JP6585274B2 - 端末及び無線通信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、次世代移動通信システムにおけるユーザ端末、無線基地局及び無線通信方法に関する。
UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)ネットワークにおいて、更なる高速データレート、低遅延などを目的としてロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)が仕様化された(非特許文献1)。また、LTE(LTE Rel.8又は9ともいう)からの更なる広帯域化及び高速化を目的として、LTE−A(LTEアドバンスト、LTE Rel.10、11又は12ともいう)が仕様化され、LTEの後継システム(例えば、FRA(Future Radio Access)、5G(5th generation mobile communication system)、LTE Rel.13、Rel.14などともいう)も検討されている。
LTE Rel.10/11では、広帯域化を図るために、複数のコンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)を統合するキャリアアグリゲーション(CA:Carrier Aggregation)が導入されている。各CCは、LTE Rel.8のシステム帯域を一単位として構成される。また、CAでは、同一の無線基地局(eNB:eNodeB)の複数のCCがユーザ端末(UE:User Equipment)に設定される。
一方、LTE Rel.12では、異なる無線基地局の複数のセルグループ(CG:Cell Group)がユーザ端末に設定されるデュアルコネクティビティ(DC:Dual Connectivity)も導入されている。各セルグループは、少なくとも一つのセル(CC)で構成される。異なる無線基地局の複数のCCが統合されるため、DCは、Inter-eNB CAなどとも呼ばれる。
また、LTE Rel.8−12では、下り(DL:Downlink)送信と上り(UL:Uplink)送信とを異なる周波数帯で行う周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)と、DL送信とUL送信とを同じ周波数帯で時間的に切り替えて行う時分割複信(TDD:Time Division Duplex)とが導入されている。
以上のようなLTE Rel.8−12では、無線基地局とユーザ端末間のDL送信及びUL送信に適用される伝送時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)は1msに設定されて制御される。既存システム(LTE Rel.8−12)におけるTTIは、サブフレーム、サブフレーム長などとも呼ばれる。
Rel.13以降のLTEや5Gなどの将来の無線通信システムでは、既存システム(LTE Rel.8−12)における遅延削減(Latency Reduction)効果を高めるため、1msのTTI(以下、通常TTIという)より短い時間長のTTI(以下、短縮TTIという)を利用して通信を行うこと(TTI短縮化、TTI shortening)も検討されている。一方で、将来の無線通信システムでは、既存システムとの互換性を維持するため、通常TTIを利用して通信を行うことも想定される。
このように、時間長が異なる複数のTTI(すなわち、通常TTI及び短縮TTI)を用いることが想定される将来の無線通信システムにおいて、1msのTTI(すなわち、通常TTI)だけを用いる既存システムの通信制御をそのまま適用する場合、通信を適切に行うことができない恐れがある。例えば、既存システムの上り共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)の送信電力制御をそのまま適用する場合、短縮TTIにおけるチャネル推定精度が劣化する恐れがある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、時間長が異なる複数のTTIが混在する場合であっても、通信を適切に行うことが可能なユーザ端末、無線基地局及び無線通信方法を提供することを目的の一とする。
本発明の端末の一態様は、異なる複数の時間長の一つを有する期間の上り共有チャネルをスケジューリングする下り制御情報(DCI)を受信する受信部と、前記DCI内の送信電力制御(TPC)コマンドを前記期間の前記時間長に関係なく累積した累積値に基づいて、前記上り共有チャネルの送信電力を制御する制御部と、を具備することを特徴とする。
本発明によれば、時間長が異なる複数のTTIが混在する場合であっても、通信を適切に行うことができる。
通常TTIの構成例を示す図である。 図2A及び2Bは、短縮TTIの構成例を示す図である。 図3A及び3Bは、通常TTIと短縮TTIとにおけるPUSCHの構成例を示す図である。 図4A及び4Bは、複数の短縮TTIのDMRSの多重例を示す図である。 フラクショナルTPCの説明図である。 本実施の形態に係るPUSCHの送信電力の制御例を示す図である。 図7A及び7Bは、本実施の形態に係るTPCコマンドの累積値の算出例を示す図である。 本実施の形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す図である。 本実施の形態に係る無線基地局の全体構成の一例を示す図である。 本実施の形態に係る無線基地局の機能構成の一例を示す図である。 本実施の形態に係るユーザ端末の全体構成の一例を示す図である。 本実施の形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。 本実施の形態に係る無線基地局及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
図1は、既存システム(LTE Rel.8−12)におけるTTI(通常TTI)の一例を示す図である。図1に示すように、通常TTIは、1msの時間長を有する。通常TTIは、サブフレームとも呼ばれ、2つの時間スロットで構成される。なお、既存システムにおいて、通常TTIは、チャネル符号化された1データ・パケットの送信時間単位であり、スケジューリング、リンクアダプテーションなどの処理単位となる。
図1に示すように、下りリンク(DL)において通常サイクリックプリフィクス(CP)の場合、通常TTIは、14OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル(スロットあたり7OFDMシンボル)を含んで構成される。各OFDMシンボルは、66.7μsの時間長(シンボル長)を有し、4.76μsの通常CPが付加される。シンボル長とサブキャリア間隔は互いに逆数の関係にあるため、シンボル長66.7μsの場合、サブキャリア間隔は、15kHzである。
また、上りリンク(UL)において通常サイクリックプリフィクス(CP)の場合、通常TTIは、14SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)シンボル(スロットあたり7SC−FDMAシンボル)を含んで構成される。各SC−FDMAシンボルは、66.7μsの時間長(シンボル長)を有し、4.76μsの通常CPが付加される。シンボル長とサブキャリア間隔は互いに逆数の関係にあるため、シンボル長66.7μsの場合、サブキャリア間隔は、15kHzである。
なお、図示しないが、拡張CPの場合、通常TTIは、12OFDMシンボル(又は12SC−FDMAシンボル)を含んで構成されてもよい。この場合、各OFDMシンボル(又は各SC−FDMAシンボル)は、66.7μsの時間長を有し、16.67μsの拡張CPが付加される。また、ULにおいてOFDMシンボルが用いられてもよい。以下、OFDMシンボル、SC−FDMAシンボルを区別しない場合、「シンボル」という。
一方、Rel.13以降のLTEや5Gなどの将来の無線通信システムでは、数十GHzなどの高周波数帯に適した無線インターフェースや、IoT(Internet of Things)、MTC:Machine Type Communication、M2M(Machine To Machine)など相対的にデータ量が小さい通信に適するように、パケットサイズは小さいが遅延を最小化する無線インターフェースが望まれる。
通常TTIよりも短い時間長の短縮TTIでは、通常TTIと比較して、ユーザ端末や無線基地局における処理(例えば、符号化、復号など)に対する時間的マージンが増加するため、処理遅延を低減できる。また、短縮TTIでは、通常TTIと比較して、単位時間(例えば、1ms)当たりに収容可能なユーザ端末数を増加させることができる。このため、将来の無線通信システムでは、チャネル符号化された1データ・パケットの送信時間単位、スケジューリング、リンクアダプテーションなどの処理単位として、通常TTIよりも短い短縮TTIを用いることが検討されている。
図2を参照し、短縮TTIについて説明する。図2は、短縮TTIの構成例を示す図である。図2A及び図2Bに示すように、短縮TTIは、1msより短い時間長(TTI長)を有する。短縮TTIは、例えば、0.5ms、0.2ms、0.1msなど、倍数が1msとなる少なくとも一つの時間長を有してもよい。或いは、通常CPの場合、通常TTIは14シンボルを含むことから、短縮TTIは、7/14ms、6/14ms、5/14ms、4/14ms、3/14ms、2/14ms、1/14msなど、1/14msの整数倍となる少なくとも一つの時間長を有してもよい。
図2Aは、短縮TTIの第1の構成例を示す図である。図2Aに示すように、第1の構成例では、短縮TTIは、通常TTIと同一数のシンボル(ここでは、14シンボル)で構成され、各シンボルは、通常TTIのシンボル長(例えば、66.7μs)よりも短いシンボル長を有する。
図2Aに示すように、通常TTIのシンボル数を維持してシンボル長を短くする場合、通常TTIの物理レイヤ信号構成(RE配置等)を流用することができる。また、通常TTIのシンボル数を維持する場合、短縮TTIにおいても通常TTIと同一の情報量(ビット量)を含めることができる。一方で、通常TTIのシンボルとはシンボル時間長が異なることから、図2Aに示す短縮TTIの信号と通常TTIの信号とを同一システム帯域(または、セル、CC)内に周波数多重することが困難となる。
また、シンボル長とサブキャリア間隔とは互いに逆数の関係にあるため、図2Aに示すようにシンボル長を短くする場合、サブキャリア間隔は、通常TTIの15kHzよりも広くなる。サブキャリア間隔が広くなると、ユーザ端末の移動時のドップラー・シフトによるチャネル間干渉や、ユーザ端末の受信機の位相雑音による伝送品質劣化を効果的に防止できる。特に、数十GHzなどの高周波数帯においては、サブキャリア間隔を広げることにより、伝送品質の劣化を効果的に防止できる。
図2Bは、短縮TTIの第2の構成例を示す図である。図2Bに示すように、第2の構成例では、短縮TTIは、通常TTIよりも少ない数のシンボルで構成され、各シンボルは、通常TTIと同一のシンボル長(例えば、66.7μs)を有する。例えば、図2Bにおいて、短縮TTIが通常TTIの半分の時間長(0.5ms)であるとすると、短縮TTIは、通常TTIの半分のシンボル(ここでは、7シンボル)で構成される。
図2Bに示すように、シンボル長を維持してシンボル数を削減する場合、短縮TTIに含める情報量(ビット量)を通常TTIよりも削減できる。このため、ユーザ端末は、通常TTIよりも短い時間で、短縮TTIに含まれる情報の受信処理(例えば、復調、復号など)を行うことができ、処理遅延を短縮できる。また、図2Bに示す短縮TTIの信号と通常TTIの信号とを同一の周波数帯域(またはセル、CC)内で周波数多重でき、通常TTIとの互換性を維持できる。
なお、図2A及び図2Bでは、通常CPの場合(通常TTIが14シンボルで構成される場合)を想定した短縮TTIの例を示しているが、短縮TTIの構成は、図2A及び2Bに示すものに限られない。例えば、拡張CPの場合、図2Aの短縮TTIは、12シンボルで構成されてもよいし、図2Bの短縮TTIは、6シンボルで構成されてもよい。このように、短縮TTIは、通常TTIよりも短い時間長であればよく、短縮TTI内のシンボル数、シンボル長、CP長などはどのようなものであってもよい。
図2Bに示す第2の構成例では、短縮TTIの信号と通常TTIの信号とでシンボル長が同一であるため、短縮TTIと通常TTIとが同一の周波数帯域(又は、セル、CC)で周波数分割多重しても干渉が生じ難い。このため、通常TTIだけをサポートする既存システム(LTE Rel.8−12)との互換性の観点からは、第2の構成例、すなわち、通常TTIよりも少ないシンボル数で構成される短縮TTIが望まれる。
一方、図2Bに示す第2の構成例のように、短縮TTIを通常TTIよりも少ないシンボル数で構成する場合、1TTI内に含まれるリソース要素(RE:Resource Element)の総数(以下、RE総数)が減少する。ここで、REとは、サブキャリアとシンボルとで特定されるリソースであり、1REは1サブキャリアと1シンボルとで構成される。また、1リソースブロック(PRB:Physical Resource Block)には12サブキャリアが含まれる。このため、14シンボルで構成される通常TTIの場合、RE総数=PRB数×12サブキャリア×14シンボル=PRB数×168となる。一方、例えば、4シンボルで構成される短縮TTIの場合、RE総数=PRB数×12サブキャリア×4シンボル=PRB数×48となる。
また、短縮TTIでは、全てのREをデータ信号に割り当てることはできない。具体的には、短縮TTIでは、レイヤ1/レイヤ2(L1/L2)制御信号をマッピングするREが必要となることが想定される。例えば、既存のL1/L2制御信号であるPDCCH(Physical Downlink Control Channel)では、下り制御情報(DCI:Downlink Control Channel)1つあたり、36RE、72RE、144RE、288REのいずれかが消費されることになる。DCIの情報量(例えば、スケジューリング制御情報)を削減することで、当該DCIの伝送に要するRE数をある程度は削減できるが、一定数のREはDCIに割り当てる必要がある。
また、短縮TTIでは、種々の参照信号をマッピングするREが必要となることも想定される。例えば、下りリンクのチャネル推定に用いられるセル固有参照信号(CRS:Cell-specific Reference Signal)には、1PRB/1通常TTIあたり16RE(2アンテナポートの場合)が消費される。また、上りリンクのチャネル推定に用いられる復調用参照信号(DMRS:DeModulation Reference Signal)には、1PRB/1通常TTIあたり24REが消費される。チャネル推定精度の劣化やカバレッジの減少を許容することで、チャネル推定用の参照信号に要するRE数をある程度は削減できるが、一定数のREは当該参照信号に割り当てる必要がある。また、チャネル推定用以外の参照信号(例えば、サウンディング参照信号(SRS:Sounding Reference Signal))に一定数のREを割り当てる必要がある場合もある。
したがって、図2Bに示す第2の構成例のように、短縮TTIを通常TTIよりも少ないシンボル数で構成する場合、L1/L2制御信号及び/又は参照信号のオーバーヘッドをどのように削減するかが問題となる。例えば、上りリンクでは、短縮TTIにおける参照信号のオーバーヘッドの削減方法として、複数の短縮TTI間で同一の参照信号用のシンボルを共用することも検討されている。
図3は、通常TTIと短縮TTIにおけるPUSCHの構成例を示す図である。なお、図3では、通常CPが各シンボルに付加される場合を一例と示すが、これに限られない。拡張CPが用いられる場合も適宜適用可能である。
図3Aに示すように、通常TTIでは、PUSCHの復調(チャネル推定)に用いられるDMRSが各スロットの所定のシンボルにマッピングされる。例えば、図3Aでは、DMRSは、各スロットの中央のシンボル(インデックス3のシンボル)にマッピングされる。以下、DMRSがマッピングされる所定シンボルをDMRSシンボルという。
図3Bでは、通常TTIあたり4つの短縮TTIを含む場合が示される。なお、通常TTI内に含まれる短縮TTI数、短縮TTI内のシンボル数は、図3Bに示すものに限られない。また、図3Bでは、通常TTIと同一のシンボルにDMRSがマッピングされるが、DMRSシンボルの位置及び数は図3Bに示すものに限られない。
図3Bでは、通常TTIの前半スロット内のDMRSシンボル(以下、第1DMRSシンボル)は、短縮TTI−1と短縮TTI−2との双方に含まれ、短縮TTI−1と短縮TTI−2とで共用される。また、通常TTIの前半スロット内のDMRSシンボル(以下、第2DMRSシンボル)は、短縮TTI−3と短縮TTI−4との双方に含まれ、短縮TTI−3と短縮TTI−4とで共用される。
図3Bに示すように、単一のDMRSシンボルを複数の短縮TTIで共用する場合、当該複数の短縮TTIのDMRSは、当該単一のDMRSシンボルに多重される。例えば、当該複数の短縮TTIのDMRSは、巡回シフト(CS:Cyclic Shift)及び/又は櫛の歯状のサブキャリア配置(Comb)により、単一のDMRSシンボルに多重されてもよい。
図4は、同一のDMRSシンボルを共用する複数の短縮TTIのDMRSの多重例を示す図である。なお、図4では、図3Bの短縮TTI−1と短縮TTI−2とで第1DMRSシンボルを共用する場合のDMRSの多重例を一例として説明するが、短縮TTI−3と短縮TTI−4とで第2DMRSシンボルを共用する場合にも同様に適用可能である。
図4Aでは、巡回シフトを用いた多重例が示される。各短縮TTIのDMRSは、異なるCSインデックスを用いて生成され、同一のDMRSシンボルにマッピングされる。例えば、図4Aでは、短縮TTI−1のDMRSは、CSインデックス#xを用いて生成される一方、短縮TTI−2のDMRSは、CSインデックス#yを用いて生成される。なお、各短縮TTIのCSインデックスは、DCI内の所定フィールド(例えば、CS/OCC指示フィールド(Cyclic shift/Orthogonal Cover Code indicator field)、巡回シフトフィールド(Cyclic Shift Field)など)で示されてもよい。
図4Bでは、Combを用いた多重例が示される。図4Bに示すように、Comb#0及び#1のサブキャリアは交互に配置される。各短縮TTIのDMRSには、異なるComb(サブキャリア)が割り当てられる。例えば、図4Bでは、短縮TTI−1のDMRSには、Comb#0が割り当てられる一方、短縮TTI−2のDMRSには、Comb#1が割り当てられる。各短縮TTIのCombは、DCI内の所定フィールド(例えば、CS/OCCフィールドなど)により指定されてもよいし(例えば、所定フィールド値=0ならComb#0など)、どの短縮TTIであるかによって予め定められていてもよい(例えば、短縮TTI1ならComb#0など)。
このように、巡回シフトやCombを用いて、異なる短縮TTIの複数のDMRSを単一のDMRSシンボルに多重する場合、当該複数のDMRSが直交(完全直交)することが望ましい。しかしながら、巡回シフトを用いて当該複数のDMRSを多重する場合、チャネルの周波数選択性が強くなると、当該複数のDMRSが直交しなくなる恐れがある。また、Combを用いて当該複数のDMRSを多重する場合、送信周波数オフセットが大きくなると、当該複数のDMRSが直交しなくなる恐れがある。
以上のように、同一のDMRSシンボルを複数の短縮TTIで共用する場合、当該同一のDMRSシンボルに多重される複数の短縮TTIのDMRSが直交しなくなると、当該複数の短縮TTIのDMRS間での干渉が発生し、チャネル推定精度が低下し、誤り率(例えば、BLER:Block Error Rate)が劣化する恐れがある。
ところで、既存システム(LTE Rel.8−12)では、PUSCHの送信電力制御として、パスロスが小さいほど(無線基地局に近いほど)送信電力を増大させるフラクショナルTPC(Fractional Transmission Power Control)が採用されている。例えば、セルcのサブフレームiにおけるPUSCHの送信電力PPUSCH,c(i)は、下記式(1)で表すことができる。
Figure 0006585274
ここで、PCMAX,c(i)は、ユーザ端末の最大送信電力である。MPUSCH,c(i)は、ユーザ端末に割り当てられたPUSCH用の帯域幅(例えば、リソースブロック数)である。P0_PUSCH,c(j)は、目標受信電力(目標受信SNR:Signal to Noise Ratio)に係るパラメータ(例えば、送信電力オフセットに関するパラメータ)(以下、目標受信電力パラメータという)である。α(j)は、フラクショナルTPCの重み係数である。PLは、パスロス(伝搬損失)である。ΔTF,c(i)は、PUSCHに適用される変調方式及び符号化率(MCS:Modulation and Coding Scheme)に基づくオフセット、f(i)は、TPCコマンドによる補正値である。
なお、上記PCMAX,c(i)、MPUSCH,c(i)、P0_PUSCH,c(j)、α(j)、PLc、ΔTF,c(i)、f(i)は、それぞれ、セルc、サブフレームi、所定の添え字jを除いて、単に、PCMAX、MPUSCH、P0_PUSCH、α、PLΔTF、fと表記されてもよい。
図5は、フラクショナルTPCの説明図である。図5において縦軸は目標受信電力パラメータ(P0_PUSCH)を示し、横軸はパスロス(PL)を示す。図5に示すように、パスロスが大きいとユーザ端末がセル端に存在しており、パスロスが小さいとユーザ端末が無線基地局の近くに存在していると考えられる。したがって、無線基地局の近くのユーザ端末#1の受信電力を相対的に大きく、セル端のユーザ端末#2の受信電力を相対的に小さくなるよう送信電力制御を行えば、無線基地局の近くのユーザ端末#1のスループットを高めたり、無線基地局から遠いユーザ端末#2が隣接他セルに与える干渉を低減したりできる。このような制御は、パルロス(PL)を保証する送信電力オフセットに、所定の重み係数(α)を乗ずることで実現される。
また、図5に示すように、フラクショナルTPCでは、パスロスと目標受信電力との関係が、傾きが−(1−α)である一次特性線で示される。このため、フラクショナルTPCの重み係数(α)を1より小さく設定する場合、フラクショナルTPCが適用され(有効化され)、当該重み係数(α)が1に設定される場合、フラクショナルTPCが適用されない(無効化される)。このように、重み係数(α)の設定値に基づいて、フラクショナルTPCの適用有無と適用度合とが制御される。
図5に示すように、フラクショナルTPCでは、無線基地局に近い(セル中央の)ユーザ端末ほど高い目標受信電力パラメータ(P0_PUSCH)が設定されるため、セル中央のユーザ端末#1の受信電力(受信SNR)はセル端のユーザ端末#2の受信電力よりも高くなる。この結果、セル中央のユーザ端末#1の上りユーザスループットは、セル端のユーザ端末#2よりも高くなる。また、セル端のユーザ端末#2の送信電力が相対的に低くなることから、隣接他セルに与える影響を低減できる。
しかしながら、フラクショナルTPCが適用される場合、セル中央のユーザ端末#1とセル端のユーザ端末#2との間で受信電力の差が生じることになる。このため、受信電力の差があるユーザ端末#1及び#2の間で同一のDMRSシンボルを共用する場合、受信電力が低いユーザ端末#2のDMRSが、受信電力が高いユーザ端末#1のDMRSによる干渉を受ける恐れがある。なお、DMRSの送信電力は、同一の短縮TTIで送信されるPUSCHの送信電力と同等となると考えられる。
例えば、図3Bの短縮TTI−1にセル中央のユーザ端末#1が割り当てられ、短縮TTI−2にセル端のユーザ端末#2が割り当てられる場合、第1DMRSシンボルにおいて、ユーザ端末#1のDMRSは、フラクショナルTPCにより、ユーザ端末#2のDMRSよりも大きな送信電力で送信されることが想定される。この場合、第1DMRSシンボルにおけるユーザ端末#1及び#2のDMRS間の干渉により、チャネル推定精度が更に低下する恐れがある。
上述のように、短縮TTI−1及び2で共用される第1DMRSシンボルでは、短縮TTI−1のユーザ端末#1のDMRSと短縮TTI−2のユーザ端末#2のDMRSとが巡回シフト又はCSにより多重されるため、ユーザ端末#1及び#2のDMRSの非直交による干渉も生じ得る。したがって、チャネル推定精度の更なる低下を防止するために、フラクショナルTPCの影響によるユーザ端末#1及び#2のDMRS間の干渉を回避することが望まれる。
フラクショナルTPCの影響による上記ユーザ端末#1及び#2のDMRS間の干渉を回避する方法としては、フラクショナルTPCの適用を中止するか、或いは、同一のDMRSシンボルを共用する複数の短縮TTIには、受信電力が同等(パスロスが同等、無線基地局からの距離が同等)の複数のユーザ端末を割り当てるスケジューリングを行うことが考えられる。
しかしながら、短縮TTIと通常TTIとが混在する将来の無線通信システムにおいて、上記短縮TTI−1及び2におけるユーザ端末#1及び#2のDMRS間の干渉を回避するために一律にフラクショナルTPCの適用を中止する場合、通常TTIにおけるユーザ端末のスループットを最適化できない恐れがある。また、同一のDMRSシンボルを共用する複数の短縮TTIには、受信電力が同等の複数のユーザ端末を割り当てる場合、スケジューリングが複雑化する恐れがある。
そこで、本発明者らは、短縮TTIと通常TTIとが混在する将来の無線通信システムにおいて、短縮TTIと通常TTIとのいずれにおいてもユーザ端末が適切に通信を行うことが可能な方法を検討し、本発明に至った。具体的には、短縮TTIに割り当てられるユーザ端末と通常TTIに割り当てられるユーザ端末との間で、異なる送信電力制御を行うことを着想した。
(無線通信方法)
以下、本発明の一実施の形態に係る無線通信方法について説明する。なお、本実施の形態において、短縮TTI(第2のTTI)は、通常TTI(第1のTTI)よりも少ないシンボル数で構成され、各シンボルは、通常TTIと同一のシンボル長を有するものとするが(図2B参照)、これに限られない。例えば、本実施の形態の短縮TTIは、図2Aに示す構成例にも適宜適用可能である。なお、短縮TTIを構成するシンボル数は、例えば、2、4、5、6、7などであるが、これらに限られない。
また、短縮TTIは、部分TTI(partial TTI)、ショート(short)TTI、短縮TTI、短縮サブフレーム、ショートサブフレーム等とも呼ばれ、通常TTIは、TTI、ロング(long)TTI、lTTI、ノーマルTTI、通常サブフレーム、ロングサブフレーム、ノーマルサブフレーム、単にサブフレーム等とも呼ばれる。
また、本実施の形態において、通常TTI及び/又は短縮TTI内の各シンボルには、通常CPが適用されてもよいし、拡張CPが適用されてもよい。短縮TTI及び/又はにおいて通常CP又は拡張CPのいずれが適用されるかは、報知情報、RRC(Radio Resource Control)シグナリング等の上位レイヤシグナリングで設定(Configure)されてもよい。
本実施の形態に係る無線通信方法では、通常TTI(第1のTTI)及び/又は短縮TTI(第2のTTI)において、ユーザ端末が、無線基地局と上りリンク及び/又は下りリンクの通信を行う。具体的には、ユーザ端末は、通常TTI及び/又は短縮TTIにおいて、PUSCHを送信してもよい。
<送信電力制御>
本実施の形態において、ユーザ端末は、PUSCHを送信するTTIの時間長(TTI長)に応じて個別に設定される個別パラメータに基づいて、当該PUSCHの送信電力を制御する。また、ユーザ端末は、上記個別パラメータに加えて、PUSCHを送信するTTI長に関わらず共通に設定される共通パラメータに基づいて、当該PUSCHの送信電力を制御してもよい。
ここで、個別パラメータは、TTI長毎に設定されるパラメータ(すなわち、通常TTIと短縮TTIとで個別に設定されるパラメータ)である。例えば、個別パラメータは、フラクショナルTPCの重み係数と、PUSCHの目標受信電力パラメータと、TPCコマンドによる補正値と、の少なくとも一つを含んでもよい。
また、共通パラメータは、各TTI長に共通に設定されるパラメータ(すなわち、通常TTIと短縮TTIとで共通に設定されるパラメータ)である。例えば、共通パラメータは、ユーザ端末の最大送信電力と、PUSCHの送信帯域幅と、パスロス、PUSCHのMCSに基づくオフセットと、TPCコマンドによる補正値と、の少なくとも一つを含んでもよい。
本実施の形態において、通常TTI用の個別パラメータ及び共通パラメータは、報知情報、及び/又は、上位レイヤシグナリング又はL1/L2制御信号により通知されるユーザ端末固有の制御情報(以下、UE固有制御情報という)に基づいて設定される(すなわち、報知情報及び/又はUE固有制御情報に含まれてもよいし、報知情報及び/又はUE固有制御情報に含まれる情報に基づいて算出されてもよい)。
また、短縮TTI用の個別パラメータは、上位レイヤシグナリング又はL1/L2制御信号により追加で通知されるUE固有制御情報に基づいて設定される(すなわち、UE固有制御情報に含まれてもよいし、UE固有制御情報に含まれる情報に基づいて算出されてもよい)。
図6を参照し、本実施の形態に係る送信電力制御の一例を説明する。図6に示すように、ユーザ端末は、PUSCHを送信するTTI長(通常TTIであるか否か、又は、短縮TTIであるか否か)を判定する(ステップS101)。
通常TTIにおいてPUSCHを送信する場合、ユーザ端末は、通常TTI用の個別パラメータ(例えば、フラクショナルTPCの重み係数(α)及び目標受信電力パラメータ(P0_PUSCH))と、共通パラメータ(例えば、最大送信電力(PCMAX)、PUSCHの送信帯域幅(MPUSCH)、パスロス(PL)、MCSに基づくオフセット(ΔTF)及びTPCコマンドによる補正値(f))とに基づいて、PUSCHの送信電力を決定する(ステップ102)。このように、通常TTIにおいてPUSCHを送信する場合、ユーザ端末は、既存の送信電力制御パラメータ(上記式(1)で用いられるパラメータ)を用いて、PUSCHの送信電力を決定することができる。
なお、最大送信電力(PCMAX)、フラクショナルTPCの重み係数(α)は、上位レイヤシグナリングされるUE固有制御情報に含まれてもよい。また、目標受信電力パラメータ(P0_PUSCH)は、所定の目標送信電力(P0_NOMINAL_PUSCH)とユーザ端末個別の目標送信電力(P0_UE_PUSCH)に基づいて算出され、目標送信電力(P0_NOMINAL_PUSCH、P0_UE_PUSCH)は、上位レイヤシグナリングされるUE固有制御情報に含まれてもよい。
また、パスロス(PL)は、参照信号の送信電力と受信電力とに基づいて算出され、当該送信電力は上位レイヤシグナリングされるUE固有制御情報に含まれてもよい。オフセット(ΔTF)は、上位レイヤシグナリングされるオフセットに基づいて算出されてもよい。また、送信帯域幅(MPUSCH)は、DCIにより指定されてもよい。また、TPCコマンドによる補正値(f)は、DCIに含まれるTPCコマンドの値であってもよいし、DCIに含まれるTPCコマンドの累積値であってもよい。
一方、短縮TTIにおいてPUSCHを送信する場合、ユーザ端末は、短縮TTI用の個別パラメータ(例えば、フラクショナルTPCの重み係数(α_shortTTI)及び目標受信電力パラメータ(P0_PUSCH_shortTTI))と、共通パラメータ(例えば、最大送信電力(PCMAX)、PUSCHの送信帯域幅(MPUSCH)、パスロス(PL)、MCSに基づくオフセット(ΔTF)及びTPCコマンドによる補正値(f))とに基づいて、PUSCHの送信電力を決定する(ステップ103)。このように、短縮TTIにおいてPUSCHを送信する場合、ユーザ端末は、既存の送信電力制御パラメータ(上記式(1)で用いられるパラメータ)の一部を短縮TTI用に変更して、PUSCHの送信電力を決定することができる。
なお、短縮TTI用のフラクショナルTPCの重み係数(α_shortTTI)は、上記フラクショナルTPCの重み係数(α)とは別に、上位レイヤシグナリングされるUE固有制御情報に含まれてもよい。また、短縮TTI用の目標受信電力パラメータ(P0_PUSCH_shortTTI)は、上記重み係数(α_shortTTI)に適する値に設定される。当該目標受信電力パラメータ(P0_PUSCH_shortTTI)は、上位レイヤシグナリングされるUE固有制御情報に含まれてもよいし、上位レイヤシグナリングされる目標受信電力(P0_NOMINAL_PUSCH、P0_UE_PUSCH)に基づいて算出されてもよい。
また、通常TTIと短縮TTIのPUSCHでは、参照信号の配置や数、データの符号化率等が異なることが考えられるが、このような場合には、適切な所要SNRが異なることが考えられる。このため、前記短縮TTI用のフラクショナルTPCの重み係数(α_shortTTI)と目標受信電力パラメータ(P0_PUSCH_shortTTI)は、通常TTI用のフラクショナルTPCの重み係数(α)と目標受信電力パラメータ(P0_PUSCH)とは異なるパラメータセットの中から選択できるものとしてもよい。具体的には、PO_PUSCH_shortTTIは、PO_PUSCHよりも大きな値から選択可能とすることができる。また、α_shortTTIは、αよりも大きな値から選択可能とすることができる。
図6のステップS102において、通常TTIで用いられるフラクショナルTPCの重み係数(α)は、1より小さく設定される。図5で説明したように、重み係数(α)が1より小さく設定される場合、フラクショナルTPCが有効化され、パスロス(PL)に基づいて目標受信電力パラメータ(P0_PUSCH)が設定される。これにより、セル中央のユーザ端末#1は、セル端のユーザ端末#2よりも大きな送信電力でPUSCHを送信できるので、ユーザ端末#1のスループットを向上させることができる。
一方、図6のステップS103において、短縮TTIで用いられるフラクショナルTPCの重み係数(α_shortTTI)は、通常TTIで用いられるフラクショナルTPCの重み係数よりも大きな値(例えば、1)に設定される。図5で説明したように、重み係数(α_shortTTI)が1に設定される場合、フラクショナルTPCが無効化され、パスロス(PL)による目標受信電力パラメータ(P0_PUSCH_shortTTI)の変動はない。このため、パスロス(受信電力)が大きく異なるユーザ端末#1及び#2間で同一のDMRSシンボルを共用する場合(図3B参照)であっても、受信電力が低いユーザ端末#2のDMRSが、受信電力が高いユーザ端末#1のDMRSから受ける干渉を軽減できる。当該重み係数(α_shortTTI)が0.9などでも、一定の効果が得られる。
なお、図6では、個別パラメータとして、フラクショナルTPCの重み係数と、目標受信電力パラメータとが用いられる場合を説明したが、これに限られない。個別パラメータは、上記式(1)で用いられる他の送信電力制御パラメータ(例えば、短縮TTI用の最大送信電力、短縮TTI用のPUSCHの送信帯域幅、短縮TTI用のパスロス、短縮TTI用のオフセット、短縮TTI用のTPCコマンドの補正値の少なくとも一つ)や、上記式(1)で用いられない他のパラメータを含んでもよい。この場合、短縮TTI用の個別パラメータは、通常TTI用の個別パラメータとは異なる情報要素(IE)で通知されてもよい。
以上のように、本実施の形態では、TTI長毎に応じて設定される個別パラメータに基づいて、PUSCHの送信電力が制御される。したがって、時間長が異なる複数のTTIが混在する場合であっても、それぞれのTTI長に応じた送信電力制御を行うことができ、適切に通信を行うことができる。
より具体的には、本実施の形態では、通常TTIでPUSCHを送信する場合、フラクショナルTPCを有効化され、短縮TTIでPUSCHを送信する場合、フラクショナルTPCが無効化される。したがって、通常TTIでは、ユーザ端末のパスロス(位置、受信電力)に応じたスループットを提供できる。また、短縮TTIでは、パスロスが異なるユーザ端末間で同一のDMRSシンボルを共用する場合(図3B参照)であっても、当該ユーザ端末のDMRS間の干渉によるチャネル推定精度の低下を防止できる。
なお、短縮TTIが設定される場合であっても同一のDMRSシンボルを複数の短縮TTIで共用しない場合(例えば、短縮TTIが単一のスロット(例えば、7シンボル)で構成される場合)、短縮TTI用の個別パラメータは、フラクショナルTPCを有効化するように(すなわち、重み係数(α_shortTTI)が1より小さく)設定されてもよい。
<TPCコマンドの累積値>
本実施の形態において、PUSCHの送信電力の決定に用いられるTPCコマンドの補正値について詳述する。上述のように、TPCコマンドの補正値は、DCIに含まれるTPCコマンドの累積値であってもよい。当該TPCコマンドの累積値は、TTI長毎に算出されてもよいし、TTI長に関わらず共通に算出されてもよい。
図7は、本実施の形態に係るTPCコマンドの累積値の算出例を示す図である。なお、図7A及び7BのステップS201、S301は、図6のステップS101と同様であるため、説明を省略する。なお、図7BのステップS301は省略されてもよい。
図7Aでは、TPCコマンドの補正値が、TTI長毎に算出されるTPCコマンドの累積値である場合が示される。図7Aに示すように、ユーザ端末は、通常TTIにおいてPUSCHを送信する場合、例えば、式(2)を用いて、TPCコマンドの累積値(f)を算出する(ステップS202)。式(2)では、セルcのサブフレームiの累積値(f(i))が、サブフレームi−1における累積値(f(i−1))とサブフレームi−KPUSCH(例えば、KPUSCH=4)におけるTPCコマンドの値(δPUSCH,c(i−KPUSCH))により算出される。
一方、ユーザ端末は、短縮TTIにおいてPUSCHを送信する場合、通常TTIのTPCコマンドの累積値とは別に、短縮TTIのTPCコマンドの累積値を算出する(ステップS203)。例えば、式(2)の累積値(f(i)、f(i−1))は、短縮TTI用の累積値(fshortTTI(i)、fshortTTI(i−1)に変更されてもよい。
図7Aに示すように、TPCコマンドの累積値をTTI長毎に算出する場合、TTI長に応じて異なる送信電力制御を適用することができる。図7Aに示す場合、通常TTIと短縮TTIとで個別に設定される上記個別パラメータには、TPCコマンドによる補正値(累積値)が含まれてもよい。
図7Bでは、TPCコマンドの補正値(f)が、TTI長に関係なく共通に算出されるTPCコマンドの累積値である場合が示される。図7Bに示す場合、ユーザ端末が通常TTI又は短縮TTIのいずれでPUSCHを送信する場合にも、例えば、式(2)を用いて、他通常TTI及び短縮TTIで共通のTPCコマンドの累積値(f)を算出する(ステップS302)。
図7Bに示すように、TPCコマンドの累積値を全TTI長に共通に算出する場合、TTI長が急に切り替えられる場合であっても、切り替え前の累積値に基づいて送信電力を決定できるので、PUSCHの送信電力を適切に維持できる。
<その他>
なお、本実施の形態において、PUSCHの送信に用いられるTTI長は、RRCシグナリングなどの上位レイヤシグナリングにより準静的に設定されてもよいし、L1/L2制御信号(例えば、DCIに含まれる指示情報)により動的に設定されてもよい。
或いは、PUSCHの送信に用いられるTTI長は、黙示的に設定されてもよい。例えば、ユーザ端末は、短縮TTIが設定されている状態で、ハンドオーバ手順やランダムアクセス手順が発生する場合、無線基地局からの明示的な再設定やシグナリングなしに、PUSCHの送信に用いるTTI長を短縮TTIから通常TTIに切り替えてもよい。
また、ユーザ端末は、周波数帯、システム帯域幅、アンライセンスバンド(LAA:License Assisted Access)におけるリスニング(LBT:Listen Before Talk)の適用有無、データの種類(例えば、制御データ、音声など)、論理チャネル、トランスポートブロック、RLC(Radio Link Control)モード、C−RNTI(Cell-Radio Network Temporary Identifier)などの少なくとも一つに基づいて、自律的に短縮TTIを設定してもよい。
また、本実施の形態において、上記DMRSの系列及び/又はホッピングパターンは、TTI長に応じて変更されてもよい。具体的には、ユーザ端末は、TTI長毎に異なるセルIDを用いて、DMRSの系列及び/又はホッピングパターンの決定をしてもよい。
例えば、ユーザ端末は、通常TTIでPUSCHを送信する場合、物理レイヤセルID(NCELL ID)に基づいて、DMRSの系列及び/又はホッピングパターンを決定し、短縮TTIでPUSCHを送信する場合、仮想セルIDに基づいて、DMRSの系列及び/又はホッピングパターンを決定してもよい。これにより、短縮TTIでは、受信品質確保のために複数の無線基地局に共通の仮想セルIDで当該複数の無線基地局で協調受信(CoMP:Coordinated Multi-Point)を行い、通常TTIでは、最も近い無線基地局のみで受信(Non−CoMP)を行ってもよい。
また、本実施の形態に係るPUSCHの送信電力制御は、SRSなど他の上り信号に適用されてもよい。例えば、ユーザ端末は、上記個別パラメータ及び/又は上記共通パラメータに基づいて、当該SRSの送信電力を制御してもよい。
(無線通信システム)
以下、本発明の一実施の形態に係る無線通信システムの構成について説明する。この無線通信システムでは、上記各態様に係る無線通信方法が適用される。なお、上記各態様に係る無線通信方法は、それぞれ単独で適用されてもよいし、組み合わせて適用されてもよい。
図8は、本実施の形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す図である。無線通信システム1では、LTEシステムのシステム帯域幅(例えば、20MHz)を1単位とする複数の基本周波数ブロック(コンポーネントキャリア)を一体としたキャリアアグリゲーション(CA)及び/又はデュアルコネクティビティ(DC)を適用することができる。なお、無線通信システム1は、SUPER 3G、LTE−A(LTE−Advanced)、IMT−Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)などと呼ばれても良い。
図8に示す無線通信システム1は、マクロセルC1を形成する無線基地局11と、マクロセルC1内に配置され、マクロセルC1よりも狭いスモールセルC2を形成する無線基地局12a〜12cとを備えている。また、マクロセルC1及び各スモールセルC2には、ユーザ端末20が配置されている。
ユーザ端末20は、無線基地局11及び無線基地局12の双方に接続することができる。ユーザ端末20は、異なる周波数を用いるマクロセルC1とスモールセルC2を、CA又はDCにより同時に使用することが想定される。また、ユーザ端末20は、複数のセル(CC)(例えば、6個以上のCC)を用いてCA又はDCを適用することができる。
ユーザ端末20と無線基地局11との間は、相対的に低い周波数帯域(例えば、2GHz)で帯域幅が狭いキャリア(既存キャリア、Legacy carrierなどと呼ばれる)を用いて通信を行うことができる。一方、ユーザ端末20と無線基地局12との間は、相対的に高い周波数帯域(例えば、3.5GHz、5GHzなど)で帯域幅が広いキャリアが用いられてもよいし、無線基地局11との間と同じキャリアが用いられてもよい。なお、各無線基地局が利用する周波数帯域の構成はこれに限られない。
無線基地局11と無線基地局12との間(又は、2つの無線基地局12間)は、有線接続(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェースなど)又は無線接続する構成とすることができる。
無線基地局11及び各無線基地局12は、それぞれ上位局装置30に接続され、上位局装置30を介してコアネットワーク40に接続される。なお、上位局装置30には、例えば、アクセスゲートウェイ装置、無線ネットワークコントローラ(RNC)、モビリティマネジメントエンティティ(MME)などが含まれるが、これに限定されるものではない。また、各無線基地局12は、無線基地局11を介して上位局装置30に接続されてもよい。
なお、無線基地局11は、相対的に広いカバレッジを有する無線基地局であり、マクロ基地局、集約ノード、eNB(eNodeB)、送受信ポイント、などと呼ばれてもよい。また、無線基地局12は、局所的なカバレッジを有する無線基地局であり、スモール基地局、マイクロ基地局、ピコ基地局、フェムト基地局、HeNB(Home eNodeB)、RRH(Remote Radio Head)、送受信ポイントなどと呼ばれてもよい。以下、無線基地局11及び12を区別しない場合は、無線基地局10と総称する。
各ユーザ端末20は、LTE、LTE−Aなどの各種通信方式に対応した端末であり、移動通信端末だけでなく固定通信端末を含んでもよい。
無線通信システム1においては、無線アクセス方式として、下りリンクにOFDMA(直交周波数分割多元接続)が適用され、上りリンクにSC−FDMA(シングルキャリア−周波数分割多元接続)が適用される。OFDMAは、周波数帯域を複数の狭い周波数帯域(サブキャリア)に分割し、各サブキャリアにデータをマッピングして通信を行うマルチキャリア伝送方式である。SC−FDMAは、システム帯域幅を端末毎に1つ又は連続したリソースブロックからなる帯域に分割し、複数の端末が互いに異なる帯域を用いることで、端末間の干渉を低減するシングルキャリア伝送方式である。なお、上りリンク及び下りリンクの無線アクセス方式は、これらの組み合わせに限られず、上りリンクでOFDMAが用いられてもよい。
無線通信システム1では、下りリンクのチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される下り共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)、報知チャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)、下りL1/L2制御チャネルなどが用いられる。PDSCHにより、ユーザデータや上位レイヤ制御情報、SIB(System Information Block)などが伝送される。また、PBCHにより、MIB(Master Information Block)が伝送される。
下りL1/L2制御チャネルは、下り制御チャネル(PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、EPDCCH(Enhanced Physical Downlink Control Channel))、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PHICH(Physical Hybrid-ARQ Indicator Channel)などを含む。PDCCHにより、PDSCH及びPUSCHのスケジューリング情報を含む下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)などが伝送される。PCFICHにより、PDCCHに用いるOFDMシンボル数が伝送される。PHICHにより、PUSCHに対するHARQの送達確認情報(ACK/NACK)が伝送される。EPDCCHは、PDSCH(下り共有データチャネル)と周波数分割多重され、PDCCHと同様にDCIなどの伝送に用いられる。
無線通信システム1では、上りリンクのチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される上り共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)、上り制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)、ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access Channel)などが用いられる。PUSCHにより、ユーザデータ、上位レイヤ制御情報が伝送される。送達確認情報(ACK/NACK)や無線品質情報(CQI)などの少なくとも一つを含む上り制御情報(UCI:Uplink Control Information)は、PUSCH又はPUCCHにより、伝送される。PRACHにより、セルとの接続確立のためのランダムアクセスプリアンブルが伝送される。
<無線基地局>
図9は、本実施の形態に係る無線基地局の全体構成の一例を示す図である。無線基地局10は、複数の送受信アンテナ101と、アンプ部102と、送受信部103と、ベースバンド信号処理部104と、呼処理部105と、伝送路インターフェース106とを備えている。なお、送受信アンテナ101、アンプ部102、送受信部103は、それぞれ1つ以上を含むように構成されてもよい。
下りリンクにより無線基地局10からユーザ端末20に送信されるユーザデータは、上位局装置30から伝送路インターフェース106を介してベースバンド信号処理部104に入力される。
ベースバンド信号処理部104では、ユーザデータに関して、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤの処理、ユーザデータの分割・結合、RLC(Radio Link Control)再送制御などのRLCレイヤの送信処理、MAC(Medium Access Control)再送制御(例えば、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)の送信処理)、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)処理、プリコーディング処理などの送信処理が行われて送受信部103に転送される。また、下り制御信号に関しても、チャネル符号化や逆高速フーリエ変換などの送信処理が行われて、送受信部103に転送される。
送受信部103は、ベースバンド信号処理部104からアンテナ毎にプリコーディングして出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部103で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部102により増幅され、送受信アンテナ101から送信される。
本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部103は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
一方、上り信号については、送受信アンテナ101で受信された無線周波数信号がアンプ部102で増幅される。送受信部103はアンプ部102で増幅された上り信号を受信する。送受信部103は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部104に出力する。
また、送受信部103は、通常TTI(第1のTTI)及び/又は短縮TTI(第2のTTI)において上り信号を受信する。具体的には、送受信部103は、通常TTI及び/又は短縮TTIにおいて、PUSCH、PUCCH、DMRS、SRSの少なくとも一つを受信する。
また、送受信部103は、上記上り信号の送信電力の制御に用いられるパラメータを送信する。具体的には、送受信部103は、上記個別パラメータ及び/又は共通パラメータ(以下、個別パラメータ/共通パラメータという)、及び/又は、上記個別パラメータ/共通パラメータの設定に用いられる情報を送信する。
ベースバンド信号処理部104では、入力された上り信号に含まれるユーザデータに対して、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)処理、逆離散フーリエ変換(IDFT:Inverse Discrete Fourier Transform)処理、誤り訂正復号、MAC再送制御の受信処理、RLCレイヤ及びPDCPレイヤの受信処理がなされ、伝送路インターフェース106を介して上位局装置30に転送される。呼処理部105は、通信チャネルの設定や解放などの呼処理や、無線基地局10の状態管理や、無線リソースの管理を行う。
伝送路インターフェース106は、所定のインターフェースを介して、上位局装置30と信号を送受信する。また、伝送路インターフェース106は、基地局間インターフェース(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェース)を介して隣接無線基地局10と信号を送受信(バックホールシグナリング)してもよい。
図10は、本実施の形態に係る無線基地局の機能構成の一例を示す図である。なお、図10は、本実施形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、無線基地局10は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。図10に示すように、ベースバンド信号処理部104は、制御部301と、送信信号生成部302と、マッピング部303と、受信信号処理部304と、を備えている。
制御部301は、無線基地局10全体の制御を実施する。制御部301は、例えば、送信信号生成部302による下り信号の生成や、マッピング部303による信号のマッピング、受信信号処理部304による信号の受信処理を制御する。
具体的には、制御部301は、ユーザ端末20から報告されるチャネル状態情報(CSI)に基づいて、下り(DL)信号の送信制御(例えば、変調方式、符号化率、リソース割り当て(スケジューリング)などの制御)を行う。
また、制御部301は、下り信号の受信及び/又は上り信号の送信に用いられる伝送時間間隔(TTI)を制御する。制御部301は、1msである通常TTI又は/及び通常TTIより短い短縮TTIを設定する。短縮TTIの構成例については、図2を参照して説明した通りである。制御部301は、ユーザ端末20に対して、(1)黙示的な通知、又は、(2)RRCシグナリング、(3)MACシグナリング、(4)物理レイヤシグナリングの少なくとも一つによる明示的な通知により、短縮TTIの設定を指示してもよい。
また、制御部301は、上り信号の送信電力の制御に用いられるパラメータを設定する。具体的には、制御部301は、上記個別パラメータ/共通パラメータ、及び/又は、上記個別パラメータ/共通パラメータの設定に用いられる情報を設定する。
例えば、制御部301は、上記個別パラメータとして、通常TTI用のフラクショナルTPCの重み係数(α)と、短縮TTI用のフラクショナルTPCの重み係数(α_shortTTI)と、通常TTI用の目標受信電力パラメータ(P0_PUSCH)及び短縮TTI用の目標受信電力パラメータ(P0_PUSCH_shortTTI)の設定にそれぞれ用いられる情報を設定してもよい。
ここで、制御部301は、通常TTI用の重み係数(α)を、1より小さく設定し、フラクショナルTPCを有効化してもよい。制御部301は、通常TTI用の重み係数(α_shortTTI)を通常TTI用の重み係数(α)よりも大きな値(例えば、1)に設定してもよい。重み係数(α_shortTTI)を1に設定することにより、フラクショナルTPCを無効化できる。
また、制御部301は、上記共通パラメータとして、ユーザ端末20の最大送信電力(PCMAX)、PUSCHの送信帯域幅(MPUSCH)、ユーザ端末20におけるパスロス(PL)の算出に用いられる情報(参照信号の送信電力)、MCSに基づくオフセット(ΔTF)又は当該オフセットの算出に用いられる情報、及びTPCコマンドを設定してもよい。
制御部301は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
送信信号生成部302は、制御部301からの指示に基づいて、下り信号(下りデータ信号、下り制御信号、下り参照信号を含む)を生成して、マッピング部303に出力する。具体的には、送信信号生成部302は、報知情報や、上述の上位レイヤシグナリングによる通知情報(UE固有制御情報)やユーザデータを含む下りデータ信号(PDSCH)を生成して、マッピング部303に出力する。また、送信信号生成部302は、上述のDCIを含む下り制御信号(PDCCH/EPDCCH)を生成して、マッピング部303に出力する。また、送信信号生成部302は、CRS、CSI−RSなどの下り参照信号を生成して、マッピング部303に出力する。
送信信号生成部302は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置とすることができる。
マッピング部303は、制御部301からの指示に基づいて、送信信号生成部302で生成された下り信号を、所定の無線リソースにマッピングして、送受信部103に出力する。マッピング部303は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置とすることができる。
受信信号処理部304は、ユーザ端末20から送信される上り信号に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。具体的には、受信信号処理部304は、通常TTI及び/又は短縮TTIで受信されたDMRSを用いて、通常TTI及び/又は短縮TTIにおけるPUSCHを復調する。処理結果は、制御部301に出力される。
受信信号処理部304は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置、並びに、測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
<ユーザ端末>
図11は、本実施の形態に係るに係るユーザ端末の全体構成の一例を示す図である。ユーザ端末20は、MIMO伝送のための複数の送受信アンテナ201と、アンプ部202と、送受信部203と、ベースバンド信号処理部204と、アプリケーション部205と、を備えている。
複数の送受信アンテナ201で受信された無線周波数信号は、それぞれアンプ部202で増幅される。各送受信部203はアンプ部202で増幅された下り信号を受信する。送受信部203は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部204に出力する。
ベースバンド信号処理部204は、入力されたベースバンド信号に対して、FFT処理や、誤り訂正復号、再送制御の受信処理などを行う。下りデータ(ユーザデータ)は、アプリケーション部205に転送される。アプリケーション部205は、物理レイヤやMACレイヤより上位のレイヤに関する処理などを行う。また、下りリンクのデータのうち、報知情報もアプリケーション部205に転送される。
一方、上りデータについては、アプリケーション部205からベースバンド信号処理部204に入力される。ベースバンド信号処理部204では、再送制御の送信処理(例えば、HARQの送信処理)や、チャネル符号化、レートマッチング、パンクチャ、離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)処理、IFFT処理などが行われて各送受信部203に転送される。UCIについても、チャネル符号化、レートマッチング、パンクチャ、DFT処理、IFFT処理などが行われて各送受信部203に転送される。
送受信部203は、ベースバンド信号処理部204から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部203で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部202により増幅され、送受信アンテナ201から送信される。
また、送受信部203は、通常TTI(第1のTTI)及び/又は短縮TTI(第2のTTI)において上り信号を送信する。具体的には、送受信部103は、通常TTI及び/又は短縮TTIにおいて、PUSCH、PUCCH、DMRS、SRSの少なくとも一つを送信する。
また、送受信部203は、上記上り信号の送信電力の制御に用いられるパラメータを受信する。具体的には、送受信部203は、上記個別パラメータ/共通パラメータ、及び/又は、上記個別パラメータ/共通パラメータの設定に用いられる情報を受信する。
送受信部203は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置とすることができる。また、送受信部203は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
図12は、本実施の形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。なお、図12においては、本実施形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、ユーザ端末20は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。図12に示すように、ユーザ端末20が有するベースバンド信号処理部204は、制御部401と、送信信号生成部402と、マッピング部403と、受信信号処理部404と、測定部405と、を備えている。
制御部401は、ユーザ端末20全体の制御を実施する。制御部401は、例えば、送信信号生成部402による信号の生成や、マッピング部403による信号のマッピング、受信信号処理部404による信号の受信処理を制御する。
また、制御部401は、下り(DL)信号の受信及び/又は上り(UL)信号の送信に用いられる伝送時間間隔(TTI)を制御する。制御部301は、1msである通常TTI又は/及び通常TTIより短い短縮TTIを設定する。短縮TTIの構成例については、図2を参照して説明した通りである。制御部401は、無線基地局10からの(1)黙示的な通知、又は、(2)RRCシグナリング、(3)MACシグナリング、(4)物理レイヤシグナリングの少なくとも一つによる明示的な通知に基づいて、短縮TTIを設定(検出)してもよい。
また、制御部401は、上り信号の送信電力を制御する。具体的には、制御部401は、PUSCHを送信するTTI長に応じて設定される(通常TTIと短縮TTIとで個別に設定される)個別パラメータに基づいて、PUSCHの送信電力を制御する。また、制御部401は、上記個別パラメータに加えて、PUSCHを送信するTTI長に関わらず設定される(通常TTIと短縮TTIとで共通に設定される)共通パラメータに基づいて、PUSCHの送信電力を制御してもよい。なお、制御部401は、当該個別パラメータ/共通パラメータを用いて、SRSの送信電力を制御してもよい。
例えば、制御部401は、通常TTIにおいてPUSCHを送信する場合、通常TTI用の個別パラメータ(例えば、フラクショナルTPCの重み係数(α)及び目標受信電力パラメータ(P0_PUSCH))と、共通パラメータ(例えば、最大送信電力(PCMAX)、PUSCHの送信帯域幅(MPUSCH)、パスロス(PL)、MCSに基づくオフセット(ΔTF)及びTPCコマンドによる補正値(f))とに基づいて、PUSCHの送信電力を決定してもよい。
この場合、制御部401は、上記式(1)を用いて、通常TTIのPUSCHの送信電力を決定してもよい。また、TPCコマンドの補正値(f)としてTPCコマンドの累積値を用いる場合、制御部401は、上記式(2)を用いて、TPCコマンドの累積値(f)を算出してもよい。
また、制御部401は、短縮TTIにおいてPUSCHを送信する場合、短縮TTI用の個別パラメータ(例えば、フラクショナルTPCの重み係数(α_shortTTI)及び目標受信電力パラメータ(P0_PUSCH_shortTTI))と、共通パラメータ(例えば、最大送信電力(PCMAX)、PUSCHの送信帯域幅(MPUSCH)、パスロス(PL)、MCSに基づくオフセット(ΔTF)及びTPCコマンドによる補正値(f))とに基づいて、PUSCHの送信電力を決定してもよい。
この場合、制御部401は、上記式(1)における通常TTI用の個別パラメータ(例えば、通常TTI用のフラクショナルTPCの重み係数(α)及び目標受信電力パラメータ(P0_PUSCH))を、短縮TTI用の個別パラメータ(例えば、フラクショナルTPCの重み係数(α_shortTTI)及び目標受信電力パラメータ(P0_PUSCH_shortTTI))に変更して、短縮TTIのPUSCHの送信電力を決定してもよい。また、制御部401は、TPCコマンドの補正値としてTPCコマンドの累積値を用いる場合、上記式(2)を用いて通常TTIと共通のTPCコマンドの累積値(f)を算出してもよいし、上記式(2)を変更して短縮TTI用のTPCコマンドの累積値(f_shortTTI)を算出してもよい。
また、制御部401は、通常TTIと短縮TTIとで異なるセルIDに基づいて、DMRSの系列及び/又はホッピングパターンを決定し、当該系列及び/又はホッピングパターンを用いてDMRSを生成するように送信信号生成部402に指示してもよい。
また、制御部401は、短縮TTIにおいてPUSCHが送信される場合、当該短縮TTIと他の短縮TTIと共用されるシンボルにDMRSを多重するように、送信信号生成部402及び/又はマッピング部403を制御してもよい。例えば、制御部401は、複数の短縮TTI間で異なるCSインデックスを用いてDMRSを生成するように、送信信号生成部402を制御してもよい。また、制御部401は、複数の短縮TTI間で異なるCombにDMRSを割り当てるように、マッピング部403を制御してもよい。
制御部401は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて、上り信号(例えば、PUSCH、PUCCH、DMRS、SRS)を生成(例えば、符号化、レートマッチング、パンクチャ、変調など)して、マッピング部403に出力する。具体的には、送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて、通常TTI及び/又は短縮TTIで送信されるPUSCHの復調用のDMRSを生成する。
送信信号生成部402は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置とすることができる。
マッピング部403は、制御部401からの指示に基づいて、送信信号生成部402で生成された上り信号(例えば、PUSCH、PUCCH、DMRS、SRS)を無線リソース(例えば、PRB、サブキャリア、Comb)にマッピングして、送受信部203へ出力する。
受信信号処理部404は、下り信号(下り制御信号、下りデータ信号、下り参照信号を含む)に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。受信信号処理部404は、無線基地局10から受信した情報を、制御部401に出力する。受信信号処理部404は、例えば、報知情報、システム情報、RRCシグナリングなどの上位レイヤシグナリングによる制御情報(UE固有制御情報)、DCIなどを、制御部401に出力する。
受信信号処理部404は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置から構成することができる。また、受信信号処理部404は、本発明に係る受信部を構成することができる。
測定部405は、無線基地局10からの参照信号(例えば、CSI−RS)に基づいて、チャネル状態を測定し、測定結果を制御部401に出力する。なお、チャネル状態の測定は、CC毎に行われてもよい。
測定部405は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置、並びに、測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
<ハードウェア構成>
なお、上記実施の形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的に分離した2つ以上の装置を有線又は無線で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
例えば、本実施の形態における無線基地局、ユーザ端末などは、本発明の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図13は、本実施の形態に係る無線基地局及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の無線基地局10及びユーザ端末20は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。無線基地局10及びユーザ端末20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
無線基地局10及びユーザ端末20における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信や、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、上述のベースバンド信号処理部104(204)、呼処理部105などは、プロセッサ1001で実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールやデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、ユーザ端末20の制御部401は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本実施の形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD−ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。例えば、上述の送受信アンテナ101(201)、アンプ部102(202)、送受信部103(203)、伝送路インターフェース106などは、通信装置1004で実現されてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウスなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカーなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001やメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
また、無線基地局10及びユーザ端末20は、マイクロプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及び/又はシンボルは信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、セル、周波数キャリア、キャリア周波数などと呼ばれてもよい。
また、無線フレームは、時間領域において1つ又は複数の期間(フレーム)で構成されてもよい。無線フレームを構成する当該1つ又は複数の各期間(フレーム)は、サブフレームと呼ばれてもよい。さらに、サブフレームは、時間領域において1つ又は複数のスロットで構成されてもよい。さらに、スロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボル(OFDMシンボル、SC−FDMAシンボルなど)で構成されてもよい。
無線フレーム、サブフレーム、スロット及びシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。例えば、1サブフレームが送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)と呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレームやTTIは、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1−13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、無線基地局が各ユーザ端末に対して、無線リソース(各ユーザ端末において使用することが可能な周波数帯域幅や送信電力など)を、TTI単位で割り当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。
リソースブロック(RB:Resource Block)は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つ又は複数個の連続した副搬送波(サブキャリア(subcarrier))を含んでもよい。また、RBは、時間領域において、1つ又は複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1サブフレーム又は1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームは、それぞれ1つ又は複数のリソースブロックで構成されてもよい。なお、RBは、物理リソースブロック(PRB:Physical RB)、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
また、リソースブロックは、1つ又は複数のリソースエレメント(RE:Resource Element)で構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
なお、上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームに含まれるスロットの数、スロットに含まれるシンボル及びRBの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプリフィクス(CP:Cyclic Prefix)長などの構成は、様々に変更することができる。
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースは、所定のインデックスで指示されるものであってもよい。
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)など)及び/又は無線技術(赤外線、マイクロ波など)を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
また、本明細書における無線基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、無線基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間の通信(D2D:Device-to-Device)に置き換えた構成について、本発明の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の無線基地局10が有する機能をユーザ端末20が有する構成としてもよい。また、「上り」や「下り」などの文言は、「サイド」と読み替えられてもよい。例えば、上りチャネルは、サイドチャネルと読み替えられてもよい。
同様に、本明細書におけるユーザ端末は、無線基地局で読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末20が有する機能を無線基地局10が有する構成としてもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的に(例えば、当該所定の情報の通知を行わないことによって)行われてもよい。
情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)など)、MAC(Medium Access Control)シグナリング)、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRCConnectionSetup)メッセージ、RRC接続再構成(RRCConnectionReconfiguration)メッセージなどであってもよい。また、MACシグナリングは、例えば、MAC制御要素(MAC CE(Control Element))で通知されてもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、LTE−B(LTE-Beyond)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、New−RAT(Radio Access Technology)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。例えば、上述の各実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
本出願は、2016年2月19日出願の特願2016−029884に基づく。この内容は、全てここに含めておく。

Claims (6)

  1. 異なる複数の時間長の一つを有する期間の上り共有チャネルをスケジューリングする下り制御情報(DCI)を受信する受信部と、
    前記DCI内の送信電力制御(TPC)コマンドを前記期間の前記時間長に関係なく累積した累積値に基づいて、前記上り共有チャネルの送信電力を制御する制御部と、を具備することを特徴とする端末。
  2. 前記制御部は、前記期間の前記時間長に関係なく設定される最大送信電力に基づいて、前記上り共有チャネルの送信電力を制御することを特徴とする請求項1に記載の端末。
  3. 前記制御部は、前記期間の前記時間長に関係なく計算されるパスロスに基づいて、前記上り共有チャネルの送信電力を制御することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の端末。
  4. 前記制御部は、前記期間の前記時間長に関係なく設定されるオフセットに基づいて、前記上り共有チャネルの送信電力を制御することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の端末。
  5. 前記制御部は、前記DCIに基づいて決定される送信帯域幅に基づいて、前記上り共有チャネルの送信電力を制御することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の端末。
  6. 異なる複数の時間長の一つを有する期間の上り共有チャネルをスケジューリングする下り制御情報(DCI)を受信する工程と、
    前記DCI内の送信電力制御(TPC)コマンドを前記期間の前記時間長に関係なく累積した累積値に基づいて、前記上り共有チャネルの送信電力を制御する工程と、を有することを特徴とする端末の無線通信方法。
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