JP6573809B2 - 太陽電池モジュールのシミュレーション - Google Patents

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Description

本発明は、太陽電池モジュールの分野に関する。より詳しくは、本発明は、太陽電池モジュールのモデリングとシミュレーション、例えば、非定常的環境と不均一動作環境下での光学的特性、熱的特性と電気的特性のマルチフィジックス・シミュレーションの方法に関する。
太陽電池モジュールの性能は、太陽電池モジュールが晒されている周囲環境の著しい影響を受ける。例えば、モジュールの電気的性能とエネルギー変換効率は、モジュール温度の直接的な影響を受ける。太陽電池モジュールの温度は、気温、放射照度、風速、風向などの変化する周囲環境に伴って変化し、更にはモジュールの熱履歴にも依存する。さらに、太陽電池モジュールの、例えば、陰影効果に起因する、不均一照明のような不均一環境は、太陽電池モジュールの電気的性能に強く影響を与える。
太陽電池モジュールまたはシステムのエネルギー生産、例えば、エネルギー収量をシミュレートおよび/または予測するために、光学的側面、熱的側面および電気的側面を考慮する間に、ならびに、変化する周囲環境、例えば、非定常状態周囲環境と不均一環境を考慮する間に、モジュール内部のエネルギー損失の計算を可能にする適当なシミュレーションモデルが必要である。
いくつかの数学的、実験的な熱電気的太陽電池モジュールモデルが開発されている。これらのモデルは、大部分は、定常状態損失を対象とし、多くの場合、非定常的環境および/または不均一照明に起因する損失は、例えば、時間粒度が制限されているので、また、例えば、均一モジュール温度のような特定の仮定がされているので、このようなモデルにより取り扱うことができない。
太陽電池システムに関する現場計測および室内風洞実験は、例えば、典型的な動作環境下で、著しいモジュール間温度差とモジュール内温度差が存在するかもしれないことを明らかにする。このような温度差は、例えば、強制的な対流の空間的変動および/または照度の差により引き起こされることがあり、モジュール搭載方法および場所と、セルまたはモジュールの電気的動作点との影響を受けることもある。非理想的な立地では、モジュール効率は、部分的な遮光損失により低下させられることがある。雲の効果または風冷却効果のような時間依存性効果により引き起こされる動的環境は、エネルギー収量に同様に影響を与えうる。さらに、例えば、時間的および/または空間的変動を含む照明および/または温度の局所的変動は、直列に接続されたセルの間に不整合を引き起こす可能性があり、この不整合は、高い収量効率の達成にとってとりわけ有害になることがある。
“Optical-Thermal-Electrical model for a single cell PV module in non-steady-state and non-uniform conditions build in SPICE”, Proceedings of the 28th EU PVSEC, 2013, page 3291においてH.Goverdeらは、光学的側面、熱的側面および電気的側面を組み込み、非定常的環境をシミュレートするため適している太陽電池モジュールの光学−熱−電気モデルについて記載している。開示されたモデルは、単一セルモジュールの、すなわち、単一の太陽電池を備えるモジュールのシミュレーションに関係する。このモデルは、SPICEの中に構築され、一方の回路が単一セルモジュールの電気的挙動を記述し、もう一方の回路が単一セルモジュールの熱的挙動を記述する2つの等価回路を結合することにより作成された。光学的挙動、熱的挙動および電気的挙動のためのモデルパラメータは、実験データから決定された。しかしながら、このモデルは、単一セルモジュールに関係するので、モジュール内差とモジュール内損失が考慮されていない。
本発明の目的は、太陽電池モジュールの性能を正確に計算すること、例えば、非定常状態的環境と不均一動作環境において太陽電池モジュールの光学的特性、熱的特性および電気的特性を正確に計算し、このようにして、動作環境における空間的変動と時間的変動が太陽電池モジュールまたは太陽電池システムに及ぼす影響を計算することを可能にすることである。例えば、これらの特性を正確に計算することは、5%未満、好ましくは、2%未満、例えば、約1%の標準偏差のことを指す。詳しくは、このような正確な計算は、複数の太陽電池を備える太陽電池モジュールについてのコンピュータ実施シミュレーションで構成される。
上記目的は、本発明の実施形態による方法と装置により達成される。
空間的変動の影響を計算するステップは、例えば、モジュール内部で、異なるセル間の変動、例えば、セルからセルへの差の影響を計算するステップを含む。このようなセル間の変動または差は、例えば、モジュールの不均一照明またはモジュールの上の不均一な風速のような不均一動作環境に起因することがある。この計算は、モジュール内部の太陽電池のサイズに従って、例えば、5cmから50cm、例えば、5cmから20cm、例えば、10cmの空間分解能を用いて行われてもよい。
時間的変動の影響を計算するステップは、例えば、1から5秒、例えば、1から3秒、例えば、1秒の期間を有する後続の時間間隔の範囲内で太陽電池モジュールの特性を計算するステップを含んでもよい。
本開示の方法は、太陽電池モジュールまたはシステムの正確な短期間(例えば、時間単位または日単位)および長期間(例えば、年単位)のエネルギー収量計算またはエネルギー収量予測と、エネルギー収量最適化とのため優位に用いられてもよい。
本発明の方法は、モジュール間(およびモジュール内)エネルギー損失を評価するために用いることができる。
第1の態様において、本発明は、少なくとも第1太陽電池と第2太陽電池、例えば、隣接する太陽電池を備える太陽電池モジュールの(例えば、エネルギー収量または電気出力エネルギーのような)性能を計算する方法に関する。この方法は、第1熱等価回路の少なくとも1つのノードが熱結合抵抗により第2熱等価回路の対応するノードに接続された、第1太陽電池の第1熱等価回路と第2太陽電池の第2熱等価回路を用いるステップを含む。
この方法は、第1太陽電池の第1熱等価回路と第2太陽電池の第2熱等価回路を用いて、第1太陽電池と第2太陽電池との間の熱流量を計算するステップを含んでもよい。
本発明の実施形態による方法は、計算された熱流量を考慮して、太陽電池モジュールのエネルギー収量または電気出力エネルギーを含む性能を計算するステップを含んでもよい。
本発明の実施形態による方法において、第1熱等価回路の少なくとも1つのノードは、熱結合抵抗により、各々の隣接する太陽電池の熱等価回路の対応するノードに接続されてもよい。例えば、太陽電池モジュール内の太陽電池が、例えば、四角形状要素からなる、2次元アレイ(マトリックス)状に配置されているとき、第1熱等価回路の少なくとも1つのノードは、熱結合抵抗により、最大で4つの熱等価回路の対応するノードに接続されてもよい。例えば、太陽電池モジュール内の太陽電池が、六角形状要素からなる、2次元格子状に配置されているとき、第1熱等価回路の少なくとも1つのノードは、熱結合抵抗により、最大6つの熱等価回路の対応するノードに接続されてもよい。さらに、本発明の実施形態による方法において、第1熱等価回路の少なくとも1つのノードは、熱結合抵抗により、例えば、K個の最近傍で構成された、第1太陽電池の局所近傍にある各太陽電池の熱等価回路の対応するノードに接続されてもよく、ここで例えば、Kは、小さい正の整数、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16であってもよい。
本発明の実施形態による方法において、熱結合抵抗は、例えば、太陽電池モジュールのフロントカバー層の熱抵抗、または、太陽電池モジュールの前側粘着層の熱抵抗、または、太陽電池モジュールの後側粘着層の熱抵抗、または、太陽電池モジュールのバックシート層の熱抵抗、または、第1太陽電池を第2太陽電池と電気的に接続するリボンの熱抵抗を表す値を有してもよい。
本発明の実施形態による方法において、第1熱等価回路の第1ノードは、太陽電池モジュールのフロントカバー層の熱抵抗を表す値を有する第1熱結合抵抗により、第2熱等価回路の対応するノードに接続されてもよく、かつ/または、第1熱等価回路の第2ノードは、太陽電池モジュールの前側粘着層の熱抵抗を表す値を有する第2熱結合抵抗により、第2熱等価回路の対応するノードに接続されてもよく、かつ/または、第1熱等価回路の第3ノードは、太陽電池モジュールの後側粘着層の熱抵抗を表す値を有する第3熱結合抵抗により、第2熱等価回路の対応するノードに接続されてもよく、かつ/または、第1熱等価回路の第4ノードは、太陽電池モジュールのバックシート層の熱抵抗を表す値を有する第4熱結合抵抗により、第2熱等価回路の対応するノードに接続されてもよく、かつ/または、第1熱等価回路の第5ノードは、第1太陽電池を第2太陽電池と電気的に接続するリボンの熱抵抗を表す値を有する第5の熱結合抵抗により、第2熱等価回路の対応するノードに接続されてもよい。
本発明の実施形態による方法は、所定の時間間隔の範囲内で第1太陽電池内に生成された第1熱エネルギー値を取得するステップと、第1熱等価回路への入力として第1熱エネルギー値を供給するステップと、所定の時間間隔の範囲内で第2太陽電池内に生成された第2熱エネルギー値を取得するステップと、第2熱等価回路への入力として第2熱エネルギー値を供給するステップと、少なくとも1つの熱結合抵抗値を考慮して、モジュール内部の第1太陽電池と第2太陽電池との間で内部熱流量値を計算するステップと、第1熱等価回路に基づいて第1太陽電池の第1温度値を計算するステップと、第2熱等価回路に基づいて第2太陽電池の第2温度値を計算するステップとをさらに含んでもよい。
所定の時間間隔は、例えば、1秒などの5秒以下の期間を有してもよく、本発明の実施形態は、これに限定されることはない。
本発明の実施形態による方法は、第1太陽電池内に生成された第1熱エネルギー値を取得するステップと、第2太陽電池内に生成された第2熱エネルギーを取得するステップとは、所定の時間間隔の範囲で、第1太陽電池の第1照射値を取得し、第2太陽電池の第2照射値を取得するステップと、第1照射から生じる第1太陽電池内の光学的に吸収された第1エネルギー値を計算し、第2照射から生じる第2太陽電池内の光学的に吸収された第2エネルギー値を計算するステップと、光学的に吸収された第1エネルギーから生じる第1太陽電池内で生成された第1熱エネルギー値を計算し、第2光学的に吸収されたエネルギーから生じる第2太陽電池内で生成された第2熱エネルギーを計算するステップとを含んでもよい。
本発明の実施形態による方法は、光学的に吸収された第1エネルギー値と第1温度値を考慮して、第1太陽電池の第1光生成電流値を計算し、光学的に吸収された第2エネルギー値と第2温度値を考慮して、第2太陽電池の第2光生成電流値を計算するステップをさらに含んでもよい。
本発明の実施形態による方法は、電気的モデリングをさらに含んでもよい。この方法は、第1太陽電池の第1電気等価回路の出力ノードが、第1太陽電池を第2太陽電池と電気的に接続するリボンの電気抵抗を表す値を有する等価抵抗により、第2太陽電池の第2電気等価回路の出力ノードと接続されている、第1電気等価回路と第2電気等価回路を用いるステップと、第1光生成電流値と第1温度値を考慮して、第1太陽電池の第1電気的動作点を決定するステップと、第2光生成電流値と第2温度値を考慮して、第2太陽電池の第2電気的動作点を決定するステップとを含んでもよい。
本発明の実施形態において、電池内で生成された熱エネルギーを決定するときに、太陽電池の電気的動作点が考慮されてもよい。その結果、本開示の実施形態において、第1太陽電池内で生成された第1熱エネルギー値を取得するステップは、第1電気的動作点で第1太陽電池により生成された第1電気エネルギー値を計算し、第1熱エネルギー値を取得するために、第1光学的吸収エネルギー値から第1電気エネルギー値を差し引くステップとをさらに含んでもよく、第2太陽電池内で生成された第2熱エネルギー値を取得するステップは、第2電気的動作点で第2太陽電池により生成された第2電気エネルギー値を計算し、第2熱エネルギー値を取得するために、第2光学的吸収エネルギー値から第2電気エネルギー値を差し引くステップをさらに含んでもよい。
本発明の実施形態による方法は、周囲温度値、風速値および風向指標を取得するステップと、周囲温度と、風速と、風向と、モジュール内部の第1太陽電池と第2太陽電池のロケーションとを考慮して、所定の時間間隔の範囲内で第1太陽電池の第1熱伝達率と第2太陽電池の第2熱伝達率を決定するステップと、第1熱等価回路への入力として第1熱伝達率を供給し、第2熱等価回路への入力として第2熱伝達率を供給するステップとをさらに含んでもよい。
本発明の実施形態による方法は、所定の時間間隔の範囲内で、例えば、1秒などの、例えば、5秒以下の範囲内で、太陽電池モジュールまたは太陽電池システムの光学的特性、熱的特性および電気的特性を計算するステップを含んでもよい。本開示の方法は、例えば、1日、1週、1月または1年のような所定の期間にわたって、時間の関数として後続の時間間隔の間に順番にこれらの特性を計算するステップを含んでもよいが、本開示はこれに限定されるものではない。
本発明の実施形態による方法は、所定の時間間隔に対応した時間粒度で、非定常状態動作環境下で所定の期間にわたって太陽電池モジュールまたは太陽電池システムにより生成された電気エネルギー値を計算するステップを含んでもよい。
本発明の実施形態による方法は、所定の期間にわたって太陽電池モジュールまたは太陽電池システムにより生成された電気エネルギー値を計算する、最適化する、または予測するため用いられてもよい。計算は、例えば、5秒以下、例えば、1秒の時間粒度で、非定常状態動作環境下で時間の関数として行われてもよい。
本発明の実施形態は、プログラムがコンピュータ上で動作するとき、本発明の実施形態による方法に従って太陽電池モジュールの性能を計算するために適合したコンピュータ・プログラム・コード手段を備えるコンピュータ・プログラム・プロダクトにも関する。
本発明の実施形態は、このようなコンピュータプログラムを備えるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体にさらに関する。
本発明は、本発明の実施形態による方法を実行する手段を備えるデータシミュレーションおよびモデリングシステムにさらに関する。
本発明の実施形態による方法の利点は、太陽電池モジュールと太陽電池システムのエネルギー収量計算とエネルギー収量予測の精度が既知の解決手法と比べて改善され得ることである。
本発明の実施形態による方法の利点は、この方法が非定常的環境と不均一環境下で太陽電池モジュールと太陽電池システムのエネルギー収量の計算および/または予測を可能にすることである。
本発明の実施形態による方法の利点は、材料特性と(例えば、層厚さのような)寸法による太陽電池モジュールのエネルギー収量への影響がこのような方法を用いて評価され得ることである。その結果、この方法とツールは、モジュール最適化のためにも用いられてもよい。
様々な発明の態様のいくつかの目的と利点が本明細書中で説明されている。当然ながら、このような目的または利点の必ずしも全てが本開示の何らかの特定の実施形態に従って達成されるものではないことが理解されるべきである。それゆえ、例えば、当業者は、開示内容が本明細書において教示されたとおりに1つの利点または一群の利点を達成または最適化するように具現化または実行されることがあり、本明細書において教示または示唆されることがある他の目的または利点を必ずしも達成するものではないことが分かるであろう。さらに、この発明の概要は、単なる例であり、発明の範囲を限定することは意図されていないことが分かる。動作の体系化と方法の両方に関する開示は、これらの動作の特徴および利点と共に、添付図面と併せて読まれたときに以下の詳細な説明を参照することにより最も良く理解できる。
本発明の特定の、好ましい態様は、独立請求項および従属請求項に記載されている。従属請求項からの特徴は、必要に応じて、および、請求項に明示的に記載されたままではなく、独立請求項の特徴および他の従属請求項の特徴と組み合わされてもよい。
本発明の上記態様およびその他の態様は、後述された実施形態(群)から明かであり、かつ、これらの実施形態(群)を参照して解明されるであろう。
本発明の実施形態による光学的−熱的−電気的モデリング方法の概略を示す図である。 本発明の実施形態の態様を例示するために、単一セル太陽電池モジュールの熱RC等価回路の例を示す図である。 本発明の実施形態の態様を例示するために、単一セル太陽電池モジュールの測定された熱応答とシミュレートされた熱応答を示す図である。 本発明の実施形態の態様を例示するために、風洞実験から抽出されたとおり、異なった均一風速に対して、太陽電池モジュールのエッジからの距離の関数としてロケーション依存性熱伝達率を示す図である。 本発明の実施形態の態様を例示するために、均一風速10m/sの風場において照射された(1000W/m)モジュールに対する太陽電池モジュールのエッジからの距離として計算されたロケーション依存性ガラス温度を示す図である。 本発明の実施形態の態様を例示するために、2個の太陽電池と、電池と電池を熱接続するのに用いられることが可能な異なる層とを表す太陽電池モジュールの断面を概略的に示す図である。 本発明による方法に従って用いられてもよい2セル×2セル型熱RC等価モデルの概略を示す図である。 本発明の実施形態に従って用いられてもよい2個の太陽電池を含む太陽電池モジュールに対する熱−電気モデルの概要を示す図である。 時間の関数として、商用太陽電池モジュールにより生成されるシミュレートされた電力と測定された電力を示す図であり、シミュレートされたデータは、本発明の方法によるモデリング方法に基づいて計算されている。 測定されたエネルギー収量値が従来技術のPVsyst法を用いて計算されたエネルギー収量値および本発明の実施形態による方法を用いて計算されたエネルギー収量値と共に示されている、住宅用太陽電池システムの1日単位のエネルギー収量を示す図である。
図面は、略図にすぎず、限定するものではない。図面中、いくつかの要素のサイズは、例示の目的のため、誇張され、正しい縮尺で描かれていないことがある。
請求項における符号は、範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
異なった図面において、同じ符号は、同じまたは類似する要素を指し示す。
本発明は、特定の実施形態に関して、いくつかの図面を参照して説明されるが、本発明は、これらの実施形態に限定されることなく、請求項だけにより限定される。記載された図面は、略図にすぎず、限定するものではない。図面中、いくつかの要素のサイズは、例示の目的のため、誇張され、正しい縮尺で描かれていないことがある。寸法および相対的な寸法は、発明の現実の実施化に対応するものではない。
説明および請求項における第1、第2、第3などの用語は、類似の要素を区別するため用いられ、必ずしも時間的に、空間的に、ランキング内で、または、何か他の方式で必ずしも順序を記述するため用いられるのではない。このように用いられた用語は、適切な状況下では、相互に交換可能であること、および、本明細書に記載された発明の実施形態は、本明細書において記載または例示された順序以外の順序で動作可能であることが理解されるべきである。
さらに、説明および請求項における上、下などの用語は、便宜的に用いられ、必ずしも相対的な位置を記述するため用いられるものではない。このように用いられた用語は、適切な状況下では、相互に交換可能であること、および、本明細書に記載された発明の実施形態は、本明細書において記載または例示された順序以外の順序で動作可能であることが理解されるべきである。
請求項で用いられた用語「comprising(含む、備える)」は、以降に列挙された手段に限定されるものとして解釈されるべきではなく、他の要素またはステップを除外しないことに注意すべきである。この用語は、それゆえ、表明された特徴、整数、ステップまたはコンポーネントの存在を言及されたとおりに指定するものであり、1つ以上の他の特徴、整数、ステップまたはコンポーネント、またはこれらのグループの存在または追加を除外しないものとして解釈されるべきである。このようにして、表現「手段AとBを備える装置」は、コンポーネントAとBのみからなる装置に限定されるべきではない。このことは、本発明に関して、装置の限られた関連性のあるコンポーネントがAとBであることを意味する。
本明細書を通じて、「一実施形態」または「実施形態」という言い回しは、実施形態に関連して記載された特定の特徴、構造または特性が本発明の少なくとも一実施形態に含まれることを意味する。それゆえ、本明細書を通じて様々な場所での「一実施形態において」または「実施形態において」という言い回しの出現は、必ずしも全てが同じ実施形態に言及するものではないが、言及することもある。さらに、特定の特徴、構造または特性は、1つ以上の実施形態において、本開示から当業者に明らかになるように、適当な方法で組み合わされてもよい。
同様に、本発明の例示的実施形態の説明において、発明の様々な特徴は、開示を簡素化し、様々な発明の態様のうち1つ以上の理解を助けるため、単一の実施形態、図、またはこれらの説明の中に一体として集められることが時々あることが認められるべきである。しかしながら、この開示方法は、請求項に係る発明が各請求項に明示的に記載された特徴以外の特徴を必要とする意図を反映するものとして解釈されるべきではない。それどころか、以下の請求項が反映するように、発明の態様は、単一の上記開示された実施形態の決して全てに満たない特徴にある。それゆえ、詳細な説明に続く請求項は、これにより、各請求項が本発明の別個の実施形態として独立した状態で、この詳細な説明の中に明示的に組み込まれる。
さらに、本明細書に記載された一部の実施形態は、他の実施形態に含まれた他の特徴ではない特徴を含むが、当業者によって理解されるように、異なった実施形態の特徴の組み合わせは、本発明の範囲内であり、異なった実施形態を形成するように意図されている。例えば、以下の請求項において、請求項に記載された実施形態のいずれかは、どのような組み合わせでも用いることができる。
本明細書に記載された説明には、多数の具体的詳細が記載されている。しかしながら、本発明の実施形態は、これらの具体的詳細なしで実施されてもよいことが分かる。他の事例では、周知の方法、構造および技術は、本説明の理解を分かり難くしないために詳細には明らかにされていない。
第1の態様において、本発明は、少なくとも第1太陽電池と第2太陽電池を備える、例えば、複数の太陽電池を備える太陽電池モジュールのエネルギー収量または電気出力エネルギーのような性能を計算する方法に関する。この方法は、第1太陽電池の第1熱等価回路と第2太陽電池の第2熱等価回路を用いるステップ、例えば、複数の太陽電池をそれぞれに表す複数の熱等価回路を用いるステップを含む。第1熱等価回路の少なくとも第1ノードは、熱結合抵抗により、第2熱等価回路の対応するノードに接続されている。例えば、第1太陽電池と第2太陽電池は、隣接する電池であってもよい。
このようにして、この方法は、少なくとも2個の太陽電池を備える太陽電池モジュールの性能を正確にモデル化および計算する方法であって、この方法は、セルからセルへの不均一周囲環境、例えば、モジュール内部の異なったセルに対する異なった周囲環境の影響を考慮を可能にする。こうした考慮可能な不均一周囲環境の例は、不均一照明および不均一熱伝導である。
本発明の実施形態による方法を用いると、モジュール内部のセル間の内部熱流量を計算できる。このようにして、本発明の実施形態による方法は、第1太陽電池の第1熱等価回路と第2太陽電池の第2熱等価回路を用いて、第1太陽電池と第2太陽電池との間の熱流量を計算するステップを含んでもよい。
本発明の実施形態による方法は、太陽電池モジュールの光学的モデリング、熱的モデリングおよび電気的モデリングを含んでもよい。この方法は、不均一周囲環境下で太陽電池モジュールの光学的、熱的および電気的特性を計算するため用いられてもよい。この方法は、不均一周囲環境下で、および、所定の期間にわたる非定常状態動作環境に対して、太陽電池モジュールまたはシステムのエネルギー収量を計算するため用いられてもよい。
本発明の実施形態による方法において用いられる光学的−熱−電気モデルは、太陽電池モジュール内の各太陽電池の光学的特性、熱的特性および電気的特性を含んでもよい。このモデルは、モジュール内の各太陽電池に対する2つの結合されたRC等価回路:モジュール内部の太陽電池の熱的特性をモデル化する熱的RC等価回路および太陽電池モジュール内部の太陽電池の電気的特性をモデル化する電気的RC等価回路に基づいてもよい。
熱等価回路は、モジュール内部の各太陽電池のため用いられてもよい。本発明の実施形態による方法において、第1太陽電池の第1熱RC等価回路のノードは、熱結合抵抗により、第2太陽電池、例えば、隣接する太陽電池の第2熱RC等価回路の対応するノードに接続されている。太陽電池の熱等価回路のノードを熱結合抵抗と接続することは、太陽電池間のモジュール内熱流量を計算することを可能にさせる。
熱RC等価回路は、モジュール内部の太陽電池の温度を計算するために用いられてもよい。本発明の実施形態による方法において用いられる熱的モデルは、周囲環境(例えば、風速、風向、周囲温度)と、光学的吸収から生じるセル内の熱生成とに関係する入力データを組み込むことができ、熱の対流、伝導および放射と、熱状態(例えば、ある時点でのセルの温度)と、セルの電気的動作点とを考慮できる。太陽電池の熱等価回路は、この等価回路に隣接する等価回路、例えば、このセルに隣接するセルの熱等価回路に結合でき、モジュール内部のセル対セル熱伝導のシミュレーションを可能にさせる。
熱回路のパラメータは、物理的特性と、大規模3D/2D FEM(有限要素法)モデルおよび実験値とから抽出できる。FEM(有限要素法)、CFD(計算流体力学)モデルおよび風洞試験は、空間的影響と時間的影響の両方について熱的モデルを較正するため用いられてもよい。熱キャパシタンス値と熱抵抗値は、測定値とFEMモデルから抽出できる。
電気RC等価回路は、モジュール内部の太陽電池の電気的特性を記述する。これは、例えば、1−ダイオードモデルまたは2−ダイオードモデルに基づいてもよい。本発明の実施形態による方法において、第1太陽電池の第1電気RC等価回路は、モジュール内部のセルを電気的に接続するリボンの電気抵抗に対応する抵抗により、第2太陽電池、例えば、隣接する太陽電池の第2電気RC等価回路に接続されてもよい。
電気等価回路の温度依存性パラメータは、熱的モデリングに基づいて計算されたとおりの太陽電池温度値に従って変化することがある。電気等価回路の他のパラメータは、例えば、フラッシュ、および定常状態電流−電圧測定値などのような、例えば、実験値から、または、シミュレーションから抽出されてもよい。
モジュール内の各太陽電池は、熱等価回路により、および、電気等価回路により記述でき、空間的影響およびモジュール内のセルからセルまでの差の研究を可能にさせる。各太陽電池に対して、熱等価回路は、このセルの電気等価回路に結合されることがあり、それゆえ、各セルに対する熱−電気等価回路またはモデルを形成する。個々の太陽電池の熱的特性および電気的特性を記述する熱−電気等価回路は、モジュール内部の隣接する太陽電池の熱−電気等価回路に結合されることがある。このようにして、熱−電気等価モジュール回路は、太陽電池モジュールに対して作り出されることがある。太陽電池モジュールモデルは、不均一および非定常的環境下で、電気的モジュール特性と熱的モジュール特性を正確にシミュレートするために用いることができる。
さらなる態様において、本発明は、プログラムがコンピュータ上で動かされるとき、本発明の第1の態様の実施形態による太陽電池モジュールの性能を計算するために適合したコンピュータ・プログラム・コード手段を備えるコンピュータ・プログラム・プロダクトにさらに関する。
本発明は、本発明の実施形態によるコンピュータ・プログラム・プロダクトを備えるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体にさらに関する。
本発明は、本発明の第1の態様の実施形態による方法を実行する手段を備えるデータシミュレーションおよびモデリングシステムをさらに関する。
図1は、本発明の実施形態による例示的方法、例えば、本発明の実施形態による電子的−熱的−光学的モデリング方法の概要を示す。
計算のための入力として用いられるデータは、気象データのような周囲環境1000に関係する情報と、太陽電池モジュールの向きと角度に関係する情報とを含んでもよい。同様に、モジュールが搭載される方法に関係する情報が含まれることもある。周囲環境1000に関係する情報は、(例えば、直接および拡散の両方の、例えば、予測されたまたは測定された)面内放射照度値またはグローバル水平放射照度値、(例えば、陰影で測定され得るように)周囲温度、均一順風速度および風向に関係するデータを含んでもよい。好ましくは、これらのデータは、高分解能エネルギー収量予測を可能にするために、例えば、1から5秒、好ましくは、1秒のような細粒度時間分解能、例えば、5%未満、好ましくは、2%未満、例えば、1%の標準偏差を与えられることがある。大域的な水平放射照度データだけが利用可能である場合、面内放射値は、太陽高度と、システム構成、例えば、太陽電池モジュールの向きと傾斜角とを用いて計算されることがある。面内放射データ1001(例えば、W/m単位)、もしくは、例えば、フルスペクトルに対するスペクトル放射データは、光学的吸収モデル1002への入力として用いられることがあり、周囲温度値(例えば、K単位)と、風特性、例えば、均一風速(例えば、m/s単位)および/または風向とに関係する情報1003は、熱的モデリング1004において考慮されることがある。
放射エネルギーの吸収値、透過値および反射値は、例えば、層毎の光学的吸収モデルを用いて、太陽電池モジュールの各材料層1005において計算されることがある。光学的モデリングは、例えば、計算時間を短縮し、収束を実現するために、2つのフェーズに分けられることがある。第1のフェーズは、環境、太陽電池を覆うカバー層(例えば、ガラス層)、および、カバー層と太陽電池との間の粘着層の吸収値、透過値および反射値を計算するステップを含んでもよい。この部分は、古典的な吸収アプローチと透過アプローチを用いてモデル化されることがある。光学的モデリングの第2のフェーズは、例えば、テクスチャ付き表面、反射防止コーティング、ドーピングプロファイル、反射裏面、金属接点などを使って、太陽電池に関係することがある。第2部分内の異なった特徴の寸法は、第1部分内の寸法より数桁小さくなることがある。第2部分は、光線追跡法を用いてモデル化されることがある。これは、吸収値、透過値および反射値を計算するステップを含むことがあり、光生成電流値1006(例えば、A/m単位)および生成された発熱値1007(熱エネルギー値、例えば、W/m単位)を計算するステップをさらに含んでもよい。
このような2フェーズアプローチは、光線追跡法が、例えば、ガラスカバーを含む構造体全体に対して用いられる方法と比べて必要とされる計算時間の著しい短縮を可能にする可能性があるが、高精度(例えば、5%未満、好ましくは、2%未満、例えば、1%の標準偏差で)と、モジュール内の各太陽電池の挙動を詳細にモデル化する能力とを維持したままである。
光学的モデルは、(例えば、金属接点の横方向寸法、セルおよびモジュールにおける異なる層の厚さなどのような)太陽電池およびモジュールの物理的寸法を、セルおよびモジュール内の各要素の光学的特性(屈折率(n)値と消衰係数(k)値)と共に考慮することがある。光学的計算は、異なった材料の物理的寸法とn値およびk値とを用いることにより、波長と照明角度に依存して、各層に対して吸収された、透過された、および反射されたエネルギー値を計算するステップを含んでもよい。本開示の方法において、波長依存性吸収値および反射値は、面内全放射値のパーセンテージとして各層内の吸収されたエネルギー値を表現するために太陽のスペクトル全域にわたって積分される。光学的計算は、光吸収(光学的吸収)から生じる太陽電池内で生成された熱エネルギー値を計算するステップと、光線追跡法ソフトウェアを用いて、生成された電子正孔対の個数および光生成された電流値を計算するステップとをさらに含んでもよい。セルの光生成された電流値は、例えば、このセルのMPP(最大電流点)で計算されることがあり、または、電気負荷を考慮して計算されることがある。
光学的吸収モデル1002を用いて計算された、生成された熱エネルギー値1007は、熱的モデル1004への入力パラメータとして用いられることがあり、光学的吸収モデル1002を用いて計算された、光生成された電流値1006は、電気的モデル1008への入力パラメータとして用いられてもよい。
吸収モデル1002は、太陽電池と太陽電池モジュールの詳細な物理的寸法と光学的特性に基づいてもよいので、光学的モデルは、例えば、光学的特性データ(波長依存性n値およびk値)が利用可能であり、物理的寸法が既知である限り、いずれかの太陽電池モジュールの光学的挙動をシミュレートするために適合させられる可能性がある。
太陽電池または太陽電池モジュールの電気的特性がセルまたはモジュール温度に依存することは既知である。その結果、太陽電池モジュールの熱的挙動、例えば、経時的なモジュール温度の進展のモデリングは、正確なエネルギー収量予測を達成するために重要になる可能性がある。
熱エネルギーは、太陽エネルギーの吸収により太陽電池構造体において生成され得る。本発明の実施形態による方法において、モジュールの異なる層内の吸収されたエネルギー値は、前述の光学的吸収モデル1002を用いて計算されることがある。これらの吸収されたエネルギー値は、さらに説明されるように、熱的モデル1004への入力として用いられる。
本発明の実施形態による熱的モデル1004において、3種類の熱損失メカニズム:伝導損失、対流損失および放射損失が考慮されることがある。太陽電池モジュールにおいて、(例えば、光吸収から生じた)生成された熱は、(例えば、不均一照明中に)、例えば、モジュール内部で横方向に、すなわち、モジュールの平面内で、太陽電池からモジュールの表面へ、または、モジュールから、例えば、支持構造体へ流れる可能性がある(伝導損失)。熱は、(例えば、風の影響による)自由対流および/または強制対流により、および、環境への長波放射により取り除かれる可能性もある。熱応答は、セルまたはモジュールの電気的動作点による影響も受ける。全てのこれらのメカニズムは、例えば、単一のシミュレーションにおいて、本発明の実施形態による熱的モデルにより対象とされる可能性がある。
構造体の熱応答は、この構造体の熱的特性(例えば、熱抵抗と容量)と熱状態とにより決定されることがある。その結果、非定常的環境と不均一環境の間に太陽電池モジュールのエネルギー収量値をシミュレートまたは計算できるようにするために、ならびに、モジュール温度は、熱質量および前のイベントによる影響を受けるので、状態依存性シミュレーションツールが、太陽電池モジュールの電気的特性よび熱的特性を正確にモデル化するために、本発明の実施形態による方法において用いられてもよい。
このエネルギー収量モデリングツールのため、3D FEM熱的モデルが開発され、例えば、測定値により検証され得る。このような較正されたモデルは、太陽電池モジュール温度の時間的変動および空間的変動を調査するために用いられ得る。検証されたFEMモデルは、このようにして、本発明の実施形態による熱等価回路100、200の時定数を抽出するために用いられてもよい。3D FEMモデルを構築し、熱等価回路のパラメータを抽出することにより、計算時間を短縮する優位性を維持したまま、高精度が維持され得る。結果として得られるRC等価回路100、200は、その後、非定常的環境および不均一環境下の太陽電池モジュール内の各太陽電池の温度値Tcell1010を計算するために用いられてもよい。
太陽電池の熱応答は、例えば、図2に示されるように、熱等価回路100、200を用いて計算され得る。図2は、モジュール10内の単一太陽電池1、2のカウア・ネットワークを示す。この例示的回路において、R_“要素”とC_“要素”は、それぞれ、対応する「要素」、例えば、ガラス、バックシート、セルの熱抵抗および熱キャパシタンスを表す。熱等価回路内の電流源Q_glass、Q_cellおよびQ_backsheetは、例えば、光学的吸収モデルから推定され得るとおりの対応する構造体内で吸収された熱エネルギーの一部に、照明レベル、例えば、放射照度値を乗じたものに対応する。フロント抵抗R_frontとバック抵抗R_backは、対流を表し、例えば、熱伝達率と、モジュールの前側と後側からの熱の放射とに依存する。このようにして、熱的モデル1004は、熱伝導モデル1011を考慮する熱等価回路100、200を用いることがある。V_ambientは、周囲温度に対応し、V_tempcellは、太陽電池温度に対応する。本発明の実施形態による方法において、均一セル温度が仮定されることがある。
熱キャパシタと熱抵抗の値を決定する1つの方法は、各要素の物理的寸法と、各要素の熱容量および熱伝達率とを考慮して、構造体内の各層の物理的値を用いることである。熱定数は、物理的太陽電池モジュールの測定された熱応答からも抽出され得る。例えば、図3は、1.5AMで照明された(例えば、無風および一定周囲温度を仮定して)、単一セルモジュールの測定された熱応答1020と、このモジュールのための物理的値を含んでいる図2に示されたカウア回路を用いて、シミュレートされた対応する応答1021とを示す。図3に表された結果から、単一太陽電池の熱応答は、図2のカウア・ネットワークを用いて正確にモデル化され得ることが分かる。
本発明の実施形態による方法の利点は、この方法が、優れた精度で、例えば、5%未満、好ましくは、2%未満、例えば、1%の標準偏差で、例えば、リアルタイムより100倍高速のような高速計算を可能にすることである。この方法のさらなる利点は、この方法が、変化する構造的特性または材料(例えば、より薄いガラス、または、より高い熱伝達率をもつ粘着層)が太陽電池モジュールの熱応答に与える影響を調べるために用いられ得ることである。
光学的吸収の結果として太陽電池内で生成された電子正孔対は、セル接点で集められ、電気エネルギーの形で用いられる可能性があり、または、もう一度再結合され、例えば、熱(熱エネルギー)の形でエネルギーを失う可能性があり、このようにして、熱応答に影響を与える。熱的モデリング1004内にこの影響を考慮するために、太陽電池により生成された電気エネルギーの値が計算されることがあり、(電気の形でセルから抽出されることがある)このエネルギー量は、太陽電池内で生成された熱エネルギーの値を取得するために、吸収されたエネルギー値から差し引かれることがある。例えば、図1に示されるように、本発明の実施形態における方法において、電力消費(例えば、W単位)1012は、電気モデル1008において計算されることがあり、熱的モデルへの入力として、例えば、次のシミュレーションサイクル中の入力として、供給されることがある。
熱応答に影響を与えうる別の損失メカニズムは、構造体の表面からの熱の放射である。特に、低風速環境の間に、太陽電池モジュールの冷却は、長波放射により支配されることがある。熱の放射は、関係:Pradiation=εσ(T −T )Aにより表現され得る。
この式において、εは、(例えば、ガラスの場合に0.85と0.95の間にある)放射値であり、Tは、熱い本体の温度、例えば、本例では、ガラス温度であり、Tは、冷たい本体の温度(例えば、天空温度)であり、σは、ボルツマン定数であり、Aは、熱い本体の面積である。本発明の実施形態による方法において、熱の放射は、周囲温度を考慮して、かつ、上記式を用いて、熱回路から表面温度を計算することにより熱等価モデルに組み込まれることがある。
本体の熱応答に影響を与えうる別のメカニズムは、この表面からの熱の対流である。熱の対流は、式:Pconvective=h・ΔT・Aを用いて計算され得る。
この式において:hは、熱伝達率であり、ΔTは、熱い本体(例えば、モジュールの表面)と環境との間の温度差であり、Aは、モジュール面積である。
熱伝達率hの値は、(風)流速および特性(層流/乱流)の関数として表現され得る。熱伝達率を解析的に決定することは、困難である可能性がある。熱伝達率の空間的変動は、通常は存在する。このような変動は、モジュールの一方の端部から他方の端部への(モジュール温度とは異なる温度を有する)空気の移動と、モジュールの上の風速の低下とに関係していることがある。太陽電池モジュール性能への風の影響を組み込むために、均一風場における太陽電池モジュールの2D FEM CFDモジュールは、例えば、COMSOLにおいて構築されることがあり、風洞実験が、異なった不均一風速に対してロケーション依存性熱伝達率を抽出するために、照明された太陽電池モジュールで実行されることがある。このような風洞実験の結果の実施例が図4に表されている。本実施例において、風向は、太陽電池モジュール表面と平行であった。図4は、風洞実験から抽出されたとおりの太陽電池モジュールのエッジからの距離の関数としてロケーション依存性熱伝達率を表す。エッジ(距離=0cm)は、風流の源泉に最も近いモジュールの側面に対応する。これらの結果は、熱伝達率差が、風流に起因してモジュール内部に存在するかもしれないことを表している。このような風洞実験は、大域的な均一風速と局所的な熱伝達率との間の関係を抽出するために用いられ得る。
図5は、均一風速10m/sの状態の風場内で照明されたモジュールの表面に沿った、例示的なシミュレーションされたガラス温度値を表している。温度プロファイルは、(温度の上昇をもたらす)モジュールの一方の端部からモジュールの反対側の端部への熱い空気の移動と、モジュールの上の風速の低下とにより生じる。
このような検証されたFEM CFDモデルは、例えば、本実施例により実証されているとおり、角度的な、風速依存性であり、かつ空間的に分解された熱伝達率を抽出するために用いられてもよい。これらの局所的な,風速依存性熱伝達率は、その後、本発明の実施形態による方法において、太陽電池の熱等価回路内のフロント抵抗とバック抵抗、例えば、図2におけるR_frontおよびR_backの熱抵抗値を計算するために用いられることがあり、このようにして、熱モデリングにおける空間的に分解された対流損失、例えば、これらの対流損失におけるセルからセルまでの差の影響を組み込む。熱等価回路における熱伝達率の値は、ロケーション、風速および風向に依存して、経時的に変わる可能性がある。
前述されたとおりの、および、図2に表されたとおりの例示的な熱等価回路は、モジュール内部の各単一太陽電池の熱応答を記述およびシミュレートするために本発明の実施形態において用いられてもよい。しかしながら、太陽電池モジュールは、例えば、ガラス板、バックシート、リボンおよび/または粘着層により熱的に接続された複数の太陽電池で典型的に構成され、モジュール内部の一方のセルから他方のセルへの伝導を可能にさせる。その結果、本発明の実施形態による方法は、個別のセル間のこのような熱的接続を明示的に考慮するように適合させられることがある。
図6は、第1太陽電池1と、リボン7により電気的に接続された、第2太陽電池、隣接する太陽電池2とを表す太陽電池モジュール10の断面を概略的に示す。図示された例において、第1太陽電池1と第2太陽電池2は、フロントカバー層3、例えば、ガラス板と、バックシート層6との間に設けられる。モジュール10は、太陽電池1,2とフロントカバー層3との間にある前側粘着層4と、太陽電池1,2とバックシート層6との間にある後側粘着層5とをさらに備える。図6に示されたとおりの構造体において、横方向熱伝導は、第1太陽電池1と第2太陽電池2との間で起こることがあり、すなわち、熱エネルギーは、隣接するセル間でモジュール内部を流れることがある。この熱エネルギーの流れは、第1太陽電池1と第2太陽電池2とを熱的に接続する異なる材料を通じて、例えば、フロントカバー層3、前側粘着層4、後側粘着層5、バックシート層6、およびリボン7を通じて起こることがある。本発明の実施形態による方法において、このようなモジュール内熱(熱エネルギー)伝導の影響は、考慮され得る。
太陽電池モジュール内の熱エネルギーの伝導は、3D熱的FEMモデルを構築することにより研究されることがある。このようなFEMモデルは、定常状態温度測定値を用いて較正されることがある。モジュール内部の熱伝導(内部熱流量)は、モジュール内部の単一セルを照明し、太陽電池モジュールの(例えば、ガラス、EVA、リボン、バックシートのような)単一要素または層内の他のセルへ向かう熱流量を調べることにより研究され得る。
太陽電池モジュール内部の熱エネルギーの伝導は、太陽電池モジュール内の単一セルの少なくとも1つの層をこの層により単一セルに熱的に接続された個々の隣接する太陽電池の対応する層に熱結合することにより、本開示の熱的モデルの中に組み込まれる。一実施例として、図7は、2個のセルからなる2行に編成された4個のセルを備える太陽電池モジュールの結合された熱等価ネットワークを表す。図7に表された例示的ネットワークにおいて、太陽電池の(回路ノードに対応する)いくつかの層は、太陽電池間の熱エネルギー伝導が通過することがある層yに対して、熱結合抵抗Rc_x.yを有する熱結合抵抗11により隣接する太陽電池の対応する層(対応する回路ノード)に熱的に接続される。これらの熱結合抵抗11は、前述のとおり、太陽電池モジュール内部の内部熱流量の3D熱的FEMモデリングから得られた値を有してもよい。図7に表された実施例においてRc_x.1は、太陽電池モジュール10のフロントカバー層3の熱結合抵抗を表現し、Rc_x.2は、太陽電池モジュール10の前側粘着層4の熱カップリング抵抗を表現し、Rc_x.3は、太陽電池モジュール10のリボン7の熱結合抵抗を表現し、Rc_x.4は、太陽電池モジュール10の後側粘着層5とバックシート層6の熱抵抗を表現する。
この例示的な結合された熱等価ネットワークは、例えば、前側対流を表す熱抵抗1031(例えば、Rth_convection_front)、裏側対流の熱抵抗1032(Rth_convection_back)、ガラス層熱キャパシタ1033(C_th_glass)、シリコンおよび前側により形成された熱キャパシタ1034(Cth_silicone_front)、ガラスと前側粘着層との間にある熱抵抗1035(Rth_silicone_glass)、太陽電池と前側粘着層との間にある熱抵抗1036(Rth_solar_cell_silicone_front)、太陽電池と後側粘着層との間にある熱抵抗1037(Rth_solar_cell_silicone_back)、太陽電池の熱キャパシタ1038(Cth_solar_cell)、後側粘着層の熱キャパシタ1039(Cth_silicone_back)、熱「電流」源1040、および/または、周囲温度を表す熱「電圧」源1041(Vth_ambient_temp)を含んでもよい。
さらに、太陽電池モジュールの熱応答は、モジュールの電気的動作点の影響を受けることがある。その結果、電気回路の電気出力は、計算されることがあり、電気出力エネルギー値は、太陽電池内で生成された熱エネルギー値を決定するために、吸収されたエネルギー値から差し引かれることがある。この熱エネルギー値は、熱等価回路への入力として用いられる。
本発明の実施形態による方法において用いられる電気的等価モデルは、ダイオード温度値と暗飽和電流値が太陽電池温度に従って適合させられることがある、当業者に知られているとおりの1−ダイオードモデルまたは2−ダイオードモデルを備えること、例えば、1−ダイオードモデルまたは2−ダイオードモデルで構成されることがある。
1−ダイオードモデルに対し、暗飽和電流Iは、I=CTexp(−E/kT)に基づいて太陽電池温度Tに依存して適合させられることがある。
この式において、Cは、温度非依存性定数であり、Eは、半導体(例えば、シリコン)のバンドギャップであり、E=E(O)−αT/(T+β)により与えられることがある。
ここで、E(O)は、T=0Kにおけるバンドギャップに等しく、αとβは、材料定数(例えば、シリコンに対してそれぞれ7.02×10−4eVK−1および1108K)である。
上記式は、暗飽和電流値がいくつかの既知の材料定数および基本定数と、太陽電池動作温度値と、温度依存性定数とに依存し得ることを表している。
光生成電流値Iphは、ダイオードモデルの入射光強度値(照射)およびCの値と、ダイオード理想係数nと、直列抵抗値Rと、シャント抵抗値Rshuntとを用いて計算されることがある。R値とRshunt値は、既知温度で太陽電池または太陽電池モジュールの電流−電圧特性を測定することにより抽出され得る。
本発明の実施形態による方法において、モジュール内の太陽電池の電気等価回路は、この太陽電池の熱等価回路に結合されることがある。
電気等価回路への入力として、ダイオードモデルの適合したパラメータと(熱等価回路に基づく熱計算から決定されることがある)太陽電池温度値を用いて、モジュール内部の各個別のセルの全ての電気的特性が計算され得る。
単一太陽電池の電気等価回路を他のセル、例えば、隣接するセルの電気等価回路に接続することにより、完全な太陽電池モジュールがモデル化され得る。
本発明の実施形態による方法において、モジュール内部の太陽電池毎に、熱等価回路と電気等価回路が設けられ、互いに結合されることがある。モジュール内の各太陽電池の熱等価回路は、図7に示されるように、この太陽電池の隣接するセルの熱等価回路に熱結合されることがある。さらに、モジュール内の各太陽電池の電気等価回路は、例えば、リボンまたはリボン群によりこの太陽電池が電気的に接続されている隣接するセルの電気等価回路に電気的に結合されることがあるが、本開示は、これに限定されることはない。
図8は、2個のセルを含んでいる太陽電池モジュールのこのような熱−電気モデルの実施例を表す。この例示的回路は、電気等価回路300、400と共に2個のセルの熱等価回路100、200を表している。熱等価回路100、200のコンポーネントは、当業者に当然に明らかであるように、図2および/または図7に示されたコンポーネントに対応することがある。セルの電気等価回路300、400は、接続用リボンの電気抵抗に対応する等価抵抗R_ribbonにより結合されることがある。さらに、バイパスダイオードは、太陽電池モジュールのモデルを完全にするために含まれることがある。摂動観測最大電力点追従制御装置がこのモデルに組み込まれることもある。例えば、MMPTアルゴリズムのパラメータは、エネルギー収量への影響を調査するために変化させられ得る。
例えば、図8の実施例により示されるように、このような熱−電気モデル1009は、例えば、図1に概略的に示されるように、光学的モデル1002に結合されることがあり、このモデルは、非定常的環境と不均一環境下でエネルギー収量解析のため用いられ得る。
図9は、時間の関数として商用太陽電池モジュールにより生成された例示的な測定電力と、本発明の実施形態による方法を用いて計算されたシミュレーション電力出力とを表している。図9は、本開示によるモデルに基づくエネルギー収量予測が太陽電池モジュールの高速変化照明環境に従うことを表している。
図10は、住宅用太陽電池設備に対する測定された1日単位のエネルギー収量101を、市販されている従来技術のプログラムPVsyst太陽電池ソフトウェアにより生成された1日単位のエネルギー収量予測103と共に表している。本発明の実施形態による光学的−熱的−電気的モデリング方法により取得されたエネルギー収量予測102も表されている。
本実施例において、本発明の実施形態による適用されたモデルに対する入力は、気象データ(照射、温度、風)を含んでいた。シミュレートされた出力は、モジュールの全ての電気値と熱値を正確に対象にすることがある。有限要素法(FEM)モデル、風洞試験および測定値抽出は、シミュレーションの熱的部分における伝導、対流および放射の組み込みを可能にさせることがある。さらに、熱的部分と電気的部分は、屋内測定値と屋外測定値によりサポートされるとおり、電力生産への温度の影響がうまく捕捉される方式で結合され得る。Verilog−AMSは、本実施例のためのシミュレーションプラットフォームとして用いられ、これは、本発明の実施形態によるモデルの能力の実質的な利用を可能にさせる優位性があることがある。例えば、リアルタイムに対して500倍のスピードアップが達成されることがあるが、同時に、セル詳細レベルに至るまで温度を追跡し続け、部分的な陰影、空間的温度変動、および高速に変化する風環境を取り扱う能力がある。
本開示の実施形態によるモデルの検証は、3ヶ月という長期間にわたって住宅用太陽電池システムに対しても実行された。1日単位のエネルギー収量は、平均誤差3.6%と標準偏差2.8%で計算され、同じ日のPVsystは、平均誤差18%と標準偏差11%を生じた。本発明の実施形態による方法を使って取得された結果の二乗平均平方根誤差(RMSE)は、0.368であったが、PVsystは、同じ3ヶ月の期間に対して1.50というRMSEを報告したので、このようにして、本発明の実施形態による方法を用いると、従来技術の方法と比較したとき、精度の実質的な改善が達成され得る。
前述の説明は、開示のいくつかの実施形態を詳述する。しかしながら、上記実施形態が本文中にどんなに詳細に記載されようとも、本発明は、様々に実施されることがある。本開示のいくつかの特徴または態様を記載するときの特定の用語の使用は、その用語が関連付けられた本開示の特徴または態様の何らかの具体的な特性を含むことに限定されるようにその用語が本明細書において再定義されていることを意味していると解釈されるべきではないことに注意すべきである。
以上の詳細な説明は、様々な実施形態に適用されたとおりに発明の新規特徴を明らかにし、記載し、指摘しているが、当業者が発明から逸脱することなく例示された装置またはプロセスの形式および詳細の様々な省略、置換、および変更を行うことがあることが分かるであろう。

Claims (14)

  1. 少なくとも第1太陽電池と第2太陽電池を備える太陽電池モジュールの性能を計算する方法であって、
    前記第1太陽電池の第1熱等価回路と前記第2太陽電池の第2熱等価回路を用いて、前記第1太陽電池と前記第2太陽電池との間の熱流量を計算するステップを含み、
    前記第1熱等価回路の少なくとも1つのノードが熱結合抵抗により前記第2熱等価回路の対応するノードに接続され
    前記熱結合抵抗は、前記太陽電池モジュールのフロントカバー層の熱抵抗、または、前記太陽電池モジュールの前側粘着層の熱抵抗、または、前記太陽電池モジュールの後側粘着層の熱抵抗、または、前記太陽電池モジュールのバックシート層の熱抵抗、または、前記第1太陽電池を前記第2太陽電池と電気的に接続するリボンの熱抵抗を表す値を有する、
    方法。
  2. 前記計算された熱流量を考慮して、前記太陽電池モジュールのエネルギー収量または電気出力エネルギーを含む前記性能を計算するステップをさらに含む、
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1熱等価回路の第1ノードは、前記太陽電池モジュールのフロントカバー層の熱抵抗を表す値を有する第1熱結合抵抗により、前記第2熱等価回路の対応するノードに接続され、かつ/または、
    前記第1熱等価回路の第2ノードは、前記太陽電池モジュールの前側粘着層の熱抵抗を表す値を有する第2熱結合抵抗により、前記第2熱等価回路の対応するノードに接続され、かつ/または、
    前記第1熱等価回路の第3ノードは、前記太陽電池モジュールの後側粘着層の熱抵抗を表す値を有する第3熱結合抵抗により、前記第2熱等価回路の対応するノードに接続され、かつ/または、
    前記第1熱等価回路の第4ノードは、前記太陽電池モジュールのバックシート層の熱抵抗を表す値を有する第4熱結合抵抗により、前記第2熱等価回路の対応するノードに接続され、かつ/または、
    前記第1熱等価回路の第5ノードは、前記第1太陽電池を前記第2太陽電池と電気的に接続するリボンの熱抵抗を表す値を有する第5の熱結合抵抗により、前記第2熱等価回路の対応するノードに接続されている、
    請求項1または2に記載の方法。
  4. 所定の時間間隔の範囲内で前記第1太陽電池内に生成された第1熱エネルギー値を取得するステップと、
    前記第1熱等価回路への入力として前記第1熱エネルギー値を供給するステップと、
    前記所定の時間間隔の範囲内で前記第2太陽電池内に生成された第2熱エネルギー値を取得するステップと、
    前記第2熱等価回路への入力として前記第2熱エネルギー値を供給するステップと、
    前記少なくとも1つの熱結合抵抗を考慮して、前記モジュール内部の前記第1太陽電池と前記第2太陽電池との間で内部熱流量値を計算するステップと、
    前記第1太陽電池の第1温度値を計算するステップと、
    前記第2太陽電池の第2温度値を計算するステップとをさらに含む、
    請求項1からのいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記第1太陽電池内に生成された前記第1熱エネルギー値を取得するステップと、前記第2太陽電池内に生成された前記第2熱エネルギーを取得するステップとは、
    前記所定の時間間隔の範囲で、前記第1太陽電池の第1照射値を取得し、前記第2太陽電池の第2照射値を取得するステップと、
    前記第1照射から生じる前記第1太陽電池内の光学的に吸収された第1エネルギー値を計算し、前記第2照射から生じる前記第2太陽電池内の光学的に吸収された第2エネルギー値を計算するステップと、
    前記光学的に吸収された第1エネルギーから生じる前記第1太陽電池内で生成された前記第1熱エネルギー値を計算し、前記第2光学的に吸収されたエネルギーから生じる前記第2太陽電池内で生成された前記第2熱エネルギーを計算するステップとを含む、
    請求項に記載の方法。
  6. 前記光学的に吸収された第1エネルギー値と前記第1温度値を考慮して、前記第1太陽電池の第1光生成電流値を計算するステップと、
    前記光学的に吸収された第2エネルギー値と前記第2温度値を考慮して、前記第2太陽電池の第2光生成電流値を計算するステップとをさらに含む、
    請求項に記載の方法。
  7. 前記第1太陽電池の第1電気等価回路の出力ノードが、前記第1太陽電池を前記第2太陽電池と電気的に接続するリボンの電気抵抗を表す値を有する等価抵抗により、前記第2太陽電池の第2電気等価回路の出力ノードと接続されている、前記第1電気等価回路と前記第2電気等価回路を用いるステップと、
    前記第1太陽電池の第1電気的動作点と前記第2太陽電池の第2電気的動作点を決定するステップとをさらに含む、
    請求項に記載の方法。
  8. 前記第1太陽電池内で生成された前記第1熱エネルギー値を取得するステップは、前記第1電気的動作点で前記第1太陽電池により生成された第1電気エネルギー値を計算し、前記第1光学的吸収エネルギー値から前記第1電気エネルギー値を差し引くステップをさらに含み、前記第2太陽電池内で生成された前記第2熱エネルギー値を取得するステップは、前記第2電気的動作点で前記第2太陽電池により生成された第2電気エネルギー値を計算し、前記第2光学的吸収エネルギー値から前記第2電気エネルギー値とを差し引くステップをさらに含む、
    請求項に記載の方法。
  9. 周囲温度値、風速値および風向指標を取得するステップと、
    前記周囲温度と、前記風速と、前記風向と、前記モジューの内部の前記第1太陽電池と前記第2太陽電池のロケーションとを考慮して、前記所定の時間間隔の範囲内で前記第1太陽電池の第1熱伝達率と前記第2太陽電池の第2熱伝達率を決定するステップと、
    前記第1熱等価回路への入力として前記第1熱伝達率を供給し、前記第2熱等価回路への入力として前記第2熱伝達率を供給するステップとをさらに含む、
    請求項4から8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記所定の時間間隔に対応した時間粒度で、非定常状態動作環境下で時間の関数として、前記太陽電池モジュールにより生成された電気エネルギー値を計算するステップを含む、
    請求項4から9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記所定の時間間隔は、5秒以下の期間を有する、
    請求項4から10のいずれか1項に記載の方法。
  12. プログラムがコンピュータ上で動かされるとき、請求項1から11のいずれか1項に記載の方法に従って太陽電池モジュールの性能を計算するために適合したコンピュータ・プログラム・コード手段を備える
    コンピュータ・プログラム・プロダクト。
  13. 請求項12に記載のコンピュータプログラムを備える
    コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  14. 請求項1から11のいずれか1項に記載の方法を実行する手段を備える
    データシミュレーションおよびモデリングシステム。
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