JP6586399B2 - 炭素繊維強化プラスチックの加工方法 - Google Patents

炭素繊維強化プラスチックの加工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6586399B2
JP6586399B2 JP2016131416A JP2016131416A JP6586399B2 JP 6586399 B2 JP6586399 B2 JP 6586399B2 JP 2016131416 A JP2016131416 A JP 2016131416A JP 2016131416 A JP2016131416 A JP 2016131416A JP 6586399 B2 JP6586399 B2 JP 6586399B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon fiber
mold
reinforced plastic
fiber reinforced
thermoplastic resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016131416A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018001600A (ja
Inventor
石川 章
章 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suncorona Oda Co., Ltd.
Original Assignee
Suncorona Oda Co., Ltd.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suncorona Oda Co., Ltd. filed Critical Suncorona Oda Co., Ltd.
Priority to JP2016131416A priority Critical patent/JP6586399B2/ja
Publication of JP2018001600A publication Critical patent/JP2018001600A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6586399B2 publication Critical patent/JP6586399B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

本発明は、強化材として炭素繊維を用いた炭素繊維強化プラスチックの加工方法に関する。
上記炭素繊維強化プラスチック(CFRP[Carbon Fiber Reinforced Plastic])は、炭素繊維とマトリックス樹脂とからなり、機械特性、軽量性、耐腐食性等に優れることから、種々の用途に幅広く展開されている。マトリックス樹脂としては、加熱すると軟化して成形が容易な熱可塑性樹脂が近年において注目されている。その熱可塑性樹脂を用いて平面板状の炭素繊維強化プラスチックを成形し、その成形された平面板状の炭素繊維強化プラスチックを立体形状に成形する方法としては、所望の形状の下型と上型とを用いて上下から加圧プレスして成形するRTM(Resin Transfer Molding)法がある。このRTM法で平面板状の炭素繊維強化プラスチックを立体形状に成形する場合において、炭素繊維に含浸されている合成樹脂の流動を最小限にすることによって、炭素繊維の配列が変更されて強度低下を招くことを回避することが望まれる。しかし、溶融される合成樹脂量が十分でないため、炭素繊維強化プラスチックに所望の大きさの圧力を加えることができず、立体形状に成形された炭素繊維強化プラスチックの表面を光沢のある平滑面にすることができない。
そこで、炭素繊維を、1000本以下の少ない本数にして炭素繊維強化プラスチックを成形することによって、炭素繊維に対する合成樹脂量の割合を高めるものが提案されている(例えば特許文献1)。
特開平1−163218号公報
上記特許文献1の構成では、炭素繊維強化プラスチックに所望の大きさの圧力を加えることができるものの、炭素繊維の本数が少なくなった分だけ、強度が低下するという問題がある。また、立体形状に成形した炭素繊維強化プラスチックに孔を形成する場合には、ロボットアームの先端にノズルを取り付け、ロボットアームの動きを制御する制御装置を備えた高価なウォータージェット加工装置が必要になり、設備コスト面において不利であり、実現し難いものであった。
そこで、本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、強度低下を招くことがなく、表面を光沢のある平滑面にすることができ、しかも設備コスト面において有利になる炭素繊維強化プラスチックの加工方法を提供することを課題とする。
本発明に係る炭素繊維強化プラスチックの加工方法は、炭素繊維の融点よりも低い融点を有する熱可塑性樹脂を該炭素繊維に含浸させて構成された平面板状の炭素繊維強化プラスチックに孔を形成した後、前記熱可塑性樹脂の融点以上でかつ前記炭素繊維の融点よりも低い温度で前記炭素繊維強化プラスチックを加熱して軟化させながら又は軟化させた後に折り曲げることで立体成形し、該立体成形された立体成形物を冷却し、冷却した前記立体成形物の孔の内径寸法よりも僅かに小さな外径寸法を有する突出部を備える入子を用意し、用意した入子の突出部に孔が入り込むように前記立体成形物を該入れ子にセットし、該立体成形物がセットされた入子を開閉自在な一対の成形型を有する金型の一方の成形型にセットし、前記熱可塑性樹脂と同一材料又は相溶性の良い熱可塑性樹脂で成形され、かつ、前記金型で圧縮される厚みを有する樹脂フィルムを前記立体成形物に被せた状態でセットし、該樹脂フィルムに接触する側となる他方の成形型を該樹脂フィルムの融点以上でかつ前記炭素繊維の融点よりも低い温度で加熱しつつ前記一対の成形型を型締めして該樹脂フィルムを圧縮することによって、溶融した樹脂フィルムの熱可塑性樹脂が、前記立体成形物の他方の成形型側の面を覆うとともに前記孔と前記突出部との間の僅かな隙間に入り込んで該孔の表面を覆い、この後冷却することにより前記熱可塑性樹脂で前記他方の成形型側の面及び前記孔の表面が被覆された立体成形物を得るようにしたことを特徴とする。
本発明によれば、まず、平面板状の炭素繊維強化プラスチックに孔を形成することによって、立体形状にした炭素繊維強化プラスチックに孔を形成する場合に必要となる高価なウォータージェット加工装置を不要にすることができる。前記平面板状の炭素繊維強化プラスチックに孔を形成するには、例えば、簡易なウォータージェット加工装置による孔開け加工、プレス加工による孔開け加工、刃具(例えばドリル)による孔開け加工を用いることができる。孔を形成した後は、熱可塑性樹脂の融点以上でかつ前記炭素繊維の融点よりも低い温度で前記炭素繊維強化プラスチックを加熱して軟化させながら又は軟化させた後に折り曲げることで立体成形する。このとき、炭素繊維強化プラスチックを折り曲げるだけで、炭素繊維強化プラスチックには圧力が加わっていないので、炭素繊維の配列が変更されることがない。立体成形された炭素繊維強化プラスチックを冷却して得た立体成形物の孔の内径寸法よりも僅かに小さな外径寸法を有する突出部を備える入子を用意し、用意した入子の突出部に孔が入り込むように立体成形物を該入れ子にセットし、立体成形物がセットされた入子を開閉自在な一対の成形型を有する金型の一方の成形型にセットし、熱可塑性樹脂と同一材料又は相溶性の良い熱可塑性樹脂で成形され、かつ、金型で圧縮される厚みを有する樹脂フィルム(金型で圧縮できる量の樹脂量を備えた樹脂フィルム)を立体成形物に被せた状態でセットする。この後、樹脂フィルムに接触する側となる他方の成形型を樹脂フィルムの融点以上でかつ炭素繊維の融点よりも低い温度で加熱しつつ一対の成形型を型締めして樹脂フィルムを圧縮することによって、金型面に接触している樹脂フィルムが先に溶融し、その溶融された樹脂フィルムの熱可塑性樹脂が流動して立体成形物の他方の成形型側の面を覆うとともに孔と突出部との間の僅かな隙間に入り込んで孔の表面を覆い、この後冷却することによって熱可塑性樹脂で他方の成形型側の面及び孔の表面が被覆されて光沢のある平滑面になった立体成形物を得ることができる。
また、本発明に係る炭素繊維強化プラスチックの加工方法は、前記熱可塑性樹脂が、エポキシ樹脂であることが好ましい。
以上の如く、本発明によれば、平面板状の炭素繊維強化プラスチックに孔を形成した後に、平面板状の炭素繊維強化プラスチックを立体形状に成形し、立体成形物の外面及び内面のうちの少なくとも一方の面に熱可塑性樹脂と同一材料又は相溶性の良い熱可塑性樹脂で成形された樹脂フィルムを被せて金型で圧縮成形することによって、強度低下を招くことがなく、表面を光沢のある平滑面にすることができ、しかも設備コスト面において有利になる炭素繊維強化プラスチックの加工方法を提供することができる。
(a)は平面板状の炭素繊維強化プラスチックの平面図、(b)は(a)の平面板状の炭素繊維強化プラスチックに6個の孔を形成した後の状態を示す平面図である。 炭素繊維強化プラスチックの加工方法に用いる金型を開放した状態の縦断正面図である。 同金型を閉じて炭素繊維強化プラスチックを曲げた状態の縦断正面図である。 図3の閉じた金型を開放した状態の縦断正面図である。 図2で示した組替入子とは異なる第2組替入子に曲げた炭素繊維強化プラスチックを被せた状態を示す金型の縦断正面図である。 図5の炭素繊維強化プラスチックにフィルムを被せる直前の状態を示す金型の縦断正面図である。 図6の開放した状態から金型を閉じた状態を示す金型の縦断正面図である。 図7の閉じた状態から金型を開放した状態を示す金型の縦断正面図である。 図8で取り出した組替入子に被せた炭素繊維強化プラスチックを組替入子から取り外した状態を示す正面図である。 (a),(b)は第1組替入子を示し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c),(d)は第2組替入子を示し、(c)は正面図、(d)は側面図である。
図2及び図3に、本発明の炭素繊維強化プラスチックの加工方法で用いる金属製の金型1を示している。この金型1は、凹部2aを有する雌型に構成された成形型である上型2と、雄型に構成された成形型である下型3とを備えている。上型2は、前記凹部2aが形成された雌型の本体部2Aと、本体部2Aの上端に備える矩形状の水平板部2Bとを備えている。また、下型3は、土台となる矩形状の水平板部3Aと、上型2の本体部2Aの下端を受ける一対の当接部3B,3Bと、前記凹部2aに入り込む雄型の本体部3Cとを備えている。また、上型2は、図示していない支持部を介して上下動自在に支持されるとともに、図示していないアクチュエータにより上下動可能に構成されている。従って、上型2は、図2に示す下型3の上方に位置する開放位置と、図3に示す下型3を覆うように下方に位置した閉じ位置とに位置変更可能な可動式に構成されている。ここでは、上型2を可動式に構成しているが、下型3を可動式に構成してもよいし、上型2及び下型3の両方を可動式に構成してもよい。また、上下方向に移動する金型1に構成されているが、水平方向に移動する金型であってもよい。
雄型の本体部3Cは、逆T字状の固定部31と、この固定部31に着脱自在に取り付けられる一対の第1組替入子32,32とを備えている(図10(a),(b)に一方の第1組替入子32を図示している)。これら第1組替入子32,32の他、一対の第2組替入子33,33を取り替えて使用して(図10(c),(d)に一方の第2組替入子33を図示している)、炭素繊維強化プラスチックを加工する。
各第1組替入子32は、図10(a),(b)に示すように、表面(外面)がフラットな略矩形状(長方形状)で板状の金属材料から構成されている。また、各第2組替入子33は、図10(c),(d)に示すように、前記第1組替入子32と同様な形状と大きさの金属材料からなり、かつ、表面(外面)から突出する3つの異なる形状の突出部33A,33B,33Cを備えている。具体的には、図10(c)に示すように、四角の突出部33A、円形の突出部33B、三角の突出部33Cを第2組替入子33の長手方向に所定間隔を置いて形成している。これら突出部33A,33B,33Cの形状は、後述する炭素繊維強化プラスチック(板材4)に形成する孔4A,4B,4Cと同一形状にしているが、炭素繊維強化プラスチック(板材4)に形成する孔の形状及び大きさ並びに個数に応じて変更することになる。尚、表面(外面)からの突出部33A,33B,33Cの突出量は、炭素繊維強化プラスチックの板厚と同一に(又は板厚よりも大きくしてもよいし、逆に小さくしてもよい)している。尚、炭素繊維強化プラスチックの板厚よりも突出部33A,33B,33Cの突出量を大きくする場合には、後述する炭素繊維強化プラスチック(板材4)に樹脂フィルム5を被せて型締めした時に、炭素繊維強化プラスチック(板材4)に圧力がかかるように突出量の大きさを設定することになる。また、突出部33A,33B,33Cの大きさ(外形寸法)は、炭素繊維強化プラスチック(板材4)に形成する孔4A,4B,4Cの内径寸法よりも僅かに小さく設定されている。
繊維強化プラスチックに使用される熱可塑性樹脂としては、エポキシ樹脂が好適に使用されるが、ABS樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ナイロン樹脂、ポリカーボネイト樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、フッ素樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられる。
まず、炭素繊維の融点よりも低い融点を有する熱可塑性樹脂を該炭素繊維に含浸させて平面板状の炭素繊維強化プラスチックを製造する。例えば、炭素繊維の連続繊維に熱可塑性樹脂を含浸したシートを作成し、そのシートを予備加熱して柔らかくした状態でプレス成形したのち、熱可塑性樹脂の融点以下まで冷却することにより、平面板状の炭素繊維強化プラスチックを製造する。尚、この製造方法に限定されることなく、公知の真空成形又は真空圧空成形などの他の成形方法を用いて、平面板状の炭素繊維強化プラスチックを製造してもよい。
前記製造された平面板状の炭素繊維強化プラスチック(以下、単に板材という)を加工して製品化する方法について説明する。まず、図1(a)に示す板材4を用意し、図示していないウォータージェット加工装置を用いて板材4に要求されている形状の孔を開ける。具体的には、図1(b)に示すように、3つの異なる形状の孔である四角の孔4A、円形の孔4B、三角の孔4Cを板材4の左右両端部のそれぞれに開けることによって、合計6個の孔を開ける。このように孔加工された板材4を予め融点以上でかつ炭素繊維の融点未満に加熱して柔らかくする。その柔らかくなった板材4を、図2に示すように、上方に位置している上型2と、一対の第1組替入子32,32がセット(装着)された下型3との間にセット(配置)する。この状態で、上型2を下降させることによって、図3に示すように、板材4を門型に曲げる。このとき、図3の拡大図に示すように、上型2と下型3とで形成される空間の大きさ(上型2の凹部2aと下型3の外面3aとの距離)が板材4の厚みよりも大きくなるように設定されているため、板材4に金型1からの圧力が加わることがない。図3の拡大図に、板材4と上型2の凹部2aとの間に隙間Sが発生している状態を示している。そのため、板材4の炭素繊維の配列が変更されることがなく、板材4が変形して曲げられることによって樹脂が延びることになる。このような状態では、金型1からの圧力が加わっていない板材4の表面及び裏面は、平滑ではない凹凸を有する面となる。ここでは、ウォータージェット加工装置を用いて板材4に孔を形成しているが、プレス加工であってもよいし、刃具(例えばドリル)により孔開けを行うようにしてもよい。
板材4を曲げて立体形状に成形した後は、金型1を冷却して樹脂の融点よりも低い温度にしてから、上型2を上方の開放位置まで上昇させて立体成形物となった板材4を取り出す(図4参照)。尚、この板材4の形状は、精度の良い状態ではないため、後述する再度圧力を加えて二次加工することによって、精度良く仕上げることができる。
続いて、図5に示すように、立体成形物に成形された板材4を一対の第2組替入子33,33に被せるようにセットする。つまり、各第2組替入子33の突出部33A,33B,33Cに板材4の一方側の3個の孔4A,4B,4Cが入り込むようにセットする。このとき、前述したように3個の孔4A,4B,4Cの内径寸法を突出部33A,33B,33Cの外形寸法よりも僅かに大きく設定しているので、3個の孔4A,4B,4Cに僅かに遊びのある状態で突出部33A,33B,33Cが入り込んでいる。
次に、前記のように板材4がセットされた一対の第2組替入子33,33を下型3の固定部31にセットする(図6参照)。この後、板材4の外面に板材4を構成している熱可塑性樹脂と同一材料(相溶性の良い樹脂でもよい)の熱可塑性樹脂(ここではエポキシ樹脂)で成形された樹脂フィルム(金型で圧縮できる量(厚み)になるように成形された樹脂フィルム)5を被せる(図6では被せる直前の状態を示している)。続いて、上型2を下降して、上型2を樹脂フィルム5の融点以上でかつ炭素繊維の融点よりも低い温度で加熱しつつ型締め(下降)して圧縮することによって、上型2の内面(凹部2a)に接触している樹脂フィルム5が先に溶融し、その溶融された熱可塑性樹脂が流動して立体成形物である板材4の一方の面(外面)を覆うとともに僅かな隙間S1(図7の拡大図参照)に入り込んで6個の孔4A…の表面を覆い(図5(a)の拡大図参照)、この後冷却して上型2を開放するとともに第2組替入子33,33を取り外す(図8参照)。取り外した第2組替入子33,33から立体成形物である板材4を分離することによって熱可塑性樹脂で立体成形物の板材4の表面及び孔4A…の表面が被覆されて光沢のある平滑面になった立体成形物である板材4を得ることができる(図9参照)。尚、立体成形物の板材4を得た後は、余分な部分にくっ付いている熱可塑性樹脂を取り除く作業を行う。
前記相溶性が良いとは、熱力学的な相互溶解性が良好であることであり、言い換えれば硬化後に両者間において分離しないことである。具体的には、系統が同じ樹脂を選択することが望ましい。例えば、エポキシ樹脂と相溶性が良い樹脂としては、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ビニル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、合成ゴム等が挙げられる。
上記のように、下型3に第2組替入子33,33を装着して、立体成形物である板材4の孔4A…を僅かな隙間を残した状態で埋めることによって、孔4A…の表面に溶融された熱可塑性樹脂で覆うことができるとともに、孔4A…の周縁部が金型1からの圧力を受けて変形することを防止できる。また、第1組替入子32,32及び第2組替入子33,33を備えることによって、同一の成形型2,3を用いることができ、例えば2種類の組替入子に対応する形状に構成された2種類の下型を用意する場合に比べて、コスト面において有利になる。
尚、本発明に係る炭素繊維強化プラスチックの加工方法は、実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
前記実施形態では、立体成形物である板材4の一方の面(外面)のみを樹脂フィルム5で覆ったが、他方の面(内面)のみを樹脂フィルム5で覆ってもよいし、両面のそれぞれを樹脂フィルム5で覆ってもよい。尚、他方の面(内面)のみを樹脂フィルム5で覆う場合には、下型3のみを加熱し、両面のそれぞれを樹脂フィルム5で覆う場合には、上型2及び下型3の両方の成形型を加熱して成形することになる。
また、前記実施形態では、立体成形物を異なる方向に沿う3つの面を有するものに成形したが、異なる方向に沿う2つの面又は4つ以上の面を有する形状のものに成形してもよい。
また、前記実施形態では、一方の成形型に入子を装着して立体成形物の孔を僅かな隙間を残した状態で埋めるようにしたが、一方の成形型を入子の形状に合わせた成形型に構成した2種類の形状の成形型を備えていてもよい。
また、前記実施形態では、成形型を上型2と下型3の2つの型から構成したが、3つ以上の型から構成してもよい。
また、前記実施形態では、立体成形された立体成形物の外面及び内面のうちの少なくとも一方の面に樹脂フィルムを被せた状態で型締めする一対の成形型と同一の成形型を用いることによって、設備コストの低減を図りながら平面板状の炭素繊維強化プラスチックを折り曲げて立体成形物を得るようにしたが、例えば押圧ローラで平面板状の炭素繊維強化プラスチックを下型に押し付けることにより折り曲げて立体成形物を得るようにしてもよい。
1…金型、2…上型、2A…本体部、2B…水平板部、2a…凹部、3…下型、3A…水平板部、3B…当接部、3C…本体部、3a…外面、4…板材(炭素繊維強化プラスチック)、4A,4B,4C…孔、5…樹脂フィルム、31…固定部、32…第1組替入子、33…第2組替入子、33A,33B,33C…突出部、S,S1…隙間

Claims (2)

  1. 炭素繊維の融点よりも低い融点を有する熱可塑性樹脂を該炭素繊維に含浸させて構成された平面板状の炭素繊維強化プラスチックに孔を形成した後、前記熱可塑性樹脂の融点以上でかつ前記炭素繊維の融点よりも低い温度で前記炭素繊維強化プラスチックを加熱して軟化させながら又は軟化させた後に折り曲げることで立体成形し、該立体成形された立体成形物を冷却し、冷却した前記立体成形物の孔の内径寸法よりも僅かに小さな外径寸法を有する突出部を備える入子を用意し、用意した入子の突出部に孔が入り込むように前記立体成形物を該入れ子にセットし、該立体成形物がセットされた入子を開閉自在な一対の成形型を有する金型の一方の成形型にセットし、前記熱可塑性樹脂と同一材料又は相溶性の良い熱可塑性樹脂で成形され、かつ、前記金型で圧縮される厚みを有する樹脂フィルムを前記立体成形物に被せた状態でセットし、該樹脂フィルムに接触する側となる他方の成形型を該樹脂フィルムの融点以上でかつ前記炭素繊維の融点よりも低い温度で加熱しつつ前記一対の成形型を型締めして該樹脂フィルムを圧縮することによって、溶融した樹脂フィルムの熱可塑性樹脂が、前記立体成形物の他方の成形型側の面を覆うとともに前記孔と前記突出部との間の僅かな隙間に入り込んで該孔の表面を覆い、この後冷却することにより前記熱可塑性樹脂で前記他方の成形型側の面及び前記孔の表面が被覆された立体成形物を得るようにしたことを特徴とする炭素繊維強化プラスチックの加工方法。
  2. 前記熱可塑性樹脂が、エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の炭素繊維強化プラスチックの加工方法。
JP2016131416A 2016-07-01 2016-07-01 炭素繊維強化プラスチックの加工方法 Active JP6586399B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016131416A JP6586399B2 (ja) 2016-07-01 2016-07-01 炭素繊維強化プラスチックの加工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016131416A JP6586399B2 (ja) 2016-07-01 2016-07-01 炭素繊維強化プラスチックの加工方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018001600A JP2018001600A (ja) 2018-01-11
JP6586399B2 true JP6586399B2 (ja) 2019-10-02

Family

ID=60945768

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016131416A Active JP6586399B2 (ja) 2016-07-01 2016-07-01 炭素繊維強化プラスチックの加工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6586399B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS552061A (en) * 1978-06-20 1980-01-09 Mitsuboshi Belting Ltd Method of forming fiber board
IE56901B1 (en) * 1982-03-09 1992-01-29 Wiggins Teape Group Ltd Method of providing a moulded or mouldable fibre reinforced thermoplastics material
JP2000117759A (ja) * 1998-10-15 2000-04-25 Honda Motor Co Ltd 樹脂成形品の複合成形方法及び複合成形された樹脂成形品
JP5776137B2 (ja) * 2009-03-31 2015-09-09 東レ株式会社 一体化成形品の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018001600A (ja) 2018-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI716411B (zh) 用於生產塑料形體的方法,塑料形體與模具
JP6543791B2 (ja) 樹脂成形体の製造方法及びプレス成形装置
CN102756443B (zh) 用于制造物品的部件的制造方法和设备
US9259876B2 (en) Method for producing a substantially shell-shaped, fiber-reinforced plastic part
US10427386B2 (en) Semi-finished product manufactured from prepreg, three-dimensional preformed body and overmolded part
CA2918546C (en) Mould arrangement and method for compression moulding fiber reinforced preforms
JP5855401B2 (ja) 繊維強化熱可塑性樹脂成形品の製造方法
CN105269718A (zh) 制造汽车树脂部的方法以及汽车树脂部的制造装置
CN104960207A (zh) 个性化口罩快速制造3d打印复印一体机
JP6844766B2 (ja) 加飾樹脂製品の製造方法
JP6338973B2 (ja) 成形方法及び成形装置
JP6586399B2 (ja) 炭素繊維強化プラスチックの加工方法
JP2016036963A (ja) 繊維強化樹脂成形品の製造方法
JP5898567B2 (ja) 中空構造体の製造方法、製造装置及び端面封止構造
JPS63231922A (ja) 深絞り法により成形された熱可塑性プラスチックシートの成形部品に飾りシームを形成する方法および装置
EP0549809A1 (en) Method of manufacturing laminated molding
JP6542460B2 (ja) 熱可塑性cfrp材料で厚さが不均一な立体を成形する方法
JP4969962B2 (ja) インモールド成形用金型及びインモールド成形装置
JP6847509B2 (ja) 刻印を有する成形体と刻印を有する成形体の製造方法
CN111086239B (zh) 复合材料工字梁的成型方法及成型模具
CN104162953A (zh) 成型品制造装置及成型品的制造方法
JPH10109331A (ja) シートインサート成形用成形型およびシートインサート成形方法
CN214773640U (zh) 一种带有溢料包的导线槽
CN215472456U (zh) 成型模具
JP5799522B2 (ja) 樹脂成形体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180613

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180613

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190531

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190531

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190718

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190823

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190909

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6586399

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250