JP6579567B1 - 高地トレーニングカプセル - Google Patents

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Abstract

小型で低コスト化された高地トレーニングカプセルを提供する。高地トレーニングカプセルは、使用者と運動器具とを内部に収容可能な運動室と、運動室から排気するポンプと、運動室の室内と外部とを連通し、開度調整可能な開度調整弁と、運動室の室内圧力を検知する圧力センサと、運動室のガス組成を検知するガスセンサと、室内圧力を所定の負圧範囲に制御する制御部と、を備え、制御部は、ガスセンサから取得したガス組成が所定の比率となるように、排気ポンプの排気量と開度調整弁の開度とを制御する。

Description

本発明は、使用者と運動器具とを内部に収容可能な運動室を備えた高地トレーニングカプセルに関する。
人の身体は、高地のような低酸素ないし低圧の低酸素分圧条件下(以下では、高地環境と記載する)に晒される高地トレーニングを行うと、当該高地環境に適応すべく、赤血球数を増加させて酸素の摂取能力と供給能力を増大させる。これにより身体の有酸素エネルギー代謝能が増大する。一方、持久性トレーニングには、筋肉のミトコンドリア数を増やす効果がある。高地環境で持久性トレーニングをすると、これらの相乗効果により最大酸素摂取能力が高まり、効率よく全身持久力が増大する。しかし、人が実際に高地に移動してトレーニングを行うのは時間的、経済的な負担が大きい。そこで、高地環境でトレーニングする環境を提供すべく、低酸素環境を提供する装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1には、トレッドミルなどの運動器具を収容するチャンバと、チャンバ内に入った使用者の上半身部を覆うようにチャンバに取り付けられるカプセルと、カプセルに低酸素気体を供給する低酸素気体供給手段と、を有する運動装置(高地トレーニングカプセルの一例)が記載されている。この運動装置では、カプセル内を低酸素気体で充満させると、高地トレーニングを行うのと同様に、低酸素下でトレーニングを行うことができる。
特開2014−023784号公報
上記特許文献1に記載されるような高地トレーニングカプセルは、低酸素気体供給手段などの低酸素気体の供給装置を要し、付帯設備が大型化やランニングコストの増加を招くため問題である。そのため、小型低コスト化された高地トレーニングカプセルの提供が望まれる。
本発明は、かかる実状に鑑みて為されたものであって、その目的は、小型で低コスト化された高地トレーニングカプセルを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る高地トレーニングカプセルの特徴構成は、使用者と運動器具とを内部に収容可能な運動室と、前記運動室から排気する排気ポンプと、前記運動室の室内と外部とを連通し、開度調整可能な開度調整弁と、前記運動室の室内圧力を検知する圧力センサと、前記運動室のガス組成を検知するガスセンサと、前記室内圧力を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記ガス組成が所定の比率となるように前記排気ポンプの排気量と前記開度調整弁の開度とを制御しつつ、前記室内圧力を所定の負圧範囲に制御する点にある。
上記構成によれば、運動室の室内圧力を、排気ポンプの排気量と開度調整弁の開度との調整により所定の負圧範囲に制御して、運動器具で運動する使用者に減圧による低酸素分圧環境(以下では高地環境と記載する)を提供できる。このように高地環境を提供する際、上記構成によれば、低酸素気体の供給装置を要しない。そのため、高地トレーニングカプセルを小型化し、また、低コスト化することが可能である。
上記構成によれば、高地環境を提供する際、ガスセンサ(たとえば酸素濃度計や二酸化炭素濃度計)で検知される酸素分圧(濃度)や二酸化炭素分圧(濃度)などのガス組成が所定の比率となるように排気ポンプの排気量や開度調整弁の開度といった換気条件を制御するため、使用者が運動して運動室内の酸素を消費しても、運動室内が過度に低酸素な環境にならない。つまり、使用者の身体に過剰な負担を強いることなく安全な高地環境を実現できる。また、不適切な換気条件の設定により高地トレーニングとして十分な効果を得られないような酸素分圧状態を回避して、適切な高地環境を実現できる。
本発明に係る高地トレーニングカプセルの更なる特徴構成は、前記排気ポンプは、ダイヤフラム式ポンプである点にある。
高地トレーニングで要請される酸素分圧は、たとえば標高(高度)1600mから標高1800mの高地環境に対応する17kPa程度である。この酸素分圧を得るためには、運動室内をたかだか830kPa(絶対圧)程度の低真空を安定して維持することを要する。ここで、使用者への安定的な酸素の供給を行うためには常時排気を要するところ、常時排気するためにロータリポンプなどを排気ポンプとして使用すると、当該排気ポンプの羽根が故障しやすい問題がある。そこで、上記構成のごとく、低真空を安定して維持可能であり、安価なダイヤフラム式ポンプを排気ポンプとして用いると、柔軟性のあるダイヤフラムを上下動させるだけでよいため耐久性が高い。
本発明に係る高地トレーニングカプセルの更なる特徴構成は、前記制御部は、前記室内圧力を所定の負圧範囲内において脈動させる点にある。
室内圧力を脈動させるとは、室内圧力を所定の負圧範囲において減圧したり昇圧(開放)したりすることを言う。所定の負圧範囲を例えば第一圧力(絶対圧)以上、当該第一圧力よりも低い第二圧力(絶対圧)以下とした場合、上記構成によれば、使用者が運動室内で運動している際に、運動室内の圧力を第一圧力と第二圧力との間で変動させることができる。これにより使用者は、高地環境において第一圧力に対応する相対的に低い標高と、第二圧力に対応する相対的に高い標高との間で標高を移動しながら運動する状態を模擬体験できる。このように程度な標高の移動を模擬することで、使用者の身体に適度な負荷を与えて、高地トレーニングの効果を向上させることができる。
本発明に係る高地トレーニングカプセルの更なる特徴構成は、前記運動器具は、前記使用者の運動量を計測する運動量計を有し、前記制御部は、前記運動量計から前記運動量を取得し、当該運動量に基づいて前記排気ポンプの排気量と前記開度調整弁の開度とを制御する点にある。
使用者は、運動量に応じて運動室内の酸素を消費する。そこで上記構成によれば、制御部は、運動器具の運動量計により使用者の運動量を取得する。そして制御部は、当該運動量に対応して換気条件を設定する。このように制御部が使用者の運動量に応じて基づいて換気条件を設定することで、適切な高地環境を実現できる。
本発明に係る高地トレーニングカプセルの更なる特徴構成は、前記運動量に対応して設定すべき前記排気ポンプの排気量および前記開度調整弁の開度を制御情報として記憶した記憶部を更に備え、前記制御部は、前記制御情報に基づいて前記排気ポンプの排気量と前記開度調整弁の開度とを制御する点にある。
上記構成によれば、制御部は、制御情報と使用者の運動量とに基づいて容易に換気条件を設定することができる。
本発明に係る高地トレーニングカプセルの更なる特徴構成は、前記制御情報は、前記使用者が運動室内で運動した際に取得された運動量と、前記使用者が運動室内で運動した際に前記制御部が制御した前記排気ポンプの排気量および前記開度調整弁の開度とをあらかじめ学習させた情報である点にある。
上記構成によれば、使用者が実際に運動室内で運動した際の運動量に対応して設定された排気ポンプの排気量および開度調整弁の開度を学習して制御情報とする。これにより、制御情報は、運動量に対応して設定すべき適切な排気ポンプの排気量および開度調整弁の開度を含むことになる。これにより、制御部は使用者の運動量に応じてより適切な換気条件を設定可能である。
本発明に係る高地トレーニングカプセルの更なる特徴構成は、前記使用者が行った運動量に対応して前記制御部が制御した前記排気ポンプの排気量および前記開度調整弁の開度を学習する学習部を更に備え、前記学習部は、前記学習の結果を前記制御情報として前記記憶部に記憶する点にある。
上記構成によれば、制御情報と使用者の運動量とに基づいて換気条件を一旦設定したが、運動室内のガス組成を所定の比率とする観点や室内圧力を所定の負圧範囲に制御する観点から新たな換気条件が設定された場合、当該新たな換気条件を制御情報に追加して当該制御情報を更新することができる。当該更新により、制御部が以後の換気条件の設定を行うに当たり、更に適切な換気条件を設定可能になる。また、トレーニングにともなう使用者の身体能力の変化に対しても追従することができる。
本発明に係る高地トレーニングカプセルの更なる特徴構成は、前記運動室内に設けられ、前記使用者の運動情報を報知する報知部を更に備え、前記運動情報は、前記室内圧力に関する情報、前記ガス組成に関する情報、もしくは前記排気量に関する情報、のうち一つ以上の情報を含む点にある。
上記構成によれば、たとえば液晶モニタのような表示装置等を報知部として備えて、運動情報を表示するなどして使用者に報知することができる。室内圧力に関する情報やガス組成に関する情報としては、室内圧力の値やガス組成の比率、および酸素濃度や酸素分圧の値に加えて、例えば対応する標高の情報や、対応する標高の地域の映像(たとえば、高原や山の映像)などが例示される。排気量に関する情報としてはたとえば、使用者の運動量、酸素消費量、ないし消費エネルギー量などの排気量と相関する情報が例示される。
本発明に係る高地トレーニングカプセルの更なる特徴構成は、前記運動器具は、前記使用者の運動量を計測する運動量計を有し、前記運動情報は、前記運動量に関する情報を含む点にある。
上記構成によれば、運動情報として、運動量計により計測された運動量や、運動量に対応する酸素消費量や消費エネルギー量などの情報を含む。これにより高地トレーニングをしながら使用者の運動量を把握可能であるため利便性が高い。
上記目的を達成するための本発明に係る高地トレーニングカプセルの制御方法の特徴構成は、使用者と運動器具とを内部に収容可能な運動室から排気する排気ステップと、前記運動室の室内と外部とに連通する開度調整弁の開度を調整する開度調整ステップと、前記運動室の室内圧力を検知する圧力検知ステップと、前記運動室のガス組成を検知するガス検知ステップと、前記ガス組成が所定の比率となるように、前記排気ステップと前記開度調整ステップとを実行するガス組成制御ステップと、前記室内圧力が所定の負圧範囲となるように、前記排気ステップと前記開度調整ステップとを実行する負圧制御ステップと、を備え、前記負圧制御ステップは、前記ガス組成を所定の比率としつつ前記室内圧力を所定の負圧範囲に制御する点にある。
上記構成によれば、上述の高地トレーニングカプセルと同様の作用効果を得ることができる。
カプセルの全体構成図である。 運動換気情報の一例を示す図である。 運動メニューに対応する内圧目標の一例を示す図である。 カプセルの動作制御フロー図である。 第一実施形態における圧力制御ステップの動作フロー図である。 第一実施形態における換気量調整制御ステップの動作フロー図である。 第一実施形態における学習ステップの動作フロー図である。 運動室の圧力変動パターンの一例を示す図である。 運動室の内圧が脈動する場合の圧力変動パターンの一例を示す図である。 換気量調整制御ステップの動作フロー図である。 第二実施形態における炭酸ガス濃度の制御例を示す図である。
図1から図11に基づいて、本発明の実施形態に係る高地トレーニングカプセルについて説明する。
〔第一実施形態〕
〔概略説明〕
図1には、本実施形態に係るカプセル100(高地トレーニングカプセルの一例)の全体構成を示している。カプセル100は、内部に運動室Sを形成する本体容器2と、運動室Sから排気するポンプ3(排気ポンプの一例)と、運動室S内と外部とを連通し、開度調整可能な自動弁4(開度調整弁の一例)と、運動室Sの室内圧力を検知する圧力計5(圧力センサの一例)と、運動室Sの室内雰囲気の二酸化炭素濃度(ガス組成の一例)を検知する濃度計6(ガスセンサの一例)と、運動室Sに収容されたトレッドミル7(運動器具の一例)と、カプセル100の全体の動作を制御する制御部1と、制御部1がカプセル100の動作を制御するための情報を記憶した記憶部9と、を備えている。制御部1は内部の通信線Nにより、ポンプ3や記憶部9などと通信可能に接続されている。
使用者Hは、本体容器2に設けられた位置扉(図示せず)などから運動室Sに入室し、運動室S内で、トレッドミル7によりランニング等の運動を行う。この際、運動室Sは、ポンプ3により減圧されており、高地の環境を模している(以下では高地環境と記載する場合がある)。使用者Hは、運動室Sの高地環境で運動することで効率よく全身持久力を高めることができる。
〔各部の構成について〕
図1に基づいて、カプセル100の各部について説明する。本体容器2は、カプセル100の本体である。本体容器2は、運動室Sを形成し、運動室Sの内部環境(内部雰囲気の気圧やガス組成)を保てる程度の気密性を有する。本体容器2には、運動室Sとは別に、ポンプ3や自動弁4、および制御部1や記憶部9などの制御回路を収容する収容室(図示せず)を有する。運動室Sには、トレッドミル7に加えて、タッチパネル機能付のモニタ8(報知部の一例)が収容されている。
モニタ8は、使用者Hからの動作指示などの情報の入力を受け付け、使用者Hに必要な報知を表示により行う報知装置である。モニタ8は、使用者Hが希望する運動メニュー(例えば、どのような高地環境で運動するか)や使用者Hの識別情報(たとえば、ID番号)の入力を受け付け、制御部1に送信する。また、モニタ8は、制御部1の指令に基づいて、各種の情報表示(報知の一例)を行う。
トレッドミル7は、一定方向に走行するベルトなどの上で使用者Hがランニング等を行う運動装置である。トレッドミル7には使用者Hの運動量を計測する運動量計70が接続されている。運動量計70は、使用者Hがランニングした距離(ベルトの走行距離)と使用者Hの個人情報に基づいて、使用者Hの運動量を計測する。使用者Hの個人情報とはたとえば使用者Hの性別や体重である。使用者Hの性別や体重は、たとえばID番号と紐付けられて記憶部9に記憶されている。運動量計70は、計測した運動量を含む情報を制御部1に送信する。
ポンプ3は、運動室Sから空気を外部へ排気(排気ステップの一例)して、運動室Sを減圧するための排風機である。ポンプ3は、本実施形態ではダイヤフラム式の真空ポンプである。ポンプ3は、単位時間当たりのダイヤフラム弁の上下(開閉)動作回数を増大もしくは減少させることで、排気量(排風量)を増大もしくは減少させ、運動室Sの内部雰囲気の真空度を増加もしくは減少させる。以下では、運動室Sの内部雰囲気の真空度を増加させることを減圧すると記載し、運動室Sの内部雰囲気の真空度を減少させる(昇圧する)ことを開放すると記載する。ポンプ3は制御部1の指令に基づいて排気量を任意に増大減少させる。以下では、ポンプ3のダイヤフラム弁の上下動作回数を増大させることを、単に出力を増大させる、と記載する。一方、ポンプ3のダイヤフラム弁の上下動作回数を減少させることを、単に出力を低下させると記載する。
自動弁4は、開度調節により運動室Sへ流入する外気の流入量を調節する弁装置である。自動弁4は、運動室Sと外部とを連通する排気管などに取り付けられている。本実施形態において自動弁4は、制御部1の指令に基づいて全閉から全開までの範囲で開度を無段階に調節できる比例弁である。ポンプ3が動作している状態で、自動弁4は、開度を増加もしくは減少させることで、外部から流入する空気の量を増加もしくは減少させ(開度調整ステップの一例)、運動室Sを開放もしくは減圧する。ポンプ3が停止している状態で、自動弁4の開度が全閉以外であると運動室Sは開放される。
制御部1によるポンプ3の排気量調整と自動弁4の開度調整により、運動室Sの換気量と内圧(負圧範囲)が決定される(負圧制御ステップの一例)。なお、換気量とは、運動室Sに単位時間あたりに供給される外気の空気量である。本実施形態では、換気量と排気量は、内圧が一定の場合に実質的に同義である。
ポンプ3の排気量が自動弁4の開度に基づく供給量よりも相対的に大きい場合、運動室Sの内圧(酸素の分圧)は低く保たれる。これにより酸素の分圧は低くなる。ポンプ3の排気量が自動弁4の開度に基づく供給量よりも相対的に小さい場合、運動室Sの内圧は高くなる。これにより酸素の分圧は高く保たれる。ポンプ3の排気量と自動弁4の開度に基づく供給量とが共に大きい場合、運動室Sの換気量は大きい状態に保たれる。これにより外部からの酸素の供給量が多い状態に維持される。ポンプ3の排気量と自動弁4の開度に基づく供給量とが共に小さい場合、運動室Sの換気量は小さい状態に保たれる。これにより外部からの酸素の供給量が少ない状態に維持される。使用者Hが運動室Sで運動すると、運動室Sの酸素が消費され、運動室Sに二酸化炭素が放出される。そのため、使用者Hの運動量、すなわち、酸素消費量に合わせて制御部1が換気量を調整することで運動室Sのガス組成を所望の値に保つようになっている。
ポンプ3の排気量と自動弁4の開度を包括して、以下では換気条件と記載する。また、ポンプ3の排気量調整と自動弁4の開度調整を包括して、以下では換気条件の調整と記載する。本実施形態では、このような換気条件の調整により、運動室Sの内圧や酸素の分圧が減少もしくは増加する。
圧力計5は、運動室Sの内部雰囲気の圧力(以下では内圧と記載する)を検知する(圧力検知ステップの一例)センサである。圧力計5は、検知した内圧を含む情報を制御部1に送信する。圧力計5としては、たとえばダイヤフラム式圧力計を用いることができる。
濃度計6は、運動室Sの内部雰囲気の二酸化炭素の濃度(比率の一例、以下では炭酸ガス濃度と記載する)を含む情報を検知する(ガス検知ステップの一例)センサである。圧力計5は、検知した炭酸ガス濃度を含む情報を制御部1に送信する。たとえば分散型赤外線吸収法による二酸化炭素ガス濃度計を濃度計6として用いることができる。本実施形態では、濃度計6から取得した炭酸ガス濃度を含む情報と、圧力計5から取得した内圧を含む情報とに基づいて、制御部1が運動室Sの酸素分圧や二酸化炭素分圧などのガス組成と相関する炭酸ガス濃度を算出する。以下では、圧力計5から取得した内圧を含む情報は、単に内圧と記載する。同様に、炭酸ガス濃度を含む情報についても、単に炭酸ガス濃度と記載する。
記憶部9は、制御部1がカプセル100の動作を制御するためのソフトウェアプログラムや、制御部1がカプセル100の動作を制御するための各種の情報を記憶し、また記憶することができるメモリ装置である。記憶部9には、各種の情報を記憶するデータベースとして制御情報DB91、圧力目標情報DB92、組成目標情報DB93、画像情報DB99が構築されている。
制御情報DB91には、使用者Hの運動量に基づいた換気条件の調整を行うための情報が記憶されている。本実施形態では、図2に例示するような、使用者Hの運動量と、使用者Hの運動量に対応して必要になった換気量との関係情報(以下では運動換気情報と記載する)が記憶されている。使用者Hの酸素消費量は、使用者Hの運動量の増加に伴い増大する。そのため運動換気情報は、図2に例示するように使用者Hの運動量の増加に伴い換気量が増大する関係性を有する。
制御情報DB91の運動換気情報は、使用者Hが運動室Sで運動した際の内圧ごとに記憶されている。この関係情報は、使用者Hが運動室Sで運動した際に運動量計70により取得された運動量と、使用者Hが運動室Sで運動した際に制御部1が制御した換気条件(特に換気量)とを、使用者Hが運動室Sで運動した際の複数の内圧と対応させて取得して記憶するという学習により、あらかじめ構築した情報である。
圧力目標情報DB92には、内圧の制御目標値が記憶されている。本実施形態では、図3に例示するような、使用者Hが希望する運動メニューに対応する内圧の制御目標値(以下では内圧目標と記載)が記憶されている。図3に示す内圧目標は、使用者Hが高地をランニングし、当該ランニングにともなう移動により標高(高度)が変化する場合を模した場合の例示である。当該内圧目標は、使用者Hの運動量(もしくは運動時間でもよい)に合わせて、内圧が上下に脈動させるよう計画されており、この内圧目標にあわせて内圧が脈動するように制御される。図3には、標高が比較的低い場合に対応する内圧X1を内圧目標として減圧した後、標高が比較的高い場合に対応する内圧目標である内圧X2まで更に減圧し、その後、内圧X1の場合と内圧X2の場合の間の標高に対応する内圧目標である内圧X3まで開放する事例を表している。なお、内圧の絶対値は、X1が最も高く、X2が最も低い。
組成目標情報DB93には、炭酸ガス濃度の制御範囲(以下では組成目標情報と記載)が記憶されている。本実施形態では、炭酸ガス濃度の制御範囲として、炭酸ガス濃度の目標値(以下では濃度目標と記載)が記憶されている。
画像情報DB99には、モニタ8で表示する画像情報が記憶されている。本実施形態では、運動室Sの内圧に対応する複数の静止画や動画などの画像が画像情報として記憶されている。たとえば、内圧に対応する標高の高地におけるランニングコースを走行した際に視認することができる風景の写真や動画である。
制御部1は、カプセル100の中央制御装置である。制御部1は、記憶部9に記憶されたソフトウェアプログラムにより実現される機能部として、換気制御部11、圧力判定部12、組成判定部13、運動量判定部14、換気量判定部15、報知制御部16、学習部19を有する。これら換気制御部11などの機能部の機能は、制御部1によるカプセル100の動作制御のフローとともに説明する。
〔制御動作の流れ〕
制御部1によるカプセル100の動作制御フローを図4に図示している。使用者Hが運動室Sに入室し、モニタ8からトレーニング開始を指示すると、換気制御部11は、制御情報DB91の運動換気情報と、圧力目標情報DB92の内圧目標と、圧力計5で検知した内圧と、運動量計70で取得した使用者Hの運動量と、に従ってポンプ3を所定の排気量で動作させ、かつ、自動弁4の開度の調節をおこなう圧力制御ステップを実行する(#401)。圧力制御ステップ(#401)の詳細は後述する。
次に、報知制御部16は、画像情報DB99を参照し、圧力計5で検知した内圧に対応する画像を読み出して、モニタ8に表示させる(#402)。モニタ8に表示された画像により、使用者Hは臨場感を感じながら心地よくトレーニングを楽しめる。この際、報知制御部16は、圧力計5で検知した内圧についての情報と、運動量計70から取得した使用者Hの運動量についての情報とを、運動情報としてモニタ8に表示した画像に重畳させて表示してもよい。このような表示により、使用者Hは自身の運動量をリアルタイムに把握して適切かつ安全なトレーニングを実施できる。
次に、換気制御部11は、組成目標情報DB93の組成目標情報と、運動量計70から取得した使用者Hの運動量と、濃度計6から取得した炭酸ガス濃度とに基づいて換気量を調節する換気量調整制御ステップ(ガス組成制御ステップの一例)を実行する(#403)。換気量調整制御ステップ(#403)の詳細は後述する。
次に、学習部19は、所定の条件の場合、使用者Hの運動量に対応させて、現在の換気量を制御情報DB91に記憶する学習ステップを実行する(#404)。学習ステップ(#404)の詳細は後述する。
次に制御部1は、使用者Hがモニタ8から運動終了を指示したり、タイマーなどで所定の運動時間を経過したりする等のなんらかの終了条件を満たした場合(#405のYes)、開放制御ステップ(#406)へ移行して運動室Sを大気圧へ戻してから動作を終了する。制御部1は終了条件を満たしていない場合(#405のNo)、圧力制御ステップ(#401)へもどる。開放制御ステップ(#406)では、運動室Sの内圧が大気圧に等しくなるまで自動弁4の所定量の開放と内圧の維持とを繰り返し、内圧を段階的に大気圧まで昇圧する。以下では、#401から#405までの制御動作を包括して「単位制御」と記載する。
図5には、圧力制御ステップの動作フローを図示している。圧力制御ステップでは、まず、圧力判定部12が、圧力目標情報DB92の内圧目標を取得する(#501)。この際、本実施形態では、圧力判定部12は、内圧目標に対応する上限内圧(例えば、内圧目標にプラス7パーセントの値)と下限内圧(例えば、内圧目標にマイナス7パーセントの値)を設定する。
次に、換気制御部11が制御情報DB91の運動換気情報を参照し、換気量を決定する(#502)。本実施形態では、運動量計70で取得した使用者Hの運動量と、運動室Sの内圧目標として定められている内圧とに対応させて換気量を設定する。
そして、圧力判定部12により内圧が内圧上限よりも高いか否かを判定(#503)し、内圧が内圧上限よりも高い場合は(#503のYes)、換気制御部11が所定量(たとえば、5kPa)だけ減圧する制御をして(#505)終了する。所定量だけ減圧するための制御としてはたとえば、自動弁4の開度を所定量絞り、かつ、換気量を維持するようにポンプ3の出力を増大させる。内圧が内圧上限以下である場合は(#503のNo)、内圧が内圧下限よりも低いか否かを判定(#504)する。内圧が内圧下限よりも低い場合(#504のYes)は換気制御部11が所定量(たとえば、5kPa)だけ開放する制御をして(#506)終了する。所定量だけ開放する制御としてはたとえば、自動弁4の開度を所定量開き、かつ、換気量を維持するようにポンプ3の出力を低下させる。内圧が内圧下限以上である場合(#504のNo)はそのまま終了する。
図6には、換気量調整制御ステップの動作フローを図示している。換気量調整制御ステップでは、組成判定部13が組成目標情報DB93の組成目標情報を取得し(#601)、濃度目標を決定する。そして組成判定部13は、炭酸ガス濃度が濃度目標よりも高いか否かを判定(#602)し、炭酸ガス濃度が濃度目標よりも高い場合は(#602のYes)、換気制御部11が所定量だけ換気量を増加する制御をして(#606)終了する。
炭酸ガス濃度が濃度目標以下の場合は(#602のNo)、炭酸ガス濃度が濃度目標よりも低いか否かを判定(#603)し、炭酸ガス濃度が濃度目標よりも低い場合は(#603のYes)、#605へ移行する。炭酸ガス濃度が濃度目標に等しい場合は(#603のNo)、#604へ移行する。
#604および#605では、運動量判定部14が、前回の単位制御の際から、使用者Hの運動量が増加ないし減少したか否かを判定する。#604では、運動量判定部14が運動量計70から取得した使用者Hの運動量(以下では今回の運動量と記載)と、記憶部9に記憶されている前回の単位制御時の使用者Hの運動量(以下では前回の運動量と記載)とを対比して、今回の運動量が前回の運動量から増加している場合(#604のYes)、換気制御部11は、使用者Hの運動量の増加により酸素消費量が増大することを見越して所定量だけ換気量を増加する制御をし(#606)、現在の換気量と今回の運動量とを記憶部9へ記憶して(#608)終了する。この酸素消費量の増大を見越した制御により、使用者Hが不用意に酸素が不足する危険な環境に晒されることを回避してトレーニングの安全性を向上させることができる。今回の運動量が前回の運動量以下の場合は(#604のNo)、#605へ移行する。なお、所定量だけ換気量を増加する制御としてはたとえば、ポンプ3の出力を増大させ、かつ、内圧を維持するように自動弁4の開度を所定量開く。
今回の運動量が前回の運動量よりも低い場合(#605のYes)、換気制御部11は使用者Hの運動量の低下により酸素消費量が減少することを見越して所定量だけ換気量を減少させる制御をし(#607)、現在の換気量と今回の運動量とを記憶部9へ記憶して(#608)終了する。この酸素消費量の減少を見越した制御により、過剰な換気を抑制して省エネルギーを実現可能である。今回の運動量が前回の運動量と等しい場合(#605のNo)、現在の換気量と今回の運動量とを記憶部9へ記憶して(#608)終了する。なお、所定量だけ換気量を減少する制御としてはたとえば、ポンプ3の出力を低下させ、かつ、内圧を維持するように自動弁4の開度を所定量絞る。
なお、#604および#605では、前回の運動量が記憶部9に記憶されていない場合、運動量判定部14は、今回の運動量は前回の運動量から増加も減少もしていないと判定する。
図7には、学習ステップの動作フローを図示している。今回の運動量が前回の運動量から増加も減少もしておらず運動量が変動していないと運動量判定部14が判定し(#701のNo)、かつ、記憶部9に記憶されている前回の単位制御の際の換気量(以下では前回の換気量と記載する)から現在の換気量が変動していると換気量判定部15が判定した場合(#702のYes)、学習部19は、所定期間一定の運動をした使用者Hの酸素消費量に対して換気量が不一致である蓋然性が高いと判断し、現在の内圧と現在の運動量とに対応させて現在の換気量を制御情報DB91に記憶して学習する。この学習により、制御情報DB91の運動換気情報が、特定の内圧下において運動室内の酸素濃度や炭酸ガス濃度を適切な範囲に保ち、かつ、最新の使用者Hの身体状況(たとえば、成長や老化、トレーニングの積み重ねによる身体能力の変化)に対してより合致する情報に更新される。なお、本実施形態では、換気量は、単位時間当たりのダイヤフラム弁の上下動作回数(排気量に相当する情報)と自動弁4の開度に置き換えて制御情報DB91に記憶される。
今回の運動量が前回の運動量から増加もしくは減少しており運動量が変動していると運動量判定部14が判定した場合(#701のYes)は換気量の適切さを判断できないためそのまま終了する。また、今回の運動量が前回の運動量から増加も減少もしておらず運動量が変動していないと運動量判定部14が判定し(#701のNo)、かつ、前回の換気量から現在の換気量が変動していないと換気量判定部15が判定した場合(#702のNo)は、現在の制御が適切であるためそのまま終了する。
〔内圧の制御〕
図8には、運動室Sの内圧が大気圧から内圧目標の圧力まで減圧された後再び大気圧に開放される場合の圧力変動パターンを例示している。上述のごとく、圧力制御ステップでは、内圧を減圧する場合、換気制御部11が所定量だけ減圧する制御(図5の#505)を行うことを説明した。そのため、内圧が減圧される過程では、段階的(階段状に)に内圧が減少していく。これにより、急な圧力低下による使用者Hが体調不良(たとえば、耳鳴りや、いわゆる飛行機頭痛)を生じることを回避している。
上述のごとく、圧力制御ステップでは、内圧を開放する場合、換気制御部11が所定量だけ自動弁4を開放する制御(図5の#506)を行うことを説明した。また、開放制御ステップ(図4の#406)では、運動室Sの内圧が大気圧に等しくなるまで自動弁4の所定量の開放と内圧の維持とを繰り返すことを説明した。そのため、内圧が開放される過程では、段階的(階段状に)に内圧が上昇する。これらより、内圧が減圧される過程と同様に使用者Hの体調不良を防止している。
図9は、図3に示すように内圧目標が脈動するように計画されている場合に対応する内圧の経時的な圧力変動パターンを例示している。図3における運動量A2、B2、C2の時点は、図9における、経過時間A9、B9、C9に対応する。なお、図9の場合、最初に内圧X1まで減圧する過程や、経過時間A9のタイミング以降に引き続いて内圧X1から内圧X2まで減圧する過程は、比較的大きく内圧を変動(減少)させることを要するため、内圧は段階的に減圧される。他方、経過時間B9のタイミング以降に内圧X2から内圧X3まで開放する過程や、経過時間C9のタイミング以降に内圧X3から再び内圧X2まで減圧する過程には、内圧の変動量が小さいため、連続的に開放もしくは減圧されている。
〔第二実施形態〕
第一実施形態では、カプセル100が運動量計70を有し、制御部1が運動量計70により取得された運動量に基づいて換気量を制御する場合を説明したが、第二実施形態は、カプセル100が運動量計70を有しない点、および第一実施形態において運動量計70から取得可能である使用者Hの運動量を用いない制御が行われる点で異なる。以下では第一実施形態と異なる構成についてのみ説明し、第一実施形態と同様の構成については説明を省略する。
制御情報DB91には、第一実施形態における運動換気情報に代えて、運動室Sの内圧ごとの換気条件の初期値が記憶されている。
組成目標情報DB93の組成目標情報には、第一実施形態における濃度目標に加えて、炭酸ガス濃度の制御範囲として、濃度目標よりも低い濃度である炭酸ガス濃度を、炭酸ガス濃度の制御範囲における制御の下限値(以下では下限濃度と記載する)として記憶されている。
換気量調整制御ステップは、第一実施形態における図6に図示した換気量調整制御ステップの動作に代えて、図10に図示するように#604、#605を省略し、かつ、#603および#608をそれぞれ#1003および#1008に置き換えて実行する。なお、図10に示すその他のステップは、図6に示す場合と同じである。
#1003は、組成判定部13により炭酸ガス濃度が下限濃度よりも低いか否かを判定し、炭酸ガス濃度が下限濃度よりも低い場合は(#1003のYes)、#607へ移行する。炭酸ガス濃度が下限濃度以上である場合は(#1003のNo)、#1008へ移行する。組成判定部13が、炭酸ガス濃度が濃度目標よりも高いか否かを判定し(#602)、また、下限濃度よりも低いか否かを判定する(#1003)ことで、運動室Sの炭酸ガス濃度は、図11に例示すように、下限濃度以上目標濃度以下を制御目標として効率的な制御が行われる。
#1008では、現在の換気量を記憶部9へ記憶する。
学習ステップは、第一実施形態における図7の#701を省略して実行される。その他は同じである。
このように第二実施形態では、運動室Sを適切な高地環境に維持するにあたり、運動量計70により取得される使用者Hの運動量を用いない制御を実現可能である。そのため、トレッドミル7とは異なり、運動量計70を使用ないし接続することができないようなその他の運動器具(例えば、ダンベル)を用いて使用者Hが運動した場合にも、使用者Hは運動室Sで適切な高地トレーニングを行える。
以上のようにして、小型で低コスト化された高地トレーニングカプセルを提供することができる。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、ポンプ3としてダイヤフラム式の真空ポンプを用いたが、ポンプ3はこれに限られない。ポンプ3として、レシプロ式やロータリ式のポンプ、ファンやエジェクタ式の排風機、掃除機などを用いてもよい。
(2)上記実施形態では、ガスセンサの一例である濃度計6として二酸化炭素の濃度を含む情報を検知する分散型赤外線吸収法による二酸化炭素ガス濃度計を用いる場合を例示したが、濃度計6はこれに限られず、二酸化炭素分圧、もしくは二酸化炭素濃度と相関するその他のパラメータを検知するセンサを用いてもよい。
(3)上記実施形態では、ガスセンサの一例でとして、二酸化炭素の濃度を含む情報を検知する濃度計6を用いる場合を例示したが、ガスセンサとしては、濃度計6を用いる代わりに、酸素濃度計、酸素分圧、もしくは酸素分圧もしくは酸素濃度と相関するその他のパラメータを検知するセンサを用いてもよい。
(4)上記実施形態では、組成目標情報DB93には、炭酸ガス濃度の制御範囲が記憶されているものとし、本実施形態では、炭酸ガス濃度の制御範囲として炭酸ガス濃度の目標値が記憶されている場合を説明した。しかしながら、組成目標情報DB93には、酸素の濃度や酸素の分圧の制御範囲を記憶してもよい。この場合は、酸素の濃度や酸素の分圧の制御範囲として酸素濃度の目標値や酸素分圧の目標値を組成目標情報DB93に記憶することができる。
(5)上記第二実施形態では、組成目標情報DB93の組成目標情報に濃度目標と下限濃度とが記憶されており、図10に図示した#1003は、組成判定部13により炭酸ガス濃度が下限濃度よりも低いか否かを判定し、炭酸ガス濃度が下限濃度よりも低い場合は(#1003のYes)、#607へ移行する場合を説明した。しかしながら、組成目標情報DB93の組成目標情報には必ずしも下限濃度は記憶されていなくてもよい。
この場合、#1003において、下限濃度をたとえば濃度目標に置き換える。そして、組成判定部13は、炭酸ガス濃度が濃度目標よりも低いか否かを判定し、炭酸ガス濃度が濃度目標よりも低い場合は#607へ移行する。また、炭酸ガス濃度が濃度目標に等しい場合は#1008へ移行する。
(6)上記第一実施形態では、カプセル100の制御部1が学習部19を有する場合を説明したが、制御部1は学習部19を有しなくてもよい。この場合、図4に図示した制御部1によるカプセル100の動作制御フローにおいて、#404は省略する。
(7)上記第一実施形態では、制御情報DB91には、使用者Hの運動量に基づいた換気条件の調整を行うための情報として、使用者Hが運動室Sで運動した際に運動量計70により取得された運動量と、使用者が運動室Sで運動した際に制御部1が制御した換気条件(特に換気量)とを、使用者が運動室Sで運動した際の複数の内圧と対応させて取得して記憶するという学習によりあらかじめ構築した情報が記憶されている場合を説明したが、制御情報DB91に記憶する換気条件の調整を行うための情報は、当該学習により構築された情報に限られない。
なお、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明は、高地トレーニングカプセルおよび高地トレーニングカプセルの制御方法に適用できる。
1 :制御部
3 :ポンプ(ダイヤフラム式ポンプ)
4 :自動弁(開度調整弁)
5 :圧力計(圧力センサ)
6 :濃度計(ガスセンサ)
7 :トレッドミル(運動器具)
8 :モニタ(報知部)
9 :記憶部
19 :学習部
70 :運動量計
100 :カプセル(高地トレーニングカプセル)
H :使用者
S :運動室

Claims (10)

  1. 使用者と運動器具とを内部に収容可能な運動室と、
    前記運動室から排気する排気ポンプと、
    前記運動室の室内と外部とを連通し、開度調整可能な開度調整弁と、
    前記運動室の室内圧力を検知する圧力センサと、
    前記運動室のガス組成を検知するガスセンサと、
    前記室内圧力を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記ガス組成が所定の比率となるように前記排気ポンプの排気量と前記開度調整弁の開度とを制御しつつ、前記室内圧力を所定の負圧範囲に制御する高地トレーニングカプセル。
  2. 前記排気ポンプは、ダイヤフラム式ポンプである請求項1に記載の高地トレーニングカプセル。
  3. 前記制御部は、前記室内圧力を所定の負圧範囲内において脈動させる請求項1または2に記載の高地トレーニングカプセル。
  4. 前記運動器具は、前記使用者の運動量を計測する運動量計を有し、
    前記制御部は、前記運動量計から前記運動量を取得し、当該運動量に基づいて前記排気ポンプの排気量と前記開度調整弁の開度とを制御する請求項1から3のいずれか一項に記載の高地トレーニングカプセル。
  5. 前記運動量に対応して設定すべき前記排気ポンプの排気量および前記開度調整弁の開度を制御情報として記憶した記憶部を更に備え、
    前記制御部は、前記制御情報に基づいて前記排気ポンプの排気量と前記開度調整弁の開度とを制御する請求項4に記載の高地トレーニングカプセル。
  6. 前記制御情報は、前記使用者が運動室内で運動した際に取得された運動量と、前記使用者が運動室内で運動した際に前記制御部が制御した前記排気ポンプの排気量および前記開度調整弁の開度とをあらかじめ学習させた情報である請求項5に記載の高地トレーニングカプセル。
  7. 前記使用者が行った運動量に対応して前記制御部が制御した前記排気ポンプの排気量および前記開度調整弁の開度を学習する学習部を更に備え、
    前記学習部は、前記学習の結果を前記制御情報として前記記憶部に記憶する請求項5または6に記載の高地トレーニングカプセル。
  8. 前記運動室内に設けられ、前記使用者の運動情報を報知する報知部を更に備え、
    前記運動情報は、前記室内圧力に関する情報、前記ガス組成に関する情報、もしくは前記排気量に関する情報、のうち一つ以上の情報を含む請求項1から7の何れか一項に記載の高地トレーニングカプセル。
  9. 前記運動器具は、前記使用者の運動量を計測する運動量計を有し、
    前記運動情報は、前記運動量に関する情報を含む請求項8に記載の高地トレーニングカプセル。
  10. 使用者と運動器具とを内部に収容可能な運動室から排気する排気ステップと、
    前記運動室の室内と外部とに連通する開度調整弁の開度を調整する開度調整ステップと、
    前記運動室の室内圧力を検知する圧力検知ステップと、
    前記運動室のガス組成を検知するガス検知ステップと、
    前記ガス組成が所定の比率となるように、前記排気ステップと前記開度調整ステップとを実行するガス組成制御ステップと、
    前記室内圧力が所定の負圧範囲となるように、前記排気ステップと前記開度調整ステップとを実行する負圧制御ステップと、を備え、
    前記負圧制御ステップは、前記ガス組成を所定の比率としつつ前記室内圧力を所定の負圧範囲に制御する高地トレーニングカプセルの制御方法。
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