開始用SEが終了する前に、BB遊技の開始ゲーム(1ゲーム目)が開始された場合であっても、BB開始用SEが終了してから、BGMの再生を開始することが好ましい。すなわち、ゲーム間を跨いでBB開始用SEが再生されるような場合であっても、BB開始用SEがBGMより優先されることが好ましい。
なお、BGM変化決定契機が図52中の「切り替えBGM選択時(赤7BB)」又は「切り替えBGM選択時(VBB)」である場合には、該契機で当籤したBBが入賞した際に、BB開始を報知するためのBB開始用SEを再生し、その後、遊技者のMAXベットボタン14の押下操作によりBGMが変化するような構成にする。ただし、BB開始用SE終了時から遊技者のMAXベットボタン14の押下操作までの期間には、BB開始用SEを繰り返す、又は、変化前のBGMが再生されるようにする。
[変形例11]
上記実施形態では、一般中BGM変化抽籤は、実質、一般遊技中に略称「F_赤7BB+F_特殊B」又は「F_VBB」の役が内部当籤した場合に、図48A及び48Bに示す一般遊技中BGM変化抽籤テーブルを参照して行われる。この際、本実施形態では、一般中BGM変化抽籤の当籤確率は、遊技機の設定に関係なく、一定とするが、本発明はこれに限定されず、遊技機の設定に応じて一般中BGM変化抽籤の当籤確率を変化させてもよい。例えば、設定が高くなるほど、一般中BGM変化抽籤の当籤確率が高くなるような構成にしてもよい。
なお、この場合、略称「F_赤7BB+F_特殊B」の役が内部当籤したときの一般中BGM変化抽籤の当籤確率のみを設定に応じて変化させてもよいし、略称「F_赤7BB+F_特殊B」の役が内部当籤したときの当籤確率だけでなく、略称「F_VBB」の役が内部当籤したときの当籤確率も設定に応じて変化させてもよい。
このような構成を設けた場合、例えば、略称「F_赤7BB+F_特殊B」の役が内部当籤し、略称「F_赤7BB」に係る図柄組合せが停止表示された場合には、設定差のある一般中BGM変化抽籤が実行されたか否かを判別することはできないが、略称「F_赤7BB」に係る図柄組合せ及び略称「F_特殊B」が停止表示されずに、特定のリーチ目が停止表示された場合には、この特定のリーチ目の出現により、設定差のある一般中BGM変化抽籤が実行されたことを認識することが可能になる。
それゆえ、特定のリーチ目が発生し、その際に持ち越されたBB役が入賞した際に再生されるBGM(一般中BGM変化抽籤の結果)を聞くことにより、設定判別が可能になる。例えば、特定のリーチ目が発生し、その際に持ち越されたBB役が入賞した際にBGMが変化する頻度が高い場合には、高設定の可能性が高くなる。
[その他の各種変形例]
上記実施形態及び各種変形例では、ボーナスとしてBB及びMBを設け、BBが、いわゆる第1種特別役物と呼ばれるRBに係る役物連続作動装置と呼ばれるものであり、MBは、いわゆる第2種特別役物と呼ばれるCBに係る役物連続作動装置と呼ばれるものである例を説明したが、本発明はこれに限定されない。本発明の各種技術は、例えば、上述したボーナスの代わりに、メダル付与に関する停止操作の情報(遊技を有利にする情報)をランプ等で報知するアシストタイム(AT)を、擬似的なボーナス(特典)として付与する構成のパチスロにも適用可能である。
上記実施形態及び各種変形例では、ボーナス役に係る内部当籤役よりも小役に係る内部当籤役の優先順位を高く規定している例(図29参照)を説明したが、が本発明はこれに限定されず、小役に係る内部当籤役よりもボーナス役に係る内部当籤役の優先順位を高く規定してもよい。
また、上記実施形態及び各種変形例では、例えば、遊技の進行に関連する抽籤処理(例えば内部抽籤処理等)及び制御処理が主制御部で行われ、演出制御に関連する抽籤処理及び制御処理が副制御部で行われる例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、上記実施形態及び各種変形例において副制御部で行われている各種抽籤処理及び各種制御処理の一部又は全てが、主制御部で行われてもよい。また、例えば、上記実施形態及び各種変形例において主制御部で行われている各種抽籤処理及び各種制御処理の一部又は全てが、副制御部で行われてもよい。
また、上記実施形態及び変形例では、遊技機としてパチスロを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されず、「パチンコ」と呼ばれる遊技機にも本発明は適用可能であり、同様の効果が得られる。
ところで、上述のように、従来、ボーナス遊技において得られる遊技媒体の払い出し数の合計を、遊技者に停止操作(技術介入操作)により調整可能な遊技機が知られている。しかしながら、このような遊技機において、遊技媒体の払い出し数を調整するための停止操作を難しくすると、技量の乏しい遊技者(初心者等)が得られる遊技媒体が少なくなりやすく、技量の乏しい遊技者が得る遊技媒体の合計と、技量に優れた遊技者が得る遊技媒体の合計との間に大きな差が生じてしまう可能性がある。この場合、技量の乏しい遊技者の遊技に対する興趣が低下してしまうおそれがある。一方、遊技媒体の払い出し数を調整するための停止操作を簡単にすると、遊技者の技量の重要性が低くなり、技量に優れた遊技者の興趣を低下させるおそれがある。また、上記従来の遊技機では、ボーナス遊技における遊技媒体の払い出し数の調整操作(遊技者の技術介入操作)が行われた後、ボーナス遊技の終了条件を満たすまでの遊技が、単調な遊技となる可能性がある。この場合には、払出枚数の調整操作後のボーナス遊技の魅力が低下するおそれもある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、ボーナス遊技において得られる遊技媒体の払い出し数の合計を、遊技者に停止操作により調整可能な遊技機において、ボーナス遊技の魅力をより高めることが可能な技術を提供することである。
そして、上記構成の本発明によれば、ボーナス遊技において得られる遊技媒体の払い出し数の合計を、遊技者に停止操作により調整可能な機能を有する遊技機において、ボーナス遊技の魅力をより高めることができる。