JP6570389B2 - 補聴器適合検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、聴力検査、補聴器特性測定および補聴器フィッティングに用いられ、効率的かつ正確に補聴器適合検査および補聴器フィッティングを行うための補聴器適合検査装置に関する。
社会の中の高齢者の割合が高くなる、いわゆる超高齢化社会を迎えている現代の日本においては、加齢とともに進行する老人性難聴が大きな社会問題となっている。老人性難聴は、時間をかけてゆっくりと進行する場合が多いため、本人も気が付かないうちに周囲とのコミュニケーションが円滑に出来なくなり、職場や家庭生活において支障をきたしている人も少なくない。
このような問題を改善していくための1つの方策として補聴器の普及が挙げられるが、日本の補聴器普及率は欧米諸国の1/2以下となっている。日本で補聴器の普及が進まない理由の1つに、個々の難聴者の音場閾値検査、ノイズ下での音場語音明瞭度検査および補聴器周波数特性の測定などからなる補聴器適合検査、および、当該検査結果を基に実施される補聴器フィッティング(個々の難聴者に適した補聴器の調整)を効率的かつ正確に実施できる施設が少ないことが挙げられる。
補聴器適合検査は、補聴器装用者もしくは補聴器装用を希望する者の聴力特性および対象となる補聴器の周波数特性を測定するものであり、補聴器適合検査施設の認定を受けた医院等の施設において、補聴器相談医の資格を持つ耳鼻咽喉科等の医師が実施する。非特許文献1には、日本聴覚医学会が定めた補聴器適合検査の指針が記載されている。
補聴器適合検査においては、聴力および語音明瞭度を測定する際には、被検者は補聴器を装用していることが前提である。よって、これらの検査は、通常の受話器を用いての検査ではなく、スピーカーから検査音を発する音場検査法で行われる。
一方で、補聴器のフィッティングにおいては、被検者の聴力特性に応じて補聴器の周波数特性を適宜調整するのが基本であり、音場閾値検査と被検者が装用している、もしくは、装用予定の補聴器の周波数特性を測定する必要がある。
近年の補聴器は、その大部分がディジタル化されており、補聴器のフィッティングも、当該補聴器をパーソナルコンピュータに接続し、専用の調整用ソフトウェアを操作することによって行われている。
調整用ソフトウェアの大部分は、当該補聴器の製造メーカーから補聴器販売店へ提供されており、当該補聴器を開発、設計した際に定めた周波数特性等の性能仕様が記憶されている。調整用ソフトウェアには、被検者の聴力特性を入力すれば、自動的に最適な調整状態を提示してくれる機能を有しているものも多い。
調整用ソフトウェアは、補聴器メーカーごとに独自のソフトウェアを開発して系列の販売店に供給しているので、このソフトウェアの使い勝手の良さなどが、補聴器製品の販売量に影響を及ぼすことも少なくない。
ところで、調整用ソフトウェアには、当該補聴器を開発、設計した際に定めた周波数特性等の性能仕様が記憶されているにすぎないという問題がある。補聴器の多くは大量生産されるので、個々の補聴器が調整用ソフトウェアに記憶された性能になっているとは限らず、ある一定の性能上のバラつきが出るのは致しかたないところである。また、例えば耳かけ型の補聴器では、補聴器のイヤホン部から装用者の耳穴までの導音チューブが必要不可欠であるが、このチューブは装用者の耳介の大きさなどに応じて適宜カットされる。導音管の長さが変化すれば、当該補聴器の周波数特性が変化してしまうことも致し方のないことである。よって、より良いフィッティングを行うためには、当該補聴器の周波数特性を実測する必要がある。
一方で、補聴器適合検査施設の大部分は病院であるので、この施設において全てのメーカーの補聴器調整ソフトウェアを有し、運用することはほぼ不可能である。よって現実的には、医院等の補聴器適合検査施設では、被検者の音場閾値等の聴覚特性を測定した上で被検者所有の補聴器の周波数特性を実測し、これらのデータを補聴器販売店に申し送って、最適な補聴器特性に調整してもらっている。
非特許文献2には、これらの作業を効率的に行うための、タブレット端末等の携帯端末と小型スピーカーで構成された簡易的で安価な音場閾値測定システムが開示されている。当該システムは、ノイズ下での音場語音明瞭度の測定も可能であり、専用の音響カプラーを装着することにより、補聴器の周波数特性も測定できる。
特許文献1には、フィッティング処理部が、入力された使用者の最小可聴値、不快域値及び補聴器の使用環境に基づいて、使用者に最適な補聴器の増幅特性とその時の増幅された会話音の周波数ごとのレベル推定値及び増幅された騒音の周波数ごとのレベル推定値を表示するようにした補聴器フィッティング装置が開示されている。
特許文献2には、測定音発生部で発生した測定音を補聴器で増幅した音をカプラーで受けて、この音の音圧レベルを音圧検出部で検出し、検出された測定データと目標データを比較判定部で比較して、この比較データから補聴器の修正データを修正データ作成部で作成し、作成した修正データを制御部から補聴器に入力して補聴器を調整する、補聴器の自動増幅特性調整装置が開示されている。
特許文献3には、携帯電話が、ユーザからの入力を受け付ける受付部と、聴力検査の検査音を出力する出力部と、検査音の出力部からの出力を制御する検査音出力制御部と、出力部から出力された検査音に対する応答であって受付部を介して受け付けたユーザからの入力に基づいて聴力を測定する聴力測定部と、聴力測定部によって測定された測定結果に基づいて補聴器の設定値を生成する設定値生成部と、設定値生成部によって生成された設定値の補聴器への出力を制御する設定値出力制御部とを備えることを特徴とする携帯端末、プログラムおよび情報処理装置が開示されている。
日本聴覚医学会:補聴器適合検査の指針(2010).Audiology Japan 53: 708-726, 2010 西野安男,坂本真一,大築一興,泰地秀信,神崎仁:簡易音場閾値チェックシステムの測定精度.Audiology Japan 57, No.5: 437-438, 2014
特願平3−149503 特願2002−343882 特願2009−45828
補聴器適合検査は、耳鼻咽喉科医院などの医療機関で、個々の患者の補聴器適合を検査し、その結果から、当該患者に最適な補聴器特性を抽出し、その結果を調整用ソフトウェアを有する補聴器販売店へ申し送って、患者にとって最良な補聴器装用を実現するための検査である。
当然のことながら、耳鼻咽喉科医院へ来院する患者は、補聴器適合を希望する患者だけではないので、補聴器適合検査、および、当該検査結果の申し送りにばかり時間をかけることはできない。
耳鼻咽喉科医師としては、できるだけ簡便に、補聴器適合検査を実施し、その結果に基づく最適な補聴器特性を抽出し、補聴器販売店に申し送りする必要がある。
現状においては、音場検査のための検査機器および補聴器周波数特性測定装置は設備的に大規模かつ高価であり、さらに、ほとんどの場合は、それぞれが独立した機器になっている。
よって、耳鼻咽喉科医師としては、それぞれが独立した機器で、当該検査及び測定を実施し、それらの結果を総合的に判断した上で、当該患者に最適な補聴器特性を考慮して、補聴器販売店に申し送らねばならない。
しかし、現実的には、時間と手間をかけて最適特性を考えたとしても、それを申し送り状に明確に記載することは困難であり、曖昧で大まかな指示内容の申し送りしかできないという問題があった。
結果的には、補聴器販売店の側で医師の意向を鑑みて特性を決定することになる訳であるが、このような曖昧かつ大まかな指示では医師の意思を正確に反映させることは難しく、当該患者に最適とは言い難い特性にフィッティングしてしまうケースが頻発してしまうという問題もあった。
非特許文献2に記載のタブレット端末と小型スピーカーで構成された簡易的で安価な音場閾値測定システムは、1つのシステムで音場閾値等の聴力データと補聴器の周波数特性測定が出来るので、耳鼻咽喉科等で補聴器適合検査を効率的に実施できる。しかし、前記聴力データと補聴器の周波数特性測定の結果は、それぞれがディスプレイ表示され、電子ファイルに格納されるだけであって、当該患者に最適な補聴器特性を、医師が補聴器販売店へ正確かつ迅速に申し送る方法に関する示唆も開示も無い。
特許文献1に記載の補聴器フィッティング装置では、患者の聴力データを入力することにより、使用者に最適な補聴器の増幅特性とその時の増幅された会話音の周波数ごとのレベル推定値及び増幅された騒音の周波数ごとのレベル推定値が表示される。しかし、その際に用いられる補聴器の特性は、あくまで、当該補聴器を開発、設計した際に製造メーカーが定めた周波数特性等の性能仕様が記憶されているにすぎない。当該患者のための補聴器特性を実測し、その特性を利用する方法に関する示唆も開示も無く、さらに、前記当該患者に最適な補聴器特性を、医師が補聴器販売店へ正確かつ迅速に申し送る方法に関する示唆も開示も無い。
特許文献2に記載の補聴器の自動増幅特性調整装置では、カプラーを用いて補聴器の周波数特性等のデータを実測可能であり、さらに、患者の聴力データを参照して、補聴器特性を修正することが出来る。しかし、これはあくまで、当該補聴器の調整用ソフトウェアを有する補聴器販売店での実施が前提であって、補聴器適合検査を行う耳鼻咽喉科医院等で利用する方法に関する示唆も開示も無い。加えて、前記当該患者に最適な補聴器特性を、医師が補聴器販売店へ正確かつ迅速に申し送る方法に関する示唆も開示も無い。
特許文献3に記載の携帯端末、プログラムおよび情報処理装置では、携帯電話等の携帯端末を用いて、被検者の聴力データを測定し、その結果に基づいた前記被検者に最適な補聴器特性データを当該補聴器へ出力する機能を有する。しかし、当該被検者のための補聴器特性を実測し、その特性を利用する方法に関する示唆も開示も無く、さらに、前記当該被検者に最適な補聴器特性を、医師が補聴器販売店へ正確かつ迅速に申し送る方法に関する示唆も開示も無い。
上記の課題を解決する手段として、本発明の補聴器適合検査装置は、被検者の音場閾値を測定する音場閾値測定部と、補聴器の特性を測定する補聴器特性測定部と、前記音場閾値測定部および補聴器特性測定部の結果に応じて前記被検者に適した新たな補聴器特性を算出する特性算出部と、前記補聴器の現在の特性と前記特性算出部で算出された新たな特性を比較する特性比較部と、前記特性比較部の結果に基づいて前記補聴器の現在の特性の修正個所を明示する特性修正表示部から成る構成とした。これにより、補聴器の現在の特性と被検者の聴力検査結果に応じて、前記被検者に適する補聴器特性を効率的に算出できる。さらに前記被検者に適する特性に当該補聴器の特性を修正するための修正個所が明確となり、医師が補聴器販売店へ補聴器特性の修正個所を正確かつ迅速に申し送るができるという利点も有する。
また、本発明の補聴器適合検査装置は、前記特性修正表示部において表示される前記修正個所を、前記補聴器の周波数特性図として構成した。補聴器のフィッティング作業の大部分は、補聴器の周波数特性を被検者に適した特性にすることであるので、これにより、医師が補聴器販売店へ補聴器特性の修正個所を正確かつ迅速に申し送るができるという利点を有する。
さらに、本発明の補聴器適合検査装置は、前記特性修正表示部において表示される前記修正個所を、前記補聴器の入出力特性図として構成した。近年の補聴器の多くは、入力音圧レベルによって利得が変化するノンリニア増幅方式を採用しているので、これにより、医師が補聴器販売店へ補聴器特性の修正個所を正確かつ迅速に申し送るができるという利点を有する。
さらに、本発明の補聴器適合検査装置は、前記特性修正表示部において表示される前記修正個所を、前記補聴器の周波数ごとの利得値として構成した。これにより、医師から補聴器販売店への申し送り内容がより具体的になり、被検者に適した補聴器特性の修正を正確かつ迅速に実現できるという利点を有する。
本発明による補聴器適合検査装置によれば、音場閾値検査と補聴器特性測定を、耳鼻咽喉科医師がそれぞれ独立した機器で実施し、それらの結果を総合的に判断した上で、当該患者に最適な補聴器特性を考慮して、補聴器販売店に申し送っていた一連の作業が、極めて迅速かつ正確に行えるようになる。
時間と手間をかけて最適特性を考慮しても、それを申し送り状に明確に記載することは困難であり、曖昧で大まかな指示内容の申し送りしかできなかったという問題も解決し、本発明による補聴器適合検査装置によって、医師の意思を正確に当該被検者の補聴器特性に反映させることが出来るようになる。
結果的には、いかなるメーカーの補聴器であっても、当該補聴器に対応した調整用ソフトウェアの有無に関わらず、医師の責任のもとに最適な補聴器フィッティングが実現できるようになり、難聴患者の快適な補聴器装用が実現できる。
本発明の実施の形態におけるブロック図 本発明の実施の形態におけるフローチャート 音場閾値検査結果の一例 補聴器周波数特性の一例 本発明の実施の形態における特性修正表示部の表示例 本発明の、より具体的な実施例(音場閾値検査) 本発明の、より具体的な実施例(補聴器周波数特性測定) 特性修正表示部の表示例(複数の入力音圧レベルに応じた周波数特性) 特性修正表示部の表示例(入出力特性) 特性修正表示部の表示例(具体的な利得値)
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一機能を有するものは同一の符号とし、その繰り返しの説明は省略する。
図1は、本発明の実施の形態におけるシステムのブロック図であり、被検者の音場閾値検査を実施し、その結果を保持する音場閾値測定部1と、当該補聴器の周波数特性を測定し、その結果を保持する補聴器特性測定部2と、前記音場閾値測定部1と補聴器特性測定部2が保持する結果に基づいて前記被検者に適した周波数特性を算出する特性算出部3と、前記補聴器特性測定部2が保持する現在の当該補聴器の周波数特性と前記特性算出部3で算出された前記被検者に適した周波数特性を比較し、それらの差分、比率等を算出する特性比較部4と、前記特性比較部4で算出された前記差分、比率等を表示する比較特性修正表示部5から構成されている。
音場閾値測定部1は、スピーカーを接続可能なオージオメーターをはじめとする、被検者の頭部位置での音圧レベルが校正された音出力装置で構成される。音場閾値検査のための信号音としては、一般的には、震音(ウォーブルトーン)やバンドノイズなどの、被検者の頭部が多少動いても音圧レベル変化が少ない信号音が用いられる。音場閾値検査は、音場閾値測定部1からの出力音圧レベルを順次変化させながら被検者へ前記信号音を提示し、被検者は前記信号音が聞こえる場合には応答ボタンや挙手などにより検査者に伝え、検査者は前記被検者の応答から最小可聴閾値を特定する検査である。一般的には、125Hz,250Hz,500Hz,1000Hz,2000Hzおよび4000Hzの信号音に関して最小可聴閾値を測定して音場閾値検査結果とする場合が多い。
補聴器特性測定部2は、補聴器に対して測定音を提示し、前記測定音に応じた補聴器の出力音圧レベルを計測可能な機器によって構成される。前記測定音は、音圧レベルが同一で周波数だけが変化して行く純音スイープ信号や、全ての周波数成分を含むコンポジット信号(マルチサイン信号)などが用いられる場合が多く、これらの測定音に応じた補聴器の出力音圧レベルを周波数ごとにプロットすれば、当該補聴器の周波数特性が得られる。
本発明の実施の形態においては、音場閾値測定部1および補聴器特性測定部2は、各周波数の前記音場閾値結果と、前記当該補聴器の周波数特性の測定結果を保持することを特徴としている。
特性算出部3は、音場閾値測定部1および補聴器特性測定部2が保持している結果を読みとり、被検者に適した、修正すべき周波数特性を算出する。ここでは、当該補聴器をすでに使用している被検者の場合には、聴力の変動、経時変化などによって現在の周波数特性が適さない状態になっていないかどうかを判定することになる場合が多く、はじめて補聴器を装用する被検者の場合には、調整用ソフトウェアが算出した特性が、実際の補聴器で実現できているのかを判定する場合が多くなる。当然のことながら、これらの判定は、NAL法、POGO法、ハーフゲインルールなどの補聴器フィッティング理論を適用して行うことになる場合が多い。
特性比較部4は、前記補聴器特性測定部2が保持している現在の補聴器の周波数特性と、前記特性算出部3が算出した特性の違いを算出する。周波数特性の場合は、周波数ごとの利得の違いを、両者の利得の差分や比率として算出する方法が一般的である。
特性修正表示部5は、特性比較部4が算出した差分や比率を耳鼻咽喉科医師などの検査者に明示する。本発明は、補聴器適合検査の結果から、被検者に適した補聴器の特性を効率的に算出し、その結果を補聴器販売店に迅速かつ正確に申し送るためのものである。したがって、ここでの表示は、周波数特性図などを用いてビジュアル的にも理解しやすい表示とする必要がある。
図2は、本発明の実施の形態におけるフローチャートを示している。ステップ(A)では、前記音場閾値測定部1を用いて被検者の音場閾値を測定する。図3には、音場閾値検査結果の一例を示す。
ステップ(B)で、前記補聴器特性測定部2で当該補聴器の周波数特性を測定する。図4に、簡略化した補聴器周波数特性の一例を示す。
ステップ(C)では、前記音場閾値測定部1および前記補聴器特性測定部2が保持している音場閾値検査結果と補聴器周波数特性を用いて、被検者に適した修正すべき周波数特性(修正特性)を特性比較部4で算出し、特性修正表示部5で表示する。
図5には、前記修正特性の表示法の一例を示す。ここでは、実線で前記補聴器特性測定部2が保持する現在の周波数特性を、点線で特性比較部4が算出した修正特性を表示している。両者の利得の違いが周波数ごとにビジュアル的に表示されており、矢印等で利得を修正すべき個所が明示されている。
ステップ(D)で、図5で示したような、明確で分かりやすい修正特性を印刷もしくは電子媒体へ保存し、ステップ(E)で前記印刷された修正特性もしくは修正特性が保存された電子媒体を補聴器販売店へ申し送る。
図6および図7には、本発明の実施の形態を、より具体的に示している。ここでは、補聴器適合検査を迅速に行うために、スマートフォンやタブレット端末等から成る携帯型端末(タブレット端末6)と小型スピーカー7により構成された音場閾値チェックシステムを示している。
図6では音場閾値を測定している。タブレット端末6には、音場閾値測定用アプリがインストールされており、小型スピーカー7との組み合わせで音圧レベル校正がなされている。この構成が音場閾値測定部1となる。被検者8は、小型スピーカーから所定の距離に座り、ウォーブルトーン等の信号音が聞こえた場合に挙手などを行う。検査者は、被検者8の挙手などの合図などの応答があった場合にアプリに結果を入力して、図3のような音場閾値特性を得る。
図7では、補聴器の周波数特性を測定している。図6と同様に、スマートフォンやタブレット端末等から成る携帯型端末(タブレット端末6)と小型スピーカー7により構成されており、さらにタブレット端末6のマイク入力端子には補聴器周波数特性測定用の音響カプラー10が接続されている。タブレット端末6には、周波数特性測定用アプリがインストールされており、小型スピーカー7および音響カプラー10との組み合わせで音圧レベル校正がなされている。この構成が補聴器特性測定部2となる
前記周波数特性測定用アプリを操作することにより、小型スピーカー7より純音スイープ信号やコンポジット信号(マルチサイン信号)が再生されるとともに、補聴器9のイヤホンからの出力信号が音響カプラー10より取得される。前記周波数特性測定用アプリにより、取得された前記出力信号の音圧レベルが算出され、図4のような周波数特性および図5のような修正特性が表示される。
ここまでは、図4のように、本実施例における前記補聴器特性測定部2で測定される周波数特性は、任意の1種類の音圧レベルに対応した1つの周波数特性であった。しかし、音響機器における周波数特性は、多くの場合、入力音圧レベルによって変化する。特に近年の補聴器の場合は、感音性難聴者に特有の、小さい音は聞きづらいが大きい音はうるさく感じるリクルートメントと呼ばれる症状に対応するためにノンリニア増幅方式を採用して、入力音圧レベルごとに周波数特性および利得を変化させている場合が多い。
本発明においても、当然のことながら、測定する周波数特性は1種類である必要はなく、例えば図8に示すように、複数の入力音圧レベルに応じた周波数特性を測定、表示することも可能である。
図8は、ある補聴器の実際の周波数特性である。実線で表されているのが、下から、入力音圧レベル60dB、70dB、80dB、90dBの場合の周波数特性であり、これは、前記補聴器特性測定部2によって測定音の音圧レベルを順次変更しながら測定した結果である。
前記音場閾値測定部1によって測定された被検者の音場閾値特性と、前記補聴器特性測定部2で測定された、複数の入力音圧レベルに応じた周波数特性に基づき、前記特性算出部3および特性比較部4によって修正特性が算出され、特性修正表示部5によって、修正特性が点線で表示されている。図8の例においては、入力音圧レベル60dBおよび70dBの場合の、特に低周波数領域の利得を上げる必要があることが自明であり、耳鼻咽喉科等の医師による補聴器適合検査の結果が迅速かつ正確に補聴器販売店に申し送れることが分かる。
ただし、補聴器フィッティングで考慮すべき項目は極めて多岐にわたるので、図8の修正特性は単なる一例に過ぎない。例えば、補聴器装用者は大きな音が入ると不快に感じることが多い。よって、予めタブレット端末6に各種の環境音や聴感確認用の様々な音を記録しておき、それらの音を被検者8に提示した際に、大きな音を不快に感じる症状が見られる場合には、補聴器特性測定部2で得られた90dB入力時の周波数特性に基づく利得の修正を申し送ることも可能である。
ここまでの本実施例においては、補聴器の特性を周波数特性として例示しているが、本発明で用いられる補聴器特性は必ずしも周波数特性である必要は無い。
例えば、ノンリニア増幅という方式を採用している補聴器においては、入力音の周波数ごとの入出力特性も、当該補聴器の調整状態を表現するために頻繁に使われている。ここで入出力特性とは、入力音圧レベルに対する出力音圧レベルを表したグラフである。
図9に、ある補聴器の入出力特性を実測した結果を示す。横軸は入力音圧レベル[dB]、縦軸は出力音圧レベル[dB]であり、実線が当該補聴器の現在の入出力特性である。実線は、入力音の周波数が、図の上から、1000Hz、2000Hz、500Hz、1600Hz、4000Hzの時の入出力特性である。
前記音場閾値測定部1によって測定された被検者の音場閾値特性と、前記補聴器特性測定部2で測定された入出力特性に基づき、前記特性算出部3および特性比較部4によって修正特性が算出され、特性修正表示部5によって、修正特性が点線で表示されている。図9においては、一番上の、入力音の周波数が1000Hzの時の入出力特性における、特に入力音圧レベルが低い時に利得を上げる必要があることが自明であり、耳鼻咽喉科等の医師による補聴器適合検査の結果が迅速かつ正確に補聴器販売店に申し送れることが分かる。
本実施例においては、ここまでは、修正特性をビジュアル的にグラフ表示してきたが、当然のことながら、これは具体的な数値で表現することも可能である。
図10には、前記音場閾値測定部1によって測定された被検者の音場閾値特性と、前記補聴器特性測定部2で測定された周波数特性に基づき、前記特性算出部3および特性比較部4によって修正特性が算出され、特性修正表示部5によって、修正すべき周波数ごとの利得が具体的な利得値として示されている。
図10においては、低周波数域における利得を上げ、高周波数域における利得は下げる必要があることが自明であり、さらに、その周波数ごとの利得値が具体的に示されている。これにより、耳鼻咽喉科等の医師による補聴器適合検査の結果が迅速かつ正確に補聴器販売店に申し送れることが分かる。
前記具体的な数値は、図10のように1つの周波数特性に応じた利得値に限る必要はなく、複数の入力音圧レベルに応じた周波数特性に基づいて、それぞれの入力音圧レベルの周波数ごとの利得値を表示しても良いし、入出力特性に基づく、入力音圧レベルごとの利得値としても良い。
1…音場閾値測定部、 2…補聴器特性測定部、 3…特性算出部、 4…特性比較部、 5…特性修正表示部、 6…タブレット端末、 7…小型スピーカー装置、 8…被検者、 9…補聴器、 10…音響カプラー。

Claims (4)

  1. 被検者の音場閾値を測定する音場閾値測定部と、補聴器の特性を測定する補聴器特性測定部と、前記音場閾値測定部および補聴器特性測定部の結果に応じて前記被検者に適した新たな補聴器特性を算出する特性算出部と、前記補聴器の現在の特性と前記特性算出部で算出された新たな特性を比較する特性比較部と、前記特性比較部の結果に基づいて前記補聴器の現在の特性の修正個所を明示する特性修正表示部から成る補聴器適合検査装置。
  2. 前記特性修正表示部において表示される前記修正個所が、前記補聴器の周波数特性図である請求項1に記載の補聴器適合検査装置。
  3. 前記特性修正表示部において表示される前記修正個所が、前記補聴器の入出力特性図である請求項1に記載の補聴器適合検査装置。
  4. 前記特性修正表示部において表示される前記修正個所が、前記補聴器の周波数毎の利得値である請求項1に記載の補聴器適合検査装置。
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