JP6573944B2 - チオエステラーゼおよびそれらの使用 - Google Patents

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Description

チオエステラーゼ酵素をコードするヌクレオチド配列、それらの産生方法、およびチオエステルを形成する方法におけるそれらの使用が開示されている。
チオエステルは、とりわけ、チーズ、野菜、肉およびコーヒー製品にとって重要なフレーバー付与化合物である。特に有用なチオエステルは、これに限定されるものではないが、チオ酪酸メチル(以下、「MTB」)、チオ酢酸メチル(以下、「MTA」)およびチオプロピオン酸メチル(以下、「MTP」)を含む。
チオエステルは合成によって作ることができる。しかしながら、食べ物のトレンド、および健康およびウェルネスの関心のため、天然物から直接得られるかまたは生物学的プロセスを通して産生される、チオエステルなどのフレーバー化合物についての特段の需要がある。かかる化合物の特段の利点は、「天然」と称され得、および消費者製品(consumable products)に対して潜在的にそのように表示し得ることである。
様々なバクテリアが発酵の間にチオエステルを産生する。しかしながら、これら既存のプロセスの収量および産生率に影響を及ぼすのは難しい。
したがって、消費者製品に使用することができ、および「天然」と表示することができる、チオエステルを産生する、より予測可能および潜在的により経済的に実行可能な方法を開発することは有益であろう。
出願人は今般チオエステラーゼ酵素をコードするヌクレオチド配列を同定した。
この知見は、該ヌクレオチド配列の、消費者製品に加えることができ、および「天然」と表示することができるチオエステルの効果的な産生を可能にする方法における使用を可能にする。さらには、これらのヌクレオチド配列はチオエステルを形成する能力を有する他の野生型の細菌を同定するためのスクリーニング方法において使用し得る。
最初の実例的態様によると、チオエステラーゼ活性を有する酵素をコードし、配列番号1、3、5および7で開示されたヌクレオチド配列、またはその機能的同等物を含むヌクレオチド配列が提供される。
限定することなく、および、例示としてのみで、核酸はBrevibacteriumファミリーに属する細菌から単離されてよい。ある態様によれば、核酸は、Brevibacterium Linens種に属する細菌、非限定的な例はアメリカンタイプカルチャーコレクション(ここより以下ATCC)9714(BL2)株、から単離されてよい。
ヌクレオチド配列の機能的同等物には、遺伝子コードの縮退により、本明細書に開示されたものと異なるヌクレオチド配列を有するが、同じ活性を有する同じアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を含む。
機能的同等物は、本明細書に記載の配列ならびに合成のヌクレオチド配列、例えば化学合成または自然に存在しているDNAの組換えによってえられるヌクレオチド配列の、自然発生の変異体を包含する。
機能的同等物の例は、ポリペプチドの活性における変化につながらす、したがって機能的に中立と考えることができる、少なくとも一つの保存されたアミノ酸の置換に起因するセンス変異を含む核酸配列を含む。
機能的に類似するアミノ酸を提供する保存的な置換のテーブルは、技術分野においてよく知られている。例えば、保存的な置換を選択するための一つの代表的な指針は(元の残基、次に代表的な置換)、ala/glyまたはser;arg/lys;asn/glnまたはhis;asp/glu;cys/ser;gln/asn;gly/asp;gly/alaまたはpro;his/asnまたはgln;ile/leuまたはval;leu/ileまたはval;lys/argまたはglnまたはglu;met/leuまたはtyrまたはile;phe/metまたはleuまたはtyr;ser/thr;thr/ser;trp/tyr;tyr/trpまたはphe;val/ileまたはleuを含む。代替的な代表的な指針は次の6グループを使用し、それぞれが、お互いに保存的な置換であるアミノ酸を含む:1)アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T);2)アスパラギン酸(D)、グルタミン酸(E);3)アスパラギン(N)、グルタミン(Q);4)アルギニン(R)、リシン(1);5)イソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V);および6)フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、トリプトファン(W)。別の代替的な指針は、アミノ酸が正であろうと負であろうと、すべての荷電したアミノ酸をお互いに保存的な置換としてすべての荷電したアミノ酸を許容するものである。
コードされた配列において、一つのアミノ酸または小さいパーセンテージ(例えば、26%まで、20%まで、10%までまたは5%まで)のアミノ酸を変化、付加または削除する個々の置換、削除または付加もまた機能的同等物であると考えられている。
機能的同等物の別の非限定の例には、フラグメント、オルソログ、スプライス変異体、一塩基多型および対立遺伝子変異体を含む。
かかる機能的に同等なものは本明細書に開示されたヌクレオチド配列に対して60%、75%、80%、90%、95%またはそれ以上の相同性を有する。
ヌクレオチド配列相同性は配列同一性またはハイブリダイゼーションによって決定されてよい。
配列同一性はbasic local alignment search tool(以下BLAST)技術を使用して決定されてよい。BLAST技術はhttp://www.ncbi.nlm.nih.gov.で利用できるプログラムblastnに採用されるヒューリスティックな検索アルゴリズムである。
相同性がハイブリダイゼーションによって決定される場合、ヌクレオチド配列が本明細書に開示されているヌクレオチド配列に選択的にハイブリダイズする能力があるという条件で、それらは実質的に相同性があると考えられるべきである。
ハイブリダイゼーションは、50%ホルムアミド、5×標準クエン酸ナトリウム(以下、SSC)および1%ドデシル硫酸ナトリウム(以下、SDS)からなる溶液中で42℃の温度のストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で実行されるべきである。洗浄は、0.2×SSCおよび0.1%SDS溶液、65℃で実行されてよい。
例えばcDNA中の、別のヌクレオチド配列の存在のため、バックグラウンドハイブリダイゼーションが起こり得る。標的DNAとの間で観察される特異的な相互作用の10倍(10 fold)より小さい強さであるどんなシグナルもバックグラウンドであると考えられるべきである。相互作用の強さは、例えばプローブを、例として32Pで放射性標識することで計測されてもよい。
ヌクレオチド配列はまた、次の1または2以上を含んでもよい:適した5’非翻訳領域、適切な宿主細胞における発現を可能とするプロモーター、適した3’非翻訳領域、ストップコドンおよびタグである。
タグの非限定な例は、これに限定するものではないが、膜外輸送タグ(membrane export tag)および、これに限定するものではないが、Hisタグ、グルタチオン−S−トランスフェラーゼタグ(GST)を含む、チオエステラーゼの検出のために使用されるタグを含む。
5’非翻訳領域は、転写または翻訳の効率に影響する他のオペレーターまたはモチーフをからなってよい。3’非翻訳領域は、転写停止のためのシグナルなどの他のシグナルからなってよい。
転写または翻訳に影響するオペレーターまたはモチーフの非限定な例は、これに限定するものではないが、転写産物の効率的なポリアデニル化に必要とされるシグナル、リボソーム結合部位、例としてEcoR1などの認識部位を含む。
問題となっている宿主細胞および望む結果に応じて、適した5’および3’非翻訳領域、タグ、ストップコドンおよび、転写または翻訳に影響するオペレーターまたはモチーフを選択することは、十分に当業者のなす範囲内である。本明細書に含まれる例には非限定な例が有されている。
配列番号1、3、5および7に開示されたヌクレオチド配列またはそれらの機能的同等物は、配列番号2、4、6および8に開示されたアミノ酸配列またはそれらの機能的同等物を含むチオエステラーゼ酵素を産生するために使用されてよい。
配列番号2、4、6および8に開示されたアミノ酸配列、またはそれらの機能的同等物を1または2以上含む、チオエステラーゼ活性を持つ酵素の発現は、十分確立されたクローニング技術により果たされてよい。
別の実例的態様によると、配列番号1、3、5および7に開示された1または2以上のヌクレオチド配列、またはそれらの機能的同等物でトランスフェクトされた宿主細胞が提供される。かかる宿主細胞は配列番号2、4、6および8で開示されている1または2以上のアミノ酸配列、またはそれらの機能的同等物を含む、チオエステラーゼ活性をもつ酵素を発現できる。
適した宿主細胞は原核生物および細菌、菌類、植物または動物起源の真核細胞を含む。
実例的態様によると、細胞は細菌または菌の細胞である。
もう一つの実例的態様によると、細胞はEscherichia coli、Brevibacterium、Corynebacterium、Arthrobacter、Pseudomonas、Nocardia, Methylobacteri、Lactobacillus、Lactococcus、Streptococcus、Pediococcus,Oenococcus、Leuconostoc、Weisella、Carnobacterium、および Tetragenococcus、Proprionibacterium sp.、Bifidobacterium spp.、Enterococcus spp、Corynebacteriumglutamicum、Arthrobacter sp.、Micrococcus luteus および Staphylococcus equorum、Geotrichum candidum、Yarrowia lipolytica、Kluyveromyces lactis、Debaryomyces hansenii、Saccharomyces cerevisiaeから選択される一または二以上である。
宿主細胞は、技術分野においてよく知られているようにヌクレオチド配列またはそれらの機能的同等物で、一過的または安定的にトランスフェクトされてもよい。
宿主細胞の中にヌクレオチド配列を導入するための任意の既知の方法が使用されてよい。使用される特定の遺伝子工学手順は、所望のアミノ酸配列またはそれらの機能的同等物を発現できる宿主細胞の中に所望のヌクレオチド配列またはそれらの機能的同等物を成功裏に導入できるということだけが必要である。それらの方法は、クローン化されたゲノムDNA、cDNA、合成DNAまたは他の外来の遺伝物質を宿主細胞に導入することを伴ってよく、およびリン酸カルシウムトランスフェクション、ポリブレン、細胞質融合、エレクトロポレーション、リポソーム、マイクロインジェクション、発現ベクター等の使用を含んでよい。
配列番号1、3、5、および7に開示される少なくとも1つの核酸配列またはそれらの機能的同等物を含む発現ベクターは、個々の発現ベクターとしておよび発現ベクターのライブラリーとしての両方とも、多様な通常の技術により、細胞のゲノム、細胞の細胞質、または細胞の核中に導入され、発現されてよい。
適した技術を選択することは、十分に当業者のなす範囲内である。
実例的態様によると、発現ベクターは、配列番号1、3、5、および7に開示される核酸配列またはそれらの機能的同等物で宿主細胞をトランスフェクトするために使用されてよい。
本発明の別の側面では、配列番号1、3、5、および7に開示される少なくとも一つのヌクレオチド配列またはそれらの機能的同等物かならなるベクターが提供される。
任意の適した発現ベクターが使用されてよい。非限定な例のベクターのタイプはバクテリオファージ、プラスミドまたはコスミドDNA発現ベクター;ウイルス発現ベクターまたは細菌発現ベクターを含む。
問題となっている宿主細胞および所望の効果に応じて、適した発現ベクターを選択することは十分に当業者のなす範囲内である。
実例的態様では、ベクターはpBL、pET‐22b(+)、Pgem‐5z、pGIV1から選択される。
トランスフェクション後、トランスフェクトされた細胞は当該技術分野でよく知られた標準培養条件を使用して培養されてよい。
異なる細胞が、適切な温度および細胞培養培地を含む異なる培養条件を要求することは、当業者に明らかである。問題となっている細胞および所望の最終結果に応じて培養条件を決定することは、十分に当業者のなす範囲内である。
別の側面において、配列番号1、3、5、および7に開示される少なくとも一つのヌクレオチド配列を含むヌクレオチド配列またはそれらの機能的同等物をベクター中に挿入すること;該ベクターで宿主細胞を形質転換すること、および該形質転換された宿主細胞を適した培養培地で生育することを含む、配列番号2、4、6および8に開示される一または二以上のアミノ酸配列またはそれらの機能的同等物を含むチオエステラーゼ活性をもつ酵素を産生する方法が提供される。
上述されるように、異なる細胞が、適切な温度および細胞培養培地を含む異なる培養条件を要求することは当業者に明らかである。問題となっている細胞および所望の最終結果に応じて培養条件を決定することは、十分に当業者のなす範囲内である。
ある細胞に関する適切な培養培地および条件についての情報は、アメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC)のウェッブサイト:http://www.lgcstandards-atcc.org/Home/tabid/477/Default.aspxで見出し得る。
特定の実例的態様において、使用された細胞はBrevibacterium、CorynebacteriumまたはE. Coli細胞であり、培養培地は乳製品または乳清ベースのものであった。
別の特定の実例的態様において、細胞はBrevibacterium、CorynebacteriumまたはE. Coli細胞であり、培養培地はトリプチケースソイ(tripticase‐soy)、de Man-Rogosa-Sharpe(MRS)、エリカ(Elliker's)、M17、ニュートリエントブロスまたはLB培地から選択された。細胞は37℃で一昼夜インキュベートされた。
チオエステラーゼ酵素の収量を増加させるために、配列番号1、3、5および7に開示されるヌクレオチド配列またはそれらの機能的同等物を、強力な構成的プロモーターのコントロール下に置くことで過剰発現させてよい。
問題となっている宿主細胞およびベクターに応じて、適した構成的プロモーターを選択することは、十分に当業者のなす範囲内である。
所望する場合、配列番号2、4、6および8に開示されるアミノ酸配列またはそれらの機能的同等物を含むチオエステラーゼ酵素は、技術分野においてよく知られている方法を使用し培養培地から単離されてよい。
配列番号2、4、6および8に開示される少なくとも一つのヌクレオチド配列またはそれらの機能的同等物を含む単離されたチオエステラーゼ酵素、または配列番号1、3、5および7に開示される少なくとも一つのヌクレオチド配列またはそれらの機能的同等物を含むトランスフェクトされた宿主細胞は、チオエステルを産生するために使用されてよい。
もう一つの側面では、配列番号2、4、6および8に開示される少なくとも一つのヌクレオチド配列またはそれらの機能的同等物を含む少なくとも一つのチオエステラーゼ酵素、および/または配列番号1、3、5および7に開示される少なくとも一つのヌクレオチド配列またはそれらの機能的同等物を含む少なくとも一つの宿主細胞と、少なくとも一つの適した基質とを接触させること、混合物をインキュベートすること、チオエステルを含む粗生成物を単離することおよび、粗生成物を精製してチオエステルのみを得ることを含む、チオエステルを産生する方法が提供される。
インキュベーションは、20℃から40℃の温度、4から9のpH、1から100時間の範囲の期間で実行されてよい。
実例的態様において、インキュベーションは25℃から38℃の温度、6から8のpH、1から72時間の範囲の期間で実行される。短鎖脂肪酸補酵素A誘導体が配列番号2、4、6および8に開示される少なくとも一つのアミノ酸配列またはそれらの機能的同等物を含むチオエステラーゼ酵素の適した基質であることが、出願人らにより見出された。
実例的態様において、適した基質は短鎖脂肪酸補酵素A(SCFA−CoA)を含む。
別の実例的態様において、適した基質はC1−C8のSCFA−CoAを含む。
本発明のトランスフェクトされた宿主細胞、および/または酵素は可動のまたは固定化された形式で使用されてよい。
実例的態様において、酵素および/または宿主細胞は固定化された形式で使用される。
任意の精製技術を、粗生成物を精製するために使用してよく、かかる技術を決定することは十分に当業者のなす範囲内である。精製技術の非限定な例は、アフィニティー精製、遠心分離、クロマトグラフィーを含む。
本発明の別の側面において、本明細書に記載されているような方法により得られるまたは産生されるチオエステルが提供される。
別の側面において、配列番号2、4、6および8に開示される少なくとも一つのアミノ酸配列またはそれらの機能的同等物を含む少なくとも一つのチオエステラーゼ酵素、および/または配列番号1、3、5および7に開示される少なくとも一つのヌクレオチド配列またはそれらの機能的同等物を含む少なくとも一つの宿主細胞、および少なくとも適した基質を含む、チオエステルを産生するためのキットが提供される。
キットは、チオエステルを産生するための、本明細書に開示された方法を実行するために使用されてよい。
実例的態様において、適した基質は短鎖脂肪酸補酵素A(SCFA‐CoA)を含む。
別の実例的態様において、適した基質はC1‐C8のSCFA‐CoAを含む。C1‐C8のSCFA‐CoA基質は、0.01μM‐500μM、0.01μM‐200μM、0.01μM‐50μMの濃度で提供されてよい。
チーズに存在するチオエステルの量および比率はそのフレーバーに影響することが知られている。チオエステルはその製造及び熟成の間に、チーズに存在する微生物によって産生される。これらの微生物はしばしば種培養としてチーズに加えられる。
別の側面において、チーズに、その製造プロセスの間に配列番号2、4、6および8に開示される少なくとも一つのアミノ酸配列またはそれらの機能的同等物を含む少なくとも一つのチオエステラーゼ酵素、および/または配列番号1、3、5および7に開示される少なくとも一つのヌクレオチド配列またはそれらの機能的同等物を含む少なくとも一つの宿主細胞を加えること含む、チーズにフレーバー付与する方法が提供される。
別の実例的態様において、チオエステラーゼ酵素、および/または宿主細胞は種培養の一部として加えられる。
別の実例的態様において、チオエステラーゼ酵素、および/または宿主細胞は、牛乳に加えられた種培養の一部として加えられる。
別の側面において、上記で定義された方法により得られるまたは、それにしたがって産生されるチーズ製品が提供される。
配列番号1、3、5および7に開示されるヌクレオチド配列、またはそれらの機能的同等物は、配列番号2、4、6および8に開示されるアミノ酸配列によってコードされるチオエステラーゼ酵素をコードする遺伝子またはそれらの機能的同等物を含む野生型の生物をスクリーニングおよび同定するために使用されてよい。
別の側面において、配列番号2、4、6、および8に開示されるアミノ酸配列よってコードされたチオエステラーゼ酵素、またはそれらの機能的同等物を産生する能力がある野生型の生物をスクリーニングするための方法における、配列番号1、3、5および7で開示されたヌクレオチド配列またはそれらの機能的同等物のマーカーとしての使用が提供される。
別の側面において、配列番号1、3、5、および7に開示されるヌクレオチド配列またはそれらの機能的同等物を、スクリーニング方法におけるマーカーとして使用することを含む、配列番号2、4、6および8に開示されるアミノ酸配列によってコードされたチオエステラーゼ酵素またはそれらの機能的同等物を産生することができる生物を同定する方法が提供される。
該方法で同定される生物は、任意の原核生物および真核生物でもよい。
実例的態様において、生物は野生型の生物である。
任意の知られたスクリーニング方法が使用されてよい。よく知られたスクリーニング方法の例は、これに限定されないが、コンピューター作動の公共の配列データベースのヌクレオチドまたはタンパク質相同性検索、ハイスループットシークエンシングを介したヌクレオチドスクリーニング、および、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)スクリーニングを含む。
本明細書に開示される方法により形成されたチオエステルは、多くの組成物および消費者製品にフレーバー付与化合物として使用するために、単離および精製されてよい。
別の側面において、本明細書に記載されている方法によって得られるまたは産生される少なくとも一つのチオエステルを含む組成物が提供される。
別の側面において、組成物のフレーバーを創り出すまたは改変する方法であって、本明細書に開示されるように形成される少なくとも一つのチオエステルを該組成物に加えることを含む、前記方法が提供される。
チオエステルは水を加えない形態(neat form)でまたは溶媒中に、存在または組成物に添加してよく、または初めは例えば、ポリマー、カプセル、マイクロカプセル、ナノカプセル、リポソーム、前駆体、フィルム形成体、例えば炭素ゼオライトを使用することによる吸収剤、環状オリゴ糖およびそれらの混合物などの捕捉物質によって捕捉されることにより修飾されていてよく、または、光、酵素などの外因的刺激の適用によりチオエステルを放出するように適合した基質に化学的に結合されてよい。
一つのタイプのチオエステルが、組成物の唯一のフレーバー付与の成分であってよい。代替的に複数のタイプのチオエステルが、組合せて使用されてよい。
組成物は、加えて、フレーバー組成物で通常使用される別の風味物質成分および賦形剤、例えば運搬物質、を含んでよい。
前記別の風味物質成分には、これに限定されないが、天然フレーバー、人工フレーバー、スパイス、調味料等を含む。例示的なフレーバー付与成分は、合成フレーバー油およびフレーバー付与芳香性物質、および/または油、含油樹脂、精油、蒸留物および植物、葉、花、果実等からの抽出物、および前述の少なくとも一つを含む組合せを含む。
別の風味物質成分のさらなる例は、the National Academy of Sciencesによる“Chemicals Used in Food Processing”、1274巻、63〜258頁、で見出すことができる。
フレーバー組成物で通常使用される前記賦形剤には、これに限定されないが、溶媒(水、アルコール、エタノール、油、脂肪、植物油およびミグオールを含む)、結合剤、希釈剤、崩壊剤、潤滑油、フレーバー付与剤、着色剤、保存料、抗酸化剤、乳化剤、安定剤、フレーバー増強剤、アンチケーキング剤等を含む。
フレーバー組成物で通常使用される風味物質成分および賦形剤のさらなる例は、“Perfume and Flavour Materials of Natural Origin”, S. Arctander, Ed., Elizabeth, N.J., 1960;“Perfume and Flavour Chemicals”, S. Arctander, Ed., Vol. I & II, Allured Publishing Corporation, Carol Stream, USA, 1994;“Flavourings”, E. Ziegler and H. Ziegler (ed.), Wiley-VCH Weinheim, 1998, および “CTFA Cosmetic Ingredient Handbook”, J.M. Nikitakis (ed.), 1st ed., The Cosmetic, Toiletry and Fragrance Association, Inc., Washington, 1988 に見出され得る。
フレーバー組成物の他の適した、および望ましい成分は、“Handbook of Industrial Chemical Additives”, ed. M. and I. Ash, 2nd Ed.,(Synapse 2000)等の標準的なテキストに記載されている。
本明細書に開示されるように形成されたチオエステルは、100%までの濃度で組成物に使用されてよい。ある態様によると、チオエステルは、約0.01%から約99%の範囲の濃度で組成物に含まれてよい。他の態様によると、チオエステルは、約1%から約99%の範囲の濃度で組成物に含まれてよい。
別の側面では、消費者製品のフレーバーを創り出す、増強するまたは改変する方法であって、該消費者製品に本明細書で開示されるように形成された少なくとも一つのチオエステルを加えること含む、前記方法が提供される。
本明細書で開示されるように形成されたチオエステル、または本明細書で開示される少なくとも一つのチオエステルを含む組成物を、消費者製品に該チオエステルまたは組成物を直接混ぜるための通常の技術を使用することで消費者製品に加えることができる。
本明細書で開示されるように形成されたチオエステルが消費者製品に加えられてよい量は、広範な限度で変化してよく、および中でも、消費者製品の特性に、所望の効果に、例えば味覚を増強、および創り出すなどの、本明細書で開示されるように形成されたチオエステルを消費者製品に加えることの目的に、および例えば他のフレーバー成分など、消費者製品に含まれた任意の他の構成成分の量および特性に依存してよい。最終使用および要求される効果に依存して、消費者製品の中に組み込まれる、本明細書に開示されるように形成されたチオエステルの適した量を決定することは、十分に当業者のなす範囲内である。
本明細書で開示されるように形成されたチオエステルの典型的な限定されない濃度は、消費者製品の重量を基にした重量ppmで、約500ppmから約0.01ppmであり、より特定的には、約250ppmから約0.01ppmであり、さらにより特定的には、約100ppmから約0.01ppmである。
別の側面において、本明細書に記載される方法により得られるまたは産生される少なくとも一つのチオエステル含む消費者製品が提供される。
本明細書で使用される消費者製品という用語は、口腔内に置かれ摂取されるか、または口内で使用された後捨てられることが意図される任意の製品を意味する。適した消費者製品は、これに限定されないが、ソース、調味料(condiments)、すべての種類の食品、菓子製品、焼成製品、甘味製品、肉のフレーバーを付与されたおよび肉製品、および野菜のフレーバーを付与されたおよび野菜製品を含む食欲をそそる風味のある製品(savoury product)、乳製品、飲料、口腔ケア製品およびそれらの組み合わせを含む。
例示的な食品は、これに限定されないが、冷蔵スナック、甘いおよび食欲をそそる風味のあるスナック、フルーツスナック、チップス/クリスプ、押出成型スナック、トルティーヤ/コーンチップス、ポップコーン、プレッツェル、ナッツ、他の甘いおよび食欲をそそる風味のあるスナック、スナックバー、グラノーラバー、ブレークファーストバー、エナジーバー、フルーツバー、他のスナックバー、ミール・リプレイスメント製品、ダイエット(slimming)製品、回復期用飲料、調理済み食事(ready meal)、缶詰調理済み食事、冷凍調理済み食事、乾燥調理済み食事、冷蔵調理済み食事、ディナーミックス、冷凍ピザ、冷蔵ピザ、スープ、缶詰スープ、乾燥スープ、インスタントスープ、冷蔵スープ、UHTスープ、冷凍スープ、パスタ、缶詰パスタ、乾燥パスタ、冷蔵/生パスタ、麺類、味の付いていない麺類、インスタントヌードル、カップ/ボウルインスタントヌードル、パウチ入りインスタントヌードル、冷蔵ヌードル、スナックヌードル、乾燥食品、デザートミックス、ソース、ドレッシングおよび調味料、ハーブおよびスパイス、スプレッド、ジャムおよびプリザーブ、ハチミツ、チョコレートスプレッド、ナッツベースのスプレッド、およびイーストベースのスプレッドを含む。
例示的な菓子製品は、これに限定されないが、チューインガム(砂糖入りガム、シュガーフリーガム、機能性ガムおよびバブルガムを含む)、フィリング入り菓子、チョコレートおよび他のチョコレート菓子、薬用菓子、薬用キャンディー(lozenge)、タブレット、トローチ(pastilles)、ミント、標準的なミント、パワーミント、チューイーキャンディー、ハードキャンディー、ボイルドキャンディー、ブレスおよび他のオーラルケアフィルムまたはストリップ、キャンディーケイン、ロリポップ、グミ、ゼリー、ファッジキャンディー、キャラメル、ハードおよびソフト糖衣製品(panned goods)、トフィー、タフィー、リコリス、ゼラチンキャンディー、ガムドロップ、ゼリービーンズ、ヌガー、フォンダン、上記の一つまたはそれ以上の組合せ、および上記の一つまたはそれ以上を組み込んだ可食性組成物を含む。
例示的な焼成製品は、これに限定されないが、アルフォーレス、パン、包装された/産業用のパン、包装されてない/職人のパン、ペストリー、ケーキ、包装された/産業用のケーキ、包装されてない/職人のケーキ、クッキー、チョコレート掛けビスケット、サンドイッチビスケット、フィリング入りビスケット、食欲をそそる風味のあるビスケットおよびクラッカー、パン代用品を含む。
例示的な甘い製品は、これに限定されないが、朝食用シリアル、レディー・トゥー・イート(“rte”)シリアル、家族向け朝食用シリアル、フレーク、ミューズリー、他のrteシリアル、子供向け朝食用シリアル、ホットシリアルを含む。
例示的な食欲をそそる風味のある製品は、これに限定されないが、塩味スナック(ポテトチップス、クリップス、ナッツ、トルティーヤ・トスターダ、プレッツェル、チーズスナック、コーンスナック、ポテトスナック、レディ・トゥー・イートポップコーン、電子レンジ調理可能なポップコーン、ポークラインズ、ナッツ、クラッカー、クラッカースナック、朝食用シリアル、肉、アスピック、塩漬け肉(ハム、ベーコン)、ランチョン/朝食用肉(ホットドッグ、コールドカット、ソーセージ)、トマト製品、マーガリン、ピーナッツバター、スープ(クリア、缶詰、クリーム、インスタント、UHT)、缶詰野菜、パスタソースを含む。
例示的な乳製品は、これに限定されないが、アイスクリーム、インパルスアイスクリーム、個包装のの乳製品アイスクリーム、個包装の氷菓(water ice cream)、マルチパック乳製品アイスクリーム、マルチパック氷菓、持ち帰りアイスクリーム、持ち帰り乳製品アイスクリーム、アイスクリームデザート、バルクアイスクリーム、持ち帰り氷菓、フローズンヨーグルト、職人のアイスクリーム、乳製品、牛乳、生/殺菌乳、全脂肪生/殺菌乳、半脱脂生/殺菌乳、長期保存/UHT乳、全脂肪長期保存/UHT乳、半脱脂長期保存/UHT乳、無脂肪長期保存/UHT乳、山羊乳、濃縮乳/無糖練乳、味のついていない濃縮乳/無糖練乳、フレーバー付、機能性および他の濃縮乳、フレーバー付乳飲料、乳製品のみのフレーバー付き乳飲料、フルーツジュース入りのフレーバー付乳製品、豆乳、サワーミルク飲料、発酵乳飲料、コーヒーホワイトナー、粉ミルク、フレーバー付粉状乳飲料、クリーム、ヨーグルト、プレーン/ナチュラルヨーグルト、フレーバー付きヨーグルト、果物入りヨーグルト、プロバイオティックヨーグルト、飲むヨーグルト、通常の飲むヨーグルト、プロバイオティック飲むヨーグルト、冷蔵および常温保存可能なデザート、乳製品ベースのデザート、大豆ベースのデザートを含む。
例示的な飲料は、これに限定されないが、フレーバー付きの水、ソフトドリンク、フルーツ飲料、コーヒーベースの飲料、茶ベースの飲料、ジュースベースの飲料(果物および野菜を含む)、乳ベースの飲料、ゲル飲料、炭酸または非炭酸飲料、粉末飲料、アルコールまたはノンアルコール飲料を含む。
チオエステルは、乳製品、特にチーズのフレーバーが付与された製品ににとって、特に重要なフレーバー付与成分である。特に、好ましくはMTAおよび/またはMTPと組み合わせで使用される、チオエステルMTBは、よいフレーバーのインパクトを持つ本物のチーズフレーバーを提供するために望まれる。
実例的態様において、本明細書で開示されるように形成された少なくとも一つのチオエステルを含む消費者製品は、チーズのフレーバー付与がされた製品である。
別の実例的態様では、消費者製品は、本明細書で開示されるように形成されたMTA、および/またはMTB、および/またはMTPを含む、チーズのフレーバーが付与された製品である。
配列同定
この発明は、下記の配列番号を参照して説明されている。
配列番号1はチオエステラーゼ酵素425をコードするヌクレオチド配列を表現している。
配列番号2はチオエステラーゼ酵素425のアミノ酸配列を表現している。
配列番号はチオエステラーゼのひとつ3320をコードするヌクレオチド配列を表現している。
配列番号はチオエステラーゼ酵素3320のアミノ酸配列を表現している。
配列番号はチオエステラーゼ酵素1875をコードするヌクレオチド配列を表現している。
配列番号はチオエステラーゼ酵素1875のアミノ酸配列を表現している。
配列番号7はチオエステラーゼ酵素1874をコードするヌクレオチド配列を表現している。
配列番号8はチオエステラーゼ酵素1874のアミノ酸配列を表現している。
下記の例は、より詳細に発明を記載するために、および開示の方法および物を例示するために表記される。しかしながら、本例はいかなる手法に限定するものとも解釈されるべきではない。

例1−タンパク質発現のためのチオエステラーゼ遺伝子クローニング
チオエステラーゼ酵素(以下TE)、TE0425、TE1875、TE3320およびTE1874のDNA配列は、遺伝子特異的なプライマー(表1)を用いたポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を使用した増幅により、B.linens株ATCC9174から得た。
プライマーは、クローニングされるべき遺伝子内として生じる部位を避けつつ、pET−22b(+)ベクター(Novagen)中に遺伝子を方向性(directional)クローニングさせるための制限部位を含む。5’プライマーは、強力なE.coliリボソーム結合部位およびATG開始コドンを提供する配列AGGAGGATTAACATAが後に続く、XbaI部位を含む。ATGコドンの後に、それぞれの5’プライマーは特定のタンパク質をコードするオープンリーディングフレームの二番目のコドンの最初の塩基で始まる14−20塩基のインフレーム遺伝子特異的な配列を含む。
3’プライマーは、SalIまたはXhoI部位および、ネイティブな終止コドンを除く特定のオープンリーディングフレームの3’配列の17−23塩基に相当する遺伝子特定の配列を含む。
pET−22b(+)ベクターは、Novagenによって設計され、E.coliでの誘導発現および、発現タンパク質中に組み込まれたポリヒスチジンドメインのニッケルカラムへの結合によるタンパク質精製の両方を提供する。このベクターにクローニングされた遺伝子の転写には、誘導物質IPTGの添加が要求されるように設計されおり、この発明で概説された目的のためのpET−22b(+)ベクターシステムの使用は、製造者の推奨に完全に従って実行された。
遺伝子発現のために、採用されたpET−22b(+)ベクターに要求されるT7RNAポリメラーゼを発現する、E.coli BL21(DE3)宿主細胞が使用された。
pET−22b(+)ベクターへの、得られた遺伝子特異的なXbaIからSalIまたはXhoIフラグメントのクローニングは、ベクター骨格からのC末のHisタグドメインをコードするインフレーム配列および終止コドンを有するオープンリーディングフレームを作成した。
プルーフリーディングPwoおよびTaqポリメラーゼ(Expand 20 kbplus PCR System, Roche Diagnostics GmbH)の混合物によるチオエステラーゼのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅に続いて、PCR産物は、pGEMT Vector System Iクローニングキット(Promega Corporation)を使用し、pGEM‐5Zベクターに制限消化なしでクローニングされた。
ベクターDNAにライゲーションし、エレクトロポレーションした後、推定の遺伝子挿入物をもつE.coli DH5α形質転換体クローンは、50μg/mLのアンピシリンを含むLB寒天プレート上で選択された。pGEM‐5Zクローニングは、青/白βガラクトシダーゼ遺伝子不活性スクリーニングを使用した、挿入物のクローンの初期スクリーニングが可能であった。形質転換体はそこで、アンピシリン耐性コロニーから回収されたプラスミドDNAの0.8%アガロースゲル電気泳動により、適切なサイズのプラスミドについてスクリーニングされた。
上記の代替的な方法において、PCR産物は、PCRプライマー配列に含まれる5’および3’制限部位で制限消化の後、直接pET‐22b(+)にクローニングされた。
選択されたコロニーからのプラスミドDNAは、その後制限酵素で消化され、消化産物のアガロースゲル電気泳動を使用し、挿入物に隣接する予想される制限部位をもつ挿入DNAの存在および大きさを確認した。これらのスクリーニングを通過した挿入物は、挿入物に隣接するベクター部位に結合するプライマーを使用し、シークエンシングされた。それらは、pGEM‐5ZクローンのためのSP6およびT7プロモータープライマーおよび、pET‐22b(+)のためのT7プロモーターおよびT7ターミネータープライマーであった。
シークエンシングはビッグダイターミネーター法を使用して行われた。期待される配列をもつクローンは、それぞれのケースで、B.linens株ATCC9174ゲノム配列中のそれぞれの遺伝子に、完全なコンピューターベース相同性マッチングにより、同定された。
最初にpGEM‐5Zベクターにクローニングされた配列について、挿入物を、調製用のアガロースゲルからの抽出により適切な制限消化物から回収し、そこでpET‐22b(+)の中に移され、上述のとおりスクリーニングされた。E.coliのDH5α細胞中で期待されるpET‐22b(+)コンストラクトを得た後、プラスミドを回収し、タンパク質発現のためにE.coli BL21(DE3)細胞へとエレクトロポレーションによって形質転換した。
例2 クローニングされたチオエステラーゼの精製
タンパク質発現を、例1で調製されたE.coli BL21(DE3)細胞中で、前記E.coli細胞を含むバッチ培養物(100から250mL)への0.5mMのIPTGの添加を通じて誘導した。
E.coli細胞は、そこで2から4hの間インキュベートし、その時間の後、商品名Ni‐NTA Agarose(Invitrogen)として売られているニッケル充填樹脂を使用して、自然の条件下でHisタグタンパク質の精製を行った。
インキュベートされたE.coli細胞は、こで50mMのリン酸ナトリウム(pH8.0)、20mMのイミダゾール、0.5Mの塩化ナトリウムバッファーを含む溶液に加えられ、ガラスビーズとともにボルテックスすることにより破壊された。
破壊された細胞を含む溶液は、そこで、製造者により指示されるように調製された、1.5mLのNi‐NTA Agarose樹脂を含む精製カラムに加えられた。
クローニングされたチオエステラーゼタンパク質は、50mMイミダゾールを含むバッファーで精製カラムから抽出された。抽出の後、タンパク質はさらに250mMの同じバッファーで溶出された。
抽出されたタンパク質は、そこで50mMのTrisHCl(pH8.0)バッファーで、4℃で透析された。バッファーはプロセスを通して4回変えられた。
それぞれのチオエステラーゼタンパク質を、そこで、製造者によって指示されるように採用された3K Amicon Uitra‐4カートリッジ(Millipore, Inc., Billerica, MA)を使用して濃縮された。
個々のチオエステラーゼタンパク質のそれぞれの濃度は、キット供給者(Sigma)により指示されるように採用されるmicro-Lowryキットを使用し、決定された。
例3−基質としてのSFCA
精製されたTE425、TE3320、TE1875、およびTE1874の、脂肪酸からチオエステルを産生する能力を決定した。別段の記載のない限り、溶液という言葉は、水をベースとした溶液として解釈されるべきである。
それぞれ10mMの蟻酸(C)、酢酸(C)、プロピオン酸(C)、酪酸およびイソ酪酸(C)吉草酸およびイソ吉草酸(C)およびヘキサン酸を含む短鎖脂肪酸(以下SCFA)混合物を調製した。この混合物を、そこで希釈し、最終的な総CからCSCFA濃度が80μMの溶液を得た。
例2に記載されるように精製されたTE425、TE3320、TE1875およびTE1874タンパク質は、それぞれ別々に希釈され、最終酵素濃度0.35μMの別個の溶液を得た。
100mMのリン酸バッファー(pH7.2)、100μMのウシ血清アルブミン(以下BSA)、25μMのメタンチオール(以下MeSH)、25μMの補酵素A(以下CoASH)、等量のピリドキサールリン酸、ピリドキサミンおよびピリドキサールを含む2.5μMの組成物(以下ピリドキサールカクテル)、上記で調製された80μMの(C1‐C6)SCFA混合物、10μMのフルフリルアルコール、および100μlの4つの0.35μM酵素液のうち1つを含む、4つのサンプル溶液を調製した。
コントロールサンプルもまた調製した。
コントロール1は、100mMリン酸バッファー(pH7.2)、100μMのBSA、25μMのMeSH、25μMのCoASH、2.5μMのピリドキサールカクテル、80μMの(C1‐C6)SCFA混合および10μMのフルフリルアルコールを含むが、酵素は含まない溶液であった。
コントロール2から5は、100mMのリン酸バッファー(pH7.2)、100μMのBSA、25μMのMeSH、25μMのCoASH、2.5μMのピリドキサールカクテル、80μMの(C1‐C6)SCFA混合物、10μMのフルフリルアルコール、および0.35μM酵素液の4つのうち1つ100μlを含むが、80μMの(C1−C6)SCFA混合物は入ってない溶液であった。
サンプルおよびコントロールの内容は表2に示されている。
調製の後、すべてンサンプルは、そこで35分間37℃でインキュベートされ、同時に固相マイクロ抽出(SPME)が実行された。
10μMフルフリルアルコールは、SPME変動性を是正するためにサンプルに加えられた。
SPMEを行うために、カルボキセン/ポリジメチルシロキサンでコートされたファイバーが使用された。
コーティングの厚さは85μmであった。
SPMEファイバーに吸収されたまたはコートされた分析物を、そこで、選択された時間間隔でガスクロマトグラフィーおよび質量分析(GC‐MS)によって分析した。
いずれの酵素も、これらのアッセイ条件下でチオエステル合成活性を実証しなかった;すなわち、基質としてSCFAを使用した、チオ酢酸メチル、チオプロピオン酸メチル、チオ酪酸メチルおよびチオ吉草酸メチルの検出可能な産生は記録されなかった。
単一のSCFAを基質として用いた追加試験もまた、同様の否定的な結果であった。
例4−基質としての補酵素A‐SFCA誘導体
チオエステル合成がSCFA基質から検出されなかったため、精製されたTE425、TE3320、TE1875およびTE1874の、遊離の酪酸の代わりにブチリル補酵素A(以下、ブチリル‐CoA)からのMTB産生を触媒する能力を試験した。
4つのサンプル溶液を、5μMの4つのチオエステラーゼ酵素のうち1つを、0.22mMのBSA、100mMのリン酸バッファー(pH8.0)、0.03mMのブチリル‐CoAおよび0.03mMのMeSHを含む溶液に加えることにより、調製した。
6つのコントロールサンプルもまた調製した;
コントロール7は、0.22mMのBSA、100mMのリン酸バッファー(pH8.0)、0.03mMのブチリル‐CoAおよび0.03mMのMeSHを含むが、酵素は含まない溶液であった。
コントロール8から11は、0.22mMのBSA、100mMのリン酸バッファー(pH8.0)および5μMの4つのチオエステラーゼ酵素を含むが、ブチリル‐CoAは含まない溶液であった。
コントロール12は、40μMのMTBだけを含む溶液であった。これはMTBのSPME検出のためのコントロールとして使用された。
サンプルおよびコントロールの内容は、表3に示されている。
調製後、すべてのサンプルは32℃でインキュベートされた。2時間のインキュベーションの後、SPMEを30分間、手順を通して温度を32℃に保ったまま実行された。
10μMフルフリルアルコールは、SPME変動性を是正するためにサンプルに加えられた。
SPMEを行うために、カルボキセン/ポリジメチルシロキサンでコートされたファイバーが使用された。コーティングの厚さは、85μmであった。
SPMEファイバーに吸収されたまたはコートされた分析物を、選択された時間間隔で、GC‐MSを使用して分析した。この分析の結果を、表4に示す。
コントロール12はMTBだけを含んでいた。このコントロールは、MTBの予想されるm/z比が118であることを示唆した。
コントロール7から12は118でピークを示さず、結果としてそれらのサンプルはいかなるMTBも含まないと推測される(表3)。
サンプル1、2、3および4は、すべて118でピークを示す。これは、それぞれのケースでMTBが形成され、結果としてTE425、TE3320、TE1875、およびTE1874はCoA−SFCA誘導体からチオエステルを産生する能力を持つチオエステラーゼ酵素であることを示す。
それぞれの酵素によって産生されたMTBの量は、サンプル中のMTBの量におおむね比例するはずであるM/Z118に対応するGCピークエリアから評価できる。すべてのピークエリアおよび対応するMTB濃度を表4に列挙した。
例5−TE酵素基質の選択性(preference)および産物プロファイル
精製されたTE425およびTE3320の、SCFA CoA誘導体の混合物からチオエステル産物を触媒する能力を決定する。
この活性を調査するために、CoA−SCFAを2段階反応で合成した。
脂肪酸無水物の調整は、以下の方法を通して為された。
10mモルのN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)を、50mLの乾燥四塩化炭素(CCl)(50mL)に加えた。この溶液は、そこで150mLの乾燥CClに混合された20mmoleのSCFAを含有する第二の溶液に加えられた。
反応混合物を5時間室温で保持し、その時間の後、ジシクロヘキシル尿素(DCU)沈殿物をろ過によって取り除いた。沈殿物中のいかなるCClも減圧下蒸発によって取り除かれた。固体残渣をアセトンから再結晶化した。結晶をCClで洗浄し、微量の化学物質を取り除いた。産物をそこでクロマトグラフィーにより分離し、純粋なCからCのSCFA無水物を得た。
SCFA無水物を調製し、分離した後、30μMのCからCのSCFA無水物のそれぞれを30mLの氷冷水中の2.5μMピリドキサールカクテルの45μmolの分離溶液に加えた。
それぞれのケースでpH7から7.5であることを保証するため、重炭酸ナトリウムをすべてのサンプルに添加された。すべての混合物を、氷浴中に保持し、60分間よく振とうした。
からCのSCFA−CoAをトリクロロ酢酸(以下TCA)での沈殿によって精製し、酵素活性アッセイのため水に再懸濁した。
一旦SCFA−CoAを形成した後、異なるチオエステラーゼおよびSCFA−CoAを含むサンプルを、35μMチオエステラーゼ酵素の一つ、TE425またはTE3320のいずれかと120μMのCからCのSCFA−CoA混合物を、100μMのBSA、100mMリン酸バッファー(pH7.2)、25μMのMeSHおよび2.5μMのピリドキサールカクテルを含む溶液中に加えることにより調整した。
コントロールサンプルもまた調製した:
コントロール13は、120μMのCからCのSCFA−CoA混合物、100μMのBSA、100mMのリン酸バッファー(pH7.2)、25μMのメタンチオールおよび2.5μMのピリドキサールカクテルを含むが、酵素は含まない溶液であった。
コントロール14から15は、35μMチオエステラーゼ酵素の一つ、TE425またはTE3320のいずれか、100μMのBSA、100mMのリン酸バッファー(pH7.2)、25μMのメタンチオールおよび2.5μMのピリドキサールカクテルを含むが、CからCのSCFA−CoA混合物は含まない溶液であった。
サンプルおよびコントロールの内容は表5に示される。
すべてのサンプルを35分間37℃でインキュベートし、そこでSPMEを、カルボキセン/ポリジメチルシロキサンでコートされた(厚さ=85μm)ファイバーで、30分間実行した。これは合計65分のインキュベーション時間という結果になった。
10μMフルフリルアルコールは、SPME変動性を是正するためにサンプルに加えられた。
SPMEファイバーに吸収されたまたはコートされた分析物は、選択された時間間隔でGC−MSによって分析された。
SCFA−CoA誘導体との等モル混合物をインキュベーションした後の、表6に示された結果は、TE425およびTE3320が異なる基質選択性を有するということを確認する。
TE3320はMTBおよびMTV形成(C4,C5)の活性ピークを示し;ブチリルおよびバレリル−CoAが好ましい基質であることを示唆する。一方、TE425はMTH形成にわずかなピークを与え、ヘキサノイルCoA(C6)がその主要な基質であり得ることを示す。
例6−TE3320による様々なチオエステルの産生
試験サンプルを、0.35μMのTE3320を含む溶液100μLを、100mMのリン酸バッファー(pH7.2)、100mMのBSA、25μMのメタンチオール、2.5μM ピリドキサールカクテルおよび4.16μMのアセチル−CoA(C2)、プロピオニル−CoA(C3)、ブチリル−CoA(C4)、バレリル−CoA(C5)ヘキサノイル−CoA(C6)、およびオクタノイル−CoA(C8)をそれぞれ含む溶液に加えることで調整した。
二つのコントロールサンプルも調製した。
コントロール16は、100mMのリン酸バッファー(pH7.2)、100mMのBSA、25μMのメタンチオール、2.5μMのピリドキサールカクテルおよび4.16μMのアセチル−CoA(C2)、プロピオニル−CoA(C3)、ブチリル−CoA(C4)、バレリル−CoA(C5)、ヘキサノイル−CoA(C6)、およびオクタノイル−CoA(C8)をそれぞれ含むが、酵素は含まない溶液であった。。
コントロール17は、0.35μMのTE3320を含む溶液100μL、100mMのリン酸バッファー(pH7.2)、100mMのBSA、25μMのメタンチオールおよび2.5μMのピリドキサールカクテルを含むが、CoA−SFCA誘導体は含まない溶液であった。。
サンプルおよびコントロールの内容は表7に示されている。
サンプルをそこで32℃でインキュベートした。2時間のインキュベーション後、SPMEを実行した。SPMEには30分かかり、この手順の間中、温度は32℃で保持された。これは、合計2.5時間のインキュベーション時間という結果となった。
10μMフルフリルアルコールは、SPME変動性を是正するためにサンプルに加えられた。
SPMEを行うために、カルボキセン/ポリジメチルシロキサンでコートされたファイバーが使用された。コーティングの厚さは85μmであった。
SPMEファイバーに吸収されたまたはコートされた分析物を、GC−MSを用いて分析した。
GC−MS分析からの結果を表8に示す。
コントロール16および17の両方は、どんなチオエステル産物に対応するピークも示さなかった(表8)。TE3320酵素を含むサンプルは、7.9、8.6、9.3、10.2、11.12および13.32分で、m/z値が90、104、118、132、146および174のピークをそれぞれ示した。
この結果はチオエステルが形成されたことおよびTE3320が適切な基質から様々なチオエステルを形成する能力を有するチオエステラーゼであることを証明する。
TE3320によって産生されたそれぞれのチオエステルの量は、対応しているGCピークエリアから評価できる。それぞれのピークは特定のチオエステルに対応し、および各ピークのエリアは、サンプル中のそれぞれに対応するチオエステルの量に、おおむね比例するはずである。すべてのピークエリアは表8に列挙されている。
9.3および10.2分におけるそれぞれm/z値118および132のより大きなピークエリアサイズは、TE3320がC4およびC5基質に選択性を有することを示し得る。
例7‐B.linensチオエステラーゼの過剰発現
B.linensまたはcorynebacterum属菌の他の種におけるTE425、TE3320、TE1875およびTE1874の過剰発現は、適したプラスミドベクターの中に本発明のヌクレオチド配列を挿入し、該ベクターで宿主細胞を形質転換することにより、増加した遺伝子コピー数を介して達成され得る。
適したベクターには、B.linens株ATCC9174で見出される天然のプラスミドpBLIN1に由来する、pGIV1を含む。pGIV1の特徴には、pBLIN1複製起点および隣接しているrep遺伝子、E.coliにおける複製のためのpUC複製起点、プロモーター−遺伝子構築物を挿入することができるマルチクローニング部位に隣接した置き換え可能なアンピシリン耐性遺伝子、およびB.linens宿主細胞におけるスクリーニングを促進するためのカナマイシン耐性の遺伝子を含む。
TE425、3320、1875および1874のプロモーター−遺伝子構築物は、転写または翻訳の効果に影響するオペレーターまたはプロモーターモチーフを有する適した5’非翻訳領域、それとTEコーディング配列を含む。
適した5’非翻訳(プロモーター)領域の例は、アセト乳酸シンターゼラージサブユニットをコードし、メチオニン付加によって強く上方制御され得る遺伝子REBL2645のすぐ上流の200bp領域、ならびに構成的に発現され得るメチオニルアミノペプチダーゼをコードする遺伝子、RBLE02060上流すぐ近くの200bp領域を含む(Cholet et al., 2007, Appl. Microbiol. Biotechnol., 74:1320-1332)。
例1に記載の一般的なPCRストラテジーにしたがってプロモーター遺伝子構築物を組み立てた。プロモーターフラグメントは200bpの長さで、5’末端にNotI部位および3’末端にEco31I部位を隣接して有する。加えて、3’プロモータープライマーは、ATG開始コドン、該スタートコドンの上流10ヌクレオチドから開始する強いリボソーム結合部位(AGGAGG)、およびリボソーム結合部位とスタートコドンとの間の「コンセンサス」配列CCACを含むように構築された。AGGAGGヘキサマーは、B.linensの16SリボソームRNA配列の3’末端近くの領域と相補的である。
チオエステラーゼ遺伝子フラグメントは、TE1875については603塩基対、TE3320については435塩基対である。
両方とも、その5’末端にEco31I部位および、その3’末端にHindIII部位を隣接して有する。
チオエステラーゼ遺伝子フラグメントの3’末端には、HindIII部位のすぐ5’側にTGA終止コドンを含む。
それらのフラグメントは、適切なペアの制限酵素で消化され、そのあと、NotIおよびHindIIIで消化されているpBluescript(Stratagene, Agilent Technologies, Inc., Santa Clara, CA)中に、トリプルライゲーションでライゲーションされた。RBLE02060およびREBLE2645プロモーターフラグメントは、TE1875およびTE3320遺伝子挿入物フラグメントと4対のプロモーター−遺伝子の組合せとしてライゲートされ、E.coli DH5アルファ細胞中に形質転換された。
予想されるクローンからのプラスミドDNAにおける、正しく組み立てられたプロモーター−遺伝子の組合せの存在は、DNA配列分析によって確かめられた(表9)。
配列確認の後、挿入物フラグメントを、B.linensシャトルベクターのpGIV1中に移転するために、NotI−HindIII制限フラグメントとして回収した。該ベクターは、NotIおよびHindIII酵素で、ポリリンカー領域で消化され、そこで、個々のプロモーター遺伝子挿入物を、ベクターにライゲートし、E.coli DH5アルファ細胞中に形質転換した。
予想される形質転換体からの組換えプラスミドDNA(pGIV1:TEプラスミド)における、クローニングされたプロモーター−遺伝子の組合せの存在は、DNA配列分析によって確認された。プラスミドDNAをそこで単離し、参照によって本明細書に組み込まれるLeret et al., 1998(Microbiol.144:2827‐2836)に記載されたプロトコールを使用して、B.linens ATCC 19391に形質転換した。
pGIV1:TEプラスミドで形質転換されたB.linens ATCC 19391の代表的な単離物を選択し、TE425、3320、1875または1874の過剰発現は、表1に提供される配列に基づくプライマーを使用し、TE mRNA転写物のリアルタイム定量的PCR(Q−PCR)で確認し得る。かかる配列から適切なQ−PCRプライマーを設計し、関連するmRNA転写物を定量することは、十分に当業者のなす範囲内である。
例8−チオエステラーゼの異種発現
他の乳酸細菌である、Lactobacillus caseiにおけるTE425、TE3320、TE1875およびTE1874の異種発現は、適したプラスミドベクター中に本発明のヌクレオチド配列を挿入し、該ベクターで宿主細胞を形質転換することにより、増加した遺伝子コピー数を介して達成され得る。
異種発現のためのチオエステラーゼ遺伝子構築物プラスミド(以下TEプラスミド)の構築は、TE遺伝子の異種発現のために適した5’非翻訳領域を含む、適したベクターを用いなければいけないということ以外は、例1に記載される方法にしたがったPCRで行われた。
適したベクターは、Lactobacillus caseiまたは、他の乳酸菌からのものであり、限定されないが、pHADHL、L.casei ATCC 334からクローニングされたdhic遺伝子を含むプラスミド(Broadbent et al. 2004, Appl. Environ. Microbiol. 70:4814‐4820)を含み得る。
pHADHにおける異種発現に適した5’非翻訳領域は、P1およびP2(表10)プライマーを使用して、推定上のリボソーム結合部位およびdhicのためのプロモーターのPCR増幅により誘導され得、285塩基対のXbaI/BglIIフラグメントを得る。TE3320またはTE1875のコーディング領域は、B71およびB72またはB73およびB74プライマーをそれぞれ使用して、B.linens ATCC9174のゲノムDNAから増幅された。
それらの反応で、456塩基対のBglII/BamHIフラグメント上の完全なTE3320コーディング領域または、609塩基対のBglII/BamHIフラグメント上の完全なTE1875コーディング領域を得た。
開始コドンは、BglII部位の1つ(TE3320)または2つ(TE1875)の塩基対下流であった。これら3つの制限酵素(またはSacI、下記参照)の認識部位は、TE遺伝子または、dhicプロモーター領域には存在しない。
PCRフラグメントはBglIIで消化され、プロモーターはそれぞれのコーディング配列に別個にライゲーションされる。ライゲーションされたDNAサンプルを回収し、P1/B72およびP2/B74(表10)のプライマーの組合せでのPCR増幅によりチェックされる。
プロモーター−TEコーディング領域構築物は、そこで、XbaIおよびBamHIで消化され、同様にXbaIおよびBamHIで消化されたpBlueScript中にライゲーションされ、E.coli DH5アルファに形質転換された。形質転換体における正しく組み立てられたプロモーター遺伝子の組合せの存在は、P1×B72(TE3320)およびP1×B74(TE1875)プライマーを用いたPCRおよび、組換えプラスミドからの挿入領域のDNA配列分析により検証された。
組換えプラスミドをSacIおよびBamHIで消化し、プロモーター−コーディング領域フラグメントをpBlueScriptベクターから分離した。挿入物を、dhicをプロモーター−TEコーディング領域に効果的に置き換えるSacI/BamHIで消化し、pHADH中にライゲーションし、E.coli DH5アルファに形質転換された。
形質転換体における正しく組み立てられたプロモーター遺伝子の組合せの存在は、P1×B72(TE3320)およびP1×B74(TE1875)プライマーを用いたPCRおよび、組換えプラスミドからの挿入領域のDNA配列分析により検証された。
組換えプラスミドpTE3320およびpTE1875を、E.coliクローンから回収し、L.casei ATCC 334または他の乳酸菌中にエレクトロポレーションにより形質転換した。
L. caseiについて、細胞を形質転換するためのいくつかの方法の一つは、定常期の細胞を2%(vol/vol)で500mLのMRSブロス(Difco, Detroit, Mich., USA)に接種し、懸濁液の600nm(A600)の吸光度が0.8に達するまで、37℃でインキュベートすることにより開始される。
細胞は、5000gの遠心分離で収集され、滅菌蒸留水で2回洗浄され、滅菌した氷冷の30%ポリエチレングリコール1450(Sigma Chemical Co.)2.5mLに懸濁された。上記で形成された3μlのTEプラスミド構築物は、0.2cmエレクトロポレーションキュベット中で100μlの細胞懸濁液と混合され、3分間氷上におかれる。電気パルスは、次のパラメーターに設定されたBio‐Rad Gene Pulser(Bio‐Rad Laboratories, Richmond, Calif., USA)で供給される:2.5kV、25μFおよび200Ω。エレクトロポレーション後、0.9mLの暖められた(37℃)MRSブロスを加え、細胞を37℃で2時間インキュベートした。形質転換された細胞は、mLあたり5μgのERY(Sigma Chemical Co., St. Louis, Mo., USA)を含むMRS寒天上に集められた。
推定の形質転換体の溶解物におけるTEベクターの存在を、トリス酢酸バッファー(40mM Tris、20mMの酢酸および2mMのNaEDTA、pH8.1)を有する0.6%アガロースゲルでの電気泳動分離により確認された。問題の宿主細胞に依存して、プラスミドDNAを単離するための適切な溶解手順を選択することは、十分に当業者のなす範囲内である。
pTE3320およびpTE1875形質転換体におけるプロモーター−遺伝子の組合せの忠実度は、P1×B72(TE3320)およびP1×B74(TE1875)プライマーを用いたPCRおよび、挿入領域のDNA配列分析により検証された。
TE425、3320、1875または1874の過剰発現は、関連する遺伝子配列を基にするプライマーを使用したTEmRNA転写物のリアルタイム定量的RNA(Q−PCR)で確認された。
代わりに、これらの宿主におけるTE活性は、例4に記載の方法を使用して細胞の溶解物についての酵素アッセイにより実証できる。
チオエステラーゼ酵素をコードするヌクレオチドおよびアミノ酸配列、ならびにこれに伴う様々な方法は、様々な例示的態様に関連して記載されているが、他の類似の態様が使用し得、またここから逸脱することなく、本明細書に開示される同じ機能を実行するための記載された態様に、改変および付加し得ることが理解されるだろう。所望の特性を与えるために様々な態様が組み合わせ得るため、上記の態様は、別の方法では必ずしも必要ない。それゆえに、本開示は、任意の一つの態様に限定されるべきでなく、むしろ、添付の特許請求の範囲の記載にしたがった広さおよび範囲で解釈されるべきである。

Claims (5)

  1. チオエステルを産生する方法であって、
    配列番号6のアミノ酸配列、もしくは配列番号6のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む少なくとも一つのチオエステラーゼ酵素をコードするヌクレオチド、および/または配列番号5のヌクレオチド配列、もしくは配列番号5のヌクレオチド配列と少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含むヌクレオチド、を含むベクターで少なくとも一つの宿主細胞を形質転換すること
    該宿主細胞とC1‐C8のSCFA‐CoAを含む少なくとも一つの適した基質とを接触させること、
    混合物をインキュベートすること、
    チオエステルを含む粗生成物を単離すること、および
    粗生成物を精製してチオエステルのみを得ること
    を含む、前記方法。
  2. 請求項1に従ってチオエステルを産生するためのキットの使用であって、前記キットが、
    配列番号6のアミノ酸配列、もしくは配列番号6のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む少なくとも一つのチオエステラーゼ酵素をコードするヌクレオチド、および/または配列番号5のヌクレオチド配列、もしくは配列番号5のヌクレオチド配列と少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含むヌクレオチド、を含むベクターで形質転換された少なくとも一つの宿主細胞、および
    C1‐C8のSCFA‐CoAを含む少なくとも一つの適した基質
    を含む、前記使用。
  3. チーズにフレーバー付与する方法であって、前記方法が、
    チーズの製造プロセスの間に、配列番号6のアミノ酸配列、もしくは配列番号6のアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む少なくとも一つのチオエステラーゼ酵素をコードするヌクレオチド、および/または配列番号5のヌクレオチド配列、もしくは配列番号5のヌクレオチド配列と少なくとも90%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含むヌクレオチド、を含むベクターで形質転換された少なくとも一つの宿主細胞をチーズに加えること
    を含み、前記宿主細胞が、C1‐C8のSCFA‐CoAを含む少なくとも一つの適した基質と接触させられる、前記方法。
  4. 宿主細胞が、種培養の一部として加えられる、請求項3に記載の方法。
  5. 請求項3または4に記載の方法により得られるまたは生産される、フレーバー付与されたチーズ製品、またはチーズのフレーバーが付与された製品の使用。
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