JP6575549B2 - 鉄損予測方法 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄損予測方法に関し、特に、主に電力用変圧器として使用される三相三脚積鉄心変圧器の鉄損予測方法に関する。
鉄の磁化容易軸である<001>方位が鋼板の圧延方向に高度に揃った結晶組織を有する方向性電磁鋼板は、特に電力用変圧器の鉄心材料として用いられている。変圧器は、その鉄心構造から積鉄心変圧器と巻鉄心変圧器に大別される。積鉄心変圧器とは、所定の形状に切断した鋼板を積層することによって鉄心を形成するものである。一方、巻鉄心変圧器は、鋼板を巻き重ねて鉄心を形成するものである。大型の変圧器では、現在、専ら積鉄心変圧器が用いられることが多い。変圧器鉄心として要求されることは種々あるが、特に重要なのは鉄損が小さいことである。
その観点で、鉄心素材である方向性電磁鋼板に要求される特性としても、鉄損値が小さいことは重要である。また、変圧器における励磁電流を減らして銅損を低減するためには、磁束密度が高いことも必要である。この磁束密度は、磁化力800A/mのときの磁束密度B8(T)で評価され、一般に、Goss方位への方位集積度が高いほど、磁束密度B8は大きくなる。磁束密度の大きい電磁鋼板は一般にヒステリシス損が小さく、鉄損特性上でも優れる。変圧器鉄損を小さくする為には、一般には鉄心素材である方向性電磁鋼板の鉄損を小さくすればよいと考えられる。実際に、単相励磁の巻鉄心変圧器においては素材鉄損と変圧器鉄損がほぼ一致することから、素材の鉄損を小さくすることによって変圧器鉄損を小さくすることができる。
しかし、積鉄心変圧器、特に3脚または5脚を有する三相励磁の積鉄心変圧器では、素材鉄損と比べて変圧器における鉄損が大きくなることが知られている。変圧器の鉄心として電磁鋼板が使用された場合の鉄損値(変圧器鉄損)を、エプスタイン試験で得られる素材の鉄損値で除した値を、一般にビルディングファクタ(BF)またはディストラクションファクタ(DF)と呼ぶ。つまり、3脚または5脚を有する三相励磁の積鉄心変圧器では、BFが1を超えるのが一般的である。
さらに、積鉄心変圧器では、鉄心素材の鉄損低減が、必ずしも変圧器の鉄損低減に結びつかないことが指摘されている。特に、磁束密度B8が1.88T以上のGoss方位への集積度が高い素材(高配向性方向性電磁鋼板:HGO)を用いた積鉄心では、素材の磁気特性が良好であっても、変圧器自体の磁気特性は逆に劣化する場合もあることが知られている。このことは、磁気特性に優れる方向性電磁鋼板を製造しても、それが変圧器の実機特性に活かしきれていないことを意味している。また、磁束密度B8以外の素材の特性についても、鋼板被膜の張力の大きさや、磁区細分化処理の有無などの種々の特性変化でBFが変化する。また、変圧器鉄心の形状や、積層ラップ方式の違いによってもBFは変化し、変圧器の鉄損は変化する。
変圧器の鉄心における鉄損を最大限に低減させるよう、鉄心材料の選定や鉄心形状の設計をするためには、その結果たる変圧器鉄損を予測することが必要である。しかしながら、上述したように変圧器においては種々の条件により変圧器鉄損が変化するため、その予測は容易ではない。
特許文献1では、変圧器鉄損を従属変数とし、鉄心幅寸法、鉄心窓幅寸法、鉄心窓長さ寸法、鉄心積高さ寸法、鉄心の板厚寸法および素材鉄損値、素材磁化特性値を独立変数として、重回帰および重相関分析を行い、この分析で得られた重回帰式を用いて変圧器鉄損を推定する方法が示されている。
また、一般的な知見として、三相三脚積変圧器における変圧器鉄損が素材鉄損に比べて鉄損値が増加する要因としては、鉄心内で生じる磁束波形歪み、鉄心内で生じる回転磁束、鉄心接合部における磁束渡りにより生じる面内渦電流損増加などが挙げられる。
磁束波形歪みとは、励磁した正弦波波形の磁束密度に対し、鉄心局所の磁束密度波形が歪むことをいう。図1に変圧器鉄心内で生じる磁束波形歪みの一例を示す。磁束密度が歪んだ場合、ある時間において磁束密度の時間変化が正弦波波形の場合と比べて急峻となり、磁束密度の変化により生じる渦電流も大きくなる。その結果、一周期あたりの渦電流損も、磁束密度波形が歪んだ場合、正弦波波形と比べて大きくなる。
回転磁束とは、励磁方向(方向性電磁鋼板では圧延方向)以外に、磁束の方向が向くことを指す。図2に鉄心変圧器内での磁束流れの実測に基づく模式図を示す。T接合部近傍においては、磁化容易方向である圧延方向(RD)以外の方向にも磁束が向く。こういった場合、圧延方向のみ磁束が励磁される場合と比べて、鉄損は大きくなる。
変圧器鉄心では、図3に示されるように、鋼板と鋼板をラップ接合させた接合部が存在する。このラップ接合の部分では、磁束が鋼板面垂直方向に渡ることとなり、その結果、鋼板面内に渦電流が生じる。この渦電流損により接合部において鉄損が増加する。また、接合部では、前述の磁束波形歪みおよび回転磁束も大きく、同じく鉄損増加の原因となる。
こういった変圧器鉄損の増加要因に対する定性的な理解を基に、変圧器鉄損を低減させる方策として、例えば、以下のような提案がされている。
特許文献2では、中央脚において磁束波形歪みが大きいことが指摘されており、中央脚部の鉄損を他の部分よりも小さくすることで変圧器鉄損が効果的に低減することが示されている。
特許文献3では、磁束密度B8が大きい材料では、T形接合部において回転磁束が大きくなることが指摘されており、そういった回転磁束が生じる部分に表面加工を施すことで変圧器鉄損が効果的に低減することが開示されている。特許文献4では、鉄心接合部におけるラップ代が変圧器鉄損に及ぼす相関関係を示しており、ラップ代を最適化することで変圧器鉄損を低減することが開示されている。
特開昭62−75351号公報 特開昭54−84229号公報 特許第2757724号公報 特開平1−283912号公報
特許文献1に示されている従来の重回帰分析による変圧器鉄損推定方法では、分析の基となるデータ数が少ない場合、統計誤差が大きくなるため、ある材料、ある鉄心形状設計における正確な変圧器鉄損を推定するためには、多数の素材、多数の鉄心形状の異なる変圧器を製作し、鉄損値を評価したデータベースが必要であった。
また、特許文献2から特許文献4のように、変圧器鉄損の増減要因の影響を、単独の要因から推定する手法も十分ではない。特定の変圧器設計では、ある1つの要因でその変圧器鉄損の大小が推定できたとしても、別の設計では別の要因が鉄損増減の主因であり、その鉄損推定があてはまらない場合がある。ある1つの要因による鉄損推定に基づいた対策を行い、変圧器鉄損を減少させても、実は別の要因により鉄損が増えている可能性があり、必ずしも変圧器鉄損の観点で真に最適な素材、鉄心デザインの設計となっていない可能性がある。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、多数の変圧器鉄損値のデータベースを必要とすることなく、変圧器用鉄心の鉄損を正確に予測する方法を提供することを目的とする。
発明者らは、変圧器鉄損の主要な増減要因である、1.磁束波形歪み、2.回転磁束、3.鉄心接合部における鉄損増加の各項目をそれぞれ精密に定量化した上で、特定の態様で組み合わせれば、変圧器鉄損を正確に予測できると考え、調査を行った。
磁束波形歪みおよび回転磁束による鉄損増分を予測するために用いる、励磁中の変圧器鉄心内の局所磁束波形を、千田邦浩ら「探針法による方向性電磁鋼板内部の磁束分布の測定および解析」川崎製鉄技報、1997年、Vol.29、No3、p.159-163に示されている探針法により測定した。板厚0.23mmで磁束密度B8=1.92Tの方向性電磁鋼板を用いて、図4の鉄心形状Aに示されるような三相積変圧器鉄心を製作し、鉄心全面を5mmピッチで二方向に探針間に生じる起電圧を測定し、二次元の時間−磁束密度波形を得た。
磁束波形歪みは、脚部およびヨーク部の幅方向端部で大きかった。さらに詳細に見ると、図1に示すように、歪んだ波形は正弦波に対し台形状となっていることが知見された。
磁束波形が歪むのは、鉄心内の三相の位相がずれた励磁のために生じる高調波が、励磁周波に対し重畳するからである。よって、磁束波形歪みが起こる状況を再現し、その鉄損に対する影響を評価するためには、励磁周波に高調波を重畳させればよい。また、磁束波形の歪み度合を表す指標としては、高調波の重畳割合と、式(1):波形率={(dB/dt)rms/(dB/dt)ave}/1.11で求められる波形率とが挙げられるが、以下の理由により、波形率の方が鉄損の影響を予測する場合には適している。
なお、上記式(1)における(dB/dt)は局所磁束密度B(T)を時間t(秒)で微分した値、(dB/dt)rmsは(dB/dt)の二乗平均の値、(dB/dt)aveは(dB/dt)の単純平均の値を指す。
同じ高調波の重畳割合(重畳比率)でも、位相角差によって磁束波形が異なる。例えば、図5に示すように、基本周波数50Hzの正弦波に対し、三次高調波150Hzの正弦波を重畳する場合、同じ重畳比率20%であっても、位相角ずれ60°の場合には、鉄心内の磁束密度波形と同様の台形状の波形になるのに対し、位相角ずれ180°の場合には、三角波に近い形になる。0.23mm厚の方向性電磁鋼板の上記の波形における鉄損W17/50をSST(Single Sheet Test)にて測定すると、位相角ずれ60°の場合は0.98W/kgであるのに対し、位相角ずれ180°の場合は0.84W/kgとなった。同じ高調波の重畳割合でも、位相角差によって磁束波形が異なるので、鉄損は変化する。このように、鉄損増加は、高調波重畳割合では一意的に決まらないことから、波形の歪み度合を表す指標としては、高調波の重畳割合を使用することはできない。
一方、波形率と磁束波形の関係は、一般的に波形率が大きい場合、鉄心内の磁束密度波形に近い台形状となる(図5における位相角ずれ60°の場合)のに対し、波形率が小さくなると、三角波に近い形になる形状となる(図5における位相角ずれ180°の場合)。図6に0.23mm厚の方向性電磁鋼板において、重畳する高調波の重畳割合、位相ずれ角を変えて波形率を変更し、鉄損W17/50をSSTにて測定した結果を示す。波形率を増加させるに従い、鉄損は増加した。また、位相ずれ角を変えても波形率と鉄損は相関があった。つまり、高調波重畳割合の場合とは異なり、波形率がわかれば一意的に鉄損増加を推定することがきる。さらに、このような波形率と鉄損との関係を鉄心素材ごとに明らかにしておけば、波形率を指標として、磁束波形歪みによりどれだけ鉄損が増加するのかを予測することができる。
回転磁束は、脚部およびヨーク部幅方向中央部、T接合部近傍で大きいという結果が得られた。さらに、こういった部分では、圧延方向と圧延直交方向で磁束密度が最大となる瞬間の位相が90°ずれており、いわゆる楕円磁化となっていることが知見された。
二次元的な楕円磁化における鉄損は、直交二方向の交番磁化における鉄損の足し合わせでは予測できない。楕円磁化における鉄損評価には、榎園正人ら「2次元ベクトル磁気特性」MAG-04-224、2004年、p.27-31に示されるような、二軸に励磁、鉄損測定可能な二次元単板磁気測定装置を用いることができる。図7に、二次元単板磁気測定装置を用いて、0.23mm厚の方向性電磁鋼板において、50Hzの周波数で、圧延方向に1.7Tに励磁し、圧延直交方向の励磁電圧をフィードバック制御することにより、圧延直交方向の最大磁束密度を変化させた場合の楕円磁化における鉄損を示す。圧延直交方向の最大磁束密度を増加させるに従い、鉄損は増加した。このような圧延直交方向の最大磁束密度と鉄損との関係を鉄心素材ごとに明らかにしておけば、変圧器鉄心内での二次元磁束波形により算定される圧延直交方向の最大磁束密度と合わせて、回転磁束によりどれだけ鉄損が増加するのかを予測することができる。
鉄心接合部における鉄損増加について検討した。接合部ラップで生じる磁束渡りは探針法による面内磁化の評価では測定できない。そこで、その部分における鉄損を特許第5750820号公報に示されているような、赤外線カメラによる局所鉄損測定により測定した。これと並行して、赤外線カメラによる局所鉄損測定を行った鉄心について、探針法にて局所磁化測定を行った。
種々の素材、鉄心形状(ラップ代の変更など含む)の変圧器鉄心にて、探針法で得られた変圧器内の磁化状態と、接合部ラップ直上における鉄損増分の関係を詳細に調査したところ、鉄心のヨーク中央部における圧延直交方向の最大磁束密度と接合部での鉄損増分の相関が大きいことが知見された。ヨーク中央部とは図4に示される部分を指し、ヨークとはコイルを巻く部分である複数の脚を接続する部分を指す。図8に鉄心のヨーク中央部における圧延直交方向の最大磁束密度と接合部での鉄損増分の関係を示す。ヨーク中央部における圧延直交方向の最大磁束密度が増加するに従い、接合部における鉄損増分は増加した。この関係より、接合部における鉄損増分を、鉄心のヨーク中央部における圧延直交方向の最大磁束密度から予測できる。
鉄心のヨーク中央部における圧延直交方向の最大磁束密度と接合部での鉄損増分の相関の原因については、必ずしも明らかではないが、発明者は以下のように推定している。図9に三相三脚鉄心内における、ある瞬間(U脚、V脚が励磁されW脚が励磁されていない瞬間)における磁束流れの模式図を示す。U脚、V脚間の磁束流れとは別に、励磁されていないW脚にも磁束の流れ込みが生じる。これは方向性電磁鋼板といった透磁率の異方性が大きい材料を鉄心として用いた場合に顕著である。
例えば、図9は、方向性電磁鋼板の磁化容易方向RD(圧延方向)を長手とした鉄心を考えているが、RD方向に磁束が流れやすいためにW脚にも磁束が流れ込むこととなる。また接合部の磁気抵抗もこの励磁脚以外への磁束の流れ込みに関連する。接合部の磁気抵抗が小さい場合、メインの磁束流れであるU、V脚間の磁束流れが阻害されないため、W脚への磁束の流れ込みは小さくなる。ヨーク中央部の圧延直交方向への磁束は、この励磁脚以外への磁束の流れ込み間の磁束の回り込みにより生じるため、励磁脚以外への磁束の流れ込みが小さくなると、ヨーク中央部における圧延直交方向の最大磁束密度も小さくなると考えられる。つまり、接合部の磁気抵抗が小さいと圧延直交方向の最大磁束密度は小さくなる。
接合部の磁気抵抗と接合部における鉄損増加の関係は必ずしも明らかではないが、接合部の磁気抵抗が増えると接合部における鉄損は増加すると推定する。よって、鉄心のヨーク中央部における圧延直交方向の最大磁束密度が増加すると、接合部での鉄損増分も増加すると推定する。
上記、1.磁束波形歪み、2.回転磁束、および3.鉄心接合部における鉄損増分の予測値を足し合わせることにより、変圧器鉄心の局所で、鉄心素材自体の鉄損と比べてどれだけ鉄損が増加するか(鉄損増分)を予測することができる。図10に示すように、この鉄損増分に素材鉄損を足すと、鉄心局所の鉄損が予測できる。ここで、図10における素材鉄損とは、エプスタイン試験またはSSTにより測定される、鉄心を構成する方向性電磁鋼板を圧延方向に正弦波励磁した場合の鉄損を指す。
ただし、接合部では、磁束波形歪み、回転磁束、その他接合部における磁束渡りなどによる鉄損増分を分けて測定することは難しいため、鉄心接合部における鉄損増分は、磁束波形歪みおよび回転磁束による鉄損増分を含む。このようにして求めた各局所変圧器鉄損を各部分の重量に基づいて加重平均することにより、変圧器鉄心全体の鉄損を予測することができる。
この方法による変圧器鉄損予測の妥当性について検証するため、板厚0.23mmでB8=1.92Tの方向性電磁鋼板を用いて作製した図4の鉄心形状Aに示すような三相積変圧器鉄心において、上記方法での鉄損予測を行った。予測に必要な、波形率や圧延直交方向の最大磁束密度といった鉄心内の局所磁化の把握については、探針法にて行った。さらに、赤外線カメラを用いて鉄心内の局所鉄損分布を測定した。図11に、予測した局所鉄損の値と、赤外線カメラにて実測した局所鉄損の値の比較を示す。予測値と実測値の相関は高く、この手法による変圧器鉄損予測手法の妥当性が確認され、本発明の完成に至った。
本発明は、上記の新規な知見に立脚するものであり、その要旨構成は、以下のとおりである。
1.複数枚の方向性電磁鋼板を積層してなる三相三脚型の変圧器用鉄心の鉄損予測方法であって、
鉄心内で局所的に生じる、鉄心非接合部における磁束波形歪みによる鉄損増分、鉄心非接合部における回転磁束による鉄損増分および鉄心接合部における鉄損増分を予測し、
予測された前記鉄損増分と、前記鉄心を構成する方向性電磁鋼板を圧延方向に正弦波励磁した場合の鉄損とから、前記鉄心非接合部における予測局所鉄損値および前記鉄心接合部における予測局所鉄損値を算定することにより鉄心全体の鉄損値を予測する、鉄損予測方法。
2.前記鉄心非接合部における予測局所鉄損値を求めるにあたり、
前記鉄心非接合部のうち脚部およびヨーク部の幅Wに対する幅方向両端のそれぞれから1/10〜1/4Wまでの範囲においては、前記磁束波形歪みによる鉄損増分と鉄心を構成する方向性電磁鋼板を圧延方向に正弦波励磁した場合の鉄損とを足し合わせることで予測し、かつ、
その残部である前記脚部およびヨーク部の幅方向中央部の2/4〜8/10Wの範囲においては、前記回転磁束による鉄損増分と鉄心を構成する方向性電磁鋼板を圧延方向に正弦波励磁した場合の鉄損とを足し合わせることにより予測する、
上記1に記載の鉄損予測方法。
3.前記磁束波形歪みによる鉄損増分は、
前記鉄心非接合部の局所磁束波形を実測または予測することにより、下記式(1)に示す波形率を算定し、
前記波形率を有する磁束密度波形が発生するように励磁電圧波形に高調波を重畳した磁束波形下で、鉄心を構成する方向性電磁鋼板の鉄損を測定することにより、予測する、上記1に記載の鉄損予測方法。

波形率={(dB/dt)rms/(dB/dt)ave}/1.11 … (1)
ここで、
(dB/dt)rmsは局所磁束密度B(T)を時間(s)で微分した値の二乗平均値、
(dB/dt)aveは局所磁束密度B(T)を時間(s)で微分した値の単純平均値である。
4.前記回転磁束による鉄損増分は、
前記鉄心非接合部の局所磁束波形を実測または予測することにより、鉄心を構成する方向性電磁鋼板の圧延直交方向の最大磁束密度を算定し、
圧延直交方向に前記最大磁束密度となるような二次元の楕円磁化を発生した状態で、鉄心を構成する方向性電磁鋼板の鉄損を測定することにより、予測する、上記1に記載の鉄損予測方法。
5.前記鉄心接合部における鉄損増分は、鉄心のヨーク中央部における圧延直交方向の最大磁束密度に基づいて予測する、上記1に記載の鉄損予測方法。
本発明によれば、多数の変圧器鉄損値のデータベースを必要とすることなく、変圧器用鉄心の鉄損を正確に予測することができる。
変圧器鉄心内で生じる磁束波形歪みの一例を示すグラフである。 鉄心変圧器内での磁束流れの実測に基づく模式図である。 鉄心接合部を示す模式図である。 鉄心形状を示す模式図である。 基本周波数50Hzの正弦波に対し、三次高調波150Hzの正弦波を重畳したグラフである。 波形率と鉄損との関係を示すグラフである。 方向性電磁鋼板における、圧延直交方向の最大磁束密度と鉄損との関係を示すグラフである。 鉄心のヨーク中央部における、圧延直交方向の最大磁束密度と接合部での鉄損増分の関係を示すグラフである。 三相三脚鉄心内における、磁束流れを示す模式図である。 局所領域における変圧器鉄損を説明する模式図である。 予測局所鉄損と、実測局所鉄損との関係を示すグラフである。 接合部の断面の模式図である。 局所領域の境界と、実測鉄損値と予測鉄損値との最大誤差との関係を示すグラフである。
以下、本発明の鉄損予測方法の詳細を説明する。
[磁束波形歪みによる鉄損増分]
磁束波形歪みによる鉄損増分の予測に使用される、変圧器鉄心内での局所の磁束密度波形(局所磁束波形)を得る方法について述べる。局所磁束波形は、励磁中の鉄心について、上述の探針法や、探りコイル法など、既知の方法で実測することができる。局所磁束波形の測定の際には、鉄心幅や鉄心長さに対して十分に狭い領域を測定する(探針法では探針間隔、探りコイルではコイル大きさ)。具体的には、鉄心幅方向の1/10以下程度の大きさが好ましい。鉄心内で磁束波形は様々に変化しており、大きい領域で測定すると、磁束波形が平均化されてしまい、正確な磁束波形が把握できない。また、局所磁束波形を把握するのに、材料磁化特性、鉄心形状、および設計を考慮した電磁界解析などによる計算予測も使用することができる。
鉄心内の各場所における、実測あるいは計算予測により得られた局所磁束波形の内、主として励磁される方向(方向性電磁鋼板を用いた変圧器鉄心では圧延方向)の励磁1周期の波形について、以下の式(1)で表される波形率を求める。
波形率={(dB/dt)rms/(dB/dt)ave}/1.11 … (1)
ここで、(dB/dt)は局所磁束密度B(T)を時間t(s)で微分した値、(dB/dt)rmsは(dB/dt)の二乗平均の値、(dB/dt)aveは(dB/dt)の単純平均の値を指す。
各鉄心素材における、波形率と鉄損増分の関係については、励磁電圧に高調波を重畳し波形率を変えたSSTあるいはエプスタイン試験により求めることができる。高調波を重畳する励磁方法については、例えば、励磁アンプにつながれた波形発生装置による制御が適用できる。
[回転磁束による鉄損増分]
主として励磁される方向と直交する方向(方向性電磁鋼板を用いた変圧器鉄心では圧延直交方向)における磁束密度最大値を、鉄心内の各場所において算定する。
各鉄心素材における、圧延直交方向の最大磁束密度と鉄損増分の関係については、上述の二次元単板磁気測定装置を用いた試験により求める。圧延直交方向に前記最大磁束密度となるような2次元の楕円磁化を発生した状態で、鉄心を構成する方向性電磁鋼板の鉄損を測定する。励磁する楕円磁化は、圧延方向は変圧器鉄心に励磁される磁束密度と同じに設定し、圧延直交方向は種々に変化させることで、圧延直交方向の最大磁束密度と鉄損増分との関係を求めることができる。
[鉄心非接合部における予測局所鉄損値]
磁束波形歪みは、鉄心非接合部のうち脚部およびヨーク部の幅方向端部において主に発生する。よって、鉄心非接合部のうち脚部およびヨーク部の幅方向Wに対する幅方向両端のそれぞれから1/10〜1/4Wまでの範囲においては、磁束波形歪みによる鉄損増分と鉄心を構成する方向性電磁鋼板を圧延方向に正弦波励磁した場合の鉄損を足し合わせることにより、脚部およびヨーク部の幅方向端部の予測局所鉄損値Xを求めることとしてもよい。
磁化回転は、鉄心非接合部のうち脚部およびヨーク部の幅方向端部において主に発生する。よって、磁束波形歪みによる鉄損増分を予測したその残部である脚部およびヨーク部の幅方向中央部の2/4〜8/10Wの範囲においては、回転磁束による鉄損増分と鉄心を構成する方向性電磁鋼板を圧延方向に正弦波励磁した場合の鉄損を足し合わせることにより、脚部およびヨーク部の幅方向中央部の予測局所鉄損値Yを求めることとしてもよい。
上記予測局所鉄損値Xと予測局所鉄損値Yとを足し合わせることにより鉄心非接合部における予測局所鉄損値を算出することができる。
[鉄心接合部における鉄損増分]
接合部における鉄損増分を予測する指標となる、鉄心におけるヨーク中央部の磁束波形とは、図4の図中に示すように、ヨーク部の脚間の中央部の磁束波形を指す。ヨーク中央部の圧延直交方向の最大磁束密度から、接合部全箇所の平均の鉄損増分を予測することができる。
ヨーク中央部における圧延直交方向の最大磁束密度と接合部における鉄損増分の関係については、素材板厚ごとに実験的に図8のような相関関係を求めておき、鉄心に使用されている素材板厚のヨーク中央部における圧延直交方向の最大磁束密度の値から、鉄心接合部における鉄損増分を導く。ここでいう接合部とは、鉄心の面直方向にラップ部が存在する領域のことを指す。例えば、図12に接合部の断面の模式図を示すが、交互積み方式ではラップ代分、ステップラップ接合方式では、各段のラップ代の合計が接合部領域となる。
鉄心非接合部における磁束波形歪みによる鉄損増分、鉄心非接合部における回転磁束による鉄損増分、鉄心接合部における鉄損増分の各項目の鉄損増分の予測値の足し合わせにより、変圧器鉄心の局所で、鉄心素材自体の鉄損と比べてどれだけ鉄損が増加するかを予測する。この鉄損増分に素材鉄損を足すことで、鉄心局所の予測変圧器鉄損(予測局所鉄損値)を求める。
さらに、このようにして得られた所定の箇所における予測局所鉄損値のそれぞれを用いて、各箇所の重量に基づいて加重平均することにより、変圧器鉄心全体の鉄損を予測することができる。
本発明の変圧器鉄損予測方法は、励磁磁束密度や周波数に関わらず適用することができる。また、鉄心内で回転磁束や波形歪みが生じやすく、従前の方法では変圧器鉄損の予測が困難であった三相三脚積鉄心変圧器において特に効果が大きいが、単相や三相五脚など他の変圧器鉄心設計においても適用できる。
(実施例1)
表1に示す異なる素材鉄損W17/50を有する板厚0.23mm厚の方向性電磁鋼板を、図4に示す鉄心形状A、B、およびCを構成するように、スリット・斜角剪断加工を行い、その斜角材を積層すると共に、巻線を施し、三相積構造の変圧器鉄心を作製した。
次いで、本発明による要領で予測変圧器鉄損を求めた。磁束密度1.7T、50Hzの三相交流励磁を行った状態で、探針法による局所磁化測定を行い、磁束波形歪みによる鉄損増加を予測するために、鉄心非接合部の局所磁束波形から所定の波形率を算定し、回転磁束による鉄損増加を予測するために、鉄心非接合部の圧延直交方向の最大磁束密度を算定し、接合部において発生する鉄損増加を測定するために、ヨーク中央部における圧延直交方向の最大磁束密度を求めた。
その結果を基に、所定の波形率を有する磁束密度波形が発生するように励磁電圧波形に高調波を重畳した磁束波形下における鉄損測定により磁束波形歪みによる鉄損増分予測値を導いた。圧延直交方向に前記最大磁束密度となるような二次元の楕円磁化を発生した状態における鉄損測定により回転磁束による鉄損増分予測値を導いた。鉄心のヨーク中央部における圧延直交方向の最大磁束密度から接合部において発生する鉄損増分予測値を導いた。
それぞれの変圧器鉄心における、上記各要因での鉄損増分予測値を表1に示す。鉄心非接合部のうち脚部およびヨーク部の幅方向Wに対する幅方向両端のそれぞれから1/4Wまでの範囲については、上記の磁束波形歪みによる鉄損増分と鉄心を構成する方向性電磁鋼板を圧延方向に正弦波励磁した場合の鉄損(素材鉄損)を足し合わせることで予測局所鉄損値を求めた。
鉄心非接合部のうち脚部およびヨーク部の幅方向中央部の2/4Wの範囲については、上記の回転磁束による鉄損増分と素材鉄損を足し合わせることにより予測局所鉄損値を求めた。
鉄心接合部については、上記の接合部において発生する鉄損増分予測値に素材鉄損を足し合わせることにより予測局所鉄損値を求めた。
このように各要因での鉄損増分予測値に素材鉄損を足し合わせ、各箇所の重量に基づいて加重平均し、変圧器鉄心全体での予測変圧器鉄損を求めた。
一次側の励磁電流と二次側の電圧からパワーメータを用いて測定した実測変圧器鉄損と、上記のようにして導いた予測変圧器鉄損を比較すると、異なる磁気特性を持つ素材および異なる鉄心形状で構成された変圧器においても、予測値と実測値は±0.01W/kg以内の精度で一致しており、本発明での鉄損予測方法の精度が高く、有効な変圧器用鉄心の鉄損予測方法であることが示された。
Figure 0006575549
(実施例2)
実施例1に記載の種々の変圧器鉄心について、鉄心非接合部における鉄損増分予測値を求めるにあたり、素材鉄損に磁束波形歪みによる鉄損増分を足し合わせる範囲(図10における局所領域B)と、素材鉄損に磁化回転による鉄損増分を足し合わせる範囲(図10における局所領域A)との境界位置を、0〜1/2Wで変化させて、予測変圧器鉄損を求めた。パワーメータを用いて測定した実測変圧器鉄損と予測変圧器鉄損の値を比較し、最大誤差を評価した。その結果を図13に示す。境界位置を1/10〜1/4Wとした時に、最大誤差が小さくなり、変圧器鉄損を予測するのに好適であった。

Claims (5)

  1. 複数枚の方向性電磁鋼板を積層してなる三相三脚型の変圧器用鉄心の鉄損予測方法であって、
    鉄心内で局所的に生じる、鉄心非接合部における磁束波形歪みによる鉄損増分、鉄心非接合部における回転磁束による鉄損増分および鉄心接合部における鉄損増分を予測し、
    予測された前記鉄損増分と、前記鉄心を構成する方向性電磁鋼板を圧延方向に正弦波励磁した場合の鉄損とから、前記鉄心非接合部における予測局所鉄損値および前記鉄心接合部における予測局所鉄損値を算定することにより鉄心全体の鉄損値を予測する、鉄損予測方法。
  2. 前記鉄心非接合部における予測局所鉄損値を求めるにあたり、
    前記鉄心非接合部のうち脚部およびヨーク部の幅Wに対する幅方向両端のそれぞれから1/10〜1/4Wまでの範囲においては、前記磁束波形歪みによる鉄損増分と鉄心を構成する方向性電磁鋼板を圧延方向に正弦波励磁した場合の鉄損とを足し合わせることで予測し、かつ、
    その残部である前記脚部およびヨーク部の幅方向中央部の2/4〜8/10Wの範囲においては、前記回転磁束による鉄損増分と鉄心を構成する方向性電磁鋼板を圧延方向に正弦波励磁した場合の鉄損とを足し合わせることにより予測する、
    請求項1に記載の鉄損予測方法。
  3. 前記磁束波形歪みによる鉄損増分は、
    前記鉄心非接合部の局所磁束波形を実測または予測することにより、下記式(1)に示す波形率を算定し、
    前記波形率を有する磁束密度波形が発生するように励磁電圧波形に高調波を重畳した磁束波形下で、鉄心を構成する方向性電磁鋼板の鉄損を測定することにより、予測する、請求項1に記載の鉄損予測方法。

    波形率={(dB/dt)rms/(dB/dt)ave}/1.11 … (1)
    ここで、
    (dB/dt)rmsは局所磁束密度B(T)を時間(s)で微分した値の二乗平均値、
    (dB/dt)aveは局所磁束密度B(T)を時間(s)で微分した値の単純平均値である。
  4. 前記回転磁束による鉄損増分は、
    前記鉄心非接合部の局所磁束波形を実測または予測することにより、鉄心を構成する方向性電磁鋼板の圧延直交方向の最大磁束密度を算定し、
    圧延直交方向に前記最大磁束密度となるような二次元の楕円磁化を発生した状態で、鉄心を構成する方向性電磁鋼板の鉄損を測定することにより、予測する、請求項1に記載の鉄損予測方法。
  5. 前記鉄心接合部における鉄損増分は、鉄心のヨーク中央部における圧延直交方向の最大磁束密度に基づいて予測する、請求項1に記載の鉄損予測方法。
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