JP6575992B2 - 電気化学測定用電極、分析装置及び分析方法 - Google Patents
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Description
以下の説明において例示される材質、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
図1に本発明の一態様に係る電気化学測定用電極の透過電子顕微鏡写真を示す。図2は、本発明の一態様に係る電気化学測定用電極の斜視模式図である。本発明の一態様に係る電気化学測定用電極10は、平均径100nm以上の第1のカーボンナノチューブ1と平均径30nm以下の第2のカーボンナノチューブ2とを含み、第1のカーボンナノチューブ1の表面に第2のカーボンナノチューブ2が付着(接触)することで、第2のカーボンナノチューブ2が複数の第1のカーボンナノチューブ1間に跨った構造を有する。
電気化学測定用電極の製造方法は、カーボンナノチューブの分散液を作製する工程と、作製した分散液をシート状に加工する工程を有する。
これは予備実験により確認でき、例えば、親水化に必要な量は、導電性高分子水溶液中にカーボンナノチューブを投入しても、導電性高分子水溶液中の導電性高分子の濃度が大幅に低下しない量を言う。
また分散性の向上に必要な量は、例えば、後述する方法で200μmの厚さになるような電極を作製した際、表面粗さを測定し、導電性高分子を添加しなかったときの算術平均粗さRaの1/5以下になる量である。より好ましくは、1/10以下の量である。
特に、ポリイソチアナフテンスルホン酸は、親水化及び分散性向上に顕著な効果があるため、添加量は極少量で良い。そのため、ポリイソチアナフテンスルホン酸の場合、親水化に必要な量の3倍量添加しておけば、充分分散もできる。
例えば、数mm程度の孔を有するステンレスのメッシュ上に、通液性を有する基材を設置する。そして、この基材上に分散液を供給し拡げる。すると、通液性を有する基材及びメッシュの孔部を通過して、溶媒が排出され電気化学測定用電極を得ることができる。このとき基材上に供給された分散液は乾燥機等を用いて、溶媒の除去を手助けしてもよい。この方法は、比較的小さな面積の電極を少量作製する場合、好適である。
通液性を有する基材11上に、作製したカーボンナノチューブの分散液31を供給源32から滴下する。次いで、滴下した分散液31を均一な厚さになるように塗工手段33を用いて塗工する。塗工手段33としては、ワイヤーバーコーター、ナイフコーター、エアーナイフコーター、ブレードコーター、リバースロールコーター、ダイコーター等を用いることが出来る。
電気化学測定用電極10として用いる際には、この基材11が密着した状態であってもよい。基材の形状は、その表面に電気化学測定用電極を設けることができればよく、平坦でも良いし、凹凸、蛇腹、針状の形状をしていても良い。
なお、電気化学測定用電極10として使用する際の基材は、製造段階で用いた基材11と同一であることが好ましいが、必ずしも同一である必要はない。
本発明の一態様に係る電気化学測定用電極は再利用可能である。特に電気化学測定用電極が破損しても容易に再利用可能である。以下、再利用の手順について説明する。
本発明の一態様に係る電気化学測定用電極は、電極表面で起きる電気化学反応に対応した電気量を測定する分析装置に用いることができる。分析装置は少なくとも電極と計測部から構成される。
分析装置を用いた測定方法には、被測定試料と電極の関係から、個別に準備した被測定試料に電極を挿入して測定するバッチ方式、連続的に流れている試料に電極を挿入して測定する連続測定方式がある。
また図4ではセル内に測定対象溶液を貯留するバッチ式の分析装置を図示したが、測定対象溶液が流動するフロー式の分析装置の作用電極として用いることもできる。
第1のカーボンナノチューブとして昭和電工製VGCF(登録商標)−H(平均直径150nm、平均繊維長10μm)900gを用い、第2のカーボンナノチューブとして昭和電工製VGCF(登録商標)−X(平均直径15nm、平均繊維長3μm)100gを用いた。この両者を純水50リットルにポリイソチアナフテンスルホン酸0.5gを溶解した溶液に入れて、ミキサー(IKA社製 ULTRA−TURRAX UTC 80)を用いて予備的に混合した。
ポリイソチアナフテンスルホン酸15gを溶解したこと、およびカーボン繊維を添加しなかったことを除いて、実施例1−1と同じ条件で電気化学測定用電極を作製した。
第1のカーボンナノチューブとして平均直径100nmのカーボンナノチューブ900gを用いたことを除いて、実施例1−1と同じ条件で電気化学測定用電極を作製した。
第2のカーボンナノチューブとして平均直径30nmのカーボンナノチューブ100gを用いたことを除いて、実施例1−1と同じ条件で電気化学測定用電極を作製した。
実施例1−1において、第2のカーボンナノチューブを1000g用い、第1のカーボンナノチューブを用いなかったことを除き、同様に電極材料の作製を試みた。第2のカーボンナノチューブは湿式ジェットミルを通したのち、濾過機に流し込んで、同様な方法で乾燥させた。しかし、乾燥収縮でバラバラになってしまい、50mm×50mmの試験片を取れなかった。そのため、その後の工程に進むことができなかった。これは、湿式ジェットミルとともに、第1のカーボンナノチューブも第2のカーボンナノチューブの分散に寄与しているものと考えられる。
実施例1−1において、第1のカーボンナノチューブを1000g用い、第2のカーボンナノチューブを用いなかったことを除き、同様に電気化学測定用電極を作製した。実施例1−1とおなじ濾過機に分散液を流し込んで、同様に乾燥させて取り出したところ、数本大きな割れが発生してしまった。割れた切れ端の大きいところを選んで、50mm×50mmを切り出し、電気化学測定用電極とした。
第1のカーボンナノチューブとして平均直径80nmのカーボンナノチューブ900gを用いたことを除いて、実施例1−1と同じ条件で濾過機に分散液を流し込んで、同様に乾燥させて取り出した。圧縮されたケーキ全体に大きな割れが複数発生し、50mm×50mmの試験片を取れなかったので、その後の工程に進めなかった。
第2のカーボンナノチューブとして平均直径80nmのカーボンナノチューブ100gを用いたことを除いて、実施例1−1と同じ条件で濾過機に分散液を流し込んで、同様に乾燥させて取り出した。圧縮されたケーキは、乾燥収縮でバラバラになってしまい、50mm×50mmの試片を取れなかったので、その後の工程に進めなかった。
ミキサーを用いた予備混合後の湿式ジェットミル(スギノマシン社製StarBurst HJP−25005)による処理、およびカーボン繊維添加後の湿式ジェットミル(ULTRA−TURRAX UTC 80)による混合のいずれも行わなかったことを除いて、実施例1と同じ条件で濾過機に分散液を流し込んで、同様に乾燥させて取り出した。圧縮されたケーキは、乾燥収縮でバラバラになってしまった。
再現性試験は、実施例1−1〜1−4及び比較例1−2の電気化学測定用電極のそれぞれについて、100サイクル行った。装置への装着、測定、装置からの取外し、洗浄乾燥、再度装置への装着を1サイクルとした。洗浄は取り出した電極を濾過機に設置し、水、エタノールで洗浄した後、再度水を通液させたことにより行った。その後、洗浄した電極を80℃の乾燥機に30分入れて乾燥し、再度装置へ装着した。試験は、外観検査と測定結果の比較試験を行った。外観検査は、洗浄乾燥後、装置への再装着前に行った。測定結果の比較試験は、クーロメトリー法、ボルタンメトリー法の2方法でそれぞれ行った。
これに対し、比較例1−2の電気化学測定用電極は、再現性が悪かった。また外観検査の結果、電気化学測定用電極表面に擦れ傷等が確認された。
Claims (6)
- 平均直径100nm以上の第1のカーボンナノチューブと平均直径30nm以下の第2のカーボンナノチューブとを含み、前記第1のカーボンナノチューブの表面に前記第2のカーボンナノチューブが付着し、前記第2のカーボンナノチューブが、複数の前記第1のカーボンナノチューブ間に跨った構造を有し、
任意の100本の前記第2のカーボンナノチューブを観察したとき、10本以上の前記第2のカーボンナノチューブが複数の前記第1のカーボンナノチューブ間を跨った構造が確認される、電気化学測定用電極。 - 前記第1のカーボンナノチューブ及び前記第2のカーボンナノチューブの表面に水溶性導電性高分子が付着している請求項1に記載の電気化学測定用電極。
- 前記水溶性導電性高分子がスルホ基を有する請求項2に記載の電気化学測定用電極。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の電気化学測定用電極を用いた分析装置。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の電気化学測定用電極を電極に用いる分析方法。
- 前記分析方法が、ボルタンメトリー分析法、アンペロメトリー分析法、クーロメトリー分析法、サイクリックボルタンメトリー分析法、クロノアンペロメトリー分析法、及び、クロノクーロメトリー分析法から選ばれる少なくとも1種の方法である請求項5に記載の分析方法。
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