JP6568413B2 - 電力システム、コントローラ及び電力システムの制御方法 - Google Patents

電力システム、コントローラ及び電力システムの制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、電力系統から供給される電力を充電した時間帯とは異なる時間帯に放電するように蓄電池を制御する電力システム、コントローラ及び電力システムの制御方法に関する。
ある時間帯に電力系統から供給される電力を蓄電池に充電して、別の時間帯に蓄電池に充電された電力を放電する技術として、例えば特許文献1が知られている。
特許文献1には、太陽光発電中は商用交流電源からの電力消費を制限して売電を確保し、深夜電力料金で商用交流電源から買電して蓄電池に充電して太陽光発電中は蓄電池の電力を消費し深夜電力料金で直接消費も行い、次の深夜料金時間帯までの電力が不足するときは補助的に太陽光発電または商用交流電源から蓄電池に充電し、蓄電池の充電電力中、深夜電力料金充電分を外部の蓄電池との間で融通し、その際、太陽光発電または商用交流電源からの蓄電池充電と自家消費による放電を監視し、蓄電池中の深夜電力料金充電以外の電力分を把握し、交流分電盤に商用電源からの直接電力および蓄電池からのDC/AC変換電力を供給することが記載されている。
特開2011−97795号公報
ところで、特許文献1にも記載があるように、昼間と深夜とで料金を異ならせるなどの料金制度が導入されているが、最近では電力料金体系が更に多様化している。このように多様化する電力料金体系に対して、使用電力料金を十分に低減できるように電力を制御する技術の提案がなされていないのが現状である.
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、電力系統から供給される電力を充電した時間帯とは異なる時間帯に放電するように蓄電池を制御するのに、使用電力料金の低減を図ることができる電力システム、コントローラおよび電力システムの制御方法を提供することを目的とする。
本発明の電力システムは、発電した電力を負荷に供給可能であるとともに電力系統に逆潮流可能な太陽電池と、電力系統から供給された電力を充電可能であるとともに充電された電力を放電して負荷に供給可能な蓄電池と、該蓄電池の充放電を制御するコントローラを備えた電力システムであって、電力系統の電力料金が時間帯によって異なるとともに、該時間帯は、少なくとも所定の料金が定められた第1時間帯と、第1時間帯よりも高い料金が定められた第2時間帯と第2時間帯よりも高い料金が定められた第3時間帯を有し、第2時間帯は第1時間帯と第3時間帯に挟まれた時間帯であり、蓄電池は、第1時間帯で充電され、雨天予報日の場合は、第1時間帯に続く第2時間帯の中で予め定められた放電開始時刻で放電を開始するとともに、コントローラは、雨天予報日の蓄電池の放電後の残量を参照して、次回雨天予報日の蓄電池の放電開始時刻を調整するものである。
また、本発明の電力システムは、コントローラは、雨天予報日の天気結果を参照して次回雨天予報日の蓄電池の放電開始時刻を調整するものを含む。
また、本発明の電力システムは、コントローラは、前記雨天予報日の前記太陽電池の発電量を参照して次回雨天予報日の蓄電池の放電開始時刻を調整するものを含む。
本発明のコントローラは、発電した電力を負荷に供給可能であるとともに電力系統に逆潮流可能な太陽電池と、電力系統から供給された電力を充電可能であるとともに充電された電力を放電して負荷に供給可能な蓄電池有する電力システムの該蓄電池の充放電を制御するコントローラであって、電力系統の電力料金が時間帯によって異なるとともに、時間帯は、少なくとも所定の料金が定められた第1時間帯と、第1時間帯よりも高い料金が定められた第2時間帯と第2時間帯よりも高い料金が定められた第3時間帯を有し、第2時間帯は第1時間帯と第3時間帯に挟まれた時間帯であり、第1時間帯で充電された蓄電池を、雨天予報日の場合は、第1時間帯に続く第2時間帯の中で予め定められた放電開始時刻で放電を開始させるとともに、雨天予報日の蓄電池の放電後の残量を参照して、次回雨天予報日の蓄電池の放電開始時刻を調整するよう制御を行うものである。
本発明の電力システムの制御方法は、発電した電力を負荷に供給可能であるとともに電力系統に逆潮流可能な太陽電池と、電力系統から供給された電力を充電可能であるとともに充電された電力を放電して負荷に供給可能な蓄電池と、該蓄電池の充放電を制御するコントローラを備えた電力システムの制御方法であって、電力系統の電力料金が時間帯によって異なるとともに、時間帯は、少なくとも所定の料金が定められた第1時間帯と、第1時間帯よりも高い料金が定められた第2時間帯と第2時間帯よりも高い料金が定められた第3時間帯を有し、第2時間帯は第1時間帯と第3時間帯に挟まれた時間帯であり、蓄電池は、前記第1時間帯で充電され、雨天予報日の場合は、前記第1時間帯に続く第2時間帯の中で予め定められた放電開始時刻で放電を開始するとともに、コントローラは、雨天予報日の蓄電池の放電後の残量を参照して、次回雨天予報日の蓄電池の放電開始時刻を調整するものである。
本発明により、電気料金の安い時間帯に充電した電力を有効に使って、電気料金を低減することができる。
本発明の電力システムの概略構成を示す機能ブロック図である。 晴天時の電力消費、発電、蓄電池の状況を示すグラフである。 雨の日において晴れの日と同様の制御を行った場合を示すグラフである。 雨天の電力消費、発電、蓄電池の状況を示すグラフである。 雨天の電力消費、発電、蓄電池の状況を示すグラフである。 本発明の電力システムの動作を示すフローチャートである。 本発明の電力システムの動作を示すフローチャートである。 雨天時の電力消費、発電、蓄電池の状況を示すグラフである。 雨天予報日の電力システムの制御の一例を示すグラフである。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態に係る説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについて詳細な説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の電力システムの概略構成を示す機能ブロック図である。電力システム13は、太陽電池1と、太陽電池1で発電された電力を測定する発電電力測定部2と、太陽電池1からの直流電圧を変換するDC/DCコンバータ3と、蓄電池4と、直流電圧を変換して蓄電池4に供給すると共に蓄電池4からの直流電圧を変換するDC/DCコンバータ5を有する。
また、電力システム13は、DC/DCコンバータ3とDC/DCコンバータ5の両方またはいずれか一方からの直流電力を交流電力に変換するとともに、電力系統6からの交流電力を直流電力に変換する双方向のDC/ACインバータ7と、DC/ACインバータ7で変換された交流電力を電力系統6に逆潮流して売電する電力を測定する売電力測定部8と、電力系統6から供給される電力を測定する買電力測定部9と、蓄電池4の充放電を制御する充放電制御部である充放電制御装置10と、コントローラ11とを備えている。
更に、図1に示す構成では、DC/ACインバータ7と売電力測定部8との間に負荷12が接続されており、この負荷12には、電力系統6からの電力と太陽電池1からの電力と蓄電池4からの電力とのいずれもが供給可能となっている。
コントローラ11は、通信インターフェースを備え、この通信インターフェースにより、発電電力測定部2からの発電電力に関する情報と、売電力測定部8からの売電力に関する情報と、買電力測定部9からの買電力に関する情報とが有線や無線で受信可能となっていると共に、外部からインターネット回線等を介して気象情報が受信可能となっている。気象情報には、例えば、天気予報、降水量、気温、湿度、風向、風速、日射量、日照時間、日の出日の入時刻、気象警報、気象注意報などが含まれるが、特にこれらに限定されない。さらに、コントローラ11は、通信インターフェースにより有線や無線で充放電制御装置10と通信可能となっており、また充放電制御装置10を制御することにより、蓄電池4の放電開始時間の制御を含む蓄電池4の充放電の制御が可能となっている。
尚、図1において、コントローラ11は、充放電制御装置10と別体となっているが、コントローラ11と充放電制御装置10が一体化していても良い。
なお、図1において、コントローラ11は、タブレット端末装置やスマートフォン等の携帯端末装置を表示装置として用いることができ、発電電力測定部2と売電力測定部8と買電力測定部9とのそれぞれからの情報に基づき、太陽電池1で発電した電力に関する情報と逆潮流した電力に関する情報と電力系統6から供給された電力に関する情報とのそれぞれをモニタリング可能となっている。
本実施形態における使用電力量に対する料金プランについて説明する。本実施形態では、平日において、23時から翌朝の7時までが第1時間帯、7時から10時まで及び17時から23時までが第2時間帯、10時から17時までが第3時間帯の3段階の料金プランに設定されており、例えば、使用電力量1kWhに対する料金がそれぞれ、第1時間帯では10円76銭、第2時間帯では24円59銭、第3時間帯では32円58銭と、第1時間帯が最も安く、第3時間帯が最も高くなっているとする。すなわち、料金の最も安い第1時間帯と料金の最も高い第3時間帯の間に挟まれて中間の料金の第2時間帯がある。
(晴天予報日の説明)
図2は、晴天時の電力消費、発電、蓄電池の状況を示すグラフである。まず、天気予報が晴れの日(晴天予報日)における本実施形態の動作について、図2を用いて説明する。なお、図2(a)において、横軸は、時刻を示し、縦軸は、任意の消費電力または太陽電池の発電電力を示す。実線は、太陽電池の発電電力を示し、灰色領域の境界が消費電力を示している。又、図2(b)において、横軸は、時刻を示し、縦軸は、電気料金を示す。また、図2(c)において、横軸は、時刻を示し、縦軸は、蓄電池残量を示す。
蓄電池4は、電気料金の安い第1時間帯(〜7時)に電力系統6から充電を行って上限の充電量になる。通常、充電は、日の出前に完了する。また、第1時間帯において、蓄電池4は、放電を行わない。消費電力は、基本的に電力系統6からの電力でまかなうが、日の出が早い時期などにおいて、太陽電池1が発電を始めた場合は、太陽電池1の発電と電力系統6の電力を使用する。さらに太陽電池1の発電量が消費電力量を上回った場合には、電力の剰余分を売電する。
コントローラ11はインターネットなどから気象情報を受信する。7時前に取得した天気予報で日中の天気の予報が「晴れ」であるときは、コントローラ11は、晴天予報日の制御を行う。
まず、コントローラ11は、充放電制御装置10に、第2時間帯に入った7時から蓄電池4の放電を開始するよう指示する。
次に、7時になると充放電制御装置10は、DC/DCコンバータ5を制御して、蓄電池4から放電させる。太陽電池1の発電が始まるまで、蓄電池4から放電することで買電量を減らしている。
次に太陽電池1の発電が始まると、消費電力は、基本的に太陽電池1の発電と蓄電池4の放電とによってまかなわれる。太陽電池1の発電と蓄電池4の放電で消費電力がまかなえない場合には、一時的に電力系統6から買電することもある。太陽電池1の発電が増えるにしたがって、蓄電池4の放電量は小さくなる。さらに太陽電池の発電だけで消費電力を上回るようになると蓄電池の放電は停止し、太陽電池1の発電から消費電力を差し引いた剰余分の電力を売電する。
晴れの日の第3時間帯(10時〜17時)は、太陽電池1の発電から消費電力を差し引いた剰余分の電力を売電する。日射量の減少で太陽電池1の発電が消費電力を下回った場合には蓄電池の放電で補う。
次に、第2時間帯(17時〜21時)において、太陽電池1の発電が消費電力を下回った場合には、蓄電池4からの放電で補う。時刻が進んで太陽電池の発電量が0になると、蓄電池4の放電のみで電力需要をまかなう。図2(c)では、第2時間帯の終わりまで蓄電池の放電可能量があるが、消費電力が多くて蓄電池4の蓄電量が最低残量に達した場合には、放電を停止し、電力系統6によって消費電力をまかなう。このとき、蓄電池4は充電を行わない。
次に、第3時間帯(21時〜)において、蓄電池4は、充電を開始し、充電量の上限まで充電する。第3時間帯の消費電力はすべて電力系統6からの電力でまかなう。
(雨天予報日の説明)
図3は、雨の日において晴れの日と同様の制御を行った場合を示すグラフである。なお、図3のグラフの構成は図2と同様である。雨の日に晴れの日と同様の電力制御を行った場合、日中の太陽電池1の発電量が小さいので、蓄電池4の放電量が多くなる。そのため、第3時間帯の途中で蓄電池4の蓄電量が最低残量に達してしまい、電力系統6から電力の供給を受けることになる。この場合、電力系統6から電力を第3時間帯の高い電力料金で購入することになり、不経済になる。
図4は、雨天の電力消費、発電、蓄電池の状況を示すグラフである。天気予報が「雨」(雨天予報日)であって、実際の天気が雨になった場合を例示する。なお、図4のグラフの構成は図2と同様である。雨天予報日は第2時間帯(7時〜10時)における放電開始時刻を後ろにシフトさせて、第3時間帯に電力を購入しないことを目標に制御する。具体的には、7時前の天気予報が「雨」であるとき、コントローラ11は、雨天予報日における制御を行う。
雨天予報日は、天気予報による日中の天気が雨の日であるが、それに拘ることなく、日照時間または日照量が、所定の閾値より少ないと予想される日を雨天予報日としても良い。
まず、コントローラ11は、充電制御装置10に第3時間帯の始まりである10時から放電を開始するように指示する。電力システムは、第2時間帯のはじまる7時から、電力系統6から電力を購入する。消費電力は、太陽電池1の発電と電力の購入でまかなう。
次に、第3時間帯の10時になると、充放電制御装置10は、DC/DCコンバータ5を制御して、蓄電池4の放電を開始する。第3時間帯の消費電力は、蓄電池4および太陽電池1の電力でまかなう。蓄電池4はそのまま放電を続け、第2時間帯の間に蓄電池4の蓄えた電力を使い切ってから電力系統6から電力の供給を受ける。
図5は、雨天の電力消費、発電、蓄電池の状況を示すグラフである。図4に比べて電力消費が少ない場合の例である。図5(a)において、横軸は、時刻を示し、縦軸は、任意の消費電力または太陽電池の発電電力を示す。実線は、太陽電池の発電電力を示し、灰色領域の境界が消費電力を示している。又、図5(b)において、横軸は、時刻を示し、縦軸は、電気料金を示す。また、図5(c)および図5(d)において、横軸は、時刻を示し、縦軸は、蓄電池残量を示す。
図5(c)においては、図4に示される例と同様に、雨天予報日の制御を行っている。10時から蓄電池4の放電を開始しているが、消費電力が少ないために、蓄電池4に充電した電気を使い切れず、第1時間帯の開始時刻である23時になっても蓄電池4に使用可能な電気が残っている。このような場合、蓄電池4に残った電気は、翌日に繰り越されることになる。しかしながら、電力料金が安い第1時間帯に充電した電力は、電力料金の高い第3時間帯および第2時間帯に使い切ってしまった方がトータルの電力料金は安くなる。そこで、図5(d)に示されるように、蓄電池4の放電開始時間を早めて通常使用可能な電気をできるだけ第1時間帯の開始時刻までに使い切るシステムを示す。
図6および図7は、本発明の電力システムの動作を示すフローチャートである。まず、コントローラ11は、第1時間帯直前の天気予報を取得し(S101)、得られた天気予報に基づいて今日の天気を判断する(S102)。「晴れ」と判断した場合には、前述のとおり、第1時間帯の開始時刻から蓄電池4からの放電を開始する晴天予報日の制御を行う(S105)。コントローラ11が「雨」と判断した場合には、以下説明する雨天予報日の制御を行うことになる。
まず、雨天予報日の放電開始時刻まで待機する(S103)。放電開始時刻まで、消費電力は電力系統6からまかなう。放電開始時刻になるとら蓄電池4の放電を開始する(S104)。なお、放電開始時刻の初期値は、第3時間帯の開始時刻である10時である。
放電を開始すると、蓄電池4が最低残量になるまで放電して消費電力をまかなう。太陽電池1が発電しているときは、太陽電池1と蓄電池4で消費電力をまかなうが、太陽電池1の発電で消費電力がまかなえる場合は、蓄電池4の放電は一時停止されており太陽電池1で発電した余剰電力は売電される。これらの制御は、DC/DCコンバータ3、DC/DCコンバータ5およびDC/ACインバータ7が連携して制御を行っている。
放電開始後、コントローラ11は、充放電制御装置10を介して蓄電池4の残量を監視する(S201)。蓄電池の容量が最低残量に達した場合には放電を終了し、(S202)、放電終了時刻を記録し(S203)、第1時間帯が始まるまで待機する(S204)。
蓄電池4が第1時間帯の開始時刻までに最低残量に達しない場合は、コントローラ11は、第1時間帯の開始時刻(23時)に蓄電池4の放電を終了させる(S205)(S206)。
次に、第1時間帯の23時になると、コントローラ11は、蓄電池4に最低残量より多い電気が残っているかどうか判断する(S301)。蓄電池4に電気が残っている場合には、コントローラ11は、日中の天気情報を参照して、雨天予報日の天気がどうであったかを確認する。すなわち天気結果を確認する。天気結果が雨であった場合には、充放電制御装置10は、雨天時の蓄電池4の放電開始時刻が遅すぎたと判断し、雨天時の放電開始時刻を前にずらすように放電開始時刻を変更する(S303)。たとえば、放電開始時刻が10時であれば9時に1時間前倒しするように放電開始時刻を変更する。放電開始時刻を変更後、コントローラ11は、蓄電池4への充電を開始させる(S306)。充電開始後は、コントローラ11は充電状況を監視しつつ翌朝まで待機する。なお、天気結果の確認は、23時を待たず、日没後に行ってもよいことは言うまでもない。
そして、コントローラ11が翌日以降に天気予報を取得して、雨と判断し、雨天予報日の制御をするときには、変更された放電開始時刻から放電を開始する。そして、コントローラ11は、第1時間帯の23時に蓄電池4の残量の確認をして、上述と同様の放電開始時間の調整を行う。その結果、雨天日の23時の蓄電池残量が最低残量なるまで調整されることになり、蓄電池の放電の完了が夜の第2時間帯である17時〜23時の間に終了するようになる。
一方、蓄電池4に電気が残っている場合であって、天気結果が晴れであった場合には、コントローラ11は、放電開始時刻を変更せず、蓄電池4への充電を開始する(S306)。蓄電池4の残量が最低残量以上になっているのは、天気予報が外れて日中の日照量が多かったためであり、放電開始時刻が原因ではないから放電開始事項を変更する必要はない。
また、蓄電池4に最低残量より多い電気が残っているかどうか判断して(S301)、蓄電池4に残っている電気が最低残量以下である場合には、コントローラ11は、放電終了時刻を参照し(S304)、放電終了時刻が第2時間帯(17時〜23時)であったかどうかを判断する。放電時刻が第2時間帯である場合には、コントローラ11は、充電開始時刻のパラメータを変更せずに充電を開始する(S306)。充電開始後は、コントローラ11は充電状況を監視しつつ翌朝まで待機する。
(実施の形態2)
図8は、雨天時の電力消費、発電、蓄電池の状況を示すグラフである。雨予報の日に放電開始時刻が7時に設定されていて、17時までに放電が終わった例を示す。昼間の消費電力量が小さい場合には、コントローラ11は、蓄電池4の放電開始時刻が繰り上げるよう制御するが、夏季や厳寒期など電力消費が高まってくると、雨天時の放電開始時刻を繰り上げた場合、図8(c)に示されるように、第3時間帯中に蓄電池の放電が終了してしまい、電力料金の高い第3時間帯で電力を購入する必要があり不経済である。そこでそのような場合には図8(d)に示されるように放電開始時刻を繰り下げることにより解決することができる。
具体的には、放電終了時刻を参照して(S304)、蓄電池4の放電終了時刻が第2時間帯(17時〜23時)でなく、第3時間帯(10時〜17時)に終了している場合には、雨天予報日の放電開始時間を遅らせる(S305)。放電開始時刻を変更後、コントローラ11は、充放電制御装置10を介して蓄電池4の充電を開始させる(S306)。充電開始後は、コントローラ11は、充電状況を監視しつつ翌朝まで待機する。
(実施の形態3)
実施の形態1においては、雨天予報日の放電時間を調整するかどうかを決める情報として当日の天気結果を用いていたが、天気結果に代えて、当日の太陽電池1の発電量を用いても良い。図9は、雨天予報日の電力システムの制御の一例を示すグラフである。図9(a)に示されるように、雨の天気予報に基づいて、点線に示されるような発電量を予想してコントローラ11が雨天予報日の制御をしたのにも関わらず、日照量が多くて実線で示されるように発電量が多くなり、図9(c)の実線にしめされるように第2時間帯終了時(23時)までに蓄電池4が最低残量にならない場合を示す。
このとき、図7のフローチャートの(S302)のように、当日の天気情報を用いて放電時間を早めるかどうかを決めていたが、(S302)に代えて、当日の太陽電池1の発電量が所定の値よりも多いかどうかを基準にきめることができる。当日の太陽電池1の発電量が所定の値よりも大きければ、当日は晴天あったとみなして、雨天予報日の放電時刻の繰り下げないようにする。逆に当日の太陽電池1の発電量がある閾値よりも小さければ、当日は雨天であったとみなして雨天予報日の放電開始時刻を早めるように制御する。地域によっては、天気情報と局所的な天気が一致しない場合があるが、太陽電池1の発電量に基づいて雨天予報時の放電開始時刻の調整をすることにより、適切な放電開始時刻の調整が可能になる。なお、発電量の閾値は、太陽電池の設置場所の日照条件や発電システムの条件などによって決めることができる。
上述のように、雨天予報日の蓄電池の放電開始時刻を調整することにより、電気料金の安い時間帯に充電した電力を使い切ることができ、電気料金を低減することができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1…太陽電池
2…発電電力測定部
3…DC/DCコンバータ
4…蓄電池
5…DC/DCコンバータ
6…電力系統
7…DC/ACインバータ
8…売電力測定部
9…買電力測定部
10…充放電制御装置
11…コントローラ
12…負荷
13…電力システム

Claims (5)

  1. 発電した電力を負荷に供給可能であるとともに電力系統に逆潮流可能な太陽電池と、電力系統から供給された電力を充電可能であるとともに充電された電力を放電して負荷に供給可能な蓄電池と、該蓄電池の充放電を制御するコントローラを備えた電力システムであって、
    前記電力系統の電力料金が時間帯によって異なるとともに、該時間帯は、少なくとも所定の料金が定められた第1時間帯と、前記第1時間帯よりも高い料金が定められた第2時間帯と前記第2時間帯よりも高い料金が定められた第3時間帯を、前記第1時間帯、前記第2時間帯、前記第3時間帯、前記第2時間帯、前記第1時間帯の順に有し
    記蓄電池は、前記第1時間帯で充電され、雨天予報日の場合は、前記第1時間帯に続く前記第2時間帯の中で予め定められた放電開始時刻で放電を開始するとともに、前記蓄電池の容量が前記第2時間帯に続く前記第1時間帯の開始時刻までに最低残量に達した場合には放電を終了し、前記第2時間帯に続く前記第1時間帯の開始時刻までに最低残量に達しない場合には前記第2時間帯に続く前記第1時間帯の開始時刻まで放電して放電を終了し、
    前記コントローラは、前記雨天予報日の前記蓄電池の前記第2時間帯に続く前記第1時間帯の開始時における残量を参照して、次回雨天予報日の前記蓄電池の放電開始時刻を調整する電力システム。
  2. 前記コントローラは、前記雨天予報日の天気結果を参照して次回雨天予報日の前記蓄電池の放電開始時刻を調整する請求項1記載の電力システム。
  3. 前記コントローラは、前記雨天予報日の前記太陽電池の発電量を参照して次回雨天予報日の前記蓄電池の放電開始時刻を調整する請求項1記載の電力システム。
  4. 発電した電力を負荷に供給可能であるとともに電力系統に逆潮流可能な太陽電池と、電力系統から供給された電力を充電可能であるとともに充電された電力を放電して負荷に供給可能な蓄電池有する電力システムの該蓄電池の充放電を制御するコントローラであって、
    前記電力系統の電力料金が時間帯によって異なるとともに、前記時間帯は、少なくとも所定の料金が定められた第1時間帯と、前記第1時間帯よりも高い料金が定められた第2時間帯と前記第2時間帯よりも高い料金が定められた第3時間帯を、前記第1時間帯、前記第2時間帯、前記第3時間帯、前記第2時間帯、前記第1時間帯の順に有し
    記第1時間帯で充電された前記蓄電池を、雨天予報日の場合は、前記第1時間帯に続く第2時間帯の中で予め定められた放電開始時刻で放電を開始させるとともに、前記蓄電池の容量が前記第2時間帯に続く前記第1時間帯の開始時刻までに最低残量に達した場合には放電を終了させ、前記第2時間帯に続く前記第1時間帯の開始時刻までに最低残量に達しない場合には前記第2時間帯に続く前記第1時間帯の開始時刻まで放電させて放電を終了させ、
    前記雨天予報日の前記蓄電池の前記第2時間帯に続く前記第1時間帯の開始時における残量を参照して、次回雨天予報日の前記蓄電池の放電開始時刻を調整するよう制御を行うコントローラ。
  5. 発電した電力を負荷に供給可能であるとともに電力系統に逆潮流可能な太陽電池と、電力系統から供給された電力を充電可能であるとともに充電された電力を放電して負荷に供給可能な蓄電池と、該蓄電池の充放電を制御するコントローラを備えた電力システムの制御方法であって、
    前記電力系統の電力料金が時間帯によって異なるとともに、前記時間帯は、少なくとも所定の料金が定められた第1時間帯と、前記第1時間帯よりも高い料金が定められた第2時間帯と前記第2時間帯よりも高い料金が定められた第3時間帯を、前記第1時間帯、前記第2時間帯、前記第3時間帯、前記第2時間帯、前記第1時間帯の順に有し
    記蓄電池は、前記第1時間帯で充電され、雨天予報日の場合は、前記第1時間帯に続く第2時間帯の中で予め定められた放電開始時刻で放電を開始するとともに、前記蓄電池の容量が前記第2時間帯に続く前記第1時間帯の開始時刻までに最低残量に達した場合には放電を終了し、前記第2時間帯に続く前記第1時間帯の開始時刻までに最低残量に達しない場合には前記第2時間帯に続く前記第1時間帯の開始時刻まで放電して放電を終了し、
    前記コントローラは、前記雨天予報日の前記蓄電池の前記第2時間帯に続く前記第1時間帯の開始時における残量を参照して、次回雨天予報日の前記蓄電池の放電開始時刻を調整する電力システムの制御方法。
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