JP6583438B2 - 時刻差計測装置、システム、方法 - Google Patents

時刻差計測装置、システム、方法 Download PDF

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Description

本発明は、二つの送受信局間の時刻差を計測する、時刻差計測装置、システム、方法および記録媒体に関する。
MLAT(Multilateration)システムでは、測位対象(トランスポンダ等)が発信するRF(Radio Frequency)信号を、位置が既知である複数の受信局で受信する。そして、各受信局における受信時刻あるいは受信時刻から計算した受信時刻差を用いて、測位対象の位置を測定する。
特に航空管制の分野では、たとえば、非特許文献1に記載の方法のような、航空監視レーダであるSSR(Secondary Surveillance Radar:二次監視レーダ)システムを利用したMLATが利用されている。
SSRシステムが規定の質問信号を送信すると、航空機に設置されたSSR対応のトランスポンダが応答信号を発する。MLATシステムの近隣にSSRシステムが存在する場合は、この応答信号を利用することによりパッシブ型MLATを実現できる。また、トランスポンダがスキッタ信号、拡張スキッタ信号と呼ばれる、SSRシステムの応答信号と同等のフォーマットの信号を自動的に発する場合がある。この信号を利用することによっても、パッシブ型MLATを実現できる(たとえば、非特許文献1参照)。
MLATシステムがSSRシステムの規定の質問信号をRF送信する機能を持つ送信局を有する場合は、トランスポンダに応答信号を出力させることが可能となるアクティブ型MLATを実現できる。この場合、MLATシステムにて質問信号の送信時刻や応答信号の受信時刻を管理することができる。送信と受信に使用するアンテナを共用させた場合の受信局、送信局をまとめて送受信局と呼ぶ。
MLATシステムでは、トランスポンダの三次元位置を求めるために、通常4局以上の送受信局を有する。そして、各送受信局が受信した応答信号の受信時刻を中央局に集め、中央局が送受信局間の受信時刻差(Time Difference Of Arrival:TDOA)を利用したMLATアルゴリズムを用いて位置測位を実施する(たとえば、非特許文献1参照)。そのため、MLATシステムでは、各送受信局間の時刻同期が非常に重要である。
MLATシステムにて使用される時刻同期の方法には、大きく分けて三つの方法がある。一つ目は、各送受信局で受信したRF信号をさらに有線等で1か所(中央局)に伝送することで中央局にて時刻管理を実施する方法である(たとえば、非特許文献1参照)。二つ目は、位置が既知である固定局からテスト用のRF信号を送信し、各送受信局と固定局間の距離からわかる理論的な受信時刻を用いる方法である(たとえば、非特許文献1、特許文献1参照)。三つ目は各送受信局にGPS(Global Positioning System)システムを設置してGPS時刻を利用して同期する方法である(たとえば、非特許文献1、特許文献2参照)。
米国特許第6094169号明細書 国際公開第2013/136648号
W.H.L. Neven、他3名、"Wide Area Multilateration Report on EATMP TRS 131/04 Version1.1"、[online]、August 2005、Eurocontrol、[2016年1月10日検索]、インターネット< URL:https://www.eurocontrol.int/sites/default/files/publication/files/surveilllance−report−wide−area−multilateration−200508.pdf>
一つ目の、中央局にて時刻管理をする方法は、受信局と中央局の間でRF信号を伝送するために光ファイバーなどを利用する必要があり、中央局からそれほど遠くに受信局を設置できない欠点がある。また、二つ目の、固定局を用いる方法は、固定局を設置する場所によっては、受信局にRF信号が届かない場合がある。特に広範囲に受信局を設置するWAM(Wide Area Multilateration)の場合にはその可能性が高くなる。
以上の問題により、特にWAMシステムの場合、三つ目のGPS時刻を用いた時刻同期が主に用いられる。しかし、GPS時刻を用いた方法では、すべての受信局にGPS受信機やGPS用のアンテナを設置する必要があるなど、GPSシステムを付加することでの煩雑さが増加しコストの増大に繋がる。
本発明の目的は、MLATシステムにおける送受信局間の時刻差の計測を、GPS時刻等の外部からの時刻情報を使用せずに行うことを可能とする、時刻差計測装置、システム、方法および記録媒体を提供することにある。
上述の問題を解決するために、本発明の時刻差計測装置は、第一の送受信装置が第一の質問信号を送信する第一の送信時刻と、第二の送受信装置が第二の質問信号を送信する第二の送信時刻と、前記第一の質問信号に対して質問応答装置が送信した第一の応答信号を前記第二の送受信装置が受信した第一の受信時刻と、前記第二の質問信号に対して前記質問応答装置が送信した前記第二の応答信号を前記第一の送受信装置が受信した第二の受信時刻と、に基づいて前記第一の送受信装置と前記第二の送受信装置との間の時刻差を算出する時刻差算出手段を備えることを特徴とする。
また、本発明の管理装置は、第二の送受信装置が第二の質問信号を送信する第二の送信時刻と、前記第二の質問信号の送信先の質問応答装置の識別情報とを時刻差計測装置から受信する送信時刻受信手段と、前記第二の送信時刻と前記質問応答装置の前記識別情報を前記第二の送受信装置へ送信する送信時刻送信手段と、前記第二の送受信装置から、第一の送受信装置が送信した第一の質問信号に対する第一の応答信号を、前記質問応答装置から前記第二の送受信装置が受信した第一の受信時刻を受信する受信時刻受信手段と、前記第一の受信時刻を前記時刻差計測装置へ送信する受信時刻送信手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明の時刻差計測方法は、第一の送受信装置が第一の質問信号を送信する第一の送信時刻と、第二の送受信装置が第二の質問信号を送信する第二の送信時刻と、前記第一の質問信号に対して質問応答装置が送信した第一の応答信号を前記第二の送受信装置が受信した第一の受信時刻と、前記第二の質問信号に対して前記質問応答装置が送信した前記第二の応答信号を前記第一の送受信装置が受信した第二の受信時刻と、に基づいて前記第一の送受信装置と前記第二の送受信装置との間の時刻差を算出することを特徴とする。
また、本発明の管理方法は、第二の送受信装置が第二の質問信号を送信する第二の送信時刻と、前記第二の質問信号の送信先の質問応答装置の識別情報とを時刻差計測装置から受信し、前記第二の送信時刻と前記質問応答装置の前記識別情報を前記第二の送受信装置へ送信し、前記第二の送受信装置から、第一の送受信装置が送信した第一の質問信号に対する第一の応答信号を、前記質問応答装置から前記第二の送受信装置が受信した第一の受信時刻を受信し、前記第一の受信時刻を前記時刻差計測装置へ送信することを特徴とする。
本発明の時刻差計測装置、システム、方法および記録媒体により、MLATシステムにおける送受信局間の時刻差の計測を、GPS時刻等の外部からの時刻情報を使用せずに行うことが可能になる。
本発明の第一の実施形態の時刻差計測装置の構成例を示す図である。 本発明の第一の実施形態の時刻差計測装置の動作例を示す図である。 本発明の第二の実施形態の時刻差計測システムの構成例を示す図である。 本発明の第二の実施形態の時刻差計測装置の構成例を示す図である。 本発明の第二の実施形態の送受信装置の構成例を示す図である。 本発明の第二の実施形態の質問応答装置の構成例を示す図である。 本発明の第二の実施形態の時刻差計測装置の動作例を示す図である。 本発明の第二の実施形態の送受信装置の動作例を示す図である。 本発明の第二の実施形態の送受信装置の動作例を示す図である。 本発明の第二の実施形態の質問応答装置の動作例を示す図である。 本発明の第二の実施形態の時刻差計測システムの動作例を示す図である。 本発明の第二の実施形態の各時刻の関係を示す図である。 本発明の第三の実施形態の時刻差計測システムの構成例を示す図である。 本発明の第三の実施形態の時刻差計測装置の構成例を示す図である。 本発明の第三の実施形態の時刻差計測装置の動作例を示す図である。 本発明の第三の実施形態の時刻差計測システムの動作例を示す図である。 本発明の第三の実施形態の時刻差計測システムの構成例を示す図である。 本発明の第三の実施形態の時刻差計測システムの動作例を示す図である。 本発明の第四の実施形態の時刻差計測システムの構成例を示す図である。 本発明の第五の実施形態の時刻差計測システムの構成例を示す図である。 本発明の第五の実施形態の管理装置の構成例を示す図である。 本発明の第五の実施形態の時刻差計測システムの動作例を示す図である。 本発明の各実施形態のハードウェア構成例を示す図である。
[第一の実施形態]
本発明の第一の実施の形態について説明する。
図1に本実施形態の時刻差計測装置10の構成例を示す。本実施形態の時刻差計測装置10は、時刻差算出部11により構成される。
時刻差算出部11は、第一の送信時刻と、第二の送信時刻と、第一の受信時刻と、第二の受信時刻とに基づいて、第一の送受信装置と第二の送受信装置との間の時刻差を算出する部分である。第一の送信時刻は、第一の送受信装置が第一の質問信号を送信する時刻である。第二の送信時刻は、第二の送受信装置が第二の質問信号を送信する時刻である。第一の受信時刻は、第一の質問信号に対して質問応答装置が送信した第一の応答信号を第二の送受信装置が受信した時刻である。第二の受信時刻は、第二の質問信号に対して質問応答装置が送信した第二の応答信号を第一の送受信装置が受信した時刻である。
このように時刻差計測装置10を構成することによって、時刻差計測装置10は、二つの送受信装置が質問応答装置へ送信した質問信号の送信時刻および応答信号の二つの送受信装置での受信時刻に基づいて、二つの送受信装置の間の時刻差を算出する。そのため、MLATシステムにおける送受信局間の時刻差の計測を、GPS時刻等の外部からの時刻情報を使用せずに行うことが可能になる。
次に、図2に本実施形態の時刻差計測装置10の動作の例を示す。
時刻差計測装置10の時刻差算出部11は、第一の送信時刻と、第二の送信時刻と、第一の受信時刻と、第二の受信時刻とに基づいて、第一の送受信装置と第二の送受信装置との間の時刻差を算出する(ステップS101)。
このように時刻差計測装置10を動作させることによって、時刻差計測装置10は、二つの送受信装置が質問応答装置へ送信した質問信号の送信時刻および応答信号の二つの送受信装置での受信時刻に基づいて、二つの送受信装置の間の時刻差を算出する。そのため、MLATシステムにおける送受信局間の時刻差の計測を、GPS時刻等の外部からの時刻情報を使用せずに行うことが可能になる。
以上で説明したように、本発明の第一の実施形態では、時刻差計測装置10は、二つの送受信装置が質問応答装置へ送信した質問信号の送信時刻および応答信号の二つの送受信装置での受信時刻に基づいて、二つの送受信装置の間の時刻差を算出する。そのため、MLATシステムにおける送受信局間の時刻差の計測を、GPS時刻等の外部からの時刻情報を使用せずに行うことが可能になる。
[第二の実施形態]
次に、本発明の第二の実施の形態について説明する。本実施形態では、第一の実施形態の時刻差計測装置10についてより具体的に説明する。
まず、図3を用いて、本実施形態の時刻差計測システムの構成例について説明する。本実施形態の時刻差計測システムは、時刻差計測装置20、第一の送受信装置40a、第二の送受信装置40bおよび質問応答装置50により構成される。
質問応答装置50は、規定の質問信号を受信し、その質問信号への応答として規定の応答信号を送信する装置である。たとえば、SSRシステムにおいて航空機に搭載されるトランスポンダ等が質問応答装置50に相当する。質問応答装置50は、通常はMLATシステムには含まれず、MLATシステムにより測位される対象である。
送受信装置40(第一の送受信装置40a、第二の送受信装置40b)は、質問応答装置50に対して質問信号を送信し、質問応答装置50から送信された応答信号を受信する装置である。たとえば、MLATシステムにおける送受信局が送受信装置40に相当する。
本実施形態では、第一の送受信装置40aが質問応答装置50へ送信した質問信号を第一の質問信号、第二の送受信装置40bが質問応答装置50へ送信した質問信号を第二の質問信号と呼ぶ。また、質問応答装置50が第一の質問信号に対して送信した応答信号を第一の応答信号、第二の質問信号に対して送信した応答信号を第二の応答信号と呼ぶ。
時刻差計測装置20は、第一の送受信装置40aと第二の送受信装置40bとの間の時刻差を計測する装置である。たとえば、MLATシステムにおける中央局が時刻差計測装置20に該当する。通常のMLATシステムでは、各送受信局が応答信号を受信した時刻の差によりトランスポンダの位置を測定する。
なお、MLATシステムの場合、各送受信局と中央局は有線にて接続され、トランスポンダと各送受信局は質問信号および応答信号を無線で送受信する。しかし、本実施形態では、各装置間の接続方法は、MLATシステムの方法に限定しない。
次に、図4に時刻差計測装置20の構成例を示す。時刻差計測装置20は、時刻差算出部11、送信時刻送信部22および受信時刻受信部23により構成される。
送信時刻送信部22は、送受信装置40が送信する質問信号の送信時刻を管理する部分である。たとえば、送信時刻送信部22は、第一の質問信号の送信時刻(第一の送信時刻)を第一の送受信装置40aに送信し、また、第二の質問信号の送信時刻(第二の送信時刻)を第二の送受信装置40bに送信する。
受信時刻受信部23は、送受信装置40が受信した応答信号の受信時刻を受信する部分である。なお、SSRシステムにおいて、トランスポンダが送信する応答信号は、受信先を指定していない。そのため、第一の送受信装置40aは、第一の応答信号および第二の応答信号を受信して、それぞれの受信時刻を送信する。また、第二の送受信装置40bも、第一の応答信号および第二の応答信号を受信して、それぞれの受信時刻を送信する。受信時刻受信部23は、第一の送受信装置40aから第一の応答信号の受信時刻と第二の応答信号の受信時刻を受信し、また、第二の送受信装置40bから、第一の応答信号の受信時刻と第二の応答信号の受信時刻を受信する。
時刻差算出部11は、第一の送信時刻と、第二の送信時刻と、第一の受信時刻と、第二の受信時刻とに基づいて、第一の送受信装置と第二の送受信装置との間の時刻差を算出する部分である。第一の受信時刻は、第一の応答信号を第二の送受信装置が受信した時刻である。第二の受信時刻は、第二の応答信号を第一の送受信装置が受信した時刻である。
次に、図5に送受信装置40の構成例を示す。送受信装置40は、送信時刻受信部41、質問信号送信部42、応答信号受信部43および受信時刻送信部44により構成される。
送信時刻受信部41は、時刻差計測装置20から質問信号を送信する時刻を受信する部分である。たとえば、質問信号の送信先の質問応答装置50の識別情報と質問信号の送信時刻を受信する。
質問信号送信部42は、時刻差計測装置20からの指示に従って質問信号を送信する部分である。たとえば、送信時刻受信部41が受信した送信時刻になると、送信時刻受信部41が受信した識別情報に該当する質問応答装置50に対して、質問信号を送信する。
応答信号受信部43は、質問応答装置50からの応答信号を受信する部分である。
受信時刻送信部44は、応答信号受信部43で受信した応答信号の受信時刻を送信する部分である。このとき、受信時刻とともに、自身(送受信装置40)の識別情報を送信する。受信時刻を受信した時刻差計測装置20は、この送受信装置40の識別情報から、時刻差算出に使用する受信時刻を選択する。
次に、図6に質問応答装置50の構成例を示す。質問応答装置50は、質問信号受信部51および応答信号送信部52により構成される。
質問信号受信部51は、送受信装置40が送信した質問信号を受信する部分である。応答信号送信部52は、質問信号受信部51が受信した質問信号に対して応答信号を送信する部分である。
このように時刻差計測装置20を構成することによって、時刻差計測装置20は、二つの送受信装置が質問応答装置へ送信した質問信号の送信時刻および応答信号の二つの送受信装置での受信時刻に基づいて、二つの送受信装置の間の時刻差を算出する。そのため、MLATシステムにおける送受信局間の時刻差の計測を、GPS時刻等の外部からの時刻情報を使用せずに行うことが可能になる。
次に、図7から図10を用いて、本実施形態の時刻差計測装置20を用いた時刻差計測システムの動作の例について説明する。図7は時刻差計測装置20の動作例、図8および図9は送受信装置40の動作例、図10は質問応答装置50の動作例である。
まず、時刻差計測装置20は、第一の質問信号を送信する第一の送信時刻を第一の送受信装置40aへ送信する。また、時刻差計測装置20は、第二の質問信号を送信する第二の送信時刻を第二の送受信装置40bへ送信する(図7のステップS201)。このとき、同じ質問応答装置50へ質問信号を送信するよう、同じ質問応答装置50の識別情報を第一の送受信装置40aおよび第二の送受信装置40bへ送信する。
送受信装置40は、時刻差計測装置20から送信時刻を受信すると(図8のステップS301でYES)、送信時刻の到来を待つ。そして、送信時刻が到来すると(ステップS302でYES)、送信時刻とともに受信した識別情報に該当する質問応答装置50へ質問信号を送信する(ステップS303)。このようにして、第一の送受信装置40aは第一の送信時刻に第一の質問信号を質問応答装置50へ送信し、第二の送受信装置40bは第二の送信時刻に第二の質問信号を質問応答装置50へ送信する。
質問応答装置50は、質問信号を受信すると(図10のステップS401でYES)、応答信号を送信する(ステップS402)。質問応答装置50がSSRシステムのトランスポンダの場合、質問応答装置50は受信先を指定せずに応答信号を送信する。したがって、質問応答装置50が送信する応答信号は、システム内のすべての送受信装置40が受信可能である。このようにして、質問応答装置50は、第一の質問信号に対して第一の応答信号を、第二の質問信号に対して第二の応答信号を送信する。
送受信装置40は、応答信号を受信すると(図9のステップS304でYES)、応答信号の受信時刻を送信する(ステップS305)。このとき、受信時刻の受信先として時刻差計測装置20を指定しても良いし、ブロードキャストで送信しても良い。また、送受信装置40は、受信時刻とともに、自身の識別情報を送信する。このようにして、第一の送受信装置40aは第一の応答信号の受信時刻と第二の応答信号の受信時刻を、また、第二の送受信装置40bは第一の応答信号の受信時刻と第二の応答信号の受信時刻を送信する。
時刻差計測装置20は、第一の送受信装置40aから第二の応答信号の受信時刻(第二の受信時刻)と、第二の送受信装置40bから第一の応答信号の受信時刻(第一の受信時刻)を受信するのを待つ(図7のステップS202)。そして、第一の受信時刻および第二の受信時刻を受信すると、第一の送信時刻、第二の送信時刻、第一の受信時刻および第二の受信時刻に基づいて、第一の送受信装置40aと第二の送受信装置40bとの間の時刻差を算出する(ステップS203)。
時刻差計測装置20では、第一の送受信装置40aと第二の送受信装置40bの時刻を合わせなくても、送受信装置40間の時刻差を把握しておくことで、MLATシステムでのトランスポンダの測位が可能である。二つの送受信装置40の時刻を合わせる場合には、時刻差算出部11から第二の送受信装置40bへ算出した時刻差を送信し、時刻差を受信した第二の送受信装置40bが時刻を補正するようにしても良い。
次に、図11に本実施形態の時刻差計測システムのシーケンスの例を示す。
時刻差計測装置20は、第一の送受信装置40aに対して第一の送信時刻を送信する(ステップS501)。第一の送受信装置40aは、第一の送信時刻(t_Ta(1))が到来すると、第一の質問信号を質問応答装置50へ送信する(ステップS502)。第一の質問信号を受信した質問応答装置50は、第一の応答信号を送信する(ステップS503)。第一の応答信号を受信した第二の送受信装置40bは、第一の応答信号を受信した第一の受信時刻(t_Rb(1))を送信し、時刻差計測装置20が第一の受信時刻を受信する(ステップS504)。
また、時刻差計測装置20は、第二の送信時刻を第二の送受信装置40bへ送信する(ステップS505)。なお、第二の送信時刻の送信は、ステップS504の後でなくても、ステップS501からステップS505までのどこのタイミングで行っても良い。第二の送信時刻を受信した第二の送受信装置40bは、第二の送信時刻(t_Tb(2))が到来すると、質問応答装置50へ第二の質問信号を送信する(ステップS506)。第二の質問信号を受信した質問応答装置50は、第二の応答信号を送信する(ステップS507)。第二の応答信号を受信した第一の送受信装置40aは、第二の応答信号を受信した第二の受信時刻(t_Ra(2))を送信し、時刻差計測装置20が第二の受信時刻を受信する(ステップS508)。
そして、時刻差計測装置20は、第一の送信時刻、第二の送信時刻、第一の受信時刻および第二の受信時刻に基づいて、第一の送受信装置40aと第二の送受信装置40bとの間の時刻差を算出する(ステップS509)。
第二の送受信装置40bの時刻を第一の送受信装置40aに合わせる場合には、時刻差計測装置20は、時刻差を第二の送受信装置40bへ送信する(ステップS510)。そして、第二の送受信装置40bは受信した時刻差に基づいて、自身の時刻を補正する(ステップS511)。
次に、本実施形態における時刻差の算出方法について説明する。ここでは、第二の送受信装置40bの時刻を第一の送受信装置40aに合わせる場合を例に説明する。
時刻差計測装置20は、第一の送信時刻t_Ta(1)、第二の送信時刻t_Tb(2)、第一の受信時刻t_Rb(1)および第二の受信時刻t_Ra(2)に基づいて、第一の送受信装置40aと第二の送受信装置40bとの間の時刻差dTを算出する。
図12に、送信時刻および受信時刻の時間関係を示す。横軸は、第一の送受信装置40aの時刻と、第二の送受信時刻40bの時刻を示す。第二の送受信装置40bの時刻は、第一の送受信装置40aより時刻差dTだけ遅れているとする。ラウンドトリップタイムT(1)は、第一の送信時刻t_Ta(1)から第一の受信時刻t_Rb(1)までの時間、ラウンドトリップタイムT(2)は、第二の送信時刻t_Tb(2)から第二の受信時刻t_Ra(2)までの時間である。
第一の送受信装置40aから見た受信時刻は、第二の送受信装置40bでは、時刻差dTだけ遅れた時刻である。すなわち、図12では、第一の送受信装置40aから見た受信時刻から左に時刻差dTだけずれた時刻が第一の受信時刻t_Rb(1)である。同様に、第一の送受信装置40aから見た送信時刻から左に時刻差dTだけずれた時刻が第二の送信時刻t_Tb(2)である。そのため、送信時刻、受信時刻、ラウンドトリップタイムの関係は、図12の関係により、式1および式2で示すことができる。
Figure 0006583438

Figure 0006583438
ここで、2回の質問応答に対してラウンドトリップタイムが変わらない、すなわち、式3の条件が成り立つと仮定する。
Figure 0006583438
式3が成立する場合に式1から式2を引くと、式4が得られる。
Figure 0006583438
したがって、時刻差dTは式5で算出できることになる。
Figure 0006583438
この式5は、インターネットなどの有線ネットワークにおいて使用される時刻差補正プロトコルであるNTP(Network Time Protocol)で用いられる式と同様である。
MLATシステムでは、各送受信局間は無線での見通しがほとんどない。また、MLATシステムの送受信局にはトランスポンダの機能、すなわち、質問信号を受信し、応答信号を出力する機能がない(SSRシステムの送受信局に準拠)。そのため、各送受信局間で質問信号や応答信号を無線で送受信することができない。そのため、本実施形態では、NTPのような二つの装置間で直接信号を送受信する方法とは異なり、質問応答装置を介して質問信号と応答信号を送受信する。
次に、式5が算出する時刻差の誤差を小さくする方法について説明する。式5は、式3が成立することを条件にした式である。そのため、式3が成立しない場合には、式5が算出した時刻差は誤差を含むことになる。
式3が成立するには、2回の質問応答の間に、送受信装置40と質問応答装置50との距離がほとんど変わっていない必要がある。質問応答装置50は航空機に搭載された場合、移動する。2回の質問信号送信の間隔が非常に短時間であれば、質問応答装置50の移動距離がほとんど無視できるため、式3が成立すると考えられる。
図12において、第一の送受信装置40aと質問応答装置50の間の電波伝搬時間をTa_1W(t)、第二の送受信装置40bと質問応答装置50との間の電波伝搬時間をTb_1W(t)とする。また、質問応答装置50が質問信号を受信してから応答信号を送信するまでの遅延時間D(t)とする。なお、tは質問信号の送信順番を示す。また1Wは1Wayの意味である。
このとき、ラウンドトリップタイムT(1)およびT(2)は、式6および式7で表すことができる。
Figure 0006583438

Figure 0006583438
ここで、質問応答装置50と送受信装置40との間の相対位置が固定、あるいは、ほぼ変わらない場合、式8および式9が成り立つ。
Figure 0006583438

Figure 0006583438
式8および式9を成立させるためには、質問応答装置50の位置がなるべく変わらないよう、第一の送信時刻t_Ta(1)と第二の送信時刻t_Tb(2)の時間間隔を短くする方法が考えられる。
また、質問応答装置50が質問信号を受信して応答信号を送信するまでの遅延時間であるD(1)とD(2)は、航空管制のSSRシステムで使用されるトランスポンダの場合、公称値としては固定値であるが、ジッタによる誤差が含まれる。そのため、複数の時点について式5を用いて時刻差dTを求め、それらの平均値を用いる方法、あるいは、移動平均などのフィルタを用いてジッタ誤差を緩和する方法が考えられる。
以上で、本実施形態の時刻差計測装置20の動作例について説明した。このように時刻差計測装置20を動作させることによって、時刻差計測装置20は、二つの送受信装置が質問応答装置へ送信した質問信号の送信時刻および応答信号の二つの送受信装置での受信時刻に基づいて、二つの送受信装置の間の時刻差を算出する。そのため、MLATシステムにおける送受信局間の時刻差の計測を、GPS時刻等の外部からの時刻情報を使用せずに行うことが可能になる。
以上で説明したように、本発明の第二の実施形態では、第一の実施形態と同様に、二つの送受信装置が質問応答装置へ送信した質問信号の送信時刻および応答信号の二つの送受信装置での受信時刻に基づいて、二つの送受信装置の間の時刻差を算出する。そのため、MLATシステムにおける送受信局間の時刻差の計測を、GPS時刻等の外部からの時刻情報を使用せずに行うことが可能になる。
また、本実施形態は、質問応答装置を介して質問応答を行うため、トランスポンダ機能を持たない送受信装置の間の時刻差を計測することが可能である。
[第三の実施形態]
次に、本発明の第三の実施の形態について説明する。本実施形態は、時刻差計測装置が送受信装置の機能を備え、時刻差計測装置と第二の送受信装置との間の時刻差を計測する形態の例である。
まず、図13に本実施形態の時刻差計測システムの構成例を示す。本実施形態の時刻差計測システムは、時刻差計測装置30、第二の送受信装置40bおよび質問応答装置50を備える。時刻差計測装置30は、図3の第一の送受信装置40aと時刻差計測装置20の両方の機能を持つ。質問応答装置50および送受信装置40bは第二の実施形態の質問応答装置50および送受信装置40bと同様である。本実施形態は、MLATシステムの場合、中央局を介さずに送受信局間で時刻差を計測する場合に相当する。その場合、送受信局間を有線で接続し、受信時刻情報と送信時刻情報をやり取りする。また、本実施形態では、時刻差計測装置30の時刻を基準として時刻差を計測するものとする。
次に、図14に時刻差計測装置30の構成例を示す。時刻差計測装置30は、時刻差算出部11、送信時刻送信部22、受信時刻受信部23、質問信号送信部42および応答信号受信部43により構成される。時刻差算出部11、送信時刻送信部22、受信時刻受信部23、質問信号送信部42および応答信号受信部43のいずれも、第二の実施形態と同様の部分である。図5の送受信装置40が備える送信時刻受信部41および受信時刻送信部44については、時刻差計測装置30自身で送信時刻を生成し、また、時刻差を計測するため、時刻差計測装置30では不要となる。時刻差計測装置30では、第一の送信時刻と、第二の送信時刻と、第一の受信時刻と、第二の受信時刻とに基づいて時刻差計測装置30と第二の送受信装置40bとの間の時刻差を算出する。本実施形態では、第一の送信時刻は、時刻差計測装置30が第一の質問信号を質問応答装置50へ送信した時刻、第二の送信時刻は、第二の送受信装置40bが第二の質問信号を質問応答装置50へ送信した時刻である。また、第一の受信時刻は、第二の送受信装置40bが第一の質問信号に対する第一の応答信号を受信した時刻、第二の受信時刻は、時刻差計測装置30が第二の質問信号に対する第二の応答信号を受信した時刻である。
このように時刻差計測装置30を構成することによって、時刻差計測装置30は、二つの装置が質問応答装置へ送信した質問信号の送信時刻および応答信号の二つの装置での受信時刻に基づいて、二つの装置の間の時刻差を算出する。そのため、MLATシステムにおける送受信局間の時刻差の計測を、GPS時刻等の外部からの時刻情報を使用せずに行うことが可能になる。
次に、図15を用いて、時刻差計測装置30の動作の例について説明する。
まず、時刻差計測装置30は、第一の送信時刻を決定し、第一の送信時刻が到来するのを待つ(ステップS601)。そして、第一の送信時刻になると、質問応答装置50へ第一の質問信号を送信する(ステップS602)。第一の質問信号を受信した質問応答装置50は(図10のステップS401)、第一の応答信号を送信する(ステップS402)。第一の応答信号を受信した第二の送受信装置40bは(図9のステップS304)、第一の受信時刻を送信する(ステップS305)。そして、時刻差計測装置30は第一の受信時刻を受信する。
また、時刻差計測装置30は、第二の送信時刻を決定し、送受信装置40bへ第二の送信時刻を送信する(図15のステップS603)。図15では、ステップS601とステップS602の後に第二の送信時刻を送信しているが、第二の送信時刻の送信は、開始直後からステップS602の間のどこで行っても良い。
第二の送信時刻を受信した第二の送受信装置40bは(図8のステップS301)、第二の送信時刻になると(ステップS302)、質問応答装置50へ第二の質問信号を送信する(ステップS303)。
第二の質問信号を受信した質問応答装置50は(図10のステップS401)、第二の応答信号を送信する(ステップS402)。
第二の応答信号を受信した時刻差計測装置30は、第二の応答信号の受信時刻を第二の受信時刻とする(図15のステップS604)。そして、時刻差計測装置30は、第一の送信時刻、第二の送信時刻、第一の受信時刻および第二の受信時刻に基づいて、時刻差計測装置30と第二の送受信装置40bとの間の時刻差を算出する(ステップS605)。
次に、図16に本実施形態の時刻差計測システムのシーケンスの例を示す。
時刻差計測装置30は、第一の送信時刻になると、第一の質問信号を質問応答装置50へ送信し(ステップS701)、質問応答装置50は第一の応答信号を送信する(ステップS702)。第一の応答信号を受信した第二の送受信装置40bは、第一の受信時刻を時刻差計測装置30へ送信する(ステップS703)。
また、時刻差計測装置30は、第二の送信時刻を第二の送受信装置40bへ送信する(ステップS704)。第二の送受信装置40bは、第二の送信時刻になると、第二の質問信号を質問応答装置50へ送信し(ステップS705)、質問応答装置50は第二の応答信号を送信する(ステップS706)。
第一の受信時刻と第二の応答信号を受信した時刻差計測装置30は、時刻差計測装置30と第二の送受信装置40bとの間の時刻差を算出する(ステップS707)。第二の送受信装置40bの時刻を時刻差計測装置30に合わせて補正する場合には、時刻差計測装置30は算出した時刻差を第二の送受信装置40bへ送信し(ステップS708)、第二の送受信装置40bは自身の時刻を補正する(ステップS709)。
図17のように、時刻差計測装置30が第一の送受信装置40aの時刻を基準として時刻差計測装置30と第一の送受信装置40aとの間の時刻差を計測する場合には、図15において、「第一の」と「第二の」を入れ替えることで、時刻差の計測が可能である。
図18に、この場合の時刻差計測システムのシーケンスの例を示す。
時刻差計測装置30は、第一の送信時刻を第一の送受信装置40aへ送信する(ステップS801)。第一の送受信装置40aは、第一の送信時刻になると、第一の質問信号を質問応答装置50へ送信し(ステップS802)、質問応答装置50は第一の応答信号を送信する(ステップS803)。
また、時刻差計測装置30は、第二の送信時刻になると、第二の質問信号を質問応答装置50へ送信し(ステップS804)、質問応答装置50は第二の応答信号を送信する(ステップS805)。第二の応答信号を受信した第一の送受信装置40aは、第二の受信時刻を時刻差計測装置30へ送信する(ステップS806)。
第二の受信時刻と第一の応答信号を受信した時刻差計測装置30は、時刻差計測装置30と第一の送受信装置40aとの間の時刻差を算出する(ステップS807)。時刻差計測装置30の時刻を第一の送受信装置40aに合わせて補正する場合には、時刻差計測装置30は算出した時刻差に基づいて自身の時刻を補正する(ステップS808)。
このように時刻差計測装置30を動作させることによって、時刻差計測装置30は、二つの装置が質問応答装置へ送信した質問信号の送信時刻および応答信号の二つの装置での受信時刻に基づいて、二つの装置の間の時刻差を算出する。そのため、MLATシステムにおける送受信局間の時刻差の計測を、GPS時刻等の外部からの時刻情報を使用せずに行うことが可能になる。
以上で説明したように、本発明の第三の実施形態では、第一、第二の実施形態と同様に、時刻差計測装置は、二つの装置が質問応答装置へ送信した質問信号の送信時刻および応答信号の二つの装置での受信時刻に基づいて、二つの装置の間の時刻差を算出する。そのため、MLATシステムにおける送受信局間の時刻差の計測を、GPS時刻等の外部からの時刻情報を使用せずに行うことが可能になる。
[第四の実施形態]
次に、本発明の第四の実施の形態について説明する。本実施形態は、時刻差計測システム内に送受信装置40が3台以上存在する場合の例である。
まず、図19に本実施形態の時刻差計測システムの構成例を示す。本実施形態では、システム内の送受信装置40が4台となっている。送受信装置を4台としたのは、三次元の移動体の位置を測位するために通常必要な受信装置の数によるものであり、特に4台に限定するものではない。
図19のように送受信装置40が3台以上存在する場合には、送受信装置40の中から基準とする送受信装置40と、その基準の送受信装置40に対する時刻差を計測したい送受信装置40との、2台の送受信装置40の間で時刻差の計測を行う。
たとえば、図19の送受信装置40aを基準とする場合には、送受信装置40aと40b、送受信装置40aと40c、送受信装置40aと40dの組み合わせで時刻差を算出することで、各送受信装置40間の時刻差を計測することができる。また、送受信装置40aと40b、送受信装置40bと40c、送受信装置40cと40dのように、基準とする送受信装置40aをすべての組み合わせに含めなくても、各送受信装置40間の時刻差を算出することが可能である。
また、MLATシステムでは、必ずしも全送受信装置の時刻同期がなされている必要はなく、マルチラテレーション計算を実施する際に、送受信装置間の時刻差を考慮すれば、マルチラテレーションの計算は可能である。したがって、各送受信装置40間の相対時刻差がわかることでマルチラテレーション計算は可能である。
送受信装置40の組み合わせの決定以外の時刻差計測装置20、送受信装置40、質問応答装置50の構成例および動作例は、第二の実施形態と同様のため、ここでは説明を省略する。また、第三の実施形態のように、いずれかの送受信装置40について、時刻差計測装置20と送受信装置40の機能を合わせた時刻差計測装置30を使用することも可能である。
以上で説明したように、本発明の第三の実施形態では、第一から第三の実施形態と同様に、二つの送受信装置が質問応答装置へ送信した質問信号の送信時刻および応答信号の二つの送受信装置での受信時刻に基づいて、二つの送受信装置の間の時刻差を算出する。そのため、MLATシステムにおける送受信局間の時刻差の計測を、GPS時刻等の外部からの時刻情報を使用せずに行うことが可能になる。
[第五の実施形態]
次に、本発明の第五の実施の形態について説明する。本実施形態では、異なるMLATシステム間の送受信装置の時刻差を計測する場合について説明する。
本実施形態では、2つのMLATシステムA、Bが位置的に近接しているような場合を想定する。この場合、別システムの送受信局のデータを利用することで、MLATシステムでの位置測定のカバーエリアを広げることができる。しかし、システムが異なると、システム内の時刻同期方法や受信時刻の測定方法が異なる可能性が高い。したがって、異なるシステムにある送受信局のデータを利用するためには、異なるシステムの送受信局間の時刻同期を取る、あるいは、時刻差を把握しておく必要がある。
図20に本実施形態の時刻差計測システムの例を示す。この例では、システムAとシステムBはそれぞれ送受信装置40を4つずつ備える。管理装置60は、システムBの送受信装置40を管理する装置であり、MLATシステムの中央局に相当する。本実施形態では、システムAとシステムBは独立のシステムであり、また、各システム内の送受信装置40の間の時刻同期は取れているものとする。各システム間はネットワーク70で接続されており、時刻差計測装置20と管理装置60との間の情報のやり取りは可能であるとする。また各システム内の送受信装置40は、各システム内の時刻差計測装置20あるいは管理装置60のみが制御できるものとする。
また、各システム間はネットワーク70で接続されているため、NTPのような時刻同期用のプロトコルを用いた時刻同期方法を使用して時刻同期を行うことも考えられるが、各送受信装置40にはNTPのソフトウェアを導入していないものとする。なお、通常MLATシステムで必要な時刻同期の精度はNTPで得られる精度(数10ms程度)よりも高い精度が必要であるため、NTPはMLATシステムでの時刻同期には適していない。
また、システム間の時刻同期を行う方法には、システムAおよびシステムBの全送受信装置にGPS受信機を搭載し、GPS時刻に各送受信装置の時刻を合わせる方法も考えられる。しかし、各システムの構築を実施したメーカーが異なる場合、送受信装置でGPS受信機からの時刻情報の取得方法が異なる可能性は高く、システム間の送受信装置の時刻がGPS受信機の精度で一致する可能性は低い。またシステム構築が同一メーカーであってもGPS受信機が異なると同一の問題が生じる可能性がある。またシステムによっては、GPS時刻を用いないシステムもある。
本実施形態では、第四の実施形態と同様に、2つの送受信装置40の間の時刻差を計測する。図20の例の場合、質問応答装置50に同時に電波伝搬が可能である送受信装置40Adと送受信装置40Baを利用して時刻差を計測する。システム内の送受信局の時刻同期はされているので送受信装置40Adと送受信装置40Baの時刻差がわかれば、各送受信装置40間の時刻差が把握でき、また、システム間の時刻同期も可能になる。
本実施形態の時刻差計測装置20、送受信装置40および質問応答装置50の構成例は、図4、図5および図6と同様である。
なお、本実施形態では、第一の質問信号は、送受信装置40Adが質問応答装置50へ送信した質問信号、第二の質問信号は、送受信装置40Baが質問応答装置50へ送信した質問信号である。また、第一の受信時刻は、送受信装置40Baが第一の応答信号を受信した時刻、第二の受信時刻は、送受信装置40Adが第二の応答信号を受信した時刻である。
ただし、送受信装置40Baは時刻差計測装置20とは異なるシステムの送受信装置40であるため、送受信装置40Baと時刻差計測装置20は管理装置60を介して情報をやり取りする必要がある。したがって、時刻差計測装置20の送信時刻送信部22は、第一の送信時刻を送受信装置40Adに送信し、第二の送信時刻を管理装置60へ送信する。また、受信時刻受信部23は、第二の受信時刻を送受信装置40Adから受信し、第一の受信時刻を管理装置60から受信する。
次に、図21に、管理装置60の構成例を示す。管理装置60は、送信時刻受信部61、送信時刻送信部62、受信時刻受信部63および受信時刻送信部64により構成される。
送信時刻受信部61は、時刻差計測装置20から第二の送信時刻を受信する部分である。また、時刻差計測に利用する質問応答装置50の識別情報も受信する。
送信時刻送信部62は、第二の送信時刻を送受信装置40Baへ送信する部分である。また、時刻差計測に利用する質問応答装置50の識別情報も送信する。この質問応答装置50の識別情報は、送受信装置40Baが送信する第二の質問信号の送信先となる。
受信時刻受信部63は、送受信装置40Baが第一の応答信号を受信した第一の受信時刻を受信する部分である。受信時刻送信部64は、第一の受信時刻を時刻差計測装置20へ送信する部分である。
このように時刻差計測装置20を構成することによって、時刻差計測装置20は、二つの送受信装置が質問応答装置へ送信した質問信号の送信時刻および応答信号の二つの送受信装置での受信時刻に基づいて、二つの送受信装置の間の時刻差を算出する。そのため、MLATシステムにおける送受信局間の時刻差の計測を、GPS時刻等の外部からの時刻情報を使用せずに行うことが可能になる。
また、本実施形態では、管理装置60を介して時刻差計測装置20と送受信装置40Baが情報をやり取りすることにより、異なるシステム間でも時刻差を計測することが可能になる。
次に、図22に、本実施形態の時刻同期システムのシーケンス例を示す。
まず、時刻差計測装置20は、管理装置60とやり取りして、時刻差の計測に使用する質問応答装置50の識別情報を管理装置60と共有する。このとき、使用する質問応答装置50には、過去の受信データから両送受信装置40(40Ad、40Ba)で同時に応答信号が受信可能な質問応答装置50を選択する。また、時刻差計測装置20は、第一の送信時刻と第二の送信時刻を決定し、管理装置60とその情報を共有する(ステップS901)。なお、このとき、受信時刻の計測方法、たとえば、応答信号のどの部分(先頭、最後尾等)を受信した時刻を受信時刻とするか、といった情報についても共有しておく。
時刻差計測装置20は、第一の送信時刻を送受信装置40Adに送信する(ステップS902)。そして、送受信装置40Adは、第一の送信時刻になると第一の質問信号を質問応答装置50へ送信し(ステップS903)、質問応答装置50は第一の応答信号を送信する(ステップS904)。第一の応答信号を受信した送受信装置40Baは、第一の受信時刻を管理装置60へ送信する(ステップS905)。そして、管理装置60は、第一の受信時刻を時刻差計測装置20へ送信する(ステップS906)。
また、管理装置60は、第二の送信時刻を送受信装置40Baに送信する(ステップS907)。送受信装置40Baは第二の送信時刻になると第二の質問信号を質問応答装置50へ送信し(ステップS908)、質問応答装置50は第二の応答信号を送信する(ステップS909)。送受信装置40Adは第二の応答信号を受信すると、第二の受信時刻を時刻差計測装置20へ送信する(ステップS910)。
第一の受信時刻および第二の受信時刻を受信した時刻差計測装置20は、第一の送信時刻、第二の送信時刻、第一の受信時刻および第二の受信時刻に基づいて時刻差を算出する(ステップS911)。システムBの時刻を補正する場合には、時刻差計測装置20は算出した時刻を管理装置60へ送信する(ステップS912)。
以上で説明したように、本発明の第五の実施形態では、第一から第四の実施形態と同様に、二つの送受信装置が質問応答装置へ送信した質問信号の送信時刻および応答信号の二つの送受信装置での受信時刻に基づいて、二つの送受信装置の間の時刻差を算出する。そのため、MLATシステムにおける送受信局間の時刻差の計測を、GPS時刻等の外部からの時刻情報を使用せずに行うことが可能になる。
また、本実施形態では、異なるシステムの中央局間で情報をやり取りするため、異なるシステム間の送受信局の時刻差を計測することが可能になる。また、同一質問応答装置への質問信号の送信時刻、応答信号の受信時刻を利用するため、各システムのシステム時刻の生成方法が異なっていても、システム間の時刻差を計測することが可能になる。
なお、本発明の各実施形態は、MLATシステムの送受信局間の時刻差計測に限らず、直接質問信号や応答信号をやり取りできない装置間の時刻差計測全般に適用可能である。
[ハードウェア構成例]
上述した本発明の各実施形態における時刻差計測装置(10、20、30)あるいは管理装置60を、一つの情報処理装置(コンピュータ)を用いて実現するハードウェア資源の構成例について説明する。なお、時刻差計測装置あるいは管理装置は、物理的または機能的に少なくとも二つの情報処理装置を用いて実現してもよい。また、時刻差計測装置あるいは管理装置は、専用の装置として実現してもよい。また、時刻差計測装置あるいは管理装置の一部の機能のみを情報処理装置を用いて実現しても良い。
図23は、本発明の各実施形態の時刻差計測装置あるいは管理装置を実現可能な情報処理装置のハードウェア構成例を概略的に示す図である。情報処理装置80は、通信インタフェース81、入出力インタフェース82、演算装置83、記憶装置84および不揮発性記憶装置85およびドライブ装置86を備える。
通信インタフェース81は、各実施形態の時刻差計測装置あるいは管理装置が、有線あるいは/および無線で外部装置と通信するための通信手段である。なお、時刻差計測装置あるいは管理装置を、少なくとも二つの情報処理装置を用いて実現する場合、それらの装置の間を通信インタフェース81経由で相互に通信可能なように接続しても良い。
入出力インタフェース82は、入力デバイスの一例であるキーボードや、出力デバイスとしてのディスプレイ等のマンマシンインタフェースである。
演算装置83は、汎用のCPU(Central Processing Unit)やマイクロプロセッサ等の演算処理装置である。演算装置83は、たとえば、不揮発性記憶装置85に記憶された各種プログラムを記憶装置84に読み出し、読み出したプログラムに従って処理を実行することが可能である。
記憶装置84は、演算装置83から参照可能な、RAM(Random Access Memory)等のメモリ装置であり、プログラムや各種データ等を記憶する。記憶装置84は、揮発性のメモリ装置であっても良い。
不揮発性記憶装置85は、たとえば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、等の、不揮発性の記憶装置であり、各種プログラムやデータ等を記憶することが可能である。
ドライブ装置86は、たとえば、後述する記録媒体87に対するデータの読み込みや書き込みを処理する装置である。
記録媒体87は、たとえば、光ディスク、光磁気ディスク、半導体フラッシュメモリ等、データを記録可能な任意の記録媒体である。
本発明の各実施形態は、たとえば、図23に例示した情報処理装置80により時刻差計測装置あるいは管理装置を構成し、この時刻差計測装置あるいは管理装置に対して、上記各実施形態において説明した機能を実現可能なプログラムを供給することにより実現してもよい。
この場合、時刻差計測装置あるいは管理装置に対して供給したプログラムを、演算装置83が実行することによって、実施形態を実現することが可能である。また、時刻差計測装置あるいは管理装置のすべてではなく、一部の機能を情報処理装置80で構成することも可能である。
さらに、上記プログラムを記録媒体87に記録しておき、時刻差計測装置あるいは管理装置の出荷段階、あるいは運用段階等において、適宜上記プログラムが不揮発性記憶装置85に格納されるよう構成してもよい。なお、この場合、上記プログラムの供給方法は、出荷前の製造段階、あるいは運用段階等において、適当な治具を利用して時刻差計測装置あるいは管理装置内にインストールする方法を採用してもよい。また、上記プログラムの供給方法は、インターネット等の通信回線を介して外部からダウンロードする方法等の一般的な手順を採用してもよい。
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
第一の送受信装置が第一の質問信号を送信する第一の送信時刻と、第二の送受信装置が第二の質問信号を送信する第二の送信時刻と、前記第一の質問信号に対して質問応答装置が送信した第一の応答信号を前記第二の送受信装置が受信した第一の受信時刻と、前記第二の質問信号に対して前記質問応答装置が送信した前記第二の応答信号を前記第一の送受信装置が受信した第二の受信時刻と、に基づいて前記第一の送受信装置と前記第二の送受信装置との間の時刻差を算出する時刻差算出手段
を備えることを特徴とする時刻差計測装置。
(付記2)
前記時刻差算出手段は、前記時刻差を前記第二の送受信装置へ送信する
ことを特徴とする付記1に記載の時刻差計測装置。
(付記3)
前記第二の送信時刻を前記第二の送受信装置に送信する送信時刻送信手段と、
前記第一の受信時刻を前記第二の送受信装置から受信する受信時刻受信手段と
を備えることを特徴とする付記1あるいは付記2に記載の時刻差計測装置。
(付記4)
前記送信時刻送信手段は、前記第一の送信時刻を前記第一の送受信装置へ送信し、
前記受信時刻受信手段は、前記第二の受信時刻を前記第一の送受信装置から受信する
をことを特徴とする付記3に記載の時刻差計測装置。
(付記5)
前記時刻差計測装置は前記第一の送受信装置であり、
前記第一の質問信号を送信する質問信号送信手段と、
前記第二の応答信号を受信する応答信号受信手段と
を備えることを特徴とする付記3に記載の時刻差計測装置。
(付記6)
前記時刻差計測装置は前記第二の送受信装置であり、
前記第一の送信時刻を前記第一の送受信装置に送信する送信時刻送信手段と、
前記第一の応答信号を受信する応答信号受信手段と、
前記第二の質問信号を送信する質問信号送信手段と、
前記第二の受信時刻を前記第一の送受信装置から受信する受信時刻受信手段と
を備えることを特徴とする付記1あるいは付記2に記載の時刻差計測装置。
(付記7)
前記第二の送信時刻を管理装置へ送信する送信時刻送信手段と、
前記第一の受信時刻を前記管理装置から受信する受信時刻受信手段と
を備えることを特徴とする付記1あるいは付記2に記載の時刻差計測装置。
(付記8)
第二の送受信装置が第二の質問信号を送信する第二の送信時刻と、前記第二の質問信号の送信先の質問応答装置の識別情報とを時刻差計測装置から受信する送信時刻受信手段と、
前記第二の送信時刻と前記質問応答装置の前記識別情報を前記第二の送受信装置へ送信する送信時刻送信手段と、
前記第二の送受信装置から、第一の送受信装置が送信した第一の質問信号に対する第一の応答信号を、前記質問応答装置から前記第二の送受信装置が受信した第一の受信時刻を受信する受信時刻受信手段と、
前記第一の受信時刻を前記時刻差計測装置へ送信する受信時刻送信手段と
を備えることを特徴とする管理装置。
(付記9)
付記1から付記6のいずれかに記載の時刻差計測装置と、
前記第一の送受信装置と、
前記第二の送受信装置と、
前記質問応答装置と
を備え、
前記第一の送受信装置は、前記第一の質問信号を前記質問応答装置へ送信し、
前記第二の送受信装置は、前記第二の質問信号を前記質問応答装置へ送信する
ことを特徴とする時刻差計測システム。
(付記10)
付記7に記載の時刻差計測装置と、
前記第一の送受信装置と、
前記第二の送受信装置と、
前記質問応答装置と、
付記8に記載の管理装置と
を備え、
前記第一の送受信装置は、前記第一の質問信号を前記質問応答装置へ送信し、
前記第二の送受信装置は、前記第二の質問信号を前記質問応答装置へ送信し、
前記管理装置は、前記第一の受信時刻を前記時刻差計測装置へ送信する
ことを特徴とする時刻差計測システム。
(付記11)
第一の送受信装置が第一の質問信号を送信する第一の送信時刻と、第二の送受信装置が第二の質問信号を送信する第二の送信時刻と、前記第一の質問信号に対して質問応答装置が送信した第一の応答信号を前記第二の送受信装置が受信した第一の受信時刻と、前記第二の質問信号に対して前記質問応答装置が送信した前記第二の応答信号を前記第一の送受信装置が受信した第二の受信時刻と、に基づいて前記第一の送受信装置と前記第二の送受信装置との間の時刻差を算出する
ことを特徴とする時刻差計測方法。
(付記12)
前記時刻差を前記第二の送受信装置へ送信する
ことを特徴とする付記11に記載の時刻差計測方法。
(付記13)
前記第二の送信時刻を前記第二の送受信装置に送信し、
前記第一の受信時刻を前記第二の送受信装置から受信する
ことを特徴とする付記11あるいは付記12に記載の時刻差計測方法。
(付記14)
前記第一の送信時刻を前記第一の送受信装置へ送信し、
前記第二の受信時刻を前記第一の送受信装置から受信する
をことを特徴とする付記13に記載の時刻差計測方法。
(付記15)
前記第一の質問信号を送信し、
前記第二の応答信号を受信する
ことを特徴とする付記13に記載の時刻差計測方法。
(付記16)
前記第一の送信時刻を前記第一の送受信装置に送信し、
前記第一の応答信号を受信し、
前記第二の質問信号を送信し、
前記第二の受信時刻を前記第一の送受信装置から受信する
ことを特徴とする付記11あるいは付記12に記載の時刻差計測方法。
(付記17)
前記第二の送信時刻を管理装置へ送信し、
前記第一の受信時刻を前記管理装置から受信する
ことを特徴とする付記11あるいは付記12に記載の時刻差計測方法。
(付記18)
第二の送受信装置が第二の質問信号を送信する第二の送信時刻と、前記第二の質問信号の送信先の質問応答装置の識別情報とを時刻差計測装置から受信し、
前記第二の送信時刻と前記質問応答装置の前記識別情報を前記第二の送受信装置へ送信し、
前記第二の送受信装置から、第一の送受信装置が送信した第一の質問信号に対する第一の応答信号を、前記質問応答装置から前記第二の送受信装置が受信した第一の受信時刻を受信し、
前記第一の受信時刻を前記時刻差計測装置へ送信する
ことを特徴とする管理方法。
(付記19)
コンピュータに、
第一の送受信装置が第一の質問信号を送信する第一の送信時刻と、第二の送受信装置が第二の質問信号を送信する第二の送信時刻と、前記第一の質問信号に対して質問応答装置が送信した第一の応答信号を前記第二の送受信装置が受信した第一の受信時刻と、前記第二の質問信号に対して前記質問応答装置が送信した前記第二の応答信号を前記第一の送受信装置が受信した第二の受信時刻と、に基づいて前記第一の送受信装置と前記第二の送受信装置との間の時刻差を算出する時刻差算出機能
を実現させることを特徴とする時刻差計測プログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記20)
前記時刻差算出機能は、前記時刻差を前記第二の送受信装置へ送信する
ことを特徴とする付記19に記載の時刻差計測プログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記21)
コンピュータに、
前記第二の送信時刻を前記第二の送受信装置に送信する送信時刻送信機能と、
前記第一の受信時刻を前記第二の送受信装置から受信する受信時刻受信機能と
を実現させることを特徴とする付記19あるいは付記20に記載の時刻差計測プログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記22)
前記送信時刻送信機能は、前記第一の送信時刻を前記第一の送受信装置へ送信し、
前記受信時刻受信機能は、前記第二の受信時刻を前記第一の送受信装置から受信する
ことを特徴とする付記21に記載の時刻差計測プログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記23)
コンピュータに、
前記第一の質問信号を送信する質問信号送信機能と、
前記第二の応答信号を受信する応答信号受信機能と
を実現させることを特徴とする付記21に記載の時刻差計測プログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記24)
コンピュータに、
前記第一の送信時刻を前記第一の送受信装置に送信する送信時刻送信機能と、
前記第一の応答信号を受信する応答信号受信機能と、
前記第二の質問信号を送信する質問信号送信機能と、
前記第二の受信時刻を前記第一の送受信装置から受信する受信時刻受信機能と
を実現させることを特徴とする付記19あるいは付記20に記載の時刻差計測プログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記25)
コンピュータに、
前記第二の送信時刻を管理装置へ送信する送信時刻送信機能と、
前記第一の受信時刻を前記管理装置から受信する受信時刻受信機能と
を実現させることを特徴とする付記19あるいは付記20に記載の時刻差計測プログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記26)
コンピュータに、
第二の送受信装置が第二の質問信号を送信する第二の送信時刻と、前記第二の質問信号の送信先の質問応答装置の識別情報とを時刻差計測装置から受信する送信時刻受信機能と、
前記第二の送信時刻と前記質問応答装置の前記識別情報を前記第二の送受信装置へ送信する送信時刻送信機能と、
前記第二の送受信装置から、第一の送受信装置が送信した第一の質問信号に対する第一の応答信号を、前記質問応答装置から前記第二の送受信装置が受信した第一の受信時刻を受信する受信時刻受信機能と、
前記第一の受信時刻を前記時刻差計測装置へ送信する受信時刻送信機能と
を実現させることを特徴とする管理プログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
以上、上述した実施形態を模範的な例として本発明を説明した。しかしながら、本発明は、上述した実施形態には限定されない。即ち、本発明は、本発明のスコープ内において、当業者が理解し得る様々な態様を適用することができる。
この出願は、2016年2月1日に出願された日本出願特願2016−016809を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
10、20、30 時刻差計測装置
11 時刻差算出部
22 送信時刻送信部
23 受信時刻受信部
40 送受信装置
41 送信時刻受信部
42 質問信号送信部
43 応答信号受信部
44 受信時刻送信部
50 質問応答装置
51 質問信号受信部
52 応答信号送信部
60 管理装置
61 送信時刻受信部
62 送信時刻送信部
63 受信時刻受信部
64 受信時刻送信部
70 ネットワーク
80 情報処理装置
81 通信インタフェース
82 入出力インタフェース
83 演算装置
84 記憶装置
85 不揮発性記憶装置
86 ドライブ装置
87 記録媒体

Claims (10)

  1. 第一の送受信装置が第一の質問信号を送信する第一の送信時刻と、第二の送受信装置が第二の質問信号を送信する第二の送信時刻と、前記第一の質問信号に対して質問応答装置が送信した第一の応答信号を前記第二の送受信装置が受信した第一の受信時刻と、前記第二の質問信号に対して前記質問応答装置が送信した第二の応答信号を前記第一の送受信装置が受信した第二の受信時刻と、に基づいて前記第一の送受信装置と前記第二の送受信装置との間の時刻差を算出する時刻差算出手段と、
    前記第二の送信時刻を前記第二の送受信装置に送信する送信時刻送信手段と、
    前記第一の受信時刻を前記第二の送受信装置から受信する受信時刻受信手段と
    を備えることを特徴とする時刻差計測装置。
  2. 前記送信時刻送信手段は、前記第一の送信時刻を前記第一の送受信装置へ送信し、
    前記受信時刻受信手段は、前記第二の受信時刻を前記第一の送受信装置から受信する
    をことを特徴とする請求項に記載の時刻差計測装置。
  3. 前記時刻差計測装置は前記第一の送受信装置であり、
    前記第一の質問信号を送信する質問信号送信手段と、
    前記第二の応答信号を受信する応答信号受信手段と
    を備えることを特徴とする請求項に記載の時刻差計測装置。
  4. 第一の送受信装置が第一の質問信号を送信する第一の送信時刻と、第二の送受信装置が第二の質問信号を送信する第二の送信時刻と、前記第一の質問信号に対して質問応答装置が送信した第一の応答信号を前記第二の送受信装置が受信した第一の受信時刻と、前記第二の質問信号に対して前記質問応答装置が送信した第二の応答信号を前記第一の送受信装置が受信した第二の受信時刻と、に基づいて前記第一の送受信装置と前記第二の送受信装置との間の時刻差を算出する時刻差算出手段と、
    前記第二の送信時刻を管理装置へ送信する送信時刻送信手段と、
    前記第一の受信時刻を前記管理装置から受信する受信時刻受信手段と
    を備えることを特徴とする時刻差計測装置。
  5. 前記時刻差算出手段は、前記時刻差を前記第二の送受信装置へ送信する
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の時刻差計測装置。
  6. 第二の送受信装置が第二の質問信号を送信する第二の送信時刻と、前記第二の質問信号の送信先の質問応答装置の識別情報とを時刻差計測装置から受信する送信時刻受信手段と、
    前記第二の送信時刻と前記質問応答装置の前記識別情報を前記第二の送受信装置へ送信する送信時刻送信手段と、
    前記第二の送受信装置から、第一の送受信装置が送信した第一の質問信号に対する第一の応答信号を、前記質問応答装置から前記第二の送受信装置が受信した第一の受信時刻を受信する受信時刻受信手段と、
    前記第一の受信時刻を前記時刻差計測装置へ送信する受信時刻送信手段と
    を備えることを特徴とする管理装置。
  7. 請求項1から請求項のいずれかに記載の時刻差計測装置と、
    前記第一の送受信装置と、
    前記第二の送受信装置と、
    前記質問応答装置と
    を備え、
    前記第一の送受信装置は、前記第一の質問信号を前記質問応答装置へ送信し、
    前記第二の送受信装置は、前記第二の質問信号を前記質問応答装置へ送信する
    ことを特徴とする時刻差計測システム。
  8. 第一の送受信装置が第一の質問信号を送信する第一の送信時刻と、第二の送受信装置が第二の質問信号を送信する第二の送信時刻と、前記第一の質問信号に対して質問応答装置が送信した第一の応答信号を前記第二の送受信装置が受信した第一の受信時刻と、前記第二の質問信号に対して前記質問応答装置が送信した第二の応答信号を前記第一の送受信装置が受信した第二の受信時刻と、に基づいて前記第一の送受信装置と前記第二の送受信装置との間の時刻差を算出し、
    前記第二の送信時刻を前記第二の送受信装置に送信し、
    前記第一の受信時刻を前記第二の送受信装置から受信する
    ことを特徴とする時刻差計測方法。
  9. 第一の送受信装置が第一の質問信号を送信する第一の送信時刻と、第二の送受信装置が第二の質問信号を送信する第二の送信時刻と、前記第一の質問信号に対して質問応答装置が送信した第一の応答信号を前記第二の送受信装置が受信した第一の受信時刻と、前記第二の質問信号に対して前記質問応答装置が送信した第二の応答信号を前記第一の送受信装置が受信した第二の受信時刻と、に基づいて前記第一の送受信装置と前記第二の送受信装置との間の時刻差を算出し、
    前記第二の送信時刻を管理装置へ送信し、
    前記第一の受信時刻を前記管理装置から受信する
    ことを特徴とする時刻差計測方法。
  10. 第二の送受信装置が第二の質問信号を送信する第二の送信時刻と、前記第二の質問信号の送信先の質問応答装置の識別情報とを時刻差計測装置から受信し、
    前記第二の送信時刻と前記質問応答装置の前記識別情報を前記第二の送受信装置へ送信し、
    前記第二の送受信装置から、第一の送受信装置が送信した第一の質問信号に対する第一の応答信号を、前記質問応答装置から前記第二の送受信装置が受信した第一の受信時刻を受信し、
    前記第一の受信時刻を前記時刻差計測装置へ送信する
    ことを特徴とする管理方法。
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