将来の無線通信システム(例えば、LTE Rel.14又は15、5G、NR)は、様々な無線通信サービスを、それぞれ異なる要求条件(例えば、超高速、大容量、超低遅延など)を満たすように実現することが期待されている。
例えば、5Gでは、eMBB(enhanced Mobile Broad Band)、IoT(Internet of Things)、MTC(Machine Type Communication)、M2M(Machine To Machine)、URLLC(Ultra Reliable and Low Latency Communications)などと呼ばれる無線通信サービスの提供が検討されている。なお、M2Mは、通信する機器によって、D2D(Device To Device)、V2V(Vehicle To Vehicle)などと呼ばれてもよい。上記の多様な通信に対する要求を満たすために、新しい通信アクセス方式(New RAT(Radio Access Technology))を設計することが検討されている。
NRでは、高速で大容量の通信(eMBB、IoTやMTCなどの機器間通信(M2M)用のデバイス(ユーザ端末)からの大量接続(mMTC:massive MTC))、低遅延で高信頼の通信(URLLC:Ultra-reliable and low latency communication)など、多様なサービスを単一のフレームワークで収容することが望まれている。URLLCでは、eMBBやmMTCよりも高い遅延削減効果が求められる。
さらに、NRでは、高周波数を含め、広い周波数帯域をサポートすることが想定される。具体的には、6GHz以上の周波数帯において、連続する800MHz幅、又は、2GHz幅等の周波数バンドが考えられる。このような広い周波数帯域を、複数のオペレータ、又は、単一のオペレータで使う場合が考えられる。
上述の多様なサービに対応するため、1つ以上のニューメロロジーが導入されることが想定される。ニューメロロジーとは、周波数及び/又は時間方向における通信パラメータ(無線パラメータ)のセットである。このような通信パラメータは、例えば、サブキャリア間隔、帯域幅、シンボル長、CPの時間長(CP長)、サブフレーム長、TTIの時間長(TTI長)、TTIあたりのシンボル数、無線フレーム構成、フィルタリング処理、ウィンドウイング処理などの内の少なくとも1つを含む。
なお、既存のLTEシステムでは、ユーザ端末は、1msの時間長を有するTTIを用いて、DL及び/又はULの通信を行う。このようなTTIは、ノーマルTTI、TTI、サブフレーム、ロングTTI、ノーマルサブフレーム、ロングサブフレーム、レガシーTTI、スケジューリングユニット等とも呼ばれ、2つのスロットで構成されてもよい。また、ノーマルTTI内の各シンボルには、サイクリックプリフィクス(CP)が付加される。各シンボルに通常CP(例えば、4.76μs)が付加される場合、ノーマルTTIは、14シンボル(スロットあたり7シンボル)を含んで構成される(図1参照)。また、既存のLTEシステムよりも短いTTI(例えば、1ms未満のTTI)は、短縮TTI、ショートTTI等と呼ばれてもよい。
例えば、上述のニューメロロジーの1つとして、OFDM等のマルチキャリア伝送におけるサブキャリア間隔を広くする場合、シンボル長が短くなるため(シンボル長とサブキャリア間隔とは互いに逆数の関係)、1サブフレーム当たりのシンボル数を増やすことが考えられる(図1参照)。同様に、SC伝送(DFT-spread OFDM伝送)の場合も、高周波帯を利用し広帯域化することでシンボル長が短くなるため、1サブフレーム当たりのシンボル数を増やすことが考えられる。
一方で、短縮TTIを採用して、1スケジューリングユニット当たりのシンボル数を既存の数以下にすることも考えられる。図2Aでは、通常TTIと同一数の14OFDMシンボル(又はSC-FDMAシンボル)で構成され、各OFDMシンボル(各SC-FDMAシンボル)は、通常TTIのシンボル長(=66.7μs)よりも短いシンボル長を有する。図2Bでは、通常TTIよりも少ない数のOFDMシンボル(又はSC-FDMAシンボル)で構成され、各OFDMシンボル(各SC-FDMAシンボル)は、通常TTIと同一のシンボル長(=66.7μs)を有する。
また、上述の多様なサービに対応するため、高周波帯においてビームフォーミングを適用することで、カバレッジを拡張することも考えられる。例えば、図3Aに示されるように、ビームフォーミングが適用されない場合、送信ポイント(無線基地局、ユーザ端末等)から送信される信号は、送信ポイントを中心とした一定のカバレッジに限定される。一方、ビームフォーミングが適用される場合、送信ポイントから送信される信号は振幅及び/又は位相が制御されており、指向性を持った信号となる。このため、図3Bに示されるように、ビームフォーミングが適用されない場合に比べて、送信ポイントから遠くに位置し、かつ、限定された領域をカバレッジとして形成することができる。
しかしながら、上述のような各種技術(ニューメロロジー、ビームフォーミング等)の導入に伴って、既存の送信電力制御をそのまま用いることができない可能性がある。例えば、サブキャリアが15kHzである場合、1RBの帯域幅は180kHzとなるが、これが2倍のニューメロロジーで設定される場合、帯域幅が360kHzとなり、既存のLTEで用いられている送信電力制御を適用することができない(もしくは、適用したとしても、信号に割り当てられたPRB数が送信電力に反映されず、送信電力を適切に制御できない)。
本発明者等は、このような状況を鑑みて、既存の送信電力制御を活用しつつ、導入される各種技術に対する最適な送信電力制御を行うことができる送信電力制御方法を検討し、本発明に至った。具体的には、下りビームフォーミングを適用した下りUE固有の、及び又は、ビームに括りついた参照信号を用いて推定したパスロス、又はRSRP(Reference Signal Received Power)を送信電力制御に用いること、及び/又は、ビームフォーミングの適用やビームフォーミングの形態に応じて、TPC(Transmission Power Control)コマンドで指定される補正値を決定することを着想した。また、送信電力制御で用いられる帯域幅(PRB(Physical Resource Block)数)に、上り信号(例えば、PUSCH(Physical Uplink Shard Channel)、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)、SRS(Sounding Reference Signal))に割り当てられる帯域幅の絶対値、又は、リソースブロックの数とニューメロロジーとに基づいて算出される値、を用いることを着想した。
(無線通信方法)
(態様1)
以下、本発明の一実施の形態に係る無線通信方法の態様1について説明する。本無線通信方法においては、ユーザ端末から送信される上り信号の送信電力制御を行う。なお、本実施の形態の態様1では、送信電力制御の対象の上り信号として上りリンク共有信号(PUSCH)を対象として説明する。
本無線通信方法では、セルcのサブフレームiにおけるPUSCHの送信電力P
PUSCH,c(i)は、下記式(1)で表すことができる。なお、上記式(1)では、パスロスが小さいほど(無線基地局に近いほど)送信電力の目標値を増大させるフラクショナルTPC(Fractional Transmission Power Control)が採用されている。
ここで、PCMAX,c(i)は、ユーザ端末の最大送信電力である。MPUSCH,c(i)は、既存のLTEでは、ユーザ端末に割り当てられたPUSCH用の帯域幅(例えば、リソースブロック数)であったが、本無線通信方法では、上り信号に割り当てられる帯域幅の絶対値を示す。
具体的には、1サブキャリア間隔が15kHzであり、制御対象である上り信号に1PRBが割り当てられており、さらに、1PRBが12サブキャリアで構成される場合、180kHz(15kHz×12)がMPUSCH,c(i)となる。また、上記条件において、1PRBが16サブキャリアで構成される場合には、MPUSCH,c(i)は240KHzとなる。
また、サブキャリア間隔について2倍のニューメロロジーが設定されている場合(1サブキャリア間隔=30kHz)であって、送信電力制御の対象である上り信号に1PRBが割り当てられており、さらに、1PRBが12サブキャリアで構成される場合、MPUSCH,c(i)は、360kHz(30kHz×12)となる。
このように、本無線通信方法では、MPUSCH,c(i)が、上り信号に割り当てられる帯域幅の絶対値を示すため、MPUSCH,c(i)を用いた送信電力制御は、ニューメロロジーを反映した電力制御となる。帯域幅の絶対値は、MIB、SIB、RRCの少なくとも1つを用いた上位レイヤシグナリングで帯域幅情報としてユーザ端末に通知してもよい。また、L1/L2シグナリングで動的に通知してもよい。
P0_PUSCH,c(j)は、目標受信電力(目標受信SNR:Signal to Noise Ratio)に係るパラメータ(例えば、送信電力オフセットに関するパラメータ)(以下、目標受信電力パラメータという)である。「j」はULグラントの種類を特定するパラメータである。αc(j)は、フラクショナルTPCの重み係数である。
PLcは、パスロス(伝搬損失)である。既存のLTEでは、無線基地局から通知される参照信号の送信電力(referenceSinaglPlower)から、RSRP(higher layer filtered RSRP)を減算した値が適応される。本無線通信方法では、ビームフォーミングを適用した下りUE固有の、及び又は、ビームに括りついた(関連付けられた)参照信号により推定したパスロス、又はRSRP(Reference Signal Received Power)を送信電力制御に用いる。
具体的には、下りUE固有の、及び又は、ビームに括りついた参照信号を用いて、PLcを求める。ビームフォーミングが適用されている場合、参照信号の送信電力(referenceSinaglPlower)から、ビームフォーミングされた参照信号の受信電力(higher layer filtered and beam-formed RSRP)を減算した値をPLcとして用いる。これにより、算出されるパスロスにはビームフォーミングによるゲインが考慮されることになる。
ΔTF,c(i)は、PUSCHに適用される変調方式及び符号化率(MCS:Modulation and Coding Scheme)に基づくオフセットである。
fc(i)は、TPCコマンドによる補正値である。本無線通信方法では、この補正値についても、ビームフォーミングが適用されている場合とそうでない場合とを考慮して、補正値(又は、補正値のセット)を複数用意して決定する(切り替えを行う)。具体的には、ビームフォーミングが適用されていない場合には、図4Aに示されるテーブル(補正値のセット)に従った補正値にfc(i)はなり、ビームフォーミングが適用されている場合、図4Bに示されるテーブル(補正値のセット)に従った補正値にfc(i)はなる。
以上説明したように、上記式(1)で、セルcのサブフレームiにおけるPUSCHの送信電力が、ユーザ端末の最大送信電力(PCMAX,c(i))以下に規定される。最大送信電力未満の場合には、上述のパラメータで規定される、10log10(MPUSCH,c(i))+P0_PUSCH,c(j)+αc(j)・PLc+ΔTF,c(i)+fc(i)に基づいて規定される。
例えば、DCIフォーマットのTPCコマンドフィールドが「00」であるとき、ビームフォーミングが適用されていない場合には、fc(i)は「-1dBm」となり、ビームフォーミングが適用されている場合には、fc(i)は「-3dBm」となる。TCPコマンドフィールドが「01」であるとき、ビームフォーミングの適用にかかわらず、fc(i)は「0dBm」となる。
TCPコマンドフィールドが「10」であるとき、ビームフォーミングが適用されていない場合には、fc(i)は「1dBm」となり、ビームフォーミングが適用されている場合には、fc(i)は「3dBm」となる。TCPコマンドフィールドが「11」であるとき、ビームフォーミングが適用されていない場合には、fc(i)は「3dBm」となり、ビームフォーミングが適用されている場合には、fc(i)は「6dBm」となる。
このように、ビームフォーミングが適用されている場合は、そうでない場合に比べて、補正値が大きく(ステップサイズ、振れ幅が大きく)なる。ビームフォーミングにおけるビームは、細く形成されるため、ユーザ端末の移動時や通信環境による影響(変化)が大きい。このため、補正値を既存の補正値よりも(ビームフォーミングを適用しない場合の補正値よりも)大きくすることで、ビームフォーミングに適した補正が可能となる。言い換えると、ステップサイズ、粒度(granularity)を考慮した補正値を生成することができる。
なお、上記PCMAX,c(i)、MPUSCH,c(i)、P0_PUSCH,c(j)、αc(j)、PLc、ΔTF,c(i)、fc(i)は、それぞれ、セルc、サブフレームi、所定の添え字jを除いて、単に、PCMAX、MPUSCH、P0_PUSCH、α、PL、ΔTF、fと表記されてもよい。
また、上記図4A、図4Bに示されるテーブルは、MIB、SIB、RRCの少なくとも1つを用いた上位レイヤシグナリングでユーザ端末に通知されてもよい。また、適用されるビームフォーミングの種類(形態)に応じた数値が設定されたテーブルを用いてもよい。この場合、適用されるビームフォーミングの種類については、上記上位レイヤシグナリングでユーザ端末に通知するようにしてもよい。テーブル及び/又はビームフォーミングの種類は、L1/L2シグナリングで動的に通知するようにしてもよい。
また、TPCコマンドの補正値は、DCIに含まれるTPCコマンドの累積値となるように、図4A、図4Bに示されるテーブルを随時更新するようにしてもよい。
<送信電力制御>
次に、態様1における、ユーザ端末の送信電力制御の一例を図5を参照して説明する。図5に示されるように、ユーザ端末は、帯域幅情報、及び、ビームフォーミングに関するビームフォーミング情報を受信する(S101)。
帯域幅情報には、上り信号に割り当てられる帯域幅の絶対値が含まれる。ビームフォーミング情報は、ビームフォーミングを適用するか否かを示す情報、及び/又は、適用されるビームフォーミングの種類を特定する情報を含む。帯域幅情報及びビームフォーミングは、上位レイヤシグナリング(RRCシグナリング)で通知されるか、もしくは、L1/L2シグナリングで動的に通知される。
ユーザ端末は、ビームフォーミング情報に基づいて、上り信号にビームフォーミングが適用されるか否かを判定する(S102)。ビームフォーミングが適用されていない場合(S102、NO)ユーザ端末は、PUSCHの送信にあたり、上記式(1)を用いて上り信号(PUSCH)の送信電力PPUSCH,c(i)を決定する(S103)。この際、PLcとfc(i)については、ビームフォーミング適用されていない場合の値が用いられる。
具体的には、パスロスであるPLcには、無線基地局から通知される参照信号の送信電力(referenceSinaglPlower)から、RSRP(higher layer filtered RSRP)を減算した値が用いられる。また、補正値であるfc(i)は、図4Aに示されるテーブルから求められる。すなわち、TPCコマンドフィールドの値(2ビット)に対応する補正値を図4Aのテーブルから求める。なお、MPUSCH,c(i)には上り信号に割り当てられた帯域幅の絶対値が用いられる。
一方、ビームフォーミングが適用されている場合(S102、YES)ユーザ端末は、PUSCHの送信にあたり、上記式(1)を用いて上り信号(PUSCH)の送信電力PPUSCH,c(i)を決定する(S104)。この際、PLcとfc(i)については、ビームフォーミングが適用された場合の値が用いられる。
具体的には、パスロスであるPLcには、参照信号の送信電力(referenceSinaglPlower)から、ビームフォーミングされた参照信号の受信電力(higher layer filtered and beam-formed RSRP)を減算した値が用いられる。また、補正値であるfc(i)は、図4Bに示されるテーブルから求められる。すなわち、TPCコマンドフィールドの値(2ビット)に対応する補正値を図4Bのテーブルから求める。
なお、MPUSCH,c(i)には、ビームフォーミングが適用されていない場合と同様に、上り信号に割り当てられた帯域幅の絶対値が用いられる。
ビームフォーミングが適用されない場合の送信電力制御(S103)と適用された場合の送信電力制御(S104)は、ビームフォーミング情報が変更(更新)されるまで維持される。ビームフォーミング情報が変更された場合は、再びS102から処理が行われる。もしくは、所定の周期でS102の判定処理が行われてもよい。
なお、上述の図5に基づく処理では、ユーザ端末がビームフォーミングの適用を判断しているが、ユーザ端末はこのような判断処理を行わなくてもよい。ビームフォーミングを適用するか否かは、無線基地局で判断されるものであると考えられるためである。この場合、ユーザ端末は、ビームフォーミングが適用されているか否かにかかわらず、図6の処理を行えばよい。
先ず、ユーザ端末は、帯域幅情報及び補正値情報を受信する(S201)。帯域幅情報は、上記図5の場合と同様である。補正値情報は、ユーザ端末に予め設定された複数の補正値セット(テーブル)の内のいずれかを指定するための情報である。補正値情報は、上述のTCPコマンドに含めるようにしてもよい。
ユーザ端末は、上り信号の送信電力制御にあたって、ユーザ端末(UE)個別の、又は、ビームに括りつけられた下り参照信号を用いてパスロスを決定する。これにより、ビームを考慮したパスロス推定が可能となる。
また、指定された補正値セットの補正値を用いる(fc(i))。さらに、ユーザ端末は、MPUSCH,c(i)には、ビームフォーミングが適用されていない場合と同様に、上り信号に割り当てられた帯域幅の絶対値を用いる。
以上の処理により、ビームフォーミングが適用されているか否かにかかわらず、ユーザ端末は同じ処理を行えばよいことになる。
以上説明したように、態様1によれば、ビームフォーミング及び/又はニューメロロジーなどの、無線通信において導入される各種技術に対し、適切な送信電力制御を行うことができる。
例えば、ビームフォーミングを適用するか否かに応じて、TPC(Transmission Power Control)コマンドで指定される補正値が切り替えられる。また、ビームフォーミングを適用するか否かに応じて、RSRP(Reference Signal Received Power)とビームフォーミングのゲインが考慮されたRSRPとを切り替えて、パスロスが推定される。このような処理により、ビームフォーミングによるゲインが送信電力の制御に反映される。
また、送信電力制御で用いられる帯域幅(PRB(Physical Resource Block)数)に、上り信号(態様1ではPUSCH)に割り当てられる帯域幅の絶対値が用いられる。帯域幅の絶対値には、サブキャリア間隔や、1RBのサブキャリア数などが反映されるため、異なるニューメロロジーに対応して送信電力の制御を行うことができる。
また、態様1において適用されるビームフォーミングには、無線基地局/ユーザ端末におけるアナログビームフォーミング、マルチ-ビーム/マルチ-ストリーム送信を含む。また、複数のニューメロロジーを実現するため、帯域幅情報が無線基地局から、所定の間隔(例えば、フレーム)でユーザ端末に通知されてもよい。また、上記式(1)に基づいて、フラクショナル電力制御を実現してもよい。また、ビームフォーミングが適用されている場合のパスロス測定のため、新たな下り参照信号導入してもよい。
(態様2)
次に、本発明の一実施の形態に係る無線通信方法の態様2について説明する。本無線通信方法においては、ユーザ端末から送信される上り信号の送信電力制御を行う。なお、本実施の形態の態様2では、送信電力制御の対象の上り信号として上りリンク共有信号(PUSCH)を対象とする。
態様2では、態様1の上記式(1)に替えて、下記の式(2)が用いられる。
式(2)は、上記式(1)に比べて、MPUSCH,c(i)の項が異なっている。具体的には、態様1では、上り信号に割り当てられる帯域幅の絶対値が用いられていたが、態様2では、ユーザ端末に割り当てられたPUSCH用の帯域幅(例えば、リソースブロック数)にスケーリングファクタnが乗算されている。
スケーリングファクタnは、ニューメロロジーに従った値である。このため、式(2)のnMPUSCH,c(i)は、PUSCH用の帯域幅(PRB数)とニューメロロジーから求められることとなり、ニューメロロジーを反映した値をとる。
態様2によれば、nMPUSCH,c(i)を用いた送信電力制御は、ニューメロロジーを反映した電力制御となる。スケーリングファクタnは、MIB、SIB、RRCの少なくとも1つを用いた上位レイヤシグナリングで帯域幅情報としてユーザ端末に通知してもよい。また、L1/L2シグナリングで動的に通知してもよい。
態様2における<送信電力制御>は、帯域幅情報が、スケーリングファクタnであり、nMPUSCH,c(i)を算出する点以外は、上記態様1と同様であるため、詳細な説明は省略する。
態様2によれば、ビームフォーミング及び/又はニューメロロジーなどの、無線通信において導入される各種技術に対し、適切な送信電力制御を行うことができる。特に、スケーリングファクタnを適切に設定することで、多種のニューメロロジーに対して柔軟に送信電力制御を行うことができる。
態様2における、ビームフォーミングを適用するか否かに応じた効果は、態様1と同様である。例えば、ビームフォーミングを適用するか否かに応じて、TPC(Transmission Power Control)コマンドで指定される補正値が切り替えられる。また、ビームフォーミングを適用するか否かに応じて、RSRP(Reference Signal Received Power)とビームフォーミングのゲインが考慮されたRSRPとを切り替えて、パスロスが推定される。このような処理により、ビームフォーミングによるゲインが送信電力の制御に反映される。
また、送信電力制御で用いられる帯域幅(PRB(Physical Resource Block)数)に、上り信号(態様2ではPUSCH)に割り当てられる帯域幅(例えば、リソースブロック数)にスケーリングファクタnが乗算されることで、ニューメロロジーが反映された値が算出される。このように算出された値を用いることで、異なるニューメロロジーに対応しが送信電力の制御を行うことができる。
また、態様2において適用されるビームフォーミングには、無線基地局/ユーザ端末におけるアナログビームフォーミング、マルチ-ビーム/マルチ-ストリーム送信を含む。また、複数のニューメロロジーを実現するため、帯域幅情報が無線基地局から、所定の間隔(例えば、フレーム)でユーザ端末に通知されてもよい。また、上記式(2)に基づいて、フラクショナル電力制御を実現してもよい。また、ビームフォーミングが適用されている場合のパスロス測定のため、新たな下り参照信号導入してもよい。
(TX/Rxレシプロシティが利用できない場合の態様1、態様2の運用)
無線基地局とユーザ端末との間のビーム送受信においては、無線基地局(又は、ユーザ端末)が送信に適用するビーム(Tx BF)と受信に適用するビーム(Rx BF)が一致しているか否かに応じてビームを利用した送信方法を適宜制御してもよい。無線基地局等において送信に適用するビームと受信に適用するビームが一致する場合は、Tx/Rxレシプロシティ(reciprocity)が利用できる(サポートしている)と呼んでもよい。一方で、送信に適用するビームと受信に適用するビームが一致しない場合は、Tx/Rxレシプロシティを利用できない(サポートしていない)と呼んでもよい(図7参照)。ここで、送信に適用するビームと受信に適用するビームが一致するとは、完全に一致する場合に限られず、所定の許容範囲において一致する場合も含むものとする。なお、Tx/Rxレシプロシティは、Tx/Rxビームコレスポンデンス(beam correspondence)、Tx/Rxコレスポンデンス、ビームコレスポンデンスと呼んでもよい。
以下では、Tx/Rxレシプロシティが利用できない場合について説明する。ただし、Tx/Rxレシプロシティにかかわらず、DLメジャメントにあたって、ビームフォーミングゲインを考慮する必要がある。
Tx/Rxレシプロシティが利用できない場合には、受信信号電力が低下するため、DLメジャメントの信頼性が不十分な場合が考えられる。例えば、図7Aでは、無線基地局においてTx/Rxレシプロシティが利用できない状態が示されている。同図において、無線基地局では、DLメジャメントの送信にあたっては、ユーザ端末に向けられた適切なビームが設定されている。一方、ユーザ端末から信号を受信するにあたって、ビームは適切に設定されていない。
このため、無線基地局では、ユーザ端末からの受信信号電力は低下してしまい、正確なDLメジャメントを送信することができない。ただし、無線基地局では、自局においてTx/Rxレシプロシティが利用できないことを認識できるため、不十分な受信信号電力を補正するように構成できる。
無線基地局は、自局においてTx/Rxレシプロシティが利用できないことを認識するため、対象のユーザ端末に向けて異なるビームで信号が送信され、ユーザ端末で信号受信電力が高いビームが特定される。特定されたビームの情報は、無線基地局にフィードバックされる。また、ユーザ端末から無線基地局に向けて参照信号が送信され、信号受信電力が高いビームが特定される。これらの特定された2つのビームが類似である場合、Tx/Rxレシプロシティが利用できると判断され、そうでない場合、Tx/Rxレシプロシティが利用できないと判断される。
具体的には、無線基地局装置は、図4のテーブルで登録されている補正値を大きく設定する。この際、TPCコマンドを用いてもよい。これにより、fc(i)が大きくなり、ユーザ端末から送信される信号電力が増大する。よって、Tx/Rxレシプロシティが利用できない状況であっても、ユーザ端末では、上記式(1)、(2)を利用することができ、無線基地局装置における受信信号電力が十分なものとなる。
図7Bでは、ユーザ端末においてTx/Rxレシプロシティが利用できない状態が示されている。同図において、ユーザ端末では、DLメジャメントの受信にあたっては、無線基地局に向けられた適切なビームが設定されている。一方、ユーザ端末から信号を送信するにあたって、ビームは適切に設定されていない。
このため、無線基地局では、ユーザ端末からの受信信号電力は低下してしまい、正確なDLメジャメントを送信することができない。ただし、無線基地局が、ユーザ端末が信号を送信するにあたって適切なビームを検出し、ユーザ端末に適切なビームを通知し、ユーザ端末が通知されたビームで上り信号を送信するように構成できる。よって、Tx/Rxレシプロシティが利用できない状況であっても、ユーザ端末では、上記式(1)、(2)を利用することができ、無線基地局装置における受信信号電力が十分なものとなる。
適切なビームの通知にあたっては、DCIが用いられてもよい。また、無線基地局が最適なビームを知るために、ユーザ端末において、受信測定処理が行われてもよい。
以上説明したように、Tx/Rxレシプロシティが利用できない状態であっても、TCPコマンド、及び/又は、ユーザの送信ビームが、指示されることで、適切な上り送信を行える。したがって、ユーザ端末においては、図7A、図7Bのいずれの場合においても、態様1の式(1)又は態様2の式(2)を用いることができる。なお、このような補正にあたって、CL-TPC(閉ループ-送信電力制御)を適用してもよい。CL-TPCを利用するため、図3A、図3Bのテーブルの補正値を、無線基地局からの指示にしたがって設定可能にすることが好ましい。
(態様3)
次に、本発明の一実施の形態に係る無線通信方法の態様3について説明する。本無線通信方法においては、ユーザ端末から送信される上り信号の送信電力制御を行う。上記態様1、態様2は、上り信号にPUSCHが適用されているが、上り信号に上りリンク制御信号(PUCCH)又は参照信号(SRS)を適用することも考えられる。
態様3では、送信電力制御の対象の上り信号としてSRSを対象として説明する。例えば、セルcのサブフレームiにおけるSRSの送信電力P
SRS,c(i)は、下記式(3)で表すことができる。
式(3)と上記式(1)と比べて明らかなように、これら2つの式はかなり類似している。このため、式(3)のMSRS,cの算出にあたって、上記態様1の式(1)のMPUSCH,c(i)の処理同様の処理を適用する。すなわち、MSRS,cが上り信号に割り当てられる帯域幅の絶対値を示すようにする。帯域幅の絶対値を用いる点は、上述の態様1と同様であるため、詳細な説明は省略する。
また、式(3)のPLcに、態様1の式(1)のPLcと同様の処理を適用する。すなわち、ビームフォーミングが適用されている場合とそうでない場合とで、PLcの算出方法を切り替える。さらに、式(3)のfc(i)に、態様1の式(1)のfc(i)と同様の処理を適用する。すなわち、ビームフォーミングが適用されている場合とそうでない場合とで、補正値の切り替えを行う。このようなビームフォーミングを適用するか否かに応じた切り替えは、上述の態様1と同様であるため、詳細な説明は省略する。
態様3における、ユーザ端末の<送信電力制御>は、上記態様1と同様であるため、詳細な説明は省略する。
以上の態様3によれば、SRSの送信電力制御を、態様1のPUSCHの送信電力制御と同じように行うことができ、ビームフォーミング及び/又はニューメロロジーなどの、無線通信において導入される各種技術に対し、適切な送信電力制御を行うことができる。
例えば、ビームフォーミングを適用するか否かに応じて、TPC(Transmission Power Control)コマンドで指定される補正値が切り替えられる。また、ビームフォーミングを適用するか否かに応じて、RSRP(Reference Signal Received Power)とビームフォーミングのゲインが考慮されたRSRPとを切り替えて、パスロスが推定される。このような処理により、ビームフォーミングによるゲインが送信電力の制御に反映される。
また、送信電力制御で用いられる帯域幅(PRB(Physical Resource Block)数)に、上り信号(態様3ではSRS)に割り当てられる帯域幅の絶対値が用いられる。帯域幅の絶対値には、サブキャリア間隔や、1RBのサブキャリア数などが反映されるため、異なるニューメロロジーに対応して送信電力の制御を行うことができる。
(態様4)
次に、本発明の一実施の形態に係る無線通信方法の態様4について説明する。本無線通信方法の態様4においては、ユーザ端末から送信される上り信号としてSRSを対象として説明する。
態様4では、態様3の上記式(3)に替えて、下記の式(4)が用いられる。
式(4)は、上記式(3)に比べて、MSRS,cの項が異なっている。具体的には、態様3では、上り信号に割り当てられる帯域幅の絶対値が用いられていたが、態様4では、ユーザ端末に割り当てられたSRS用の帯域幅(例えば、リソースブロック数)にスケーリングファクタnが乗算されている。
スケーリングファクタnは、ニューメロロジーに従った値である。このため、式(2)のnMSRS,cは、SRS用の帯域幅(PRB数)とニューメロロジーから求められることとなり、ニューメロロジーを反映した値をとる。
態様4によれば、nMSRS,cを用いた送信電力制御は、ニューメロロジーを反映した電力制御となる。スケーリングファクタnは、MIB、SIB、RRCの少なくとも1つを用いた上位レイヤシグナリングで帯域幅情報としてユーザ端末に通知してもよい。また、L1/L2シグナリングで動的に通知してもよい。
態様4における、ユーザ端末の<送信電力制御>は、帯域幅情報が、スケーリングファクタnであり、nMSRS,cを算出する点以外は、上記態様3と同様であるため、詳細な説明は省略する。
態様4によれば、ビームフォーミング及び/又はニューメロロジーなどの、無線通信において導入される各種技術に対し、適切な送信電力制御を行うことができる。特に、スケーリングファクタnを適切に設定することで、多種のニューメロロジーに対して柔軟に送信電力制御を行うことができる。態様4における、ビームフォーミングを適用するか否かに応じた効果は、態様3と同様である。
(無線通信システム)
以下、本実施の形態に係る無線通信システムの構成について説明する。この無線通信システムでは、上記各態様に係る無線通信方法が適用される。なお、上記各態様に係る無線通信方法は、それぞれ単独で適用されてもよいし、組み合わせて適用されてもよい。
図8は、本実施の形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す図である。無線通信システム1では、LTEシステムのシステム帯域幅(例えば、20MHz)を1単位とする複数の基本周波数ブロック(コンポーネントキャリア)を一体としたキャリアアグリゲーション(CA)及び/又はデュアルコネクティビティ(DC)を適用することができる。なお、無線通信システム1は、SUPER 3G、LTE-A(LTE-Advanced)、IMT-Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、NR(New RAT:New Radio Access Technology)などと呼ばれても良い。
また、無線通信システム1では、各種技術(ニューメロロジー、ビームフォーミング等)を適用することができる。
図8に示す無線通信システム1は、マクロセルC1を形成する無線基地局11と、マクロセルC1内に配置され、マクロセルC1よりも狭いスモールセルC2を形成する無線基地局12a~12cとを備えている。また、マクロセルC1及び各スモールセルC2には、ユーザ端末20が配置されている。セル間及び/又はセル内で異なるニューメロロジーが適用される構成としてもよい。
ユーザ端末20は、無線基地局11及び無線基地局12の双方に接続することができる。ユーザ端末20は、異なる周波数を用いるマクロセルC1とスモールセルC2を、CA又はDCにより同時に使用することが想定される。また、ユーザ端末20は、複数のセル(CC)(例えば、2個以上のCC)を用いてCA又はDCを適用することができる。また、ユーザ端末は、複数のセルとしてライセンスバンドCCとアンライセンスバンドCCを利用することができる。
また、ユーザ端末20は、各セルで、時分割複信(TDD:Time Division Duplex)又は周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)を用いて通信を行うことができる。TDDのセル、FDDのセルは、それぞれ、TDDキャリア(フレーム構成タイプ2)、FDDキャリア(フレーム構成タイプ1)等と呼ばれてもよい。
また、各セル(キャリア)では、単一のニューメロロジーが適用されてもよいし、複数の異なるニューメロロジーが適用されてもよい。
ユーザ端末20と無線基地局11との間は、相対的に低い周波数帯域(例えば、2GHz)で帯域幅が狭いキャリア(既存キャリア、Legacy carrierなどと呼ばれる)を用いて通信を行うことができる。一方、ユーザ端末20と無線基地局12との間は、相対的に高い周波数帯域(例えば、3.5GHz、5GHz、30~70GHzなど)で帯域幅が広いキャリアが用いられてもよいし、無線基地局11との間と同じキャリアが用いられてもよい。なお、各無線基地局が利用する周波数帯域の構成はこれに限られない。
無線基地局11と無線基地局12との間(又は、2つの無線基地局12間)は、有線接続(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェースなど)又は無線接続する構成とすることができる。
無線基地局11及び各無線基地局12は、それぞれ上位局装置30に接続され、上位局装置30を介してコアネットワーク40に接続される。なお、上位局装置30には、例えば、アクセスゲートウェイ装置、無線ネットワークコントローラ(RNC)、モビリティマネジメントエンティティ(MME)などが含まれるが、これに限定されるものではない。また、各無線基地局12は、無線基地局11を介して上位局装置30に接続されてもよい。
なお、無線基地局11は、相対的に広いカバレッジを有する無線基地局であり、マクロ基地局、集約ノード、eNB(eNodeB)、gNB、送受信ポイント、などと呼ばれてもよい。また、無線基地局12は、局所的なカバレッジを有する無線基地局であり、スモール基地局、マイクロ基地局、ピコ基地局、フェムト基地局、HeNB(Home eNodeB)、RRH(Remote Radio Head)、送受信ポイントなどと呼ばれてもよい。以下、無線基地局11及び12を区別しない場合は、無線基地局10と総称する。
各ユーザ端末20は、LTE、LTE-Aなどの各種通信方式に対応した端末であり、移動通信端末だけでなく固定通信端末を含んでもよい。また、ユーザ端末20は、他のユーザ端末20との間で端末間通信(D2D)を行うことができる。
無線通信システム1においては、無線アクセス方式として、下りリンク(DL)にOFDMA(直交周波数分割多元接続)が適用でき、上りリンク(UL)にSC-FDMA(シングルキャリア-周波数分割多元接続)が適用できる。OFDMAは、周波数帯域を複数の狭い周波数帯域(サブキャリア)に分割し、各サブキャリアにデータをマッピングして通信を行うマルチキャリア伝送方式である。SC-FDMAは、システム帯域幅を端末毎に1つ又は連続したリソースブロックからなる帯域に分割し、複数の端末が互いに異なる帯域を用いることで、端末間の干渉を低減するシングルキャリア伝送方式である。なお、上り及び下りの無線アクセス方式は、これらの組み合わせに限られず、ULでOFDMAが用いられてもよい。
無線通信システム1では、DLチャネルとして、各ユーザ端末20で共有されるDL共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel、DLデータチャネル等ともいう)、ブロードキャストチャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)、L1/L2制御チャネルなどが用いられる。PDSCHにより、ユーザデータや上位レイヤ制御情報、SIB(System Information Block)などが伝送される。また、PBCHにより、MIB(Master Information Block)が伝送される。
L1/L2制御チャネルは、DL制御チャネル(PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、EPDCCH(Enhanced Physical Downlink Control Channel))、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PHICH(Physical Hybrid-ARQ Indicator Channel)などを含む。PDCCHにより、PDSCH及びPUSCHのスケジューリング情報を含む下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)などが伝送される。PCFICHにより、PDCCHに用いるOFDMシンボル数が伝送される。EPDCCHは、PDSCHと周波数分割多重され、PDCCHと同様にDCIなどの伝送に用いられる。PHICH、PDCCH、EPDCCHの少なくとも一つにより、PUSCHに対するHARQの再送指示情報(ACK/NACK)を伝送できる。
無線通信システム1では、ULチャネルとして、各ユーザ端末20で共有されるUL共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel、ULデータチャネル等ともいう)、UL制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)、ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access Channel)などが用いられる。PUSCHにより、ユーザデータ、上位レイヤ制御情報が伝送される。DL信号の再送制御情報(A/N)やチャネル状態情報(CSI)などの少なくとも一つを含む上り制御情報(UCI:Uplink Control Information)は、PUSCH又はPUCCHにより、伝送される。PRACHにより、セルとの接続確立のためのランダムアクセスプリアンブルを伝送できる。
無線基地局11、12とユーザ端末20はとの間の通信では、アナログビームフォーミング、マルチビーム/マルチストリーム送信、複数のニューメロロジーがサポートされる。
<無線基地局>
図9は、本実施の形態に係る無線基地局の全体構成の一例を示す図である。無線基地局10は、複数の送受信アンテナ101と、アンプ部102と、送受信部103と、ベースバンド信号処理部104と、呼処理部105と、伝送路インターフェース106とを備えている。なお、送受信アンテナ101、アンプ部102、送受信部103は、それぞれ1つ以上を含むように構成されてもよい。
下りリンクにより無線基地局10からユーザ端末20に送信されるユーザデータは、上位局装置30から伝送路インターフェース106を介してベースバンド信号処理部104に入力される。
ベースバンド信号処理部104では、ユーザデータに関して、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤの処理、ユーザデータの分割・結合、RLC(Radio Link Control)再送制御などのRLCレイヤの送信処理、MAC(Medium Access Control)再送制御(例えば、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)の送信処理)、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)処理、プリコーディング処理などの送信処理が行われて送受信部103に転送される。また、下り制御信号に関しても、チャネル符号化や逆高速フーリエ変換などの送信処理が行われて、送受信部103に転送される。
送受信部103は、ベースバンド信号処理部104からアンテナ毎にプリコーディングして出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部103で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部102により増幅され、送受信アンテナ101から送信される。
本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部103は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
一方、UL信号については、送受信アンテナ101で受信された無線周波数信号がアンプ部102で増幅される。送受信部103はアンプ部102で増幅されたUL信号を受信する。送受信部103は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部104に出力する。
ベースバンド信号処理部104では、入力されたUL信号に含まれるULデータに対して、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)処理、逆離散フーリエ変換(IDFT:Inverse Discrete Fourier Transform)処理、誤り訂正復号、MAC再送制御の受信処理、RLCレイヤ及びPDCPレイヤの受信処理がなされ、伝送路インターフェース106を介して上位局装置30に転送される。呼処理部105は、通信チャネルの設定や解放などの呼処理や、無線基地局10の状態管理や、無線リソースの管理を行う。
伝送路インターフェース106は、所定のインターフェースを介して、上位局装置30と信号を送受信する。また、伝送路インターフェース106は、基地局間インターフェース(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェース)を介して隣接無線基地局10と信号を送受信(バックホールシグナリング)してもよい。
また、送受信部103は、UE能力情報を受信し、これをベースバンド信号処理部104に送る。また、送受信部103は、ベースバンド信号処理部104から送られる帯域情報をユーザ端末20に送信する。
図10は、本実施の形態に係る無線基地局の機能構成の一例を示す図である。なお、図10は、本実施の形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、無線基地局10は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。図10に示すように、ベースバンド信号処理部104は、制御部301と、送信信号生成部302と、マッピング部303と、受信信号処理部304と、測定部305とを備えている。
制御部301は、無線基地局10全体の制御を実施する。制御部301は、例えば、送信信号生成部302によるDL信号の生成や、マッピング部303によるDL信号のマッピング、受信信号処理部304によるUL信号の受信処理(例えば、復調など)、測定部305による測定を制御する。
例えば、制御部301は、上記実施形態における態様1-4の少なくとも一つがサポートされるように制御を行う。例えば、ユーザ端末に対して、帯域幅情報、ビームフォーミング情報、補正値情報の内の少なくとも1つをユーザ端末に通知するように制御する。具体的には、帯域幅情報として、上り信号(PUCCH、PUSCH、SRS)に割り当てられる帯域幅の絶対値を通知する。また、ビームフォーミング情報として、ビームフォーミングが適用されているか否か、及び/又は、ビームフォーミングの形態(種類)を通知する。また、補正値情報として、補正値のセット(テーブル)が複数設けられている場合、この内のいずれかを示す情報を通知する。また、帯域幅の絶対値の替りに、ニューメロロジーに従ってスケーリングファクタを通知してもよい。
制御部301は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
送信信号生成部302は、制御部301からの指示に基づいて、DL信号(DLデータ、スケジューリング情報、ショートTTI設定情報を含む)を生成して、マッピング部303に出力する。
送信信号生成部302は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置とすることができる。
マッピング部303は、制御部301からの指示に基づいて、送信信号生成部302で生成されたDL信号を、所定の無線リソースにマッピングして、送受信部103に出力する。マッピング部303は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置とすることができる。
受信信号処理部304は、ユーザ端末20から送信されるUL信号(例えば、ULデータ信号、UL制御信号、UCI、ショートTTIサポート情報など)に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。具体的には、受信信号処理部304は、ユーザ端末20に設定されたニューメロロジーに基づいて、UL信号の受信処理を行う。また、受信信号処理部304は、受信信号や、受信処理後の信号を、測定部305に出力してもよい。また、受信信号処理部304は、DL信号のA/Nに対して受信処理を行い、ACK又はNACKを制御部301に出力する。
測定部305は、受信した信号に関する測定を実施する。測定部305は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
測定部305は、例えば、UL参照信号の受信電力(例えば、RSRP(Reference Signal Received Power))及び/又は受信品質(例えば、RSRQ(Reference Signal Received Quality))に基づいて、ULのチャネル品質を測定してもよい。測定結果は、制御部301に出力されてもよい。
<ユーザ端末>
図11は、本実施の形態に係るユーザ端末の全体構成の一例を示す図である。ユーザ端末20は、MIMO伝送のための複数の送受信アンテナ201と、アンプ部202と、送受信部203と、ベースバンド信号処理部204と、アプリケーション部205と、を備えている。
複数の送受信アンテナ201で受信された無線周波数信号は、それぞれアンプ部202で増幅される。各送受信部203はアンプ部202で増幅されたDL信号を受信する。送受信部203は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部204に出力する。
ベースバンド信号処理部204は、入力されたベースバンド信号に対して、FFT処理や、誤り訂正復号、再送制御の受信処理などを行う。DLデータは、アプリケーション部205に転送される。アプリケーション部205は、物理レイヤやMACレイヤより上位のレイヤに関する処理などを行う。また、ブロードキャスト情報もアプリケーション部205に転送される。
一方、ULデータについては、アプリケーション部205からベースバンド信号処理部204に入力される。ベースバンド信号処理部204では、再送制御の送信処理(例えば、HARQの送信処理)や、チャネル符号化、レートマッチング、パンクチャ、離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)処理、IFFT処理などが行われて各送受信部203に転送される。UCI(例えば、DLの再送制御情報、チャネル状態情報など)についても、チャネル符号化、レートマッチング、パンクチャ、DFT処理、IFFT処理などが行われて各送受信部203に転送される。
ベースバンド信号処理部204は、例えば、上記UE構成例1、2のように、複数の帯域幅用信号系を備えてもよい。
送受信部203は、ベースバンド信号処理部204から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部203で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部202により増幅され、送受信アンテナ201から送信される。
また、送受信部203は、帯域情報を受信し、これをベースバンド信号処理部204に送る。また、送受信部203は、ベースバンド信号処理部204から送られるUE能力情報を無線基地局11、12に送信する。ここで、帯域情報は、下りリンク(DL)信号の割り当て候補の帯域であるDL候補帯域、及び/又は、上りリンク(UL)信号の割り当て候補の帯域であるUL候補帯域を示す。
また、送受信部203は、同期信号を検出した周波数ラスタに対応する周波数リソースにおいてブロードキャスト信号を受信する。
送受信部203は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置とすることができる。また、送受信部203は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
図12は、本実施の形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。なお、図12においては、本実施の形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、ユーザ端末20は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。図12に示すように、ユーザ端末20が有するベースバンド信号処理部204は、制御部401と、送信信号生成部402と、マッピング部403と、受信信号処理部404と、測定部405と、を備えている。
制御部401は、ユーザ端末20全体の制御を実施する。制御部401は、例えば、送信信号生成部402によるUL信号の生成や、マッピング部403によるUL信号のマッピング、受信信号処理部404によるDL信号の受信処理、測定部405による測定を制御する。
また、制御部401は、上記実施形態における態様1-4の少なくとも一つがサポートされるように制御を行う。例えば、無線基地局から通知された帯域幅情報及び/又はビームフォーミング情報に基づいて、上り信号(PUCCH、PUSCH、SRSなど)の送信電力を制御する。上記式(1)-(4)が用いられてよい。
制御部401は、下りビームフォーミングを適用した下りUE固有の、及び又は、ビームに括りついた参照信号を用いて推定したパスロス、又はRSRP(Reference Signal Received Power)を送信電力制御に用いること、及び/又は、ビームフォーミングの適用やビームフォーミングの形態に応じて、TPC(Transmission Power Control)コマンドで指定される補正値を決定するように制御する。
また、制御部401は、送信電力制御で用いられる帯域幅(PRB(Physical Resource Block)数)に、上り信号(例えば、PUSCH(Physical Uplink Shard Channel)、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)、SRS(Sounding Reference Signal))に割り当てられる帯域幅の絶対値、又は、リソースブロックの数とニューメロロジーとに基づいて算出される値、が用いられるように制御する。
制御部401は、受信電力に基づいて、又は、受信電力とTCPコマンドとに基づいて、上り信号の送信電力を制御する場合、受信電力を用いる、又は、受信電力に基づくパスロスを用いるように制御してもよい。
制御部401は、上り信号にビームフォーミングを適用する場合、TPCコマンドが示す値は、上り信号にビームフォーミングを適用しない場合の値よりも大きくなるように制御してもよい。
また、制御部401は、送信電力制御で用いられる帯域幅(PRB(Physical Resource Block)数)に、上り信号(態様1ではPUSCH、態様3ではSRS)に割り当てられる帯域幅の絶対値が用いられる。帯域幅の絶対値には、サブキャリア間隔や、1RBのサブキャリア数などが反映されるため、異なるニューメロロジーに対応して送信電力を制御してもよい。
また、制御部401は、ユーザ端末に割り当てられた上り信号の帯域幅(例えば、リソースブロック数)にスケーリングファクタnが乗算して、送信電力を制御する。スケーリングファクタnは、ニューメロロジーに従った値であり、上り信号の帯域幅(PRB数)とニューメロロジーから求められた値を用いて送信電力を制御してもよい。
制御部401は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて、UL信号(ULデータ信号、UL制御信号、UL参照信号、UCI、ショートTTIサポート情報を含む)を生成(例えば、符号化、レートマッチング、パンクチャ、変調など)して、マッピング部403に出力する。送信信号生成部402は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置とすることができる。
マッピング部403は、制御部401からの指示に基づいて、送信信号生成部402で生成されたUL信号を無線リソースにマッピングして、送受信部203へ出力する。マッピング部403は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置とすることができる。
受信信号処理部404は、DL信号(DLデータ信号、スケジューリング情報、DL制御信号、DL参照信号、ショートTTI設定情報)に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。受信信号処理部404は、無線基地局10から受信した情報を、制御部401に出力する。受信信号処理部404は、例えば、報知情報、システム情報、RRCシグナリングなどの上位レイヤシグナリングによる上位レイヤ制御情報、物理レイヤ制御情報(L1/L2制御情報)などを、制御部401に出力する。
受信信号処理部404は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置から構成することができる。また、受信信号処理部404は、本発明に係る受信部を構成することができる。
測定部405は、無線基地局10からの参照信号(例えば、CSI-RS)に基づいて、チャネル状態を測定し、測定結果を制御部401に出力する。なお、チャネル状態の測定は、CC毎に行われてもよい。
測定部405は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置、並びに、測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
(ハードウェア構成)
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
例えば、本発明の一実施形態における無線基地局、ユーザ端末などは、本発明の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図13、本発明の一実施形態に係る無線基地局及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の無線基地局10及びユーザ端末20は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。無線基地局10及びユーザ端末20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
例えば、プロセッサ1001は1つだけ図示されているが、複数のプロセッサがあってもよい。また、処理は、1のプロセッサで実行されてもよいし、処理が同時に、逐次に、又はその他の手法で、1以上のプロセッサで実行されてもよい。なお、プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。
無線基地局10及びユーザ端末20における各機能は、例えば、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御したりすることで実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、上述のベースバンド信号処理部104(204)、呼処理部105などは、プロセッサ1001で実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、ユーザ端末20の制御部401は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、RAM(Random Access Memory)、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、フレキシブルディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD-ROM(Compact Disc ROM)など)、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、リムーバブルディスク、ハードディスクドライブ、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、磁気ストライプ、データベース、サーバ、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び/又は時分割複信(TDD:Time Division Duplex)を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、上述の送受信アンテナ101(201)、アンプ部102(202)、送受信部103(203)、伝送路インターフェース106などは、通信装置1004で実現されてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LED(Light Emitting Diode)ランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
また、無線基地局10及びユーザ端末20は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
(変形例)
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及び/又はシンボルは信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。参照信号は、RS(Reference Signal)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)、パイロット信号などと呼ばれてもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、セル、周波数キャリア、キャリア周波数などと呼ばれてもよい。
また、無線フレームは、時間領域において1つ又は複数の期間(フレーム)で構成されてもよい。無線フレームを構成する当該1つ又は複数の各期間(フレーム)は、サブフレームと呼ばれてもよい。さらに、サブフレームは、時間領域において1つ又は複数のスロットで構成されてもよい。サブフレームは、ニューメロロジーに依存しない固定の時間長(例えば、1ms)であってもよい。
さらに、スロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボル(OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル、SC-FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)シンボルなど)で構成されてもよい。また、スロットは、ニューメロロジーに基づく時間単位であってもよい。また、スロットは、複数のミニスロットを含んでもよい。各ミニスロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボルで構成されてもよい。また、ミニスロットは、サブスロットと呼ばれてもよい。
無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。例えば、1サブフレームは送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)と呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレーム及び/又はTTIは、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1-13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。なお、TTIを表す単位は、サブフレームではなくスロット、ミニスロットなどと呼ばれてもよい。
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、無線基地局が各ユーザ端末に対して、無線リソース(各ユーザ端末において使用することが可能な周波数帯域幅、送信電力など)を、TTI単位で割り当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。
TTIは、チャネル符号化されたデータパケット(トランスポートブロック)、コードブロック、及び/又はコードワードの送信時間単位であってもよいし、スケジューリング、リンクアダプテーションなどの処理単位となってもよい。なお、TTIが与えられたとき、実際にトランスポートブロック、コードブロック、及び/又はコードワードがマッピングされる時間区間(例えば、シンボル数)は、当該TTIよりも短くてもよい。
なお、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれる場合、1以上のTTI(すなわち、1以上のスロット又は1以上のミニスロット)が、スケジューリングの最小時間単位となってもよい。また、当該スケジューリングの最小時間単位を構成するスロット数(ミニスロット数)は制御されてもよい。
1msの時間長を有するTTIは、通常TTI(LTE Rel.8-12におけるTTI)、ノーマルTTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、又はロングサブフレームなどと呼ばれてもよい。通常TTIより短いTTIは、短縮TTI、ショートTTI、部分TTI(partial又はfractional TTI)、短縮サブフレーム、ショートサブフレーム、ミニスロット、又は、サブスロットなどと呼ばれてもよい。
なお、ロングTTI(例えば、通常TTI、サブフレームなど)は、1msを超える時間長を有するTTIで読み替えてもよいし、ショートTTI(例えば、短縮TTIなど)は、ロングTTIのTTI長未満かつ1ms以上のTTI長を有するTTIで読み替えてもよい。
リソースブロック(RB:Resource Block)は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つ又は複数個の連続した副搬送波(サブキャリア(subcarrier))を含んでもよい。また、RBは、時間領域において、1つ又は複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1ミニスロット、1サブフレーム又は1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームは、それぞれ1つ又は複数のリソースブロックで構成されてもよい。なお、1つ又は複数のRBは、物理リソースブロック(PRB:Physical RB)、サブキャリアグループ(SCG:Sub-Carrier Group)、リソースエレメントグループ(REG:Resource Element Group)、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
また、リソースブロックは、1つ又は複数のリソースエレメント(RE:Resource Element)で構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
なお、上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレーム又は無線フレームあたりのスロットの数、スロット内に含まれるミニスロットの数、スロット又はミニスロットに含まれるシンボル及びRBの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプレフィックス(CP:Cyclic Prefix)長などの構成は、様々に変更することができる。
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースは、所定のインデックスで指示されるものであってもよい。さらに、これらのパラメータを使用する数式などは、本明細書で明示的に開示したものと異なってもよい。
本明細書においてパラメータなどに使用する名称は、いかなる点においても限定的なものではない。例えば、様々なチャネル(PUCCH(Physical Uplink Control Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)など)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的なものではない。
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
また、情報、信号などは、上位レイヤから下位レイヤ、及び/又は下位レイヤから上位レイヤへ出力され得る。情報、信号などは、複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報、信号などは、特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報、信号などは、上書き、更新又は追記をされ得る。出力された情報、信号などは、削除されてもよい。入力された情報、信号などは、他の装置へ送信されてもよい。
情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)、上り制御情報(UCI:Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、ブロードキャスト情報(マスタ情報ブロック(MIB:Master Information Block)、システム情報ブロック(SIB:System Information Block)など)、MAC(Medium Access Control)シグナリング)、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。
なお、物理レイヤシグナリングは、L1/L2(Layer 1/Layer 2)制御情報(L1/L2制御信号)、L1制御情報(L1制御信号)などと呼ばれてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRCConnectionSetup)メッセージ、RRC接続再構成(RRCConnectionReconfiguration)メッセージなどであってもよい。また、MACシグナリングは、例えば、MAC制御要素(MAC CE(Control Element))で通知されてもよい。
また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗示的に(例えば、当該所定の情報の通知を行わないことによって又は別の情報の通知によって)行われてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真(true)又は偽(false)で表される真偽値(boolean)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び/又は無線技術(赤外線、マイクロ波など)を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本明細書で使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
本明細書では、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「eNB」、「gNB」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」及び「コンポーネントキャリア」という用語は、互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)、送信ポイント、受信ポイント、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセル(セクタとも呼ばれる)を収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び/又は基地局サブシステムのカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
本明細書では、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」及び「端末」という用語は、互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)、送信ポイント、受信ポイント、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
また、本明細書における無線基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、無線基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間(D2D:Device-to-Device)の通信に置き換えた構成について、本発明の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の無線基地局10が有する機能をユーザ端末20が有する構成としてもよい。また、「上り」及び「下り」などの文言は、「サイド」と読み替えられてもよい。例えば、上りチャネルは、サイドチャネルと読み替えられてもよい。
同様に、本明細書におけるユーザ端末は、無線基地局で読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末20が有する機能を無線基地局10が有する構成としてもよい。
本明細書において、基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)から成るネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局、基地局以外の1つ以上のネットワークノード(例えば、MME(Mobility Management Entity)、S-GW(Serving-Gateway)などが考えられるが、これらに限られない)又はこれらの組み合わせによって行われ得ることは明らかである。
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、LTE-B(LTE-Beyond)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、New-RAT(Radio Access Technology)、NR(New Radio)、NX(New radio access)、FX(Future generation radio access)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切な無線通信方法を利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本明細書で使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定するものではない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書で使用され得る。したがって、第1及び第2の要素の参照は、2つの要素のみが採用され得ること又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
本明細書で使用する「判断(決定)(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。例えば、「判断(決定)」は、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。また、「判断(決定)」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。また、「判断(決定)」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。つまり、「判断(決定)」は、何らかの動作を「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
本明細書で使用する「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」と読み替えられてもよい。本明細書で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続を使用することにより、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び/又は光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを使用することにより、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本明細書又は特許請求の範囲で「含む(including)」、「含んでいる(comprising)」、及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
本出願は、2016年11月2日出願の特願2016-215714に基づく。この内容は、全てここに含めておく。