JP6573012B2 - 内燃機関用点火装置 - Google Patents
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Description
なお、以下では、エネルギ投入回路により継続させる火花放電(主点火に続く火花放電)を継続火花放電と称する。
また、主点火に続く継続火花放電において2次電流を同一方向に流すため、主点火に続く継続火花放電において火花放電が途切れ難い。このため、エネルギ投入による継続火花放電を採用することで、希薄燃焼で、且つ気筒内に旋回流が生じる運転状態においても、火花放電の吹き消えを回避できる。
コントローラ4内には、主点火を行うフルトラタイプの主点火回路10、及び継続火花放電を行うエネルギ投入回路11が配されている。
ここで、ECU5は主点火回路10に対して点火信号IGTを、エネルギ投入回路11に対して放電継続信号IGWを送信する。
図20に示すように、点火信号IGT及び放電継続信号IGWは、それぞれエンジンの気筒毎に必要である。このため、図18に示すように、4気筒エンジンでは、点火信号IGT及び放電継続信号IGWを送信するために、ECU5からコントローラ4に接続される信号線が8本(IGT♯1〜♯4用の4本とIGW♯1〜♯4用の4本)必要となる。
この場合、2次電流指令信号IGAを送信するための信号線がさらに必要となる。
例えば、参考例では、図18に示すように、3つの電流値(100mA,150mA,200mA)の内の1つの値を運転状態等に応じて2次電流指令値I2aとして選択する態様であり、2次電流指令信号IGAを送信するために電流値毎に1本の合計3本の信号線が必要となる。
本発明に関連する技術として、多重点火をするための回路を有する点火装置において、点火信号IGTを送信するための信号線及び多重期間信号IGWを送信するための信号線が気筒毎に設けられたものが開示されている(特許文献1参照)。
また、特許文献2では、多重期間信号IGWを送信するための信号線が1本である図が掲載されているが、信号の多重化や二次電流指令値については一切記載されていない。
主点火回路は、点火コイルの1次コイルの通電制御を行って点火プラグに火花放電を生じさせる回路である。
エネルギ投入回路は、主点火回路の作動によって開始した火花放電中に、1次コイルに電気エネルギを投入して点火コイルの2次コイルに同一方向の2次電流を流し、主点火回路の作動によって開始した火花放電を継続させる回路である。
気筒別抽出部は、多重化信号(IGWc)を受信し、多重信号送信部から気筒別放電継続信号(IGW♯1〜4)を抽出する。
ここで、エネルギ投入回路は、2次電流指令値に基づいて2次電流を目標範囲に維持し、多重信号送信部は、多重化信号(IGWc)に2次電流指令値を示す2次電流指令信号(IGA)を付加して送信する。
ここで、統合信号(IGC)は、点火信号(IGT)に、放電継続信号(IGW)と2次電流指令値を示す2次電流指令信号(IGA)とを付加したものである。
図1〜図7を参照して実施例1を説明する。
この実施例1における点火装置は、車両走行用の火花点火エンジンに搭載されるものであり、所定の点火タイミング(点火時期)で燃焼室内の混合気に着火(点火)を行うものである。なお、エンジンの一例は、ガソリンを燃料とする希薄燃焼(リーンバーン燃焼)が可能な直噴式エンジンであり、気筒内に混合気の旋回流(タンブル流やスワール流等)を生じさせる旋回流コントロール手段を備える。
まず、点火装置の構成の概要を図1及び図2を用いて説明する。図2は1気筒分を代表して、点火装置の回路構成の概要を説明するものである。
点火装置は、点火プラグ1、点火コイル3、主点火及び継続火花放電を制御するコントローラ4、及びコントローラ4に必要な信号を送信する信号送信部として機能するECU5を備える。
コントローラ4は、後に説明する主点火回路10、エネルギ投入回路11を有する。
ECU5は、各種センサから取得したエンジンパラメータ(暖機状態、エンジン回転速度、エンジン負荷等)やエンジンの制御状態(希薄燃焼の有無、旋回流の程度等)に応じて各指示信号を生成してコントローラ4に送信する。
1次コイル6の他端は、点火コイル3の接地側端子に接続されるものであり、この接地側端子は、主点火回路10の点火用スイッチング手段15(パワートランジスタ、MOS型トランジスタ等)を介してアース接地される。
2次コイル7の他端は、バッテリ電圧供給ラインαまたはアース接地される。具体的な一例として、この実施例の2次コイル7の他端は、1次コイル6の通電時に発生する不要な電圧を抑制するための第1ダイオード16を介して点火コイル3のプラス端子に接続される。
主点火回路10は、点火信号IGTが与えられる期間に亘って1次コイル6に車載バッテリ13の電圧(バッテリ電圧)を印加するものである。具体的に、主点火回路10は、1次コイル6の通電状態を断続する点火用スイッチング手段15(パワートランジスタ等)を備えるものであり、点火信号IGTが与えられると、点火用スイッチング手段15をONして1次コイル6にバッテリ電圧を印加する。
投入エネルギ制御手段19は、コンデンサ20に蓄えた電気エネルギを1次コイル6のマイナス側(接地側)に投入する。
ここで、投入用スイッチング手段26は、コンデンサ20に蓄えた電気エネルギを1次コイル6にマイナス側(低電圧側)から投入するのをオンオフし、投入用ドライバ回路27は、投入用スイッチング手段26に制御信号を与えてオンオフさせる。
第3ダイオード28は、1次コイル6からコンデンサ20への電流の逆流を阻止するものである。
本実施例では、エンジンの運転状態に応じて3つの電流値から1つの電流値を選択しエネルギ投入回路11に出力しており、このための指示信号を2次電流指令信号IGAとしている。
点火装置は、多重信号送信部と気筒別抽出部30とを備える。
本実施例ではECU5が多重信号送信部として機能する。
ECU5は、気筒毎の火花放電継続の指示信号である気筒別の放電継続信号IGW♯1〜4を、全気筒分を多重化した多重化信号IGWcとして生成する。
そして、この多重化信号IGWcを一本の信号線31によって送信する。
気筒別抽出部30は、コントローラ4内のエネルギ投入回路11に設けられている。
なお、投入用ドライバ回路27が全気筒共通に設けられており、投入用ドライバ回路27内に気筒別抽出部30を設けてもよい。
図20に示すように、気筒別の放電継続信号IGW♯1〜4は、エネルギ投入タイミングt03とエネルギ投入時間ΔT2を指令する信号であり、それぞれパルスのローからハイへの立ち上がりタイミングがエネルギ投入タイミングt03に相当し、パルス幅がエネルギ投入時間ΔT2に相当する。なお、パルス幅は気筒毎に異なっていてもよい。
各放電継続信号IGW♯1〜4のエネルギ投入タイミングt03は、対応気筒の点火信号IGT♯1〜4の放電開始タイミングt02の後に設定される。
各気筒に対応するパルスP♯1〜4の立ち上がりタイミングは、各気筒におけるエネルギ投入タイミングt03に相当するように設定されている。
タイマ回路31〜34は、それぞれ点火信号IGT♯1〜4のパルスの立下りから所定時間ハイ信号を出力する回路である。なお、この所定時間は、エネルギ投入時間ΔT2として設定され得る最大値よりも大きく設定してあり、例えば2msである。
AND回路35は、タイマ回路31からの出力W1と多重化信号IGWcとの論理積によって第1気筒の放電継続信号IGW♯1を抽出する(図5参照)。
AND回路37は、タイマ回路33からの出力W3と多重化信号IGWcとの論理積によって第1気筒の放電継続信号IGW♯3を抽出する。
AND回路38は、タイマ回路34からの出力W4と多重化信号IGWcとの論理積によって第1気筒の放電継続信号IGW♯4を抽出する。
本実施例では、多重化信号IGWcのハイ信号レベルの大きさLが、2次電流信号IGAを示すものとなる。
すなわち、図7に示すように、多重化信号IGWcのハイ信号レベルが閾値H1〜3のいずれの閾値以上となっているかによって、3つの電流値のいずれが選択されたかの情報を2次電流指令信号IGAとして抽出する。
すなわち、信号レベルが閾値H1以上の場合には2次電流指令値I2aを100mAと指示するための信号となり、閾値H1未満で閾値H2以上の場合には2次電流指令値I2aを150mAと指示するための信号となり、閾値H2未満で閾値H3以上の場合には2次電流指令値I2aを200mAと指示するための信号となる。
従って、信号レベルを設定することにより2次電流指令信号IGAを付加している。
この回路は、コンパレータ41〜43、NOT回路44〜46、アナログ出力回路47等を含んで構成されている。
第2スイッチング素子62は、信号E2がハイ出力であるときにONとなり、信号E2がロー出力である場合にはOFFとなる。
第3スイッチング素子63は、信号E3がハイ出力であるときにONとなり、信号E3がロー出力である場合にはOFFとなる。
また、信号E1がロー、信号E2がハイ、信号E3がハイの場合には、第2スイッチング素子62と第3スイッチング素子63がONとなる。
また、信号E1がハイ、信号E2がハイ、信号E3がハイの場合には、第1〜第3スイッチング素子61〜63の全てがONとなる。
従って、3つの電流値から1つの電流値を選択しエネルギ投入回路11に出力するための指示信号である2次電流指令信号IGAは、信号E1〜E3として抽出され、実際の2次電流指令値I2aは信号E1〜E3からアナログ出力回路47を介して出力される。
実施例の点火装置は、気筒別の放電継続信号IGW♯1〜4を多重化した多重化信号IGWcを出力する多重信号送信部と、多重信号送信部から気筒別放電継続信号IGW♯1〜4を抽出する気筒別抽出部30を備える。
つまり、気筒別の放電継続信号IGW♯1〜4をコントローラ4に送信する場合とは異なり、気筒分の信号線が不要であり、共通の信号線31を用いることができる。
また、多重化信号IGWcに2次電流指令信号IGAも付加しているため、2次電流指令信号IGA用の信号線も不要となる。従って、ECU5とコントローラ4との間を接続する信号線の本数を減らすことができる。
図8を参照して実施例2を説明する。なお、実施例2において上記実施例1と同一符号は、同一機能物を示すものである。
本実施例は、多重化信号IGWcへの2次電流指令信号IGAの付加態様が実施例1と異なっている。
実施例2では、点火信号IGTのハイ信号継続中に、PWMで電流量を指令するものである。
実施例2によっても、実施例1と同様の作用効果を奏することができる。加えて、電流指令値を自由に設定することも可能である。
図9を参照して実施例3を説明する。なお、実施例3において上記実施例1と同一符号は、同一機能物を示すものである。
本実施例は、多重化信号IGWcへの2次電流指令信号IGAの付加態様が実施例1と異なっている。
実施例3では、点火信号IGTのハイ信号継続中に、IGWの立ち上がりタイミングで電流量を指令するものである。
例えば、立ち上がりt05から立下がりt02の時間ΔT3で電流量を指令する。
本実施例によっても、実施例1と同様の作用効果を奏することができる。加えて、電流指令値を自由に設定することも可能である。
図10〜図15を参照して実施例4を説明する。
実施例4の点火装置は、実施例1の点火装置と同様に、点火プラグ1、点火コイル3、主点火及び継続火花放電を制御するコントローラ4、及びECU5を備える。
それぞれの要素の説明は、実施例1における説明と同様であるため省略する。
複数の信号を1本の信号線で送信し、コントローラ内で必要な情報を読み取るという点で、実施例1〜3と実施例4とは共通している。
以下に、実施例4の詳細を説明する。
そして、コントローラ4内に、統合信号IGCから点火信号IGT、放電継続信号IGW、及び2次電流指令信号IGAを分離する信号分離部300を設ける。
信号分離部300は、統合信号IGCから分離した点火信号IGTを主点火回路10に出力し、放電継続信号IGWと2次電流指令信号IGAをエネルギ投入回路11に出力する。
統合信号IGCは、信号レベルを3段階の階段状に時間変位させて、複数の信号レベルを有した階段状をなしている。すなわち、統合信号IGCのハイ信号は、時間の経過とともに、以下に説明する第1ハイ信号Sa、第2ハイ信号Sb、第3ハイ信号Scを有する。
また、タイミングP3(信号レベルの変化点)が放電継続信号IGWのONタイミング(エネルギ投入タイミングt03)に相当し、ΔQ2が放電継続信号IGWのON継続時間(エネルギ投入時間ΔT2)に相当する。また、タイミングP4は放電継続信号IGWのOFFタイミングt04に相当する。
すなわち、閾値h2未満閾値h3以上の場合には2次電流指令値I2aを100mAと指示するための信号となり、閾値h3未満で閾値h4以上の場合には2次電流指令値I2aを150mAと指示するための信号となり、閾値h4未満で閾値h5以上の場合には2次電流指令値I2aを200mAと指示するための信号となる。
従って、第3ハイ信号Scの信号レベルの大きさLが、2次電流指令信号IGAを示す信号に相当する。
コンパレータ73は、統合信号IGCと閾値h1とを比較し閾値h1より高い場合にロー出力させる。そして、この信号をNOT回路78で反転させることにより信号E10を抽出する。
コンパレータ76は、統合信号IGCと閾値h4とを比較し、閾値h4より高い場合にロー出力させる。そして、この信号をNOT回路80で反転させることにより信号E40を抽出する。
コンパレータ77は、統合信号IGCと閾値h5とを比較し、閾値h5より高い場合にロー出力させる。そして、この信号をNOT回路81で反転させることにより信号E50を抽出する。
AND回路83は、信号E20と信号E40との論理積によって信号F2を生成する。信号F2は、2次電流指令値I2aが100mAまたは150mAの場合にハイ出力となる。
AND回路84は、信号E20と信号E50との論理積によって信号F3を生成する。信号F3は、2次電流指令値I2aが100mAまたは150mAまたは200mAの場合にハイ出力となる。
従って、いずれの2次電流指令値の場合もハイ出力となる信号F3を放電継続信号IGWとして抽出して、エネルギ投入回路11に出力する。
第2スイッチング素子92は、信号F2がハイ出力であるときにONとなり、信号F2がロー出力である場合にはOFFとなる。
第3スイッチング素子93は、信号F3がハイ出力であるときにONとなり、信号F3がロー出力である場合にはOFFとなる。
また、信号F1がロー、信号F2がハイ、信号F3がハイの場合には、第2スイッチング素子92と第3スイッチング素子53がONとなる。
また、信号F1がハイ、信号F2がハイ、信号F3がハイの場合には、第1〜第3スイッチング素子91〜93の全てがONとなる。
従って、3つの電流値から1つの電流値を選択しエネルギ投入回路11に出力するための指示信号である2次電流指令信号IGAは、信号F1〜F3として抽出され、実際の2次電流指令値I2aは信号F1〜F3からアナログ出力回路85を介して出力される。
実施例4の点火装置では、ECU5が点火信号IGT、放電継続信号IGW、及び2次電流指令信号IGAを統合した統合信号IGCを出力する統合信号送信部をなす。そして、コントローラ4内に、統合信号IGCから点火信号IGT、放電継続信号IGW、及び2次電流指令信号IGAを分離する信号分離部300を設ける。信号分離部300は、統合信号IGCから分離した点火信号IGTを主点火回路10に出力し、放電継続信号IGWと2次電流指令信号IGAをエネルギ投入回路11に出力する。
つまり、点火信号IGT、放電継続信号IGWのそれぞれに気筒分の信号線が不要となり、2次電流指令信号IGA用の信号線も不要となる。従って、ECU5とコントローラ4との間を接続する信号線の本数を減らすことができる。
実施例5を実施例4と異なる点を中心に図16及び17を用いて説明する。
本実施例の統合信号IGCの具体例を図16を用いて説明する。代表して第1気筒の統合信号IGCを用いて説明する。
統合信号IGCの最初の立ち上がりタイミングであるタイミングP10を読み取ることで、点火信号IGTのONタイミングt01を把握する。また、統合信号IGCのタイミングP10に続く立下りタイミングであるタイミングP20を読み取ることで点火信号IGTのOFFタイミングt02を把握する。t01とt02を把握できるため、t01でハイとなりt02でローとなるパルス(点火信号IGT)を抽出できる。
また、本実施例では、統合信号IGCのエネルギ蓄積時間ΔT1の開始時期(点火信号IGTのONタイミングt01)を指示するための立ち上がりから始まる所定期間ΔQaにおける信号レベルの大きさによって2次電流指令値を指示している。つまり、エネルギ蓄積時間ΔT1の開始時期付近で2次電流指令値を指示している。これによれば、エネルギ蓄積時間ΔT1の開始時期付近は点火ノイズの影響を受けないため、信号レベルで指示された2次電流指令値を読み取りやすくなる。
実施例1〜3では、全気筒分の信号を多重化したが、少なくとも2気筒分以上の信号を多重化するものであればよい。なお、多重化する信号の組み合わせは、点火間隔が広く確保できる点火位相での組み合わせがよい(例えば第1気筒と第4気筒等)。
3 点火コイル
5 ECU(多重信号送信部、統合信号送信部)
6 1次コイル
7 2次コイル
10 主点火回路
11 エネルギ投入回路
30 気筒別抽出部
300 信号分離部
Claims (6)
- 多気筒内燃機関の気筒毎に設けられる点火コイル(3)により作動する点火プラグ(1)と、
前記点火コイル(3)の1次コイル(6)の通電制御を行って前記点火プラグ(1)に火花放電を生じさせる主点火回路(10)と、
この主点火回路(10)の作動によって開始した火花放電中に、前記1次コイル(6)に電気エネルギを投入して前記点火コイル(3)の2次コイル(7)に同一方向の2次電流を流し、前記主点火回路(10)の作動によって開始した火花放電を継続させるエネルギ投入回路(11)と、
気筒毎の火花放電継続の指示信号である気筒別放電継続信号(IGW♯1〜4)の少なくとも2気筒分を多重化した多重化信号(IGWc)を生成し、この多重化信号(IGWc)を送信する多重信号送信部(5)と、
前記多重化信号(IGWc)を受信し、前記多重信号送信部(5)から前記気筒別放電継続信号(IGW♯1〜4)を抽出する気筒別抽出部(30)とを備え、
前記エネルギ投入回路(11)は、2次電流指令値に基づいて前記2次電流を目標範囲に維持し、
前記多重信号送信部(5)は、前記多重化信号(IGWc)に前記2次電流指令値を示す2次電流指令信号(IGA)を付加して送信することを特徴とする内燃機関用点火装置。 - 請求項1に記載の内燃機関用点火装置において、
前記多重化信号(IGWc)は、前記気筒別放電継続信号(IGW♯1〜4)の全気筒分を多重化したものであることを特徴とする内燃機関用点火装置。 - 点火コイル(3)の1次コイル(6)の通電制御を行って点火プラグ(1)に火花放電を生じさせる主点火回路(10)と、
この主点火回路(10)の作動によって開始した火花放電中に、前記1次コイル(6)に電気エネルギを投入して前記点火コイル(3)の2次コイル(7)に同一方向の2次電流を流し、前記主点火回路(10)の作動によって開始した火花放電を継続させるエネルギ投入回路(11)と、
主点火作動の指示信号である点火信号(IGT)に、少なくとも火花放電継続の指示信号である放電継続信号(IGW)を付加した統合信号(IGC)を気筒毎に生成し、気筒毎の前記統合信号(IGC)を気筒毎に1つの信号線(31)で送信する統合信号送信部(5)と、
前記信号線(31)を介して前記統合信号(IGC)を受信し、前記統合信号(IGC)から前記点火信号(IGT)と前記放電継続信号(IGW)とを分離して、前記点火信号(IGT)を前記主点火回路(10)に出力し、前記放電継続信号(IGW)を前記エネルギ投入回路(11)に出力する信号分離部(300)とを備え、
前記エネルギ投入回路(11)は、2次電流指令値に基づいて前記2次電流を目標範囲に維持し、
前記統合信号(IGC)は、前記点火信号(IGT)に、前記放電継続信号(IGW)と前記2次電流指令値を示す2次電流指令信号(IGA)とを付加したものであることを特徴とする内燃機関用点火装置。 - 請求項3に記載の内燃機関用点火装置において、
前記統合信号送信部(5)は、信号レベルの変化点を設けることにより、前記点火信号(IGT)に、前記放電継続信号(IGW)を付加することを特徴とする内燃機関用点火装置。 - 請求項3に記載の内燃機関用点火装置において、
前記統合信号送信部(5)は、信号レベルの変化点を設けることにより、前記点火信号(IGT)に、前記放電継続信号(IGW)及び前記2次電流指令信号(IGA)を付加することを特徴とする内燃機関用点火装置。 - 請求項3または5に記載の内燃機関用点火装置において、
前記点火信号(IGT)は、主点火回路(10)によって前記1次コイル(6)に磁気エネルギを蓄積させる期間であるエネルギ蓄積時間を指令する信号であり、
前記統合信号(IGC)は、前記エネルギ蓄積時間の開始タイミングを、前記統合信号(IGC)の立ち上がりタイミングにより指示し、前記2次電流指令値を、前記立ち上がりタイミングから始まる所定期間における信号レベルの大きさによって指示することを特徴とする内燃機関用点火装置。
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