[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を、図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、所定の遊技を行なう遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、遊技媒体としての遊技球を遊技領域10に打込むことにより、以下に説明するような所定の遊技が行なわれる。パチンコ遊技機1は、外枠と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられているガラス扉枠(遊技機用枠)3を有する。
ガラス扉枠3の下部表面には打球供給皿(上皿)83がある。打球供給皿83の下部には、打球供給皿83に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿84、および、打球を発射する打球操作ハンドル85等が設けられている。パチンコ遊技機1の内部には、打球操作ハンドル85の操作に応じて遊技領域10に遊技球を打込む打球発射装置が設けられている。ガラス扉枠3の背面には、遊技盤2が着脱可能に取付けられている。遊技盤2の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域10が形成されている。
打球供給皿(上皿)83を形成する部材には、操作手段として、プッシュボタン140が設けられている。プッシュボタン140に対する遊技者の操作行為がプッシュセンサ144(図2参照)により検出される。
遊技領域10の中央付近には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄を変動表示(可変表示ともいう)可能な画像表示装置5が設けられている。遊技領域10における画像表示装置5の右側方には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1特別図柄表示装置)4Aと、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2特別図柄表示装置)4Bとが設けられている。
第1特別図柄表示器4Aおよび第2特別図柄表示器4Bのそれぞれは、数字および文字を変動表示可能な表示器(たとえば7セグメントLED)で構成されている。画像表示装置5は、液晶表示装置(LCD)で構成されており、表示画面において、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄の変動表示等の各種画像を表示する表示領域が設けられる。このような表示領域には、たとえば「左」,「中」,「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を変動表示する図柄表示領域が形成される。
画像表示装置5は、液晶表示装置(LCD)で構成されており、表示画面において、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄の変動表示等の各種画像を表示する表示領域が設けられる。このような表示領域には、たとえば「左」,「中」,「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を変動表示する図柄表示領域が形成される。
画像表示装置5の下方には、第1始動入賞口(普通入賞球装置)6Aを有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口6Aに入賞した遊技球は、第1始動口スイッチ22Aによって検出される。また、第1始動入賞口6Aを有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口(普通可変入賞球装置)6Bを有する可変入賞球装置6Cが設けられている。第2始動入賞口6Bに入賞した遊技球は、第2始動口スイッチ22Bによって検出される。
可変入賞球装置6Cは、左右一対の可動片を備え、遊技者にとって有利(遊技球が進入可能)な開状態(第1状態)と、遊技者にとって不利(遊技球が進入不可能)な閉状態(第2状態)とに変化可能な電動チューリップ(電チューとも呼ばれる)型の入賞手段であり、ソレノイド81によって駆動される。可変入賞球装置6Cが開状態のときには、遊技球が第2始動入賞口6Bに入賞可能になる(始動入賞し易くなり)。可変入賞球装置6Cが閉状態のときには、遊技球が第2始動入賞口6Bに入賞不可能になる。なお、可変入賞球装置6Cは、閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(遊技球が入賞しにくい)ように構成されてもよい。可変入賞球装置6Cは、所定領域に遊技球が進入可能となる第1状態と、所定領域に遊技球が進入不可能または進入困難な第2状態とに変化可能となる可変入賞手段により構成されていればよい。
可変入賞球装置6Cが閉状態のときには、可変入賞球装置6Cが遊技球を受入可能な領域がなくなるので、遊技球が第2始動入賞口6Bよりも第1始動入賞口6Aに入賞しやすい。一方、可変入賞球装置6Cが開状態のときには、第1始動入賞口6Aよりも、可変入賞球装置6Cが遊技球を受入可能な領域が広くなるので、第1始動入賞口6Aよりも第2始動入賞口6Bに遊技球が入賞しやすい。以下、第1始動入賞口6Aと第2始動入賞口6Bとを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
画像表示装置5の左方には、各々を識別可能な普通図柄を変動表示する普通図柄表示器20が設けられている。普通図柄表示器20は、0〜9の数字を変動表示可能な表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器20の変動表示が開始される。普通図柄表示器20における変動表示結果による停止図柄が所定の図柄(当り図柄。)となったときに、可変入賞球装置6Cが所定回数および所定時間だけ開状態に制御される。普通図柄表示器20の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器(普図保留表示器)25Cが設けられている。ゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄の変動表示が保留記憶され、普通図柄保留記憶表示器25Cは点灯するLEDを1増やす。このような普通図柄の保留記憶に基づいて普通図柄表示器20の変動表示が開始される毎に、普通図柄の保留記憶が消化され、点灯するLEDを1減らす。
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、遊技球が、始動入賞領域としての第1始動入賞口6Aまたは第2始動入賞口6Bに進入(通過、入賞を含む)して第1始動口スイッチ22Aまたは第2始動口スイッチ22Bで検出されることにより変動表示の実行条件である第1始動条件(第1実行条件)または第2始動条件(第2実行条件)が成立する。その後、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、たとえば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態となる変動表示の開始条件が成立したことに基づいて開始される。第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示時間(変動時間)が経過すると、当該変動表示の表示結果(停止図柄)が導出表示されて終了する。また、第1始動入賞口6Aおよび第2始動入賞口6Bのような始動入賞領域に遊技球が進入したにもかかわらず未だ開始条件が成立していない変動表示について、所定の上限数の範囲内で情報を記憶することが保留記憶と呼ばれる。第1始動入賞口6Aへの遊技球の進入による保留記憶は、第1保留記憶と呼ばれる。第2始動入賞口6Bへの遊技球の進入による保留記憶は、第2保留記憶と呼ばれる。
第1特別図柄表示器4Aおよび第2特別図柄表示器4Bの上方には、第1保留記憶の保留記憶数を表示する第1特別図柄保留記憶表示器(第1保留表示器)25Aおよび第2保留記憶の保留記憶数を表示する第2特別図柄保留記憶表示器(第2保留表示器)25Bが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器25Aおよび第2特別図柄保留記憶表示器25Bのそれぞれは、対応する有効な始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やし、対応する特別図柄表示器での変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第1特別図柄表示器4Aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときには、その変動表示に対応して画像表示装置5で演出図柄の変動表示等の演出表示が実行される。第2特別図柄表示器4Bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときには、その変動表示に対応して画像表示装置5で演出図柄の変動表示等の演出表示が実行される。
特別図柄および演出図柄の変動表示が実行され、第1特別図柄表示器4Aに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、または、第2特別図柄表示器4Bに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときには、画像表示装置5においても、特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄の組合せ)が導出表示される。このように変動表示結果として特定表示結果が表示されたときには、遊技者にとって有利な価値が付与される有利状態としての特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される。
また、画像表示装置5において、最終停止図柄(たとえば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(たとえば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組合せ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これら状態をリーチ状態という。)で行なわれる演出をリーチ演出という。リーチ演出としては、はずれ表示結果となるときに選択される割合が、大当り表示結果となるときに選択される割合よりも高いノーマルリーチ演出と、大当り表示結果となるときに選択される割合が、はずれ表示結果となるときに選択される割合よりも高いスーパーリーチ演出とが含まれる。スーパーリーチ演出が実行されたときは、ノーマルリーチ演出が実行されたときと比べて、大当り表示結果となる期待度が高い。
ここで、リーチ状態は、画像表示装置5の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、画像表示装置5の表示領域中における下端部には、発生した保留記憶情報を表示する画像(以下、保留画像または保留表示と呼ぶ)が保留記憶情報の数に対応して表示される保留表示エリアが形成される(図示省略)。
可変入賞球装置6Cの下方には、ソレノイド82によって駆動される開閉板を備え、遊技者にとって有利(遊技球が進入可能)な開状態(第1状態)と、遊技者にとって不利(遊技球が進入不可能)な閉状態(第2状態)とに変化可能な入賞手段として、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、大当り遊技状態において開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に進入した遊技球は、カウントスイッチ23により入賞球として検出される。なお、特別可変入賞球装置7は、閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(遊技球が入賞しにくい)ように構成されてもよい。特別可変入賞球装置7は、所定領域に遊技球が進入可能となる第1状態と、所定領域に遊技球が進入不可能または進入困難な第2状態とに変化可能となる可変入賞手段により構成されていればよい。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置7が開放状態と閉鎖状態とを繰返す繰返し継続制御が行なわれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置7が開放されている状態が、ラウンドと呼ばれる。ラウンドにおいて繰返し継続制御により特別可変入賞球装置7が開放される遊技は、ラウンド遊技と呼ばれる。あるラウンド遊技が終了してから次のラウンド遊技が開始されるまでの間には、所定期間(たとえば数秒間)に亘り特別可変入賞球装置7が閉鎖状態とされるインターバル期間が設けられている。大当り遊技状態において、ラウンド遊技は、インターバル期間を介して複数回繰返し継続制御されることとなる。大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7が、開放状態とされた後、所定の開放状態の終了条件(開放状態において所定期間(たとえば29秒間)が経過したこと、または、所定の上限個数(たとえば10個)の入賞球が発生したという開放終了条件)が成立したことに応じて閉鎖状態とされる。開放終了条件が成立すると、継続権が発生し、特別可変入賞球装置7の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値となる最終ラウンド(たとえば第15ラウンド等)に達するまで繰返される。
大当りについては、複数の種別が設けられており、大当りとすることが決定されたときには、いずれかの大当り種別が選択される。「大当り」の種別のうち、大当り遊技状態に制御された後、特別遊技状態として、通常状態(確変状態でない通常の遊技状態)に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(確率変動状態の略語であり、高確率状態ともいう)に移行する大当りの種類(種別)は、「確変大当り」と呼ばれる。特別遊技状態としては、確変状態に付随し、特別図柄や演出図柄の変動時間(変動表示期間)が非時短状態よりも短縮される時短状態に制御される場合がある。特別遊技状態としては、確変状態とは独立して時短状態に制御される場合があるようにしてもよい。
このように、時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、時短状態となったときには、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行なわれる可能性が高まる。「大当り」のうち、大当り遊技状態に制御された後、確変状態に移行しない大当りの種類(種別)は、「通常大当り」と呼ばれる。
特別遊技状態としては、確変状態または時短状態に付随して、可変入賞球装置6Cが開状態になる頻度を高くすることにより可変入賞球装置6Cに遊技球が進入する頻度を高くして可変入賞球装置6Cへの入賞を容易化(高進入化、高頻度化)する電チューサポート制御状態に制御される場合がある。
遊技盤2の下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口26がある。また、遊技領域10の外側には、効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域10の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
また、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(単に「カードユニット」ともいう。)が、パチンコ遊技機1に隣接して設置される(図示せず)。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。図2には、払出制御基板37および演出制御基板12等も示されている。主基板11には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM101、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM102、プログラムにしたがって制御動作を行なうCPU103およびI/Oポート部57を含む。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM102は、その一部または全部が電源基板(図示省略)において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。
乱数回路503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板11に搭載されている。また、可変入賞球装置6Cを開閉するソレノイド81、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置7を開閉するソレノイド82を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって駆動する出力回路59も主基板11に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器4A、第2特別図柄表示器4B、普通図柄を変動表示する普通図柄表示器20、第1特別図柄保留記憶表示器25A、第2特別図柄保留記憶表示器25Bおよび普通図柄保留記憶表示器25Cの表示制御を行なう。
演出制御基板12は、演出制御用マイクロコンピュータ150、ROM121、RAM122、VDP109、および、I/O(I/Oポート部)105等を搭載している。ROM121は、表示制御等の演出制御用のプログラムおよびデータ等を記憶する。RAM122は、ワークメモリとして使用される。演出制御用マイクロコンピュータ150は、演出制御用CPU120を含む。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ150と共動して画像表示装置5の表示制御を行なう。演出制御用CPU120は、プッシュセンサ144の検出信号が、入力ポート106を介して入力される。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、画像表示装置5等の各種演出装置の演出内容を指示する演出制御コマンドを、主基板11から演出制御基板12の方向への一方向にのみ信号を通過させる中継基板77を介して送信する。演出制御用マイクロコンピュータ150では、演出制御コマンドを受信し、画像表示装置5の変動表示制御を行なう他、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行なったり、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行なったりすることで、各種の演出制御を行なう。
遊技制御用マイクロコンピュータ560では、遊技制御用の予め定められたメイン処理を実行すると、所定時間(たとえば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかりタイマ割込処理が実行されることにより、各種の遊技制御が実行可能となる。第1特別図柄と第2特別図柄とのような特別図柄の変動表示、および、大当り遊技制御等の特定の遊技制御が、タイマ割込処理が実行されるときに付随して実行される遊技制御プロセス処理により、所定のプロセスにしたがって実行される。
遊技制御用マイクロコンピュータ560では、乱数回路503および各種のランダムカウンタからデータを抽出し、その抽出データを用いて、大当り判定、大当り種別(種類)判定、変動パターン種別判定、変動パターン判定、普通当り判定、および、ランダムカウンタの初期値決定等を行なう。大当り判定用のデータ、大当り種別判定用のデータ、変動パターン種別判定用のデータ、および、変動パターン判定用のデータ等の所定のデータは、乱数回路503および各種のランダムカウンタの更新条件成立等の特定条件で更新(変化)可能な数値変化データである。そして、これらのデータは、第1始動口スイッチ22Aまたは第2始動口スイッチ22Bによる遊技球の検出時(始動入賞検出時)に抽出され、第1保留記憶情報または第2保留記憶情報としてRAM102に記憶される。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560では、そのような保留記憶情報に基づく変動表示の開始条件が成立したときに、RAM102に第1保留記憶情報または第2保留記憶情報として記憶された各種データが読出されて、前述のような各種判定に用いられ、その判定結果に基づいて、変動表示が実行される。大当り判定は、乱数回路503の抽出データを用いて行なわれる。大当り種別判定は、大当り種別判定用ランダムカウンタの抽出データを用いて行なわれる。変動パターン種別判定は、変動パターン種別判定用ランダムカウンタの抽出データを用いて行なわれる。変動パターン判定は、変動パターン判定用ランダムカウンタの抽出データを用いて行なわれる。普通当り判定は、普通当り判定用ランダムカウンタの抽出データを用いて行なわれる。ラウンダムカウンタの初期値決定は、ラウンダムカウンタの初期値決定用ランダムカウンタの抽出データを用いて行なわれる。遊技制御用マイクロコンピュータ560では、このような各種判定に基づいて、大当り遊技制御、第1特別図柄の変動表示、第2特別図柄の変動表示、および、普通図柄の変動表示等の各種遊技制御を実行する。
遊技制御用マイクロコンピュータ560では、このような各種判定に基づいて、大当りの判定結果、大当り種類の判定結果、変動パターン種別の判定結果、および、変動パターンの判定結果等の予め定められた制御情報を、演出制御指示用のコマンドである演出制御コマンドとして、演出制御用マイクロコンピュータ150に送信する。演出制御用マイクロコンピュータ150では、受信した演出制御コマンドに基づいて、第1特別図柄の変動表示、第2特別図柄の変動表示、および、大当り制御等の遊技制御に合せた演出を実行する。
演出制御用マイクロコンピュータ150では、演出制御用の予め定められたメイン処理を実行すると、所定時間(たとえば2ms,4ms等)毎に定期的にタイマ割込がかかりタイマ割込処理が実行されることにより、各種の演出制御が実行可能となる。演出図柄の変動表示に関する演出、および、大当り遊技状態に関する演出等の特定の演出制御が、タイマ割込処理が実行されるときに付随して実行される演出制御プロセス処理により、所定のプロセスにしたがって実行される。
[動作演出例]
次に、演出制御用マイクロコンピュータ150により画像表示装置5において実行される操作演出の演出例を説明する。操作演出は、プッシュボタン140のような操作手段を対象とした遊技者の操作(動作)をプッシュセンサ144のような操作(動作)検出手段により検出し、その検出に基づいて所定の演出をする動作演出である。
動作演出としては、たとえば、遊技者によるプッシュボタン140の操作により演出が進行可能なバトル演出が実行される。バトル演出は、遊技者の味方である味方キャラクタと遊技者の敵である敵キャラクタとがバトル(戦い)を行ない、味方キャラクタが勝ったときに大当り表示結果が表示され、敵キャラクタが勝ったときにはずれ表示結果が表示される演出である。バトル演出においては、遊技者によるプッシュボタン140の操作に応じて、味方キャラクタが敵キャラクタを攻撃するという所定の作用をする作用演出が実行可能である。
パチンコ遊技機1では、動作演出として、第1動作演出と第2動作演出とのうちから選択した動作演出を実行可能である。第1動作演出は、プッシュボタン140を用いた操作演出であって、演出に用いる操作パターンが演出実行途中で変更されない変更無操作演出である。第2動作演出は、プッシュボタン140を用いた操作演出であって、演出に用いる操作パターンが演出実行途中で変更される変更有操作演出である。
第1動作演出においては、プッシュボタン140を連続的に操作すること(以下、連打と呼ぶ場合がある)により演出が段階的に進行可能な連打モード表示をする演出のみが実行されることにより、演出内容が変更されない。第2動作演出においては、連打モード表示をする演出(連打操作演出とも呼ぶ)が実行された後、演出内容が、プッシュボタン140を1回操作することにより演出が一気に最後まで実行可能な一撃モード表示をする演出(一撃操作演出とも呼ぶ)に変更される。
このような第1動作演出および第2動作演出は、スーパーリーチ演出のような特定のリーチ演出として実行される。第1動作演出は、演出制御用マイクロコンピュータ150が、第1のスーパーリーチ演出の実行を指令する演出制御コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信したときに実行される。第2動作演出は、演出制御用マイクロコンピュータ150が、第2のスーパーリーチ演出の実行を指令する演出制御コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信したときに実行される。
なお、第1動作演出および第2動作演出は、演出制御用マイクロコンピュータ150が、所定のリーチ演出の実行を指令する演出制御コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信したときに、演出制御用マイクロコンピュータ150において、どちらの動作演出を実行するかを選択して実行してもよい。
[第1動作演出例]
図3は、第1動作演出としての変更無操作演出例を示す画像表示装置5の表示画面図である。図3(A)〜(D)に、変更無操作演出において画像表示装置5で表示される画像の一例が時間経過に応じて示されている。
画像表示装置5において、変動表示が実行されるときに、左,中,右の演出図柄91〜93は、画面中央部で変動表示が開始される。変動表示において変更無操作演出が実行されるときには、図3(A)に示すように、演出図柄がリーチ表示態様(左,右演出図柄が同じ図柄で揃い、中演出図柄が変動中である表示態様)となったタイミングで、演出図柄91〜93が画面隅部に移動して縮小表示され、バトル演出が開始される。
バトル演出が実行されるときには、図3(A)に示すように、バトルの開始前に、味方キャラクタ94と敵キャラクタ95とが登場し、「バトル」というような、バトル演出を特定する文字が表示される事前表示が所定期間(たとえば、2〜3秒間)に亘り行なわれる。事前表示としては、さらに、敵キャラクタ95のライフ(耐久力)をレベル表示するライフ表示領域99と、味方キャラクタ94の1回の攻撃時の攻撃力等の攻撃に関する情報を色および形状等により示唆する攻撃力アイコン96を表示する示唆表示領域960とが表示される。示唆表示領域960では、複数の攻撃力アイコン96が、攻撃順番に対応して、上下方向に複数連なって表示される。
バトル演出の連打モード表示が実行されるときは、図3(B),(C)に示すように、遊技者によるプッシュボタン140の操作を促進する操作促進演出として、プッシュボタン140を模したボタンアイコン98の画像が表示されるとともに、ボタンアイコン98に対応して「連打」という文字よりなり連打を示唆する連打示唆画像98Aが表示される。「連打」は、遊技者がプッシュセンサ144等の動作検出手段が検出可能な複数回の動作を行なう連続動作である。より具体的に、「連打」は、遊技者がプッシュボタン140等の操作手段について複数回の操作を行なう連続動作である。
バトル演出の連打モード表示においては、予め定められた操作有効期間中において、図3(C1)に示すように、遊技者によりプッシュボタン140が操作されるごとに、示唆表示領域960内で最下部に表示された攻撃力アイコン96が消化(消去)され、それに応じて、図3(C)に示すように味方キャラクタ94が敵キャラクタ95を攻撃する表示が操作対応表示として実行される。このような、操作対応表示は、連打操作表示と呼ばれる。バトル演出の連打モード表示において、示唆表示領域960では、攻撃時に攻撃力アイコン96が操作に応じて消化(消去)されるごとに、表示されている複数の攻撃力アイコン96が上から下の方向(図中の矢印方向)へスクロールする態様でシフトする表示がされ、最上部に新たな攻撃力アイコン96が出現表示(補充表示)される。
攻撃力アイコン96は、〇形状の基本攻撃力アイコン96Aと、☆形状の特定攻撃力アイコン(図4参照)とを含む。基本攻撃力アイコン96Aでは、1回の攻撃力の強さが「白<青<赤」という大小関係で色により示唆される。特定攻撃力アイコンでは、バトル演出の演出内容が連打操作演出から一撃操作演出に変化する契機となることが☆形の形状により示唆される。この実施の形態では、変更無操作演出が実行されるときにおいて基本攻撃力アイコン96Aのみが表示され、特定攻撃力アイコンが表示されない。なお、変更無操作演出が実行されるときにおいて特定攻撃力アイコンも表示可能とするが、操作により特定攻撃力アイコンが消化されてもバトル演出の演出内容が連打操作演出から一撃操作演出に変化しないようにすればよい。
事前表示においては、バトル演出が開始される前に、示唆表示領域960で複数回分の攻撃演出の攻撃力を攻撃力アイコン96の色および形状等により示唆する示唆表示が行なわれる。これにより、攻撃演出の種類が事前に遊技者が認識可能となることにより、動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。また、連打モード表示においても、示唆表示領域960で複数回分の攻撃演出の攻撃力を攻撃力アイコン96の色および形状等により示唆する示唆表示が行なわれる。これにより、連打モード表示中に、予定されている攻撃演出の種類を遊技者が認識可能となることにより、動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。
ライフ表示領域99は、図3(A)に示すように、バトル演出の開始時には敵キャラクタ95のライフが最大レベルであることが示され、図3(C)に示すように、バトル演出の連打モード表示の実行中に、プッシュボタン140の操作に応じた味方キャラクタ94からの攻撃に応じて減少していく操作対応表示が行なわれる。たとえば、1回の攻撃でライフ表示領域99のライフ表示が減少する減少量は、「白<青<赤」という関係が定められている。たとえば、ライフ表示領域99のライフ表示のレベルは、たとえば、0〜100の間のレベルゲージにより表示される。
バトル演出が終了するまでに、図3(D)に示すように、ライフ表示領域99でのライフ表示が最低レベル(0)になると、味方キャラクタ94が勝ったことを示す勝利表示(たとえば「WIN」という文字の表示等)が行なわれて、大当り表示結果が表示される。一方、バトル演出が終了するまでに、ライフ表示領域99でのライフ表示が最低レベル(0)にならなければ、味方キャラクタ94が負けたことを示す敗北表示(たとえば「LOSE」という文字の表示等)が行なわれて、はずれ表示結果が表示される(図示省略)。このような勝利表示または敗北表示が実行された時点では、変動表示時間がまだ終了していないので、表示結果が確定しておらず、左,中,右の演出図柄91〜93は、完全に停止表示されておらず、揺動表示する態様で仮停止されている。その後、変動表示時間の終了時において、左,中,右の演出図柄91〜93が完全に停止表示されて表示結果が確定する。
連打操作演出は、遊技者にプッシュボタン140を連打操作(連続操作)させる演出であり、図3(C)に示すように、プッシュボタン140が操作されるごとに、味方キャラクタ94が敵キャラクタ95を攻撃し、ライフ表示領域99でレベル表示される敵キャラクタ95のライフを減少させていくことが可能な演出である。連打操作演出においては、1回の攻撃時におけるライフの減少度合が、「白<青<赤」という大小関係となるような演出が行なわれる。これにより、連打操作演出では、プッシュボタン140が操作されるごとに、当該操作に対応した操作対応表示として連打操作対応表示が行なわれる。連打操作対応表示としては、示唆表示領域960の最下部に表示された攻撃力アイコン96が消化され、それに応じて、味方キャラクタ94が敵キャラクタ95を攻撃する表示がされるとともに、消化された攻撃力アイコン96の種類に応じて異なる度合でライフ表示領域99において表示されるライフを減少させる表示が行なわれる。
変更無操作演出では、操作演出の途中で演出パターンが変更されないので、たとえば、図3(A)〜(D)に示すように、連打操作演出のみが実行される。
[第2動作演出例]
図4は、第2動作演出としての変更有操作演出例を示す画像表示装置5の表示画面図である。図4(A)〜(D)に、変更有操作演出において画像表示装置5で表示される画像の一例が時間経過に応じて示されている。図4(A)〜(D)では、変更有操作演出において、先に連打操作演出が開始され、図3(C)に示すような連打モード表示と連打操作対応表示とが実行されているときに、特定攻撃力アイコン96Bが表示された状態からの演出が示されている。
変更有操作演出においては、リーチ表示態様となってから所定期間が経過するまでは、図3(A)〜(C)に示す変更無操作演出と同様の演出、すなわち連打操作演出が画像表示装置5において実行される。そして、リーチ表示態様となってから所定期間が経過したときに、図4(A)に示すように、特定攻撃力アイコン96Bが表示される。
図4(A1)に示すように、予め定められた操作有効期間中において、遊技者によるプッシュボタン140の操作に応じて特定攻撃力アイコン96Bが消化(消去)されると、それに応じて、図4(B)に示すように、「大チャンス」というような文字画像と、略楕円形状の文字枠画像とを含む大型の報知画像130を操作変更準備表示として表示する操作変更準備演出が行なわれる。
操作変更準備表示は、遊技者によるプッシュボタン140の操作態様を、連打操作演出における連打操作から、以後に実行される一撃操作演出における一撃操作に変更する準備期間を担保することを可能とする表示であり、「大チャンス」というような、遊技者にとって好機が訪れたことを報知する報知画像130を用いて行なわれる。
図4(B)に示す操作変更準備表示が予め定められた期間(たとえば1〜2秒間等)に亘り実行された後、図4(C)に示す一撃モード表示が実行される。一撃モード表示が実行されるときは、図4(C)に示すように、遊技者によるプッシュボタン140の操作を促進する操作促進演出として、プッシュボタン140を模したボタンアイコン98の画像が表示されるとともに、ボタンアイコン98に対応して「一撃で決めろ」という文字よりなり一撃操作を示唆する一撃示唆画像98Bが表示される。
一撃操作演出は、予め定められた操作有効期間中において遊技者にプッシュボタン140を1回だけ操作(一撃操作)させる演出であり、図4(C),(D)に示すように、操作有効期間中においてプッシュボタン140が1回操作されると、当該操作に対応した操作対応表示として一撃操作対応表示が行なわれる。一撃操作対応表示としては、一撃で、ライフ表示領域99においてレベル表示される敵キャラクタ95のライフを「0」に減少させる表示と、当該ライフを「0」に減少させない表示とのいずれかの表示が行なわれる。変動表示結果が大当り表示結果となるときには、ライフを「0」に減少させる表示が実行され、変動表示結果がはずれ表示結果となるときには、ライフを「0」に減少させない表示が実行される。
一撃操作演出においては、一撃動作対応表示により図4(D)に示すように、ライフ表示領域99でのライフ表示が最低レベル(0)になると、味方キャラクタ94が勝ったことを示す勝利表示(「WIN」という文字の表示等)が行なわれて、大当り表示結果が表示される。一方、一撃操作演出においては、一撃動作対応表示によりライフ表示領域99でのライフ表示が最低レベル(0)にならなければ、味方キャラクタ94が負けたことを示す敗北表示(「LOSE」という文字の表示等)が行なわれて、はずれ表示結果が表示される(図示省略)。このような勝利表示または敗北表示が実行された時点では、変動表示時間がまだ終了していないので、表示結果が確定しておらず、左,中,右の演出図柄91〜93は、完全に停止表示されておらず、揺動表示する態様で仮停止されている。その後、変動表示時間の終了時において、左,中,右の演出図柄91〜93が完全に停止表示されて表示結果が確定する。
変更有操作演出では、操作演出の途中で演出パターンが、連打操作演出から一撃操作演出に変更されるので、たとえば、図4(A)〜(D)に示すように、連打操作演出が実行された後、一撃操作演出が実行される。変更有操作演出では、動作演出が第1動作演出である連打操作演出から第2動作演出である一撃操作演出に変更可能であることにより、動作演出について遊技の興趣を向上させることができる。
また、図4(A),(A1),(B),(C)に示すように、遊技者の操作が検出されたことに応じて、操作演出が、連打操作演出から一撃操作演出に変更可能となるように、動作演出が第1動作演出から第2動作演出に変更可能であることにより、動作演出の変化により動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。
また、図4(A)(B),(C)に示すように、報知画像130を操作変更準備表示として表示する操作変更準備演出を実行した後に、動作演出が第1動作演出である連打操作演出から2動作演出である一撃操作演出に変更可能であることにより、動作演出に変化に遊技者が戸惑うことを抑制することができる。
また、動作演出として、図4のような変更有操作演出に加え、図3のような変更無操作演出が実行可能であるので、動作演出を変更せずに動作演出を終了するパターンが実行可能であることにより、動作演出が実行されるときに、動作演出の実行期間の最後まで、動作演出が変更される可能性に期待を持たせることができる。
[第1,第2動作演出タイミング例]
図5は、変更有操作演出と変更無操作演出との演出内容を比較して示すタイミングチャートである。図5(A)には、変動表示の進行状態が示されている。図5(B)には、変更有操作演出の進行状態が示されている。図5(C)には、変更無操作演出の進行状態が示されている。
図5(B),(C)に示すように、変更有操作演出と変更無操作演出とのそれぞれにおいては、リーチ表示態様での表示開始時に、事前表示が期間T1に亘り実行される。そして、期間T1が終了すると、図5(B),(C)に示すように、変更有操作演出と変更無操作演出とのそれぞれにおいては、図3(C)および図4(A)に示すように、連打操作演出(第1動作演出)として、連打モード表示と連打操作対応表示との実行が開始される。
図5(C)に示すように、変更無操作演出の場合は、変動表示が終了するまでの期間T5に亘り、操作有効期間が設定されて連打モード表示と連打操作対応表示との実行が継続された後、図3(D)のような勝利表示または敗北表示が実行される。一方、図5(B)に示すように、変更有操作演出の場合は、変更無操作演出での期間T5よりも短い期間T2に亘り、操作有効期間が設定されて連打モード表示と連打操作対応表示との実行が継続可能である。変更無操作演出の場合は、リーチ表示態様となってから所定期間が経過すると、図4(A)に示すように特定攻撃力アイコン96Bの表示が開始され、特定攻撃力アイコン96Bを消化するプッシュボタン140の操作がされたときに、図4(B)に示すように操作変更準備表示が期間T3に亘り実行される。
図5(B)に示すように、操作変更準備表示の期間T3が終了すると、変更有操作演出の場合は、一撃操作演出(第2動作演出)として、一撃モード表示と一撃操作対応表示の実行が開始される。そして、変動表示が終了するまでの期間T4に亘り、操作有効期間が設定されて、一撃操作演出(第2動作演出)として、一撃モード表示と一撃操作対応表示との実行が継続された後、図4(D)のような勝利表示または敗北表示が実行される。
[第1,第2動作演出用操作演出処理]
次に、図3〜図5に示す変更無操作演出および変更有操作演出を含む操作演出をするために演出制御用マイクロコンピュータ150で実行される操作演出処理について説明する。図6は、操作演出処理を示すフローチャートである。図6の操作演出処理は、前述の演出制御プロセス処理に含まれる処理である。
操作演出処理においては、まず、現在が変更無操作演出および変更有操作演出を含む操作演出の実行期間中であるか否かを判定する(S1)。S1においては、変動表示の開始時に受信した演出制御コマンドと、変動表示の開始時からの時間を計時する変動表示タイマの計時値とを確認することに基づいて、現在が、図5に示すような変更無操作演出および変更有操作演出を含む操作演出の実行期間であるか否かを判定する。
S1で操作演出の実行期間中ではないと判定されたときは、変動表示タイマの計時値に基づいて、現在が図5の期間T1のような操作演出の開始期間(連打操作演出の実行開始前の期間)であるか否かを判定する(S2)。S2で操作演出の開始期間であると判定されたときは、図3(A)のような事前表示を実行し(S3)、処理を終了する。これにより、図5の期間T1において事前表示が行なわれる。一方、S2で操作演出の開始期間ではないと判定されたときは、現在実行中の操作演出の種類(変更有操作演出と変更無操作演出との種類)と変動表示タイマの計時値とに基づき、現在が図5の期間T2または期間T5の連打モード表示の実行期間であるか否かを判定する(S4)。
S4で連打モード表示の実行期間であると判定されたときは、現在実行中の操作演出が、変更有操作演出であるか否かを判定する(S5)。S5で変更有操作演出であると判定されたときは、図4(A)のような連打モード表示を実行し(S6)、S12に進む。これにより、変更有操作演出において、図5(B)の期間T2に連打モード表示が行なわれる。S6で実行される連打モード表示においては、図4(A),(A1)および図5(B)のように、連打操作演出の開始時から所定時間後に示唆表示領域960において特定攻撃力アイコン96Bが表示される。S6において、連打操作演出開始時から所定時間後に特定攻撃力アイコン表示が実行可能であることにより、連打操作演出の実行開始時から所定期間を置いて動作演出を連打操作演出から一撃操作演出に変更可能となるので、動作演出の変更時期に面白みが生じ、変更の意外性も生じるので、動作演出の変化により動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。
一方、S5で変更有操作演出ではないと判定されたとき、すなわち、変更無操作演出であるときは、図3(B),(C)のような連打モード表示を実行し(S7)、S12に進む。これにより、変更無操作演出において、図5(C)の期間T5に連打モード表示が行なわれる。
S12では、プッシュセンサ144から入力される検出信号に基づいて、プッシュボタン140の操作が検出されたか否かを判定する(S12)。S12で操作が検出されていないと判定されたときは、S16に進む。一方、S12で操作が検出されたと判定されたときは、実行中の操作演出の種類(変更有操作演出と変更無操作演出との種類)に応じた操作対応表示をする処理が行なわれる(S13)。
S6からS12に進んだときは、変更有操作演出における連打モード表示の実行中であるので、操作検出に応じて、図4(A)に示すような連打操作対応表示がS12において実行される。これにより、変更有操作演出においては、当初に、たとえば、プッシュボタン140の連打操作に応じて、味方キャラクタ94が敵キャラクタ95を攻撃してライフ表示領域99のライフ表示を変化させる連打操作対応表示が実行される。
また、S7からS12に進んだときは、変更無操作演出における連打モード表示の実行中であるので、操作検出に応じて、図3(C)に示すような連打操作対応表示がS13において実行される。これにより、変更無操作演出においては、たとえば、プッシュボタン140の連打操作に応じて、味方キャラクタ94が敵キャラクタ95を攻撃してライフ表示領域99のライフ表示を変化させる連打操作対応表示が実行される。そして、変更無操作演出が実行される変動表示の終了直前の所定タイミングにおいては、大当り表示結果となるときに連打操作対応表示として、ライフ表示領域99のライフ表示を最低レベル(0)にする表示が行なわれ、はずれ表示結果となるときに連打操作対応表示として、ライフ表示領域99のライフ表示を最低レベル(0)にする表示が行なわれない。
S13の後に、直前のS13において特定攻撃力アイコン96Bの消化に応じた操作対応表示が実行されたか否かを判定することにより、S12で判定された操作検出が変更有操作演出において特定攻撃力アイコン96Bを消化する操作検出であるか否かを判定する(S14)。S14で特定攻撃力アイコン96Bを消化する操作検出ではないと判定されたときは、S16に進む。一方、S14で特定攻撃力アイコン96Bを消化する操作検出であると判定されたときは、変更有操作演出における連打モード表示の実行期間T2を終了し(S15)、S16に進む。これにより、図4(A1),(B)および図5(B)に示すように、変更有操作演出における連打モード表示が終了する。
前述のS4で連打モード表示の実行期間ではないと判定されたときは、現在実行中の操作演出の種類(変更有操作演出と変更無操作演出との種類)と変動表示タイマの計時値とに基づき、現在が図5(B)の期間T3の操作変更準備表示の実行期間であるか否かを判定する(S8)。S8で操作変更準備表示の実行期間であると判定されたときは、図4(B)のような操作変更準備表示が行なわれ(S9)、S10に進む。これにより、変更有操作演出において、図5(B)の期間T3に操作変更準備表示が行なわれる。
前述のS8で操作変更準備表示の実行期間ではないと判定されたときは、現在実行中の操作演出の種類(変更有操作演出と変更無操作演出との種類)と変動表示タイマの計時値とに基づき、現在が図5(B)の期間T4の一撃モード表示の実行期間であるか否かを判定する(S10)。S10で一撃モード表示の実行期間であると判定されたときは、図4(C)のような一撃モード表示が行なわれ(S11)、S12に進む。これにより、変更有操作演出において、図5(B)の期間T4に一撃モード表示が行なわれる。
S11からS12に進んだときは、S12で操作が検出されたと判定されたときにS13で実行される操作対応表示として、大当り表示結果となるときに一撃操作対応表示として、ライフ表示領域99のライフ表示を一気に最低レベル(0)にする表示が行なわれ、はずれ表示結果となるときに一撃操作対応表示として、ライフ表示領域99のライフ表示を一気に最低レベル(0)にする表示が行なわれない。
前述のS10で一撃モード表示の実行期間ではないと判定されたときは、変動表示タイマの計時値に基づき、現在が、操作演出の終了時であるか否かを判定する(S16)。S16で操作演出の終了時ではないと判定されたときは、処理を終了する。一方、S16で操作演出の終了時であると判定されたときは、操作演出終了時処理を実行し(S17)、処理を終了する。S17の操作演出終了時処理においては、たとえば、大当り表示結果となるときに、図3(D)および図4(D)のような勝利表示を実行し、はずれ表示結果となるときに前述のような敗北表示を実行する処理等の操作演出の終了時に表示する画像として定められた画像を、変動表示結果に応じて表示する処理が行なわれる。
前述した実施の形態では、遊技者の操作(動作)を検出可能な検出手段として、プッシュボタン140のような遊技者により操作可能な操作手段の操作を検出可能なプッシュセンサ144のような検出手段を一例として示した。しかし、これに限らず、遊技者の動作を検出可能な検出手段としては遊技者によるスティックコントローラの操作を検出する傾倒方向センサユニットのようなその他の検出手段を用いてもよい。また、遊技者の動作を検出可能な検出手段としては、操作手段の操作を検出する手段ではなく、赤外線センサ、および、モーションセンサ等のような遊技者の動作を直接的に検出可能な検出手段を用いてもよい。
以下に、前述したリーチ状態での動作演出に関する演出制御における遊技者動作の検出に関する変形例を列挙する。具体的には、プッシュセンサ144のような動作検出手段によって検出有効期間に遊技者の一の動作が継続して検出された場合にも、連続して複数回の遊技者の動作が検出されたものとして、バトル演出における攻撃表示のような動作演出を実行可能なオート連打機能(自動連打機能)を設けた場合の各種構成を説明する。
オート連打機能とは、たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ150の機能として、プッシュボタン140の長押し操作が、たとえば4秒間のような第1期間に亘り継続されたことにもとづいてオート連打の機能による操作の検出が開始され、1.0秒のような第2期間が経過するごとに操作回数を1つずつカウントして、あたかもプッシュボタン140の連打が行なわれているものとして検出が行なわれる機能である。
[遊技者動作の検出に関する第1変形例]
第1変形例としては、オート連打機能(自動連打機能)を設けた場合に、検出有効期間よりも前から動作検出手段が遊技者の一の動作を継続して検出していた場合には、該動作の検出を無効とする無効手段をさらに備える例を説明する。
第1変形例では、演出制御用マイクロコンピュータ150において、オート連打機能を設けた場合において、検出有効期間よりも前から動作検出手段が遊技者のプッシュボタン140の動作を継続して検出していた場合には、該動作の検出を無効とする制御を実行する無効化処理を実行する。このような制御を行なえば、適切に遊技者の所定演出への参加を促すことができる。
[遊技者動作の検出に関する第2変形例]
第2変形例としては、オート連打機能(自動連打機能)を設けた場合に、連続して複数回の遊技者の動作が行なわれているものとしての検出を行なうか否かを設定可能(設定メニュー画面での設定等)な設定手段をさらに備える例を説明する。
第2変形例では、演出制御用マイクロコンピュータ150において、オート連打機能を設けた場合において、たとえば、客待ちデモンストレーション表示中である期間のような演出図柄の変動表示中でない期間に、オート連打の機能を有効とするか無効とするかの設定を可能とする設定処理を実行可能とする。このような設定を可能とすれば、意図しないタイミングで連続して複数回の遊技者の動作が行なわれているものとしての検出が行なわれてしまうことを防止し、遊技に対する興趣が低下することを抑止することができる。
[遊技者動作の検出に関する第3変形例]
第3変形例としては、オート連打機能(自動連打機能)を設けた場合に、検出有効期間に遊技者の一の動作が継続して検出された場合に、状況に応じて異なる間隔により連続して複数回の遊技者の動作が検出されたものとする例を説明する。
第3変形例では、演出制御用マイクロコンピュータ150において、オート連打機能を用いる場合において、たとえば、演出内容が異なる動作演出Aと動作演出Bとが選択的に実行可能なときに、動作演出Aの実行中に、オート連打による検出中は1.0秒が経過するごとにプッシュボタン140による操作回数が1回ずつ増加したものとして扱い、動作演出Bの実行中に、オート連打による検出中は0.5秒が経過するごとにプッシュボタン140による操作回数が1回ずつ増加したものとして扱う処理を実行する。このような処理を行なえば、状況に合せた動作演出を行なうことができる。
[遊技者動作の検出に関する第4変形例]
第4変形例としては、オート連打機能(自動連打機能)を設けた場合に、変動表示中でないときに、動作検出手段によって遊技者の動作が検出されたか否かを判定する判定手段をさらに備え、判定手段が、遊技者の一の動作が継続して行なわれているときであっても、連続して複数回の遊技者の動作が行なわれているものとしての判定を行なわない例を説明する。
第4変形例では、演出制御用マイクロコンピュータ150において、オート連打機能を用いる場合に、オート連打の機能の有効または無効の設定が可能な構成において、たとえば、オート連打の機能の有効または無効の再度の設定を行なう際に、プッシュボタン140を一旦操作してオート連打の機能の有効または無効を切り替えた後、プッシュボタン140の操作を一旦止めて、改めてプッシュボタン140を操作しなければ、再度オート連打の機能の有効または無効の切り替えを行なえないように制限する制御を実行する。このような制御を行なえば、意図しない動作の検出が行なわれてしまうことを防止することができる。
[オート連打演出の演出制御例]
次に、演出制御用CPU120により、オート連打動作を含む連打動作が遊技者により実行されたことに応じて特定演出を実行可能な特定連打演出の演出制御例について説明する。以下に示す特定連打演出は、前述した実施の形態に説明した各種演出制御と組合せて実行可能である。
特定連打演出は、遊技者による特定動作を検出可能な動作検出手段の検出有効期間中において、たとえば連打のように、遊技者が複数回の動作を行なう連続動作が実行されたことに応じて実行される演出である。
[特定連打演出例]
図7は、特定連打演出例を示す画像表示装置5の表示画面図である。図7(A)〜(D)に、特定連打演出において画像表示装置5で表示される画像の一例が時間経過に応じて示されている。特定連打演出は、特定の変動パターンでの変動表示が実行されるときにおいて、変動表示の開始時から所定期間経過時からに、たとえばバトル演出のような特定の演出が実行されるときに、実行可能である。
特定連打演出が行なわれるバトル演出が実行されるときには、図7(A)に示すように、バトルの開始前の事前表示として、味方キャラクタ94と敵キャラクタ95とが登場し、「シンプルバトル」というような、シンプルバトル演出を特定する文字が表示される事前表示が所定期間(たとえば、2〜3秒間)に亘り行なわれる。事前表示としては、さらに、敵キャラクタ95のライフ(耐久力)をレベル表示するライフ表示領域99が表示される。
シンプルバトル演出は、パチンコ遊技機1で実行可能なバトル演出のうち、比較的簡素な演出が実行されるバトル演出である。シンプルバトル演出においては、図7(B),(C)に示すように、遊技者によるプッシュボタン140の連打操作に応じて、味方キャラクタ94と敵キャラクタ95とが対戦するバトル演出が進行する。シンプルバトル演出においては、連打操作に応じ、特定演出として、味方キャラクタ94が敵キャラクタ95を攻撃し、その攻撃に対応して敵キャラクタ95に対応するライフ表示領域99でのライフのレベル表示が減少する。このように、シンプルバトル演出においては、連打操作に応じた特定演出として、連打操作の実行がライフ表示領域99でのライフのレベル表示に作用する作用演出が行なわれる。
シンプルバトル演出においては、演出図柄(特別図柄)の変動表示結果が大当り表示結果となることが決定されているときに、図7(D)に示すように、バトル演出においてライフ表示領域99でのライフ表示が最低レベル(0)になり、味方キャラクタ94が勝ったことを示す勝利表示(たとえば「WIN」という文字の表示等)が行なわれて、大当り表示結果が表示される。一方、シンプルバトル演出においては、演出図柄(特別図柄)の変動表示結果がはずれ表示結果となることが決定されているときに、バトル演出においてライフ表示領域99でのライフ表示が最低レベル(0)にならず、味方キャラクタ94が負けたことを示す敗北表示(たとえば「LOSE」という文字の表示等)が行なわれて、はずれ表示結果が表示される(図示省略)。
シンプルバトル演出では、遊技者によるプッシュボタン140の連打操作に応じて演出が進行する。連打操作としては、遊技者がプッシュボタン140を自力で連打することにより実行される自力連打の操作と、遊技者がプッシュボタン140を特定時間(たとえば1秒間以上等)長押し操作(継続押し操作)することにより実行されるオート連打の操作とのいずれが実行可能である。連打操作に応じた演出が実行されるときの演出モードとして、自力連打の操作に応じた演出が実行されているときの演出モードが自力連打モードと呼ばれ、オート連打の操作に応じた演出が実行されているときの演出モードがオート連打モードと呼ばれる。
シンプルバトル演出における連打操作の操作(検出)有効期間は、予め定められた期間(たとえば、10秒間等)に設定されている。オート連打は、前述したように、プッシュボタン140を特定時間(たとえば、1.0秒間等)に亘り長押し操作したことに基づいて、実行条件が成立してオート連打の機能による操作の検出が開始され、長押し操作の継続期間として0.5秒間等のような期間が経過するごとに操作回数を1つずつカウントして、あたかもプッシュボタン140の連打が実行されたとみなして操作検出が行なわれる機能である。このようなオート連打の操作(検出)有効期間としては、特定期間(たとえば、4.5秒間等)が設定されている。
シンプルバトル演出が実行される演出期間においては、オート連打が開始可能な期間と、オート連打が開始不可能な期間とが設けられている。オート連打開始可能期間においては、図7(B)に示すように、「連打!!長押しでオート連打」というようなメッセージ画像を表示するオート連打開始可能期間であることを報知する演出が行なわれる。一方、オート連打開始不可能期間においては、図7(C)に示すように、「連打!!自力連打」というようなメッセージ画像を表示するオート連打開始不可能期間であることを報知する演出が行なわれる。
[オート連打演出の演出制御タイミング例]
次に、特定連打演出における自力連打およびオート連打に関する操作演出制御タイミングの一例を説明する。図8は、特定連打演出における自力連打およびオート連打に関する操作演出制御タイミングを示すタイミングチャートである。
図8に示すように、特定連打演出においては、連打操作の有効期間が、たとえばリーチ状態の開始時のような第1タイミングから、変動表示終了直前時のような第2タイミングまでのような所定期間(たとえば、10秒間等)に設定されている。
自力連打開始可能期間は、連打操作の有効期間の全期間に対応して設定されている。オート連打開始可能期間としては、連打操作の有効期間中における期間開始時から予め定められた期間(たとえば、0.5秒間)経過時から開始され、特定期間(たとえば、連打操作の有効期間における前半期間)経過時までの期間が設定されている。なお、オート連打開始可能期間としては、連打操作の有効期間中における期間開始時から開始されてもよい。オート連打開始不可能期間としては、連打操作の有効期間中におけるオート連打開始可能期間の経過後の期間が設定されている。
自力連打開始可能期間中においては、自力連打の実行に応じたライフ表示領域99への作用演出の作用態様(ライフ減少態様)の度合が所定度合以下の度合に制御される自力連打低作用設定期間と、自力連打の実行に応じたライフ表示領域99への作用演出の作用態様(ライフ減少態様)の度合が所定度合よりも高い度合に制御される自力連打高作用設定期間とが含まれている。これにより、同じ自力連打開始可能期間中でも、自力連打低作用設定期間と、自力連打高作用設定期間とで、自力連打に対応して実行される作用演出の作用態様(作用度合)が異なる。このように、自力連打開始可能期間は、操作有効期間の残期間に応じて、作用演出の作用態様が異なるように設定されている。
自力連打開始可能期間と連打操作有効期間とが同じであるので、連打操作有効期間中は、基本的にいつでも自力連打操作をすることが可能であり、その自力連打操作に応じて、前述した作用演出が実行可能である。自力連打開始可能期間中における自力連打低作用設定期間には、自力連打に基づいて低作用の作用演出が実行可能である。自力連打開始可能期間中における自力連打高作用設定期間には、自力連打に基づいて高作用の作用演出が実行可能である。
このように自力連打開始可能期間が、前半部を自力連打低作用設定期間とし、後半部を自力連打高作用設定期間とすることにより、自力連打に応じた作用演出が変動表示結果の導出表示タイミングに対応するように、演出を連携させることができる。たとえば、自力連打開始可能期間中において、自力連打の開始タイミングが自力連打低作用設定期間中のタイミングであるときは、自力連打に応じて、自力連打低作用設定によるゆっくりとした作用演出が進行し、その後、期間経過により自力連打高作用設定期間となったときは、自力連打に応じて、早急な作用演出が進行し、変動表示結果の導出表示前のタイミングで、ライフ表示領域99のライフ表示のレベルを変動表示結果に応じた値にする演出が行なわれる。たとえば、大当り表示結果を導出表示するときはライフ表示領域99のライフ表示のレベルを導出表示前に「0」にし、はずれ表示結果を導出表示するときはライフ表示領域99のライフ表示のレベルを導出表示直前に「1」以上の特定のレベルにする演出が行なわれる。
また、自力連打開始可能期間中において、自力連打の開始タイミングが自力連打高作用設定期間中のタイミングであるときは、自力連打高作用設定により、自力連打開始当初から、自力連打に応じて、早急な作用演出が進行し、変動表示結果の導出表示前のタイミングで、ライフ表示領域99のライフ表示のレベルを変動表示結果に応じた値にする演出をすることが可能とされている。
連打操作有効期間中におけるオート連打開始可能期間中では、オート連打の実行に応じたライフ表示領域99への作用演出の作用態様(ライフ減少)の度合が、一定の度合に制御される。これにより、オート連打開始可能期間は、操作有効期間の残期間によらず、作用演出の作用態様が一定となるように設定されている。
オート連打開始可能期間には、プッシュボタン140の予め定められた時間(たとえば、1秒間)以上の長押し操作に基づいて連打操作が実行されたとみなされてオート連打が開始可能であり、そのオート連打操作に応じて、前述した作用演出が実行可能である。連打操作有効期間中におけるオート連打開始不可能期間には、プッシュボタン140の予め定められた時間以上の長押し操作が開始されても連打操作が実行されたとみなされず、オート連打が開始不可能である。オート連打開始可能期間中においては、オート連打に基づいて、自力連打開始可能期間中とは異なり、一定の作用態様での作用演出が実行可能である。
このようにオート連打開始可能期間に開始可能なオート連打が実行されるときには、オート連打の開始当初から終了までの間において一定の作用態様での作用演出が実行可能であることにより、オート連打に応じて、オート連打作用設定による一定の作用演出が進行し、変動表示結果の導出表示前のタイミングで、ライフ表示領域99のライフ表示のレベルを前述したような変動表示結果に応じた値にする演出が行なわれる。
なお、オート連打開始可能期間と自力連打低作用設定期間とが同一期間として設定され、オート連打開始不可能期間と自力連打高作用設定期間とが同一期間として設定されてもよい。また、図8のように、オート連打開始可能期間と自力連打低作用設定期間とを異なる期間に設定する場合には、たとえば、期間の始まりと期間の終りとのうち少なくとも一方が異なる期間に設定されてもよい。また、オート連打開始不可能期間と自力連打高作用設定期間とが異なる期間に設定されてもよく、その場合には、たとえば、期間の始まりと期間の終りとのうち少なくとも一方が異なる期間に設定されてもよい。
次に、特定連打演出における各種連打の実行に応じた作用演出の演出態様の関係を説明する。図9は、特定連打演出の作用設定テーブルを示す図である。図9の特定連打演出の作用設定テーブルは、ROM121に記憶されており、自力連打低作用設定期間内の自力連打の実行に応じた作用演出、自力連打高作用設定期間内の自力連打の実行に応じた作用演出、または、オート連打開始可能期間内のオート連打の実行に応じた作用演出が実行されるときに、演出制御用マイクロコンピュータ150により参照され、設定されているデータが作用演出に用いられる。
図9に示すように、自力連打低作用設定期間内の自力連打の実行時には、自力連打における1打(1自力打)に対応する演出ごとにライフ表示領域99において5レベル分のライフ表示を減少させる作用演出態様が設定される。自力連打高作用設定期間内の自力連打の実行時には、自力連打における1打(1自力打)に対応する演出ごとにライフ表示領域99において20レベル分のライフ表示を減少させる作用演出態様が設定される。オート連打開始可能期間内のオート連打の実行時には、長押し操作に基づくオート連打における1打(1オート打)に対応する演出ごとにライフ表示領域99において10レベル分のライフ表示を減少させる作用演出態様が設定される。このように、特定連打演出においては、自力連打の実行に応じた作用演出をする第1作用演出と、オート連打の実行に応じた作用演出をする第2作用演出とが含まれる。
図9に示すように、自力連打については、2つの設定期間のうち、プッシュボタン140が操作されたときにおける連打操作有効期間の残り時間が短い方の自力連打高作用設定期間が、プッシュボタン140が操作されたときにおける連打操作有効期間の残り時間が長い方の自力連打低作用設定期間中と比べて、作用演出での作用規模、すなわち、ライフ表示の減少量が大きくなるように設定されている。このように、連打操作有効期間の残り期間に応じて、作用演出の作用態様が異なることにより、より一層、演出の面白みを向上させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。さらに、連打操作有効期間の残り期間が少なくなるにしたがって作用演出の作用規模が大きくなることにより、残り期間が少なくても連打操作演出の面白みを担保することが可能となるので、より一層、演出の面白みを向上させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
図9に示すように、自力連打の実行時と、オート連打の実行時とで作用演出の作用度合が異なるので、連打操作演出のバリエーションが豊富化されて演出の面白みが増し、遊技の興趣を向上させることができる。また、オート連打の実行時には、作用演出の作用度合が一定であり、作用演出の作用度合が自力連打低作用設定期間と自力連打高作用設定期間とで相違するような自力連打の実行時と比べて、演出パターンが異なるので、連打操作演出のバリエーションが豊富化されて、より一層、演出の面白みを向上させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、自力連打高作用設定期間内の自力連打の実行時には、連打に応じた作用演出の作用度合が、自力連打低作用設定期間内の自力連打の実行時と比べて高いので、自力連打を開始したタイミングが遅くなっても、自力連打による作用演出の進行が変動表示の表示結果を導出表示する前のタイミングまでに間に合う(たとえば、大当り表示結果を導出表示するときはライフ表示領域99のレベルを導出表示前に「0」にし、大当り表示結果を導出表示するときはライフ表示領域99のレベルを導出表示前に「1」以上の特定のレベルにする。)ようにすることができる。
オート連打は、オート連打開始可能期間の経過後、オート連打開始不可能期間において、連打操作が開始されても実行されない。しかし、連打操作有効期間の全期間に亘り自力連打が実行可能であり、オート連打開始不可能期間においては、自力連打高作用設定により作用演出の作用規模が大きくなるので、遊技者がオート連打を開始させ損ねてオート連打開始可能期間が経過したときであっても、その後に遊技者が自力連打をすれば、高作用設定演出により面白みがある演出を遊技者に提供することができる。
[連打演出処理]
次に、図7〜図9を用いて説明した特定連打演出をするために演出制御用マイクロコンピュータ150で実行される連打演出処理について説明する。図10は、連打演出処理を示すフローチャートである。図10の連打演出処理は、前述の演出制御プロセス処理に含まれる処理である。
操作演出処理においては、まず、現在が図8に示す特定操作演出における連打演出有効期間中であるか否かを判定する(SA1)。SA1においては、変動表示の開始時に受信した演出制御コマンドと、変動表示の開始時からの時間を計時する変動表示タイマの計時値とを確認することに基づいて、現在が、特定操作演出における連打演出有効期間中であるか否かを判定する。このような判定が可能であるのは、特定操作演出が、特定の変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信したときに実行され、連打演出有効期間が当該変動パターンの開始時から所定の期間に設定されるからである。
SA1で連打演出有効期間中ではないと判定されたときは、処理を終了する。一方、SA1で連打演出有効期間中であると判定されたときは、現在が図8に示すオート連打モード演出の実行中であるか否かを判定する(SA2)。SA2の判定がされる連打操作有効期間中においては、演出制御プロセス処理に含まれる特定の処理により、変動表示の開始時からの時間経過に応じて、図7(B)に示すようなオート連打開始可能期間であることを報知する演出、または、図7(C)に示すようなオート連打開始不可能期間であることを報知する演出が実行される。オート連打モードでの演出の実行中には、オート連打モードであることを示すフラグがセットされる(SA12で説明)ので、SA2においては、そのようなフラグのデータを確認することにより、オート連打モードでの演出の実行中であるか否かが判定される。
SA2でオート連打モード演出中であると判定されたときは、後述するSA18に進む。一方、SA2でオート連打モード演出中ではないと判定されたときは、プッシュセンサ144からの検出信号の入力の有無に基づいて、プッシュボタン140が操作されているか否かを判定する(SA3)。SA3でプッシュボタン140が操作されていないと判定されたときは、処理を終了する。一方、SA3でプッシュボタン140が操作されていると判定されたときは、プッシュボタン140が長押し操作されているか否かを判定する(SA4)。SA4で長押し操作されているか否かは、たとえば演出制御用マイクロコンピュータ150でのタイマ割込み処理の所定ルーチンにおいてプッシュセンサ144からの操作検出信号の入力が所定処理回数(所定期間)以上継続していることが確認されたか否かに基づいて判定される。
SA4で長押し操作がされていないと判定されたときは、後述するSA13に進む。一方、SA4で長押し操作がされていると判定されたときは、オート連打の実行条件を満たす長押し操作(たとえば、1秒間以上の長押し操作)がされているか否かの判定中であるときにセットされるオート連打判定中フラグがセットされているか否かを判定する(SA5)。
SA5でオート連打判定中フラグがセットされていないと判定されたときは、現在が図8に示すオート連打開始可能期間の終了前のタイミング(オート連打開始可能期間の開始前における連打操作有効期間も含む)であるか否かを判定する(SA6)。SA6では、変動表示の開始時からの時間を計時する変動表示タイマの計時値を確認することに基づいて、現在がオート連打開始可能期間の終了前のタイミングであるか否かが判定される。SA6でオート連打開始可能期間の終了前のタイミングであると判定されたときは、現在実行されている長押し操作がオート連打の実行条件を満たすか否かを判定(確認)するために、オート連打判定中フラグをセットし(SA7)、処理を終了する。一方、SA6でオート連打開始可能期間の終了前のタイミングではないと判定されたときは、オート連打判定中フラグをセットせずに処理を終了する。
また、SA5でオート連打判定中フラグがセットされていると判定されたときは、現在が図8に示すオート連打開始可能期間の終了後のタイミングであるか否かを判定する(SA8)。SA8では、変動表示の開始時からの時間を計時する変動表示タイマの計時値を確認することに基づいて、現在がオート連打開始可能期間の終了後のタイミングであるか否かが判定される。SA8でオート連打開始可能期間の終了後のタイミングであると判定されたときは、オート連打判定中フラグをリセットし(SA9)、処理を終了する。これにより、長押し操作がオート連打の実行条件を満たすか否かの判定が、オート連打開始可能期間の終了タイミングを跨ぐ場合は、長押し操作がされてもオート連打が実行されない。つまり、長押し操作の期間が1秒間以上となるタイミングがオート連打開始可能期間の終了タイミングとなる場合は、長押し操作がされてもオート連打が実行されない。
なお、長押し操作がオート連打の実行条件を満たすか否かの判定が、オート連打開始可能期間の終了タイミングを跨ぐような長押し操作がされた場合に、オート連打の実行条件が成立し、オート連打が実行されるようにしてもよい。つまり、長押し操作の期間が1秒間以上となるタイミングがオート連打開始可能期間の終了タイミングとなる場合でも、1秒間以上の長押し操作がされたときに、オート連打が実行されるようにしてもよい。
一方、SA8でオート連打開始可能期間の終了後のタイミングではないと判定されたときは、1秒間以上の長押し操作がされているというオート連打条件が成立したか否かを判定する(SA10)。SA10でオート連打条件が成立したか否かは、たとえば演出制御用マイクロコンピュータ150でのタイマ割込み処理の所定ルーチンにおいてプッシュセンサ144からの操作検出信号の入力が継続している時間を計時し、その計時時間がオート連打の実行条件を満たしたか否かに基づいて判定される。
SA10でオート連打の実行条件が成立していないと判定されたときは、処理を終了する。一方、SA10でオート連打の実行条件が成立したと判定されたときは、オート連打判定中フラグをリセットし(SA11)する。そして、図9に示すような作用演出の設定がされるオート連打作用演出態様設定を選択して、オート連打作用演出態様設定によるオート連打モードでの演出を開始し(SA12)、処理を終了する。これにより、一定の作用演出が行なわれるオート連打演出が実行される。SA12において、オート連打モードでの演出を開始するときには、オート連打モードでの演出の実行中であることを示すフラグがセットされる。
SA6〜SA12に示すように、連打演出処理では、長押し操作の期間が1秒間以上となるタイミングがオート連打開始可能期間内のタイミングとなる場合は、長押し操作が連打操作とみなされて、オート連打が実行される。
連打演出処理においては、SA6,SA7,SA10〜SA12に示すように、長押し操作の期間が1秒間以上となるタイミングがオート連打開始可能期間内のタイミングとなる場合に長押し操作が連打操作とみなされて、オート連打が実行されるので、たとえば、オート連打開始可能期間の開始前の連打操作有効期間中から長押し操作を開始した場合でも、長押し操作の期間が1秒間以上となったときは、オート連打の演出が実行される。つまり、長押し操作がオート連打の実行条件を満たすか否かの判定が、オート連打開始可能期間の開始タイミングの前後を跨ぐ場合は、長押し操作に応じてオート連打が実行可能である。なお、長押し操作がオート連打の実行条件を満たすか否かの判定が、オート連打開始可能期間の開始タイミングの前後を跨ぐ場合は、長押し操作に応じてオート連打が実行されないようにしてもよい。
前述したSA2でオート連打モード演出中であると判定されてSA18に進んだときは、プッシュボタン140の長押し操作中であるか否かが判定される(SA18)。SA18での判定は、SA4での判定と同様に行なわれる。SA18により長押し操作中であると判定されたときは、SA12により設定されて実行中のオート連打モードでの演出を実行(実行継続)し(SA19)、処理を終了する。一方、SA18により長押し操作中ではないと判定されたときは、実行中のオート連打モードでの演出を終了し(SA20)、処理を終了する。SA20によりオート連打モードでの演出を終了するときには、前述したオート連打モードであることを示すフラグがリセットされる。
また、前述したSA4で長押し操作がされていないと判定されてSA13に進んだときは、オート連打判定中フラグがセットされているか否かを判定する(SA13)。SA13でオート連打判定中フラグがセットされているときは、長押し操作がされていないことに応じて、オート連打判定中フラグをリセットし(SA14)、SA15に進む。これにより、長押し操作が1秒間に満たないタイミングでオート連打判定中であるときに、単押し操作(長押しとはことなる短い期間の操作)がされたときは、オート連打の判定が終了し、オート連打が実行されない。一方、SA13でオート連打判定中フラグがセットされていないときは、そのままSA15に進む。
SA15では、現在が図8に示す自力連打低作用設定期間中であるか否かを判定する(SA15)。SA15では、変動表示の開始時からの時間を計時する変動表示タイマの計時値を確認することに基づいて、現在が自力連打低作用設定期間中であるか否かが判定される。
SA15で自力連打低作用設定期間中であると判定されたときは、図9に示すような低作用演出の設定がされる自力連打低作用演出態様設定を選択して、自力連打低作用演出態様設定による自力連打モードでの1打に対応する演出を実行し(SA16)、処理を終了する。これにより、低作用演出が行なわれる自力連打演出が実行される。一方、SA15で自力連打低作用設定期間中でないと判定されたとき、すなわち、自力連打高作用設定期間中であるときは、図9に示すような高作用演出の設定がされる自力連打高作用演出態様設定を選択して、自力連打高作用演出態様設定による自力連打モードでの1打に対応する演出を実行し(SA17)、処理を終了する。これにより、高作用演出が行なわれる自力連打演出が実行される。
以上に説明した連打演出処理においては、SA6Y,SA10〜SA12に示すように、オート連打開始可能期間のような所定期間が経過するまではプッシュボタン140の特定期間の長押し操作に基づいて連打操作が実行されたとみなし、SA6Nに示すように、オート連打開始可能期間が経過した後のオート連打開始不可能期間にプッシュボタン140の長押し操作が開始されても連打操作が実行されたとみなされない。これにより、連打操作有効期間において所定期間が経過するか否かに基づいて、連打操作が実行されたとみなすか、連打操作が実行されたとみなさないかとすることにより、演出の面白みを向上させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
[特定連打演出の変形例]
次に、特定連打演出の変形例を説明する。
(1) 図10の連打演出処理では、オート連打開始可能期間の残り期間に関係なく、SA6,SA7によりオート連打の判定を開始させる例を示したが、これに限らず、オート連打開始可能期間の残り期間を確認し、確認した残り時間がオート連打の実行条件となる操作時間に満たないときは、オート連打の判定することなく、オート連打をしないようにしてもよい。
(2) 図9に示すように、オート連打については、一定の作用演出態様とする例を示した。しかし、これに限らず、オート連打は、図9に示す自力連打の作用演出態様のように、演出開始からの経過時間に応じて、低作用設定期間と、高作用設定期間とが設定されるようにしてもよい。
(3) 図9に示すように、自力連打については、演出開始からの経過時間に応じて、低作用設定期間と、高作用設定期間とが設定される例を示した。しかし、これに限らず、自力連打は、一定の作用演出態様がされるようにしてもよい。
(4) 図7に示したオート連打開始可能期間であることを報知する演出は、実行されないようにしてもよい。また、図7に示した連打開始不可能期間であることを報知する演出は、実行されないようにしてもよい。
(5) 特定連打演出としては、図7に示したようなバトル演出以外の各種演出(たとえば、連打に応じて、大当りとなる期待度を数値により「0%」〜「100%未満」または「100%」に変化させる演出等)として実行してもよい。
(6) 図8に示すように、オート連打演出開始可能期間は、連打操作有効期間中の中程に設定されたタイミングの経過時に終了する例を示した。しかし、これに限らず、オート連打演出開始可能期間は、連打操作有効期間における開始時期寄りのタイミングの経過時に終了するように設定してもよく、連打操作有効期間における終了時期寄りのタイミングの経過時に終了するように設定してもよい。
(7) 図8に示すように、自力連打低作用演出設定期間と、自力連打高作用演出設定期間とが切り替わるタイミングは、連打操作有効期間中の中程に設定されたタイミングの経過時に終了する例を示した。しかし、これに限らず、このような自力連打低作用演出設定期間と、自力連打高作用演出設定期間とが切り替わるタイミングは、連打操作有効期間における開始時期寄りのタイミングの経過時に終了するように設定してもよく、連打操作有効期間における終了時期寄りのタイミングの経過時に終了するように設定してもよい。
(8) オート連打の実行条件となる操作としては、操作手段の長押し操作を一例として説明したが、自力連打操作以外の所定操作であれば、どのような操作でもよい。たとえば、オート連打の実行条件となる操作としては、連打操作が可能な操作手段以外の操作手段(レバースイッチ、ジョグダイアル、ロータリースイッチ、タッチパネル等)が操作されたことをオート連打の実行条件としてもよい。
(9) 図7等においては、連打操作に応じた特定演出として、連打操作の実行がライフ表示領域99でのライフのレベル表示に作用する作用演出を一例として説明したが、連打操作に応じた特定演出としては、連打に応じて特定のエフェクトの色が変化する作用演出、連打に応じて特定の物体画像が破壊されて破壊度が変化する作用、連打に応じて特定のキャラクタの集合数が変化する作用演出、および、連打に応じて特定の第1のキャラクタ画像が第2のキャラクタ画像に変化する作用演出等のその他の演出を行なってもよい。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) SA6Y,SA10〜SA12に示すように、オート連打開始可能期間のような所定期間が経過するまではプッシュボタン140の特定期間の長押し操作に基づいて連打操作が実行されたとみなし、SA6Nに示すように、オート連打開始可能期間が経過した後のオート連打開始不可能期間にプッシュボタン140の長押し操作が開始されても連打操作が実行されたとみなされない。これにより、連打操作有効期間において所定期間が経過するか否かに基づいて、連打操作が実行されたとみなすか、連打操作が実行されたとみなさないかとすることにより、演出の面白みを向上させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
(2) 図9に示すように、自力連打の実行時と、オート連打の実行時とで作用演出の作用度合が異なるので、連打操作演出のバリエーションが豊富化されて演出の面白みが増し、遊技の興趣を向上させることができる。
(3)図9に示すように、連打操作有効期間の残り期間に応じて、作用演出の作用態様が異なることにより、より一層、演出の面白みを向上させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
(4) 図9に示すように、連打操作有効期間の残り期間が少なくなるにしたがって作用演出の作用規模が大きくなることにより、残り期間が少なくても連打操作演出の面白みを担保することが可能となるので、より一層、演出の面白みを向上させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
(5) オート連打の実行時には、作用演出の作用度合が一定であり、作用演出の作用度合が自力連打低作用設定期間と自力連打高作用設定期間とで相違するような自力連打の実行時と比べて、演出パターンが異なるので、連打操作演出のバリエーションが豊富化されて、より一層、演出の面白みを向上させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
(6) 図4(A)〜(D)に示すように、変更有操作演出では、動作演出が第1動作演出である連打操作演出から第2動作演出である一撃操作演出に変更可能であることにより、動作演出について遊技の興趣を向上させることができる。
(7) 図3および図4の示唆表示領域960に示すように、事前表示および連打モード表示において、示唆表示領域960で攻撃演出の攻撃力を攻撃力アイコン96の色および形状等により示唆する示唆表示が行なわれることにより、攻撃演出の種類が事前に遊技者が認識可能となることにより、動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。
(8) 図3(A)の事前表示等において、示唆表示領域960で複数回分の攻撃演出の攻撃力を攻撃力アイコン96の色および形状等により示唆する示唆表示が行なわれることにより、攻撃演出の種類が事前に遊技者が認識可能となり、動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。
(9)図4(A),(A1),(B),(C)に示すように、遊技者の操作が検出されたことに応じて、操作演出が、連打操作演出から一撃操作演出に変更可能となるように、動作演出が第1動作演出から第2動作演出に変更可能であることにより、動作演出の変化により動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。
(10) 図5(B)のように、図6のS6により、連打操作演出開始時から所定時間後に特定攻撃力アイコン表示が実行可能であることにより、連打操作演出の実行開始時から所定期間を置いて動作演出を連打操作演出から一撃操作演出に変更可能となるので、動作演出の変更時期に面白みが生じ、変更の意外性も生じるので、動作演出の変化により動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。
(11) また、図4(A)(B),(C)に示すように、報知画像130を操作変更準備表示として表示する操作変更準備演出を実行した後に、動作演出が第1動作演出である連打操作演出から2動作演出である一撃操作演出に変更可能であることにより、動作演出に変化に遊技者が戸惑うことを抑制することができる。
(12) また、動作演出として、図4のような変更有操作演出に加え、図3のような変更無操作演出が実行可能であるので、動作演出を変更せずに動作演出を終了するパターンが実行可能であることにより、動作演出が実行されるときに、動作演出の実行期間の最後まで、動作演出が変更される可能性に期待を持たせることが可能となる。
(13) 遊技者動作の検出に関する第1変形例に示すように、オート連打機能を設けた場合において、検出有効期間よりも前から遊技者のプッシュボタン140の動作を継続して検出していた場合には、該動作の検出を無効とする制御を実行することにより、適切に遊技者の所定演出への参加を促すことができる。
(14) 遊技者動作の検出に関する第2変形例に示すように、オート連打機能を設けた場合において、演出図柄の変動表示中でない期間に、オート連打の機能を有効とするか無効とするかの設定を可能とすることにより、意図しないタイミングで連続して複数回の遊技者の動作が行なわれているものとしての検出が行なわれてしまうことを防止し、遊技に対する興趣が低下することを抑止することができる。
(15) 遊技者動作の検出に関する第3変形例に示すように、オート連打機能を設けた場合において、状況に応じて異なる間隔により連続して複数回の遊技者の動作が検出されたものとすることにより、状況に合せた動作演出を行なうことができる。
(16) 遊技者動作の検出に関する第4変形例に示すように、オート連打機能を設けた場合において、オート連打の機能の有効または無効を切り替えた後、プッシュボタン140の操作を一旦止めて、改めてプッシュボタン140を操作しなければ、再度オート連打の機能の有効または無効の切り替えを行なえないように制限することにより、意図しない動作の検出が行なわれてしまうことを防止することができる。
[その他の変形例]
次に、その他の変形例や特徴点等を以下に列挙する。
(1) 示唆表示領域960に複数表示される攻撃力アイコン96においては、大当りとなることが確定したことが特定可能な情報を示唆するアイコンとしての大当り確定アイコンが表示可能であってもよい。そのような大当り確定アイコンが表示されたときには、前述の変更無操作演出および変更有操作演出とは演出に用いる操作パターンが異なる演出に発展(分岐)し、発展した演出が実行されるようにしてもよい。また、そのような大当り確定アイコンが表示されたときには、大当り確定アイコンが操作により消化された時点で連打操作演出が終了してもよいし、大当り確定アイコンが操作により消化された後に連打操作演出の期間が終了するまで連打操作演出を継続させてもよい。
(2) 前述した実施の形態では、1つの特定攻撃力アイコン96Bが操作により消化されたことを条件として、動作演出が、連打操作演出から一撃操作演出に変更される例を示したが、これに限らず、複数の特定攻撃力アイコン96Bを表示可能とし、複数の特定攻撃力アイコン96Bが操作により消化されたことを条件として、動作演出が、連打操作演出から一撃操作演出に変更されるようにしてもよい。
(3) 前述した実施形態では、示唆表示領域960に複数表示される攻撃力アイコン96が表示された後、操作に応じて消化されるまでの間に「白、青、赤、☆」というような最初に表示された状態での色および形状を変化させる演出をしてもよい。たとえば、最初に「白」で表示されていたアイコンを途中で「赤」に変化させたり、最初に「白」等の円形で表示されていた基本攻撃力アイコン96Aを途中で「☆」形状の特定攻撃力アイコン96Bに変化させたりしてもよい。
(4) 前述した実施形態では、示唆表示領域960に複数表示される攻撃力アイコン96が表示された後、操作に応じて消化されるまでの間に「白、青、赤、☆」が操作に応じて消化されるときに、プッシュボタン140を振動させる(振動機能を付加する)ことにより、振動するか否かにより大当り期待度の大きさを示唆するようにしてもよい。たとえば、プッシュボタン140が振動したときには、振動しないときよりも大当りとなる期待度が高くなるようにすればよい。また、プッシュボタン140を振動させるときの振動の強さを複数段階で切替えられるようにしておき、たとえば、「赤」の基本攻撃力アイコン96Aであれば弱振動で振動させ、「☆」形状の特定攻撃力アイコン96Bであれば強振動で振動させるようにしてもよい。
(5) 前述した実施形態では、プッシュボタン140を複数色のいずれかの色で発光可能な構造(発光装置を内蔵した構造)とし、示唆表示領域960に複数表示される攻撃力アイコン96が表示された後、操作に応じて消化されるまでの間に「白、青、赤、☆」が操作に応じて消化されるときに、プッシュボタン140の色を、アイコンの色と同じ色に変化させるようにしてもよい。また、「☆」形状の特定攻撃力アイコン96Bについては、プッシュボタン140の色を虹色のような特別色に変化させるようにしてもよい。
(6) 前述した実施の形態では、1つの特定攻撃力アイコン96Bが操作により消化されたことを条件として、動作演出が、1回変更される例を示したが、これに限らず、複数の特定攻撃力アイコン96Bを表示可能とし、複数の特定攻撃力アイコン96Bのうち、1つの特定攻撃力アイコン96Bが操作により消化されるごとに、異なる種類(異なる操作パターン)の動作演出に変更されるようにしてもよい。
(7) 前述した実施の形態では、基本攻撃力アイコン96Aとして複数種類の攻撃力のアイコンが設けられた例を示した。しかし、これに限らず、基本攻撃力アイコン96Aとしては、攻撃力が同じ1種類のアイコンのみを用いるようにしてもよい。
(8) 遊技者の操作が検出されるごとに所定の作用をする作用演出としては、前述した攻撃演出ではなく、自動車レースの演出(味方キャラクタが乗った自動車が1着となれば大当りとなる演出等)において、味方キャラクタAが乗った自動車の速度を加速する演出等のその他の演出を実行してもよい。つまり、作用演出は、動作検出手段により遊技者の動作が検出されるごとに、当該動作に応じて所定の作用をする演出であればどのような演出であってもよい。このような自動者レースの演出において作用演出の種類を示唆する示唆表示は、加速度を示すアイコン等が用いられればよい。
(9) 示唆表示領域960に複数表示される攻撃力アイコン96においては、大当りとなることが確定したことが特定可能な情報を示唆するアイコンとしての大当り確定アイコンが表示可能であってもよい。そのような大当り確定アイコンが表示されたときには、前述の変更無操作演出および変更有操作演出とは演出に用いる操作パターンが異なる演出に発展(分岐)し、発展した演出が実行されるようにしてもよい。また、そのような大当り確定アイコンが表示されたときには、大当り確定アイコンが操作により消化された時点で連打操作演出が終了してもよいし、大当り確定アイコンが操作により消化された後に連打操作演出の期間が終了するまで連打操作演出を継続させてもよい。
(10) 前述した実施の形態では、特定攻撃力アイコン96Bが操作により消化されたときに必ず操作演出の種類が変更される例を示した。しかし、これに限らず、特定攻撃力アイコン96Bが操作により消化されたときに、所定割合(たとえば、10%等)で操作演出の種類が変更されないようにしてもよい。
(11) 前述した実施の形態では、第1動作演出として連打操作演出を示し、第2動作演出として一撃操作演出を示したが、これに限らず、第1動作演出として一撃操作演出を用い、その一撃操作演出ではずれたときに、第2動作演出として連打操作演出を実行するように、動作演出を変更するようにしてもよい。
(12) 前述の実施形態では、リーチ状態において実行される動作演出を対象として、遊技者の操作(動作)検出に応じて、動作演出の種類を変更する例を示した。しかし、これに限らず、リーチ状態以外の状態において実行される動作演出を対象として、遊技者の操作(動作)検出に応じて、動作演出の種類を変更するようにしてもよい。
(13) 前述の実施形態では、図5に示したように、変更有操作演出と、変更無操作演出とで演出期間の長さが同じである例を示した。しかし、これに限らず、変更有操作演出と、変更無操作演出とでは、演出期間が異なるようにしてもよい(たとえば、変更有操作演出の方が変更無操作演出よりも演出期間が長くなるようにしてもよい)。
(14) 前述の実施形態では、図5に示したように、変更有操作演出を1種類のみ設けた例を示したが、これに限らず、変更有操作演出は、複数種類設け、演出の種類により大当りとなる期待度が異なるように選択割合を設定してもよい。その場合においては、基本的に、大当りとなる期待度によらず、演出期間の長さを同じとしてもよく、大当りとなる期待度により演出期間の長さが異なるようにしてもよい(たとえば、大当りとなる期待度が高くなるにしたがって演出期間が長くする等)。
(15) 前述の実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、前述した実施形態はこれに限定されるものではなく、たとえば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。また、前述した実施形態は、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロットマシンに適用してもよい。このように、前述した実施形態は、遊技が可能な遊技機であれば、どのような遊技機に適用してもよい。
(16) 前述した実施の形態では、図3および図4に示すように、攻撃力アイコン96として、色により攻撃力の強さを示唆する例を示したが、これに限らず、攻撃力アイコン96の代わりに、ナイフ、ピストル、ライフル銃等の攻撃用の複数種類のアイテムを表示してもよい。その場合には、アイテムの種類により攻撃力の強さが示唆される。
(17) 遊技者にとって有利な有利状態としては、大当り遊技状態を一例として説明したが、これに限らず、前述した大当り遊技状態の他に、高確率状態(確変状態)、時短状態、および、高ベース状態等のその他の有利状態が含まれてもよい。
(18)なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
[第2実施形態]
以下、図面を参照しつつ、本発明の第2実施形態を詳細に説明する。図11は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、略円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である特別図柄が、変動可能に表示される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。
なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組み合わせを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が停止表示される。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、又は第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮等を生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮等も生じさせず、所定時間よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示すること等が含まれてもよい。
画像表示装置5の画面上には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていること等により、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞口を遊技球が通過する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算される。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部を指すこともあるものとする。
始動入賞記憶表示エリア5Hと共に、あるいは始動入賞記憶表示エリア5Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図11に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hと共に、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値に対応した個数のLEDを含んで構成されている。
画像表示装置5の表示領域における所定縁部の近傍には、可動演出部材60が設けられている。可動演出部材60は、図12に示す可動演出部材用モータ61の回転駆動により、画像表示装置5側に下端部を支点として図11の左側に向かって傾動し、上端部が画像表示装置5における表示領域の前面に進出する演出用模型を構成する。即ち、可動演出部材60は、図12に示す可動演出部材用モータ61の回転駆動により、上下方向に延在する非傾動状態と、上記した傾動状態とに、変化可能である。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図12に示す普通電動役物用のソレノイド81によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口に進入しない閉鎖状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口に進入する開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。このように、遊技領域には、遊技球が進入可能な開放状態と、遊技球が進入不可能な又は進入困難な閉鎖状態とに変化する普通可変入賞球装置6Bが設けられている。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図12に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図12に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。
なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。パチンコ遊技機1は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図12に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉 鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に通過できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過し易くする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過し易く遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過し難い一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過した遊技球は、例えば図12に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態又は一部閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過させて賞球を得ることが不可能又は困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄を変動可能に表示する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームと称される。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車、及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一又は複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドルが設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量に応じて遊技球の弾発力を調整する。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持する上皿が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球等を、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持する下皿が設けられている。
パチンコ遊技機1には、例えば図12に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15等も搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2等の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板等といった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12等から成るサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能等を備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED等の点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御等を行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111等が搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、及び遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ9や装飾用LED等における点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路等が搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LED等における点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路等が搭載されている。
図12に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるもの等のように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20等の表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作等を制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。これらの演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODEを示し、2バイト目はEXTを表す。MODEデータの先頭ビットは必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105等は外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104等により、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104等のハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的又は不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータ等が格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブル等を構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータ等が、記憶されている。遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御するために用いられる各種データが書換可能に一時記憶される。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理等を実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線等が接続されている。更に、演出制御基板12には、可動演出部材60を動作させる可動演出部材用モータ61を駆動するためのモータ駆動回路16に対して所定の駆動指令信号を伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124等により、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図12に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブル等が格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータ等が記憶されている。演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令等に基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示領域内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定すること等により、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部123には、VDP、CGROM、VRAM、LCD駆動回路等が搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU、GCL、あるいは、より一般的にDSPと称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリ等の書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11等から伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令、ランプ制御基板14へと伝送される指令等が出力される。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータ等により、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過すると、図12に示す第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたこと等により第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過すると、図12に示す第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたこと等により第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。但し、普通可変入賞球装置6Bが第2状態としての閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口を遊技球が通過困難又は通過不可能である。
通過ゲート41を通過した遊技球が図12に示すゲートスイッチ21によって検出されたことに基づいて、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定等が行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、図12に示す主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御基板12に向けて伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の表示領域に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄の可変表示が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「大当り」となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「ハズレ」となる。
一例として、「3」や「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄とする。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。また、数字や記号として特定の意味を有する点灯パターンの特別図柄を大当り図柄やハズレ図柄とするものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおける任意の点灯パターンの特別図柄を、大当り図柄やハズレ図柄としてもよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定期間、あるいは所定個数の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難又は発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球が検出され、その検出毎に所定個数の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数に達するまで繰り返し実行される。
特図表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」又は「確変」のいずれかとなる場合が含まれている。例えば、特別図柄の可変表示結果として、「3」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「非確変」となり、「7」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「確変」となる。大当り種別が「非確変」又は「確変」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態とする上限時間が比較的に長い時間となる通常開放ラウンドが実行される。なお、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を第1状態とする上限時間が比較的に短い時間となる短期開放ラウンドが実行される大当り種別を設けてもよい。通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第1特定遊技状態ともいう。短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第2特定遊技状態ともいう。
大当り遊技状態が終了した後には、所定の確変制御条件が成立したことに基づいて、可変表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、所定回数の可変表示が実行されること、あるいは次回の大当り遊技状態が開始されることといった、所定の確変終了条件が成立するまで、継続するように制御される。また、大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数の可変表示が実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の時短終了条件が先に成立するまで、継続するように制御される。一例として、大当り種別が「非確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が時短状態となる。一方、大当り種別が「確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が確変状態となる。
確変状態や時短状態では、通常状態よりも第2始動入賞口を遊技球が通過し易い有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを第1状態と第2状態とに変化させる。例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1状態と第2状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1状態と第2状態とに変化させる制御は、高開放制御と称される。こうした確変状態や時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。
パチンコ遊技機1において遊技媒体として用いられる遊技球や、その個数に対応して付与される得点の記録情報は、例えば数量に応じて特殊景品や一般景品に交換可能な有価価値を有するものであればよい。あるいは、これらの遊技球や得点の記録情報は、特殊景品や一般景品には交換できないものの、パチンコ遊技機1で再度の遊技に使用可能な有価価値を有するものであってもよい。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となることがある。
ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については変動が継続している表示態様、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示態様のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部では予め定められた大当り組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリアでは飾り図柄が変動している表示態様、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示態様である。
また、リーチ態様となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の可変表示態様を変化させたりすることで、リーチ態様となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の可変表示態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9等の発光体における点灯動作等を、リーチ態様となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様が異なる複数種類の演出パターンが、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性が異なる。即ち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。この実施の形態では、一例として、ノーマル、スーパーA、スーパーBといったリーチ演出が予め設定されている。そして、スーパーAやスーパーBといったスーパーリーチのリーチ演出が実行された場合には、ノーマルのリーチ演出が実行された場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。また、スーパーリーチのリーチ演出のうちでも、スーパーBといった特定のリーチ演出が実行された場合には、スーパーAのリーチ演出が実行された場合に比べて、大当り期待度が高くなる。
大当り期待度は、例えば、(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)/{(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)+(大当り時以外にその演出が実行される確率)×(大当りにならない確率)}によって算出される。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作等のように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、例えば飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があること等といった、パチンコ遊技機1において実行される遊技の有利度を、遊技者に予め告知するための予告演出が実行されることがある。
予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となるより前に実行されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に実行されるものが含まれていてもよい。このように、予告演出は、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定特別図柄や確定飾り図柄が導出されるまでの所定タイミングにて、大当り遊技状態となる可能性を予告できるものであればよい。こうした予告演出を実行する場合における演出動作の内容に対応して、複数の予告パターンが予め用意されている。予告演出となる演出動作は、それが実行されるか否かによっては特別図柄の可変表示時間に変化が生じないものであればよい。
この実施の形態では、特殊演出として特殊態様スーパーリーチ演出が実行可能に設定されている。特殊態様スーパーリーチ演出は、スーパーリーチ演出が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出されるまでの一部又は全部の期間において、通常態様スーパーリーチ演出の演出態様とは一部又は全部の演出態様が異なる演出である。スーパーリーチ演出が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出されるまでの一部の期間において特殊態様スーパーリーチ演出が実行される場合、その前後におけるスーパーリーチ演出の演出態様は通常態様となる。この実施の形態では、特殊態様スーパーリーチ演出が実行された場合には、通常態様スーパーリーチ演出のみが実行された場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。
なお、この実施の形態では、一例として、特殊態様スーパーリーチ演出は、図36(B1)に示すように、キャラクタCGや特殊態様のメッセージSG4と共に、鯛や招き猫といったミニキャラMGが表示される態様である。また、通常態様スーパーリーチ演出は、図36(B2)に示すように、キャラクタCGや通常態様のメッセージSG5が表示される一方、ミニキャラMGが表示されない態様である。
この実施の形態では、メーター演出が実行可能に設定されている。メーター演出は、画像表示装置5に、所定表示としてメーターを表示し、メーターの表示態様を変化させる演出である。なお、メーター演出が実行されるか否かにかかわらず、画像表示装置5にメーターを常時表示しておいてもよい。メーターの表示態様は、一例として、レベル0〜レベル4の5段階に設定されている。メーター演出では、メーターの表示態様が、メーターが何も溜まっていない状態を示すレベル0、メーターが1つ溜まった状態を示すレベル1、メーターが2つ溜まった状態を示すレベル2、メーターが3つ溜まった状態を示すレベル3、メーターがMAXまで溜まった状態を示すレベル4の表示態様へ順次変化していく。
なお、メーター演出は、メーターの表示態様が、レベル0〜レベル4の表示態様へ順次変化していくもの、即ち、メーターの上限値へ向かって変化していくものに限定されない。例えば、メーター演出は、メーターの表示態様が、レベル4〜レベル0の表示態様へ順次変化していくもの、即ち、メーターの下限値へ向かって変化していくものであってもよい。
この実施の形態では、特殊態様スーパーリーチ演出が実行される場合、メーター演出においてメーターの表示態様がレベル4の表示態様へ変化する。また、可変表示結果が「大当り」となる場合、可変表示結果が「ハズレ」となる場合と比べて高い割合で、特殊態様スーパーリーチ演出が実行される。即ち、メーターの表示態様がレベル4の表示態様となった場合、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。
なお、特殊態様スーパーリーチ演出が実行される場合、メーター演出においてメーターの表示態様がレベル3といった特定のレベル以上の表示態様へ変化するようにしてもよい。メーターの表示態様がレベル3以上の表示態様となった場合に、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなるようにしてもよい。
この実施の形態では、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出として、メーター演出が実行されることを報知する態様の演出画像、例えば、特定のキャラクタ画像を表示すると共に、例えば「溜めるぞ」といったメッセージ画像を、画像表示装置5の画面上に表示するメーター変化報知態様で実行される予告演出が用意されている。なお、この実施の形態では、メーター演出が実行される可変表示において、メーター変化報知態様での予告演出を実行可能となっている。なお、予告演出の演出態様は、メーター演出が実行されることを報知する態様以外の態様であってもよい。予告演出の演出態様は、例えば「LV1UP」といった画像を画像表示装置5の画面上に表示するといったように、メーターのレベルをいくつまで上げるかを示唆する態様であってもよい。また、予告演出の演出態様は、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する表示の一部を変化させてメーター演出が実行されることを報知する態様であってもよい。
また、この実施の形態では、あおり演出が実行可能に設定されている。あおり演出は、メーター変化報知態様での予告演出が実行されることをあおる態様の演出画像、例えば、特定のキャラクタ画像を表示すると共に、例えば「溜めるぞ」といったメッセージ画像を、画像表示装置5の画面上に表示する演出である。
なお、予告演出やあおり演出といった演出は、画像表示装置5の画面上にて画像表示を行うことによるものに限定されず、各種の演出装置を用いた任意の演出動作を含んでいてもよい。画像表示とはことなる予告演出やあおり演出の一例として、装飾用LEDの表示色が変化する演出であってもよいし、特殊な効果音となる音声をスピーカ8L、8Rから出力する演出であってもよい。こうした予告演出やあおり演出の一部又は全部に加えて、あるいは、これらの一部又は全部に代えて、装飾用LEDの点灯や点滅、可動演出部材60の動作、演出画像の表示、効果音の出力のうち、一部又は全部を組み合わせた予告演出やあおり演出を実行するように制御されてもよい。また、1種類の演出態様のみで予告演出が実行される場合よりも、複数種類の演出態様を組み合わせた予告演出が実行される期間を含んでいる場合に、可変表示結果が「大当り」となる可能性といった、所定の遊技価値が付与される可能性が高まるようにしてもよい。
更に、この実施の形態では、メーター演出にてメーターの表示態様が変化することに対応して可動演出部材演出が実行される。可動演出部材演出は、可動演出部材60が非傾動状態から傾動状態になり、その後に再び非傾動状態になることで、可動演出部材60の一部が画像表示装置5の表示領域前方に一旦進出する演出である。これによって、メーター演出にてメーターの表示態様が変化することが遊技者に分かり易く報知される。
特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果である特図表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の表示領域において、予め定められた大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、大当り種別が「非確変」又は「確変」となる場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。
特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、所定の非リーチ組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることがある。また、特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、所定のリーチ組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることもある。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTCのレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間毎にCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込み処理には、例えばスイッチ処理やメイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御するための処理が含まれている。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する処理である。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する処理である。遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
一例として、主基板11の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果決定用の乱数値MR1と、大当り種別決定用の乱数値MR2と、変動パターン決定用の乱数値MR3と、普図表示結果決定用の乱数値MR4とがあればよい。特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄等の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値である。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を、例えば「非確変」や「確変」といった複数種別のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値である。普図表示結果決定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするか等の決定を行うために用いられる乱数値である。
遊技制御用タイマ割込み処理に含まれる特別図柄プロセス処理では、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定等を、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。普通図柄プロセス処理は、普通図柄表示器20における表示動作を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定等を可能にする処理である。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12等のサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、コマンド制御処理では、RAM102に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすること等により、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図13は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。始動入賞判定処理では、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かが判定される。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を遊技球が通過したことに基づいて、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数を更新するための第1始動入賞処理が行われる。一方、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を遊技球が通過したことに基づいて、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数を更新するための第2始動入賞処理が行われる。
一例として、第1始動入賞処理では、第1特図保留記憶数が所定の上限値となっているか否かを判定する。このとき第1特図保留記憶数が上限値に達していれば、第1始動入賞処理を終了する。一方、第1特図保留記憶数が上限値未満であれば、RAM102の所定領域に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。その後、始動入賞の発生に対応した所定の遊技用乱数を抽出して、RAM102の所定領域に保留データとして記憶させる。
第2始動入賞処理では、第2特図保留記憶数が所定の上限値となっているか否かを判定する。このとき第2特図保留記憶数が上限値に達していれば、第2始動入賞処理を終了する。一方、第2特図保留記憶数が上限値未満であれば、RAM102の所定領域に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。その後、始動入賞の発生に対応した所定の遊技用乱数を抽出して、RAM102の所定領域に保留データとして記憶させる。
図13に示すステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部に記憶されている保留データの有無等に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定する。更に、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果等に基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理等が含まれている。特別図柄や飾り図柄の可変表示時間は、変動パターンに対応して予め設定されている。したがって、変動パターン設定処理にて変動パターンを決定することにより、特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄を導出するまでの可変表示時間が決定される。また、変動パターン設定処理は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かを決定する処理を含んでもよい。あるいは、変動パターン設定処理にて可変表示結果が「ハズレ」となる場合の変動パターンを所定割合で決定することにより、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かが決定されてもよい。更に、変動パターン設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄の変動を開始させるための設定を行う処理を含んでもよい。変動パターン設定処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理等が含まれている。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、RAM102の所定領域に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定等が行われる。大当りフラグがオンである場合には、特図表示結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技状態の開始を指定する当り開始指定コマンドの送信設定を行うと共に、特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったこと等に基づき、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理等が含まれている。この処理では、例えば大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定することにより、通常開放ラウンドが実行されるようにすればよい。なお、大当り種別に「突確」を設けた場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定することにより、短期開放ラウンドが実行されるようにすればよい。大当り開放前処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数等に基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理等が含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンド遊技の実行回数が所定の上限回数に達したか否かを判定する処理や、上限回数に達していない場合に次回のラウンド遊技が開始されるまで待機する処理等が含まれている。そして、次回のラウンド遊技が開始されるときには、特図プロセスフラグの値が“4”に更新される一方、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等といった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、確変制御条件の成否に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理等が含まれている。例えば、大当り種別が「確変」であるか「非確変」であるかに応じて、確変状態や時短状態に制御するための設定が行われる。その後、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図14は、特別図柄通常処理として、図13のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図14に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;NO)、例えば第2特図保留記憶部の先頭領域といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS232)。これにより、図13に示すステップS101の始動入賞判定処理で第2始動入賞口における始動入賞の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS233)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS233の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、RAM102の所定領域に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;YES)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されない。即ち、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかにかかわらず、遊技球が始動入賞口を通過した順番で、特図ゲームが実行されるようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過したかを示す始動口データを、保留データと共に、あるいは保留データとは別個に、保留番号と対応付けてRAM102の所定領域に記憶させておき、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;NO)、例えば第1特図保留記憶部の先頭領域といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS236)。これにより、図13に示すステップS101の始動入賞判定処理で第1始動入賞口における始動入賞の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS237)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS237の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」とのいずれかに決定する(ステップS239)。一例として、ステップS239の処理では、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。特図表示結果決定テーブルでは、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値が、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて、特図表示結果決定テーブルを参照することにより、特図表示結果を決定すればよい。
図15(A)は、ステップS239の処理による特図表示結果の決定例を示している。このように、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかが、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データや特図表示結果決定テーブルを用いて、所定割合で決定されればよい。図15(A)に示す決定例では、確変状態における確変制御の有無に応じて、特図表示結果を「大当り」とするか否かの決定割合を異ならせている。CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた確変フラグがオンである場合に、確変制御が行われていると判定すればよい。
図15(A)に示すように、確変状態にて確変制御が行われているときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも高い割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、例えば図13に示すステップS117の大当り終了処理により、大当り種別が「確変」であった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされたこと等に基づいて、確変制御が行われる確変状態であるときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも、特図表示結果が「大当り」になり易く、大当り遊技状態になり易い。
この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、確変制御の有無に応じた所定割合で特図表示結果が決定される。これに対して、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの場合のそれぞれに対応して、特図表示結果に対する決定値の割り当てが異なる決定テーブルを用意してもよい。この場合には、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの場合とでは、所定の特図表示結果に対する決定値の割り当てを異ならせてもよい。
その後、CPU103は、ステップS239の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS240;YES)、RAM102の所定領域に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。また、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。一例として、ステップS242の処理では、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された大当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。大当り種別決定テーブルでは、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値が、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて、大当り種別決定テーブルを参照することにより、大当り種別を決定すればよい。
図15(B)は、ステップS242の処理による大当り種別の決定例を示している。この決定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、所定割合で大当り種別が「非確変」と「確変」のいずれかに決定される。なお、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、決定可能な大当り種別を異ならせてもよいし、大当り種別の決定割合を異ならせてもよい。一例として、変動特図が第1特図である場合には所定割合で大当り種別が「突確」に決定可能とする一方、変動特図が第2特図である場合には大当り種別が「突確」には決定されないように設定してもよい。
ステップS242の処理を実行した後には、大当り種別を記憶させる(ステップS243)。CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示すデータを格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではない場合や(ステップS240;NO)、ステップS243の処理を実行した後には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS244)。一例として、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に決定する。一方、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS242における大当り種別の決定結果に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。より具体的には、大当り種別が「非確変」の場合には「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に決定すればよい。大当り種別が「確変」の場合には「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS244の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS245)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS245の処理にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図13に示すステップS111の変動パターン設定処理が実行される。
ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;YES)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS246)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表示を指定する演出制御コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図16(A)は、変動パターン設定処理として、図13のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図16(A)に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS261;YES)、特図表示結果が「大当り」となる大当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS262)。一方、大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;NO)、特図表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に対応した変動パターンを決定する(ステップS263)。
図16(B)は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様にはならない「非リーチ」である場合とリーチ態様になる「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合等に対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。
図16(A)に示すステップS262の処理では、例えば予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された大当り変動パターン決定テーブルを用いて、大当り時の変動パターンが決定される。大当り変動パターン決定テーブルでは、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるかに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、大当り変動パターン決定テーブルを参照することにより、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。
図16(A)に示すステップS263の処理では、遊技状態が通常状態である通常時の場合と、遊技状態が確変状態や時短状態で時短制御が行われる時短中の場合とに対応して、予め用意した複数のハズレ変動パターン決定テーブルのいずれかを用いて、ハズレ時の変動パターンが決定される。複数のハズレ変動パターン決定テーブルでは、通常時であるか時短中であるかや、合計保留記憶数に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、通常時と時短中とに応じたハズレ変動パターン決定テーブルのいずれかを参照することにより、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。
ハズレ変動パターン決定テーブルでは、合計保留記憶数が所定数以上であるときに、所定数未満であるときよりも高い割合で、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」に決定されるように、決定値が割り当てられていればよい。このように、特図保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときよりも飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様に決定され難いように設定されていればよい。これにより、特図保留記憶数が比較的に多いときには、比較的に少ないときよりも平均的な可変表示時間を短縮して、無効な始動入賞の発生を抑制することや、遊技者による遊技球の発射停止を低減することができる。
図17(A)は、大当り時における変動パターンの決定例を示している。この決定例では、変動パターンPA′3−1といった、ノーマルのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、変動パターンPA′3−2、PA′3−3といったスーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合よりも低くなるように設定されている。
図17(B)は、ハズレ時における変動パターンの決定例を示している。この決定例では、変動パターンPA′2−1といった、ノーマルのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、変動パターンPA′2−2、PA′2−3といったスーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合よりも高くなるように設定されている。
また、大当り時には、スーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、ハズレ時よりも高くなるように設定されている。これにより、スーパーリーチのリーチ演出が実行されてから可変表示結果が導出されるときには、その可変表示結果が「大当り」となる可能性が高められる。
図17(A)に示す決定例において、変動パターンPA′3−3といった、スーパーBのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、変動パターンPA′3−2といった、スーパーAのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合よりも高くなるように設定されている。一方、図17(B)に示す決定例において、変動パターンPA′2−3といった、スーパーBのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、変動パターンPA′2−2といった、スーパーAのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合よりも低くなるように設定されている。また、大当り時には、スーパーBのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、ハズレ時よりも十分に高くなるように設定されている。したがって、可変表示結果が「大当り」となって遊技状態が大当り遊技状態となる場合には、大当り遊技状態とならない場合よりも高い割合で、スーパーBのリーチ演出が実行されてから可変表示結果が導出される。
図16(B)に示すように、変動パターンPA′2−1〜PA′2−3と、変動パターンPA′3−1〜PA′3−3とでは、特図変動時間や内容が共通している一方で、可変表示結果が「ハズレ」となるか「大当り」となるかが異なっている。図17(A)及び(B)に示す決定割合の設定により、スーパーリーチのリーチ演出が実行されたときには、ノーマルのリーチ演出が実行されたときよりも大当り期待度が高められる。また、スーパーBのリーチ演出が実行されたときには、スーパーAのリーチ演出が実行されたときよりも大当り期待度が高められる。
ステップS262、S263の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS264)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。特図変動時間は、図16(B)に示すように、予め用意された複数の変動パターンに対応して、予め定められている。CPU103は、特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。
ステップS264の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS265)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS265の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS266)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを指定する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを指定する。
第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を、指定する演出制御コマンドである。変動パターン指定コマンドは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄等の変動パターンを指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドは、特別図柄や飾り図柄等の可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。
ステップS266の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS267)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS267にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図13に示すステップS112の特別図柄変動処理が実行される。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理において、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTCのレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間が経過する毎にオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過する毎に発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にすると共に、コマンド解析処理を実行する。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御等が行われる。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LED等の発光体における点灯動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定等が行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。
図18は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図18に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S176の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から伝送される第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンド等を受信したか否かに基づき、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理等を含んでいる。第1変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されることを通知する演出制御コマンドである。第2変動開始コマンドは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されることを通知する演出制御コマンドである。このような第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンドのいずれかを受信したときには、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類等に応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理等を含んでいる。可変表示開始設定処理が実行されたときには、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理には、RAM122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。また、可変表示中演出処理には、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したこと等に対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる処理が含まれている。なお、所定の演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示させるようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。こうした演出制御等を行った後に、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の可変表示停止処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。可変表示停止処理は、可変表示結果通知コマンドにより通知された可変表示結果や、主基板11から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したか否かの判定結果等に基づいて、大当り遊技状態が開始されるか否かを判定する処理を含んでいる。そして、可変表示結果が「大当り」に対応して大当り遊技状態が開始される場合には、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される一方で、特図表示結果が「ハズレ」に対応して大当り遊技状態が開始されない場合には、演出プロセスフラグがクリアされて、その値が“0”に初期化される。
ステップS174の大当り表示処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り表示処理は、主基板11から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したこと等に基づいて、大当り遊技状態の開始を報知する大当り報知演出を実行するための処理を含んでいる。そして、大当り報知演出の実行が終了するときには、演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS175の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から伝送される大当り終了指定コマンドを受信したこと等に対応して、演出プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS176の大当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了等に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する。
図19(A)は、図18のステップS171にて実行される可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図19(A)に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、飾り図柄の可変表示結果としての確定飾り図柄となる最終停止図柄等を決定する(ステップS401)。このとき、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンや、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果といった、変動開始時決定内容に基づいて、最終停止図柄を決定する。この実施の形態では、変動パターンや可変表示結果の組み合わせに応じた変動開始時決定内容として、「非リーチ(ハズレ)」、「リーチ(ハズレ)」、「非確変(大当り)」、「確変(大当り)」がある。
図19(B)は、ステップS401の処理における最終停止図柄となる飾り図柄の決定例を示している。この例では、変動開始時決定内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合に、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて異なる飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124、又はRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された右確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定等により、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
変動開始時決定内容が「リーチ(ハズレ)」である場合には、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて同一の飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左右確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。更に、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組み合わせとなってしまう場合には、任意の値を中確定飾り図柄の図柄番号に加算又は減算すること等により、確定飾り図柄が大当り組み合わせとはならずにリーチ組み合わせとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
変動開始時決定内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照すること等により、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、大当り種別が「非確変」と「確変」のいずれであるかや、大当り中昇格演出が実行されるか否か等に応じて、通常図柄と確変図柄のいずれを確定飾り図柄とするかが決定されればよい。具体的には、大当り種別が「非確変」である場合には、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。また、大当り種別が「確変」で大当り中昇格演出を実行しないと決定されたときには、複数種類の確変図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これに対して、大当り種別が「確変」であっても大当り中昇格演出を実行すると決定されたときには、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これにより、確定飾り図柄として確変図柄が揃って導出表示されたにもかかわらず、大当り中昇格演出が実行されてしまうことを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすればよい。
ステップS401の処理では、変動開始時決定内容が「非確変(大当り)」又は「確変(大当り)」である場合に、再抽選演出や大当り中昇格演出といった確変昇格演出を実行するか否かが決定されてもよい。再抽選演出では、飾り図柄の可変表示中に同一の通常図柄から成る非確変大当り組み合わせの飾り図柄が一旦表示されることによって、確変状態に制御されることを一旦は認識困難又は認識不能とし、飾り図柄を再び可変表示させて同一の確変図柄から成る確変大当り組み合わせの飾り図柄が停止表示されることによって確変状態に制御されることを報知できる。なお、再抽選演出にて飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組み合わせの飾り図柄が停止表示されることにより、確変状態に制御されることを報知しない場合もある。また、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に大当り中昇格演出を実行することによって確変状態に制御されることを報知できればよい。ステップS401の処理にて再抽選演出を実行すると決定された場合には、再抽選演出の実行前に仮停止表示する飾り図柄の組み合わせ等を決定すればよい。
ステップS401における最終停止図柄等の決定に続いて、演出制御用CPU120は、特殊態様スーパーリーチ演出決定処理を行う(ステップS402)。ステップS402では、一例として、演出制御用CPU120は、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される特殊態様スーパーリーチ演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された特殊態様スーパーリーチ演出決定テーブルを参照すること等により、特殊態様スーパーリーチ演出の実行の有無を決定する。
図20は、特殊態様スーパーリーチ演出決定テーブルの構成例を示している。図20に示す特殊態様スーパーリーチ演出決定テーブルでは、例えば、変動パターンが、スーパーAやスーパーBといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されて可変表示結果が「大当り」となる変動パターンPA′3−2やPA′3−3であるか、スーパーリーチのリーチ演出が実行されて可変表示結果が「ハズレ」となる変動パターンPA′2−2やPA′2−3であるかに応じて、特殊態様スーパーリーチ演出決定用の乱数値と比較される数値が、特殊態様スーパーリーチ演出を実行する「実行あり」、特殊態様スーパーリーチ演出を実行しない「実行なし」のいずれかの決定結果に割り当てられていればよい。なお、図20では、各決定結果に割り当てられる決定値の代わりに各決定結果の決定割合が記載されている。
図20に示す特殊態様スーパーリーチ演出決定テーブルでは、変動パターンが、スーパーリーチのリーチ演出が実行されて可変表示結果が「大当り」となる変動パターンPA′3−2やPA′3−3であるか、スーパーリーチのリーチ演出が実行されて可変表示結果が「ハズレ」となる変動パターンPA′2−2やPA′2−3であるかにかかわらず、「実行あり」又は「実行なし」に決定されるように設定されている。なお、変動パターンが、スーパーリーチのリーチ演出が実行されて可変表示結果が「大当り」となる変動パターンPA′3−2やPA′3−3である場合、特殊態様スーパーリーチ演出を必ず実行するように設定してもよい。
図20に示す決定例において、変動パターンが、スーパーリーチのリーチ演出が実行されて可変表示結果が「大当り」となる変動パターンPA′3−2やPA′3−3である場合には、特殊態様スーパーリーチ演出が実行される「実行あり」の決定割合が、特殊態様スーパーリーチ演出が実行されない「実行なし」の決定割合よりも高くなるように設定されている。一方、変動パターンが、スーパーリーチのリーチ演出が実行されて可変表示結果が「ハズレ」となる変動パターンPA′2−2やPA′2−3である場合には、特殊態様スーパーリーチ演出が実行される「実行あり」の決定割合が、特殊態様スーパーリーチ演出が実行されない「実行なし」の決定割合よりも低くなるように設定されている。また、スーパーリーチのリーチ演出が実行されて可変表示結果が「大当り」となる変動パターンPA′3−2やPA′3−3である場合には、特殊態様スーパーリーチ演出が実行される「実行あり」の決定割合が、スーパーリーチのリーチ演出が実行されて可変表示結果が「ハズレ」となる変動パターンPA′2−2やPA′2−3である場合よりも十分に高くなるように設定されている。したがって、可変表示結果が「大当り」となって遊技状態が大当り遊技状態となる場合には、大当り遊技状態とならない場合よりも高い割合で、特殊態様スーパーリーチ演出が実行されてから可変表示結果が導出される。
ステップS402の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、メーター演出決定処理を実行する(ステップS403)。図21は、メーター演出決定処理として、図19(A)のステップS403にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図21に示すメーター演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、特殊態様スーパーリーチ演出の実行があるか否かを判定する(ステップS501)。ステップS501では、一例として、演出制御用CPU120は、ステップS402にて「実行あり」に決定された場合、特殊態様スーパーリーチ演出の実行があると判定すればよい。
ステップS501にて特殊態様スーパーリーチ演出の実行があると判定された場合(ステップS501;YES)、演出制御用CPU120は、メーターをMAXまで変化させるタイミングを決定する(ステップS502)。ステップS502では、一例として、演出制御用CPU120は、メーターをMAXまで変化させるタイミングを決定するための使用テーブルとして、予めROM121の所定領域に記憶する等して用意されたMAXタイミング決定テーブルを選択してセットする。MAXタイミング決定テーブルでは、例えば、変動パターンが、スーパーAやスーパーBといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されて可変表示結果が「大当り」となる変動パターンPA′3−2やPA′3−3であるか、スーパーリーチのリーチ演出が実行されて可変表示結果が「ハズレ」となる変動パターンPA′2−2やPA′2−3であるかに応じて、MAXタイミング決定用の乱数値と比較される数値が、高速変動中にメーターをMAXまで変化させる「高速変動中」、スーパーリーチのリーチ演出中にメーターをMAXまで変化させる「スーパーリーチ中」のいずれかの決定結果に、割り当てられていればよい。ここで、高速変動中とは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄が一定速度にて高速変動しているときである。演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタ等から抽出したMAXタイミング決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、MAXタイミング決定テーブルを参照することにより、メーターをMAXまで変化させるタイミングを決定すればよい。
図22は、MAXタイミング決定テーブルの構成例を示している。このMAXタイミング決定テーブルでは、変動パターンが、スーパーAやスーパーBといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されて可変表示結果が「大当り」となる変動パターンPA′3−2やPA′3−3である場合、「高速変動中」に決定され得るように設定されている。一方、変動パターンが、スーパーリーチのリーチ演出が実行されて可変表示結果が「ハズレ」となる変動パターンPA′2−2やPA′2−3である場合、「高速変動中」には決定されないように設定されている。したがって、高速変動中にメーターがMAXまで変化した場合には、スーパーリーチのリーチ演出が実行されて可変表示結果が「大当り」となることが確定的に告知される。
ステップS502の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップS502にて「スーパーリーチ中」に決定されたか否かを判定する(ステップS503)。ステップS503にて「スーパーリーチ中」に決定されたと判定された場合(ステップS503;YES)、演出制御用CPU120は、高速変動中にメーターをどのレベルまで変化させるかを決定する(ステップS504)。ステップS504では、一例として、演出制御用CPU120は、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される高速変動中到達レベル決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された高速変動中到達レベル決定テーブルを参照すること等により、高速変動中到達レベルとして、レベル0〜レベル2のうちのいずれにするかを決定する。
図23は、ステップS504にて使用される高速変動中到達レベル決定テーブルの構成例を示している。図23に示す高速変動中到達レベル決定テーブルでは、高速変動中到達レベル決定用の乱数値と比較される数値が、レベル0〜レベル3のいずれかの決定結果に割り当てられていればよい。なお、図23は、各決定結果に割り当てられる決定値の代わりに各決定結果の決定割合が記載されている。この実施の形態では、一例として、特図変動時間にかかわらずレベル0〜レベル3の決定割合を設定している。しかし、上記決定割合を特図変動時間に応じて異なるように設定してもよい。例えば、レベル0〜レベル3のうちのいずれにするかを、スーパーAのリーチ演出が実行される変動パターンであるか、スーパーBのリーチ演出が実行される変動パターンであるかに応じて異なる割合で決定してもよい。また、レベル0〜レベル3のうちのいずれにするかを、可変表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」であるかに応じて異なる割合で決定してもよい。
ステップS504の処理を実行した後や、ステップS503にて「スーパーリーチ中」に決定されなかったと判定された場合(ステップS503;NO)、演出制御用CPU120は、メーター演出決定処理を終了する。
また、ステップS501にて特殊態様スーパーリーチ演出の実行がないと判定された場合(ステップS501;NO)、演出制御用CPU120は、メーターをMAXへ変化させないガセとなるメーター演出の実行の有無を決定する(ステップS505)。ステップS505では、一例として、演出制御用CPU120は、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新されるガセとなるメーター演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意されたガセとなるメーター演出決定テーブルを参照すること等により、ガセとなるメーター演出の実行の有無を決定する。
図24は、ガセとなるメーター演出決定テーブルの構成例を示している。図24に示すガセとなるメーター演出決定テーブルでは、ガセとなるメーター演出決定用の乱数値と比較される数値が、ガセとなるメーター演出を実行する「実行あり」、ガセとなるメーター演出を実行しない「実行なし」のいずれかの決定結果に割り当てられていればよい。なお、図24では、各決定結果に割り当てられる決定値の代わりに各決定結果の決定割合が記載されている。
一例として、図24に示すガセとなるメーター演出決定テーブルでは、「実行あり」よりも「実行なし」に決定される割合が高くなるように設定されている。一方、この実施の形態では、特殊態様スーパーリーチ演出が実行される場合には、メーター演出が必ず実行され、上述したように、可変表示結果が「大当り」となって遊技状態が大当り遊技状態となる場合には、大当り遊技状態とならない場合よりも高い割合で、特殊態様スーパーリーチ演出が実行されるように設定されている。こうした設定により、メーター演出を実行したときに、遊技者に期待感を与えることができる。
ステップS505の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ガセとなるメーター演出の実行があるか否かを判定する(ステップS506)。ステップS506にてガセとなるメーター演出の実行があると判定された場合(ステップS506;YES)、演出制御用CPU120は、最終的にメーターをどのレベルまで変化させるかを決定する(ステップS507)。
ステップS507では、一例として、演出制御用CPU120は、メーターの最終到達レベルを決定する場合、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される最終到達レベル決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された最終到達レベル決定テーブルを参照すること等により、最終到達レベルとして、レベル1〜レベル3のうちのいずれにするかを決定する。
図25は、ステップS507にて使用される最終到達レベル決定テーブルの構成例を示している。図25に示す最終到達レベル決定テーブルでは、最終到達レベル決定用の乱数値と比較される数値が、レベル1〜レベル3のいずれかの決定結果に割り当てられていればよい。なお、図25では、各決定結果に割り当てられる決定値の代わりに各決定結果の決定割合が記載されている。この実施の形態では、一例として、最終到達レベルが高くなるにつれて決定される割合が低くなるように設定されている。なお、例えば、レベル1〜レベル3のうちのいずれにするかを、可変表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」であるかに応じて異なる割合で決定してもよい。
ステップS507の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、MAXまで変化させないメーターを高速変動中にどのレベルまで変化させるかを決定する(ステップS508)。例えば、ステップS507にて最終到達レベルがレベル1に決定された場合、ステップS508では、演出制御用CPU120は、高速変動中到達レベルをレベル0、レベル1のいずれにするかに決定する。また、ステップS507にて最終到達レベルがレベル2に決定された場合、ステップS508では、演出制御用CPU120は、高速変動中到達レベルをレベル0〜レベル2のいずれにするかを決定する。また、ステップS507にて最終到達レベルがレベル3に決定された場合、ステップS508では、演出制御用CPU120は、高速変動中到達レベルをレベル0〜レベル3のうちのいずれにするかを決定する。ステップS508では、一例として、演出制御用CPU120は、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される高速変動中到達レベル決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された高速変動中到達レベル決定テーブルを参照すること等により、高速変動中到達レベルとして、レベル0〜レベル3のうちのいずれにするかを決定する。
なお、ステップS508の処理において、高速変動中到達レベルとして、ステップS507にて決定された最終到達レベルよりも低いレベルに決定された場合、スーパーリーチ中にメーター演出が再度実行されてメーターが最終到達レベルまで変化するようにすればよい。一方、ステップS508の処理において、高速変動中到達レベルとして、ステップS507にて決定された最終到達レベルに決定された場合、スーパーリーチ中にメーター演出が実行されてもメーターが変化しないようにするか、スーパーリーチ中にはメーター演出を実行しないようにすればよい。
図26は、ステップS508にて使用される高速変動中到達レベル決定テーブルの構成例を示している。図26に示す高速変動中到達レベル決定テーブルでは、例えば、ガセとなるメーター演出におけるメーターの最終到達レベルが、レベル1であるか、レベル2であるか、レベル3であるかに応じて、高速変動中到達レベル決定用の乱数値と比較される数値が、レベル0〜レベル3のいずれかの決定結果に割り当てられていればよい。なお、図26では、各決定結果に割り当てられる決定値の代わりに各決定結果の決定割合が記載されている。この実施の形態では、一例として、特図変動時間にかかわらずレベル0〜レベル3の決定割合を設定している。しかし、上記決定割合を特図変動時間に応じて異なるように設定してもよい。例えば、レベル0〜レベル3のうちのいずれにするかを、スーパーAのリーチ演出が実行される変動パターンであるか、スーパーBのリーチ演出が実行される変動パターンであるかに応じて異なる割合で決定してもよい。また、レベル0〜レベル3のうちのいずれにするかを、可変表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」であるかに応じて異なる割合で決定してもよい。
また、この実施の形態では、ガセとなるメーター演出が実行される場合、一例として、高速変動中到達レベルが高くなるにつれて決定される割合が高くなるように設定されている。一方、図23に示すように、メーターをMAXまで変化させるメーター演出が実行される場合、高速変動中到達レベルが高くなるにつれて決定される割合が低くなるように設定されている。そして、この実施の形態では、メーターがMAXまで変化した場合、特殊態様スーパーリーチ演出が必ず実行され、上述したように、可変表示結果が「大当り」となって遊技状態が大当り遊技状態となる場合には、大当り遊技状態とならない場合よりも高い割合で、特殊態様スーパーリーチ演出が実行されるように設定されている。こうした設定により、高速変動中にメーターが変化しなかったとき、もしくは高速変動中に変化したメーターのレベルが小さいときには、高速変動中に変化したメーターのレベルが大きいときよりも大当り期待度が高められる。
ステップS508の処理を実行した後や、ステップS506にてガセとなるメーター演出の実行がないと判定された場合(ステップS506;NO)、演出制御用CPU120は、メーター演出決定処理を終了する。
ステップS403の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、予告演出決定処理を実行する(ステップS404)。図27は、予告演出決定処理として、図19(A)のステップS404にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図27に示す予告演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、予告演出の実行の有無を決定する(ステップS521)。ステップS521では、一例として、演出制御用CPU120は、予告演出の実行の有無を決定するための使用テーブルとして、予めROM121の所定領域に記憶する等して用意された予告演出決定テーブルを選択してセットする。予告演出決定テーブルでは、例えば、主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンド等により特定される可変表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」であるかや、スーパーリーチ演出中のメーター演出におけるメーターの変化量に応じて、予告演出決定用の乱数値と比較される数値が、予告演出を実行する「実行あり」、予告演出を実行しない「実行なし」のいずれかの決定結果に割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタ等から抽出した予告演出決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、予告演出決定テーブルを参照することにより、予告演出の実行の有無を決定すればよい。
図28(A)は、スーパーリーチ演出中のメーター演出が実行されない場合に使用テーブルとして選択される予告演出決定テーブルの構成例を示している。この予告演出決定テーブルでは、可変表示結果が「大当り」である場合に、「実行あり」に決定される割合が、「実行なし」に決定される割合よりも高くなるように設定されている。また、可変表示結果が「ハズレ」である場合に、「実行あり」に決定される割合が、「実行なし」に決定される割合よりも低くなるように設定されている。図28(A)に示す決定割合の設定により、予告演出が実行されたときには、予告演出が実行されなかったときよりも大当り期待度が高められる。なお、スーパーリーチ中に実行されるメーター演出にて変化させるメーターの量は、例えば、最終的に変化させるメーターのレベルから、変動中に変化させるメーターのレベルを減じることにより算出すればよい。
図28(B)は、スーパーリーチ演出中のメーター演出が実行される場合に使用テーブルとして選択される予告演出決定テーブルの構成例を示している。この予告演出決定テーブルでは、スーパーリーチ演出中のメーター演出におけるメーターの変化量が1レベル又は2レベルである場合に、「実行なし」に必ず決定されるように設定されている。また、スーパーリーチ演出中のメーター演出におけるメーターの変化量が3レベル又は4レベルである場合に、「実行あり」に決定される割合が、「実行なし」に決定される割合よりも高くなるように設定されている。また、上述したように、メーター演出が実行される可変表示では、メーター変化報知態様での予告演出が実行される。したがって、図28(B)に示す決定割合の設定により、メーター変化報知態様での予告演出が実行されたときには、メーター変化報知態様での予告演出が実行されなかったときよりも、スーパーリーチ演出中のメーター演出におけるメーターの変化量が大きい。
ステップS521の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、予告演出の実行があるか否かを判定する(ステップS522)。ステップS522にて予告演出の実行があると判定された場合(ステップS522;YES)、演出制御用CPU120は、スーパーリーチ演出中におけるメーター演出の実行があるか否かを判定する(ステップS523)。ステップS523の処理では、例えば、図21に示すメーター演出決定処理におけるステップS502の処理にてスーパーリーチ演出中にメーターをMAXまで変化させることに決定された場合や、ステップS508にて高速変動中到達レベルとして最終到達レベルに決定されなかった場合、スーパーリーチ演出中におけるメーター演出の実行があると判定すればよい。
ステップS523にてスーパーリーチ演出中におけるメーター演出の実行があると判定された場合(ステップS523;YES)、演出制御用CPU120は、予告演出の演出態様を、メーター変化報知態様に決定する(ステップS524)。
ステップS524の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、メーター変化報知態様での予告演出の実行期間を決定する(ステップS525)。ステップS525では、一例として、演出制御用CPU120は、スーパーリーチ中に実行されるメーター演出にて変化させるメーターの量を算出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された予告演出実行期間決定テーブルを参照すること等により、メーター変化報知態様での予告演出の実行期間として、4秒間、6秒間、8秒間、10秒間のうちのいずれにするかを決定する。なお、スーパーリーチ中に実行されるメーター演出にて変化させるメーターの量は、例えば、最終的に変化させるメーターのレベルから、変動中に変化させるメーターのレベルを減じることにより算出すればよい。
図29は、ステップS525にて使用される予告演出実行期間決定テーブルの構成例を示している。図29に示す予告演出実行期間決定テーブルでは、スーパーリーチ中に実行されるメーター演出にて変化させるメーターの量に対応して、4秒間、6秒間、8秒間、10秒間のいずれかの決定結果に割り当てられていればよい。この実施の形態では、一例として、スーパーリーチ中に実行されるメーター演出にて変化させるメーターの量が多くなるにつれてメーター変化報知態様での予告演出の実行期間が長くなるように設定されている。図29に示す設定により、メーター変化報知態様での予告演出の実行期間が長いときには、メーター変化報知態様での予告演出の実行期間が短いときよりも、メーターがMAXまで変化することについて、遊技者に期待感を与えることができる。
また、ステップS523にてメーター演出の実行がないと判定された場合(ステップS523;NO)、演出制御用CPU120は、予告演出の演出態様を、メーター変化報知態様以外の演出態様に決定する(ステップS526)。なお、ステップS526では、所定の決定割合でメーター変化報知態様に決定されてもよい。ステップS526にてメーター変化報知態様に決定されると、メーター演出が実行されないにもかかわらず、メーター変化報知態様の予告演出が実行される。このように、メーター演出が実行されないにもかかわらず、ガセとなるメーター変化報知態様の予告演出を実行してもよい。
ステップS525の処理を実行した後や、ステップS526の処理を実行した後、ステップS522にて予告演出の実行がないと判定された場合(ステップS522;NO)、演出制御用CPU120は、予告演出決定処理を終了する。
ステップS404の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、あおり演出決定処理を実行する(ステップS405)。ステップS405では、一例として、演出制御用CPU120は、あおり演出の実行を決定するための使用テーブルとして、予めROM121の所定領域に記憶する等して用意されたあおり演出決定テーブルを選択してセットする。あおり演出決定テーブルでは、例えば、メーター変化報知態様での予告演出が実行されるか否かに応じて、あおり演出決定用の乱数値と比較される数値が、あおり演出を実行する「実行あり」、あおり演出を実行しない「実行なし」のいずれかの決定結果に割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタ等から抽出したあおり演出決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、あおり演出決定テーブルを参照することにより、あおり演出の実行の有無を決定すればよい。
図30は、あおり演出決定テーブルの構成例を示している。このあおり演出決定テーブルは、メーター変化報知態様での予告演出が実行される場合に、「実行あり」に決定される割合が、「実行なし」に決定される割合よりも高くなるように設定されている。また、メーター変化報知態様での予告演出が実行されない場合に、「実行あり」に決定される割合が、「実行なし」に決定される割合よりも低くなるように設定されている。図30に示す決定割合の設定により、あおり演出が実行されたときには、あおり演出が実行されなかったときよりも、メーター変化報知態様での予告演出が実行される期待度が高められる。
なお、メーター変化報知態様での予告演出が実行される場合に、「実行あり」に決定される割合が、「実行なし」に決定される割合よりも低くなるように設定され、メーター変化報知態様での予告演出が実行されない場合に、「実行あり」に決定される割合が、「実行なし」に決定される割合よりも高くなるように設定されていてもよく、また、メーター変化報知態様での予告演出が実行されるか否かにかかわらず、「実行あり」に決定される割合と、「実行なし」に決定される割合とが同じになるように設定されていてもよい。
ステップS405の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS406)。例えば、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドで示された変動パターン、及びステップS402〜S405の処理で決定した各種演出等に対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。
ステップS406の処理を実行した後には、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS407)。そして、画像表示装置5における飾り図柄等の変動を開始させるための設定を行う(ステップS408)。このときには、例えばステップS406にて使用パターンとして決定された演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させること等により、画像表示装置5の表示画面に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。
ステップS408の処理に続き、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留記憶表示を更新するための設定を行う(ステップS409)。例えば、始動入賞記憶表示エリア5Hにおいて保留番号が「1」に対応した表示部位を消去すると共に、全体の表示部位を1つずつ左方向に移動させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS410)、可変表示開始設定処理を終了する。
図31は、図18のステップS172にて実行される可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。図31に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマ値等に基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS451)。一例として、ステップS451の処理では、演出制御プロセスタイマ値を更新し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して所定の演出制御パターンから終了コードが読み出されたとき等に、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS451にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS451;NO)、演出制御用CPU120は、あおり演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS452)。あおり演出実行期間は、例えばステップS405の設定に応じて使用パターンに決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS452にてあおり演出実行期間であると判定された場合(ステップS452;YES)、演出制御用CPU120は、あおり演出を実行するためのあおり演出動作制御処理を実行する(ステップS453)。
ステップS453の処理を実行した後や、ステップS452にてあおり演出実行期間でないと判定された場合(ステップS452;NO)、演出制御用CPU120は、予告演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS454)。予告演出実行期間は、例えばステップS404の設定に応じて使用パターンに決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS454にて予告演出実行期間であると判定された場合(ステップS454;YES)、演出制御用CPU120は、予告演出を実行するための予告演出動作制御処理を実行する(ステップS455)。ステップS455では、演出制御用CPU120は、ステップS524にてメーター変化報知態様に決定された場合、メーター変化報知態様で予告演出を実行する。
ステップS455の処理を実行した後や、ステップS454にて予告演出実行期間でないと判定された場合(ステップS454;NO)、演出制御用CPU120は、メーター演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS456)。メーター演出実行期間は、例えばステップS403の設定に応じて使用パターンに決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS456にてメーター演出実行期間であると判定された場合(ステップS456;YES)、演出制御用CPU120は、メーター演出を実行するためのメーター演出動作制御処理を実行する(ステップS457)。
ステップS457の処理を実行した後や、ステップS456にてメーター演出実行期間でないと判定された場合(ステップS456;NO)、演出制御用CPU120は、リーチ演出を実行するためのリーチ演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS458)。リーチ演出実行期間は、例えば変動パターンやステップS402の設定に応じて使用パターンに決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS458にてリーチ演出実行期間であると判定された場合(ステップS458;YES)、演出制御用CPU120は、リーチ演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS459)。例えば、ステップS459の処理では、演出制御パターン等から読み出した演出制御実行データに応じて、所定の演出態様によるリーチ演出を実行するために、各種指令を作成して表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14、モータ駆動回路16等に対して伝送させればよい。これにより、画像表示装置5の画面上に所定の演出画像を表示させることや、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させること、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDを点滅又は点灯させること、可動演出部材60を動作させること、あるいは、これらの一部又は全部を組み合わせることで、所定の演出装置にてリーチ演出を実行できればよい。
図32は、図31のステップS459にて実行されるリーチ演出動作制御処理の一例を示すフローチャートである。図32に示すリーチ演出動作制御処理において、演出制御用CPU120は、まず、スーパーリーチ演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS601)。ステップS601にてスーパーリーチ演出実行期間でないと判定された場合(ステップS601;NO)、演出制御用CPU120は、ノーマルのリーチ演出を実行するためのノーマルリーチ演出動作制御処理を実行する(ステップS602)。
ステップS601にてスーパーリーチ演出実行期間であると判定された場合(ステップS601;YES)、演出制御用CPU120は、特殊態様スーパーリーチ演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS603)。ステップS603にて特殊態様スーパーリーチ演出実行期間でないと判定された場合(ステップS603;NO)、演出制御用CPU120は、通常態様スーパーリーチ演出を実行するための通常態様スーパーリーチ演出動作制御処理を実行する(ステップS604)。
ステップS603にて特殊態様スーパーリーチ演出実行期間であると判定された場合(ステップS603;YES)、演出制御用CPU120は、特殊態様スーパーリーチ演出を実行するための特殊態様スーパーリーチ演出動作制御処理を実行する(ステップS605)。
ステップS602の処理を実行した後や、ステップS604の処理を実行した後や、ステップS605の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、リーチ演出動作制御処理を終了する。
ステップS458にてリーチ演出実行期間でないと判定された場合や(ステップS458;NO)、ステップS459の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えば変動パターンに対応して選択された演出制御パターンにおける設定等に基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた演出動作制御を行ってから(ステップS460)、可変表示中演出処理を終了する。
また、ステップS451にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS451;YES)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS461)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS461;NO)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS461にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS461;YES)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄を導出表示させる制御を行う(ステップS462)。また、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS463)。そして、演出プロセスフラグの値を可変表示停止処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS464)、可変表示中演出処理を終了する。
次に、メーター演出等の実行タイミングについて図33を参照して説明する。
図33(A)は、スーパーAやスーパーBといったスーパーリーチ演出が実行される変動パターンPA′2−2、PA′2−3、PA′3−2又はPA′3−3に基づく特別図柄の可変表示における、リーチ演出、あおり演出、メーター変化報知態様での予告演出、メーター演出、特殊態様スーパーリーチ演出の実行タイミングの例を示す。なお、変動パターンPA′2−2又はPA′3−2の特図変動時間は65秒に設定されている。また、変動パターンPA′2−3又はPA′3−3の特図変動時間は78秒に設定されている。
図33(A)に示す例では、タイミングT0(0秒)で特別図柄の可変表示を開始した後、タイミングT1(例えば、タイミングT0から4秒後)で高速変動中のメーター演出を開始する。この例では、高速変動中のメーター演出を開始すると、画像表示装置5に表示されたメーターの表示態様が所定のタイミングでレベル1まで変化していく。そして、タイミングT2(例えば、タイミングT0から8秒後)で高速変動中のメーター演出を終了する。そして、タイミングT3(例えば、タイミングT0から12秒後)でノーマルリーチ演出を開始した後、タイミングT4(例えば、タイミングT0から20秒後)で通常態様スーパーリーチ演出を開始する。そして、タイミングT5(例えば、タイミングT0から28秒後)であおり演出を開始する。そして、タイミングT6(例えば、タイミングT0から32秒後)であおり演出を終了すると共に、メーター変化報知態様での予告演出を開始する。そして、タイミングT7(例えば、タイミングT0から36秒後(タイミングT6から4秒後))でメーター変化報知態様での予告演出を終了すると共に、スーパーリーチ中のメーター演出を開始する。この例では、スーパーリーチ中のメーター演出を開始すると、画像表示装置5に表示されたメーターの表示態様が所定のタイミングでレベル1の表示態様からレベル4のMAXの表示態様までの3レベル分変化していく。そして、タイミングT8(例えば、タイミングT0から44秒後)でメーター演出を終了すると共に、スーパーリーチ演出が通常態様スーパーリーチ演出から特殊態様スーパーリーチ演出へ移行する。そして、タイミングT9(例えば、タイミングT0から52秒後)でスーパーリーチ演出が特殊態様スーパーリーチ演出から通常態様スーパーリーチ演出へ移行する。そして、タイミングT10(例えば、変動パターンPA′2−2又はPA′3−2に基づく特別図柄の可変表示ではタイミングT0から65秒後、変動パターンPA′2−3又はPA′3−3に基づく特別図柄の可変表示ではタイミングT0から78秒後)で特別図柄の可変表示が終了する。
図33(B)は、スーパーAやスーパーBといったスーパーリーチ演出が実行される変動パターンPA′2−2、PA′2−3、PA′3−2又はPA′3−3に基づく特別図柄の可変表示における、リーチ演出、メーター演出の実行タイミングの例を示す。なお、変動パターンPA′2−2又はPA′3−2の特図変動時間は65秒に設定されている。また、変動パターンPA′2−3又はPA′3−3の特図変動時間は78秒に設定されている。
図33(A)に示す例では、タイミングT0(0秒)で特別図柄の可変表示を開始した後、タイミングT1(例えば、タイミングT0から4秒後)で高速変動中のメーター演出を開始する。この例では、高速変動中のメーター演出を開始すると、画像表示装置5に表示されたメーターの表示態様が所定のタイミングでレベル1まで変化していく。そして、タイミングT2(例えば、タイミングT0から8秒後)で高速変動中のメーター演出を終了する。そして、タイミングT3(例えば、タイミングT0から12秒後)でノーマルリーチ演出を開始した後、タイミングT4(例えば、タイミングT0から20秒後)で通常態様スーパーリーチ演出を開始する。そして、タイミングT7(例えば、タイミングT0から36秒後)でスーパーリーチ中のメーター演出を開始する。この例では、スーパーリーチ中のメーター演出を開始すると、画像表示装置5に表示されたメーターの表示態様が所定のタイミングでレベル1の表示態様からレベル3の表示態様までの2レベル分変化していく。そして、タイミングT8(例えば、タイミングT0から44秒後)でメーター演出を終了する。そして、特殊態様スーパーリーチ演出を実行可能な期間に相当するタイミングT8からタイミングT9(例えば、タイミングT0から52秒後)の期間においても、通常態様スーパーリーチ演出を実行する。そして、タイミングT10(例えば、変動パターンPA′2−2又はPA′3−2に基づく特別図柄の可変表示ではタイミングT0から65秒後、変動パターンPA′2−3又はPA′3−3に基づく特別図柄の可変表示ではタイミングT0から78秒後)で特別図柄の可変表示が終了する。
なお、図33(A)、(B)に示すように、特殊態様スーパーリーチ演出が実行されるか否かにかかわらず、タイミングT8からタイミングT9までの演出時間が同じ時間となるようにしている。このように、この実施の形態では、変動パターンが、スーパーAのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンであるか、スーパーBのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンであるかにかかわらず、スーパーリーチ演出が実行される変動パターンであれば、演出制御用CPU120にて、特殊態様スーパーリーチ演出の演出時間を確保して実行可能としている。したがって、遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101において、特殊態様スーパーリーチ演出を実行するか否かに応じて異なる変動パターンを用意しておく必要がなく、変動パターンを格納するための容量を抑制することができる。
次に、メーター演出が実行されるときの主な演出画面について図34〜図36を参照して説明する。
図34は、スーパーリーチ演出が実行される可変表示において、あおり演出とメーター変化報知態様での予告演出が実行された後にメーター演出が実行される場合の演出画面と、あおり演出が実行されるもののメーター変化態様での予告演出が実行されずにメーター演出が実行される場合の演出画面と、あおり演出とメーター変化態様での予告演出のいずれも実行されずにメーター演出が実行される場合の演出画面を示す。
図34(A)は、スーパーリーチ演出が開始されたときの演出画面を示す。図34(A)に示すように、この実施の形態では、メーター演出の実行中であるか否かにかかわらず、所定表示としてメーターMTを常時表示している。なお、上述したように、この実施の形態では高速変動中にもメーター演出を実行可能であるが、図34(A)では、高速変動中のメーター演出にてメーターMTの表示態様が変化したことにより、メーターMTの表示態様がレベル1となっている状態を示している。また、この実施の形態では、メーターMTの表示態様を高レベルの表示態様へと変化させること、換言すれば、メーターMTの「レベル」を溜めることを、神仏等の加護となる「徳」を溜めることになぞらえている。そして、最終的に「徳」がどれだけ溜まるかに応じて、即ち、メーターMTの最終到達レベルに応じて、スーパーリーチ演出やスーパーリーチ演出中に実行される各種演出におけるキャラクタCGの行動等が異なる。例えば、キャラクタCGが「徳」を溜めるのに積極的な行動をとるような演出が実行されれば、最終的に多くの「徳」が溜まることについて、即ち、メーターMTの最終到達レベルが高レベルとなることについて、遊技者に期待感を与えることができる。
図19(A)に示す可変表示開始設定処理におけるステップS405の処理にて、あおり演出を実行することに決定された場合、スーパーリーチ演出中における所定タイミングにて、図34(B1)に示すように、あおり演出が実行される。この実施の形態では、あおり演出として、キャラクタCGを表示すると共に、例えば「お詣りして徳を溜めるぞ」といったメッセージSG1を表示する。なお、この実施の形態では、メーター変化報知態様での予告演出として、キャラクタCGが神社にお詣りして「徳」を溜めようとする態様の演出が実行される。したがって、あおり演出として、キャラクタCGを表示すると共に、例えば「お詣りして徳を溜めるぞ」といったメッセージSG1が表示されることにより、メーター変化報知態様での予告演出が実行されることについて、遊技者に期待感を与えることができる。
図19(A)に示す可変表示開始設定処理におけるステップS404の処理にて、メーター変化報知態様での予告演出を実行することに決定された場合、あおり演出が実行された後の所定タイミングにて、図34(C1)に示すように、メーター変化報知態様での予告演出が実行される。この実施の形態では、メーター変化報知態様での予告演出として、キャラクタCGを表示すると共に、例えば「徳を溜めるぞ」といったメッセージCG2を表示する。なお、この実施の形態では、メーターMTの表示態様がMAXまで変化すれば、即ち、「徳」がMAXまで溜まれば、特殊態様スーパーリーチ演出が必ず実行される。そして、特殊態様スーパーリーチ演出が実行された場合には、特殊態様スーパーリーチ演出が実行されなかった場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。したがって、メーター変化報知態様での予告演出として、キャラクタCGを表示すると共に、例えば「徳を溜めるぞ」といったメッセージCG2を表示することにより、「徳」がMAXまで溜まることについて、即ち、メーターMTの表示態様がMAXまで変化することについて、遊技者に期待感を与えることができる。
一方、図19(A)に示す可変表示開始設定処理におけるステップS405の処理にて、あおり演出を実行しないことに決定され、図19(A)に示す可変表示開始設定処理におけるステップS404の処理にて、メーター変化報知態様での予告演出を実行しないことに決定された場合、図34(B2)、(C2)に示すように、あおり演出やメーター変化報知態様での予告演出は実行されずに、通常態様スーパーリーチ演出が実行される。この実施の形態では、通常態様スーパーリーチ演出として、キャラクタCGを表示すると共に、例えば「良いことないな〜」といったメッセージCG3を表示する。ここで、通常態様スーパーリーチ演出にて表示されるメッセージCG3は、「徳」が溜まること、即ち、メーターMTの表示態様が変化することへの遊技者の期待感を過度にあおるような表現でなければよく、例えば「どうしたら良いこと起こるかな〜」や「良いこと起きて欲しいな〜」といった程度の表現のメッセージであってもよい。
また、図19(A)に示す可変表示開始設定処理におけるステップS405の処理にて、あおり演出を実行することに決定され、図19(A)に示す可変表示開始設定処理におけるステップS404の処理にて、メーター変化報知態様での予告演出を実行しないことに決定された場合、スーパーリーチ演出中における所定タイミングにて、図34(B1)に示すように、あおり演出が実行されるものの、その後には、図34(C2)に示すように、メーター変化報知態様での予告演出は実行されずに、通常態様スーパーリーチ演出が実行される。このように、この実施の形態では、ガセとなるあおり演出が実行されることもある。
この実施の形態では、図28の予告演出実行決定テーブルに示すように、スーパーリーチ演出中のメーター演出が実行される場合に、そのスーパーリーチ演出中のメーター演出におけるメーターの変化量が3レベル又は4レベルであれば、メーター変化報知態様での予告演出が必ず実行される。したがって、図34(C1)に示すようなメーター変化報知態様での予告演出が実行されてスーパーリーチ演出中のメーター演出が実行される場合には、メーター変化報知態様での予告演出が実行された後の所定タイミングにて、図34(D1)に示すように、メーターの変化量が大きい態様のメーター演出が実行される。
一方、図28の予告演出実行決定テーブルに示すように、スーパーリーチ演出中のメーター演出が実行される場合に、そのスーパーリーチ演出中のメーター演出におけるメーターの変化量が1レベル又は2レベルであれば、メーター変化報知態様での予告演出は実行されない。したがって、メーター変化報知態様での予告演出が実行されずにスーパーリーチ演出中のメーター演出が実行される場合には、スーパーリーチ演出中の所定タイミングにて、図34(D2)に示すように、メーターの変化量が小さい態様のメーター演出が実行される。
また、上述したように、この実施の形態では、メーター演出にてメーターの表示態様が変化することに対応して可動演出部材演出が実行される。可動演出部材演出が実行されると、図34(D1)や(D2)に示すように、可動演出部材60が非傾動状態から傾動状態になり、その後に再び非傾動状態になることで、可動演出部材60の一部が画像表示装置5の表示領域前方に一旦進出する演出が実行される。そして、可動演出部材演出が実行されたときには、可動演出部材60の動作に合わせて、画像表示装置5の画面上に所定のエフェクト画像が表示される。この実施の形態では、おとぎ話等に登場する「うちでのこづち」を模した可動演出部材60が非傾動状態から傾動状態になり、その後に再び非傾動状態になることで、あたかも「うちでのこづち」が振られたかのような演出が実行される。そして、例えば、「うちでのこづち」を模した可動演出部材60が傾動状態になったタイミングに合わせて、画像表示装置5の画面上には、所定のエフェクトとして、「うちでのこづち」を模した可動演出部材60から小判が出てくるような態様の演出画像が表示される。その際、図34(D1)に示すように、メーターの変化量が大きい態様のメーター演出が実行される場合には、大量の小判が出てくるような態様の演出画像を表示し、図34(D2)に示すように、メーターの変化量が小さい態様のメーター演出が実行される場合には、小量の小判しか出てこないような態様の演出画像を表示する。このように、メーター変化報知態様での予告演出が実行された場合と、メーター変化報知態様での予告演出が実行されなかった場合とで、メーターの変化量のみならず、演出態様をも異ならせることにより、メーター演出の興趣をより向上させることができる。
図35は、スーパーリーチ演出が実行される可変表示において、メーター変化報知態様での予告演出が実行された後にメーター演出が実行される場合の演出画面を示す。
図27に示す予告演出決定処理におけるステップS525の処理にて、メーター変化報知態様での予告演出の実行期間を8秒間にすることが決定された場合、あおり演出が実行された後の所定タイミングにて、図35(A)〜(B)に示すように、メーター変化報知態様での予告演出が8秒間にわたり実行される。一方、メーター変化報知態様での予告演出の実行期間を4秒間にすることが決定された場合、あおり演出が実行された後の所定タイミングにて、図35(A)に示すように、メーター変化報知態様での予告演出が4秒間にわたり実行される。
そして、メーター変化報知態様での予告演出が8秒間にわたり実行された場合には、その後に実行されるスーパーリーチ演出中のメーター演出にて、メーターMTが4レベル増加する。なお、この実施の形態では、メーターMTのレベルとして、レベル4をMAXとしているため、メーター変化報知態様での予告演出が8秒間にわたり実行された場合には、スーパーリーチ演出中のメーター演出が実行される前のメーターMTのレベルにかかわらず、スーパーリーチ演出中のメーター演出が実行されることにより、図35(C1)に示すように、メーターMTは必ずMAXとなる。
一方、メーター変化報知態様での予告演出が4秒間しか実行されなかった場合には、その後に実行されるスーパーリーチ演出中のメーター演出にて、メーターMTは3レベルしか増加しない。したがって、この実施の形態では、図35(A)に示すように、スーパーリーチ演出中のメーター演出が実行される前のメーターMTのレベルがレベル0であった場合、メーター変化報知態様での予告演出が実行されたとしても、その演出時間が4秒間であれば、図35(C2)に示すように、メーターMTの表示態様はMAXにはならない。
図36は、スーパーリーチ演出中のメーター演出にてメーターMTの表示態様がMAXまで変化して特殊態様スーパーリーチ演出が実行される場合の演出画面と、スーパーリーチ演出中のメーター演出にてメーターMTの表示態様がMAXまで変化せずに特殊態様スーパーリーチ演出が実行されることなく通常態様スーパーリーチ演出が実行される場合の演出画面を示す。
図36(A1)は、スーパーリーチ演出中のメーター演出にてメーターMTの表示態様がMAXまで変化したときの演出画面を示す。このように、メーターMTの表示態様がMAXまで変化した場合、その後の所定タイミングにて、図36(B1)に示すように、特殊態様スーパーリーチ演出が実行される。この実施の形態では、特殊態様スーパーリーチ演出として、キャラクタCGを表示すると共に、例えば「ご利益があるかも」といった特殊態様のメッセージSG4や、鯛や招き猫といった縁起物の象徴となるようなミニキャラMGを表示する。なお、この実施の形態では、可変表示結果が「大当り」となる場合には、スーパーリーチ演出の演出結果を報知する態様の演出として、ご利益がありそうな演出が実行される。したがって、特殊態様スーパーリーチ演出として、キャラクタCGを表示すると共に、例えば「ご利益があるかも」といった特殊態様のメッセージSG4や、鯛や招き猫といった縁起物の象徴となるようなミニキャラMGを表示することにより、可変表示結果が「大当り」となることについて、遊技者に期待感を与えることができる。
図36(A2)は、スーパーリーチ演出中のメーター演出にてメーターMTの表示態様がMAXまで変化しなかったときの演出画面を示す。このように、メーターMTの表示態様がMAXまで変化しなかった場合、その後の所定タイミングが到来しても特殊態様スーパーリーチ演出が実行されることはなく、図36(B2)に示すように、通常態様スーパーリーチ演出が実行される。この実施の形態では、特殊態様スーパーリーチ演出が実行され得る期間に対応して実行される通常態様スーパーリーチ演出として、キャラクタCGを表示すると共に、例えば「良いことが起きるかも」といった通常態様のメッセージSG5が表示される一方、鯛や招き猫といった縁起物の象徴となるようなミニキャラMGは表示されない。特殊態様スーパーリーチ演出が実行され得る期間に対応して実行される通常態様スーパーリーチ演出にて表示されるメッセージSG5は、可変表示結果が「大当り」となることへの遊技者の期待感を過度にあおるような表現でなければよく、例えば「チャンスかも」や「この変動は何かが起こるかも」といった程度の表現のメッセージであってもよい。
そして、特殊態様スーパーリーチ演出が実行され得る期間が終了すると、特殊態様スーパーリーチ演出と通常態様スーパーリーチ演出とのいずれが実行されていたかにかかわらず、通常態様スーパーリーチ演出が実行され、スーパーリーチ演出の演出結果を報知する態様の演出が実行される。この実施の形態では、可変表示結果が「大当り」となる場合、スーパーリーチ演出の演出結果を報知する態様の演出として、図36(C1)に示すように、例えば、神様を模したキャラクタKGが宝船FGに乗って登場するといった、いかにもご利益がありそうな演出が実行される。一方、可変表示結果が「ハズレ」となる場合、スーパーリーチ演出の演出結果を報知する態様の演出として、図36(C2)に示すように、例えば、神様を模したキャラクタも乗っていないボロボロの船BGだけが登場するといった、いかにもご利益がなさそうな演出が実行される。
そして、スーパーリーチ演出の演出結果を報知する態様の演出として、図36(C1)に示すような、ご利益がありそうな演出が実行された場合には、図36(D1)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示される。
一方、スーパーリーチ演出の演出結果を報知する態様の演出として、図36(C2)に示すような、ご利益がなさそうな演出が実行された場合には、図36(D2)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に所定のリーチ組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。
次に、このようなパチンコ遊技機1において、遊技者の調整操作により、演出効果としての音量が調整された場合の例について説明する。
この実施の形態では、遊技中や客待ちデモンストレーション表示中に、遊技者の調整操作により、遊技効果としての音量を調整可能となっている。また、演出制御用CPU120は、音量が調整されると、音量の調整結果を示す調整結果画像を、画像表示装置5の所定領域において演出画像やデモ画像と重畳した態様で表示する。調整結果画像は、例えば、左右方向に増減するバーグラフ表示の態様にて表示される。なお、調整結果画像の態様は、遊技者等に現在の音量を認識させることができれば任意であり、音量に対応した数値や文字を表示する態様や、円グラフ態様等であってもよい。なお、この実施の形態では、メニューモード中において、メニュー画面から「音量調整」の項目が選択されて音量調整モード選択中となったときにのみ音量の調整が可能となっている。また、客待ちデモ表示中に所定操作を受け付けたことに応じて、客待ちデモ表示中からメニューモードへと移行する。
図37(A)は、遊技中における調整結果画像Rの表示例である。遊技中には、調整結果画像Rは画像表示装置5の右下端部に表示される。そして、この実施の形態では、調整結果画像Rの表示領域は、図37(A)に示すように、飾り図柄の表示領域Arの一部と重なるようになっている。
図37(B)は、デモ表示中における調整結果画像Rの表示例である。デモ表示中は、同図に示すように、例えば「デモ表示中」等の客待ちデモンストレーション中であることを示す画像が画像表示装置5に表示されると共に、調整操作が行われた場合には、デモ表示画像に調整結果画像Rが重畳表示される。
図37(C1)は、メニューモード中におけるメニュー画面の表示例である。この実施の形態では、メニューモード中において遊技者による音量調整モード選択操作があり、図37(C2)に表示例を示す音量調整モード選択中の画面に切り替わった際にのみ音量調整が可能となっている。メニューモードにおける項目の選択は、例えばスティックコントローラの傾倒操作により可能となっており、「音量調整」の項目を選択した状態でスティックコントローラのトリガボタンを押引操作したり、プッシュボタンを押下操作したりすることによって、図37(C2)に示すような音量調整モード選択中の画面に遷移する。なお、項目選択のための操作手段はスティックコントローラに限られず、十字キー等であってもよい。
図37(D1)、(D2)は、エラー報知処理において表示可能なエラー画像の例であり、この実施の形態では、エラー画像は、可変表示結果の導出表示中も消去されず、調整結果画像Rよりも優先して表示される。
ここで、可変表示結果の導出表示期間T12に調整結果画像Rが消去される場合の主な例を、図38(A)、(B)のタイミングチャートを参照して説明する。図38(A)、(B)に示すように、直近の調整操作があった時点から所定期間T11は調整結果画像Rの表示期間となるが、所定期間T11と導出表示期間T12の少なくとも一部が重なる場合には、調整結果画像Rは消去される。図38(A)に示す例は、導出表示期間T12が所定期間T11の後端部と重なる場合であり、この場合は次回の調整操作があるまで調整結果画像Rは表示されない。一方で、図38(B)に示す例は、導出表示期間T12が所定期間T11内にある場合であり、この場合は導出表示期間T12が終了すると、調整結果画像Rが再び表示され、所定期間T11が経過するまで表示が継続される。なお、図示しないが、導出表示期間T1が所定期間T11の前端部と重なる場合は、導出表示期間T12の終了を待って、調整結果画像Rが表示されることになる。このように、この実施の形態によれば、導出表示期間T12においては調整結果画像Rが消去されるため、導出表示される可変表示結果の認識性の低下を抑えることができる。
次に、図39を参照して、所定の演出中に調整結果画像Rが表示される場合の一例を説明する。飾り図柄の可変表示が実行され、図39(A)に示すように飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となると、ノーマルリーチにおける所定のリーチ演出が実行され、その後、図39(B)に示すような発展報知画像を画像表示装置5に表示することにより、スーパーリーチへの発展報知が行われる。変動中において、遊技者による調整操作が成されると、図39(B)に示すように画像表示装置5の右下端に調整結果画像Rが表示される。
このような発展報知に続いて、図39(C)に示すようなスーパーリーチにおけるリーチ演出の実行中に操作促進画像Pが表示される。そして、プッシュボタンによる操作が成されると、図39(D)に示すように、所定のカットイン演出が実行される。なお、操作促進画像Pの表示期間中にプッシュボタンによる操作が成されない場合には、カットイン演出は実行されない。その後、図39(E)に示すように、例えば大当り組み合わせの最終停止図柄が導出表示される。
調整操作が成されてから所定期間T11が経過するまでは、図39(B)〜(D)に示すように、調整結果画像Rは画像表示装置5に表示されたままである。この場合、調整結果画像Rは、発展報知画像や操作促進画像Pとは重畳しない位置に表示される。しかし、可変表示結果の導出表示期間T12においては、所定期間T11が経過していなくとも、図39(E)に示すように調整結果画像Rは消去される。これにより、導出表示される可変表示結果の視認性の低下を抑えることができる。
以上説明したように、上記実施の形態のパチンコ遊技機1によれば、例えば、演出制御用CPU120は、メーター変化報知態様での予告演出を実行可能である。また、演出制御用CPU120は、メーターMTの表示態様をMAXまで変化させ得るメーター演出を実行可能である。そして、演出制御用CPU120は、スーパーリーチ演出中のメーター演出を実行するよりも前にメーター変化報知態様での予告演出が実行された場合と実行されなかった場合とで、スーパーリーチ演出中のメーター演出においてメーターMTの表示態様を変化させるときのメーターの変化量や、所定のエフェクトとして表示される小判の量を異ならせるので、メーターMTの表示態様を変化させるメーター演出の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、例えば、演出制御用CPU120は、スーパーリーチ演出中のメーター演出を実行するよりも前にメーター変化報知態様での予告演出が実行された場合には、スーパーリーチ演出中のメーター演出においてメーターを3レベル又は4レベル変化させ、スーパーリーチ演出中のメーター演出を実行するよりも前にメーター変化報知態様での予告演出が実行されなかった場合には、スーパーリーチ演出中のメーター演出においてメーターを1レベル又は2レベルしか変化させないので、メーター変化報知態様での予告演出が実行されることへの期待感を向上させることができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、例えば、演出制御用CPU120は、メーター変化報知態様での予告演出として、スーパーリーチ演出中のメーター演出におけるメーターの変化量が4レベルである場合には8秒間の予告演出を実行し、スーパーリーチ演出中のメーター演出におけるメーターの変化量が3レベルである場合には4秒間の予告演出を実行するので、メーター変化報知態様での予告演出の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、例えば、演出制御用CPU120は、メーター変化報知態様での予告演出が実行されるか否かをあおるあおり演出を実行可能であるので、メーター変化報知態様での予告演出が実行されることへの遊技者の期待感をあおることができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、例えば、演出制御用CPU120は、メーターMTの表示態様がMAXまで変化したことに対応して特殊態様スーパーリーチ演出を実行可能であるので、メーターMTの表示態様がMAXまで変化することへの遊技者の期待感を向上させることができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、例えば、演出制御用CPU120は、音量が調整されると、音量の調整結果を示す調整結果画像を、画像表示装置5の所定領域において演出画像やデモ画像と重畳した態様で表示する。そして、演出制御用CPU120は、可変表示結果の導出表示期間T12に調整結果画像Rを消去するので、可変表示結果の視認性が低下することを抑制することができる。
なお、この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
(変形例1)上記実施の形態においては、メーターの表示態様を、レベル0〜レベル4の5段階に設定した。しかし、メーターの表示態様は5段階に限定されない。例えば、メーターの表示態様を、4段階以下又は6段階以上に設定してもよい。
(変形例2)上記実施の形態においては、メーターの表示態様を変化させるタイミングが、ステップS403の処理で設定された内容に対応して、ステップS406の処理で選択された演出制御パターンに基づいて、高速変動中やスーパーリーチ演出中となるように、メーターの表示態様を変化させた。しかし、例えば、可変表示の開始タイミングや、予告演出の開始タイミング、キャラクタ画像が表示されるタイミング、「擬似連」の可変表示演出が実行されるタイミングといった所定のタイミング毎に、どのレベルまで変化させるか、又は何段階変化させるかを決定して、メーターの表示態様を変化させてもよい。また、一回の可変表示中に予告演出やキャラクタ画像の表示等が複数回実行される場合には、予告演出、キャラクタ画像の表示、あるいは予告演出及びキャラクタ画像の表示等が実行されるタイミング毎に、メーターの表示態様を変化させてもよい。また、「擬似連」の可変表示演出において、複数回の擬似連変動が行われる場合には、擬似連変動が行われるタイミング毎に、メーターの表示態様を変化させてもよい。
(変形例3)上記実施の形態においては、特殊態様スーパーリーチ演出が実行される可変表示においてメーター演出を実行してメーターの表示態様を変化させた。しかし、例えば、メーター演出を、特殊態様スーパーリーチ演出が実行される可変表示の前に行われる可変表示において実行してもよい。具体的には、特殊態様スーパーリーチ演出を実行可能な可変表示を予告対象の可変表示とし、予告対象の可変表示の前に行われる複数回の可変表示にわたってメーター演出を実行してもよく、また、予告対象の可変表示の直前に行われる可変表示においてメーター演出を実行してもよい。複数回の可変表示にわたってメーター演出を実行する場合、可変表示が実行される毎に、メーターの表示態様を1つずつ変化させてもよいし、また、可変表示が実行される毎に、メーターの表示態様を変化させる段階を決定し、決定結果に基づいてメーターの表示態様を変化させてもよい。
また、複数回の可変表示にわたってランダムにメーターの表示態様を、最大でレベル3まで変化させ、特殊態様スーパーリーチ演出が実行される可変表示が開始される場合、当該特殊態様スーパーリーチ演出が実行される可変表示において、特殊態様スーパーリーチ演出に便乗してメーターの表示態様をMAXの表示態様へ変化させてもよい。
(変形例4)上記実施の形態においては、ステップS504にて、メーターの高速変動中到達レベルを抽選により決定した。しかし、メーターの高速変動中到達レベルは、抽選によるものに限られない。例えば、変動パターンに対応して1つの高速変動中到達レベルが予め設定されていてもよい。また、変動パターンに対応して複数の高速変動中到達レベルが設定されていてもよい。この場合には、複数の高速変動中到達レベルのうちのいずれにするかを抽選で決定すればよい。また、実行される予告演出の種類や実行時間等に基づいて、メーターの高速変動中到達レベルを決定してもよい。
(変形例5)上記実施の形態においては、ガセとなるメーター演出を実行する場合、ステップS507にて、メーターの最終到達レベルを抽選により決定し、ステップS508にて、メーターの高速変動中到達レベルを抽選により決定した。しかし、メーターの最終到達レベルや高速変動中到達レベルの決定は、抽選によるものに限られない。例えば、変動パターンに対応して1つの最終到達レベルや高速変動中到達レベルが予め設定されていてもよい。また、変動パターンに対応して複数の最終到達レベルや高速変動中到達レベルが設定されていてもよい。この場合には、複数の最終到達レベルや高速変動中到達レベルのうちのいずれにするかを抽選で決定すればよい。また、実行される予告演出の種類や実行時間等に基づいて、メーターの最終到達レベルや高速変動中到達レベルを決定してもよい。ガセとなるメーター演出を実行する場合には、メーターの表示態様をMAXの表示態様まで変化させないことが好ましい。
(変形例6)上記実施の形態においては、特殊態様スーパーリーチ演出は、可変表示が開始してから44秒後経過したタイミングで開始する、といったように、特殊態様スーパーリーチ演出の実行タイミングを予め定めておいた。しかし、特殊態様スーパーリーチ演出の実行タイミングは、予め定められたものに限定されない。例えば、特殊態様スーパーリーチ演出の実行タイミングを、複数の実行タイミングのうちから抽選によって決定してもよい。
(変形例7)上記実施の形態では、特殊態様スーパーリーチ演出を、可変表示結果が「大当り」となることへの期待感を高めることができるような態様とし、特殊態様スーパーリーチ演出を実行可能な期間に相当する期間にて実行される通常態様スーパーリーチ演出を、可変表示結果が「大当り」となることへの期待感をあまり高めることができないような態様とした。しかし、特殊態様スーパーリーチ演出や、特殊態様スーパーリーチ演出を実行可能な期間に相当する期間にて実行される通常態様スーパーリーチ演出の演出態様は、上記態様に限定されない。例えば、特殊態様スーパーリーチ演出を、多くの出玉が得られる大当りを煽る演出態様とし、特殊態様スーパーリーチ演出を実行可能な期間に相当する期間にて実行される通常態様スーパーリーチ演出を、実質的には出玉が得られない大当りや小当りを煽る演出態様としてもよい。そして、特殊態様スーパーリーチ演出が実行されてから出玉が得られる大当り遊技状態に制御される割合を、例えば6割とし、特殊態様スーパーリーチ演出を実行可能な期間に相当する期間にて通常態様スーパーリーチ演出が実行されてから出玉が得られない大当り遊技状態に制御される割合を、例えば4割とする等して、特殊態様スーパーリーチ演出が実行されたときの大当り期待度と、特殊態様スーパーリーチ演出を実行可能な期間に相当する期間にて通常態様スーパーリーチ演出が実行されたときの大当り期待度とに、高低をつけてもよい。
(変形例8)上記実施の形態においては、メーター変化報知態様以外の演出態様の予告演出を、大当り遊技状態となる可能性があることを報知する演出とした。しかし、メーター変化報知態様以外の演出態様の予告演出は、大当り遊技状態となる可能性があることを報知する演出に限られない。例えば、メーター変化報知態様以外の演出態様の予告演出を、可変表示結果が「大当り」となった後に確変状態等の遊技状態になる可能性があることを報知する演出としてもよい。この場合には、例えば、確変判定装置を設けてもよい。確変判定装置は、例えば、遊技球が進入し易い進入容易状態と遊技球が進入し難い進入困難状態とに変化する領域を備える。確変判定装置の当該領域は、例えば、大当り遊技状態のラウンド遊技において、進入容易状態に変化するものであればよい。領域を通過した遊技球は確変判定装置内部に進入する。また、確変判定装置は、内部に、領域を通過した遊技球が進入可能な特定領域が設けられている。なお、賞球の払い出しは、入賞口、特定領域、非特定領域の少なくともいずれかに遊技球が進入したことに基づいて行われればよい。このようなパチンコ遊技機では、例えば、入賞口を通過した遊技球が特定領域に進入した場合には、大当り遊技状態の終了後に確変状態になる。そして、可変表示開始時には、大当り種別の代わりに、領域を進入容易状態に変化させる態様を複数種類の態様のうちから決定する。決定した態様に応じて進入容易状態にする時間が異なることになるので、結果的に、決定された態様に応じて、その後に確変状態になるか否かの可能性が変化することになる。
(変形例9)上記実施の形態においては、メーターを、所定表示とした。しかし、所定表示はメーターに限定されない。所定表示は、例えば、アイテムやキャラクタ、数字等であってもよい。所定表示がアイテムの場合には、例えばアイテムの種類や数が変化していけばよい。所定表示がキャラクタの場合には、例えばキャラクタの大きさや色、人数等が変化していけばよい。所定表示が数字の場合には、例えば数字が増えていったり減っていったりすればよい。このような所定表示を用いて、メーター演出に代わる演出を実行してもよい。即ち、所定表示は、例えば、メーターの値が段階的に変化して最終的に特定の値となること、アイテムの種類が段階的に変化して特定の種類となること、アイテムの数が段階的に変化して特定の数となること、キャラクタの大きさが段階的に変化して特定の大きさとなること、キャラクタの色が段階的に変化して特定の色となること、キャラクタの人数が段階的に変化して特定の人数となること、数字が段階的に変化して特定の数字となることといった、特定の段階まで段階的に変化するものであればよい。そして、段階的に変化することは、例えば、メーターの値が増減すること、アイテムの種類が予め設定された複数種類のいずれかに次々と変化すること、アイテムの数が増減すること、キャラクタの大きさが大きくなったり小さくなったりすること、キャラクタの色が予め設定された複数種類のいずれかに次々と変化すること、キャラクタの人数が増減すること、数字が増減することといった、所定表示が常に特定の段階へ向けて変化するものでなく、所定表示が特定の段階へ向けて変化したり(例えば、変化開始時の段階がレベル0で特定の段階がレベル4であれば、レベルが上がること)、特定の段階とは逆の段階へ向けて変化したりすること(例えば、変化開始時の段階がレベル0で特定の段階がレベル4であれば、レベルが下がること)を繰り返すものであってもよい。
(変形例10)上記実施の形態においては、メーター演出の実行中であるか否かにかかわらず、所定表示としてメーターMTを常時表示している。しかし、所定表示としてのメーターMTは、メーター演出が実行されるときにだけ表示されるものであってもよい。その場合、メーター演出が実行されないにもかかわらず、所定表示としてのメーターMTが表示されることがあってもよい。このような態様とすることにより、所定表示としてメーターMTが表示されれば、メーター演出が実行されることへの遊技者の期待感を高めることができる。
(変形例11)上記実施の形態では、スーパーリーチ演出中のメーター演出の直前にのみ、メーター変化報知態様での予告演出が実行されるようにしている。しかし、メーター変化報知態様での予告演出は、高速変動中のメーター演出といった、他のタイミングにて実行され得るメーター演出の演出期間の直前にも実行されるようにしてもよい。このような態様とすることにより、様々なタイミングにて、メーター演出が実行されることへの遊技者の期待感を高めることができる。
(変形例12)上記実施の形態では、変動パターンが、スーパーAのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンであるか、スーパーBのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンであるかにかかわらず、スーパーリーチ演出が実行される変動パターンであれば、演出制御用CPU120にて、特殊態様スーパーリーチ演出の演出時間を確保して実行可能としている。しかし、遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101において、特殊態様スーパーリーチ演出を実行するか否かや、特殊態様スーパーリーチ演出を実行する場合における演出時間に応じて異なる変動パターンを用意しておき、演出制御用CPU120は、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方から送信された変動パターン指定コマンドに従って、特殊態様スーパーリーチ演出の実行が指定されている変動パターンである場合にのみ、指定された演出時間となるように特殊態様スーパーリーチ演出を実行するようにしてもよい。このような態様とすることにより、演出制御用CPU120により特殊態様スーパーリーチ演出を実行するか否かや、特殊態様スーパーリーチ演出を実行する場合における演出時間等を決定するための処理を省略して、処理負荷を抑制することができる。
(変形例13)上記実施の形態では、メーター演出にてメーターの表示態様がMAXまで変化した場合、特殊態様スーパーリーチ演出が必ず実行される。しかし、メーター演出にてメーターの表示態様がMAXまで変化しても、特殊態様スーパーリーチ演出が実行されないことがあってもよい。その場合、メーター演出にてメーターの表示態様がMAXまで変化しても、特殊態様スーパーリーチ演出が実行されないことについて、可変表示結果が「大当り」となる場合にのみ、例えば十分に小さい割合で決定され得るようにしてもよい。このような態様とすることにより、メーター演出にてメーターの表示態様がMAXまで変化しても、特殊態様スーパーリーチ演出が実行されない場合には、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることを確定的に告知することができる。
(変形例14)上記実施の形態においては、飾り図柄の可変表示時間、及びリーチ演出の種類等の可変表示態様を示す変動パターンを演出制御用CPU120に通知するために、可変表示を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU120に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、1つ目のコマンドとして、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出の有無等、リーチとなる以前の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドとして、リーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU120は2つのコマンドから導かれる可変表示時間に基づいて可変表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより可変表示時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な可変表示態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込み内で2つのコマンドを送信するようにしてもよいし、1つ目のコマンドを送信した後、所定時間が経過してから2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。また、それぞれのコマンドで示される可変表示態様はこの例に限定されるものではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知することで、変動パターン指定コマンドとして予め記憶して用意すべきデータ量を削減することができる。
(変形例15)本発明は、パチンコ遊技機1に限らずスロットマシン等にも適用できる。スロットマシンは、例えば複数種類の識別情報となる図柄の可変表示といった所定の遊技を行い、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値を付与可能となる任意の遊技機であり、より具体的には、1ゲームに対して所定の賭数を設定することによりゲームが開始可能になると共に、各々が識別可能な複数種類の識別情報を可変表示する可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、その表示結果に応じて入賞が発生可能とされた遊技機である。このようなスロットマシンにおいて、スロットマシンの画像表示装置を含めたハードウェア資源と、所定の処理を行うソフトウェアとが協働することにより、上記実施の形態で示されたパチンコ遊技機1が有する特徴の全部又は一部を備えるように構成されていればよい。
スロットマシンは、遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるものに限定されず、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、例えば賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。パチンコ遊技機1やスロットマシンは、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちのいずれか一種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えばメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。例えばスロットマシンは、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、且つ、入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るものであってもよい。
こうしたスロットマシンにおいて実行可能な演出として、上記実施の形態におけるメーター変化報知態様での予告演出やメーター演出等が含まれていればよい。
次に、以上説明した第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせた構成例について説明する。第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせた構成例は、例えば、以下のとおりである。なお、第1実施形態における変形例と第2実施形態における変形例についても、適宜組み合わせてもよい。
組合せの構成例に係る遊技機は、所定の遊技を行なう遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、遊技者による動作(プッシュボタン140の操作等)を検出可能な動作検出手段(プッシュセンサ144等)と、前記動作検出手段により検出有効期間において遊技者が複数回の動作を行なう連続動作(プッシュボタン140の連打操作)が実行されたことに応じて特定演出(図7のような連打操作演出)を実行可能な特定演出実行手段(演出制御用マイクロコンピュータ150、図10の連打演出処理等)と、所定表示の表示態様を特定の段階まで変化させ得る変化演出を実行可能な変化演出実行手段(例えば、メーターMTの表示態様をメーターの上限値(レベル4(MAX))へ向かって変化させる演出や、メーターの表示態様をメーターの下限値(レベル0)へ向かって変化させる演出や、アイテムの種類や数を変化させる演出や、キャラクタの大きさや色、人数等を変化させる演出や、数字が増えていったり減っていったりする演出等を実行可能な演出制御用CPU120等)とを備え、前記特定演出実行手段は、遊技者による前記連続動作とは異なる所定動作(プッシュボタン140の長押し操作)に基づいて、前記連続動作が実行されたとみなして前記特定演出を実行可能であり(図10のSA10〜SA12、SA18,SA19)、前記検出有効期間において、所定期間(図8のオート連打開始可能期間)が経過するまでは前記所定動作に基づいて前記連続動作が実行されたとみなし(図10のSA6Y,SA7〜SA12)、当該所定期間が経過した後(図8のオート連打開始不可能期間)に前記所定動作が開始されても前記連続動作が実行されたとみなさず(図10のSA6N)、前記変化演出実行手段は、前記変化演出を実行するよりも前に前記特定演出が実行された場合と実行されなかった場合とで、前記変化演出において所定表示の表示態様を変化させるときの態様を異ならせる(例えば、スーパーリーチ演出中のメーター演出を実行するよりも前に図7のような連打操作演出が実行された場合と実行されなかった場合とで、スーパーリーチ演出中のメーター演出においてメーターMTの表示態様を変化させるときのメーターの変化量や、所定のエフェクトとして表示される小判の量を異ならせること等)ことを特徴とする。
このような構成例によれば、検出有効期間において所定期間が経過するか否かに基づいて、連打操作が実行されたとみなすか、連打操作が実行されたとみなさないかとすることにより、演出の面白みを向上させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。また、変化演出を実行するよりも前に特定演出が実行された場合と実行されなかった場合とで、変化演出において所定表示の表示態様を変化させるときの態様を異ならせている。このため、変化演出の興趣を向上させることができる。
また、上記の構成例の遊技機では、特定演出として、動作検出手段により検出有効期間において遊技者が複数回の動作を行なう連続動作が実行されたことに応じて特定演出が実行されるため、遊技者が連続動作を実行するか否かによって特定演出が実行されるか否かが変わる。さらに、特定演出が実行されるか否かによって変化演出において所定表示の表示態様を変化させるときの態様が異なる。このことから遊技者が連続動作を実行するか否かによって変化演出において所定表示の表示態様を変化させるときの態様が変わるので、変化演出において所定表示の表示態様の変化を遊技者に嗜好に応じて異ならせることができる。例えば、連続動作が実行されると、変化演出における所定表示の表示態様が大当り表示結果となる期待度に応じて変動し、連続動作が実行されないと、変化演出における所定表示の表示態様が変動しないとする。この場合、大当り期待度を早く知りたい遊技者は、連続動作を実行すればよいし、大当り期待度を遅くまで一定のままとしておきたい遊技者は、連続動作を実行しなければよい。よって、遊技者の嗜好に応じた演出を実行できるので、興趣の向上に寄与することができる。
また、所定動作に基づいて、連続動作が実行されたとみなして特定演出を実行可能であり、所定動作が実行されて連続動作が実行されたとみなした場合と、連続動作が実行された場合とで、変化演出において所定表示の表示態様を変化させるときの態様は共通であってもよいし、異ならせてもよい。例えば、所定動作が実行されて連続動作が実行されたとみなして特定演出が実行されたときには、変化演出において所定表示の変化態様を変化させる際に、メーター演出においてメーターMTの表示態様を変化させるときのメーターの変化量が変化し、連続動作が実行されたときには、変化演出において所定表示の変化態様を変化させる際に、メーター演出においてメーターMTの表示態様を変化させるときのメーターの変化量及び所定のエフェクトとして表示される小判の量が変化するようにしてもよい。この場合、所定動作が実行された場合と連続動作が実行された場合とで、変化演出において所定表示の表示態様を変化させるときの態様を異ならせることができるので、興趣の向上に寄与することができる。
また、変化演出において所定表示の変化態様を変化させるにあたって、連打操作演出のように、プッシュボタン140を連打させ、プッシュボタン140の操作に応じて、メーター演出におけるメーターの表示態様が変化し、所定のエフェクトとして表示される小判の量が変化するようにしてもよい。また、プッシュボタン140の連打に代えて、プッシュボタン140の長押し操作に応じて、メーター演出におけるメーターの表示態様が変化し、所定のエフェクトとして表示される小判の量が変化するようにしてもよい。この場合、メーター演出においてもプッシュボタン140の連打操作や長押し操作によって演出の内容が変化するので、遊技者にプッシュボタン140の操作を促すことができ、興趣の向上に寄与することができる。
また、メーター演出においてプッシュボタン140の長押しが実行された場合と、プッシュボタン140の連打が実行された場合とで、変化演出において所定表示の表示態様を変化させるときの態様は共通であってもよいし、異ならせてもよい。例えば、プッシュボタンが長押しされてメーター演出が実行されたときには、メーターMTの表示態様を変化させるときのメーターMTの変化量が変化し、プッシュボタンの連打が実行されたときには、メーター演出においてメーターMTの表示態様を変化させるときのメーターの変化量及び所定のエフェクトとして表示される小判の量が変化するようにしてもよい。この場合、変化演出において所定動作が実行された場合と連続動作が実行された場合とで、所定表示の表示態様を変化させるときの態様を異ならせることができるので、興趣の向上に寄与することができる。
なお、この発明における特定演出は、連打操作演出(図7参照)に限らず、メーター変化報知態様での予告演出(図34、図35参照)をさらに含むものであってもよい。例えば、連打操作演出を実行することにより、予告演出(例えば、キャラクタ画像を表示すると共に、例えば「溜めるぞ」といったメッセージ画像を表示する等)を実行可能とし、予告演出が実行された場合とされなかった場合とで、変化演出において所定表示の表示態様を変化させるときの態様を異ならせるようにしてもよい。あるいは、予告演出が実行されることにより、連動操作演出を実行可能とし、連打操作演出が実行された場合とされなかった場合とで、変化演出において所定表示の表示態様を変化させるときの態様を異ならせるようにしてもよい。また、変化演出よりも前に実行される特定演出は、連打操作演出が関与しない演出でもよい。これらの構成例によれば、特定演出に対する注目を高めることができ、興趣の向上に寄与することができる。
以上説明した遊技機では、その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、予告演出等の所定演出を実行するための画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作、更には遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、例えばパチンコ遊技機1やスロットマシンといった、遊技機に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。更に、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。更には、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
上記の実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけに限らず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるものも含む概念である。
上記の実施の形態では、例えば「1」〜「8」の複数種類の特別図柄や飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様に限られない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要はなく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯及び点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
上記実施の形態において、各乱数の更新タイミングを異ならせたり、各乱数の更新範囲を異ならせたりすることによって、各乱数が同期しないようにしてもよい。
上記の実施形態では、主基板11に乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、始動入賞時に主基板11において抽出された乱数値に基づき、主基板11が乱数値の判定用テーブルを参照し、乱数値の判定処理を実行し、演出制御基板12は、主基板11において判定された判定結果を受信して、受信した判定結果に基づき先読予告演出を実行する例を示したが、先読予告演出の実行態様はこれに限定されない。例えば、演出制御基板12に上記乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、演出制御基板12は、主基板11において抽出された乱数値そのものを主基板11から受信し、受信した乱数値に基づき乱数値の判定用テーブルを参照して乱数値の判定処理を実行し、判定処理の判定結果に基づき先読予告演出を実行するようにしてもよい。即ち、乱数値の判定処理を演出制御基板12において行ってもよい。また、乱数値の判定処理を主基板11と演出制御基板12の両方で行ってもよい。例えば、演出制御基板12は、一部の乱数値を受信して乱数値の判定処理を実行するとともに、主基板11において判定された判定結果を受信してもよい。具体的には、例えば、演出制御基板12は、乱数値を受信して大当りとなるか否かの判定及び大当りである場合は大当りの種別の判定を実行すると共に、乱数値に基づき主基板11で判定された変動パターン種別の判定結果を受信するようにしてもよい。即ち、演出制御基板12は、自ら判定した判定結果と主基板11で判定された判定結果に基づき先読予告演出を実行することができる。
上記実施の形態では、演出制御基板12の側で、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが、主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えばシリアル通信の先頭ビットによる割込み要求を以て、演出制御コマンドを受信するための割込みが発生するものとしてもよい。