JP6566522B2 - 要求元端末のオプション機能の非使用を整合する網間制御方法、sipサーバ及びプログラム - Google Patents

要求元端末のオプション機能の非使用を整合する網間制御方法、sipサーバ及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、IMS(IP Multimedia Subsystem)におけるSIP(Session Initiation Protocol)/SDP(Session Description Protocol)制御の技術に関する。
IMSは、IP(Internet Protocol)ベースのマルチメディア通信サービスを提供するものであって、3GPP(3rd Generation Partnership Project)国際標準として規定されている(例えば非特許文献1参照)。IMSとは、アクセスネットワークに依存することなく、IPパケットのトランスポートを制御するコアネットワークである。IP−CAN(IP-Connectivity Access Network)と称される複数のアクセスネットワークが、シームレスに収容される。IMSによれば、異なるアクセスネットワークを介して、共通のマルチメディア通信サービス(例えばIP電話、テレビ電話、IM(Instant Message)等)を提供することができる。
IMSは、主にセッション制御機能(CSCF(Call Session Control Function))と共に、アプリケーションサービス制御機能(AS(Application Server)やユーザ情報蓄積機能(HSS(Home Subscriber Server))を搭載する。CSCFは、サービス制御ネットワークの制御の核であるセッションを制御する機能であり、ユーザ端末(UA(User Agent))間の通信セッションの設定及び解放を実現する。また、CSCFは、SIP(Session Initiation Protocol:セッション制御プロトコルである)やSDP(Session Description Protocol:セッション記述プロトコル)によってメッセージを交換する。更に、CSCFは、接続されるセッションのサービス条件に応じて、ASを選択的に利用する。
IMSを利用したサービスとして、例えば音声電話サービスがある。音声電話サービスは、主に回線交換方式によって提供されてきたが、固定電話事業者ではIP電話が、携帯電話事業者ではVoLTE(Voice over LTE)が運用されている。携帯電話事業者や固定電話事業者がIP方式のみで音声電話サービスを提供する場合、異なる通信事業者のIPネットワーク(IMSやNGN(Next Generation Network)等)間を相互接続する必要がある。
異なるIMSの間、例えばAS(Application Server)やIBCF(Interconnection Border Control Function)を介して接続することができる。ASは主にS−CSCFと通信するものであり、IBCFは主に異なる通信事業者間に配置される。IBCFは、プロトコル変換用のトランスコーディングとして機能する。また、異なるIMS−AGW(IP Multimedia Subsystem - Access Gateway)間は、例えばTrGW(Translation Gateway)を介して接続することもできる。これらASやIBCF、TrGWは、ネットワーク毎に異なる独自のSIPパラメータやSDPのメディア情報に応じて、プロトコルを整合し、網間差分をできる限りなくすようなすることができる。
尚、IMSサービスについて、コアネットワーク側及び端末側のそれぞれが搭載するオプション機能も規定されている(例えば非特許公報2参照)。オプション機能は、SIP/SDPに記述される、例えばDirection属性やprecondition属性等がある。これは、各通信事業者が自ら運営する網内でのみ提供するIMSサービスに応じて、最適に選択される。また、セッションの要求先端末がprecondition非対応であっても、セッション確立におけるアーリーメディアのメディアクリッピングを生じないように制御する技術もある(例えば特許文献1参照)。
特開2015−162827号公報
3GPP TS 23.228 「IP Multimedia Subsystem (IMS); Stage 2」 3GPP TS 24.229 「IP multimedia call control protocol based on Session Initiation Protocol (SIP) and Session Description Protocol (SDP); Stage 3」
しかしながら、要求元端末が接続するネットワークでは「オプションA非使用」であって、要求先端末が接続するネットワークでは「オプションA使用」となる場合もある。セッションの要求元端末と要求先端末との間でオプション機能に差がある場合、セッションを確立することができなかったり、確立できたとしてもタイミング的な不具合が発生することがある。
勿論、異なるマルチメディアネットワーク間を相互接続するAS(又はIBCF/TrGW)によって、SIP/SDPを変換する処理を実行することもできる。しかしながら、リクエストやレスポンスの中で、その使用が明示的に示されたオプション機能がある一方で、明示されていないオプション機能もある。
SIPによれば、セッション開始リクエスト(INVITE)の送信開始から、最終の成功レスポンス(200OK)までのセッション確立中の状態を、「アーリーダイアログ」と定義される。
ここで、要求元端末と要求先端末との間で、セッションの確立タイミングが一致しない場合、要求先端末は、リソース確保が完了した直後に、メディアが途中から流れるという、タイミング的な不都合も生じる。これは、セッションの要求先端末が、メディアを流すためのリソース(通信路)を確保できていない状態(リソース未確保)で、要求元端末からメディアが流し始めることが問題となる。
具体的なオプション機能としては、SDPに含まれるprecondition属性がある。これは、要求元端末と要求先端末が互いにリソース確保状態となったことを確認した後に、メディアを流し始めるために用いられる。要求先端末は、a=inactiveを送信するときはリソース未確保であるために、preconditionにもリソース未確保であることを明示したSIP/SDPを送信する。そして、リソースを確保できたタイミングで、a=sendrecv及びpreconditionでリソース確保済を明示したSIP/SDPへ切り替える。しかしながら、オプション機能であるため、要求元端末が、a=inactiveやpreconditionのオプション機能を使用していない可能性がある。
また、リソース確保済を明示したSIP/SDPの中で使用されるSIPメソッドとして、UPDATEメソッドやSDP有りPRACKメソッドがある。これらもオプション機能であり、いずれも要求元端末で使用していない可能性がある。例えば、IBCFやTrGWが、SIPメソッドの変換機能を有していても、要求元端末のオプション機能の使用状態によっては、代替可能なSIPメソッドが存在しない可能性もある。
そこで、本発明によれば、任意のオプション機能について、要求元端末で非使用であって、要求先端末で使用であっても、相互に整合することができる網間制御方法、SIPサーバ及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明によれば、要求元端末が接続されたマルチメディアネットワークと、要求先端末が接続されたマルチメディアネットワークとの間に配置されたSIPサーバにおける網間接続方法において、
SIPサ−バは、
セッションにおける要求元端末の非使用オプションに対して要求先端末が使用する場合における使用オプションを登録しており、
要求元端末からリクエストを受信した際に、当該リクエストを要求先端末へ転送する第1のステップと、
要求先端末から成功レスポンスを受信した際に、要求元端末の要求元オプションと要求先端末の要求先オプションとを記憶する第2のステップと、
要求元オプションが非使用オプションであり且つ要求先オプションが使用オプションである場合、非使用オプションに更新すべき更新リクエストを、要求先端末へ送信する第3のステップと
を実行することを特徴とする。
本発明の網間接続方法における他の実施形態によれば、
リクエストは、セッション開始リクエスト(INVITE)であり、
要求元オプションの非使用オプションは、a=sendrecvであり、
要求先オプションの使用オプションは、a=inactiveである
ことも好ましい。
本発明の網間接続方法における他の実施形態によれば、
SIPサ−バは、第2のステップについて、リクエストの種類に応じて、
(1)確認リクエストを要求先端末へ送信し、その後、要求先端末から確認レスポンスを受信した際に、第3のステップへ移行するか、
(2)確認リクエストを要求先端末へ送信し、その後、第3のステップへ移行するか、
又は、
(3)確認リクエストを要求先端末へ送信することなく、第3のステップへ移行する
ことも好ましい。
本発明の網間接続方法における他の実施形態によれば、
SIPサ−バは、第3のステップについて、
要求先端末から更新成功レスポンスを受信した際に、要求元端末へ成功レスポンスを送信することも好ましい。
本発明の網間接続方法における他の実施形態によれば、
SIPサーバは、第2のステップについて、
要求元端末の要求元オプションが非使用オプションに変更されるか否かを確認するために、
要求先端末から受信した暫定レスポンスをそのまま、要求元端末へ転送し、
要求元端末から送信された暫定応答確認リクエストをそのまま、要求先端末へ転送し、
要求先端末から返信された暫定応答確認レスポンスをそのまま、要求元端末へ転送し、
要求元オプションが非使用オプションであり、且つ、要求先オプションが使用オプションである場合、セッションの切断シーケンスを実行し、改めて、第1のステップから第3のステップまでを実行することも好ましい。
本発明の網間接続方法における他の実施形態によれば、
SIPサーバは、
異なるCSCF間に接続されたAS(Application Server)若しくはIBCF(Interconnection Border Control Function)、又は、
異なるIMS−AGW(IP Multimedia Subsystem - Access Gateway)間に接続されたTrGW(Translation Gateway)であり、
要求元端末は、要求元のUA(User Agent)又はネットワーク通信装置であり、
要求先端末は、要求先のUA又はネットワーク通信装置であることも好ましい。
本発明によれば、要求元端末が接続されたマルチメディアネットワークと、要求先端末が接続されたマルチメディアネットワークとの間に配置されたSIPサーバにおいて、
セッションにおける要求元端末の非使用オプションに対して要求先端末が使用する場合における使用オプションを登録したオプション登録手段と、
要求元端末からリクエストを受信した際に、当該リクエストを要求先端末へ転送するリクエスト転送手段と、
要求先端末から成功レスポンスを受信した際に、要求元端末の要求元オプションと要求先端末の要求先オプションとを記憶する確認リクエスト送信手段と、
要求元オプションが非使用オプションであり且つ要求先オプションが使用オプションである場合、非使用オプションに更新すべき更新リクエストを、要求先端末へ送信する更新リクエスト送信手段と
を有することを特徴とする。
本発明によれば、要求元端末が接続されたマルチメディアネットワークと、要求先端末が接続されたマルチメディアネットワークとの間に配置されたSIPサーバに搭載されたコンピュータを機能させるプログラムにおいて、
セッションにおける要求元端末の非使用オプションに対して要求先端末が使用する場合における使用オプションを登録したオプション登録手段と、
要求元端末からリクエストを受信した際に、当該リクエストを要求先端末へ転送するリクエスト転送手段と、
要求先端末から成功レスポンスを受信した際に、要求元端末の要求元オプションと要求先端末の要求先オプションとを記憶する確認リクエスト送信手段と、
要求元オプションが非使用オプションであり且つ要求先オプションが使用オプションである場合、非使用オプションに更新すべき更新リクエストを、要求先端末へ送信する更新リクエスト送信手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とする。
本発明の網間制御方法、SIPサーバ及びプログラムによれば、任意のオプション機能について、要求元端末で非使用であって、要求先端末で使用であっても、相互に整合することができる。特に、リクエストやレスポンスの中で明示されるオプション機能に限られず、明示されないオプション機能についても相互の差分を整合することができる。
本発明におけるシステム構成図である。 本発明におけるシーケンス図である。 本発明における具体的な実施形態のシーケンス図である。 第2のステップについて他の実施形態を表すシーケンス図である。 要求元端末のオプション機能を確認するためのシーケンス図である。 本発明におけるアプリケーションサーバの機能構成図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明におけるシステム構成図である。
図1によれば、要求元端末21が接続されたマルチメディアネットワークと、要求先端末22が接続されたマルチメディアネットワークとの間に、SIPサーバ1が配置されている。SIPサーバ1は、異なるCSCF間に接続されたAS若しくはIBCF、又は、
異なるIMS−AGW間に接続されたTrGWであってもよい。尚、以下の実施形態では、異なるマルチメディアネットワーク間に配置されたSIPサーバは、ASであるとして説明する。
図1によれば、AS1を経由して、要求元端末21と要求先端末22との間で、セッションのリクエストとレスポンスとを転送することができる。要求元端末21及び22は、例えばオプションAの機能について、以下のように使用/非使用の関係にあるとする。
要求元端末21=オプションA機能「非使用」
要求先端末22=オプションA機能「使用」
尚、要求元端末は、要求元のUA(User Agent)に限られず、要求元のネットワーク通信装置(例えば要求元AS又は要求元IBCF)であってもよい。また、要求先端末も、要求先のUAに限られず、要求先のネットワーク通信装置(同様に例えば要求先AS又は要求先IBCF)であってもよい。例えば、要求元ASと要求先ASとは、網間接続用のSIPサーバであるASを介して通信するであってもよい。
図2は、本発明における基本シーケンス図である。
(S0)AS1は、セッションにおける要求元端末21の要求元オプションの非使用に対して要求先端末22が使用の場合における対応関係を登録しておく。
(要求元オプション)<−> (使用オプション)
オプションa <−> オプションA
[第1のステップ]
(S11)要求元端末21は、要求先端末22へ向けて「リクエスト」を送信する。リクエストには、「オプションa(オプションA非使用)」を示す要求元オプションが含まれている。
(S12)リクエストを受信したAS1は、要求元端末21は「オプションA非使用」である、と確定する。
(S13)そして、AS1は、「オプションA非使用」(オプションa使用)を示すリクエストをそのまま、要求先端末22へ転送する。
[第2のステップ]
(S21)これに対し、要求先端末22は、「オプションA使用」としている。このとき、要求先端末22は、「オプションA使用」を示す成功レスポンスを、AS1へ返信する場合がある。
(S22)AS1は、要求先端末22が「オプションA使用」であると確認する。これによって、要求元端末21の要求元オプションと要求先端末22の要求先オプションとを記憶する。そして、AS1は、要求先端末22に対して、オプションAに対する非使用オプションの「オプションa」を選択する。
尚、その後、AS1は、要求元端末21から受信したリクエストの種類に応じて、確認リクエストを要求先端末22へ送信するか否かを制御するものであってもよい。
[第3のステップ]
(S31)次に、AS1は、要求元オプションが非使用オプションであり且つ要求先オプションが使用オプションである場合、非使用オプションに更新すべき「オプションa」を示す更新リクエストを、要求先端末22へ送信する。
(S32)要求先端末22は、オプションAの使用から、オプションaの使用(オプションAの非使用)へ更新されたと認識する。このとき、要求先端末22は、オプションaを示す更新成功レスポンスを、AS1へ返信する。
(S33)AS1は、要求先端末22から更新成功レスポンスを受信することによって、要求先オプションはオプションaの使用(オプションAの非使用)であると認識する。
(S34)そして、AS1は、要求元端末21へ、成功レスポンスを返信する。
(S35)これに対し、要求元端末21は、確認リクエストを、AS1へ送信する。
S11〜S35によれば、端末間のオプション機能が明示されていない場合であっても、リクエスト−レスポンスの交換の中で成功レスポンスを発生させた後、更新リクエストを送信することによって、そのオプション機能を非使用として整合させることができる。即ち、要求先端末22がオプションAを使用している場合であっても、AS1は、要求元端末21へその旨を通知する必要がない。AS1は、直ぐに、非使用オプションaを用いて要求先端末とオプション機能を整合させることができる。
また、本発明のシーケンスが実行されたとしても、要求元端末と要求先端末との間で通信可能状態に遷移したことを確認した後に通信を開始するために、一方の端末から送信されたメディアが欠落することがない。
要求元端末及び要求先端末で整合すべきオプション機能としては、例えば以下のようなものがある。
Direction(メディア方向)属性
precondition使用、及び、リソース確保状態
UPDATE信号
100rel
SDP有りPRACK信号
SDP無しRe-INVITE信号
図3は、本発明における具体的な実施形態のシーケンス図である。
図3によれば、リクエストは、セッション開始リクエスト(INVITE)である。
また、要求元端末21及び要求先端末22は、以下のようなオプション機能の設定になっているとする。
(要求元端末21)
a=inactive非使用(a=sendrecv使用)
precondition使用、且つ、リソース確保済
UPDATE使用
100rel使用
(要求先端末22)
a=inactive使用
precondition使用、且つ、リソース未確保
UPDATE使用
100rel使用
「a=」は、メディア記述部に含まれており、メディアの方向性を表すDirection属性である。Direction属性は、各端末がメディアを相手方端末へ流して良いか否かを判断するものである。即ち、Directionを使用しているか否かを明示するものではない。パラメータとしては、「sendrecv」(両方向)、「sendonly」(送信のみ)、「recvonly」(受信のみ)、「inactive」(送受信なし)がある。
尚、「a=」属性が省略されている場合、「a=sendrecv」が設定されているものとして処理が実行される。
a=sendrecvを含むSDP Offerのリクエストに対しては、SDP Answerに何を返信してもよい、とする条件がある。
そのために、要求元端末21が、SDPにa=sendrecvを記述したリクエストを送信した場合、要求先端末22は、a=inactiveを返信してもよい。但し、要求先端末22は、a=inactive非使用としている可能性もある。
この場合、AS1が、要求元端末21から要求先端末22へのSDP Offerのa= sendrecvをa=inactiveに変換し、要求先端末22から要求元端末21へのSDP Answerのa=inactiveをa=sendrecvに変換することもできる。
しかしながら、要求元端末21はa=sendrecvであるのに対し、要求先端末22はa=inactiveであるために、要求元端末21が直ぐにメディアを流した場合、要求先端末22でそのメディアを再生することができない。
図3の実施形態によれば、図2に基本シーケンスに基づいて、具体的に以下のようなシーケンスを実行する。
(S0)AS1は、以下のようなリスト(非使用選択オプション機能リスト)に、非使用オプションに対する使用オプションを登録しているとする。
(非使用オプションa) <-> (オプションA)
a=sendrecv <-> a=inactive
これは、「a=inactive使用」の要求先端末22に対しては、「a=sendrecv」で整合することを意味する。
このリストは、システム運用者によって予め設定されたものであってもよい。また、使用頻度が低いオプション機能ほど、優先度を高く設定することが好ましい。このリストには、その他、a=inactive、precondition、100relなども含まれる。
(S11)要求元端末21が、要求先端末のURI(Uniform Resource Indicator)を宛先情報として、セッション開始リクエスト(例えばSIP:INVITE)を送信する。ここで、要求元端末21は、自らのオプション機能の使用状態(a=sendrecv使用、precondition使用(リソース確保済)、100rel使用)に従って、SIP/SDPパラメータを載せる。
[SIP:INVITE]
−SIPヘッダ
Supported: 100rel,precondition
Allow: INVITE, ACK, CANCEL, BYE, UPDATE, PRACK
−SDP
a=curr:qos local sendrecv
a=curr:qos remote none
a=des:qos mandatory local sendrecv
a=des:qos optional remote sendrecv
a=sendrecv
(S12)AS1は、セッション開始リクエストに含まれるSIP/SDPパラメータに基づいて、要求元端末21の使用可能なオプション機能を記憶する。
ここで、要求元端末21がUAである場合、端末種別を特定するために、User-Agentヘッダ、P-Asserted-Identityヘッダ又はFromヘッダに含まれるSIP URIやtel URIを用いてもよい。また、要求元端末21がネットワーク通信装置である場合、網種別を特定するために、P-Charging-Vectorヘッダのioiパラメータ、P-Asserted-IdentityヘッダやFromヘッダに含まれるSIP URIのドメイン部を用いてもよい。
(S13)AS1は、受信したセッション開始リクエストをそのまま、要求先端末22へ転送する。
(S21)要求先端末22は、受信したセッション開始リクエストから「a=sendrecv使用」(a=inactive非使用)を知る。ここで、要求先端末22は、自らのオプション機能の使用状態(a=inactive使用、precondition(リソース未確保)、100rel使用)を示す暫定レスポンス(SIP:183(INVITE))を返信する。
[SIP:183(INVITE)]
−SIPヘッダ
Supported: 100rel,precondition
Allow: INVITE, ACK, CANCEL, BYE, UPDATE, PRACK
−SDP
a=curr:qos local none
a=curr:qos remote sendrecv
a=des:qos mandatory local sendrecv
a=des:qos mandatory remote sendrecv
a=inactive
(S22)AS1は、暫定レスポンス(SIP:183(INVITE))から、要求先端末22のオプション機能の使用状態を記憶する。特に、要求先端末22は、「a=inactive使用」であることを確認する。そして、AS1は、以下のように動作するように制御する。
−要求先端末がリソース確保状態となるようprecondition処理を実行する
−要求元端末への応答信号の送信は、要求先端末からa=sendrecvとなってから実行する。
(S23)AS1は、暫定レスポンスに対する暫定応答確認リクエスト(SIP:PRACK)を、要求先端末22へ送信する。
(S24)要求先端末22は、暫定応答確認リクエストに対する暫定応答確認レスポンス(SIP:200(PRACK))を、AS1へ返信する。
(S31)AS1は、要求先端末22のリソース確保が完了しているであろう時点を、例えば所定時間のタイムアウトによって判断する。その後、a=inactiveをa=sendrecvに更新すべき更新リクエスト(SIP:UPDATE)を、要求先端末22へ送信する。
[SIP:UPDATE]
−SIPヘッダ
Require: precondition
Allow: INVITE, ACK, CANCEL, BYE, UPDATE, PRACK
−SDP
a=curr:qos local sendrecv
a=curr:qos remote none
a=des:qos mandatory local sendrecv
a=des:qos mandatory remote sendrecv
a=sendrecv
(S32)要求先端末22は、受信した更新リクエストに対して、自身のオプション機能の使用状態(precondition非使用、UPDATE非使用、100rel使用)を示す更新成功レスポンス(SIP:200(UPDATE))を返信する。
[SIP:200(UPDATE)]
−SIPヘッダ
Require: precondition
Allow: INVITE, ACK, CANCEL, BYE, UPDATE, PRACK
−SDP
a=curr:qos local sendrecv
a=curr:qos remote sendrecv
a=des:qos mandatory local sendrecv
a=des:qos mandatory remote sendrecv
a=sendrecv
(S33)AS1は、要求先端末が「a=inactive非使用」(a=sendrecv使用)である、と確定する。
ここで、要求先端末22がUAである場合、端末種別を特定するために、User-Agentヘッダ、P-Asserted-Identityヘッダ又はToヘッダに含まれるSIP URIやtel URIを用いてもよい。また、要求先端末22がネットワーク通信装置である場合、網種別を特定するために、P-Charging-Vectorヘッダのioiパラメータ、P-Asserted-Identityヘッダ又はToヘッダに含まれるSIP URIのドメイン部を用いてもよい。
尚、a=inactiveをa=sendrecvに変換しても、エラーレスポンスが返信される場合、別のオプション機能に差分があるとみなす。その場合、S31へ戻って、他のオプション機能の変換を試行する。
また、AS1は、S21の暫定レスポンスと同等のパラメータが、S32の更新成功レスポンスに含まれている場合、S31及びS32を繰り返し実行するか、切断シーケンスを実行する。要求先端末22をa=sendrecvに遷移させることができない限り、要求元端末21がリソースを確保しても、直ぐに端末間でメディアを流すことができない。
(S34)AS1は、暫定レスポンス(例えばSIP:183(INVITE))を、要求元端末21へ送信する。
[SIP:183]
−SIPヘッダ
Supported: 100rel,precondition
Allow: INVITE, ACK, CANCEL, BYE, UPDATE, PRACK
−SDP
a=curr:qos local sendrecv
a=curr:qos remote sendrecv
a=des:qos mandatory local sendrecv
a=des:qos mandatory remote sendrecv
a=sendrecv
(S35)要求元端末21は、暫定レスポンスを受信した場合、暫定応答確認リクエスト(SIP:PRACK)を、AS1へ送信する。
(S36)AS1は、暫定応答確認リクエストを受信した場合、要求先端末22には転送せず、暫定応答確認レスポンス(SIP:200(PRACK))を要求元端末21へ返信する。
図3のように、要求先端末22をa=sendrecvに遷移させることによって、要求元端末21がリソースを確保した際に、直ぐに端末間でメディアを流すことができる。
図4は、第2のステップについて他の実施形態を表すシーケンス図である。
第2のステップについて、AS1は、要求元端末21から受信したリクエストの種類に応じて、以下のように異なるいずれか1つのシーケンスを実行するものであってもよい。
(第1のシーケンス)セッション開始リクエスト「INVITE」の場合、AS1は、確認リクエストを要求先端末22へ送信し、その後、要求先端末22から確認レスポンスを受信した際に、第3のステップへ移行する。これは、図3のS23及びS24に相当する。
S11及びS13のリクエストが、セッション開始リクエスト「INVITE」である場合、AS1は、要求先端末22から暫定レスポンス「183」を受信した後、暫定応答確認リクエスト「PRACK」を要求先端末22へ送信する(図3のS23参照)。
その後、AS1は、要求先端末22から、暫定応答確認レスポンス「200(PRACK)」を受信した際に(図3のS24参照)、第3のステップ(図3のS31参照)へ移行する。
但し、具体的には、S21の暫定レスポンスが「183(INVITE)」には、Require:100relが含まれていることを要する。
(第2のシーケンス)セッション更新リクエスト「Re-INVITE」の場合、AS1は、確認リクエストを要求先端末22へ送信し、その後、第3のステップへ移行する。これは、図4(a)に表すシーケンスである。
S11及びS13のリクエストが、セッション更新リクエスト「Re-INVITE」である場合、AS1は、要求先端末22から成功レスポンス「200(INVITE)」を受信した後、成功応答確認リクエスト「ACK」を要求先端末22へ送信する(図4のS23参照)。
その後、第3のステップ(図3のS31参照)へ移行する。
(第3のシーケンス)更新リクエスト「UPDATE」の場合、AS1は、確認リクエストを要求先端末へ送信することなく、直ぐに、第3のステップへ移行する。これは、図4(b)に表すシーケンスである。
S11及びS13のリクエストが、更新リクエスト「UPDATE」である場合、AS1は、要求先端末22から成功レスポンス「200(UPDATE)」を受信した後、直ぐに、第3のステップ(図3のS31参照)へ移行する。
図5は、要求元端末のオプション機能を確認するためのシーケンス図である。
図5によれば、要求元端末の要求元オプションが非使用オプションに変更されるか否かを確認することができる。
(S11〜S22)図3のS11〜S22と全く同じである。
(S41)AS1は、S21で受信した暫定レスポンス(183(INVITE))をそのまま、要求元端末21へ転送する。
(S42)要求元端末21は、受信した暫定レスポンスに対して、暫定応答確認リクエスト(SIP:PRACK)を、AS1へ送信する。
(S43)AS1は、要求元端末21から受信した暫定応答確認リクエスト(SIP:PRACK)をそのまま、要求先端末22へ転送する。
(S44)要求先端末22は、受信した暫定応答確認リクエストに対して、暫定応答確認レスポンス(SIP:200(PRACK))を、AS1へ返信する。
(S45)AS1は、受信した暫定応答確認レスポンスをそのまま、要求元端末21へ返信する。
(S46)AS1は、要求元端末21のオプション機能の使用状態と、要求先端末22のオプション機能の使用状態とを、暫定応答確認リクエスト及び暫定応答確認レスポンスのSIP/SDPの交換によって確定する。ここでも、要求元端末が「a=inactive非使用」(a=sendrecv使用)に対して、要求先端末が「a=inactive使用」であることを確定する。
(S47)ここで、要求元端末が「a=inactive使用」に自ら変更するか、要求先端末が「a=inactive非使用」に自ら変更しない限り、端末間でメディアを通信することができない。AS1は、要求元オプションが非使用オプションであり、且つ、要求先オプションが使用オプションである場合、セッションの切断シーケンスを実行し、改めて、図3のシーケンスを実行する。AS1は、セッションにメディアが流れていないことを検知して、切断シーケンスを実行するものであってもよい。
図6は、本発明におけるアプリケーションサーバの機能構成図である。
図6によれば、アプリケーションサーバ1は、オプション登録部10と、リクエスト転送部11と、確認リクエスト送信部12と、更新リクエスト送信部13と、メディア転送部14とを有する。これら機能構成部は、マルチメディアネットワーク間に配置されたサーバに搭載されたコンピュータを機能させるプログラムを実行することによって実現される。
オプション登録部10は、セッションにおける要求元端末の非使用オプションに対して要求先端末が使用する場合における使用オプションを登録したものである(図2のS0参照)。
リクエスト転送部11は、要求元端末からリクエストを受信した際に、当該リクエストを要求先端末へ転送する(図2のS1参照)。
確認リクエスト送信部12は、要求先端末から成功レスポンスを受信した際に、要求元端末の要求元オプションと要求先端末の要求先オプションとを記憶する(図2のS2参照)。
更新リクエスト送信部13は、要求元オプションが非使用オプションであり且つ要求先オプションが使用オプションである場合、非使用オプションに更新すべき更新リクエストを、要求先端末へ送信する(図2のS3参照)。
メディア転送部14は、要求元端末21と要求先端末22との間で、メディアを中継して転送する。
以上、詳細に説明したように、本発明のセッション制御方法、SIPサーバ及びプログラムによれば、任意のオプション機能について、要求元端末で非使用であって、要求先端末で使用であっても、相互に整合することができる。特に、リクエストやレスポンスの中で明示されたオプション機能に限られず、明示されていないオプション機能についても相互の差分を整合することができる。
これによって、セッションに基づくオプション機能の不一致に基づく不具合を回避し、相互接続性を高めることができる。具体的には、移動体事業者が、自社網サービスに最適化されていない端末(例えばSIMフリー端末など)と、自社網サービスの相互接続性を高めることができる。
また、本発明によれば、端末に特別な機能を搭載することなく、通信事業者がIMSにアプリケーションサーバ(又はIBCF)を設置するだけでよい。そのために、セッションの要求元端末及び要求先端末がオプション機能の「使用/非使用」を認識する必要がない。即ち、端末から見て、IMSを介した既存シーケンスに変更を加える必要がない。また、異なる事業者に運用されるIMSやIPネットワークに対しても、汎用的に用いることができる。
前述した本発明の種々の実施形態について、本発明の技術思想及び見地の範囲の種々の変更、修正及び省略は、当業者によれば容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
1 AS、IBCF、TrGW
10 オプション登録部
11 リクエスト転送部
12 確認リクエスト送信部
13 更新リクエスト送信部
14 メディア転送部
21 要求元端末
22 要求先端末

Claims (8)

  1. 要求元端末が接続されたマルチメディアネットワークと、要求先端末が接続されたマルチメディアネットワークとの間に配置されたSIPサーバにおける網間接続方法において、
    前記SIPサ−バは、
    セッションにおける要求元端末の非使用オプションに対して要求先端末が使用する場合における使用オプションを登録しており、
    要求元端末からリクエストを受信した際に、当該リクエストを要求先端末へ転送する第1のステップと、
    要求先端末から成功レスポンスを受信した際に、要求元端末の要求元オプションと要求先端末の要求先オプションとを記憶する第2のステップと、
    要求元オプションが非使用オプションであり且つ要求先オプションが使用オプションである場合、非使用オプションに更新すべき更新リクエストを、要求先端末へ送信する第3のステップと
    を実行することを特徴とする網間接続方法。
  2. 前記リクエストは、セッション開始リクエスト(INVITE)であり、
    要求元オプションの前記非使用オプションは、a=sendrecvであり、
    要求先オプションの前記使用オプションは、a=inactiveである
    ことを特徴とする請求項1に記載の網間接続方法。
  3. 前記SIPサ−バは、第2のステップについて、前記リクエストの種類に応じて、
    (1)確認リクエストを要求先端末へ送信し、その後、要求先端末から確認レスポンスを受信した際に、第3のステップへ移行するか、
    (2)確認リクエストを要求先端末へ送信し、その後、第3のステップへ移行するか、
    又は、
    (3)確認リクエストを要求先端末へ送信することなく、第3のステップへ移行する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の網間接続方法。
  4. 前記SIPサ−バは、第3のステップについて、
    要求先端末から更新成功レスポンスを受信した際に、要求元端末へ成功レスポンスを送信する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の網間接続方法。
  5. 前記SIPサーバは、第2のステップについて、
    要求元端末の要求元オプションが非使用オプションに変更されるか否かを確認するために、
    要求先端末から受信した暫定レスポンスをそのまま、要求元端末へ転送し、
    要求元端末から送信された暫定応答確認リクエストをそのまま、要求先端末へ転送し、
    要求先端末から返信された暫定応答確認レスポンスをそのまま、要求元端末へ転送し、
    要求元オプションが非使用オプションであり、且つ、要求先オプションが使用オプションである場合、セッションの切断シーケンスを実行し、改めて、第1のステップから第3のステップまでを実行する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の網間接続方法。
  6. 前記SIPサーバは、
    異なるCSCF間に接続されたAS(Application Server)若しくはIBCF(Interconnection Border Control Function)、又は、
    異なるIMS−AGW(IP Multimedia Subsystem - Access Gateway)間に接続されたTrGW(Translation Gateway)であり、
    前記要求元端末は、要求元のUA(User Agent)又はネットワーク通信装置であり、
    前記要求先端末は、要求先のUA又はネットワーク通信装置である
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の網接続方法。
  7. 要求元端末が接続されたマルチメディアネットワークと、要求先端末が接続されたマルチメディアネットワークとの間に配置されたSIPサーバにおいて、
    セッションにおける要求元端末の非使用オプションに対して要求先端末が使用する場合における使用オプションを登録したオプション登録手段と、
    要求元端末からリクエストを受信した際に、当該リクエストを要求先端末へ転送するリクエスト転送手段と、
    要求先端末から成功レスポンスを受信した際に、要求元端末の要求元オプションと要求先端末の要求先オプションとを記憶する確認リクエスト送信手段と、
    要求元オプションが非使用オプションであり且つ要求先オプションが使用オプションである場合、非使用オプションに更新すべき更新リクエストを、要求先端末へ送信する更新リクエスト送信手段と
    を有することを特徴とするSIPサ−バ。
  8. 要求元端末が接続されたマルチメディアネットワークと、要求先端末が接続されたマルチメディアネットワークとの間に配置されたSIPサーバに搭載されたコンピュータを機能させるプログラムにおいて、
    セッションにおける要求元端末の非使用オプションに対して要求先端末が使用する場合における使用オプションを登録したオプション登録手段と、
    要求元端末からリクエストを受信した際に、当該リクエストを要求先端末へ転送するリクエスト転送手段と、
    要求先端末から成功レスポンスを受信した際に、要求元端末の要求元オプションと要求先端末の要求先オプションとを記憶する確認リクエスト送信手段と、
    要求元オプションが非使用オプションであり且つ要求先オプションが使用オプションである場合、非使用オプションに更新すべき更新リクエストを、要求先端末へ送信する更新リクエスト送信手段と
    してコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
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