JP6580925B2 - 超音波診断装置及び画像処理装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、超音波診断装置及び画像処理装置に関する。
血流からの信号を表示する手法にパルスドプラ(以下、PWD:Pulse Wave Doppler)法がある。PWD法ではレンジゲートで指定した範囲内の同一地点からの受信信号の時系列データを高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)して、ドプラ波形を生成する。PWD法では、横軸に時間、縦軸に周波数を取り、輝度で血流のパワーを表示する。
また、PWD法では、FFT前の時系列データに対して、IIR(Infinite Impulse Response)型のHPF(High Pass Filter)を掛ける場合が多い。なお、固定小数点演算でFFTを行う場合には信号強度の大きい直流成分付近の信号が含まれていると信号のダイナミックレンジが不足するのでFFT演算前にHPFが必須である。一方、浮動小数点演算でFFTを行う場合にはHPFは必須ではない。また、このHPFは、MTI(Moving Target Indicator)フィルタやウォールフィルタとも呼ばれる。
特開2014−158698号公報
Bercoff J、外6名,「Ultrafast compound Doppler imaging: providing full blood flow characterization」,IEEE Trans Ultrason Ferroelectr Freq Control,2011年1月,第58巻,第1号,p.134−147
本発明が解決しようとする課題は、PWD法のFFT表示においてノイズを低減することができる超音波診断装置及び画像処理装置を提供することである。
実施形態の超音波診断装置は、PWD(Pulse Wave Doppler)法を実行する超音波診断装置であり、相関行列計算部と、フィルタ行列計算部と、抽出部と、導出部と、制御部とを備える。相関行列計算部は、同一走査線において超音波を送信することで発生した少なくとも1ラスタ分のエコー信号に基づいて生成されたデータの集合である第1のデータ列を用いて相関行列を計算する。フィルタ行列計算部は、前記相関行列を用いた主成分分析の結果に基づいて、クラッタ成分を抑圧するフィルタ係数を計算する。抽出部は、前記第1のデータ列のうち関心領域に含まれる対象データ列から、前記関心領域に存在した移動体で反射されたエコー信号に由来するデータの集合である第2のデータ列を、前記フィルタ係数を用いて抽出する。導出部は、前記第2のデータ列をFFT(Fast Fourier Transform)して移動体情報を導出する。制御部は、前記移動体情報に基づく画像データを表示部に表示させる。
図1は、第1の実施形態に係る超音波診断装置の構成例を説明するための図である。 図2Aは、入力データ列に不連続点が発生し、IIR(Infinite Impulse Response)型のHPF処理後にFFTした場合のFFT表示の一例を示す図である。 図2Bは、入力データ列に不連続点が発生し、HPF処理せずにFFTした場合のFFT表示の一例を示す図である。 図3は、クラッタのドプラ周波数が血流のドプラ周波数と重なる場合のFFT表示の一例を示す図である。 図4は、高フレームレート法と、主成分分析の結果を用いたMTIフィルタ処理とに基づく超音波走査においてクラッタのドプラ周波数が血流のドプラ周波数と重なる場合のFFT表示の一例を示す図である。 図5は、第1の実施形態に係るPWD処理回路の構成例を示すブロック図である。 図6は、第1の実施形態に係るPWD処理回路に入力されるIQデータを説明するための図である。 図7は、第1の実施形態に係るランクカット数の決定処理の一例を説明するための図である。 図8は、第1の実施形態に係るランクカット数の決定処理の一例を説明するための図である。 図9は、第1の実施形態に係るMTIフィルタ処理回路の処理動作を説明するための図である。 図10は、第1の実施形態に係る超音波診断装置が行なう処理の一例を説明するためのフローチャートである。 図11は、第1の実施形態に係るFFT波形の一例を示す図である。 図12Aは、第1の実施形態の変形例2を説明するための図である。 図12Bは、第1の実施形態の変形例2を説明するための図である。 図12Cは、第1の実施形態の変形例2を説明するための図である。 図13は、第2の実施形態に係る超音波診断装置の構成例を説明するための図である。 図14は、第2の実施形態に係る超音波走査の一例を説明するための図である。 図15は、第2の実施形態を説明するための図である。 図16Aは、高フレームレート法に基づく超音波走査を実行し、MTIフィルタを掛けない場合のFFT波形の一例を示す図である。 図16Bは、高フレームレート法に基づく超音波走査を実行し、IIR型のMTIフィルタを掛けた場合のFFT波形の一例を示す図である。 図16Cは、第2の実施形態に係るドプラ処理回路により高フレームレート法に基づく超音波走査を実行した場合のFFT波形の一例を示す図である。
以下、図面を参照して、実施形態に係る超音波診断装置及び画像処理装置を説明する。なお、実施形態は、以下の実施形態に限られるものではない。また、一つの実施形態に記載した内容は、原則として他の実施形態にも同様に適用される。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態に係る超音波診断装置の構成例について説明する。図1は、第1の実施形態に係る超音波診断装置の構成例を説明するための図である。図1に示すように、第1の実施形態に係る超音波診断装置は、超音波プローブ1と、モニタ2と、入力装置3と、装置本体10とを有する。
超音波プローブ1は、複数の圧電振動子を有し、これら複数の圧電振動子は、後述する装置本体10が有する送受信回路11から供給される駆動信号に基づき超音波を発生する。また、超音波プローブ1は、被検体Pからのエコー信号を受信して電気信号に変換する。また、超音波プローブ1は、圧電振動子に設けられる整合層及び音響レンズと、圧電振動子から後方への超音波の伝播を防止するバッキング材等を有する。超音波プローブ1は、装置本体10と着脱自在に接続される。
超音波プローブ1から被検体Pに超音波が送信されると、送信された超音波は、被検体Pの体内組織における音響インピーダンスの不連続面で次々と反射され、エコー信号として超音波プローブ1が有する複数の圧電振動子にて受信される。受信されるエコー信号の振幅は、超音波が反射される不連続面における音響インピーダンスの差に依存する。なお、送信された超音波パルスが、移動している血流や心臓壁等の表面で反射された場合のエコー信号は、ドプラ効果により、移動体の超音波送信方向に対する速度成分に依存して、周波数偏移(ドプラ偏移)を受ける。
なお、第1の実施形態は、複数の圧電振動子が一列で配置された1次元超音波プローブである超音波プローブ1により、被検体Pを2次元でスキャンする場合であっても、1次元超音波プローブの複数の圧電振動子を機械的に揺動する超音波プローブ1や複数の圧電振動子が格子状に2次元で配置された2次元超音波プローブである超音波プローブ1により、被検体Pを3次元でスキャンする場合であっても、適用可能である。ここで、1次元超音波プローブは、1本の走査線により、被検体Pを1次元で走査することも可能である。また、2次元超音波プローブは、超音波を集束して送信することで、被検体Pを2次元で走査することも可能である。
また、第1の実施形態に係る超音波診断装置は、後述するように、カラードプラ画像の撮像を行なうことができる。また、第1の実施形態に係る超音波診断装置は、後述するように、Bモード画像やカラードプラ画像、Bモード画像の一部にカラードプラ画像が重畳された画像に設定されたサンプルボリュームにおけるドプラ波形の収集を行なうことができる。このため、超音波プローブ1は、収集する画像の種別に応じて、例えば、カラーフローマッピング(CFM:Color Flow Mapping)法を行なうための超音波プローブ1から、連続波(CW:Continuous Wave)ドプラ法やパルス波(PW:Pulsed Wave)ドプラ法を行なうための超音波プローブ1に取り替えられる場合もある。なお、上記のサンプルボリュームは、レンジゲートとも呼ばれる場合もある。なお、サンプルボリュームやレンジゲートは関心領域の一例である。
入力装置3は、マウス、キーボード、ボタン、パネルスイッチ、タッチコマンドスクリーン、フットスイッチ、トラックボール等を有し、超音波診断装置の操作者からの各種設定要求を受け付け、装置本体10に対して受け付けた各種設定要求を転送する。
例えば、入力装置3は、後述する画像生成回路15が画像処理を行なうための関心領域としての(ROI:Region Of Interest)の設定や後述するPWD処理回路14bが処理を行なうための関心領域としてのサンプルボリュームの設定を、操作者から受け付ける。なお、第1の実施形態において、入力装置3が受け付ける関心領域については、後に詳述する。
モニタ2は、超音波診断装置の操作者が入力装置3を用いて各種設定要求を入力するためのGUI(Graphical User Interface)を表示したり、装置本体10において生成された超音波画像等を表示したりする。
装置本体10は、超音波プローブ1が受信したエコー信号に基づいて超音波画像を生成する装置である。装置本体10は、図1に示すように、送受信回路11と、バッファ12と、Bモード処理回路13と、ドプラ処理回路14と、画像生成回路15と、画像メモリ16と、処理回路17と、内部記憶回路18とを有する。
送受信回路11は、トリガ発生回路、送信遅延回路及びパルサ回路等を有し、超音波プローブ1に駆動信号を供給する。パルサ回路は、所定の繰り返し周波数(PRF:Pulse Repetition Frequency)で送信超音波を形成するためのレートパルスを繰り返し発生する。なお、PRFは、レート周波数とも呼ばれる。また、送信遅延回路は、超音波プローブ1から発生される超音波をビーム状に集束して送信指向性を決定するために必要な圧電振動子ごとの送信遅延時間を、パルサ回路が発生する各レートパルスに対し与える。また、トリガ発生回路は、レートパルスに基づくタイミングで、超音波プローブ1に駆動信号(駆動パルス)を印加する。すなわち、送信遅延回路は、各レートパルスに対し与える送信遅延時間を変化させることで、圧電振動子面からの送信方向を任意に調整する。
なお、送受信回路11は、後述する処理回路17の指示に基づいて、所定のスキャンシーケンスを実行するために、送信周波数、送信駆動電圧等を瞬時に変更可能な機能を有している。特に、送信駆動電圧の変更は、瞬間にその値を切り替え可能なリニアアンプ型の発信回路、又は、複数の電源ユニットを電気的に切り替える機構によって実現される。
また、送受信回路11は、アンプ回路、A/D変換器、受信遅延回路、加算器、直交検波回路等を有し、超音波プローブ1が受信したエコー信号に対して各種処理を行なってエコーデータを生成する。アンプ回路は、エコー信号をチャンネルごとに増幅してゲイン補正処理を行なう。A/D変換器は、ゲイン補正されたエコー信号をA/D変換する。受信遅延回路は、デジタルデータに対して、受信指向性を決定するために必要な受信遅延時間を与える。加算器は、受信遅延回路によって処理されたエコー信号の加算処理を行なう。加算器の加算処理により、エコー信号の受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調される。そして、直交検波回路は、加算器の出力信号をベースバンド帯域の同相信号(I信号、I:In-phase)と直交信号(Q信号、Q:Quadrature-phase)とに変換する。そして、直交検波回路は、I信号及びQ信号(以下、I/Q信号と記載する)をエコーデータとして後段のバッファ12に格納する。このように、送受信回路11は、超音波の送受信における送信指向性と受信指向性とを制御する。
バッファ12は、送受信回路11が生成したエコーデータ(I/Q信号)を一時的に記憶するバッファである。具体的には、バッファ12は、記憶容量に応じたデータ量のI/Q信号を保持する。例えば、バッファ12は、FIFO(First-In/First-Out)メモリであり、所定フレーム分のI/Q信号を記憶し、新たに1フレーム分のI/Q信号が送受信回路11にて生成された場合、生成時間が最も古い1フレーム分のI/Q信号を破棄して、新たに生成された1フレーム分のI/Q信号を記憶する。
なお、1フレーム分のI/Q信号とは、例えば、1枚の超音波画像を生成するためのエコーデータのことであり、送受信回路11は、複数の走査線(スキャンライン)で形成される走査範囲にて超音波送受信を超音波プローブ1に行なわせることで、1フレーム分のI/Q信号を生成する。
Bモード処理回路13は、バッファ12から送受信回路11が生成したエコーデータ(I/Q信号)を読み出し、読み出したエコーデータに対して、対数増幅、包絡線検波処理、対数圧縮等を行なって、信号強度が輝度の明るさで表現されるデータ(Bモードデータ)を生成する。
ドプラ処理回路14は、バッファ12から送受信回路11が生成したエコーデータ(I/Q信号)を読み出し、読み出したエコーデータを周波数解析することで、ドプラ偏移(ドプラシフト周波数)を抽出し、ドプラ偏移を用いることで、ドプラ効果による血流や組織、造影剤エコー成分を抽出し、平均速度、分散、パワー等の移動体情報を多点又は1点について抽出したデータ(ドプラデータ)を生成する。
具体的には、ドプラ処理回路14は、図1に示すように、CFM処理回路14aとPWD処理回路14bとを有する。CFM処理回路14aは、カラードプラ画像を生成するためのドプラデータをCFM法により生成する処理部である。CFM処理回路14aは、走査範囲内にある血流の移動体情報(血流情報)を、自己相関法で取得する。
また、PWD処理回路14bは、ドプラ波形を生成するためのドプラデータをPWD法により生成する処理部である。PWD処理回路14bは、サンプルボリューム内にある血流の移動体情報(血流情報)を、周波数解析を行なうことで取得する。例えば、PWD処理回路14bは、サンプルボリューム内にある血流の移動体情報(血流情報)を、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)法による周波数解析を行なうことで取得する。また、ドプラ波形を生成できるドプラデータが取得できるのであれば、PWD処理回路14bが行なう周波数解析は、高速フーリエ変換法以外の方法であっても良い。なお、PWD処理回路14bが行なう処理については、後に詳述する。また、ドプラ処理回路14は、組織ドプラ法を行なうための処理部を有する場合であっても良い。
画像生成回路15は、Bモード処理回路13及びドプラ処理回路14が生成したデータを用いて表示用の画像データを生成する。すなわち、画像生成回路15は、Bモード処理回路13が生成したBモードデータからエコー信号の強度を輝度にて表したBモード画像を生成する。また、画像生成回路15は、CFM処理回路14aが生成したドプラデータから血流の移動体情報(血流情報)を表す速度画像、分散画像、パワー画像、又は、これらの組み合わせ画像としてのカラードプラ画像を生成する。例えば、画像生成回路15は、パワーの値に応じて色調を赤色系で変化させたパワー画像を生成する。なお、画像生成回路15は、カラー表示用のカラードプラ画像以外にも、例えば、パワーの値に応じて輝度をグレースケールで変化させたグレースケールのパワー画像を生成することも可能である。
以下では、CFM処理回路14aが生成したデータから画像生成回路15が生成するカラードプラ画像等の画像を「血流画像」と記載する。
更に、画像生成回路15は、PWD処理回路14bが生成したドプラデータから、血流の速度情報を時系列に沿ってプロットしたドプラ波形を生成する。具体的には、画像生成回路15は、サンプルボリューム内の血流の速度を縦軸とし、時間を横軸とする時間変化曲線を生成する。そして、画像生成回路15は、サンプルボリューム内の血流の分散値に応じて縦軸方向の幅を設定し、サンプルボリューム内の血流のパワー値に応じて輝度値を設定することで、ドプラ波形を生成する。
ここで、画像生成回路15は、一般的には、超音波走査の走査線信号列を、テレビ等に代表されるビデオフォーマットの走査線信号列に変換(スキャンコンバート)し、表示用画像としての超音波画像(Bモード画像や血流画像)を生成する。具体的には、画像生成回路15は、超音波プローブ1による超音波の走査形態に応じた座標変換を行なうことで、表示用画像としての超音波画像を生成する。また、画像生成回路15は、スキャンコンバート以外にも、種々の画像処理として、例えば、スキャンコンバート後の複数の画像フレームを用いて、輝度の平均値画像を再生成する画像処理(平滑化処理)や、画像内で微分フィルタを用いる画像処理(エッジ強調処理)等を行なう。
なお、画像生成回路15は、2次元で超音波送受信が行なわれた場合、座標変換を行なうことで、表示用画像としての2次元Bモード画像や2次元血流画像を生成する。また、画像生成回路15は、3次元で超音波送受信が行なわれた場合、ボリュームデータ(3次元Bモード画像や3次元血流画像)を生成し、各種レンダリング処理により、ボリュームデータからモニタ2に表示するための2次元画像を生成する。
また、画像生成回路15は、各種画像に、種々のパラメータの文字情報、目盛り、ボディーマーク等を合成した合成画像を生成する。また、画像生成回路15は、Bモード画像とカラードプラ画像との重畳画像等、各種画像を重畳した重畳画像を生成したり、各種画像を並列表示するための画像を生成したりする。
画像メモリ16は、画像生成回路15が生成した各種データを記憶するメモリである。また、画像メモリ16は、Bモード処理回路13やドプラ処理回路14が生成したデータ(生データ)を記憶することも可能である。また、画像メモリ16は、必要に応じて、バッファ12が保持するデータを記憶することも可能である。
内部記憶回路18は、超音波送受信、画像処理及び表示処理を行なうための制御プログラムや、診断情報(例えば、患者ID、医師の所見等)や、診断プロトコルや各種ボディーマーク等の各種データを記憶する。また、内部記憶回路18は、必要に応じて、画像メモリ16が記憶するデータの保管等にも使用される。また、内部記憶回路18が記憶するデータは、図示しないインターフェースを経由して、外部の周辺装置へ転送することができる。
処理回路17は、超音波診断装置の処理全体を制御する。具体的には、処理回路17は、入力装置3を介して操作者から入力された各種設定要求や、内部記憶回路18から読込んだ各種制御プログラム及び各種データに基づき、送受信回路11、Bモード処理回路13、ドプラ処理回路14、画像生成回路15の処理を制御する。また、処理回路17は、画像メモリ16が記憶するデータや、操作者が各種処理を指定するためのGUI等をモニタ2にて表示するように制御する。なお、PWD法やDWD法でドプラ波形を表示することは、「FFT表示」とも呼ばれる。また、CFM法で血流画像(カラードプラ画像)を表示することを、以下、カラードプラ表示と記載する。
以上、第1の実施形態に係る超音波診断装置の全体構成について説明した。かかる構成のもと、第1の実施形態に係る超音波診断装置は、PWD法によりドプラ波形を生成する。ところで、PWD法において、レンジゲートに血管壁や心臓の弁が含まれると、クラッタに由来するノイズがドプラ波形に混入する場合がある。これは血管壁や心臓の弁の瞬間的な移動あるいは鏡面反射条件の変化によって今まで存在しなかったエコー源が入ってきたり今まで存在していたエコー源が消失したりすることによって、入力データ列に不連続点が発生することに起因する。
図2Aは、入力データ列に不連続点が発生し、IIR(Infinite Impulse Response)型のHPF処理後にFFTした場合のFFT表示の一例を示す図であり、図2Bは、入力データ列に不連続点が発生し、HPF処理せずにFFTした場合のFFT表示の一例を示す図である。図2A及び図2Bにおいて横軸は時間を示し、縦軸はドプラ周波数を示す。また、図2A及び図2Bにおいて輝度はパワーを示す。
図2Aに示すように、入力データ列に不連続点が発生すると、HPF処理後にFFTした場合でも、広いドプラ周波数にわたって、クラッタに由来するノイズがドプラ波形に混入する。なお、図2A中ノイズを矢印で示している。すなわち、入力データ列に不連続点が発生すると、血流信号が含まれる高いドプラ周波数に混入したクラッタノイズを除去することはできない。また、図2Bに示すように、HPF処理せずにFFTした場合も同様に、広いドプラ周波数にわたって、クラッタに由来するノイズがドプラ波形に混入する。なお、図2B中ノイズを矢印で示している。また、図2Bに示すように、HPF処理せずFFTした場合、FFT点数分の整数倍の周波数と整数倍ではない周波数とで周波数分離能が異なり、中央部にスジが生じる。図2A及び図2Bに示すように入力データ列に不連続点が発生する場合、血流信号が含まれる高いドプラ周波数に混入したクラッタノイズを除去することはできない。
また、上述のような入力データ列に不連続点が発生しない場合であっても、クラッタのドプラ周波数が血流のドプラ周波数と重なっている場合、あるいはクラッタのドプラ周波数の方が血流のドプラ周波数よりも高い場合には、クラッタに由来するノイズがドプラ波形に混入する。かかる場合もFFT表示でクラッタを除去して血流だけを表示することはできない。図3は、クラッタのドプラ周波数が血流のドプラ周波数と重なる場合のFFT表示の一例を示す図である。
図3では血流ファントムの上に携帯電話のバイブレータで振動を与えた実験結果を示す。ここで、実験条件は、血流ファントムの流速が1〜4cm/sであり、携帯電話の振動に由来するクラッタの速度が±3.8cm/sである。また、図3ではドプラ波形30aに加えて、カラードプラ像30bを並べて表示する場合を示す。なお、ドプラ波形30aとカラードプラ像30bは別の時間にスキャンされたものである。このような実験条件下では、携帯電話の振動中は図3右のようにカラードプラ像30bにはROI全体にアーティファクト30cが表示される。また、図3左のドプラ波形30aは血流信号とクラッタ信号が重なって表示される。
また、複数の走査線それぞれで1回ずつ超音波送受信を行ない、複数フレーム分のエコー信号を用いて移動体の運動に関する情報を取得する方法(高フレームレート法)と、主成分分析の結果を用いたMTIフィルタ処理とに基づく超音波走査を実行させる方法が知られている(特開2014−158698号公報参照)。図4は、高フレームレート法と、主成分分析の結果を用いたMTIフィルタ処理とに基づく超音波走査においてクラッタのドプラ周波数が血流のドプラ周波数と重なる場合のFFT表示の一例を示す図である。なお、図4では、超音波走査が高フレームレート法である点を除いて、図3と同様の実験条件であるものとする。ドプラ波形40aとカラードプラ像40bは別の時間にスキャンされたものであり、図3のドプラ波形30aと図4のドプラ波形40aは同一である。
超音波走査が高フレームレート法で超音波走査を実行する場合、図4右に示すようにクラッタのドプラ周波数が血流のドプラ周波数より高い場合であっても、クラッタ信号を抑圧して血流信号40cだけを描出したカラードプラ像40bを表示することが可能である。バイブ振動中であってもROI内にはアーティファクトは見られず血流が表示されている。この一方で、超音波走査が高フレームレート法で超音波走査を実行する場合であっても、図4左に示すようにPWD法においてFFT波形40aを表示しても、血流信号とクラッタ信号が重なって表示されており、血流信号が見えない場合がある。
このようなことから、第1の実施形態では、PWD処理回路14bは、以下に説明する処理を実行することで、PWD法のFFT表示において、ノイズを低減させて血流だけを表示する。これにより、第1の実施形態に係る超音波診断装置は、例えば、入力データ列の不連続点がある場合や、クラッタのドプラ周波数が血流のドプラ周波数と重なっている場合、あるいはクラッタのドプラ周波数の方が血流のドプラ周波数よりも高い場合に、ノイズを低減させて血流だけを表示する。なお、第1の実施形態では、処理回路17は、超音波の送受信が複数の走査線上で複数回行なわれるように送受信回路11を制御するものとして説明する。
図5は、第1の実施形態に係るPWD処理回路14bの構成例を示すブロック図である。図5に示すように、PWD処理回路14bは、相関行列計算回路141と、フィルタ行列計算回路142と、MTIフィルタ処理回路143と、推定回路144とを備える。相関行列計算回路141は、同一走査線において超音波を送信することで発生したエコー信号に基づいて生成されたエコーデータの集合である第1のデータ列を用いて相関行列を計算する。フィルタ行列計算回路142は、相関行列を用いた主成分分析の結果に基づいて、クラッタ成分を抑圧するフィルタ係数を計算する。MTIフィルタ処理回路143は、第1のデータ列のうち関心領域に含まれる対象データ列から、関心領域に存在した移動体で反射された超音波のエコー信号に由来するエコーデータの集合である第2のデータ列を、フィルタ係数を用いて抽出する。推定回路144は、第2のデータ列を周波数解析して移動体情報を導出する。なお、第1の実施形態に係るドプラ処理回路14が有する各部が行なう具体的な処理については、後に詳述する。
図5に示すように、PWD処理回路14bには1走査線(ラスタ)のIQデータが入力される。図6を用いて、PWD処理回路14bに入力されるIQデータについて説明する。図6は、第1の実施形態に係るPWD処理回路14bに入力されるIQデータを説明するための図である。図6では、あるラスタ上におけるデータを時系列で示す。
この1ラスタ上のデータ数をNとする。このラスタ上のデータは時間間隔T=1/PRF毎に繰り返し入力される。例えば、時刻t1のデータにはx1,1,x2,1,x3,1,・・・xN,1が含まれる。また、時刻t2のデータには、x1,2,x2,2,x3,2,・・・xN,2が含まれる。また、図6の例では、深さ方向におけるn番目の位置とn+1番目の位置とがレンジゲート位置に設定された場合を示す。PWD処理回路14bにはレンジゲート位置を含む1ラスタの深さ方向におけるすべての位置のIQデータが入力される。
ここで、ラスタ上の深さ方向におけるi番目の位置のM個の時系列データを列ベクトルxとすると、列ベクトルxは、式(1)で示される。言い換えると、列ベクトル「x」は、ある走査位置におけるデータ列を示す。この列ベクトルxには、要素xi,1,xi,2,・・・xi,Mが含まれる。
相関行列計算回路141は、以下に示す式(2)により相関行列「Rxx」を計算する。ここで、相関行列計算回路141は、関心領域が設定された走査線上のデータ列を、第1のデータ列として用いる。なお、相関行列計算回路141は、時間間隔Tごとに相関行列を計算する。
例えば、相関行列計算回路141は、式(2)により、空間的に別の位置にあるデータ列を加算平均することでアンサンブル平均を取る。言い換えると、相関行列計算回路141は、式(2)により、複数のサンプル点それぞれで、データ列の自己相関行列を計算し、複数のサンプル点それぞれの自己相関行列の平均を計算する。ここで、xの添字iは空間の位置を表し、位置iの総数をNとする。なお、位置「i」は、図6では深さ方向の位置nに相当する。Hは行列の各要素の複素共役を取った行列の転置(エルミート転置)を表す。相関行列「Rxx」は、式(2)により、M行M列の行列となる。
次に、フィルタ行列計算回路142は、相関行列を用いた主成分分析の結果に基づいて、フィルタ係数を計算する。なお、フィルタ行列計算回路142は、時間間隔Tごとにフィルタ係数を計算する。例えば、フィルタ行列計算回路142は、相関行列を用いて主成分分析を行ない、クラッタ成分を主成分として近似し低減する行列演算を行なうことで組織からのクラッタを抑圧するフィルタ係数を計算する。
より具体的には、フィルタ行列計算回路142は、M行M列の行列Rxxの固有値と固有ベクトルを計算する。固有値の大きい順に固有ベクトルを列ベクトルとして左から並べた行列をVとする。信号を上位K個の主成分で近似して原信号から減算すると式(3)で示すような式になる。但し、Iは単位行列を表す。「V」は、「V」の複素共役転置行列である。
式(3)より、式(4)に示す行列Wを入力データ列xに掛ければMTIフィルタが構成できることになる。MTIフィルタ行列「W」は、式(4)により、M行M列の行列となる。
式(4)の右辺のVとVに挟まれた対角行列において、0の個数をKとする。これは行列のランクを低減する処理となり、Kをランクカット数と呼ぶことにする。ランクカット数Kは固定でも、組織が動くとその固有値は大きくなるので、モーションアーティファクトをそのランクカット数を用いて最大限に除去する。しかし、組織の動きが大きい場合には組織の動きに対応する固有ベクトルの数が大きくなってくるので、ランクカット数を大きくすることが望ましい。装置上のスイッチ等によって操作者がランクカット数を変更しても良いが、固有値の大きさから適応的にランクカット数を変化させる方法が好適である。
例えば、フィルタ行列計算回路142は、予め設定された値、或いは、操作者が指定した値により、低減される主成分の数、すなわち、ランクカット数の値を決定する。しかし、心臓や血管等、拍動により移動速度が時間により変化する組織が走査範囲内に含まれる場合、ランクカット数の値は、固有値の大きさから適応的に決定されることが好適である。すなわち、フィルタ行列計算回路142は、相関行列の固有値の大きさに応じて、低減する主成分の数を変更する。本実施形態では、フィルタ行列計算回路142は、固有値の大きさに応じて、低減するランク数を変更する。
固有値の大きさからランクカット数を適応的に決定する論理は、超音波走査が行なわれる部位に応じて最適化する必要があるが、例えば、フィルタ行列計算回路142は、図7に示す閾値と、図8に示すアルゴリズムとにより、ランクカット数を決定する。図8に示すアルゴリズムは、2番目に大きい固有値を1番大きい固有値で割った値に基づいてランクカット数を決定するアルゴリズムである。図7及び図8は、第1の実施形態に係るランクカット数の決定処理の一例を説明するための図である。
まず、フィルタ行列計算回路142は、相関行列「Rxx」の固有値を大きい順に並べた配列の中で、k番目の固有値を「eig(k)」と定義する。「k」は、「1≦k≦M」の整数となる。そして、フィルタ行列計算回路142は、k番目に大きい固有値を1番大きい固有値「eig(1)」で割った値をdB単位で表した値「eigdB(k)」を、以下の式(5)により計算する。
なお、式(5)において、「abs」は絶対値を演算する関数となる。式(5)において、「k=2」とした「eigdB(2)」は、2番目に大きい固有値を1番大きい固有値「eig(1)」で割った値をdB単位で表した値となる。
また、フィルタ行列計算回路142は、M個の固有値が得られることから、ランクカット数決定用のM個の閾値(TH、1≦i≦M)を用いる。THは、iの値によって変化する値が設定される。例えば、「M=8」の場合、8個の閾値「TH〜TH」は、図7に示すように設定される。図7では、TH及びTHは「1000000dB」に設定される。また、図7では、THは「20dB」に設定され、THは「15dB」に設定される。また、図7では、THは「10dB」に設定され、THは「5dB」に設定される。また、図7では、TH及びTHは「−1dB」に設定される。図7に例示する閾値を用いた場合、ランクカット数は、以下に説明する図8のアルゴリズムにより、2以上6以下の値となる。図8では、ランクカット数を「RankCut」と示している。
まず、フィルタ行列計算回路142は、「RankCut=0」に設定し(ステップS1)、「i=1」に設定する(ステップS2)。そして、フィルタ行列計算回路142は、「i」が「L」より大きいか、又は、「−eigdB(2)」が「TH」より大きいかを判定する(ステップS3)。ここで、「i」が「L」以下であり、かつ、「−eigdB(2)」が「TH」以下である場合(ステップS3否定)、フィルタ行列計算回路142は、ランクカット数をインクリメントして「RankCut=RankCut+1」とする(ステップS4)。
そして、フィルタ行列計算回路142は、「i=i+1」に設定して(ステップS5)、ステップS3の判定処理を行なう。なお、例えば、最初のステップS5の処理の後にステップS3の判定処理で用いられる「−eigdB(2)」は、L個の固有値を大きい順に並べた配列から1番大きい固有値を除外した配列において、2番目に大きい固有値を1番大きい固有値「eig(1)」で割った値をdB単位で表した値に「−1」を乗算した値となる。
一方、「i」が「M」より大きい場合、又は、「−eigdB(2)」が「TH」より大きい場合(ステップS3肯定)、フィルタ行列計算回路142は、最新の「RankCut」を、低減するランク数として決定する(ステップS6)。例えば、フィルタ行列計算回路142は、図7の条件下において、eigdB(2)=−12dBの場合、ランクカット数を4に決定する。
なお、ランクカット数を固有値の大きさから適応的に決定するアルゴリズムは、上記のアルゴリズム以外にも、様々なアルゴリズムにより行なうことができる。これらのアルゴリズムは、例えば、撮影部位に応じて、選択可能である。
フィルタ行列計算回路142は、図8に例示したアルゴリズムにより、各表示フレームでランクカット数を決定して、MTIフィルタ行列「W」を計算する。
MTIフィルタ処理回路143は、第1のデータ列のうちレンジゲートに含まれる対象データ列から、レンジゲートに存在した移動体で反射された超音波のエコー信号に由来するエコーデータの集合である第2のデータ列を、フィルタ係数を用いて抽出する。なお、MTIフィルタ処理回路143は、時間間隔Tごとに第2のデータ列を抽出する。ここで、FFT解析する位置の範囲はレンジゲートとしてユーザにより設定される。MTIフィルタ処理回路143は、このレンジゲートとして設定された範囲内の信号を加算する。図6に示す例ではn番目とn+1番目がレンジゲートの範囲であるので、MTIフィルタ処理回路143は、このn番目とn+1番目の2データを切り出して加算する。この加算後の時系列ベクトルをyとすると、yは式(6)で示される。
MTIフィルタ処理回路143は、加算後の時系列ベクトルyをフィルタ処理する。ここで、フィルタ処理後の出力の列ベクトルをzとした場合、zは式(7)で示される。
MTIフィルタ処理回路143は、入力される対象データ列をフィルタ係数で処理した出力データ列のうち所定数のデータを、第2のデータ列を構成するデータとして出力する。図9は、第1の実施形態に係るMTIフィルタ処理回路143の処理動作を説明するための図である。例えば、MTIフィルタ処理回路143は、フィルタ処理後の出力ベクトルzの中央の要素(M/2番目の要素)を1個選択して推定回路144に出力する。
より具体的には、MTIフィルタ処理回路143は、図9に示すように、例えば時刻t1で対象データ列としてIn1〜In7の入力を受付ける。そして、MTIフィルタ処理回路143は、フィルタ行列計算回路142により計算されたMTIフィルタ行列「W」を用いて、対象データ列(In1〜In7)をフィルタ処理する。なお、かかる場合、相関行列計算回路141は、対象データ列In1〜In7と同一走査線上のIQ信号から相関行列「Rxx」を計算し、フィルタ行列計算回路142は、対象データ列In1〜In7と同一走査線上のIQ信号から計算された相関行列「Rxx」を用いた主成分分析の結果に基づいて、MTIフィルタ行列「W」を計算する。
続いて、MTIフィルタ処理回路143は、図9に示すように、フィルタ処理後のデータ列のうち例えば4番目の要素を選択してOut1として推定回路144に出力する。この結果、推定回路144は、受け取ったデータをメモリに格納する。
また、MTIフィルタ処理回路143は、1つの対象データ列をフィルタ処理した後、新たな対象データ列をフィルタ処理する。例えば、MTIフィルタ処理回路143は、図9に示すように、例えば時刻t2で対象データ列として、In2〜In8の入力を受付け、MTIフィルタ処理を行う。すなわち、MTIフィルタ処理回路143は、時刻t1でMTIフィルタ処理した対象データ列In1〜In7からデータを1つ分ずらしたデータ列In2〜In8を、時刻t2の対象データ列としてMTIフィルタ処理を行う。言い換えると、MTIフィルタ処理回路143は、時間間隔Tごとにデータを1つ分ずらしたデータ列を対象データ列としてMTIフィルタ処理を行う。
そして、MTIフィルタ処理回路143は、図9に示すように、MTIフィルタ処理後のデータ列のうち例えば4番目の要素を選択してOut2として推定回路144に出力する。なお、かかる場合、相関行列計算回路141は、対象データ列In2〜In8と同一走査線上のIQ信号から相関行列「Rxx」を計算し、フィルタ行列計算回路142は、対象データ列In2〜In8と同一走査線上のIQ信号から計算された相関行列「Rxx」を用いた主成分分析の結果に基づいて、MTIフィルタ行列「W」を計算する。このように、MTIフィルタ処理回路143は、入力される対象データ列をMTIフィルタ行列「W」でMTIフィルタ処理した出力データ列のうち所定数のデータを、第2のデータ列を構成するデータとして出力する。そして、MTIフィルタ処理回路143は、1つの対象データ列をMTIフィルタ処理した後、新たな対象データ列をフィルタ処理する。
推定回路144は、第2のデータ列を周波数解析して移動体情報を導出する。ここで、例えば、推定回路144は、第2のデータ列を構成するデータとして出力されたデータが周波数解析の点数分蓄積した場合に、第2のデータ列を周波数解析して移動体情報を導出する。より具体的には、推定回路144は、MTIフィルタ処理回路143から受け取ったデータをメモリに格納し、受け取ったデータがFFT点数分蓄積したか否かを判定する。
ここで、推定回路144は、FFT点数分のデータが蓄積していないと判定した場合、引き続き判定処理を繰り返す。一方、推定回路144は、FFT点数分のデータが蓄積したと判定した場合、第2のデータ列を周波数解析して移動体情報を導出する。例えば、推定回路144は、メモリからFFT点数分のデータを読み込み、窓関数を乗算した後にFFT演算を行う。そして、推定回路144は、絶対値を取った後に、log圧縮してFFT波形を生成し、モニタ2に出力する。
次に、図10を用いて、第1の実施形態に係る超音波診断装置が行なう処理の一例について説明する。図10は、第1の実施形態に係る超音波診断装置が行なう処理の一例を説明するためのフローチャートである。なお、図10に例示するフローチャートは、第1の実施形態に係る超音波診断装置が行なうPWD法におけるドプラ波形の生成表示処理を説明したフローチャートである。
図10に示すように、第1の実施形態に係る超音波診断装置の処理回路17は、まず処理対象分のデータ列が入力されたか否かを判定する(ステップS101)。ここで、処理回路17は、処理対象分のデータ列が入力されたと判定した場合(ステップS101、Yes)、ステップS102に移行する。一方、処理回路17は、処理対象分のデータ列が入力されたと判定しなかった場合(ステップS101、No)、ステップS101を繰り返し実行する。
次に、相関行列計算回路141は、走査線上の相関行列を計算し(ステップS102)、フィルタ行列計算回路142は、相関行列からM組の固有値及び固有ベクトルを計算する(ステップS103)。なお、図10に示すでは、相関行列計算回路141は、時間間隔Tごとに相関行列を計算し、フィルタ行列計算回路142は、時間間隔Tごとに相関行列からM組の固有値及び固有ベクトルを計算する。
そして、フィルタ行列計算回路142は、M個の固有値の大小関係から、低減するランク数を決定し(ステップS104)、MTIフィルタ行列を計算する(ステップS105)。そして、MTIフィルタ処理回路143は、MTIフィルタ処理を行なう(ステップS106)。そして、MTIフィルタ処理回路143は、フィルタ処理後の出力ベクトルの中央の要素を1個出力する(ステップS107)。なお、図10に示す例では、MTIフィルタ処理回路143は、時間間隔TごとにMTIフィルタ処理を行なう。
続いて、推定回路144は、FFT点数分のデータが蓄積したか否かを判定する(ステップS108)。ここで、推定回路144は、FFT点数分のデータが蓄積したと判定しなかった場合(ステップS108、No)、引き続きステップS108の判定処理を繰り返す。一方、推定回路144は、FFT点数分のデータが蓄積したと判定した場合(ステップS108、Yes)、MTIフィルタ処理で出力された出力データを用いて、FFTを行なう(ステップS109)。そして、推定回路144は、FFTの結果から血流情報を推定する(ステップS110)。
そして、画像生成回路15は、血流情報からドプラ波形を生成し(ステップS111)、処理回路17の制御により、モニタ2は、ドプラ波形を表示し(ステップS112)、処理を終了する。図11は、第1の実施形態に係るFFT波形の一例を示す図である。
図11では、図2A及び図2Bと同様に入力データ列に不連続点が発生した場合のFFT表示の一例を示す。図11に示すように、図2Aや図2Bで矢印で示す如く見えていた広いドプラ周波数にわたるクラッタが除去されている。これにより、クラッタに由来する周波数と重なる血流信号だけを表示することが可能である。
上述したように、第1の実施形態では、PWD法のFFT表示においてノイズを低減することが可能である。
(第1の実施形態の変形例1)
上述した第1の実施形態では、1ラスタのIQデータを入力とする場合について説明した。相関行列Rxxの計算にはある程度の広い領域があった方が好ましい。このようなことから、1回の送信で複数本の受信ラスタを同時に取得可能である場合には、相関行列計算回路141は、これら複数本の受信ラスタのIQデータを入力してRxxの計算に使用してもよい。言い換えると、相関行列計算回路141は、少なくとも関心領域が設定された走査線を含む複数の走査線上のデータ列を、第1のデータ列として用いる。
(第1の実施形態の変形例2)
また、上述した第1の実施形態では、図9のように、MTIフィルタの出力ベクトルzの中央の1個の要素を出力する場合について説明したが、実施形態はこれに限定されるもものではない。例えば、MTIフィルタ処理回路143は、中央のP個の要素を出力してもよい。また、MTIフィルタ処理回路143は、時間間隔Tごとにデータを1つ分ずらしたデータ列を対象データ列としてMTIフィルタ処理を行うものとして説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、MTIフィルタ処理回路143は、所定の時間間隔Tごとにデータを複数個分ずらしたデータ列を対象データ列としてMTIフィルタ処理を行うようにしてもよい。言い換えると、対象データ列のデータ長(MTIフィルタの幅)と、隣接する対象データ列間で重複するデータ数(データをずらす個数)とが事前に設定されてもよい。図12A〜12Cを用いて、第1の実施形態の変形例2を説明する。図12A〜12Cは、第1の実施形態の変形例2を説明するための図である。なお。以下ではMTIフィルタ処理後に新たな対象データ列としてデータをずらす個数をずらし量Sと記載する。
図12Aでは、MTIフィルタの幅が7でS=3である場合を示す。MTIフィルタ処理回路143は、図12Aに示すように、例えば時刻t1で対象データ列としてIn1〜In7の入力を受付け、MTIフィルタ処理を行う。そして、MTIフィルタ処理回路143は、図12Aに示すように、MTIフィルタ処理後のデータ列のうち例えば3〜5番目の要素を選択してOut1〜Out3として推定回路144に出力する。
時間間隔3T経過後、MTIフィルタ処理回路143は、図12Aに示すように、例えば時刻t4で対象データ列としてIn4〜In10の入力を受付け、MTIフィルタ処理を行う。そして、MTIフィルタ処理回路143は、図12Aに示すように、MTIフィルタ処理後のデータ列のうち例えば3〜5番目の要素を選択してOut4〜Out6として推定回路144に出力する。
また、かかる場合、相関行列計算回路141は、相関行列Rxxの計算量を1/Mにすることが可能になり、フィルタ行列計算回路142は、MTIフィルタ行列「W」の計算量を1/Mにすることが可能になる。Rxx計算もMTIフィルタ行列「W」の計算も行列演算なので、行列の行と列がそれぞれ1/Mになれば演算量は1/Mになる。これにより、FFT波形の生成処理を高速化することが可能になる。
図12Bでは、MTIフィルタの幅が7でS=7である場合を示す。すなわち図12Bでは、MTIフィルタの幅と、データ出力点数と、FFT点数と、時系列データのずらし量とのすべてを一致させる。例えば、MTIフィルタ処理回路143は、図12Bに示すように、例えば時刻t1で対象データ列としてIn1〜In7の入力を受付け、MTIフィルタ処理を行う。そして、MTIフィルタ処理回路143は、図12Bに示すように、MTIフィルタ処理後のデータ列のすべての要素を選択してOut1〜Out7として推定回路144に出力する。
時間間隔7T経過後、MTIフィルタ処理回路143は、図12Bに示すように、例えば時刻t8で対象データ列としてIn8〜In14の入力を受付け、MTIフィルタ処理を行う。そして、MTIフィルタ処理回路143は、図12Bに示すように、MTIフィルタ処理後のデータ列のすべての要素を選択してOut8〜Out14として推定回路144に出力する。図12Bに示す場合には、MTIフィルタの出力ベクトルをすべて使用するので処理に無駄がなく、処理の高速化と周波数解析の正確さの両方を満たすことができる。なお、図12BではMTIフィルタの幅と、データ出力点数と、FFT点数と、時系列データのずらし量とをすべて一致させたが、時系列データのずらし量を他より少なくあるいは多くすることも可能である。これによってFFT画像のスイープスピードを調整することができる。
図12Cは、MTIフィルタの幅が7でS=4である場合を示す。例えば、MTIフィルタ処理回路143は、図12Cに示すように、例えば時刻t1で対象データ列としてIn1〜In7の入力を受付け、MTIフィルタ処理を行う。そして、MTIフィルタ処理回路143は、図12Cに示すように、MTIフィルタ処理後のデータ列のすべての要素を選択してOut1〜Out7として推定回路144に出力する。
時間間隔4T経過後、MTIフィルタ処理回路143は、図12Cに示すように、例えば時刻t5で対象データ列としてIn5〜In11の入力を受付け、MTIフィルタ処理を行う。そして、MTIフィルタ処理回路143は、図12Cに示すように、MTIフィルタ処理後のデータ列のすべての要素を選択してOut8〜Out14として推定回路144に出力する。図12Cに示す場合にも、MTIフィルタの出力ベクトルをすべて使用するので処理に無駄がなく、処理の高速化と周波数解析の正確さの両方を満たすことができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、走査範囲での超音波送受信を各走査線で1回とする走査形態を繰り返すことで同一位置の連続したエコーデータのデータ列を収集する場合について説明する。図13は、第2の実施形態に係る超音波診断装置の構成例を説明するための図である。なお、図13において、図1に示す第1の実施形態に係る超音波診断装置が有する各部と同様の構成については同一の符号を付与し、詳細な説明を省略する。
図13に示すように、第2の実施形態に係る超音波診断装置は、超音波プローブ1と、モニタ2と、入力装置3と、装置本体10aとを有する。第2の実施形態に係る装置本体10aは、超音波プローブ1が受信したエコー信号に基づいて超音波画像を生成する装置である。装置本体10aは、図1に示すように、送受信回路11と、バッファ12と、Bモード処理回路13と、ドプラ処理回路14cと、画像生成回路15と、画像メモリ16と、処理回路17と、内部記憶回路18とを有する。
続いて、図14を用いて、第2の実施形態に係る超音波走査(高フレームレート法)について説明する。図14は、第2の実施形態に係る超音波走査の一例を説明するための図である。例えば、処理回路17は、操作者からの指示や、初期設定された情報等に基づいて、第2走査範囲を4つの分割範囲(第1分割範囲〜第4分割範囲)に分割する。なお、図14に示す「B」は、Bモード用の送受信条件を用いて超音波走査が行なわれている範囲を示している。また、図8に示す「D」は、カラードプラモード用の送受信条件を用いて超音波走査が行なわれている範囲を示している。例えば、図14に示す「D」は、上記の高フレームレート法で行なわれる超音波走査が行なわれている範囲となる。すなわち、図14に例示する第1超音波走査は、一般的なカラードプラ法のように、超音波を同一方向に複数回送信して、複数回エコー信号を受信するのではなく、各走査線で超音波送受信を1回行なっている。換言すると、処理回路17は、第1超音波走査として、血流のドプラ画像データを収集する超音波走査を実行させる。そして、処理回路17は、第1走査範囲を形成する複数の走査線それぞれで取得した受信信号(エコーデータ)をフレーム方向でハイパスフィルタ処理(例えば、IIRフィルタ処理)を行なって移動体の運動に関する情報を取得する方法に基づく超音波走査を、第1超音波走査として実行させる。第2の実施形態に係る処理回路17は、走査線ごとに超音波送受信を1回行なうことで第1走査範囲を形成する複数の走査線それぞれの受信信号を取得して、ハイパスフィルタ処理を行なうフレーム方向のデータ列を取得する方法に基づく超音波走査を、第1超音波走査として実行させる。すなわち、第2の実施形態に係る処理回路17は、第1超音波走査として、第1走査範囲を形成する複数の走査線それぞれで1回ずつ超音波送受信を行ない、複数フレーム分のエコー信号を用いて移動体の運動に関する情報を取得する方法(高フレームレート法)に基づく超音波走査を実行させる。
まず、処理回路17は、第2超音波走査として第1分割範囲の超音波走査を実行させ(図14の(1)を参照)、第2走査範囲(1フレーム分)の第1超音波走査を実行させる(図14の(2)を参照)。そして、処理回路17は、第2超音波走査として第2分割範囲の超音波走査を実行させ(図14の(3)を参照)、第2走査範囲(1フレーム分)の第1超音波走査を実行させる(図14の(4)を参照)。そして、処理回路17は、第2超音波走査として第3分割範囲の超音波走査を実行させ(図14の(5)を参照)、第2走査範囲(1フレーム分)の第1超音波走査を実行させる(図14の(6)を参照)。そして、処理回路17は、第2超音波走査として第4分割範囲の超音波走査を実行させ(図14の(7)を参照)、第2走査範囲(1フレーム分)の第1超音波走査を実行させる(図14の(8)を参照)。
ここで、図14に例示するように、処理回路17は、第1超音波走査が行なわれる間隔を等間隔とする。すなわち、第1走査範囲の「ある走査線」上の「点X」は、図14の(2)、(4)、(6)及び(8)の第1超音波走査で1回ずつ走査されるが、その走査間隔は、一定の「T」となるように制御される。具体的には、処理回路17は、第2超音波走査で行なわれる各分割走査に要する時間を同一として、第1超音波走査が行なわれる間隔を等間隔とする。例えば、処理回路17は、図14の(1)、(3)、(5)及び(7)で行われる第2超音波走査の分割走査に要する時間を、必ず同じ時間となるように制御する。処理回路17は、第2走査範囲を分割した各分割範囲の大きさや、走査線数、走査線密度及び深度等を同一とする。例えば、走査線数が同じであるならば、第2超音波走査の各分割走査に要する時間は、同じとなる。なお、ドプラ処理回路14は、図14に示すように、「D」のフレーム間の同じ位置のデータ列(Xn−3、Xn−2、Xn−1、X)に対して、上記のIIRフィルタ処理を行なうことで、「点X」の血流の運動情報を出力する。
上述したように、第2の実施形態では、第1超音波走査と第2超音波走査とで超音波送受信条件を独立に設定可能となるため、プリアンプのゲインを、第1超音波走査と第2超音波走査とで、それぞれに最適化することができるので、組織からのエコー信号が飽和することを回避できる。
また、1フレーム分の第1超音波走査の間に、第2超音波走査を分割走査で複数回に渡って行なうことから、1フレーム分の第2超音波走査を行なうことで発生するフレームレートの低下の度合いを抑えることができる。その結果、血流の折り返し速度を高くすることができる。
図13に戻る。第2の実施形態に係るドプラ処理回路14cは、図13に例示するように、相関行列計算回路141aと、フィルタ行列計算回路142aと、MTIフィルタ処理回路143aと、推定回路144aとを有し、CFM法によるドプラデータの生成処理及びPWD法によるドプラデータの生成処理の双方を実行する。図15を用いて、第2の実施形態に係るドプラ処理回路14cがドプラデータをPWD法により生成する場合について説明する。図15は、第2の実施形態を説明するための図である。
図15では、第2の実施形態に係るドプラ処理回路14cが、図12Cに示した規則に従って、処理を実行する場合について説明する。すなわち、相関行列Rxxの計算の時系列の長さとFFT点数とを一致させる場合について説明する。ここで、時系列の間隔をTとし、FFT変換の時間ずらし間隔をtとし、MTIフィルタ処理回路143aに入力されるデータ列長をMとする。なお、第2の実施形態において、Tはフレームの周期と一致する。また、T<tとする。ここでは説明の便宜上、t=aT(aは整数)とし、図15では、a=2,M=16である場合を示す。
第2の実施形態に係る相関行列計算回路141aの機能は、第1の実施形態に係る相関行列計算回路141と同様である。なお、第2の実施形態に係る相関行列計算回路141aは、相関行列Rxxを2次元空間全体で1個を計算すればよい。言い換えると、相関行列計算回路141aは、複数の走査線で形成される走査範囲での超音波送受信を各走査線で1回とする走査形態を繰り返すことで収集された同一位置の連続したエコー信号に基づくデータのデータ列を、第1のデータ列として用いる。第2の実施形態に係る相関行列計算回路141aは、t=aTの間隔で相関行列Rxxを計算する。例えばa=2だと、相関行列の計算量が1/2に低減する。
第2の実施形態に係るフィルタ行列計算回路142aの機能は、第1の実施形態に係るフィルタ行列計算回路142と同様である。なお、第2の実施形態に係るフィルタ行列計算回路142aは、MTIフィルタ行列「W」を2次元空間全体で1個を計算すればよい。また、第2の実施形態ではt=aTの間隔でMTIフィルタ行列「W」を計算すればよい。a=2だと、これらの処理量が1/2に低減する。
第2の実施形態に係るMTIフィルタ処理回路143aは、図15上図に示すように、例えば対象データ列としてIn1〜In16の入力を受付け、MTIフィルタ処理を行う。そして、MTIフィルタ処理回路143aは、図15上図に示すように、MTIフィルタ処理後のデータ列のすべての要素を選択して推定回路144aに出力する。
時間間隔2T経過後、MTIフィルタ処理回路143aは、図15中図に示すように、例えば対象データ列としてIn3〜In18の入力を受付け、MTIフィルタ処理を行う。そして、MTIフィルタ処理回路143aは、図15中図に示すように、MTIフィルタ処理後のデータ列のすべての要素を選択して推定回路144aに出力する。同様にして、時間間隔2Tが更に経過後、MTIフィルタ処理回路143aは、図15下図に示すように、例えば対象データ列としてIn5〜In20の入力を受付け、MTIフィルタ処理を行う。そして、MTIフィルタ処理回路143aは、MTIフィルタ処理後のデータ列のすべての要素を選択して推定回路144aに出力する。このように、第2の実施形態ではt=aTの間隔でMTIフィルタ処理を行えばよい。a=2だと、これらの処理量が1/2に低減する。また、第2の実施形態ではMTIフィルタ処理の出力結果をすべて使用してFFTを行う。この方法はaの値が大きくなった場合に効率が良い。
第2の実施形態に係る推定回路144aの機能は、第1の実施形態に係る推定回路144と同様である。図15に示す例では、推定回路144aは、時間間隔2Tごとに、MTIフィルタ処理で出力された出力データを用いて、FFTを行なう。
続いて、図16A〜図16Cを用いて、第2の実施形態に係るFFT波形の一例を説明する。図16A〜図16Cでは、a=4,M=32である場合を示す。なお、図16A〜図16Cでは、図4に示すドプラ波形40aの一部を拡大して示している。
図16Aは、高フレームレート法に基づく超音波走査を実行し、MTIフィルタを掛けない場合のFFT波形の一例を示す図である。図16Aに示すように、クラッタに由来する周波数成分が描出されている。なお、図16A中クラッタに由来する周波数成分を矢印で示している。
図16Bは、高フレームレート法に基づく超音波走査を実行し、IIR型のMTIフィルタを掛けた場合のFFT波形の一例を示す図である。図16Bでは、図16Aと同様にクラッタに由来する周波数成分が描出されている。なお、図16B中クラッタに由来する周波数成分を矢印で示している。
図16Cは、第2の実施形態に係るドプラ処理回路により高フレームレート法に基づく超音波走査を実行した場合のFFT波形の一例を示す図である。図16Cでは、血流のドプラ周波数よりも高いドプラ周波数のクラッタを大幅に低減できている。これにより、図16Cに示すように、血流のドプラ周波数とクラッタに由来する周波数成分とが重なる場合でも、血流信号だけを表示することが可能になる。
このように、PWD法のFFT表示画像上に混入する広いドプラ周波数帯域のクラッタノイズや、血流のドプラ周波数よりも高いドプラ周波数のクラッタノイズをFFT表示画像上から除去することにより、血流信号だけのFFT表示画像を観察することが可能になる。この結果、クラッタノイズに邪魔されずに、FFT表示画像上で血流診断が可能になる。
上述したように、第2の実施形態によれば、高フレームレート法に基づく超音波走査を実行した場合に、PWD法のFFT表示においてノイズを低減することができる。
また、第1の実施形態では、1点しかレンジゲートを指定できなかったのが、第2の実施形態に係る高フレームレート法の超音波走査であれば走査範囲内の2次元空間の任意の位置に複数のレンジゲートを指定可能である。
なお、第2の実施形態に係るドプラ処理回路14cは、図12Cに示した規則以外の規則に従って処理を実行するようにしてもよい。例えば、第2の実施形態に係るMTIフィルタ処理回路143aは、1フレーム毎に時系列データをずらして出力ベクトルの中央の1個を出力してもよい。かかる場合、第2の実施形態に係る相関行列計算回路141aは、1フレーム毎に相関行列Rxxを計算する。また、第2の実施形態に係るフィルタ行列計算回路142aは、1フレーム毎にMTIフィルタ行列「W」を計算する。
なお、第2の実施形態に係るドプラ処理回路14cは、ドプラデータをCFM法により生成する場合には、相関行列計算回路141a及びフィルタ行列計算回路142aはPWD法で説明した場合と同様の処理を実行する。MTIフィルタ処理回路143aは、サンプル点それぞれにおいて、式(6)の計算を行なう。これにより、MTIフィルタ処理回路143aは、サンプル点それぞれの出力データを、推定回路144aに出力する。推定回路144aは、抽出された移動体からの信号のデータ列に基づいて、移動体の移動体情報を推定する。例えば、推定回路144aは、位置「m」の出力データである列ベクトル「y」から、自己相関演算処理及び速度・分散・パワー推定処理を行なって、位置「m」の血流情報を推定する。
(その他の実施形態)
実施形態は、上述した実施形態に限られるものではない。
従来のように超音波を同一方向に複数回送信して、複数回エコー信号を受信するPWD法では、レンジゲートが設定された1点の地点しかFFT波形を表示ができなかった。しかし近年は、平面波送信を行って1回の送信で全受信ラスタを得る手法を用いることで、2次元画像内の任意の複数の地点にレンジゲートを設定してFFT波形を表示することが可能になってきている。このような場合にも、上述した第1〜第2の実施形態及び変形例を適用可能である。
上記の実施形態の説明において、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、或いは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
また、上記の実施形態で説明した制御方法は、予め用意された制御プログラムをパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することによって実現することができる。この制御プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することができる。また、この制御プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
(画像処理装置)
なお、上記では、第1〜第2の実施形態及び変形例で説明した画像処理方法が、超音波診断装置で実行される場合について説明した。しかし、第1〜第2の実施形態及び変形例で説明した画像処理方法は、超音波プローブ1が受信した信号を取得可能な画像処理装置において実行される場合であっても良い。このような画像処理装置では、任意の位置にレンジゲートを設定してFFT波形を生成することが可能である。例えば、超音波診断装置を用いたリアルタイムな検査終了後に患者が帰ったあとでも、データを読み出して任意の位置にレンジゲートを設定してFFT波形を生成できる。これにより、リアルタイムの検査ではFFT波形を生成した位置とは異なる位置においてもFFT波形を生成することが可能になる。なお、画像処理装置は、複数の位置にレンジゲートを設定してFFT波形を生成してもよい。
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、PWD法のFFT表示においてノイズを低減することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10 装置本体
14 ドプラ処理回路
14b PWD処理回路
15 画像生成回路
17 処理回路
141 相関行列計算回路
142 フィルタ行列計算回路
143 MTIフィルタ処理回路
144 推定回路

Claims (9)

  1. PWD(Pulse Wave Doppler)法を実行する超音波診断装置であって、
    同一走査線において超音波を送信することで発生した少なくとも1ラスタ分のエコー信号に基づいて生成されたデータの集合である第1のデータ列を用いて相関行列を計算する相関行列計算部と、
    前記相関行列を用いた主成分分析の結果に基づいて、クラッタ成分を抑圧するフィルタ係数を計算するフィルタ行列計算部と、
    前記第1のデータ列のうち関心領域に含まれる対象データ列から、前記関心領域に存在した移動体で反射されたエコー信号に由来するデータの集合である第2のデータ列を、前記フィルタ係数を用いて抽出する抽出部と、
    前記第2のデータ列をFFT(Fast Fourier Transform)して移動体情報を導出する導出部と、
    前記移動体情報に基づく画像データを表示部に表示させる制御部と、
    を備える、超音波診断装置。
  2. 前記相関行列計算部は、複数の走査線で形成される走査範囲での超音波送受信を各走査線で1回とする走査形態を繰り返すことで収集された同一位置の連続したエコー信号に基づくデータのデータ列を、前記第1のデータ列として用いる、請求項1に記載の超音波診断装置。
  3. 前記相関行列計算部は、前記関心領域が設定された走査線上のデータ列を、前記第1のデータ列として用いる、請求項1又は2に記載の超音波診断装置。
  4. 前記相関行列計算部は、少なくとも前記関心領域が設定された走査線を含む複数の走査線上のデータ列を、前記第1のデータ列として用いる、請求項1又は2に記載の超音波診断装置。
  5. 前記抽出部は、入力される前記対象データ列を前記フィルタ係数で処理した出力データ列のうち所定数のデータを、前記第2のデータ列を構成するデータとして出力し、
    前記導出部は、前記第2のデータ列を構成するデータとして出力されたデータがFFTの点数分蓄積した場合に、前記第2のデータ列をFFTして前記移動体情報を導出する、請求項1〜4のいずれか一つに記載の超音波診断装置。
  6. 前記対象データ列のデータ長と、隣接する前記対象データ列間で重複するデータ数とが事前に設定される、請求項1〜5のいずれか一つに記載の超音波診断装置。
  7. 前記抽出部は、前記対象データ列から、前記関心領域に存在した血流で反射されたエコー信号に由来するデータの集合である前記第2のデータ列を、前記フィルタ係数を用いて抽出する、請求項1〜6のいずれか1つに記載の超音波診断装置。
  8. 前記導出部は、前記第2のデータ列をFFTして、第1の軸が前記血流の程度を示し、第2の軸が時間を示す波形情報を前記移動体情報として導出し、
    前記制御部は、前記波形情報に基づく前記画像データを前記表示部に表示させる、請求項7に記載の超音波診断装置。
  9. PWD(Pulse Wave Doppler)法を実行する画像処理装置であって、
    同一走査線において超音波を送信することで発生した少なくとも1ラスタ分のエコー信号に基づいて生成されたデータの集合である第1のデータ列を用いて相関行列を計算する相関行列計算部と、
    前記相関行列を用いた主成分分析の結果に基づいて、クラッタ成分を抑圧するフィルタ係数を計算するフィルタ行列計算部と、
    前記第1のデータ列のうち関心領域に含まれる対象データ列から、前記関心領域に存在した移動体で反射されたエコー信号に由来するデータの集合である第2のデータ列を、前記フィルタ係数を用いて抽出する抽出部と、
    前記第2のデータ列をFFT(Fast Fourier Transform)して移動体情報を導出する導出部と、
    前記移動体情報に基づく画像データを表示部に表示させる制御部と、
    を備える、画像処理装置。
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