JP6571549B2 - アンモニア処理装置及びアンモニア処理方法 - Google Patents

アンモニア処理装置及びアンモニア処理方法 Download PDF

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Description

本開示は、プラントで発生するアンモニアを処理するためのアンモニア処理装置及びアンモニア処理方法に関する。
従来、プラントで発生するアンモニアガスは、他の廃水や工業用水に溶解され、アンモニアを含む排水として排水処理された後に放流、又は、排水規制値を超えないことを確認した後に放流されることが一般的である。
例えば、ガスタービンコンバインドサイクル発電や汽力発電等の発電プラントにおいては、アンモニアは脱硝装置や給水系統のPH調整に用いられる。アンモニアの移送時やアンモニア使用機器の点検時に、揮発したアンモニアガスが回収される。この回収されたアンモニアガスは他の廃水や工業用水に溶解されて、プラントで発生した他のアンモニア排水とともに排水処理された後に放流される。
一例として、特許文献1には、アンモニア含有排水からアンモニアを除去する浄化装置が開示されている。この浄化装置は、アンモニアストリッピングにより排水中のアンモニアガスを分離し、アンモニアガスを触媒で酸化分解するようになっている。
特開2002−336843号公報
近年、環境保全の観点から排水規制の基準値が厳しくなりつつあり、またプラント事業者側における環境アセスメントへの配慮からも、アンモニアのプラント外部への流出をより一層抑制することが求められている。
一方、アンモニア排水を浄化するために、例えば特許文献1のような排水処理装置を新たに設けることは、設備コストやランニングコストの増加につながるため容易ではない。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも幾つかの実施形態は、簡便に且つ低コストでプラント外部へのアンモニアの流出を抑制し得るアンモニア処理装置及びアンモニア処理方法を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係るアンモニア処理装置は、
プラントで発生するアンモニアガスを処理するためのアンモニア処理装置であって、
可搬型タンクと、
前記可搬型タンクに設けられ、水の給水ラインに接続可能な給水部と、
前記可搬型タンクに設けられ、前記プラントに設けられた前記アンモニアガスのガス送給ラインに接続可能なアンモニアガス導入部と、
前記給水部を介して前記給水ラインから前記可搬型タンクに注入された前記水に対して、前記アンモニアガス導入部を介して前記ガス送給ラインから導入された前記アンモニアガスを溶解させるためのガス溶解部と、
前記可搬型タンクに設けられ、前記アンモニアガスが前記水に溶解して生成されるアンモニア水を前記プラントに送水する送水ラインに接続可能な送水部と、を備える。
上記(1)の構成によれば、プラントで発生したアンモニアガスを可搬型タンク内で水に溶解させてアンモニア水を生成し、アンモニア水をプラントに送水することができる。そのため、アンモニアガスをプラントで再利用することができ、プラント外部へのアンモニア流出を抑制可能であるため、外部環境への負荷を軽減できる。さらに、アンモニアガスを再利用することにより、プラント内でのアンモニア使用量を低減できる。
また、上記(1)の構成において、可搬型タンクには、水の給水ラインに接続可能な給水部と、プラントのガス送給ラインに接続可能なアンモニアガス導入部と、プラントの送水ラインに接続可能な送水部と、が設けられている。そのため、アンモニア処理装置は自在に移動可能であり、移動先において給水部、アンモニアガス導入部および送水部をそれぞれに対応したラインに接続すれば、任意の場所においてアンモニアガスの再利用化処理が実施できる。例えば、プラント内においてアンモニア発生設備が複数存在する場合であっても、上記アンモニア処理装置を移動させてこれらのアンモニア発生設備で使用することができる。そのため、アンモニア発生設備ごとにアンモニア処理装置を設置する必要がなく、簡便に且つ低コストでアンモニアガスを処理できる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、
前記送水ラインに前記アンモニア水を圧送するためのポンプをさらに備えており、
前記ポンプは、前記アンモニア水の送水量を調節するように制御される構成となっている。
上記(2)の構成によれば、アンモニア水の送水量を調節可能なポンプを備えているので、プラント側へ所望量(モル量)のアンモニアを供給することができる。そのため、プラント側でアンモニア水にさらに水を加えるなどして適宜濃度を調整すれば、プラント内でアンモニア水を適切に再利用することができる。
また、上記ポンプを備えることにより、可搬型タンク内のアンモニア濃度に対する制限が殆どなくなる。そのため、可搬型タンク内のアンモニア濃度を厳密に管理する必要がなく、アンモニア処理の簡素化が図れる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)の構成において、
前記可搬型タンクに設けられ、前記プラントに設けられたアンモニア排水の排水送給ラインに接続可能なアンモニア排水導入部をさらに備え、
前記送水部は、前記可搬型タンクに貯留された前記アンモニア排水を含むアンモニア水を、前記送水ラインを介して前記プラントに送水するように構成される。
上記(3)の構成のように、上述したアンモニアガスに加えて、プラントで発生するアンモニア排水も受け入れ可能な構成とすることにより、プラントから外部へのアンモニア流出量をより一層抑制することができる。また、プラント内でのアンモニアの再利用率も向上できる。
なお、この構成では、アンモニア処理時、アンモニアガス及びアンモニア排水を同時に可搬型タンクに受け入れてもよいが、アンモニアガス及びアンモニア排水の同時受け入れを行わずに、両者のうち何れか一方のみを可搬型タンクに受け入れるようにしてもよい。
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(3)の何れかの構成において、
前記送水ラインに前記アンモニア水を圧送するためのポンプと、
前記可搬型タンク内に貯留される前記アンモニア水の貯留量を検出するための貯留量センサと、をさらに備え、
前記貯留量センサの検出値が下限値未満となった場合、前記ポンプを停止させるように構成される。
上記(4)の構成によれば、アンモニア水の貯留量が下限値未満となった場合、ポンプを停止することにより、ポンプの空回りによる不具合を防止することができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(4)の何れかの構成において、
前記可搬型タンクから排気する排気ラインと、
前記排気ラインに設けられ、アンモニア成分を吸着する吸着部と、
前記吸着部より下流側の前記排気ラインに設けられ、前記アンモニアガスを検出するためのアンモニアガスセンサと、をさらに備える。
上記(5)の構成によれば、アンモニアガスセンサの検出値が上限を超えた場合、吸着部の劣化又は故障により排気中のアンモニア成分が十分に除去されず、可搬型タンクから外部へアンモニアガスが排出されている可能性がある。このような場合には、吸着部の交換等により吸着部の性能を回復させることにより、アンモニアガスが排出されることを防止でき、外部環境へ与える負荷を最小限に抑えることができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(5)の何れかの構成において、
前記プラントは、発電プラントであり、
前記可搬型タンクからの前記アンモニア水は、前記発電プラントの給水系統にアンモニアを注入するための薬品注入装置又は前記発電プラントの脱硝装置の少なくとも一方に送水される。
上記(6)の構成によれば、発電プラント内でも比較的アンモニアの使用量が多い薬品注入装置又は脱硝装置において、再利用化処理によって得られるアンモニア水を用いることによって、プラント全体のアンモニア使用量を大幅に削減することができ、環境面及びコスト面において有利である。
(7)幾つかの実施形態では、上記(6)の構成において、
荷役車両のつめが挿入可能な複数の穴が側面に設けられた搬送用パレットをさらに備え、
前記可搬型タンクは、前記搬送用パレット上に設けられている。
上記(7)の構成によれば、可搬型タンクが搬送用パレット上に設けられることにより、荷役車両によって容易に可搬型タンクを移動させることができる。
(8)本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係るアンモニア処理方法は、
プラントで発生するアンモニアガスを処理するためのアンモニア処理方法であって、
水の給水ラインに可搬型タンクの給水部を接続し、前記給水部を介して前記給水ラインから前記可搬型タンクに注水するステップと、
前記プラントに設けられた前記アンモニアガスのガス送給ラインに前記可搬型タンクのアンモニアガス導入部を接続し、前記アンモニアガス導入部を介して前記ガス送給ラインから前記アンモニアガスを前記可搬型タンクに供給するステップと、
前記可搬型タンクに注入された前記水に対して、前記アンモニアガス導入部を介して前記可搬型タンクに供給した前記アンモニアガスを溶解させるステップと、
前記プラントに設けられた送水ラインに前記可搬型タンクの送水部を接続し、前記アンモニアガスが前記水に溶解して生成されるアンモニア水を前記送水ラインを介して前記プラントに送水するステップと、を備える。
上記(8)の方法によれば、プラントで発生したアンモニアガスを可搬型タンク内で水に溶解させてアンモニア水を生成し、アンモニア水をプラントに送水するようにしたので、アンモニアガスをプラントで再利用することができる。したがって、プラント外部へのアンモニア流出を抑制可能となり、外部環境への負荷を軽減できる。さらに、アンモニアガスを再利用することにより、プラント内でのアンモニア使用量を低減できる。
また、上記(8)の方法では、アンモニア発生設備まで可搬型タンクを移動させた後、水の給水ライン、プラントのガス送給ライン又はプラントの送水ラインを可搬型タンクに接続すれば、アンモニア発生設備においてアンモニアガスの再利用化処理が実施できる。そのため、簡便に且つ低コストでアンモニアガスを処理できる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(8)の方法において、
前記プラントに設けられたアンモニアタンクに連通する配管をパージするステップをさらに備え、
前記パージによって前記プラントから排出された前記アンモニアガスを処理する。
例えば、アンモニア水をタンクローリーからアンモニアタンクに移動する前に、アンモニアタンクに連通する配管内のアンモニアガスが外部に流出しないように、タンクローリーとアンモニアタンクとを接続する配管を無害なガス(例えば窒素ガスのような不活性ガス)でパージする必要がある。そこでパージによって配管から押し出されたアンモニアガスを回収し、上記(8)の方法によって処理することにより、プラント外部へのアンモニア流出をより一層抑制可能となり、外部環境への負荷を軽減できる。
(10)幾つかの実施形態では、上記(9)の方法において、
前記可搬型タンク内における前記アンモニア水の導電率を監視するステップと、
前記導電率に基づいて、前記パージの異常を検出するステップと、をさらに備える。
上記(10)の方法によれば、パージにより配管から排出されるアンモニアガスのおおよその量は推定できるため、可搬型タンク内のアンモニア水の導電率が、配管から排出される推定量のアンモニアガスが溶解したときのアンモニア水の導電率に満たない場合、パージに異常(例えばパージされたアンモニアガスの外部への漏出)が発生したと判断できる。これにより、パージの異常を迅速に検出することができる。
(11)幾つかの実施形態では、上記(9)又は(10)の方法において、
前記可搬型タンク内における前記アンモニア水の導電率を監視するステップと、
前記導電率の変化率が所定範囲内になったとき、前記パージが終了したと判断するステップと、をさらに備える。
上記(11)の方法によれば、パージにより配管から大部分のアンモニアガスが排出されたら、アンモニアガスの溶解量が減少していき、導電率の変化率が小さくなる。そのため、導電率の変化率が所定範囲内になったとき、パージが終了したと判断することができる。これにより、パージの終了を容易に判断することができる。
(12)幾つかの実施形態では、上記(8)乃至(11)の何れかの方法において、
前記プラントに設けられたアンモニア排水の排水送給ラインに前記可搬型タンクのアンモニア排水導入部を接続し、前記アンモニア排水導入部を介して前記排水送給ラインから前記アンモニア排水を前記可搬型タンクに供給するステップをさらに備える。
上記(12)の方法によれば、上述したアンモニアガスに加えて、プラントで発生するアンモニア排水も受け入れ可能とすることにより、プラントから外部へのアンモニア流出量をより一層抑制することができる。また、プラント内でのアンモニアの再利用率も向上できる。
本発明の少なくとも幾つかの実施形態によれば、アンモニアガスをプラントで再利用することができ、プラント外部へのアンモニア流出を抑制可能であるため、外部環境への負荷を軽減できる。さらに、アンモニアガスを再利用することにより、プラント内でのアンモニア使用量を低減できる。
また、可搬型タンクはプラント内を自在に移動可能であり、移動場所において給水部、アンモニアガス導入部および送水部をそれぞれに対応したラインに接続すれば、その場所においてアンモニアガスの再利用化処理が実施できる。例えば、プラント内においてアンモニア発生設備が離れて複数存在する場合であっても、上記可搬型タンクを移動させてこれらのアンモニア発生設備で使用することができる。そのため、アンモニア発生設備ごとに可搬型タンクを設置する必要がなく、簡便に且つ低コストでアンモニアガスを処理できる。
一実施形態に係るアンモニア処理装置およびその周辺構造を示す全体構成図(アンモニアガス処理時の状態を示す図)である。 一実施形態に係るアンモニア処理装置およびその周辺構造を示す全体構成図(アンモニア排水処理時の状態を示す図)である。 一実施形態に係るアンモニア処理装置を示す全体構成図(リーク確認時の状態を示す図)である。 一実施形態に係るアンモニア処理装置をガスタービンコンバインドサイクル発電プラントに適用した例を示す図である。 アンモニア濃度と導電率の関係を示すグラフである。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
最初に、図1及び図2を参照して、幾つかの実施形態に係るアンモニア処理装置1の全体構成について説明する。なお、図1及び図2は何れも一実施形態に係るアンモニア処理装置1およびその周辺構造を示す全体構成図であって、図1はアンモニアガス処理時の状態を示す図で、図2はアンモニア排水処理時の状態を示す図である。
図1及び図2に例示するように、幾つかの実施形態に係るアンモニア処理装置1は、プラント100で発生するアンモニアガスを処理するための装置であって、可搬型タンク2と、給水部3と、アンモニアガス導入部4と、ガス溶解部5と、送水部6と、を備える。
可搬型タンク2は、移動可能な構成を有している。すなわち、可搬型タンク2は、設置される場所に固定されず、且つ、可搬型タンク2に接続されるラインが全て取り外し可能な構成となっている。この可搬型タンク2は、アンモニアガスの外部への漏出を防止するために、密閉構造であってもよい。この場合、可搬型タンク2内に充満したアンモニア含有排ガスを外部へ排出するための排気ライン11を備えていてもよい。この排気ライン11には、アンモニア含有排ガスに含まれるアンモニア成分を吸着するための吸着部13が設けられていてもよい。
また、可搬型タンク2は、その下部に送水部6が接続されている場合、底面2aが送水部6に向けて下方に傾斜していてもよい。これにより、アンモニア水を全て排出する際に、可搬型タンク2内にアンモニア水が残存することを防げる。
さらに、可搬型タンク2は、タンク内からアンモニア水が漏出した場合にそのアンモニア水を受ける防液堤22内に設置されてもよい。
上述したように可搬型タンク2は、フォークリフトやトラック等の荷役車両やクレーン等の移送機構などによって移動可能な構成を含んでいてもよい。
例えば、図1及び図2に示すように、アンモニア処理装置1は、フォークリフト等の荷役車両のつめを挿入可能な複数の穴21aが側面に設けられた搬送用パレット21をさらに備えており、可搬型タンク2はこの搬送用パレット21の上に設置される。これにより、荷役車両によって容易に可搬型タンク2を移動させることができる。
給水部3は、可搬型タンク2に設けられ、給水ライン200に接続可能な構成となっている。具体的には、給水部3は、給水ライン200に接続可能な給水受入れライン31と、給水受入れライン31に設けられた開閉バルブ32と、を含んでいてもよい。なお、給水ライン200は、プラント100に設けられているものであってもよいし、外部から水を供給するものであってもよい。
また、給水部3は、純水を供給する構成であってもよい。すなわち、純水を供給するための給水ライン200に接続可能な構成であってもよい。この場合、可搬型タンク2で生成されたアンモニア水には不純物が含まれないため、アンモニア水をプラント100で再利用する際により適している。
アンモニアガス導入部4は、可搬型タンク2に設けられ、プラント100側に設けられたアンモニアガスのガス送給ライン120に接続可能な構成となっている。具体的には、アンモニアガス導入部4は、ガス送給ライン120に接続可能なガス受入れライン41と、ガス受入れライン41に設けられた開閉バルブ42と、を含んでいてもよい。
ここで、図1に示す実施形態において、ガス送給ライン120はプラント100のアンモニア発生設備115に接続されており、アンモニア発生設備115からアンモニアガスを送給するように構成されている。
なお、アンモニア発生設備115と可搬型タンク2とが離れている場合には、アンモニアガス導入部4は、ガス送給ライン120と、ガス受入れライン41とを連結するための連結ライン(不図示)をさらに含んでいてもよい。
図1及び図2に戻り、ガス溶解部5は、給水部3を介して給水ライン200から可搬型タンク2に注入された水に対して、アンモニアガス導入部4を介してガス送給ライン120から導入されたアンモニアガスを溶解させるように構成されている。例えば、ガス溶解部5は、散気管やイジェクタ等によって生成したアンモニアガスの気泡を可搬型タンク2内の水又はアンモニア水に供給し、アンモニアガスを溶解する構成であってもよい。
送水部6は、可搬型タンク2に設けられ、アンモニアガスが水に溶解して生成されるアンモニア水をプラント100に送水する送水ライン130に接続可能な構成となっている。具体的には、送水部6は、送水ライン130に接続可能なアンモニア水送出しライン61と、アンモニア水送出しライン61に設けられた開閉バルブ62と、を含んでいてもよい。
ここで、送水ライン130は、プラント100のアンモニア利用設備110(例えば図4の薬品注入装置108)に接続されており、アンモニア利用設備110にアンモニア水を送給するように構成される。
なお、アンモニア利用設備110と可搬型タンク2とが離れている場合には、送水部6は、送水ライン130と、アンモニア水送出しライン61とを連結するための連結ライン63をさらに含んでいてもよい。
アンモニア利用設備110は、例えば、アンモニア水を一時的に貯留するアンモニアタンク111とアンモニア水を使用先に送る薬注ポンプ112とを含む。
上記実施形態によれば、プラント100で発生したアンモニアガスを可搬型タンク2内で水に溶解させてアンモニア水を生成し、アンモニア水をプラント100に送水することができる。そのため、アンモニアガスをプラント100で再利用することができ、プラント外部へのアンモニア流出を抑制可能であるため、外部環境への負荷を軽減できる。さらに、アンモニアガスを再利用することにより、プラント100内でのアンモニア使用量を低減できる。
また、上記実施形態において、可搬型タンク2には、給水ライン200に接続可能な給水部3と、プラント100のガス送給ライン120に接続可能なアンモニアガス導入部4と、プラント100の送水ラインに接続可能な送水部6と、が設けられている。そのため、アンモニア処理装置1は自在に移動可能であり、移動先において給水部3、アンモニアガス導入部4および送水部6をそれぞれに対応したラインに接続すれば、任意の場所においてアンモニアガスの再利用化処理が実施できる。例えば、プラント100内においてアンモニア発生設備115が複数存在する場合であっても、上記アンモニア処理装置1を移動させてこれらのアンモニア発生設備115で使用することができる。そのため、アンモニア発生設備115ごとにアンモニア処理装置1を設置する必要がなく、簡便に且つ低コストでアンモニアガスを処理できる。
図1及び図2に例示する実施形態において、アンモニア処理装置1は、送水ライン130にアンモニア水を圧送するためのポンプ7をさらに備えている。このポンプ7は、アンモニア利用設備110へのアンモニア水の送水量を調節するように制御される構成となっている。この場合、ポンプ7は、可搬型タンク2内に生成されたアンモニア水の濃度に応じて、アンモニア水の送水量を調節するように制御される構成であってもよい。例えば、ポンプ7は、アンモニア水送出しライン61に設けられ、回転数が制御されることによってアンモニア水の送水量を調節するようになっている。ポンプ7は、可搬型タンク2と共にパレット21内に設置されてもよい。
なお、ポンプ7は、正転逆転式のポンプであってもよい。例えば、アンモニア利用設備110の点検時や異常発生時に、アンモニア利用設備110のアンモニアタンク111からアンモニア水を排出する場合、正転逆転式のポンプ7を逆回転で駆動し、送水ライン130及び送水部6を介してアンモニア利用設備110から可搬型タンク2にアンモニア水を送るようにしてもよい。
上記構成によれば、アンモニア水の送水量を調節可能なポンプ7を備えているので、プラント100側へ所望量(モル量)のアンモニアを供給することができる。そのため、ポンプ7で送られてきたアンモニア水に対して、プラント100側でさらに水を加えたり、プラント100側の薬注ポンプ112によりアンモニア水流量を調節したりすることによって、アンモニア水使用先(例えば図4の給水系統109や脱硝装置104)へ供給するアンモニア水濃度を厳密に管理し、プラント100内でアンモニア水を適切に再利用することができる。
また、上記ポンプ7を備えることにより、可搬型タンク2内のアンモニア濃度に対する制限が殆どなくなる。そのため、可搬型タンク2内のアンモニア濃度を厳密に管理する必要がなく、アンモニア処理の簡素化が図れる。
図2に例示する実施形態において、アンモニア処理装置1は、可搬型タンク2に設けられ、アンモニア利用設備110の排水送給ライン140に接続可能なアンモニア排水導入部8をさらに備えている。具体的には、アンモニア排水導入部8は、排水送給ライン140に接続可能なアンモニア排水受入れライン81と、アンモニア排水受入れライン81に設けられた開閉バルブ82と、を含んでいてもよい。また、アンモニア利用設備110は、タンク111からアンモニア水使用先にアンモニア水を供給するアンモニア水供給ライン145に設けられたバルブ146と、タンク111から可搬型タンク2にアンモニア水を送給する排水送給ライン140に設けられたバルブ141と、を備えている。
この構成において、アンモニア利用設備110のタンク111内のアンモニア水を排水するとき、まず、バルブ146を閉じて、アンモニア水供給ライン145によるタンク111からアンモニア水使用先へのアンモニア水の供給を停止する。その後、バルブ141を開いて、排水送給ライン140によるタンク111からアンモニア処理装置1へのアンモニア水の送給を行う。
なお、アンモニア利用設備110と可搬型タンク2とが離れている場合には、アンモニア排水導入部8は、排水送給ライン140とアンモニア排水受入れライン81とを連結するための連結ライン83をさらに含んでいてもよい。
図1及び図2に例示する一実施形態において、アンモニア利用設備110が、アンモニアタンク111及び薬注ポンプ112を含む場合、アンモニア水使用先(例えば図4の給水系統109や脱硝装置104)へ供給されるアンモニア水濃度は、アンモニア処理装置1のポンプ7と、アンモニア利用設備110の薬注ポンプ112と、によって調節されるようにしてもよい。この場合、アンモニア処理装置1のポンプ7によって大まかな濃度調節を行い、アンモニア利用設備110の薬注ポンプ112によって、アンモニア水使用先に応じた厳密な濃度調節を行う。これにより、アンモニア利用設備110において、適切にアンモニア水を再利用することができる。
他の実施形態では、アンモニア水利用設備110が、アンモニアタンク111及び薬注ポンプ112を含む場合、アンモニア水使用先(例えば図4の給水系統109や脱硝装置104)へ供給されるアンモニア水濃度は、アンモニア利用設備110の薬注ポンプ112のみによって調節されるようにしてもよい。この場合、アンモニア処理装置1のポンプ7は、単に可搬型タンク2からアンモニアタンク111にアンモニア水を圧送するために用いられる。この構成によれば、アンモニア処理装置1のポンプ7の精密な制御が不要となる。
また、図1及び図2においては、アンモニア処理装置1の各ラインをそれぞれ別に設けた実施形態について説明しているが、少なくとも何れかのラインが他のラインを兼ねていてもよい。例えば、給水受入れライン31とアンモニア排水受入れライン81とが同じラインであってもよい。すなわち、給水受入れライン31として用いる場合にはこのラインを給水ライン200に接続し、アンモニア排水受入れライン81として用いる場合には排水送給ライン140に接続する。
上記構成のように、上述したアンモニアガスに加えて、プラント100で発生するアンモニア排水も受け入れ可能な構成とすることにより、プラント100から外部へのアンモニア流出量をより一層抑制することができる。また、プラント100内でのアンモニアの再利用率も向上できる。
なお、この構成では、アンモニア処理時、アンモニアガス及びアンモニア排水を同時に可搬型タンク2に受け入れてもよいが、アンモニアガス及びアンモニア排水の同時受け入れを行わずに、両者のうち何れか一方のみを可搬型タンク2に受け入れるようにしてもよい。
図1及び図2に例示する実施形態において、アンモニア処理装置1は、アンモニア処理装置1の各部位の制御を行うための制御部18をさらに備えていてもよい。
制御部18は、各バルブ32,42,62の制御、ポンプ7の制御、又は、ガス溶解部5の制御の少なくとも一つの制御を行うように構成される。
また、アンモニア処理装置1は、可搬型タンク2内におけるアンモニア水の導電率を監視するための導電率センサ15をさらに備えていてもよい。
図1及び図2に例示する実施形態において、アンモニア処理装置1は、可搬型タンク2内に貯留されるアンモニア水の貯留量を検出するための貯留量センサ16をさらに備えていてもよい。また、アンモニア処理装置1は、貯留量センサ16の検出値が下限値未満となった場合、ポンプ7を停止させるように構成される。
例えば、貯留量センサ16は、可搬型タンク2内のアンモニア水が下限値未満となったことを検出するレベルスイッチであってもよい。この場合、レベルスイッチ(貯留量センサ16)によって、可搬型タンク2内のアンモニア水が予め設定された下限値未満であることが検出されたとき、制御部18がポンプ7を停止する制御を行うようになっている。
あるいは、貯留量センサ16は、液面の高さを数値的に検出する液面計であってもよい。この場合、液面計(貯留量センサ16)によって、可搬型タンク2内のアンモニア水の液面高さが検出されたとき、制御部18は、この液面高さが予め設定された下限値と比較し、この液面高さが下限値未満である場合にポンプ7を停止する制御を行うようになっている。
この構成によれば、アンモニア水の貯留量が下限値未満となった場合、ポンプ7を停止することにより、ポンプ7の空回りによる不具合を防止することができる。
また、貯留量センサ16は、可搬型タンク2内のアンモニア水の上限値を検出するように構成されてもよい。アンモニア処理装置1がアンモニア排水を受け入れている状態において、アンモニア処理装置1は、貯留量センサ16の検出値が上限値以上となった場合、アンモニア排水受入れライン81のバルブ82を閉じ、可搬型タンク2へのアンモニア排水の受け入れを停止してもよい。あるいは、アンモニア処理装置1がアンモニアガスを受け入れている状態において、アンモニア処理装置1は、貯留量センサ16の検出値が上限値以上となった場合、ガス受入れライン41のバルブ42を閉じ、可搬型タンク2へのアンモニアガスの受け入れを停止してもよい。さらに、可搬型タンク2内へ給水されている状態においては、給水受入れライン31のバルブ32を閉じて、給水を停止してもよい。
図1及び図2に例示する実施形態において、アンモニア処理装置1は、可搬型タンク2の周囲におけるアンモニアガスを検出するためのアンモニアガスセンサ14をさらに備えていてもよい。
また、上述したように、アンモニア処理装置1は、可搬型タンク2内からアンモニアガスを外部へ排出するための排気ライン11と、この排気ライン11に設けられ、アンモニアガスセンサ14よりも上流側に設けられた吸着部13と、を備えている。
この構成において、可搬型タンク2内に充満したアンモニア含有排ガスは、適宜、排気ライン11から外部へ排出される。排気ライン11では、吸着部13においてアンモニア含有排ガス中のアンモニア成分が除去される。
アンモニア含有排ガスの排出に際して、アンモニアガスセンサ14の検出値が上限を超えた場合、吸着部13の劣化又は故障により排気中のアンモニア成分が十分に除去されていないと判断される。このような場合には、吸着部13の交換等によって吸着部13の性能を回復させることにより、アンモニアガスが排出されることを防止でき、外部環境へ与える負荷を最小限に抑えることができる。
図3は、一実施形態に係るアンモニア処理装置1を示す全体構成図(リーク確認時の状態を示す図)である。
図3に例示するように、上述したアンモニア処理装置1は、外部にアンモニアガスが漏出しないように、リークを確認可能な構成となっていてもよい。
例えば、アンモニアガスのリーク確認時、アンモニア排水受入れライン81と、アンモニア水送出しライン61とを連結ライン9で接続し、ポンプ7を起動して循環運転を行う。これにより、アンモニア排水受入れライン81又はアンモニア水送出しライン61のリークを確認することができる。
図4は、幾つかの実施形態に係るアンモニア処理装置1の適用対象の一例であるガスタービンコンバインドサイクル発電プラント101の構成を示す図である。
図4に例示するように幾つかの実施形態では、プラント100は発電プラント101であり、アンモニア処理装置1で生成された可搬型タンク2(図1、図2参照)内のアンモニア水は、発電プラント101の給水系統109にアンモニアを注入するための薬品注入装置108又は発電プラント101の脱硝装置104の少なくとも一方に送水される。なお、薬品注入装置108においてアンモニア水は、発電プラント101の給水系統109にて循環する給水をPH調整するために用いられてもよい。また、脱硝装置104においてアンモニア水は、排ガス中に窒素を還元するための還元剤として用いられてもよい。
このように、発電プラント101内でも比較的アンモニアの使用量が多い薬品注入装置108又は脱硝装置において、再利用化処理によって得られるアンモニア水を用いることによって、プラント全体のアンモニア使用量を大幅に削減することができ、環境面及びコスト面において有利である。
なお、発電プラント101において、アンモニア処理装置1で処理すべきアンモニアガスが発生するアンモニア発生設備115(図1、図2参照)及びその状況を以下に示す。
例えば、発電プラント101に設けられたアンモニアタンク108aに連通する配管108bを不活性ガスによりパージする際、配管108bからアンモニアガスが押し出されて、被処理ガスであるアンモニアガスが発生する。
あるいは、アンモニア利用設備110(図1、図2参照)である脱硝装置104や薬品注入装置108の点検時、脱硝装置104や薬品注入装置108のアンモニアタンク内に残留するアンモニアガスの排出によって、被処理ガスであるアンモニアガスが発生する。
このようにして発生するアンモニアガスを、上述したアンモニア処理装置1にて再利用化処理することができる。
また、アンモニア処理装置1で処理すべきアンモニア排水が発生するアンモニア発生設備115(図1、図2参照)及びその状況を以下に示す。
例えば、アンモニア利用設備110(図1、図2参照)である脱硝装置104や薬品注入装置108の点検時、脱硝装置104や薬品注入装置108のアンモニアタンク108a内に残留するアンモニア排水の排出によって、被処理水であるアンモニア排水が発生する。
あるいは、給水系統109からのブロー排水の排出によって、被処理水であるアンモニア排水が発生する。
このようにして発生するアンモニア排水を、上述したアンモニア処理装置1にて再利用化処理することができる。
なお、アンモニア利用設備110とアンモニア発生設備115とは、同一であってもよい。
ここで、図4に示すガスタービンコンバインドサイクル発電プラント101にアンモニア処理装置1を適用する場合について具体的に説明する。但し、本実施形態に係るアンモニア処理装置1が適用されるプラント100は、図4に示すガスタービンコンバインドサイクル発電プラント101に限定されるものではなく、汽力発電等の他のタイプの発電プラントや化学プラントなどにも適用できる。
図4に示す実施形態において、ガスタービンコンバインドサイクル発電プラント101は、燃焼器で発生させた燃焼ガスにより駆動されるガスタービン102と、ガスタービン102からの排ガスを用いて蒸気を生成するボイラ(廃熱回収ボイラ)103と、廃熱回収ボイラで生成された蒸気により駆動される蒸気タービン105と、蒸気タービン105からの蒸気を凝縮させる復水器106と、ガスタービン102及び蒸気タービン105によって駆動される発電機107と、を備える。また、ガスタービンコンバインドサイクル発電プラント101は、復水器106から廃熱回収ボイラ103に給水を送る給水系統109をさらに備えている。
さらにまた、ガスタービンコンバインドサイクル発電プラント101は、給水系統109にアンモニアを注入するための薬品注入装置108と、ボイラ103を通る排ガス中に窒素の還元剤としてのアンモニアを注入する脱硝装置104と、を備えている。
例えば、薬品注入装置108のアンモニアタンク108aにアンモニアを補充する場合、タンクローリー210とアンモニアタンク108aとの間を配管108bで接続し、タンクローリー210からアンモニアタンク108aにアンモニア水を移送する。その際、アンモニア水は揮発性が高いため、アンモニアタンク108a内には残存したアンモニア水から揮発したアンモニアガスが充満していることがある。この場合、タンクローリー210とアンモニアタンク108aとの間を配管108bで接続するとき、アンモニアガスが外部へ漏出する可能性があるため、アンモニア水を移送する前に配管108b内を不活性ガス(例えば窒素ガス)でパージする必要がある。このパージにより配管108bから押し出されたアンモニアガスを回収し、上述したアンモニア処理装置1で処理する。
あるいは、薬品注入装置108又は脱硝装置104の点検時、薬品注入装置108のアンモニアタンク108a又は脱硝装置104のアンモニアタンクから排出されるアンモニア排水を、上述したアンモニア処理装置1で処理する。
なお、アンモニアガス又はアンモニア排水は、一旦別のタンクに回収された後、アンモニア処理装置1において処理されるようにしてもよい。
次に、図1及び図2を適宜参照して、アンモニア処理方法について説明する。
幾つかの実施形態に係るアンモニア処理方法は、可搬型タンク2に注水する給水ステップと、アンモニアガスを可搬型タンク2に供給するアンモニアガス供給ステップと、アンモニアガスを溶解させるアンモニアガス溶解ステップと、アンモニア水をプラント100に送水する送水ステップと、を備える。
給水ステップは、給水ライン200に可搬型タンク2の給水部3を接続し、給水部3を介して給水ラインから可搬型タンク2に注水する。この給水ステップでは、可搬型タンク2に純水を供給してもよい。
アンモニアガス供給ステップは、プラント100に設けられたアンモニアガスのガス送給ライン120に可搬型タンク2のアンモニアガス導入部4を接続し、アンモニアガス導入部4を介してガス送給ライン120からアンモニアガスを可搬型タンク2に供給する。
可搬型タンク2に注入された水に対して、アンモニアガス導入部4を介して可搬型タンク2に供給したアンモニアガスを溶解させるステップと、
アンモニアガス溶解ステップは、プラント100に設けられた送水ライン130に可搬型タンク2の送水部6を接続し、アンモニアガスが水に溶解して生成されるアンモニア水を、送水ライン130を介してプラント100に送水するステップと、を備える。
また、上記アンモニア処理方法は、プラント100に設けられたアンモニア排水の排水送給ライン140に可搬型タンク2のアンモニア排水導入部8を接続し、アンモニア排水導入部8を介して排水送給ライン140からアンモニア排水を可搬型タンク2に供給するステップをさらに備えていてもよい。
上記方法によれば、プラント100で発生したアンモニアガスを可搬型タンク2内で水に溶解させてアンモニア水を生成し、アンモニア水をプラント100に送水するようにしたので、アンモニアガスをプラント100で再利用することができる。したがって、プラント100外部へのアンモニア流出を抑制可能となり、外部環境への負荷を軽減できる。さらに、アンモニアガスを再利用することにより、プラント100内でのアンモニア使用量を低減できる。
また、上記方法では、アンモニア発生設備115まで可搬型タンク2を移動させた後、給水ライン200、プラント100のガス送給ライン120又はプラント100の送水ライン130を可搬型タンク2に接続すれば、アンモニアガス発生設備115においてアンモニアガスの再利用化処理が実施できる。そのため、簡便に且つ低コストでアンモニアガスを処理できる。
さらに、プラント100で発生するアンモニア排水も受け入れ可能とすることにより、プラント100から外部へのアンモニア流出量をより一層抑制することができる。また、プラント100内でのアンモニアの再利用率も向上できる。
上記アンモニア処理方法は、プラント100に設けられたアンモニアタンクに連通する配管をパージするステップをさらに備えていてもよい。この場合、アンモニア処理方法では、パージによってプラント100から排出されたアンモニアガスを処理する。
例えば図3に示すように、アンモニア水をタンクローリー210からアンモニアタンク108aに移動する前に、アンモニアタンク108aに連通する配管108b内のアンモニアガスが外部に流出しないように、タンクローリー210とアンモニアタンク108aとを接続する配管108bを無害なガス(例えば窒素ガスのような不活性ガス)でパージする必要がある。そこでパージによって配管108bから押し出されたアンモニアガスを回収し、上記方法によって処理することにより、プラント100外部へのアンモニア流出をより一層抑制可能となり、外部環境への負荷を軽減できる。
上記方法において、給水ステップにおける水(例えば純水)の注水量は、パージにより回収されたアンモニアガスの可搬型タンク2への送給量と、薬品注入装置108(図4参照)のアンモニア濃度と、から算出してもよい。すなわち、アンモニアガスの送給量をa[L](標準状態)とし、薬品注入装置のアンモニア濃度をb[%]としたa場合、水の注水量P[L]は以下のように算出できる。
アンモニア濃度b[%]のP[L]中のアンモニア量は、可搬型タンク2へのアンモニアガスの送給量(重量換算)に等しいので、以下の式(1)が成立する。
P[L]×1000[g/L]×b/100=17/22.4a[g] …(1)
したがって、水の注水量P[L]は、以下の式(2)により求められる。
P[L]=17a/224b[L] …(2)
このように、可搬型タンク2内への注水量を算出することによって、適切なアンモニア濃度のアンモニア水を生成することができる。
上述したように、本発明の少なくとも幾つかの実施形態によれば、アンモニアガスをプラント100で再利用することができ、プラント外部へのアンモニア流出を抑制可能であるため、外部環境への負荷を軽減できる。さらに、アンモニアガスを再利用することにより、プラント100内でのアンモニア使用量を低減できる。
また、可搬型タンク2はプラント100内を自在に移動可能であり、移動場所において給水部3、アンモニアガス導入部4および送水部6をそれぞれに対応したラインに接続すれば、その場所においてアンモニアガスの再利用化処理が実施できる。例えば、プラント100内においてアンモニア発生設備115が離れて複数存在する場合であっても、上記可搬型タンク2を移動させてこれらのアンモニア発生設備115で使用することができる。そのため、アンモニア発生設備115ごとに可搬型タンク2を設置する必要がなく、簡便に且つ低コストでアンモニアガスを処理できる。
また、上記アンモニア処理方法は、可搬型タンク2内におけるアンモニア水の導電率を監視するステップと、導電率に基づいて、パージの異常を検出するステップと、をさらに備えていてもよい。
この方法によれば、パージにより配管108bから排出されるアンモニアガスのおおよその量は推定できるため、可搬型タンク2内のアンモニア水の導電率が、配管から排出される推定量のアンモニアガスが溶解したときのアンモニア水の導電率に満たない場合、パージに異常(例えばパージされたアンモニアガスの外部への漏出)が発生したと判断できる。これにより、パージの異常を迅速に検出することができる。導電率は、図1及び図2に示す導電率センサ15により検出してもよい。
さらに、上記アンモニア処理方法は、可搬型タンク2内におけるアンモニア水の導電率を監視するステップと、導電率の変化率が所定範囲内になったとき、パージが終了したと判断するステップと、をさらに備えていてもよい。
この方法によれば、パージにより配管から大部分のアンモニアガスが排出されたら、アンモニアガスの溶解量が減少していき、導電率の変化率が小さくなる。そのため、導電率の変化率が所定範囲内になったとき、パージが終了したと判断することができる。これにより、パージの終了を容易に判断することができる。
図5に、アンモニア濃度[%]と導電率[μS/cm]との関係を示す。
例えば、薬品注入装置108に供給するためのアンモニア濃度1%のアンモニア水を生成する場合、まず上述した算出方法により可搬型タンク2への注水量を算出する。具体的には、推定される配管108b内の容積に基づいて、可搬型タンク2へのアンモニアガスの送給量(重量換算)を算出する。そして、上記式(2)に基づいて、アンモニア濃度1%となるような可搬型タンク2への注水量を算出する。
この注水量とアンモニアガスとを可搬型タンク2内に導入し、アンモニアガスを水に溶解させる。この際、導電率センサ15によって、可搬型タンク2内のアンモニア水の導電率を検出する。アンモニアガスが水に溶解し始めると、アンモニア濃度の上昇に伴って、導電率センサ15で検出される導電率も上昇していく。アンモニアガスを溶解させ続けると、可搬型タンク2内のアンモニア水の濃度がさらに上昇していき、図5に示すアンモニア濃度1%に相当する導電率725μS/cmになったとき、パージが終了したと判断することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
1 アンモニア処理装置
2 可搬型タンク
3 給水部
4 アンモニアガス導入部
5 ガス溶解部
6 送水部
7 ポンプ
8 アンモニア排水導入部
11 排気ライン
13 吸着部
14 アンモニアガスセンサ
15 導電率センサ
16 貯留量センサ
18 制御部
21 パレット
22 防液堤
31 水受入れライン
41 ガス受入れライン
61 アンモニア水送出しライン
81 アンモニア排水受入れライン
100 プラント
101 ガスタービンコンバインドサイクル発電プラント
104 脱硝装置
108 薬品注入装置
108a アンモニアタンク
108b 配管
109 給水系統
110 アンモニア利用設備
111 アンモニアタンク
115 アンモニア発生設備
120 ガス送給ライン
130 送水ライン
140 排水送給ライン
200 給水ライン

Claims (12)

  1. プラントで発生するアンモニアガスを処理するためのアンモニア処理装置であって、
    可搬型タンクと、
    前記可搬型タンクに設けられ、水の給水ラインに接続可能な給水部と、
    前記可搬型タンクに設けられ、前記プラントに設けられた前記アンモニアガスのガス送給ラインに接続可能なアンモニアガス導入部と、
    前記給水部を介して前記給水ラインから前記可搬型タンクに注入された前記水に対して、前記アンモニアガス導入部を介して前記ガス送給ラインから導入された前記アンモニアガスを溶解させるためのガス溶解部と、
    前記可搬型タンクに設けられ、前記アンモニアガスが前記水に溶解して生成されるアンモニア水を前記プラントに送水する送水ラインに接続可能な送水部と、を備えることを特徴とするアンモニア処理装置。
  2. 前記送水ラインに前記アンモニア水を圧送するためのポンプをさらに備えており、
    前記ポンプは、前記アンモニア水の送水量を調節するように制御される構成としたことを特徴とする請求項1に記載のアンモニア処理装置。
  3. 前記可搬型タンクに設けられ、前記プラントに設けられたアンモニア排水の排水送給ラインに接続可能なアンモニア排水導入部をさらに備え、
    前記送水部は、前記可搬型タンクに貯留された前記アンモニア排水を含むアンモニア水を、前記送水ラインを介して前記プラントに送水するように構成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載のアンモニア処理装置。
  4. 前記送水ラインに前記アンモニア水を圧送するためのポンプと、
    前記可搬型タンク内に貯留される前記アンモニア水の貯留量を検出するための貯留量センサと、をさらに備え、
    前記貯留量センサの検出値が下限値未満となった場合、前記ポンプを停止させるように構成されたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のアンモニア処理装置。
  5. 前記可搬型タンクから排気する排気ラインと、
    前記排気ラインに設けられ、アンモニア成分を吸着する吸着部と、
    前記吸着部より下流側の前記排気ラインに設けられ、前記アンモニアガスを検出するためのアンモニアガスセンサと、をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のアンモニア処理装置。
  6. 前記プラントは、発電プラントであり、
    前記可搬型タンクからの前記アンモニア水は、前記発電プラントの給水系統にアンモニアを注入するための薬品注入装置又は前記発電プラントの脱硝装置の少なくとも一方に送水されることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のアンモニア処理装置。
  7. 荷役車両のつめが挿入可能な複数の穴が側面に設けられた搬送用パレットをさらに備え、
    前記可搬型タンクは、前記搬送用パレット上に設けられていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載のアンモニア処理装置。
  8. プラントで発生するアンモニアガスを処理するためのアンモニア処理方法であって、
    水の給水ラインに可搬型タンクの給水部を接続し、前記給水部を介して前記給水ラインから前記可搬型タンクに注水するステップと、
    前記プラントに設けられた前記アンモニアガスのガス送給ラインに前記可搬型タンクのアンモニアガス導入部を接続し、前記アンモニアガス導入部を介して前記ガス送給ラインから前記アンモニアガスを前記可搬型タンクに供給するステップと、
    前記可搬型タンクに注入された前記水に対して、前記アンモニアガス導入部を介して前記可搬型タンクに供給した前記アンモニアガスを溶解させるステップと、
    前記プラントに設けられた送水ラインに前記可搬型タンクの送水部を接続し、前記アンモニアガスが前記水に溶解して生成されるアンモニア水を前記送水ラインを介して前記プラントに送水するステップと、を備えることを特徴とするアンモニア処理方法。
  9. 前記プラントに設けられたアンモニアタンクに連通する配管をパージするステップをさらに備え、
    前記パージによって前記プラントから排出された前記アンモニアガスを処理することを特徴とする請求項8に記載のアンモニア処理方法。
  10. 前記可搬型タンク内における前記アンモニア水の導電率を監視するステップと、
    前記導電率に基づいて、前記パージの異常を検出するステップと、をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載のアンモニア処理方法。
  11. 前記可搬型タンク内における前記アンモニア水の導電率を監視するステップと、
    前記導電率の変化率が所定範囲内になったとき、前記パージが終了したと判断するステップと、をさらに備えることを特徴とする請求項9又は10に記載のアンモニア処理方法。
  12. 前記プラントに設けられたアンモニア排水の排水送給ラインに前記可搬型タンクのアンモニア排水導入部を接続し、前記アンモニア排水導入部を介して前記排水送給ラインから前記アンモニア排水を前記可搬型タンクに供給するステップをさらに備えることを特徴とする請求項8乃至11の何れか一項に記載のアンモニア処理方法。
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