JP6574948B1 - X字型アーム式ハンガー - Google Patents

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Abstract

【課題】吊り下げに伴う被吊下物の部分変形を抑えながら、被吊下物の内側からの優しく、落下し難い自重吊下が可能で、しかもアーム部に過剰な外力が作用してもアーム部が破損し難いとともに、股上が浅いボトムスへの使用も可能なX字型アーム式ハンガーを提供する。【解決手段】X字型アーム式ハンガー10は、横長な本体部11と、本体部11の長さ方向の中間部に、上方へ突設されたフック部12と、本体部11の長さ方向の両端部に各基端部がそれぞれ軸支され、かつそれぞれが本体部11の長さより長いとともに、X字状に交差配置された前後一対のアーム部13,14とを備えている。そのため、各アーム部13,14の先端部を、ビンテージジーンズ23の腰周り部分24の内側に当接して、これを自重により吊り下げることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、衣類やバッグ等の被吊下物、特に傷み易いビンテージジーンズの吊り下げに好適なハンガーに関する。
従来、ズボンを吊り下げるハンガーとして、例えば、特許文献1のように、水平方向にアーム状に延びた本体部の長さ方向の両端部に左右一対のクリップが配されて、本体部の長さ方向の中間部にフック状の吊下部が突設されたものが知られている。このハンガーは、ズボンの腰周り部分を左右のクリップにより挟んで使用する。
また、別のハンガーとして、例えば、水平方向へアーム状に延びた本体部と、本体部の長さ方向の両端からばね力により突没自在な左右一対の内当て支持部と、本体部の長さ方向の中間部に突設されたフック部とを有したものも知られている。この別のハンガーは、ばね力に抗して、各内当て支持部を本体部の対応する端部に引き込ませ、この状態でズボンの腰周り部分に本体部を挿入してばね力を開放し、そのばね力で本体部の両端から突出した一対のアーム部により、ズボンの腰周りを内方から弾性支持するものである。
実用新案登録第3024385号公報
しかしながら、特許文献1のハンガーは、一対のクリップにより腰周りの両側部分を挟んでズボンを吊り下げていた。そのため、ズボンの腰周り部分のうち、各クリップにより挟持された部分が損傷し易いという問題点があった。
また、別のハンガーでは、本体部の両端から突出した一対のアーム部を用いて、ズボンの腰周り部分を内方から弾性支持していた。そのため、使用時、ハンガーによってズボンの腰周り部分を無理やり外方へ突っ張ることとなり、使用中に腰周り部分が伸びてズボンが変形するおそれがあった。しかも、ズボンが自重で落下したり、各アーム部の当接部分にズボン全体の荷重が集中し、摩擦で生地が損傷するおそれもあった。これらの課題は、ズボンがビンテージジーンズの場合、さらに顕著となっていた。
本発明は、このような問題点に鑑みなされたもので、吊り下げに伴う被吊下物の部分的な変形を抑えながら、自重を利用して被吊下物を内側から優しくかつ落下し難い吊り下げが可能で、しかも各アーム部に過剰な外力が作用してもアーム部が破損し難いとともに、1本のハンガーで股上が深いものと浅いものの両方のボトムスに対応可能なX字型アーム式ハンガーを提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、横長な本体部と、該本体部の長さ方向の中間部に、上方へ突設されたフック部と、前記本体部の長さ方向の両端部に各基端部がそれぞれ垂直回動自在に軸支され、かつそれぞれが前記本体部の長さより長いとともに、X字状に交差配置された前後一対のアーム部とを備え、前記前後一対のアーム部の各先端部を、被吊下物が有する袋状部分の内側にそれぞれ当接した状態で、該被吊下物を自重によって吊り下げるように構成したことを特徴とするX字型アーム式ハンガーである。
ここでいう“X字型アーム式ハンガー”とは、X状に交差配置される前後一対のアーム部を有し、かつ自重を利用して被吊下物を内側から支持(掛止)して吊り下げ可能なものである。
被吊下物としては、各アーム部が内側に引っ掛けられる袋状部分を有していれば任意である。例えば、衣類(各種のトップス、各種のボトムス等)の他に、各種のバッグ類等でもよい。特に、傷み易いビンテージジーンズが好適である。
被吊下物における袋状部分の部位は限定されない。例えば、被吊下物がボトムスの場合、袋状部分としてはボトムスの腰周り部分等が挙げられる。また、被吊下物がトップスの場合、袋状部分としては襟周り部分や肩周り部分等が挙げられる。さらに、被吊下物がバッグの場合、袋状部分としてはバッグの開口部分等が挙げられる。
本体部や各アーム部の素材は任意である。例えば、各種の木、各種のプラスチック、各種の金属などを採用することができる。
本体部の長さは、被吊下物の袋状部分の開口サイズより小さければ任意である。
フック部とは、例えば、ハンガーラックの吊り棒や壁の吊り金具等に、X字型アーム式ハンガーを引っ掛けるための部材である。
フック部の形状やサイズは任意である。
各アーム部としては、例えば、棒材または板材などを採用することができる。
各アーム部の長さは、本体部の長さよりそれぞれ長ければよい。
また、各アーム部の先端間の最大長さ(各アーム部が直線配置されたときの先端間の長さ)は、被吊下物の袋状部分の長さ(袋状部分を左右方向(前後方向)から押し潰したときの長さ)より長ければよい。例えば、袋状部分の長さの1.1倍〜1.5倍でもよい。
各アーム部の先端面には、被吊下物の袋状部分に対する滑り止め部を配設してもよい。滑り止め部の種類は限定されない。例えば、所定形状の滑り止め突起(ゴム製、軟質プラスチック製の突起等)を採用することができる。その他、各アーム部の先端面に凹部(溝を含む)を形成するだけでもよい。
また、各アーム部の先端部を下方へ屈曲させてもよい。このときの屈曲角度は任意である。
各アーム部の軸支構造は任意である。例えば、ピン軸やボルト軸を有したものを採用することができる。
各アーム部の少なくとも使用時における、X字状の交差角度は限定されない。
請求項2に記載の発明は、前記前後一対のアーム部のそれぞれの長さ方向が前記本体部の長さ方向と一致する位置より下方へ回動しないように、対応するアーム部の回動をそれぞれ規制する一対の回動規制構造体を有したことを特徴とする請求項1に記載のX字型アーム式ハンガーである。
回動規制構造体の構造や、その取り付け位置等は任意である。例えば、本体部の長さ方向の両端部、各アーム部の基端部の何れか一方に配された規制突起と、その残った方(他方)に配されて、アーム部の回動に伴ってその規制突起が円弧状にスライドする円弧状ガイド溝とを有したもの等でもよい。
その他、各アーム部をフック部の首下部にスライドリングを介してスライド自在に取り付け、かつ首下部の上部と下部とにスライドリングの上限および下限を決定する上下一対のストッパを配したものでもよい。この場合、各アーム部に下向きの大きな外力が作用しても、その力がスライドリングを介して分散されるため、各アーム部の強度を高めることができる。
請求項3に記載の発明は、前記前後一対のアーム部の先端部を、5°〜45°だけ下方へ屈曲させたことを特徴とする請求項2に記載のX字型アーム式ハンガーである。
各アーム部の先端部の屈曲角度が5°未満では、各アーム部の先端部を屈曲させる効果が小さい。また、45°を超えれば、一対のアーム部の下方回動を、左右一対の回動規制構造体の作用により、対応するアーム長さ方向が本体部の長さ方向と一致する位置に止めて、X字型アーム式ハンガーを一般的な洋服ハンガーとして例えば上着を掛けた際において、上着の(特に両肩部分の)型崩れの防止効果が低下する。
各アーム部の先端部の好ましい下方への屈曲角度は、10°〜30°である。この範囲であれば、X字型アーム式ハンガーを一般的な洋服ハンガーとして使用した際の、上着の両肩部分のフォルムをより自然に近づけて上着の型崩れをさらに防止できるとともに、このハンガーにズボンを吊り下げた際も、各アーム部の先端部をより以上に水平にして、ズボンの腰周り部分の内側に各アーム部の先端部をさらにしっかりと押し当てることができる。さらには、各アーム部の先端部をズボンの腰周りの開口に対してより以上に平行にして、使用時のX字型アーム式ハンガーの高さをさらに低くすることもできる。
請求項4に記載の発明は、前記本体部から前記フック部の先端までの高さを調整するフック部高さ調整構造体を有したことを特徴とする請求項1〜請求項3のうち、何れか1項に記載のX字型アーム式ハンガーである。
フック部高さ調整構造体の構造は任意である。例えば、フック部の首下部をねじ部とし、本体部の長さ方向の中間部に、ねじ部が螺合されるナットを配したものなどを採用することができる。その他、フック部の首下部をシャフトとし、本体部の長さ方向の中間部に、シャフトの昇降を規制する各種のストッパ構造体を設けてもよい。また、この首下部を複数段に折り畳まれる伸縮式のテレスコピック構造としてもよい。
本発明のX字型アーム式ハンガーによれば、X字状に交差配置された前後一対のアーム部を同時または一方ずつ下方回動させ、各アーム部によるX字の開きを無くした状態で、本体部とともに各アーム部を被吊下物の袋状部分の中へと差し込む。その後、被吊下物の内部空間で各アーム部をX字状に広げ、この袋状部分の両端部の内側に、対応するアーム部の先端をそれぞれ当接することで、自重を利用して被吊下物を内側から優しく、かつ落下し難い状態で吊り下げることができる。
しかも、このように前後一対のアーム部は、X字状に交差配置されて本体部にそれぞれ軸支されているため、仮に各アーム部に下方への外力が作用しても破損し難いとともに、例えば、V字配置された2本のアーム部を有するV字型アーム式ハンガーでは対応が難しい、1本のハンガーで股上が深いものと浅いものの両方のボトムスに対して、良好に対応することができる。
特に、請求項2に記載の発明によれば、まず、一方の手でフック部を握り、他方の手で被吊下物の袋状部分の一端部を握る。その後、握ったままの状態で一方の手を動かし、一方のアーム部の先端を袋状部分の他端部の内側に押し当てる。その後、押し当てたまま一方の手を押し下げ、本体部を袋状部分の中へと押し込む。この押し込みに伴って、他方のアーム部が上方へ回動しながら袋状部分の中へと差し込まれる。この差し込み途中で、他方のアーム部の先端を袋状部分の一端部の内側に押し当てて袋状部分の一端部から他方の手を離す。これにより、被吊下物の袋状部分が、その内方から、一対のアーム部を介して、被吊下物の自重によりX字型アーム式ハンガーに掛止される。
このように、X字型アーム式ハンガーに左右一対の回動規制構造体を配して、各アーム部の下方回動を、対応するアーム長さ方向が本体部の長さ方向と一致する位置までに規制したため、上述した簡単なX字型アーム式ハンガーの使い方が可能となる。すなわち、各アーム部と本体部とをいったん袋状部分の中へ押し込んでから、この被吊下物の内部空間で、各アーム部を1本ずつ上方回動してX字状に広げるといった手間のかかる作業が不要となる。その結果、被吊下物をさらに簡単かつ確実にX字型アーム式ハンガーに吊り下げることができる。
また、上述したように一対のアーム部の下方回動は、左右一対の回動規制構造体の作用により、対応するアーム長さ方向が本体部の長さ方向と一致する位置でそれぞれ停止する。このとき、各アーム部は本体部の長さよりそれぞれ長いことから、各アーム部の先端部は、水平な本体部の左右両側方に突出状態で配置され、X字型アーム式ハンガーは一般的な洋服ハンガーと略同じ外観形状となる。
そのため、このX字型アーム式ハンガーは、各アーム部の先端部を袋状部分の内側にそれぞれ当接した状態で被吊下物を吊り下げるだけでなく、一般的な洋服ハンガーと同様の使用方法で、洋服(例えばトップス)等を吊り下げることができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、前後一対のアーム部の先端部を5°〜45°だけ下方へ屈曲させたため、各回動規制構造体の作用により、左右一対のアーム部の下方回動を対応するアーム長さ方向が本体部の長さ方向と一致する位置に止めて、X字型アーム式ハンガーを一般的な洋服ハンガーとして例えば上着を掛けた際において、上着の両肩部分のフォルムを自然に近づけて上着の型崩れを防止することができる。
しかも、この効果に加えて、X字型アーム式ハンガーに例えばズボンを吊り下げた際には、各アーム部の先端部をできるだけ水平にして、ズボンの腰周り部分の内側に対して、各アーム部の先端部をしっかりと押し当てることができる。さらには、これらのアーム部の先端部をズボンの腰周りの開口に対してできるだけ平行にして、使用時のX字型アーム式ハンガーの高さを低くすることもでき、股上の低いズボンへの対応性がさらに高まる。
また、請求項4に記載の発明によれば、X字型アーム式ハンガーの使用時、被吊下物の袋状部分の開口から上方へ突出するフック部の高さを、フック部高さ調整構造体を使用して、各アーム部によるX字の開きの程度(各アーム部の上方回動の角度)に応じて調整することができる。
すなわち、袋状部分の開口からのフック部の高さ(本体部からフック部の先端までの長さ)は、袋状部分の開口サイズに応じて変化する各アーム部のX字の開き度により異なる。そこで、このX字の開き度に応じて、この本体部からフック部の先端までの高さをフック部高さ調整構造体により調整することで、常時、袋状部分の開口から上方へ突出するフック部の高さを一定に保持することができる。
本発明の実施例1に係るX字型アーム式ハンガーの使用状態を示す斜視図である。 本発明の実施例1に係るX字型アーム式ハンガーの別の使用状態を示す正面図である。 本発明の実施例1に係るX字型アーム式ハンガーにおいて、一方のアーム部をボトムスの腰部の一端部の内側に押し当てた状態を示す正面図である。 本発明の実施例1に係るX字型アーム式ハンガーにおいて、両方のアーム部をボトムスの内部空間に差し込んだ状態を示す正面図である。 本発明の実施例1に係るX字型アーム式ハンガーにおいて、両方のアーム部をボトムスの腰部の両端部の内側にそれぞれ押し当てた状態を示す正面図である。 本発明の実施例1に係るX字型アーム式ハンガーが股上の浅いボトムスの使用に支障がないことを説明する正面図である。
以下、本発明の実施例を具体的に説明する。ここでは、ビンテージジーンズ用のものを例にとる。なお、説明の都合上、X1方向をX字型アーム式ハンガーの前方向、X2方向をその後方向、Y1方向をその左方向、Y2方向をその右方向、Z1方向を上方向、および、Z2方向を下方向とする。
図1および図2において、10は本発明の実施例1に係るX字型アーム式ハンガーで、このX字型アーム式ハンガー10は、Y1−Y2方向(長さ方向)に延びる本体部11と、本体部11のY1−Y2方向の中間部に、Z1方向へ突設されたフック部12と、本体部11のY1−Y2方向の両端部に各基端部がそれぞれ軸支され、かつそれぞれが本体部11の長さより長尺で、かつ互いにX字状に交差配置された前アーム部13および後アーム部14とを備えたものである。
以下、これらの構成を具体的に説明する。
本体部11は、長さ20cmのステンレス製の丸棒で、そのY1−Y2方向の中間部には、軸線方向を上下方向(Z1−Z2方向)に向けた中間部ナット15が固着されている。また、本体部11のY1−Y2方向の両端部には、各軸線方向を前後方向(X1−X2方向)に向けた左右一対の端部ナット16がそれぞれ固着されている。さらに、本体部11のY1側の端部付近のX2側面と、本体部11のY2側の端部付近のX1側面とには、左右一対の短尺なアーム回動規制ピン17が突設されている。
フック部12は、下向きのC字状を有したC字掛け部18と、C字掛け部18の下端に一体形成された長さ15cmのねじ部19とを有している。ねじ部19の下部が中間部ナット15に螺合されることで、フック部12と本体部11とが上下方向へ移動可能に連結されている。ねじ部19の下端には、抜け止めナット20が固着されている。また、ねじ部19のうち、中間部ナット15から下方に突出した領域には、蝶ナット21が螺合されている。ねじ部19を所定方向へ回転させることにより、中間部ナット15からのC字掛け部18の高さを変更し、その後、蝶ナット21を回して締め付けることで、C字掛け部18の変更後の高さを位置決めする。
これらのねじ部19、中間部ナット15、抜け止めナット20および蝶ナット21により、本体部11に対して、フック部12(C字掛け部18)の高さを調整するフック部高さ調整構造体22が構成される。
前後一対のアーム部13,14は、それぞれの先端部が下方に“への字状”に屈曲した長さ34cmの横長な木製の板材で(ここでは屈曲角度15°)、互いの裏面同士を対峙させて本体部11の前後側(X1−X2側)に配されている。このように、アーム部13,14の各先端部を下方に“への字状”に屈曲させた理由は、一対のアーム部13,14の下方回動を、左右一対の回動規制構造体32の作用により、対応するアーム長さ方向が本体部11の長さ方向と一致する位置に止めて、X字型アーム式ハンガー10を一般的な洋服ハンガーとして上着Tを掛けた際に、上着Tの両肩部分のフォルムを自然に近づけて上着Tの型崩れを防止できるとともに(図2を参照)、これにビンテージジーンズ23を吊り下げた際にあっては、アーム部13,14の各先端部をできるだけ水平にして、ビンテージジーンズ23の腰周り部分24の内側に対してアーム部13,14の各先端部をしっかりと押し当てられるようにするためである((図5)を参照)。しかも、これらのアーム部13,14の各先端部を、ビンテージジーンズ23の腰周りの開口とできるだけ平行にして、使用時のX字型アーム式ハンガー10の高さ(アーム部13,14の高さ)をさらに低くし、股上の浅いズボンへの対応性をより以上に高めることもその理由の1つである。
また、各アーム部13,14の先端部は、ビンテージジーンズ23の腰周り部分24の内側との接触面積と強度とをそれぞれ高めるため、先端へ向かって徐々に厚肉化た先端肉厚部30されている。各アーム部13,14の先端面には、ハンガー使用時、ビンテージジーンズ(被吊下物)23の腰周り部分(袋状部分)24の内側に押し当てた際の滑り止め突起25が2つずつ配設されている。
また、各アーム部13,14の基端部の対峙側には、それぞれ円板状の厚肉部26が一体形成されている。各アーム部13,14の基端部には、厚肉部26の中心を貫通する左右一対の軸孔27がそれぞれ形成されている。各軸孔27と各端部ナット16とには、一対のワッシャ28を介して、短尺なボルト軸29がそれぞれ挿通されて端部ナット16により止められている。
さらにまた、円形の各厚肉部26の対峙面(内側面)の外周部には、それぞれ正面視して時計の約3時から約5時までの領域に、対応するアーム回動規制ピン17がそれぞれスライド自在に挿入される左右一対のアーム回動規制溝31が形成されている(図1の部分拡大図を参照)。
これらの各アーム回動規制ピン17と各アーム回動規制溝31とによって、前後一対のアーム部13,14が、それぞれのアーム長さ方向が本体部11の長さ方向と一致する水平位置より下方回動しないように規制する一対の回動規制構造体32がそれぞれ構成される。
なお、各アーム部13,14の先端間の最大長さ(各アーム部13,14が水平配置された際の先端間の長さ)は、ビンテージジーンズ(被吊下物)23の腰周り部分(袋状部分)24を左右方向(前後方向)から押し潰したときの長さ(以下、腰周り部分24の長さ)より長ければよい。ここでは、腰周り部分24の長さの1.2倍である。
次に、図1〜図6を参照して、本発明の実施例1に係るX字型アーム式ハンガー10の使用方法を説明する。
図1および図3〜図5に示すように、実施例1のX字型アーム式ハンガー10の使用時には、まず、一方の手でフック部12を握り、他方の手でビンテージジーンズ23の腰周り部分24の一端部を握る。その後、この状態で一方の手を動かし、前アーム部13の先端をビンテージジーンズ23の腰周り部分24のY1側の端部の内面(内側)に、Y1側の各滑り止め突起25を介して押し当てる(図3を参照)。
この押し当て状態で一方の手を押し下げ、本体部11を腰周り部分24の中へと押し込む(図4を参照)。この押し込みに伴い、Y2側のボルト軸29を中心にして、後アーム部14が上方へ回動しながら腰周り部分24の中へと差し込まれる。もちろん、その際には、前アーム部14もY1側のボルト軸29を中心にして上方へ回動する。
この差し込み途中で、後アーム部14の先端を腰周り部分24のY2側の端部の内面(内側)に各滑り止め突起25を介して押し当てる。その後、この状態のまま、腰周り部分24の一端部から他方の手を離す。これにより、ビンテージジーンズ23の腰周り部分24が、その内方から、前後一対のアーム部13,14を介して、X字型アーム式ハンガー10に自重で吊り下げられる(図5を参照)。
このように、実施例1では、X字状に交差配置された前後一対のアーム部13,14を同時または一方ずつ下方回動させ、各アーム部13,14によるX字の開きを無くした状態で、本体部11とともに各アーム部13,14をビンテージジーンズ23の腰周り部分24の中へと差し込み、その後、この腰周り部分24の両端部の内側に、対応するアーム部13,14の先端をそれぞれ当接することで、ビンテージジーンズ23を吊り下げることができる。
これにより、吊り下げに伴う腰周り部分24の部分的な変形を抑えながら、自重を利用してビンテージジーンズ23を内側から優しくかつ落下し難い状態で吊り下げることができる。
しかも、このように前後一対のアーム部は、X字状に交差配置されて本体部にそれぞれ軸支されているため、仮に各アーム部に下方への外力が作用しても破損し難い。
また、図6に示すように、1本のX字型アーム式ハンガー10を採用したため、股上が深いものと浅いものの両方のビンテージジーンズ23に支障なく対応することができる。仮に、2本のアーム部がV字配置されたV字型アーム式ハンガーでは対応が難しい。
以下、この点を詳しく説明する。
図6に示すように、X字型アーム式ハンガー10の場合、各アーム部13,14の傾斜角をαとすると、ハンガー全体の横幅(Y1−Y2方向の長さ)Lは、
L=アーム部の長さ×COSα×2−本体部の長さ (数式1)
となる。
V字ハンガーの場合、各アーム部の傾斜角をαとすると、ハンガー全体の横幅L1は、
L1=本体部の長さ+アーム部の長さ×COSα×2 (数式2)
となる。
股上の浅いビンテージジーンズをハンガーに掛ける場合、本体部から各アーム部の先端までの高さhは、股上の深いビンテージジーンズの場合に比べて小さくなる。よって、その分だけ傾斜角αもハイライズのときより小さくなる。
数式1,2から判るように、X字型アーム式ハンガー10の場合には、各アーム部13,14がX字状に配されているため、傾斜角αが小さくてもハンガー全体の横幅Lは、それほど長くならない。
一方、V字型アーム式ハンガーのときには、各アーム部が本体部との軸支部からそれぞれ外方へ突出している。そのため、傾斜角αが小さくなれば、ハンガー全体の横幅L1はX字型アーム式ハンガー10の横幅Lに比べて長くなる。
ジーンズの着用者が同一人物であれば、股上が深いものと浅いものとに関係なく、着用するビンテージジーンズのウエスト(横幅)は略同一である。これに、ビンテージジーンズの腰周り部分の可変領域(伸縮幅)が小さいことを考慮すれば、V字型アーム式ハンガーの方がX字型アーム式ハンガー10に比べて、股上が浅いビンテージジーンズへの対応性が劣ることは明らかである。このことは、本体部が存在せず、フック部12の下端部に2本のアーム部がV字状に軸支されたV字型アーム式ハンガーの場合でも同じである。
また、この実施例1では、このようにX字型アーム式ハンガー10に左右一対の回動規制構造体32を配して、各アーム部13,14の下方回動を、対応するアーム長さ方向が本体部11の長さ方向と一致する位置までに規制したため、上述した簡単なX字型アーム式ハンガー10の使い方が可能となる。すなわち、本体部11と各アーム部13,14とをいったん腰周り部分24の中へ押し込んだ後、ビンテージジーンズ23の内部空間で、各アーム部13,14を1本ずつ上方回動してX字状に広げるという操作が不要になる。これにより、ビンテージジーンズ23をX字型アーム式ハンガー10に、より簡単かつ確実に吊り下げることができる。
さらに、アーム部13,14の下方回動は、左右一対の回動規制構造体32によって、対応するアーム長さ方向が本体部11の長さ方向と一致する位置(水平位置)でそれぞれ停止する。このとき、各アーム部13,14は本体部11の長さより長いことから、各アーム部13,14の先端部は、水平な本体部11の左右両側方にそれぞれ突出した状態となる。よって、X字型アーム式ハンガー10は、一般的な洋服ハンガーと略同じ外観形状となる(図2を参照)。
その結果、X字型アーム式ハンガー10は、各アーム部13,14の先端部を腰周り部分24の内側にそれぞれ当接した状態でビンテージジーンズ23を吊り下げるだけでなく、一般的な洋服ハンガーと同様の使用方法で、シャツやジャケットといったトップスTを吊り下げることができる。
さらにまた、X字型アーム式ハンガー10の使用時、ビンテージジーンズ23の腰周り部分24の開口から上方へ突出するフック部12の高さを、フック部高さ調整構造体22を使用して、各アーム部13,14によるX字の開きの程度(各アーム部13,14の上方回動の角度)に応じて調整することができる(図1および図2を参照)。
すなわち、腰周り部分24の開口からのフック部12の高さ(本体部11からフック部12の先端までの長さ)は、腰周り部分24の開口サイズに応じて変化する各アーム部13,14の“X字の開き度”により異なる。そこで、このX字の開き度に応じて、本体部11を基準とするフック部12の先端の高さを、フック部高さ調整構造体22により調整することで、常時、腰周り部分24の開口からのフック部12の高さを一定に保持することができる。
本発明は、衣類やバッグ等の被吊下物、特に傷み易いビンテージジーンズの吊り下げに好適なハンガーの技術として有用である。
10 X字型アーム式ハンガー
11 本体部
12 フック部
13 前アーム部
14 後アーム部
22 フック部高さ調整構造体
23 ビンテージジーンズ(被吊下物)
24 腰周り部分(袋状部分)
32 回動規制構造体

Claims (4)

  1. 1本の横長な部材からなる本体部と、
    該本体部の長さ方向の中間部に、上方へ突設されたフック部と、
    前記本体部の長さ方向の両端部に各基端部がそれぞれ垂直回動自在に軸支され、かつそれぞれが前記本体部の長さより長いとともに、X字状に交差配置され前後一対のアーム部とを備え、
    前記前後一対のアーム部は、互いの交差部分が軸支されておらず、かつ使用する際に、前記本体部より上方で上向きのX字状に交差配置されるもので、
    前記前後一対のアーム部の各先端部を、ボトムスを含む被吊下物が有する袋状部分の内側にそれぞれ当接した状態で、該被吊下物を自重によって吊り下げるように構成したことを特徴とするX字型アーム式ハンガー。
  2. 前記前後一対のアーム部のそれぞれの長さ方向が前記本体部の長さ方向と一致する位置より下方へ回動しないように、対応するアーム部の回動をそれぞれ規制する一対の回動規制構造体を有したことを特徴とする請求項1に記載のX字型アーム式ハンガー。
  3. 前記前後一対のアーム部の先端部を、5°〜45°だけ下方へ屈曲したことを特徴とする請求項2に記載のX字型アーム式ハンガー。
  4. 前記本体部から前記フック部の先端までの高さを調整するフック部高さ調整構造体を有したことを特徴とする請求項1〜請求項3のうち、何れか1項に記載のX字型アーム式ハンガー。
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