JP6578217B2 - 鉄筋連結装置 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄筋コンクリート造や鉄筋鉄骨コンクリート造あるいはプレキャストコンクリート製の構造物の構築に際して、コンクリート中に埋設される鉄筋同士を相互に連結するために用いられる鉄筋連結装置に関する。
このような鉄筋連結装置として、従来、後記特許文献1及び特許文献2に示されたものがある。これらの鉄筋連結装置は、それぞれ、互いに連結される2つの鉄筋の端部の周囲を取り巻く、互いに結合された二つ割のカプラ(特許文献1)及びスリーブ(特許文献2)を有し、2つの鉄筋の相互連結のためにカプラの内部、スリーブの内部がそれぞれ樹脂系硬化剤、セメントペース、モルタル等からなる充填材で満たされる。充填材は、これが固化するとき、カプラ、スリーブと2つの鉄筋の端部とを互いに接合する働きをなす。
ところで、鉄筋相互の連結に際し、カプラ、スリーブの内部を充填材で満たすことには、充填材の準備、充填材をカプラ、スリーブの内部に供給するための充填設備等を必要とし、また、充填設備を使用して行う充填作業等のための時間的及び労力的な負担を伴う。
特開2000−282625号公報 特開2008− 63729号公報
したがって、本発明の目的は、鉄筋相互の連結に際し充填材の供給を不要とする鉄筋連結装置を提供することにある。
本発明は2つの鉄筋をこれらの端部において相互に連結するための鉄筋連結装置に係り、2つの態様を含む。一の態様に係る鉄筋連結装置は、前記2つの鉄筋の端部を受け入れる円筒状の受入空間を規定すべく該受入空間の周方向に互いに間隔をおいて配置され前記受入空間の軸線方向へ伸びる複数の板部材であって前記2つの鉄筋の端部の周面に当接可能である内周面及び該内周面に相対する外周面を有する複数の板部材と、前記複数の板部材の周囲を取り巻く円筒状部材であってその軸線方向へ延伸しかつ縮径するように変形可能であり、また、変形により前記複数の板部材に対してこれらの周囲から押圧可能である円筒状部材と、前記円筒状部材の一端部に取り付けられた、前記複数の板部材の一端部に当接可能であるリング部材と、前記円筒状部材の他端部に取り付けられた雌ねじ部材と、前記雌ねじ部材に螺合された、前記複数の板部材の他端部に当接可能である中空雄ねじ部材とを含み、前記2つの鉄筋の端部は、それぞれ、前記リング部材及び前記中空雄ねじ部材を通して、前記複数の板部材が規定する受入空間に挿入可能である。
前記一の態様に係る鉄筋連結装置による2つの鉄筋の相互連結は次のようにして行う。まず、前記鉄筋連結装置のリング部材及び中空雄ねじ部材を通して、複数の板部材が規定する円筒状の受入空間に前記2つの鉄筋の端部をそれぞれ挿入する。次に、前記中空雄ねじ部材を回転操作し、これにより、前記雌ねじ部材に対する中空雄ねじ部材の螺合位置を前記複数の板部材に向けて進め、前記中空雄ねじ部材を前記複数の板部材の他端部に当接させる。この間、前記雌ねじ部材は前記円筒状部材及び前記リング部材と共に前記中空雄ねじ部材に対して相対的に反対方向へ移動し、前記リング部材が前記複数の板部材の一端部に当接する。前記中空雄ねじ部材の回転操作を継続すると、前記雌ねじ部材の反対方向へのさらなる移動により、前記複数の板部材を反力支持体として、前記円筒状部材が引張力を受けてその軸線方向に引き伸ばされ、その直径が漸減するように変形する。その結果、前記円筒状部材はこれに取り囲まれている前記複数の板部材に当接し、さらに前記複数の板部材に対してこれらの周囲から押圧力又は締付作用を及ぼす。前記複数の板部材は、前記円筒状部材の締付作用を受けて、前記リング部材及び前記中空雄ねじ部材に対して前記受入空間の径方向内方側へ滑動し、これらの内周面において両鉄筋の端部の周面に当接する。前記複数の板部材にはこれらの間に間隔が存することから、両鉄筋の端部の周面に当接した前記複数の板部材は、前記両鉄筋の端部にこれらの周囲から締め付け力を及ぼす。両鉄筋は、これにより、強固に相互連結される。このため、両鉄筋と複数の板部材との間へのモルタルのような充填材の供給を必要としない。
前記複数の板部材の外周面は、好ましくは、前記2つの鉄筋の端部が前記受入空間に受入れられ前記複数の板部材の内周面が前記2つの鉄筋の端部の周面に当接した状態で見て、前記受入空間の径方向に関して前記円筒状部材の一端部及び他端部より外方側に位置する。これによれば、前記複数の板部材がこれらの外周面において前記円筒状部材の一端部及び他端部に対して前記径方向の外方側に突出することから、前記円筒状部材の変形時、前記複数の板部材は前記径方向の内方側に向けてより大きい押圧力を受ける。このため、前記複数の板部材による両鉄筋の端部に対する締付力をより大きいものとすることができ、また、前記複数の板部材の前記径方向の内方側に向けての滑動をより容易にすることができる。
前記複数の板部材の一端部及び前記リング部材、並びに、前記複数の板部材の他端部及び前記中空雄ねじ部材の双方又は一方は、前記受入空間の軸線上に頂点を有しかつ互いに他の一方に向けて漸増する直径を有する2つの円錐面の双方上又は一方上において互いに当接可能である両端面を有するものとすることができる。これによれば、前記円筒状部材がその軸線方向に引張力を受け、その反力支持体である複数の板部材が圧縮力を受けるとき、前記両端面(円錐面)に沿った前記圧縮力の分力が複数の板部材を両鉄筋の端部の周面に向けて移動させる力として働く。この力は、前記複数の板部材と前記リング部材及び前記中空雄ねじ部材との間の滑動をより容易にし、また、前記両鉄筋の端部へのこれらの周囲からの締め付け力の増大に寄与する。
前記複数の板部材は、それぞれ、前記鉄筋の周面の曲率と同じ曲率を有する内周面を有し、また、前記複数の板部材の内周面の周方向長さの合計が前記鉄筋の周面の周方向長さより小さいものとすることができる。また、各板部材の内周面は好ましくは粗面からなる。前記内周面を粗面からなるものとすることにより、各板部材と両鉄筋の端部との間に生じる摩擦力を増大し、また、これらの相互密着性を向上させることができ、これにより、両鉄筋の連結強度をより一層高めることができる。
前記鉄筋連結装置は、さらに、前記円筒状部材の周囲に配置されかつ前記リング部材と前記雌ねじ部材とにそれぞれ取り付けられた両端部を有するワイヤを含むものとすることができる。このワイヤは、前記円筒状部材が前記引張力を受けるとき該円筒状部材と共に引張力を受け、前記引張力が所定の大きさに達するときに切断する引張強さを有する。これによれば、前記ワイヤの切断を視覚的に捉え、あるいは切断音を聴覚的に捉えることができ、これにより、前記中空雄ねじ部材の回転操作の終了時を判断することができる。
前記ワイヤは、これが例えばくびれた一部を有するものとするとすることにより、所要の引張り強さを有するものとすることができる。また、前記ワイヤは、これが着色されたものとすることにより、その切断の視覚的な確認をより容易にすることができる。
前記円筒状部材は、例えば、該円筒状部材の軸線方向の一方に向けて螺旋状に伸びる一の複数のワイヤと、前記軸線方向の他方に向けて螺旋状に伸びかつ前記一の複数のワイヤに交差して接する他の複数のワイヤとからなるもの、複数のワイヤを横糸及び経糸とする織物からなるもの、複数のワイヤで編まれた網からなるもの等からなる。前記2つの鉄筋の端部は、好ましくは、前記受入空間内において、互いに突き合わされる。
本発明の他の態様に係る鉄筋連結装置は、2つの鉄筋の端部を受け入れる円筒状の受入空間を規定すべく該受入空間の周方向に互いに間隔をおいて配置され前記受入空間の軸線方向へ伸びる複数の板部材であって前記2つの鉄筋の端部の周面に当接可能である内周面及び該内周面に相対する外周面を有する複数の板部材と、前記複数の板部材の周囲を取り巻く円筒状部材と、前記円筒状部材の一端部に取り付けられた、前記複数の板部材の一端部に当接可能であるリング部材と、前記円筒状部材の他端部に取り付けられた雌ねじ部材と、前記雌ねじ部材に螺合された、前記複数の板部材の他端部に当接可能である中空雄ねじ部材とを含み、前記複数の板部材の一端部及び前記リング部材、並びに、前記複数の板部材の他端部及び前記中空雄ねじ部材の双方又は一方は、前記受入空間の軸線上に頂点を有しかつ互いに他の一方に向けて漸増する直径を有する2つの円錐面の双方上又は一方上において互いに当接可能である両端面を有し、前記2つの鉄筋の端部は、それぞれ、前記リング部材及び前記中空雄ねじ部材を通して、前記複数の板部材が規定する受入空間に挿入可能である。この鉄筋連結装置にあっては、その円筒状部材が軸線方向へ延伸しかつ縮径するように変形可能であるか否か、また、変形により前記複数の板部材に対してこれらの周囲から押圧可能であるか否かを問わない。
前記他の態様に係る鉄筋連結装置による2つの鉄筋の相互連結は、基本的に、前記一の態様に係る鉄筋連結装置におけると同様にして行う。すなわち、前記複数の板部材が規定する円筒状の受入空間に前記2つの鉄筋の端部をそれぞれ挿入した後、前記中空雄ねじ部材を回転操作し、前記中空雄ねじ部材を前記複数の板部材の他端部に当接させる。この間に、前記雌ねじ部材が前記円筒状部材及び前記リング部材と共に前記中空雄ねじ部材に対して相対的に反対方向へ移動し、前記リング部材が前記複数の板部材の一端部に当接する。この鉄筋連結装置にあっては、前記中空雄ねじ部材の回転操作を継続することにより前記複数の板部材に生じる前記圧縮力の前記円錐面に沿った分力が複数の板部材に対してこれらを両鉄筋の端部の周面に向けて移動させる力として働く。その結果、前記複数の板部材が前記リング部材及び前記中空雄ねじ部材との間を前記受入空間の径方向における内方の側に滑動し、さらに両鉄筋の端部の周面に押圧力又は締付力を及ぼす。これにより、両鉄筋が強固に相互連結され、このため両鉄筋と複数の板部材との間へのモルタルのような充填材の供給は必要とされない。
鉄筋連結装置とこれにより相互に連結された2つの鉄筋の一部とを示す斜視図である。 互いに連結される2つの鉄筋と共に示された鉄筋連結装置の分解斜視図である。 相互連結前における2つの鉄筋及び鉄筋連結装置の正面図である。 相互連結後における2つの鉄筋及び鉄筋連結装置の正面図である。 図3に示す鉄筋連結装置の縦断面図である。 図4に示す鉄筋連結装置の縦断面図である。
図1を参照すると、2つの鉄筋Rをこれらの端部R1、R2(図2)において相互に連結するために用いられる鉄筋連結装置が全体に符号10で示されている。図示の例において、鉄筋Rは竹節鉄筋からなり、その周面を規定する複数の節を有する。鉄筋連結装置10の適用対象である鉄筋はその種類を問わない。すなわち、前記竹節鉄筋やねじ節鉄筋のような異形棒鋼及び丸鋼のいずれについても適用可能である。
図2に示すように、鉄筋連結装置10は複数の板部材12と、円筒状部材14と、リング部材16と、雌ねじ部材18と、中空雄ねじ部材20とを備える。なお、図2に示すところでは、図示上の便宜のため、鉄筋R、複数の板部材12が規定する後記受入空間22、円筒状部材14、リング部材16、雌ねじ部材18及び中空雄ねじ部材20のそれぞれの軸線が、共通の一点鎖線L上にあるように描かれている。図3〜図6に示すように、円筒状部材14は複数の板部材12の周囲にこれを取り巻くように配置され、リング部材16及び雌ねじ部材18はそれぞれ円筒状部材14の一端部14a及び他端部14bにそれぞれ取り付けられ、また、中空雄ねじ部材20は雌ねじ部材18に螺合されている。
複数の板部材12は、それぞれ、例えば鋼製の鋳物からなり、2つの鉄筋Rの端部R1、R2を受け入れる円筒状の受入空間22(図2、図5)を規定すべく、受入空間22の周方向に互いに間隔をおいて配置され受入空間22の軸線の伸長方向(軸線方向)へ伸びている。したがって、複数の板部材12がこれらの相互間隔が減少するように移動するとき、これらが規定する受入空間22の直径が減少する。受入空間22は、好ましくは両鉄筋Rの周面の直径よりわずかに大きい直径を有する。
複数の板部材12は、後述するように、鉄筋連結装置10により両鉄筋Rを相互に連結するときに両鉄筋の端部R1、R2の周面に接し、これらに周囲から締め付ける作用を及ぼす。より効果的な締付作用を得るため、板部材12は、鉄筋の両端部R1、R2の周面に対して比較的大きい接触面積を有するものであることが望ましい。この観点から、板部材12は円弧状の横断面形状を有する湾曲板からなる。図示の例において、板部材12は、互いに相対する同軸の内周面12a及び外周面12bを有する湾曲板からなり、板部材12の内周面12aは鉄筋の端部R1、R2の周面の曲率と同じ曲率を有する。これによれば、板部材12は、その内周面12aにおいて受入空間22を規定し、その内周面12aの全部(全領域)において、両鉄筋の端部R1、R2の周面に当接可能である。また、複数の板部材12の内周面12aの周方向長さの合計は鉄筋Rの各端部R1、R2の周面の周方向長さより小さい。これによれば、複数の板部材12が両鉄筋の端部R1、R2の周面に当接するとき、板部材12相互間に隙間(間隔)が存するようにすることができる。
円筒状部材14はその軸線の伸長方向(軸線方向)へ延伸しかつ縮径するように変形可能であり、また、変形により複数の板部材12の外周面12bに接し、複数の板部材12に対してこれらの周囲から押圧することが可能である。変形前及び変形後の円筒状部材14が、それぞれ、図3及び図5並びに図4及び図6に示されている。円筒状部材14は、好ましくは、受入空間22を規定するように配置された複数の板部材12の外周面12bの直径(外径)よりわずかに大きい直径を有する。
図示の円筒状部材14は、その軸線方向の一方へ螺旋状に伸びる複数(図示の例おいて8本)のワイヤ24と、その軸線方向の他方へ螺旋状に伸びかつ複数のワイヤ24に交差して接する他の複数(同8本)のワイヤ26とからなる。円筒状部材14は、図示の例に代えて、ワイヤ24、26と同様のワイヤを横糸及び経糸として織られた織物(図示せず)、ワイヤ24、26と同様の複数のワイヤで編まれた網(図示せず)等からなるものとすることができる。ワイヤ24、26は、比較的大きい引張強さを有する、例えば、鋼製、炭素繊維製、高強度PBO(ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール)製等の線条からなる。複数のワイヤ24、26で構成された円筒状部材14は、これにその軸線方向への引張力を及ぼすとき、変形する。すなわち、ワイヤ24、26自体にほとんど伸びを生じることなく、円筒状部材14の軸線方向に引き伸ばされ、また、これにより次第に縮径、すなわちその直径の大きさが漸減する(図4及び図6)。円筒状部材14は、また、前記した例に代えて、円筒状部材14の周方向に互いに間隔をおいて配置され円筒状部材14の軸線方向へ伸びるワイヤ24、26と同様の複数のワイヤ(図示せず)からなるものとし、あるいは、鋼板を原料とするラス網(図示せず)からなるものとすることができる。
図示の例において、リング部材16及び雌ねじ部材18にはこれらの後記孔16a、20aの周囲の部分をそれぞれ貫通する複数の小孔(図示せず)が設けられ、これらの小孔に円筒状部材14を構成するワイヤ24、26の両端部がそれぞれ通され、さらに、各小孔を経て伸び出るワイヤ24、26の各端部に各小孔からの抜け出しを阻止するための止め具(図示せず)が取り付けられている。これにより、リング部材16及び雌ねじ部材18がそれぞれ円筒状部材14の両端部14a、14bに取り付けられている。
リング部材16及び中空雄ねじ部材20は、それぞれ、鉄筋の端部R1、R2を通すことができる大きさを有する孔、図示の例では円形の孔16a及び円形の孔20a(図2及び図5)を備える。また、リング部材16及び中空雄ねじ部材20は、それぞれ、両鉄筋の端部R1、R2の受入空間22を規定する複数の板部材12の一端部28及び他端部30(図5、図6)にそれぞれ相対しかつ当接可能である端面16b、20b(図5及び図6)を有する。
2つの鉄筋Rの相互接合に際し、両鉄筋の端部R1、R2がそれぞれリング部材16及び中空雄ねじ部材20を通して、より詳細にはリング部材16の孔16a及び中空雄ねじ部材20の孔20aを通して、複数の板部材12が規定する受入空間22に挿入される。受入空間22に挿入された両鉄筋の端部R1、R2は、好ましくは互いに突き合わされるように、より好ましくは受入空間22の軸線方向における中間位置において突き合わされるようにする。このとき、リング部材16の端面16b及び中空雄ねじ部材20の端面20bは、それぞれ、複数の板部材12の一端部28及び他端部30に相対しており、これらに当接可能である。
2つの鉄筋Rの相互連結は、これらの鉄筋Rの端部R1、R2を鉄筋連結装置10の複数の板部材12が規定する受入空間22に挿入した後、雌ねじ部材18に対してこれに螺合された中空雄ねじ部材20を回転操作し、中空雄ねじ部材20をリング部材16に向けて一方向へ進行させることにより行う。前記一方向へ進行する中空雄ねじ部材20は複数の板部材12の他端部30、より詳細にはその端面30aに突き当たり、その後、中空雄ねじ部材20に対する雌ねじ部材18の他方向への相対移動により、円筒状部材14と共にリング部材16が中空雄ねじ部材20に向けて移動し、その端面16bにおいて複数の板部材12の一端部28、より詳細にはその端面28aに突き当たる。
引き続き中空雄ねじ部材20の回転操作を行うと、雌ねじ部材18がさらに前記他方向へ相対移動をする。雌ねじ部材18の前記他方向への相対移動に伴い、円筒状部材14は複数の板部材12を反力支持体とする前記反対方向への引張力を受け、その軸線方向に伸長又は延伸し、円筒状部材14の直径が次第に減少(縮径)する。縮径を継続する円筒状部材14は複数の板部材12の外周面12bに接し、さらにこれらの板部材12に対してこれらの周囲から押圧力又は締付力を及ぼす。前記締付力を受ける複数の板部材12は、これらの両端部28、30の端面28a、30aに接するリング部材16の端面16b及び中空雄ねじ部材20の端面20bを滑動しながら両鉄筋の端部R1、R2の周面に向けて移動して両鉄筋Rの端部R1、R2の周面に当接し、締付力を及ぼす。これにより、複数の板部材12がその内周面12aにおいて両鉄筋Rの端部R1、R2の周面に密接する。その結果、両鉄筋Rがこれらの端部R1、R2において強固に連結される。
好ましくは、複数の板部材12の外周面12bが、両鉄筋Rの端部R1、R2が受入空間22に受入れられ複数の板部材12の内周面12aが両鉄筋の端部R1、R2の周面に当接した状態(図6に示す状態)で見て、受入空間22の径方向に関して円筒状部材14の一端部14a及び他端部14b(図3、4)より外方側に位置する。このような構成とするため、図示の例では、複数の板部材12が所要の大きさの厚さ寸法を有するものとされ、また、円筒状部材14の一端部14a及び他端部14bが、図6で見て、複数の板部材12の内周面12a及び外周面12b間に位置するように、リング部材16及び雌ねじ部材18に取り付けられている。これによれば、複数の板部材12がこれらの外周面12bにおいて円筒状部材14の一端部14a及び他端部14bに対して受入空間22径方向の外方側に突出することから、円筒状部材14の変形時、複数の板部材12は前記径方向の内方側に向けてより大きい押圧力を受ける。このため、複数の板部材12による両鉄筋Rの端部R1、R2に対する締付力をより大きいものとすることができ、また、複数の板部材12の前記径方向の内方側に向けての滑動をより容易にすることができる。
複数の板部材12の一端部28及びリング部材16と、複数の板部材12の他端部30及び中空雄ねじ部材20とは、受入空間22の軸線上に頂点を有しかつ互いに他の一方に向けて漸増する直径を有する2つの円錐面(図示せず)上においてそれぞれ当接可能である両端面28a、16b及び両端面30a、20b(図5、図6)を有するものとすることができる。この例においては、円筒状部材14がその軸線方向に引張力を受け、その反力支持体である複数の板部材12が圧縮力を受けるとき、両端面28a、16b(一方の円錐面)及び両端面30a、20b(他方の円錐面)のそれぞれに沿った前記圧縮力の分力が、複数の板部材12に対して、これらの板部材12を両鉄筋の端部R1、R2の周面に向けて移動させる力として働く。これによれば、リング部材16の端面16bに対する複数の板部材12の一端部28の端面28aの滑動と、中空雄ねじ部材20の端面20bに対する複数の板部材12の他端部30の端面30aの滑動とをより小さい外力で、より円滑に生じさせることができる。なお、図示の例に代えて、両端面28a、16b及び両端面30a、20bのうちの一方のみが前記2つの円錐面の一方上において当接可能であるものとすることが可能である。
複数の板部材12及びリング部材16相互の両端面28a、16b並びに複数の板部材12及び中空雄ねじ部材20相互の両端面30a、20bの双方又は一方が前記2つの円錐面の双方上又は一方上にあるものとするこの例によれば、中空雄ねじ部材20の前記回転操作により、両鉄筋Rの端部R1、R2の周面に向けての複数の板部材12の移動(滑動)と、両鉄筋Rの端部R1、R2の周面への複数の板部材12の押し付けとを行うことができ、これにより、両鉄筋Rの相互連結を行うことができる。この例にあっては、円筒状部材14は、複数の板部材12を反力支持体として引張力を受け、これに耐え得るものであれば足り、延伸しかつ縮径するように変形可能でないもの、また、複数の板部材12に対してこれらの周囲から押圧可能でないもの、例えば剛性を有するものとすることができる。
さらに、好ましくは、円筒状部材14の周囲に配置されかつリング部材16と雌ねじ部材18とにそれぞれ取り付けられた両端部32a、32bを有する1対のワイヤ32(図1、図3、図4)を含むものとすることができる。図上、ワイヤ32には、円筒状部材14を構成するワイヤ24、26との識別のため、便宜的に、斜線が付されている。図示の例において、両ワイヤ32は、円筒状部材14の軸線方向の一方及び他方へそれぞれ螺旋状に伸びかつ互いに接して交差している。ワイヤ32の数量は、これを一対とする図示の例に代えて、単一とすることができる。各ワイヤ32は、円筒状部材14の前記変形に伴う該円筒状部材の延伸量が所定の大きさに達するときに切断する引張強さを有する。図1に、切断した状態にあるワイヤ32が示されている。これによれば、両ワイヤ32の少なくとも一方の切断現象について、これを目視によりあるいは切断音を捉えることにより、中空雄ねじ部材20の前記回転操作の終了時を判断することができる。
このようなワイヤ32として、円筒状部材14を構成する24、26より引張強さが小さいワイヤ、くびれた一部(図示せず)を有するワイヤ等を用いることができる。また、ワイヤ32は着色されたものとすることができる。これによれば、ワイヤ32の切断現象の目視による確認をより容易に行うことができる。
鉄筋連結装置10は、例えば、次のようにして組み立てることができる。まず、鉄筋Rとほぼ同径の任意の丸棒の周りに複数の板部材12を互いに間隔をおいて配置しかつ前記丸棒の周面に糊付けする。前記糊付けは板部材12を前記丸棒上に一時的に留め置くことを目的とし、このために、糊は板部材12を極めて容易に剥離することができるものを選択する。
次に、前記丸棒に円筒状部材14を被せ、円筒状部材14で複数の板部材12の周囲を覆う。その後、円筒状部材14の一端部14a及び他端部14bにそれぞれリング部材16及び雌ねじ部材18を取り付ける。次いで、雌ねじ部材18に中空雄ねじ部材20を螺合させる。これにより、鉄筋連結装置10の組立が完了する。
両鉄筋Rの相互連結に際しては、前記丸棒の一部を円筒状部材14の両端部の一方から他方に向けて押し出す。このとき、前記丸棒に糊付けされた複数の板部材12がリング部材16又は中空雄ねじ部材20に突き当たり、前記丸棒から剥がれる。次に、両鉄筋Rの一方の端部R1を複数の板部材12が規定する受入空間22にその他端部14bから差し込み、次いで前記丸棒を引き抜いて取り除く。これにより、複数の板部材12が鉄筋の端部R1の周りに互いに間隔をおいた状態に維持される。その後、両鉄筋の他方の端部R2を受入空間22にその一端部14aから挿入する。
10 鉄筋連結装置
12 板部材
12a、12b 板部材の内周面及び外周面
14 円筒状部材
14a、14b 円筒状部材の一端部及び他端部
16 リング部材
16b リング部材の端面
18 雌ねじ部材
20 中空雄ねじ部材
20b 中空雄ねじ部材の端面
22 受入空間
24、26 円筒状部材を構成するワイヤ
28、30 板部材の一端部及び他端部
28a、30a 板部材の端面

Claims (10)

  1. 2つの鉄筋をこれらの端部において相互に連結するための装置であって、
    前記2つの鉄筋の端部を受け入れる円筒状の受入空間を規定すべく該受入空間の周方向に互いに間隔をおいて配置され前記受入空間の軸線方向へ伸びる複数の板部材であって前記2つの鉄筋の端部の周面に当接可能である内周面及び該内周面に相対する外周面を有する複数の板部材と、
    前記複数の板部材の周囲を取り巻く円筒状部材であってその軸線方向へ延伸しかつ縮径するように変形可能であり、また、変形により前記複数の板部材に対してこれらの周囲から押圧可能である円筒状部材と、
    前記円筒状部材の一端部に取り付けられた、前記複数の板部材の一端部に当接可能であるリング部材と、
    前記円筒状部材の他端部に取り付けられた雌ねじ部材と、
    前記雌ねじ部材に螺合された、前記複数の板部材の他端部に当接可能である中空雄ねじ部材とを含み、
    前記2つの鉄筋の端部は、それぞれ、前記リング部材及び前記中空雄ねじ部材を通して、前記複数の板部材が規定する受入空間に挿入可能である、鉄筋連結装置。
  2. 前記複数の板部材の外周面は、前記2つの鉄筋の端部が前記受入空間に受入れられ前記複数の板部材の内周面が前記2つの鉄筋の端部の周面に当接した状態で見て、前記受入空間の径方向に関して前記円筒状部材の一端部及び他端部より外方側に位置する、請求項1に記載の鉄筋連結装置。
  3. 前記複数の板部材の一端部及び前記リング部材、並びに、前記複数の板部材の他端部及び前記中空雄ねじ部材の双方又は一方は、前記受入空間の軸線上に頂点を有しかつ互いに他の一方に向けて漸増する直径を有する2つの円錐面の双方上又は一方上において互いに当接可能である両端面を有する、請求項1又は2に記載の鉄筋連結装置。
  4. 2つの鉄筋をこれらの端部において相互に連結するための装置であって、
    前記2つの鉄筋の端部を受け入れる円筒状の受入空間を規定すべく該受入空間の周方向に互いに間隔をおいて配置され前記受入空間の軸線方向へ伸びる複数の板部材であって前記2つの鉄筋の端部の周面に当接可能である内周面及び該内周面に相対する外周面を有する複数の板部材と、
    前記複数の板部材の周囲を取り巻く円筒状部材と、
    前記円筒状部材の一端部に取り付けられた、前記複数の板部材の一端部に当接可能であるリング部材と、
    前記円筒状部材の他端部に取り付けられた雌ねじ部材と、
    前記雌ねじ部材に螺合された、前記複数の板部材の他端部に当接可能である中空雄ねじ部材とを含み、
    前記複数の板部材の一端部及び前記リング部材、並びに、前記複数の板部材の他端部及び前記中空雄ねじ部材の双方又は一方は、前記受入空間の軸線上に頂点を有しかつ互いに他の一方に向けて漸増する直径を有する2つの円錐面の双方上又は一方上において互いに当接可能である両端面を有し、
    前記2つの鉄筋の端部は、それぞれ、前記リング部材及び前記中空雄ねじ部材を通して、前記複数の板部材が規定する受入空間に挿入可能である、鉄筋連結装置。
  5. 前記複数の板部材の内周面は、それぞれ、前記鉄筋の周面の曲率と同じ曲率を有し、また、前記複数の板部材の内周面の周方向長さの合計は前記鉄筋の周面の周方向長さより小さい、請求項1〜4のいずれか1項に記載の鉄筋連結装置。
  6. さらに、前記円筒状部材の周囲に配置されかつ前記リング部材と前記雌ねじ部材とにそれぞれ取り付けられた両端部を有するワイヤを含み、
    前記ワイヤは、前記円筒状部材の変形に伴う該円筒状部材の延伸量が所定の大きさに達するときに切断する引張強さを有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の鉄筋連結装置。
  7. 前記ワイヤはくびれた一部を有する、請求項6に記載の鉄筋連結装置。
  8. 前記円筒状部材は、その軸線方向の一方に向けて螺旋状に伸びる一の複数のワイヤと、前記軸線方向の他方に向けて螺旋状に伸びかつ前記一の複数のワイヤに交差して接する他の複数のワイヤとからなる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の鉄筋連結装置。
  9. 前記円筒状部材は、複数のワイヤを横糸及び経糸として織られた織物からなる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の鉄筋連結装置。
  10. 前記円筒状部材は、複数のワイヤで編まれた網からなる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の鉄筋連結装置。

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