JP6566187B2 - インク組成物及びインクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インク組成物及びインクジェット記録装置に関する。
従来から、インクジェット記録用ヘッドのノズルから吐出させた微小なインク組成物の液滴によって画像や文字を記録する、いわゆるインクジェット記録装置が知られている。例えば、特許文献1には、色材、有機溶剤、界面活性剤等の種々の成分を含むインクジェット用インク組成物が開示されている(特許文献1)。
一方、近年の画像の高画質化の要求から、高解像度のインクジェット記録用ヘッドの開発が広く行われている。例えば、インクジェット記録用ヘッドを高解像度とするために、ヘッドに備えられたノズルプレートのノズル孔を小径かつ高密度化している。ノズル孔の縮小及び高密度化は、ノズル孔に繋がる流路の径の縮小及び高密度化に繋がり、各ノズル孔からインク組成物が吐出されにくい傾向にある。
また、発色性及び定着性の良好な画像を形成するために、インク組成物中の顔料等の色材や色材定着用の樹脂固形分の濃度を高める傾向にある。インク組成物中の顔料や樹脂固形分の濃度が高まると、ノズル孔からインク組成物が吐出されにくい傾向にある。
特開2006−27193号公報
このように、高解像度化及び高画質化を実現するためのインクジェット記録装置において、インクの吐出安定性の確保が困難な現状にある。
本発明の一態様は、高解像度化及び高画質化を実現するためのインクジェット記録装置において、インクの吐出安定性を確保することができるインク組成物及びインクジェット記録装置を提供するものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した。その結果、極少量の水溶性ポリマーを添加することにより上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
[1]
20℃で固化しない水溶性ポリマーからなる流動抵抗抑制剤を含み、
前記水溶性ポリマーの含有量は、インク組成物に対して0.0001〜0.5質量%である、
インク組成物。
[2]
前記流動抵抗抑制剤は、4量体以上のポリマーからなる、[1]に記載のインク組成物。
[3]
前記水溶性ポリマーに相溶する溶媒をさらに含む、[1]又は[2]に記載のインク組成物。
[4]
前記溶媒は、前記水溶性ポリマーの構造の一部の1〜3量体を含む、[3]に記載のインク組成物。
[5]
前記水溶性ポリマーは、ポリグリセリンとポリエチレングリコールの少なくとも一方である、[1]〜[4]のいずれか1項に記載のインク組成物。
[6]
流動抵抗抑制剤となる水溶性ポリマー以外の水溶性ポリマーを含まない、[1]〜[5]のいずれか一項に記載のインク組成物。
[7]
[1]〜[6]のいずれか1項に記載のインク組成物と、
前記インク組成物を吐出するノズル孔を備えるヘッドと、
を有する、インクジェット記録装置。
[8]
前記ヘッドは、ピエゾ方式のヘッドである、[7]に記載のインクジェット記録装置。
[9]
前記ヘッドのノズル出口のノズル径以外に最も狭いインク流路幅が40μm以下である[7]又は[8]に記載のインクジェット記録装置。
[10]
前記ヘッドと記録媒体との相対速度が、0.5m/s以上である、[7]又は[8]に記載のインクジェット記録装置。
本発明の一実施形態に係る記録装置の概略構成を示す斜視図。 本発明の一実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの概略構成を示す分解斜視図。 本発明の一実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの部分平面図(a)および部分断面図(b)。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
1.インク組成物
本発明の一実施形態に係るインク組成物は、ノズルから吐出されるインク組成物であって、主たる溶媒が水の水系インクである。以下、本実施形態に係るインク組成物に含まれる成分について説明する。
1.1.流動抵抗抑制
インク組成物は、水溶性ポリマーからなる流動抵抗抑制剤を含み、水溶性ポリマーの含有量は、インク組成物に対して0.0001〜0.5質量%である。好ましくは、水溶性ポリマーの含有量の上限が0.3質量%、より好ましくは0.1質量%、さらに好ましくは0.08質量%である。水溶性ポリマーは、水に溶解するため、ほぼ透明になる。本願明細書において、水溶性ポリマーとは、樹脂の10%水溶液の波長500nmの光透過率が50%以上のものとする。樹脂の10%水溶液には光透過率を妨げないものであれば界面活性剤や有機溶媒や浸透剤や保湿剤が添加されていても良い。含有率は10%でなくとも10%に換算した光透過率を用いても良い。その場合は3%〜50%の含有量が好まれる。
水溶性ポリマーがインク組成物中に微量でも含まれていれば、トムズ効果により、インク組成物の流動抵抗を低下させることができる。トムズ効果とは、液体に少量の高分子物質を添加したときに液体摩擦抵抗が低減する効果である。上述した水溶性ポリマーの含有量の下限は、トムズ効果を発揮するために必要な最小限の含有量である。上述した水溶性ポリマーの含有量の上限は、水系インクの粘度上昇による流動抵抗の増大を抑制するために規定したものである。
ここで、従来のインク組成物には、水溶性ポリマーからなる顔料分散剤や保湿剤が含まれているものがあるが、本発明の流動抵抗抑制剤は、これらの顔料分散剤や保湿剤とは明確に区別できる。すなわち、顔料分散剤や保湿剤は、その機能を果たすために、通常、インク組成物に対して数%以上含まれているが、本発明に係る流動抑制剤の添加量は0.5質量%以下であり、顔料分散剤や保湿剤としての機能を発揮するものではない。
流動抵抗抑制剤は、室温(20℃)で固化しない水溶性ポリマーからなることが好ましい。室温(20℃)で固化しない水溶性ポリマーとは、融点が20℃以上の水溶性ポリマーのことである。水分除去が困難などで正確な融点が測定できない場合は、水分を3%以下に除去した状態で20℃においてゆっくりでも流動する水溶性ポリマーであれば室温(20℃)で固化しない水溶性ポリマーであるといえる。室温で固化する水溶性ポリマーであると、乾燥しやすいノズル付着して固化しやすくなるため、吐出安定性が低下する。室温で固化しない水溶性ポリマーであると、吐出安定性が確保できる。また、従来のインク組成物には、室温で固化する水溶性ポリマーからなる定着樹脂が含まれているものがあるが、本発明の流動抵抗抑制剤は、定着樹脂とは異なることを明確にする趣旨である。これにより、インクの粘度の上昇を引き起こすことなく、インク組成物の流動抵抗を低下させることができる。
流動抵抗抑制剤は、好ましくは二量体以上のポリマーからなり、より好ましくは4〜12000量体のポリマーからなり、さらに好ましくは5〜100量体のポリマーからなる。これにより、インク組成物の粘度の上昇を抑制しつつ、インク組成物の流動抵抗を抑制することができる。
流動抵抗剤としての室温で固化しない水溶性ポリマーとしては、ポリグリセリン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールが挙げられる。このうち、ポリグリセリンとポリエチレングリコールの少なくとも一方を採用することが好ましい。
本実施形態に係るインク組成物を、ピエゾ方式を採用し、ヘッドのノズルの出口以外に最も狭いインク流路幅が50μm以下の時に、上記水溶性ポリマーの流動抵抗抑制効果が大きく発揮される。40μm以下の時に、上記水溶性ポリマーの流動抵抗抑制効果がさらに大きく発揮される。インク流路幅が30μm以下の時に、上記水溶性ポリマーの流動抵抗抑制効果がより大きく発揮される。インク流路の狭いヘッドに用いた場合、インク組成物中に含まれる流動抵抗抑制剤の作用により、流動抵抗に起因した吐出不良が発生しにくくなる。ピエゾ方式では、ピエゾ素子に電圧を加えて流路を変形させることでインクを管外へと吐出させる。ピエゾ方式は、サーマル方式と比べて、高速で流体を往復動作させる距離が長いことから、流動抵抗が大きくなる傾向にある。近年のインクジェットの高密度高精度化によりノズルに連結する流路の幅も狭くなり、その結果、流動抵抗が大きくなる傾向にある。本実施形態に係る流動抵抗抑制剤は、ピエゾ方式のヘッドに用いられるインク組成物に添加されることにより、インク組成物の吐出安定性に効果的に寄与する。
また、本発明のインクがヘッド流路内部を高速流動するパラメータとして、印字速度がある。印字速度が速いほどインクは高速流動する。それは、ヘッドと印字媒体の相対速度が0.5m/s以上の時により本発明の効果があることを見出した。
1.2.水溶性有機溶剤
インク組成物は、水溶性ポリマーに相溶する溶媒(水溶性有機溶剤)をさらに含む。水溶性有機溶剤は、流動抵抗剤である水溶性ポリマーの構造の一部の1〜3量体を含むことが好ましい。水溶性有機溶剤は、室温(20℃)で液体の有機溶剤であることが好ましい。
水溶性ポリマーがポリグリセリン又はペンタエチレングリコールの場合には、水溶性有機溶剤として、グリセリン又はトリエチレングリコールを採用することが好ましい。
また、水溶性有機溶剤は、インク組成物の全量に対して、1〜30%含むことが好ましい。
1.3.その他の成分
本実施形態に係るインク組成物は、上記以外の成分を含有してもよい。以下、インク組成物に添加可能な成分について、具体的に説明する。
1.3.1.その他の水溶性有機溶剤
本実施形態に係るインク組成物は、上記水溶性有機溶剤以外のその他の水溶性有機溶剤を含有してもよい。
その他の水溶性有機溶剤としては、例えば、多価アルコール類、ピロリドン誘導体等が挙げられる。その他の水溶性有機溶剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
多価アルコール類としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘプタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等が挙げられる。これらの多価アルコールは、インク組成物の乾燥を防止し、ノズルにおける目詰まりを防止する効果がある。
ピロリドン誘導体としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、5−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。
1.3.2.界面活性剤
本実施形態に係るインク組成物は、界面活性剤を含有してもよい。インク組成物に界面活性剤を含有させることにより、表面張力および、ノズル等のインクと接触するプリンター部材との界面張力を適正に保つことができる。したがって、これをインクジェット記録装置に用いた場合、吐出安定性を高めることができる。また、記録媒体上でインクの濃淡ムラや滲みを生じないように均一に濡れ拡げる効果を有する。
このような効果を有する界面活性剤としては、ノニオン系界面活性剤であることが好ましい。ノニオン系界面活性剤の中でも、シリコーン系界面活性剤および/またはアセチレングリコール系界面活性剤がより好ましい。
シリコーン系界面活性剤としては、ポリシロキサン系化合物等が好ましく用いられ、ポリエーテル変性オルガノシロキサン等が挙げられる。より詳しくは、BYK−306、BYK−307、BYK−333、BYK−341、BYK−345、BYK−346、BYK−348(以上商品名、ビックケミー・ジャパン株式会社製)、KF−351A、KF−352A、KF−353、KF−354L、KF−355A、KF−615A、KF−945、KF−640、KF−642、KF−643、KF−6020、X−22−4515、KF−6011、KF−6012、KF−6015、KF−6017(以上商品名、信越化学株式会社製)等が挙げられる。シリコーン系界面活性剤を含有する場合には、その含有量が、インク組成物の全質量に対して、0.1質量%以上2質量%以下であることが好ましい。
アセチレングリコール系界面活性剤として、たとえばサーフィノール104、104E、104H、104A、104BC、104DPM、104PA、104PG−50、104S、420、440、465、485、SE、SE−F、504、61、DF37、CT111、CT121、CT131、CT136、TG、GA、DF110D(以上全て商品名、Air Products and Chemicals. Inc.社製)、オルフィンB、Y、P、A、STG、SPC、E1004、E1010、PD−001、PD−002W、PD−003、PD−004、EXP.4001、EXP.4036、EXP.4051、AF−103、AF−104、AK−02、SK−14、AE−3(以上全て商品名、日信化学工業株式会社製)、アセチレノールE00、E00P、E40、E100(以上全て商品名、川研ファインケミカル株式会社製)等が挙げられる。アセチレングリコール系界面活性剤を含有する場合には、その含有量が、インク組成物の全質量に対して、0.1質量%以上2質量%以下であることが好ましい。
なお、上記以外の界面活性剤として、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤等をさらに添加してもよい。
1.3.3.水
本実施形態に係るインク組成物は、水を含有することが好ましい。水は、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水または超純水を用いることが好ましい。特に、これらの水を、紫外線照射または過酸化水素添加等により滅菌処理した水は、長期間に亘ってカビやバクテリアの発生が防止されるので好ましい。
1.3.4.着色剤
本実施形態に係るインク組成物は、着色剤を含有してもよい。着色剤としては、特に限定されないが、例えば、染料、顔料、光輝性顔料、白色系色材等が挙げられる。
着色剤の含有量は、インク組成物全質量に対して、好ましくは1質量%以上20質量%以下であり、より好ましくは1質量%以上15質量%以下である。
染料および顔料は、米国特許出願公開2010/0086690号明細書、米国特許出願公開2005/0235870号明細書、国際公開第2011/027842に記載されているもの等を好適に用いることができる。染料および顔料のうち、顔料を含むことが一層好ましい。顔料は、耐光性、耐候性、耐ガス性などの保存安定性の観点から有機顔料であることが好ましい。顔料を含むインク組成物は、粘度が高くなる傾向にあることから、本実施形態に係る流動抵抗抑制剤を含むことにより、その流動抵抗を下げることができ、吐出安定性を向上させることができる。
具体的には、顔料は、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、アゾレーキ、キレートアゾ顔料などのアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料などの多環式顔料、染料キレート、染色レーキ、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料などが用いられる。上記顔料は、1種単独でも、2種以上併用して用いることもできる。
また、染料としては、例えば、直接染料、酸性染料、食用染料、塩基性染料、反応性染料、分散染料、建染染料、可溶性建染染料、反応分散染料等の通常インクジェット記録に使用する各種染料を使用することができる。
白色系色材としては、例えば金属酸化物、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。金属酸化物としては、例えば二酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム等が挙げられる。また、白色系色材には、中空構造を有する粒子を含み、中空構造を有する粒子としては、特に限定されるものではなく、公知のものを用いることができる。中空構造を有する粒子としては、例えば、米国特許第4,880,465号などの明細書に記載されている粒子を好ましく用いることができる。
本実施形態のインク組成物に含有される光輝性顔料としては、媒体に付着されたときに光輝性を呈しうるものであれば特に限定されないが、例えば、アルミニウム、銀、金、白金、ニッケル、クロム、錫、亜鉛、インジウム、チタン、および銅からなる群より選択される1種または2種以上の合金や、パール光沢を有するパール顔料を挙げることができる。パール顔料の代表例としては、二酸化チタン被覆雲母、魚鱗箔、酸塩化ビスマス等の真珠光沢や干渉光沢を有する顔料が挙げられる。また、光輝性顔料は、水との反応を抑制するための表面処理が施されていてもよい。インク組成物が、光輝性顔料を含むことにより、優れた光輝性を有する画像を形成することができる。
1.3.5.その他の成分
本実施形態に係るインク組成物は、樹脂を含有してもよい。樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、スチレンアクリル系樹脂、フルオレン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ロジン変性樹脂、テルペン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン酢酸ビニル系樹脂等の公知の樹脂や、ポリオレフィンワックス等が挙げられる。これらの樹脂は、1種単独または2種以上組み合わせて用いることができる。これらの樹脂は、インク組成物の記録媒体に対する定着性や耐擦性を向上させたり、インク組成物中における着色剤の分散性を向上させたりすることができる。
本実施形態に係るインク組成物は、さらに、pH調整剤、防腐剤・防かび剤、防錆剤、キレート化剤等を含有することができる。本実施形態に係る第1インクは、これらの化合物を含有していると、その特性がさらに向上する場合がある。
pH調整剤としては、例えば、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、アンモニア、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等が挙げられる。
防腐剤・防かび剤としては、例えば、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ジベンジソチアゾリン−3−オン等が挙げられる。市販品では、プロキセルXL2、プロキセルGXL(以上商品名、アビシア社製)や、デニサイドCSA、NS−500W(以上商品名、ナガセケムテックス株式会社製)等が挙げられる。
防錆剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
キレート化剤としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸およびそれらの塩類(エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム塩等)等が挙げられる。
本実施形態に係るインク組成物は、従来公知の装置、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、バスケットミル、ロールミルなどを使用して、従来の顔料インクと同様に調製することができる。調製に際しては、メンブランフィルターやメッシュフィルター等を用いて粗大粒子を除去することが好ましい。
本実施形態に係るインク組成物は、流動抵抗抑制剤となる水溶性ポリマー以外の水溶性ポリマーを含まないインク組成物であってもよい。このようなインク組成物は、トムズ効果を発現する水溶性ポリマーを含まないことから、流動抵抗抑制剤による流動抵抗抑制効果が非常に高いものとなる。
本実施形態に係るインク組成物の固形分の含量は、3質量%以上であることが好ましく、6質量%以上であることがより好ましい。このような固形分は20℃で個体の顔料や固体樹脂などでありその総量としての固形分含量の高いインク組成物に流動抵抗抑制剤を使用することにより、インクの吐出安定性を向上させることができる。
本実施形態に係るインク組成物の20℃における粘度は、3mPa・s以上10mPa・s以下であることが好ましく、3mPa・s以上6mPa・s以下であることがより好ましい。このような粘度の高いインク組成物に流動抵抗抑制剤を使用することにより、インクの吐出安定性を向上させることができる。インク組成物の粘度は、振動式粘度計VM−100AL(山一電機株式会社製)を用いて、インク組成物の温度を20℃に保持することで測定できる。
2.記録媒体
記録媒体としては、例えば、吸収性又は非吸収性の記録媒体が挙げられる。特に、本発明は、インクの浸透が困難な非吸収性記録媒体から、インクの浸透が容易な吸収性記録媒体まで、様々な吸収性能を持つ記録媒体に幅広く適用できる。
吸収性記録媒体としては、特に限定されないが、特に布帛のような高い吸収性の記録媒体であることが好ましい。布帛としては、以下に限定されないが、例えば、絹、綿、羊毛、ナイロン、ポリエステル、及びレーヨン等の天然繊維又は合成繊維が挙げられる。
非吸収性記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のプラスチック類のフィルムやプレート、鉄、銀、銅、アルミニウム等の金属類のプレート、又はそれら各種金属を蒸着により製造した金属プレートやプラスチック製のフィルム、ステンレスや真鋳等の合金のプレート等が挙げられる。また、非吸収性記録媒体としては、シリカ粒子やアルミナ粒子から構成されたインク吸収層、あるいは、ポリビニルアルコール(PVA)やポリビニルピロリドン(PVP)等の親水性ポリマーから構成されたインク吸収層が形成されていないものが好ましい。
3.インクジェット記録装置
3.1.装置構成
本発明の一実施形態に係る記録装置としては、例えば、図1に示すようなインクジェットプリンター(以下、単に「プリンター」ともいう。)が挙げられる。なお、本発明に係る記録装置は、以下の態様に限定されるものではない。
図1は、本実施形態に係る記録装置(プリンター1)の概略構成を示す斜視図である。
図1に示すように、プリンター1は、インクジェット記録ヘッド2(以下、単に「ヘッド2」ともいう。)を搭載すると共にインクカートリッジ3を着脱可能に装着するキャリッジ4と、ヘッド2の下方に配設され記録媒体6が搬送されるプラテン5と、キャリッジ4を記録媒体6の媒体幅方向(主走査方向S)に移動させるキャリッジ移動機構7と、記録媒体6を媒体送り方向に搬送する媒体送り機構8と、を有するものである。加えて、プリンター1は、当該プリンター1全体の動作を制御する制御部CONTを有している。
インクカートリッジ3は、独立した複数のカートリッジからなり、カートリッジ毎にインクが充填されている。
本実施形態に係るプリンター1としては、インクカートリッジ3をキャリッジ4に搭載した、いわゆるオンキャリッジタイプのプリンターを例示したが、これに限定されるものではない。例えば、インクが充填された容器(例えば、インクパック、インクカートリッジ等)をプリンター1の筐体等に装着して、インク供給チューブを介してヘッド2に供給する、いわゆるオフキャリッジタイプのプリンターであってもよい。
図2は、ヘッド2の概略構成を示す分解斜視図であり、図3(a)はヘッド2の部分平面図、図3(b)は(a)のb−b’断面図である。
図2の例では、ヘッド2は、流路形成基板10と、ノズルプレート20と、圧電アクチュエーター200と、保護基板30と、を有している。
流路形成基板10は、インクが流通する流路を形成する。流路形成基板10は、面方位(110)のシリコン単結晶基板からなる。
(流路形成基板)
流路形成基板10は、ヘッド2が組み立てられることによって、圧力発生室12、連通室13およびインク供給路14となる空間を備えている。圧力発生室12、連通室13、インク供給路14となる空間は、例えば、流路形成基板10を公知のエッチング手段でエッチングして貫通させることにより得られる。なお、請求項におけるインク流路は、図2〜図3の例では、圧力発生室12、インク供給路14、およびノズル開口部21(後述)に相当する。
圧力発生室12は、第1方向に沿って複数配列しており、隔壁11によって区画されている。図2〜図3の例では、圧力発生室12は、第1方向と直交する方向(図2における第2方向)に延びる直方体形状であるが、これに限定されず、例えば平行六面体や台形柱であってもよい。圧力発生室12は、後述する圧電アクチュエーター200のたわみ変形によって、その容積が変化する。
インク供給路14は、第1方向に沿って複数配列しており、隔壁11によって区画されている。インク供給路14の一方側は、圧力発生室12と連通しており、インク供給路14の他方側は、連通室13と連通している。
図2に示すように、一つの圧力発生室12には、一つのインク供給路14が対応していることが好ましい。なお、インク供給路が1つであれば、吐出安定性の課題は生じやすいが、本願発明を適用することによって、当該課題を良好に解決することができる。
また、図2の例では、インク供給路14は、圧力発生室12における第1方向と鉛直方向を含む断面のうち、第1方向の一方側に偏って設けられているが、この配置に限定されるものではない。例えば、インク供給路14は、圧力発生室12における第1方向と鉛直方向を含む断面のうち、第1方向における中央に設けられていてもよい。
連通室13は、圧力発生室12の外側の領域であって、第1方向に沿って設けられている。連通室13は、圧力発生室12毎に設けられたインク供給路14を介して、圧力発生室12と連通している。すなわち、連通室13に流入したインクは、インク供給路14毎に分岐して、インク供給路14を経由して、圧力発生室12に流入する。
また、連通室13は、保護基板30と連通して各圧力発生室12の共通のインク室となるマニホールド120を形成する。
なお、図1に示すように、流路形成基板10の圧力発生室12、インク供給路14、連通室13の表面には、インクによる腐食を低減するために、保護膜100が設けられていてもよい。保護膜100の材質としては、例えば、窒化シリコン等の窒化膜、酸化タンタル、酸化アルミニウム等の酸化膜等が挙げられる。
本実施形態に係るインクジェット記録ヘッドは、好ましくは、ヘッドのノズルの出口(ノズル開口部21)以外に最も狭いインク流路幅が50μm以下である。例えば、インク供給路14のノズル配列方向(第1方向)における流路幅が、50μm以下、好ましくは40μm以下、特に好ましくは30μm以下の場合に、インク組成物中に含まれる流動抵抗抑制剤の作用により、流動抵抗に起因した吐出不良が発生しにくくなる。
(ノズルプレート)
ノズルプレート20は、流路形成基板10の一方の面に、接着剤や熱溶着フィルム等からなる接着層110(図3(b)参照)によって固着されている。
ノズルプレート20には、第1方向に沿ってノズル開口部21が複数穿設されている。ノズルプレート20は、例えば、ガラスセラミックス、シリコン単結晶基板またはステンレス鋼などからなる。これらの中でも、ノズル開口部を高密度化できるという点から、ノズルプレートがシリコン単結晶基板からなることが好ましい。
ノズル開口部21は、圧力発生室12毎に対応して連通して設けられている。ノズル開口部21は、第1方向に沿って、1インチ(縦および横)あたり300個以上設けられていることが好ましく(つまり、縦および横のノズル解像度が、それぞれ、300dpi以上であること)、より好ましくは1インチあたり360個以上である。ノズル解像度(縦および横)が300dpi以上であることで、高画質の画像が得られる。一方、高密度化したインクジェット記録ヘッドの場合、吐出安定性の課題が生じやすいが、本願発明を適用することによって吐出安定性を良好にすることができる。
ノズル開口部21の形状としては、特に限定されないが、例えばインクの吐出方向に延びる柱体(例えば、円柱、円錐台、多角柱、楕円柱等)や、体積の異なる柱体を組み合わせた形状等が挙げられる。これらの中でも、円柱、円錐台、およびこれらを組み合わせた形状であることが好ましい。
インクの吐出方向に直交するノズル開口部の断面の形状は、例えば、円形、楕円形、多角形等のいずれでもよいが、インクの詰まり等を抑制する観点から、円形または楕円形であることが好ましい。なお、図2の例では、インクの吐出方向に直交するノズル開口部の断面の形状が円形である。
(圧電アクチュエーター)
圧電アクチュエーター200は、流路形成基板10の他方の面(つまり、ノズルプレートが設けられた面とは反対側の面)に設けられている。圧電アクチュエーター200は、振動板53と駆動手段である圧電素子300とを備えている。
振動板53は、弾性膜50(例えば、厚み約1.0μmであり、窒化シリコン等からなる)と、弾性膜50上に形成された絶縁体膜55(例えば、厚み約0.35μmであり、酸化ジルコニウムからなる)と、を備えている。
圧電素子300は、振動板53を介して圧力発生室12と対向する領域に形成されている。具体的には、圧電体能動部(上電極80および下電極60への電圧の印加により圧電歪みが生じる部分)が、圧力発生室12毎に設けられていればよい。
絶縁体膜55上には、下電極60(例えば、厚み約0.1〜0.2μm)と、圧電体層70(例えば、厚み約0.2〜5μm)と、上電極80(例えば、厚み約0.05μm)と、を有する圧電素子300が形成されている。
下電極60には、白金、イリジウム、およびこれらの合金等の材料を用いることができる。上電極80には、アルミニウム、金、ニッケル、白金、イリジウム等の金属およびこれらの合金や、導電性酸化物等の材料を用いることができる。圧電体層70には、特に限定されないが、例えばチタン酸ジルコン酸鉛系の材料を用いることができる。
なお、一般的には、圧電素子300の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極及び圧電体層70を圧力発生室12毎にパターニングして構成する。実施形態では、下電極60を圧電素子300の共通電極とし、上電極80を圧電素子300の個別電極としているが、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。
また、圧電アクチュエーター200は、リード電極90を備えている。各圧電素子300の上電極80には、例えば、金(Au)等からなるリード電極90がそれぞれ接続され、このリード電極90を介して各圧電素子300に選択的に電圧が印加されるようになっている。
(保護基板)
保護基板30は、圧電素子300を保護するための圧電素子保持部31を有しており、圧電素子300に対向する領域に接着剤等により接合されている。
圧電素子保持部31は、圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を確保できればよく、当該空間は密封されていても、密封されていなくてもよい。
保護基板30には、連通室13に対向する領域にリザーバー部32が設けられており、このリザーバー部32は、流路形成基板10の連通室13と連通して各圧力発生室12の共通のインク室となるマニホールド120を構成している。
さらに、保護基板30の圧電素子保持部31とマニホールド120との間の領域には、保護基板30を厚さ方向に貫通する貫通孔33が設けられ、この貫通孔33内に下電極60の一部およびリード電極90の先端部が露出され、これら下電極60およびリード電極90には、図示しない駆動ICから延設される接続配線の一端が接続される。
保護基板30としては、流路形成基板10の熱膨張率と略同一の材料、例えば、ガラス、セラミック材料、シリコン単結晶基板等を用いるのが好ましい。
保護基板30上には、封止膜41および固定板42とからなるコンプライアンス基板40が接合されている。ここで、封止膜41は、剛性が低く可撓性を有する材料、例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルム(例えば、厚み6μm)からなり、この封止膜41によってリザーバー部32の一方面が封止されている。
また、固定板42は、金属等の硬質の材料、例えば、厚さが30μmのステンレス鋼(SUS)等で形成される。この固定板42のマニホールド120に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部43となっているため、マニホールド120の一方面は可撓性を有する封止膜41のみで封止されている。
(インクの吐出機構)
ヘッド2では、インク供給手段からインクを取り込み、マニホールド120からノズル開口部21に至るまでをインクで満たした後、駆動ICからの記録信号に従い、圧力発生室12に対応するそれぞれの下電極60と上電極80との間に電圧が印加される。電圧の印加によって、弾性膜50および圧電体層70がたわみ変形(たわみ振動)し、各圧力発生室12内の圧力が高まりノズル開口部21からインク滴が吐出する。このようにして、記録媒体上にインク滴が付着して、画像の記録された記録物が得られる。
4.インクジェット記録方法
本発明の一実施形態は、インクジェット記録方法に係る。当該インクジェット記録方法(以下、単に「記録方法」ともいう。)は、上記実施形態のインクを用いて記録するものである。
好ましい態様として、ヘッドに対する記録媒体の相対速度が0.5m/sec以上の印刷装置に適する。すなわち、キャリッジでヘッドを移動するタイプでは、キャッリジ速度が0.5m/sec以上であればよく、固定ヘッド(ラインヘッド)の場合では、記録媒体の搬送速度が0.5m/sec以上であればよい。このように、相対速度が0.5m/sec以上のインクジェット装置を用いた印刷」とは、ヘッド及び被記録媒体のうち少なくとも一方が移動しながら被記録媒体にインクを吐出する際の、当該移動の相対速度が0.5m/s以上である印刷を意味する。
相対速度が0.5m/sec以上の高速印刷になると、着弾ずれの影響が顕著となる。具体的には、着弾ずれが起こるとインク滴同士の接触が起こり、ブリーディングが発生する場合がある。上記実施形態のインクセットを用いることで、上述のとおり耐ブリード性が優れたものとなるため、相対速度が0.5m/sec以上の高速印刷であってもブリーディングが抑制された記録物を得ることができる。
4.実施例
以下、本発明を実施例および比較例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
4.1.インク組成物の調製
下記の表1に従って各成分を混合して、インク組成物を調製した。
Figure 0006566187
4.2.インクジェットプリンター
以下の評価試験にあたって、インクジェットプリンターPX−G930(セイコーエプソン株式会社製)を用いた。インクジェットププリンタのヘッドとインクと印字条件を実施例のように変えて実験を行った。
上記のプリンターの専用インクカートリッジに表1に記載のインク組成物を充填して、当該インクカートリッジをプリンターのフォトブラック列に装着し、これ以外のノズル列には市販のインクカートリッジを装着した。なお、ブラック列以外に装着した市販のインクカートリッジは、ダミーとして用いるものであり、本実施例の評価では使用しないので、本発明の効果に関与するものではない。
4.3.吐出安定性の評価試験
4.3.1.評価サンプルの作製
上記のプリンターを用いて、温度5℃、25℃、40℃の雰囲気下で、写真用紙(商品名「写真用紙<光沢>」、セイコーエプソン株式会社製、A4サイズ)に100枚連続して印刷を行い、ベタパータン画像が印刷された記録物(評価サンプル)を得た。なお、印刷条件は、画像解像度1440×1440dpi、Duty100%とした。印字速度はヘッドの動作速度を0.4〜1.1m/sの間で変更した。
ここで、「Duty値」とは、下式で算出される値である。
duty(%)=実吐出ドット数/(縦解像度×横解像度)×100
(式中、「実吐出ドット数」は単位面積当たりの実吐出ドット数であり、「縦解像度」および「横解像度」はそれぞれ単位方向当たりの解像度である。)
4.3.2.評価試験1
得られた評価サンプルを目視にて観察して、印字乱れの有無を確認することで、インクの吐出安定性を評価した。評価基準は、次の通りである。また、評価結果を表1に併せて示す。
◎:印字乱れが全くない
○:印字乱れが1カ所ある
△:印字乱れが2カ所〜5カ所ある
×:印字乱れが6カ所以上ある
4.3.3.評価試験2
得られた評価サンプルを顕微鏡で観察して、印字着弾精度を評価した。評価基準は、次の通りである。また、評価結果を表1に併せて示す。
○:着弾精度20μm未満
△:着弾精度40μm未満
×:着弾精度40μm以上
4.4.評価結果
表1に示すように、実施例のインク組成物は、いずれも、吐出安定性に優れ、かつ着弾精度にも優れていることが示された。
1…プリンター、2…ヘッド、3…インクカートリッジ、4…キャリッジ、5…プラテン、6…記録媒体、7…キャリッジ移動機構、8…媒体送り機構、10…流路形成基板、11…隔壁、12…圧力発生室、13…連通室、14…インク供給路、20…ノズルプレート、21…ノズル開口部、30…保護基板、31…圧電素子保持部、32…リザーバー部、33…貫通孔、40…コンプライアンス基板、41…封止基板、42…固定板、43…開口部、50…弾性膜、53…振動板、55…絶縁体膜、60…下電極、70…圧電体層、80…上電極、90…リード電極、100…保護膜、110…接着層、120…マニホールド、200…圧電アクチュエーター、300…圧電素子

Claims (6)

  1. 20℃で固化しない水溶性ポリマーからなる流動抵抗抑制剤と、
    水溶性有機溶剤と、を含み、
    前記水溶性ポリマーの含有量は、インク組成物に対して0.0001〜0.1質量%であり、
    前記流動抵抗抑制剤は、4量体以上のポリマーであるポリグリセリン(N=5〜100)、またはペンタエチレングリコールからなり、
    前記水溶性有機溶剤は、前記水溶性ポリマーの構造の一部の1〜3量体を含む、
    インク組成物。
  2. 流動抵抗抑制剤となる水溶性ポリマー以外の水溶性ポリマーを含まない、
    請求項1に記載のインク組成物。
  3. 請求項1又は2に記載のインク組成物と、
    前記インク組成物を吐出するノズル孔を備えるヘッドと、
    を有する、インクジェット記録装置。
  4. 前記ヘッドは、ピエゾ方式のヘッドである、
    請求項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記ヘッドのノズル出口のノズル径以外に最も狭いインク流路幅が40μm以下である
    請求項又はに記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記ヘッドと記録媒体との相対速度が、0.5m/s以上である、
    請求項又はに記載のインクジェット記録装置。
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