JP6578268B2 - 流体制御弁 - Google Patents

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Description

本発明は、操作流体の圧力によってピストンを摺動させ、弁体を弁座に当接または離間させる流体制御弁に関するものである。
従来、操作エアの圧力によって2つ以上のピストンを摺動させるエアオペレートバルブにおいて、弁体を弁座に当接または離間させるため、弁体が弁座に当接する方向に付勢する圧縮バネが使用されている。半導体製造プロセスでは、危険なガスを扱うため、半導体製造用のエアオペレートバルブからガスが少しでも漏れることを阻止する必要がある。そのため、エアオペレートバルブの閉弁時に高いシール性が求められている。
しかし、高いシール力を実現しようとすると、バルブが大型化してしまう恐れがある。近年、半導体製造装置では、半導体ウエハの製造プロセスが複雑化するにつれ、多種のガスの切り替えが必要とされている。これに伴い、設置すべきバルブの数が増加している。そのため、エアオペレートバルブを複数設置すると、全体の設置面積が増加するという問題が生じる。そこで、1つ1つのバルブを小型化する要請が高まっている。
また、バルブを小型化すると、設置面積が限定され、バネの線径やバネの径の自由度がなくなる。その理由は、設置面積が限定されると、バネの線径を細くせざるをえず、また、バネの径が小さいものを用いるしかないためである。そのため、1つのバネに加わる応力が上がることになり、バネの耐久性に問題が生じる。特に、半導体製造プロセスでは、危険なガスを扱うため、半導体製造用の流体制御弁の閉弁に必要なシール力の確保や弁の性能、耐久性等は大きな課題である。
上記課題を解決するために、本出願人は、特許文献1において、下記の流体制御弁を提案している。すなわち、第1ピストン及び第2ピストンを同軸上に有すること、第1ピストンには、弁体が弁座に当接する方向に付勢する1つの第1圧縮バネが同軸上に取り付けられていること、第2ピストンには、弁体が弁座に当接する方向に付勢する1つの第2圧縮バネが同軸上に取り付けられていること、第1圧縮バネによる付勢力と、第2圧縮バネによる付勢力の総和が、弁体を弁座に当接させる力となること、を特徴とする。
特許第5982354号公報
しかしながら、特許文献1に記載の流体制御弁には、次のような問題があった。すなわち、流量制御弁が長時間停止した後に駆動された場合、第1ピストンの動きに遅れが出て、金属弁体やダイアフラム弁が開くタイミングが遅れる問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためのものであり、複数のピストンによりバルブを小型化し、全体の設置面積の減少を実現しつつ、圧縮バネの設計の自由度を向上させ、閉弁に必要なシール力を確保することのできる流体制御弁であって、ダイアフラム弁体が開くタイミングが遅れることのない流体制御弁を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の流体制御弁は、次のような構成を有している。
(1)操作流体の圧力によってピストンを摺動させ、弁体を弁座に当接または離間させる流体制御弁において、弁体を駆動する弁体ピストン、及び弁体ピストンを駆動するための2以上の駆動ピストンを同軸上に有すること、駆動ピストンの各々には、弁体が弁座に当接する方向に付勢する1つの圧縮バネが同軸上に取り付けられていること、弁体ピストンは、ピストン部と、弁体ロッドを一体的に成形したものであること、弁体ピストンのピストン部の下面の外周部には、弁体を弁座から離間する方向に付勢する復帰バネが圧縮バネと同軸上に取り付けられていること、弁体ピストンには、3個の摺動リングが取り付けられていること、復帰バネの付勢力と操作流体の圧力から受ける駆動力との合計は、3個の摺動リングの始動抵抗よりも大きな力であること、を特徴とする。
3個のOリングによる始動抵抗は、本実施例のようなアクチュエータ部の外径が28.5mm程度を有する流体制御弁では、12N程度であり、使用状態によっては、始動抵抗が上昇して、Oリングの始動抵抗は、70N程度になることを実験により確認している。
したがって、復帰バネのバネ力は、70Nより少し大きく設定している。
(1)に記載の流体制御弁において、弁体ピストンを摺動させるアクチュエータ部の外径が28.5mm以下であること、を特徴とする。
)(1)または(2)に記載の流体制御弁において、復帰バネの付勢力を、圧縮バネの各々に、均等に付加していること、を特徴とする。
)(1)乃至()に記載のいずれか1つの流体制御弁において、圧縮バネは、同一形状のものであること、を特徴とする。
本発明の流体制御弁は、次のような作用・効果を有する。
(1)操作流体の圧力によってピストンを摺動させ、弁体を弁座に当接または離間させる流体制御弁において、弁体を駆動する弁体ピストン、及び弁体ピストンを駆動するための2以上の駆動ピストンを同軸上に有すること、駆動ピストンの各々には、弁体が弁座に当接する方向に付勢する1つの圧縮バネが同軸上に取り付けられていること、弁体ピストンには、弁体を弁座から離間する方向に付勢する復帰バネが圧縮バネと同軸上に取り付けられていること、を特徴とするので、弁体ピストンに対して、復帰バネが常に弁体が弁座から離間する方向に力を与えているので、流体制御弁が長時間停止され、Oリングの始動抵抗が上昇した状態で始動されても、弁体ピストンの始動が遅れることがなく、金属弁体やダイアフラム弁が開くのに遅れが生じることがない。
また、圧縮バネのバネ力を各々下げることができる。そのため、バネの耐久性が向上する。また、バネの設計の自由度が高まり、設計・製造が容易になる。さらに、公差がばらついたとしても、閉弁に必要なシール力を確保することができる。
(2)(1)に記載の流体制御弁において、弁体ピストンには、3個の摺動リングが取り付けられていること、復帰バネの付勢力と操作流体圧力から受ける駆動力との合計は、3個の摺動リングの始動抵抗よりも大きな力であること、を特徴とするので、流体制御弁が長時間停止され、3個のOリングの始動抵抗が上昇した状態で始動されても、弁体ピストンを確実に弁開方向に付勢できるため、弁体ピストンの始動が遅れることがなく、金属弁体やダイアフラム弁が開くのに遅れが生じることがない。
(3)(1)または(2)に記載の流体制御弁において、弁体ピストンを摺動させるアクチュエータ部の外径が28.5mm以下であること、を特徴とするので、アクチュエータ部の外径が28.5mm以下では、受圧面積が小さく、操作流体圧力による駆動力が小さくなり、摺動リングの始動抵抗の影響を受けやすいため、弁体ピストンに対して、復帰バネが常に弁体が弁座から離間する方向に力を与えることにより、流体制御弁が長時間停止され、Oリングの始動抵抗が上昇した状態で始動されても、弁体ピストンの始動が遅れることがなく、金属弁体やダイアフラム弁が開くのに遅れが生じることがない。
(4)(1)乃至(3)に記載のいずれか1つの流体制御弁において、復帰バネの付勢力を、駆動バネの各々に、均等に付加していること、を特徴とするので、復帰バネの付勢力により減じられる弁閉力を、2以上の駆動バネが均等に負担するため、全体の力のバランスを維持でき、特定の駆動ピストンの弁開動作を妨げることがなく、全体として最適な動作を維持することができる。
(5)(1)乃至(4)に記載のいずれか1つの流体制御弁において、圧縮バネは、同一形状のものであること、を特徴とするので、部品を共通化することができる。よって、別途、他の形状の圧縮バネを用意する必要が無い。また、型成形で部品を製造する場合には、製造するためのコストを削減することができる。さらに、部品を共通化することにより、組立の際、作業の効率性を向上させることができる。
本発明の実施形態に係る流体制御弁1の断面図である。 駆動ピストン11の断面図である。 弁体ピストン10の断面図である。 流体制御弁50の参考図である。
本発明の流体制御弁の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係る流体制御弁1の断面図である。
(流体制御弁の構成)
流体制御弁1は、流体を制御する弁部2と、弁部2に駆動力を与えるアクチュエータ部3を備える。流体制御弁1は、アクチュエータ部3を、アダプタ15を介してボディ14に連結する。流体制御弁1は、円柱状の外観を構成する。
始めに、弁部2について説明する。弁部2は、ボディ14を備える。ボディ14の下面には、制御流体が流入する入口流路14bと、制御流体が流出する出口流路14cが形成されている。
ボディ14の上面は円筒形状であり、円筒形状の内周面には、雌ねじ部14aが形成されている。ボディ14の中央部には、弁座部材17が固設され、弁座部材17の上面には弁座17aが形成されている。弁座17a内の弁孔を介して入口流路14bと出口流路14cが連通している。ボディ14の上部の雌ねじ部14aには、アダプタ15の外周面に形成された雄ねじがねじ連結されている。
アダプタ15の内周面には、円筒状のホルダ18がアダプタ15とボディ14とで挟まれて保持されている。ホルダ18の内周面には、ステム24が摺動可能に保持されている。また、ホルダ18の下面とボディ14との間には、薄板形状の金属弁体19が挟まれて保持されている。
金属弁体19は、ステム24に押圧されることにより、弁座17aに対して当接する。また、ステム24の押圧が解除されることにより、薄板の金属弁体19の弾性力により、金属弁体19は、弁座17aから離間する。
金属弁体19が弁座17aに当接すると、入口流路14bと出口流路14cは遮断され、金属弁体19が弁座17aに離間すると、入口流路14bと出口流路14cは連通する。
アクチュエータ部3には、同一形状の3個の内装部品23A、23B、23C(以下、23A〜23Cと記載する。)が、パイプ形状の外装部材22内に順次当接して固定されている。内装部品23の外径寸法は、外装部材22のパイプの内径寸法とほぼ同径にされている。
内装部品23Aの下方内部には、外装部材22の内径寸法よりも小さな開口部が形成されている。外装部材22の上端には、キャップ20が取り付けられ、下端にはアダプタ15が取り付けられている。これにより、アダプタ15とキャップ20との間で、内装部品23A〜23Cが挟み込まれて保持されている。内装部品23A〜23Cは、外装部材22の内部において重ね合わされた状態で固定され、弁体ピストン10を収納する弁体ピストン室16、及び第1〜第2駆動ピストン11A〜11Bを各々収納する第1〜第2駆動ピストン室13A〜13Bを形成する。
第1内装部品23Aの弁体ピストン室16の内周面には、シリンダ16aが形成され、弁体ピストン10が摺動可能に保持されている。また、2個の内装部品23B、23C(以下、23B〜23Cと記載する。)の第1〜第2駆動ピストン室13A〜13Bの内周面には、シリンダ23aが形成され、2個の第1、第2駆動ピストン11A、11B(以下、11A〜11Bと記載。)が、摺動可能に保持されている。
弁体ピストン10、及び第1〜第2駆動ピストン11A〜11Bは、同軸上に保持されている。同軸上とは、軸心が同じであることをいう。
第1駆動ピストン11Aには、第1駆動圧縮バネ12Aの一端が当接されている。第1駆動圧縮バネ12Aの他端は内装部品23Cの下面に当接している。第1駆動ピストン11Aは、第1駆動圧縮バネ12Aにより、金属弁体19が弁座17aに当接する方向に付勢されている。
同様に、第2駆動ピストン11Bには、第2駆動圧縮バネ12Bの一端が当接されている。第2駆動圧縮バネ12Bの他端はキャップ20の下面に当接している。第2駆動ピストン11Bは、第2駆動圧縮バネ12Bにより、金属弁体19が弁座17aに当接する方向に付勢されている。
2個の第1、第2駆動圧縮バネ12A、12B(以下、12A〜12Bと記載。)は、同軸上に取り付けられている。第1〜第2駆動圧縮バネ12A〜12Bは、同一形状、かつ同一バネ力を有するものである。
弁体ピストン10は、弁体ピストン室16に摺動可能に保持されている。
第1〜第2駆動ピストン11A〜11Bは、駆動ピストン室13に摺動可能に保持されると共に、第1〜第2駆動ピストン室13A〜13Bの各々を、加圧室13aと背圧室13bとに区画している。背圧室13bには、第1〜第2駆動圧縮バネ12A〜12Bが、第1〜第2駆動ピストン11A〜11Bを弁座17aに近付く方向に付勢した状態で、第1〜第2駆動ピストン11A〜11Bと同軸上に配置されている。
第1〜第2駆動ピストン11A〜11Bは、図2に示すように、ピストン部11aにピストンロッド11bを一体的に成形されたものである。ピストン部11aは、円柱状であり、外径寸法が内装部品23の内径寸法よりやや小さな径にされている。ピストン部11aには、ゴムなどの弾性体からなるOリング32を装着するための装着溝11cが外周面に沿って環状に設けられている。ピストン11の下面には、凹部11eが形成されている。
また、ピストン11の内部には、内部流路11dが形成されている。内部流路11dの下方には、加圧室13aと連通するための流路11fが形成されている。流路11fは、内部流路11dと連通している。すなわち、キャップ20の内周面に形成された給排気ポート20aは、ピストン11の内部流路11d、流路11fを介してピストン11の加圧室13aと連通する。
第1〜第2駆動ピストン11A〜11Bは、図1に示すように、ピストンロッド11bの外周面にOリング32A、32Bが取り付けられ、装着溝11cにOリング31A、31Bが取り付けられている。
弁体ピストン10は、図3に示すように、ピストン部10aの上面側にピストンロッド10cを、ピストン部10aの下面側に弁体ロッド10bを一体的に成形したものである。ピストン部10aは、円柱状であり、外径寸法が内装部品23Aの内径寸法よりやや小さな径にされている。ピストン部10aには、ゴムなどの弾性体からなるOリング33を装着するための装着溝10eが外周面に沿って環状に設けられている。
また、弁体ピストン10の内部には、内部流路10dが形成されている。内部流路10dの下方には、加圧室13aと連通するための流路10fが形成されている。流路10fは、内部流路10dと連通している。すなわち、キャップ20の内周面に形成された給排気ポート20aは、弁体ピストン10の内部流路10d、流路10fを介して弁体ピストン10の加圧室13aと連通している。
弁体ピストン10は、図1に示すように、ピストンロッド10cの外周面にOリング34が取り付けられ、装着溝10eにOリング33が取り付けられており、弁体ロッド10bの外周面にOリング35が取り付けられている。
弁体ピストン10には、駆動圧縮バネ12は、取り付けられていない。弁体ピストン10の下面には、復帰圧縮バネ21の一端が当接している。復帰圧縮バネ21の他端は、内装部品23Aの上面に当接している。復帰圧縮バネ21により、弁体ピストン10は、金属弁体19が、弁座17aから離間する方向に付勢されている。
ここで、第1駆動圧縮バネ12Aによる付勢力(F1)と、第2駆動圧縮バネ12Bによる付勢力(F2)の総和(F1+F2)から、復帰圧縮バネ21の付勢力(FB)を引算した力が、金属弁体19を弁座17aに当接させる力(F=F1+F2−FB)、すなわち流体制御弁1を閉弁するためのシール力となる。なお、実際はOリングの抵抗が少し影響する。
また、第1〜第2駆動圧縮バネ12A〜12Bは、同一形状であるため、同程度の付勢力を有する(F1=F2)。すなわち、1つのバネに必要な付勢力は、2個の駆動ピストンを重ねる場合、(F+FB)/2=F1=F2となる。よって、各々のバネの付勢力を下げることができる。すなわち、1つのバネに加わる応力を下げることができ、バネの耐久性が向上する。また、バネの設計の自由度が高まる。
(流体制御弁の動作説明)
次に、実施形態に係る流体制御弁1の動作を説明する。
流体制御弁1は、給排気ポート20aにエアが供給されないとき、第1〜第2駆動圧縮バネ12A〜12Bの弾性力によって、復帰圧縮バネ21の抗力に反して弁体ピストン10が弁座17a方向へ押下げられ、ステム24を介して金属弁体19を弁座17aに当接させる。そのため、入口流路14bに供給された制御流体は、弁座17aから出口流路14cへ流れない。
給排気ポート20aよりエアが供給されると、エアは、内部流路11dから流路11fを介して加圧室13aに流入する。加圧室13aに流入するエアが、背圧室13bにある第1〜第2駆動圧縮バネ12A〜12Bの弾性力に打ち勝つと、第1〜第2駆動圧縮バネ12A〜12Bは収縮し始める。
これにより、弁体ピストン10は上昇する。弁体ピストン10が上昇すると、金属弁体19の反発力により、ステム24は上昇し、金属弁体19が弁座17aから離間する。この状態で入口流路14bに制御流体を供給すると、制御流体が入口流路14bから弁座17a内の弁孔を介して出口流路14cへ流れる。
次に、流体制御弁1が長時間停止した後に駆動される場合について説明する。
流体制御弁1の停止した状態が長時間続いた場合、シール部材であるOリングと壁面との間で始動抵抗が上昇する恐れがある。Oリングが取り付けられている箇所は摺動部であり、摺動抵抗を減らすために潤滑油が塗布されているが、長時間の停止状態が続くと滑りが悪くなり、ゴム製のOリングとの間で始動抵抗の上昇が発生するのである。なお、始動抵抗の上昇の原因の一例としては、固着の発生がある。
第1〜第2駆動ピストン11A〜11Bには、各々2個のOリング31A〜31B、32A〜32Bが取り付けられている。弁体ピストン10には、3個のOリング33、34、35が取り付けられている。したがって、Oリングで始動抵抗が上昇した場合、駆動ピストン11で発生した場合に比較して、弁体ピストン10で始動抵抗が上昇した場合のほうが、始動抵抗は、1.4倍大きいと考えられる。
例えば、弁体ピストン10でOリングの始動抵抗が上昇した場合、始動抵抗は、上述したように駆動ピストン11と比較して、1.4倍となる。一方、エア圧を受ける受圧面積は、弁体ピストン10では、弁体ロッド10bがあるため小さくされており、駆動ピストン11の80%程度となっている。
仮に復帰圧縮バネ21が取り付けられていない場合を想定すると、弁体ピストン10において、エア圧による駆動力が80%と低く、始動抵抗が1.4倍と大きいため、第1〜第2駆動ピストン11A〜11Bと比較して、動きが遅れる恐れが大きい。特に、シリンダの内径が小さくなると、受圧面積により操作流体圧力から受ける駆動力に対し始動抵抗の影響度合いが大きくなる。
駆動ピストン11は、駆動時に弁体ピストン10の余力を受けられるが、弁体ピストン10は余力を受けられない点が考えられる。
本出願人は、特許文献1では、6個の駆動ピストンにより流体制御弁を構成していた。これでは、上記問題があるため、始め図4に示すように、弁体ピストンに駆動圧縮バネも、復帰圧縮バネも取り付けない構成の流体制御弁50を考えた。
しかし、図4の流体制御弁50では、長時間停止した後では、弁体ピストンの動きに少し遅れが発生することが懸念された。それ故に、安定性を確保するため、図1の流体制御弁1を考え出したのである。
本実施形態では、復帰圧縮バネ21が常に、弁体ピストン10を金属弁体19が弁座17aから離間する方向に所定の力で付勢しているので、長時間停止した後であっても、弁体ピストン10の動きに遅れが発生する恐れがない。
通常時の3個のOリングによる始動抵抗は、本実施例のようなアクチュエータ部3の外径が28.5mm程度を有する流体制御弁では、Oリング33は5N、Oリング34、35は3.3Nで合計11.6N程度であり、始動抵抗が上昇した場合には、3個のOリングの始動抵抗は、各6倍の70N程度になることを実験により確認している。したがって、復帰バネのバネ力は、70Nより少し大きく、100Nに設定している。
本実施形態では、復帰圧縮バネ21の付勢力FB=100Nを、第1〜第2駆動圧縮バネ12A〜12Bに均等に負担させている。すなわち、復帰圧縮バネ21がなかった場合に、第1〜第2駆動圧縮バネ12A〜12Bのバネ力は、150Nとしていたが、本実施例では、150N+100N/2=200Nとしている。
本実施形態では、F1=F2=200Nとし、FB=100Nとし、F=300Nとしている。また、エア圧は、0.4MPaとし、第1〜第2駆動ピストン11A〜11Bがエア圧から受ける駆動力を、210Nとし、弁体ピストン10がエア圧から受ける駆動力を、168Nとしている。
第1〜第2駆動ピストン11A〜11Bを個別にみると、Oリング31、32に始動抵抗の上昇がない場合でも始動抵抗が8.3Nあると、エア圧による力210Nでは、駆動圧縮バネ力200Nと始動抵抗8.3Nの合力に対して余力が小さく駆動し難い状態となっている。しかし、第1〜第2駆動ピストン11A〜11Bは、駆動時には、弁体ピストン10の推力をプラスで受けるため、動き出しに遅れが発生する恐れがない。
第1駆動ピストン11Aにおいて始動抵抗が上昇した場合には、弁体ピストン10と比較して、エアの受圧面積が20%程度大きく、始動抵抗の上昇による始動抵抗も70%程度小さいため、長時間停止した後でも、第1駆動ピストン11Aの動きに遅れが発生する恐れは少ない。
さらに、弁体ピストン10が動けば、第1駆動ピストン11Aを押すため、第1駆動ピストン11Aの動きに遅れが発生する可能性は低くなる。
同様に、第2駆動ピストン11Bには、弁体ピストン10と第1駆動ピストン11Aの押す力が加わるため、第2駆動ピストン11Bの動きに遅れが発生する可能性は低くなる。
ここで、近年、半導体製造装置では、多種のガスの切り換えを行うため、設置すべきバルブの数が増加し、全体の設置面積の減少が課題となっている。バルブを小型化するために、鉛筆と同程度の直径を有する流体制御弁が開発されている。この場合、駆動ピストン11に取り付けられる駆動圧縮バネ12のバネ径は小さくなければならない。そのため、閉弁時の一定のシール力を確保するために、駆動ピストン11を複数積み重ねる必要がある。
本出願人は、数々の実験を行うことにより、駆動圧縮バネ12をそれぞれ1つずつ取り付けた場合、確実に一定のシール力を確保し、さらに駆動圧縮バネ12の耐久性を向上させることがわかった。
以上、説明したように、本実施の形態の流体制御弁1によれば、
(1)操作流体の圧力によってピストンを摺動させ、金属弁体19を弁座17aに当接または離間させる流体制御弁1において、金属弁体19を駆動する弁体ピストン10、及び弁体ピストン10を駆動するための2以上の第1〜第2駆動ピストン11A〜11Bを同軸上に有すること、第1〜第2駆動ピストン11A〜11Bの各々には、金属弁体19が弁座17aに当接する方向に付勢する1つの駆動圧縮バネ12A〜12Bが同軸上に取り付けられていること、弁体ピストン10には、金属弁体19を弁座17aから離間する方向に付勢する復帰圧縮バネ21が、駆動圧縮バネ12A〜12Bと同軸上に取り付けられていること、を特徴とするので、弁体ピストン10に対して、復帰圧縮バネ21が常に金属弁体19が弁座17aから離間する方向に力を与えているので、流体制御弁1が長時間停止され、3個のOリング33、34、35が始動抵抗が上昇した状態で始動されても、弁体ピストン10の始動が遅れることがなく、金属弁体19が開くのに遅れが生じることがない。
また、駆動圧縮バネ12A〜12Bのバネ力を各々下げることができる。そのため、バネの耐久性が向上する。また、バネの設計の自由度が高まり、設計・製造が容易になる。さらに、公差がばらついたとしても、閉弁に必要なシール力を確保することができる。
(2)(1)に記載の流体制御弁1において、弁体ピストン10には、3個のOリング33、34、35が取り付けられていること、復帰圧縮バネ21の付勢力FBと操作流体の圧力から受ける駆動力との合計は、3個のOリング33、34、35の始動抵抗よりも大きな力であること、を特徴とするので、流体制御弁1が長時間停止され、3個のOリング33、34、35の始動抵抗が上昇した状態で始動されても、弁体ピストン10を確実に弁開方向に付勢できるため、弁体ピストン10の始動が遅れることがなく、金属弁体19が開くのに遅れが生じることがない。
(3)(1)または(2)に記載の流体制御弁において、弁体ピストン10を摺動させるアクチュエータ部3の外径が28.5mm以下であること、を特徴とするので、アクチュエータ部3の外径が28.5mm以下では、受圧面積が小さく、操作流体圧力による駆動力が小さくなり、Oリング33、34、35の始動抵抗の影響を受けやすいため、弁体ピストン10に対して、復帰圧縮バネ21が常に金属弁体19が弁座17aから離間する方向に力を与えることにより、流体制御弁1が長時間停止され、Oリング33、34、35の始動抵抗が上昇した状態で始動されても、弁体ピストン10の始動が遅れることがなく、金属弁体19が開くのに遅れが生じることがない。
(3)(1)乃至(3)に記載のいずれか1つの流体制御弁1において、復帰圧縮バネ21の付勢力FBを、第1〜第2駆動圧縮バネ12A〜12Bの各々に、均等に付加していること、を特徴とするので、復帰圧縮バネ21の付勢力FBにより減じられる弁閉力を、2以上の第1〜第2駆動圧縮バネ12A〜12Bが均等に負担するため、全体の力のバランスを維持でき、特定の駆動ピストン11の弁開動作を妨げることがなく、全体として最適な動作を維持することができる。
(5)(1)乃至(4)に記載のいずれか1つの流体制御弁1において、第1〜第2駆動圧縮バネ12A〜12Bは、同一形状のものであること、を特徴とするので、部品を共通化することができる。よって、別途、他の形状の圧縮バネを用意する必要が無い。また、型成形で部品を製造する場合には、製造するためのコストを削減することができる。さらに、部品を共通化することにより、組立の際、作業の効率性を向上させることができる。
なお、本実施形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に、その要旨を逸脱しない範囲内で様々な改良、変形が可能である。
例えば、本実施形態では2つの駆動ピストン11を重ねたが、駆動ピストン11はいくつ重ねても良い。
例えば、本実施形態では操作流体としてエアを用いているが、操作流体は不活性ガスでも良い。
例えば、本実施形態では、操作流体圧力を0.4MPaに設定しているが、0.4〜0.6MPaであれば良い。
例えば、本実施形態では、入口流路は出口流路に、出口流路は入口流路になっても良い。
例えば、本実施形態では、アクチュエータ部3の外径が28.5mm程度と設定していたが、20mm以下、または1/2inch(12.7mm)以下、または10mm以下でも良い。
1 流体制御弁
3 アクチュエータ部
10 弁体ピストン
11 駆動ピストン
11A〜11B 第1〜第2駆動ピストン
12 駆動圧縮バネ
12A〜12B 第1〜第2駆動圧縮バネ
13 ピストン室
15 アダプタ
17 弁座部材
17a 弁座
19 金属弁体
20 キャップ
21 復帰圧縮バネ
22 外装部材
23 内装部品

Claims (4)

  1. 操作流体の圧力によってピストンを摺動させ、弁体を弁座に当接または離間させる流体制御弁において、
    前記弁体を駆動する弁体ピストン、及び前記弁体ピストンを駆動するための2以上の駆動ピストンを同軸上に有すること、
    前記駆動ピストンの各々には、前記弁体が前記弁座に当接する方向に付勢する1つの圧縮バネが同軸上に取り付けられていること、
    前記弁体ピストンは、ピストン部と、弁体ロッドを一体的に成形したものであること、
    前記弁体ピストンの前記ピストン部の下面の外周部には、前記弁体を前記弁座から離間する方向に付勢する復帰バネが前記圧縮バネと同軸上に取り付けられていること、
    前記弁体ピストンには、3個の摺動リングが取り付けられていること、
    前記復帰バネの付勢力と操作流体の圧力から受ける駆動力との合計は、前記3個の摺動リングの始動抵抗よりも大きな力であること、
    を特徴とする流体制御弁。
  2. 請求項1に記載の流体制御弁において、
    前記弁体ピストンを摺動させるアクチュエータ部の外径が28.5mm以下であること、
    を特徴とする流体制御弁。
  3. 請求項1または請求項2に記載の流体制御弁において、
    前記復帰バネの付勢力を、前記圧縮バネの各々に、均等に付加していること、
    を特徴とする流体制御弁。
  4. 請求項1乃至請求項3に記載のいずれか1つの流体制御弁において、
    前記圧縮バネは、同一形状のものであること、
    を特徴とする流体制御弁。
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