以下の実施の形態では、同一の部品には同一の参照番号を付してある。それらの名称及び機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態に係るシステムは、画像形成装置及び携帯端末を含む。画像形成装置は、コピー機能、FAX機能、プリンタ機能、電子メール機能、及びスキャナ機能を有するMFPである。携帯端末は、例えば、スマートフォンである。携帯端末は、携帯電話、タブレット装置、又は携帯型コンピュータ等であってもよい。
図2を参照して、本実施の形態に係る画像形成装置100は、原稿読取部110、画像形成部120、操作部130、給紙部160、手差し給紙トレイ162、及び排紙処理部164を備えている。操作部130は、タッチパネルディスプレイ132及び操作キー部134を備えている。
タッチパネルディスプレイ132は、液晶パネル等で構成された表示パネルと、表示パネルの上に配置され、タッチされた位置を検出するタッチパネルとを含む。操作キー部134には、図示しないいくつかの機能ボタンが配置される。操作キー部134には、テンキーが配置される場合もある。
操作部130内には、NFCタグ部140が配置され、外部機器とNFCによる無線通信を行なう。NFCタグ部140付近の操作部130の表面には、外部機器を近づける目標を示すために所定のマーク(図示せず)が配置されている。
図3を参照して、画像形成装置100は、画像形成装置100全体を制御する制御部(以下、CPUという)102と、コンピュータプログラム(以下、単にプログラムともいう)等を記憶するためのROM(Read Only Memory)104と、揮発性の記憶装置であるRAM(Random Access Memory)106と、通電が遮断された場合にもデータを保持する不揮発性記憶装置であるHDD(Hard Disk Drive)108とを備えている。ROM104には、画像形成装置100の動作を制御するのに必要なプログラム及びデータが記憶されている。
画像形成装置100はさらに、画像処理部122、画面生成部124、ネットワークI/F112、FAX通信部114及びバス116を備えている。CPU102、ROM104、RAM106、HDD108、ネットワークI/F112、FAX通信部114、原稿読取部110、画像形成部120、画像処理部122、画面生成部124、及び操作部130は、バス116に接続されている。各部間のデータ(制御情報を含む)交換は、バス116を介して行なわれる。CPU102は、バス116を介してROM104からプログラムをRAM106上に読出して、RAM106の一部を作業領域として使用してプログラムを実行する。即ち、CPU102は、ROM104に格納されているプログラムにしたがって画像形成装置100を構成する各部の制御を行ない、画像形成装置100の各機能を実現する。
ネットワークI/F112は、外部のネットワーク180に接続され、画像形成装置100がネットワーク180を介して外部装置と通信するためのインターフェイスである。ネットワークI/F112は、例えばNIC(Network Interface Card)である。
FAX通信部114は、外部の公衆電話回線182に接続され、画像形成装置100が公衆電話回線182を介して外部装置とFAX通信するためのインターフェイスである。FAX通信部114は、例えばFAXモデムである。
原稿読取部110は、原稿を読取る(スキャンする)ためのCCD(Charge−Coupled Device:電荷結合素子)と、自動原稿送り装置(ADF)とを備え、原稿を読取って画像データを生成する。画像データは画像メモリ(図示せず)に一時的に記憶される。画像処理部122は、画像データに対して、種々の画像処理を実行する。画像形成部120は、画像データに基づき、例えば、トナーにより記録紙上に画像を形成(印刷)する。画像形成用の記録紙は、給紙部160又は手差し給紙トレイ162から供給される。画像データは、必要に応じてHDD108に記憶される。
操作部130は、ユーザによる画像形成装置100に対する指示等の入力を受付ける。タッチパネルディスプレイ132に表示される画像は、画面生成部124によって生成される。ユーザは、タッチパネルディスプレイ132に表示される画面によって、画像形成装置100の状態及びジョブの処理状況等の確認を行なう。タッチパネルディスプレイ132に表示されたボタンを、表示パネルに重ねられたタッチパネル上で操作する(即ち、タッチパネル上の該当部分にタッチする)ことによって、そのボタンを選択することができる。これにより、画像形成装置100の機能設定及び動作指示等ができる。
CPU102は、操作部130に設けられたタッチパネルディスプレイ132の入力ボタン等に対するユーザの操作を監視すると共に、タッチパネルディスプレイ132に画像形成装置100の状態に関する情報等のユーザに通知すべき情報等を表示する。
操作部130内に配置されたNFCタグ部140は、CPU102と、専用の伝送ライン142を介して通信する。伝送ライン142は、データを送受信するためのライン(例えば、I2Cのシリアル伝送ライン)と、割込みラインとを含む。
図4を参照して、NFCタグ部140は、NFC制御部144、メモリ146及びアンテナ部148を備えている。アンテナ部148はコイルを含み、外部の電磁波により、コイルの両端に起電力(電圧)が発生する。アンテナ部148は、発生した電圧を、NFC制御部144及びメモリ146を作動させるための適切な電圧に変換する回路を含む。また、アンテナ部148は、発生したアナログ電圧波形からデジタルデータを生成して、NFC制御部144に供給する回路を含む。
メモリ146は、電気的に書換え可能な不揮発性の記憶装置であり、例えばFeRAM等である。ここでは、メモリ146の容量は小さく、メモリ146に書込まれるデータは上書きされるとする。NFC制御部144は、NFC通信可能な外部機器がNFCタグ部140に接近し、NFCタグ部140から所定距離内に位置したことを検知すると、CPU102に、伝送ライン142を介して割込み信号を伝送する。
図4を参照して、本実施の形態に係る携帯端末200は、CPU202、ROM204、RAM206、操作部208、通信I/F部210、NFC部212、及びバス216を含む。各部間のデータ(制御情報を含む)交換は、バス216を介して行なわれる。
CPU202は、携帯端末200全体を制御する。ROM204は、電気的に書換え可能な不揮発性の記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ等である。ROM204には、携帯端末200の動作を制御するのに必要なプログラム及びデータ等が記憶されている。
CPU202は、バス216を介してROM204からプログラムをRAM206上に読出して、RAM206の一部を作業領域としてプログラムを実行する。即ち、CPU202はROM204に格納されているプログラムにしたがって携帯端末200を構成する各部の制御を行ない、携帯端末200の各機能を実現する。
操作部208は、例えばタッチパネルディスプレイである。操作部208は、入力部及び表示部を含む。表示部は、画像を表示することができる装置であり、例えば液晶ディスプレイである。入力部は、表示部の表示面上に搭載され、ユーザのタッチ操作を検出するタッチパネルである。
通信I/F部210は、無線によりネットワークに接続するためのインターフェイスである。NFC部212は、近距離無線通信を行なうための電磁波RFを生成するNFCモジュール(NFCリーダ/ライタ)である。携帯端末200は、NFC部212を介して、画像形成装置100(タグ部140)とNFC通信を行なう。
CPU202は、操作部208のタッチパネルディスプレイに操作画面を表示し、ユーザの操作を監視する。操作が検出されると、操作に応じた処理を行なう。
携帯端末200は、電話機能(送話機能及び受話機能)を有していてもよい。電話機能を有していれば、ユーザは、携帯端末200の操作部208に表示された画面を操作して電話番号を選択し、携帯端末200に発呼させる。携帯端末200が回線接続処理を実行し、回線が接続された後、ユーザは送話部及び受話部(何れも図示せず)を介して、通話することができる。
図5を参照して、NFC通信を介して携帯端末200により、画像形成装置100を省エネ状態から復帰させ、条件を設定して所望の機能を画像形成装置100に実行させる処理に関して説明する。図5において、携帯端末200、NFCタグ部140、及び画像形成装置100本体における処理を横方向に並列し、縦方向に時系列で示している。左端の縦列のP1、P4、P6及びP7は、携帯端末200の処理を示している。中央の縦列のP2、P5、P8、P10及びP13は、NFCタグ部140の処理を示している。右端の縦列のP3、P9、P11及びP12は、画像形成装置100本体の処理(CPU102による処理)を示している。携帯端末200、NFCタグ部140、及び画像形成装置100本体の処理の関連性は、左右方向の矢印で示されている。
携帯端末200は、ユーザによる操作を受けて所定のアプリを起動し、NFC部212によりNFC通信を開始する(P1)。具体的には、ユーザが携帯端末200をNFCタグ部140にかざす(携帯端末200はNFCタグ部140に接近する)。
NFCタグ部140は、NFC部212が生成した電磁波RFによる無線電力により起動する(P2)。即ち、電磁波RFによりNFCタグ部140のアンテナ部148に起電力が発生し、それにより、NFC制御部144が動作可能になる。NFC制御部144は、携帯端末200(ホスト)のスレーブとして機能し、伝送ライン142を介して、画像形成装置100のCPU102に割込み要求IRQを出力する(例えば、通常ハイレベルに設定されている割込みラインを、ローレベルに設定する)。
画像形成装置100のCPU102は、割込み要求IRQを検出すると、省エネ状態からの復帰処理を開始する(P3)。
画像形成装置100が省エネ状態から復帰中に、携帯端末200は、NFCタグ部140に対して読出しコマンドREADを送信する(P4)。これに対して、NFCタグ部140は、メモリ146に記憶されているデータD0を送信する(P5)。データD0は、後述するように、画像形成装置100のCPU102により予め書込まれた起動用データ(携帯端末200が画像形成装置100の設定可能な機能を特定するための情報)である。携帯端末200は、受信したデータD0を解析する。
携帯端末200は、解析結果に応じたアプリを起動し、操作画面を表示し、ユーザの操作を待受ける(P6)。表示される操作画面は、受信した起動用データにより特定された画像形成装置100に関して設定可能な機能を設定するための画面である。
ユーザにより携帯端末200が操作され、設定が確定されると、携帯端末200は、決定された設定に対応するデータD1と、書込みコマンドWRITEとをNFCタグ部140に送信する(P7)。
NFCタグ部140は、受信したデータD1をメモリ146に書込む(P8)。
画像形成装置100は、省エネ状態から待機状態に復帰すると、NFCタグ部140に読出しコマンドREADを送信する(P9)。NFCタグ部は、読出しコマンドREADに対して、メモリ146に記憶されているデータD1を送信する(P10)。その後、画像形成装置100のCPU102は、受信したデータD1を解析する。
解析の結果、画像形成装置100のCPU102は、実行すべき機能及びその条件を特定し、指示された機能を実行する(P11)。これにより、画像形成装置100は、ユーザが携帯端末200を操作して設定した条件で、指示された機能(コピー機能、FAX機能、プリンタ機能、電子メール機能、又はスキャナ機能)を実行する。
画像形成装置100のCPU102は、指定された機能の実行が完了すれば、データ(起動用データ)D0と、書込みコマンドWRITEとをNFCタグ部140に送信する(P12)。
NFCタグ部140は、受信したデータD0をメモリ146に書込む(P13)。
このようにして、ユーザは、携帯端末200を操作し、条件を設定して画像形成装置100に所定の機能を実行させることができる。このとき、携帯端末200は、画像形成装置100が省エネ状態からの復帰処理を実行している間に、NFCタグ部140から、予め画像形成装置100により書込まれた起動用データを読出し、画像形成装置100に応じた操作画面を表示することができる。したがって、ユーザは、携帯端末200をNFCタグ部140にかざしてから、速やかに、携帯端末200に表示された画面を操作して、画像形成装置100に実行させたい機能、及びその条件を設定することができる。
画像形成装置100は、指定された機能が完了すれば、NFCタグ部140のメモリ146に起動用データを書込むので、次回ユーザが、省エネ状態にある画像形成装置100を操作する場合、速やかに、画像形成装置100に実行させたい機能及びその条件を設定できることが確実になる。
以下、携帯端末200、NFCタグ部140及び画像形成装置100において実行される処理をより詳細に説明する。図6に示す、携帯端末200により実行されるプログラムは、携帯端末200の電源がオンされることにより実行される。
ステップ300において、CPU202は、操作部208が操作されたか否かを判定する。操作されたと判定された場合、制御はステップ302に移行する。そうでなければ、ステップ300が繰返される。
ステップ302において、CPU202は、ステップ300で検出された操作が、画像形成装置100を操作する指示であるか否かを判定する。画像形成装置100を操作する指示であると判定された場合、制御はステップ304に移行する。そうでなければ、制御はステップ322に移行する。
ステップ304において、CPU202は、NFCタグ部140とのNFC通信を確立する。具体的には、CPU202は、NFC部212を制御して、電磁波RFを生成する(図5のP1)。これにより、NFCタグ部140は無線電力により起動し、携帯端末200は、NFCタグ部140とNFC通信が可能になる。また、CPU202は、NFC部212を介して、NFCタグ部140をスレーブとして機能させるためのコマンドを送信する。
ステップ306において、CPU202は、NFCタグ部140からデータを読出す(図5のP4)。具体的には、CPU202は、NFCタグ部140に対して読出しコマンドREADを送信し、NFCタグ部140から送信されるデータD0を受信する。
ステップ308において、CPU202は、ステップ306で取得したデータD0を解析する(図5のP4)。データD0は起動用データである。CPU202は、データD0を解析することにより、画像形成装置100に対して実行させることができる機能、及び各機能を実行させるときに設定できる条件を特定する。例えば、起動用データは、画像形成装置100の機種情報(例えば製品番号)及び拡張機能(ステープル処理、パンチ処理等)の有無を表す情報である。CPU202は、ROM204のデータベースを参照して、設定可能な項目を特定することができる。データベースは、機種情報及び拡張機能と、設定可能な項目とを対応させて予め記憶したデータである。
ステップ310において、CPU202は、ステップ308の解析結果に応じた操作画面を表示する。例えば、携帯端末200の操作部208(タッチパネルディスプレイ)には、図7に示すような画面220が表示される。領域222には、アプリのタイトルが表示され、領域224には、画像形成装置100に実行させることができる機能を示すテキスト情報が表示されている。画像形成装置100は、コピー機能、FAX機能、電子メール機能、及びスキャナ機能を備えたMFPであるので、それらにより実現可能な機能が表示されている。
ユーザが、領域224の各機能が表示された領域にタッチすれば、各機能の設定画面が表示される。各機能の設定画面は、ステップ308で特定された、各機能に関して設定可能な項目が表示される。
領域226には、携帯端末200の画面を切換える指示を入力するためのボタンが表示されている。ボタン228は、表示されているアプリを終了して、ホーム画面(待機画面)に戻すためのボタンである。ボタン230は、現在の画面を、1つ前の画面(現在の画面が表示される直前の画面)に戻すためのボタンである。
ステップ312において、CPU202は、操作部208が操作されたか否かを判定する。操作されたと判定された場合、制御はステップ314に移行する。そうでなければ、ステップ312が繰返される。
ステップ314において、CPU202は、入力された設定の決定が指示されたか否かを判定する。決定が指示されたと判定された場合、制御はステップ316に移行する。そうでなければ、制御はステップ318に移行する。決定の指示は、例えば、領域222に表示された各機能が選択されて表示された設定画面において、OKボタンがタッチされることにより成される。
ステップ316において、CPU202は、設定された情報(以下、設定情報ともいう)を含むデータD1をNFCタグ部140に書込む(図5のP7)。設定情報は、画像形成装置100に実行させる機能を特定するための情報と、その機能を実行するときの条件を含む。画像形成装置100は、設定情報をNFCタグ部140から読出して、実行する機能を決定することができる(図5のP9〜P11)。
ステップ318において、CPU202は、終了の指示が成されたか否かを判定する。終了の指示が成されたと判定された場合、制御はステップ300に戻る。そうでなければ、制御はステップ320に移行する。終了の指示は、例えば、ボタン228がタッチされることにより成される。
ステップ320において、CPU202は、ステップ312で検出された操作に対応する処理を実行する。その後、制御はステップ312に戻る。例えば、領域224の機能がタッチされると、CPU202は、選択された機能の条件を設定するための画面を表示する。また、条件を設定する画面において、設定が成されると、CPU202はそれに応じた画面を表示する。
ステップ312、ステップ314、ステップ318及びステップ320が繰返されることによりにより、機能の選択及びその条件が設定される。その後、ステップ316が実行されると、設定された情報がNFCタグ部140に書込まれる。
ステップ302で、画像形成装置100を操作する指示でないと判定された場合、ステップ322において、CPU202は、ステップ302で検出された操作に対応する処理を実行する。その後、制御はステップ300に戻る。これにより、画像形成装置100を操作する機能以外の、携帯端末200の機能が実行される。
図8に示す、NFCタグ部140により実行されるプログラムは、NFCタグ部140が無線電力により動作可能になることにより実行される。
ステップ400において、NFC制御部144は、携帯端末200とのNFC通信を確立する。具体的には、NFC制御部144は、携帯端末200から受信したコマンド(図6のステップ304参照)に対して所定の応答を返す。これにより、NFCタグ部140は、携帯端末200(ホスト)のスレーブとして機能する。
ステップ402において、NFC制御部144は、画像形成装置100に割込み要求IRQを出力する。
ステップ404において、NFC制御部144は、携帯端末200からNFC通信による要求(コマンド)を受信したが否かを判定する。受信したと判定された場合、制御はステップ406に移行する。そうでなければ、制御はステップ414に移行する。
ステップ406において、NFC制御部144は、受信したコマンドが読出しコマンドREADであるか否かを判定する。読出しコマンドREADであると判定された場合、制御はステップ408に移行する。そうでなければ、制御はステップ410に移行する。
ステップ408において、NFC制御部144は、メモリ146のデータを、アンテナ部148を介して携帯端末200に送信する(図5のP5参照)。
ステップ410において、NFC制御部144は、受信したコマンドが書込みコマンドWRITEであるか否かを判定する。書込みコマンドWRITEであると判定された場合、制御はステップ412に移行する。そうでなければ、制御はステップ414に移行する。
ステップ412において、NFC制御部144は、携帯端末200から受信したデータをメモリ146に記憶する(図5のP8参照)。
ステップ414において、NFC制御部144は、画像形成装置100から伝送ライン142を介してコマンドを受信したが否かを判定する。受信したと判定された場合、制御はステップ416に移行する。そうでなければ、制御はステップ404に戻る。
ステップ416において、NFC制御部144は、受信したコマンドが読出しコマンドREADであるか否かを判定する。読出しコマンドREADであると判定された場合、制御はステップ418に移行する。そうでなければ、制御はステップ420に移行する。
ステップ418において、NFC制御部144は、メモリ146のデータを、伝送ライン142を介して画像形成装置100のCPU102に送信する(図5のP10参照)。
ステップ420において、NFC制御部144は、受信したコマンドが書込みコマンドWRITEであるか否かを判定する。書込みコマンドWRITEであると判定された場合、制御はステップ422に移行する。そうでなければ、制御はステップ404に戻る。
ステップ422において、NFC制御部144は、画像形成装置100から受信したデータをメモリ146に記憶する(図5のP13参照)。
以上により、NFCタグ部140は、画像形成装置100及び携帯端末200からの要求に応じて、メモリ146に記憶されているデータを要求元に送信する、又は、受信したデータをメモリ146に記憶する。
図9に示す、画像形成装置100により実行されるプログラムは、省エネ状態にある画像形成装置100が割込み要求IRQを受信することにより実行される。
ステップ500において、CPU102は、省エネ状態からの復帰処理を実行する(図5のP3)。具体的には、電力供給を停止又は制限していた部分への電力供給を開始する。例えば、タッチパネルディスプレイ132をオンして操作画面を表示する。また、画像形成部120の定着部を、記録紙への画像形成に必要な温度にするために、ヒータの電流値を所定値まで増大させる。
ステップ502において、CPU102は、NFCタグ部140のメモリ146に記憶されているデータを読出す。具体的には、CPU102は、NFCタグ部140に読出しコマンドREADを送信し、NFCタグ部140からデータを受信する(図5のP9)。
ステップ504において、CPU102は、ステップ502で受信したデータを解析する。このデータは、携帯端末200によりNFCタグ部140のメモリ146に書込まれたデータ(設定情報)である(図6のステップ316参照)。
ステップ506において、CPU102は、ステップ504での解析結果に応じた処理を開始する。
ステップ508において、CPU102は、ステップ506で開始した処理が完了したか否かを判定する。完了したと判定された場合、制御はステップ510に移行する。そうでなければ、ステップ508が繰返される。
ステップ510において、CPU102は、所定データをNFCタグ部140のメモリ146に記憶する。具体的には、CPU102は、NFCタグ部140に、書込みコマンドWRITE及び所定データD0を送信する(図5のP12)。所定データD0は、上記した起動用データである。
以上により、画像形成装置100は、携帯端末200が操作されて入力された設定情報を受信し、指示された条件で指示された機能を実行することができる。また、画像形成装置100は、指示された処理が完了すれば、起動用データをNFCタグ部140のメモリ146に書込ませるので、次回も携帯端末200は、画像形成装置100に応じた操作画面を表示することができる。
上記では、画像形成装置100が省エネ状態にあるときに、携帯端末200から操作する場合を説明したが、これに限定されない。画像形成装置100が待機状態であってもよい。その場合には、画像形成装置100において省エネ状態から復帰する処理が行なわれないだけで、同様の順序で処理が実行される。
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態では、携帯端末は、NFCタグ部とのNFC通信が可能になると、最初にNFCタグ部のメモリに記憶されているデータを読出し、取得したデータに応じた操作画面を表示した。第2の実施の形態では、携帯端末は、ユーザの指示によっては、NFCタグ部とのNFC通信が可能になると、最初にNFCタグ部のメモリに所定データを書込む。
第2の実施の形態に係るシステムは、画像形成装置及び携帯端末を含む。携帯端末及び画像形成装置(タグ部を含む)の構成は、第1の実施の形態と同様に構成されている。したがって、適宜図2〜図4の参照符号を引用する。
本実施の形態においては、携帯端末は、サービスマン等により操作され、NFC通信を介して、画像形成装置を省エネ状態から復帰させた後、画像形成装置にメンテナンスを実行させる。
本実施の形態においては、画像形成装置100及びNFCタグ部140は、第1の実施の形態と同じプログラム(図9及び図8参照)を実行する。一方、携帯端末200は、図6と異なり、図10に示すプログラムを実行する。図10が図6と異なる点は、ステップ340及び342が追加されていることだけである。図10及び図6において、同じ参照番号のステップにおいては同じ処理が実行される。
図10に示す、携帯端末200により実行されるプログラムは、携帯端末200の電源がオンされることにより実行される。画像形成装置100は省エネ状態にあるとする。
ステップ300〜304が実行され、画像形成装置100が省エネ状態からの復帰処理を開始する(図9のステップ500参照)。ユーザ(サービスマン等)の操作により画像形成装置100を操作する指示を受付けた場合、ステップ340において、CPU202は、ステップ300で検出された操作が、画像形成装置100のメンテナンスの指示であるか否かを判定する。メンテナンスの指示であると判定された場合、制御はステップ342に移行する。そうでなければ、制御はステップ306に移行する。
ステップ342において、CPU202は、ROM204から所定データを読出し、設定情報としてRAM206に記憶する。所定データは、画像形成装置100にメンテナンスの実行を指示するデータである。
ステップ316において、CPU202は、ステップ342でRAM206に記憶された設定情報を含むデータを、NFCタグ部140に書込む。その後、制御はステップ300に戻る。これにより、省エネ状態から復帰した画像形成装置100は、NFCタグ部140からデータを読出して解析し、設定情報により指示されたメンテナンスを特定し、実行することができる(図9のステップ502〜506参照)。
なお、メンテナンス以外の指示であれば、第1の実施の形態と同様に、ステップ306〜ステップ320が実行される。画像形成装置100に所定の機能を実行させる指示であれば、そのための設定情報が、NFCタグ部140に書込まれる。画像形成装置100は、NFCタグ部140から設定情報を読出して、指定された機能を特定して実行することができる。
携帯端末200を操作して画像形成装置100にメンテナンスを実行させる場合(図10のステップ340の判定結果がYES)の携帯端末200、NFCタグ部140及び画像形成装置100のシーケンス図を、図11に示す。図11においては、図5と同様に、携帯端末200、NFCタグ部140、及び画像形成装置100本体における処理を横方向に並列し、縦方向に時系列で示している。携帯端末200、NFCタグ部140、及び画像形成装置100本体の処理の関連性は、左右方向の矢印で示されている。
図11が図5と異なる点は、P4〜P7の処理が削除され、P20の処理が追加され、P11の処理がP21の処理で代替されていることだけである。図11及び図5において、同じ参照符号の処理は同じである。
ユーザにより操作されて携帯端末200は、所定のアプリを起動し、NFC部212によりNFC通信を開始する(P1)。このとき、ユーザによりメンテナンスが指示される。ユーザにより携帯端末200は、NFCタグ部140にかざされる。これにより、NFCタグ部140は、NFC部212により発生した電磁波による無線電力により起動し(P2)、画像形成装置100のCPU102に割込み要求IRQを送信する。画像形成装置100のCPU102は、割込み要求IRQを検出すると、省エネ状態からの復帰処理を開始する(P3)。
画像形成装置100のメンテナンスが指示されているので、画像形成装置100が省エネ状態から復帰中に、携帯端末200は、データD10(メンテナンス用の設定情報)と、書込みコマンドWRITEとをNFCタグ部140に送信する(P20)。NFCタグ部140は、受信したデータD10をメモリ146に書込む(P8)。
画像形成装置100のCPU102は、省エネ状態から待機状態に復帰すると、NFCタグ部140に読出しコマンドREADを送信する(P9)。NFCタグ部は、メモリ146に記憶されているデータD10を送信する(P10)。画像形成装置100のCPU102は、受信したデータD10を解析する。
解析の結果、画像形成装置100のCPU102は、実行すべき機能としてメンテナンスを特定し、メンテナンスを実行する(P21)。実行されるメンテナンスに関する情報は、予め画像形成装置100のHDD108に記憶されている。画像形成装置100のCPU102は、必要な情報をHDD108から読出し、メンテナンスを実行する。
その後、画像形成装置100のCPU102は、メンテナンスが完了すれば、データD0(起動用データ)と、書込みコマンドWRITEとをNFCタグ部140に送信する(P12)。NFCタグ部140は、受信したデータD0をメモリ146に書込む(P13)。
このようにして、ユーザは、携帯端末200を操作し、画像形成装置100にメンテナンスを実行させることができる。このとき、携帯端末200は、画像形成装置100が省エネ状態からの復帰処理を実行している間に、NFCタグ部140に、メンテナンスを指示するデータを書込むので、画像形成装置100は、省エネ状態から復帰すると速やかにメンテナンスを実行することができる。画像形成装置100は、メンテナンスが完了すれば、NFCタグ部140のメモリ146に起動用データを書込むので、次回ユーザが、省エネ状態にある画像形成装置100を携帯端末により操作する場合、ユーザは、速やかに、画像形成装置100に実行させたい機能及びその条件の設定を行なうことができる。
上記では、画像形成装置100が省エネ状態にあるときに、携帯端末200からメンテナンスを指示する場合を説明したが、これに限定されない。画像形成装置100が待機状態であってもよい。その場合には、画像形成装置100において省エネ状態から復帰する処理が行なわれないだけで、同様の順序で処理が実行される。即ち、携帯端末200がNFCタグ部140に書込んだメンテナンスの実行を指示するデータを、画像形成装置100が読出して解析し、指示された処理(メンテナンス)を特定して実行する。
上記では、画像形成装置100にメンテナンスを実行させる場合を説明したが、これに限定されない。画像形成装置100に、予め設定された処理を実行させる場合には、携帯端末200は、NFCタグ部140とのNFC通信を確立した後、最初に所定データ(実行させたい処理を特定するためのデータ)をNFCタグ部140に書込めばよい。
上記では、メンテナンス内容が予め設定されている場合を説明したが、これに限定されない。ユーザが携帯端末200を操作して、メンテナンス内容を設定できるようにしてもよい。画像形成装置100の機種及び拡張機能に応じてメンテナンス内容が異なる場合には、第1の実施の形態と同様に、携帯端末200は、最初にNFCタグ部140のメモリ146から起動用データを読出し、画像形成装置100の情報を取得すればよい。携帯端末200に表示される操作画面には、メンテナンスに関する設定を行なうためのボタンを表示すればよい。
(第3の実施の形態)
NFC通信機能を備えた画像形成装置においては、NFC通信機能を備えた携帯端末から、NFCタグ部のメモリに種々のデータが書込まれ得る。画像形成装置がNFCタグ部のメモリに書込んだ起動用データが、別のデータに書換えられてしまうと、携帯端末は、操作したい画像形成装置の情報を取得することができないので、携帯端末は、適切な操作画面を表示することができない。この問題を解決するために、第3の実施の形態においては、画像形成装置は、NFCタグ部から取得したデータが有効なデータでなければ、再度起動用データをNFCタグ部に書込む。
第3の実施の形態に係る画像形成システムは、画像形成装置及び携帯端末を含む。本実施の形態においては、携帯端末、画像形成装置及びそのタグ部の構成は、第1の実施の形態と同様に構成されている。したがって、適宜図2〜図4の参照符号を引用する。
本実施の形態においては、NFCタグ部140は、第1の実施の形態と同じプログラム(図8参照)を実行する。携帯端末200は、図6と異なり、図12に示すプログラムを実行する。図12が図6と異なる点は、ステップ360及びステップ362が追加されていることだけである。画像形成装置100は、図9と異なり、図13に示すプログラムを実行する。図13が図9と異なる点は、ステップ520が追加されていることだけである。図12、図13、図6及び図9において、同じ参照番号のステップにおいては同じ処理が実行される。
図12に示す、携帯端末200により実行されるプログラムは、携帯端末200の電源がオンされることにより実行される。画像形成装置100は省エネ状態にあるとする。
ステップ300及び302が実行され、ユーザの操作により画像形成装置100を操作する指示を受付けた場合(ステップ302の判定結果がYES)、ステップ304及び306が実行され、携帯端末200は、NFCタグ部140のメモリ146に記憶されているデータを取得する。ステップ304に起因して、画像形成装置100は、省エネ状態からの復帰処理を開始する(図8のステップ402及び図9のステップ500参照)。
ステップ360において、CPU202は、ステップ306で取得したデータが、携帯端末200にとって有効なデータであるか否かを判定する。有効なデータと判定された場合、制御はステップ308に移行する。そうでなければ、制御はステップ362に移行する。ここで、携帯端末200にとって有効なデータとは、画像形成装置100の機種情報(例えば製品番号)及び拡張機能の有無を表す情報等の、画像形成装置100に実行させる機能及びその条件を設定するための操作画面の生成に利用されるデータを意味する。
ステップ362において、CPU202は、所定のエラーメッセージ(例えば、設定画面を表示できない旨のメッセージ、又は操作のやり直しを指示するメッセージ)を操作部208に表示する。その後、制御はステップ300に戻る。
一方、有効なデータであれば、第1の実施の形態と同様に、ステップ308〜320が実行される。
図13に示す画像形成装置100により実行されるプログラムは、省エネ状態にある画像形成装置100が割込み要求IRQを受信することにより実行される。
ステップ500〜504が実行され、CPU102は、省エネ状態から復帰した後、NFCタグ部140からメモリ146のデータを取得し、解析を行なう。
ステップ520において、CPU102は、ステップ504での解析結果に基づき、ステップ502で取得したデータが、画像形成装置100にとって有効なデータであるか否かを判定する。有効なデータであると判定された場合、制御はステップ506に移行する。そうでなければ、制御はステップ510に移行する。ここで、画像形成装置100にとって有効なデータとは、画像形成装置100の機能及びその機能を実行するときの条件を特定することができるデータを意味する。
その後、第1の実施の形態と同様に、ステップ506〜510が実行される。
このように、NFCタグ部140のメモリ146に有効なデータが記憶されていなければ、画像形成装置100は、再度NFCタグ部140に起動用データを書込む。携帯端末200にはエラーが表示されるので、ユーザが、再度携帯端末200を操作すれば、携帯端末200は、画像形成装置100が書込んだ起動用データをNFCタグ部140から読出し、画像形成装置100の情報を取得することができる。したがって、NFCタグ部140のメモリ146に記憶されていた起動用データが別のデータに上書きされていても、携帯端末200に画像形成装置100に応じた操作画面を表示することができ、ユーザは、画像形成装置100に実行させたい機能及びその条件を設定し、画像形成装置100に実行させることができる。
また、NFC通信が開始された後、何らかの原因で正常にNFC通信できなくなれば(例えば、携帯端末200がNFCタグ部140から遠ざかった場合、ノイズ等によるエラーが発生した場合等)、携帯端末200からNFCタグ部140のメモリに、画像形成装置100を操作するための適切なデータを記憶させることができない。そのような場合にも、ステップ520の判定結果がNOとなり、ステップ510によりNFCタグ部140に起動用データが書込まれる。
上記の第1〜第3の実施の形態では、NFCタグ部140が、携帯端末200が生成させた電磁波による無線電力により動作する場合を説明したが、これに限定されない。画像形成装置100の電源部から、NFCタグ部140に、動作に必要な電力を供給してもよい。その場合、画像形成装置100が省エネ状態にある場合にもNFCタグ部140には電力が供給され、画像形成装置100の省エネ状態における消費電力は若干増大するが、携帯端末がNFCタグ部にかざされたときのユーザの待ち時間は、従来よりも短縮される。
以上、実施の形態を説明することにより本発明を説明したが、上記した実施の形態は例示であって、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、種々変更して実施することができる。