JP6569495B2 - 半導体電極、光エネルギー変換装置および半導体電極の製造方法 - Google Patents
半導体電極、光エネルギー変換装置および半導体電極の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6569495B2 JP6569495B2 JP2015226433A JP2015226433A JP6569495B2 JP 6569495 B2 JP6569495 B2 JP 6569495B2 JP 2015226433 A JP2015226433 A JP 2015226433A JP 2015226433 A JP2015226433 A JP 2015226433A JP 6569495 B2 JP6569495 B2 JP 6569495B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- semiconductor
- layer
- semiconductor electrode
- electrode
- type semiconductor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
Landscapes
- Electrodes For Compound Or Non-Metal Manufacture (AREA)
- Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)
- Photovoltaic Devices (AREA)
Description
「構成例1」
まず、本実施形態に係る半導体電極20の構成例1を図1に示す。まず、ガラス基板1上に導電体層2が設けられる。この導電体層2には、例えばSnO2をコートしたITO(酸化インジウム錫:錫ドープ酸化インジウム)などの透明導電体を用いることが好適である。なお、市販されている導電性基板(透明導電膜ガラス基板)を利用してもよいし、ガラス基板1上に導電体層2を形成してもよい。
本実施形態に係る半導体電極20の構成例2を図2に示す。この例では、導電体層2とp型半導体層3との間にホール輸送層6を介在させている。このホール輸送層6は、例えばCr2O3,NiOを含むことが好適であり、例えばCr2O3が挙げられる。
図3には、実施形態に係る半導体電極20などを用いた光電気化学セルの構成を示す。半導体電極20などを用いる作用極10と、Ag/AgClからなる参照電極8と、Pt(白金)線などで構成された対極7がK2SO4等の電解質溶液9内に浸漬され、密閉の容器11内に収容される。容器11内には、例えばアルゴン(Ar)ガスが封入される。
「N,Zn−Fe2O3電極の作製」
RFマグネトロンスパッタリングによって、Ar/N2(39:11 v/v)混合プラズマ中、導電体層2(例えばSnO2コートITO)がコートされたガラス基板1の上に、Fe2O3とZnOを同時にスパッタすることで190nmの膜を堆積させた。その後、N2/O2の混合気流下(4:1 v/v)、550℃で熱処理することで結晶化させた。これによって、N,Zn−Fe2O3からなるp型半導体層3が形成された。
次に、Cr2O3からなるホール輸送層6を有する図2の電極作成について説明する。
得られたN,Zn−Fe2O3またはN,Zn−Fe2O3/Cr2O3電極上に、Ar/O2(4:1 v/v)混合プラズマ中、TiO2をスパッタすることで、60nmのTiO2表面層4を積層させた。その後、550℃で熱処理を行った。
次に、金属錯体触媒5を表面層4上に担持する。Ru(4,4’−diphosphate ethyl−2,2’−bipyridine)(CO)2Cl2 とRu{4,4’−di(1H−pyrrolyl−3−propyl carbonate)−2,2’−bipyridine}(CO)(MeCN)Cl2をアセトニトリル中に溶解させ、ピロールおよびFeCl3を加えることで重合させた。
「実験例」
○比較例1(図2の例から表面層4を削除)
Ru錯体ポリマー担持N,Zn−Fe2O3/Cr2O3電極
○実施例1(図1の例)
Ru錯体ポリマー担持TiO2/N,Zn−Fe2O3電極
○実施例2(図2の例)
Ru錯体ポリマー担持TiO2/N,Zn−Fe2O3/Cr2O3電極
○比較例2(図1の例から表面層4、金属錯体触媒5を削除)
N,Zn−Fe2O3電極
○比較例3(図2の例から表面層4、金属錯体触媒5を削除)
N,Zn−Fe2O3/Cr2O3電極
○比較例4(図1の例から金属錯体触媒5を削除)
TiO2/N,Zn−Fe2O3電極
○比較例5(図2の例から金属錯体触媒5を削除)
TiO2/N,Zn−Fe2O3/Cr2O3電極
○比較例6(図2の例の金属錯体触媒に代えRu金属微粒子を表面層4に担持)
Ru金属微粒子担持TiO2/N,Zn−Fe2O3/Cr2O3電極
光電気化学測定は、電解質溶液9として0.1M KHCO3溶液を用い、作製した実施例1,2、比較例1−6の電極を作用極10、Pt線を対極7、Ag/AgCl電極を参照電極8とする三電極方式(図3)で行った。CO2置換した密閉ガラス容器内で作用極10に所定の電位を印加し、ソーラシミュレータの疑似太陽光(1Sun(AM1.5,100mWcm−2))を間欠照射しながら、作用極10の電位を負側に掃引し、電流−電位特性を測定した。また、光照射後、容器11内の気相を採取し、生成したH2およびCOをガスクロマトグラフィにより定量した。また、液相を採取し、生成したHCOOHをイオンクロマトグラフィにより定量した。
各電極の光電気化学特性を調べるために、電流電位特性を測定した。測定は、CO2雰囲気下、疑似太陽光(AM1.5,100mWcm−2)を間欠照射しながら、電位を負側に掃引する(+2V〜−0.3V)ことで行った。
表面層4(TiO2)、ホール輸送層6(Cr2O3層)、金属錯体触媒5(Ru錯体ポリマー)の各構成要素が反応に与える効果を確かめるためにリファレンスとして比較例2〜6の各電極を作製し、同様の条件で光電気化学反応を行った。
p型Fe系半導体の伝導帯下端電位は比較的低いので、CO2還元反応を駆動するには課題があった。助触媒として金属錯体触媒5を用いることで、CO2還元を達成することができた(比較例1、実施例1−2)。金属錯体触媒5の触媒作用により、CO2還元が進行できる電位が低くなるので、伝導帯下端電位が低くても反応を進行させることができたと考えられる。また、金属錯体触媒5に代えて金属微粒子を助触媒として用いると比較例6のように、水素生成が進行し、CO2還元反応はほとんど進行しない。金属錯体触媒5は、触媒として、CO2還元選択性が高いので、水素生成に優先してCO2還元反応を進行させることができたと考えられる。このような金属錯体触媒特有の優れたCO2還元特性によりp型Fe系半導体でCO2還元反応を駆動することができた。
上述したように、p型Fe系半導体でCO2還元反応を行うためには、CO2還元活性な金属錯体触媒を担持するだけでなく、電子およびホールの移動を促進することが重要となる。TiO2およびCr2O3を導入すると、p型Fe系半導体には、電子およびホール移動を促進するのに適したバンド曲りが形成されると考えられる。
x1=√[{2ε1ε0N2/qN1(N2+N1)}φ] ・・・ (1)
本実施形態の半導体電極は、太陽光に代表される光エネルギーを利用して、CO2をHCOOH、CO、CH4、HCHO、CH3OHなどの炭素資源・化学エネルギー資源に変換させる光エネルギー変換装置に用いられる。実用可能な光エネルギー変換装置の開発に向けて、天然に豊富に存在する元素から構成された低コストなp型半導体材料の開発が望まれている。中でも、Feは地殻中に4番目に多く含まれる豊富な元素であることから、p型の伝導性を有し、かつ可視光に応答する不純物ドープα−Fe2O3やCaFe2O4などの材料は有望な候補の一つである。
Claims (10)
- 導電性基板上に、構成元素にFeを含むp型半導体層を積層した構造を有する、水中でのCO 2 還元反応のための半導体電極であって、
前記p型半導体層上に、電子を輸送する半導体の結晶もしくはそのアモルファスからなる表面層を積層するとともに、
前記p型半導体層と前記導電性基板の間に、半導体の結晶もしくはそのアモルファスからなるホール輸送層を挿入した構造を有し、
前記表面層の上に金属錯体触媒が存在する、
半導体電極。 - 請求項1に記載の半導体電極であって、
前記表面層として用いる半導体が、n型半導体である、
半導体電極。 - 請求項1または2に記載の半導体電極であって、
前記ホール輸送層として用いる半導体が、p型半導体である、
半導体電極。 - 請求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体電極であって、
前記ホール輸送層が、Cr2O3,NiOのうちのいずれか1つを含む、
半導体電極。 - 請求項1〜4のいずれか1つに記載の半導体電極であって、
前記金属錯体触媒が、二酸化炭素の還元反応を触媒する単分子錯体またはポリマー錯体である、
半導体電極。 - 請求項1〜5のいずれか1つに記載の半導体電極であって、
前記p型半導体層が、N,Zn,Cu,Mgのうちのいずれか1つ以上をドープしたヘマタイト(α−Fe2O3)またはAFe2O4(A=Ca,Sr,Cu,Mg,Ni,Zn,Ba)の組成を有するフェライト化合物のいずれかである、
半導体電極。 - 請求項1〜6のいずれか1つに記載の半導体電極であって、
前記表面層が、TiO2、ZnO、Ta2O5、SrTiO3、ZrO2のうちのいずれか1つを含む、
半導体電極。 - 請求項1〜7のいずれか1つに記載の半導体電極であって、
前記金属錯体触媒が、中心金属として、Ru,Re,Mn,Mo,Co,Cr,Cu,Fe,Ni,Pd,Ag,Ir,Auのうちのいずれか1つの金属イオンを含む、
半導体電極。 - 請求項1〜8のいずれか1つに記載の半導体電極へ光を照射することにより、CO2還元光触媒反応を生起する、
光エネルギー変換装置。 - 水中でのCO 2 還元反応のための半導体電極の製造方法であって、
透明導電膜を有する導電性基板上に、半導体の結晶もしくはそのアモルファスからなるホール輸送層を積層し、
前記ホール輸送層上に構成元素にFeを含むp型半導体層を積層し、
前記p型半導体層上に、電子を輸送する半導体の結晶もしくはそのアモルファスからなる表面層を積層し、
前記表面層の上に金属錯体触媒を担持する
半導体電極の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015226433A JP6569495B2 (ja) | 2015-11-19 | 2015-11-19 | 半導体電極、光エネルギー変換装置および半導体電極の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015226433A JP6569495B2 (ja) | 2015-11-19 | 2015-11-19 | 半導体電極、光エネルギー変換装置および半導体電極の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017095740A JP2017095740A (ja) | 2017-06-01 |
JP6569495B2 true JP6569495B2 (ja) | 2019-09-04 |
Family
ID=58816819
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015226433A Active JP6569495B2 (ja) | 2015-11-19 | 2015-11-19 | 半導体電極、光エネルギー変換装置および半導体電極の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6569495B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR3046425B1 (fr) * | 2016-01-04 | 2018-01-12 | Commissariat A L'energie Atomique Et Aux Energies Alternatives | Photocathode pour un dispositif de photoelectrolyse, un procede de fabrication d'une telle photocathode et un dispositif de photoelectrolyse |
CN107699913B (zh) * | 2017-09-26 | 2019-12-31 | 江苏大学 | 一种复合光电极的制备方法 |
CN110438526A (zh) * | 2019-07-17 | 2019-11-12 | 福建师范大学 | 一种纳米金共掺杂氧化铁复合催化电极的制备方法、催化电极以及电解水设备 |
JP7276365B2 (ja) * | 2021-01-29 | 2023-05-18 | 日本ゼオン株式会社 | 光電変換素子用対向電極、色素増感型太陽電池及び太陽電池モジュール |
JP7276364B2 (ja) * | 2021-01-29 | 2023-05-18 | 日本ゼオン株式会社 | 光電変換素子用対向電極、色素増感型太陽電池及び太陽電池モジュール |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5707773B2 (ja) * | 2009-09-14 | 2015-04-30 | 株式会社豊田中央研究所 | 複合光電極および光電気化学反応システム |
JP5803288B2 (ja) * | 2011-05-31 | 2015-11-04 | 株式会社豊田中央研究所 | 半導体材料並びにそれを用いた光触媒体、光電極及び太陽電池 |
JP2015180765A (ja) * | 2014-03-04 | 2015-10-15 | 株式会社デンソー | 二酸化炭素還元電極及びこれを用いた二酸化炭素還元装置 |
-
2015
- 2015-11-19 JP JP2015226433A patent/JP6569495B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017095740A (ja) | 2017-06-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Jang et al. | Photoelectrochemical water splitting with p‐type metal oxide semiconductor photocathodes | |
Yu et al. | Fabrication and kinetic study of a ferrihydrite-modified BiVO4 photoanode | |
Ye et al. | Unassisted photoelectrochemical cell with multimediator modulation for solar water splitting exceeding 4% solar-to-hydrogen efficiency | |
JP6569495B2 (ja) | 半導体電極、光エネルギー変換装置および半導体電極の製造方法 | |
Yao et al. | Photoelectrocatalytic materials for solar water splitting | |
Shi et al. | Role of tungsten doping on the surface states in BiVO4 photoanodes for water oxidation: tuning the electron trapping process | |
Tang et al. | Highly enhanced photoelectrochemical water oxidation efficiency based on triadic quantum dot/layered double hydroxide/BiVO4 photoanodes | |
Khoomortezaei et al. | Triple layer heterojunction WO3/BiVO4/BiFeO3 porous photoanode for efficient photoelectrochemical water splitting | |
Zhong et al. | Surface modification of CoO x loaded BiVO4 photoanodes with ultrathin p-type NiO layers for improved solar water oxidation | |
van de Krol et al. | Solar hydrogen production with nanostructured metal oxides | |
Razek et al. | Designing catalysts for water splitting based on electronic structure considerations | |
Kim et al. | Wireless solar water splitting device with robust cobalt-catalyzed, dual-doped BiVO4 photoanode and perovskite solar cell in tandem: a dual absorber artificial leaf | |
Zhang et al. | Carbon Encapsulation of Organic–Inorganic Hybrid Perovskite toward Efficient and Stable Photo‐Electrochemical Carbon Dioxide Reduction | |
Gao et al. | Electrodeposited Co-substituted LaFeO3 for enhancing the photoelectrochemical activity of BiVO4 | |
McDowell et al. | Improved stability of polycrystalline bismuth vanadate photoanodes by use of dual-layer thin TiO2/Ni coatings | |
Cots et al. | Improving the stability and efficiency of CuO photocathodes for solar hydrogen production through modification with iron | |
JP5344731B2 (ja) | 可視光応答性の半導体素子および光電極、並びにそれを用いた光エネルギー変換システム | |
Putri et al. | Toward excellence in photocathode engineering for photoelectrochemical CO2 reduction: Design rationales and current progress | |
Loget | Water oxidation with inhomogeneous metal-silicon interfaces | |
Lee et al. | Si-based water oxidation photoanodes conjugated with earth-abundant transition metal-based catalysts | |
Lee et al. | Electrodeposited heterogeneous nickel-based catalysts on silicon for efficient sunlight-assisted water splitting | |
Park et al. | Photoelectrochemical oxygen evolution improved by a thin Al2O3 interlayer in a NiOx/n-Si photoanode | |
JP6774165B2 (ja) | 光化学反応デバイス、それに用いられる酸化反応用電極及び還元反応用電極 | |
Zhang et al. | In-situ and synchronous generation of oxygen vacancies and FeOx OECs on BiVO4 for ultrafast electron transfer and excellent photoelectrochemical performance | |
Qiu et al. | Thin-layer indium oxide and cobalt oxyhydroxide cobalt-modified BiVO4 photoanode for solar-assisted water electrolysis |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180704 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190417 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190423 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190617 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190709 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190722 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6569495 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |